以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。各図面を通じて同一若しくは同等の部位や構成要素には、同一若しくは同等の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、現実のものとは異なることに留意すべきである。また、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれている。
また、以下に示す実施の形態は、この発明の技術的思想を具体化するための装置等を例示するものであって、この発明の技術的思想は、各構成部品の配置等を下記のものに特定するものでない。この発明の技術的思想は、特許請求の範囲において、種々の変更を加えることができる。
図1は、本発明の一実施形態である監視システム1の概略構成を示した概略構成図であり、図2は、本発明の一実施形態である監視装置4Aの機能構成を示した機能構成図である。
図1に示すように、監視システム1は、データ共有サーバ2と、データ収集装置3A,3Bと、監視装置4A,4B,4Cと、センサ5A,5B,5C,5Dと、機械加工装置10A,10B,10Cとを備えている。
データ共有サーバ2と、データ収集装置3A,3Bとは、ネットワーク9を介して接続されている。
データ収集装置3Aは、内部ネットワークを介して監視装置4Aと接続されており、データ収集装置3Aと監視装置4Aとでローカルネットワーク6Aを構成している。例えば、ローカルネットワーク6Aは、会社、社内の工場、または工程など適切な単位で割り当てられている。
データ収集装置3Aは、監視装置4Aから、稼働/非稼働情報などを収集し、データ記憶部31Aに記憶する。
データ収集装置3Aは、データ記憶部31Aに記憶したデータとネットワーク9を介してデータ共有サーバ2のデータ記憶部21に記憶されたデータとを同期させる。
これにより、監視装置4Aのデータ記憶部41Aと、データ収集装置3Aのデータ記憶部31Aと、データ共有サーバ2のデータ記憶部21とに同一のデータを記憶させることができる。
データ収集装置3Bは、データ収集装置3Aと同様に、データ記憶部31Bに記憶したデータをネットワーク9を介してデータ共有サーバ2のデータ記憶部21に記憶されたデータと同期させる。
これにより、監視装置4B,4Cのデータ記憶部41B,41Cと、データ収集装置3Bのデータ記憶部31Bと、データ共有サーバ2のデータ記憶部21とに同一のデータを記憶させることができる。
また、データ収集装置3Bは、内部ネットワークを介して監視装置4Cと接続されており、データ収集装置3Bと監視装置4B,4Cとでローカルネットワーク6Bを構成している。ローカルネットワーク6Bは、ローカルネットワーク6Aと同様に、会社、社内の工場、または工程など適切な単位で割り当てられている。
そして、監視装置4Cのデータ記憶部41Cと、データ収集装置3Bのデータ記憶部31Bと、データ共有サーバ2のデータ記憶部21との間でデータを同期して記憶させる。
監視装置4Aは、センサ5Aにより検出された機械加工装置10Aの状態を取得する。
機械加工装置10Aは、切削加工を行う装置であり、図2に示すモータ10A1などの駆動装置により切削歯10A2を回転しながら往復運動することにより金属片などの切削対象物を切削する。
センサ5Aは、機械加工装置10Aのモータ10A1へ供給される電圧を検出している。モータ10A1に電源が投入されるとセンサ5Aはオンを検出し、モータ10A1への電源供給が停止するとセンサ5Aはオフを検出する。
図2に示すように、監視装置4Aは、センサ5Aからモータ10A1への供給電圧のオン/オフ信号が入力され、モータ10A1により動作する切削歯10A2の稼働/非稼働情報をデータ収集装置3Aへ出力する。
監視装置4Aは、CPUやメモリなどを備え、データ記憶部41Aと、動作取得手段42Aと、算出手段43Aと、閾値記憶部44Aと、閾値判定手段45Aと、送受信手段47Aとを実装する。
データ記憶部41Aは、センサ5Aを一意に識別するセンサIDと、切削歯10A2の稼働/非稼働情報とを関連付けて記憶している。
動作取得手段42Aは、機械加工装置10Aのモータ10A1に取り付けられたセンサ5Aから所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Aのモータ10A1が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得する。所定間隔は、動作取得手段42Aがセンサ5Aからの出力値を採取するサンプリング間隔である。センサ5Aから所定間隔で出力される出力値は、電流値や電圧値などのアナログ信号でもよいし、オン/オフを示すデジタル信号でもよい。センサ5Aからの出力値がアナログ信号の場合には、動作取得手段42Aは、予め設定された閾値に基づいて、オン/オフのデジタル信号に変換して動作可否値として取得する。センサ5Aからの出力値がオン/オフのデジタル信号の場合には、動作取得手段42は、センサ5Aからの出力値をそのまま動作可否値として取得する。ここでは、上述したように、センサ5Aからデジタル信号として電圧のオン/オフ信号が供給される。
算出手段43Aは、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42Aにより取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出する。ここで、第1期間とは、第1移動平均を算出するための間隔であり、所定間隔(サンプリング間隔)と移動平均のサンプル数とに基づいて算出される。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」である場合、第1期間は3(sec)(=1sec×(4-1))として算出される。
動作取得手段42Aが、センサ5Aからのオン/オフ信号を動作可否値として取得した場合、算出手段43Aは、直近の過去の第1期間内のオン/オフ信号の平均を第1移動平均として順次算出する。
閾値記憶部44Aは、閾値判定手段45Aが判定のために用いる閾値情報を記憶している。
