JP7055325B2 - 芳香分子を担持でき、該担持した芳香分子を徐放できる担体が固定された薄膜 - Google Patents
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消臭剤は、加齢臭(原因化合物:2‐ノネナール)や、汗臭(原因化合物:アンモニア、皮脂酸化物等)、糞尿臭(原因化合物:アンモニア、3‐メチルインドール等)などの悪臭を標的とし、その消臭方法には、物理吸着法として疎水性分子を捕捉する環状オリゴ糖を用いる方法(非特許文献1、特許文献1)、吸水性多糖微粒子を用いる方法(特許文献2、3)、多孔質無機材料(活性炭・ゼオライトなど)を用いる方法(非特許文献2、特許文献4、5)等があり、化学吸着法として金属錯体などを用いる方法(非特許文献3、特許文献6)等があり、生物学的手法として抗菌性銀ナノ粒子を用いる方法(非特許文献4、特許文献7)等がある。
芳香剤は香料を配合した香水が代表例であり、悪臭を香りでごまかす感覚的消臭法に分類され、しばしば前者と組合せて使用する。
これら消臭剤や芳香剤は、部屋などに据え置く形態で利用される。一方で、近年では、液状、ゲル状、粉末状の形態も世に出回ってきている。
に適用する場合には、塗布又は噴霧することが通例である。しかし、その有効成分は汗などで流れてしまうほか、におい分子が揮発性であるためにすぐに効果が薄れてしまうなど、その芳香能や消臭能の持続性を向上するためには改良の余地がある。
本発明は、芳香能及び/又は消臭能が持続する薄膜の提供を課題とする。
〔2〕芳香分子を徐放できる担体が固定され、該担体に該芳香分子が担持された薄膜。
〔3〕前記芳香分子が、モノテルペン炭化水素類、セスキテルペン炭化水素類、モノテルペンアルコール類、セスキテルペンアルコール類、ジテルペンアルコール類、テルペン系アルデヒド類、芳香族アルデヒド類、ケトン類、エステル類、フェノール類、オキシド類、及びラクトン類からなる群から選択される1以上である、〔1〕又は〔2〕に記載の薄膜。
〔4〕前記担体が、環状オリゴ糖、ポリ酸、メソポーラスシリカ粒子、及び銀ナノ粒子からなる群から選択される1以上である、〔1〕~〔3〕のいずれかに記載の薄膜。
〔5〕前記環状オリゴ糖がγ‐シクロデキストリンである、〔4〕に記載の薄膜。
〔6〕(A)芳香分子を担持でき、該芳香分子を徐放できる担体が固定された薄膜、及び(B)該芳香分子を含む、消臭及び芳香のためのキット。
体が固定された薄膜である。本実施形態に係る薄膜は、固定された担体に芳香分子が担持されていない状態の薄膜である。固定された担体に芳香分子が担持された状態の薄膜については、本発明の他の実施形態として後述する。
また、後述する参考例2(担体が薄膜に固定されていない場合、すなわち担体単独の場合)に示されるように、担持されたにおい分子が他のにおい分子に置換されやすいことか
ら、β体、γ体が好ましく、γ体がより好ましい。
また、徐放性の観点からはβ体、γ体が好ましく、γ体がより好ましい。
薄膜を貼付する領域が芳香分子や悪臭を発する分子を多く含まないような環境においては、担体に芳香分子を担持させずに薄膜を貼付してから噴霧等により芳香分子を直接的に担体に担持させるのが好ましい。すなわち、薄膜を貼付する領域が悪臭を発する分子よりも芳香分子を多く含むような環境、例えば、薄膜を貼付する前に香水等が噴霧等されたような環境においては、担体に芳香分子を担持させずに薄膜を貼付し、体表面から発散した芳香分子をそこで担体に担持させるのが好ましい。
該態様においては、当該芳香分子を第1のにおい分子とするならば、該第1のにおい分子が第2のにおい分子に置換されやすい担体であってもよいし、置換されにくい担体であってもよい。仮に、第1のにおい分子が第2のにおい分子に置換されやすいとしても、悪臭を発する分子よりも芳香分子が多い該環境においては、両者が同一種のにおい分子となる可能性が大きく、芳香の効果がより長時間持続することになるからである。
