JP7050480B2 - 光モジュールの製造方法及び光モジュール製造装置 - Google Patents

光モジュールの製造方法及び光モジュール製造装置 Download PDF

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Description

本発明は、光モジュールの製造方法および光モジュールの製造装置に関するものである。
近年、光ネットワークの通信量が増大している。したがって、通信速度が速く、小型で、かつ消費電力の低い光通信モジュール(以下、単に「光モジュール」ということがある)が求められている。小型で消費電力の低い光モジュールを得るために、その集積化が進められている。
例えば、互いに波長の異なるレーザ光を出射することが可能な複数のレーザ装置を1つの光モジュール内に集積し、この複数のレーザ装置から出射したレーザ光を合波して波長多重レーザ光を出力するように構成された光モジュールが開発されている。この光モジュールは、高い通信速度を有することが知られている。一般的に、この光モジュールでは、複数のレーザ装置から出射したレーザ光は、これらのレーザ光を平行化するための複数のコリメータと、複数のコリメータから出射したレーザ光を合波して波長多重レーザ光を出力するための合波器と、合波されたレーザ光を集光する結合レンズを通り、光ファイバに入射する。このように構成された光モジュールでは、複数のレーザ装置から出射されたレーザ光の損失のばらつき(光結合ロス)を小さくするために、各レーザ装置から出射したレーザ光の光軸を正確に調整することが求められる。
非特許文献1では、光学結合効率の関係式が記載され、すべてのレーザ装置から射出されるレーザ光がガウシアンビームであり、結合レンズおよびコリメータのビームウェストをそれぞれω、ωとした場合、光学結合効率ηは、以下の式(1)~(3)で表すことができる。
Figure 0007050480000001

Figure 0007050480000002

Figure 0007050480000003
λはレーザ光の波長、xは結合レンズに対するレセプタクルのX-Y方向の位置ずれ、zは結合レンズのビームウェストωに対するレセプタクルの光軸方向のずれ量、θは結合レンズにより集光されるレーザ光の角度である。
特開2015-215537号公報
IEEE Journal of Topics in Quantum Electronics, Vol. 15, No. 3, pp. 521-527
特許文献1に記載の光通信モジュールでは、各レーザ光に対して集光レンズ(第1レンズ)とコリメートレンズ(第2レンズ)が設けられている。また、複数のレーザ装置から出射したレーザ光を合波して光ファイバに光結合させるために、波長選択フィルタとミラー部品が設けられている。そのため、部品点数が多くなり、そのことが部品の位置調整を複雑にしている。また、部品の位置調整には限りがあり、いくら正確を期しても僅かな位置ずれが存在することは避けられない。そのため、部品点数が多くなるにつれて、位置ずれに起因する光結合ロスが大きくなり、光出力がばらついてしまう。
本発明は、互いに波長の異なるレーザ光を出射することが可能な複数のレーザ装置と、複数のレーザ装置から出射したレーザ光をそれぞれ平行化するための複数のコリメータと、複数のコリメータから出射したレーザ光を合波して波長多重レーザ光を出力するための合波器と、合波されたレーザ光を集光して光ファイバへ入射するための結合レンズと、光ファイバを挿入するレセプタクルと、レセプタクルを保持するレセプタクルホルダとを備えた光モジュールの製造方法であって、複数のレーザ装置から出射したレーザ光を、光ファイバへ入射(結合)する際の光出力ばらつきを低減する方法を提供するものである。
本発明の一態様に係る光モジュールの製造方法は、
互いに波長の異なるレーザ光を出射することが可能な第1レーザ装置~第nレーザ装置(n:2以上の整数)と、
前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から出射したレーザ光をそれぞれ平行化するための第1コリメータ~第nコリメータと、
前記第1コリメータ~第nコリメータで平行化された前記レーザ光を合波して波長多重レーザ光を得る合波器と、
前記波長多重レーザ光を集光して光ファイバへ入射する結合レンズと、
前記光ファイバを保持するレセプタクルと、
前記レセプタクルを保持するレセプタクルホルダと、
前記第1レーザ装置~第nレーザ装置、前記第1コリメータ~第nコリメータ、及び前記合波器を支持する筐体を備えた光モジュールの製造方法であって、
前記レーザの光軸方向をZ方向、前記光軸方向に対して垂直な面に平行で且つ前記第1レーザ装置~前記第nレーザ装置の配列方向をX方向、前記X方向と前記Z方向に垂直な方向をY方向(鉛直方向)とすると、
(a) 第kレーザ装置(k:1~nの任意の自然数)からレーザ光を出射させた状態で
前記筐体を前記X方向及び前記Y方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記筐体の座標(Xk0、Yk0)を取得するステップと、
(b) 前記筐体を前記座標(Xk0、Yk0)に移動し、前記第kレーザ装置からレーザ光を出射させた状態で前記レセプタクルを前記X方向、前記Y方向及び前記Z方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記レセプタクルの座標(XkL、YkL、ZkL)及び該座標に前記レセプタクルが位置するとき前記光ファイバから出射するレーザ光の最大出力Pkを取得するステップと、
(c)前記ステップ(a)で取得した前記座標(X10、Y10)に前記筐体を位置させるとともに前記ステップ(b)で取得した前記座標(X1L、Y1L、Z1L)に前記レセプタクルを位置させた状態で、前記レセプタクルを前記光軸方向かつ前記結合レンズから遠ざける方向に所定量(ΔZ)移動させた位置(Z1L+ΔZ)で、前記レセプタクルを前記X方向と前記Y方向に光軸調整したときに前記光ファイバから出射する前記第1レーザ装置の前記レーザ光の出力が最大となる座標(X1L2、Y1L2)を取得するステップと、
(d)前記ステップ(a)で取得した前記筐体の座標(Xk0、Yk0)、前記ステップ(b)で取得した前記レセプタクルの座標(XkL、YkL、ZkL)、及び前記ステップ(c)で取得した座標座標(X1L2、Y1L2、Z1L+ΔZ)に基づいて、前記光ファイバに入射するレーザ光の光結合効率が高くなる前記筐体の座標(XP1、YP1)と前記レセプタクルの座標(XP2、YP2、ZP2)を算出してそれらの座標(XP1、YP1)、(XP2、YP2、ZP2)に前記筐体と前記レセプタクルをそれぞれ移動させるステップと、を含む。
本発明の他の態様に係る光モジュール製造装置は、
互いに波長の異なるレーザ光を出射することが可能な第1レーザ装置~第nレーザ装置(n:2以上の整数)と、
