JP7057650B2 - トイレットロール - Google Patents

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Description

本発明は、1プライのトイレットペーパーをロール状に巻取ったトイレットロールに関する。
トイレットロールは、主に、4ロール又は12ロール等を1セットとして包装されて市販されている。包装されたトイレットロールは、かさばるものであるため、購入時に持ち運べるトイレットロールの数は限られており、そのような制約から、一度に購入できる量にも限度がある。また、家庭、職場、公共施設等において、トイレットロールを保管することもあるが、必ずしも、広い保管スペースを確保できるわけではない。
このような事情から、トイレットペーパーのシート1枚あたりの坪量を14g/m以下に低減し、1ロールあたりの巻長を長くしたトイレットロールが提案されている(例えば、特許文献1及び2参照)他、トイレットペーパー1枚あたりの坪量を13g/mより大きくして風合いや使用感を向上させながら、巻長を長くしたトイレットロールが開発されている(例えば、特許文献3、4参照)。また、巻密度や巻き固さを向上させたトイレットロールが開発されている(例えば、特許文献5、6参照)。
特開2006-087703号公報 特開2013-208297号公報 特開2014-188342号公報 特開2014-233363号公報 特開2016-202801号公報 特開2016-209487号公報
しかしながら、一般に、トイレットペーパーの坪量を下げると、強度が低下するとともに、使用感や嵩高さも低下する。一方、これらの不具合を補うためにトイレットペーパーを嵩高くする目的で処理を弱めると、ロール径が大きくなってトイレットペーパーホルダーに収まりにくくなったり、滑らかさが劣ったりする問題がある。
また、トイレットロールの巻長を長くしつつも、巻直径が大きくなることを回避し、トイレットペーパーホルダーへの装着を妨げないためには、ロール密度を高める必要がある。ここで、トイレットペーパーに設けたエンボスは使用時における触感や美粧性に影響するため、ロール密度を高めると、特に内巻のトイレットペーパーに過大な押圧が加わり、内巻のトイレットペーパーに設けたエンボスが潰れて、使用時における触感や美粧性が低下するという問題があった。また、上記の先行技術文献では、エンボスパターンが詳細に検討されておらず、エンボス処理することで表裏差が大きくなり、触感が好ましくない場合があった。
したがって、本発明は、トイレットペーパーの坪量が従来品と同等であり、1ロールあたりの巻長が長く、使用時における触感や美粧性が良好で、持ち運び性や保管時の省スペース性に優れたトイレットロールを提供することを目的とする。
本発明の発明者らは、上記課題を解決するため、鋭意研究を行った。その結果、トイレットペーパーにエンボスパターンを付与したトイレットロールにおいて、エンボスパターンの面積率を所定の範囲に調整することにより、使用時における触感や美粧性を良好に維持し、トイレットロールの巻長を長くしつつも、巻直径が大きくなることを回避できることを見出し、本発明を完成するに至った。具体的には、本発明は、以下のものを提供する。
(1)本発明の第1の態様は、エンボスパターンが付与された1プライのトイレットペーパーをロール状に巻取ったトイレットロールであって、巻長が105m以上260m以下、巻直径が103mm以上157mm以下、エンボスパターンの面積率が25%以上80%以下である、トイレットロールである。
(2)本発明の第2の態様は、(1)に記載のトイレットロールであって、前記エンボスパターンの重心を流れ方向及び幅方向に結ぶ線が、それぞれ略直線状であり、隣接する前記エンボスパターンの、幅方向における離間距離が、流れ方向における離間距離よりも大きいことを特徴とするものである。
(3)本発明の第3の態様は、(2)に記載のトイレットロールであって、流れ方向に平行な線に対する、前記エンボスパターンの重心を流れ方向に結ぶ線の傾きが0°以上10°以下であることを特徴とするものである。
(4)本発明の第4の態様は、(2)又は(3)に記載のトイレットロールであって、幅方向に隣接する前記エンボスパターンの間に、補助エンボスパターンを有し、前記エンボスパターンと前記補助エンボスパターンにより略コンマ形状又は略逆コンマ形状が形成されることを特徴とするものである。
(5)本発明の第5の態様は、(1)から(4)のいずれかに記載のトイレットロールであって、前記エンボスパターンの深さが0.01mm以上0.32mm以下であることを特徴とするものである。
本発明によれば、トイレットペーパーの坪量が従来品と同等に維持され、1ロールあたりの巻長が長く、使用時における触感や美粧性が良好で、持ち運び性や保管時の省スペース性に優れたトイレットロールを提供することができる。
本発明のトイレットロールの外観を示す斜視図である。 ロール表面側のエンボスパターンの撮影画像を示す図である。 エンボスパターンの態様を示す図である。 エンボスパターンの態様を示す図である。 エンボスパターンの態様を示す図である。 エンボスパターンの深さの測定方法を示す図である。 ロール巻取り加工機の一例を示す図である。 ロールの内巻側が軸方向に飛び出した不良品の撮影画像を示す図である。
以下、本発明の実施形態について詳細に説明するが、以下の実施形態は例示の目的で提示するものであり、本発明は、以下に示す実施形態に、何ら限定されるものではない。
<トイレットロール>
図1は、本発明のトイレットロールの外観を示す斜視図である。本発明のトイレットロール1は、エンボスパターン2が付与された1プライのトイレットペーパー1xをロール状に巻取ったトイレットロール1であって、巻長(巻取り長さ)が105m以上260m以下、巻直径DR(ロール外径)が103mm以上157mm以下、エンボスパターン2の面積率が25%以上80%以下である。
また、トイレットペーパー1xの表面のうち、ロール外側に指向した表面をロール表面1a(トイレットペーパー1xの表面)と称し、ロール中心部に指向した表面をロール裏面1b(トイレットペーパー1xの裏面)と称する。また、トイレットロール1の流れ方向MDとは、1プライのトイレットペーパー1xをロール状に巻き取る方向であり、トイレットロール1の幅方向Wとは、流れ方向MDに直交する方向である。
[巻長]
