JP7061214B2 - 半導体積層体、半導体素子および半導体素子の製造方法 - Google Patents

半導体積層体、半導体素子および半導体素子の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体積層体、半導体素子および半導体素子の製造方法に関する。
高耐圧、低損失および高耐熱を実現できる次世代のスイッチング素子として、バンドギャップの大きな酸化ガリウム(Ga)を用いた半導体素子が注目されており、インバータなどの電力用半導体装置への適用が期待されている。
特にコランダム型のα-Ga金属酸化物は、比較的安価なサファイア基体を用いたエピタキシャル成長が可能であり、さらにミストCVD(化学気相成長)法(特許文献1)やHVPE(ハイドライド気相成長)法(特許文献2)といった常圧プロセスが適用できることから、既存の電力用半導体素子にくらべて低コストで製造できる期待がある。
特開2013-28480号公報 特開2019-34882号公報 特開2018-002544号公報
一方で、上述のようなヘテロエピタキシャル成長では、基体とエピタキシャル層との格子不整合や熱膨張係数の違いによるストレスに起因して、転位などの結晶欠陥や反りやクラックが生じるという問題があった。特に大面積の基体に成膜を行う場合にはこれらの問題がより顕著になり、その生産が困難であった。
特許文献3では下地基板に2層以上の酸化物層が形成されている下地基板を用いて、300μm四方以上の領域でクラックを含まない膜厚3μm以上のコランダム構造を有するInAlGaO系半導体膜を形成した例が示されている。しかしながら、特許文献3に示されている例によりクラックを抑制できるのは、実際のところ直径4インチ(約10センチメートル)未満の小口径基板に限られ、実用的なサイズ(直径4インチ以上)の基板を用いた場合には効果が不十分であった。また小口径の基板においても、基板の反りを抑制するには至らなかった。
本発明は、上記問題を解決するためになされたものであり、ヘテロエピタキシャル成長により形成される場合であっても、結晶欠陥、反り、及びクラックが抑制された高品質なコランダム型結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体及び高性能な半導体素子を提供することを目的とする。
本発明は、上記目的を達成するためになされたものであり、少なくとも、基体と、バッファ層と、少なくとも1種の金属元素を含みコランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜とを含み、前記基体の主表面の上に直接または別の層を介して前記バッファ層を有し、前記バッファ層の上に前記結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体であって、前記バッファ層は、組成がそれぞれ異なる複数のバッファ膜の積層構造体であり、前記複数のバッファ膜のうちの少なくとも2層のバッファ膜の膜厚が、200nm以上650nm以下である半導体積層体を提供する。
本発明は、また、少なくとも、基体と、バッファ層と、少なくとも1種の金属元素を含みコランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜とを含み、前記基体の主表面の上に直接または別の層を介して前記バッファ層を有し、前記バッファ層の上に前記結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体であって、前記バッファ層は、組成がそれぞれ異なる複数のバッファ膜の積層構造体であり、前記複数のバッファ膜の膜厚は、すべて200nm以上650nm以下である半導体積層体を提供する。
このようなバッファ層を有することにより、基体と結晶性金属酸化物半導体膜の格子不整合に由来するストレスを効果的に緩和することができるので、結晶欠陥の導入を低減し、さらにクラックと反りが抑制された、高品質な結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体が得られるものとなる。
このとき、前記バッファ膜は、前記結晶性金属酸化物半導体膜に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含むことが好ましい。
さらに、前記バッファ層は、該バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素の組成比が大きくなるように前記複数のバッファ膜が積層した積層構造体であることが好ましい。
これにより、バッファ層のストレス緩和効果をさらに高めることができるので、バッファ層上の結晶性金属酸化物半導体膜がさらに高品質なものとなる。
このとき、前記バッファ膜は、前記バッファ層の下地に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含むことが好ましい。
