JP7057971B2 - 動物体の体重推定装置及び体重推定方法 - Google Patents

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Description

本発明は、動物体の体重推定装置及び体重推定方法に関し、詳しくは、非侵襲的な三次元計測による動物体の体重推定装置及び体重推定方法に関する。
現在の畜産業界は、高齢化、担い手不足の中でどれだけ効率的に事業を行っていくかが課題となっている。そのため、飼養管理の省力化が求められており、その一つに家畜の出荷管理がある。出荷にあたっては背脂肪厚さのみならず一定の範囲の体重であることが求められるため、日常的な体重計測が必要である。ところが、体重計測を行うには、人が家畜を体重計に誘導し、静止または歩行させて計測する必要があることから、大きな労力を要するうえ、家畜にストレスを与えて肉質が低下する原因の一つともなっている。このため、人や計測器が家畜と接触しない非接触式の体重計が要望されてきた。
そこで、ビデオカメラなどの撮影機器を用いて計測した豚体の投影面積と、物差しなどで直接測定した体高と、従来の体重計で計測した体重との間に密接な関係をなす重回帰式を見出し、この重回帰式に投影面積と体高とを代入することによって体重を推定する非接触式の体重推定方法が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、豚体の行動観察によって正常な起立姿勢を行う状況を探索し、撮影機器を給水器近くに設置して安定した計測結果を得ようとする試みがなされている(例えば、特許文献2参照。)。
一方、近年では、撮影機器の高画質化、高機能化が進む中で、これにより得られた物体の三次元座標を含むデータを処理可能なソフトウェアも開発されてきた。そこで、所定の姿勢で静止した牛体に赤外帯域のランダムな光点を投光し、反射された反射点を撮影して得られた牛体の三次元点群データに対して、重力方向及び水平方向の断面形状を楕円形状に近似することによって牛体の特徴的な寸法データを抽出し、この寸法データを所定の体重計算式に代入して牛体の体重を推定する技術が開示されている(例えば、特許文献3参照。)。
特開2002-243527号公報 特開2002-286421号公報 特開2014-44078号公報
上述のように、家畜の体重推定技術を生産現場に導入するためには、容易に実施でき、かつ、推定した体重について高い精度が求められる。しかし、特許文献1または2に記載の体重推定方法では、家畜を上方向から撮影することにより画像データを得る簡便な方法であるが、2次元計測で体重を推定するには精度が充分とはいえず、しかも、畜産動物は成長が早く、個体差も大きいため、定常的に安定した姿勢で計測することは容易でない。特に、4足歩行する豚体や牛体などは、上方向から撮影された体表面積が頭部の起き上がりで過大に評価されやすく、推定体重の精度を低下させる大きな原因となる。
また、特許文献3に記載された体重推定方法では、家畜の特徴的な寸法データを分析するものの、実際の場合、家畜の体型は楕円ではなく、寸法データを楕円に近似したのでは計算精度が低下するおそれがある。また、撮影時の姿勢について考慮する必要もある。このため、推定体重の精度を高めるには複数の計測器を用いて取得可能な寸法データを増やす他なく、その結果としてシステムが複雑になる。
そこで本発明は、動物体の姿勢を特定することにより、簡易的でありながら高い精度で体重推定が行える動物体の体重推定装置及び体重推定方法を提供することを目的としている。
上記目的を達成するため、本発明の動物体の体重推定装置は、動物体を計測して得られる寸法データに基づいて体重を推定する動物体の体重推定装置であって、前記動物体を撮影して3次元点群データを取得する3次元計測器と、前記3次元点群データから生成された画像データにより前記動物体の頭部の位置を特定する頭部位置特定部と、前記動物体の頭部の位置を指標として前記動物体の姿勢を推定する姿勢推定部と、前記動物体の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて前記動物体の体重を推定する体重推定部とを備えたことを特徴とし、前記3次元点群データは、単一の前記3次元計測器で取得され、前記動物体の頭部の位置は、前記画像データの領域を複数の区画に分割するとともに、該複数の区画における動物体領域の重心をそれぞれ比較することにより求められることを特徴としている。