閾値判定手段45Aは、算出手段43Aにより算出された第1移動平均が予め定めた第1閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第1閾値は、任意に設定され、例えば、センサ5Aからのオン/オフ信号の平均値を移動平均サンプル数で除算した値以上として設定される。閾値判定手段45Aは、判定結果に基づいて、機械加工装置10Aにおける稼働/非稼働情報を生成する。ここで、稼働/非稼働情報とは、センサIDと、時刻情報と、機械加工装置10Aにおいて非稼働から稼働に移行したことを示す情報、または機械加工装置10Aにおいて稼働から非稼働に移行したことを示す情報とが関連付けられた情報である。
送受信手段47Aは、閾値判定手段45Aにより生成された稼働/非稼働情報を、データ収集装置3Aへ送信する。
図3は、本発明の一実施形態である監視装置4Aにおける稼働/非稼働情報の生成を説明した説明図である。この説明図におけるグラフでは、X軸は所定間隔ごとに割り当てられたサンプリング番号を示しており、Y軸はセンサ5Aからのオン/オフ信号の値を示している。
図3に示すように、センサ5Aからのオン/オフ信号(動作可否値)101は、サンプリング番号が「6」の時点でオン、すなわち「1」となっている。
その後、サンプリング番号「9」の時点でオン/オフ信号101はオフ、すなわち「0」となっており、それ以外はサンプリング番号「31」までオン/オフ信号101は「1」となっている。
サンプリング番号「9」の時点でオン/オフ信号101がオフとなっているが、その前後はオンとなっていることから、電源供給がオフとなったのではなくセンサ5Aの誤検知によるノイズと考えられる。
また、サンプリング番号が「46」の時点でオン/オフ信号101は「1」となっており、その後、サンプリング番号「58」の時点でオン/オフ信号101はオフ、すなわち「0」となっている。そして、サンプリング番号「60」までオフ状態が継続し、サンプリング番号が「61」の時点でオン/オフ信号101が「1」となっている。
サンプリング番号「61」の時点でオン/オフ信号101がオンとなっているが、その前後はオフとなっていることから、電源供給がオンとなったのではなくセンサ5Aの誤検知によるノイズと考えられる。
そこで、ノイズを除去して正確な稼働/非稼働を把握するために、算出手段43Aは、第1期間内における動作取得手段42Aにより取得したオン/オフ信号(動作可否値)101の移動平均を第1移動平均201として算出している。ここでは、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」であるので、第1移動平均201は、第1期間として直近の過去3(sec)分に含まれる4点のオン/オフ信号の平均を順次算出された値である。
閾値判定手段45Aは、算出手段43Aにより算出された第1移動平均201が予め定めた第1閾値301を超えたか否かを判定する。
図3に示した例では、サンプリング番号が「6」の時点とサンプリング番号が「7」の時点の間のt1時点において、第1移動平均201が第1閾値301を超えている。そして、t2時点において、第1移動平均201が第1閾値301以下となっている。
そこで、閾値判定手段45Aは、第1移動平均201が第1閾値301を超えた開始時点であるt1時点から、第1移動平均201が第1閾値301以下となった終了時点であるt2時点までを稼働期間とする。
同様に、図3に示した例では、サンプリング番号が「46」の時点とサンプリング番号が「47」の時点の間のt3時点において、第1移動平均201が第1閾値301を超えている。そして、t4時点において、第1移動平均201が第1閾値301以下となっている。
そこで、閾値判定手段45Aは、第1移動平均201が第1閾値301を超えた開始時点であるt3時点から、第1移動平均201が第1閾値301以下となった終了時点であるt4時点までを稼働期間とする。
すなわち、サンプリング番号「9」の時点や、サンプリング番号「61」の時点で、ノイズが発生したとしても、適切に稼働/非稼働を把握することができる。
図4は、本発明の一実施形態である監視装置4Bの機能構成を示した機能構成図である。
監視装置4Bは、センサ5Bにより検出された機械加工装置10Bの状態を取得する。
機械加工装置10Bは、切削加工を行う装置であり、モータ10B1などの駆動装置により切削歯10B2を回転しながら往復運動することにより金属片などの切削対象物を切削する。
センサ5Bは、センサ5Aと同様に、機械加工装置10Bのモータ10B1へ供給される電圧を検出している。モータに電源が投入されるとセンサ5Bはオンを検出し、モータへの電源供給が停止するとセンサ5Bはオフを検出する。
監視装置4Bは、センサ5Bからモータ10B1への供給電圧のオン/オフ信号が入力され、モータ10B1により動作する切削歯10B2の稼働/非稼働情報と、稼働時間内の動作回数情報とをデータ収集装置3Bへ出力する。
監視装置4Bは、データ記憶部41Bと、動作取得手段42B1,42B2と、算出手段43B1,43B2と、閾値記憶部44Bと、閾値判定手段45Bと、計数手段46Bと、送受信手段47Bとを備えている。
データ記憶部41Bは、センサ5Bを一意に識別するセンサIDと、切削歯10B2の稼働/非稼働情報と、切削歯10B2の動作回数情報とを関連付けて記憶している。
動作取得手段42B1は、機械加工装置10Bのモータ10B1に取り付けられたセンサ5Bから所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Bの切削歯10B2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)を取得する。
動作取得手段42B2も、動作取得手段42B1と同様に、機械加工装置10Bのモータ10B1に取り付けられたセンサ5Bから所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Bの切削歯10B2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)を取得する。
