JP7060644B2 - 射出成形機の電気回路 - Google Patents

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Description

本発明は、モータを備えた射出成形機の電気回路に関する。
例えば、特許文献1~4には、サーボモータを備える射出成形機の電気回路が開示されている。射出成形機は、サーボモータを駆動制御する電気回路を備える。
特許文献1では、コンデンサにより構成されたエネルギー保持回路と停電検出回路を設け、停電時に成形機を保護する停電処理動作を行い、成形機の動作を安全かつ正常に終了させる射出成形機の電気回路が開示されている。
また、特許文献2には、インバータの平滑コンデンサと充電器を併用し、充放電を行うことにより、省エネや停電対策を行う射出成形機の電気回路が開示されている。
さらに、特許文献3には、蓄電部としてコンデンサを用い、モータの減速に伴う回生電流を利用してモータの加速制御に必要な電力を平準化する射出成形機の電気回路が開示されている。
また、特許文献4には、整流器や駆動装置に平滑コンデンサを備え、停電検出時に制御指令値を低下させて圧力や速度を低下させることで停電時の運転継続機能を確保する射出成形機の電気回路が開示されている。
特開2004-216829号公報 特開2001-232672号公報 特開2000-141440号公報 特開2015-100996号公報
しかしながら、商用交流電源の電源事情が悪い国や地域では、電力供給が不安定などの理由で、商用交流電源が一瞬停止する瞬時停電が発生する。瞬時停電が発生すると、射出成形機の運転が停止してしまう。従来の射出成形機の電気回路においては、瞬時停電時に射出成形機の運転の停止を抑制できるものの、構造が複雑で高価であったり、停電検出や制御指令の低下などの特別な検出や制御が必要であったりするという課題がある。そのため、簡単な構成でかつ特別な制御を行うことなく、瞬時停電時にも射出成形機の運転を継続できる電気回路が要望されている。
本発明の目的は、瞬時停電時に射出成形機の運転を継続できる頻度を高めることができる射出成形機の電気回路を提供することにある。
以下、上記課題を解決するための手段及びその作用効果について記載する。
上記課題を解決する射出成形機の電気回路は、モータを駆動制御するモータドライバを有する射出成形機の電気回路であって、商用交流電源から入力した所定電圧の交流を前記モータの制御に用いられる電圧及び周波数に変換する変換回路を有するモータドライバと、商用交流電源から入力した所定電圧の交流を前記所定電圧よりも低い制御供給電圧の直流に変換して出力する直流電源回路とを備え、前記変換回路は、整流器と平滑コンデンサとスイッチング回路とを備え、前記モータドライバと前記直流電源回路は、前記平滑コンデンサから前記直流電源回路へ向かう電流を許容する逆流防止回路を含むバイパス回路を介して接続されている。
この構成によれば、商用交流電源が一瞬停止する瞬時停電時には、平滑コンデンサに蓄電された電荷による電流がモータドライバから逆流防止回路を含むバイパス回路を介して直流電源回路に供給される。この結果、直流電源回路は、瞬時停電の間においても、所定電圧の直流を供給できる。この結果、商用交流電源の瞬時停電の復電後もモータの駆動が継続される。よって、簡単な回路構成でかつ特別な制御を行うことなく、瞬時停電時の復電後にモータの駆動が継続され、射出成形機の運転を継続できる頻度を高めることができる。
上記射出成形機の電気回路は、前記直流電源回路と共通の前記商用交流電源から供給される交流によりヒータを発熱させるヒータ回路を更に備え、前記直流電源回路は、前記商用交流電源からの交流を整流に変換する第1整流回路と、PWM制御により整流を交流に変換するスイッチング回路と、交流の周波数を変換する絶縁トランスと、変換された周波数の交流を整流に変換する第2整流回路と、整流を供給電圧の直流に平滑化する平滑回路とを備えてもよい。
この構成によれば、直流電源回路の整流回路は、瞬時停電時に平滑コンデンサから直流電源回路に供給される電流の一部が、直流電源回路を介してヒータ回路に流れることを阻止する。よって、瞬時停電が発生してもモータの駆動を継続でき、射出成形機の運転を継続できる頻度を一層高めることができる。
上記射出成形機の電気回路は、前記モータドライバに対して、前記平滑コンデンサと並列に第2の平滑コンデンサが外付けされてもよい。
この構成によれば、商用交流電源の瞬時停電時に、平滑コンデンサ複数個分の電荷が蓄電されるので、射出成形機の運転を継続できる頻度を一層高めることができる。
上記射出成形機の電気回路は、前記モータドライバは、複数のモータを制御し、前記変換回路は、少なくとも前記平滑コンデンサ及び前記スイッチング回路を、複数の前記モータごとに備え、複数の前記平滑コンデンサが前記バイパス回路を介して前記直流電源回路に接続されている。
この構成によれば、商用交流電源の瞬時停電時に、複数の平滑コンデンサに蓄電された電荷による電流が直流電源回路に供給されるので、射出成形機の運転を継続できる頻度が一層高くなる。
上記射出成形機の電気回路において、前記直流電源回路は、M個(但しMは2以上の自然数)設けられ、前記変換回路は、N個(但しNは2以上の自然数)設けられ、前記N個の前記平滑コンデンサが前記バイパス回路を介して前記M個の前記直流電源回路に接続されており、前記N個は前記M個よりも多くてもよい。
この構成によれば、商用交流電源の瞬時停電時に、N個の平滑コンデンサに蓄電された電荷による電流が、N個よりも少ないM個の直流電源回路に供給されるので、射出成形機の運転を継続できる頻度が一層高くなる。