また、本発明の動物体の体重推定方法は、動物体を計測して得られる寸法データに基づいて体重を推定する動物体の体重推定方法であって、前記動物体を撮影して3次元点群データを取得する段階と、前記3次元点群データから生成された画像データにより前記動物体の頭部の位置を特定する段階と、前記動物体の頭部の位置を指標として前記動物体の姿勢を推定する段階と、前記動物体の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて前記動物体の体重を推定する段階とを含むことを特徴とし、前記動物体の頭部の位置を特定する段階は、前記画像データの領域を複数の区画に分割するとともに、該複数の区画における動物体領域の重心をそれぞれ比較することを特徴としている。
本発明によれば、動物体の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて体重を推定するので、動物体の姿勢変化に起因する推定体重の変動を小さくすることが可能となり、動物体の体重を高い精度で推定することができる。また、姿勢を推定するための指標となる頭部の位置は、単一の3次元計測器で取得して生成された画像データを複数の区画に分割し、この複数の区画における動物体領域の重心をそれぞれ比較するので、動物体の姿勢を簡単かつ確実に求めることができる。
本発明の動物体の体重推定装置の一例を示す構成図である。 同じく動物体の体重推定方法のフローチャートである。 同じく3次元計測器で取得した3次元点群データを示す図である。 同じく3次元点群データに基づく体積計算を示す模式図である。 同じく動物体の姿勢変化の一例を示す図である。 同じく画像処理による動物体領域の重心を求める説明図である。 同じく動物体の頭部位置を特定する説明図である。 同じく動物体の頭部位置を特定するフローチャートである。 同じく推定体重と実測体重との関係を示す散布図である。
まず、図1乃至図9は、本発明を動物体の一つである豚体の体重推定に適用したもので、体重推定装置11は、図1に示すように、豚体12を撮影して3次元点群データを取得する3次元計測器13と、この3次元計測器13が通信接続されるコンピュータ装置(パーソナルコンピュータ)14とで構成されている。コンピュータ装置14は、3次元点群データから生成された画像データにより豚体12の頭部の位置を特定する頭部位置特定部15と、豚体12の頭部の位置を指標として豚体12の姿勢を推定する姿勢推定部16と、豚体12の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて豚体12の体重を推定する体重推定部17とを備えている。
3次元計測器13は、豚体12の上方に設置され、コンピュータ装置14にUSB端子を介して接続可能であり、例えば、赤外光の特殊パターンを対象物に照射し、対象物によって歪んだパターンを赤外光カメラで撮影して解析することで対象物との距離を計測するKinect(登録商標、以下同じ)で構成されている。すなわち、3次元計測器13は、豚体12を上方向から撮影することにより、あらかじめ設定された画角内の3次元点群データを取得する。
3次元点群データの処理には、Point Cloud Library(以下、PCLと称する)などのオープンソースのソフトウェアを用いることができる。特に、3次元計測器13としてKinectセンサを用いる場合、開発環境やデータ処理環境が整っているため、制御プログラムや解析プログラムなどを容易に開発することができる。
頭部位置特定部15は、3次元点群データから所定フォーマットの画像データを生成し、この画像データの領域を複数の領域に分割するとともに、該複数の領域における豚体12の重心をそれぞれ比較することにより豚体12の頭部の位置を特定する。姿勢推定部16は、頭部位置特定部15で特定した頭部の位置に基づいて豚体12の姿勢を、例えば、頭部を上げた状態あるいは横に振った状態であるか否かを特定する。また、姿勢推定部16には、あらかじめ豚体12の姿勢ごとの体積と実測体重との関係から作成した姿勢別回帰モデルを記憶している。体重推定部17は、豚体12の姿勢に対応した姿勢別回帰モデルに基づいて豚体12の体重を推定する。
このように構成された体重推定装置11を用いて豚体12の体重を推定するには、あらかじめ豚体12の姿勢に対応させた単回帰モデルである姿勢別回帰モデルを準備し、実際に豚体12を計測して体積計算及び姿勢推定を行うとともに、姿勢別回帰モデルを用いて豚体12の体重を推定する。そこで、以下では、豚体12の体重推定方法を図2乃至図8を参照しながら体重推定装置11の動作に基づいて具体的に説明する。図2は、本発明における豚体12の体重推定方法のフローチャートである。
