JP7052579B2 - 板クラウン演算装置、板クラウン演算方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 - Google Patents

板クラウン演算装置、板クラウン演算方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体 Download PDF

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Description

本発明は、板クラウン演算装置、板クラウン演算方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に関する。
複数のスタンドからなるタンデム圧延機による圧延において、圧延材の板クラウン及び板形状は計算機により制御され、圧延後の圧延材の板クラウン及び板形状が目標とする板クラウン及び板形状となるように制御されている。このとき、圧延後の圧延材の板クラウン及び板形状を目標とする板クラウン及び板形状とするためには、与えられた圧延条件のもとで得られる圧延材の板クラウン及び板形状を実用的精度で表現するモデル(以下、「板クラウン形状モデル」という。)が必要となる。板クラウン形状モデルは、圧延における物理現象から、ロールの弾性変形の解析モデル、圧延材の変形特性解析モデル及びロールプロフィルの推定モデルに大別される。
ロールの弾性変形の解析モデルには、分割モデルあるいは弾性有限要素法を用いた計算モデルが用いられ、実用的な精度で推定できることが知られている。また、圧延材の変形特性解析モデルには、圧延実験や剛塑性有限要素法を用いた計算モデルが用いられているが、圧延材の品質保証上必要となる板クラウンの算出に用いる板幅端部の変形挙動については、十分な精度が得られていない。ロールプロフィルの推定モデルは、ロールの熱膨張によるサーマルクラウンモデルとロール摩耗モデルとに分けられる。しかし、いずれもロールへの冷却水の供給のされ方や、圧延材との熱伝導、摩擦特性のばらつき等、実現象をモデルで再現することが難しく、十分な精度が得られていない。
板クラウンの精度を高める方法としては、例えば特許文献1には、先行材の圧延後の板クラウンを板幅端から距離が異なる2点以上の位置で測定し、該先行材の圧延条件を用いて、測定位置に対応する板クラウンを板クラウン推定モデルで計算し、板幅端からの距離が大きい位置での測定値と計算値との差異に基づいて板幅端からの距離が小さい位置におけるロールプロフィルに起因する推定誤差を算出し、板幅端からの距離が小さい位置での差異をロールプロフィルの推定誤差に圧延材の幅拡がり変形特性に起因する推定誤差が加わったものとして幅拡がり変形特性に起因する推定誤差を算出し、これらの推定誤差によりモデルを修正して次材のクラウン制御機構の制御量を決定する板クラウン制御設定方法が開示されている。
すなわち、特許文献1では、板幅端から遠い点の板クラウン予測誤差は、主にロールプロフィルの推定モデルのモデル誤差に起因するものとして、この板クラウン予測誤差よりロールクラウン修正量を算出し、板幅端に近い学習点におけるクラウンの予測誤差は、主に圧延材の変形特性解析モデルのモデル誤差に起因するものとして、この板クラウン予測誤差より圧延材の幅拡がり変形特性の補正係数を求める。このとき、板クラウン測定点として、特許文献1では、板幅端から25mmの測定位置における測定点と、75mmの測定位置の点を用いることが例示されている。
また、上記特許文献2では、板クラウンおよび板形状計算モデルを用いて目標の板クラウンおよび板形状を得るための設定計算で、先行材の圧延実績から計算される実績板クラウン計算値と、該圧延材の圧延後に実測される板クラウン実測値との差異をワークロールプロフィル推定誤差として学習計算を行う方法において、上記ワークロールプロフィル推定誤差を圧延材1本あたりのサーマルクラウン成長におけるワークロールプロフィル推定誤差として算出し、ワークロールプロフィルの修正量を計算し、板クラウンおよび形状設定計算に適用する金属板の圧延方法が開示されている。
特開平6-277728号公報 特開2007-283353号公報 特開2010-115692号公報
上記特許文献1に開示されているロールプロフィル学習方法では、板幅端から遠い点の板クラウン予測誤差からロールクラウン修正量を算出し、そのロールクラウン修正量を考慮した上で評価した板幅端に近い学習点におけるクラウンの予測誤差を、圧延材の幅拡がり変形特性の推定誤差に起因するものと考えて、クラウン遺伝係数ηの補正係数βを求めている。さらに、クラウン遺伝係数ηの補正係数βは、板厚と板クラウンで層別したテーブル値として、指数平滑学習を行っている。
しかしながら、上記特許文献1の方法では、板幅端から遠い点の板クラウン予測誤差から求めたロールクラウン修正量を板幅端に近い点における板クラウンの予測に考慮する際に、ロールプロフィルの二次曲線を仮定している。実際のワークロールは熱によるロール膨張や摩耗による変形があり、二次曲線では表現できない。つまり、上記特許文献1の方法による板幅端に近い点における板クラウンの予測誤差は、圧延材の幅拡がり変形特性の推定誤差に起因するものだけではなく、熱によるロール膨張や摩耗の誤差による影響が含まれている。さらに、各スタンドでの補正係数βは一定と仮定しているが、実際には各スタンドで圧延材の幅拡がり変形特性の推定誤差は異なっているものと考えられる。
また、上記特許文献1では、クラウン遺伝係数ηの補正係数βを、圧延成品の板厚と板クラウンで層別したテーブル値で指数平滑学習を行っているが、圧延材の幅拡がり変形特性の推定誤差は板厚と板クラウンだけでなく、様々な圧延条件に依存する。このため、圧延成品の板厚と板クラウンとの層別による学習では十分な精度を得ることは難しい。
一方、上記特許文献2に開示された金属板の圧延方法では、サーマルクラウン成長におけるワークロールプロフィル推定誤差を近似可能な数式で表現している。そこで、上記特許文献1において、板幅端から遠い点の板クラウン予測誤差から求めたロールクラウン修正量から板幅端に近い点における板クラウンの予測を行う際に、特許文献2に記載の方法を適用することにより、二次曲線では表現できないサーマルクラウン成長によるワークロールプロフィルを考慮して、板幅端に近い点における板クラウンの予測精度を向上させることができる。しかしながら、この方法によっても、ワークロールの摩耗による変形には対応できない。