本発明によれば、簡単な回路構成で、瞬時停電時に射出成形機の運転を継続できる頻度を高めることができる射出成形機の電気回路を提供できる。
第1実施形態における射出成形機を示す模式図。 射出成形機の電気回路を示すブロック図。 射出成形機の電気回路を示す回路図。 比較例における瞬時停電時の電圧変化を示すグラフ。 実施例における瞬時停電時の電圧変化を示すグラフ。 第2実施形態における射出成形機の電気回路を示す回路図。 第3実施形態における射出成形機の電気回路を示す回路図。
(第1実施形態)
以下、第1実施形態における射出成形機及びその電気回路について、図面を参照して説明する。
まず、本実施形態に係る電動油圧式の射出成形機の概略構成について、図1を参照して説明する。電動油圧式の射出成形機10は、サーボモータ36により油圧ポンプ34を駆動して供給される作動油により駆動される。
図1に示すように、射出成形機10は、射出装置11と型締装置12とを備える。射出装置11は、前端に射出ノズル21nを、後部にホッパ21hをそれぞれ有する加熱筒21と、加熱筒21の内部に挿入されたスクリュー22と、加熱筒21の後端に配設され、スクリュー22を駆動するスクリュー駆動部23とを備える。スクリュー駆動部23は、片ロッドタイプの射出ラム24aを内蔵する射出シリンダ(油圧シリンダ)24を備える。射出シリンダ24の前方に突出するラムロッド24bはスクリュー22の後端に結合される。また、射出ラム24aの後端には、射出シリンダ24に取付けられた計量モータ(オイルモータ)25のシャフトがスプライン結合される。射出装置11は、その下部に、射出装置11を進退移動させて金型15に対するノズルタッチ又はその解除を行う移動シリンダ26を備える。また、加熱筒21の外周面には、複数のヒータ27が巻回状態で取着されている。射出装置11は、射出ノズル21nを金型15にノズルタッチし、金型15のキャビティ内に溶融(可塑化)した樹脂(図示略)を射出充填する。
一方、型締装置12には、型締シリンダ(油圧シリンダ)28の駆動ラム28aにより可動型15mを変位させる直圧方式の油圧式型締装置を用いる。型締装置12は、位置が固定された固定盤29と、固定盤29と型締シリンダ28間に架設された複数のタイバー30にスライド自在に装填された可動盤31とを有する。この可動盤31には型締シリンダ28から前方に突出したラムロッド28bの先端が固定される。また、固定盤29には固定型15cが取付けられ、可動盤31には可動型15mが取付けられる。この固定型15cと可動型15mは金型15を構成する。これにより、型締シリンダ28は金型15に対する型開閉及び型締を行う。なお、型締装置12は、金型15を開いた際に、可動型15mに付着した成形品(図示略)の突き出しを行うエジェクタシリンダ32を備える。
他方、射出成形機10は、油圧回路33を備える。油圧回路33は、油圧駆動源となる油圧ポンプ34及び切換バルブ回路35を備える。射出成形機10は、油圧ポンプ34を回転駆動するモータの一例としてのサーボモータ36及びサーボモータ36の回転数を検出するロータリエンコーダ37を備える。油圧ポンプ34は、例えば、吐出容量可変な斜板型ピストンポンプである。なお、油圧ポンプ34は、吐出容量可変な他の方式の油圧ポンプでもよいし、吐出容量が一定の油圧ポンプでもよい。
油圧ポンプ34の吸入口は、オイルタンク38に接続され、油圧ポンプ34の吐出口は、切換バルブ回路35の一次側に接続されている。さらに切換バルブ回路35の二次側は、射出成形機10における射出シリンダ24、計量モータ25、型締シリンダ28、エジェクタシリンダ32、移動シリンダ26及び他の油圧式のアクチュエータに接続されている。切換バルブ回路35は、射出シリンダ24、計量モータ25、型締シリンダ28、エジェクタシリンダ32、移動シリンダ26及び油圧式の他のアクチュエータに対する作動油の供給、停止、排出に係わる切換機能を有する電磁切換バルブ(図示略)を備える。
サーボモータ36の回転数が可変制御され、油圧ポンプ34の吐出流量及び吐出圧力が制御されることで、上述した射出シリンダ24、計量モータ25、型締シリンダ28、エジェクタシリンダ32及び移動シリンダ26等が駆動制御される。これにより、射出成形機10の成形サイクルにおける各工程が制御される。この射出成形機10は、サーボモータ36及びヒータ27等を制御する制御系回路を含む図2に示す電気回路40を備える。
図2に示すように、電気回路40は、商用交流電源17から供給される所定電圧の交流を入力し、サーボモータ36を駆動制御するモータドライバの一例としてのサーボドライバ50と、商用交流電源17から供給される所定電圧の交流を、供給電圧の一例である制御電源電圧V0の直流に変換する直流電源回路60とを備える。また、電気回路40は、商用交流電源17からの電力でヒータ27を加熱制御するヒータ回路70を備える。さらに、電気回路40は、直流電源回路60と電気的に接続された複数の電源回路44,45,46,47と、メインコントローラ41とを備える。また、サーボドライバ50は、サーボコントローラ51を備える。直流電源回路60が出力する制御電源電圧V0の直流は、各電源回路44,45,46,47を介して、メインコントローラ41、センサ42、電動式のアクチュエータ43、切換バルブ回路35及びサーボコントローラ51に、それぞれ供給先で必要な所定電圧に降圧等されて出力される。
