JP7057622B1 - 下半身衣類 - Google Patents

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Abstract

【課題】例えばぽっちゃり体型やがっちり体型の人のように太ももが太い人や、X脚等で内股気味の人が前述の下着を着用する場合、左右太ももの内側や付け根等の肌同士が擦れ合って、股ずれを起こしやすいという問題を解消する。【解決手段】本願発明の下半身衣類1は、前身頃4と後身頃5と前記両者4,5の間に位置するクロッチ部6とによって、股上部2と左右一対の脚部3A,3Bとが形成されている。前記各脚部3A,3Bは、着用者の太ももを覆うように下方に延びている。前記クロッチ部6は、前記両脚部3A,3Bの内股部分30A,30Bまで延びている。前記クロッチ部6の厚みT6は、前記両脚部3A,3Bの他の部分の厚みT3よりも厚くなるように設定されている。【選択図】図4

Description

本願発明は、下半身衣類に関する。下半身衣類としては、例えば下着のほか、ズボン下やステテコ、タイツまたはスパッツ等といったものも含まれ、性別や年齢等を問わずに適用される。
従来から、履き心地(フィット感)を向上させたり尿漏れ対策等を施したりした下半身衣類、例えば男性用のブリーフやトランクス、女性用のショーツといった下着は、種々提案されている(例えば特許文献1~3等参照)。
特開2014-114517号公報 実用新案登録第3075890号公報 実開昭62-60202号公報
ところで、例えばぽっちゃり体型やがっちり体型の人のように太ももが太い人や、X脚等で内股気味の人が前述の下着を着用する場合、左右太ももの内側(内もも)や付け根(股下)等の肌同士が擦れ合って、股ずれを起こしやすい傾向にあることは知られている。
この点、本願発明者が医療関係者にヒアリング調査をしたところ、内ももや股下は汗をかきやすく蒸れやすい箇所であり、これらの箇所が汗でベタつくと、肌同士等の摩擦が大きくなって、より股ずれしやすくなることも分かった。
しかし、特許文献1~3に示すように、従来は、履き心地を向上させたり尿漏れ対策等を施したりした下半身衣類について種々の提案がなされていても、股ずれを効果的に防止できる下半身衣類が提案されていなかった。
本願発明は、上記のような知見を基にしてなされたものであり、股ずれの発生を防止できる下半身衣類を提供することを技術的課題とするものである。
本願発明は、前身頃と後身頃と前記両者の間に位置するクロッチ部とによって、股上部と左右一対の脚部とが形成されている下半身衣類であって、前記各脚部は、着用者の太ももを覆うように下方に延びている一方、前記クロッチ部は、前記両脚部の内股部分まで延びており、前記クロッチ部の厚みは、前記両脚部の他の部分の厚みよりも厚くなっているというものである。
本願発明の下半身衣類としては、前述の技術分野に記載した通り、例えば下着のほか、ズボン下やステテコ、タイツまたはスパッツ等といったものも含まれる。また、性別や年齢等を問わずに適用されるものである。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部の厚みは、複数枚重ねた構造にすることによって、前記両脚部のその他の部分の厚みよりも厚くなっていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部の厚みは、素材を異ならせることによって、前記両脚部のその他の部分の厚みよりも厚くなっていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部の厚みは、同一素材で厚みを異ならせることによって、前記両脚部のその他の部分の厚みよりも厚くなっていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部の厚みは、素材を異ならせて複数重ねた構造にすることによって、前記両脚部のその他の部分の厚みよりも厚くなっていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部の厚みは、同一素材で厚みを異ならせて複数重ねた構造にすることによって、前記両脚部のその他の部分の厚みよりも厚くなっていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記各脚部の裾端部分は、当該部分を折り返して端縁を縫い付けるほつれ止め処理が施されており、前記前身頃と前記クロッチ部との前縫合線、および前記後身頃と前記クロッチ部との後縫合線のうち一方の左右両端は、前記両裾端部分に隠されており、他方の左右両端は露出しているようにしてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記各脚部の裾端部分は、当該部分を隠すように別体を縫い付けるほつれ止め処理が施されており、前記前身頃と前記クロッチ部との前縫合線、および前記後身頃と前記クロッチ部との後縫合線のうち一方の左右両端は、前記両裾端部分に隠されており、他方の左右両端は露出しているようにしてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記各脚部における裾端部分の別体は、裾回り方向に伸縮性を有する弾性体からなっていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記前身頃は、左前身頃と右前身頃とを有しており、前記左前身頃と前記後身頃と前記右身頃とを一体に連続させることによって、前記股上部および前記左右両脚部の脇に、縫合線を設けないようにしてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部の中央から前記各脚部の裾端部分までの長さである股下丈は、着用者の内ももの最大径部を超えて下方に延びる長さに設定されていてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部のうち最も内側の部分に、通水性を有する当て布が設けられているようにしてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部のうち最も内側の部分に、前後方向に延びる左右一対の切り込みが形成されているようにしてもよい。
本願発明の下半身衣類において、前記クロッチ部のうち最も内側の部分が、前記クロッチ部のその他の部分よりも左右幅狭に形成されているように構成してもよい。
本願発明によると、ぽっちゃり体型やがっちり体型の人のように太ももが太い人や、X脚等で内股気味の人が本願発明の下半身衣類を着用した場合であっても、内ももや股下等が厚みの厚いクロッチ部で覆われるから、内ももや股下等の肌同士が直接擦れ合うおそれを確実に抑制でき、股ずれの発生を防止できる。また、汗をかきやすく蒸れやすい箇所である内ももや股下等を厚みの厚いクロッチ部で覆うから、汗の吸収も速やかに行え、股ずれの発生をより効果的に防止できる。厚みの厚いクロッチ部は、左右両脚部のその他の部分よりも高い強度を確保できるから、左右両脚部の内股部分の強度が高くなり、当該部分が摩擦で擦り切れたりするのを抑制できる。
実施形態における下着の正面図である。 下着の背面図である。 クロッチ部を下から見た状態を示す下着の底面図である。 クロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 クロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 クロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 異素材生地の伸縮性布を用いたクロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 異素材生地の伸縮性布を用いたクロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 異素材生地の伸縮性布を用いたクロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 同一素材だが別生地からなる伸縮性布を用いたクロッチ部の構造の一例を示す縦断面図である。 (a)は当て布を設けたクロッチ部を示す内部平面図、(b)は(a)に示すクロッチ部の横断面図である。 (a)は切り込みを設けたクロッチ部を示す内部平面図、(b)は(a)に示すクロッチ部の横断面図、(c)は一枚布にしたクロッチ部に切り込みを設けた場合の横断面図、(d)は(c)に示すクロッチ部の左右内股部分に伸縮性布を重ねて切り込みを設けた場合の横断面図である。 (a)は最も内側の伸縮性布を左右幅狭にしたクロッチ部を示す内部平面図、(b)は(a)に示すクロッチ部の横断面図である。 (a)は着用状態の下着の正面側外観図、(b)は着用状態の下着の背面側外観図である。 クロッチ部の左右内股部分に伸縮性布を重ねて設けた場合の横断面図である。
次に、本願発明を具体化した実施形態を図面に基づき説明する。実施形態では、下半身衣類として、ボクサーパンツ型下着1(以下、下着1と略す)に具体化されている。以下の説明では方向を特定するために「前後」「左右」「上下」の用語を使用するが、これは、下着1を着用した着用者基準で設定している。
図1~図3に示すように、実施形態の下着1は、伸縮性を有する素材(伸縮性布)によって形成されているものであり、着用者の胴回りを覆う股上部2と、着用者の脚が挿入される左右一対の脚部3A,3Bとを備えている。股上部2および左右両脚部3A,3Bは、前身頃4、後身頃5、前身頃4と後身頃5との間に位置するクロッチ部6、ならびに股上部2の上端全周にわたる腰バンド部7をそれぞれ縫い合わせて形成されている。
実施形態において、腰バンド部7以外の各部を構成する伸縮性布は、同一の生地から裁断して得られている。腰バンド部7を同一生地から形成してもよい。生地(伸縮性布)としては、例えばフライス編み、天竺編み、スムース編み等の緯編地や、トリコット編み、ラッセル編み等の経編地など、従来公知の種々のものを採用してよい。また、生地(伸縮性布)を編成する原糸や縫い付け用の糸としても、綿、竹、麻等の植物繊維、ウール等の獣毛繊維、吸水加工されたポリエステル、ポリウレタン(スパンデックス等)、エラストマー系ポリマー等の合成繊維、キュプラ、レーヨン、アセテート等の再生繊維など、従来公知の種々のものを採用できる。特に伸縮性を要求される部分には、例えばウーリー糸を用いるのが好ましい。
実施形態において、前身頃4は、左前身頃4Aと右前身頃4Bとに分けられている。左前身頃4Aと後身頃5と右身頃4Bとは一体に連続している。つまり、左右両前身頃4A,4Bと後身頃5とは一枚布からなっている。このため、股上部2および左右両脚部3A,3Bの脇には、縫合線が現れない(設けられていない)。換言すると、股上部2および左右両脚部3A,3Bの脇は、いわゆる「わ」で取られている。このように構成すると、着用者の臀部や左右太ももの外側部に縫合線が接触しなくて肌当たりがよく、快適な履き心地が得られる。臀部や左右太ももの外側部への局所的な締め付けも抑制される。
なお、左右両前身頃4A,4Bと後身頃5とを別体に構成して、それぞれ左右の脇で縫い合わせるようにしてもよい。
左右両前身頃4A,4Bの間(前側の中央部)には、縦長略矩形状の前マチ部4Cが設けられている。前マチ部4Cの左右両端は、それぞれ対応する左右の前身頃4A,4Bの側端に縫い合わされている。従って、股上部2は、一枚布状の左右両前身頃4A,4Bおよび後身頃5の上部側と前マチ部4Cとによって、筒状に形成されている。ここで、前身頃4の用語は、左右両前身頃4A,4Bだけでなく、前マチ部4Cをも含む概念として用いている。股上部2の上端全周、すなわち、左前身頃4A、後身頃5および右前身頃4Bから前マチ部4Cに至る上端全周にわたって、腰バンド部7が縫い合わされている。
前マチ部4Cは、伸縮性布を折り返したり複数枚の伸縮性布を重ねたりして、複数枚重ねの状態で形成することが可能である。実施形態の前マチ部4Cは、別体である二枚の伸縮性布を重ね合わせて(二枚重ねにして)形成されている。なお、左右の前身頃4A,4Bの側端同士を縫い合わせて、前マチ部4Cをなくしてもよい。この場合は、左前身頃4A、後身頃5および右前身頃4Bに至る上端全周にわたって、腰バンド部7が縫い合わされる。