トイレットロール1の巻長が105m以上260m以下であることにより、トイレットロール1の交換頻度を減らすことができ、省スペース性を図ることができるとともに、巻直径DRが適切な範囲に維持され、トイレットロール1がトイレットペーパーホルダーに十分に収容されるものとなる。巻長は、130m以上210m以下であることが好ましく、150m以上185m以下であることがより好ましい。
[巻直径]
トイレットロール1の巻直径DRが103mm以上157mm以下であることにより、トイレットロール1の巻長を好適な範囲に維持しつつ、トイレットロール1がトイレットペーパーホルダーに十分に収容されるものとなる。巻直径DRは、110mm以上142mm以下であることが好ましく、117mm以上129mm以下であることがより好ましい。
[ロール柔らかさ]
本願発明のように巻長の長いトイレットロール1の柔らかさを評価する場合、以下に述べるロール柔らかさを評価することで、ロールを手に持ったときの柔らかさを評価することができる。
トイレットロール1のロール柔らかさは、圧縮試験機(カトーテック株式会社製のハンディー圧縮試験機KES-G5)を用いて、次のように測定する。なお、トイレットロール1の軸心と平行な方向を高さ方向、トイレットロール1の円周の接線と軸心に垂直な方向を半径方向とする。
まず、トイレットロール1のコアに、アクリルパイプを挿入する。アクリルパイプの肉厚は2mmとする。アクリルパイプの長さは、トイレットロール1のロール幅より10mm長くする(トイレットロール1のロール幅が114mmの場合、アクリルパイプの長さは124mmとする)。アクリルパイプの外径は、トイレットロール1のコアの内径よりわずかに小さく、かつ、アクリルパイプを挿入した後にトイレットロール1の軸心が垂直になるように置いたとき、トイレットロール1が自重で動かない大きさとする。コアにアクリルパイプを挿入しにくく、アクリルパイプの外径をわずかに小さくする場合は、耐水ペーパー等で肉厚をわずかに削ってもよい。アクリルパイプの質量は、長さが125mm、外径が38mmの場合、31g程度である。
次に、トイレットロール1を、軸心が水平になるよう硬い台上に横に置く。そして、トイレットロール1の高さ方向の中心部に上記KES-G5の圧縮子(接触面積2.0cm)を、速度10mm/分の条件で半径方向に上から押し込む。圧縮子がロールを押す圧力が5gf/cmのときの押し込み深さをT0、圧力が150gf/cmのときの押し込み深さをTmとして、(Tm-T0)をロール柔らかさとする。測定は5回行い、測定結果を平均する。なお、上記圧縮子をトイレットロール1に押し込む際の高さ方向の位置は、高さ方向の両端部を除けば、高さ方向の中心部でなくてもよい。本発明のトイレットロール1のロール柔らかさの測定においては、トイレットロール1の高さ方向の中心部と端部との中間付近に上記圧縮子を押し込んで測定する。
本発明のトイレットロール1のロール柔らかさは、0.1mm以上1.5mm以下であることが好ましく、0.3mm以上1.2mm以下であることがより好ましく、0.5mm以上0.9mm以下であることが更に好ましい。トイレットロール1のロール柔らかさを上記範囲に調整する方法としては、坪量及び紙厚を所定範囲に調整しつつ、ロールワインダー(特にサーフェイス式)でロールを巻く強さを調整する方法がある。
[巻密度]
本発明においては、トイレットロール1の巻密度が1.1m/cm以上2.2m/cm以下であることが好ましい。ここで、ロールを固く巻き過ぎると、内巻のトイレットペーパー1xに過大な押圧が加わり、内巻のトイレットペーパー1xに設けたエンボスが潰れて、使用時における触感や美粧性が低下する。一方、ロールを弱く巻き過ぎると、エンボスは潰れないが、巻直径が大きくなって、トイレットロール1のトイレットペーパーホルダーへの装着が困難になったり、内巻の巻付け力が弱くなり過ぎて、図8の撮影画像に示すように、ロールの内巻側が軸方向に飛び出して不良品が生じたりする。このようなことから、本明細書では、ロールの巻き強さを表すための因子として、巻密度を規定した。
巻密度は、(巻長×プライ数)÷(ロールの断面積)で表される。ロールの断面積は、{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア(紙管)外径部分の断面積)で表される。コア外径DIは、ロールの中心孔の直径である。
例えば、巻長150m、1プライ、巻直径117mm、コアの外径39mmの場合、巻密度=(150m×1)÷{3.14×(117mm÷2÷10)-3.14×(39mm÷2÷10)}=1.57m/cmとなる。なお、トイレットロール1にコアが無い場合は、中心孔の直径をコア外径とする。
巻密度が1.1m/cm以上2.2m/cm以下であることにより、巻直径DRが適切な範囲に位置されて、トイレットロール1が、トイレットペーパーホルダー等に収まりやすくなるとともに、内巻の巻付け力が適切なものとなり、ロールの内巻側が軸方向に飛び出して(ロールの保形性が劣り)、不良品となることがなく、シートの柔らかさも好適に維持されるほか、トイレットペーパー1xに設けたエンボスが潰れることなく、使用時の触感や美粧性が維持される。巻密度は、1.2m/cm以上1.8m/cm以下であることが好ましく、1.3m/cm以上1.6m/cm以下であることがより好ましい。
[坪量]
トイレットペーパー1xのシート1枚あたりの坪量は、12g/m以上22g/m以下であることが好ましく、このときの紙厚は0.4mm/10枚以上1.3mm/10枚以下であることが好ましい。坪量及び紙厚が上記の範囲内のものであることにより、巻長、巻直径DR、巻密度を上述の範囲に調整しやすくなる。トイレットペーパー1xのシート1枚あたりの坪量及び紙厚を上記範囲に調整する方法としては、原紙ウェブの紙厚及び比容積及びエンボス条件を規定する方法を挙げることができる。
トイレットペーパー1xのシート1枚あたりの坪量及び紙厚が上記の範囲内のものであることにより、トイレットペーパー1xの強度や使用感(嵩高さ)が好適に維持されるとともに、トイレットロール1の巻直径DRも適切な範囲に維持されて、トイレットペーパーホルダーに収まりやすくなる。トイレットペーパー1xのシート1枚あたりの坪量は、15g/m以上21g/m以下であることがより好ましく、17g/m以上20g/m以下であることが更に好ましい。トイレットペーパー1xの紙厚は、0.5mm/10枚以上1.2mm/10枚以下であることがより好ましく、0.6mm/10枚以上1.1mm/10枚以下であることが更に好ましい。
