JP7060462B2 - Manufacturing method for rotary tools and cuttings - Google Patents
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Description
本態様は、切削加工において用いられる回転工具に関する。回転工具としては、例えば、ドリル、エンドミル及びフライス工具などが挙げられる。 This aspect relates to a rotary tool used in cutting. Examples of rotary tools include drills, end mills and milling tools.
金属などの被削材を切削加工する際に用いられる回転工具として、例えば特許文献1に記載のドリルが知られている。特許文献1に記載のドリルは、切削先端部(チップ)及び本体(ホルダ)を備えている。ホルダの外周面には、中心軸(回転軸)に沿って延びた、らせん形状の溝が形成されている。
As a rotary tool used when cutting a work material such as metal, for example, the drill described in
被削材の切削加工時において、回転工具には、回転方向の前方から後方に向かう方向に負荷が加わる。この負荷に起因して、ねじれた形状の切屑排出溝のねじれ角が小さくなるようにホルダが弾性変形する場合がある。このようにホルダが弾性変形した場合には、中心軸(回転軸)に沿った方向にホルダが伸びることによって切刃の位置がずれるおそれがある。そのため、加工精度が低下するおそれがある。 During cutting of the work material, a load is applied to the rotary tool in the direction from the front to the rear in the rotation direction. Due to this load, the holder may be elastically deformed so that the helix angle of the twisted chip discharge groove becomes small. When the holder is elastically deformed in this way, the position of the cutting edge may shift due to the holder extending in the direction along the central axis (rotational axis). Therefore, the processing accuracy may decrease.
そこで、ホルダが上記のように弾性変形した場合であっても高い加工精度を有する回転工具が求められていた。 Therefore, there has been a demand for a rotary tool having high machining accuracy even when the holder is elastically deformed as described above.
一態様に基づく回転工具は、回転軸に沿って第1端から第2端にかけて延びた本体を有している。前記本体は、前記第1端の側に位置する切削部と、前記第2端の側に位置する把持部と、前記切削部及び前記把持部の間に位置する中間部とを有している。また、前記切削部は、前記第1端の側に位置する切刃と、前記切刃から前記第2端の側に向かって延びており、前記第2端に向かうにしたがって前記回転軸の回転方向の後方に向かうようにねじれた形状の第1溝とを有している。前記中間部は、前記前記第1端の側から前記第2端の側に向かって延びており、前記第2端に向かうにしたがって前記回転軸の回転方向の前方に向かうようにねじれ、且つ、前記第1溝とは逆の方向にねじれた形状の第2溝を有している。前記第2溝のねじれ角が、前記第1溝のねじれ角よりも大きい。前記中間部の外径が、前記切削部の外径よりも大きい。そして、前記第1溝における第2端の側の端部と第2溝における第1端の側の端部とが接続している。 The rotary tool according to one embodiment has a main body extending from the first end to the second end along the rotation axis. The main body has a cutting portion located on the side of the first end, a grip portion located on the side of the second end, and an intermediate portion located between the cutting portion and the grip portion. .. Further, the cutting portion has a cutting edge located on the side of the first end and extends from the cutting edge toward the side of the second end, and the rotation of the rotating shaft increases toward the second end. It has a first groove in a twisted shape so as to go backward in the direction. The intermediate portion extends from the side of the first end toward the side of the second end, twists and twists toward the front of the rotation axis in the direction of rotation toward the second end, and It has a second groove that is twisted in the direction opposite to that of the first groove . The helix angle of the second groove is larger than the helix angle of the first groove. The outer diameter of the intermediate portion is larger than the outer diameter of the cutting portion. Then, the end on the side of the second end in the first groove and the end on the side of the first end in the second groove are connected.
上記態様の切削工具は、高い加工精度を有する。 The cutting tool of the above aspect has high machining accuracy.