このように、上記特許文献1及び特許文献2に記載の技術を組み合わせたとしても、板幅端に近い位置で推定される板クラウンの精度は十分ではなく、実現できる板クラウン制御の精度は不十分なものであった。
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、板クラウンの予測精度を向上させることが可能な、新規かつ改良された板クラウン演算装置、板クラウン演算方法、コンピュータプログラム、及びコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算部と、測定位置のうち、第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、過去の操業実績データとに基づき、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成部と、板クラウン形状モデルにより算出される第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、補正モデルに基づき算出された、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算部と、を備える、板クラウン演算装置が提供される。
板クラウン形状モデル計算部は、第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と板クラウン計算値との誤差から、圧延材1本当たりのサーマルクラウン成長に基づくワークロールプロフィル修正量を算出し、ワークロールプロフィル修正量に基づき板クラウン形状モデルを修正してもよい。
板クラウン補正モデル作成部は、補正モデルとして、自動領域分割制御モデル構築手法に基づき作成された統計モデルを用いてもよい。
このとき板クラウン演算装置は、自動領域分割制御モデル構築手法を用いて補正モデルを逐次更新する板クラウン補正モデル更新部をさらに備えてもよい。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算ステップと、測定位置のうち、第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、過去の操業実績データとに基づき、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成ステップと、板クラウン形状モデルにより算出される第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、補正モデルに基づき算出された、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算ステップと、を含む、板クラウン演算方法が提供される。
さらに、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータを、圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算部と、測定位置のうち、第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、過去の操業実績データとに基づき、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成部と、板クラウン形状モデルにより算出される第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、補正モデルに基づき算出された、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算部と、を備える、板クラウン演算装置として機能させる、コンピュータプログラムが提供される。
また、上記課題を解決するために、本発明の別の観点によれば、コンピュータに、圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算部と、測定位置のうち、第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、過去の操業実績データとに基づき、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成部と、板クラウン形状モデルにより算出される第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、補正モデルに基づき算出された、第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算部と、を備える、板クラウン演算装置として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体が提供される。
以上説明したように本発明によれば、板クラウンの予測精度を向上させることが可能となる。
板クラウンの測定位置を説明する説明図である。 本発明の一実施形態に係る板クラウン演算装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 同実施形態に係る板クラウン演算方法を示すフローチャートである。 ワークロールプロフィルの修正処理を示すフローチャートである。 板クラウンの測定位置が3点ある場合を説明する説明図である。 同実施形態に係る板クラウン演算装置のハードウェア構成例を示すブロック図である。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
<1.板クラウン演算装置>
まず、図1及び図2を参照して、本発明の一実施形態に係る板クラウン演算装置の構成について説明する。図1は、圧延材Sにおける板クラウンの測定位置を説明する説明図である。図2は、本実施形態に係る板クラウン演算装置100の一構成例を示す機能ブロック図である。
[1-1.概要]
