JP7063275B2 - 斜め延伸フィルムの製造方法、偏光板の製造方法、および液晶表示装置の製造方法 - Google Patents

斜め延伸フィルムの製造方法、偏光板の製造方法、および液晶表示装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、斜め延伸フィルムの製造方法、偏光板の製造方法、および液晶表示装置の製造方法に関するものである。
液晶表示装置には、性能向上のために位相差フィルム等の光学部材が使用されている。位相差フィルムは、例えば、モバイル機器や有機ELテレビ等の反射防止や液晶表示装置の光学補償に用いられる場合には、その遅相軸が、偏光子の透過軸に対し、平行でも垂直でもない角度にあることが求められる。一方、偏光子の透過軸は、通常、装置の矩形の表示面の長辺方向または短辺方向と平行である。したがって、矩形の位相差フィルムであって、その辺に対して斜め方向に遅相軸を有するものが求められている。
従来、位相差フィルムは、長尺の延伸前フィルムを縦延伸または横延伸することにより製造されていた。ここで、縦延伸とは長尺フィルムの長手方向への延伸を表し、横延伸とは長尺フィルムの幅方向への延伸を表す。縦延伸または横延伸された長尺フィルムから斜め方向に遅相軸を有する矩形の位相差フィルムを得るためには、長尺フィルムの幅方向から斜めの方向に辺が向くようにフィルムを切り出すことが求められる。しかし、長尺フィルムの幅方向から斜めの方向に辺が向くようにフィルムを切り出すと、廃棄するフィルム量が多くなったり、ロール・トゥ・ロールの製造が困難となったりするので、製造効率が低くなる。そこで、製造効率を向上させるため、長尺の延伸前フィルムを、斜め延伸することが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
斜め延伸フィルムを効率良く製造するためには、連続搬送された熱可塑性樹脂フィルムを連続的に斜め延伸することが好ましい。ここで、フィルムを連続搬送するために、例えば、第1のフィルムロールから送り出された先行するフィルムの後端に、第2のフィルムロールから送り出された後行するフィルムの先端を接合することが行われている(例えば、特許文献2参照)。
国際公開第2015/064645号 国際公開第2012/053218号
しかしながら、フィルムを連続搬送するために、第1のフィルムロールから送り出された先行するフィルムの後端に、第2のフィルムロールから送り出された後行するフィルムの先端を接合しても、斜め延伸する際に、接合部が破断してしまい、ひいては斜め延伸フィルムを連続して製造することができないことがあった。
そこで、本発明は、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制して、斜め延伸フィルムを連続して製造することができる斜め延伸フィルムの製造方法、該斜め延伸フィルムの製造方法により製造された斜め延伸フィルムを備える偏光板を製造する偏光板の製造方法、並びに、該偏光板の製造方法により製造された偏光板を備える液晶表示装置を製造する液晶表示装置の製造方法を提供することを目的とする。
この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを、接合部を介して接合する接合工程と、前記接合部を介して接合された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら予熱する予熱工程と、前記予熱された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら斜め延伸する斜め延伸工程と、を含む、斜め延伸フィルムの製造方法であって、前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとは同一の熱可塑性樹脂フィルムであり、前記予熱工程における前記接合部の予熱温度をT(℃)とし、前記予熱工程における前記接合部の予熱時間をt(秒間)とし、前記熱可塑性樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、下記式(1)および(2)を満たす、ことを特徴とする。
Tg<T≦Tg+60 ・・・(1)
2≦t ・・・(2)
このように、前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとは同一の熱可塑性樹脂フィルムである場合に上記式(1)および(2)を満たせば、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制して、斜め延伸フィルムを連続して製造することができる。
なお、接合部の予熱温度T(℃)は、予熱工程において、熱可塑性樹脂フィルムの接合部からのフィルム法線方向の距離が100mmの空間の温度を、熱電対を用いて測定し、これを予熱工程における接合部の予熱温度T(℃)として採用する。
また、熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgは、JIS K7121に記載された測定方法にてガラス転移温度を測定した。
更に、本発明において、「同一の熱可塑性樹脂フィルム」には、熱可塑性樹脂フィルム同士が厳密な意味で完全に同一である場合以外に、本発明の効果が得られる範囲内で、製造上の誤差等により組成や厚みが不可避的に異なる場合も含まれる。
また、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを熱融着により接合することが好ましい。前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを熱融着により接合した場合には特に、上記式(1)および(2)を満たした際の破断抑制効果が優れているからである。
また、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムおよび前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムは、平均厚みが50μm以上300μm以下であることが好ましい。前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムおよび前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムは、平均厚みが50μm以上300μm以下であることにより、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのをより確実に抑制することができることができる。
