JP7052505B2 - 表示制御装置、及び表示制御プログラム - Google Patents

表示制御装置、及び表示制御プログラム Download PDF

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Description

この明細書による開示は、虚像の表示を制御する技術に関する。
従来、例えば特許文献1には、経路案内等の情報提示に用いられる情報伝達子を、ヘッドアップディスプレイによって運転者の前景に虚像表示させる車両用ナビゲーションシステムが開示されている。特許文献1では、虚像表示された情報伝達子が先行車両等の障害物と重なる場合、情報伝達子のうちで障害物と重なった部分が部分的に消された状態となる。
特許第4085928号公報
特許文献1の虚像表示では、障害物と情報伝達子との重なりが大きくなると、情報伝達子は、消される部分の拡大に起因して、運転者に情報提示可能な表示態様を維持できなくなる。以上のように、重なり領域を消す特許文献1の虚像表示では、運転者への情報提示が継続不可能となり得た。
本開示は、前景中の物体への運転者の注意を維持させつつ、運転者への情報提示を継続可能な表示制御装置及び表示制御プログラムの提供を目的とする。
上記目的を達成するため、開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御装置であって、運転者への情報提示に用いられる情報表示像(81,281)、を生成する表示生成部(73)と、虚像として表示された情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)と、を備え、表示生成部は、重なり判定部にて情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、虚像として表示されて特定物体を強調する強調表示像(83,483,583)、を生成し、重なり判定部は、情報表示像を形成する多数の画素のうちで特定物体と重なる遮蔽画素(82a)の数又は割合が、閾値よりも多い第一状態か、当該閾値よりも少ない第二状態かを判定し、表示生成部は、情報表示像と特定物体との重なりが第一状態である場合に、強調表示像を情報表示像と共に生成し、情報表示像と特定物体との重なりが第二状態である場合に、少なくとも遮蔽画素を消すか、又は特定物体と重ならない他の画素よりも遮蔽画素を目立たない表示態様とする表示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御装置であって、運転者への情報提示に用いられる情報表示像(381)、を生成する表示生成部(73)と、虚像として表示された情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)と、を備え、表示生成部は、重なり判定部にて情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、虚像として表示されて特定物体を強調する強調表示像(383)、を生成し、重なり判定部は、情報表示像のうちの主要部位(384)が特定物体と重なる第一状態か、当該主要部位以外が特定物体と重なる第二状態かを判定し、表示生成部は、情報表示像と特定物体との重なりが第一状態である場合に、強調表示像を情報表示像と共に生成し、情報表示像と特定物体との重なりが第二状態である場合に、情報表示像のうちで特定物体と重なる遮蔽部分を消すか、又は特定物体と重ならない他の通常部分よりも遮蔽部分を目立たない表示態様する表示制御装置とされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(60,360)を、運転者への情報提示に用いられる情報表示像(81,281)、を生成する表示生成部(73)、虚像として表示された情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)、として機能させ、表示生成部は、重なり判定部にて情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、虚像として表示されて特定物体を強調する強調表示像(83,483,583)、を生成重なり判定部は、情報表示像を形成する多数の画素のうちで特定物体と重なる遮蔽画素(82a)の数又は割合が、閾値よりも多い第一状態か、当該閾値よりも少ない第二状態かを判定し、表示生成部は、情報表示像と特定物体との重なりが第一状態である場合に、強調表示像を情報表示像と共に生成し、情報表示像と特定物体との重なりが第二状態である場合に、少なくとも遮蔽画素を消すか、又は特定物体と重ならない他の画素よりも遮蔽画素を目立たない表示態様とする表示制御プログラムとされる。
また開示された一つの態様は、車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御プログラムであって、少なくとも一つの処理部(60,360)を、運転者への情報提示に用いられる情報表示像(381)、を生成する表示生成部(73)、虚像として表示された情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)、として機能させ、表示生成部は、重なり判定部にて情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、虚像として表示されて特定物体を強調する強調表示像(383)、を生成し、重なり判定部は、情報表示像のうちの主要部位(384)が特定物体と重なる第一状態か、当該主要部位以外が特定物体と重なる第二状態かを判定し、表示生成部は、情報表示像と特定物体との重なりが第一状態である場合に、強調表示像を情報表示像と共に生成し、情報表示像と特定物体との重なりが第二状態である場合に、情報表示像のうちで特定物体と重なる遮蔽部分を消すか、又は特定物体と重ならない他の通常部分よりも遮蔽部分を目立たない表示態様とする表示制御プログラムとされる。