本実施形態に係る板クラウン演算装置100は、タンデム圧延機による圧延を行う際に実行される設定計算において用いる板クラウン(板クラウン計算値)を算出する装置である。板クラウン演算装置100は、圧延後の圧延材(以下、「先行材」ともいう。)の板クラウンに基づいて、次に圧延する圧延材(以下、「後行材」ともいう。)の板クラウン計算値を予測する。板クラウン演算装置100は、図1に示すように、圧延材Sの板幅端からの距離が異なる2点の測定位置CE1、CE2における先行材についての板クラウン計算値と板クラウン実測値とに基づき、後行材の板クラウン計算値を算出する。ここで、板クラウンの測定位置について、第1の板クラウン評価点CE1として板幅端に遠い側の測定位置を選択し、第2の板クラウン評価点CE2として板幅端に近い側の測定位置を選択する。板端部から板幅方向に距離xだけ離れた位置での板クラウンCrxは、板幅中央での板厚をhc、位置xでの板厚をhxとしたとき、板厚hcと板厚hxとの差分(Crx=hc-hx)で表される。
このような板クラウン演算装置100では、まず、圧延後の圧延材(先行材)について、第1の板クラウン評価点CE1における板クラウン計算値と板クラウン実測値とから計算される板クラウン予測誤差に基づき、ワークロールプロフィルの修正を行う。板幅端より遠い側の板クラウン予測誤差は、サーマルクラウン成長によるワークロールプロフィルの推定誤差と考える。次いで、修正されたワークロールプロフィルを用いて、第2の板クラウン評価点CE2における板クラウン計算値と板クラウン実測値とから計算される板クラウン予測誤差を、圧延条件及びクラウン形状モデル計算値を含む説明変数を用いた統計モデルで予測し、統計モデルにて算出された板クラウン予測誤差で後行材の板クラウン計算値を補正する。
より詳細に説明すると、本実施形態に係る板クラウン演算装置100では、まず、板幅端から遠い第1の板クラウン評価点CE1での板クラウン予測誤差を反映して、板幅端に近い第2の板クラウン評価点CE2での板クラウンの予測を行う。この際、第1の板クラウン評価点CE1での板クラウン予測誤差は、サーマルクラウン成長におけるワークロールプロフィル推定誤差として、上記特許文献2に開示されている近似可能な数式表現を用いて算出する。この上記特許文献2に開示された数式は、熱によるロール膨張を考慮した、より実際のワークロールに近い形状を表現している。これにより、例えば上記特許文献1のようにロールプロフィルの二次曲線と仮定した場合と比較して、より高精度にワークロールプロフィルを補正することができ、板幅端に近い第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値の予測精度を向上させることができる。
また、本実施形態に係る板クラウン演算装置100では、板幅端に近い第2の板クラウン評価点CE2での板クラウンの予測誤差を補正する補正モデルとして、圧延条件及びクラウン形状モデル計算値を含む説明変数を用いた統計モデルを用いる。例えば上記特許文献1では、板幅端に近い測定位置における板クラウンの予測誤差を、圧延材の幅拡がり変形特性の推定誤差に起因するものと考えて、クラウン遺伝係数ηの補正係数βのみに帰着させている。これに対し、本実施形態に係る板クラウン演算装置100では、過去の圧延材の圧延条件の実績データ及びそれを用いて算出したクラウン形状モデル計算値を説明変数とした統計モデルを構築し、当該統計モデルに基づき板クラウン計算値を学習して求める。このような統計モデルを用いることで、特定の物理現象に限定されない柔軟な板クラウン計算値の補正を可能としている。したがって、例えば上記特許文献2の方法を用いても残存するサーマルクラウン量の推定誤差、あるいは、上記特許文献2の方法では考慮されないロール摩耗量の推定誤差、幅拡がり変形特性に限定しない圧延材の変形特性のモデル誤差を反映し、板クラウンを予測することができる。
さらに、板幅端に近い測定位置における板クラウンの予測誤差を補正する統計モデルのパラメータを、先行材の板クラウン予測誤差を用いて逐次更新する。例えば上記特許文献1では、クラウン遺伝係数ηの補正係数βを、圧延成品の板厚と板クラウンとで層別したテーブル値で指数平滑学習を行っている。これに対して、本実施形態に係る板クラウン演算装置100では、板厚及び板クラウンに限定されない、様々な圧延条件に依存した板クラウン予測誤差の変動を逐次反映して、板クラウン予測精度を維持することができる。
[1-2.機能構成]
本実施形態に係る板クラウン演算装置100は、図2に示すように、板クラウン形状モデル計算部110と、板クラウン補正モデル計算部120と、板クラウン補正モデル作成部130と、板クラウン補正モデル更新部140と、操業データ記憶部150とを備える。
(板クラウン形状モデル計算部)
板クラウン形状モデル計算部110は、圧延条件に基づき、板クラウン形状モデルを用いて、板クラウン及び板形状の予測値を計算する。板クラウン形状モデル計算部110により算出される板クラウン及び板形状の予測値を、それぞれ板クラウン計算値及び板形状計算値と称する。
板クラウン演算装置100が圧延前の圧延材について計算を行う場合には、板クラウン形状モデル計算部110は、圧延条件の設定値に基づき、板クラウン形状モデルを用いて、板クラウン及び板形状の予測値を計算する。このとき算出される板クラウン計算値及び板形状計算値を、特に、設定板クラウン計算値及び設定板形状計算値と称する。さらに、板クラウン演算装置100が圧延後の圧延材について計算を行う場合には、板クラウン形状モデル計算部110は、圧延条件の実績値(以下、「実績圧延条件」ともいう)に基づき、板クラウン形状モデルを用いて、板クラウン及び板形状の予測値を算出する。この実績圧延条件に基づき、板クラウン形状モデル計算部110により算出される板クラウン及び板形状の予測値を、特に、実績板クラウン計算値および実績板形状計算値と称する。
以下の説明において、設定板クラウン計算値(設定板形状計算値)と実績板クラウン計算値(実績板形状計算値)は、算出に用いられた圧延条件が異なるのみであり、これらを用いた演算処理は同様に実施することができる。このため、両者を区別する必要がない場合には、板クラウン計算値(板形状計算値)と記載する。
