JP7054601B2 - 直流遮断装置 - Google Patents

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本発明の実施形態は、直流遮断装置に関する。
直流遮断装置は、直流では交流のようにゼロクロスしないため、遮断時のエネルギの処理をどのようにするか、さまざま方式が検討され、提案されている。
高圧直流送電システムに用いられるような直流遮断装置では、通常流れる直流電流が大きいため、主遮断器を機械遮断器とすることによって、損失を改善し、放熱機構を簡素化することができる。一方で、機械遮断器の両端電圧をゼロクロスさせるために、遮断動作時に機械遮断器に逆電圧を印加する機構を追加する必要がある。
このような機能を実現するために逆電圧印加回路を機械遮断器の両端に接続する場合がある(たとえば、特許文献1等)。逆電圧印加回路は、印加する逆電圧の大きさに応じて、複数個直列接続されるので、そのうちの一部の回路に機能上の不具合が生じた場合のために、バイパス回路が設けられることがある。
このバイパス機能自体に短絡故障等の不具合が生じた場合には、直流遮断装置全体の機能不良となることがあるので、事前に不具合を検出することが望ましい。
しかしながら、通常、逆電圧印加回路には電流が流れていないので、バイパス回路の短絡故障を検出することが困難である。
特開2016-162713号公報
実施形態は、電流を流さずに逆電圧印加回路のバイパス回路の故障の有無を判定するためのデータを取得する直流遮断装置を提供する。
実施形態に係る直流遮断装置は、直流線路に挿入され得る機械遮断器と、前記機械式遮断器に並列に接続されて、前記機械遮断器が遮断されるときに流れている電流を打ち消すように前記機械遮断器の両端に逆電圧を印加するように直列接続された複数の逆電圧印加回路と、前記機械遮断器および前記逆電圧印加回路の動作を制御する制御信号を生成する制御部と、を備える。前記複数の逆電圧印加回路は、第1抵抗器と、前記第1抵抗器に直列に接続された第2抵抗器と、第3抵抗器と、前記第3抵抗器に直列に接続された第4抵抗器と、前記第1抵抗器および前記第2抵抗器の直列回路、ならびに、前記第3抵抗器および前記第4抵抗器の直列回路に並列に接続され、直流電圧が印加されたコンデンサと、前記第1抵抗器および前記第2抵抗器の接続ノードに接続された第1端子と、前記第3抵抗器および前記第4抵抗器の接続ノードに接続された第2端子と、前記第1端子と前記コンデンサの低電位側の端子との間に主端子で接続された第1スイッチング素子と、前記コンデンサの高電位側の端子と前記第2端子との間に主端子で接続された第2スイッチング素子と、前記第1端子と前記第2端子との間に接続され、前記第1~第4抵抗器のいずれの抵抗値よりも小さい抵抗値を有する第5抵抗器と、前記第1端子にアノード端子が接続され、前記第2端子にカソード端子が接続された第1サイリスタと、をそれぞれ含む。前記制御部は、前記機械遮断器が閉じており、前記逆電圧印加回路が前記逆電圧を出力していない場合に、前記複数の逆電圧印加回路のうちの1つの逆電圧印加回路の前記第1スイッチング素子または前記第2スイッチング素子をターンオンし、前記1つの逆電圧印加回路の前記第5抵抗器の両端の電圧を検出する。
本実施形態では、電流を流さずに逆電圧印加回路の故障の有無を判定するためのデータを取得する直流遮断装置が実現される。
第1の実施形態に係る直流遮断装置の主要部を例示するブロック図である。 図2(a)は、第1の実施形態の直流遮断装置を例示するブロック図である。図2(b)は、図2(a)の直流遮断装置を備えた直流送電システムを例示するブロック図である。 図3(a)および図3(b)は、第1の実施形態の直流遮断装置の動作を説明するための模式的な等価回路図である。 図4(a)は、第2の実施形態に係る直流遮断装置を例示するブロック図である。図4(b)は、第2の実施形態の直流遮断装置の一部を例示する回路図である。
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施形態について説明する。
なお、図面は模式的または概念的なものであり、各部分の厚みと幅との関係、部分間の大きさの比率などは、必ずしも現実のものと同一とは限らない。また、同じ部分を表す場合であっても、図面により互いの寸法や比率が異なって表される場合もある。
なお、本願明細書と各図において、既出の図に関して前述したものと同様の要素には、同一の符号を付して詳細な説明を適宜省略する。
(第1の実施形態)