前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から出射したレーザ光をそれぞれ平行化するための第1コリメータ~第nコリメータと、
前記第1コリメータ~第nコリメータで平行化された前記レーザ光を合波して波長多重レーザ光を得る合波器と、
前記波長多重レーザ光を集光して光ファイバへ入射する結合レンズと、
前記光ファイバを保持するレセプタクルと、
前記レセプタクルを保持するレセプタクルホルダと、
前記第1レーザ装置~第nレーザ装置、前記第1コリメータ~第nコリメータ、及び前記合波器を支持する筐体と、
前記レーザの光軸方向をZ方向、前記光軸方向に対して垂直な面に平行で且つ前記第1レーザ装置~前記第nレーザ装置の配列方向をX方向、前記X方向と前記Z方向に垂直な方向をY方向(鉛直方向)としたとき、前記筐体を前記X方向、Y方向、Z方向、及び前記X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ伸びるX軸、Y軸、Z軸を中心としてその周囲に伸びるθX方向、θY方向、θZ方向に移動する筐体調整機構と、
前記結合レンズを前記X方向、Y方向、Z方向に移動するレンズ調整機構と、
前記レセプタクルを前記X方向、Y方向、Z方向に移動するレセプタクル調整機構と、
前記筐体調整機構、前記レンズ調整機構、及び前記レセプタクル調整機構を制御するコントローラと、
前記光ファイバから出射するレーザ光の出力を測定する光出力測定装置と、
前記第1レーザ装置~第nレーザ装置に電力を供給する給電装置を備えており、
前記コントローラは、
(a) 第kレーザ装置(k:1~nの任意の自然数)からレーザ光を出射させた状態で
前記筐体を前記X方向及び前記Y方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記筐体の座標(Xk0、Yk0)を取得する動作と、
(b) 前記筐体を前記座標(Xk0、Yk0)に移動し、前記第kレーザ装置からレーザ光を出射させた状態で前記レセプタクルを前記X方向、前記Y方向及び前記Z方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記レセプタクルの座標(XkL、YkL、ZkL)及び該座標に前記レセプタクルが位置するとき前記光ファイバから出射するレーザ光の最大出力Pkを取得する動作と、
(c)前記動作(a)で取得した前記座標(X10、Y10)に前記筐体を位置させるとともに前記ステップ(b)で取得した前記座標(X1L、Y1L、Z1L)に前記レセプタクルを位置させた状態で、前記レセプタクルを前記光軸方向かつ前記結合レンズから遠ざける方向に所定量(ΔZ)移動させた位置(Z1L+ΔZ)で、前記レセプタクルを前記X方向と前記Y方向に光軸調整したときに前記光ファイバから出射する前記第1レーザ装置の前記レーザ光の出力が最大となる座標(X1L2、Y1L2)を取得する動作と、
(d)前記動作(a)で取得した前記筐体の座標(Xk0、Yk0)、前記動作(b)で取得した前記レセプタクルの座標(XkL、YkL、ZkL)、及び前記動作(c)で取得した座標座標(X1L2、Y1L2、Z1L+ΔZ)に基づいて、前記光ファイバに入射するレーザ光の光結合効率が高くなる前記筐体の座標(XP1、YP1)と前記レセプタクルの座標(XP2、YP2、ZP2)を算出してそれらの座標(XP1、YP1)、(XP2、YP2、ZP2)に前記筐体と前記レセプタクルをそれぞれ移動させる動作と、を行うように構成されている。
この発明によれば、光結合効率の値が全レーザ光で高くなるような筐体とレセプタクルの位置を決定することができ、複数のレーザ装置から出射したレーザ光を光ファイバへ入射(結合)する際の光出力ばらつきを低減できる。
本発明の実施形態に従って製造される光モジュールを示す平面図である。 本発明の実施形態に従って製造される光モジュールに備えられる合波器を示す斜視図である。 本発明の実施形態に従って製造される光モジュールに備えられる合波器を示す平面図である。 実施形態1に係る光モジュールの製造装置の概略を示すブロック図である。 実施形態1に係る光モジュールの製造装置の概略を示す模式図である。 実施形態1に係る光モジュールの製造方法を示すフローチャートである。 実施形態1に係る光モジュールの製造装置の溶接用レーザヘッドの配置の概略を示す模式図である。 実施形態1に係る光モジュールの製造方法のうち光軸調整プロセスを示すフローチャートである。 実施形態2に係る光モジュールの製造装置の概略を示すブロック図である。
以下、本発明の複数の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。なお、複数の図において、同一または同様の構成要素には同一の符号が付されている。また、説明が不必要に冗長になるのを避けるために、既述の実施形態で説明した事項については再度説明することを省略することがある。
(実施形態1)
[1.光モジュール10]
図1は、後に説明する光モジュールの製造装置及び製造方法に従って製造される光モジュールの一つの形態を示す平面図である。光モジュール10は、複数のレーザ装置11、複数のコリメータ12、及び1つの合波器13を有する。レーザ装置11,コリメータ12,及び合波器13は、これらを実装するためのベースとして機能する、例えば箱形筐体14の内面(底面)に固定されている。筐体14には開口部141が設けられている。筐体14は、開口部141の外側に、レーザ装置11からのレーザ光を光ファイバ19に入射(結合)するための結合レンズ15を備えている。結合レンズ15の近傍(結合レンズ15が筐体14に接する側とは反対側)には、レセプタクルホルダ16と、光ファイバ19を搭載したレセプタクル17が設けられている。好ましくは、筐体14は、筐体内部の空間を封止するカバー18を備えている。また、筐体14の外側には、複数のレーザ装置11のそれぞれに独立して電力を供給するための電極142が設けられている。
複数のレーザ装置11は、例えば図の左右方向に一定の間隔をあけて一列に、また、複数のレーザ装置11から出射されたレーザ光の光軸が互いに平行となるように配置されている。
説明の便宜上、レーザ装置11、コリメータ12および合波器13が固定された筐体内面を「水平面」と呼び、この水平面に平行な面内にあって、複数のレーザ装置11が一列に並べられている方向を「配列方向」又は「X方向」、レーザ装置11から出射直後のレーザ光が進行する方向を「出射方向」又は「Z方向」、これらX方向とZ方向に垂直な方向を「鉛直方向」又は「Y方向」という。当然ながら、これらX方向、Y方向、Z方向等は説明の便宜上の呼び名であって、それらの用語によって本発明が限定されると理解すべきではない。また、以下に説明する実施形態では、レーザ装置11からZ方向に向かってレーザ光が出射し、結合レンズ15の軸が同様にZ方向に向けられてその方向から結合レンズ15にレーザ光が入射されて出射するように構成されている。したがって、以下の説明では、Z方向と「光軸方向」ということがある。さらに、以下の説明では、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ伸びる軸を「X軸」、「Y軸」、「Z軸」という。