メインコントローラ41は、センサ42と電気的に接続され、センサ42から入力する検出結果に基づきサーボコントローラ51、電動式のアクチュエータ43及び切換バルブ回路35の駆動回路に、個別に制御信号を出力する。サーボコントローラ51はメインコントローラ41から入力した制御信号に基づきサーボドライバ50を構成する図3に示す変換回路52を介して、サーボモータ36に供給される3相の電圧及び周波数を制御する。これにより、サーボドライバ50は、サーボモータ36の駆動・停止、駆動中の回転速度を制御する。また、ヒータ回路70は、メインコントローラ41から入力する温度制御信号に基づき複数のヒータ27に供給する電流を個別にオン・オフする温度制御回路により構成される。
次に、図3を参照して、電気回路40の主要な構成について詳細に説明する。なお、図3では、メインコントローラ41、サーボコントローラ51の一部、センサ42、電動式のアクチュエータ43、切換バルブ回路35及び複数の電源回路44~47は、図示を省略している。図3では、サーボコントローラ51は、その一部である回生制御回路57のみ示している。
電気回路40は、前述のとおり、サーボドライバ50、直流電源回路60及びヒータ回路70を備える。商用交流電源17の所定電圧は、例えば300~500Vの範囲内の所定値である。本例では、一例として所定電圧は440Vである。
サーボドライバ50は、サーボコントローラ51により制御される変換回路52を備える。変換回路52は、商用交流電源17から入力した所定電圧の交流をサーボモータ36の制御に用いられる電圧及び周波数に変換する。変換回路52は、3相交流を供給する商用交流電源17と接続された整流器の一例としてのコンバータ部53、回生回路54、平滑コンデンサ55及びスイッチング回路の一例としてのインバータ部56を備え、この順で接続されている。変換回路52は、高電位側電源ライン(以下、「Pライン」という。)Lpと、低電位側電源ライン(以下、「Nライン」という。)Lnとを有する。
コンバータ部53は、ブリッジ接続された6つのダイオードD1を有し、商用交流電源17から入力される所定電圧の交流を所定電圧の直流に整流する。6つのダイオードD1は、PラインLpとNラインLnとの間に、同じ向きに直列に接続された2つずつの組が3組並列に接続されており、直列に接続された2つずつのダイオードD1の間に商用交流電源17からの3相交流の各相R,T,Sの三線がそれぞれ接続されている。このため、PラインLpが所定の高電位に印加され、NラインLnが所定の低電位に印加される。
平滑コンデンサ55は、コンバータ部53により交流が整流された脈流を平滑化する。
インバータ部56は、トランジスタQ1とダイオードD2とが逆並列に接続されたアームを6つ備え、PラインLpとNラインLn間に6つのアームのうち2つずつが直列に接続された組が3組並列に接続されている。サーボモータ36には、インバータ部56における2つずつ直列に接続された3組のトランジスタQ1の間にサーボモータ36の3相U,V,Wの端子がそれぞれ接続されている。インバータ部56は、サーボコントローラ51により制御される。すなわち、サーボコントローラ51は、6つのトランジスタQ1のオン・オフを、例えばPWM(Pulse Width Modulation)制御により切り換えることで、サーボモータ36に供給する電圧及び周波数を制御する。これによりサーボモータ36の駆動・停止及び回転速度が制御される。
メインコントローラ41(図2参照)は、各種のセンサ42の検出結果に基づき油圧回路33(図1参照)における作動油が必要なときにサーボモータ36を駆動し、各種のセンサ42の検知結果に基づき油圧回路33における作動油が不要なときにサーボモータ36の駆動を停止させる。サーボモータ36は減速過程で発電し回生電流を発生する。サーボモータ36が発電した電力は、平滑コンデンサ55に蓄電される。
回生回路54は、PラインLpとNラインLnとの間に接続された、抵抗R1、ダイオードD3及びトランジスタQ2を備える。抵抗R1、ダイオードD3は並列に接続され、抵抗R1の低電圧側の端子がトランジスタQ2のコレクタ端子に接続され、そのエミッタ端子がNラインLnに接続されている。回生制御回路57は、PラインLp上のP端子とNラインLn上のN端子との間の電圧を入力する。回生制御回路57は、入力するPN間の電圧値が閾値以下のときにトランジスタQ2をオフし、閾値を超えるとトランジスタQ2をオンする。トランジスタQ2がオフのときは、サーボモータ36の回生電流が平滑コンデンサ55に蓄電される。トランジスタQ2がオンのときは、サーボモータ36の回生電流は抵抗R1で熱として消費される。
一方、直流電源回路60は、第1整流回路の一例である整流回路61、平滑用のコンデンサ62、スイッチング回路63、絶縁トランス64、第2整流回路の一例である整流回路65及び平滑回路66を備える。絶縁トランス64は、例えば、高周波絶縁トランスである。
整流回路61は、ブリッジ接続された4つのダイオードD4を有し、商用交流電源17から入力される2相間の所定電圧の交流を所定電圧の直流に整流する。4つのダイオードD4は、高電位側電源ラインLaと低電位側電源ラインLbとの間に、同じ向きに直列で接続された2つずつの組が2組並列に接続されており、直列に接続された2つずつのダイオードD4の間に商用交流電源17からの3相交流のうち2相の二線がそれぞれ接続されている。このため、高電位側電源ラインLaが所定の高電位に印加され、低電位側電源ラインLbが所定の低電位に印加される。
平滑用のコンデンサ62は、整流回路61により交流が整流された脈流を平滑化する。
