JP7052065B2 - 画像形成装置及び画像形成方法 - Google Patents

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Description

本発明は、画像形成装置及び画像形成方法に係り、特に、コレステリック液晶層に画像を形成する画像形成装置及び画像形成方法に関する。
画像形成技術は、昨今のインクジェット印刷技術の発展に伴って進歩し、また、画像形成技術を利用した加飾製品等の市場も拡大している。このような状況の中、近年、コレステリック液晶層に画像を形成する技術が開発されてきている。この技術によれば、通常のインク印刷では困難な、高彩度の色の再現が可能となる。
コレステリック液晶層に画像を形成する技術の例としては、特許文献1及び2に記載の技術が挙げられる。特許文献1及び2に記載の技術は、コレステリック液晶層にR(赤)、G(緑)及びB(青)の3色のドットからなる画像を形成する技術である。
特許文献1に記載の技術では、RGB3色のドットを形成するために、コレステリック液晶化合物にレーザー光を、それぞれのドット色に応じた照射量にて照射する。具体的には、コレステリック液晶化合物からなる記録媒体を用い、照射量制御手段でレーザー光の光量が制御され、照射位置制御手段で記録媒体上のレーザー光照射位置(すなわち、ドットの形成位置)が制御される。レーザー光は、fθレンズで集光されて記録媒体に対して走査しながら各ドット形成位置に照射される。これにより、光量を制御されたレーザー光が左右に往復走査しながら上方から下方に向かって移動する。この結果、記録媒体にRGB3色のドットからなるカラー画像が形成される。
特許文献2では、RGB各色のレーザー光源を用い、それぞれのレーザー光源が走査しながら、コレステリック液晶相の記録媒体を用いレーザー光を照射する。これにより、RGB3色からなる多色画像が形成される。
特開2005-111935号公報 特開2002-268029号公報
しかしながら、特許文献1及び2に記載の画像形成技術では、RGB3色のドットを形成するために、ドット色毎にレーザー光の光量を調整し、あるいはドット色別に光源を備える。このような構成では、画像形成に手間(時間)及びコストが掛かってしまう。そのため、より合理的な方法、具体的にはより簡単で且つより安価な方法によってコレステリック液晶層に画像を形成することが望まれている。
そこで、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたものであり、以下に示す目的を解決することを課題とする。
すなわち、本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、より合理的に画像をコレステリック液晶層に形成することが可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の画像形成装置は、互いに色が異なる第一領域、第二領域及び第三領域が網状に配置された画像を、コレステリック液晶層に形成する画像形成装置であって、コレステリック液晶層を構成する液晶組成物に対して露光を行う露光部と、画像の各部における第一領域、第二領域及び第三領域の各々の比率を調整するための調整部と、を有し、第一領域は、露光時の露光量がより多い領域であり、第二領域は、露光時の露光量がより少ない領域であり、第三領域は、第一領域及び第二領域の境界位置にある領域であり、調整部は、比率を調整するために設定されるパラメータとパラメータに応じて変化する値との対応関係に基づき、画像の各部に対して設定された設定色に応じて比率を調整することを特徴とする。
上記の構成では、画像各部における第一領域、第二領域及び第三領域の各々(以下、各領域)の比率が、画像各部の設定色に応じて調整されるので、設定色を良好に再現することができる。また、画像中の第一領域及び第二領域が形成されると、これに伴って第三領域が付随的に形成される。したがって、三つの領域のそれぞれについて露光条件を調整する必要がなく、その分、手間及びコストを抑えることが可能である。これにより、従来の画像形成方法と比較して、より合理的に画像をコレステリック液晶層に形成することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、調整部は、網状パターンが形成された単一のマスクを備え、網状パターンには、露光部からの光が透過する透過部と、露光部からの光が遮断される遮断部とが設けられており、パラメータは、網状パターンにおける透過部及び遮断部の各々の面積率、及び網状パターンにおける単位面積あたりの線数であると、好適である。
上記の構成では、パターン露光に用いられるマスクが1つのみであるため、画像形成に複数のマスクを用いる場合と比較して、手間及びコストを抑えることが可能である。
また、上記の画像形成装置において、値は、比率の下で再現される再現色の色度座標であり、対応関係は、面積率及び線数が変化したときの再現色の色度座標の変化傾向であると、より好適である。
上記の構成では、網状パターンにおける透過部及び遮断部の各々の面積率及び線数が変化したときの再現色の色度座標の変化傾向に基づいて、各領域の比率が調整される。この結果、各領域の比率が設定色を再現する上でより妥当な値となるように、上記の変化傾向を踏まえて各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、調整部は、変化傾向において再現色の色度座標が設定色の色度座標に最も近付くときの面積率及び線数にて透過部及び遮断部が網状パターンに設けられたマスクを用いて、比率を調整すると、より好適である。
上記の構成では、上記のマスクを用いることで、各領域の比率が設定色を再現する上でより一層妥当な値となるように、各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、対応関係は、面積率が11段階で変化し、且つ、線数が8段階で変化したときの変化傾向であってもよい。
上記の構成では、再現色の色度座標の変化傾向に関するデータが十分に得られる。これにより、各領域の比率が設定色を再現する上で更に妥当な値となるように、各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、設定色が複数の代表色に分解されるとき、網状パターンは、複数の代表色と同数の単位パターンを合成することで構成され、それぞれの単位パターンにおける面積率及び線数は、変化傾向に基づき、単位パターンと対応する代表色に応じて決められるとよい。
上記の構成では、設定色を複数の代表色に分解し、各代表色を再現するための単位パターンを作製する。そして、各代表色の単位パターンを合成して網状パターンを作製する。このような手順により、設定色を再現するための網状パターンを適切に作製することができる。
また、上記の画像形成装置において、値は、比率であり、対応関係は、面積率及び線数の各々と比率との対応関係であってもよい。
上記の構成では、網状パターンにおける透過部及び遮断部の各々の面積率及び線数と、各領域の比率との対応関係に基づいて、各領域の比率が調整される。この結果、各領域の比率が設定色を再現する上でより妥当な値となるように、各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、調整部は、設定色が得られる比率と対応する面積率及び線数にて透過部及び遮断部が網状パターンに設けられたマスクを用いて、比率を調整してもよい。
上記の構成では、上記のマスクを用いることで、各領域の比率が設定色を再現する上でより一層妥当な値となるように、各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、対応関係は、11通りの面積率及び8通りの線数の組み合わせと、比率との対応関係であってもよい。
上記の構成では、網状パターンにおける透過部及び遮断部の各々の面積率及び線数と、各領域の比率との対応関係に関するデータが十分に得られる。これにより、各領域の比率が設定色を再現する上で更に妥当な値となるように、各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、設定色が得られる比率は、第一領域、第二領域及び第三領域の各々の色について特定した設定色の分光反射率の分布に基づいて算出されると、より好適である。
上記の構成では、設定色の分光反射率の分布に基づいて、各領域の比率を調整する。これにより、設定色の分光反射率の分布を再現できるように、各領域の比率を調整することが可能となる。
また、上記の画像形成装置において、画像が複数の画像片に分割されるとき、網状パターンは、複数の画像片と同数のパターン断片を並べて配置することで構成され、それぞれのパターン断片における面積率及び線数は、対応関係に基づき、パターン断片と対応する画像片について設定された設定色に応じて決められてもよい。
上記の構成では、画像を複数の画像片に分解し、各画像片の設定色を再現するためのパターン断片を作製する。そして、各画像片のパターン断片を並べて配置することにより、画像全体に対する網状パターンを作製する。このような手順により、上記の網状パターンを適切に作製することができる。
また、上記の画像形成装置において、パターン断片と対応する画像片について設定された設定色は、画像片内で平均化された色であると、より好適である。
上記の構成では、画像片の設定色が、画像片内で平均化された色となるため、その画像片と対応するパターン断片がより単純なパターンとなる。この結果、網状パターンをより容易に作製することが可能となる。
また、前述の課題を解決するために、本発明の画像形成方法は、互いに色が異なる第一領域、第二領域及び第三領域が網状に配置された画像を、コレステリック液晶層に形成する画像形成方法であって、コレステリック液晶層を構成する液晶組成物に対し、画像に応じて露光を行う工程と、画像の各部における第一領域、第二領域及び第三領域の各々の比率を調整する工程と、を実施し、第一領域は、露光時の露光量がより多い領域であり、第二領域は、露光時の露光量がより少ない領域であり、第三領域は、第一領域及び第二領域の境界位置にある領域であり、比率を調整する工程では、比率を調整するために設定されるパラメータとパラメータに応じて変化する値との対応関係に基づき、画像の各部に対して設定された設定色に応じて比率を調整することを特徴とする。
上記の方法によれば、より合理的に画像をコレステリック液晶層に形成することが可能となる。
本発明によれば、より合理的に画像をコレステリック液晶層に形成することが可能な画像形成装置及び画像形成方法を提供することができる。
コレステリック液晶層に画像を形成する基本手順を示す図である。 パターン露光処理用のマスクの一例を示す図である。 コレステリック液晶層に形成される第一領域、第二領域及び第三領域についての説明図である。 本発明の一実施形態に係る画像形成装置の構成を示す図である。 コレステリック液晶層に形成される画像の一例を示す図である。 画像形成フローの一例を示す図である。 対応関係特定工程の流れを示す図である。 サンプルパターンの一例を示す図である。 サンプル画像の一例を示す図である。 再現色の色度座標の変化傾向についての説明図である。 透過部及び遮断部の各々の面積率及び線数が変化したときの再現色の色度座標の変化傾向を示す図である。 第一例に係るパターン特性設定工程の流れを示すイメージ図である(その1)。 第一例に係るパターン特性設定工程の流れを示すイメージ図である(その2)。 再現パターン特性を決定する手順についての説明図である。 第二特定工程の流れを示す図である。 網点画像の一例を示す図である。 デジタルフィルタ処理前の網点画像を示す図である。 デジタルフィルタ処理後の網点画像を示す図である。 第三領域に相当する領域が抽出された網点画像を示す図である。 第二例に係るパターン特性設定工程の流れを示すイメージ図である。