なお、前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムおよび前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みは、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向において5cm間隔の複数の地点で厚みをスナップゲージにより測定し、それらの測定値の平均値を計算することにより求める。
また、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、前記熱可塑性樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgが、100℃以上180℃以下であることが好ましい。前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度を前記範囲の下限値以上にすることにより、高温環境下におけるフィルムの耐久性を高めることができる。また、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度を前記範囲の上限値以下にすることにより、延伸処理を容易に行うことができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の偏光板の製造方法は、上述した斜め延伸フィルムの製造方法で製造された斜め延伸フィルムと、偏光子とを積層して偏光板を製造する、ことを特徴とする。このように、上述した斜め延伸フィルムの製造方法を使用すれば、斜め延伸フィルムを連続して効率良く製造することができ、ひいては偏光板を効率良く製造することができる。
また、この発明は、上記課題を有利に解決することを目的とするものであり、本発明の液晶表示装置の製造方法は、上述した偏光板の製造方法で製造された偏光板を備える液晶表示装置を製造する、ことを特徴とする。このように、上述した偏光板の製造方法を使用すれば、偏光板を効率良く製造することができ、ひいては液晶表示装置を効率良く製造することができる。
本発明によれば、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制して、斜め延伸フィルムを連続して製造することができる。
本発明に係る斜め延伸フィルムの製造方法を実施するために用いられ得るヒートシーラー装置の構成例を模式的に示す図である。 本発明に係る斜め延伸フィルムの製造方法を実施するために用いられる斜め延伸機の構成例を模式的に示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明する。
ここで、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、斜め延伸フィルムを製造する際に用いることができる。また、本発明の偏光板の製造方法は、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法により製造された斜め延伸フィルムを備える偏光板を製造する際に用いることができる。さらに、本発明の液晶表示装置の製造方法は、本発明の偏光板の製造方法により製造された偏光板を備える液晶表示装置を製造する際に用いることができる。
(斜め延伸フィルムの製造方法)
本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、斜め延伸フィルムを製造する方法である。そして、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法は、先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを、接合部を介して接合する工程(接合工程)と、前記接合部を介して接合された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら所定の条件で予熱する工程(予熱工程)と、前記予熱された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら斜め延伸する工程(斜め延伸工程)と、を含み、任意に、その他の工程を更に含む。
そして、本発明の斜め延伸フィルムの製造方法では、先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを、接合部を介して接合し、前記接合部を介して接合された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら所定の条件で予熱し、前記予熱された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら斜め延伸することで、斜め延伸する際に、熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制して、斜め延伸フィルムを連続して製造することができる。
<接合工程>
本発明の斜め延伸フィルムの製造方法の接合工程では、先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを、接合部を介して接合することにより、斜め延伸フィルムの連続生産を可能にする。
なお、前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとは、同一の熱可塑性樹脂フィルムである。
前記接合方法としては、特に制限はなく、熱融着(「熱溶着」ということもある)、テープ接合、超音波融着(「超音波溶着」ということもある)、レーザー融着(「レーザー溶着」ということもある)、などが挙げられる。これらの中でも、接合部を所定の条件で予熱した際の熱可塑性樹脂フィルムの接合部の破断抑制効果が特に優れているという点で、熱融着、テープ接合、が好ましく、熱融着がより好ましい。
〔熱可塑性樹脂フィルム〕
前記熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みとしては、特に制限はないが、50μm以上が好ましく、100μm以上がより好ましく、300μm以下が好ましく、200μm以下がより好ましい。前記熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みが、前記範囲内であることにより、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのをより確実に抑制することができる。
-熱可塑性樹脂-