さらに、前記バッファ層は、該バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記バッファ層の下地の前記主成分金属元素の組成比が小さくなるように前記複数のバッファ膜が積層した積層構造体であることが好ましい。
これにより、バッファ層のストレス緩和効果をさらに高めることができるので、バッファ層上の結晶性金属酸化物半導体膜がさらに高品質なものとなる。
このとき、前記バッファ層の下地は前記基体であり、前記基体の前記主成分金属元素はアルミニウムであることが好ましい。
アルミニウムを主成分金属元素とする、例えばサファイアウェハのようなウェハは、品質およびコストの面から基体として好適に用いることができる。
このとき、前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素はガリウムであることが好ましい。
ガリウム酸化膜は、バンドギャップが大きく、本発明に係る結晶性金属酸化物半導体膜として好適に用いることができる。
このとき、前記結晶性金属酸化物半導体膜の膜厚は1μm以上であることが好ましい。
これにより、結晶性金属酸化物半導体膜がより高品質なものとなる。
このとき、前記基体の主表面の面積は10cm以上であることが好ましい。
これにより、結晶性金属酸化物半導体膜がさらに高品質なものとなる。また、デバイス設計の自由度が高くなる。
このとき、上記に記載の半導体積層体における、少なくとも前記バッファ層と前記結晶性金属酸化物半導体膜を備える半導体素子を提供することが好ましい。
これにより、電気特性の優れた、高性能な半導体素子となる。
また、本発明は、少なくとも結晶性金属酸化物半導体膜と電極とを有する半導体素子の製造方法であって、基体の主表面の上に、バッファ層として、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を2層以上含む、複数層のバッファ膜を形成する工程と、前記バッファ層の上に、コランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜を形成する工程と、少なくとも前記結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成する工程とを有する半導体素子の製造方法を提供する。
また、本発明は、さらに、少なくとも結晶性金属酸化物半導体膜と電極とを有する半導体素子の製造方法であって、基体の主表面の上に、バッファ層として、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を複数層形成する工程と、前記バッファ層の上に、コランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜を形成する工程と、少なくとも前記結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成する工程とを有する半導体素子の製造方法を提供する。
このようなバッファ層を形成することにより、基体と結晶性金属酸化物半導体膜の格子不整合に由来するストレスを効果的に緩和することができるので、結晶欠陥の導入が低減され、さらにクラックと反りが抑制された高品質な結晶性金属酸化物半導体膜を用いた、高性能な半導体素子が得られる。
以上のように、本発明によれば、ヘテロエピタキシャル成長により形成される場合であっても、結晶欠陥、反り、及びクラックが抑制された高品質なコランダム型結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体、半導体素子および半導体素子の製造方法を提供することができる。また、本発明に係る結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体を用いることで、高性能な半導体素子を製造することができる。
本発明に係る半導体積層体の構造の一形態を示す図である。 本発明に係る半導体積層体の構造の別の形態を示す図である。 本発明に係るショットキーバリアダイオードの一例を示す図である。 本発明に係る高電子移動度トランジスタの一例を示す図である。 本発明に係る半導体電界効果トランジスタの一例を示す図である。 本発明に係る絶縁ゲート型バイポーラトランジスタの一例を示す図である。 本発明に係る発光素子ダイオードの一例を示す図である。
以下、本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
上述のように、ヘテロエピタキシャル成長により形成される場合であっても、結晶欠陥、反り、及びクラックが抑制された高品質なコランダム型結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体が求められていた。