スイッチング回路63は、トランジスタQ3とダイオードD5とが逆並列に接続されたアームを4つ備え、高電位側電源ラインLaと低電位側電源ラインLb間に、4つのアームのうち2つずつが直列に接続された組が2組並列に接続されている。2つずつが直列に接続された組ごとの2つのトランジスタQ3の間のそれぞれには、絶縁トランス64の一次側コイルの2つの端子がそれぞれ接続されている。4つのトランジスタQ3のベース端子は電圧制御回路69にそれぞれ接続されている。電圧制御回路69は、PWM制御により4つのトランジスタQ3のオン・オフを切り換える制御を行うことにより、絶縁トランス64の一次側コイルに出力される電圧及び周波数を制御する。
整流回路65は、ブリッジ接続された4つのダイオードD6を有し、絶縁トランス64の二次側コイルから入力される所定電圧及び所定周波数の電流を直流に整流する。4つのダイオードD6は、高電位側電源ラインLcと低電位側電源ラインLdとの間に、同じ向きに直列で接続された2つずつの組が2組並列に接続されており、直列に接続された2つずつのダイオードD6の間に絶縁トランス64の二次側コイルの2つの端子がそれぞれ接続されている。このため、高電位側電源ラインLcが所定の高電位に印加され、低電位側電源ラインLdが所定の低電位に印加される。
平滑回路66は、高電位側電源ラインLcに直列に接続されたコイル67と、高電位側電源ラインLcと低電位側電源ラインLdとの間に接続された平滑用のコンデンサ68とを備える。このため、高電位側電源ラインLcは高電位の+Vボルトに印加され、低電位側電源ラインLdは低電位の-Vボルト(例えば0V)に印加される。よって、直流電源回路60は、高電位側電源ラインLc上の端子T1と低電位側電源ラインLd上の端子T2との間の電圧を、制御電源電圧V0として出力する。
電圧制御回路69は、2つの端子T1,T2間の電圧を入力し、その入力電圧が制御電源電圧V0に対して許容範囲を超える値であるときに、4つのトランジスタQ3のオン・オフをPWM制御により切り換える。これにより電圧制御回路69は、絶縁トランス64の一次側コイルに出力される電圧及び周波数を制御し、端子T1,T2間の電圧が目標の制御電源電圧V0になるよう調整する。
ここで、平滑コンデンサ55の容量をC1、平滑用のコンデンサ62の容量をC2、平滑用のコンデンサ68の容量をC3とする。容量C1,C2,C3の大小関係は、C1>C2>C3である。サーボドライバ50内の平滑コンデンサ55は、モータ制御に使用されるため大容量が必要である。これに対して直流電源回路60内の平滑用のコンデンサ62,68は、平滑コンデンサ55に比べ小容量で足りる。
本実施形態では、サーボドライバ50と直流電源回路60との間は、逆流防止回路81を含むバイパス回路80を介して電気的に接続されている。逆流防止回路81は、サーボドライバ50を構成する平滑コンデンサ55に蓄電された電圧に基づく電流が、直流電源回路60に供給する方向に流れることを許容し、かつその反対の方向に流れる電流を阻止する。詳しくは、バイパス回路80は、サーボドライバ50側のPラインLpと直流電源回路60側の高電位側電源ラインLaとを接続する第1バイパスラインL1と、サーボドライバ50側のNラインLnと直流電源回路60側の低電位側電源ラインLbとを接続する第2バイパスラインL2とを備える。そして、逆流防止回路81は、第1バイパスラインL1上に設けられ、サーボドライバ50から直流電源回路60へ向かう方向への電流を許容するとともにその逆方向の電流を阻止する第1ダイオード82を備える。
次に、本実施形態における射出成形機10の電気回路40の作用について説明する。
商用交流電源17の瞬時停電が発生すると、サーボドライバ50、直流電源回路60及びヒータ回路70への所定電圧の交流の供給が停電時間Tpcの間に亘り一瞬停止する。瞬時停電開始後、所定時間の間は、平滑コンデンサ55に蓄電された電荷によりPラインLpの電位が高電位に保たれる。一方、瞬時停電時は、平滑コンデンサ55と平滑用のコンデンサ62との容量の違いから、直流電源回路60の高電位側電源ラインLaの高電位の方がPラインLpの高電位よりも先に降下する。その結果、平滑コンデンサ55に蓄電された電荷により、PラインLpからバイパス回路80を介して直流電源回路60の高電位側電源ラインLcへ電流が流れ、平滑用のコンデンサ62が蓄電される。これにより直流電源回路60では高電位側電源ラインLaの電位が高電位に保たれる時間が延長される。その結果、直流電源回路60が瞬時停電開始後に制御電源電圧V0を出力し続けられる時間が延長される。
また、バイパス回路80を介して直流電源回路60の高電位側電源ラインLaへ流れた電流は、整流回路61のダイオードD4により商用交流電源17側へ流れることが阻止されるので、電流がヒータ回路70へ流れて消費されることが回避される。このため、バイパス回路80からの電流は、直流電源回路60の高電位側電源ラインLaを高電位に保つために効率よく使用される。この点からも、直流電源回路60が瞬時停電開始から制御電源電圧V0を出力し続けられる時間を延長できる。
なお、商用交流電源17の瞬時停電がなく射出成形機10が正常運転しているときは、逆流防止回路81により、直流電源回路60からサーボドライバ50へバイパス回路80を介して電流が流れることがない。このため、直流電源回路60は、安定した制御電源電圧V0の直流を出力できる。