[エンボスパターン]
本発明のトイレットロール1(トイレットペーパー1x)は、エンボス加工が施されてなるものであり、エンボスパターン2を有している。本発明のトイレットペーパー1xが有するエンボスパターン2としては、シングルエンボスパターンが好ましい。1プライのトイレットペーパー1xに複数回エンボス処理を行ってもよい。シングルエンボスパターンは、1プライのトイレットペーパー1xの一方の面からのみ、エンボスロール111のエンボス凸部を押し当てて形成され、トイレットペーパー1xのエンボスロール111を押し当てた面に凹部、裏面に凸部が現れるエンボスパターン2(シングルエンボスパターン)が形成される。エンボスロール111の材質としては、金属であることが好ましい。
図3は、エンボスパターン2の態様を示す図面である。図3に示すように、エンボスパターン2の重心を流れ方向MD及び幅方向Wに結ぶ線が、それぞれ略直線状であり、隣接するエンボスパターン2の、幅方向Wにおける離間距離が、流れ方向MDにおける離間距離よりも大きい。このような態様でエンボスパターン2を形成することにより、図2に示すように、流れ方向MDに沿って複数の直線模様を有する外観となり、美観性に優れる。また、トイレットロール1の使用時には、トイレットペーパー1xを手で持ちながら流れ方向MDに引っ張って使用することが通常であるため、隣接するエンボスパターン2の、幅方向Wにおける離間距離を、流れ方向MDにおける離間距離よりも大きくすることにより、肌触りや指先へのフィット感が向上し、使用時の触感が良好となる。
また、流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きが0°以上10°以下であることが好ましい。図4は、エンボスパターン2が、流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きが13°となる場合のエンボスパターン2の態様を示す図面である。このように、流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きが10°より多くなるようにエンボスパターン2が形成されると、トイレットロール1の厚さ方向に重なったトイレットペーパー1x同士のエンボスパターン2の凹部と凹部、及び、凸部と凸部が、重なりにくくなるため、エンボスが潰れやすくなり、使用時における触感や美粧性を損なうことになる。特に、本発明のトイレットロール1ように、長尺のトイレットロールを巻く際には、トイレットペーパーのテンションを強く張った状態で加工するため、エンボスが伸びてしまい、よりエンボスの美粧性が低下しやすい。そのため、重なったトイレットペーパー1x同士のエンボスパターン2の凹部と凹部、及び、凸部と凸部を、重なりやすくし、エンボスパターン2を潰れにくくするために、流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きが、0°以上10°以下であることが好ましく、0°以上5°以下であることがより好ましく、0°以上2°以下であることが更に好ましい。また、よりエンボスパターン2を潰れにくくする観点から、図3に示すように、流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きが0°であること、換言すると、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線が、流れ方向MDに平行な線に平行であること、が最も好ましい。
流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きは以下の方法で測定することができる。まず、トイレットロール1の最外巻の端縁から流れ方向に50cm引き出した位置における、幅方向Wのいずれかの端部から最も近いエンボスパターン2までの距離を測定する。次に、更に流れ方向MDに50cm引き出した位置における、上記の測定を行った側の幅方向Wの端部から、上記の距離を測定したエンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線上にあるエンボスパターン2までの距離を測定する。このように、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線上の2地点における、エンボスパターン2と幅方向Wの一方端部からの距離をそれぞれ測定し、2つの測定値のうち、大きい測定値から小さい測定値を差し引いた数値と、2地点の流れ方向MDに平行な距離(50cm)と、を用いて、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きを求めることができる。
(エンボスパターンの面積率及び深さ)
本発明のトイレットロール1において、エンボスパターン2の面積率(トイレットペーパー1xのうち、エンボスパターン2のある部分の割合)が、25%以上80%以下となるように調整されている。エンボスパターン2の面積率を上記の範囲に調整することにより、エンボスパターン2の表裏差が適切に維持されるとともに、使用時における触感及び美粧性を良好に維持することができる。ここで、トイレットペーパー用のエンボスパターンの面積率は通常、20%以下である。本発明のようにエンボスパターンの面積率を高くすることで、原紙をカレンダー処理しなくても、紙厚を低くすることができるため、坪量を低くしない長尺トイレットロールであっても、適切な巻直径に調整することができる。エンボスパターン2の面積率は、35%以上70%以下であることがより好ましく、45%以上60%以下であることが更に好ましい。
また、本発明のトイレットロール1において、エンボスパターン2の深さは、0.01mm以上0.32mm以下であることが好ましく、0.04mm以上0.27mm以下であることがより好ましく、0.08mm以上0.24mm以下であることが更に好ましい。エンボスパターン2の深さを上記の範囲に調整することにより、より効果的に、エンボスパターン2の表裏差を維持することができ、使用時における触感及び美粧性を良好に維持することができる。
エンボスパターン2の面積率及び深さは、マイクロスコープを用いてエンボスパターン2の高低差を測定して求める。なお、上記の面積率及び深さの数値は、後述する補助エンボスパターン21を反映せず、エンボスパターン2のみを測定した数値である。