算出手段43B1は、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42B1により取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出する。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「8」である場合、第1期間は7(sec)(=1sec×(8-1))として算出される。
算出手段43B2は、所定間隔より長く第1期間より短い第2期間内における動作取得手段42Bにより取得した動作可否値の移動平均を第2移動平均として算出する。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「3」である場合、第2期間は2(sec)(=1sec×(3-1))として算出される。
動作取得手段42B1が、センサ5Bからのオン/オフ信号を動作可否値として取得した場合、算出手段43B1は、直近の過去の第1期間内のオン/オフ信号の平均を第1移動平均として順次算出する。動作取得手段42B2が、センサ5Bからのオン/オフ信号を動作可否値として取得した場合、算出手段43B2は、直近の過去の第2期間内のオン/オフ信号の平均を第2移動平均として順次算出する。
閾値記憶部44Bは、閾値判定手段45Bが判定のために用いる第1閾値と第2閾値とを閾値情報として記憶している。
閾値判定手段45Bは、算出手段43B1により算出された第1移動平均が予め定めた第1閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第1閾値は、任意に設定され、例えば、センサ5Aからのオン/オフ信号の平均値を移動平均サンプル数で除算した値以上とする。ここでは、「0.18」に設定されている。
また、閾値判定手段45Bは、算出手段43B2により算出された第2移動平均が予め定めた第2閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第2閾値は、第1閾値より大きい「0.35」に設定されている。
計数手段46Bは、閾値判定手段45Bによる判定結果に基づいて、機械加工装置10Bにおける稼働/非稼働情報を生成するとともに、機械加工装置10Bにおける稼働期間ごとの動作回数を計数する。
送受信手段47Bは、計数手段46Bにより生成された稼働/非稼働情報と動作回数とを、データ収集装置3Bへ送信する。
図5は、本発明の一実施形態である監視装置4Bにおける稼働/非稼働の判定と動作回数の算出を説明した説明図である。(a)は、稼働/非稼働の判定を示しており、(b)は、動作回数の算出を説明している。この説明図におけるグラフでは、X軸は所定間隔ごとに割り当てられたサンプリング番号を示しており、Y軸はセンサ5Bからのオン/オフ信号の値を示している。
図5に示すように、センサ5Bからのオン/オフ信号(動作可否値)102は、サンプリング番号が「11」の時点でオン、すなわち「1」となっている。
その後、サンプリング番号「15」の時点で一時的にオン/オフ信号102はオフ、すなわち「0」となっており、サンプリング番号「19」の時点からサンプリング番号「24」の時点までオン/オフ信号102は「0」となっている。そして、再度、サンプリング番号「25」の時点からサンプリング番号「30」の時点までオン/オフ信号102は「1」となっている。その後、サンプリング番号「31」の時点からサンプリング番号「40」の時点までオン/オフ信号102は「0」となっている。
サンプリング番号「15」の時点でオン/オフ信号102がオフとなっているが、その前後はオンとなっていることから、電源供給がオフとなったのではなくセンサ5Bの誤検知によるノイズと考えられる。また、サンプリング番号「41」の時点でオン/オフ信号102がオンとなっているが、その前後はオフとなっていることから、電源供給がオンとなったのではなくセンサ5Bの誤検知によるノイズと考えられる。
そこで、ノイズを除去して正確な稼働/非稼働を把握するために、算出手段43Bは、第1期間内における動作取得手段42B1により取得したオン/オフ信号(動作可否値)102の移動平均を第1移動平均202として算出している。ここでは、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「8」であるので、第1移動平均202は、第1期間として直近の過去7(sec)分である8点のオン/オフ信号の平均を順次算出された値である。
閾値判定手段45Bは、算出手段43B1により算出された第1移動平均202が予め定めた第1閾値302を超えたか否かを判定する。
図5(a)に示した例では、t11時点において、第1移動平均202が第1閾値302を超えている。そして、t15時点において、第1移動平均201が第1閾値302以下となっている。また、t16時点からt19時点までの間、第1移動平均202が第1閾値302を超えている。
そこで、計数手段46Bは、閾値判定手段45Bにより第1移動平均202が第1閾値302を超えた開始時点であるt11時点から、閾値判定手段45Bにより第1移動平均202が第1閾値301以下となった終了時点であるt16時点までを第1稼働期間401とする。同様に、計数手段46Bは、t16時点からt19時点までを第2稼働期間402とする。
また、閾値判定手段45Bは、算出手段43B2により算出された第2移動平均203が予め定めた第2閾値303を超えたか否かを判定する。
図5(b)に示すように、第1稼働期間401内においては、t11時点からt12時点まで第2移動平均203が第2閾値303を超えており、さらに、t13時点からt14時点まで第2移動平均203が第2閾値303を超えている。
そこで、計数手段46Bは、第1稼働期間401における動作回数は、第2移動平均203が第2閾値303を超えた回数である「2」(回)として計数する。
また、第2稼働期間402内においては、t17時点からt18時点まで第2移動平均203が予め定めた第2閾値303を超えている。