ところで、商用交流電源17の電源事情の悪い国や地域で発生する瞬時停電の停電時間Tpcは、数10ミリ秒~100ミリ秒未満の範囲である場合がほとんどである。直流電源回路60における平滑用のコンデンサ62の容量は瞬時停電時の停電時間Tpcに対して十分ではない。しかし、サーボドライバ50の変換回路52が有する大容量の平滑コンデンサ55に蓄電された電荷による電流が、バイパス回路80を介して直流電源回路60に流れるため、直流電源回路60の高電位側電源ラインLaの電位が高電位に保たれる。そのため、瞬時停電の間、高電位側電源ラインLaが必要な高電位に保持される。
この結果、直流電源回路60は、瞬時停電時に復電するまでの期間に、必要な制御電源電圧V0を出力できる。そのため、メインコントローラ41が実行中の制御を強制的に停止することがなく、射出成形機10の強制停止が回避される。この結果、瞬時停電時に射出成形機10の運転を継続できる頻度が高まる。例えば、瞬時停電時に射出成形機10が強制停止した場合、射出成形機10の運転を再開するために電源を入れ直すなどの復旧作業に時間を要し、射出成形機10の生産性が低減する。特に、作業者が射出成形機10の強制停止に気付かなければ、射出成形機10が停止したまま放置されるので、生産性が大幅に低下する。本実施形態の射出成形機10は、瞬時停電時に射出成形機10の運転を継続できるので、瞬時停電に起因する生産性の低下を極力抑制できる。
本実施形態の電気回路40の評価試験を行った。射出成形機10の成形サイクルのうち負荷の大きな工程の1つである型開工程において、100ミリ秒前後の瞬時停電を強制的に発生させることで、射出成形機10の瞬時停電時の効果を評価した。射出成形機10の自動運転中の型開工程の途中に元電源スイッチを瞬間的にOFFしてすぐONに戻す操作を行うことで、模擬的に瞬時停電を発生させた。なお、実際の瞬時停電時の停電時間Tpcは、ほとんど場合、100ミリ秒未満である。
図4は、バイパス回路80を備えない比較例の電気回路の評価結果を示すグラフである。また、図5は、バイパス回路80を備える実施例の電気回路40の評価結果を示すグラフである。図4、図5は、電気回路40における4つの測定箇所で測定した電圧を示す。すなわち、測定した電圧は、交流入力電圧Vac、サーボ電源電圧Vpn、モータ電圧Vm及び制御電源電圧Vdcである。交流入力電圧Vacは、商用交流電源17から入力する電圧である。サーボ電源電圧Vpnは、PラインLpとNラインLn間の電圧である。モータ電圧Vmは、サーボモータ36に供給される電圧である。制御電源電圧Vdcは、直流電源回路60の出力電圧である。
図4は、比較例において瞬時停電時の停電時間Tpcが114ミリ秒であるときの各電圧Vac,Vpn,Vm,Vdcの測定結果を示す。瞬時停電中は、商用交流電源17からの電力供給が停止するため、交流入力電圧Vacは0ボルトになる。
サーボ電源電圧Vpnは、瞬時停電開始から徐々に低下する。これは平滑コンデンサ55に蓄電されていた電荷が徐々に低減することによる。サーボ電源電圧Vpnは、瞬時停電から復電した後に必要な高電位に復帰した。しかし、モータ電圧Vmは、瞬時停電開始から減少するとともに不安定になり、瞬時停電から復電した後も、必要なモータ電圧を供給することができなかった。
制御電源電圧Vdcは、瞬時停電開始から所定時間の間は、平滑用のコンデンサ62に蓄電されていた電荷により必要な制御電源電圧V0に保たれるが、その後、降下して0ボルトに至る。この制御電源電圧Vdcの降下は、メインコントローラ41の駆動電圧の降下に繋がる。このため、メインコントローラ41は、供給される駆動電圧の低下を検出すると、実行中の制御を強制的に停止する。その結果、サーボモータ36及び電動式のアクチュエータ43が強制的に停止される。すなわち、射出成形機10が非常停止する。
一方、図5は、実施例において瞬時停電時の停電時間Tpcが160ミリ秒であるときの各電圧Vac,Vpn,Vm,Vdcの測定結果を示す。瞬時停電中は、商用交流電源17からの電力供給が停止するため、交流入力電圧Vacは0ボルトになる。瞬時停電から復電すると、交流入力電圧Vacは所定電圧(例えば440V)に戻る。
サーボ電源電圧Vpnは、瞬時停電開始から徐々に低下する。これは平滑コンデンサ55に蓄電されていた電荷が高電位の保持に使用されるが、蓄電された電荷が徐々に低減することによる。サーボ電源電圧Vpnは、瞬時停電から復電した後に必要な高電位に復帰した。
モータ電圧Vmは、瞬時停電開始から減少するとともに不安定になるものの、瞬時停電から復電した後は、必要なモータ電圧を供給できた。
制御電源電圧Vdcは、瞬時停電開始から所定時間の間は、平滑用のコンデンサ62に蓄電されていた電荷、及び平滑コンデンサ55に蓄電された電荷によりバイパス回路80を介して直流電源回路60へ流れる電流により、必要な高電位に保持される。その結果、バイパス回路80を介して直流電源回路60へ流れた電流の分だけ、制御電源電圧Vdcが目標の制御電源電圧V0に保たれる時間が延長される。その後、瞬時停電から復電した後も、制御電源電圧Vdcは、必要な制御電源電圧V0に保持される。このため、メインコントローラ41は、実行中の制御を継続することができ、サーボモータ36及び電動式のアクチュエータ43の駆動が継続される。つまり、射出成形機10は停止することなく運転を継続する。
評価試験の結果、瞬時停電から復電したときに、モータ電圧Vmと制御電源電圧Vdcとのうち一方でも復帰できなければ、射出成形機10は運転を継続できない。図5に示す実施例では、瞬時停電から復電したときに、モータ電圧Vmと制御電源電圧Vdcが共に復帰できたので、射出成形機10は運転を継続できる。