これらの態様によれば、前景中の物体が情報提示に用いられる情報表示像の虚像と重なっている場合、虚像として表示される強調表示像により、前景中の物体は、いっそう強調される。こうした虚像表示であれば、物体と情報表示像との重なりが大きくても、情報表示像は、運転者に情報提示可能な表示態様を維持できる。以上によれば、前景中の物体への運転者の注意を維持させつつ、運転者への情報提示が継続可能になる。
尚、上記括弧内の参照番号は、後述する実施形態における具体的な構成との対応関係の一例を示すものにすぎず、技術的範囲を何ら制限するものではない。
本開示の第一実施形態による表示生成装置を含む情報提示システムの全体像を示すブロック図である。 TbT画像が通常表示された状態を示す図である。 TbT画像と先行車との重なりが小さい状態での虚像表示の態様を示す図である。 TbT画像と先行車との重なりが大きい状態での虚像表示の態様を示す図である。 前方接近警報の作動時における虚像表示の態様を示す図である。 表示生成装置にて実施される表示調整処理の詳細を示すフローチャートである。 本開示の第二実施形態による情報提示システムの全体像を示すブロック図である。 第二実施形態の予定軌跡画像が通常表示された状態を示す図である。 予定軌跡画像と先行車との重なりが小さい状態での虚像表示の態様を示す図である。 予定軌跡画像と先行車との重なりが大きい状態での虚像表示の態様を示す図である。 変形例1の情報提示システムの全体像を示すブロック図である。 変形例3にて、予定軌跡画像が通常形状で虚像表示された状態を示す図である。 変形例3にて、強調マーカ画像が虚像表示された状態を示す図である。 変形例4にて、強調アイコンが虚像表示された状態を示す図である。 変形例5にて、強調バー画像が虚像表示された状態を示す図である。 変形例6にて、強調アイコンが虚像表示された状態を示す図である。
以下、本開示の複数の実施形態を図面に基づいて説明する。尚、各実施形態において対応する構成要素には同一の符号を付すことにより、重複する説明を省略する場合がある。各実施形態において構成の一部分のみを説明している場合、当該構成の他の部分については、先行して説明した他の実施形態の構成を適用することができる。また、各実施形態の説明において明示している構成の組み合わせばかりではなく、特に組み合わせに支障が生じなければ、明示していなくても複数の実施形態の構成同士を部分的に組み合わせることができる。そして、複数の実施形態及び変形例に記述された構成同士の明示されていない組み合わせも、以下の説明によって開示されているものとする。
(第一実施形態)
本開示の第一実施形態による表示制御装置の機能は、図1に示す表示生成装置100によって実現されている。表示生成装置100は、車両Aに搭載された複数の電子制御ユニットのうちの一つである。表示生成装置100は、表示管理装置40及びHUD装置50等と共に、車両Aにおいて用いられる情報提示システムを構成している。
表示管理装置40は、例えばHCU(HMI(Human Machine Interface)Control Unit)であって、表示及び音声等による運転者への情報提示を統合的に制御する。表示管理装置40は、周辺監視装置10、ドライバ監視装置20及び車両制御装置30等と直接的又は間接的に電気接続されている。
周辺監視装置10は、車両Aの周辺の状態を監視する電子制御ユニットである。周辺監視装置10は、自律センサ11、ロケータ12及び車外通信器13等と電気的に接続されている。自律センサ11は、フロントカメラ、ミリ波及び準ミリ波レーダ、ライダ並びにソナー等を含む構成である。自律センサ11は、車両Aの周囲、特に車両Aの前方の範囲から、物体を検出する。自律センサ11は、物体の検出情報を周辺監視装置10へ向けて逐次出力する。
ロケータ12は、GNSS(Global Navigation Satellite System)受信器及び慣性センサ等と、地図データベースとを含む構成である。GNSS受信器は、複数の人工衛星から送信された測位信号を受信する。地図データベースは、大量の地図データを格納した記憶媒体である。ロケータ12は、GNSS受信器で受信した測位信号に基づき、車両Aの現在位置を測位する。ロケータ12は、車両Aの位置情報と、地図データベースから読み出した車両Aの周囲及び進行方向の地図データとを、周辺監視装置10へ向けて逐次出力する。
車外通信器13は、例えば車載されたV2X通信器である。他車両に搭載された車載通信器及び道路脇に設置された路側器との間で、無線通信によって情報を送受信する。車外通信器13は、車車間通信又は路車間通信によって、他車両の位置情報及び速度情報等を受信可能である。車外通信器13は、受信した周囲の他車両の情報を、周辺監視装置10へ向けて逐次出力する。
周辺監視装置10は、自律センサ11、ロケータ12及び車外通信器13から取得した情報を組み合わせることにより、車両Aの周囲の物体情報として、物体の大きさ、相対位置(方向及び距離)並びに相対速度等を把握する。周辺監視装置10は、例えば歩行者、サイクリスト、オートバイ及び他車両等を少なくとも検出可能である。周辺監視装置10は、検出した物体の検出情報を表示管理装置40へ向けて逐次出力する。
ドライバ監視装置20は、車両Aのドライバの状態を監視する電子制御ユニットである。ドライバ監視装置20は、DSM(Driver Status Monitor)21等と電気的に接続されている。DSM21は、近赤外光源及び近赤外カメラを有している。DSM21は、近赤外カメラを運転席側に向けた姿勢にて、例えばインスツルメントパネルの上面等に配置されている。DSM21は、近赤外光源によって近赤外光を照射された運転者の上半身を、近赤外カメラで撮影する。DSM21は、撮影した運転者の顔画像をドライバ監視装置20へ向けて逐次出力する。
ドライバ監視装置20は、DSM21にて撮影された顔画像を解析し、運転者の状態を把握する。具体的に、ドライバ監視装置20は、DSM21の顔画像の解析により、目の位置(アイポイント)、目の輪郭、及び黒目の中心位置等を検出する。ドライバ監視装置20は、これらの位置関係及び状態に基づき、視線方向及び開眼度等を演算する。これらの情報を組み合わせることで、ドライバ監視装置20は、運転者の脇見状態、眠気の状態(覚醒度)、漫然状態及び運転以外のタスクをしている状態等を判別する。ドライバ監視装置20は、こうした判別結果及びアイポイントの位置情報等を、運転者の状態情報として表示管理装置40へ向けて逐次出力する。