以下、実施形態の回転工具について、図面を用いて詳細に説明する。但し、以下で参照する各図は、説明の便宜上、実施形態を説明するために必要な主要部材のみを簡略化して示したものである。従って、回転工具は、本明細書が参照する各図に示されていない任意の構成部材を備え得る。また、各図中の部材の寸法は、実際の構成部材の寸法及び各部材の寸法比率などを忠実に表したものではない。 Hereinafter, the rotary tool of the embodiment will be described in detail with reference to the drawings. However, each figure referred to below is shown in a simplified manner only for the main members necessary for explaining the embodiment for convenience of explanation. Accordingly, the rotary tool may include any component not shown in each of the figures referenced herein. Further, the dimensions of the members in each drawing do not faithfully represent the dimensions of the actual constituent members and the dimensional ratio of each member.
<ドリル>
回転工具の一例としてドリルが挙げられる。図1に例示されている回転工具は、ドリル1である。回転工具としては、ドリル1の他にも例えばエンドミル及びフライス工具などが挙げられる。そのため、以下の説明において、ドリル1を回転工具と言い換えてもよい。
<Drill>
A drill is an example of a rotary tool. The rotary tool illustrated in FIG. 1 is a
実施形態のドリル1(回転工具)は、例えば図1に示すように、回転軸X1の周りで回転可能な棒形状の本体3を有している。本体3は、回転軸X1に沿って第1端3aから第2端3bにかけて延びている。切削加工物を製造するために被削材を切削する工程において、ドリル1は、回転軸X1の周りで回転する。なお、図1などにおける矢印X2は、ドリル1の回転方向を示している。
The drill 1 (rotary tool) of the embodiment has a rod-shaped
本体3は、1つの部材によって構成されていてもよく、また、複数の部材によって構成されていてもよい。例えば、図2に示す本体3は、少なくとも2つのチップ5(第1チップ5a及び第2チップ5b)及びホルダ7の3つの部材を備えている。チップ5は、一般的に切削インサートとも言われる。
The
ホルダ7は、例えば図1に示すように、回転軸X1に沿って細長く伸びた棒形状であり、第1端3aの側に位置するポケット9を有していてもよい。図2に示す一例におけるホルダ7は、2つのポケット9を有しており、これらのポケット9にそれぞれチップ5が位置している。そのため、図1に示す一例においては、チップ5がドリル1における第1端3aの側に位置している。
As shown in FIG. 1, for example, the
ポケット9は、チップ5が装着される部分であり、ホルダ7の第1端3aの側及び外周面の側に開口している。図2に示す一例における2つのポケット9には、2つのチップ5が位置している。チップ5はポケット9に直接に接していてもよく、また、チップ5及びポケット9の間に特に図示しないシートが挟まれた構成であってもよい。チップ5は、ホルダ7に対して着脱可能な構成である。
The
なお、図1及び図2に示す一例のように本体3がホルダ7及びチップ5によって構成されている場合には、ドリル1は、一般的に先端交換式ドリルと呼ばれる。また、本体3が1つの部材によって構成されている場合には、ドリル1は、一般的にソリッドドリルと呼ばれる。
When the
第1チップ5a及び第2チップ5bは、互いに同じ形状であってもよく、また、互いに異なる形状であってもよい。図2に示す一例においては、第1チップ5a及び第2チップ
5bが概ね同じ形状である。そのため、以下において第1チップ5aについて説明し、第2チップ5bについての説明を省略する。
The
第1チップ5a(第2チップ5b)は、図2に示す一例のように、多角板形状であって、上面11、下面13、側面15及び切刃17を有していてもよい。本例においては、下面13は上面11の反対側に位置している。また、側面15は、上面11及び下面13の間に位置している。図2に示す一例においては、切刃17は、上面11及び側面15が交わる稜線の少なくとも一部に位置している。
The
図1に示す一例における本体3は、第1端3aの側に位置する切削部19と、第2端3bの側に位置する把持部21と、切削部19及び把持部21の間に位置する中間部23とを有している。言い換えれば、図1に示す一例における本体3は、切削部19、中間部23及び把持部21が第1端3aの側から第2端3bの側に向かって順に並んだ構成となっている。ここで、切削部19は、本体3の第1端3aを含んでいてもよい。また、把持部21は、本体3の第2端3bを含んでいてもよい。
