JP7052177B2 - 出隅用土台水切 - Google Patents
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Description
特許文献1に開示された面取り型の土台水切では、面取り部の左右両辺が明確にその直線形状として外観上現れるために、このような面取り型の土台水切が出隅部(コーナー部)に精度高く施工されている場合には左右両辺の中間の位置と出隅角部の位置とが一致して見栄えが良いのであるが、面取り型の土台水切が精度高く施工されていない場合(位置がずれている場合)、左右両辺の中間の位置と出隅角部の位置とが一致しないので見栄えが好ましくない。その結果、このような好ましくない見映えを発現させないためには、精度高い施工が必要になるという、主たる問題点がある。
られる場合があり、出隅部材として、出隅を曲面状に覆う化粧面部を備える部材が採用される場合がある。
このように出隅を曲面状に覆う出隅部材を採用して美しい曲面状に出隅を覆っても、その下方に特許文献1に開示された面取り型の土台水切を採用すると、土台水切よりも上方の出隅が美しく曲面状に覆われているのに対して、下方の土台水切の部分は(面取りされているとはいえ)曲面状ではなくデザイン性に統一感がなく美観を損ねる可能性が高い。
すなわち、本発明に係る出隅用土台水切は、建築物の出隅に設けられ、基台部と立ち上がり面とを含む出隅用土台水切であって、前記出隅用土台水切は、平面状の金属板を所定の形状に切り出して折り曲げて立体形状に形成され、前記基台部は、前記出隅を曲面状に覆う曲面部を含むことを特徴とする。
さらに好ましくは、前記立ち上がり面は、左側面と前記左側面から略直角に位置する右側面とを含み、前記基台部は、前記左側面または前記右側面から略直角に曲げられて連続する基台平面と、前記左側面または前記右側面に略平行であって前記基台平面から略直角に曲げられて連続する基台側面とを含み、前記基台平面は、前記左側面から略直角に曲げられて連続する左基台平面と、前記右側面から略直角に曲げられて連続する右基台平面とを含み、前記基台側面は、前記左側面に略平行であって前記左基台平面から略直角に曲げられて連続する左基台側面と、前記右側面に略平行であって前記右基台平面から略直角に曲げられて連続する右基台側面と、前記曲面部とを含み、前記基台側面が前記左基台側面から前記曲面部を経て前記右基台側面へ連続して形成されているように構成することができる。
さらに好ましくは、前記左側面と前記右側面とは、前記出隅用土台水切の内側で互いに係合する立ち上がり重ねしろ部を備え、前記左基台平面と前記右基台平面とは、前記出隅用土台水切の内側で互いに係合する平面重ねしろ部を備え、前記基台平面と前記基台側面とは、前記出隅用土台水切の内側で互いに係合する基台重ねしろ部を備え、前記基台平面または前記基台側面に設けられる基台重ねしろ部は、少なくとも前記曲面部の曲率に対応した形状を備えた曲面重ねしろ部を含むように構成することができる。
1200は、壁下地であるコーナー支柱1500に胴縁1400(または胴縁1410)を介してタッピングビス等の締結部材1404(または締結部材1414)により固定されている。また、コーナー支柱1500には、胴縁1400(または胴縁1410)がタッピングビス等の締結部材1402(または締結部材1412)により固定されている。なお、図2(A)の点線で示す円形領域に、スポンジ等の防水部材を垂直方向に連続して設けることも好ましい。ここで、この図2(A)に示すR型出隅カバー1100の納まり状態における敷目板1200の取付方法(固定方法)は、上述した方法に限定されるものではなく、たとえば胴縁1400(または胴縁1410)を介さないでコーナー支柱1500に敷目板1200を直接固定する方法であっても構わない。
さらに、化粧面部1110と係合部1120とが別部材で形成され、化粧面部1110と係合部1120とが接合されている。このR型出隅カバー1100は、1つの化粧面部1110と2つの係合部1120とにより形成されている。このため、R型出隅カバー1100は、1つの部材を複雑に折り曲げて形成される化粧キャップ等とは異なり、構造の簡単な1つの化粧面部110と2つの係合部120とを接合すれば良いので簡単に製造することができる点で好ましい。より詳しくは、図2(B)に示すように、化粧面部1110を二重折返部1112にて折り返した二重部1114に、係合部1120の端部1122が挿入されることにより化粧面部1110と係合部1120とが別部材で形成されるとともに、これらが接合されている。なお、化粧面部1110と係合部1120との接合方法については限定されるものではないが、たとえばリベット等により強固に接合することが好ましい。