実施形態において、腰バンド部7は、胴回り方向に伸縮性を有する平ゴムや伸縮性布(例えば同一生地でもよいし異素材の生地でもよく、例えばゴム等が縫い込まれているとより好適である)といった弾性体からなっている。しかし、これに限らず、逆V字に折り曲げた別体の伸縮性布(同一生地でも異素材生地でもよい)を股上部2の上端全周に縫い付けたり股上部2の上端全周を折り返したりして、股上部2の上端全周に筒状の部分を形成し、当該筒状部分に帯状のゴムやウレタン等を挿入して、腰バンド部7を構成したりしても差し支えない。
図1および図2に示すように、左右の脚部3A,3Bは、着用者の太ももを覆うように下方に延びている。前身頃4(左右両前身頃4A,4Bおよび前マチ部4C)と後身頃5との下部側の間には、横長略矩形状のクロッチ部6が設けられている。クロッチ部6は、左右両脚部3A,3Bの下向き延出部分に対応するように、左右両脚部3A,3Bの内股部分30A,30Bまで延びている。クロッチ部6の前端は、前身頃4(左右両前身頃4A,4Bおよび前マチ部4C)の下端に縫い合わされている。クロッチ部6の後端は、後身頃5の下端に縫い合わされている。従って、左右の脚部3A,3Bは、一枚布状の左右両前身頃4A,4Bおよび後身頃5の下部側とクロッチ部6とによって、それぞれ筒状に形成されている。
前述の通り、股上部2は、一枚布状の左右両前身頃4A,4Bおよび後身頃5の上部側と前マチ部4Cとによって、筒状に形成され、左右の脚部3A,3Bは、一枚布状の左右両前身頃4A,4Bおよび後身頃5の下部側とクロッチ部6とによって、それぞれ筒状に形成されている。すなわち、実施形態の下着1においては、前身頃4(実施形態では左右両前身頃4A,4Bおよび前マチ部4C)と後身頃5とクロッチ部6とによって、股上部2と左右一対の脚部3A,3Bとが形成されている
実施形態において、左右各脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bは、当該部分31A,31Bを折り返して端縁を縫い付けるほつれ止め処理が施されている。この場合、前マチ部4Cの左右両端を、それぞれ対応する左右の前身頃4A,4Bの側端に直線縫いで縫い合わせ、左右両前身頃4A,4Bおよび前マチ部4Cの下端に、クロッチ部6の前端を直線縫いで縫い合わせてから、左右各脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bを折り返して端縁を縫い付けるほつれ止め処理が直線縫いでなされる。その後、後身頃5の下端にクロッチ部6の後端が左右各脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bも含めて直線縫いで縫い合わされる。
このため、前身頃4とクロッチ部6との前縫合線Sfの左右両端は、ほつれ止め処理がされた左右両裾端部分31A,31Bに隠される。そして、後身頃5とクロッチ部6との後縫合線Sbの左右両端は、ほつれ止め処理がされた左右両裾端部分31A,31B上に露出するのである。前縫合線Sfと後縫合線Sbとの縫製の順序を入れ替えても構わないことは言うまでもない。このように構成すると、左右両脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bを折り返してほつれ止め処理をするに際して、直線縫いすればよく筒縫いする必要がないから、縫製作業の手間を少なくできて好適である。
別例のほつれ止め処理としては、実施形態のものに限らず、左右各脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bを隠すように別体を縫い付ける態様であってもよい。別体としては、例えば裾回り方向に伸縮性を有する平ゴム等の弾性体であってもよいし、V字に折り曲げた別体の伸縮性布(例えば同一生地でもよいし異素材の生地でもよい)を左右各脚部3A,3Bの裾端31A,31B全周に縫い付けて構成したものであってもよい。