マイクロスコープとしては、KEYENCE社製の製品名「ワンショット3D測定マイクロスコープ VR-3100」を使用することができる。マイクロスコープの画像の観察・測定・画像解析ソフトウェアとしては、製品名「VR-H1A」を使用することができる。また、測定条件は、倍率12倍、視野面積24mm×18mmの条件で測定する。なお、測定倍率と視野面積は、求めるエンボスパターン2の大きさによって、適宜変更してもよい。エンボスパターン2の測定については、測定面はロール裏面1bではなくロール表面1aとし、トイレットロール1のトイレットペーパー1xの最外巻の端縁1eから、トイレットロール1の巻長10%に相当する位置において、幅方向Wに連続するエンボスパターン2を選択し測定する。なお、エンボスパターン2の面積率と深さは、トイレットロール1をロール形状のままで測定する。ここで、トイレットロール1は嵩張る形状のため上記マイクロスコープのピントが合いにくくなる場合がある。この場合、サンプルを載せるステージ(台)を取り除いてピントを調節して測定しても良い。
図6(a)は、マイクロスコープによるX-Y平面上の高さプロファイルを示し、トイレットペーパー1x表面の高さが濃淡で表されることがわかる。プロファイル計測の条件にて、エンボスパターン2を跨ぐように線分(水平線)を引き、図6(b-1)に示すように実際のトイレットペーパー1xの試料表面の連続する凹凸を表す(測定)断面曲線が得られ、図6(b-1)に示されるグラフが、トイレットロール1の幅方向Wに連続的に形成される凹凸を示している。ここで、図6(b-1)の(測定)断面曲線は、トイレットロールの表面の凹凸を表す(測定)断面曲線であるが、ノイズ(トイレットロールの表面に繊維塊があったり、繊維がヒゲ状に伸びていたり、繊維のない部分に起因した急峻なピーク)をも含んでおり、凹凸の高低差の算出や、下記に示す面積率の算出に当たっては、このようなノイズピークを除去する必要がある。そこで、図6(b-1)の(測定)断面曲線を重み平均ラジオボタンのフィルターのサイズを±12とし、スムージングした図6(b-2)の断面曲線を得る。なお、重み平均ラジオボタンのフィルターを用いたスムージングは、上記の解析ソフトを使用すれば、自動で得られる。そして、図6(b-2)に示すグラフにおいて、グラフの凸部と、当該凸部に隣接する凸部の縦軸のそれぞれの最大値の平均値を算出し、当該凸部と、当該凸部に隣接する凸部と、に挟まれる凹部における縦軸の最小値を求める。このようにして求められた最大値の平均値から最小値を差し引いた数値をエンボスパターン2の深さとする。図6(b-1)に示すように、断面曲線上において連続する計3カ所(補助エンボスが含まれない凹凸)について同様の測定を行う(この時点で幅方向に連続する3つの測定結果が得られる)。その後、トイレットペーパー1xをロール1周分取り除き、1回目に測定したロール位置と同じ位置で、上記同様の測定をする。この作業を更に2回繰り返し、流れ方向について計4カ所の測定を行う。そして、計12カ所(幅方向の連続する3カ所×流れ方向4カ所)の平均値をエンボスパターン2の深さとして最終的に採用する。なお、プロファイル上の幅方向のピッチ(凸部と、当該凸部に隣接する凸部との距離)は、1mm以上12mm以下であることが好ましく、2mm以上9mm以下であることがより好ましく、3mm以上6mm以下であることが更に好ましい。幅方向のピッチを上記範囲にすることで、使用時における触感及び美粧性を良好に維持することができる。
次に、エンボスパターン2の面積率の測定方法について、図6(c)を用いて説明する。図6(c)に示すように、グラフの凸部と、当該凸部に隣接する凸部において、それぞれ縦軸の最大値となる点を結ぶ線Aを引き、次に、当該凸部と、当該凸部に隣接する凸部と、に挟まれる凹部における縦軸の最小値を示す点から、線Aに垂直な線Bを引く。次に、上記凹部における縦軸の最小値を示す点から、線Aに平行な線Cを引く。次に、当該凸部と当該凸部に隣接する凸部において、それぞれ縦軸の最大値となる点から、線Cに垂直に結ぶ線Dを引く。次に、線Bの中心点から線A及び線Cに平行な線Eを引く。このように、複数の線を引いたうえで、グラフ上の線と、線Bと、線Eに囲まれた領域の面積、すなわち図6(c)中におけるFとGの領域の面積の和を、グラフの線と、線Dと、線Eに囲まれた領域の面積、すなわち図6(c)中における、HとIの領域の面積の和に、更に図6(c)中における、FとGの部分の面積を合わせた総面積で割り、更に100を乗じた数値をエンボスパターン2の面積率(%)とする。よって、図6(c)において、(F領域の面積+G領域の面積)/(F領域の面積+G領域の面積+H領域の面積+I両機の面積)×100の式で算出される数値がエンボスパターン2の面積率となる。断面曲線上において連続する計3カ所(補助エンボスが含まれない凹凸)について同様の測定を行う(この時点で幅方向に連続する3つの測定結果が得られる)。その後、トイレットペーパー1xをロール1周分取り除き、1回目に測定したロール位置と同じ位置で、上記同様の測定をする。この作業を更に2回繰り返し、流れ方向について計4カ所の測定を行う。そして、計12カ所(幅方向の連続する3カ所×流れ方向4カ所)の平均値をエンボスパターン2の面積率として最終的に採用する。なお、本発明のような長尺トイレットロールを巻く際には、シートのテンションを強く張った状態で加工するため、エンボスは流れ方向に伸びやすく、また、エンボスパターン2の重心を流れ方向MD及び幅方向Wに結ぶ線が、それぞれ略直線状であり、隣接するエンボスパターン2の、幅方向Wにおける離間距離が、流れ方向MDにおける離間距離よりも大きいため、幅方向の面積率を測定する。エンボスパターン2の面積率は、従来、エンボスパターン2の凸部を用いて、画像解析等で求められてきた。本発明においては、エンボスロールの凸部の面積率と上記の測定方法の面積率に相関があることを見出し、上記の方法によりエンボスパターンの面積率を測定した。
なお、エンボスパターン2の形状は、長方形、正方形、丸形、長丸形等、特に制限はない。また、上記のエンボスパターン2の深さ及びエンボスパターン2の面積率(個数)を適宜調整して、巻直径DRや巻密度を調整することができる。
