JP7062551B2 - 画像読取装置 - Google Patents
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Description
本発明は、規制部材がロック位置にあるか否かを検出するセンサがなくても、規制部材が設置不良か否かを判断できる画像読取装置の提供を目的とする。
まず、本実施形態の画像読取装置100の構成について図面を参照しながら説明する。
図1は、本実施形態の画像読取装置100の斜視図である。本実施形態の画像読取装置100は、いわゆるフラットベッドスキャナである。図1では、原稿カバー21が開けられた状態の画像読取装置100を表している。
装置本体1の上面には、原稿(媒体の一例、図示省略)を載置するための原稿台ガラス2が取り付けられている。原稿は、読み取られる画像が形成されている面を原稿台ガラス2と接触するように原稿台ガラス2にセットされる。
装置本体1の内部には、原稿台ガラス2の下面に沿ってY方向に往復移動可能な読取センサ3が配置されている。ここで、図1において、読取センサ3が原稿台ガラス2にセットされた原稿の画像を読み取る際の読取センサ3の移動方向は、Y方向の-側から+側に向く方向である。本明細書では、Y方向の-側から+側を向く方向を読取走査方向、Y方向の+側から-側を向く方向をリターン方向とする。
また、Y方向の-側は後述するキャリッジ4の走査範囲SR(図9(a)~図9(d)参照)の一端側の一例であり、Y方向の+側は後述する走査範囲SRの他端側の一例である。
キャリッジ4は、モータ7の駆動がギア列8に伝達されることで、装置本体1の内部に配置されているラック部材5に案内されて、Y方向に往復可能となっている。この場合、キャリッジ4は、その下面に固定されたスライダ6をガイドレール31に係合させながら、往復移動する。そして、キャリッジ4に搭載されている読取センサ3は、原稿台ガラス2の下面に沿って読取走査方向に向かって移動することで、原稿台ガラス2に載置された原稿の画像を読み取っていく。
原稿カバー21の押圧面(閉じられた状態で原稿台ガラス2に向く側の面)には、シート材とスポンジとからなる原稿圧着シート22が貼り付けられている。
各発光素子33R、33G、33Bから原稿に照射された光は原稿面(原稿台ガラス2の上側の面)で反射され、この反射光はロッドレンズアレイ34を透過することで受光素子35上に結像する。読取センサ3は、各発光素子33R、33G、33Bを順次切り替えて点灯させて、受光素子35に各色の原稿からの反射光を読み取らせることにより、色分解読取を行う。
なお、上記の制御を行うCPU90のコントロールボードや電源からなる電装部(図示省略)は、装置本体1の内部に配置されている。
ここで、サンプル&ホールド回路201(図中、サンプル&ホールド回路をS/Hと表記する。)は、受光素子35で読み取ったアナログ画像信号をサンプルする。オフセット調整部203(図中、オフセット調整部をOFFSETと表記する。)は、サンプルされたアナログ信号に対してオフセット電圧を加算して後段にあるA/D変換器207の零電圧を調整する。可変GAIN調整部205(図中、可変GAIN調整部を可変GAINと表記する。)は、オフセット調整部203から出力された信号に対してGAIN調整を行い、後段にあるA/D変換器207のリファレンス電圧以内に入るようにする。A/D変換器207(図中、A/D変換器をA/Dと表記する。)は、可変GAIN調整部205から出力されたアナログ信号をデジタル値に変換する。
シェーディング補正部209は、画像処理部82の一部を構成する。シェーディング補正部209は、白シェーディング補正部211(図中、白シェーディング補正部を白SHD補正と表記する。)と、黒シェーディング補正部219(図中、黒シェーディング補正部を黒SHD補正と表記する。)とから構成されている。具体的には、白シェーディング補正部211は、1画素毎のゲインのばらつきと、光源のばらつき(光量ばらつき)とを補正する。黒シェーディング補正部219は、1画素毎のオフセットのばらつきを補正する。
キャリッジ4の待機位置71は、原稿台9の端部付近に設定されている。識別マーク70は、白色領域である白色部72aと黒色領域である黒色部72bとで構成されているマークとされ、キャリブレーションシート72(識別部の一例)に印刷されている。すなわち、識別マーク70は、読取センサ3のキャリブレーションのためのマークとされている。識別マーク70(キャリブレーションシート72)は、キャリッジ4の走査範囲SRの所定の位置に配置されている。ここで、本実施形態では、上記所定の位置は、一例として走査範囲SRの一端側の位置である。読取センサ3は、キャリブレーションシート72の白色部72aと黒色部72bとの境界を走査し、境界、すなわち、白黒エッジを検出することで、キャリッジ4の走査移動方向の位置決めを行い、待機位置71を決定する。
