JP7058370B1 - 燃焼設備 - Google Patents

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Abstract

【課題】火炎画像の撮像による空気比の推定精度を一段と高める。【解決手段】燃焼設備に、燃料ガスと空気を予め混合した予混合ガスを試験的に燃焼するバーナーと、予混合ガスの燃焼時に発生する火炎の周囲への環境光の入射を低減する遮光部材と、遮光部材に取り付けられ、遮光部材の内側から火炎を撮像する撮像装置とを設ける。【選択図】図2

Description

本発明は、燃焼設備に関する。
産業用のバーナーでは、省エネ性能の向上や製品品質の安定のため、燃焼時における空気比の管理が求められる。一方、多くの現場では、依然として、作業員の感覚やノウハウにより空気比が管理されている。
例えば工業炉では、燃料ガスと空気が予め混合されたガス(以下「予混合ガス」という)の一部を、炉内に流入する手前で分岐してピアンバーナーで燃焼させ、その火炎の形状や色味から現場の作業員が空気比を判断している。
しかし、作業員による空気比の判断には個人差があり、判断の結果の精度にも限界がある。
そこで、空気比の違いによる火炎の形状や色味を人工知能で学習し、学習済みモデルにピアンバーナーの火炎画像を与えることで空気比を推定するシステムが提案されている。
特開2020-009171号公報
特許文献1に記載のシステムの活用により、推定される空気比の客観性が大幅に向上する。
ただし、特許文献1に記載のシステムには、学習時の環境と現場における撮像時の環境との同一性が担保されない可能性がある。例えば火炎画像を撮像するカメラとピアンバーナーとの相対位置やピアンバーナーで燃焼する火炎の背景光が学習時と異なる可能性がある。
本発明は、火炎画像の撮像による空気比の推定精度を一段と高めることを目的とする。
請求項1に記載の発明は、燃料ガスと空気を予め混合した予混合ガスを試験的に燃焼するバーナーと、前記予混合ガスの燃焼時に発生する火炎の周囲への環境光の入射を低減する遮光部材と、前記遮光部材に取り付けられ、当該遮光部材の内側から前記火炎を撮像する撮像装置と、を有し、前記遮光部材は、底面を有する筒形状であり、前記バーナーは、前記遮光部材の底面又は壁面に取り付けられ、前記撮像装置は、前記遮光部材の開口端側に取り付けられる、燃焼設備である。
請求項2に記載の発明は、前記遮光部材の開口端は、前記火炎の設計上の最先端よりも前記バーナー側から見て遠方に位置する、請求項に記載の燃焼設備である。
請求項3に記載の発明は、前記遮光部材の開口端の付近には、当該遮光部材に対して角度の調整が可能な支持部材が取り付けられており、当該支持部材の角度の調整を通じ、前記撮像装置の撮像方向を調整する、請求項又はに記載の燃焼設備である。
請求項4に記載の発明は、前記遮光部材の壁面には、着火用の窓が形成され、当該窓には開閉可能な扉が取り付けられる、請求項1~のいずれか1項に記載の燃焼設備である。
請求項5に記載の発明は、燃料ガスと空気を予め混合した予混合ガスを試験的に燃焼するバーナーと、前記予混合ガスの燃焼時に発生する火炎の周囲への環境光の入射を低減する遮光部材と、前記遮光部材に取り付けられ、当該遮光部材の内側から前記火炎を撮像する撮像装置と、を有し、前記遮光部材の壁面には、着火用の窓が形成され、当該窓には開閉可能な扉が取り付けられる、燃焼設備である。
請求項に記載の発明は、筒形状の前記遮光部材の外側には、筒形状の第2の遮光部材が配置され、前記第2の遮光部材の開口端は、内側に位置する前記遮光部材の開口端よりも前記バーナーから見て遠方に位置する、請求項のいずれか1項に記載の燃焼設備である。
請求項に記載の発明は、前記第2の遮光部材の開口端には、当該開口端の内側への環境光の入射を妨げる第3の遮光部材が取り付けられる、請求項に記載の燃焼設備である。
請求項に記載の発明は、前記第3の遮光部材は、前記第2の遮光部材の開口端への環境光の入射を低減させる、請求項に記載の燃焼設備である。
請求項1記載の発明によれば、先端を含む火炎の全体を撮像できるので、火炎画像の撮像による空気比の推定精度を一段と高めることができる。
請求項2記載の発明によれば、先端を含む火炎の全体を撮像できるので、火炎画像の撮像による空気比の推定精度を一段と高めることができる。
請求項記載の発明によれば、撮像の対象とする火炎の状態に応じて撮像方向を調整できる。
請求項記載の発明によれば、着火の容易性と環境光の遮光とを両立できる。
請求項5記載の発明によれば、着火の容易性と環境光の遮光とを両立できる。
請求項記載の発明によれば、換気性を確保しながらも遮光性をより高めることができる。
請求項記載の発明によれば、換気性を確保しながらも遮光性をより高めることができる。
請求項8記載の発明によれば、換気性を確保しながらも遮光性をより高めることができる。