当該別例でも、前縫合線Sfと後縫合線Sbとの縫製上の関係を構成できる。つまり、前縫合線Sfおよび後縫合線Sbのうち一方の左右両端を左右両裾端部分31A,31Bに隠し他方の左右両端を露出させるように、縫製することが可能である。縫製手順は、実施形態のものに準ずる。この場合も、ほつれ止め処理をするに際して、直線縫いすればよく筒縫いする必要がないから、縫製作業の手間を少なくできて好適なのである。特に、左右両脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bに伸縮性をもたせれば、着用者の太ももの様々なサイズに対して幅広く適用できる利点がある。
なお、前縫合線Sfの左右両端と後縫合線Sbの左右両端との両方が、ほつれ止め処理された左右両裾端部分31A,31Bに隠されるように縫製することも可能であるし、前縫合線Sfの左右両端と後縫合線Sbの左右両端との両方が、ほつれ止め処理された左右両裾端部分31A,31Bに上に露出するように縫製することも可能である。前後縫合線Sf,Sbの左右両端を左右両裾端部分31A,31Bに隠す場合は、左右両裾端部分31A,31Bを筒縫いすればよいだけである。また、左右両脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bにほつれ止め加工をしておけば、左右両脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bを切りっ放し処理できる。
実施形態では、股上部2の上端全周にわたる腰バンド部7のバンド縫合線Swが、ウーリー糸を用いて3本針の両振りで縫い付けられている。左前身頃4Aと前マチ部6との左縫合線Slは、ウーリー糸とポリウレタン(スパンデックス等)との混合糸を用いて3本針の両振りで縫い付けられ、右前身頃4Bと前マチ部6との右縫合線Srは、ウーリー糸とポリウレタンとの混合糸を用いて3本針の両振りで縫い付けられている。前縫合線Sfと後縫合線Sbとは、ウーリー糸とポリウレタンとの混合糸を用いて3本針の両振りで縫い付けられている。左右両裾端部分31A,31Bの左右両裾縫合線Shl,Shrは、ウーリー糸を用いて2本針のステッチで縫い付けられている。バンド縫合線Swと左右両裾縫合線Shl,Shrとにおいて、縫製でウーリー糸を用いるのはより高い伸縮性を要求されるためである。
図4~図12に詳細に示すように、クロッチ部6の厚みT6は、左右両脚部3A,3Bのその他の部分(左右両前身頃4A,4Bおよび後身頃5の下部側)の厚みT3よりも厚くなるように設定されている。図4に示すクロッチ部6は、別体である二枚の伸縮性布6aを重ね合わせて(二枚重ねにして)形成されており、当該クロッチ部6の厚みT6は、その他の部分の厚みT3の二倍になっている。別体の伸縮性布6aの重ね合わせは二枚に限らず、三枚以上の複数枚にしてもよい。
また、図5に示すように、伸縮性布6aを折り返して二枚以上の複数枚の重ね合わせ状態に形成することも可能である。さらに、図6に示すように、例えばクロッチ部6における最も外側(または内側)の伸縮性布6aを後身頃5(前身頃4の場合もあり得る)と一体に連続させ、内側(または外側)に伸縮性布6aを重ねて縫い付けることによって、クロッチ部6における複数枚の重ね合わせ状態を形成してもよい。
図7に示すクロッチ部6は、左右両脚部3A,3Bのその他の部分とは異素材の生地からなる伸縮性布6bで形成されている。異素材生地の伸縮性布6bで形成されたクロッチ部6の厚みT6が、左右両脚部3A,3Bのその他の部分の厚みT3よりも厚くなっている。図8に示すクロッチ部6は、異素材生地の伸縮性布6bを複数枚重ねて形成されていて、当該クロッチ部6の厚みT6は結果的に、左右両脚部3A,3Bのその他の部分の厚みT3よりも厚くなっている。図示は省略するが、異素材生地の伸縮性布6bを折り返して二枚以上の複数枚の重ね合わせ状態に形成することも可能である。
なお、図9に示すように、例えばクロッチ部6における最も外側(または内側)の伸縮性布6aを、左右両脚部3A,3Bのその他の部分と同一の生地からなるものとし、後身頃5(前身頃4の場合もあり得る)と一体に連続させ、内側(または外側)に異素材生地の伸縮性布6bを重ねて縫い付けることによって、クロッチ部6における複数枚の重ね合わせ状態を形成することも可能である。