図1は、本実施形態に係る直流遮断装置の主要部を例示するブロック図である。
図1に示すように、本実施形態の直流遮断装置10は、機械遮断器40,50と、逆電圧印加回路70と、を備える。直流遮断装置10は、端子11a,11bを含んでおり、端子11a,11bを介して、直流線路に直列に接続される。この例の直流遮断装置10では、機械遮断器40,50が閉じている通常の動作時において、端子11aから端子11bに直流電流を流すことができる。
機械遮断器40,50は、端子11a,11b間で直列に接続されている。機械遮断器40が遮断した後に、機械遮断器50が遮断して、直流遮断装置10は、直流線路を遮断する。
逆電圧印加回路70は、機械遮断器40に並列に接続されている。逆電圧印加回路70は、複数個直列に接続されている。逆電圧印加回路70は、端子71a,71bをそれぞれ有しており、この端子を介して接続されている。逆電圧印加回路70は、機械遮断器40が遮断するときに動作して、機械遮断器40に流れる電流を打ち消す電流を流すように、機械遮断器40の両端に逆電圧を印加する。これにより、機械遮断器40のゼロクロスが実現され、機械遮断器40を遮断することができる。
逆電圧印加回路70は、サイリスタ72と、コンデンサ74と、スイッチング素子75,78と、ダイオード76,77と、抵抗器73,81~84と、を含む。サイリスタ72は、端子71a,71b間に並列に接続されている。サイリスタ72は、高電位側の端子71aにアノード端子が接続され、低電位側の端子71bにカソード端子が接続されている。サイリスタ72は、逆電圧印加回路70が不具合等によって正常に動作しないときに図示しない制御部からの指令によって導通するバイパス回路として機能する。正常に動作しない逆電圧印加回路70は、端子71a,71bをサイリスタ72によって短絡されることによってバイパスされる。
ダイオード76およびスイッチング素子75は、高電位側からこの順に直列に接続されている。ダイオード76およびスイッチング素子75の直列回路の接続ノードは、端子71aに接続されている。スイッチング素子78およびダイオード77は、高電位側からこの順に直列に接続されている。スイッチング素子78およびダイオード77の直列回路の接続ノードは、端子71bに接続されている。コンデンサ74は、ダイオード76およびスイッチング素子75の直列回路、ならびに、スイッチング素子78およびダイオード77の直列回路に並列に接続されている。
コンデンサ74は、充電されており、両端電圧がVdcとなるように図示しない安定化回路によって安定化されている。ダイオード76は、アノード端子が端子71aに接続され、カソード端子がコンデンサ74の高電位側の端子に接続されている。ダイオード77は、アノード端子がコンデンサ74の低電位側に端子に接続され、カソード端子が端子71bに接続されている。
抵抗器(第5抵抗器)73は、サイリスタ72に並列に接続されている。抵抗器73は、抵抗値R2を有する。抵抗器(第1~第4抵抗器)81~84は、スイッチング素子75、ダイオード76,77およびスイッチング素子78に、それぞれ並列に接続されている。抵抗器81~84は、好ましくは、ほぼ同一の抵抗値R1を有する。
抵抗器73の抵抗値R2は、サイリスタ72の誤点弧防止のために設けられており、サイリスタ72の転流動作を阻害しない程度の小さい値に設定されている。抵抗器81~84の抵抗値R1は、スイッチング素子75,78等のオフ時に端子71a,71bの電位を安定にするために設けられており、スイッチング素子75,78およびダイオード76,77の遮断時(オフ時)の等価抵抗よりも小さい値に設定されている。また、抵抗器81~84の抵抗値は、逆電圧印加回路70が動作していない場合にも電力を消費するため、電力消費を抑制するため十分大きい値を有している。抵抗値R1は、抵抗値R2よりも十分大きい値である。
なお、抵抗器81~84のそれぞれの抵抗値は、抵抗器73の抵抗値よりも十分大きければよく、必ずしもすべてが同一の値でなくともよい。
逆電圧印加回路70では、機械遮断器40が遮断動作に入る前に、制御信号によって、スイッチング素子75,78がオンする。コンデンサ74には図の向きに電圧Vdcが印加されているので、逆電圧印加回路70は、端子71aから端子71bに向かって正の電圧を出力する。逆電圧印加回路70がN個直列に接続されている場合には、もっとも低電位の端子71aに対するもっとも高電位の端子71bの電圧は、N×Vdcとなる。
機械遮断器40が遮断動作を開始する前に、逆電圧印加回路70によって、上述の逆電圧を印加し、機械遮断器40に流れる電流を相殺してゼロクロスを発生させる。その後、機械遮断器40は遮断される。