板クラウン形状モデル計算部110は、タンデム圧延機の最終スタンド出側での板クラウン計算値を、後述する最終スタンド出側での板クラウン実測値の測定位置に合わせて、板幅端から遠い測定位置(第1の板クラウン評価点CE1)と板幅端に近い測定位置(第2の板クラウン評価点CE2)との2点について算出する。具体的には、以下のように板クラウン計算値は算出される。
板クラウン計算値を算出するにあたり、最終スタンド出側における板幅端から遠い測定位置(第1の板クラウン評価点CE1)での板クラウン実測値をC とし、板幅端に近い測定位置(第2の板クラウン評価点CE2)での板クラウン実測値をC とする。また、板クラウン形状モデルを用いて算出される、最終スタンド出側における板幅端から遠い測定位置(第1の板クラウン評価点CE1)での板クラウン計算値をC とし、板幅端に近い測定位置(第2の板クラウン評価点CE2)での板クラウン計算値をC とする。なお、添字「I」、「O」は、それぞれ板幅端から遠い測定位置(第1の板クラウン評価点CE1)と板幅端に近い測定位置(第2の板クラウン評価点CE2)とを表し、aは実測値、cは計算値を示す。さらに、Nはタンデム圧延機を構成するスタンドの番号として最終スタンドであることを表す。
まず、板クラウン形状モデル計算部110は、第1の板クラウン評価点CE1での板クラウン実測値C 及びこれに対応する板クラウン計算値C から、板クラウン予測誤差ΔCINを求める。板クラウン予測誤差ΔCINは、下記式(1)で表される。
Figure 0007052579000001
次いで、板クラウン形状モデル計算部110は、下記式(2)に基づき、当該スタンドにおける各スタンドのワークロールクラウン修正量ΔC を求める。ここで、jはスタンド番号を表す添字である。下記式(2)は、上記特許文献2の手法(特許文献2の段落0003、0014、0017~0023参照)に基づくものである。下記式(2)において、ΔCはスタンド出側の板クラウン修正量、ηはクラウン比率遺伝係数、rは圧下率、αWR はワークロールクラウン修正に対する影響係数である。
Figure 0007052579000002
そして、第1の板クラウン評価点CE1について、下記式(3)より、ワークロールクラウン修正量ΔC と、圧延材1本あたりのサーマルクラウン成長量のワークロール胴長方向分布ΔCth (z)とから、各スタンドにおけるワークロールプロフィル修正量ΔC (z)を求める。下記式(3)は、上記文献2の手法(特許文献2の段落0024参照)に基づくものである。ここで、zはワークロール胴長方向位置を表し、ΔCth (は第1の板クラウン評価点CE1でのサーマルクラウン変化量、すなわち、板幅端から遠い測定位置でのサーマルクラウン変化量である。
Figure 0007052579000003
次いで、板クラウン形状モデル計算部110は、直近の先行材の外乱の影響を小さくする目的で、下記式(4)に基づき、上記式(3)より求められたワークロールプロフィル修正量ΔC (z)を用いて、ワークロールプロフィル学習量ΔC (z)を更新していく。下記式(3)は、上記文献2の手法(特許文献2の段落0025~0026参照)に基づくものである。ここで、ΔC (z)は更新前のワークロールプロフィル学習量、ΔC (z)は更新されたワークロールプロフィル学習量、Gは学習ゲイン(0<G<1)である。
Figure 0007052579000004
板クラウン形状モデル計算部110は、このようにして求められた各スタンドのワークロールプロフィル学習量ΔC (z)を、各スタンドワークロールプロフィルに加えた上で、板クラウン形状モデルを用いて、板クラウン計算値を求める。ワークロールプロフィル学習量ΔC (z)はワークロール胴長方向位置zに関して求められているので、板幅端に近い点についても板クラウン計算値C を求めることができる。
なお、特許文献2に開示されているように、圧延材1本あたりのサーマルクラウン成長量のワークロール胴長方向分布ΔCth (z)は、サーマルクラウン計算モデルを用いてもよく、近似可能な数式で表現してもよい(特許文献2の段落0027~0030参照)。さらに、板幅端から遠い点の板クラウン予測誤差ΔCINを反映して、板クラウン形状モデルを補正し、板幅端に遠い測定位置での板クラウン計算値C 及び板幅端に近い測定位置での板クラウン計算値C を求める方法であれば、特許文献2以外の手法を用いてもよい。
(板クラウン補正モデル計算部)
板クラウン補正モデル計算部120は、板幅端に近い第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値を算出する。板クラウン補正モデル計算部120は、下記式(5)より、板クラウン形状モデル計算部110にて算出された板クラウン計算値C に、板クラウン補正値C adj を加え、補正後の板クラウン計算値C’ を算出する。
Figure 0007052579000005
板クラウン補正値C adj は、後述する補正モデルにより算出される。補正モデルには、例えば統計モデルを用いることができる。統計モデルの説明変数としては、下記式(6)に示すように、例えば、圧延材の板厚x、板幅x、等価カーボン量xceqと、板クラウン形状モデルによる板幅端から遠い測定位置での板クラウン計算値C と板幅端に近い測定位置との板クラウン計算値C とを用いることができる。
Figure 0007052579000006
なお、統計モデルの説明変数はこれらに限られるものではなく、圧延材の設定計算を行う際に使用することが可能であれば、板クラウンに影響する任意の圧延材のスペックや成分値、操業条件変数、モデル計算値を用いることができる。また、使用可能な複数の変数を説明変数として板クラウンへの影響を統計解析した際、影響の大きい変数のみを説明変数として用いてもよい。
(板クラウン補正モデル作成部)
板クラウン補正モデル作成部130は、板クラウン補正モデル計算部120において板幅端に近い第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値を補正する板クラウン補正値C adj を算出するための補正モデルとして統計モデルを作成する。板クラウン補正モデル作成部130は、板クラウン補正値C adj の統計モデルを、下記式(7)のように、過去の圧延材の操業データから取得された板幅端に近い測定位置での板クラウン実測値C と、板クラウン形状モデルを用いて算出された板クラウン計算値C との誤差ΔCONを、同じく過去の圧延材の操業データから取得された説明変数を用いて予測するように作成する。過去の圧延材の操業データは、操業データ記憶部150に蓄積されている。