車両制御装置30は、車両Aの走行状態を制御する電子制御ユニットである。車両制御装置30は、車輪速センサ31等と電気的に接続されている。車輪速センサ31は、車両Aの各輪のハブ部分に設けられており、各輪の回転速度を示す車速信号を出力する。車両制御装置30は、車輪速センサ31から取得する車速信号に基づき、車両Aの走行速度を算出する。車両制御装置30は、自車状態を示す情報として、車速情報等を表示管理装置40へ向けて逐次出力する。
表示管理装置40は、周辺監視装置10から取得する物体の検出情報、ドライバ監視装置20から取得する運転者の状態情報、及び車両制御装置30から取得する車速情報等を統合し、運転者への情報提示を制御する。加えて表示管理装置40は、取得した上記の情報のうちで映像データPSの生成に必要な描画情報を、表示生成装置100へ向けて逐次出力する。
HUD(Head-Up Display)装置50は、表示生成装置100と共に虚像表示システムを構成している。HUD装置50は、車両Aの運転者の前方に虚像Viを重畳表示させる。虚像Viは、一例としてアイポイントから15m程度前方の空間中に結像される。尚、虚像Viの結像位置は、例えば車両Aの前方10~20m程度の範囲で適宜変更されてもよい。
HUD装置50は、車両前方の実景(以下、「前景」)に重畳表示される虚像Viを用いた拡張現実(以下、「Augmented Reality:AR」)表示により、車両Aに関連する種々の情報を運転者に提示する。例えばHUD装置50は、図2に示すように、運転者の見かけ上にて、予定走行経路となる路面上にターンバイターン(TbT)画像81を虚像Viとして重畳表示させ、ナビゲーションの経路案内情報を運転者に提示する。
以上のようなAR表示を実現する構成として、図1に示すHUD装置50は、プロジェクタ51及び反射光学系53を備えている。プロジェクタ51は、表示生成装置100から入力される映像データPSに基づき、虚像Viとして結像される光像Piの光を、反射光学系53へ向けて射出する。プロジェクタ51には、レーザプロジェクタ及び液晶プロジェクタ等が採用可能である。 反射光学系53は、反射型のスクリーン及び反射鏡を含んでいる。スクリーン及び反射鏡は、合成樹脂又はガラス等からなる無色透明の基材の表面に、アルミニウム等の金属を蒸着させてなる。スクリーンには、プロジェクタ51の射出光によって光像Piが描画される。反射鏡は、スクリーンに描画された光像Piを、ウィンドシールドWSに規定された投影領域PA(図2参照)に投影する。ウィンドシールドWSに投影された光は、投影領域PAによって運転者側へ向けて反射され、運転者の頭部周辺に位置するよう予め規定されたアイボックスに到達する。アイボックスにアイポイントを位置させた運転者は、光像Piの光を、前景に重畳された虚像Viとして視認可能となる。
表示生成装置100は、表示管理装置40から取得する描画情報に基づき、HUD装置50の虚像表示に用いられる映像データPSを生成する。表示生成装置100は、生成した映像データPSをプロジェクタ51へ向けて逐次出力する処理により、HUD装置50による虚像Viの表示を制御する。
表示生成装置100の制御回路60は、プロセッサ部、RAM、メモリ装置及びインターフェース等によって構成されている。プロセッサ部は、CPU(Central Processing Unit)及びGPU(Graphics Processing Unit)等を少なくとも一つを含む構成である。メモリ装置には、表示制御プログラム等、プロセッサ部によって実行される種々のプログラムが格納されている。表示生成装置100は、表示制御プログラムをプロセッサ部によって実行し、重なり判定部71、リスク推定部72及び表示生成部73等の機能部を構築する。
重なり判定部71は、TbT画像81(図2参照)が虚像Viとして表示されている場合に、運転者からの見た目上で、虚像表示されたTbT画像81と、前景中の物体との重なり状態を判定する。重なり判定部71は、前景中の物体の検出情報及びアイポイントの位置情報等を、表示管理装置40を通じて取得する。重なり判定部71は、表示管理装置40から取得した情報を用いて、自車両(車両A)と周辺物体との位置関係を、仮想空間上に再現する。重なり判定部71は、TbT画像81の結像位置を示す座標情報をさらに参照し、アイポイントから前景を見た場合に、TbT画像81と重なる特定物体IO(図3及び図4参照)を、前景中にある物体の中から特定する。
重なり判定部71は、例えば先行車FC(図2参照)等、TbT画像81と重なる特定物体IOが有ると判定した場合に、虚像表示されるTbT画像81と特定物体IOとの重なりの大きさをさらに判定する。重なり判定部71は、TbT画像81を形成する多数の画素のうちで、虚像表示された場合に、運転者の見た目上にて特定物体IOとの重なると想定される遮蔽画素82a(図3及び図4参照)を選定する。重なり判定部71は、遮蔽画素82aのピクセル数を計数し、遮蔽画素82aのピクセル数が予め規定された値(ピクセル閾値)よりも少ない場合、小遮蔽状態と判定する。一方で、重なり判定部71は、遮蔽画素82aのピクセル数がピクセル閾値よりも多い場合、大遮蔽状態と判定する。
リスク推定部72は、重なり判定部71にて特定物体IOが特定された場合に、当該特定物体IOの自車両(車両A)に対するリスクレベルを設定する。複数の特定物体IOが重なり判定部71にて認識されている場合、リスク推定部72は、個々の特定物体IOのリスクレベルを個別に設定する。
リスク推定部72は、物体の検出情報、運転者の状態情報及び車速情報の表示管理装置40から取得する描画情報を用いて、特定物体IOのリスクレベルを設定する。具体的に、リスク推定部72は、各特定物体IOに対する衝突余裕時間(Time To Collision,以下「TTC」)、並びに運転者の覚醒度及び脇見状態等の状態情報を、リスクレベルの設定に用いる。尚、TTCは、特定物体IOまでの距離を相対速度で割った値である。TTCは、表示管理装置40にて算出され、リスク推定部72に提供されてもよい。