図示していないが、レーザ装置11はレーザ素子とペルチェ素子を有している。レーザ素子は半導体レーザ素子(レーザダイオード)であってよいし、固体レーザ素子であってもよいし、ガスレーザ素子であってもよい。レーザ装置11は、面発光レーザであってもよいし、端面発光レーザであってもよい。
複数のレーザ装置の数は限定的ではないが、4つのレーザ装置11a、11b、11c、11dを備えている。したがって、以下の説明ではそれぞれのレーザ装置を他のレーザ装置から区別して説明する場合、4つのレーザ装置をそれぞれ第1のレーザ装置11a、第2のレーザ装置11b、第3のレーザ装置11c、及び第4レーザ装置11dと呼ぶ。上述のとおり、「第1」、「第2」、「第3」、「第4」の用語は4つのレーザ装置を区別する目的で使用するだけで、例えばレーザ装置11a、11b、11c、11dをそれぞれ第4のレーザ装置、第3のレーザ装置、第2のレーザ装置、第1のレーザ装置と呼ぶこともできる。また、以下の説明では、4つのレーザ装置11a、11b、11c、11dから出射するレーザ光を適宜100a、100b、100c、100dと表す。
第1、第2、第3、第4レーザ装置11a、11b、11c、11dは、異なる波長のレーザ光を出射することができるように構成されている。例えば、第1、第2、第3、第4レーザ装置11a、11b、11c、11dから出射されるレーザ光100a、100b、100c、100dの波長帯域の中心波長はそれぞれλa:1295.5nm、λb:1300.0nm、λc:1304.5nm、λd:1309.0nmである。
複数のコリメータ12は、複数のレーザ装置11から出射したレーザ光をそれぞれ平行化(コリメート)する機能を有する。図示する形態の光モジュール10は、4つのレーザ装置11a、11b、11c、11dに対応して4つのコリメータ12が設けられている。以下、第1のレーザ装置11a、第2のレーザ装置11b、第3のレーザ装置11c、及び第4レーザ装置11dに対応するコリメータを第1のコリメータ12a、第2のコリメータ12b、第3のコリメータ12c、第4のコリメータ12dという。これら4つのコリメータ12a、12b、12c、12dは、互いにX方向に一定の間隔をあけ、また、対応するレーザ装置11a、11b、11c、11dからZ方向に一定の間隔をあけるとともにコリメータ12a、12b、12c、12dの光軸をレーザ光100a、100b、100c、100dの光軸上に一致させて、配置されている。
図面上、複数のコリメータ12はそれぞれがあたかも単一の光学素子(またはレンズ)で構成されているように示されているが、本発明はこの形態に限定されることなく、各コリメータ12はコリメートレンズアレイであってもよい。
例えば、コリメータ12について要求される位置決め精度は、レーザ装置11の配列方向(X方向)に関して0.1μm、レーザ光の出射方向(Z方向)に関して1.0μm、これら配列方向と出射方向に直交する方向(Y方向)に関して0.1μmである。
図2、図3は、光モジュール10に備えられる合波器13を示す斜視図、平面図である。合波器13は、複数のコリメータ12から出射したレーザ光を合波する機能を有する。上述のとおり、複数のレーザ装置11は波長の異なるレーザ光を出射する。したがって、合波器13から出射されるレーザ光、ひいては光モジュール10から出射されるレーザ光は、4つの波長のレーザ光が合成された波長多重レーザ光101である。
図示する形態の光モジュール10において、合波器13は、フィルタブロック131、複数のバンドパスフィルタ132、および複数のミラー133を備えている。フィルタブロック131は、図1に示す平行六面体形状または図2に示す直方体形状を有する。フィルタブロック131はガラス材料から作られている。バンドパスフィルタ132はフィルタブロック131のコリメータ12に対向する面上に配置され、ミラー133はそれに対向する面上に配置されて、例えば接着剤によって固定されている。以下、フィルタブロック131のバンドパスフィルタ132が固定された面を第1の面、フィルタブロック131のミラー133が固定された面を第2の面と呼ぶ。
バンドパスフィルタ132は、例えば誘電体多層膜である。図示するとおり、バンドパスフィルタ132の数は、レーザ装置11の数より1つ少なくてよい。図示する形態の光モジュール10では、4つのレーザ装置11が設けられていることに対応して、3つのバンドパスフィルタ132a、132b、132cが設けられている。バンドパスフィルタ132a、132b、132cはそれぞれ、レーザ装置11a、11b、11cから出射する波長帯域のレーザ光を透過させ、それ以外の波長帯域のレーザ光を反射するように構成されている。例えば、上述のとおりレーザ装置11a、11b、11c、11dから出射するレーザ光100a、100b、100c、100dの波長がそれぞれλa:1295.5nm、λb:1300.0nm、λc:1304.5nm、λd:1309.0nmの場合、バンドパスフィルタ132a、132b、132cの透過波長帯域はそれぞれ1293.5nm以上1297.5nm以下、1298.0nm以上1302.0nm以下、1302.5nm以上1306.5nm以下であることが好ましい。
ミラー133は、レーザ装置11a、11b、11c、11dから出射する波長帯域のレーザ光をすべて反射させるように構成されている。ミラー133は、表面に多層膜コート、金コートなどが設けられていてもよい。
フィルタブロック131の第1の面と第2の面、バンドパスフィルタ132a、132b、132c、及びミラー133は、
(i)レーザ装置11aから出射されてコリメータ12aで平行光とされたレーザ光は、バンドパスフィルタ132aを透過した第1の波長成分(1293.5nm~1297.5nm)だけがフィルタブロック131の内部に入り、その後、フィルタブロック131の第2の面を透過して結合レンズ15に向かって進み、
(ii)レーザ装置11bから出射されてコリメータ12bで平行光とされたレーザ光は、バンドパスフィルタ132bを透過した第2の波長成分(1298.0nm~1302.0nm)だけがフィルタブロック131の内部に入り、その後、ミラー133とバンドパスフィルタ132aで順次反射し、第1の波長成分を含むレーザ光と同軸上又はほぼ同軸上に整列し、フィルタブロック131の第2の面を透過して結合レンズ15に向かって進み、
(iii)レーザ装置11cから出射されてコリメータ12cで平行光とされたレーザ光は、バンドパスフィルタ132cを透過した第3の波長成分(1302.5nm~1306.5nm)だけがフィルタブロック131の内部に入り、その後、ミラー133、バンドパスフィルタ132b、第2のミラー133、及びバンドパスフィルタ132aで順次反射し、第1及び第2の波長成分を含むレーザ光と同軸上又はほぼ同軸上に整列し、フィルタブロック131の第2の面を透過して結合レンズ15に向かって進み、