以下では、本発明の一実施形態(本実施形態)に係る画像形成装置及び画像形成方法について、添付の図面に示す好適な実施形態を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明の理解を容易にするために挙げた一例に過ぎず、本発明を限定するものではない。すなわち、本発明は、その趣旨を逸脱しない限りにおいて、以下に説明する実施形態から変更又は改良され得る。また、当然ながら、本発明には、その等価物が含まれる。
また、本明細書において、「~」を用いて表される数値範囲は、「~」の前後に記載される数値を下限値及び上限値として含む範囲を意味する。
また、本明細書において、含有率及び使用量を表す「%」及び「部」は、特記しない限り質量基準である。
また、本明細書において、「同じ」、「同様」及び「同一」は、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含むものとする。また、本明細書において、「全部」、「いずれも」及び「全面」等というとき、100%である場合のほか、技術分野で一般的に許容される誤差範囲を含み、例えば99%以上、95%以上、又は90%以上である場合を含むものとする。
また、本明細書において、「選択反射波長」とは、対象となる物(部材)における透過率の極小値Tmin(%)とした場合に、下記の式で表される半値透過率:T1/2(%)を示す2つの波長の平均値のことを言う。
半値透過率を求める式: T1/2=100-(100-Tmin)÷2
また、本明細書において、「画像」は、コレステリック液晶層に実際に形成される画像、特にカラー画像を意味する。なお、画像形成の際に必要なデジタル画像(元画像)のデータを、以下では「画像情報」と呼ぶこととする。
また、本明細書において、「領域」とは、画像を構成する単位領域であり、具体的には、点状の小領域(ドット)と、ドット間の領域とが、それぞれ「領域」に該当する。なお、後述する膜51a中の領域は、コレステリック液晶層に形成される画像中の領域と同一の領域である。
また、本明細書において、画像の「部分」とは、画像を所定のルール(例えば、1インチ毎に区切る等)に従って複数に区画したときの一部分を意味しており、1つ以上の領域を含む。なお、画像中の一つの部分に対しては、画像情報における複数の画素(例えば、n×n個の画素:nは2以上の自然数)の情報が対応付けられている。
[コレステリック液晶層及び画像の形成についての基本手順]
本実施形態に係る画像形成装置の説明に先立って、コレステリック液晶層及びコレステリック液晶層に画像を形成する基本手順について説明する。
コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を含む層であり、液晶組成物によって構成される。コレステリック液晶層は、コレステリック液晶相を固定してなる層であることが好ましいが、これに限定されず、固定化されなくてもよい。また、コレステリック液晶相が露光されると、露光された領域でコレステリック液晶相の螺旋ピッチの長さが変化する。ここで、コレステリック液晶相の選択反射波長は、螺旋ピッチの長さに応じて決まり、また、コレステリック液晶相は、その選択反射波長に応じた色を呈する(厳密には、選択反射波長に対応した色の光を反射する)。
次に、コレステリック液晶層に画像を形成する基本手順について、図1を参照しながら説明する。図1は、コレステリック液晶層に画像を形成する基本手順を示す図である。コレステリック液晶層に画像を形成するには、図1に示すように、下記の第一工程から第四工程を順に実施する。
第一工程では、プラスチックフィルム又は薄層ガラスからなる透明基材(図示せず)の表面上に、重合性液晶化合物及び感光性キラル剤を含む液晶組成物を塗布して、膜51a(塗布膜)を形成する。塗布方法としては、公知の方法を適用できる。また、必要に応じて、液晶組成物を塗布した後に乾燥処理を実施してもよい。
なお、透明基材の材質となるプラスチックとしては、例えば、セルロース系ポリマー、ポリカーボネート系ポリマー、ポリエステル系ポリマー、(メタ)アクリル系ポリマー、スチレン系ポリマー、ポリオレフィン系ポリマー、塩化ビニル系ポリマー、アミド系ポリマー、イミド系ポリマー、スルホン系ポリマー、ポリエーテルスルホン系ポリマー、及びポリエーテルエーテルケトン系ポリマー等が挙げられ、中でもポリエチレンテレフタレート(PET)、又は(メタ)アクリル系ポリマーが好ましい。
なお、透明基材は、実質的に可視光領域に吸収域を有さない透明基材を意味する。透明基材の特性に関して、380nm~780nmの波長域の平均透過率については、80%以上が好ましく、90%以上がより好ましい。また、透明基材の厚みについては、特に限定されないが、1~100μmが好ましく、2~50μmがより好ましい。
第二工程では、光源Sを用いて、膜51aに対して露光を行う。露光は、例えば二段階で行われ、第一段階ではパターン露光処理が行われる。パターン露光処理では、例えば、所定の網状パターンを有するマスクMを透明基材に貼り付けて、マスクMを介して、感光性キラル剤が感光する波長の光を透明基材に照射する。このとき、膜51a中、マスクされない領域には所定の強度にて光が照射され(露光され)、マスクされる領域では光が遮断される。
なお、マスクMは、透明基材において膜51aとは反対側の面(裏面)に貼り付けられてもよく、その場合には透明基材の裏側から光が照射されることになる。反対に、透明基材において膜51aと同じ側の面にマスクMが貼り付けられてもよく、その場合には透明基材の表側から光が照射されることになる。
第二段階では、光源Sから光を膜51a全面に照射する全面露光処理が行われる。全面露光処理により、パターン露光処理では未露光であった領域のキラル剤を感光させて、所定の螺旋ピッチ(例えば、選択反射波長が青色光の波長域となる螺旋ピッチ)が得られるように螺旋誘起力を調整することができる。
以上の二段階の露光により、露光済み膜51bが形成される。露光済み膜51bの各領域では、露光量に応じて感光性キラル剤の構造が変化している。ただし、露光については、二段階で行う場合に限定されず、例えば、異なる透過スペクトルを示す2つ以上の領域を有するマスク等を用いて露光を1回行うことにより、上述した二段階の露光と同様の露光となる。また、パターン露光を行う一方で全面露光を省略し、その代わりに、後述の加熱処理にて選択反射波長が変わるように膜51a(厳密には、露光済み膜51b)の各部を加熱してもよい。
第三工程では、加熱源Tを用いて、露光済み膜51bに対して加熱処理(熟成処理)を施し、加熱済み膜51cを形成する。加熱済み膜51cでは、液晶化合物が配向して、コレステリック液晶相が形成される。なお、加熱済み膜51cにおいては、露光量が異なる複数の領域がある。露光量が異なる複数の領域のそれぞれでは、露光量に応じてコレステリック液晶相の螺旋ピッチの長さが異なり、それに応じて選択反射波長が相違する。そして、選択反射波長が異なる複数の領域は、それぞれ、選択反射波長と対応する色を呈する。
第四工程では、紫外線光源Uから紫外線を加熱済み膜51cに向けて照射して加熱済み膜51c(すなわち、コレステリック液晶相の状態にある膜)を硬化させる。これにより、コレステリック液晶相が固定してなる層、すなわちコレステリック液晶層40が形成される。そして、コレステリック液晶層40には、互いに選択反射波長が異なる複数の領域が網状に配置されることで構成された有色の画像が形成される。ここで、「網状に配置される」とは、網点技法によって所定の色調の画像を再現するために、色調に応じたパターンで点(ドット)を配置することを意味する。また、「複数の領域が網状に配置される」とは、複数の領域のうちの少なくとも一つが点として配置され、残りの領域が点間のスペースに配置されることを意味する。
なお、硬化方法は、特に限定されず、光照射による硬化方法の他に、加熱による硬化方法も利用可能である。
以上に説明した一連の工程が実施されることで、画像が形成されたコレステリック液晶層40が得られる。得られたコレステリック液晶層40は、例えば粘着層を介して円偏光板に転写される。なお、円偏光板を基材として、円偏光板上においてコレステリック液晶層40を直接形成してもよい。
ちなみに、コレステリック液晶相を固定化せずにコレステリック液晶層40を形成する場合には、上記の第四工程を実施せずに、第一工程から第三工程までを実施することでコレステリック液晶層40に画像を形成することができる。また、室温で配向可能な液晶化合物を用いる場合は、第三工程の加熱処理を実施せずに、コレステリック液晶層40に画像を形成することができる場合もある。
なお、上記の基本手順は、液晶組成物中に感光性キラル剤が含まれる場合においてコレステリック液晶層に画像を形成するときの手順であるが、この態様には限定されず、例えば、特開2009-300662号公報に記載の方法など他の公知の方法を採用できる。
また、上記の基本手順では、基材表面に液晶組成物を塗布して膜51aを形成する構成とした。ここで、塗布方法については、特に限定されず、ワイヤーバーコーティング法、押し出しコーティング法、ダイレクトグラビアコーティング法、リバースグラビアコーティング法、及び、ダイコーティング法等が挙げられる。また、膜51aの形成方式は、塗布方式に限定されず、塗布以外の方式、例えばインクジェット方式、フレキソ印刷方式、及びスプレー塗装方式等を用いてもよい。
また、上記の基本手順では、マスク露光にてパターン露光処理を行う構成とした。ここで、具体的なマスク露光の方式としては、例えば、コンタクト露光、プロキシ露光、及び投影露光等が挙げられる。
また、レーザー又は電子線等を用いてマスクなしに決められた位置にフォーカスして直接描画する走査露光によってパターン露光処理を行ってもよい。走査露光は、例えば、光の変調により所望のパターン画像等を描画する描画装置を適用して行うことができる。このような描画装置の代表的な例として、光ビーム発生部から導出された光ビームを、光ビーム偏向走査部を介して被走査体上に走査させることにより、所定の画像を形成するように構成された画像形成装置がある。この種の画像形成装置では、画像形成に際して、光ビーム発生部から導出される光ビームを画像信号に対応して変調させる(例えば、特開平7-52453号公報参照)。
また、主走査方向に回転するドラムの外周面に貼着された被走査体上に対してレーザービームを副走査方向に走査することで画像形成を行うタイプ、及び、ドラムの円筒内周面に貼着された被走査体上に対してレーザービームを回転走査させることで画像形成を行うタイプ(例えば、特許第2783481号参照)の装置も使用できる。
さらに、描画ヘッドによりパターン画像等を描画する描画装置を用いることもできる。例えば、半導体基板又は印刷版の作製で用いられている、露光ヘッドにより所望のパターン画像を感光材料等の露光面上に形成する露光装置が使用できる。このような露光ヘッドとして代表的なものは、多数の画素を有し所望のパターン画像を構成する光点群を発生させる画素アレイを備えているヘッドである。この露光ヘッドを、露光面に対して相対移動させながら動作させることにより、所望のパターン画像を露光面上に形成することができる。
