JP7058873B2 - マルチチャンネル型フローリアクター - Google Patents
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Description
本発明は、簡素な構造を有し、反応時間及び収率の点で満足できる、フローリアクターを、提供することを目的としている。
液体が自重で流れるように、前記反応ケースを傾斜させて支持する、支持台と、
を備えている、マルチチャンネル型フローリアクターに関する。
液体を流すための複数の並設された流路溝を有する流路部と、
前記流路溝に接するように気体を流通させる気体流通部と、
前記流路部の上流端に連結されており、前記流路溝に液体を供給する、液体供給部と、
前記流路部の下流端に連結されており、前記流路溝を流れて来た液体を排出する、液体排出部と、
を備えており、
前記液体供給部は、液体を貯留して前記複数の流路溝の上流端に対して同時にオーバーフローさせながら供給するように、構成されている。
液体が自重で流れるように、前記反応ケースを傾斜させて支持する、支持台と、
を備えており、
前記反応ケースが、
液体を流すための複数の並設された流路溝を有する流路部と、
前記流路溝に接するように気体を流通させる気体流通部と、
前記流路部の上流端に連結されており、前記流路溝に液体を供給する、液体供給部と、
前記流路部の下流端に連結されており、前記流路溝を流れて来た液体を排出する、液体排出部と、
を備えており、
前記液体供給部は、液体を貯留して前記複数の流路溝の上流端に対して同時にオーバーフローさせながら供給するように、構成されている、
ことを特徴とする、マルチチャンネル型フローリアクター。
前記流路部は、前記基板の上表面に形成された複数の流路溝で構成されており、
前記流路部の上方であって前記蓋体と前記基板との間には、空間が確保されており、該空間によって前記気体流通部が、構成されている、[1]~[4]のいずれか一つに記載のマルチチャンネル型フローリアクター。
[1]~[6]のいずれか一つに記載のマルチチャンネル型フローリアクターを用いて、前記第1反応物と前記第2反応物とを流路溝において反応させる、
ことを特徴とする反応方法。
液体を流しながら反応させる反応ケースと、
液体が自重で流れるように、前記反応ケースを傾斜させて支持する、支持台と、
を備えている。
反応ケースは、液体を自重により流しながら反応させるようになっている。
液体を流すための複数の並設された流路溝を有する流路部と、
前記流路溝に接するように気体を流通させる気体流通部と、
前記流路部の上流端に連結されており、前記流路溝に液体を供給する、液体供給部と、
前記流路部の下流端に連結されており、前記流路溝を流れて来た液体を排出する、液体排出部と、
を備えている。
流路部は、液体を流すための複数の並設された流路溝を有している。流路溝は、基板の上表面に形成されている。基板において、流路溝が形成されている上表面は、一般に、平面である。基板は、好ましくは、蓋体との間に気体流通部となる空間を確保できるように、横断面凹状である。この場合、凹部の底面が、流路溝が形成される上表面である。
気体流通部は、流路溝を流れる液体に接するように、気体を流通させるようになっている。一般に、気体流通部は、基板と蓋体との間にできた空間である。
液体供給部は、反応ケースの上流端部に位置している。液体供給部は、下方から液体を導入するための液体導入口を、有している。液体は、液体供給部をオーバーフローして、重力によって流路部に流れる。
液体排出部は、反応ケースの下流端部に位置している。液体排出部には、液体排出口が設けられている。
支持台は、液体供給部が液体排出部よりも上方に位置するように反応ケースを傾斜させて支持するようになっている。更に、支持台は、その傾斜角度を調節する調節機構を有している。
光源としては、紫外光、可視光、又は赤外光などを発生するものを、採用できる。光源は、一般に、蓋体の上に位置するように、保持枠に固定される。この場合には、蓋体は、光が流路部に照射されるように、透光性の材料でできているのが好ましい。
フローリアクターを使用することによって、種々の化学反応、例えば、光反応、熱反応又は触媒反応を実行できる。実行する化学反応としては、気-液反応が好ましいが、液-液反応も可能である。また、実行する化学反応としては、光の照射によって促進される光反応が好ましい。実行できる化学反応としては、例えば、塩素化、スルホン化、水素化、カルボニル化、カルボキシル化、ホルミル化などを挙げることができる。
図1は、本発明の第1実施形態のフローリアクターの側面図(部分的に透視している側面図)である。なお、図1において、右側が「上流」であり、左側が「下流」である。フローリアクター100は、反応ケース10と、反応ケース10を支持する支持台20と、更に光源30と、を備えている。図2は、図1のフローリアクター100の斜視図である。なお、図2においては、光源30を図示していない。