(iv)レーザ装置11dから出射されてコリメータ12dで平行光とされたレーザ光は、第4の波長成分(中心波長1309.0nm)だけがフィルタブロック131の内部に入り、その後、ミラー133、バンドパスフィルタ132c、第2のミラー133、バンドパスフィルタ132b、第2のミラー133、及びバンドパスフィルタ132aで順次反射し、第1~第3の波長成分を含むレーザ光(波長多重レーザ光)と同軸上又はほぼ同軸上に整列し、フィルタブロック131の第2の面を透過して結合レンズ15に向かって進むように、配置されて構成されている。
結合レンズ15は、レンズ151、レンズホルダ152を有する。レンズホルダ152は、中空円筒体からなり、この円筒体の軸方向両端にその外周から径方向外側に張り出したフランジを備えている。好ましくは、レンズホルダ152は、ステンレス(SUS)材料で形成される。レンズ151は、レンズホルダ152の円筒内部に固定されている。このように構成された結合レンズ15は、レンズ152の中心(軸)がレーザ装置11から出射する波長多重レーザ光の光軸と一致するように、配置される。
レセプタクルホルダ16は、中空円筒体からなり、この円筒体の軸方向一端にその外周から径方向外側に張り出したフランジを備えており、このフランジを結合レンズ15の一方のフランジに当てて連結されている。好ましくは、結合レンズ15のフランジの外径と、レセプタクルホルダ16のフランジの外径同一で、フランジ同士を一致させた状態で結合レンズ15とレセプタクルホルダ16の中心軸が一致するように構成されている。好ましくは、レセプタクルホルダ16はステンレス(SUS)材料で形成される。結合レンズ15とレセプタクルホルダ16は、任意の手段で連結できるが、両フランジの接触外周部を溶接して連結することが好ましい。
レセプタクル17は、中空円筒体からなり、この円筒体の軸方向中央部にその外周から径方向外側に張り出したフランジを備えている。レセプタクル17には、その軸方向一端側から光ファイバ19が挿入されて保持されている。したがって、レセプタクル17の内径は光ファイバ19の外径とほぼ等しいことが好ましい。また、レセプタクル17の軸方向他端側は、レセプタクルホルダ16の内部に挿入されて連結されている。したがって、レセプタクル17の外径はレセプタクルホルダ16の内径とほぼ等しいことが好ましい。レセプタクル17は、好ましくはステンレス(SUS)材料で形成されるが、その他の材料で形成してもよい。
[2.光モジュール10の動作]
以上の構成からなる光モジュール10の動作を説明する。まず、レーザ装置11a、11b、11c、11dから出射したレーザ光100a、100b、100c、100dは、コリメータ12a、12b、12c、12dによりそれぞれ平行化された後、合波器13に入射する。このとき、レーザ装置11a、11b、11cから出射したレーザ光100a、100b、100cはそれぞれバンドパスフィルタ132a、132b、132cを透過してフィルタブロック131に入射する。レーザ装置11dから出射したレーザ光100dは直接フィルタブロック131に入射する。
上述のとおり、レーザ光100a、100b、100c、100dの波長(中心波長)はそれぞれλa:1295.5nm、λb:1300.0nm、λc:1304.5nm、λd:1309.0nmである。また、バンドパスフィルタ132a、132b、132cの透過波長帯域はそれぞれ1293.5nm以上1297.5nm以下、1298.0nm以上1302.0nm以下、1302.5nm以上1306.5nm以下である。したがって、図1、3に示すように、レーザ光100aはバンドパスフィルタ132aを透過してフィルタブロック131に入射し、レーザ光100bはバンドパスフィルタ132bを透過してフィルタブロック131に入射した後ミラー133とバンドパスフィルタ132aで反射し、レーザ光100cはバンドパスフィルタ132cを透過してフィルタブロック131に入射した後ミラー133とバンドパスフィルタ132b,132aで反射し、レーザ光100dはフィルタブロック131に入射した後ミラー133とバンドパスフィルタ132c、132b、132aで反射し、その後、これらのレーザ光100a、100b、100c、100dは合波されて波長多重レーザ光101となり、筐体14の開口部141から出射する。開口部141から出射したレーザ光101は、筐体14の外側に設けられた結合レンズ15を通過し、レセプタクル17に保持された光ファイバ19に集光され、光ファイバ19内を伝送される。
[3.光モジュール10の製造装置20]
図4、図5は、実施形態1に係る光モジュール製造装置20の概略を示すブロック図、模式図を示す。製造装置20は、筐体調整機構21、給電装置22、光出力測定装置23、レンズ調整機構24、ホルダ調整機構25、レセプタクル調整機構26、溶接用レーザヘッド調整機構28、およびコントローラ27を備えている。
筐体調整機構21は、図示する状態に置かれた光モジュール10の半製品に対して、Z方向(レーザ光の「出射方向」)、X方向(レーザ装置11の「配列方向」)、Y方向(X方向及びZ方向に垂直な「鉛直方向」)と、それら3つ方向に伸びるX軸、Y軸、Z軸を中心とする回転方向θX方向、θY方向、θZ方向の6方向に、それぞれ独立して移動可能なモータステージ(図示せず)を備えている。光モジュール10の半製品とは、筐体14内にレーザ装置11、コリメータ12、合波器13のほか、図示されていないペルチェ素子、フォトダイオードが実装され、カバー18により筐体14内が封止されたものである。
X方向とY方向のモータステージ(駆動台又は駆動テーブル)は、高精度に位置決めが可能なピエゾステージ(ピエゾ素子によって駆動される台又はテーブル)を用いてもよい。ピエゾステージの繰り返し位置決め精度は、X方向およびY方向において、±2nmである。筐体調整機構21のモータステージ上にはカセット(筐体連結部)211が設置されている。カセット211は、筐体14を着脱自在に支持して位置決めしている。
カセット211は、筐体14に連結された状態でレーザ装置11の電極142と給電装置22との間を電気的に接続しており、各レーザ装置11のレーザ素子とペルチェ素子にそれぞれ独立して給電装置22から電力が供給されるように構成されている。
レンズ調整機構24は、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ独立して移動可能なモータステージ(図示せず)を有している。モータステージ上には、結合レンズ15を把持するためのレンズ把持部241が設けてある。これにより、レンズ調整機構24は、結合レンズ15を、X、Y、Z方向に移動させることができる。