前記熱可塑性樹脂の具体例としては、例えば、ノルボルネン系樹脂等の脂環式構造含有重合体樹脂;ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂等のポリオレフィン樹脂;ジアセチルセルロース樹脂、トリアセチルセルロース樹脂等のセルロース系樹脂;ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、ポリアミド樹脂、ポリエーテルイミド樹脂、ポリエーテルエーテルケトン樹脂、ポリエーテルケトン樹脂、ポリケトンサルファイド樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリスルホン樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリアセタール樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリアリレート樹脂、(メタ)アクリル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、ポリプロピレン樹脂、セルロース系樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等のその他の樹脂;(メタ)アクリル酸エステル-ビニル芳香族化合物共重合体樹脂、イソブテン/N-メチルマレイミド共重合体樹脂、スチレン/アクリルニトリル共重合体樹脂等の共重合体樹脂;などが挙げられる。これらは、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を任意の比率で組み合わせてもよい。これらの中でも、ノルボルネン系樹脂等の脂環式構造含有重合体樹脂が好ましい。
なお、前記脂環式構造や前記ノルボルネン系樹脂の詳細については、特許文献1に示す通りである。
前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量(Mw)としては、特に制限はないが、10000以上が好ましく、15000以上がより好ましく、20000以上が特に好ましく、100000以下が好ましく、80000以下がより好ましく、50000以下が特に好ましい。前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量(Mw)が、前記範囲内であることにより、斜め延伸フィルムの機械的強度および成形加工性を高度にバランスさせることができる。なお、ここで、前記熱可塑性樹脂の重量平均分子量(Mw)は、溶媒としてシクロヘキサンを用いてゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーで測定したポリイソプレン換算の重量平均分子量である。ただし、前記ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィーにおいて、試料がシクロヘキサンに溶解しない場合には溶媒としてトルエンを用いてもよい。溶媒としてトルエンを用いた場合は、ポリスチレン換算の重量平均分子量とする。
前記熱可塑性樹脂の分子量分布(重量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))は、特に制限はないが、1.2以上が好ましく、1.5以上がより好ましく、1.8以上が特に好ましく、3.5以下が好ましく、3.0以下がより好ましく、2.7以下が特に好ましい。前記熱可塑性樹脂の分子量分布を上記下限値以上にすることで、熱可塑性樹脂の生産性を高め、製造コストを抑制することができる。また、前記熱可塑性樹脂の分子量分布を上記上限値以下にすることで、低分子成分の量が小さくなるので、高温暴露時の緩和を抑制して、斜め延伸フィルムの安定性を高めることができる。
前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgは、好ましくは100℃以上、より好ましくは110℃以上であり、好ましくは180℃以下、より好ましくは170℃以下である。前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度を前記範囲の下限値以上にすることにより、高温環境下におけるフィルムの耐久性を高めることができる。また、前記熱可塑性樹脂のガラス転移温度を前記範囲の上限値以下にすることにより、延伸処理を容易に行うことができる。
〔熱融着〕
前記熱融着では、通常、ヒートシーラー装置を用いて接合する。前記ヒートシーラ装置は、熱可塑性樹脂フィルムを挟むようにしてヒータで加熱して、融着(溶着)させる。ヒータは熱可塑性樹脂フィルムを溶解はするが分解はしない所定の温度まで加熱する。ヒータが熱可塑性樹脂フィルムを重ね合わせた状態で所定時間接触することにより熱可塑性樹脂フィルムの一部が溶けて接着し、先行する熱可塑性樹脂フィルムと後行する熱可塑性樹脂フィルムとを接合することができる。
より具体的には、例えば、図1に示すように、ヒートシーラー装置10を用いて、先行する熱可塑性樹脂フィルムAと後行する熱可塑性樹脂フィルムBとが熱融着される。
図1に示すように、図2で後述する斜め延伸機60(テンター延伸機)に連続したフィルム3を供給するために、先行して送り出された先行フィルムAの後端部と、後行して送り出された後行フィルムBの先端部とを重ね合わせて、ヒートシーラー装置10を用いて熱融着(熱溶着)により接合する。ヒートシーラー装置10は、フィルム3の搬送路を上下に挟むようにして設けられた上溶着ヘッド21及び下溶着ヘッド22を備えている。上溶着ヘッド21は下面から露呈するヒータ23を有し、下溶着ヘッド22は上面から露呈するヒータ24を有する。各溶着ヘッド21,22は、図示しないシフト機構によって、ヒータ23,24をフィルム3に接触させる加熱位置とヒータ23,24をフィルム3から離す退避位置との間で移動する。各ヒータ23,24は、温調器25,26により温度制御される。
ヒートシーラ装置10を用いてフィルムを接合する手順について説明する。先行フィルムAの後端部に後行フィルムBの先端部を重ね合わせる。上溶着ヘッド21及び下溶着ヘッド22を加熱位置に移動させる。各ヒータ23,24の温度は、フィルム3を溶解はするが分解はしない所定の温度に設定する。各ヒータ23,24はフィルムA、Bを重ね合わせた領域内に接触させる。各ヒータ23,24により所定時間加熱することによりフィルムの一部が溶けて接着される。各ヒータ23,24は所定時間加熱した後に加熱を停止し、接合部28を圧迫状態で自然冷却する。次に、上溶着ヘッド21及び下溶着ヘッド22を退避位置に移動させる。
次に、ローラー10aおよびローラー10bを用いて、熱融着により接合された熱可塑性樹脂フィルムA,Bを斜め延伸機60に搬送する。
最後に、ローラー10aおよびローラー10bを用いて、熱可塑性樹脂フィルムBのみを斜め延伸機60に搬送する。
以降、熱可塑性樹脂フィルムBがなくなった場合は、上述に示す動作と同様の動作で、熱可塑性樹脂フィルムAを熱可塑性樹脂フィルムBに熱融着により接合し、接合された熱可塑性フィルムA,Bを斜め延伸機60に搬送し、最終的には、熱可塑性樹脂フィルムAのみを斜め延伸機60に搬送する。また、熱可塑性樹脂フィルムAがなくなった場合は、上述に示す動作を行う。これらの動作を繰り返すことで、熱可塑性樹脂フィルムを斜め延伸機60へと連続的に供給することができる。