本実施形態の具体例は、消臭及び芳香を目的として薄膜を皮膚等の体表面に貼付して用いる態様である。
薄膜を貼付する領域が芳香分子よりも悪臭を発する分子を多く含むような環境において、担体に芳香分子を担持させてから薄膜を貼付するのが好ましい。
該態様においては、悪臭を発する分子を第1のにおい分子とし、芳香分子を第2のにおい分子とするならば、担体は該第1のにおい分子を担持するも、該第1のにおい分子が第2のにおい分子に置換されやすい担体であることが好ましい。
また、該薄膜は無色であっても有色であってもよいが、該薄膜は皮膚等の体表面に貼付されることがあるため無色であることが好ましく、有色であっても貼付されるその皮膚の色に近く、目立たない色であることが好ましい。
また、該薄膜は透明であっても不透明であってもよいが、該薄膜は皮膚等の体表面に貼付されることがあるため透明であることが好ましく、不透明であっても貼付されるその皮膚の色に近くなるような不透明さであることが好ましい。該薄膜の透過率は、可視光波長400-700nmの光を用いた場合、通常80%以上、好ましくは85%以上、より好ましくは90%以上である。一方で上限は大きい方が好ましいため、通常100%以下である。
以上であり、一方、通常2000nm以下、好ましくは1500nm以下、より好ましくは1000nm以下である。本発明の「薄膜」とは、該膜厚範囲にある膜を指す。膜厚が20nm以上であることにより薄膜のハンドリングがしやすく、一方で、2000nm以下であることにより薄膜の接着性が良化し、さらに皮膚等に貼付した際に装着感がなくて好ましい。
膜厚は、製膜時の条件により適宜調整することができる。例えば、膜の素材の濃度や、スピンコートにより製膜する場合の回転数や回転時間等の条件を調整することにより、適宜調整できる。膜厚は、公知の方法で測定することができ、特に制限されない。例えば、後述する実施例に記載するように、シリコンウェーハ上に製造した薄膜の表面の一部をピンセットで削り、シリコンウェーハを露出させ、触針式段差計を用いて測定する方法が挙げられる。
例えば、まず、表面が平滑な基材上に犠牲層となる高分子膜を展開し、その上に、薄膜の素材層を展開する。該基材は板状のもの(すなわち、基板)であってよい。
該基材の素材としては、例えば、シリコン、シリコンゴム、シリカ、ガラス、マイカ、グラファイトなどのカーボン材料、ポリエチレン、ポリプロピレン、セロハン、エラストマーなどの高分子材料、アパタイトなどのカルシウム化合物等が挙げられる。好ましい素材はシリコンであり、好ましい基材としてはシリコンウェーハである。いずれも市販の製品を用いることができる。
犠牲層となる高分子膜の展開方法、その上への薄膜の素材層の展開方法に特に制限はなく、例えばスピンコート等の常法に従うことができる。また、膜厚は、製膜時の条件により適宜調整することができる。例えば、濃度や、スピンコートにより製膜する場合の回転数や回転時間等の条件を調整することにより、適宜調整できる。
挙げられ、いずれも常法により行うことができる。さらなる具体例としては、シリコンウェーハに貼付し、デシケータ内で乾燥するなどして保存することもできる。
(A)は、液性媒体中に保存されていてもよいし、乾燥状態で保存されていても構わない。また、(B)は、使用前に適宜濃縮されていてもよく、使用直前に水等で適宜希釈する態様でもよい。(A)及び(B)に関するその他の事項については、既出の説明や好ましい条件が適用される。
また、該キットは、薄膜を皮膚等の体表面に貼付して用いる態様に関する上記具体例を記載した説明書等をさらに含めることもできる。
担体として、3種類の環状オリゴ糖(α‐シクロデキストリン、β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリン、和光純薬工業社製)を使用した。また、におい分子として、リナロール(芳香分子、シグマ・アルドリッチ社製)、あるいはトランス‐2‐ノネナール(悪臭を発する分子、東京化成社製)を使用した。