The
図4及び図5に示す一例において、切削部19、中間部23及び把持部21は、それぞれ回転軸X1に沿って延びている。また、図4及び図5に示す一例においては、中間部23が、切削部19及び把持部21に接続されているが、本体3は、このような構成に限定されない。切削部19及び中間部23の間と、把持部21及び中間部23の間と、にそれぞれ別の部位が位置していてもよい。
In the example shown in FIGS. 4 and 5, the cutting
図1に示す一例においては、切刃17が本体3における第1端3aの側、すなわち、切削部19に位置している。言い換えれば、切削部19が第1端3aの側に位置する切刃17を有している。図1に示す一例においては、それぞれ切刃17を有する2つのチップ5を本体3が有していることから、切削部19は、互いに離れて位置する2つの切刃17を有している。
In the example shown in FIG. 1, the
切削部19は、切刃17に加えて、切刃17から第2端3bの側に向かって延びた第1溝25をさらに有している。第1溝25は、切刃17で生じた切屑を外部に排出するために用いられてもよい。上記の通り、切削部19が2つの切刃17を有していることから、図1に示す一例における切削部19は、2つの第1溝25を有している。
In addition to the
図1に示す一例における第1溝25は、第2端3bに向かうにしたがって回転軸X1の回転方向X2の後方に向かうようにねじれた形状である。ここで、図4及び図5に示すように、回転軸X1に直交する方向から本体3を側面視した場合において、第1溝25及び回転軸X1が交差する角度を第1溝25のねじれ角(第1ねじれ角θ1)とする。
The
なお、第1溝25と、切削部19における第1溝25に対して回転方向X2の後方に位置する外周面とが交わる稜線を第1稜線19aとしたとき、この第1稜線19a及び回転軸X1が交差する角度によって第1ねじれ角θ1を評価してもよい。
When the ridge line where the
切削部19の外径W1は特定の値に限定されない。例えば、外径W1は5~80mmに設定されてもよい。また、回転軸X1に沿った方向での切削部19の長さL1は、例えばL1=2×W1~12×W1に設定されてもよい。
The outer diameter W1 of the cutting
中間部23は、切削部19よりも第2端3bの側に位置している。また、中間部23は、第1端3aの側から第2端3bの側に向かって延びた第2溝27を有している。第2溝27の数は、1つのみであってもよく、また、複数であってもよい。図3に示す一例においては、中間部23が2つの第2溝27を有している。
The
図1に示す一例において、第1溝25が第2端3bに向かうにしたがって回転方向X2の後方に向かうようにねじれた形状である一方で、第2溝27は第2端3bに向かうにしたがって回転方向X2の前方に向かうようにねじれた形状である。
In the example shown in FIG. 1, the
ここで、図4及び図5に示すように、回転軸X1に直交する方向から本体3を側面視した場合において、第2溝27及び回転軸X1が交差する角度を第2溝27のねじれ角(第2ねじれ角θ2)とする。なお、第2溝27と、中間部23における第2溝27に対して回転方向X2の後方に位置する外周面とが交わる稜線を第2稜線23aとしたとき、この第2稜線23a及び回転軸X1が交差する角度によって第2ねじれ角θ2を評価してもよい。
Here, as shown in FIGS. 4 and 5, when the
中間部23の外径W2は特定の値に限定されない。例えば、外径W2は10~100mmに設定されてもよい。また、回転軸X1に沿った方向での中間部23の長さL2は、例えばL2=2×W2~12×W2に設定されてもよい。
The outer diameter W2 of the
把持部21は、中間部23よりも第2端3bの側に位置している。把持部21は、特に図示しない工作機械の回転するスピンドル等で本体3が把持されるために用いられてもよい。図1に示す一例における把持部21は、切削部19における第1溝25、又は、中間部23における第2溝27に相当する溝を有していない。そのため、工作機械で安定して本体3を把持することが可能である。
The
把持部21の外径W3は特定の値に限定されない。例えば、外径W3は8~60mmに設定されてもよい。また、回転軸X1に沿った方向での把持部21の長さL3は、例えばL3=2×W3~12×W3に設定されてもよい。
The outer diameter W3 of the
切削加工物を製造するための被削材の切削加工時において、ドリル1には、回転方向X2の前方から後方に向かう方向に負荷が加わる。この負荷に起因して、第1ねじれ角θ1が小さくなるとともに回転軸X1に沿った方向に伸びるように切削部19が弾性変形し易い。しかしながら、第2溝27は第1溝25とは逆の方向にねじれた形状である。そのため、第2ねじれ角θ2が大きくなるとともに回転軸X1に沿った方向において縮むように中間部23が弾性変形する。