[テープ接合]
前記テープ接合では、例えば、斜め延伸工程を行う延伸温度の温度域で熱可塑性樹脂フィルム(原反フィルム)と略同じ延伸挙動を示す基材の両面に、粘着層が設けられている両面テープを用いて接合する。
具体的には、ヒートシーラー装置10を用いて熱融着を行う代わりに、熱可塑性樹脂フィルムA,Bの一方に両面テープなどを貼り付けた後、他方を貼り合わせることにより接合すること以外は、上述したのと同様にして接合できる。
[超音波融着]
前記超音波融着は、電気エネルギーを機械的振動エネルギーに変換し、また同時に加圧することにより熱可塑性樹脂フィルムの接合面に強力な摩擦熱を発生させ、熱可塑性樹脂を溶融し結合させる方法である。前記超音波融着では、例えば、熱可塑性樹脂フィルムを振幅0.05mm、毎秒2万~2万8千回で機械的に振動させて発熱させ、瞬時に融着(溶着)することができる。
具体的には、ヒートシーラー装置10を用いて熱融着を行う代わりに、超音波接合装置(例えば、特開2009-90650号公報の図7参照)などを用いて超音波融着することにより接合すること以外は、上述したのと同様にして接合できる。
[レーザー融着]
前記レーザー融着では、例えば、熱可塑性樹脂フィルムの法線方向から接合ラインに沿って融着レーザービームを照射する。融着レーザービームは、先行する熱可塑性樹脂フィルムと後行する熱可塑性樹脂フィルムとを相互に溶かして接合させる。このとき、レーザー融着を行うレーザー融着装置は、先行する熱可塑性樹脂フィルムの接合面(後行する熱可塑性樹脂フィルムの接合面)を焦点位置として融着レーザービームを照射する。融着レーザービームが照射されると先行する熱可塑性樹脂フィルムの接合面で発熱して溶融し、その熱が後行する熱可塑性樹脂フィルムの接合面に伝わって溶融する。これにより、先行する熱可塑性樹脂フィルムと後行する熱可塑性樹脂フィルムとが接合部で融着(溶着)される。
具体的には、ヒートシーラー装置10を用いて熱融着を行う代わりに、レーザー融着装置などを用いてレーザー融着により接合すること以外は、上述したのと同様にして接合できる。
<予熱工程>
本発明の斜め延伸フィルムの製造方法の予熱工程では、前記接合部を介して接合された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら接合部を下記式(1)および(2)を満たす条件で予熱することにより、後述する斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制することができる。なお、予熱工程では、少なくとも接合部を下記の条件で予熱すれば、接合部以外の部分(熱可塑性樹脂フィルムAのみからなる部分および熱可塑性樹脂フィルムBのみからなる部分)は下記以外の条件で予熱してもよい。但し、斜め延伸フィルムの製造容易性の観点からは接合部と接合部以外の部分とは同一の条件で予熱することが好ましい。
Tg<T≦Tg+60 ・・・(1)
2≦t ・・・(2)
ここで、式(1)におけるTは、予熱工程における接合部の予熱温度(℃)を表し、式(1)におけるTgは、熱可塑性樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂のガラス転移温度(℃)を表し、式(2)におけるtは、予熱工程における接合部の予熱時間(秒間)を表す。
前記予熱工程における接合部の予熱温度T(℃)は、Tg(℃)超Tg+60(℃)以下であれば、特に制限はなく、Tg+10(℃)以上が好ましく、Tg+20(℃)以上がより好ましく、Tg+30(℃)以上が特に好ましく、Tg+50(℃)以下が好ましく、Tg+40(℃)以下がより好ましい。
前記予熱工程における接合部の予熱温度T(℃)は、Tg(℃)超であると、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制することができ、Tg+60(℃)以下であると、熱可塑性樹脂フィルムが柔らかくなり過ぎて熱可塑性樹脂フィルムの搬送に支障が生じてしまうのを防止することができる。
前記予熱工程における接合部の予熱時間t(秒間)は、2秒間以上であれば、特に制限はなく、5秒間以上が好ましく、7秒間以上がより好ましく、20秒間以下が好ましい。前記予熱工程における接合部の予熱時間t(秒間)を2秒間以上とすることで、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制することができ、また、前記予熱工程における接合部の予熱時間t(秒間)を20秒間以下とすることで、斜め延伸フィルムの生産性が低下してしまうのを防止することができる。
前記熱可塑性樹脂フィルムの厚みが100μm以上と厚い場合、予熱工程における接合部の予熱温度T(℃)は、Tg+10(℃)以上が好ましく、Tg+20(℃)以上がより好ましく、Tg+60(℃)以下が好ましく、Tg+50(℃)以下がより好ましく、Tg+40(℃)以下が特に好ましい。また、予熱工程における接合部の予熱時間t(秒間)は、5(秒間)以上が好ましく、7(秒間)以上がより好ましく、15(秒間)以下が好ましい。
一方、前記熱可塑性樹脂フィルムの厚みが100μm未満と薄い場合、予熱工程における接合部の予熱温度T(℃)は、Tg(℃)超が好ましく、Tg+10(℃)以上がより好ましく、Tg+50(℃)以下が好ましく、また、予熱工程における接合部の予熱時間t(秒間)は、2(秒間)以上が好ましく、12(秒間)以下が好ましく、7(秒間)以下がより好ましい。
<斜め延伸工程>
本発明の斜め延伸フィルムの製造方法の斜め延伸工程では、前記予熱された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら斜め延伸することにより、斜め延伸フィルムを製造することができる。
前記斜め延伸工程における接合部の延伸温度T’(℃)は、特に制限はないが、Tg+3(℃)以上が好ましく、Tg+8(℃)以上がより好ましく、Tg+10(℃)以上がさらに好ましく、Tg+30(℃)以下が好ましく、Tg+25(℃)以下がより好ましい。
前記延伸温度T’(℃)が、前記範囲内であることにより、熱可塑性樹脂フィルムに含まれる分子を斜め延伸によって安定して配向させ、且つ、所望の位相差を得ることができる。なお、前記延伸温度T’(℃)は、前記予熱温度T(℃)と同じであっても異なっていてもよい。
前記熱可塑性樹脂フィルムの厚みが100μm以上と厚い場合、斜め延伸工程における接合部の延伸温度T’(℃)は、Tg+10(℃)以上が好ましく、Tg+15(℃)以上がより好ましく、Tg+40(℃)以下が好ましく、Tg+30(℃)以下がより好ましく、Tg+25(℃)以下が特に好ましい。
一方、前記熱可塑性樹脂フィルムの厚みが100μm未満と薄い場合、斜め延伸工程における接合部の延伸温度T’(℃)は、Tg(℃)超が好ましく、Tg+10(℃)以上がより好ましく、Tg+30(℃)以下が好ましく、Tg+20(℃)以下がより好ましい。