そこで、計数手段46Bは、第2稼働期間402における動作回数は、第2移動平均203が第2閾値303を超えた回数である「1」(回)として計数する。
以上のように、本発明の一実施形態である監視装置4Bは、機械加工装置10Bに取り付けられたセンサ5Bから所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Bの動作を示す動作可否値(動作値)を取得する動作取得手段42B1,42B2と、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42B1により取得した動作値の移動平均を第1移動平均として算出する算出手段43B1と、所定間隔より長く第1期間より短い第2期間内における動作取得手段42B2により取得した動作値の移動平均を第2移動平均として算出する算出手段43B2と、算出手段43B1により算出された第1移動平均が第1閾値を超えたか否かを判定するとともに、算出手段43B2により算出された第2移動平均が第2閾値を超えたか否かを判定する閾値判定手段45Bと、閾値判定手段45Bによる判定結果に基づいて、機械加工装置10Bにおける稼働期間ごとの動作回数を計数する計数手段46Bとを備えている。
そのため、1つのセンサ5Bの出力値を採取することにより、センサ5Bの出力値にノイズが含まれていたとしても、適切に機械加工装置10Bの稼働/非稼働を把握することができるとともに、稼働期間ごとに機械加工装置10Bの動作回数を検出することができる。
これにより、機械加工装置10Bが稼働している期間のうち、実際に動作している時間がどの程度あるのかを定量的に把握することができ、作業効率の改善活動などに役立てることができる。
図6は、本発明の一実施形態である監視装置4Cの機能構成を示した機能構成図である。
監視装置4Cは、センサ5C,5Dにより検出された機械加工装置10Cの状態を取得する。
機械加工装置10Cは、切削加工を行う装置であり、モータ10C1などの駆動装置により切削歯10C2を回転しながら往復運動することにより金属片などの切削対象物を切削する。
センサ5Cは、センサ5Aと同様に、機械加工装置10Cのモータ10C1へ供給される電圧を検出している。モータに電源が投入されるとセンサ5Cはオンを検出し、モータへの電源供給が停止するとセンサ5Cはオフを検出する。
センサ5Dは、切削歯10C2の移動経路上の所定位置に設けられた発光部と受光部とを有する光学式センサであり、機械加工装置10Cの切削歯10C2の往復運動を検出する。具体的には、切削歯10C2が切削対象物に向かって所定位置まで移動すると、発光部から照射した光が切削対象物により遮断される。このときセンサ5Dはオン信号を供給する。切削歯10C2が切削対象物から離れると、発光部から照射した光が受光部に到達する。このときセンサ5Dはオフ信号を供給する。
監視装置4Cは、センサ5Cからモータ10C1への供給電圧のオン/オフ信号が入力され、モータ10C1により動作する切削歯10C2の稼働/非稼働情報と、稼働時間内の動作回数情報とをデータ収集装置3Bへ出力する。
監視装置4Cは、データ記憶部41Cと、動作取得手段42C1,42C2と、算出手段43C1,43C2と、閾値記憶部44Cと、閾値判定手段45Cと、計数手段46Cと、送受信手段47Cとを備えている。
データ記憶部41Cは、センサ5Cを一意に識別するセンサIDと関連付けられた切削歯10C2の稼働/非稼働情報と、センサ5Dを一意に識別するセンサIDと関連付けられた切削歯10C2の動作回数情報とを記憶している。
動作取得手段42C1は、機械加工装置10Cのモータ10C1に取り付けられたセンサ5Cから所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Cの切削歯10C2が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得する。動作取得手段42C2は、機械加工装置10Cのモータ10C1に取り付けられたセンサ5Dから第2所定間隔で出力される出力値に基づいて機械加工装置10Cの切削歯10C2が動作したか否かを示す動作状態値を取得する。
算出手段43C1は、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42C1により取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出する。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」である場合、第1期間は3(sec)(=1sec×(4-1))として算出される。
算出手段43C2は、所定間隔より長く第1期間より短い第2期間内における動作取得手段42C2により取得した動作状態値の移動平均を第2移動平均として算出する。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「3」である場合、第2期間は2(sec)(=1sec×(3-1))として算出される。
動作取得手段42C1が、センサ5Cからのオン/オフ信号を動作可否値として取得した場合、算出手段43C1は、直近の過去の第1期間内のオン/オフ信号の平均を第1移動平均として順次算出する。
また、動作取得手段42C2が、センサ5Dからのオン/オフ信号を動作状態値として取得した場合、算出手段43C2は、直近の過去の第2期間内のオン/オフ信号の平均を第2移動平均として順次算出する。
閾値記憶部44Cは、閾値判定手段45Cが判定のために用いる第1閾値と第2閾値とを閾値情報として記憶している。
閾値判定手段45Cは、算出手段43C1により算出された第1移動平均が予め定めた第1閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第1閾値は、任意に設定され、例えば、センサ5Cからのオン/オフ信号の平均値を移動平均サンプル数で除算した値以上とする。ここでは、「0.3」に設定されている。