When cutting a work material for manufacturing a work piece, a load is applied to the
このように、切削部19が回転軸X1に沿った方向に伸びるように弾性変形したとしても、中間部23が回転軸X1に沿った方向において縮むように弾性変形する。そのため、回転軸X1に沿った方向において、切削部19の変形量と中間部23の変形量とが相殺される。これにより、弾性変形した場合であってもドリル1が高い加工精度を有する。
In this way, even if the cutting
第1溝25の深さは特定の値に限定されない。例えば、図6及び図7に示すように、切削部19の外径W1に対して10~40%程度に設定されてもよい。ここで、第1溝25の深さとは、回転軸X1に直交する断面における、第1溝25の底と回転軸X1との距離を切削部19の半径から引いた値を意味している。
The depth of the
そのため、切削部19における回転軸X1に直交する断面での、回転軸X1を中心とする内接円の直径によって示される切削部19の芯厚(web thickness)の直径としては、
切削部19の外径W1に対して20~80%程度に設定されてもよい。具体的には、例えば、切削部19の外径W1が20mmである場合に、第1溝25の深さは2~8mm程度に設定されてもよい。
Therefore, the diameter of the core thickness (web thickness) of the cutting
It may be set to about 20 to 80% with respect to the outer diameter W1 of the cutting
第2溝27の深さも特定の値に限定されない。例えば、図8及び図9に示すように、中
間部23の外径W2に対して10~40%程度に設定されてもよい。ここで、第2溝27の深さとは、回転軸X1に直交する断面における、第2溝27の底と回転軸X1との距離を中間部23の半径から引いた値を意味している。
The depth of the
回転軸X1に直交する断面における第1溝25及び第2溝27の形状は、特定の形状には限定されない。上記の断面における第1溝25及び第2溝27の形状は、例えば凹曲線形状であってもよい。具体的な第1溝25及び第2溝27の形状としては、例えば、円弧、楕円弧及び放物線などが挙げられる。図6及び図7に示す一例においては、上記の断面における第1溝25の形状が円弧形状である。また、図8及び図9に示す一例においては、上記の断面における第2溝27の形状が円弧形状である。
The shapes of the
なお、回転軸X1に直交する断面において、第1溝25及び第2溝27の形状を評価してもよいが、本体3は必ずしも切断されなくてもよい。本体3の表面形状をスキャニングして、このスキャニングしたデータから仮想的に回転軸X1に直交する断面を評価してもよい。
The shapes of the
また、図4に示す一例においては、第2溝27の第2ねじれ角θ2が、第1溝25の第1ねじれ角θ1よりも大きい。第1ねじれ角θ1及び第2ねじれ角θ2が上記の関係である場合には、中間部23が切削部19よりも弾性変形し易い。
Further, in the example shown in FIG. 4, the second helix angle θ2 of the
そのため、回転軸X1に沿った方向における中間部23の長さを短く抑えつつ、切削部19の変形量と中間部23の変形量とが効率よく相殺される。結果として、回転軸X1に沿った方向における本体3の長さが短く抑えられることから、ビビり振動が抑えられる。従って、本例のドリル1は、さらに高い加工精度を有している。
Therefore, the deformation amount of the cutting
第1ねじれ角θ1及び第2ねじれ角θ2の値は、特定の値には限定されない。例えば、第1ねじれ角θ1は、0°~40°に設定されてもよい。また、第2ねじれ角θ2は、5°~70°に設定されてもよい。第1ねじれ角θ1及び第2ねじれ角θ2の差をδθ(=θ2-θ1)とした場合に、δθは、例えば5°~30°に設定されてもよい。 The values of the first helix angle θ1 and the second helix angle θ2 are not limited to specific values. For example, the first helix angle θ1 may be set from 0 ° to 40 °. Further, the second helix angle θ2 may be set to 5 ° to 70 °. When the difference between the first helix angle θ1 and the second helix angle θ2 is δθ (= θ2-θ1), δθ may be set to, for example, 5 ° to 30 °.