前記斜め延伸工程における延伸倍率は、特に制限はないが、1.1倍以上が好ましく、1.2倍以上がより好ましく、1.3倍以上が特に好ましく、3.0倍以下が好ましく、2.5倍以下がより好ましく、2.0倍以下が特に好ましい。前記延伸倍率を1.1倍以上にすることにより斜め延伸フィルムにおける分子の配向の大きさ及び方向を、より正確に制御することができ、また、前記延伸倍率を3.0倍以下にすることにより斜め延伸フィルムの破断を抑制し、斜め方向に遅相軸を有した長尺フィルムを安定的に得ることができる。
前記斜め延伸フィルムは、その幅方向に対して平均で所定範囲に遅相軸を有する。具体的には、例えば、その幅方向に対して平均で5°以上85°以下の角度範囲に遅相軸を有する。ここで、前記斜め延伸フィルムがその幅方向に対して平均で所定範囲に遅相軸を有する、とは、前記斜め延伸フィルムの幅方向の複数の地点において当該斜め延伸フィルムの幅方向と遅相軸とがなす角度を測定した場合に、それらの地点で測定された角度の平均値が、前記の所定範囲に収まることを意味する。前記斜め延伸フィルムの幅方向と遅相軸とがなす角度を、以下、適宜「配向角」と呼ぶことがある。さらに、前記の配向角θの平均値を、以下、適宜「平均配向角」と呼ぶことがある。前記斜め延伸フィルムの平均配向角θは、特に制限はないが、通常、5°以上85°以下であり、40°以上が好ましく、50°以下が好ましい。前記の遅相軸は、熱可塑性樹脂フィルムを斜めの方向に延伸したことによって発現したものであるので、前記の平均配向角θの具体的な値は、上述した製造方法における延伸条件によって調整できる。
なお、前記平均配向角θは、前記斜め延伸フィルムの幅方向において5cm間隔の複数の地点で、位相差計を用いて配向角を測定し、測定された各地点での配向角の値の平均値を計算することにより求めうる。
また、前記斜め延伸フィルムの幅方向と遅相軸とがなす前記の配向角のバラツキは、特に制限はないが、前記斜め延伸フィルムの長手方向において、1.0°以下が好ましく、0.5°以下がより好ましく、0.3°以下が特に好ましく、0°であることが理想的である。ここで、前記配向角のバラツキは、前記斜め延伸フィルムの前記配向角の最大値と最小値との差を表す。前記の配向角のバラツキを前記のように小さくすることにより、この斜め延伸フィルムから切り出したフィルムを液晶表示装置の光学補償フィルムとして用いた場合に、その液晶表示装置のコントラストを向上させることができる。
前記斜め延伸フィルムの平均厚みを適宜設定することにより、前記斜め延伸フィルムの機械的強度を高めることができる。
ここで、前記斜め延伸フィルムの平均厚みは、フィルムの幅方向において5cm間隔の複数の地点で厚みを測定し、それらの測定値の平均値を計算することにより求めうる。
前記斜め延伸フィルムの幅は、特に制限はないが、1000mm以上が好ましく、1330mm以上がより好ましく、1800mm以下が好ましく、1600mm以下がより好ましい。前記斜め延伸フィルムの幅を前記範囲内とすることにより、斜め延伸フィルムを大型の表示装置(有機EL表示装置等)に適用することが可能となる。
前記斜め延伸フィルムの平均面内レターデーションReは、特に制限はないが、80nm以上が好ましく、120nm以上がより好ましく、140nm以上が特に好ましく、300nm以下が好ましく、200nm以下でがより好ましく、150nm以下が特に好ましい。前記平均面内レターデーションReを、前記範囲内とすることにより、前記斜め延伸フィルムから切り出したフィルムを表示装置の光学補償フィルムとして好適に用いうる。ただし、適用すべき表示装置の構成に応じて、斜め延伸フィルムの平均面内レターデーションReは、適切な値に任意に設定しうる。
なお、前記平均面内レターデーションReは、前記斜め延伸フィルムの幅方向において5cm間隔の複数の地点で、位相差計を用いて面内レターデーションを測定し、測定された各地点での面内レターデーションの値の平均値を計算することにより求めうる。
前記斜め延伸フィルムの面内レターデーションのバラツキは、特に制限はないが、10nm以下が好ましく、5nm以下がより好ましく、2nm以下が特に好ましく、理想的には0nmである。ここで、前記面内レターデーションのバラツキは、斜め延伸フィルムの任意の地点における面内レターデーションのうち最大値と最小値との差をいう。前記斜め延伸フィルムの面内レターデーションのバラツキを小さくすることにより、前記斜め延伸フィルムから切り出したフィルムを表示装置に適用した場合に、その表示装置の画質を良好にすることができる。
上述した予熱工程および斜め延伸工程は、例えば、以下に示す斜め延伸機を用いて行われる。
図2は、本発明に係る斜め延伸フィルムの製造方法を実施するために用いられる斜め延伸機の構成例を模式的に示す図である。
図2に示すように、斜め延伸機60は、いわゆるテンター延伸機であり、ヒートシーラー装置10で接合された熱可塑性樹脂フィルムF1の端部をそれぞれ把持する2つの把持装置101L,101Rを含んでなる一対の把持手段110と、一対の把持手段110によって把持された熱可塑性樹脂フィルムF1の温度を調整する温調室70とを備えている。
温調室70は、把持手段110により把持された熱可塑性樹脂フィルムF1を斜め延伸に適正な温度に保つ領域であり、この領域は、例えば、予熱ゾーンX、斜め延伸ゾーンY、および熱固定ゾーンの3つのゾーンに分けて、各ゾーンの温度をそれぞれ独立して調整できるようにする。なお、予熱温度T(℃)と延伸温度T’(℃)とが同じである場合には、予熱ゾーンXと斜め延伸ゾーンYとを分けなくてもよい。
なお、予熱ゾーンXでは予熱工程が実施され、斜め延伸ゾーンYでは斜め延伸工程が実施される。
各把持装置101L,101Rは、熱可塑性樹脂フィルムF1の端部を把持する複数の把持子としてのクリップ110L,110Rと、クリップ110L,110Rが所定間隔で設置された無端チェーン120L,120R(一部図示略)と、無端チェーン120L,120Rが掛け渡される一対のスプロケッタ12L,13L,12R,13Rと、スプロケッタ12L,12Rを回転駆動させる駆動機構(図示略)と、前記駆動機構により回転するスプロケッタ12L,12Rの回転に伴って移動するクリップ110L,110Rが周回移動するようにその方向を案内するレール(図示略)とを備えている。なお、本実施形態では、スプロケッタ12Lの回転速度とスプロケッタ12Rの回転速度が同じになるように調整されており、このため、クリップ110L,110Rの移動速度が同じである。なお、把持装置101Lと把持装置101Rとは、その構成要素は略同じであるが、前記レールの配置方向や長さの点で相違している。