上記のような露光装置としては、例えば、DMD(デジタルマイクロミラーデバイス)を露光面に対して所定の走査方向に相対的に移動させるとともに、その走査方向への移動に応じてDMDのメモリセルに多数のマイクロミラーに対応した多数の描画点データからなるフレームデータを入力し、DMDのマイクロミラーに対応した描画点群を時系列に順次形成することにより所望の画像を露光面に形成する露光装置が提案されている(例えば、特開2006-327084号公報参照)。
露光ヘッドが備える空間光変調素子としては、上記のDMDの以外の、空間光変調素子を使用することもできる。なお、空間光変調素子は、反射型及び透過型のいずれでもよい。そのほかの空間光変調素子の例としては、MEMS(Micro Electro Mechanical Systems)タイプの空間光変調素子(SLM;Special Light Modulator)、電気光学効果により透過光を変調する光学素子(PLZT素子)、及び、液晶光シャッタ(FLC)等の液晶シャッターアレイなどが挙げられる。なお、MEMSとは、集積回路(IC)の製造プロセスを基盤としたマイクロマシニング技術によるマイクロサイズのセンサ、アクチュエータ、及び制御回路を集積化した微細システムの総称であり、MEMSタイプの空間光変調素子とは、静電気力を利用した電気機械動作により駆動される空間光変調素子を意味している。
さらに、回折格子ライトバルブ(GLV;Grating Light Valve)を複数並べて二次元状に構成したものを用いることもできる。
<パターン露光処理について>
上述のパターン露光処理では、液晶組成物の膜51aにおける複数の領域に対して、それぞれ、互いに異なる露光条件で露光を行う。このとき、各露光条件別に露光を複数回に亘って行わってもよい。ただし、画像形成の効率の観点では、互いに光の透過率が異なる2つ以上の領域を有する1つのマスクMを用いて、露光を1回のみ行うのが、より好ましい。この場合、マスクの使用枚数が1つのみであるので、複数のマスクを使用する場合と比べて、コスト及び手間を抑えることが可能である。
(マスクについて)
パターン露光処理用のマスクMについて、図2を参照しながら説明する。図2は、パターン露光処理用のマスクMの一例を示す平面図である。また、図2中には、網状パターンMpの一部を拡大して図示している。なお、以下の説明において、網状パターンMp中の「部分」とは、画像中の「部分」と対応しており、両者の「部分」は、互いに同一サイズである。また、網状パターンMp中の各部分の面積は、単位面積に相当する。
マスクMは、OHP(overhead projector)用シートのような無色透明のシート材に網状パターンMpを形成(具体的には、印刷又は転写)することで作製される。網状パターンMpの各部分には、図2において透明となった透過部Mcと、図2において黒色に塗られた遮断部Mdとが設けられている。透過部Mcは、パターン露光処理時に光が透過する領域であり、遮断部Mdは、パターン露光処理時に光が遮断される領域である。
また、網状パターンMpの各部分では、図2に示すように、透過部Mc及び遮断部Mdのうちの一方がドットとして配置されており、他方がドット間に配置されている。ちなみに、図2に図示のマスクMでは、遮断部Mdが円ドットであり、透過部Mcがドット間に配置されている。
また、網状パターンMpの各部分の特性(パターン特性)は、網状パターンMpの各部分における透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び、網状パターンMpの各部分における単位面積あたりの線数によって表される。ここで、「面積率」とは、網状パターンMpの各部分の面積に対する、透過部Mc及び遮断部Mdの各々が占める面積の割合(%)である。なお、以下の説明において単に「面積率」と言う場合、その面積率は、遮断部Mdの面積率を意味することとする。
また、「単位面積あたりの線数」とは、スクリーン線数[単位lpi(line per inch)]であり、網状パターンMpの各部分において透過部Mc及び遮断部Mdのうち、ドットとして存在する方が構成する線の、単位長さあたりの密度を表している。
ところで、網状パターンMpが形成されたマスクMを用いて、液晶組成物の膜51aに対してパターン露光処理を行った場合、透過部Mcと重なる領域(つまり、非マスク領域)に光が照射され、遮断部Mdと重なる領域(つまり、マスク領域)には光が遮断される。その後、マスク領域及び非マスク領域の双方を露光する全面露光処理が行われるが、最終的な露光量は、非マスク領域がより大きくなり、マスク領域がより小さくなる。そして、最終的にコレステリック液晶層40が形成された時点では、非マスク領域であった領域の選択反射波長が赤色光の波長となり、マスク領域であった領域の選択反射波長が青色光の波長となる。つまり、コレステリック液晶層40に形成される画像中、パターン露光処理時に非マスク領域であった領域は、赤色を呈する第一領域となり、パターン露光処理時にマスク領域であった領域は、青色を呈する第二領域となる。
さらに、コレステリック液晶層40に形成される画像中、第一領域と第二領域との境界位置にある領域では、その選択反射波長が緑色光の波長域となる。つまり、第一領域と第二領域との境界位置には、図3に示すように滲みのような領域(以下、第三領域)が出現し、その領域の色は、緑色となる。図3は、コレステリック液晶層40に形成される第一領域、第二領域及び第三領域についての説明図である。なお、図3の上図は、帯状パターンMqが形成されたマスクを示し、下図は、そのマスクを用いてパターン露光処理を行った場合のコレステリック液晶層40を示す。
図3について補足すると、帯状パターンMqには、帯状の透過部Mcと帯状の遮断部Mdとが交互に配置されている。この帯状パターンMqが形成されたマスクを介してパターン露光処理を行った場合、最終的にコレステリック液晶層40に形成される画像の各部には、第一領域(図3中、記号A1にて表記)と第二領域(図3中、記号A2にて表記)がそれぞれ縞状に存在する。ここで、第一領域は、露光時の露光量がより多い領域であり、第二領域は、露光時の露光量がより少ない領域である。また、第一領域及び第二領域の境界位置には、第三領域(図3中、記号A3にて表記)が線状に存在している。なお、図3に図示のケースでは、第三領域の線幅が約40μmとなっているが、この線幅は、液晶組成物の組成及び露光時に使用するマスクの厚み等に応じて決まる。
以上のようにコレステリック液晶層において第一領域と第二領域とを形成すると、両領域の境界位置に第三領域が付随して形成される。本実施形態に係る画像形成装置は、このような現象を利用して、コレステリック液晶層40に第一領域、第二領域及び第三領域を形成して画像を形成するものである。以下、本実施形態に係る画像形成装置について詳しく説明する。
[画像形成装置の構成例]
本実施形態に係る画像形成装置(以下、画像形成装置10)の構成例について図4を参照しながら説明する。図4は、画像形成装置10の構成例を示すブロック図である。
画像形成装置10は、コレステリック液晶層40に、R(赤)、G(緑)及びB(青)の3色の画像を形成する装置である。より詳しく説明すると、画像形成装置10は、赤色の第一領域、青色の第二領域及び緑色の第三領域が網状に配置された画像を、コレステリック液晶層40に形成する。なお、第一領域、第二領域及び第三領域は、互いに色(換言すれば、選択反射波長)が異なる領域であればよく、各領域の色については特に限定されない。ここで、第一領域の選択反射波長が最も長く(換言すると、光が最も強く当たり)、第二領域の選択反射波長が最も短く(換言すると、光が最も弱く当たり)、第三領域の選択反射波長が中間の長さとなればよい。例えば、第一領域の色が黄色であり、第二領域が黄色より短波側である紫であり、第三領域のブルーからシアンの範囲の色であってもよい。
ここで、画像形成装置10が形成する画像について付言しておくと、図5に示すように、画像(例えば、図5に図示の画像G)の各部において、第一領域及び第二領域のうちの一方がドットとして配置され、他方がドット間に配置される。また、第三領域は、ドットの外縁に沿って線状に配置される。図5は、画像の一例を示す図である。また、図5には、画像の一部分を拡大して図示している。ちなみに、図5に図示の画像Gでは、第一領域(図5中、記号A1にて表記)が円ドットであり、第二領域(図5中、記号A2にて表記)がドット間に位置し、第三領域(図5中、記号A3にて表記)がドットの縁に沿って円環状に配置されている。
画像形成装置10の構成についての説明に戻ると、画像形成装置10は、図4に示すように、膜形成部12、露光部14、調整部16、加熱部18、紫外線照射部20、パターン特性設定部22及びマスク作製部24を有する。
膜形成部12は、透明基材の一つの表面に液晶組成物の膜51aを形成する。膜形成部12としては、例えば、スピンコーター及びワイヤーバー等のように液晶組成物を塗布する機器、スプレーノズル等のように液晶組成物を噴霧する機器、並びに、インクジェットプリンタ等のように液晶組成物を吐出する機器等が利用可能である。
露光部14は、液晶組成物の膜51aに対して露光を行う。より詳しく説明すると、露光部14は、調整部16と協働してパターン露光処理を実施し、その後に露光部14単独で全面露光処理を実施する。なお、本実施形態では、パターン露光処理においてマスク露光が1回のみ行われる。ちなみに、露光部14としては、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、メタルハライドランプ、青色レーザー、及び、He-Cd(ヘリウムカドミウム)レーザー等が利用可能である。
調整部16は、パターン露光処理において膜51a中のマスク領域と非マスク領域とを区分し、非マスク領域の露光量をより多くし、マスク領域の露光量をより少なくする(厳密には、マスク領域を露光しない)ためのものである。換言すると、調整部16は、最終的にコレステリック液晶層40に形成される画像の各部における第一領域、第二領域及び第三領域の各々(以下、「各領域」とも言う。)の比率を調整するためのものである。ここで、各領域の比率は、画像の各部分の面積に対する、各領域が占める面積の割合(%)である。
また、本実施形態において、調整部16は、単一のマスクMを有する。マスクMには網状パターンMpが形成されており、網状パターンMpには、露光部14からの光が透過する透過部Mcと、露光部14からの光が遮断される遮断部Mdとが設けられている(図2参照)。
そして、本実施形態では、前述したように、露光部14が調整部16と協働してパターン露光処理を実施する際に、単一のマスクMを用いて、マスク露光を1回行う。つまり、調整部16は、一回のマスク露光において、画像各部における各領域の比率を調整する。換言すれば、上記のマスクMに形成された網状パターンMpの各部分のパターン特性は、画像各部における各領域の比率が所定の値に調整されるように設定されている。
より詳しく説明すると、本実施形態において、マスクMは、後述するパラメータと当該パラメータに応じて変化する値との対応関係に基づき、画像各部に対して設定された設定色に応じて作製される。つまり、マスクMを用いることにより、調整部16は、上記の対応関係に基づいて、画像各部における各領域の比率を、画像各部の設定色に応じて調整することができる。マスクMの作製手順については、後に詳しく説明することとする。