リスク推定部72は、一例として、TTCの値を基準に特定物体IOのリスクレベルを推定する。TTCが注意喚起閾値(例えば5秒)以下であり、且つ、警告閾値(例えば3秒)よりも長い場合、リスク推定部72は、特定物体IOをリスク対象RO(図3及び図4等参照)として選定する。リスク推定部72は、運転者の状態情報に基づき、上記の注意喚起閾値及び警告閾値を補正する。尚、TTCが警告閾値以下の特定物体IOは、警告対象WO(図5参照)とされる。警告対象WOは、後述する前方接近警報(Forward Collision Warning,以下「FCW」)の作動対象となる。
表示生成部73は、映像データPSを描画する描画部である。映像データPSは、多数のフレーム画像(例えば毎秒30フレーム)によって構成されている。個々のフレーム画像には、スクリーンに光像Piとして発光表示され、虚像Viとして空間中に結像される表示像の元画像が描画される。一例として、車両Aに搭載されたナビゲーション装置によって目的地への経路案内が実施されている場合、上述のTbT画像81(図2参照)が、運転者への情報提示に用いられる情報表示像の元画像として、各フレーム画像に描画される。表示生成部73は、各フレーム画像へのTbT画像81の描画により、虚像表示されるTbT画像81を生成する。TbT画像81の表示色は、例えば青色又は水色等である。
加えて表示生成部73は、重なり判定部71及びリスク推定部72によってリスク対象ROとなる特定物体IOが選定されている場合に、当該特定物体IOの視認を妨げないように、虚像表示の態様を変更する。具体的に、重なり判定部71にて小遮蔽状態と判定された場合、虚像表示されたTbT画像81にて、特定物体IOと重なる遮蔽画素82aが非表示にされる。詳記すると、表示生成部73は、各フレーム画像に描画するTbT画像81において、遮蔽画素82aに指定された領域を消す(描画しない)処理を行う。その結果、HUD装置50によって投影されたTbT画像81の虚像Viでは、TbT画像81は、リスク対象ROである先行車FCを避けるような輪郭形状となる(図3参照)。
さらに、重なり判定部71にて大遮蔽状態であると判定されている場合、表示生成部73は、TbT画像81に加えて強調枠画像83を各フレーム画像に描画する処理により、強調枠画像83(図4参照)を生成する。強調枠画像83は、虚像Viとして表示されることにより、リスク対象ROされた特定物体IOを強調する。強調枠画像83は、TbT画像81よりも目立つ表示態様で描画される。具体的に、強調枠画像83は、TbT画像81よりも誘目性の高い表示色とされ、且つ、TbT画像81よりも明度又は発光輝度を高く設定される。強調枠画像83の表示色は、TbT画像81とは異なっており、例えば黄色等とされる。
表示生成部73は、表示管理装置40を通じて取得するリスク対象RO(先行車FC)の検出情報に基づき、運転者の見た目上でリスク対象ROの周囲を囲む矩形枠状となるように、強調枠画像83を描画する。以上により、TbT画像81に重ねられた強調枠画像83を用いて、リスク対象ROである特定物体IOを強調する虚像Viが、運転者の前景に重畳表示される(図4参照)。
ここで、表示管理装置40は、表示生成装置100及びHUD装置50と協働し、FCWを実施可能である。FCWは、先行車FCへの過度な接近又は急激な接近を検知した場合に、運転者への回避操作を促す情報提示である。FCWは、一例として、リスク推定部72にて警告対象WO(図5参照)が抽出された場合に作動状態となる。表示生成部73は、FCWの作動時に、TbT画像81等の情報表示像の描画を中止する。加えて表示生成部73は、FCWの作動時に、警告対象WOの周囲を囲むように虚像表示される警報枠画像88(図5参照)を各フレーム画像に描画する処理により、警報枠画像88を生成する。
警報枠画像88の形状と強調枠画像83の形状は、互いに関連している。第一実施形態の警報枠画像88の形状は、強調枠画像83の形状と実質同一(相似)の矩形枠状である。警報枠画像88の表示色は、強調枠画像83の表示色とは異なっており、例えば赤色又は橙色(アンバー)とされる。以上により、先行車FCへの接近で先行車FCがリスク対象ROから警告対象WOに変化した場合、強調枠画像83は、先行車FCを囲んだ形状を維持しながら、表示色を変化させつつ、警報枠画像88に連続的に遷移する(図4及び図5参照)。
以上の表示生成装置100にて実施される表示調整処理の詳細を、図6に基づき、図1及び図4等を参照しつつ説明する。図6に示す表示調整処理は、表示生成部73にてTbT画像81の描画が開始されたことに基づき開始され、TbT画像81の表示が終了されるまで継続される。
S101では、映像データPSを生成するための描画情報を表示管理装置40から取得し、S102に進む。S102では、S101にて取得した情報を用いて、TbT画像81と前景中の物体との重なりを判定し、S103に進む。S103では、TbT画像81と重なる特定物体IOの有無を判定する。S103にて、特定物体IOが無いと判定した場合、S104に進む。S104では、通常形状のTbT画像81を生成する描画状態とする。以上により、通常形状のTbT画像81がHUD装置50によって虚像表示される(図2参照)。
一方、S103にて、特定物体IOが有ると判定した場合、S105に進む。S105では、特定物体IOのリスクレベルを設定し、S106に進む。S106では、リスク対象ROとして選定された特定物体IOの有無を判定する。S106にて、リスク対象ROが無いと判定した場合、S104に進み、通常形状のTbT画像81を生成する描画状態とする。
S106にて、特定物体IOが有ると判定した場合、S107に進む。S107では、リスク対象ROである特定物体IOとTbT画像81との重なり状態を判別する。S107にて、小遮蔽状態であると判別した場合、S108に進む。S108では、遮蔽画素82aを非表示にする処理により、形状を調整したTbT画像81を生成する描画状態とする。以上により、リスク対象RO(先行車FC)を避けるような輪郭形状に調整されたTbT画像81がHUD装置50によって虚像表示される(図3参照)。