また、閾値判定手段45Cは、算出手段43C2により算出された第2移動平均が予め定めた第2閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第2閾値は、第1閾値より大きい「0.35」に設定されている。
計数手段46Cは、閾値判定手段45Cによる判定結果に基づいて、機械加工装置10Cにおける稼働/非稼働情報を生成するとともに、機械加工装置10Cにおける稼働時間ごとの動作回数を計数する。
送受信手段47Cは、計数手段46Cにより生成された稼働/非稼働情報と動作回数とを、データ収集装置3Bへ送信する。
図7は、本発明の一実施形態である監視装置4Cにおける稼働/非稼働の判定と動作回数の算出を説明した説明図である。(a)は、稼働/非稼働の判定を示しており、(b)は、動作回数の算出を説明している。(a)のグラフでは、X軸は所定間隔ごとに割り当てられたサンプリング番号を示しており、Y軸はセンサ5Cからのオン/オフ信号の値を示している。(b)のグラフでは、Y軸はセンサ5Dからのオン/オフ信号の値を示している。
図7(a)に示すように、センサ5Cからのオン/オフ信号(動作可否値)103は、サンプリング番号が「6」の時点でオン、すなわち「1」となっている。
その後、サンプリング番号「9」の時点で一時的にオン/オフ信号103はオフ、すなわち「0」となっており、その後、サンプリング番号「31」の時点までオン/オフ信号103は「1」となっている。
サンプリング番号「9」の時点でオン/オフ信号103がオフとなっているが、その前後はオンとなっていることから、電源供給がオフとなったのではなくセンサ5Cの誤検知によるノイズと考えられる。
そこで、ノイズを除去して正確な稼働/非稼働を把握するために、算出手段43C1は、第1期間内における動作取得手段42C1により取得したオン/オフ信号(動作可否値)103の移動平均を第1移動平均204として算出している。ここでは、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」であるので、第1移動平均204は、第1期間として直近の過去3(sec)分である4点のオン/オフ信号の平均を順次算出された値である。
閾値判定手段45Cは、算出手段43C1により算出された第1移動平均204が予め定めた第1閾値304を超えたか否かを判定する。
図7(a)に示した例では、t21時点において、第1移動平均204が第1閾値304を超えている。そして、t26時点において、第1移動平均204が第1閾値304以下となっている。また、t27時点からt30時点までの間、第1移動平均204が第1閾値304を超えている。
そこで、計数手段46Cは、t21時点からt26時点までを第1稼働期間403とする。同様に、計数手段46Cは、t27時点からt30時点までを第2稼働期間404とする。
また、閾値判定手段45Cは、算出手段43C2により算出された第2移動平均205が予め定めた第2閾値305を超えたか否かを判定する。
図7(b)に示すように、第1稼働期間403内においては、t22時点からt23時点まで第2移動平均205が第2閾値305を超えており、さらに、t24時点からt25時点まで第2移動平均205が第2閾値305を超えている。
そこで、計数手段46Cは、第1稼働期間403における動作回数は、第2移動平均205が第2閾値305を超えた回数である「2」(回)として計数する。
また、第2稼働期間404内においては、t28時点からt29時点まで第2移動平均205が予め定めた第2閾値305を超えている。
そこで、計数手段46Cは、第2稼働期間404における動作回数は、第2移動平均205が第2閾値305を超えた回数である「1」(回)として計数する。
以上のように、本発明の一実施形態である監視装置4Cは、機械加工装置10Cに取り付けられたセンサ(第1センサ)5Cから第1所定間隔で出力される出力値に基づいて機械加工装置10Cが動作可能状態となったかを示す動作可否値を取得する動作取得手段42C1と、機械加工装置10Cに取り付けられたセンサ(第2センサ)5Dから第2所定間隔で出力される出力値に基づいて機械加工装置10Cが動作したか否かを示す動作状態値を取得する動作取得手段42C2と、第1所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42C1により取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出する算出手段43C1と、第2所定間隔より長い第2期間内における動作取得手段42C2により取得した動作状態値の移動平均を第2移動平均として算出する算出手段43C2と、算出手段43C1により算出された第1移動平均が第1閾値を超えたか否かを判定するとともに、算出手段43C2により算出された第2移動平均が第2閾値を超えたか否かを判定する閾値判定手段45Cと、閾値判定手段45Cによる判定結果に基づいて、機械加工装置10Cにおける稼働期間ごとの動作回数を計数する計数手段46Cとを備える。
そのため、センサ5Cとセンサ5Dとの出力値を採取することにより、センサ5Cまたはセンサ5Dの出力値にノイズが含まれていたとしても、適切に機械加工装置10Cの稼働/非稼働を把握することができるとともに、稼働期間ごとに機械加工装置10Cの動作回数を検出することができる。
これにより、機械加工装置10Cが稼働している期間のうち、実際に動作している時間がどの程度あるのかを定量的に把握することができ、作業効率の改善活動などに役立てることができる。
また、上述した実施形態は、コンピュータにインストールした監視プログラムを実行させることにより実現することもできる。
<変形例1>
本発明の一実施形態である監視システム1の監視装置4Aでは、動作取得手段42Aは、機械加工装置10Aのモータ10A1に取り付けられたセンサ5Aから所定間隔で出力されるオン/オフ信号に基づいて、機械加工装置10Aの切削歯10A2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)を取得した。