サイリスタ72は、通常動作時や遮断動作時においては、オフしている。サイリスタ72は、逆電圧印加回路70の動作に異常等があり、コンデンサ74に正常な電圧Vdcを保持することができない場合等に制御信号によりターンオンする。サイリスタ72がオンすることによって、異常のある逆電圧印加回路70はバイパスされる。
逆電圧印加回路70は、サイリスタ72が短絡故障すると、機械遮断器40の遮断のための十分な逆電圧を発生させることができないので、機械遮断器40を遮断することができず、直流遮断装置としての機能が損なわれるおそれがある。そこで、本実施形態の直流遮断装置10では、サイリスタ72の短絡故障を事前に検出する。サイリスタ72の短絡故障が検出された場合には、直流遮断装置10を事前に点検し、修理することが可能になる。
本実施形態では、通常の動作時に、N個の逆電圧印加回路70のいずれか1つにテスト信号を供給し、そのときの抵抗器73の両端の電圧を測定する。抵抗器73の両端の電圧があらかじめ設定された値よりも低い場合には、いずれかのサイリスタ72が短絡故障していると判断される。
より具体的には後述するが、N個の逆電圧印加回路70のうちのいずれか1つにスイッチング素子78またはスイッチング素子75のいずれかをオンさせるようにテスト信号を供給する。抵抗器81~84,73の抵抗値R1,R2の大小関係から、スイッチング素子78をオンさせている抵抗器73の両端電圧があらかじめ設定された電圧値よりも低い場合には、いずれかの逆電圧印加回路70のサイリスタ72が短絡故障していると判断できる。
図2(a)は、実施形態の直流遮断装置を例示するブロック図である。図2(b)は、図2(a)の直流遮断装置を備えた直流送電システムを例示するブロック図である。
図2(a)には、より具体的な直流遮断装置10の構成例が示されている。図2(a)に示すように、実施形態の直流遮断装置10は、機械遮断器40と、逆電圧印加回路70と、を備える。直流遮断装置10は、端子11a,11bを含んでいる。直流遮断装置10は、機械遮断器40に直列に接続された機械遮断器50をさらに備えており、機械遮断器40,50の直列回路は、端子11a,11b間に接続されている。
逆電圧印加回路70は、複数個直列に接続され、逆電圧印加回路70の直列回路は、機械遮断器40に並列に接続されている。
直流遮断装置10は、遮断回路20および制御部60をさらに含んでいる。この例では、機械遮断器40,50の直列回路には、並列に遮断回路20が接続されている。
遮断回路20は、半導体スイッチ素子21、スナバ回路23およびアレスタ26を含む。遮断回路20は、その端子22a,22bを介して、機械遮断器40,50の直列回路に並列に接続されている。
制御部60は、端子11cを含む。端子11cは、後述するように、電流検出器に接続され、制御部60は、端子11cを介して直流線路に流れる電流の情報を取得する。制御部60は、直流線路に流れる電流があらかじめ設定されたしきい値よりも低い場合には、直流遮断装置10を通常の動作モードに設定する。制御部60は、直流線路に流れる電流がしきい値以上となった場合には、直流遮断装置10を遮断モードに設定する。
通常の動作モードでは、制御部60は、機械遮断器40,50を閉じ、遮断回路20を遮断している。なお、逆電圧印加回路70は、動作を停止している。
遮断モードでは、制御部60は、機械遮断器40を開くために、逆電圧印加回路70を動作させる。具体的には、制御部60は、逆電圧印加回路70の各スイッチング素子75,78(図1)をオンさせて、機械遮断器40の両端に直流電流が流れている方向とは逆方向に電流が流れるように、逆電圧を印加する。
機械遮断器40に流れる電流がゼロクロスするときに、制御部60は、機械遮断器40を開放するように指令する。同時に制御部60は、遮断回路20の半導体スイッチ素子21をオンさせるように指令する。
半導体スイッチ素子21は、遮断電流を流した後に制御部60によって遮断され、遮断電流は、スナバ回路23に転流された後、アレスタ26に転流される。その後、機械遮断器50の両端の電圧が十分低くなったときに、機械遮断器50は開放される。
制御部60では、逆電圧印加回路70のサイリスタ72の短絡故障の有無をテストするテストモードは、通常の動作モードの期間に実行される。テストモードでは、制御部60は、テスト信号G1をN個の逆電圧印加回路70のいずれか1つに供給する。逆電圧印加回路70のスイッチング素子78がオンすることによって、サイリスタ72の両端の電圧、すなわち抵抗器73の両端の電圧に関する信号D1を検出し、信号D1の大きさによって、良否の判定をすることができる。