回転軸X1に直交する方向における第2溝27の幅が、回転軸X1に直交する方向における第1溝25の幅より大きくてもよい。第2溝27が上記の構成である場合には、中間部23がより弾性変形し易い。そのため、中間部23の長さL2を短く抑えつつ、切削部19の変形量と中間部23の変形量とがより効率よく相殺される。結果として、ビビり振動がさらに抑えられる。
The width of the
図4及び図5に示す一例のように、第2溝27が第1溝25に接続されていてもよい。第2溝27が第1溝25に接続されている場合には、本体3が高い耐久性を有する。第2溝27が第1溝25に接続されている場合には、切削部19が弾性変形する際に、第1溝25及び第2溝27の接続箇所が固定端ではなく自由端としての挙動を示し易いため、上記の接続箇所に負荷が集中しにくい。そのため、本体3が高い耐久性を有する。
As an example shown in FIGS. 4 and 5, the
一方、図10に示す変形例のように第2溝27が第1溝25から離れていてもよい。第2溝27が第1溝25から離れている場合には、切屑が詰まりにくい。これは、切刃17で生じた切屑が第1溝25において第1端3aの側から第2端3bの側に向かって流れてきた後に、誤って第2溝27に流れ込むことが避けられ易いからである。
On the other hand, the
第2溝27は第1溝25とは逆の方向にねじれた形状であるため、第2溝27においては、切屑が第1端3aの側から第2端3bの側に向かって流れにくい。しかしながら、上記の通り、切屑が第2溝27に流れ込みにくい。そのため、切屑の詰まりが生じにくい。
Since the
上記した通り、本体3は、切削部19、中間部23及び把持部21を有している、このとき、中間部23の長さL2が、切削部19の長さL1より短くてもよい。中間部23及び切削部19の長さが上記の構成である場合には、第2ねじれ角θ2が第1ねじれ角θ1よりも大きく、切削部19の変形量と中間部23の変形量とが効率よく相殺される一方で、切削加工の自由度が高い。
As described above, the
具体的には、中間部23の長さL2が、切削部19の長さL1より長い場合と比較して、回転軸X1に沿った方向における本体3の全体としての長さが同じであっても、切削部19の長さL1が長く確保される。そのため、より深い穴加工に対応することが可能であることから、切削加工の自由度が高い。
Specifically, the length L2 of the
中間部23における芯厚は、切削部19における芯厚より厚くてもよい。中間部23は、切削部19よりも第2端3bの側に位置しており、切刃17が切削部19における第1端3aの側に位置していることから、中間部23は切削部19よりも切刃17から離れて位置している。そのため、中間部23は回転軸X1に直交する方向に撓みやすい。しかしながら、中間部23における芯厚が切削部19における芯厚よりも厚い場合には、相対的に撓みやすい中間部23の強度が高い。そのため、本体3の耐久性が高い。
The core thickness in the
また、中間部23の外径が、切削部19の外径より大きくてもよい。上記した通り、中間部23は回転軸X1に直交する方向に撓みやすい。しかしながら、中間部23の外径が切削部19の外径よりも大きい場合もまた、相対的に撓みやすい中間部23の強度が高い。そのため、本体3の耐久性が高い。
Further, the outer diameter of the
ドリル1を構成するチップ5の材質としては、例えば、超硬合金或いはサーメットなどが挙げられる。超硬合金の組成としては、例えば、WC-Co、WC-TiC-Co及びWC-TiC-TaC-Coが挙げられる。ここで、WC、TiC、TaCは硬質粒子であり、Coは結合相である。
Examples of the material of the
また、サーメットは、セラミック成分に金属を複合させた焼結複合材料である。具体的には、サーメットとして、炭化チタン(TiC)又は窒化チタン(TiN)を主成分としたチタン化合物が挙げられる。 Cermet is a sintered composite material in which a metal is composited with a ceramic component. Specifically, examples of the cermet include a titanium compound containing titanium carbide (TiC) or titanium nitride (TiN) as a main component.