実施の形態1で想定する燃焼炉システムの構成例を示す図である。 実施の形態1で使用する試験燃焼設備の構成例を説明する図である。(A)は試験燃焼設備の外観例を示し、(B)は火炎とカメラの位置関係を示す。 空気比推定装置のハードウェア構成の一例を説明する図である。 学習モデルの構造例を説明する図である。 火炎画像と空気比の関係を説明する図である。(A)は空気比が0.6の場合における火炎画像であり、(B)は空気比が0.7の場合における火炎画像であり、(C)は空気比が0.8の場合における火炎画像であり、(D)は空気比が0.9の場合における火炎画像であり、(E)は空気比が1.0の場合における火炎画像であり、(F)は空気比が1.1の場合における火炎画像である。 学習モデルの生成に使用した教師データの具体例を説明する図表である。 遮光箱を用いて撮像された火炎画像を使用して学習された学習モデルを使用した空気比の推定結果の精度を説明する図である。(A)は教師データとして使用した火炎画像を学習モデルに与えることで得られた空気比の正答率の推移を示し、(B)は教師データとして使用した火炎画像を学習モデルに与えることで得られた空気比の誤差の推移を示し、(C)はテストデータとしての火炎画像を学習モデルに与えることで得られた空気比の正答率の推移を示し、(D)はテストデータとしての火炎画像を学習モデルに与えることで得られた空気比の誤差の推移を示す。 実施の形態2で使用する試験燃焼設備の構成例を説明する図である。 実施の形態2で使用する試験燃焼設備の使用例を説明する図である。(A)は着火前の状態を示し、(B)は外筒部材を取り外して扉をスライドして窓を露出させた状態を示し、(C)は予混合ガスの燃焼が開始した状態を示し、(D)は火炎画像の撮像が開始される状態を示す。 実施の形態2で使用する試験燃焼設備の他の構成例を説明する図である。 実施の形態3で使用する試験燃焼設備の構成例を説明する図である。 実施の形態4で使用する試験燃焼設備の構成例を説明する図である。 実施の形態5で想定する燃焼炉システムの構成例を示す図である。 端末を用いた空気比の通知例を説明する図である。
以下、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。
<実施の形態1>
<システムの構成>
図1は、実施の形態1で想定する燃焼炉システム1の構成例を示す図である。
図1に示す燃焼炉システム1は、空気を含む混合ガスを燃焼する工業炉が設置されている敷地内に構築される。
本実施の形態における工業炉は、例えば加熱、焼結、溶融、熱処理、乾燥のいずれかで使用される。
本実施の形態における混合ガスは、燃料ガスに空気を予め混合したガスである。このため、以下の説明では予混合ガスという。
本実施の形態では、燃料ガスとして、例えば都市ガス、LPG、アンモニアを含有するガスを想定する。
都市ガスは、例えばメタンを主成分とする天然ガスである。
LPGは、例えばプロパンやブタンを主成分とする液化石油ガスである。
アンモニアを含有するガスには、例えばアンモニアガスやアンモニアを、都市ガスやLPGガス等の炭化水素系燃料に混合したガスがある。
図1に示す燃焼炉システム1は、炉室10と、試験燃焼設備20と、空気比推定装置30と、流量調整装置40と、バルブ50とを有している。
図1に示す炉室10は、説明のために簡略化されており、実際の構造とは必ずしも一致しない。また、図1では、炉室10を透過的に表現している。
図1に示すように、炉室10には、配管11を通じて供給される予混合ガスを燃焼するバーナー12が設けられている。
予混合ガスを供給する配管11は、燃料ガスが供給される主管と、空気が供給される枝管とで構成される。空気が供給される枝管は、バルブ50を通じて主管に接続されている。枝管から主管に流入した空気は、主管内の燃料ガスと混ざり合い、予混合ガスとなる。
主管に流入する空気量は、バルブ50の開度で調整される。本実施の形態におけるバルブ50の開度は、流量調整装置40により制御されるアクチュエーターにより調整される。
本実施の形態では、燃料ガスと空気との比率(すなわち「空気比」)は、バルブ50の開度の調整により実現される。
この他、炉室10には、燃焼後のガス等(以下「排ガス」という)を排気するための配管13が接続されている。配管13は、燃焼により発生する煙が大気中に排出される道の意味で「煙道」とも呼ばれる。
試験燃焼設備20は、炉室10に供給される予混合ガスの空気比の測定に使用される。この目的のため、炉室10に供給される未燃焼の予混合ガスの一部が、分岐管を通じて試験燃焼設備20に供給される。
本実施の形態における試験燃焼設備20には、予混合ガスを試験的に燃焼するバーナーと、予混合ガスの燃焼により生じる火炎の画像(すなわち火炎画像)を撮像するカメラとが設けられている。
試験燃焼設備20の具体的な構造例については後述する。本実施の形態における試験燃焼設備20は、特許請求の範囲における「燃焼設備」の一例である。
空気比推定装置30は、試験燃焼設備20で撮像された火炎画像に基づいて予混合ガスの空気比を推定する装置である。
本実施の形態の場合、試験燃焼設備20のカメラで撮像される火炎画像は、信号線や無線通信を通じ、空気比推定装置30に与えられる。
空気比推定装置30は、カメラで撮像された火炎画像と空気比の関係を学習した学習モデル31を使用し、予混合ガスの空気比をリアルタイムで推定する。
流量調整装置40には、空気比推定装置30から空気比の推定値が与えられる。
流量調整装置40は、空気比の推定値が目標値に一致するように、燃料ガスに混合する空気量を調整する装置である。前述したように、空気量の調整は、バルブ50に取り付けられているアクチュエーターの制御により実行される。