制御部60は、信号D1の大きさと、あらかじめ設定されたしきい値とを比較し、信号D1の大きさがしきい値よりも小さい場合に、逆電圧印加回路70のいずれかのサイリスタ72に短絡故障が生じていると判定する。そして、制御部60は、その判定結果を、端子11dを介して上位制御装置100に送信する。
制御部60は、自らがサイリスタ72の短絡故障を判定し、結果を上位制御装置100に送信する場合に限らない。たとえば、制御部60は、信号D1を取得した後、取得した信号D1を適切な形式に変換する等して上位制御装置100に送信し、上位制御装置100がサイリスタ72の短絡故障の有無の判定を行うようにしてももちろんよい。
図3(a)および図3(b)は、第1の実施形態の直流遮断装置の動作を説明するための模式的な等価回路図である。
図3(a)は、簡単のため、逆電圧印加回路70が2個直列に接続されている場合の等価回路が示されている。この等価回路は、抵抗値R1が、スイッチング素子やダイオードのオフ時の等価抵抗値に比べて十分に低く、また、抵抗値R2が抵抗値R1よりも十分に低いことから求められる。図3(b)のN個直列の場合についても同様である。
図3(a)に示すように、一方の逆電圧印加回路70(図では逆電圧印加回路2と表記し、他方の逆電圧印加回路70は逆電圧印加回路1と表記している)のスイッチング素子78がオンした場合には、両方の逆電圧印加回路70のサイリスタ72が正常である場合には、抵抗器73の両端電圧は、以下のように求められる。
V0={R2/(R1+R2)}×(Vdc/2) (1)
ここで、V0は、抵抗器73の両端の電圧である。
制御部60は、式(1)のV0をしきい値として、実際の抵抗器73の両端電圧の大きさV73を判定する。V73がV0よりも低い場合には、2つの逆電圧印加回路70のうちの少なくともいずれか一方のサイリスタ72が短絡故障していると判定される。
上述の議論は、N個の逆電圧印加回路70に容易に拡張することができる。
図3(b)は、N個の逆電圧印加回路70が直列に接続された場合の等価回路である。
図3(a)の場合と同様に、すべての逆電圧印加回路70においてサイリスタ72が正常である場合には、
V0’=Vdc×{(N-1)×R2+N×R1×R2}
/{R1+(N-1)×R2+N×R1×R2} (2)
ここで、V0’は、スイッチング素子78がオンされた逆電圧印加回路70(図では逆電圧印加回路Nと表記)の抵抗器73の両端電圧である。
この等価回路から、逆電圧印加回路Nのサイリスタ72が短絡故障した場合であっても、他の逆電圧印加回路のサイリスタ72が短絡故障した場合であっても、D1の大きさV73’は、V0’よりも低くなる。
逆電圧印加回路1~逆電圧印加回路(N-1)それぞれの抵抗器73の両端の電圧を測定すれば、どの逆電圧印加回路70のサイリスタ72が短絡故障しているかを判定することもできる。
上述では、いずれかの逆電圧印加回路70のスイッチング素子78をオンすることによって、抵抗器73の両端、すなわちサイリスタ72の両端の電圧を検出することによって、図3(a)および図3(b)の等価回路を得ている。ハイサイド側のスイッチング素子78をオンすることに代えて、ローサイド側のスイッチング素子75をオンすることによっても、R1≫R2の場合には、等価回路は多少異なるが、式(1)、(2)と同じ結果を得ることができる。
また、抵抗器81~84の抵抗値がそれぞれ異なる値であっても、式(1)、(2)に相当する数式を導出して、適切なしきい値を求めることができる。
本実施形態の直流遮断装置10の効果について説明する。
本実施形態の直流遮断装置10は、各スイッチング素子、ダイオード、およびサイリスタ72に、それぞれ並列に抵抗器を備えている。これら抵抗器の抵抗値は、並列接続されている素子のオフ状態の抵抗値に比べて十分低く設定されている。また、サイリスタに並列に接続された抵抗器の抵抗値は、各スイッチング素子およびダイオードにそれぞれ並列に接続された抵抗器の抵抗値よりも十分低い値に設定されている。
そのため、機械遮断器40が閉じている状態で、スイッチング素子75,78のうちのいずれかをオンすることによって、各逆電圧印加回路70のサイリスタ72の短絡故障の有無を、抵抗器73の両端の電圧を測定することで判定することができるようになる。
各抵抗器73,81~84は、逆電圧印加回路70の動作の安定化のために用いられているので、新たに部品を追加することなく、サイリスタ72の短絡故障の有無の判定が可能になる。