ホルダ調整機構25は、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ独立して移動可能なモータステージ(図示せず)を有している。モータステージ上には、X方向に移動可能なエアシリンダ(図示せず)が設置され、エアシリンダ上にレセプタクルホルダ16を把持するためのホルダ把持部251を備えている。
レセプタクル調整機構26は、ホルダ調整機構25のモータステージ(図示せず)上に配置されている。また、レセプタクル調整機構26は、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ独立して移動可能なモータステージ(図示せず)を備えている。レセプタクル調整機構26のモータステージ上には、レセプタクルを把持するためのレセプタクル把持部261が配置されている。これにより、レセプタクル調整機構26は、レセプタクル17をX、Y、Z方向に移動させることができる。X方向とY方向のモータステージには、高精度に位置決めが可能なピエゾステージを使用することができる。ピエゾステージの繰り返し位置決め精度はX方向とY方向にそれぞれ±2nmである。
光出力測定装置23は、パワーメータであり、光ファイバ19に光結合された各レーザ装置11から出射されたレーザ光の出力を測定するように構成されている。例えば、測定時、各レーザ装置11が順次駆動され、光出力測定装置23が光ファイバ19から出射される各レーザ光の出力を測定する。
コントローラ27は、CPU(中央処理装置)およびメモリ(記憶装置)を備えており、メモリに記憶されたプログラムをCPUが実施することにより、以下に説明する演算、比較などの処理を実行することが可能である。図4に示すように、コントローラ27は、給電装置22、レンズ調整機構24、ホルダ調整機構25、レセプタクル調整機構26、光出力測定装置23、溶接用レーザヘッド調整機構28に接続されており、演算等の結果に基づいて必要な信号を各機構に出力してこれを駆動するように構成されている。
図7は、実施形態1に係る光モジュール製造装置の溶接用レーザヘッドの配置の概略を示す模式図である。溶接用レーザヘッド調整機構28は、X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ独立して移動可能なモータステージ(図示せず)を備えており、モータステージ上には、レーザ溶接装置29に接続された溶接用レーザヘッド281が設置されている。実施形態1では、3つの溶接用レーザヘッド281a,281b,281cが、結合レンズ15から出射されるレーザ光101の光軸から一定距離離れた位置に該光軸を中心に120度の間隔をあけて配置されており、これら3つの3つの溶接用レーザヘッド281a,281b,281cから溶接用レーザ光を同時に照射することで均等な溶接を行うことができるようにしてある。
[4.光モジュール10の製造方法]
図6は、実施形態1に係る光モジュール製造装置20を使って光モジュール10を製造する方法を示すフローチャートである。図示するとおり、この製造方法はステップ301~305を含む。これらのステップ301~305は、光モジュール10の製造装置20に設けたコントローラ27で実行することが可能である。以下、ステップ301~305で行われる処理を順に説明する。
ステップ301では、オペレータが光モジュール10の半製品を搭載したカセット211を筐体調整機構21上に設置する。この設置作業の前に、結合レンズ15は、結合レンズ15が光モジュール半製品の開口部141上方に位置するように、筐体調整機構21上に設けた結合レンズ仮置き台(図示せず)に配置しておく。結合レンズ15を配置した後、レンズ調整機構24のレンズ把持部241で結合レンズ15を把持する。また、レセプタクル調整機構26のレセプタクル把持部261でレセプタクル17を把持する。レセプタクルホルダ16は、オペレータによってレセプタクル17の下部に装着された後、ホルダ調整機構25のホルダ保持部251で保持される。この状態で、組み合わされたレセプタクル17とレセプタクルホルダ16は、レセプタクル調整機構26のレセプタクル把持部261及びホルダ調整機構25のホルダ保持部251によって保持される。上述の把持方法及び保持方法は、把持対象又は保持対象を吸着して保持する方法又は複数の点(例えば、3点)で把持する方法のいずれであってもよい。
以上の操作が終了後、レンズ調整機構24を駆動し、結合レンズ15を光モジュール半製品の筐体開口部141上の所定の位置に配置する。レセプタクル17及びレセプタクルホルダ16は、ホルダ調整機構25のホルダ保持部251を移動し、結合レンズ15上方(Z方向)の所定の位置に配置する。次に、ホルダ保持部251は組み合われたレセプタクル17とレセプタクルホルダ16を解放し、その後レセプタクル17とレセプタクルホルダ16から離れる。これにより、結合レンズ15、レセプタクルホルダ16、及びレセプタクル17が、Z方向に整列される。この位置が初期位置である。
ステップ302は光軸調整プロセスを実施する。光軸調整プロセスは、結合レンズ15の位置を基準として、光モジュール10の半製品(筐体14)とレセプタクル17の位置を調整し、それぞれのレーザ装置11から出射されるレーザ光について、光出力が最大となる筐体14とレセプタクル17の座標を求める。光軸調整プロセスは、後に詳細に説明する。
ステップ303では、光軸調整プロセスで得られた光出力最大座標に筐体14を移動し、筐体14に結合レンズ15を固定する。具体的には、筐体14の開口部周囲と結合レンズ15のフランジ部が接触する位置に溶接用レーザ光を照射し、両者を溶接する。図7に示すように、実施形態では、溶接熱に起因する筐体等の歪みの影響を小さくするため、レーザ光の光軸(Z軸)から一定距離をあけて離れ且つ光軸の周方向に120度の間隔をあけた3箇所に、溶接用レーザヘッド281(281a、281b、281c)が配置されている。各溶接用レーザヘッド281は、モータステージ(図示せず)に搭載されている。このモータステージは、X方向、Y方向、Z方向に移動可能である。モータステージはまた、レーザ光の光軸(Z軸)とこれに交差する又はほぼ交差する溶接用レーザ光の光軸(α軸)とを含む平上でZ軸とα軸の交点を中心にその周方向(θ方向)に移動可能である。このようなモータステージに搭載されていることにより、溶接用レーザヘッド281はすべての方向に均等にレーザ光を照射できる。その結果、結合レンズ15のフランジ外周部を、均等に溶接できる。溶接用レーザには、YAGレーザを用いることができる。
結合レンズ15を筐体14に固定した後、レンズ把持部241から結合レンズ15を解放し、レンズ把持部241を結合レンズ15から後退させる。結合レンズ15と筐体14の溶接(固定)強度を上げる必要がある場合、筐体調整機構21により光軸(Z軸)を中心にθZ方向に筐体10を回転させて溶接用レーザの照射位置を周方向に変更することによって、筐体14と結合レンズ15のフランジとの接触部を周方向に連続的に又は断続的に溶接する。