本発明者は、上記課題について鋭意検討を重ねた結果、少なくとも、基体と、バッファ層と、少なくとも1種の金属元素を含みコランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜とを含み、前記基体の主表面の上に直接または別の層を介して前記バッファ層を有し、前記バッファ層の上に前記結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体であって、前記バッファ層は、組成がそれぞれ異なる複数のバッファ膜の積層構造体であり、前記複数のバッファ膜のうちの少なくとも2層のバッファ膜の膜厚が、200nm以上650nm以下である半導体積層体、また、前記バッファ層は、組成がそれぞれ異なる複数のバッファ膜の積層構造体であり、前記複数のバッファ膜の膜厚は、すべて200nm以上650nm以下である半導体積層体により、基体と半導体膜の格子不整合に由来するストレスを効果的に緩和することができるので、結晶欠陥の導入を低減し、さらにクラックと反りが抑制された、高品質な半導体積層体が得られることを見出し、本発明を完成した。
また、本発明者は、少なくとも結晶性金属酸化物半導体膜と電極とを有する半導体素子の製造方法であって、基体の主表面の上に、バッファ層として、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を2層以上含む、複数層のバッファ膜を形成する工程と、前記バッファ層の上に、コランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜を形成する工程と、少なくとも前記結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成する工程とを有する半導体素子の製造方法、また、基体の主表面の上に、バッファ層として、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を複数層形成する工程と、前記バッファ層の上に、コランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜を形成する工程と、少なくとも前記結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成する工程とを有する半導体素子の製造方法により、結晶欠陥が低減され、さらにクラックや反りが抑制された、高品質な結晶性金属酸化物半導体膜を用いた半導体素子が得られることを見出し、本発明を完成した。
以下、図面を参照して説明する。
(半導体積層体)
図1、図2はそれぞれ、本発明に係る半導体積層体の構造の一形態を示す図である。本発明に係る結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体(以下、単に「半導体積層体」と呼称する場合もある)100、200は、基本的に、基体101、201と、バッファ層112、212と、結晶性金属酸化物半導体膜103、203とを含み、基体101、201の主表面の上に形成されたバッファ層112、212と、さらにその上に形成された結晶性金属酸化物半導体膜103、203で構成されている。
(基体)
基体101、201は、結晶物を主成分として含んでいれば特に限定されず、公知の基板であってよい。絶縁体であってもよいし、導電体であってもよいし、半導体であってもよいし、単結晶であってもよいし、多結晶であっても良い。また、基体に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素がアルミニウムである基体を用いることが好ましい。なかでも、品質およびコストの面から、サファイアウェハを用いるのが好ましい。
基体の主面の面方位は特に限定されず、サファイアウェハの場合、例えばc面、m面、a面などの主要面が使用できる。また、ジャスト面に対してオフ角を有するものであってもよい。オフ角は、特に限定されないが、好ましくは0°~15°である。
基体101、201の厚さは、特に限定されないが、コストの面から200~800μm程度が好ましい。また、基体101、201の主表面の面積は、10cm以上であるのが良く、より好ましくは直径約10cm(4インチ)以上であるのが良い。このように基体101、201を大直径のものとすれば、基体101、201の上に形成される結晶性金属酸化物半導体膜103、203がさらに高品質かつ生産性の高いものとなる。また、デバイス設計の自由度が高くなる。基体101、201の形状は、本発明においては特に限定されない。
(バッファ層)
バッファ層112、212は、図1のように基体101上へ直接形成されても良いし、別の層を介して形成されても良い。別の層として、例えば、結晶性金属酸化物半導体膜を基体から分離するための剥離層を導入する場合などでは、図2のように剥離層204上へ形成されていてもよい。
(バッファ膜)
バッファ層112、212は、それぞれ組成の異なる複数のバッファ膜102a、102b、102c、202a、202b、202cの積層構造体となっている。バッファ膜はそれぞれが異なる組成を有するものとする。より好ましくは、後述する結晶性金属酸化物半導体膜103、203に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素、または、バッファ層112、212の下地に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含んでいるのが良い。もちろん、結晶性金属酸化物半導体膜103、203の主成分金属元素とバッファ層112、212の下地の主成分金属元素の両方を含んでいても良い。ここで、バッファ層112、212の下地の主成分金属元素とは、図1の形態では基体101の主成分金属元素を、また図2の形態では剥離層204の主成分金属元素を指す。