次に、本実施の形態に係る出隅用R型土台水切100が備える特徴的な構造について、その概略を説明する。なお、垂直方向および水平面等については、図1に示される方向および面等である。また、この出隅用R型土台水切100は、図3(A)および図4(A)に示す平面視において後述する中心線Lを線対称とした左右略対称形状を備えるため、以下において、左右を逆にした説明であっても成立し、左右さらには上下等の方向を限定しないで説明する場合がある。なお、この出隅用R型土台水切100が備える左右略対称形状は、表面側(図3(A))についても裏面側(図4(A))についてもその全体形状についての左右略対称形状であって、後述するように左基台平面310と右基台平面350との境界線(境界第一接合線324および境界第二接合線354)はこの限りでない。
隅に土台として設けられる。この出隅用R型土台水切100は、図1~図5に示すように、大略的には基台部300と立ち上がり面200とを含む。この出隅用R型土台水切100は、平面状の金属板(代表的には金属鋼板)を所定の形状に図5の展開図に示すように切り出して、図5に示すように折り曲げて、図1、図3および図4に示す立体形状に形成されている。基台部300は、出隅を曲面状に覆う曲面部480を含む。
さらに好ましくは、立ち上がり面200は、左側面210と、この左側面210から略直角(この略直角は水平面内において示される平面視での角度である)に位置する右側面250とを含む。
基台部300は、左側面210または右側面250から略直角(この略直角は垂直面内において示される側面視での角度である)に曲げられて連続する基台平面(左側面210から連続する左基台平面310および右側面250から連続する右基台平面350)と、左側面210または右側面250に略平行(空間において略平行な平面の関係)であって基台平面から略直角(この略直角は垂直面内において示される側面視での角度である)に曲げられて連続する基台側面(左基台平面310から連続する左基台側面410および右基台平面350から連続する右基台側面450)とを含む。
さらに、左基台平面310と右基台平面350とは、図3(A)、図4(A)および図5に示すように、この出隅用R型土台水切100の内側で互いに係合する平面重ねしろ部(左基台平面310側の平面奥側重ねしろ部312および右基台平面350側の平面前側重ねしろ部352)を備える。
図4(A)、図4(C)および図5に示すように、この出隅用R型土台水切100の内側で互いに係合する基台重ねしろ部(ここでは、右基台平面350側の基台左側重ねしろ部362および左基台側面410側の基台右側重ねしろ部462)を備え、この基台重ねしろ部として、少なくとも曲面部480の曲率に対応した形状を備えた曲面重ねしろ部(ここでは、右基台平面350側の曲面重ねしろ部382)を含む。
以上のように、出隅用R型土台水切100はこのような特徴的な構造を備える建築外装用出隅部材である。以下において、さらに詳しく出隅用R型土台水切100について説明する。
まず、最初に、この出隅用R型土台水切100の材質、すなわち、図5の展開図に示す平面状の金属鋼板の材質について説明する。この金属鋼板は、限定されるものではないが、折り曲げ可能が可能な金属製薄板材であって、たとえば、鉄、アルミニウム、銅、ステンレス、チタン、アルミ・亜鉛合金メッキ鋼板、ホーロー鋼板、クラッド鋼板、ラミネート鋼板(塩ビ鋼板等)、サンドイッチ鋼板(制振鋼板等)等(これらを各種色調に塗装した金属製カラー板を含む)の一種を、図5の展開図に示す所定の形状に切り出して、図3および図4に示すように折り曲げて、図1に示す立体形状に形成されている。上述したR型出隅カバー1100の化粧面部1110とのデザイン上の統一感をさらに持たせるために(曲面形状をともに備えるという統一感に加えて)、この出隅用R型土台水切100の材質(図5の展開図に示す金属鋼板の材質)をR型出隅カバー1100の化粧面部1110と同じ材質や同じ意匠とすることも好ましい。
この曲面部480の形状(曲面半径であって平面視における曲線半径)については、図1および図3(A)に示すように、左側面210と右側面250との交差点Xを中心点とした曲面部480の最遠位置Yを通る平面視の略90°曲線で示される。この曲線の半径R(逆数は曲率1/Rとなる)は、たとえばR10mm~R20mm程度である。この半径Rは、出隅を曲面状に覆う出隅部材であるR型出隅カバー1100の曲面状の化粧面部1110の曲率に対してデザイン性に統一感があるように設定されることが好ましい。たとえば、目視にて、特許文献1のような面取りされた形状ではなく、曲面部480が曲面状であることが認識できることが好ましい。このため、図1および図3(A)に示すように、最遠位置Yを通る平面視の略90°曲線を、さらに径方向に移動させた平面視曲線R(1)さらに平面視曲線R(2)で示されるように半径Rを増加させることも好ましい。たとえば、最遠位置Yを通る平面視の略90°曲線がR10mmに対応し、平面視曲線R(1)がR15mmに対応し、平面視曲線R(2)がR20mmに対応する。
・点線(より詳しくは折曲線212B、折曲線252B、折曲線362B、折曲線382B、折曲線462B)で示す位置を90degの山線で、