なお、露光量の調整については、マスクを用いた調整に限られるものではない。例えば、パターン露光が走査露光によって行われる場合には、例えば、露光部14から照射された光をドットジェネレータ等によってオンオフ制御することで、膜51a中、第一領域と対応する部分にのみ光を照射することができる。このような構成によれば、マスクMを用いなくても、画像各部における各領域の比率を調整することが可能となる。
加熱部18は、液晶化合物(例えば、重合性液晶化合物)を配向させてコレステリック液晶相の状態にするために、パターン露光処理が施された膜(すなわち、露光済み膜51d)に対して加熱処理を施すものである。加熱部18としては、例えば、電熱ヒータ、及び加熱ガス(水蒸気を含む)を熱源とする加熱器等が利用可能である。
紫外線照射部20は、コレステリック液晶相を固定化してコレステリック液晶層40を形成するために、熱処理が施された膜(すなわち、加熱済み膜51c)に対して紫外線を照射するものである。紫外線照射部20としては、メタルハイランドランプ、高圧水銀ランプ、及び紫外線LED(Light Emitting Diode)等を用いることができる。
パターン特性設定部22は、調整部16が有するマスクMに形成される網状パターンMpの各部分のパターン特性、すなわち透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率及び線数を所定の設定手順に則って設定する。具体的に説明すると、パターン特性設定部22は、元画像の画像情報を取得し、その画像情報を解析する。この解析の結果に基づき、コレステリック液晶層40に形成される画像各部の設定色が設定される。設定色の設定については、後の項で詳しく説明することとする。
その後、パターン特性設定部22は、パラメータと当該パラメータに応じて変化する値との対応関係を、不図示の記憶部から読み出す。ここで、「パラメータ」とは、コレステリック液晶層40に形成される画像の各部における各領域の比率を調整するために設定される値である。具体的には、例えば、マスク露光が行われる場合には、利用するマスクMの網状パターンMpの各部分における透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び線数が「パラメータ」に該当する。ちなみに、面積率及び線数のうちのいずれか一方のみをパラメータとして採用してもよい。
なお、走査露光が行われる場合の「パラメータ」としては、光の照射回数(光がオンオフした回数)、光が照射される部位の面積率、光照射部位をドットとみなしたときの線数、並びに光照射強度等が挙げられる。
また、「パラメータに応じて変化する値」については、コレステリック液晶層40に形成される画像各部における各領域の比率が該当する。さらに、各領域の比率の下で再現される再現色の色度座標も、「パラメータに応じて変化する値」に該当し得る。ここで、「再現色」とは、赤色の第一領域、青色の第二領域、及び緑色の第三領域の各々が所定の比率にて網状に配置されることで色調が(人間の眼から見て)再現される色である。また、「色度座標」とは、x-y軸の色座標空間(より詳しくは、色度図)上で特定される色度値である。
パターン特性設定部22は、読み出した対応関係に基づき、網状パターンMpの各部分のパターン特性を、画像各部の設定色に応じて設定する。より具体的に説明すると、コレステリック液晶層40に形成される画像各部における各領域の比率が画像各部の設定色に応じた値となるように、パターン特性設定部22は、網状パターンMpの各部分のパターン特性を設定する。このとき、パターン特性設定部22は、例えば、画像各部の再現色が設定色と同一色となるように網状パターンMpの各部分のパターン特性を設定する。
マスク作製部24は、例えばプリンタ等の印刷装置によって構成されており、OHP用シートのような無色透明のシート材に網状パターンMpを形成(例えば、印刷)してマスクMを作製する。より詳しく説明すると、マスク作製部24は、網状パターンMpの各部分のパターン特性がパターン特性設定部22によって設定されたパターン特性となるように、網状パターンMpを形成してマスクMを作製する。
[画像形成装置の動作例]
次に、上述した構成を有する画像形成装置10の動作例について説明する。具体的には、画像形成装置10を用いてコレステリック液晶層40に画像を形成する一連の流れ(以下、画像形成フロー)について、図6を参照しながら説明する。図6は、画像形成フローの一例を示す図である。
画像形成フローにおいて、画像形成装置10は、本発明の画像形成方法を適用してコレステリック液晶層40に画像を形成する。具体的には、図6に図示の各ステップが画像形成装置10によって実施される。
画像形成フローでは、先ず、画像形成装置10の膜形成部12が、透明基材の一表面に液晶組成物の膜51aを形成する工程を実施する(S001)。なお、塗膜の膜厚については、特に限定されないが、コレステリック液晶層40の反射性が優れる点で、0.1~20μmが好ましく、0.2~15μmがより好ましく、0.5~10μmが更に好ましい。
次の工程では、画像形成装置10のパターン特性設定部22が、後工程のパターン露光処理に用いられるマスクMに関して、網状パターンMpの各部分におけるパターン特性を設定する(S002)。本ステップS002については、後に詳しく説明する。なお、本ステップS002は、膜51aを形成するステップS001よりも前の時期に実施されてもよく、あるいは同時期に実施されてもよい。
次の工程では、画像形成装置10のマスク作製部24がマスクMを作製する(S003)。本ステップS003において、マスク作製部24は、ステップS002にて設定された部分別のパターン特性を有する網状パターンMpを、無色透明のシート材に形成(印刷)する。なお、本ステップS003は、ステップS002の終了後に実施されればよく、例えば、膜51aを形成するステップS001よりも前の時期に実施されてもよく、あるいは同時期に実施されてもよい。
次の工程では、画像形成装置10の露光部14が膜51a(すなわち、膜状の液晶組成物)に対して露光を行う(S004、S005)。
より詳しく説明すると、露光部14は、調整部16と共にパターン露光処理を実施する(S004)。パターン露光処理は、ステップS003にて作製された単一のマスクMを用いて行われる。このマスクMを用いることにより、膜51aの各部のうち、網状パターンMpの透過部Mcと重なる領域(すなわち、非マスク領域)では露光量がより多くなる。他方、遮断部Mdと重なる領域(すなわち、マスク領域)では露光量がより小さくなり、厳密には、光が照射されない。ここで、露光量がより多い領域が第一領域となり、露光量がより少ない領域が第二領域となる。また、第一領域と第二領域との境界位置にある領域が第三領域となる。
そして、パターン露光処理では、マスクMにより、各領域の各々の比率が所定の値に調整される。つまり、パターン露光処理を実施するステップS004は、調整部16が、コレステリック液晶層40に形成される画像の各部における各領域の比率を調整する工程に相当する。また、各領域の比率は、上述の対応関係に基づき、画像の各部の設定色に応じて調整される。
パターン露光処理の実施後、マスクMが取り外され、露光部14が膜51aに対して全面露光処理を実施する(S005)。そして、パターン露光処理及び全面露光処理が実施されることで、膜51a(厳密には、露光済み膜51b)の各部には、赤色光の選択反射波長を有する第一領域と、青色光の選択反射波長を有する第二領域と、緑色光の選択反射波長を有する第三領域とが、それぞれ所定の比率にて形成される。
なお、パターン露光処理については、前述したように、走査露光によってマスクを用いないで実施することが可能である。走査露光によってパターン露光処理を実施する場合には、膜51a中、第一領域となる領域のみが露光されるように光源をオンオフ制御する等して、領域別に露光条件を変えればよい。これにより、画像各部における各領域の比率を調整することが可能である。
次のステップでは、画像形成装置10の加熱部18が、液晶化合物を配向させてコレステリック液晶相とするために、露光済み膜51bに対して加熱処理を実施する(S006)。なお、液晶組成物の液晶相転移温度については、製造適性の点から、10~250℃が好ましく、10~150℃がより好ましい。また、好ましい加熱条件としては、40~100℃(好ましくは、60~100℃)で0.5~5分間(好ましくは、0.5~2分間)に亘って加熱することが望ましい。
次のステップでは、画像形成装置10の紫外線照射部20が、コレステリック液晶相を固定化してコレステリック液晶層40を形成するために、加熱済み膜51cに対して硬化処理を実施する(S007)。具体的には、窒素雰囲気下で室温となった環境、又は酸素雰囲気下で60℃程度となった環境において加熱済み膜51cに対して紫外線を照射する。紫外線の照射量については特に限定されないが、100~800mJ/cm程度が好ましく、200mJ/cm以下がより好ましい。また、紫外線を照射する時間は特に限定されないが、得られる反射層の強度及び生産性の観点から適宜決定すればよい。
ここで、前述した画像形成フローのうち、網状パターンMpの各部のパターン特性を設定する工程について、以下、2つの例(以下、第一例及び第二例)を挙げて改めて説明することとする。
(第一例)
第一例では、網状パターンMpを構成する複数の単位パターンMtの各々についてパターン特性を設定し、その後に複数の単位パターンMtを用いて網状パターンMpのパターン特性を設定する。ここで、単位パターンMtとは、色別のパターンであり、第一例に係る網状パターンMpは、複数の単位パターンMtを合成することによって構成される(図13等参照)。
第一例では、各単位パターンMtのパターン特性を設定するのに先駆けて、上述した対応関係を特定する工程(以下、対応関係特定工程)が実施される。対応関係特定工程では、網状パターンMpのパターン特性と、画像各部に関する値と、の対応関係を特定する。ここで、網状パターンMpのパターン特性とは、網状パターンMpを構成する単位パターンMtの各部における透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び、単位パターンMtの各部における単位面積あたりの線数である。また、画像各部に関する値とは、画像各部における第一領域、第二領域、及び第三領域の各々の比率の下で再現される再現色の色度座標である。
対応関係特定工程は、例えば図7に図示の流れに従って進行する。図7は、対応関係特定工程の流れを示す図である。より詳しく説明すると、対応関係特定工程では、先ず、図8に図示のサンプルパターンMsを無色透明のシート材に印刷する(S011)。サンプルパターンMsは、単位パターンMtのパターン特性を設定するために予め用意されるパターンであり、図8に図示のように矩形状のパッチMspをi×j個並べて構成されている。ここで、i及びjは、1以上の任意の自然数であるが、図8に図示のようにiが11であり、且つ、jが8であると、好適である。ちなみに、図8は、サンプルパターンMsの一例を示す図であり、図中には、一部のパッチMspを拡大して図示している。
各パッチMspについて説明すると、各パッチMspのサイズ及び形状は、パッチ間で揃っている。また、各パッチMspには、透過部Mc及び遮断部Mdが規則的に配置されているが、各パッチMspにおけるパターン特性、すなわち透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び単位面積あたりの線数は、パッチ間で異なっている。なお、図8に図示のサンプルパターンMsでは、図示の都合上、各パッチMspが均一に描かれている。