3種類の環状オリゴ糖(0.88 mmol)をそれぞれ10 mLの蒸留水/エタノール混合溶液(2/1, 体積比)に混合し、スターラーを用いて溶解させた。得られた各環状オリゴ糖溶液に、リナロールあるいはトランス‐2‐ノネナールのエタノール溶液(1.1 mmol, 1.8 mL)を添加し、撹拌した(r.t., 24 h)。撹拌後に得られた析出物を遠心分離(3000 rpm, 10
min)にて精製し、真空乾燥して、環状オリゴ糖がにおい分子を担持した状態(これを、「環状オリゴ糖‐におい分子複合体」や単に「複合体」と称することがある。)を回収した。各複合体(約5 mg)を重水に溶解させ、核磁気共鳴(NMR, AVANCE 500, Bruker社製)分析に供し、環状オリゴ糖に対し、環状オリゴ糖が担持したにおい分子のモル比を算出した。
トランス‐2‐ノネナールについても同様に検討したところ、両者ともに担持することが確認できた(図1b, β‐シクロデキストリンの場合のモル比: 0.80 ± 0.01, γ‐シクロデキストリンの場合のモル比: 1.10 ± 0.01)。
参考例1に従って製造したリナロールを担持した環状オリゴ糖(β‐シクロデキストリン、γ‐シクロデキストリン)を、それぞれ蒸留水に溶解した。続いて、各環状オリゴ糖に対して10等量のトランス‐2‐ノネナールの蒸留水/エタノール混合溶液(2/1, 体積
比)を添加し、室温で24時間撹拌した。撹拌後に得られた析出物を遠心分離(3000 rpm, 10 min)にて精製し、真空乾燥して複合体を回収した。各複合体(約5 mg)を重水に溶解させ、NMR分析に供した。
図3に環状オリゴ糖を固定した薄膜の製造法の概略図を示す。
(1) キトサンからなる薄膜の製造
P型シリコンウェーハ(ケイ・エス・ティ・ワールド社製、直径: 100 ± 0.5 mm, 厚さ: 525 ± 25 μm, 酸化膜: 200 nm, 結晶面:110)を20 × 20 mmのサイズにカットして使用した(図3a)。1, 4-ジオキサン(和光純薬工業社製)に溶解させた酢酸セルロース溶液(40 mg/mL, 酢化度: 55%, ダイセル社製)をシリコンウェーハ上にスピンコート(4000 rpm, 40 s, MS-A 100, ミカサ社製)し、乾燥させ(50℃, 1 min)、犠牲膜とした(図3b)。次いで、2% (v/v)の酢酸に溶解させたキトサン水溶液(10 mg/mL, ナカライテスク社製, 重量平均分子量: 88,000)をスピンコート(3000~8000 rpm, 60 s)して乾燥させ(50℃, 1 min)、キトサンからなる薄膜をシリコンウェーハ上に製造した(図3c)。
(2) 環状オリゴ糖の固定
環状オリゴ糖としてγ‐シクロデキストリンの例を示す。ジメチルホルムアミド(DMF,
和光純薬工業社製)に溶解させたメチレンジフェニル 4,4’-ジイソシアネート(MDI, 15 mM, 東京化成社製)とγ‐シクロデキストリン(3.8 mM, 和光純薬工業社製)の混合溶液(0.5 mL)に、触媒としてトリエチルアミン(2.5 mM)を添加して溶液とし、この溶液を、(1)で基板上に製造したキトサン薄膜に滴下し、加熱(70℃, 1 h)した後、その表面を過剰のDMFで3回洗浄し、γ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を製造した(図3d)。
(3) 薄膜の剥離
(2)で得た基板をアセトン溶液に浸漬して犠牲層の酢酸セルロースを溶解させ、γ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を基板から剥離した(図3e)。
実施例1の(2)において、キトサン薄膜にγ‐シクロデキストリンを固定しなかった(ただし、MDI架橋あり)こと以外は実施例1と同様にしたものを比較例1とした。