ところで、上記のように、エンボスパターン2が、流れ方向MDに平行な線に対する、エンボスパターン2の重心を流れ方向MDに結ぶ線の傾きが0°となるように形成される場合には、トイレットロール1の製造工程において、エンボスロール111の凸部が対向するゴムロール112の特定の位置に接触し続けることになり、ゴムロール112の当該位置の劣化が進み、ゴムロール112の交換頻度が高くなり、コスト的な負担がかかる場合がある。そのため、幅方向Wに隣接するエンボスパターン2の間に、補助エンボスパターン21を有し、エンボスパターン2と補助エンボスパターン21により略コンマ形状又は略逆コンマ形状を形成することが好ましい。なお、補助エンボスパターンは、本明細書において、トイレットロール1を流れ方向に見た時に、エンボス部の凹部が、非エンボス部より少なく、エンボスパターン2に含まれないエンボスであると定義する。なお、補助エンボスパターン21は、図5に示すように、幅方向にエンボスパターン2と連結していることが好ましい。図5は、エンボスパターン2と補助エンボスパターン21により略逆コンマ形状を形成している態様を示している。このように補助エンボスパターン21を設けることで、エンボスロール111の凸部が、ゴムロール112に対して均一に接触することになり、ゴムロール112の劣化速度を遅くすることができる。なお、補助エンボスパターン21の太さは、0.05mm以上2.0mm以下であることが好ましく、0.1mm以上1.5mm以下であることがより好ましく、0.2mm以上1.0mm以下であることが更に好ましい。また、補助エンボスパターン21の深さは0.01mm以上0.32mm以下、好ましくは0.04mm以上0.27mm以下、0.08mm以上0.24mm以下、であることが好ましい。補助エンボスパターン21は、エンボスロール111の凹凸を適宜調整することにより、形成することができる。
図7はロール巻取り加工機110の一例を示す。原反ロール12は、ロール巻取り加工機110にセットされ、エンボスユニット(エンボスロール111)によってシングルエンボス処理された後、巻取り機構113によって上記の巻直径DRの幅広の原紙ロール13に巻取られる。その後、この原紙ロール13を所定幅(114mm等)に切り、トイレットロール1となる。なお、原反ロール12は、カレンダー処理を行ってもよいが、本発明においては、エンボス処理によって紙厚および比容積が低くなるので、カレンダー処理を行う必要性は低く、カレンダー処理を行わない方が、生産性を向上させる観点から好ましい。
ロール巻取り加工機110は、大別するとサーフェイス方式とセンター方式の2種類がある。サーフェイス方式は巻取るロールを外側から別の複数の駆動ロールで支持しながら巻取る方法であり、巻取られたトイレットロール1は、巻き径のコントロールがし易く、生産速度がより高速となる。センター方式は巻取りロールの中心に通したシャフトの駆動により巻取る方法で、巻取られたトイレットロール1は、比較的柔らかな製品となり、デリケートなエンボスを施した製品に適している。本発明においては、いずれの方法でも巻取ることができるが、サーフェイス方式であることが好ましい。サーフェイス方式によれば、トイレットロール1を巻く強さでトイレットロール1の巻直径DR及びロール柔らかさを比較的容易に調整することができる。
エンボスパターン2の深さは、エンボスロール111と対向するゴムロール112(図7参照)のニップ幅を適宜調整して制御することができる。ニップ幅は、ロールの特性によっても異なるが、20mmから50mmであることが好ましく、25mmから45mmであることがより好ましく、30mmから40mmであることが更に好ましい。ニップ幅を上記の範囲内のものとすることにより、エンボスパターン2の表裏差が適切に維持されるとともに、紙厚が好適に維持されてロールの巻直径DRが適切なものとなり、シートの柔らかさについても好適に維持される。ニップ幅は、カーボン紙を用いて測定することができる。測定方法としては、まず、エンボスロール111のニップを逃がし、カーボン紙と一般的なコピー用紙を重ねてセットする。次に、エンボスロール111にニップをかける。その後、ニップを逃がし、カーボン紙とコピー用紙を取り外す。エンボスロール111でニップがかかっていた部分のカーボン紙の色がコピー用紙に転写されるので、ニップ幅を測定することができる。なお、エンボスロール111の材質は、金属であることが好ましい。
エンボスロール111の凹凸が深ければニップ幅を狭くし、エンボスロール111の凹凸が浅ければニップ幅を広くすることで、エンボスパターン2の深さを調整できる。また、エンボスパターン2の深さを確保するよう、ロールを巻く強さを調整できる。例えば、エンボスパターン2の深さが大きくなると、ロールを巻く際にエンボスパターン2が潰れやすくなるので、ロールを巻く強さを弱くすることで、エンボスパターン2の深さを調整できる。
ロール巻取り加工機110にて同時に、印刷、エンボス付与、ミシン目加工、テールシール、所定幅(114mm等)のカットを行うことができ、トイレットロール1を製造することができる。さらに、その後、フィルム包装加工してトイレットロール1の包装体を製造することができる。
[ロール密度、ロール質量]
ロール質量は、ロール幅114mmあたりのトイレットロール1の質量である。ロール体積は[{ロールの外径(巻直径DR)部分の断面積}-(コア外径部分の断面積)]×ロール幅(114mmあたりに換算する)で表される。例えば、ロール幅114mmあたりのロール質量が327g、巻直径122mm、コアの外径が39mmの場合、ロール密度=327g÷[{3.14×(122mm÷2÷10)-3.14×(39mm÷2÷10)}×(114mm÷10)]=0.27g/cmとなる。なお、トイレットロール1にコアが無い場合は、中心孔の直径をコア外径とする。
トイレットロール1のロール密度は、0.21g/cm以上0.38g/cm以下であることが好ましく、0.23g/cm以上0.34g/cm以下であることがより好ましく、0.26g/cm以上0.30g/cm以下であることが更に好ましい。トイレットロール1のロール密度を上記の範囲内のものとすることにより、内巻のトイレットペーパー1xのエンボスパターン2が潰れてしまうことがなく、トイレットペーパー1xの使用時の触感及び美粧性が良好に維持される。また、ロールの柔らかさも良好に維持されるとともに、巻直径DRが適切な範囲に維持されてトイレットペーパーホルダーに収まり易くなるとともに、ロールの内巻側が軸方向に飛び出す不良品が生じることもない。