Figure 0007052579000007
統計モデルの作成方法としては、例えば、板クラウン予測誤差ΔCONを品質変数とし、統計モデルの説明変数を操業変数として、特許文献3に開示されている自動領域分割制御モデル構築手法を用いることができる。特許文献3に開示されている自動領域分割制御モデル構築手法は、操業因子空間を局所領域に分割する分割パターンを複数作成し、その分割パターンそれぞれについて、局所領域における操業因子と品質との関係性を表現する局所関係式と、その局所関係式の重みを表す活性度関数を作成し、局所関係式の活性度関数による重み付き和として、操業因子空間全体の数式モデルを構成する。そして、分割パターンの中から、操業因子空間全体の数式モデルのモデル予測値と品質データとの差であるモデル誤差を最小にする最適な分割パターンを選択する手法である。
なお、統計モデルを作成する手法としては、特許文献3の手法に限られるものではなく、例えば重回帰や部分的最小二乗法、スパース回帰、ニューラルネットワーク等の統計的手法や機械学習手法を用いてもよい。
(板クラウン補正モデル更新部)
板クラウン補正モデル更新部140は、板クラウン補正モデル計算部120で用いる統計モデルを更新する。板クラウン補正モデル計算部120で用いる統計モデルは、過去の圧延材について蓄積された操業データに基づき作成された統計モデルを使用し続けてもよいが、直近の操業条件に対応して予測精度を向上させるため、板クラウン補正モデル更新部140により、直近の圧延実績を用いて、統計モデルを更新するようにしてもよい。
板クラウン補正モデル更新部140は、例えば下記式(8)に示すように、板幅端に近い測定位置での板クラウン実測値C と、板幅端に近い測定位置での板クラウン計算値C との誤差ΔCONを用いて、板クラウン補正値C adj の統計モデルを逐次更新してもよい。これにより、統計モデルにクラウン予測誤差の変動を逐次反映することができ、クラウン予測精度を維持することができる。より具体的な統計モデルの更新方法としては、例えば、上記特許文献3の段落0043~0054等に記載の自動領域分割制御モデル構築手法を用いることができる。
Figure 0007052579000008
<2.板クラウン演算方法>
本実施形態に係る板クラウン演算装置100は、図3に示す板クラウン演算方法に基づき、板クラウン計算値を演算する。なお、板クラウン計算値を算出するにあたって、圧延された先行材について、第1の板クラウン評価点CE1での板クラウン計算値及び板クラウン実測値、第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値及び板クラウン実測値が取得されているものとする。
板クラウン演算装置100は、図3に示すように、まず、板クラウン形状モデル計算部110により、第1の板クラウン評価点CE1での板クラウン予測誤差に基づいて、ワークロールプロフィルの推定誤差を算出し、ワークロールプロフィルを修正する(S100)。板クラウン予測誤差は、上記式(1)に示したように、第1の板クラウン評価点CE1での板クラウン実測値C と板クラウン計算値C との差をとることで得られる。
ワークロールプロフィルの修正処理は、例えば上記特許文献2に記載の手法を用いて行うことができ、具体的には図4に示す処理に基づき行われる。
まず、板クラウン形状モデル計算部110は、圧延を実施しようとする圧延材(すなわち、後行材)の最終スタンド出側での目標板クラウン及び板形状と、圧延条件(例えば、板厚、圧延荷重、圧延材温度、クラウン評価点に換算したワークロールクラウン等)のデータ収集を行う(S110)。次いで、板クラウン形状モデル計算部110は、最終スタンドの目標板クラウン及び板形状を満足する各スタンドの板クラウン形状制御端の制御量を計算する(S120)。そして、算出された制御量に基づき後行材の圧延操業が行われると(S130)、板クラウン形状モデル計算部110は、圧延実績から実績圧延条件及び最終スタンド出側の板クラウン実測値のデータ収集を行い、最終スタンドの実績板クラウン計算値(実績圧延条件から計算される板クラウン計算値)及び実績板形状計算値(実績圧延条件から計算される板形状計算値)を計算する(S140)。
その後、板クラウン形状モデル計算部110は、最終スタンド出側の板クラウン実測値と実績圧延条件に基づき算出される板クラウン計算値である実績板クラウン計算値との差異から、上記式(3)に基づき各スタンドのワークロールプロフィルの修正量を算出する(S150)。そして、板クラウン形状モデル計算部110は、算出したワークロールプロフィルの修正量でワークロールプロフィルを修正した後(S160)、次の圧延材について、ステップS120以降の処理を実施する。
図3の説明に戻り、ステップS100にてワークロールプロフィルの修正が行われると、板クラウン形状モデル計算部110は、板幅端に近い第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値C を算出する。次に、板クラウン補正モデル計算部120により、第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値と板クラウン実測値との差異を推定する補正モデルを用いて、板クラウン補正値C adj が算出され、板クラウン形状モデル計算部110によって算出された第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値を、板クラウン補正値C adj で補正する(S200)。補正された板クラウン計算値は、次に圧延する圧延材に生じる板クラウンの予測値として、当該圧延材の設定計算に用いられる。