より具体的に説明すると、各パッチMspにおける面積率は、複数段階で変化するのが良く、例えば0~100%の範囲で10%間隔、すなわち11段階で変化すると好適である。ちなみに、図8中、上方に位置するパッチMspであるほど、遮断部Mdの面積率が高くなり、下方に位置するパッチMspであるほど、遮断部Mdの面積率が低くなる(換言すれば、透過部Mcの面積率が高くなる)。
また、各パッチMspにおける単位面積あたりの線数についても、複数段階で変化するのが良く、例えば8段階(例えば、線数であれば50本、100本、150本、200本、300本、400本、500本及び600本等)で変化すると好適である。ちなみに、図8中、左側に位置するパッチMspであるほど、線数が少なくなり、右側に位置するパッチMspであるほど、線数が多くなる。
次に、図8に図示のサンプルパターンMsが形成されたマスクMを用いて、図9に図示のサンプル画像Gsをコレステリック液晶層40に形成する(S012)。サンプル画像Gsは、前述した画像形成の基本手順に従って形成される。図9は、サンプル画像Gsの一例を示す図である。
サンプル画像Gsは、図9に示すように、矩形状のパッチ画像Gspをi×j個並べて構成されている。各パッチ画像Gspは、サンプルパターンMsの各パッチMspと対応しており、対応するパッチMspを用いて露光することで形成されている。各パッチ画像Gspには、第一領域、第二領域及び第三領域の各々が、対応するパッチMspのパターン特性に応じた比率にて形成されている。この結果、各パッチ画像Gspは、各領域の比率に応じた再現色を呈するようになる。なお、各パッチ画像Gspの再現色は、単一色であり、パッチ間で異なっている。なお、図9に図示のサンプル画像Gsでは、図示の都合上、各パッチ画像Gspの再現色の種類が実際の色の種類よりも少なくなっている。
次に、各パッチ画像Gspの再現色について色度を計測する(S013)。本ステップS013は、公知のカラリメトリー(色度測定技術)によって行われ、例えば、三刺激値色度計又は分光色度計を用いた三刺激値の計測が行われる。このとき、コレステリック液晶層の反射特性が発現し得ること(つまり、正反射近傍方向で反射光の強度が大きくなること)、及び観察角度に応じて色が変化することを考慮して、測色を行うのがよい。具体的には、パッチ画像Gspに垂直な方向に対して±30度以内の方向にて測色し、且つ、照明も±30度以内の範囲に設置するとよい。
本ステップS013において、色度の計測値は、パッチ画像Gsp別に、それぞれ色度座標空間の座標値(色度座標)として取得される。
次に、パッチ画像Gsp別に得られた色度の計測結果と、各パッチ画像Gspと対応するパッチMspのパターン特性と、の対応関係を特定する。具体的には、各パッチMspにおける透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び各パッチMspにおける単位面積あたりの線数が変化したときの、パッチ画像Gspの再現色の色度座標の変化傾向を特定する(S014)。
本ステップS014の内容についてより詳しく説明するにあたり、図8中、パッチMspにおける線数が同数であるi個のパッチMsp、例えば、図8中の記号Rが付された列内にあるパッチMspに着目する。これらのパッチMspは、図9中の記号Rが付された列内にあるパッチ画像Gspと対応する。ここで、図8中の列R内にあるパッチMspのうち、遮断部Mdの面積率が最も低いパッチMspについて、対応するパッチ画像Gsp(図9中の列Rにおいて最も下側に位置するパッチ画像Gsp)の再現色の色度計測値をx-y色座標空間中にプロットする。次に、2番目に面積率が低いパッチMspについて、対応するパッチ画像Gsp(図9中の列Rにおいて下から2番目のパッチ画像Gsp)の再現色の色度計測値を、x-y色座標空間中にプロットする。
以降、同様にして、面積率が低いパッチMspから順次、そのパッチMspと対応するパッチ画像Gspの再現色の色度計測値を、x-y色座標空間中にプロットする。その結果、図10に示すような変化曲線(グラフ)が特定される。この変化曲線が、上述した再現色の色度座標の変化傾向に該当する。図10は、再現色の色度座標の変化傾向についての説明図である。なお、同図には、上記の変化曲線と共に、変化曲線中の2つのプロットに対応するパッチMspを図示している。
図10に図示の変化曲線において、最も左側に位置するプロットは、パッチMspにおける遮断部Mdの面積率が最も低いときの再現色の色度計測値を示している。また、上記の変化曲線において、右に向かうほど面積率が増加し、最も右側に位置するプロットは、面積率が最も高いときの再現色の色度計測値を示している。
そして、パッチMspにおける線数を変えて、上記の変化曲線を繰り返し取得する。これにより、図11に示すように、j個、具体的には8個の変化曲線(変化傾向)が得られる。以上のように、ステップS014では、パラメータとパラメータに応じて変化する値との対応関係として、面積率及び線数が変化したときの再現色の色度座標の変化傾向(具体的には、変化曲線)を特定する。より厳密には、面積率が11段階で変化し、且つ、線数が8段階で変化したときの変化傾向を特定する。
図11は、面積率及び線数が変化したときの再現色の色度座標の変化傾向を示す図である。なお、図中には、異なる2つの変化曲線の各々において、面積率で同一であるときのプロットに対応するパッチMspが図示されている。
図11に図示の変化傾向(変化曲線)のうち、最も下側に位置する変化傾向は、線数が最も少ないときの変化傾向である。また、上方に向かうほど線数が増加し、最も上方に位置する変化傾向は、線数が最も多いときの変化傾向である。
以上までに説明してきた対応関係特定工程が終了した後、画像形成装置10のパターン特性設定部22が、特定した対応関係、すなわち再現色の色度座標の変化傾向に基づいて、網状パターンMpの各部分のパターン特性を設定する。具体的には、図12及び図13に図示の流れに従ってパターン特性設定工程が実施される。図12及び図13は、第一例に係るパターン特性設定工程の流れを示すイメージ図である。
パターン特性設定工程では、先ず、パターン特性設定部22が、元画像(以下、元画像FG)の画像情報を取得して画像情報を解析する(S021)。この解析により、元画像FGの各部の色が特定される。ここで、本ステップS021で特定される色(換言すると、画像情報により表現可能な色)の数は、N(例えば、516又は256)である。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、元画像FGに対して色数制限を実施する(S022)。色数制限は、ポスタリゼーション(階調変更)によって表現可能な色数を減らす処理である。この色数制限により、元画像FGの各部の色は、色数が制限された色となる。この色数制限された色は、最終的にコレステリック液晶層40に形成される画像の各部についての設定色に該当する。また、色数制限された元画像FGの各部の色は、制限前の色数Nよりも少ない色(代表色)によって構成される。換言すると、画像各部の設定色は、複数の代表色に分解することができる色である。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、色数制限された画像情報に対して画像色分割処理を実施する(S023)。画像色分割処理は、図12に示すように、色数制限された画像情報が示す元画像FG2を、代表色別の単色画像EGに分割する処理である。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、代表色別の単色画像EGのそれぞれについて、単色画像EGと対応する代表色の色度座標を算出する(S024)。これにより、各単色画像EGと対応する代表色がx-y色座標空間の座標値として表現されることになる。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、ステップS024で算出した各単色画像EGの色(代表色)の色度座標を再現するためのパターン特性(以下、再現パターン特性)を決定する(S025)。パターン特性設定部22は、再現パターン特性を決定するにあたり、対応関係特定工程で特定した対応関係、厳密には、パッチMspにおける面積率及び線数が変化したときの再現色の色度座標の変化傾向を参照する。そして、パターン特性設定部22は、上記の変化傾向に基づき、再現パターン特性を決定する。
ここで、ある単色画像EGと対応する代表色の色度座標(x1,y1)についての再現パターン特性を決定するケースを例に挙げて、再現パターン特性を決定する手順を具体的に説明することとする。
色度座標(x1,y1)についての再現パターン特性を決定する際には、図14に示すように、j個の変化傾向(変化曲線)が描かれたx-y色座標空間中に上記の色度座標(x1,y1)をプロットする。図14は、再現パターン特性を決定する手順についての説明図である。
その後、j個の変化傾向(変化曲線)の中から、再現色の色度座標がプロットした色度座標(x1,y1)に最も近付く変化傾向(以下、特定変化傾向Ca)を一つ特定する。図14に図示のケースでは、上から3番目の変化傾向が特定変化傾向Caに該当する。そして、特定変化傾向Caに基づき、特定変化傾向Caにおいて再現色の色度座標がプロットした色度座標(x1,y1)に最も近付くときの、面積率r1及び線数k1を特定する。このようにして特定された面積率r1及び線数k1が、ある単色画像EGと対応する代表色の色度座標(x1,y1)についての再現パターン特性である。
以上の手順により、再現パターン特性が決定される。なお、再現パターン特性は、ステップS024で算出した各代表色の色度座標について(換言すれば、元画像FG2から分割された単色画像EGの個数と同じ数だけ)、決定される。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、各単色画像EGを形成するための単位パターンMtのパターン特性を設定する(S027)。本ステップS027において、パターン特性設定部22は、各単色画像EGにおいて、その単色画像EGの色を呈する部分(有色部分)を特定する。なお、図12に示す各単色画像EG中、ハッチングが施された部分及び白色部分が有色部分に該当する。
その後、パターン特性設定部22は、上記の有色部分と対応する単位パターンMtのパターン特性を設定する。具体的に説明すると、パターン特性設定部22は、ステップS026で決定した再現パターン特性を、単位パターンMtのパターン特性として設定する。つまり、単位パターンMtにおける面積率及び線数は、図11及び図14に図示の変化傾向に基づき、単位パターンMtと対応する代表色に応じて決められる。
以上の要領により、単位パターンMtにおけるパターン特性が設定される。なお、単位パターンMtは、単色画像EGの個数と同じ数(換言すると、代表色と同じ数)だけ存在する。そのため、単位パターンMtの各部分におけるパターン特性は、単色画像EG別に、単色画像EGと同じ回数だけ設定される。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、複数の代表色と同数の単位パターンMtを合成することにより網状パターンMpを決定する。これにより、網状パターンMpの各部分におけるパターン特性、すなわち、透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び単位面積あたりの線数が設定される(S027)。