比較例の評価試験では、停電時間Tpcが、114ミリ秒、124ミリ秒、148ミリ秒のときに射出成形機10は停止した。これに対して実施例の評価試験では、停電時間Tpcが、128ミリ秒、132ミリ秒、136ミリ秒、146ミリ秒、160ミリ秒のときのいずれも、射出成形機10は瞬時停電後も運転を継続した。実施例の評価試験では、最長で停電時間Tpcが175ミリ秒まで、射出成形機10の運転が継続されることを確認できた。よって、実施例の射出成形機10によれば、150ミリ秒程度までの瞬時停電に有効である。これは、瞬時停電時の停電時間Tpcが100ミリ秒未満である国や地域において、射出成形機10の瞬時停電時の強制停止の防止に有効であることを意味する。
以上詳述したように、この実施形態によれば、以下の効果が得られる。
(1)射出成形機10の電気回路40は、商用交流電源17から入力した所定電圧の交流をサーボモータ36の制御に用いられる電圧及び周波数に変換する変換回路52を有するサーボドライバ50と、商用交流電源17から入力した所定電圧の交流を所定電圧よりも低い供給電圧の直流に変換して出力する直流電源回路60とを備える。変換回路52は、コンバータ部53と平滑コンデンサ55とスイッチング回路の一例としてのインバータ部56とを備える。サーボドライバ50と直流電源回路60は、平滑コンデンサ55から直流電源回路60へ向かう電流を許容する逆流防止回路81を含むバイパス回路80を介して接続されている。よって、商用交流電源17の瞬時停電時には、平滑コンデンサ55に蓄電された電荷による電流がサーボドライバ50から逆流防止回路81を介して直流電源回路60に供給される。このため、直流電源回路60は、瞬時停電の間、所定電圧の直流を供給できる。この結果、商用交流電源17の瞬時停電の復電後もサーボモータ36の駆動が継続される。よって、無停電電源装置等の複雑かつ高価な装置を設けることなく、簡単な回路構成でかつ特別な制御を行うことなく、瞬時停電時の復電後にサーボモータ36の駆動が継続され、射出成形機10の運転を継続できる頻度を高めることができる。
(2)電気回路40は、直流電源回路60と共通の商用交流電源17から供給される交流によりヒータ27を発熱させるヒータ回路70を更に備える。直流電源回路60は、商用交流電源17からの交流を整流に変換する第1整流回路61と、PWM制御により整流を交流に変換するスイッチング回路63と、交流の周波数を変換する絶縁トランス64と、変換された周波数の交流を整流に変換する第2整流回路65と、整流を供給電圧の直流に平滑化する平滑回路66とを備える。よって、瞬時停電時に平滑コンデンサ55から直流電源回路60に供給される電流が、整流回路61を構成するダイオードD4の逆流防止機能により、直流電源回路60を介してヒータ回路70に流れることを阻止できる。このため、瞬時停電時に平滑コンデンサ55から直流電源回路60に供給される電流が、高電位側電源ラインLaを必要な高電位に保持できる時間の延長に効果的に利用できる。よって、瞬時停電の復電後もサーボモータ36の駆動を継続できるので、射出成形機10の運転を継続できる頻度を一層高めることができる。
(第2実施形態)
次に、第2実施形態について図6を参照して説明する。第2実施形態では、平滑コンデンサ55と並列に外付けされた第2の平滑コンデンサを設けた点が、前記第1実施形態と異なる。前記第1実施形態と同様の構成については説明を省略し、特に異なる構成についてのみ説明する。なお、図6は、図3と共通の回路部については同じ符号を付し、回路を1つのブロックで示している。
図6に示すように、サーボドライバ50は、平滑コンデンサ55と並列に接続可能な端子を有する外付けユニット58を備える。外付けユニット58には、外付けである第2の平滑コンデンサ59が、サーボドライバ50内の平滑コンデンサ55と並列に接続されている。すなわち、PラインLpとNラインLnとの間に、2つの平滑コンデンサ55,59は並列に接続されている。これにより、瞬時停電時には、2つの平滑コンデンサ55,59に蓄電された2つ分の電荷による電流がバイパス回路80を介して直流電源回路60に供給される。このため、瞬時停電時に、第1実施形態の電気回路40よりも、サーボドライバ50におけるPラインLpの電位を高電位に保持できる時間、及び直流電源回路60における高電位側電源ラインLaの電位を高電位に保持できる時間を、さらに延長できる。そのため、瞬時停電から復電した後、モータ電圧Vm及び制御電源電圧Vdcを目標電圧に復帰できる。その結果、瞬時停電時に、射出成形機10の運転を継続できる。
第2実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(3)サーボドライバ50には、平滑コンデンサ55と並列に第2の平滑コンデンサ59が外付けされている。よって、商用交流電源17の瞬時停電時に、射出成形機10の運転を継続できる頻度を一層高めることができる。
(第3実施形態)
次に、第3実施形態について図7を参照して説明する。前記第1実施形態及び前記第2実施形態の射出成形機10は、サーボモータ36が油圧ポンプ34を駆動する電動油圧式であったが、本実施形態の射出成形機10は電動式である。電動式の射出成形機10は、前記第1実施形態における、射出シリンダ24、計量モータ25、型締シリンダ28、エジェクタシリンダ32及び移動シリンダ26に替え、それぞれ射出モータ、計量モータ、型締モータ、エジェクタモータ及びノズルタッチ用の移動モータを備える。これら5個のモータのうち少なくともN個(Nは2以上の自然数)のモータが、サーボモータ36よりなる。本実施形態では、例えば4個のサーボモータ36を備える。4個のサーボモータ36は、射出モータ、計量モータ、型締モータ及びエジェクタモータである。