ここで、ロールの柔らかさとは、店頭でトイレットロール1を手に持ったときの触感であり、直接シートの柔らかさを反映するものではない。しかしながら、店頭でロールを巻きほぐしてシートの柔らかさを確認することができないため、仮にシート自体が柔らかくてもロールが硬いと、シートも硬いと思われてしまい、購入を促すことができない。このため、ロールの柔らかさを向上させることで、販促効果を高めることができる。
本発明のトイレットロール1については、ロール幅114mmあたりのロール質量が、コア(紙管)の質量を除いた状態で、205g以上560g以下であることが好ましく、260g以上450g以下であることがより好ましく、300g以上350g以下であることが更に好ましい。ロール質量が上記の範囲内のものであることにより、トイレットロール1の巻密度が好適な範囲内に維持され、トイレットペーパー1xの柔らかさが良好なものとなるとともに、エンボスパターン2が潰れてしまうことがなく、トイレットペーパー1xの触感及び美粧性が良好に維持される。ロール幅が114mm以外の場合、ロール質量は比例計算で114mmとして換算する。
[コア(紙管)外径]
また、本発明のトイレットロール1の芯の外径である、コア外径は、25mm以上48mm以下であることが好ましく、35mm以上46mm以下であることがより好ましく、37mm以上43mm以下であることが更に好ましい。コア外径が上記の範囲内のものであることにより、トイレットロール1の巻密度や巻直径を好適に維持しつつ、トイレットロール1を、トイレットペーパーホルダーに収まり易くすることができる。また、トイレットロール1のコアの質量は3.2g以上7.0g以下であることが好ましく、4.0g以上6.0g以下であることがより好ましく、4.5g以上5.3g以下であることが更に好ましい。コア質量を上記の数値範囲内にすることにより、本願のような長尺のトイレットペーパーに適したコアの強度とコアのコストを良好にすることができる。コアの質量は、ロール質量と同様、ロール幅114mmに換算した質量とする。
[比容積]
トイレットペーパー1xの比容積は、2.6cm/g以上6.5cm/g以下であることが好ましい。トイレットペーパー1xの比容積が上記範囲内のものであることにより、シートの柔らかさが良好なものとなり、バルク(嵩高さ)が好適に維持され、水分の吸収性が良好に維持されるとともに、巻直径DRが大きくなり過ぎることがない。上記比容積は、3.3cm/g以上5.9cm/g以下であることがより好ましく、4.0cm/g以上5.3cm/g以下であることが更に好ましい。
[DMDT、DCDT]
トイレットペーパー1x(1プライ)のJIS P 8113に基づく乾燥時の縦方向の引張強さをDMDT(Dry Machine Direction Tensile strength)、乾燥時の横方向の引張強さをDCDT(Dry Cross Direction Tensile strength)としたとき、DMDTが2.5N/25mm以上7.5N/25mm以下であることが好ましく、2.9N/25mm以上6.0N/25mm以下であることがより好ましく、3.3N/25mm以上4.5N/25mm以下であることが更に好ましい。また、DCDTは、0.70N/25mm以上2.3N/25mm以下であることが好ましく、0.80N/25mm以上1.9N/25mm以下であることがより好ましく、1.0N/25mm以上1.5N/25mm以下であることが更に好ましい。DMDT及びDCDTが上記値の範囲内のものであることにより、シートが破れにくくなるとともに、シートの柔らかさも好適に維持される。なお、引張強さの測定は、引張速度300mm/minの条件で行う。また、引張強さは、公知の方法で調整することができる。
なお、上記においては、トイレットペーパー1xの抄紙の流れ方向を「縦方向」とし、幅方向を「横方向」とする。
[吸水度]
トイレットペーパー1xの(1プライ)の旧JIS S 3104に基づく吸水度は、9.0秒以下であることが好ましく、6.0秒以下であることがより好ましく、3.0秒以下であることが更に好ましい。吸水度は、短時間であることが好ましく、上記時間の範囲内であることにより、吸水性が良好に維持される。なお、水を滴下する際は、トイレットペーパー1xの表面側に滴下し、滴下量を0.01mLとする。
[ほぐれ易さ]
トイレットペーパー1xのJIS P 4501に基づくほぐれ易さは、8秒以上60秒以下であることが好ましく、12秒以上50秒以下であることがより好ましく、15秒以上40秒以下であることが更に好ましい。ほぐれ易さは、上記時間の範囲内であることにより、トイレでの水解性が良好に維持され、温水洗浄便座使用におけるトイレットペーパー1xが水に濡れたときの耐水性も良好になる。
<トイレットペーパー>
トイレットペーパー1xは木材パルプ100質量%からなるものであってもよく、古紙パルプ、非木材パルプ、脱墨パルプを含んでもよい。目標とする品質を得るためには、NBKP(針葉樹晒クラフトパルプ)の含有率が0質量%以上30質量%以下であることが好ましく、0質量%以上20質量%以下であることがより好ましく、0質量%以上10質量%以下であることが更に好ましい。また、LBKP(広葉樹晒クラフトパルプ)の含有率が30質量%以上90質量%以下であることが好ましく、40質量%以上80質量%以下であることがより好ましく、50質量%以上70質量%以下であることが更に好ましい。
また、ミルクカートン(牛乳パック)等の液体飲料由来の古紙パルプの含有率が0質量%より多く60質量%以下であることが好ましく、10質量%以上50質量%以下であることがより好ましく、20質量%以上45質量%以下であることが更に好ましく、クラフトパルプの含有率が、40質量%以上100質量%以下であることが好ましく、50質量%以上90質量%以下であることがより好ましく、55質量%以上80質量%以下であることが更に好ましい。
ミルクカートン(牛乳パック)等の液体飲料由来の古紙パルプは、針葉樹パルプが主体であり、トイレットペーパー1xの強度を向上させやすいというメリットがある一方で、品質的にバラツキが大きく、含有割合が高過ぎると製品の品質に影響することがある。ミルクカートン等の液体飲料由来の古紙パルプの含有量を上記の範囲内のものとすることにより、品質のバラツキを抑えつつ、トイレットペーパー1xの強度を効果的に向上させることができる。
なお、上記のLBKPとしては、ユーカリ属グランディス及びユーカリグロビュラスに代表される、フトモモ科ユーカリ属の材種から形成されるパルプが好ましい。