板クラウン補正モデル計算部120で用いられる、第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値と板クラウン実測値との差異を推定する補正モデルは、過去の圧延材について、ステップS100にて算出されたワークロールプロフィルの修正量で修正されたワークロールプロフィルを用いて、板クラウン補正モデル作成部130により予め作成されたものである。統計モデルは、上述したように、例えば上記特許文献3に記載の手法により作成してもよい。
さらに、板クラウン補正モデル計算部120で用いられる、第2の板クラウン評価点CE2での板クラウン計算値と板クラウン実測値との差異を推定する補正モデルは、板クラウン補正モデル更新部140によって、例えば上記式(8)に示すように、板幅端に近い測定位置での板クラウン実測値C と、板幅端に近い測定位置での板クラウン計算値C との誤差ΔCONを用いて、逐次更新されるようにしてもよい。
<3.変形例>
上記説明においては、圧延材Sの板幅端からの距離が異なる2点の測定位置CE1、CE2における板クラウン計算値と板クラウン実測値とに基づき、後行材の板クラウン計算値を算出したが、本発明はかかる例に限定されない。例えば、圧延材Sの板幅端からの距離が異なる3点以上の測定位置における板クラウン計算値と板クラウン実測値とに基づき、後行材の板クラウン計算値を算出することもできる。この場合、任意に選択される1つの測定位置を第1の板クラウン評価点とし、第1の板クラウン評価点を除く他の測定位置を第2の板クラウン評価点とすればよい。このとき、第2の板クラウン評価点は複数存在することになり、板クラウン補正値を得るための統計モデルは各板クラウン評価点について作成すればよい。
板クラウンを測定する測定位置は、製品管理において板クラウンの大きさが重要となる板幅方向の位置に設定すればよく、測定位置の数は、製品に要求される精度に応じて設定すればよい。測定位置の数を増やすほど、圧延材の板形状をより正確に取得することができる。
一例として、図5に示すように、圧延材Sの板幅端からの距離が異なる3点の測定位置CE1、CE2、CE3が設定されているとする。測定位置CE3が板幅端に最も近く、測定位置CE1が板幅端に最も遠い。このとき、板幅端から最も遠い測定位置CE1を、第1の板クラウン評価点としてもよい。あるいは、ワークロールプロフィルの修正量が精度よく求まるように、測定位置CE1以外の測定位置(すなわち、測定位置CE2あるいは測定位置CE3)を第1の板クラウン評価点としてもよい。
例えば、板幅端から2番目に遠い測定位置CE2を第1の板クラウン評価点とし、板幅端から最も遠い測定位置CE1と最も板幅端に近い測定位置CE3とを第2の板クラウン評価点とすることも可能である。この場合、測定位置CE2における板クラウン実測値と板クラウン計算値とに基づいてワークロールプロフィルが補正され、測定位置CE1及び測定位置CE3についてそれぞれ板クラウン補正値を得るための補正モデルが作成される。
<4.ハードウェア構成例>
以下、図6を参照しながら、本実施形態に係る板クラウン演算装置100のハードウェア構成について、詳細に説明する。図6は、本発明の実施形態に係る板クラウン演算装置100のハードウェア構成例を示すブロック図である。
板クラウン演算装置100は、主に、CPU901と、ROM903と、RAM905と、を備える。また、板クラウン演算装置100は、更に、バス907と、入力装置909と、出力装置911と、ストレージ装置913と、ドライブ915と、接続ポート917と、通信装置919とを備える。
CPU901は、演算処理装置および制御装置として機能し、ROM903、RAM905、ストレージ装置913、またはリムーバブル記録媒体921に記録された各種プログラムに従って、板クラウン演算装置100内の動作全般またはその一部を制御する。ROM903は、CPU901が使用するプログラムや演算パラメータ等を記憶する。RAM905は、CPU901が使用するプログラムや、プログラムの実行において適宜変化するパラメータ等を一次記憶する。これらはCPUバス等の内部バスにより構成されるバス907により相互に接続されている。
バス907は、ブリッジを介して、PCI(Peripheral Component Interconnect/Interface)バスなどの外部バスに接続されている。
入力装置909は、例えば、マウス、キーボード、タッチパネル、ボタン、スイッチおよびレバーなどユーザが操作する操作手段である。また、入力装置909は、例えば、赤外線やその他の電波を利用したリモートコントロール手段(いわゆる、リモコン)であってもよいし、板クラウン演算装置100の操作に対応したPDA等の外部接続機器923であってもよい。さらに、入力装置909は、例えば、上記の操作手段を用いてユーザにより入力された情報に基づいて入力信号を生成し、CPU901に出力する入力制御回路などから構成されている。板クラウン演算装置100のユーザは、この入力装置909を操作することにより、板クラウン演算装置100に対して各種のデータを入力したり処理動作を指示したりすることができる。
出力装置911は、取得した情報をユーザに対して視覚的または聴覚的に通知することが可能な装置で構成される。このような装置として、CRTディスプレイ装置、液晶ディスプレイ装置、プラズマディスプレイ装置、ELディスプレイ装置およびランプなどの表示装置や、スピーカおよびヘッドホンなどの音声出力装置や、プリンタ装置、携帯電話、ファクシミリなどがある。出力装置911は、例えば、板クラウン演算装置100が行った各種処理により得られた結果を出力する。具体的には、表示装置は、板クラウン演算装置100が行った各種処理により得られた結果を、テキストまたはイメージで表示する。他方、音声出力装置は、再生された音声データや音響データ等からなるオーディオ信号をアナログ信号に変換して出力する。
ストレージ装置913は、板クラウン演算装置100の記憶部の一例として構成されたデータ格納用の装置である。ストレージ装置913は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)等の磁気記憶部デバイス、半導体記憶デバイス、光記憶デバイス、または光磁気記憶デバイス等により構成される。このストレージ装置913は、CPU901が実行するプログラムや各種データ、および外部から取得した各種のデータなどを格納する。