前記レールは、熱可塑性樹脂フィルムF1が供給される方向と、斜め延伸後の斜め延伸フィルムF2を巻き取る方向とが異なるように、すなわち、矢印D1、矢印D2、矢印D3の方向へ進むように配置されており、具体的には、図2に示すように、フィルムはフィルムの流れ方向の上流から下流を観察した場合、フィルムの進行方向が途中で左方向へ曲折するように配置されている。また、把持装置101L側のレールと把持装置101R側のレールとは、フィルムが供給される入口側(第一の平行部分:予熱ゾーンX)では、一定の間隔を保って平行に配置され、途中の曲折部分(斜め延伸ゾーンY)ではその間隔が徐々に広がるように配置され、また、フィルムの出口側(第二の平行部分)では、前記第一の平行部分の間隔よりも大きな間隔で平行に配置されている。なお、本実施形態では、フィルムの進行方向が左方向へ曲折するように配置したが、右方向へ曲折するように配置してもよい。
上記のようにレールが配置されているため、曲折部分の外側となる把持装置101R側のレール長さは、曲折部分の内側となる把持装置101L側のレール長さよりも長くなる。このため、第一の平行部分(予熱ゾーンX)において、熱可塑性樹脂フィルムF1の幅方向の両端部を同時に把持した一対のクリップは、曲折部分(斜め延伸ゾーンY)を通過する際にレール長さに応じてその相対位置がずれるため、第二の平行部分には、把持装置101L側のクリップが把持装置101R側のクリップよりも先行して移動することになる。このため、レールの曲折部分を一対のクリップが通過した後には、熱可塑性樹脂フィルムF1が幅方向でも長手方向でもない斜め方向に斜め延伸されることとなり、分子の配向方向が斜め方向となった斜め延伸フィルムF2を製造できる。
このような斜め延伸機60に熱可塑性樹脂フィルムF1を供給すると、熱可塑性樹脂フィルムF1は、矢印D1の方向に沿って上流(図2における左上側)から斜め延伸機60に連続的に供給される。供給された熱可塑性樹脂フィルムF1は、温調室70に入る手前で、その幅方向の両端部を一対のクリップ110L,110Rによって同時に把持される。次いで、クリップ110L,110Rによって把持された熱可塑性樹脂フィルムF1は、温調室70内に入り、温調室70内で、各クリップ110L,110Rの各側のレールに沿った周回移動により、斜め方向に延伸される。斜め方向に延伸された斜め延伸フィルムF2は、温調室70から出た後でクリップ110L,110Rによる把持が解放され、矢印D3の方向に搬出される。
より具体的には、点線CS1の時点で熱可塑性樹脂フィルムF1の幅方向の両端部を同時に把持し、温調室70に搬入して予熱工程を開始する。続いて、レールの間隔が広がり始める位置から斜め延伸工程を開始して、例えば点線CS2で示される位置に到達するとフィルムは点線CS2方向に延伸される。そして、レールの間隔が再び同一になる位置で斜め延伸工程を終了する。従って、温調室70への搬入位置からレールの間隔が広がり始める位置を通過するまでの搬送時間が予熱時間tになる。クリップ110L,110Rがさらに移動し点線CS3で示される位置に到達すると、延伸倍率はさらに大きくなり、点線CS3方向に分子が配向した光学異方性を有する斜め延伸フィルムF2が得られる。
(偏光板の製造方法)
本発明の偏光板の製造方法は、上述した斜め延伸フィルムの製造方法により製造された斜め延伸フィルムと偏光子とを積層して偏光板を製造する方法である。
<偏光板>
前記偏光板は、上述した斜め延伸フィルムの製造方法により製造された斜め延伸フィルムと、偏光子とを備え、更に必要に応じて任意の部材を備えうる。
前記偏光板は、長尺の偏光子と長尺の斜め延伸フィルムとを、その長手方向を平行にしてロールトゥロールにて貼り合わせて製造しうる。貼り合わせの際には、必要に応じて、接着剤を用いてもよい。長尺のフィルムを用いて製造することにより、長尺の偏光板を効率的に製造することが可能である。
〔偏光子〕
前記偏光子としては、例えば、ポリビニルアルコール、部分ホルマール化ポリビニルアルコール等の適切なビニルアルコール系重合体のフィルムに、ヨウ素及び二色性染料等の二色性物質による染色処理、延伸処理、架橋処理等の適切な処理を適切な順序及び方式で施したものが挙げられる。このような偏光子は、自然光を入射させると直線偏光を透過させうるものであり、特に、光透過率及び偏光度に優れるものが好ましい。偏光子の厚さは、5μm以上80μm以下が一般的であるが、これに限定されない。
前記斜め延伸フィルムは、前記偏光子の両面に設けてもよく、片面に設けてもよい。従来、偏光子の表面には保護フィルムが設けられていたが、前記斜め延伸フィルムを偏光子と組み合わせることにより、前記斜め延伸フィルムが前記偏光子の保護フィルムの役目を果たしうる。そのため、前記斜め延伸フィルムと前記偏光子とを組み合わせて備える偏光板は、従来使用していた保護フィルムを省くことができ、薄型化に寄与できる。
〔任意の部材〕
前記任意の部材としては、例えば、偏光子を保護するための保護フィルムが挙げられる。前記保護フィルムとしては、任意の透明フィルムを用いうる。中でも、透明性、機械的強度、熱安定性、水分遮蔽性等に優れる樹脂のフィルムが好ましい。
(液晶表示装置の製造方法)
本発明の液晶表示装置の製造方法は、上述した偏光板を用いて液晶表示装置を製造する方法である。
<液晶表示装置>
前記液晶表示装置は、例えば、前記偏光板から所定の大きさに切り出したものを用いることにより製造することができる。
前記液晶表示装置の例としては、各種の駆動方式の液晶セルを有するものを挙げることができる。液晶セルの駆動方式としては、例えば、インプレーンスイッチング(IPS)モード、バーチカルアラインメント(VA)モード、マルチドメインバーチカルアラインメント(MVA)モード、コンティニュアスピンホイールアラインメント(CPA)モード、ハイブリッドアラインメントネマチック(HAN)モード、ツイステッドネマチック(TN)モード、スーパーツイステッドネマチック(STN)モード、オプチカルコンペンセイテッドベンド(OCB)モード、などが挙げられる。
以下、本発明について実施例を用いて更に詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。本発明の請求の範囲およびその均等の範囲を逸脱しない範囲において任意に変更して実施し得る。
以下に説明する操作は、特段の規定がない限り、常温および常圧の条件において行った。また、以下の実施例および比較例において、量を表す「%」および「部」は、特段の規定がない限り、質量基準である。
〔評価方法〕
-熱可塑性樹脂フィルムの平均厚み(μm)の測定方法-
スナップゲージ(ミツトヨ社製「ID-C112BS」)を用いて、熱可塑性樹脂フィルムの幅方向において5cm間隔の複数の地点で厚みを測定した。それらの測定値の平均値を計算することにより、熱可塑性樹脂フィルムの平均厚みを求めた。なお、先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムをシートAとし、後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムをシートBとした。