(1) 薄膜の目視観察ならびに薄膜表面の電子顕微鏡観察
実施例1の(1)において、キトサン水溶液を6000 rpm, 60 sの条件でスピンコートした薄膜の結果を図4に示す。実施例2の(3)に従って、基板から剥離したγ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜は、基板と同じサイズを維持し、かつ透明であることが目視で確認できた(図4a)。また、剥離した薄膜を酸化アルミニウムメンブレンフィルター(Anodisk(登録商標)25, 孔径: 0.1 μm, 直径: 25 mm, GEヘルスケアライフサイエンス社製)にすくい取り、デシケータ内で乾燥させた。薄膜の表面を走査型電子顕微鏡(FE-SEM S-4800, 日立ハイテクノロジーズ社製)を用いて観察したところ、その表面は平滑で欠陥のない薄膜であることを確認した(図4b)。
(2) 薄膜の膜厚
実施例1の(3)に従って、基板から剥離したγ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を、別のシリコンウェーハに貼付し、デシケータ内で乾燥させた。薄膜の表面の一部をピンセットで削り、シリコンウェーハをむき出しにした。触針式段差計(Dektak(登録商標)DXT-E, Bruker社製)を用いて、シリコンウェーハと薄膜の段差を測定し、膜厚とした。その結果、乾燥後のγ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜の膜厚は、キトサン水溶液の回転数の増大に伴って減少することを確認した(図5, 回転数: 3000 rpm, 4000 rpm, 6000 rpm, 8000 rpmの順に、それぞれ膜厚: 125 ± 8 nm, 111 ± 9 nm, 83 ± 4 nm, 81 ± 10 nm)。これは、膜厚は回転数によって任意に制御できることを意味する。
(3) 薄膜の赤外分光分析
γ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を臭化カリウム粉末(約130 mg)と混合して赤外分光用のディスクを作成し、赤外分光分析(FTIR-4800, 島津製作所製)に供した。結果を図6dに示す。
比較例1で製造した、γ‐シクロデキストリンを固定しなかったキトサン薄膜(ただし、MDI架橋あり)を用いたこと以外は、実施例2の(3)と同様にしたものを比較例2-1とした。結果を図6cに示す。
MDI粉末を用いたこと以外は、実施例2の(3)と同様にしたものを比較例2-2とした。結果を図6bに示す。
キトサン粉末を用いたこと以外は、実施例2の(3)と同様にしたものを比較例2-3とした。結果を図6aに示す。
実施例1の(3)に従って、基板から剥離したγ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を、別のシリコンウェーハに貼付し、デシケータ内で乾燥させた。得られた薄膜をリナロール(200 μL)と直接触れないように密閉容器(容量 350 mL)に入れ、静置した(r.t., 15 h)。その後、重水素化ジメチルスルホキシド(DMSO-d6, 0.8 mL, シグマ・アルドリッチ社製)に薄膜を浸漬させて担持したリナロールを抽出し、内部標準物質としてベンジルアルコール(100 μL/mL in DMSO-d6, 10 μL, シグマ・アルドリッチ社製)を加え、核磁気共鳴(NMR, AVANCE 500, Bruker社製)分析に供した。具体的には、リナロールのメチル基由来(1.6 ppm)のプロトンの積分値と、ベンジルアルコールの1位由来(4.5
ppm)のプロトンピークの積分値を比較により、薄膜の単位面積当たりに対するリナロールの担持量を算出した。
γ‐シクロデキストリンを固定しなかったキトサン薄膜(ただし、MDI架橋あり)を用いたこと以外は、実施例3と同様にしたものを比較例3-1とした。