本発明の変形例1である監視システム1の監視装置4Dでは、動作取得手段42Dは、機械加工装置10Dの回転体に取り付けられた加速度センサから所定間隔で出力される加速度に基づいて、機械加工装置10Dの回転体が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得する。
図8は、本発明の変形例1である監視システム1の監視装置4Dの構成を示した構成図である。
監視装置4Dは、センサ5Eにより検出された機械加工装置10Dの状態を取得する。
機械加工装置10Dは、機械加工を行う装置であり、モータ10D1などの駆動装置により回転体10D2を回転する。
センサ5Eは、回転体10D2に取り付けられた加速度センサであり、回転体10D2の回転方向における加速度や、重力方向を検出する。センサ5Eは、X軸、Y軸、Z軸方向にそれぞれについてプラスまたはマイナスの値を有する。具体的には、センサ5Eは、X軸方向の加速度x、Y軸方向の加速度y、Z軸方向の加速度zとを出力する。なお、センサ5Eは、地表方向に対して常に、重力加速度gがかかっている。
監視装置4Dは、センサ5Eから回転体10D2の回転方向における加速度および重力方向のデータが入力され、モータ10D1により動作する回転体10D2の稼働/非稼働情報をデータ収集装置3Bへ出力する。
監視装置4Dは、データ記憶部41Dと、動作取得手段42Dと、算出手段43Dと、閾値記憶部44Dと、閾値判定手段45Dと、送受信手段47Aとを備えている。
データ記憶部41Dは、センサ5Eを一意に識別するセンサIDと関連付けられた回転体10D2の稼働/非稼働情報を記憶している。
動作取得手段42Dは、機械加工装置10Cの回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eから出力されるt時点の加速度と(t+1)時点の加速度との差分絶対値を、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得する。所定間隔は、動作取得手段42Dがセンサ5Eからの出力値を採取するサンプリング間隔である。
算出手段43Dは、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42Dにより取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出する。ここで、第1期間とは、第1移動平均を算出するための間隔であり、所定間隔(サンプリング間隔)と移動平均のサンプル数とに基づいて算出される。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」である場合、第1期間は3(sec)(=1sec×(4-1))として算出される。
図9は、回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eの位置と、X軸方向の加速度x、Y軸方向の加速度y、Z軸方向の加速度zとを模式的に説明した説明図である。ここでは、回転体10D2は時計回りに回転する。センサ5Eは、回転体10D2の回転に応じて、位置5E1から位置5E8までを示している。
図9に示すように、回転体10D2は一定速度で回転しているとき、センサ5Eは、重力方向(紙面下方向)に重力加速度gがかかっているので、t時点における位置5E1にあるときの加速度(x,y,z)=(0,-g、0)となる。このときの加速度(x,y,z)の和SUM(t)は、“-g”となる。センサ5Eが、(t+1)時点における位置5E2にあるときの加速度(x,y,z)は、(g/√2,-g/√2,0)となる。このときの加速度(x,y,z)の和SUM(t+1)は、“0”となる。そして、t時点における和SUM(t)と(t+1)時点における和SUM(t+1)との差分絶対値DEFF(t+1)は、“g”となる。
このようにして、t時点における和SUM(t)と(t+1)時点における和SUM(t+1)との差分絶対値DEFF(t+1)を算出する。同様に、動作取得手段42Dは、(t+1)時点における和SUM(t+1)と(t+2)時点における和SUM(t+2)との差分絶対値DEFF(t+2)を算出する。
表1に、t時点においてセンサ5Eが位置5E1にあるときから(t+7)時点においてセンサ5Eが位置5E8にあるときまでの加速度(x,y,z)、和SUM、差分絶対値DEFFとを示す。
ここで、差分絶対値DEFFが、加速度の変化の大きさを示しており、回転体10D2が動作しているかを見つける鍵となる。そこで、動作取得手段42Dは、この差分絶対値DEFFを、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得する。
閾値記憶部44Dは、閾値判定手段45Dが判定のために用いる閾値情報を記憶している。
閾値判定手段45Dは、算出手段43Dにより算出された第1移動平均が予め定めた第1閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第1閾値は、任意に設定され、例えば、センサ5Eから出力されるt時点の加速度と(t+1)時点の加速度との差分絶対値の平均値を移動平均サンプル数で除算した値以上として設定される。閾値判定手段45Dは、判定結果に基づいて、機械加工装置10Dにおける稼働/非稼働情報を生成する。ここで、稼働/非稼働情報とは、センサIDと、時刻情報と、機械加工装置10Dにおいて非稼働から稼働に移行したことを示す情報、または機械加工装置10Dにおいて稼働から非稼働に移行したことを示す情報とが関連付けられた情報である。
図10は、本発明の変形例1である監視装置4Dにおける稼働/非稼働情報の生成を説明した説明図である。この説明図におけるグラフでは、X軸は所定間隔ごとに割り当てられたサンプリング番号を示している。
図10に示すように、センサ5Eから出力される加速度を符号501で示している。センサ5Eから出力されるt時点の加速度と(t+1)時点の加速度との差分絶対値DEFFを符号502で示している。