ステップ304では、ステップ302の光軸調整プロセスで得られた、光出力が最大になる座標位置にレセプタクル17を移動させ、レセプタクルホルダ16とレセプタクル17とを溶接する。このとき、ステップ303と同様に、3箇所に配置された溶接用レーザヘッド281から、レセプタクルホルダ16とレセプタクル17の接触部に溶接用レーザ光を照射して両者を溶接する。具体的には、レセプタクルホルダ16の円筒外周面に、該円筒外周面に垂直な方向から溶接用レーザ光を照射し、レセプタクルホルダ16の内側円筒部に挿入されているレセプタクル17の外周面とレセプタクルホルダ16の内周面とを溶接することが好ましい。
ステップ305では、結合レンズ15におけるレンズホルダ152のフランジ部とレセプタクルホルダ16のフランジ部との接触部外周端に、溶接用レーザ光を照射して結合レンズ15のレンズホルダ152とレセプタクルホルダ16とを溶接する。ステップ303、304と同様に、光軸(Z軸)から一定距離をおいて配置されるとともに光軸(Z軸)を中心とする周方向に120度をあけて等間隔に配置された3つの溶接用レーザヘッド281から溶接用レーザ光を照射する。溶接後、レセプタクル把持部261からレセプタクル17を解放し、レセプタクル調整機構26のレセプタクル把持部261をレセプタクル17から後退させる。結合レンズ15とレセプタクルホルダ16の溶接(固定)強度を上げる必要がある場合、筐体調整機構21により光軸(Z軸)を中心にθZ方向に筐体10を回転させて溶接用レーザの照射位置を周方向に変更することによって、筐体14と結合レンズ15のフランジとの接触部を周方向に連続的に又は断続的に溶接する。
ステップ303の終了後又はステップ304の終了後、複数のレーザ装置11からの光出力をそれぞれ測定することが好ましい。この測定により、ステップ304の溶接に起因してレセプタクルホルダ16とレセプタクル17の間に位置ずれが生じたか否か、また、ステップ304の溶接に起因して結合レンズ15とレセプタクルホルダ16の間に位置ずれが生じたか否かを判定できる。判定の結果、位置ずれが確認された場合、ステップ303又はステップ304の直後再度光軸調整プロセスを実行し、光出力が最大となるレセプタクル17の位置を求める。ただし、ステップ303の終了時点では結合レンズ15と筐体14がすでに固定されているので、結合レンズ15に対する筐体14の位置に関しては、結合レンズ15を溶接した際の座標位置データを光結合効率計算に使用して、レセプタクル17の最適位置を算出する。
再度実行した光軸調整プロセスで決定した、光ファイバ19への光結合効率が最大となるレセプタクル17の位置にレセプタクル17を移動した後、レセプタクルホルダ16とレセプタクル17を溶接する、または、レセプタクルホルダ16と結合レンズ15を溶接する。
[5.光モジュール10の光軸調整プロセス]
図8は、ステップ302の光軸調整プロセスを示すフローチャートで、この光軸調整プロセスではステップ311~319が順次実行される。
ステップ311では、給電装置22を駆動し、複数のレーザ装置11のうち1つのレーザ装置(たとえば、レーザ装置11a)のレーザ素子とペルチェ素子に電力を供給する。レーザ素子が出射するレーザ光の強度は、供給される電流の大きさに応じて変化する。したがって、光軸調整時、給電装置22は各レーザ素子に一定の電流を供給する。また、レーザ素子が出射するレーザ光の波長帯域は、レーザ素子の温度に応じて変化し、レーザ素子の温度はペルチェ素子に供給される電流の大きさに依存する。したがって、光軸調整時、コントローラ27は、給電装置22からレーザ装置11のペルチェ素子に供給される電流の大きさを制御して、レーザ装置11か出射されるレーザ光の波長を所望の値に維持する。以下の説明では、第1レーザ装置11a、第2レーザ装置11b、・・・第nレーザ装置(4つのレーザ装置を備えた光モジュールの場合、nは「4」である。)の順に光軸調整を行うが、複数のレーザ装置11について任意の順序で光軸調整プロセスを実施することができる。
ステップ312では、レーザ装置11aに電力を供給してレーザ光を出射しながら、結合レンズ15の位置を基準に、筐体14の光軸調整をX方向とY方向について行う。具体的には、まず、筐体14をX方向に所定調整範囲(距離)だけ移動する。その移動に同期して、光ファイバ19に入射(結合)する光の出力を光出力測定装置23で測定する。測定された光出力値は、X方向の位置データと1対1に対応付けられたデータとしてコントローラ27に保存する。次に、取得したデータをもとに光出力値が最大となるX座標X10を算出し、X10座標位置まで筐体14をX方向に移動する。続いて、筐体14をY方向に所定調整範囲(距離)だけ移動する。その移動に同期して、光ファイバ19に入射(結合)する光の出力を光出力測定装置23で測定する。測定された光出力値は、Y方向の位置データと1対1に対応付けられたデータとしてコントローラ27に保存する。次に、取得したデータをもとに光出力値が最大となるY座標Y10を算出し、Y10座標位置まで筐体14をY方向に移動する。
ステップ313では、結合レンズ15の位置を基準に、レセプタクル17(光ファイバ19)の光軸調整をX方向とY方向について行う。レセプタクル17のZ方向の初期位置をZ11とする。具体的には、まず、レセプタクル17をX方向に所定調整範囲(距離)だけ移動する。その移動に同期して、光ファイバ19に入射(結合)する光の出力を光出力測定装置23で測定する。測定された光出力値は、X方向の位置データと1対1に対応付けられたデータとしてコントローラ27に保存する。取得したデータより、光出力値が最大となるX座標X11を算出し、X11座標までレセプタクル17をX方向に移動する。次に、レセプタクル17をY方向に所定調整範囲(距離)だけ移動する。その移動に同期させ、光ファイバ19に入射(結合)する光の出力を光出力測定装置23で測定する。測定された光出力値は、Y方向の位置データと1対1に対応付けられたデータとしてコントローラ27に保存する。取得したデータより、光出力値が最大となるY座標Y11を算出し、Y11座標までレセプタクル17をY方向に移動する。そして、レセプタクル17が座標(X11、Y11)に設置された状態で、光出力P1を光測定装置23で測定し、測定された光出力値(P1)をコントローラ27に保存する。
ステップ314では、結合レンズ15の位置を基準にして、レセプタクル17(光ファイバ19)の光軸調整をZ方向について行う。具体的には、まず、レセプタクル17を結合レンズ15から遠ざかる方向(Z方向)に所定量だけ移動させる。レセプタクル17移動後のZ座標をZ12とする。この状態で、次にステップ313の光軸調整を行い、最大光出力が得られるX座標(X12)と最大光出力が得られるY座標(Y12)を求め、レセプタクル17を(X12、Y12、Z12)に設置したときの光出力P2を測定し、測定された光出力値(P2)をコントローラ27に保存する。
ステップ315では、ステップ313で取得した光出力P1とステップ314で取得した光出力P2を比較し、以下に説明するプロセスにしたがって、光出力が最大となるレセプタクル17のZ座標を決定する。