図9は、第2実施形態の反応ケースの平面図である。図10は、図9のX-X断面図である。図11は、図10のXI-XI断面図である。図12は、図10のXII-XII断面図である。図13は、第2実施形態の反応ケースの上流部分の透視斜視略図である。図14(a)は、図11の略図である。図9において、蓋体2が透明であるので、流路溝13が見えている。図10において、基板1及び保持枠3の一部の断面を省略している。
(1)流路溝13が、平坦な底面12に形成された仕切壁122で構成されている。
(2)液体供給部10Cの貯留室15が、幅方向において複数個(ここでは4個)に仕切られており、各貯留室15に液体導入口151が設けられている。各貯留室15は、各流路溝13の上端に位置している。すなわち、貯留室15は、流路溝13と同数設けられている。更に、隣接する貯留室15の間の仕切壁155は、貯留した液体が相互に通過可能となっている。仕切壁155は、例えば、穿孔されており、又は、網状である。
(3)気体導入口141が幅方向に並んで複数個(ここでは3個)設けられている。
図15は、本発明のフローリアクター100を用いた反応システム(反応装置)を示す模式図である。この反応システムにおいては、まず、容器81内の液体がプランジャーポンプ82によって液体導入口151から反応ケース10内に導入されるとともに、ボンベ83内の塩素とボンベ84内の窒素とがフロートメーター85で計量されながら気体導入口141から反応ケース10内に導入される。一方、光源30から反応ケース10内の流路部に向けて光hνが照射される。また、反応ケース10の基板1は、温水循環機構によって内部を循環する温水によって加温される。温水循環機構は、タンク71内の30℃の温水をポンプ72によって温水入口731から給水して温水出口732から戻すようになっている。なお、温度は、測温点734によってモニターできる。そして、反応ケース10内において、液体と塩素とが、光反応である気-液反応を起こす。反応により生成した液体は、液体排出口152から排出されて、容器91に貯められ、更に、塩酸ガス及び塩素ガスが容器92においてNaOH水溶液で捕捉される。また、反応により生成した気体すなわち塩酸ガス及び塩素ガスは、気体排出口142から排出されて、容器93においてNaOH水溶液で捕捉される。
図16は、本発明の第1実施形態のフローリアクターの斜視写真である。光源を省いている。フローリアクターの反応ケースは、上流端に取っ手を有しており、フローリアクターの持ち運びが容易である。
第1実施形態のマルチチャンネル型フローリアクター100を用いて、次式の光反応である気-液反応を実行した。
2 蓋体
3 保持枠
10 反応ケース
10A 流路部
10B 気体流通部
10C 液体供給部
10D 液体排出部
13 流路溝
15、16 貯留室
30 光源
100 フローリアクター
Claims (7)
- 液体を流しながら反応させる反応ケースと、
液体が自重で流れるように、前記反応ケースを傾斜させて支持する、支持台と、
を備えており、
前記反応ケースが、
液体を流すための複数の並設された流路溝を有する流路部と、
前記流路溝に接するように気体を流通させる気体流通部と、
前記流路部の上流端に連結されており、前記流路溝に液体を供給する、液体供給部と、
前記流路部の下流端に連結されており、前記流路溝を流れて来た液体を排出する、液体排出部と、
を備えており、
前記液体供給部は、液体を貯留して前記複数の流路溝の上流端に対して同時にオーバーフローさせながら供給するように、構成されており、
前記液体供給部は、複数の前記流路溝の各々に対応した複数の貯留室を有しており、隣接する貯留室の仕切壁は、液体が相互に通過可能に構成されている、
ことを特徴とする、マルチチャンネル型フローリアクター。 - 前記支持台は、前記液体供給部が上方に位置するように前記反応ケースを傾斜させて支持するようになっており、その傾斜角度を調節する調節機構を有している、
請求項1記載のマルチチャンネル型フローリアクター。 - 前記反応ケースは、前記流路部及び前記気体流通部に光を照射する光源を、着脱自在に、備えている、
請求項1又は2に記載のマルチチャンネル型フローリアクター。 - 前記反応ケースは、基板と、基板を覆う蓋体と、基板と蓋体とを囲んで把持する保持枠とで、構成されており、
前記流路部は、前記基板の上表面に形成された複数の流路溝で構成されており、
前記流路部の上方であって前記蓋体と前記基板との間には、空間が確保されており、該空間によって前記気体流通部が、構成されている、
請求項1~3のいずれか一つに記載のマルチチャンネル型フローリアクター。 - 流路部において液体によって形成される液面である、液体と気体との界面が、流路溝の側縁よりも低い、
請求項1~4のいずれか一つに記載のマルチチャンネル型フローリアクター。 - 第1反応物を含む液体と、第2反応物を含む気体又は液体とを反応させる反応方法であって、
請求項1~5のいずれか一つに記載のマルチチャンネル型フローリアクターを用いて、前記流路部において前記第1反応物と前記第2反応物とを反応させる、
ことを特徴とする反応方法。 - 反応が光反応である、
請求項6に記載の反応方法。
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