一方、S107にて、大遮蔽状態であると判別した場合、S109に進む。S109では、TbT画像81に加えて強調枠画像83を生成する描画状態とする。S109では、通常形状のTbT画像81が描画される。以上により、リスク対象RO(先行車FC)を強調枠画像83で強調した虚像表示が、HUD装置50によって投影される(図4参照)。
ここまで説明した第一実施形態では、虚像表示されたTbT画像81が先行車FCに重なっている場合、この先行車FCは、虚像表示された強調枠画像83により、いっそう強調される。こうした虚像表示であれば、先行車FCとTbT画像81との重なりが大きくても、TbT画像81は、運転者に情報提示可能な表示態様を維持できる。一方で、先行車FCも、強調枠画像83によって目立ち易い状態を維持できる。以上によれば、先行車FCへの運転者の注意を維持させつつ、運転者への情報提示が継続可能になる。
加えて第一実施形態の強調枠画像83は、リスク対象ROとして選定された特定物体IOに対して選択的に表示される。一方、リスク対象ROでない特定物体IOは、強調枠画像83によって強調されない。以上によれば、注意を向ける必要性の低い物体を注意喚起するような表示変化が抑制され得る。したがって、虚像表示の煩わしさが低減可能になる。
また第一実施形態では、先行車FCとTbT画像81との重なりが小さい小遮蔽状態のとき、強調枠画像83は、表示されない。表示生成部73は、先行車FCと重なる遮蔽画素82aを含む領域を局所的に消す処理により、先行車FCへの注意を維持させつつ、不必要な強調枠画像83の追加を回避する。以上のように、局所的に欠損させてもTbT画像81の意味理解が可能である場合に強調枠画像83の追加を回避する表示制御は、虚像表示に煩わしさ低減に有効となる。
さらに第一実施形態の強調枠画像83は、警報枠画像88と関連する形状である。故に、強調枠画像83によるリスク提示の状態から、警報枠画像88によるFCWの作動状態に、虚像表示は、円滑に遷移する。故に、表示像の形状変化が運転者の意味理解を妨げる事態は、回避される。以上のように、警報枠画像88の形状に強調枠画像83を関連付ける設定は、FCWの機能を搭載した車両Aにおいて、表示の一貫性の確保に貢献し得る。
加えて第一実施形態の強調枠画像83は、TbT画像81よりも目立つ表示態様とされている。故に、TbT画像81に強調枠画像83が重ねられた表示状態においても、強調枠画像83は、先行車FC等の物体を的確に強調し、運転者の注意を先行車FCに向けさせる機能を発揮できる。
尚、第一実施形態では、表示生成装置100が「表示制御装置」に相当し、先行車FCが「物体」に相当し、リスク推定部72が「リスク設定部」に相当する。また、TbT画像81が「情報表示像」に相当し、強調枠画像83が「強調表示像」に相当し、警報枠画像88が「警報表示像」に相当する。さらに、先行車FCとTbT画像81との小遮蔽状態が「第二状態」に相当し、大遮蔽状態が「第一状態」に相当する。
(第二実施形態)
図7~図10に示す本開示の第二実施形態は、第一実施形態の変形例である。第二実施形態の情報提示システムでは、表示管理装置40の制御回路40aに、リスク推定部41が構築されている。リスク推定部41は、第一実施形態のリスク推定部72(図1参照)と同様の機能を有しており、車両Aの周囲の物体のリスクレベルをTTCに基づいて推定する。表示管理装置40は、リスク推定部41にて推定した各物体のリスクレベルを、描画情報として表示生成装置200に提供する。
表示生成装置200の制御回路60には、第一実施形態のリスク推定部72(図1参照)に替えて、リスク設定部272が構築されている。加えて制御回路60には、第一実施形態と実質同一の表示生成部73及び重なり判定部71が構築されている。
リスク設定部272は、特定物体IOのリスクレベルをTTCに基づき算出する演算処理に替えて、リスク推定部41にて推定された各物体のリスクレベルを取得し、重なり判定部71にて特定された特定物体IO(図9及び図10参照)に紐付ける処理を行う。こうした処理により、リスク設定部272は、特定物体IOの中からリスク対象RO(図9及び図10参照)を選定する。
表示生成部73は、第一実施形態のTbT画像81(図2参照)に相当する情報表示像として、予定軌跡画像281の虚像Viを予定走行経路となる路面上に重畳表示させる(図8参照)。予定軌跡画像281は、TbT画像81と同様に、ナビゲーションの経路案内情報を運転者に提示する。加えて表示生成部73は、ACC(Adaptive Cruise Control)機能によって車両Aが先行車FCに対して追従走行している場合に、ACCターゲット86を予定軌跡画像281と共に虚像表示させる(図8参照)。
ACCターゲット86は、ACC機能が追従対象としている先行車FCの周囲を囲む矩形枠状の虚像Viとして表示される。ACCターゲット86は、予定軌跡画像281とは異なる表示色で表示される。表示生成部73は、表示管理装置40を通じて取得する先行車FCの検出情報に基づき、ACCターゲット86の描画位置及び描画サイズを設定し、予定軌跡画像281と共にACCターゲット86を映像データPSに描画する。
重なり判定部71は、第一実施形態と同様に、予定軌跡画像281と特定物体IOとの重なり状態を判定する。重なり判定部71は、予定軌跡画像281における遮蔽画素82a(図9参照)のピクセル数を計数し、ピクセル閾値との比較に基づき、重なり状態が小遮蔽状態及び大遮蔽状態のいずれであるかを判別する。
予定軌跡画像281と特定物体IOとの重なり状態が小遮蔽状態であると判別された場合、表示生成部73は、各フレーム画像に描画する予定軌跡画像281において、遮蔽画素82aを含む領域を消す処理を行う。その結果、虚像表示された予定軌跡画像281は、リスク対象ROとしての先行車FCを避けるような輪郭形状となる(図9参照)。尚、小遮蔽状態でも、ACCターゲット86の表示は、継続される。