算出手段43Dは、ノイズを除去して正確な稼働/非稼働を把握するために、算出手段43Aは、第1期間内における動作取得手段42Dにより取得した差分絶対値(動作可否値)502の移動平均を第1移動平均503として算出している。ここでは、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」である。第1移動平均503は、第1期間として直近の過去3(sec)分に含まれる4点の差分絶対値(動作可否値)502の平均を順次算出された値である。
閾値判定手段45Dは、算出手段43Dにより算出された第1移動平均503が予め定めた第1閾値601を超えたか否かを判定する。
図10に示した例では、t31時点において、第1移動平均503が第1閾値601を超えている。
そこで、閾値判定手段45Dは、第1移動平均503が第1閾値601を超えた開始時点であるt31時点以降を稼働期間とする。
このようにして、閾値判定手段45Dは、判定結果に基づいて、機械加工装置10Dにおける稼働/非稼働情報を生成する。
送受信手段47Aは、閾値判定手段45Dにより生成された稼働/非稼働情報を、データ収集装置3Aへ送信する。
このように、本発明の変形例1である監視装置4Dによれば、動作取得手段42Dが、機械加工装置10Cの回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eから出力されるt時点の加速度と(t+1)時点の加速度との差分絶対値DEFFを、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得し、算出手段43Dが、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42Dにより取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出するので、ノイズが発生したとしても、適切に稼働/非稼働を把握することができる。
なお、本発明の変形例1である監視装置4Dでは、動作取得手段42Dは、機械加工装置10Cの回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eから出力されるt時点における加速度の和SUM(t)と(t+1)時点における加速度の和SUM(t+1)との差分絶対値DEFF(t+1)を、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得したが、X軸方向の加速度x、Y軸方向の加速度y、Z軸方向の加速度zのうちいずれかの加速度を用いて差分絶対値DEFFを求めるようにしてもよい。
具体的には、図9に示した例において、例えば、動作取得手段42Dは、センサ5Eから出力されるt時点における加速度xと(t+1)時点における加速度xとの差分絶対値DEFF(t+1)を、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得するようにしてもよい。
表2に、t時点においてセンサ5Eが位置5E1にあるときから(t+7)時点においてセンサ5Eが位置5E8にあるときまでの加速度(x,y,z)、和SUM、差分絶対値DEFFとを示す。
動作取得手段42Dは、この差分絶対値DEFFを、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得する。
また、下記の(数式1)に示すように、X軸方向の加速度x、Y軸方向の加速度y、Z軸方向の加速度zの成分のそれぞれの差分の絶対値を加算することにより差分絶対値DEFFを算出するようにしてもよい。
表3に、t時点においてセンサ5Eが位置5E1にあるときから(t+7)時点においてセンサ5Eが位置5E8にあるときまでの加速度(x,y,z)、差分絶対値DEFFとを示す。
このように、差分の絶対値を加算することにより差分絶対値DEFFを算出することにより、変化の違いがより鮮明になる。そのため、各軸単独の差分の絶対値より汎用的に使え、どの方向に変化しても変化を拾えることになり、単純な加速度xと加速度yと加速度zの合計値の差分より変化がより明確となる。例えば、加速度xがプラス、加速度yがマイナスになっても、それぞれの絶対値であれば対応することができる。
なお、本発明の変形例1である監視装置4Dでは、センサ5Eは、回転運動する回転体10D2に取り付けられたが、回転体に限らず、往復運動するスライド部材に取り付けられていていてもよい。
この場合であっても、動作取得手段42Dは、機械加工装置10Cの回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eから出力されるt時点における加速度の和SUM(t)と(t+1)時点における加速度の和SUM(t+1)との差分絶対値DEFF(t+1)を、回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値(動作値)として取得するようにしてもよいし、X軸方向の加速度x、Y軸方向の加速度y、Z軸方向の加速度zのうちいずれかの加速度を用いて差分絶対値DEFFを求めるようにしてもよい。
<変形例2>
本発明の一実施形態である監視システム1の監視装置4Cでは、動作取得手段42C1が、機械加工装置10Cのモータ10C1に取り付けられたセンサ5Cから所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Cの切削歯10C2が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得し、動作取得手段42C2が、機械加工装置10Cのモータ10C1に取り付けられたセンサ5Dから第2所定間隔で出力される出力値に基づいて機械加工装置10Cの切削歯10C2が動作したか否かを示す動作状態値を取得した。
本発明の変形例2である監視システム1の監視装置4Eでは、動作取得手段42C1が、機械加工装置10Dのモータ10D1に取り付けられたセンサ5Cから第1所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Cの切削歯10C2が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得し、動作取得手段42E2が、機械加工装置10Dの回転体10D2に取り付けられた加速度センサ5Eから第2所定間隔で出力されるt時点における加速度と(t+1)時点における加速度との差分絶対値に基づいて機械加工装置10Dの回転体10D2が動作したか否かを示す動作状態値を取得する。