次に、黒シェーディングデータを取得する際には、光源(図示省略)を消灯して受光素子35が画像データを読み取る。その読み取ったアナログ画像信号は、アナログ処理部81にてデジタル画像データに変換され、その後CPU90を介してRAM91の黒シェーディングメモリに受光素子35の画素分格納される。本実施形態では、受光素子35がモノクロセンサである場合について説明した。しかしながら、受光素子35がカラーセンサの場合には、白シェーディングメモリ及び黒シェーディングメモリに、各画素についてRGB3色分のデータをそれぞれ格納することとなる。
図6(b)及び図7(b)は、図6(a)及び図7(a)の状態の後に、スライダ6が突き当て部52に当接した状態である。突き当て部52は、ベースフレーム51の一部であり、キャリッジ4の移動規制を行っている。ここで、突き当て部52は、走査範囲SRの外側に配置され、走査範囲SRの一端にキャリッジ4(読取手段110)が位置する場合にキャリッジ4(読取手段110)に当接する。
図6(c)及び図7(c)は、規制部材10が出状態で、かつ、キャリッジ4が-Y方向に移動しているときの図である。
図6(d)及び図7(d)は、図6(c)及び図7(c)の状態の後に、規制部材10が出状態で、かつ、キャリッジ4の一部である係合部4aが規制部材10に当接した状態である。
図6(b)及び図7(b)の状態では、スライダ6(図1参照)の端部6aが突き当て部52に当接するまで移動すると、モータ7(図1参照)の回転軸に設けられたスリット部材11がエンコーダ12で読み取ることにより突き当て状態を検知する。そして、モータ7は、その回転を停止する。
別の見方をすると、図9(a)の状態は、キャリッジ4が走査範囲SRの一端に位置している状態を示している。なお、図10(a)において、実線で示したキャリッジ4は図9(a)の状態のキャリッジ4を上側から見た状態を示し、破線で示したキャリッジ4は図9(b)の状態のキャリッジ4を上側から見た状態を示している。
図9(c)は、規制部材10が出状態で、かつ、走査範囲SRにおいてキャリッジ4が走査範囲SRの他端側から一端側に向けて移動した後にキャリッジ4が規制部材10に当接した状態を示している。図9(d)は、図9(c)の状態にあったキャリッジ4が走査範囲SRの一端側から他端側に向けて距離L移動した状態を示している。
別の見方をすると、図9(c)の状態は、キャリッジ4が出状態の規制部材10に接触して走査範囲SRの一端まで到達することができずに走査範囲SRの一端側で規制部材10に当接した位置に位置している状態を示している。なお、図10(b)において、実線で示したキャリッジ4は図9(c)の状態のキャリッジ4を上側から見た状態を示し、破線で示したキャリッジ4は図9(d)の状態のキャリッジ4を上側から見た状態を示している。
図12は、読取動作の終了後のリターン動作のフローチャートである。
本実施形態の画像読取装置100は、ホームポジションにあるキャリッジ4をY方向の-方向側(一端側)から+方向側(他端側)へ移動させながら読取動作をする。読取動作が終了すると、キャリッジ4は、走査範囲SRの他端に到達する。
そして、画像読取装置100は、読取動作の終了後に、リターン動作を行う。
まず、CPU90は、走査範囲SRの他端にあるキャリッジ4をY方向の一端側(突き当て部52側)、すなわち、リターン方向に向けて移動させる(S101)。その結果、規制部材10がアンロック位置に位置している場合(図8(b)、図9(a)及び図10(a)参照)、キャリッジ4は突き当て部52に当接する。また、規制部材10がロック位置に位置している場合(図8(a)、図9(c)及び図10(b)参照)、キャリッジ4は規制部材10に当接する。別言すると、規制部材10が出状態である場合(図8(b)、図9(a)及び図10(a)参照)、キャリッジ4は突き当て部52に当接する。また、規制部材10が没状態である場合(図8(a)、図9(c)及び図10(b)参照)、キャリッジ4は規制部材10に当接する。
次いで、CPU90は、キャリッジ4をY方向の他端側に向けて(読取走査方向に向けて)距離L移動させる(S102)。その結果、S101でキャリッジ4が突き当て部52に当接した場合(図9(a)参照)、受光素子35は識別マーク70の白黒エッジを検出可能な位置に移動する(図9(b)参照)。これに対して、S101でキャリッジ4が規制部材10に当接した場合(図9(c)参照)、受光素子35は識別マーク70を通過して識別マーク70の白黒エッジが検出できない位置に移動する(図9(d)参照)。
次いで、CPU90は、S103において受光素子35が識別マーク70の白黒エッジを検出できたかを判断する。
これに対して、CPU90は、S104で否定判断をした場合、規制部材10がロック位置(図8(a)、図9(c)及び図9(d)並びに図10(b))に設置されている設置不良であると判断する。そして、CPU90は、その旨(規制部材10が設置不良である旨)を報知して(S106)、本フローを終了する。この場合、例えば、画像読取装置100が備えるUI等を報知手段としてもよいし、外部装置であるPC85を画像読取装置100の一部とみなしてPC85の画面に表示するようにしてもよい。この場合、PC85は、報知手段の一例である。なお、PC85により規制部材10が設置不良である旨が報知されると(S106)、ユーザは規制部材10の設置不良を認識するように喚起されることとなる。そして、ユーザがロック位置にある規制部材10をアンロック位置に設置して次にこのリターン動作が行われると、次のリターン動作ではS106で規制部材10が設置不良である旨が報知されることがなくなる。