まず、3次元計測器13は、図3(A)に示すように、豚体12の上方向から3次元点群データを取得する(ステップS1)。3次元点群データの座標系は3次元計測器13を原点とした座標系になっているため、PCLのSACSegmentationアルゴリズムを用いて床面を検出し、座標については反転することで床面のz座標を「0」とする(ステップS2)。
次いで、取得した3次元点群データから、PCLのpassThroughfilterアルゴリズムを用いて豚体12が存在する空間を抽出することにより、図3(B)に示すように、豚体12のみの3次元点群データを取得する(ステップS3)。3次元計測器13で得られた全点群数は、例えば、217,088個で、抽出した豚体12の点群数は、例えば、19,719個である。
豚体12の3次元点群データには、点群が多い領域と少ない領域が混在しており、後の処理を容易にするために、PCLのvoxelGridfilterアルゴリズムを用いて等間隔に点群の間引きを行う(ステップS4)。具体的には、3次元点群データ空間を立方格子状に分割し、その各格子内に存在する点群の重心を代表点として3次元点群データをダウンサンプリングする処理を行う。
間引きを行った後の3次元点群データは、規則的な配置となっているので、床面方向(x-y平面)の座標をピクセルの位置で、例えば、1cm間隔で表現し、各ピクセルとして高さ情報を用いた画像(以下、高さ画像と称する)として扱う(ステップS5)。この高さ画像は、豚体12の体積計算及び頭部特定に用いられる。
豚体12の体積は、図4に示すように、豚体12が表しているピクセルが専有する面積に、例えば、ピクセルが1cm四方であれば1cmに高さをかけて、ピクセル上に想定される直方体の体積を計算する。この全ピクセルに想定される直方体の合計が体積となる(ステップS6)。基本的には、体積と体重との間に強い相関があるので、これらの関係から定義した単回帰モデルを用いて体重を推定する。しかし、単純な単回帰モデルによる推定体重では、比較的に良好な精度が得られるものの、真の体積を計算して推定したものではない。つまり、胴体の下方領域や、頭部から首部の下方領域などの3次元計測器13から撮影できていない領域が含まれた状態(図3及び図4)であり、同一個体であっても、刻々と変化する姿勢によってこの領域が変化することから、単回帰モデルに悪影響を及ぼしている。図5は、豚体12の姿勢変化の一例を示したもので、図5(A)に示すように、豚体12の頭部(右側)が胴部に対してほぼ同じ高さに位置した姿勢や、図5(B)に示すように、頭部を下げた姿勢や、図5(C)に示すように、頭部を上げた姿勢などが挙げられる。そこで、豚体12の体重をより精度よく推定するために、豚体12の姿勢を推定し、その姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて体重を推定する。
まず、頭部位置特定部15において、豚体12の頭部の位置を特定する(ステップS7)。ここでは、オープンソースの画像処理ソフトウェアであるOpenCVを用いる。図6(A)に示される高さ画像データは、各ピクセルの高さが低いほど暗く表現したもので、前述のように、画像データのピクセルは床面を「0」とした高さ情報であることから、例えば、高さ65cmの部位(ピクセル)は、65という数字になる。そこで、床面から5cmの高さにしきい値を設け、このしきい値を用いて豚領域を床面などの他の領域から切り出す。これにより、図6(B)に示すように、豚領域を「1」、他の領域を「0」とする二値画像を取得する。二値化後の画像データは、高さ情報を保持した状態のままで、小さなノイズが取り除かれる。
次いで、図6(C)に示すように、OpenCVのfindContour関数を用いて豚領域の輪郭を求め、この輪郭に対してOpenCVのminAreaRect関数を用いて豚領域を内包する面積が最小になる矩形を求める。次いで、図6(D)に示すように、矩形をx軸方向、つまり長手方向に5等分に分割し、分割した矩形内におけるそれぞれの豚領域の重心を丸印で示す。ここで、重心のx座標(Cx)及びy座標(Cy)は、以下の式を用いて求める。また、重心のz座標は、重心に位置するピクセルの高さである。
Figure 0007057971000001
Cx:矩形内豚領域重心のx座標
Cy:矩形内豚領域重心のy座標
n:矩形内豚領域のピクセル数
Pxi:該当ピクセルのx座標
Pyi:該当ピクセルのy座標
次いで、図7及び図8に示すように、各矩形内における豚領域重心のx座標、y座標及びz座標の位置をそれぞれ比較することによって豚体12の頭部の位置を特定する。ここで、説明の理解を容易にするために、図7では、z軸方向を高さ方向、x軸方向を左右方向、y軸方向を奥行方向と定義する。また、左右両端の矩形内豚領域重心を丸印で、中央の矩形内豚領域重心を三角印でそれぞれ示す。