推定された空気比が目標値を下回る場合、流量調整装置40は、予混合される空気量を増やすようにアクチュエーターを制御する。一方、推定された空気比が目標値を上回る場合、予混合される空気量を減らすようにアクチュエーターを制御する。
<試験燃焼設備の構成>
図2は、実施の形態1で使用する試験燃焼設備20の構成例を説明する図である。(A)は試験燃焼設備20の外観例を示し、(B)は火炎とカメラ23の位置関係を示す。
図2に示す試験燃焼設備20は、火炎の周囲への環境光(以下「背景光」ともいう)の入射を防止する又は低減するために使用する遮光箱21と、バーナー22と、カメラ23とを有している。
遮光箱21は、箱形状の遮光部材の一例である。遮光箱21には、遮光性と耐熱性が求められる。遮光箱21は、例えばステンレス鋼で形成される。
図2に示す遮光箱21は、概略立方体である。もっとも、遮光箱21の形状は任意であり、例えば三角形の底面と天面を有する三角柱でもよいし、円形の底面と天面を有する円柱でもよい。
すなわち、遮光箱21は、閉空間を形成する構造体であり、その内部は暗室として使用される。もっとも、遮光箱21は、完全な暗室である必要はない。換言すると、遮光箱21の内部は、空気比を高い精度で推定可能であればよく、完全な暗室である必要はない。
因みに、遮光箱21の内部は空洞であり、予混合ガスは、遮光箱21の内部に設けられたバーナー22で燃焼される。従って、本実施の形態における予混合ガスの燃焼は、いわゆる暗室内で燃焼される。
図2の場合、バーナー22は、遮光箱21の底面に取り付けられている。本実施の形態におけるバーナー22の側面は、全周にわたって遮光箱21に溶接されている。このため、バーナー22との取り付け部分から環境光が漏れ込むことがない。
なお、全周ではなく、部分的に溶接する場合には、隙間部分から遮光箱21の内部に環境光が漏れ込み、カメラ23により撮像される火炎画像に背景光として映り込む可能性がある。もっとも、環境光の入射があっても、推定される空気比の精度に影響がない又は精度の低下が許容範囲であれば、バーナー22の側面の全周を遮光箱21に溶接する必要はない。すなわち、バーナー22の全周と遮光箱21との溶接は必須ではない。
また、遮光箱21とバーナー22とを溶接することにより、火炎画像の撮像中に遮光箱21とバーナー22との取り付け位置に隙間が生じ、環境光が遮光箱21の内部に漏れ込む心配もない。
ところで、遮光箱21は、複数の部材で構成されてもよい。例えば遮光箱21は、底面と、底面以外の2つの部材で構成してもよく、天面と、天面以外の2つの部材で構成してもよい。いずれの場合も、一方の部材は、他方に対して着脱が可能でよい。遮光箱21が複数の部材で構成され、一方の部材が他方の部材に対して着脱が可能な構造の場合には、一方の部材と他方の部材の取り付け部分に隙間が生じないことが求められる。例えば他方の部材が底面で、一方の部材が枡形の蓋を構成する場合、底面を枡形の開口よりも広い形状として、2つの部材を組み合わせたときに隙間が生じないようにする。
なお、遮光箱21が単一の箱として構成される場合には、予混合ガスに着火するための開閉式の窓や扉を、遮光箱21に設ける。
開閉式の窓や扉を遮光箱21に設ける場合には、窓や扉の部分から漏れ込む光が背景光として火炎画像に写り込み難い位置に、窓や扉を設ける設計とする。例えば窓は、バーナー22の取り付け位置よりもカメラ23寄りに設ける。
この他、図2(B)の例では、遮光箱21の底面に排気ガスの排気口21Aが設けられている。
排気口21Aを単なる穴として形成すると、排気口21Aから遮光箱21に環境光が直接入力してしまうので、排気ガスが排出される経路を屈曲させる等して環境光が遮光箱21の内部に入り込み難い構造を採用する。
排気口21Aも、万一、環境光が遮光箱21内に漏れ込んでも、火炎画像への影響が少なく済むようにバーナー22の取り付け位置よりもカメラ23寄りに設ける。
本実施の形態では、バーナー22として、予混合ガスが噴出される孔が1つのバーナー(いわゆる単孔バーナー)を使用する。このため、図2(B)の例では、縦方向に長く延びる火炎を描いている。この種のバーナー22は、ピアンバーナーとも呼ばれる。
本実施の形態の場合、カメラ23は、遮光箱21の側面に取り付けられる。具体的には、カメラ23は、バーナー22で燃焼される火炎の全体を撮像可能な位置に取り付けられる。
本実施の形態の場合、カメラ23のレンズ部分は遮光箱21の内側に位置し、カメラ23の本体部分は遮光箱21の外側に位置する。
カメラ23には、カラー画像を撮像できるカラーカメラを使用する。カメラ23には、例えばIPカメラやWebカメラを使用する。カメラ23は、撮像装置の一例である。
ただし、カラー画像を撮像するカメラ23には、火炎画像を色補正せずに出力する機能を設ける。色補正された火炎画像を学習モデル31に与えても、正しい空気比を推定できないためである。このため、カメラ23に色補正機能が用意されている場合には、色補正機能をオフした状態で火炎画像を撮像する。
この他、カメラ23には、学習用の火炎画像の撮像時に使用したカメラと同じ条件による撮像が可能であることが求められる。