チップ5の表面は、化学蒸着(CVD)法、又は物理蒸着(PVD)法を用いて被膜でコーティングされていてもよい。被膜の組成としては、炭化チタン(TiC)、窒化チタン(TiN)、炭窒化チタン(TiCN)又はアルミナ(Al2O3)などが挙げられる。
The surface of the
また、ドリル1を構成するホルダ7の材質としては、例えば、鋼、鋳鉄又はアルミ合金などを用いることができる。靱性が高いという点では、鋼が好適である。
Further, as the material of the
なお、本体3が1つの部材によって構成されている場合には、本体3の材質としては、チップ5の材質と同様のものを用いることが可能である。
When the
<切削加工物(machined product)の製造方法>
次に、実施形態の切削加工物の製造方法について、上述の実施形態のドリルを用いる場合を例に挙げて詳細に説明する。以下、図11~図13を参照しつつ説明する。
<Manufacturing method of machined product>
Next, the method of manufacturing the machined product of the embodiment will be described in detail with reference to the case where the drill of the above-described embodiment is used as an example. Hereinafter, description will be made with reference to FIGS. 11 to 13.
実施形態にかかる切削加工物の製造方法は、以下の(1)~(4)の工程を備える。 The method for manufacturing a machined product according to an embodiment includes the following steps (1) to (4).
(1)準備された被削材101に対して上方にドリル1を配置する工程(図11参照)。
(1) A step of arranging the
(2)ドリル1を、回転軸X1を中心に矢印X2の方向に回転させ、被削材101に向かってY1方向にドリル1を近付ける工程(図11及び図12参照)。
(2) A step of rotating the
本工程は、例えば、被削材101を、ドリル1が取り付けられた工作機械のテーブル上に固定し、ドリル1を回転した状態で近付けることにより行うことができる。なお、本工程では、被削材101とドリル1とは相対的に近付けばよく、例えば被削材101をドリル1に近付けてもよい。
This step can be performed, for example, by fixing the
(3)ドリル1をさらに被削材101に近付けることによって、回転しているドリル1の切刃を、被削材101の表面の所望の位置に接触させて、被削材101に加工穴(貫通孔)103を形成する工程(図12参照)。
(3) By bringing the
本工程において、本体における切削部の少なくとも一部が加工穴の中に位置するように切削加工が行われる。このとき、本体における把持部及び中間部が、加工穴103の外側に位置するように設定してもよい。また、良好な仕上げ面を得る観点から、切削部のうち第2端の側の一部が加工穴103の外側に位置するように設定してもよい。上記の一部を切屑排出のためのマージン領域として機能させることが可能であり、当該領域を介して優れた切屑排出性を奏することが可能である。
In this step, cutting is performed so that at least a part of the cutting portion in the main body is located in the machined hole. At this time, the grip portion and the intermediate portion in the main body may be set to be located outside the
(4)ドリル1を被削材101からY2方向に離す工程(図13参照)。
(4) A step of separating the
本工程においても、上述の(2)の工程と同様に、被削材101とドリル1とは相対的に離せばよく、例えば被削材101をドリル1から離してもよい。
In this step as well, as in the step (2) described above, the
以上のような工程を経ることによって、優れた加工性を発揮することが可能となる。 By going through the above steps, it is possible to exhibit excellent workability.