本発明においては、上記のNBKP、LBKP、ミルクカートン由来の古紙のパルプ100質量部に対して、新聞や雑誌古紙等由来の脱墨パルプを25質量部以下の範囲内で配合することができる。なお、脱墨パルプを25質量部配合したときの、トイレットペーパー1x(シート)中の脱墨パルプの含有率は、25質量部/(100質量部+25質量部)×100=20質量%となる。脱墨パルプの含有率は0質量%以上20質量%以下であることが好ましく、0質量%以上10質量%以下であることがより好ましく、0質量%以上5質量%以下であることが更に好ましく、0質量%であることが最も好ましい。脱墨パルプも古紙であるため、これをパルプ原料に配合することにより、トイレットペーパー1xの品質のバラツキが大きくなる。また、脱墨パルプは通常、蛍光染料を含んでおり、その含有率が20質量%を超えると、トイレットペーパー1xが蛍光染料を多く含むことになる場合がある。このため、脱墨パルプの含有量は20質量%以下とすることが好ましい。
なお、脱墨パルプが蛍光染料を含むと、トイレットペーパー1x(シート)のUV-in条件下での白色度の値と、UV-cut条件下での白色度の値の差Δが大きくなる。ここで、UV-inとは、CIE(国際照明委員会)が規定するC光源(紫外光を含む)をトイレットペーパー1xの表面側に照射したときのISO 2470に準拠した白色度である。UV-cutとは、波長420nm以下の紫外光をカットするフィルタを介して、C光源をトイレットペーパー1xの表面側に照射したときのISO 2470に準拠した白色度である。差Δ=(白色度UV-in)-(白色度UV-cut)である。
差Δは、0.0ポイント以上2.5ポイント以下であることが好ましく、0.0ポイント以上1.5ポイント以下であることがより好ましく、0.0ポイント以上1.0ポイント以下であることが更に好ましく、0.0ポイント以上0.5ポイント以下であることが最も好ましい。白色度は、ISO 2470に準拠して、株式会社村上色彩技術研究所製高速分光光度計CMS-35SPXを用いて測定することができる。
なお、トイレットペーパー1xに適正な強度を確保するために、通常の手段で原料配合し、パルプ繊維の叩解処理を行うことにより強度調整を行うことができる。目標の品質を得るための叩解としては、市販のバージンパルプに対して、JIS P 8121で測定されるカナダ標準ろ水度で、叩解前後におけるろ水度の差を0mL以上150mL以下、より好ましくは10mL以上100mL以下、更に好ましくは20mL以上70mL以下に、低減させる叩解処理を挙げることができる。
トイレットペーパー1xは、紙料にバージン系原料を使用する場合は、一定範囲の繊維長及び繊維粗度を有する針葉樹クラフトパルプと広葉樹クラフトパルプを特定の範囲で配合して抄紙することができる。紙料への添加剤としては最終製品の要求品質に応じ、デボンダー柔軟剤を含めた柔軟剤、嵩高剤、染料、分散剤、乾燥紙力増強剤、ろ水向上剤、ピッチコントロール剤、吸収性向上剤等を用いることができる。湿潤紙力増強剤は使用しないことが好ましい。トイレットペーパー1xの紙料に古紙原料を使用する場合も、上記バージン系の場合と同様の処理を行う。
[トイレットペーパーの製造方法]
トイレットペーパー1xは、例えば以下のように、(1)抄紙及びクレーピング、(2)エンボス処理及びロール巻取り加工、の順で製造することができる。このうち、(2)については既に説明したので省略する。
(抄紙及びクレーピング)
まず、公知の抄紙機のワイヤーパート上で上記紙料からウェブを抄紙し、プレスパートのフェルトへ移動させる。ワイヤーパートの方式としては、丸網式、長網(フォードリニアー)式、サクションブレスト式、短網式、ツインワイヤー式、クレセントフォーマー式等が挙げられる。
そして、ウェブに対し、サクションプレッシャーロール又はサクションなしのプレッシャーロール又はプレスロール等で機械的に圧縮をしたり、あるいは熱風による通気乾燥等の脱水方法を採用したりして脱水を続ける。また、サクションプレッシャーロール又はサクションなしのプレッシャーロールは、プレスパートからヤンキードライヤーにウェブを移動させる手段としても使用される。
ヤンキードライヤーに移動されたウェブは、ヤンキードライヤー及びヤンキードライヤーフードで乾燥された後、クレーピングドクターによりクレーピング処理され、リールパートで巻取られる。
クレーピング(クレープと言われる波状の皺をつけること)は、紙を縦方向(抄紙機上のシート走行方向)に機械的に圧縮することである。そして、トイレットペーパー1xのウェブの製造の際、クレーピングドクターによりヤンキードライヤー上のウェブが剥がされ、リールパートで巻取られるが、ヤンキードライヤーとリールパートの速度差(リールパートの速度≦ヤンキードライヤーの速度)によりクレーピングドクターにてクレープ(皺)が形成される。
トイレットペーパー1xに必要な品質、すなわち嵩(バルク感)、柔らかさ、吸水性、表面の滑らかさ、美観(クレープの形状)等は上記速度差で左右される。上記速度差等の条件にもよるが、クレーピング後のリール上のウェブの坪量は概略13g/m以上24g/m以下となり、クレーピング前のヤンキードライヤー上のウェブの坪量より重くなる。上記坪量は、好ましくは16g/m以上23g/m以下、より好ましくは18g/m以上22g/m以下である。上記範囲を超えると、強度が高くなって紙がゴワゴワする場合やロール柔らかさが大きくなり過ぎる場合があり、上記範囲未満であると、強度が弱くて破れやすくなったり、使用感や嵩高さが劣ったりする場合がある。
ここで、ヤンキードライヤーとリールのスピード差に基づくクレープ率は次式により定義される。
クレープ率(%)=100×(ヤンキードライヤー速度(m/分)-リール速度(m/分))÷リール速度(m/分)
品質や操業性の良し悪しはこのクレーピングの条件で大方決まり、クレーピング条件を最適とする操業条件が当業者にとって重要な事項となる。本発明においてトイレットペーパー1xを製造する際のクレープ率は10%以上50%以下であることが好ましく、15%以上40%以下であることがより好ましく、20%以上35%以下であることが更に好ましい。