本実施形態では、直流遮断装置10が通常の動作において、機械遮断器40,50が閉じているときに、サイリスタ72の短絡故障の有無を判定することができるので、直流遮断装置10が接続された電力系統等を停止することなく、事前にサイリスタ72の短絡故障の有無を判定することができる。
抵抗器81~84の抵抗値は、通常の場合には、可能な限りにおいて十分大きな値に設定されているので、サイリスタ72の短絡故障のテストを行う場合にもほとんど電力損失を発生させることがない。
いずれかの逆電圧印加回路70のサイリスタ72の短絡故障を事前に判定することができるので、直流遮断装置10を電力系統等の基幹系に用いた場合であっても、サイリスタ72の故障による電力系統の停止を防止することができ、安定な電力供給を実現することができる。
(第2の実施形態)
上述した第1の実施形態では、直流遮断装置10は、端子11aから端子11bへの一方向の直流電流を遮断する。以下の実施形態では、両方向に直流電流を流し得るように拡張された直流遮断装置について説明する。
図4(a)は、本実施形態に係る直流遮断装置を例示するブロック図である。図4(b)は、本実施形態の直流遮断装置の一部を例示する回路図である。
図4(a)に示すように、本実施形態の直流遮断装置210では、上述の他の実施形態の場合と異なる逆電圧印加回路270を備える。逆電圧印加回路270の具体例は、図4(b)に示されている。逆電圧印加回路270は、上述の他の実施形態の場合と同様に、機械遮断器40が遮断する際に流れている電流を打ち消すように、逆電圧を機械遮断器40に印加する。逆電圧印加回路270は、打ち消す電流に応じた逆電圧を発生できるように、複数個直列接続されている。逆電圧印加回路270は、端子271a,271bを介して、それぞれ直列に接続されている。
直流遮断装置210は、端子211a,211bを介して、直流線路に接続される。上述したように、本実施形態では、端子211a,211b間のどちら向きに直流電流が流れてもよい。
双方向の電流に対応するために、本実施形態では、遮断回路20は逆直列に接続されている。つまり、この例では、隣接して直列接続された2つの遮断回路20では、端子22a同士が接続されている。その場合の他方の端子22bは、反対側に隣接して直列接続された遮断回路の端子22b同士が接続されている。この例では、直列接続された端部の逆電圧印加回路270の端子22bが、直流遮断装置210の端子211a,211bにそれぞれ接続されている。端部の逆電圧印加回路の端子22aを介して、端子211a,211bに接続するようにしてももちろんよい。
制御部260は、端子211cを介して、電流検出器に接続され、双方向の遮断電流を検出する。制御部260は、端子211dを介して、逆電圧印加回路270のサイリスタの短絡故障の有無を検査するための指令を受信し、結果を送信する。
図4(b)に示すように、逆電圧印加回路270は、上述の他の実施形態の場合のダイオード76,77をスイッチング素子276,277に置き換えたものである。また、双方向の直流電流に対応するため、サイリスタ72は逆並列に接続されている。
本実施形態では、両方向に流れ得る電流のうちいずれの方向に流れる電流が遮断すべき電流に達した場合であっても、逆電圧印加回路270は、その電流を打ち消すために印加する逆電圧を発生することができる。
遮断すべき直流電流が端子211aから端子211bに流れている場合には、スイッチング素子75,78がオンする。スイッチング素子276,277はオフしている。これにより、逆電圧印加回路270は、端子271aから端子271bに向かって高くなる直流電圧を出力する。遮断すべき直流電流が端子211bから端子211aに流れている場合には、スイッチング素子276,277がオンし、スイッチング素子75,78がオフする。これにより、逆電圧印加回路270は、端子271bから端子271aに向かって高くなる直流電圧を出力する。
本実施形態でも上述の他の実施形態の場合と同様に、通常の動作モードにおいてテストモードが起動される。テストモードでは、制御部260は、直列接続された逆電圧印加回路270のうちのいずれかに対して、テスト信号G1を送信する。テスト信号G1を受信する逆電圧印加回路270では、いずれかのスイッチング素子75,276,277,78をオンする。これにより、抵抗器73,81~84の等価回路(図3(a)および図3(b))が実現され、各抵抗器73の両端電圧を測定することによって、サイリスタ72の短絡故障の有無を判定することができる。