ドライブ915は、記録媒体用リーダライタであり、板クラウン演算装置100に内蔵、あるいは外付けされる。ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体921に記録されている情報を読み出して、RAM905に出力する。また、ドライブ915は、装着されている磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、または半導体メモリ等のリムーバブル記録媒体921に記録を書き込むことも可能である。リムーバブル記録媒体921は、例えば、CDメディア、DVDメディア、Blu-ray(登録商標)メディア等である。また、リムーバブル記録媒体921は、コンパクトフラッシュ(登録商標)(CompactFlash:CF)、フラッシュメモリ、または、SDメモリカード(Secure Digital memory card)等であってもよい。また、リムーバブル記録媒体921は、例えば、非接触型ICチップを搭載したICカード(Integrated Circuit card)または電子機器等であってもよい。
接続ポート917は、機器を板クラウン演算装置100に直接接続するためのポートである。接続ポート917の一例として、USB(Universal Serial Bus)ポート、IEEE1394ポート、SCSI(Small Computer System Interface)ポート、RS-232Cポート等がある。この接続ポート917に外部接続機器923を接続することで、板クラウン演算装置100は、外部接続機器923から直接各種のデータを取得したり、外部接続機器923に各種のデータを提供したりする。
通信装置919は、例えば、通信網925に接続するための通信デバイス等で構成された通信インタフェースである。通信装置919は、例えば、有線または無線LAN(Local Area Network)、Bluetooth(登録商標)、またはWUSB(Wireless USB)用の通信カード等である。また、通信装置919は、光通信用のルータ、ADSL(Asymmetric Digital Subscriber Line)用のルータ、または、各種通信用のモデム等であってもよい。この通信装置919は、例えば、インターネットや他の通信機器との間で、例えばTCP/IP等の所定のプロトコルに則して信号等を送受信することができる。また、通信装置919に接続される通信網925は、有線または無線によって接続されたネットワーク等により構成され、例えば、インターネット、家庭内LAN、赤外線通信、ラジオ波通信または衛星通信等であってもよい。
以上、本発明の実施形態に係る板クラウン演算装置100の機能を実現可能なハードウェア構成の一例を示した。上記の各構成要素は、汎用的な部材を用いて構成されていてもよいし、各構成要素の機能に特化したハードウェアにより構成されていてもよい。従って、本実施形態を実施する時々の技術レベルに応じて、適宜、利用するハードウェア構成を変更することが可能である。
実施例として、圧延材に対し、板幅端から75mmの点(C75)を第1の板クラウン評価点とし、板幅端から25mmの点(C25)を第2の板クラウン評価点として設定した。そして、本発明の板クラウン演算装置100により、第1の板クラウン評価点(C75)における板クラウン予測誤差からワークロールプロフィル修正量を求め、算出されたワークロールプロフィル修正量を考慮した第2の板クラウン評価点(C25)における板クラウン予測誤差を統計モデルで求めた。そして、統計モデルから得られた板クラウン補正量で板クラウン計算値を補正して、板幅端から25mmの点(C25)及び板幅端から75mmの点(C75)での板クラウン計算値を算出した。
また、比較例として、板幅端から25mmの点(C25)を第1のクラウン評価点として、上記特許文献2の方法を用いて、板幅端から25mmの点(C25)及び板幅端から75mmの点(C75)での板クラウン計算値を算出した。
下記表1に、実施例及び比較例において算出された、板幅端から25mmの点(C25)及び板幅端から75mmの点(C75)での板クラウン計算値と板クラウン実測値との予測誤差σを示す。
Figure 0007052579000009
表1に示すように、本発明の板クラウン演算装置を用いた実施例では、比較例に対し、板幅端から25mmの点(C25)、板幅端から75mmの点(C75)ともに予測誤差σが小さくなり、板クラウンの予測精度が向上する結果となった。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 板クラウン演算装置
110 板クラウン形状モデル計算部
120 板クラウン補正モデル計算部
130 板クラウン補正モデル作成部
140 板クラウン補正モデル更新部
150 操業データ記憶部

Claims (7)

  1. 圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの前記測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された前記第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、前記板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算部と、
    前記測定位置のうち、前記第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの前記測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される前記第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された前記板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、前記過去の操業実績データとに基づき、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成部と、