以下では、図8に示されるフローチャートに基づいて豚体12の頭部位置を特定する。まず、高さ方向における左端の矩形内豚領域重心を「LZ」と、右端の矩形内豚領域重心を「RZ」と、中央の矩形内豚領域重心を「CZ」と定義して、左右両端の矩形内豚領域重心(LZ,RZ)と中央の矩形内豚領域重心(CZ)との高さをそれぞれ比較する(ステップS20)。この結果、左右両端の矩形内豚領域重心(LZ,RZ)が中央の矩形内豚領域重心(CZ)に対していずれも高い場合には、豚体12は頭部を上げていると判断する。
この場合に、奥行方向における左端の矩形内豚領域重心と中央の矩形内豚領域重心とのy座標の差の絶対値を「|LAY|=LZ-CZ」と、右端の矩形内豚領域重心と中央の矩形内豚領域重心とのy座標の差の絶対値を「|RAY|=RZ-CZ」と定義して、各絶対値(|LAY|,|RAY|)の大きさをそれぞれ比較する(ステップS21)。この結果、左端の値(|LAY|)が右端の値(|RAY|)に対して大きい場合には、左端の方が大きく動いていると判断し、左端が頭部位置とされる(ステップS22)。逆に、右端の値(|RAY|)が左端の値(|LAY|)に対して大きい場合には、右端の方が大きく動いていると判断し、右端が頭部位置とされる(ステップS23)。
一方、ステップS20において、左端の矩形内豚領域重心(LZ)あるいは右端の矩形内豚領域重心(RZ)が中央の矩形内豚領域重心(CZ)に対して低い場合には、豚体12は頭部を下げていると判断し、左端の矩形内豚領域重心(LZ)と右端の矩形内豚領域重心(RZ)との高さをそれぞれ比較する(ステップS24)。この結果、右端の矩形内豚領域重心(RZ)が左端の矩形内豚領域重心(LZ)に対して低い場合には、右端が頭部位置とされる(ステップS25)。逆に、左端の矩形内豚領域重心(LZ)が右端の矩形内豚領域重心(RZ)に対して低い場合には、左端が頭部位置とされる(ステップS26)。
特定した頭部位置は、豚体12の姿勢を推定するための指標とされる(図2,ステップS8)。対象とする個体の大きさの違いにかかわらず、同じ姿勢に対しては同じ値となるように中央の矩形内豚領域重心のz座標で割ることにより、頭部重心座標及び中央重心座標を用いた以下の式を用いて頭部位置の高さ(height)及び奥行方向の振り(side)のそれぞれの指標を求める。各指標(height,side)は、値が大きいほど動きの幅が大きいことを示す。
Figure 0007057971000002
次いで、頭部位置の高さ(height)及び奥行方向の振り(side)を指標として場合分けを行うとともに、それぞれの場合における体積と実測体重との関係から姿勢別回帰モデルを作成し、姿勢推定部16に記憶する(ステップS9)。次いで、体重推定部17は、姿勢推定部16から姿勢別回帰モデルを読み出し、豚体12の推定体重を算出する(ステップS10)。最後に、推定体重は、別途に取得した豚体12の識別番号などと共にコンピュータ装置14の記憶部(図示せず)に記憶される。
ここで、姿勢別回帰モデルの性能を推定体重と実測体重との平均2乗誤差(RMSE:Root Mean Squared Error)を用いて検証した。RMSEは以下の式を用いて算出するもので、「Ai」は実測体重、「Bi」は推定体重である。RMSEの値が「0」に近いほど精度がよいことを表す。
Figure 0007057971000003
表1は、各姿勢に当てはまるデータの数を示すものである。縦に「height」、横に「side」をとり、それぞれの値の範囲に当てはまったデータの数を示している。
Figure 0007057971000004
表2は、姿勢別回帰モデルの決定係数(R)を示している。Rは推定体重と実測体重との間の相関係数を表すもので、 Rの値が「1」に近いほど精度がよいことを表す。サンプル数が少なく条件に満たないデータは「N/A」としている。「height」の値が小さく、「side」の値が大きいほど、つまり頭部が低く、頭部の振りが大きいほどRの値が高い傾向にある。
Figure 0007057971000005
表3は、姿勢別回帰モデルの平均2乗誤差(RMSE)を示している。条件に満たないデータは「N/A」としている。Rと同様に、頭部が低く、頭部の振りが大きいほどRMSEの値が低く、誤差が少ない傾向にある。
Figure 0007057971000006