(1)P1<P2の場合
ステップ313とステップ314の処理を繰り返し、光出力の関係がPm>Pm+1となるまで光軸調整を行い、光出力Pm-1、Pm、Pm+1とそれらに対応するZ座標値Z1m-1、Z1m、Z1m+1から得られる近似曲線より、光出力が最大となるZ座標Z1Lを算出する。ここで、mは2以上の整数である。Pm-1、Pm、Pm+1は(m-1)回目、m回目、(m+1)回目の光出力測定値、Z1m-1、Z1m、Z1m+1は(m-1)回目、m回目、(m+1)回目の測定で得られた、光出力が最大となるレセプタクル17のZ座標である。
(2)P1>P2の場合
レセプタクル17を結合レンズ15に近づける方向(Z方向)に、所定だけ移動させた後、ステップ313およびステップ314の処理を繰り返し、光出力の関係がPm>Pm+1となるまで光軸調整を行い、光出力Pm-1、Pm、Pm+1とそれらに対応するZ座標値Z1m-1、Z1m、Z1m+1から得られる近似曲線より、光出力が最大となるZ座標Z1Lを算出する。ここで、mは3以上の整数である。ただしステップ314の処理において、レセプタクル17は結合レンズ15に近づける方向(Z方向)にのみ移動し、その他の処理はステップ314と同じである。
ステップ316では、レセプタクル17をステップ315で取得したZ座標をZ1Lの位置に移動し、その位置で光軸調整をX方向とY方向について行う。具体的には、ステップ313と同様の光軸調整を行い、Z1L座標における光出力が最大となるX座標とY座標(X1L、Y1L)およびそのときの光出力PLを取得し、コントローラ27に保存する。
次に、給電装置22をコントローラ27で制御し、駆動させるレーザ装置11を第2、第3、第4レーザ装置11b、11c、11dに順次切り替えて、ステップ312~316の処理を繰り返す。
ステップ317では、コントローラ27で給電装置22を制御し、駆動するレーザ装置11を第1レーザ装置11aに切り替えて光軸調整を行う。具体的には、第1レーザ装置11aから出射するレーザ光に関して、レセプタクル17を光出力が最大となる位置(X1L、Y1L、Z1L)から結合レンズ15から遠ざかる方向(Z方向)に所定距離ΔZだけ移動させる。例えば、ΔZは50μmの移動量である。レセプタクル17を移動後、ステップ313の処理と同様に、Z座標(Z1L+ΔZ)の位置でX方向とY方向の光軸調整を行い、光出力が最大となるX座標とY座標(X1L2、Y1L2)を求める。
ステップ318では、すべてのレーザ装置から出射されるレーザ光に対して光学結合効率が最大となる筐体14とレセプタクル17の座標を取得する。具体的には、ステップ312~316で取得した第1~第nレーザ装置11(11a、11b、11c、11d)の最大光出力P1~Pnと、それらの最大光出力に対応するレセプタクル17の座標(X1L、Y1L、Z1L)~(XnL、YnL、ZnL)及び筐体14の座標値(X10、Y10)~(Xn0、Yn0)と、ステップ317で取得した座標値(X1L2、Y1L2、Z1L+ΔZ)をもとに、公知の光学結合効率関係式(参考文献:IEEE Journal of Topics in Quantum Electronics, Vol. 15, No. 3, pp. 521-527)(この関係式は、各レーザ光100(100a、100b、100c、100d)に対する光結合効率に基づいて、光学結合効率が最大となる筐体14の座標とレセプタクル17の座標の関係を表す。)を用いて、すべてのレーザ装置11から出射するレーザ光に対して光学結合効率の値が最大となる筐体14の座標(XP1、YP1)とレセプタクル17の座標(XP2、YP2、ZP2)を算出する。
公知の光学結合効率の関係式では、すべてのレーザ装置から出射されるレーザ光がガウシアンビームであり、結合レンズ15およびコリメータ12のビームウェストをそれぞれω、ωとした場合、光学結合効率ηは、以下の式(1)~(3)で表すことができる。
Figure 0007050480000004
Figure 0007050480000005
Figure 0007050480000006
λはレーザ光の波長、xは結合レンズ15に対するレセプタクル17のX-Y方向の位置ずれ、zは結合レンズ15のビームウェストωに対するレセプタクル17の光軸方向のずれ量、θは結合レンズ15により集光されるレーザ光の角度である。なお、θは、
(XnL、YnL、ZnL)及び(XnL2、YnL2、ZnL+ΔZ)から計算される。
ステップ319では、ステップ318で算出された筐体14の座標(XP1、YP1)とレセプタクル17の座標(XP2、YP2、ZP2)にそれぞれ筐体14とレセプタクル17を移動する。次に、給電装置22をコントローラ27で制御し、レーザ装置11を例えば第1、第2、第3、第4レーザ装置11a、11b、11c、11dに順に切り替えて駆動し、それぞれの光出力Pa、Pb、Pc、Pdを光出力測定装置23で測定する。
これにより、複数のレーザ装置11から出射するレーザ光の光学結合効率が最大となるように調整でき、光損失(結合ロス)ばらつきの小さい光軸調整が行える。
(実施形態2)
図9は、実施形態2に係る光モジュール10の製造装置220の概略を示すブロック図である。光モジュール製造装置220は、給電装置22、光出力測定装置23、分波器30の構成を除いて製造装置20の構成と同一であり、同一又は類似する構成には製造装置20で用いた符号と同じ符号を付して説明を省略する。
相違点について具体的に説明すると、光モジュール製造装置220は、筐体14に搭載されるレーザ装置の数と同じ数の給電装置22(本実施形態の場合、4つの給電装置22a、22b、22c、22d)と光出力測定装置23(本実施形態の場合、4つの光出力測定装置23a、23b、23c、23d)を備えている。光モジュール製造装置220はまた、波長多重レーザ光101を所定の波長帯域ごとに分離(分波)する分波器30を備えている。そして、光ファイバ19は分波器30に接続され、さらに、分波器30が光ファイバ19を介して光出力測定装置23(23a、23b、23c、23d)に接続されている。したがって、光ファイバ19から出射された波長多重レーザ光101は所定の波長帯域ごとに分離された後、対応する光出力測定装置23(23a、23b、23c、23d)に入射され、分離されたそれぞれのレーザ光の出力が個別に測定される。
このように構成された実施形態2の光モジュール製造装置220は、実施形態1の光モジュール製造装置20に比べて数々の利点を有する。例えば、実施形態1では、光軸調整の際に給電するレーザ装置11を切替える必要がある。また、レーザ素子は、レーザ発振するとレーザ素子自体の発熱による温度上昇のため、波長が変動するが、光軸調整においては所望の波長での調整が必要である。そのため、光軸調整時のレーザ装置11の切り替えごとに、ペルチェ素子への温度制御による温度安定化するまでの時間を要する。