図7に示すように、射出成形機10の電気回路40は、複数のサーボモータ36を制御するサーボドライバ50とを備える。サーボドライバ50が有する変換回路52は、N個のサーボモータ36を個別に制御する、第1変換回路521、第2変換回路522、…、第N変換回路52Nを備える。変換回路52における共通のPラインLpとNラインLnとの間に、N個の変換回路521~52Nがそれぞれ並列に接続されている。N個の変換回路521~52Nは、サーボモータ36ごとに、少なくとも平滑コンデンサ55及びインバータ部56を備える。詳しくは、第1変換回路521は、コンバータ部53、回生回路54、平滑コンデンサ55及びインバータ部56を備える。残りの第2変換回路522、…、第N変換回路52Nは、それぞれ平滑コンデンサ55及びインバータ部56を備える。変換回路52において、コンバータ部53及び回生回路54は、各変換回路521~52N間で共通でそれぞれ1つのみ備えられる。なお、変換回路52は、サーボモータ36ごとに、コンバータ部53、平滑コンデンサ55及びインバータ部56を備えてもよい。
PラインLpとNラインLnが、バイパス回路80を介して直流電源回路60における高電位側電源ラインLaと低電位側電源ラインLbに接続されている。すなわち、PラインLpが逆流防止回路81の第1ダイオード82を介して高電位側電源ラインLaに接続され、NラインLnが低電位側電源ラインLbに接続されている。
本実施形態の電気回路40は、M個(但しMは自然数)の直流電源回路60を備える。図7に示す例では、M=1であるが、電気回路40は、2個以上のM個(但しMは2以上の自然数)の直流電源回路60を備えてもよい。直流電源回路60の構成は、前記第1実施形態と同様である。すなわち、直流電源回路60は、第1整流回路の一例としての整流回路61、平滑用のコンデンサ62、スイッチング回路63、絶縁トランス64、第2の整流回路の一例としての整流回路65及び平滑回路66を備える。
そして、電気回路40は、サーボモータ36の個数Nと、直流電源回路60の個数Mとの間に、N>Mの大小関係が成立する。ここで、サーボモータ36の個数Nは、サーボモータ36ごとに設けられる変換回路521~52Nの個数に等しく、これは変換回路521~52Nを構成する平滑コンデンサ55の個数に等しい。つまり、N個の平滑コンデンサ55がバイパス回路80を介してM個の直流電源回路60に接続されている。具体的には、変換回路52のPラインLpは、M個の直流電源回路60のM本の高電位側電源ラインLaと第1ダイオード82を介して第1バイパスラインL1により接続され、変換回路52のNラインLnは、M個の直流電源回路60のM本の低電位側電源ラインLbと第2バイパスラインL2により接続される。そして、平滑コンデンサ55の個数Nが直流電源回路60の個数Mよりも多く、N>Mの関係が成立する。図7に示すM=1の例では、平滑コンデンサ55の個数Nが例えば4個(N=4)とすると、直流電源回路60の1個当たりの平滑コンデンサ55の割り当て数が4個となる。
前記第1実施形態では、サーボモータ36の個数Nと直流電源回路60の個数MとがN=Mの関係にあり、直流電源回路60の1個当たりの平滑コンデンサ55の割り当て個数が1個である。これに対して、本実施形態では、直流電源回路60を複数(M≧2)設けた場合、平滑コンデンサ55と直流電源回路60との個数が、N>Mを満たすので、直流電源回路60の1個当たりの平滑コンデンサ55の割り当て数が「1」を超える。よって、N>Mを満たす本実施形態の電気回路40は、前記第1実施形態の電気回路40に比べ、瞬時停電時にPラインLp及び高電位側電源ラインLaの電位を高電位に保持できる時間を更に延長することができる。その結果、瞬時停電時に射出成形機10の運転を継続できる頻度が一層高くなる。
第3実施形態によれば、前記第1実施形態と同様の効果に加え、以下の効果を得ることができる。
(4)サーボドライバ50は、複数のサーボモータ36を制御する。変換回路52は、少なくとも平滑コンデンサ55及びスイッチング回路の一例としてのインバータ部56を、複数のサーボモータ36ごとに備える。複数の平滑コンデンサ55がバイパス回路80を介して直流電源回路60に接続されている。よって、商用交流電源17の瞬時停電時に、複数の平滑コンデンサ55に蓄電された電荷による電流が直流電源回路60に供給されるので、瞬時停電時に射出成形機10を継続して運転できる頻度が一層高くなる。
(5)射出成形機10はN個(但しNは2以上の自然数)のサーボモータ36を備える。電気回路40は、N個の変換回路521~52Nと、M個(但しMは2以上の自然数)の直流電源回路60とを備える。N個の平滑コンデンサ55がバイパス回路80を介してM個の直流電源回路60に接続されている。N個はM個よりも多い(N>M)。このため、商用交流電源17の瞬時停電時に、N個の平滑コンデンサ55に蓄電された電荷による電流が、N個よりも少ないM個の直流電源回路60に供給される。よって、瞬時停電時に射出成形機10を継続して運転できる頻度が一層高まる。
実施形態は、上記に限定されず、以下の態様に変更してもよい。
・変換回路52は、整流器(コンバータ部53)と平滑コンデンサ55とスイッチング回路(インバータ部56)とを備えれば足り、例えば回生回路54を備えなくてもよい。
・前記第2実施形態において、外付けされた第2の平滑コンデンサ59は、複数個でもよい。