本実施の形態の場合、カメラ23の本体部分は、バーナー22の側面に連結された支持部材24で支持される。支持部材24によりバーナー22とカメラ23の位置が固定的に定まる。具体的には、火炎とカメラ23との距離や撮像する角度が固定的に定まる。
このため、本実施の形態におけるカメラ23は、常に同じ撮像条件で火炎を撮像することができる。結果的に、火炎画像の形状や色味の違いから予混合ガスに含まれる空気の比率を正確に推定することが可能になる。
図2(A)及び(B)では、カメラ23の後端面に通信用のケーブル25が接続されている。ケーブル25は、例えばUSBケーブルやLANケーブルである。もっとも、カメラ23と空気比推定装置30(図1参照)とを無線通信で接続する場合には、ケーブル25は不要である。
この他、図2(A)及び(B)には、予混合ガスが供給される分岐管26と、分岐管26からバーナー22への予混合ガスの供給を調整するために使用するバルブ27も描いている。
<空気比推定装置>
図3は、空気比推定装置30のハードウェア構成の一例を説明する図である。
空気比推定装置30は、例えば工業炉が設けられている敷地内で使用されるサーバ型のコンピュータ、デスクトップ型のコンピュータ、ノート型のコンピュータ、タブレット型のコンピュータ、スマートフォン、ウェアラブルコンピュータである。
もっとも、空気比推定装置30は、工業炉で燃焼される予混合ガスの空気比を管理するサービスを提供する事業者のサーバでその他のコンピュータでもよい。この場合、火炎画像は、例えばインターネットや5G等の移動通信システム経由で空気比推定装置30にアップロードされる。
図3に示す空気比推定装置30は、プログラムを実行するプロセッサ310と、BIOSを記憶するROM320と、ワークエリアとして用いられるRAM330と、ハードディスク装置340と、火炎画像や空気比の入出力に使用するインタフェース350で構成されている。
プロセッサ310は、例えばCPUやGPUであり、火炎画像を与えると空気比を出力する学習モデル31を使用して、工業炉で燃焼される予混合ガスの空気比を推定する。
プログラムの実行を通じ、プロセッサ310は、カメラ23(図2参照)で撮像された火炎画像を取得する火炎画像取得部310Aと、推定された空気比を出力する空気比出力部310Bとして機能する。
火炎画像取得部310Aは、カメラ23(図2参照)から火炎画像を取得すると、取得した火炎画像を学習モデル31に入力する。
空気比出力部310Bは、学習モデル31から出力された空気比を、流量調整装置40(図1参照)に送信する。
図3の場合、学習モデル31は、補助記憶装置であるハードディスク装置340に記憶されている。
本実施の形態の場合、インタフェース350は、通信インタフェースである。
インタフェース350は、カメラ23からの火炎画像の受信に用いられる他、推定された空気比の流量調整装置40への送信にも使用される。
なお、火炎画像が記憶された半導体メモリを受け取る場合、インタフェース350は、半導体メモリに記憶されている火炎画像の読み出しに使用される。また、空気比を半導体メモリに記憶する場合、インタフェース350は、空気比の書き込みに使用される。
<学習モデル>
以下では、本実施の形態で使用する学習モデル31(図1参照)について説明する。
図4は、学習モデル31の構造例を説明する図である。図4に示す学習モデル31は、畳み込みニューラルネットワーク(CNN:Convolutional Neural Network)である。
畳み込みニューラルネットワークは、火炎画像から特徴を抽出する畳み込み層と、抽出された特徴の平均や最大値を抽出するプーリング層と、複数回の畳み込み層とプーリング層を経た結果を結合する全結合層とで構成される。
畳み込みニューラルネットワークは、畳み込み層とプーリング層とで構成される単位構造を多段階に接続した多層構造を有し、全結合層は、それらの最終段に配置される。
図4の例では、全結合層の出力として、空気比が0~1.5のいずれかの値が出力される。実際には、0.05刻みで空気比の値が出力される。
図5は、火炎画像と空気比の関係を説明する図である。(A)は空気比が0.6の場合における火炎画像であり、(B)は空気比が0.7の場合における火炎画像であり、(C)は空気比が0.8の場合における火炎画像であり、(D)は空気比が0.9の場合における火炎画像であり、(E)は空気比が1.0の場合における火炎画像であり、(F)は空気比が1.1の場合における火炎画像である。
図5(A)~(F)の例では、それぞれ3つの火炎画像を示している。これら3つの火炎画像は、空気比が同じでも、バーナー22(図2参照)に供給される予混合ガスの流量の違いにより火炎の長さが異なることを示している。図中にも示したように、流量が大きいほど、火炎は長くなる。このため、火炎画像中の火炎の長さだけでは、正しい空気比を推定することはできない。
図5(A)~(F)の例では、空気比が0.6の火炎画像の輝度が最も高く、空気比が1.1の火炎画像の輝度が最も低い。
また、図5(A)~(F)の例では、空気比が0.6の火炎画像における火炎の長さが最も短く、空気比が1.1の火炎画像における火炎の長さが最も長い。
なお、空気比が0.6の火炎画像における火炎の色は青成分が多く、空気比が1.1の火炎画像における火炎の色は赤成分が多くなる。
空気比の推定に使用する学習モデル31は、空気比と対応する火炎画像の組を教師データに用いた学習により生成される。