以上までの一連のステップが終了すると、パターン特性設定工程が完了する。その後、前述したとおり、パターン特性設定工程で設定されたパターン特性を有する網状パターンMpが無色透明のシート材に形成され、マスクMが作製される。
そして、作製されたマスクMを通じて、パターン露光処理が実施される。パターン露光処理では、調整部16が、上記のマスクMを用いて、画像各部における第一領域、第二領域及び第三領域の各々の比率を調整する。ここで、マスクMの網状パターンMpの各部分には、所定の面積率及び線数にて、透過部Mc及び遮断部Mdの各々が設けられている。ここで、所定の面積率及び線数とは、図14に示す変化傾向における再現色の色度座標が画像各部の設定色(厳密には、設定色を構成する複数の代表色のうち、画像各部と対応する代表色)の色度座標に最も近付くときの面積率及び線数である。これにより、最終的に画像の各部において、当該各部の設定色が良好に再現される。
なお、第一例に係るパターン特性設定工程では、前述したように、元画像FGに対して色数制限を実施し、元画像FGを代表色別の単色画像EGに分割する(クラスタリングする)。このような構成は、元画像FGの解像度が比較的に高い場合に特に有効である。
(第二例)
第二例では、網状パターンMpを複数のパターン断片Muに分割し、各パターン断片Muのパターン特性を設定した後に、複数のパターン断片Muから網状パターンMpのパターン特性を設定する。
パターン断片Muについて説明すると、第二例では、コレステリック液晶層40に形成される画像が、複数の画像片Gtによって構成されている(図20参照)。換言すれば、第二例では、画像が複数の画像片Gtに分解される(断片化される)。ここで、複数の画像片Gtの各々は、画像の一部分に相当し、1つ以上の領域を含む。そして、各画像片Gtを形成するためのパターンがパターン断片Muに該当する。つまり、パターン断片Muは、画像片Gtと同じ数だけ存在することになる。なお、第二例では、網状パターンMpが複数の画像片Gtと同数のパターン断片Muを並べて配置することで構成される(図20参照)。
第二例では、各パターン断片Muについてのパターン特性を設定するのに先駆けて、上述した対応関係を特定する工程が実施される。この工程は、第一例の対応関係特定工程とは内容が異なり、第一例の対応関係特定工程と区別する上で、以下では、「第二特定工程」と呼ぶこととする。
第二特定工程では、網状パターンMpのパターン特性と、画像各部に関する値との対応関係を特定する。網状パターンMpのパターン特性とは、網状パターンMpを構成する各パターン断片Muにおける透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び各パターン断面Muにおける単位面積あたりの線数である。画像各部に関する値とは、画像各部における第一領域、第二領域、及び、第三領域の各々の比率である。
第二特定工程は、例えば図15に示す流れに従って進行する。図15は、第二特定工程の流れを示す図である。より詳しく説明すると、第二特定工程では、先ず、複数種類の網点画像情報を生成する(S031)。網点画像情報とは、図16に示す網点画像HGを示す画像情報である。網点画像HGは、白黒2色の画像であり、規則的に且つ一様に配置された点状パターン(ドット)によって構成されている。図16は、網点画像HGの一例を示す図である。
網点画像情報を生成する上で、網点画像HGにおけるドットの面積率及び線数、並びにドット形状の種類等を設定する。ここで、ドットの面積率については、複数設定するのが良く、例えば、0~100%の範囲で10%間隔毎に、すなわち11通りの値に設定すると好適である。また、線数についても、複数設定するのが良く、例えば8通りの値(例えば、50本、100本、150本、200本、300本、400本、500本及び600本等)に設定するのが良い。
なお、ドット形状の種類については、特に限定されるものではないが、以下では円状ドットに設定することとする。
次のステップでは、ステップS031で生成した複数種類の網点画像情報のそれぞれに基づき、各網点画像HGを展開し、具体的には、コンピュータ上で各網点画像HGを描画する(S032)。ここで、網点画像HGについて改めて説明すると、網点画像HGは、網状パターンMpの各部分、厳密にはパターン断片Muと対応する画像である。つまり、ステップS031で設定した網点画像HGにおけるドットの面積率は、パターン断片Muにおける透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率に相当する。また、ステップS031で設定した網点画像HGにおける単位面積あたりの線数は、パターン断片Muにおける単位面積あたりの線数に相当する。したがって、ステップS031で生成した複数種類の網点画像情報は、パターン断片Muにおける透過部Mc及び遮断部Mdの各々についての、11通りの面積率及び8通りの線数の組み合わせを示すものである。
なお、以下では、各網点画像HGにおけるドットは、対応するパターン断片Muにおける遮断部Mdに相当するものとするが、これに限定するものではなく、上記のドットが透過部Mcに相当するものであってもよい。
また、網点画像HGは、パターン断片Muを用いて形成される画像、すなわち、画像片Gtにも対応している。具体的に説明すると、例えば、網点画像HG中、ドット間に位置する領域は、画像片Gtにおける第一領域に相当し、ドットは、第二領域に相当し、ドットの縁周りに位置する領域は、第三領域に相当する。したがって、展開された各網点画像HGから、各画像片Gtにおける各領域の比率を求めることができる。
各網点画像HGから、各画像片Gtにおける各領域の比率を求めるにあたっては、展開された網点画像HGに対して、デジタルフィルタ処理を施す(S033)。このデジタルフィルタ処理は、網点画像HGにおいてドットの縁周りに位置する領域、すなわち第三領域に相当する領域を特定するための処理である。なお、第三領域は、第一領域と第二領域との境界位置において所定の幅(具体的には、コレステリック液晶層の材料及び露光時に使用するマスク等に応じて決まる幅)を有する。この点を考慮し、上記のデジタルフィルタ処理を網点画像HGに対して施すにあたり、網点画像HGの解像度を、デジタルフィルタと適合するように調整するのが好ましい。分かり易くは、ドットの縁周りに位置する領域の幅が上記の所定幅となるように解像度を調整するとよい。
デジタルフィルタ処理の実施より、図17に示す網点画像HG(厳密には、解像度が調整された網点画像HG)を、図18に示すように、ドットの縁周りに所定の幅を有する領域(すなわち、第三領域)が追加された網点画像HGに変換することができる。なお、図17は、デジタルフィルタ処理前の網点画像HGを示しており、図18は、デジタルフィルタ処理後の網点画像HGを示している。
その後、網点画像HGにおける各領域の比率を算出する(S034)。具体的に説明すると、第一に、ステップS033にて解像度が調整された網点画像HGにおいて第二領域に相当する領域の比率を算出する。より詳しく説明すると、図17に示された網点画像HGを画像解析して、当該網点画像HGにおけるドットの占有面積の比率を算出する。
第二に、ステップS033にてデジタルフィルタ処理が施された網点画像HGにおいて第三領域に相当する領域の比率を算出する。具体的には、図17に示されたデジタルフィルタ処理前の網点画像HGと、図18に示されたデジタルフィルタ処理後の網点画像HGと、に基づいて、図19に示すような網点画像HGを取得する。図19に図示の網点画像HGでは、ドットの縁周りに配置された領域(すなわち、第三領域に相当する領域が)のみが抽出されて、白色の円環状領域として現れている。そして、図19に示された網点画像HGを解析して、当該網点画像HGにおける上記の円環状領域の比率を算出する。
なお、図19は、第三領域に相当する領域が抽出された網点画像HGを示す図である。
第三に、それまでに算出した網点画像HGにおける第二領域及び第三領域のそれぞれに相当する領域の比率から、第一領域に相当する領域の比率を算出する。
以上の手順により、網点画像HGにおける各領域の比率を算出することができる。そして、以上までに説明してきた一連のステップを経て、第二特定工程が完了する。
第二特定工程の完了により、網点画像情報の種類と、種類別の網点画像HGにおける各領域の比率との対応関係が特定される。ここで、網点画像情報は、前述したように、パターン断片Muにおける透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率及び線数を示している。また、網点画像HGにおける各領域の比率は、画像片Gtにおける各領域の比率に相当する。したがって、第二特定工程により、各パターン断片Muにおける面積率及び線数と、画像片Gtにおける各領域の比率と、の対応関係が明らかになる。より厳密に説明すると、パターン断片Muについて設定した11通りの面積率及び8通りの線数の組み合わせと、画像片Gtにおける各領域の比率との対応関係が特定される。
第二特定工程の終了後、画像形成装置10のパターン特性設定部22が、上述の対応関係に基づいて、網状パターンMpの各部分のパターン特性を設定する。具体的には、図20に図示の流れに従ってパターン特性設定工程が実施される。図20は、第二例に係るパターン特性設定工程の流れを示すイメージ図である。
パターン特性設定工程では、先ず、パターン特性設定部22が、元画像FGを複数の画像片Gtに分割する(S041)。ここで、元画像FGを分割して得られる複数の画像片Gtは、最終的にコレステリック液晶層40に形成される画像を構成する複数の画像片と同義である。
なお、第二例における元画像FGは、RGB3色の各々の階調で表現されるフルカラー画像である。したがって、各画像片Gtも、フルカラー画像である。また、各画像片Gtは、前述したように、網状パターンMpを構成する複数のパターン断片Muの一つと対応している。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、各画像片Gtに対して解像度変換を実施する(S042)。この解像度変換では、各画像片Gtの色を当該各画像片Gt内で平均化する処理である。つまり、解像度変換された各画像片Gt2の色は、単一色であり、RGB3色の各々の階調で表現される色である。そして、解像度変換された各画像片Gt2の色は、最終的にコレステリック液晶層40に形成される画像の各部の設定色に該当する。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、解像度変換された各画像片Gt2の色に対してRGB面積率変換を実施する(S043)。RGB面積率変換とは、解像度変換された画像片Gt2の色を表現するために必要な、RGB3色の各々の領域の面積率(厳密には、画像片Gt2の面積に対する面積率)を求める処理である。なお、以下では、赤色(R)の領域の面積率をR率と呼ぶこととし、緑色(G)の領域の面積率をG率と呼ぶこととし、青色(B)の領域の面積率をB率と呼ぶこととする。また、R率、G率及びB率を、まとめて「RGB面積率」と呼ぶこととする。
ここで、一つの解像度変換された画像片Gt2の色(以下、変換対象色)に対してRGB面積率変換を実施するケースを例に挙げて、RGB面積率変換の手順を具体的に説明することとする。