なお、図1および図2の形態では、バッファ層は3層のバッファ膜で構成されているが、本発明はこれに限らず、組成がそれぞれ異なる2層以上(複数層)のバッファ膜が形成されていれば、結晶性金属酸化物半導体膜の厚さなどの条件により、バッファ膜全体の層数および組成を適宜調整することができる。このとき、2層以上(複数層)のバッファ膜のうちの少なくとも2層のバッファ膜のそれぞれの膜厚を200nm以上650nm以下とする。少なくとも2層のバッファ膜の厚さはすべて同じ厚さであっても、異なる厚さであっても良いが、200nm未満では十分な効果が得られず、また650nm超では応力が顕著になって反りと欠陥が導入されるようになる。2層以上(複数層)のバッファ膜のすべての膜厚が200nm以上650nm以下であれば好ましい。
また、バッファ膜が結晶性金属酸化物半導体膜103、203の主成分金属元素を含む場合には、基体101、201側から結晶性金属酸化物半導体膜103、203側に向かうにつれて、結晶性金属酸化物半導体膜103、203の主成分金属元素の組成比が大きくなるようにバッファ膜を積層するのが良い。また、バッファ膜が、バッファ層112、212の下地の主成分金属元素を含む場合には、基体101、201側から結晶性金属酸化物半導体膜103、203側に向かうにつれて、バッファ層112、212の下地の主成分金属元素の組成比が小さくなるようにバッファ膜を積層するのが良い。例えば、図1の形態でAlウェハ上にα-Gaの結晶性金属酸化物半導体膜を形成する場合、バッファ膜を(AlGa1-x(0<x<1)で形成し、xの値をバッファ膜102aからバッファ膜102cに向かって小さくするのが良い。
また、基体に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素がアルミニウムである基体を用い、バッファ層の下地を基体とすることが好ましい。品質およびコストの面で有利である。
(結晶性金属酸化物半導体膜)
結晶性金属酸化物半導体膜103、203の主成分は、コランダム構造を取る結晶性金属酸化物であれば特に限定されず、例えば、アルミニウム、チタン、バナジウム、クロム、鉄、ガリウム、ロジウム、インジウム、イリジウムのいずれかを含む結晶性金属酸化物を主成分とすることができる。結晶性金属酸化物半導体膜103、203に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素はガリウムであることがより好ましい。具体的には、Al、Ti、V、Cr、Fe、Ga、Rh、In、Irであり、本発明においては特にGaであるのが好ましい。Gaは、バンドギャップが大きく、様々な半導体素子としての応用が期待できるからである。また上記の金属元素から選ばれる2元素をA、Bとした場合に(A1-x(0<x<1)で表される2元系の金属酸化物や、あるいは、上記の金属元素から選ばれる3元素をA、B、Cとした場合に(A1-x-y(0<x<1、0<y<1)で表される3元系の金属酸化物とすることもできる。
さらに、結晶性金属酸化物半導体膜103、203は、上記の金属酸化物の単層構造でも良いし、組成やドーパントなどの含有成分が異なる複数の結晶膜の積層構造であっても良い。
結晶性金属酸化物半導体膜103、203の膜厚は1μm以上であるのが良く、好ましくは3μm以上であるのが良い。このような膜厚にすることで結晶の配向性が改善し、より高品質な結晶性金属酸化物半導体膜とすることができる。
また、本発明に係る半導体積層体は、適用する半導体素子等の設計に応じて、導電性を付与すべく不純物でドーピングされていてもよい。この場合の不純物としては、例えば半導体膜103、203が少なくともガリウムを含む場合には、シリコン、ゲルマニウム、スズ、マグネシウム、銅のいずれか、またはこれらの組合せが好適に使用できる。尚、この場合の導電型はn型となる。ドーピングにより添加される不純物の濃度は、目的とする最終製品の設計にもよるが、1×1016cm-3以上8×1022cm-3以下とするのが一般的である。特に結晶性金属酸化物半導体膜103、203は、異なる濃度で不純物が添加された結晶膜の積層とすることができる。またバッファ層102、202も同様のドーピングにより導電性を具備して良い。
(半導体素子)
また、上記したような、本発明に係る半導体積層体を用い、半導体積層体における、少なくともバッファ層と結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体素子を提供することができる。このような半導体素子は、基体を含むものであっても、基体が除去されたものであっても良い。本発明に係る半導体素子は、結晶欠陥の導入が低減され、さらにクラックや反りが抑制された、高品質な結晶性金属酸化物半導体膜を用いるものであり、高品質な半導体素子である。半導体素子の応用例(具体例)については、後で詳しく説明する。