図6は、学習モデル31の生成に使用した教師データの具体例を説明する図表である。
図6に示す教師データの場合、予混合ガスの空気比は、「0.6」、「0.7」、「0.8」、「0.9」、「1.0」、「1.1」の6種類である。なお、教師データとして使用する火炎画像は、各空気比について予混合ガス量を変えながら撮像している。図6の場合、94枚の火炎画像が取得されている。
例えば空気比の「0.6」に対応する火炎画像は、予混合ガス量を0.2-2.5[NL/min]で供給する条件で撮像した17枚である。他の空気比については、図6の図表に示す通りである。前述したように、実際には、空気比を0.05刻みで可変しながら火炎画像を撮像し、教師データとして使用する。
図7は、遮光箱21(図2参照)を用いて撮像された火炎画像を使用して学習された学習モデル31(図1参照)を使用した空気比の推定結果の精度を説明する図である。(A)は教師データとして使用した火炎画像を学習モデル31に与えることで得られた空気比の正答率の推移を示し、(B)は教師データとして使用した火炎画像を学習モデル31に与えることで得られた空気比の誤差の推移を示し、(C)はテストデータとしての火炎画像を学習モデル31に与えることで得られた空気比の正答率の推移を示し、(D)はテストデータとしての火炎画像を学習モデル31に与えることで得られた空気比の誤差の推移を示す。
図7の場合、教師データとして使用した火炎画像は、学習に用いた94枚のうちの一部である。また、テストデータとしての火炎画像は、94枚の火炎画像のうち教師データに用いなかった残りである。
図7(A)~(D)の横軸は、反復回数(Epoch)である。
図7(A)及び(C)の縦軸は、正答率であり、次式で計算される。
正答率(Accuracy)=(TP+TN)/(TP+FP+TN+FN)
図7(B)及び(D)の縦軸は、誤差である。
TPは、推定値が正解で実際も正解の場合、すなわち真陽性(True Positive)を意味する。
TNは、推定値は不正解だが実際も不正解である場合、すなわち真陰性(True Negative)を意味する。
FPは、推定値は正解であるが実際は不正解の場合、すなわち偽陽性(False Positive)を意味する。
FNは、推定値は不正解であるが実際は正解の場合、すなわち偽陰性(False Negative)を意味する。
図7(A)~(D)には、4種類の学習モデル31による学習を繰り返した場合の結果の推移をグラフとして表している。
4種類の学習モデル31は、シンプルな畳み込みニューラルネットワーク(Simple CNN)、深さが16層の畳み込みニューラルネットワーク(VGG16)、深さが19層の畳み込みニューラルネットワーク(VGG19)、深さが50層の畳み込みニューラルネットワーク(ResNet50)である。
図7(A)及び(B)に示すように、教師データに用いた火炎画像を学習モデル31に入力した場合の空気比の推定値は、いずれの畳み込みニューラルネットワークを用いる場合にも、学習を繰り返すほど正答率は高く、誤差は少なくなる傾向が認められた。
一方、図7(C)及び(D)に示すように、テストデータとしての火炎画像を与えた場合には、Simple CNN、VGG16、VGG19では、学習を繰り返すほど、正答率が高く、誤差が少なくなり、教師データと同等の結果が得られることが分かった。このことは、実用上も高い精度での空気比の推定が可能なことを意味する。
一方で、ResNet50の場合、学習を繰り返しても正答率は若干低く、誤差も低下しなかった。
今回の結果に限れば、学習モデル31の生成には、Simple CNN、VGG16、VGG19の採用が望ましいことが分かった。
<まとめ>
本実施の形態では、空気比の推定に使用する火炎画像の撮像に使用する試験燃焼設備20(図1参照)に遮光箱21(図2参照)を設け、遮光箱21の内部で燃焼される火炎をカメラ23(図2参照)で撮像する。
この構成により、カメラ23により撮像される火炎画像の周囲への環境光の入射が低減され、火炎の形状や色味を正確に撮像することが可能になる。
また、本実施の形態の場合、バーナー22(図2参照)とカメラ23の位置は、支持部材24(図2参照)により常に同じ位置関係に保たれる。このため、火炎画像の撮像条件が常に同じになる。結果的に、火炎画像による空気比の推定の精度の向上が期待される。例えば0.05刻みによる空気比の推定が可能になる。
<実施の形態2>
本実施の形態では、試験燃焼設備20(図1参照)の他の構造例について説明する。従って、燃焼炉システム1(図1参照)における試験燃焼設備20以外の構成は、実施の形態1と同じである。
図8は、実施の形態2で使用する試験燃焼設備20の構成例を説明する図である。図8には、図2との対応部分に対応する符号を付して示している。
図8に示す試験燃焼設備20では、遮光箱21(図2参照)の代わりに、筒形状の部材を使用する。
図8に示す試験燃焼設備20は、バーナー22とカメラ23に加え、内筒部材210と、外筒部材220と、台座230を有している。図8では、内筒部材210と外筒部材220の内部を透過的に表している。
本実施の形態で使用する内筒部材210、外筒部材220、台座230は、いずれも光を透過しない部材である。すなわち、内筒部材210と外筒部材220と台座230は、いずれも遮光部材の一例である。なお、外筒部材220は、第2の遮光部材の一例でもある。