一方、予定軌跡画像281と特定物体IOとの重なり状態が大遮蔽状態であると判別された場合、表示生成部73は、予定軌跡画像281に加えて、強調枠画像83を各フレーム画像に描画する。以上により、通常形状の予定軌跡画像281に加えて、先行車FCの周囲を囲む矩形枠状の強調枠画像83が、運転者の前景に重畳表示される(図10参照)。
表示生成部73は、ACCターゲット86を強調枠画像83に置換する処理を行う。詳記すると、強調枠画像83は、ACCターゲット86と同様に矩形枠状である。故に、追従対象とした先行車FCへの接近により、当該先行車FCがリスク対象ROに設定された時点で、表示生成部73は、ACCターゲット86の表示色又は輝度の設定を変更した画像を、強調枠画像83として、描画し続ける。以上により、運転者の見た目上では、ACCターゲット86から強調枠画像83への連続的な表示変化が生じる。
尚、強調枠画像83は、ACCターゲット86よりも目立つ表示態様とされる。即ち、表示生成部73は、ACCターゲット86よりも高輝度な虚像Viとして表示されるように、強調枠画像83を生成する。或いは、表示生成部73は、強調枠画像83を点滅表示させるか、又は強調枠画像83をACCターゲット86とは異なる表示色の虚像Viとして表示させてもよい。
以上の第二実施形態でも、第一実施形態と同様の効果を奏し、先行車FCと予定軌跡画像281との重なりが大きくても、予定軌跡画像281は、図10に示すように、運転者に情報提示可能な表示態様を維持できる。一方で、先行車FCは、強調枠画像83によって目立ち易い状態を維持できる。したがって、先行車FCへの運転者の注意を維持させつつ、運転者への情報提示が継続可能になる。尚、第二実施形態では、予定軌跡画像281が「情報表示像」に相当し、表示生成装置200が「表示制御装置」に相当する。
(他の実施形態)
以上、本開示の複数の実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定して解釈されるものではなく、本開示の要旨を逸脱しない範囲内において種々の実施形態及び組み合わせに適用することができる。
上記第一実施形態の変形例1では、図11に示すように、第一実施形態の表示管理装置40及び表示生成装置100(図1参照)に相当する構成として、表示制御装置300が設けられている。表示制御装置300は、周辺監視装置10、ドライバ監視装置20、車両制御装置30及びHUD装置50等と電気的に接続されており、第一実施形態と実質同一の情報提示を行う。表示制御装置300の制御回路360では、プロセッサ部によって表示制御プログラムが実行される。その結果、表示制御装置300には、重なり判定部71、リスク推定部72及び表示生成部73等の機能部が構築される。以上の変形例1では、制御回路360が「処理部」に相当する。
また上記第一実施形態の変形例2では、表示生成装置の機能が、HUD装置に内蔵されている。即ち、HUD装置に設けられた制御回路が、表示制御プログラムを実行し、重なり判定部、リスク推定部及び表示生成部等の機能部を有する。以上のような変形例1及び変形例2のような構成であっても、上記第一実施形態と同様の効果を奏する。
また上記実施形態にて、表示生成装置の制御回路により提供された各機能は、ソフトウェア及びそれを実行するハードウェア、ソフトウェアのみ、ハードウェアのみ、あるいはそれらの複合的な組合せによっても提供可能である。さらに、こうした機能がハードウェアである電子回路によって提供される場合、各機能は、多数の論理回路を含むデジタル回路、又はアナログ回路によっても提供可能である。
上記第二実施形態の変形例3では、図12に示すように、第二実施形態とは異なる形状の予定軌跡画像381が虚像表示される。予定軌跡画像381は、矢印形状を呈し、車両の走行方向に三角形状の先端部384を向けた姿勢で表示される。先端部384は、予定軌跡画像381において主要部位となる。詳記すると、先行車FCを遮蔽した先端部384を仮に非表示とした場合、車両が向かうべき方向を示す予定軌跡画像381の機能は、発揮困難となる。換言すれば、運転者は、先端部384の無い予定軌跡画像381の意味を理解困難となる。
故に、変形例3の重なり判定部は、主要部位である先端部384が特定物体IOと重なる第一状態か、先端部384以外が特定物体IOと重なる第二状態かを判定する。先端部384以外が先行車FCと重なっており、先端部384が先行車FCと重なっていない場合、予定軌跡画像381のうちで先行車FCと重なった遮蔽部分を消す処理が、表示生成部にて行われる。
一方で、図13に示すように、先端部384が特定物体IOと重なる第一状態である場合、欠損箇所の無い予定軌跡画像381と共に、強調マーカ画像383が、運転者の前景に重畳表示される。変形例3の強調マーカ画像383は、前景中にて、リスク対象ROである先行車FCの下側を部分的に囲む部分枠形状とされる。
さらに、図14に示す上記第一実施形態の変形例4では、第一実施形態の強調枠画像に替えて、強調アイコン483が、TbT画像81と共に虚像Viとして表示される。強調アイコン483は、例えば「!」等の文字を模った表示物である。強調アイコン483は、前景中にて、リスク対象ROである先行車FCの中央に重畳される。
図15に示す上記第一実施形態の変形例5では、第一実施形態の強調枠画像に替えて、強調バー画像583が、TbT画像81と共に虚像Viとして表示される。強調バー画像583は、水平方向に沿って帯状に延伸する形状であり、先行車FCの中央よりも僅かに下方に重ねられる。強調バー画像583の長さは、運転者の見た目上にて、リスク対象ROの横幅と同程度となるように調整される。
図16に示す上記第二実施形態の変形例6では、第二実施形態の強調枠画像に替えて、上記変形例4と実質同一の強調アイコン483が表示される。変形例6では、ACCターゲット86か強調枠画像への切り替えが実施されない。故に、変形例6では、予定軌跡画像281、予定軌跡画像281に重ねられたACCターゲット86、及びACCターゲット86の中央に配置された強調アイコン483が、虚像Viとして表示される。