(半導体積層体の製造方法)
本発明に係る半導体積層体の製造方法は特に限定されない。結晶性金属酸化物半導体膜の種類や、適用する半導体素子に応じて、基体、バッファ層を適宜選択し、基体上に成膜を行うことで、半導体積層体を得ることができる。成膜方法は特に限定されず、プラズマCVD、LPCVD(減圧CVD)、APCVD(大気圧CVD)、ミストCVD、HVPE、スパッタ、イオンプレーティングなど公知の幅広い手法により実現できる。
(半導体素子の製造方法)
また、基体の主表面の上に、直接又は別の層を介してバッファ層を形成する。バッファ層は、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を2層以上含むように製膜することにより、形成する。バッファ層を構成する複数層のバッファ膜のすべてを、厚さ200nm以上650nm以下として製膜することが好ましい。このバッファ層の上に、コランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜を形成し、本発明に係る半導体積層体を得る。その後に、さらに、結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成することで、半導体素子を製造する。このとき、基体と、バッファ層と、結晶性金属酸化物半導体膜を含む半導体積層体をそのまま用いることもできるし、基体を除去してバッファ層と結晶性金属酸化物半導体膜を残したり、基体とバッファ層を除去して、結晶性金属酸化物半導体膜のみを残したりしてもよい。このようにして、結晶欠陥の導入が低減され、さらにクラックや反りが抑制された高品質な結晶性金属酸化物半導体膜を用いた、高性能な半導体素子を製造することができる。
(応用できる半導体素子の例)
上記のような結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体は、欠陥密度が低減され、電気特性に優れており、工業的に有用なものである。このような結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体は、様々な半導体素子等に好適に用いることができ、とりわけ、パワーデバイスに有用である。
また、本発明に係る結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体は、電極が結晶性金属酸化物半導体膜の片面側に形成された横型の素子(横型デバイス)と、結晶性金属酸化物半導体膜の表裏両面側にそれぞれ電極を有する縦型の素子(縦型デバイス)に分類することができる。本発明においては、横型デバイスにも縦型デバイスにも好適に用いることができるが、中でも、縦型デバイスに用いることが好ましい。半導体素子としては、例えば、ショットキーバリアダイオード(SBD)、金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET)、高電子移動度トランジスタ(HEMT)、半導体電界効果トランジスタ(MOSFET)、接合電界効果トランジスタ(JFET)、絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)または発光ダイオード(LED)などが挙げられる。
以下、本発明の結晶性金属酸化物半導体膜をn型半導体層(n+型半導体やn-半導体層等)に適用した場合の好適な例を、図面を用いて説明するが、本発明は、これらの例に限定されるものではない。なお、以下に例示する半導体素子において、さらに他の層(例えば絶縁体層や導体層)などが含まれていてもよいし、また、中間層や緩衝層(バッファ層)などは適宜省いてもよい。
図3は、本発明に係るSBDの一例である。SBD300は、相対的に低濃度のドーピングを施したn-型半導体層301a、相対的に高濃度のドーピングを施したn+型半導体層301b、ショットキー電極302およびオーミック電極303を備えている。
ショットキー電極302およびオーミック電極303の材料は、公知の電極材料であってもよく、前記電極材料としては、例えば、アルミニウム、モリブデン、コバルト、ジルコニウム、スズ、ニオブ、鉄、クロム、タンタル、チタン、金、プラチナ、バナジウム、マンガン、ニッケル、銅、ハフニウム、タングステン、イリジウム、亜鉛、インジウム、パラジウム、ネオジムもしくは銀等の金属またはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化レニウム、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン又はポリピロ-ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物並びに積層体などが挙げられる。