エンボス処理前のトイレットペーパー1xの紙厚を好ましくは0.5mm/10枚以上1.5mm/10枚以下、より好ましくは0.6mm/10枚以上1.3mm/10枚以下、更に好ましくは0.7mm/10枚以上1.1mm/10枚以下とする。また、エンボス処理前の原反ロール12におけるトイレットペーパー1xの比容積を好ましくは3.5cm/g以上6.9cm/g以下、より好ましくは4.2cm/g以上6.4cm/g以下、更に好ましくは4.9cm/g以上5.9cm/g以下とする。なお、エンボス処理前のトイレットペーパー1xの紙厚は、原反ロール12における紙厚である。エンボス処理前の紙厚および比容積は、トイレットロールの紙厚および比容積より高めとなる。上記のとおり、本発明に用いるエンボスパターン2は、エンボス処理により紙厚および比容積を低くすることができるため、長尺トイレットロールに適している。
原反ロール12を、例えば図7のロール巻取り加工機110によってエンボス処理し、トイレットロール1を得る。なお、巻密度やロール柔らかさは、図7のロール巻取り加工機110において、巻取り機構113で幅広の原紙ロール13に巻取る際、原紙ロール13を外周側から押圧してシートを順次巻くためのライダーロール114の押圧力を、所定範囲に設定することで調整できる。
本発明は上記した実施形態に限定されず、本発明の思想と範囲に含まれる様々な変形及び均等物に及ぶことはいうまでもない。
パルプ組成の含有率が(質量%)NBKP5%、LBKP60%、ミルクカートン由来の古紙パルプ35%となるようにし、脱墨パルプは含有させず、図7に示す装置により、表1、表2に示すトイレットペーパー及びトイレットロールを製造した。なお、比較例7については、エンボスパターンを設けずに製造した。
以下の評価を行った。
乾燥時の縦方向引張強さDMDTと乾燥時の横方向引張強さDCDT:JIS P 8113に基づいて、トイレットペーパーにつき、破断までの最大荷重をN/25mmの単位で測定した。引張強さの測定は、引張速度300mm/minの条件で行った。
坪量:JIS P8124に基づいて測定し、シート1枚あたりに換算した。
紙厚:シックネスゲージ(尾崎製作所製のダイヤルシックネスゲージ「PEACOCK」)を用いて測定した。測定条件は、測定荷重3.7kPa、測定子直径30mmで、測定子と測定台の間に試料を置き、測定子を1秒間に1mm以下の速度で下ろしたときのゲージを読み取った。なお、トイレットペーパーのシートを10枚重ねたものを試料として測定を10回繰り返し、測定結果を平均した。原反のウェブについても同様にして紙厚を測定することができる。
比容積:シート1枚あたりの紙厚を1枚あたりの坪量で割り、単位gあたりの容積cmで表した。
ロールの巻直径DR、コア外径DI:ムラテックKDS株式会社製ダイヤメータールールを用いて測定した。測定は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。
ロールの巻密度、流れ方向に平行な線に対する、エンボスパターンの重心を流れ方向に結ぶ線の傾き、エンボスパターンの面積率及び深さ、ロール密度は上述の方法で測定した。なお、ロールの巻密度は、ロールの巻直径DRの測定に用いた10個のロールを測定し、測定結果を平均した。なお、表中、エンボスパターンの深さが0.01mm未満の場合は、ハイフンで示した。
巻長:トイレットロールのミシン目とミシン目の間のシートについて、10シート分の長さを実測した。その後、ロールのシート数を実測し、巻長さは10シート分の長さとシート数から比例計算で求めた。例えば、10シート分の長さが2.275m、シート数が660シートの場合、2.275m×(660/10)=150mとなる。なお、ミシン目がない場合は、実測することにより巻長を求めた。
ロール質量:ロール質量は、電子天秤を用いて測定した。まず、コアを含むロール質量を測定し、その後、コアの質量を測定した。コアを含むロール質量から、コアの質量を差し引き、ロール質量とした。ロール質量は、10個のロールを測定し、測定結果を平均した。なお、ロール幅が114mmと異なる場合は、ロール幅を114mmに換算してロール質量を求めた。例えば、ロール幅が105mmの場合、そのロール質量に係数(114/105)を乗じた質量を、ロール幅が114mmあたりのロール質量とした。
官能評価は、モニター20人によって行った。評価基準は5点満点で行った。評価基準が3点以上であれば良好である。
なお、各測定は、JIS P 8111に規定する温湿度条件下(23±1℃、50±2%RH)で平衡状態に保持後に行った。
得られた結果を表1、表2に示す。なお、表2において、エンボスパターンの深さが0.01mm未満の場合は、ハイフンとした。















































Figure 0007057650000001
Figure 0007057650000002
表1及び表2から明らかなように、トイレットロールの巻長、巻直径、エンボスパターンの面積率が所定の範囲である各実施例の場合、坪量を下げずに、使用時の触感及び美粧性を維持し、1ロールあたりの巻長を長くすることができた。
1 トイレットロール
1a ロール表面
1b ロール裏面
1e トイレットペーパーの最外巻の端縁
1x トイレットペーパー
12 原反ロール
13 原紙ロール
110 ロール巻取り加工機
111 エンボスロール
112 ゴムロール
113 巻取り機構
114 ライダーロール
2 エンボスパターン
21 補助エンボスパターン
MD 流れ方向
W 幅方向
DR 巻直径
DI コア外径

Claims (3)

  1. エンボスパターンが付与された1プライのトイレットペーパーをロール状に巻取ったトイレットロールであって、巻長が105m以上260m以下、巻直径が103mm以上157mm以下、エンボスパターンの面積率が25%以上80%以下であり、
    前記エンボスパターン流れ方向及び幅方向に結ぶ線が、それぞれ略直線状であり、
    隣接する前記エンボスパターンの、幅方向における離間距離が、流れ方向における離間距離よりも大きく、
    前記流れ方向に平行な線に対する、前記エンボスパターン流れ方向に結ぶ線の傾きが0°以上10°以下である、トイレットロール。
  2. 幅方向に隣接する前記エンボスパターンの間に、補助エンボスパターンを有し、
    前記エンボスパターンと前記補助エンボスパターンにより略コンマ形状又は略逆コンマ形状が形成される、請求項1に記載のトイレットロール。
  3. 前記エンボスパターンの深さが0.01mm以上0.32mm以下である、請求項1又は2に記載のトイレットロール。
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