変換対象色に対してRGB面積率変換を実施する際には、先ず、変換対象色をx-y色座標空間の色度値(色度座標)に変換する。また、各色度値についてRGB分光反射率を特定する。RGB分光反射率とは、第一領域の色である赤(R)、第二領域の色である青(G)、及び第三領域である緑(B)のそれぞれの色の光に対する反射率(分光反射率)の分布を示す情報である。
変換対象色についてのRGB分光反射率を特定するには、例えば、予めコレステリック液晶層40に、互いに色度値が異なる複数のパッチ画像(不図示)を形成する。そして、各パッチ画像の色度値について、公知の測定方法(分光法)を適用してRGB分光反射率を測定する。これにより、色度値とRGB分光反射率との相関が明らかになる。
ここで、RGB面積率が決まれば、その時のRGB分光反射率が一意に決まる。換言すれば、RGB面積率は、RGB分光反射率に応じて決まる。また、色度値とRGB分光反射率との相関から、RGB分光反射率が決まれば、その時の色度値が一意に決まる。換言すれば、RGB分光反射率は、色度値に応じて決まる。以上の関係により、変換対象色の色度値から、変換対象色を再現するためのRGB面積率を特定することが可能となる。このような要領により、変換対象色に対してRGB面積率変換が実施される。
ここで、解像度変換された各画像片Gt2の色について求めたRGB面積率は、画像各部の設定色が得られるように設定された画像各部における各領域の比率に相当する。また、RGB面積率は、解像度変換された各画像片Gt2の色(すなわち、設定色)についてのRGB分光反射率に基づいて求められる。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、ステップS043で算出した各画像片Gt2のRGB面積率に応じて、各パターン断片Muのパターン特性を設定する(S044)。具体的に説明すると、パターン特性設定部22は、各パターン断片Muのパターン特性を決定するにあたり、第二特定工程で特定した対応関係を参照する。そして、パターン特性設定部22は、上記の対応関係に基づいて、各パターン断片Muにおけるパターン特性を、対応する画像片Gt2の色(設定色)に応じて決める。
より詳しく説明すると、パターン特性設定部22は、上記の対応関係に基づいて、一つの解像度変換された画像片Gt2の色についてのRGB面積率(比率)から、対応するパターン断片Muにおける面積率及び線数を決定する。かかる処理を、解像度変換された画像片Gt2の各々に対して繰り返す。これにより、画像片Gt2と同数のパターン断片Muの各々について、パターン特性が設定される。
次のステップでは、パターン特性設定部22が、複数のパターン断片Muをそれぞれ対応する位置に配置して並べることにより、網状パターンMpを決定する。これにより、網状パターンMpの各部分におけるパターン特性、すなわち、各部分における透過部Mc及び遮断部Mdの各々の面積率、及び各部分における単位面積あたりの線数が設定される(S045)。
以上までの一連のステップが終了すると、パターン特性設定工程が完了する。その後、前述のとおり、パターン特性設定工程で設定されたパターン特性を有する網状パターンMpが無色透明のシート材に形成され、マスクMが作製される。
そして、作製されたマスクMを通じて、パターン露光処理が実施される。パターン露光処理では、調整部16が、上記のマスクMを用いて、画像各部における各領域の比率を調整する。ここで、マスクMの網状パターンMpの各部分には、画像各部の設定色が得られる比率と対応する面積率及び線数にて、透過部Mc及び遮断部Mdの各々が設けられている。これにより、最終的にコレステリック液晶層40に形成される画像の各部において、当該各部の設定色が良好に再現される。
なお、第二例に係るパターン特性設定工程では、前述したように、元画像FGを複数の画像片Gtに分割し、各画像片Gtの解像度を調整し、各画像片Gtの色を平均化して単一色にする。このような構成は、元画像FGの階調数が比較的多い場合に特に有効である。
[本発明の優位性について]
以上までに説明してきたように、本発明の画像形成装置及び画像形成方法では、露光部14が液晶組成物の膜5aに対して露光を行い、調整部16により、画像各部における第一領域、第二領域及び第三領域の各々の比率を調整する。ここで、第一領域は、露光時の露光量がより多い領域であり、第二領域は、露光時の露光量がより少ない領域であり、第三領域は、第一領域及び第二領域の境界位置に生じる領域である。そして、調整部16は、各領域の比率を調整するためのパラメータと、そのパラメータに応じて変化する値との対応関係に基づき、画像各部の設定色に応じて比率を調整する。これにより、従来の画像形成方法と比較して、より合理的に画像をコレステリック液晶層40に形成することが可能となる。
より詳しく説明すると、「背景技術」の項で説明したように、近年、高彩度の色を再現する等の理由から、コレステリック液晶層に画像を形成する技術が開発されている。その一例としては、特許文献1及び特許文献2に記載の技術が挙げられる。しかしながら、特許文献1及び2に記載の画像形成技術では、RGB3色のドットからなる画像を形成するために、ドット色毎にレーザー光の光量を調整し、あるいは、ドット色別に光源を設けている。このような構成では、画像形成に手間(時間)及びコストが掛かってしまう。
これに対して、本発明では、前述したように、画像各部における三つの領域の各々の比率が、画像各部に対して設定された設定色に応じて調整されるので、設定色を良好に再現することができる。また、画像中の第一領域及び第二領域が形成されると、これに伴って第三領域が付随的に形成される。したがって、上記三つの領域を形成する上で、三つの領域のそれぞれに対して露光条件を調整する必要がなく、その分、手間及びコストを抑えることが可能である。これにより、従来の画像形成方法と比較して、より安価な構成で、より短時間に画像をコレステリック液晶層40に形成することが可能となる。
また、上述の実施形態(本実施形態)では、パターン露光処理において露光条件を調整するために用いられるマスクMが1つのみである。このため、画像形成のために複数のマスクを用いる場合と比較して、手間及びコストを抑えることができる。この結果、より一層合理的に画像をコレステリック液晶層40に形成することが可能となる。
[液晶組成物について]
コレステリック液晶層の形成に用いる材料としては、液晶化合物を含む液晶組成物等が挙げられる。液晶化合物は、重合性基を有する液晶化合物(重合性液晶化合物)であることが好ましい。
重合性液晶化合物を含む液晶組成物は、さらにキラル剤及び重合開始剤等を含んでいてもよい。以下、各成分について詳述する。
--重合性液晶化合物--
重合性液晶化合物は、棒状液晶化合物であっても、円盤状液晶化合物であってもよいが、棒状液晶化合物であることが好ましい。
コレステリック液晶層を形成する棒状の重合性液晶化合物の例としては、棒状ネマチック液晶化合物が挙げられる。棒状ネマチック液晶化合物としては、アゾメチン類、アゾキシ類、シアノビフェニル類、シアノフェニルエステル類、安息香酸エステル類、シクロヘキサンカルボン酸フェニルエステル類、シアノフェニルシクロヘキサン類、シアノ置換フェニルピリミジン類、アルコキシ置換フェニルピリミジン類、フェニルジオキサン類、トラン類、及び、アルケニルシクロヘキシルベンゾニトリル類が好ましい。低分子液晶化合物だけではなく、高分子液晶化合物も用いることができる。
重合性液晶化合物は、重合性基を液晶化合物に導入することで得られる。重合性基としては、不飽和重合性基、エポキシ基、及びアジリジニル基が挙げられ、不飽和重合性基が好ましく、エチレン性不飽和重合性基がより好ましい。重合性基は種々の方法で、液晶化合物の分子中に導入できる。重合性液晶化合物が有する重合性基の個数は、1~6個が好ましく、1~3個がより好ましい。重合性液晶化合物の例としては、Makromol.Chem.,190巻、2255頁(1989年)、Advanced Materials 5巻、107頁(1993年)、米国特許第4683327号明細書、同5622648号明細書、同5770107号明細書、国際公開WO95/22586号公報、同95/24455号公報、同97/00600号公報、同98/23580号公報、同98/52905号公報、特開平1-272551号公報、同6-16616号公報、同7-110469号公報、同11-80081号公報、及び特開2001-328973号公報等に記載の化合物が挙げられる。2種類以上の重合性液晶化合物を併用してもよい。2種類以上の重合性液晶化合物を併用すると、配向温度を低下させることができる。
また、液晶組成物中の重合性液晶化合物の添加量は、液晶組成物の固形分質量(溶媒を除いた質量)に対して、75~99.9質量%であることが好ましく、80~99質量%であることがより好ましく、85~90質量%であることがさらに好ましい。
--キラル剤(光学活性化合物)--
キラル剤は、コレステリック液晶相の螺旋構造を誘起する機能を有する。キラル化合物は、化合物によって誘起する螺旋の捩れ方向又は螺旋ピッチが異なるため、目的に応じて選択すればよい。
キラル剤としては、特に限定はなく、公知の化合物(例えば、液晶デバイスハンドブック、第3章4-3項、TN(twisted nematic)、STN(Super-twisted nematic)用カイラル剤、199頁、日本学術振興会第142委員会編、1989に記載)、イソソルビド、イソマンニド誘導体を用いることができる。
キラル剤は、一般に不斉炭素原子を含むが、不斉炭素原子を含まない軸性不斉化合物又は面性不斉化合物もキラル剤として用いることができる。軸性不斉化合物又は面性不斉化合物の例としては、ビナフチル、ヘリセン、パラシクロファン及びこれらの誘導体が挙げられる。キラル剤は、重合性基を有していてもよい。キラル剤と液晶化合物とがいずれも重合性基を有する場合は、重合性キラル剤と重合性液晶化合物との重合反応により、重合性液晶化合物から誘導される繰り返し単位と、キラル剤から誘導される繰り返し単位とを有するポリマーを形成できる。この態様では、重合性キラル剤が有する重合性基は、重合性液晶化合物が有する重合性基と、同種の基であることが好ましい。従って、キラル剤の重合性基も、不飽和重合性基、エポキシ基又はアジリジニル基であることが好ましく、不飽和重合性基であることがより好ましく、エチレン性不飽和重合性基であることがさらに好ましい。
また、キラル剤は、液晶化合物であってもよい。
なお、前述したように、コレステリック液晶層に画像を形成する際に、露光量によってコレステリック液晶相の螺旋ピッチの大きさ(換言すると、反射波長域)を制御する場合、光に感応してコレステリック液晶相の螺旋ピッチを変化させ得るキラル剤(以後、感光性キラル剤とも称する)を用いることが好ましい。
感光性キラル剤とは、光を吸収することにより構造が変化し、コレステリック液晶相の螺旋ピッチを変化させ得る化合物である。このような化合物としては、光異性化反応、光二量化反応、及び、光分解反応の少なくとも1つを起こす化合物が好ましい。
光異性化反応を起こす化合物とは、光の作用で立体異性化又は構造異性化を起こす化合物をいう。光異性化化合物としては、例えば、アゾベンゼン化合物、及び、スピロピラン化合物等が挙げられる。
また、光二量化反応を起こす化合物とは、光の照射によって、二つの基の間に付加反応を起こして環化する化合物をいう。光二量化化合物としては、例えば、桂皮酸誘導体、クマリン誘導体、カルコン誘導体、及び、ベンゾフェノン誘導体等が挙げられる。