尚、上記の変形例3では、予定軌跡画像381が「情報表示像」に相当し、先端部384が「主要部位」に相当する。さらに、上記の変形例3~6では、強調マーカ画像383、強調アイコン483及び強調バー画像583がそれぞれ「強調表示像」に相当する。
上記実施形態では、先行車が特定物体とされていた。しかし、特定物体は、先行車のような他の車両に限定されない。周辺監視装置にて検出可能な障害物、具体的には、前景中のオートバイ、サイクリスト及び歩行者等が、特定物体として選定されてよい。さらに、特定物体の形状及び大きさに合わせて、強調表示像の形状及びサイズも適宜変更されてよい。
上記実施形態では、TbT画像及び予定軌跡画像が情報表示像として表示されていた。しかし、情報表示像によって運転者に提供される情報は、上記実施形態のようなナビゲーションの経路案内情報に限定されない。HUD装置によって重畳表示される種々のAR表示物が、情報表示像とされてよい。
上記実施形態では、特定物体のうちで、リスクレベルの高いリスク対象に対し、強調表示像による注意喚起が実施された。しかし、各特定物体に対するリスクレベルの設定は、実施されなくてもよい。即ち、表示制御装置は、リスク推定部を備えていなくてもよい。以上によれば、情報表示像と重なる全ての特定物体が、強調表示像による注意喚起の対象となる。
上記実施形態では、情報表示像と特定物体との重なりが小遮蔽状態(第二状態)である場合、表示生成部は、情報表示像のうちで特定物体との重なりを想定された遮蔽画素又は遮蔽部分を非表示とする処理を行っていた。しかし、遮蔽状態において、表示生成部は、例えば特定物体と重ならない他の画素よりも遮蔽画素を低輝度又は低明度とすることで、遮蔽画素を他の画素よりも目立たない表示態様としてもよい。又は、表示生成部は、特定物体と重ならない他の通常部分よりも遮蔽部分を低輝度又は低明度とすることで、遮蔽部分を他の通常部分よりも目立たない表示態様としてもよい。以上によれば、運転者は、薄く表示された遮蔽画素又は遮蔽部分越しに、特定物体に注意を向けることができる。
上記実施形態では、情報表示像を部分的に消しても、当該情報表示像の意味が運転者に通じるレベルの重なり状態では、強調表示像の表示を回避し、情報表示像の形状を調整する処理が行われていた。しかし、情報表示像が特定物体と重なっている場合、重なりの大きさに係わらず、表示生成部は、情報表示像の形状を調整することなく、強調表示像を追加する表示制御を行ってもよい。
また重なり判定部は、TbT画像等の情報表示像の全画素のうちで遮蔽画素の占める割合を閾値として、重なりの大きさを判定してもよい。具体的に、重なり判定部は、遮蔽画素の割合が予め規定された値(占有率)よりも小さい場合に小遮蔽状態と判定し、遮蔽画素82aの占める割合が占有率よりも大きい場合に大遮蔽状態と判定する。尚、以上のような閾値及びピクセル閾値は、重なり領域を非表示にした場合に、情報表示像の意味が通じるか否かを考慮して、規定される。
上記実施形態の強調表示像は、警報枠画像又はACCターゲットと関連のある形状であって、実質相似形とされていた。しかし、これら表示像の形状は、互いに関連していなくてもよい。反対に、強調表示像は、警報枠画像及びACCターゲットの両方と関連した形状であってもよい。さらに、FCW及びACC機能が搭載されない車両等では、警報枠画像及びACCターゲットは、表示されなくてもよい。
上記実施形態における各表示像の態様は、例えば車両の周囲の環境に応じて、適宜調整されてよい。特に強調表示像は、車両の走行環境に応じて、運転者のディストラクションとなることを抑制しつつ、情報表示像よりも誘目性の高い(目立つ)状態が維持されるように、輝度及び表示色等を適宜調整されてよい。
HUD装置の具体的な構成は、適宜変更可能である。例えばプロジェクタは、DMD(Digital Micromirror Device)を用いたDLP(Digital Light Processing,登録商標)プロジェクタであってもよい。さらに、LCOS(Liquid Crystal On Silicon)等を用いたプロジェクタが採用されていてもよい。
表示制御プログラムを格納する構成として、フラッシュメモリ及びハードディスク等の種々の非遷移的実体的記憶媒体(non-transitory tangible storage medium)が、メモリ装置に採用可能である。こうした記憶媒体の形態も、適宜変更されてよい。例えば記憶媒体は、メモリカード等の形態であって、表示制御装置に設けられたスロット部に挿入されて、制御回路に電気的に接続される構成であってよい。さらに記憶媒体は、上述のような車載装置のメモリ装置に限定されず、当該メモリ装置へのプログラムのコピー基となる光学ディスク及び汎用コンピュータのハードディスクドライブ等であってもよい。
A 車両、FC 先行車(物体)、IO 特定物体、RO リスク対象、Vi 虚像、60,360 制御回路(処理部)、71 重なり判定部、72 リスク推定部(リスク設定部)、272 リスク設定部、73 表示生成部、81 TbT画像(情報表示像)、281,381 予定軌跡画像(情報表示像)、82a 遮蔽画素、83 強調枠画像(強調表示像)、383 強調マーカ画像(強調表示像)、483 強調アイコン(強調表示像)、583 強調バー画像(強調表示像)、384 先端部(主要部位)、88 警報枠画像(警報表示像)、100,200 表示生成装置(表示制御装置)、300 表示制御装置

Claims (7)

  1. 車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御装置であって、
    前記運転者への情報提示に用いられる情報表示像(81,281)、を生成する表示生成部(73)と、
    前記虚像として表示された前記情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)と、を備え、
    前記表示生成部は、前記重なり判定部にて前記情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、前記虚像として表示されて前記特定物体を強調する強調表示像(83,483,583)、を生成し、