ショットキー電極302およびオーミック電極303の形成は、例えば、真空蒸着法またはスパッタリング法などの公知の手段により行うことができる。より具体的には、例えば、前記金属のうち2種類の第1の金属と第2の金属とを用いてショットキー電極を形成する場合、第1の金属からなる層と第2の金属からなる層を積層させ、第1の金属からなる層および第2の金属からなる層に対して、フォトリソグラフィの手法を利用したパターニングを施すことにより行うことができる。
SBD300に逆バイアスが印加された場合には、空乏層(図示せず)がn-型半導体層301aの中に広がるため、高耐圧のSBDとなる。また、順バイアスが印加された場合には、オーミック電極303からショットキー電極302へ電子が流れる。したがって、本発明のSBDは、高耐圧・大電流用に優れており、スイッチング速度も速く、耐圧性・信頼性にも優れている。
図4は、本発明に係るHEMTの一例である。HEMT400は、バンドギャップの広いn型半導体層401、バンドギャップの狭いn型半導体層402、n+型半導体層403、半絶縁体層404、緩衝層405、ゲート電極406、ソース電極407およびドレイン電極408を備えている。
図5は、本発明に係るMOSFETの一例である。MOSFET500はn-型半導体層501、n+型半導体層502及び503、ゲート絶縁膜504、ゲート電極505、ソース電極506およびドレイン電極507を備えている。
図6は、本発明に係るIGBTの一例である。IGBT600は、n型半導体層601、n-型半導体層602、n+型半導体層603、p型半導体層604、ゲート絶縁膜605、ゲート電極606、エミッタ電極607およびコレクタ電極608を備えている。
図7は、本発明に係るLEDの一例である。LED700は、第1の電極701、n型半導体層702、発光層703、p型半導体層704、透光性電極705、第2の電極706を備えている。
透光性電極の材料としては、インジウムまたはチタンを含む酸化物の導電性材料などが挙げられる。より具体的には、例えば、In、ZnO、SnO、Ga、TiO、CeOまたはこれらの2以上の混晶またはこれらにドーピングされたものなどが挙げられる。これらの材料を、スパッタリング等の公知の手段で設けることによって、透光性電極を形成できる。また、透光性電極を形成した後に、透光性電極の透明化を目的とした熱アニールを施してもよい。
第1の電極701及び第2の電極706の材料としては、例えば、アルミニウム、モリブデン、コバルト、ジルコニウム、スズ、ニオブ、鉄、クロム、タンタル、チタン、金、プラチナ、バナジウム、マンガン、ニッケル、銅、ハフニウム、タングステン、イリジウム、亜鉛、インジウム、パラジウム、ネオジムもしくは銀等の金属またはこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化レニウム、酸化インジウム、酸化インジウム錫(ITO)、酸化亜鉛インジウム(IZO)等の金属酸化物導電膜、ポリアニリン、ポリチオフェン又はポリピロ-ルなどの有機導電性化合物、またはこれらの混合物などが挙げられる。電極の製膜法は特に限定されることはなく、印刷方式、スプレー法、コ-ティング方式等の湿式方式、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレ-ティング法等の物理的方式、CVD、プラズマCVD法等の化学的方式、などの中から前記材料との適性を考慮して適宜選択した方法に従って前記基板上に形成することができる。
以下、実施例を挙げて本発明について具体的に説明するが、これは本発明を限定するものではない。
(実施例1)
ミストCVD装置を用いて、以下のように半導体積層体を作製した。2台の噴霧器(噴霧器A、噴霧器B)と石英製の管状反応炉を用意し、両噴霧器を石英管で接続し、さらにそこから石英管を枝出しして反応器と接続した。
次に、ガリウムアセチルアセトナート0.04mol/Lの水溶液に濃度34%の塩酸を体積比で1%加え、スターラーで60分間攪拌し、前駆体を得た。この前駆体を噴霧器Aに充填した。次に、アルミニウムアセチルアセトナート0.06mol/Lの水溶液に濃度34%の塩酸を体積比で1%加え、スターラーで60分間攪拌し、前駆体を得た。この前駆体を噴霧器Bに充填した。
次に、厚さ0.6mmの4インチc面サファイア基板を石英製サセプターに立てかけた状態で反応炉に装填し、基板温度が450℃になるように加温した。次に、2.4MHzの超音波振動子により水を通じて噴霧器A、Bの前駆体に超音波振動を伝播させて、前駆体をミスト化した。
この後、噴霧器Aと噴霧器Bに総流量として毎分20Lの窒素ガスを加え、ミストと窒素ガスの混合気を反応炉に供給し、基板の上に膜厚400nmのバッファ膜を一層形成した。続けて、噴霧器Bへの窒素ガス流量を減少させることで混合気中のAl比率を低下させながら、同様の成膜を3回繰り返して2層目から4層目のバッファ膜を積層した。各バッファ膜中のAl/Ga比率は、1層目から4層目にかけて、0.60、0.30、0.15、0.05とした。次に、噴霧器Bへの窒素ガス供給を止め、噴霧器Aへの窒素ガス流量を毎分20Lとしてミストと窒素ガスの混合気を反応器に180分間供給し、膜厚約7μmの半導体膜を形成した。