キトサン薄膜のみとしたこと以外は、実施例3と同様にしたものを比較例3-2とした。
シクロデキストリンを固定しなかったキトサン薄膜(ただし、MDI架橋あり)ではわずかにリナロールが担持したが(0.56 ± 0.28 nmol/cm2)、それと比較して、γ‐シクロデキストリンを固定したキトサン薄膜では、有意にリナロールを担持することが分かった(3.32 ± 0.63 nmol/cm2)。これは、γ‐シクロデキストリンの固定により、におい分子担持能を付与できたことを意味する。
実施例1の(3)に従って、基板から剥離したγ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を、直径10 mmの円形に切り抜いたポリエチレン基板(厚み1 mm, アズワン社製)に貼付した。薄膜表面に30%リナロールのエタノール溶液を10 μL滴下し、恒温恒湿下(22℃, RH: 40%) 中に静置した。経時的に基板を取り出して10 mLサンプル瓶に入れ、セプタムラバーで密閉した。5分間静置後、気体捕集ポンプ(AP-20, KITAGAWA社製; NeedlEx, 信和化工社製)を用いてサンプル瓶内の気体50 mLを採取し、ガスクロマトグラフィー(GC-8A, 島津製作所製)分析に供し、気相中のリナロール濃度を定量した。
γ‐シクロデキストリン固定キトサン薄膜を貼付しないこと以外は実施例4と同様にしたものを比較例4とした。
Claims (7)
- 芳香分子を担持でき、該担持した芳香分子を徐放できる担体が薄膜素材層の一方の表面上に単層又は複数層状に固定された薄膜であって、
膜厚が、20nm以上2000nm以下であり、
前記薄膜素材層が、キトサン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ポリ乳酸、乳酸とグリコール酸との共重合体、及びポリカプロラクトンからなる群から選択される1種以上を含む、薄膜。 - 芳香分子を徐放できる担体が薄膜素材層の一方の表面上に単層又は複数層状に固定され、該担体に該芳香分子が担持された薄膜であって、
膜厚が、20nm以上2000nm以下であり、
前記薄膜素材層が、キトサン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ポリ乳酸、乳酸とグリコール酸との共重合体、及びポリカプロラクトンからなる群から選択される1種以上を含む、薄膜。 - 前記芳香分子が、モノテルペン炭化水素類、セスキテルペン炭化水素類、モノテルペンアルコール類、セスキテルペンアルコール類、ジテルペンアルコール類、テルペン系アルデヒド類、芳香族アルデヒド類、ケトン類、エステル類、フェノール類、オキシド類、及びラクトン類からなる群から選択される1以上である、請求項1又は2に記載の薄膜。
- 前記担体が、環状オリゴ糖、ポリ酸、メソポーラスシリカ粒子、及び銀ナノ粒子からなる群から選択される1以上である、請求項1~3のいずれか1項に記載の薄膜。
- 前記環状オリゴ糖がγ‐シクロデキストリンである、請求項4に記載の薄膜。
- 前記薄膜が無孔膜、多孔膜、又は網目構造を有する膜である、請求項1~5のいずれか1項に記載の薄膜。
- (A)芳香分子を担持でき、該担持した芳香分子を徐放できる担体が薄膜素材層の一方の表面上に単層又は複数層状に固定された薄膜であって、
膜厚が、20nm以上2000nm以下であり、
前記薄膜素材層が、キトサン、アルギン酸、ヒアルロン酸、ポリ乳酸、乳酸とグリコール酸との共重合体、及びポリカプロラクトンからなる群から選択される1種以上を含む薄膜、及び
(B)該芳香分子を含み、
前記(B)芳香分子が、前記担体に担持されていない、消臭及び/又は芳香のためのキット。
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