もっとも、本実施の形態の場合には、外筒部材220が遮光部材であるので、内筒部材210は、必ずしも遮光性を有しなくてもよい。例えば内筒部材210は、ガラス管でもよい。
台座230は、直径が50mmの円板型の部材であり、バーナー22の外周部と溶接されている。本実施の形態で使用するバーナー22の長さは35mmであり、予混合ガスの噴出孔が設けられている側の5mmが台座230よりも上に突き出ている。因みに、これらの数値はいずれも一例である。
なお、バーナー22のうち予混合ガスが供給される配管と接続される部分には、例えば雌ねじが形成されている。
内筒部材210は、直径が36mm、長さが70mmの円筒型の部材であり、下端面で台座230に溶接されている。これらの数値も一例である。
因みに、内筒部材210の長さは、カメラ23が取り付けられる上端面が、バーナー22で燃焼される火炎の設計上の最上端よりも高い位置になるように設計される。
図8の場合、内筒部材210の側面には、着火のための窓210Bが形成されている。窓210Bは、開閉式の扉210Aで塞がれている。
本実施の形態の場合、扉210Aは、内筒部材210の外周面に沿って上下(すなわちZ軸の方向)にスライドが可能である。もっとも、扉210Aは、丁番により内筒部材210に取り付けられる回転式の開き戸でもよい。
カメラ23は、内筒部材210の上端部に、内筒部材210の内部を見下ろす角度で取り付けられている。
本実施の形態の場合、カメラ23は、火炎の全体を撮像することが可能な角度に取り付けられる。勿論、カメラ23は、任意の空気比について、火炎の全体の撮像が可能なように、内筒部材210の上端部に取り付けられる。
カメラ23は、内筒部材210に対して固定的に取り付けることも可能であるが、図8の場合、カメラ23は、取付台23Aを通じて内筒部材210に取り付けられている。取付台23Aは、内筒部材210に対するカメラ23の角度の調整を可能にする支持部材の一例である。
取付台23Aには、チルト機構が設けられている。このため、内筒部材210に対するカメラ23の傾きの調整が可能である。基本的には、取付台23Aは、火炎画像と空気比との関係を学習する際に用いた角度と同じに調整される。
外筒部材220は、直径が50mm、長さが100mmの円筒型の部材である。これらの数値も一例である。
外筒部材220は、内筒部材210とは異なり、下端面が台座230に固定されていない。すなわち、外筒部材220は、台座230に対して着脱が自由である。
外筒部材220は、カメラ23による火炎画像の撮像時に台座230に取り付けられる一方、着火時には台座230から取り外される。
内筒部材210と外筒部材220の二重管構造とし、外筒部材220を内筒部材210よりも長くすることで、内筒部材210の内側に入射する外光(すなわち環境光)が入り難くなる。
なお、本実施の形態の場合、内筒部材210と外筒部材220の開口端は、排気口としても機能する。
本実施の形態では、外筒部材220の直径を台座230の直径と一致させているが、装着位置のズレにともなう環境光の内部への入射を避けるためには、外筒部材220の直径を台座230の直径よりも小さくすることが望ましい。もっとも、内筒部材210が遮光部材の場合には、外筒部材220と台座230の直径が同じために、取り付け位置から外筒部材220の内側に環境光が漏れ込んだとしても、内筒部材210の内側で燃焼する火炎の撮像への影響は少ない。
図9は、実施の形態2で使用する試験燃焼設備20の使用例を説明する図である。(A)は着火前の状態を示し、(B)は外筒部材220を取り外して扉210Aをスライドして窓210Bを露出させた状態を示し、(C)は予混合ガスの燃焼が開始した状態を示し、(D)は火炎画像の撮像が開始される状態を示す。
図9(A)と図9(B)により、外筒部材220を台座230から取り外すことで、内筒部材210の扉210Aの開閉が可能になることが分かる。
また、図9(B)と図9(C)により、窓210Bから着火が可能となり、予混合ガスの燃焼により火炎が発生することが分かる。
また、図9(C)と図9(D)により、外筒部材220を台座230に取り付けた状態で、火炎画像の撮像が開始されることが分かる。
<変形例>
なお、外筒部材220の長さを長くすることで、内筒部材210の内側に入射する外光の光量を一段と低減することが可能になる。
図10は、実施の形態2で使用する試験燃焼設備20の他の構成例を説明する図である。図10には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図10の場合、外筒部材220の長さを、内筒部材210の長さの2倍以上としている。具体的には、外筒部材220の長さを154mmとしている。この数値も一例である。
<実施の形態3>
本実施の形態では、内筒部材210への外光の入射を低減する構造例を説明する。
図11は、実施の形態3で使用する試験燃焼設備20の構成例を説明する図である。図11には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図11に示す試験燃焼設備20では、L字に湾曲した筒型の部材(以下「L字パイプ」という)240を外筒部材220の上端部に取り付けた構造を採用する。