(1)本実施形態の画像読取装置100は、キャリッジ4に突き当て動作(図12のS101参照)をさせた後に、キャリッジ4を読取走査方向に向けて距離L移動させる(図12のS102参照)。そして、図12のS104にて受光素子35が白黒エッジを検出できた場合は規制部材10が没状態(設置不良でない状態)と判断する。これに対して、S104にて受光素子35が白黒エッジを検出できない場合は規制部材10が出状態(設置不良である状態)と判断する。したがって、本実施形態の画像読取装置100は、規制部材10がロック位置にあるか否かを検出するセンサがなくても、規制部材10の設置不良か否かを判断できる。
(2)本実施形態の画像読取装置100は、図12のS104にて受光素子35が白黒エッジを検出できない場合、S106でその旨を報知する。したがって、本実施形態の画像読取装置100は、ユーザに対して規制部材10の設置不良を認識させることができる。
(3)本実施形態の画像読取装置100は、規制部材10が設置不良か否かを判断する場合、読取センサ3による識別マーク70の白黒エッジの検出の有無で行う。識別マーク70は、規制部材10の設置不良を検出するためだけに使用されるのではなく、読取センサ3のキャリブレーションのためのマークとしても使用される。したがって、本実施形態の画像読取装置100は、読取センサ3のキャリブレーションのためのマークを利用して規制部材10が設置不良か否かを判断することができる。別言すれば、本実施形態の画像読取装置100は、既存の構成を利用して規制部材10が設置不良か否かを判断することができる。
例えば、前述の実施形態では、リターン動作時のS102(図12参照)において、CPU90は、S101の後に所定の距離である距離L、キャリッジ4を読取走査方向に移動させるとして説明した。しかしながら、S102においてキャリッジ4を距離L移動させることができれば、CPU90は、キャリッジ4を所定の時間移動させるように制御してもよい。
また、前述の実施形態では、規制部材10が設置不良か否かの判断は読取動作の終了後に行われるリターン動作の中で行われるとして説明した。しかしながら、規制部材10が設置不良か否かの判断はリターン動作の中で行われなくてもよい。例えば、PC85を介して又は画像読取装置100が備えるUI(図示省略)を介して、ユーザの任意の要求により規制部材10の設置不良の確認動作が行えるようにしてもよい。この場合、ユーザが画像読取装置100を別の場所から運んで配置した後に、ユーザは上記任意の要求をすれば、規制部材10の設置不良の確認動作を行うことができる。
また、前述の実施形態では、キャリッジ4に係合部4aが形成されており、規制部材10は係合部4aに係合可能であるとして説明した。しかしながら、規制部材10とキャリッジ4とが係合することができれば、例えば、規制部材10に係合部が形成されていてもよい。すなわち、規制部材10又はキャリッジ4の一方に係合部が形成され、他方が当該一方に係合可能であればよい。
52 突き当て部
70 識別マーク
72 キャリブレーションシート(識別部の一例)
90 CPU(制御部の一例)
100 画像読取装置
110 読取手段
SR 走査範囲
Claims (5)
- 走査範囲の一端側から他端側に移動しながら媒体の画像を読み取る読取手段と、
前記走査範囲の一端に前記読取手段が位置する場合に前記読取手段に当接する突き当て部と、
前記走査範囲の所定の位置に配置され、移動する前記読取手段により読み取られる識別マークが付された識別部と、
前記走査範囲における前記突き当て部と前記識別部との間に配置され、前記読取手段の移動を規制するロック位置と、前記読取手段の移動を規制しないアンロック位置とに移動可能な規制部材と、
前記読取手段の動作を制御する制御部と、
を備え、
前記読取手段が前記走査範囲の他端側から一端側に移動して前記突き当て部又は前記規制部材に当接した後に前記読取手段が前記走査範囲の一端側から他端側に所定の距離又は所定の時間移動した地点において、前記読取手段が前記識別マークを読み取れない場合、前記制御部は前記規制部材が前記ロック位置にあると判断する画像読取装置。 - 前記読取手段が前記走査範囲の他端側から一端側に移動して前記突き当て部又は前記規制部材に当接した後に前記読取手段が前記走査範囲の一端側から他端側に所定の距離又は所定の時間移動した地点において、前記読取手段が前記識別マークを読み取れる場合、前記制御部は前記規制部材が前記アンロック位置にあると判断する請求項1に記載の画像読取装置。
- 前記規制部材が前記ロック位置にあることを報知する報知手段を備える請求項1または2に記載の画像読取装置。
- 前記識別マークは、前記読取手段のキャリブレーションのためのマークとされている請求項1~3のいずれか1項に記載の画像読取装置。
- 前記識別マークは白色領域と黒色領域とで構成され、前記読取手段は前記白色領域と前記黒色領域との境界を検出する請求項1~4のいずれか1項に記載の画像読取装置。
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