・第3実施形態における電動式の射出成形機10において、第2実施形態と同様にサーボドライバ50に対して外付けで第2の平滑コンデンサ59を、平滑コンデンサ55と並列に接続してもよい。
・前記第3実施形態において、モータごとに設けられた複数の変換回路のそれぞれが有する複数(N個)の平滑コンデンサ55のうち一部の平滑コンデンサの容量を、他の平滑コンデンサの容量よりも大きくすることで、瞬時停電時における制御電源電圧V0の保持時間を延ばしてもよい。
・前記第3実施形態において、直流電源回路60を複数設けた場合、変換回路52を構成する平滑コンデンサ55の個数Nと直流電源回路60の個数Mとの組合せは、N>Mが成立する範囲で適宜変更してもよい。例えば、N個とM個の組合せが、3個と2個の組合せ、4個と2個の組合せ、4個と3個の組合せ、5個と2個の組合せなどでもよい。
・前記第3実施形態において、射出モータ、計量モータ、型締モータ、エジェクタモータ及び移動モータのうち一部のモータに対応する一方の変換回路52と、他のモータに対応する他方の変換回路52とが、それぞれ個別にPライン及びNラインを有する構成でもよい。この場合、直流電源回路60を2個設け、一方の変換回路52と一方の直流電源回路60とを第1のバイパス回路80を介して接続し、他方の変換回路52と他方の直流電源回路60とを第2のバイパス回路80を介して接続してもよい。
・前記第3実施形態では、N>Mとしたが、M>Nであってもよい。
・サーボモータ36は、どの種類のモータを用いてもよく、例えばACモータやDCモータであってもよい。要するに、モータを駆動するモータドライバが、整流器、平滑コンデンサ及びスイッチング回路を有すれば足りる。
10…射出成形機、11…射出装置、12…型締装置、15…金型、21…加熱筒、17…商用交流電源、25…計量モータ、27…ヒータ、33…油圧回路、34…油圧ポンプ、35…切換バルブ回路、36…モータの一例としてのサーボモータ、40…電気回路、41…メインコントローラ、50…モータドライバの一例としてのサーボドライバ、52…変換回路、521…第1変換回路、522…第2変換回路、52N…第N変換回路、53…整流器の一例として整流回路、54…回生回路、55…平滑コンデンサ、54…回生回路、56…スイッチング回路の一例としてのインバータ部、57…回生制御回路、59…第2の平滑コンデンサ、60…直流電源回路、61…第1整流回路の一例としての整流回路、62…平滑コンデンサ、63…スイッチング回路、64…絶縁トランス、65…第2整流回路の一例としての整流回路、66…平滑回路、69…電圧制御回路、70…ヒータ回路、80…バイパス回路、81…逆流防止回路、Lp…Pライン(高電位側電源ライン)、Ln…Nライン(低電位側電源ライン)、La…高電位側電源ライン、Lb…低電位側電源ライン、Lc…高電位側電源ライン、Ld…低電位側電源ライン、Vac…交流入力電圧、Vpn…サーボ電源電圧、Vm…モータ電圧、Vdc…制御電源電圧、V0…供給電圧の一例である制御電源電圧。

Claims (5)

  1. モータを駆動制御するモータドライバを有する射出成形機の電気回路であって、
    商用交流電源から入力した所定電圧の交流を前記モータの制御に用いられる電圧及び周波数に変換する変換回路を有するモータドライバと、
    商用交流電源から入力した所定電圧の交流を前記所定電圧よりも低い供給電圧の直流に変換して出力する直流電源回路と
    を備え、
    前記変換回路は、整流器と平滑コンデンサとスイッチング回路とを備え、
    前記モータドライバと前記直流電源回路は、前記平滑コンデンサから前記直流電源回路へ向かう電流を許容する逆流防止回路を含むバイパス回路を介して接続されていることを特徴とする射出成形機の電気回路。
  2. 前記直流電源回路と共通の前記商用交流電源から供給される交流によりヒータを発熱させるヒータ回路を更に備え、
    前記直流電源回路は、前記商用交流電源からの交流を整流に変換する第1整流回路と、PWM制御により整流を交流に変換するスイッチング回路と、交流の周波数を変換する絶縁トランスと、変換された周波数の交流を整流に変換する第2整流回路と、整流を供給電圧の直流に平滑化する平滑回路とを備えることを特徴とする請求項1に記載の射出成形機の電気回路。
  3. 前記モータドライバに対して、前記平滑コンデンサと並列に第2の平滑コンデンサが外付けされていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の射出成形機の電気回路。
  4. 前記モータドライバは、複数のモータを制御し、
    前記変換回路は、少なくとも前記平滑コンデンサ及び前記スイッチング回路を、複数の前記モータごとに備え、
    複数の前記平滑コンデンサが前記バイパス回路を介して前記直流電源回路に接続されていることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の射出成形機の電気回路。
  5. 前記直流電源回路は、M個(但しMは2以上の自然数)設けられ、
    前記変換回路は、N個(但しNは2以上の自然数)設けられ、
    前記N個の前記平滑コンデンサが前記バイパス回路を介して前記M個の前記直流電源回路に接続されており、
    前記N個は前記M個よりも多いことを特徴とする請求項4に記載の射出成形機の電気回路。
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