    前記重なり判定部は、前記情報表示像を形成する多数の画素のうちで前記特定物体と重なる遮蔽画素(82a)の数又は割合が、閾値よりも多い第一状態か、当該閾値よりも少ない第二状態かを判定し、
    前記表示生成部は、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第一状態である場合に、前記強調表示像を前記情報表示像と共に生成し、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第二状態である場合に、少なくとも前記遮蔽画素を消すか、又は前記特定物体と重ならない他の画素よりも前記遮蔽画素を目立たない表示態様とする表示制御装置。
  2. 車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御装置であって、
    前記運転者への情報提示に用いられる情報表示像(381)、を生成する表示生成部(73)と、
    前記虚像として表示された前記情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)と、を備え、
    前記表示生成部は、前記重なり判定部にて前記情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、前記虚像として表示されて前記特定物体を強調する強調表示像(33)、を生成し、
    前記重なり判定部は、前記情報表示像のうちの主要部位(384)が前記特定物体と重なる第一状態か、当該主要部位以外が前記特定物体と重なる第二状態かを判定し、
    前記表示生成部は、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第一状態である場合に、前記強調表示像を前記情報表示像と共に生成し、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第二状態である場合に、前記情報表示像のうちで前記特定物体と重なる遮蔽部分を消すか、又は前記特定物体と重ならない他の通常部分よりも前記遮蔽部分を目立たない表示態様する表示制御装置。
  3. 前景中の前記特定物体について、前記車両に対するリスクを設定するリスク設定部(72,272)、をさらに備え、
    前記表示生成部は、前記リスク設定部にてリスク対象(RO)として特定された前記特定物体を強調する前記強調表示像を生成する請求項1又は2に記載の表示制御装置。
  4. 前方の前記物体への接近を警告する前方接近警報の機能が搭載された前記車両において用いられる表示制御装置であって、
    前記表示生成部は、前記前方接近警報の作動時に前記虚像として表示される警報表示像(88)を生成し、
    前記強調表示像の形状は、前記警報表示像の形状に関連している請求項1~のいずれか一項に記載の表示制御装置。
  5. 前記表示生成部は、前記強調表示像を前記情報表示像よりも目立つ表示態様とする請求項1~のいずれか一項に記載の表示制御装置。
  6. 車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(60,360)を、
    前記運転者への情報提示に用いられる情報表示像(81,281)、を生成する表示生成部(73)、
    前記虚像として表示された前記情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)、として機能させ、
    前記表示生成部は、前記重なり判定部にて前記情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、前記虚像として表示されて前記特定物体を強調する強調表示像(83,483,583)、を生成
    前記重なり判定部は、前記情報表示像を形成する多数の画素のうちで前記特定物体と重なる遮蔽画素(82a)の数又は割合が、閾値よりも多い第一状態か、当該閾値よりも少ない第二状態かを判定し、
    前記表示生成部は、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第一状態である場合に、前記強調表示像を前記情報表示像と共に生成し、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第二状態である場合に、少なくとも前記遮蔽画素を消すか、又は前記特定物体と重ならない他の画素よりも前記遮蔽画素を目立たない表示態様とする表示制御プログラム。
  7. 車両(A)において用いられ、運転者の前景に重畳される虚像(Vi)の表示を制御する表示制御プログラムであって、
    少なくとも一つの処理部(60,360)を、
    前記運転者への情報提示に用いられる情報表示像(381)、を生成する表示生成部(73)、
    前記虚像として表示された前記情報表示像と、前景中の物体(FC)との重なり状態を判定する重なり判定部(71)、として機能させ、
    前記表示生成部は、前記重なり判定部にて前記情報表示像と重なる特定物体(IO)が特定された場合に、前記虚像として表示されて前記特定物体を強調する強調表示像(33)、を生成し、
    前記重なり判定部は、前記情報表示像のうちの主要部位(384)が前記特定物体と重なる第一状態か、当該主要部位以外が前記特定物体と重なる第二状態かを判定し、
    前記表示生成部は、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第一状態である場合に、前記強調表示像を前記情報表示像と共に生成し、
    前記情報表示像と前記特定物体との重なりが前記第二状態である場合に、前記情報表示像のうちで前記特定物体と重なる遮蔽部分を消すか、又は前記特定物体と重ならない他の通常部分よりも前記遮蔽部分を目立たない表示態様とする表示制御プログラム。
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