図11に示すL字パイプ240の開口端の形状は円形である。ここでのL字パイプ240は、第3の遮光部材の一例である。
本実施の形態におけるL字パイプ240は、外筒部材220に対して固定されていてもよく、取り外しが可能でもよい。
なお、L字パイプ240と外筒部材220を2つの部材で構成する必要はなく、2つの部材が連結された構造の1つの部材でもよい。
L字パイプ240を外筒部材220の開口端に取り付けることにより、内筒部材210の内側に入り込む光量の一段の低下が実現される。
なお、L字パイプ240の曲げ角は正確に90°である必要はない。例えば90°未満の任意の角度でもよいし、90°を超える任意の角度でもよい。
<実施の形態4>
前述の実施の形態2及び3の場合には、内筒部材210と外筒部材220の二重管構造を採用しているが、本実施の形態では、外筒部材220を使用しない構造を採用する。
図12は、実施の形態4で使用する試験燃焼設備20の構成例を説明する図である。図12には、図8との対応部分に対応する符号を付して示している。
図12に示す試験燃焼設備20は、バーナー22とカメラ23に加え、台座230Aと筒状部材250を有している。図12では、筒状部材250の内部を透過的に表している。筒状部材250は、遮光部材の一例である。
本実施の形態における台座230Aも円板型の部材であり、遮光性を有している。すなわち、台座230Aも遮光部材の一例である。ただし、台座230の直径は、筒状部材250の直径と同じ36mmとする。この数値も一例である。
台座230Aは、バーナー22の外周部に溶接されている。本実施の形態の場合も、バーナー22の長さは35mmであり、予混合ガスの噴出孔が設けられている側の5mmが台座230Aよりも上に突き出ている。
筒状部材250は、直径が36mmの円筒型の部材であり、下端面で台座230に溶接されている。ただし、本実施の形態で使用する筒状部材250の長さは、内筒部材210(図8参照)よりも長く設計されている。具体的には、カメラ23が取り付けられる筒状部材250の上端部が、火炎の設計上の最先端の高さよりも、予め定めた閾値以上の地点に位置するように設計される。火炎画像の撮像時に映り込む背景光の影響を少なくするためである。
本実施の形態における筒状部材250を台座230Aと溶接しない構造とすることも可能である。ただし、その場合には、筒状部材250の下端部と台座230Aとの取り付け部分の隙間から環境光が入射しないように、台座230Aの直径を筒状部材250の直径よりも大きく設計する。
図12の例では、筒状部材250の長さを100mmとする。この長さも一例である。例えば筒状部材250の長さは、150mmでも、200mmでもよい。筒状部材250をより長くすることで、火炎画像に映り込む背景光も一段と少なくできる。
本実施の形態で使用する筒状部材250の側面にも窓250Bが形成されており、窓250Bにはスライド式の扉250Aが取り付けられている。図12では、扉250Aが上方にスライドし、窓250Bの一部が露出した状態を描いている。図12の例では、窓250Bを通して火炎の一部が見えている。
<実施の形態5>
本実施の形態では、他のシステム構成について説明する。
図13は、実施の形態5で想定する燃焼炉システム1Aの構成例を示す図である。図13には、図1との対応部分に対応する符号を付して示している。
図13に示す燃焼炉システム1Aでは、推定された空気比の情報に基づいて、作業員が手動でバルブ50の開度を調整する場合を想定する。このため、空気比推定装置30で推定された空気比は、作業員による視認が可能な端末60に通知される。図13では、端末60の例としてスマートフォンを描いている。
もっとも、端末60は、作業員が携帯するスマートフォンに限らず、スマートグラスやスマートウォッチでも構わない。
また、端末60は、デスクトップ型のコンピュータで、ノート型のコンピュータでも、タブレット型のコンピュータでもよい。
この他、端末60は、バルブ50の付近に取り付けられている操作パネルでもよい。
なお、空気比推定装置30の機能は、端末60でアプリケーションプログラムの一部としてインストールされていてもよい。
図14は、端末60を用いた空気比の通知例を説明する図である。
表示画面61には、設定値62とその数値63、空気比の現在の値64とその数値65、調整の内容を示唆する情報欄66が表示されている。数値65には、空気比推定装置30で推定された空気比が表示される。
炉室10(図13参照)に供給される予混合ガスの実際の空気比がリアルタイムで表示されることで、作業員は、予混合ガスの空気比が目標値と一致しているか否かを容易に確認できる。
また、作業員は、設定値62に対応する数値63と現在の値64に対応する数値65との比較により、バルブ50(図13参照)の開度の調整の必要性や調整量の内容を容易に把握することができる。
図14の例では、情報欄66に、「空気の供給バルブの開度を上げてください」と表示され、作業員が行うべき調整の内容が具体的に示されている。調整の内容が具体的に示されることで、作業員のスキルが低い場合にも、空気比の調整を誤り難く実行することができる。