・一点鎖線(より詳しくは折曲線220、折曲線260)で示す位置を84.3deg谷線(表側95.7deg)で、
・長点線(より詳しくは折曲線320、折曲線360)で示す位置を84.3deg山線(裏側95.7deg)で、
・二点鎖線(より詳しくは折曲線520、折曲線560)で示す位置を120deg山線(裏側60deg)で、
それぞれ折り曲げることにより、図1、図3および図4に示す立体形状に形成されている。
が、それぞれ略重なり合って(金属鋼板の厚みだけ完全には重ならない)、左側面210から略直角(この略直角は垂直面内において示される側面視での角度である)に曲げられて連続する左基台平面310(および左基台側面410)と、右側面250から略直角(この略直角は垂直面内において示される側面視での角度である)に曲げられて連続する右基台平面350(および右基台側面450)とを形成する。そして、係合部312Aと係合部352Aとがこの出隅用R型土台水切100の内部において互いに係合するために、左基台平面310と右基台平面350とを強固に連結された立体形状を形成する。
図5に示すように基台重ねしろ部が折り曲げられると、基台左側重ねしろ部362の折曲線362Bと切断線362BBとが、基台右側重ねしろ部462の折曲線462Bと切断線462BBとが、曲面重ねしろ部382の折曲線382B(長さL(4))と切断線482A(長さL(2))とが、それぞれ略重なり合って(金属鋼板の厚みだけ完全には重ならない)、左基台平面310から略直角(この略直角は垂直面内において示される側面視での角度である)に曲げられて連続する左基台側面410と、右基台平面350から略直角(この略直角は垂直面内において示される側面視での角度である)に曲げられて連続する右基台側面450と、帯状の曲面部480とを形成する。そして、係合部362Aと係合部462Aとが、係合部382Cと係合部462Cとがこの出隅用R型土台水切100の内部において互いに係合するために、左基台平面310と右基台平面350とを強固に連結された立体形状を形成するとともに、左基台側面410と右基台側面450との間に帯状の曲面部480を備えた立体形状を形成する。
利部552を備える。
200 立ち上がり面
210 左側面
250 右側面
300 基台部
310 左基台平面
350 右基台平面
410 左基台側面
450 右基台側面
480 曲面部
1100 R型出隅カバー
1200 敷目板
1300 外装材
1400 胴縁
1500 コーナー支柱
Claims (5)
- 建築物の出隅に設けられ、基台部と立ち上がり面とを含む出隅用土台水切であって、
前記出隅用土台水切は、平面状の金属板を所定の形状に切り出して折り曲げて立体形状に形成され、
前記基台部は、前記出隅を曲面状に覆う曲面部と曲面で形成されない平面状の側面部とを含むことを特徴とする、出隅用土台水切。 - 前記曲面部は帯状に形成されていることを特徴とする、請求項1に記載の出隅用土台水切。
- 前記立ち上がり面は、左側面と前記左側面から略直角に位置する右側面とを含み、
前記基台部は、前記左側面または前記右側面から略直角に曲げられて連続する基台平面と、前記左側面または前記右側面に略平行であって前記基台平面から略直角に曲げられて連続する基台側面とを含み、
前記基台平面は、
前記左側面から略直角に曲げられて連続する左基台平面と、
前記右側面から略直角に曲げられて連続する右基台平面とを含み、
前記基台側面は、
前記左側面に略平行であって前記左基台平面から略直角に曲げられて連続する左基台側面と、
前記右側面に略平行であって前記右基台平面から略直角に曲げられて連続する右基台側面と、
前記曲面部とを含み、
前記基台側面が前記左基台側面から前記曲面部を経て前記右基台側面へ連続して形成されていることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の出隅用土台水切。 - 前記基台平面上において、前記左基台平面と右基台平面との境界線と、前記左側面と前記右側面との交差点から平面視における左基台側面の仮想延長線と右基台側面の仮想延長線との交点まで引いた中心線とが一致しないことを特徴とする、請求項3に記載の出隅用土台水切。
- 前記左側面と前記右側面とは、前記出隅用土台水切の内側で互いに係合する立ち上がり重ねしろ部を備え、
前記左基台平面と前記右基台平面とは、前記出隅用土台水切の内側で互いに係合する平面重ねしろ部を備え、
前記基台平面と前記基台側面とは、前記出隅用土台水切の内側で互いに係合する基台重ねしろ部を備え、
前記基台平面または前記基台側面に設けられる基台重ねしろ部は、少なくとも前記曲面部の曲率に対応した形状を備えた曲面重ねしろ部を含むことを特徴とする、請求項3に記載の出隅用土台水切。
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