なお、以上に示したような被削材101の切削加工を複数回行う場合であって、例えば、1つの被削材101に対して複数の加工穴103を形成する場合には、ドリル1を回転させた状態を保持しつつ、被削材101の異なる箇所にドリル1の切刃を接触させる工程を繰り返せばよい。
When the
以上、実施形態のドリル1について例示したが、本発明はこれらに限定されず、本発明の要旨を逸脱しない限り任意のものにできることは言うまでもない。
Although the
1・・・ドリル(回転工具)
3・・・本体
3a・・第1端
3b・・第2端
5・・・チップ
5a・・第1チップ
5b・・第2チップ
7・・・ホルダ
9・・・ポケット
11・・・上面
13・・・下面
15・・・側面
17・・・切刃
19・・・切削部
19a・・第1稜線
21・・・把持部
23・・・中間部
23a・・第2稜線
25・・・第1溝
27・・・第2溝
101・・・被削材
103・・・加工穴
θ1:第1ねじれ角
θ2:第2ねじれ角
W1、W2、W3:外径
L1、L2、L3:軸方向長さ
1 ... Drill (rotary tool)
3 ...
θ1: 1st helix angle θ2: 2nd helix angle W1, W2, W3: outer diameter L1, L2, L3: axial length
Claims (5)
前記本体は、
前記第1端の側に位置する切削部と、
前記第2端の側に位置する把持部と、
前記切削部及び前記把持部の間に位置する中間部とを有し、
前記切削部は、
前記第1端の側に位置する切刃と、
前記切刃から前記第2端の側に向かって延びており、前記第2端に向かうにしたがって前記回転軸の回転方向の後方に向かうようにねじれた形状の第1溝とを有し、
前記中間部は、
前記第1端の側から前記第2端の側に向かって延びており、前記第2端に向かうにしたがって前記回転軸の回転方向の前方に向かうようにねじれ、且つ、前記第1溝とは逆の方向にねじれた形状の第2溝を有し、
前記第2溝のねじれ角が、前記第1溝のねじれ角よりも大きく、
前記中間部の外径が、前記切削部の外径よりも大きく、
前記第1溝における前記第2端の側の端部と前記第2溝における前記第1端の側の端部とが接続している、回転工具。 It has a body that extends from the first end to the second end along the axis of rotation.
The main body is
The cutting part located on the side of the first end and
The grip portion located on the side of the second end and
It has an intermediate portion located between the cutting portion and the grip portion, and has an intermediate portion.
The cutting part is
The cutting edge located on the side of the first end,
It has a first groove having a shape extending from the cutting edge toward the second end and twisted toward the rear of the rotation direction of the rotation axis toward the second end.
The middle part is
It extends from the side of the first end toward the side of the second end, twists toward the front of the rotation axis in the rotational direction toward the second end, and is the first groove. It has a second groove with a twisted shape in the opposite direction,
The helix angle of the second groove is larger than the helix angle of the first groove.
The outer diameter of the intermediate portion is larger than the outer diameter of the cutting portion.
A rotary tool in which the end on the side of the second end in the first groove and the end on the side of the first end in the second groove are connected .
回転している前記回転工具を被削材に接触させる工程と、
前記回転工具を前記被削材から離す工程とを備えた切削加工物の製造方法。 The step of rotating the rotary tool according to any one of claims 1 to 4 ,
The process of bringing the rotating tool into contact with the work material,
A method for manufacturing a machined product, comprising a step of separating the rotary tool from the work material.
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