次に、窒素ガス供給と基板への加温を停止し、室温付近まで冷却してから基板を反応炉から取り出した。得られた半導体膜は、X線回折測定により、α-Gaであることが確認された。
この後、作製した膜について、クラック、反りおよび転位密度を評価した。クラックは、基板全面の光学顕微鏡明視野で観察される1mm長以上の直線状欠陥として、発生の有無を評価し、また反りは基板の両端を結ぶ直線と凹または凸の頂点との最短の距離として評価した。また転位密度は、積層体の縦断面を100nm厚の薄片化した試料を使い、TEM法によって定量した。
(実施例2、3)
各バッファ膜の膜厚を200nm(実施例2)、650nm(実施例3)としたこと以外は実施例1と同様に半導体積層体を作製した。作製した半導体膜は、X線回折測定により、α-Gaであることが確認された。この後、実施例1と同様の評価を行った。
(比較例1、2)
各バッファ膜の膜厚を150nm(比較例1)、700nm(比較例2)としたこと以外は実施例1と同様に半導体積層体を作製した。作製した半導体膜は、X線回折測定により、α-Gaであることが確認された。この後、実施例1と同様の評価を行った。
(実施例4)
1層目と2層目のバッファ膜の膜厚を150nmとしたこと以外は実施例1と同様に半導体積層体を作製した。作製した半導体膜は、X線回折測定により、α-Gaであることが確認された。この後、実施例1と同様の評価を行った。
(比較例3)
1層目、2層目および3層目のバッファ膜の膜厚を150nmとしたこと以外は実施例1と同様に半導体積層体を作製した。作製した半導体膜は、X線回折測定により、α-Gaであることが確認された。この後、実施例1と同様の評価を行った。
実施例1、2、3および比較例1、2のクラック、反り、転位密度の評価結果を表1に示す。また、実施例4および比較例3のクラック、反り、転位密度の評価結果を表2に示す。
Figure 0007061214000001
Figure 0007061214000002
表1および表2に示した実施例の結果で示されるように、本発明に係る半導体積層体は、クラックと反りが抑制され、かつ転位密度が低減された高品質な膜であることが分かる。一方、従来技術の比較例で得られた半導体積層体は、クラックと著しい反りが生じ、また転位密度も高かった。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な作用効果を奏するものは、いかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
100、200…半導体積層体、
101、201…基体、
102a、102b、102c、202a、202b、202c…バッファ膜、
103、203…結晶性金属酸化物半導体膜、 112、212…バッファ層、
204…剥離層、
300…ショットキーバリアダイオード(SBD)、
301a…n-型半導体層、 301b…n+型半導体層、
302…ショットキー電極、 303…オーミック電極、
400…高電子移動度トランジスタ(HEMT)、
401…バンドギャップの広いn型半導体層、
402…バンドギャップの狭いn型半導体層、
403…n+型半導体層、 404…半絶縁体層、 405…緩衝層、
406…ゲート電極、 407…ソース電極、 408…ドレイン電極、
500…金属半導体電界効果トランジスタ(MESFET)、
501…n-型半導体層、 502、503…n+型半導体層、
504…ゲート絶縁膜、 505…ゲート電極、
506…ソース電極、 507…ドレイン電極、
600…絶縁ゲート型バイポーラトランジスタ(IGBT)、
601…n型半導体層、 602…n-型半導体層、
603…n+型半導体層、 604…p型半導体層、
605…ゲート絶縁膜、 606…ゲート電極、
607…エミッタ電極、 608…コレクタ電極、
700…発光ダイオード(LED)、
701…第1の電極、 702…n型半導体層、 703…発光層、
704…p型半導体層、 705…透光性電極、 706…第2の電極。

Claims (11)

  1. 少なくとも、基体と、バッファ層と、少なくとも1種の金属元素を含みコランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜とを含み、
    前記基体の主表面の上に直接または別の層を介して前記バッファ層を有し、前記バッファ層の上に前記結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体であって、
    前記結晶性金属酸化物半導体膜は単結晶膜であり、
    前記バッファ層は、組成がそれぞれ異なる複数のバッファ膜の積層構造体であり、
    前記複数のバッファ膜のうちの少なくとも2層のバッファ膜の膜厚が、200nm以上650nm以下であり、
    前記バッファ膜は、前記結晶性金属酸化物半導体膜に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含み、