上記感光性キラル剤としては、以下の一般式(I)で表されるキラル剤が好ましく挙げられる。このキラル剤は、光照射時の光量に応じてコレステリック液晶相の螺旋ピッチ(捻れ力、螺旋の捻れ角)などの配向構造を変化させ得る。
Figure 0007052065000001
一般式(I)中、Ar1とAr2は、アリール基又は複素芳香環基を表す。
Ar1とAr2で表されるアリール基は、置換基を有していてもよく、総炭素数6~40が好ましく、総炭素数6~30がより好ましい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、又は、複素環基が好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、アルコキシカルボニル基、又は、アリールオキシカルボニル基がより好ましい。
置換基の他の好ましい態様としては、重合性基を有する置換基が挙げられる。重合性基としては、例えば、不飽和重合性基、エポキシ基、及びアジリジニル基が挙げられ、アクリロイル基又はメタクリロイル基が好ましい。
重合性基を有する置換基としては、さらにアリーレン基を含むことが好ましい。アリーレン基としては、フェニレン基が挙げられる。
重合性基を有する置換基の好適態様としては、式(A)で表される基が挙げられる。*は結合位置を表す。
式(A) *-LA1-(Ar)n-LA2-P
Arは、アリーレン基を表す。Pは、重合性基を表す。
A1及びLA2は、それぞれ独立に、単結合又は2価の連結基を表す。2価の連結基としては、-O-、-S-、-NRF-(RFは、水素原子、又はアルキル基を表す。)、‐CO-、アルキレン基、アリーレン基、及び、これらの基の組み合わせ(例えば、-O-アルキレン基-O-)が挙げられる。
nは、0又は1を表す。
このようなアリール基のうち、下記一般式(III)又は(IV)式で表されるアリール基が好ましい。
Figure 0007052065000002
一般式(III)中のR1及び一般式(IV)中のR2は、それぞれ独立に、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、複素環基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、カルボキシル基、シアノ基、又は、上記重合性基を有する置換基(好ましくは、式(A)で表される基)を表す。なかでも、水素原子、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、又は、上記重合性基を有する置換基(好ましくは、式(A)で表される基)が好ましく、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシルオキシ基、又は、上記重合性基を有する置換基(好ましくは、式(A)で表される基)がより好ましい。
一般式(III)中のL1及び一般式(IV)中のL2は、それぞれ独立に、ハロゲン原子、アルキル基、アルコキシ基、又は、ヒドロキシル基を表し、炭素数1~10のアルコキシ基、又は、ヒドロキシル基が好ましい。
lは0、1~4の整数を表し、0、1が好ましい。mは0、1~6の整数を表し、0、1が好ましい。l、mが2以上のときは、L1とL2は互いに異なる基を表してもよい。
Ar1とAr2で表される複素芳香環基は、置換基を有していてもよく、総炭素数4~40が好ましく、総炭素数4~30がより好ましい。置換基としては、例えば、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基、アリール基、アルコキシ基、ヒドロキシル基、アシル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基、アシルオキシ基、又は、シアノ基が好ましく、ハロゲン原子、アルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、又は、アシルオキシ基がより好ましい。
複素芳香環基としては、ピリジル基、ピリミジニル基、フリル基、及び、ベンゾフラニル基などが挙げられ、この中でも、ピリジル基、又は、ピリミジニル基が好ましい。
液晶組成物における、キラル剤の含有量は、重合性液晶化合物全モル量に対して、0.01~200モル%が好ましく、1~30モル%がより好ましい。
--重合開始剤--
液晶組成物が重合性化合物を含む場合は、重合開始剤を含むことが好ましい。紫外線照射により重合反応を進行させる態様では、使用する重合開始剤は、紫外線照射によって重合反応を開始可能な光重合開始剤であることが好ましい。光重合開始剤の例としては、α-カルボニル化合物(米国特許第2367661号、同2367670号の各明細書記載)、アシロインエーテル(米国特許第2448828号明細書記載)、α-炭化水素置換芳香族アシロイン化合物(米国特許第2722512号明細書記載)、多核キノン化合物(米国特許第3046127号、同2951758号の各明細書記載)、トリアリールイミダゾールダイマーとp-アミノフェニルケトンとの組み合わせ(米国特許第3549367号明細書記載)、アクリジン及びフェナジン化合物(特開昭60-105667号公報、米国特許第4239850号明細書記載)及びオキサジアゾール化合物(米国特許第4212970号明細書記載)等が挙げられる。
液晶組成物中の光重合開始剤の含有量は、重合性液晶化合物の含有量に対して、0.1~20質量%が好ましく、0.5質量%~12質量%がより好ましい。
--その他の添加剤--
液晶組成物中には、必要に応じて、さらに界面活性剤、架橋剤、重合禁止剤、酸化防止剤、水平配向剤、紫外線吸収剤、光安定化剤、色材、及び、金属酸化物微粒子等を、光学的性能等を低下させない範囲で添加することができる。
10 画像形成装置
12 膜形成部
14 露光部
16 調整部
18 加熱部
20 紫外線照射部
22 パターン特性設定部
24 マスク作製部
40 コレステリック液晶層
51a 膜
51b 露光済み膜
51c 加熱済み膜
Ca 特定変化傾向
EG 単色画像
FG,FG2 元画像
G 画像
Gs サンプル画像
Gsp パッチ画像
Gt,Gt2 画像片
HG 網点画像
M マスク
Mc 透過部
Md 遮断部
Mp 網状パターン
Mq 帯状パターン
Ms サンプルパターン
Msp パッチ
Mt 単位パターン
Mu パターン断片
S 光源
T 加熱源
U 紫外線光源

Claims (13)

  1. 互いに色が異なる第一領域、第二領域及び第三領域が網状に配置された画像を、コレステリック液晶層に形成する画像形成装置であって、
    前記コレステリック液晶層を構成する液晶組成物に対して露光を行う露光部と、
    前記画像の各部における前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域の各々の比率を調整するための調整部と、を有し、
    前記第一領域は、露光時の露光量がより多い領域であり、
    前記第二領域は、露光時の露光量がより少ない領域であり、
    前記第三領域は、前記第一領域及び前記第二領域の境界位置にある領域であり、且つ、前記第一領域及び前記第二領域の形成に伴って付随的に形成され、
    前記調整部は、前記比率を調整するために設定されるパラメータと前記パラメータに応じて変化する値との対応関係に基づき、前記画像の各部に対して設定された設定色に応じて前記比率を調整することを特徴とする画像形成装置。
  2. 前記調整部は、網状パターンが形成された単一のマスクを備え、
    前記網状パターンには、前記露光部からの光が透過する透過部と、前記露光部からの光が遮断される遮断部とが設けられており、
    前記パラメータは、前記網状パターンにおける前記透過部及び前記遮断部の各々の面積率、及び、前記網状パターンにおける単位面積あたりの線数である請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 前記値は、前記比率の下で再現される再現色の色度座標であり、
    前記対応関係は、前記面積率及び前記線数が変化したときの前記再現色の色度座標の変化傾向である請求項2に記載の画像形成装置。
  4. 前記調整部は、前記変化傾向において前記再現色の色度座標が前記設定色の色度座標に最も近付くときの前記面積率及び前記線数にて前記透過部及び前記遮断部の各々が前記網状パターンに設けられた前記マスクを用いて、前記比率を調整する請求項3に記載の画像形成装置。
  5. 前記対応関係は、前記面積率が11段階で変化し、且つ、前記線数が8段階で変化したときの前記変化傾向である請求項3又は4に記載の画像形成装置。
  6. 前記設定色が複数の代表色に分解されるとき、
    前記網状パターンは、前記複数の代表色と同数の単位パターンを合成することで構成され、
    それぞれの前記単位パターンにおける前記面積率及び前記線数は、前記変化傾向に基づき、前記単位パターンと対応する前記代表色に応じて決められる請求項5に記載の画像形成装置。
  7. 前記値は、前記比率であり、
    前記対応関係は、前記面積率及び前記線数の各々と前記比率との対応関係である請求項2に記載の画像形成装置。
  8. 前記調整部は、前記設定色が得られる前記比率と対応する前記面積率及び前記線数にて前記透過部及び前記遮断部の各々が前記網状パターンに設けられた前記マスクを用いて、前記比率を調整する請求項7に記載の画像形成装置。
  9. 前記対応関係は、11通りの前記面積率及び8通りの前記線数の組み合わせと、前記比率との対応関係である請求項7又は8に記載の画像形成装置。
  10. 前記設定色が得られる前記比率は、前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域の各々の色について特定した前記設定色の分光反射率の分布に基づいて算出される請求項8に記載の画像形成装置。
  11. 前記画像が複数の画像片に分割されるとき、
    前記網状パターンは、前記複数の画像片と同数のパターン断片を並べて配置することで構成され、
    それぞれの前記パターン断片における前記面積率及び前記線数は、前記対応関係に基づき、前記パターン断片と対応する前記画像片について設定された前記設定色に応じて決められる請求項8又は9に記載の画像形成装置。
  12. 前記パターン断片と対応する前記画像片について設定された前記設定色は、前記画像片内で平均化された色である請求項11に記載の画像形成装置。
  13. 互いに色が異なる第一領域、第二領域及び第三領域が網状に配置された画像を、コレステリック液晶層に形成する画像形成方法であって、
    前記コレステリック液晶層を構成する液晶組成物に対して露光を行う工程と、
    前記画像の各部における前記第一領域、前記第二領域及び前記第三領域の各々の比率を調整する工程と、を実施し、
    前記第一領域は、露光時の露光量がより多い領域であり、
    前記第二領域は、露光時の露光量がより少ない領域であり、
    前記第三領域は、前記第一領域及び前記第二領域の境界位置にある領域であり、且つ、前記第一領域及び前記第二領域の形成に伴って付随的に形成され、
    前記比率を調整する工程では、前記比率を調整するために設定されるパラメータと前記パラメータに応じて変化する値との対応関係に基づき、前記画像の各部に対して設定された設定色に応じて前記比率を調整することを特徴とする画像形成方法。
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