本実施形態では、双方向の直流電流に対応するため、最初に遮断する回路は、逆直列に接続する必要のある半導体式スイッチよりも、機械遮断器40であることがより好ましい。このような場合であっても、上述の他の実施形態の場合と同様に、簡素な変更でサイリスタの短絡故障の有無を判定することができる。
以上説明した実施形態によれば、電流を流さずに逆電圧印加回路のバイパス回路の故障の有無を判定するためのデータを取得する直流遮断装置を実現することができる。
以上、本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施形態は、その他のさまざまな形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明およびその等価物の範囲に含まれる。また、前述の各実施形態は、相互に組み合わせて実施することができる。
1a,1b 直流回路、2 直流線路、3 電流検出器、10,210 直流遮断装置、20 遮断回路、21 半導体スイッチ回路、23 スナバ回路、26 アレスタ、40,50 機械遮断器、60,260 制御部、70,270 逆電圧印加回路、72 サイリスタ、73 抵抗器、74 コンデンサ、75,78,276,277 スイッチング素子、76,77 ダイオード、81~84 抵抗器、100 上位制御装置

Claims (4)

  1. 直流線路に挿入され得る機械遮断器と、
    前記機械遮断器に並列に接続され、前記機械遮断器が遮断されるときに流れている電流を打ち消すように前記機械遮断器の両端に逆電圧を印加するように直列接続された複数の逆電圧印加回路と、
    前記機械遮断器および前記複数の逆電圧印加回路の動作を制御する制御信号を生成する制御部と、
    を備え、
    前記複数の逆電圧印加回路は、
    第1抵抗器と、
    前記第1抵抗器に直列に接続された第2抵抗器と、
    第3抵抗器と、
    前記第3抵抗器に直列に接続された第4抵抗器と、
    前記第1抵抗器および前記第2抵抗器の直列回路、ならびに、前記第3抵抗器および前記第4抵抗器の直列回路に並列に接続され、直流電圧が印加されたコンデンサと、
    前記第1抵抗器および前記第2抵抗器の接続ノードに接続された第1端子と、
    前記第3抵抗器および前記第4抵抗器の接続ノードに接続された第2端子と、
    前記第1端子と前記コンデンサの低電位側の端子との間に主端子で接続された第1スイッチング素子と、
    前記コンデンサの高電位側の端子と前記第2端子との間に主端子で接続された第2スイッチング素子と、
    前記第1端子と前記第2端子との間に接続され、前記第1~第4抵抗器のいずれの抵抗値よりも小さい抵抗値を有する第5抵抗器と、
    前記第1端子にアノード端子が接続され、前記第2端子にカソード端子が接続された第1サイリスタと、
    をそれぞれ含み、
    前記制御部は、
    前記機械遮断器が閉じており、前記逆電圧印加回路が前記逆電圧を出力していない場合に、
    前記複数の逆電圧印加回路のうちの1つの逆電圧印加回路の前記第1スイッチング素子または前記第2スイッチング素子をターンオンし、
    前記1つの逆電圧印加回路の前記第5抵抗器の両端の電圧を検出する直流遮断装置。
  2. 前記第1~第4抵抗器は、同一の値の抵抗値を有する請求項1記載の直流遮断装置。
  3. 前記制御部は、
    前記複数の逆電圧印加回路の前記第5抵抗器の両端の電圧をそれぞれ検出する請求項1または2に記載の直流遮断装置。
  4. 前記複数の逆電圧印加回路のそれぞれは、
    前記コンデンサの高電位側の端子と前記第1端子との間に主端子で接続された第3スイッチング素子と、
    前記第2端子と前記コンデンサの低電位側の端子との間に主端子で接続された第4スイッチング素子と、
    前記第1端子にカソード端子が接続され、前記第2端子にアノード端子が接続された第2サイリスタと、
    をさらに含み、
    前記制御部は、
    前記機械遮断器が閉じており、前記逆電圧印加回路が前記逆電圧を出力していない場合に、
    前記複数の逆電圧印加回路のうちの1つの逆電圧印加回路の前記第1~第4スイッチング素子のいずれかをターンオンし、
    前記1つの逆電圧印加回路の前記第5抵抗器の両端の電圧を検出する請求項1~3のいずれか1つに記載の直流遮断装置。
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