異素材生地の伸縮性布6bを重ね合わせる場合、単独での厚みは左右両脚部3A,3Bのその他の部分の厚みT3より薄くてもよい。重ね合わせ状態の結果、クロッチ部6の厚みT6が、左右両脚部3A,3Bのその他の部分の厚みT3よりも厚くなっていれば足りる。
図10に示すクロッチ部6は、左右両脚部3A,3Bのその他の部分と同一素材であるが厚みの厚い別の生地からなる伸縮性布6cで構成されていて、同一素材だが別生地からなる伸縮性布6cで形成されたクロッチ部6の厚みT6が、左右両脚部3A,3Bのその他の部分の厚みT3よりも厚くなっている。
図示は省略するが、同一素材だが別生地からなる伸縮性布6cを複数枚重ねてクロッチ部6を形成したり、伸縮性布6cを折り返して二枚以上の複数枚の重ね合わせ状態に形成したりしてもよい。さらに、例えばクロッチ部6における最も外側(または内側)の伸縮性布6aを、左右両脚部3A,3Bのその他の部分と同一の生地からなるものとし、後身頃5(前身頃4の場合もあり得る)と一体に連続させ、内側(または外側)に同一素材だが別生地からなる伸縮性布6cを重ねて縫い付けることによって、クロッチ部6における複数枚の重ね合わせ状態を形成してもよい。
なお、左右両脚部3A,3Bのその他の部分と同一の生地からなる伸縮性布6aと、異素材生地の伸縮性布6bと、同一素材だが別生地の伸縮性布6cとを適宜組み合わせて、クロッチ部6を形成することも可能である。
上記のように構成すると、ぽっちゃり体型やがっちり体型の人のように太ももが太い人や、X脚等で内股気味の人が下着1を着用した場合であっても、内ももや股下等が厚みT6の厚いクロッチ部6で覆われるから、内ももや股下等の肌同士が直接擦れ合うおそれを確実に抑制でき、股ずれの発生を防止できる。
また、汗をかきやすく蒸れやすい箇所である内ももや股下等を厚みT6の厚いクロッチ部6で覆うから、汗の吸収も速やかに行え、股ずれの発生をより効果的に防止できる。
さらに、厚みT6の厚いクロッチ部6は、左右両脚部3A,3Bのその他の部分よりも高い強度を確保できるから、左右両脚部3A,3Bの内股部分30A,30Bの強度が高くなり、当該部分30A,30Bが摩擦で擦り切れたりするのを抑制できる。
クロッチ部6の中央から左右各脚部3A,3Bの裾端部分31A,31Bまでの長さである股下丈IS(図1および図2参照)は、着用者の内ももの最大径部Dt(内ももの最も太い部位、図14(a)(b)参照)を超えて下方に延びる長さに設定されるのが好ましい。このように構成すると、下着1非着用の場合に、左右内ももの肌同士が直接擦れ合う箇所を、下着1における左右両脚部3A,3Bの内股部分30A,30B(クロッチ部6)できっちりと覆えるから、股ずれ防止機能が有効に発揮される。例えば成人用であれば股下丈ISを5cm以上に設定したり、子供用であれば股下丈ISを3cm以上に設定したりするのが好適である。
例えば下着1の左右両脚部3A,3Bを、裾端部分31A,31Bが膝上までくるように下方に延ばして、下着1をロングパンツ形状にしてもよい。もちろん、下着1の左右両脚部3A,3Bを、裾端部分31A,31Bが膝下までくるように下方に延ばして、下着1をタイツ(スパッツ)形状にしてもよい。ロングパンツ形状やタイツ(スパッツ)形状の場合、クロッチ部6は少なくとも左右両脚部3A,3Bの内股部分30A,30Bまで延びていればよい。
実施形態において、クロッチ部6のうち最も内側の部分に、通水性を有する当て布8(図11(a)(b)参照)を設けるようにしてもよい。当て布8は、クロッチ部6と一緒に縫い付ければよい。当て布8としては、ポリエステル、ポリウレタン(スパンデックス等)、エラストマー系ポリマー等の合成繊維、キュプラ、レーヨン、アセテート等の再生繊維などから構成すれば足りる。このように構成すると、内ももや股下等でかいた汗が当て布8を通過してクロッチ部6の伸縮性布に吸収されることになり、クロッチ部6の肌触りがよく、快適な着用感が得られる。股ずれ防止機能をさらに高められる。