図11は、本発明の変形例2である監視装置4Eの機能構成を示した機能構成図である。
監視装置4Eは、センサ5C,5Eにより検出された機械加工装置10Dの状態を取得する。
機械加工装置10Dは、機械加工を行う装置であり、モータ10D1などの駆動装置により回転体10D2を回転する。
センサ5Cは、センサ5Aと同様に、機械加工装置10Cのモータ10C1へ供給される電圧を検出している。モータに電源が投入されるとセンサ5Cはオンを検出し、モータへの電源供給が停止するとセンサ5Cはオフを検出する。
センサ5Eは、回転体10D2に取り付けられた加速度センサであり、回転体10D2の回転方向における加速度や、重力方向を検出する。
監視装置4Eは、センサ5Cからモータ10D1への供給電圧のオン/オフ信号が入力され、センサ5Eから回転体10D2の回転方向における加速度および重力方向のデータが入力され、モータ10D1により動作する回転体10D2の稼働/非稼働情報と、稼働時間内の動作回数情報とをデータ収集装置3Bへ出力する。
監視装置4Eは、データ記憶部41Eと、動作取得手段42C1,42E2と、算出手段43C1,43E2と、閾値記憶部44Eと、閾値判定手段45Eと、計数手段46Eと、送受信手段47Cとを備えている。
データ記憶部41Eは、センサ5Cを一意に識別するセンサIDと関連付けられた切削歯10C2の稼働/非稼働情報と、センサ5Eを一意に識別するセンサIDと関連付けられた回転体10D2の動作回数情報とを記憶している。
動作取得手段42C1は、機械加工装置10Dのモータ10D1に取り付けられたセンサ5Cから第1所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Dの回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得する。動作取得手段42E2は、機械加工装置10Dの回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eから第2所定間隔で出力されるt時点における加速度と(t+1)時点における加速度との差分絶対値に基づいて機械加工装置が動作したか否かを示す動作状態値を取得する。
算出手段43C1は、所定間隔より長い第1期間内における動作取得手段42C1により取得した動作可否値の移動平均を第1移動平均として算出する。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「4」である場合、第1期間は3(sec)(=1sec×(4-1))として算出される。
算出手段43E2は、所定間隔より長く第1期間より短い第2期間内における動作取得手段42E2により取得した動作状態値の移動平均を第2移動平均として算出する。例えば、所定間隔(サンプリング間隔)が1(sec)で、サンプル数が「3」である場合、第2期間は2(sec)(=1sec×(3-1))として算出される。
動作取得手段42C1が、センサ5Cからのオン/オフ信号を動作可否値として取得した場合、算出手段43C1は、直近の過去の第1期間内のオン/オフ信号の平均を第1移動平均として順次算出する。
また、動作取得手段42E2が、センサ5Eから第2所定間隔で出力されるt時点における加速度と(t+1)時点における加速度との差分絶対値に基づいて機械加工装置が動作したか否かを示す動作状態値を取得した場合、算出手段43E2は、第2所定間隔より長い第2期間内における動作取得手段42E2により取得した動作状態値の移動平均を第2移動平均として算出する。
閾値記憶部44Eは、閾値判定手段45Eが判定のために用いる第1閾値と第2閾値とを閾値情報として記憶している。
閾値判定手段45Eは、算出手段43C1により算出された第1移動平均が予め定めた第1閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第1閾値は、任意に設定され、例えば、センサ5Aからのオン/オフ信号の平均値を移動平均サンプル数で除算した値以上とする。ここでは、「0.3」に設定されている。
また、閾値判定手段45Eは、算出手段43E2により算出された第2移動平均が予め定めた第2閾値を超えたか否かを判定する。例えば、第2閾値は、第1閾値より大きい「0.35」に設定されている。
計数手段46Eは、閾値判定手段45Eによる判定結果に基づいて、機械加工装置10Dにおける稼働/非稼働情報を生成するとともに、機械加工装置10Dにおける稼働時間ごとの動作回数を計数する。
送受信手段47Cは、計数手段46Eにより生成された稼働/非稼働情報と動作回数とを、データ収集装置3Bへ送信する。
以上のように、本発明の変形例2である監視装置4Eによれば、動作取得手段42C1が、機械加工装置10Dのモータ10D1に取り付けられたセンサ5Cから第1所定間隔で出力される出力値に基づいて、機械加工装置10Dの回転体10D2が動作可能となったか否かを示す動作可否値を取得し、動作取得手段42E2は、機械加工装置10Dの回転体10D2に取り付けられたセンサ5Eから第2所定間隔で出力されるt時点における加速度と(t+1)時点における加速度との差分絶対値に基づいて機械加工装置が動作したか否かを示す動作状態値を取得する。
そのため、センサ5Cと、センサ5Eの出力値を採取することにより、センサ5Cまたはセンサ5Eの出力値にノイズが含まれていたとしても、適切に機械加工装置10Dの稼働/非稼働を把握することができるとともに、稼働期間ごとに機械加工装置10Dの動作回数を検出することができる。
これにより、機械加工装置10Dが稼働している期間のうち、実際に動作している時間がどの程度あるのかを定量的に把握することができ、作業効率の改善活動などに役立てることができる。
また、上述した実施形態は、コンピュータにインストールした監視プログラムを実行させることにより実現することもできる。