    前記板クラウン形状モデルにより算出される前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、前記補正モデルに基づき算出された、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算部と、
    を備える、板クラウン演算装置。
  2. 前記板クラウン形状モデル計算部は、
    前記第1の板クラウン評価点での前記板クラウン実測値と前記板クラウン計算値との誤差から、前記圧延材1本当たりのサーマルクラウン成長に基づくワークロールプロフィル修正量を算出し、
    前記ワークロールプロフィル修正量に基づき前記板クラウン形状モデルを修正する、請求項1に記載の板クラウン演算装置。
  3. 前記板クラウン補正モデル作成部は、前記補正モデルとして、自動領域分割制御モデル構築手法に基づき作成された統計モデルを用いる、請求項1または2に記載の板クラウン演算装置。
  4. 前記自動領域分割制御モデル構築手法を用いて前記補正モデルを逐次更新する板クラウン補正モデル更新部をさらに備える、請求項3に記載の板クラウン演算装置。
  5. 圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの前記測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された前記第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、前記板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算ステップと、
    前記測定位置のうち、前記第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの前記測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される前記第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された前記板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、前記過去の操業実績データとに基づき、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成ステップと、
    前記板クラウン形状モデルにより算出される前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、前記補正モデルに基づき算出された、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算ステップと、
    を含む、板クラウン演算方法。
  6. コンピュータを、
    圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの前記測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された前記第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、前記板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算部と、
    前記測定位置のうち、前記第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの前記測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される前記第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された前記板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、前記過去の操業実績データとに基づき、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成部と、
    前記板クラウン形状モデルにより算出される前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、前記補正モデルに基づき算出された、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算部と、
    を備える、板クラウン演算装置として機能させる、コンピュータプログラム。
  7. コンピュータに、
    圧延後の圧延材について板幅端からの距離が異なる少なくとも2点以上の測定位置のうち、1つの前記測定位置を第1の板クラウン評価点として、当該第1の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、板クラウン及び板形状を推定するための板クラウン形状モデルを用いて圧延条件に基づき算出された前記第1の板クラウン評価点での板クラウン計算値とに基づいて、前記板クラウン形状モデルを修正する板クラウン形状モデル計算部と、
    前記測定位置のうち、前記第1の板クラウン評価点を除く少なくとも1つの前記測定位置を第2の板クラウン評価点として、過去の操業実績データから取得される前記第2の板クラウン評価点での板クラウン実測値と、修正された前記板クラウン形状モデルによる板クラウン計算値と、前記過去の操業実績データとに基づき、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値を算出する補正モデルを作成する板クラウン補正モデル作成部と、
    前記板クラウン形状モデルにより算出される前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値を、前記補正モデルに基づき算出された、前記第2の板クラウン評価点における板クラウン計算値の補正値で補正する、板クラウン補正モデル計算部と、
    を備える、板クラウン演算装置として機能させるためのプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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