図14の例では、空気の供給量の増減について示されているが、燃料ガスの供給バルブの調整が可能な場合には、情報欄66に燃料ガスの供給バルブの開度の調整を示唆する情報を表示してもよい。
また、表示画面61には、空気や燃料ガスの流量等を数値として表示してもよい。
<他の実施の形態>
(1)以上、本発明の実施の形態について説明したが、本発明の技術的範囲は、前述の実施の形態に記載の範囲に限定されない。前述した実施の形態に、種々の変更又は改良を加えたものも、本発明の技術的範囲に含まれることは、特許請求の範囲の記載から明らかである。
(2)例えば前述の実施の形態2の場合には、内筒部材210(図8参照)の側面に窓210B(図8参照)を設け、実施の形態4の場合には、筒状部材250(図12参照)の側面に窓250B(図12参照)を設けているが、内筒部材210の開口端や筒状部材250の開口端側から着火可能な場合には、窓210Bや窓250Bを設けなくてもよい。その場合には、扉210Aや扉250Aも不要になる。
(3)前述の実施の形態2~4の場合には、内筒部材210や筒状部材250として断面が円形である円筒を使用する場合について説明したが、断面が多角形である角筒を使用してもよい。
(4)前述の実施の形態2等では、バーナー22の外周部と台座230とを溶接する場合について説明したが、必ずしも溶接である必要はない。
例えばバーナー22の外周部と台座230とは接着剤による接着でもよい。
また例えば台座230は、バーナー22に対して着脱が可能でもよい。例えば台座230をバーナー22の上方から落とし込み、バーナー22の側面に設けられている鍔状の部材で台座230を支える構造としてもよい。
(5)前述の実施の形態では、バーナー22(図2参照)は、遮光箱21(図2参照)等の底面や底面として用いられる台座230(図8参照)に取り付けられる場合について説明したが、バーナー22は、遮光箱21の側面を構成する側面や天面に取り付けても良いし、内筒部材210(図8参照)や筒状部材250(図12参照)の側面を構成する壁面に取り付けられていてもよい。
(6)前述の実施の形態では、バーナー22としてピアンバーナーを用いる場合について説明したが、耐熱金属繊維をニット状に編み込んだメタルニットバーナーや針形状の火炎が配列されるリボンバーナーでもよい。
(7)前述の実施の形態では、工業炉に供給される予混合ガスの空気比を推定する場合を想定しているが、予混合ガスの供給先は工業炉に限らない。例えば焼却炉や食品等の加工に使用する炉でもよい。
1、1A…燃焼炉システム、10…炉室、11、13…配管、12、22…バーナー、20…試験燃焼設備、21…遮光箱、21A…排気口、23…カメラ、23A…取付台、24…支持部材、25…ケーブル、26…分岐管、27、50…バルブ、30…空気比推定装置、31…学習モデル、40…流量調整装置、60…端末、210…内筒部材、210A、250A…扉、210B、250B…窓、220…外筒部材、230、230A…台座、240…L字パイプ、250…筒状部材

Claims (8)

  1. 燃料ガスと空気を予め混合した予混合ガスを試験的に燃焼するバーナーと、
    前記予混合ガスの燃焼時に発生する火炎の周囲への環境光の入射を低減する遮光部材と、
    前記遮光部材に取り付けられ、当該遮光部材の内側から前記火炎を撮像する撮像装置と、
    を有し、
    前記遮光部材は、底面を有する筒形状であり、
    前記バーナーは、前記遮光部材の底面又は壁面に取り付けられ、
    前記撮像装置は、前記遮光部材の開口端側に取り付けられる、
    燃焼設備。
  2. 前記遮光部材の開口端は、前記火炎の設計上の最先端よりも前記バーナー側から見て遠方に位置する、
    請求項に記載の燃焼設備。
  3. 前記遮光部材の開口端の付近には、当該遮光部材に対して角度の調整が可能な支持部材が取り付けられており、当該支持部材の角度の調整を通じ、前記撮像装置の撮像方向を調整する、
    請求項又はに記載の燃焼設備。
  4. 前記遮光部材の壁面には、着火用の窓が形成され、当該窓には開閉可能な扉が取り付けられる、
    請求項1~のいずれか1項に記載の燃焼設備。
  5. 燃料ガスと空気を予め混合した予混合ガスを試験的に燃焼するバーナーと、
    前記予混合ガスの燃焼時に発生する火炎の周囲への環境光の入射を低減する遮光部材と、
    前記遮光部材に取り付けられ、当該遮光部材の内側から前記火炎を撮像する撮像装置と、
    を有し、
    前記遮光部材の壁面には、着火用の窓が形成され、当該窓には開閉可能な扉が取り付けられる、
    燃焼設備。
  6. 筒形状の前記遮光部材の外側には、筒形状の第2の遮光部材が配置され、
    前記第2の遮光部材の開口端は、内側に位置する前記遮光部材の開口端よりも前記バーナーから見て遠方に位置する、
    請求項のいずれか1項に記載の燃焼設備。
  7. 前記第2の遮光部材の開口端には、当該開口端の内側への環境光の入射を妨げる第3の遮光部材が取り付けられる、
    請求項に記載の燃焼設備。
  8. 前記第3の遮光部材は、前記第2の遮光部材の開口端への環境光の入射を低減させる、
    請求項に記載の燃焼設備。
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