図4~図6、図8および図9に示すクロッチ部6のように複数枚重ねた構造の場合において、クロッチ部6のうち最も内側の伸縮性布6dに、前後方向に延びる左右一対の切り込み9,9が形成されるようにしてもよい(図12(a)(b)参照)。切り込み9,9間の左右幅Wは、例えば市販の生理用ナプキン等のような吸収性物品(図示省略)と同程度に設定される。このように構成すると、前述の吸収性物品の左右両側に設けられたウイング(フラップ)を折り曲げて、それぞれ対応する左右の切り込み9内に差し込み、ウイングに設けた粘着部を介して、左右両ウイングひいては吸収性物品をクロッチ部6に安定的に固定できる。実施形態の下着1を着用するに際して、吸収性物品の装着を問題なく行える。
なお、吸収性物品の装着容易性を主眼におけば、クロッチ部6を一枚布(一枚の伸縮性布6dだけ)にして、当該伸縮性布6dに左右の切り込み9,9を形成してもよい(図12(c)参照)。この場合、装着された吸収性物品の左右ウイングは、下着1の外に露出することになる。
さらに、吸収性物品の装着容易性を主眼におきつつ股ずれ防止機能の観点も考慮するならば、クロッチ部6における左右切り込み9,9付きの一枚の伸縮性布6dに対して、左右両脚部3A,3Bの内股部分30A,30Bに、さらに伸縮性布6eを折り返したり重ねたりして、左右内股部分30A,30Bだけを複数枚重ねの状態に形成してもよい(図12(d)参照)。図12(d)では、伸縮性布6dと伸縮性布6eとの縫合線の図示を省略している。
また、図4~図6、図8および図9に示すクロッチ部6のように複数枚重ねた構造の場合においては、クロッチ部6のうち最も内側の伸縮性布6fが、クロッチ部6のその他の部分よりも左右幅狭に形成されるようにしてもよい(図13(a)(b)参照)。この場合、クロッチ部6のうち最も内側の部分の左右幅Wが、例えば市販の生理用ナプキン等のような吸収性物品(図示省略)と同程度に設定される。クロッチ部6での重ね合わせ状態は、左右幅狭の伸縮性布6fを含めて三枚以上にするのが好ましい。このように構成した場合も、前述の切り込み9と同様の作用効果を奏するのである。
なお、本願発明における各部の構成は図示の実施形態に限定されるものではなく、本願発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変更可能である。例えば各実施形態を適宜組み合わせた構成にすることも可能である。左右両脚部3A,3Bの他の部分の厚みT3よりも厚くすべき部分は、少なくとも左右両内股部分30A,30Bであると解される。この点は、図12(d)や図15に示すクロッチ部6の横断面構造に図示している。図15では、クロッチ部6における一枚の伸縮性布6dに対して、左右両脚部3A,3Bの内股部分30A,30Bに、さらに伸縮性布6eを折り返したり重ねたりして、左右内股部分30A,30Bだけを複数枚重ねの状態に形成している。換言すると、図12(d)に示すクロッチ部6で切り込み9,9をなくした状態である。
1 下着(下半身衣類)
2 股上部
3A 左脚部
3B 右脚部
4 前身頃
4A 左前身頃
4B 右前身頃
4C 前マチ部
5 後身頃
6 クロッチ部
6a~6f 伸縮性布
7 腰バンド部
8 当て布
9 切り込み
30A 左内股部分
30B 右内股部分
31A 左裾端部分
31B 右裾端部分
Dt 内ももの最大径部
IS 股下丈
Sl 左縫合線
Sr 右縫合線
Shl 左裾縫合線
Shr 右裾縫合線
Sf 前縫合線
Sb 後縫合線
Sw バンド縫合線


Claims (1)

  1. 前身頃と後身頃と前記両者の間に位置するクロッチ部とによって、股上部と左右一対の脚部とが形成されている下半身衣類であって、
    前記各脚部は、着用者の太ももを覆うように下方に延びている一方、
    前記クロッチ部は、前記両脚部の内股部分まで延びており、前記クロッチ部の厚みは、前記両脚部の他の部分の厚みよりも厚くなっており、
    前記各脚部の裾端部分は、当該部分を折り返して端縁を縫い付けるほつれ止め処理が施されており、
    前記前身頃と前記クロッチ部との前縫合線、および前記後身頃と前記クロッチ部との後縫合線のうち一方の左右両端は、前記両裾端部分に隠されており、他方の左右両端は露出している、
    下半身衣類。
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