-熱可塑性樹脂フィルムの予熱時間t(秒間)の算出方法-
熱可塑性樹脂フィルムの予熱時間t(秒間)は、熱可塑性樹脂フィルムの搬送速度と、予熱ゾーンX内の熱可塑性樹脂フィルムの搬送距離とから算出した。
-熱可塑性樹脂フィルムの予熱温度T(℃)の測定方法-
図2の斜め延伸機(テンター延伸機)60に搬送された予熱ゾーンX内の熱可塑性樹脂フィルムの温度は、次のようにして測定した。
予熱ゾーンX内の熱可塑性樹脂フィルムの接合部からのフィルム法線方向の距離100mmの空間の温度を、熱電対を用いて測定し、これを熱可塑性樹脂フィルムの予熱温度T(℃)として採用した。
-熱可塑性樹脂フィルムの延伸温度T’(℃)の測定方法-
図2の斜め延伸機60に搬送された斜め延伸ゾーンY内の熱可塑性樹脂フィルムの温度は、次のようにして測定した。
斜め延伸ゾーンY内の熱可塑性樹脂フィルムの接合部からのフィルム法線方向の距離100mmの空間の温度を、熱電対を用いて測定し、これを熱可塑性樹脂フィルムの延伸温度T’(℃)として採用した。
-破断の評価-
以下の評価基準により、破断の評価を行った。
○:接合部が起因となる破断が全く発生しない。
△:接合部が起因となる破断が発生しないで連続して運転することができる時間が24時間以上である。
×:接合部が起因となる破断が発生しないで連続して運転することができる時間が24時間未満である。
-斜め延伸フィルムの平均面内レターデーションRe(nm)の測定方法-
位相差計(オプトサイエンス社製「ミューラマトリクス・ポラリメータ(Axo Sc an)」)を用いて、斜め延伸フィルムの幅方向において5cm間隔の複数の地点での面内レターデーションを測定した。各地点での面内レターデーションの値の平均値を計算し、これを斜め延伸フィルムの平均面内レターデーションReとして求めた。この際、測定波長は590nmとした。
-斜め延伸フィルムの平均配向角θ(°)の測定方法-
位相差計(オプトサイエンス社製「ミューラマトリクス・ポラリメータ(Axo Scan)」)を用いて、斜め延伸フィルムの幅方向の複数の場所において、各地点での遅相軸を測定し、その遅相軸が斜め延伸フィルムの幅方向となす配向角を計算した。各地点での配向角の平均値を計算し、これを斜め延伸フィルムの平均配向角θとして求めた。この際、測定波長は590nmとした。
(実施例1)
ノルボルネン樹脂のペレット(日本ゼオン社製「ZEONOR」、ガラス転移温度Tg 126℃)をTダイ式フィルム押出成形機で成形して、幅1200mm、厚さ120μmの長尺のノルボルネン樹脂フィルムを製造し、ロール状に巻き取った。このように、ロール状に巻き取ったノルボルネン樹脂フィルムを2つ準備し、ヒートシーラー装置を用いて、先行して搬送されるノルボルネン樹脂フィルム(シートA)と、後行して搬送されるノルボルネン樹脂フィルム(シートB)とを熱融着して接合した。
次に、図2に示すように、上述した実施形態で説明した構成を有する斜め延伸機60を用意し、この斜め延伸機60に、前記熱融着により接合されたノルボルネン樹脂フィルムを熱可塑性樹脂フィルムF1として、ヒートシーラー装置10から供給した。斜め延伸機60において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸して斜め延伸フィルムF2を製造した。
こうして得られた斜め延伸フィルムF2について、上述した方法で、破断、平均面内レターデーションRe、平均配向角θを評価した。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例2)
実施例1において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の実施例2の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例1と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例3)
実施例1において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の実施例3の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例1と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例4)
実施例1において、厚さ120μmの長尺のノルボルネン樹脂フィルムを製造する代わりに、厚さ70μmの長尺のノルボルネン樹脂フィルムを製造し、また、実施例1において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の実施例4の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例1と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例5)
実施例4において、下記表1の実施例4の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の実施例5の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例4と同様にして、斜め延伸フィルム F2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例6)
実施例1において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の実施例6の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸して斜め延伸フィルムF2を製造したこと以外は、実施例1と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例7)
実施例6において、先行して搬送されるノルボルネン樹脂フィルムと、後行して搬送されるノルボルネン樹脂フィルムとを熱融着して接合する代わりに、先行して搬送されるノルボルネン樹脂フィルムと、後行して搬送されるノルボルネン樹脂フィルムとをテープ接合したこと以外は、実施例6と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(実施例8)
実施例2において、ノルボルネン樹脂のペレット(日本ゼオン社製「ZEONOR」、ガラス転移温度Tg 126℃)を別のノルボルネン樹脂のペレット(日本ゼオン社製「ZEONOR」、ガラス転移温度Tg 163℃)に変更したこと以外は実施例2と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例1)