図9は、推定体重(縦軸)と実測体重(横軸)との関係を示す散布図である。図9(A)は、姿勢を考慮せずに、全てのデータを用いた単回帰モデルによる推定結果を示しており、RMSEの値は5.592であった。すなわち、推定体重の誤差が±5.59kgであることを意味する。これに対して、図9(B)は、本発明における「height0.4-0.6」かつ「side0.00-0.04」のデータを用いた姿勢別回帰モデルによる推定結果を示しており、RMSEの値は4.627であった。すなわち、推定体重の誤差が±4.63kgであることを意味する。よって、姿勢を考慮することで、より高い精度で体重推定が可能となった。
このように、豚体12の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて体重を推定するので、豚体12の姿勢変化に起因する推定体重の変動を小さくすることが可能となり、豚体12の体重を高い精度で推定することができる。また、姿勢を推定するための指標となる頭部の位置は、単一の3次元計測器13で取得して生成された画像データを複数の区画に分割し、この複数の区画における豚体12領域の重心(矩形内豚領域重心)をそれぞれ比較するので、豚体12の姿勢を簡単かつ確実に求めることができる。
とりわけ、豚体12のような4足歩行する動物体は、頭部から臀部にかけて高さ方向に凹状または凸状に湾曲させて姿勢を保つことから(図5)、頭部と臀部と、これらの中間に位置する背部とを区別して比較することが容易となり、姿勢を正確に推定するうえで好都合である。また、豚体12の発育は、骨格や頭部といった特徴的な部分が早く成長して輪郭が定まるため、成育期間が異なっても姿勢推定に悪影響を及ぼすことはなく、例えば、子豚であっても安定して姿勢を推定できる。
加えて、上述の姿勢推定方法を用いれば、豚体12の一方向(上方向または手前方向)から撮影して取得した3次元点群データさえあれば体重推定が行えるので、3次元計測器13を複数設ける必要がなくなる。すなわち、他の方向から取得した3次元点群データを合成するといった複雑な演算処理を必要としない点で、安価で実用的なものである。
なお、本発明は動物体の一つである豚体を例にしたが、これに限定するものではなく、
牛体や馬体などの他の動物体にも適用できる。また、3次元計測器には、安価に入手可能なKinectセンサが好適であるが、赤外光を用いて画素単位に距離を計測することができれば、各種の深度センサやカメラなどを適用できる。さらに、コンピュータ装置は、典型的なデスクトップ型コンピュータやノート型コンピュータなどの他に、タブレットやスマートフォンなどの携帯型の端末装置で構成されてもよい。この場合、撮影には内蔵されるカメラが用いられるため、体重推定を行う際に利便性がより高まる。
11…体重推定装置、12…豚体、13…3次元計測器、14…コンピュータ装置、15…頭部位置特定部、16…姿勢推定部、17…体重推定部

Claims (4)

  1. 動物体を計測して得られる寸法データに基づいて体重を推定する動物体の体重推定装置であって、前記動物体を撮影して3次元点群データを取得する3次元計測器と、前記3次元点群データから生成された画像データにより前記動物体の頭部の位置を特定する頭部位置特定部と、前記動物体の頭部の位置を指標として前記動物体の姿勢を推定する姿勢推定部と、前記動物体の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて前記動物体の体重を推定する体重推定部とを備えたことを特徴とする動物体の体重推定装置。
  2. 前記3次元点群データは、単一の前記3次元計測器で取得され、前記動物体の頭部の位置は、前記画像データの領域を複数の区画に分割するとともに、該複数の区画における動物体領域の重心をそれぞれ比較することにより求められることを特徴とする請求項1記載の動物体の体重推定装置。
  3. 動物体を計測して得られる寸法データに基づいて体重を推定する動物体の体重推定方法であって、前記動物体を撮影して3次元点群データを取得する段階と、前記3次元点群データから生成された画像データにより前記動物体の頭部の位置を特定する段階と、前記動物体の頭部の位置を指標として前記動物体の姿勢を推定する段階と、前記動物体の姿勢に対応して定義された姿勢別回帰モデルに基づいて前記動物体の体重を推定する段階とを含むことを特徴とする動物体の体重推定方法。
  4. 前記動物体の頭部の位置を特定する段階は、前記画像データの領域を複数の区画に分割するとともに、該複数の区画における動物体領域の重心をそれぞれ比較することを特徴とする請求項3記載の動物体の体重推定方法。
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