    前記バッファ層は、該バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素の組成比が大きくなるように前記複数のバッファ膜が積層した積層構造体であり、
    前記基体はコランダム構造を有するものであることを特徴とする半導体積層体。
  2. 少なくとも、基体と、バッファ層と、少なくとも1種の金属元素を含みコランダム構造を有する結晶性金属酸化物半導体膜とを含み、
    前記基体の主表面の上に直接または別の層を介して前記バッファ層を有し、前記バッファ層の上に前記結晶性金属酸化物半導体膜を有する半導体積層体であって、
    前記結晶性金属酸化物半導体膜は単結晶膜であり、
    前記バッファ層は、組成がそれぞれ異なる複数のバッファ膜の積層構造体であり、
    前記複数のバッファ膜の膜厚は、すべて200nm以上650nm以下であり、
    前記バッファ膜は、前記結晶性金属酸化物半導体膜に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含み、
    前記バッファ層は、該バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素の組成比が大きくなるように前記複数のバッファ膜が積層した積層構造体であり、
    前記基体はコランダム構造を有するものであることを特徴とする半導体積層体。
  3. 前記バッファ膜は、前記バッファ層の下地に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含むことを特徴とする請求項1又は請求項2のいずれか一項に記載の半導体積層体。
  4. 前記バッファ層は、該バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記バッファ層の下地の前記主成分金属元素の組成比が小さくなるように前記複数のバッファ膜が積層した積層構造体であることを特徴とする請求項3に記載の半導体積層体。
  5. 前記バッファ層の下地は前記基体であり、前記基体の前記主成分金属元素はアルミニウムであることを特徴とする請求項3又は請求項4のいずれか一項に記載の半導体積層体。
  6. 前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素はガリウムであることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の半導体積層体。
  7. 前記結晶性金属酸化物半導体膜の膜厚は1μm以上であることを特徴とする請求項1から請求項6のいずれか一項に記載の半導体積層体。
  8. 前記基体の主表面の面積は10cm以上であることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の半導体積層体。
  9. 請求項1から8のいずれかに記載の半導体積層体における、少なくとも前記バッファ層と前記結晶性金属酸化物半導体膜を備えることを特徴とする半導体素子。
  10. 少なくとも結晶性金属酸化物半導体膜と電極とを有する半導体素子の製造方法であって、
    コランダム構造を有する基体の主表面の上に、バッファ層として、前記結晶性金属酸化物半導体膜に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含み、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を2層以上含む、複数層のバッファ膜を、前記バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素の組成比が大きくなるように形成する工程と、
    前記バッファ層の上に、コランダム構造を有し、単結晶膜である結晶性金属酸化物半導体膜を形成する工程と、
    少なくとも前記結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
  11. 少なくとも結晶性金属酸化物半導体膜と電極とを有する半導体素子の製造方法であって、
    コランダム構造を有する基体の主表面の上に、バッファ層として、前記結晶性金属酸化物半導体膜に含まれる金属元素のうち、最も多く含まれる主成分金属元素を含み、それぞれ異なる組成を有するとともに200nm以上650nm以下の厚さのバッファ膜を、前記バッファ層の前記基体側から前記結晶性金属酸化物半導体膜側に向かうにつれて、前記結晶性金属酸化物半導体膜の前記主成分金属元素の組成比が大きくなるように、複数層形成する工程と、
    前記バッファ層の上に、コランダム構造を有し、単結晶膜である結晶性金属酸化物半導体膜を形成する工程と、
    少なくとも前記結晶性金属酸化物半導体膜の上に電極を形成する工程とを有することを特徴とする半導体素子の製造方法。
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