実施例1において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の比較例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例1と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例2)
実施例1において、下記表1の実施例1の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の比較例2の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例1と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例3)
実施例4において、下記表1の実施例4の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の比較例3の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例4と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例4)
実施例7において、下記表1の実施例7の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸する代わりに、下記表1の比較例4の欄に示す条件で熱可塑性樹脂フィルムF1を予熱乃至斜め延伸したこと以外は、実施例7と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
(比較例5)
比較例2において、ノルボルネン樹脂のペレット(日本ゼオン社製「ZEONOR」、ガラス転移温度Tg 126℃)を別のノルボルネン樹脂のペレット(日本ゼオン社製「ZEONOR」、ガラス転移温度Tg 163℃)に変更したこと以外は比較例2と同様にして、斜め延伸フィルムF2を製造し、得られた斜め延伸フィルムF2についての評価を行った。得られた評価結果を表1に示す。
Figure 0007063275000001
表1に示したように、予熱時間tが2秒間以上であり、且つ、予熱温度Tがノルボルネン樹脂のガラス転移温度Tg超Tg+60℃以下である実施例1~8では、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制して、斜め延伸フィルムを連続して製造することができた。
また、接合手段がテープである実施例7よりも、接合手段が熱融着である実施例6の方が、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのをより抑制して、より確実に斜め延伸フィルムを連続して製造することができた。
一方、予熱工程における予熱時間tが1.7秒間と短い比較例1および4では、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制することができなかった。
また、予熱温度Tがノルボルネン樹脂のガラス転移温度Tgである比較例2、3、および5では、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制することができなかった。
本発明によれば、斜め延伸工程において熱可塑性樹脂フィルムの接合部が破断するのを抑制して、斜め延伸フィルムを連続して製造することができることができる。
3 フィルム
10 ヒートシーラー装置
10a ローラー
10b ローラー
12L スプロケッタ
12R スプロケッタ
13L スプロケッタ
13R スプロケッタ
21 上溶着ヘッド
22 下溶着ヘッド
23 ヒータ
24 ヒータ
25 温調器
26 温調器
28 接合部
60 斜め延伸機
70 温調室
101L 把持装置
101R 把持装置
110 把持手段
110L クリップ
110R クリップ
120L 無端チェーン
120R 無端チェーン
A 熱可塑性樹脂フィルム(先行シート)
B 熱可塑性樹脂フィルム(後行シート)
CS1 点線
CS2 点線
CS3 点線
D1 矢印
D2 矢印
D3 矢印
F1 熱可塑性樹脂フィルム
F2 斜め延伸フィルム
X 予熱ゾーン
Y 斜め延伸ゾーン

Claims (6)

  1. 先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを、接合部を介して接合する接合工程と、
    前記接合部を介して接合された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら予熱する予熱工程と、
    前記予熱された熱可塑性樹脂フィルムを連続搬送しながら斜め延伸する斜め延伸工程と、を含む、斜め延伸フィルムの製造方法であって、
    前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとは同一の熱可塑性樹脂フィルムであり、
    前記予熱工程における前記接合部の予熱温度をT(℃)とし、前記予熱工程における前記接合部の予熱時間をt(秒間)とし、前記熱可塑性樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂のガラス転移温度をTg(℃)としたとき、下記式(1)および(2)を満たす、斜め延伸フィルムの製造方法。
    Tg<T≦Tg+60 ・・・(1)
    ≦t ・・・(2)
  2. 前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムと、前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムとを熱融着により接合する、請求項1に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
  3. 前記先行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムおよび前記後行して搬送される熱可塑性樹脂フィルムは、平均厚みが50μm以上300μm以下である、請求項1または2に記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
  4. 前記熱可塑性樹脂フィルムにおける熱可塑性樹脂のガラス転移温度Tgが、100℃以上180℃以下である請求項1~3のいずれかに記載の斜め延伸フィルムの製造方法。
  5. 請求項1から4の何れかに記載の斜め延伸フィルムの製造方法で製造された斜め延伸フィルムと、偏光子とを積層して偏光板を製造する、偏光板の製造方法。
  6. 請求項5に記載の偏光板の製造方法で製造された偏光板を備える液晶表示装置を製造する、液晶表示装置の製造方法。
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