これに対し、実施形態2に係る光モジュール製造装置220によれば、光軸調整を行うレーザ装置11(例えばレーザ装置11a)に対応して電力供給経路を切替える必要がないので、初回の光軸調整時のみ、全レーザ装置11(11a、11b、11c、11d)に給電装置22から電力を供給すればよい。また、各レーザ装置11の光軸調整において、各レーザ装置11に対応した光出力測定装置23を用いることができる。そのため、温度安定化するまでの待機時間が初回光軸調整時以外不要になり、光軸調整時間の短縮が行える。
10 光モジュール 11 レーザ装置、12 コリメータ、13 合波器、14 筐体、15 結合レンズ、16 レセプタクルホルダ、17 レセプタクル、 18 カバー、19 光ファイバ、21 筐体調整機構、22、22a~22d 給電装置、23、23a~23d 光出力測定装置、24 レンズ調整機構、25 ホルダ調整機構、26 レセプタクル調整機構、27 コントローラ

Claims (5)

  1. 互いに波長の異なるレーザ光を出射することが可能な第1レーザ装置~第nレーザ装置(n:2以上の整数)と、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から出射したレーザ光をそれぞれ平行化するための第1コリメータ~第nコリメータと、
    前記第1コリメータ~第nコリメータで平行化された前記レーザ光を合波して波長多重レーザ光を得る合波器と、
    前記波長多重レーザ光を集光して光ファイバへ入射する結合レンズと、
    前記光ファイバを保持するレセプタクルと、
    前記レセプタクルを保持するレセプタクルホルダと、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置、前記第1コリメータ~第nコリメータ、及び前記合波器を支持する筐体を備えた光モジュールの製造方法であって、
    前記レーザの光軸方向をZ方向、前記光軸方向に対して垂直な面に平行で且つ前記第1レーザ装置~前記第nレーザ装置の配列方向をX方向、前記X方向と前記Z方向に垂直な方向をY方向(鉛直方向)とすると、
    (a) 第kレーザ装置(k:1~nの任意の自然数)からレーザ光を出射させた状態で前記結合レンズの位置を基準にして前記筐体を前記X方向及び前記Y方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記筐体の座標(Xk0、Yk0)を取得し、
    前記筐体を前記座標(Xk0、Yk0)に移動し、前記第kレーザ装置からレーザ光を出射させた状態で前記結合レンズの位置を基準にして前記レセプタクルを前記X方向、前記Y方向及び前記Z方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記レセプタクルの座標(XkL、YkL、ZkL)及び該座標に前記レセプタクルが位置するとき前記光ファイバから出射するレーザ光の最大出力Pkを取得するステップをkが1からnまで行い、前記第1レーザ装置から前記第nレーザ装置の最大光出力P1~Pnと、それらの最大光出力に対応する前記レセプタクルの座標(X1L、Y1L、Z1L)~(XnL、YnL、ZnL)及び前記筐体の座標(X10、Y10)~(Xn0、Yn0)と、を取得するステップと、
    (c)前記ステップ(a)で取得した前記座標(X10、Y10)に前記筐体を位置させるとともに前記ステップ(a)で取得した前記座標(X1L、Y1L、Z1L)に前記レセプタクルを位置させた状態で、前記結合レンズの位置を基準にして前記レセプタクルを前記光軸方向かつ前記結合レンズから遠ざける方向に所定量(ΔZ)移動させた位置(Z1L+ΔZ)で、前記レセプタクルを前記X方向と前記Y方向に光軸調整したときに前記光ファイバから出射する前記第1レーザ装置の前記レーザ光の出力が最大となる座標(X1L2、Y1L2)を取得するステップと、
    (d)ステップ(a)で取得した前記第1レーザ装置から前記第nレーザ装置の前記最大光出力P1~Pnと、それらの前記最大光出力に対応する前記レセプタクルの座標(X1L、Y1L、Z1L)~(XnL、YnL、ZnL)及び前記筐体の座標(X10、Y10)~(Xn0、Yn0)と、前記ステップ(c)で取得した座標座標(X1L2、Y1L2、Z1L+ΔZ)に基づいて、前記光ファイバに入射するレーザ光の光結合効率が高くなる前記筐体の座標(XP1、YP1)と前記レセプタクルの座標(XP2、YP2、ZP2)を算出してそれらの座標(XP1、YP1)、(XP2、YP2、ZP2)に前記筐体と前記レセプタクルをそれぞれ前記結合レンズの位置を基準にして移動させるステップと、を含み、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から出射したレーザ光は、ガウシアンビームであり、
    前記光結合効率をηとしたとき、下記式
    Figure 0007050480000007
    Figure 0007050480000008
    Figure 0007050480000009
    に従って前記光結合効率が求められ、ここでωは前記結合レンズからのビームウェストの距離であり、ωは前記第1~第nコリメータのそれぞれのビームウェストの距離であり、λは前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から射出したレーザ光のそれぞれの波長であり、Xは前記結合レンズに対する前記レセプタクルのX-Y方向の位置ずれであり、zは前記結合レンズのビームウェストωに対する前記レセプタクルの光軸方向のずれ量であり、θは(XnL、YnL、ZnL)及び(XnL2、YnL2、ZnL+ΔZ)から計算される前記結合レンズにより集光されるレーザ光の角度である、光モジュールの製造方法。
  2. 前記第1レーザ装置~第nレーザ装置はそれぞれ、
    第1給電装置~第nの給電装置と、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置にそれぞれ対応する第1光出力測定装置~第n光出力測定装置と、
    前記波長多重レーザ光を波長帯域ごとに分離する分波器を備えており、
    前記分波器で分離された第1レーザ光~第nレーザ光が対応する前記第1光出力測定装置~第n光出力測定装置に入射されてその出力が測定されるように構成されている、請求項1に記載の光モジュール製造方法。
  3. 互いに波長の異なるレーザ光を出射することが可能な第1レーザ装置~第nレーザ装置(n:2以上の整数)と、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から出射したレーザ光をそれぞれ平行化するための第1コリメータ~第nコリメータと、
    前記第1コリメータ~第nコリメータで平行化された前記レーザ光を合波して波長多重レーザ光を得る合波器と、
    前記波長多重レーザ光を集光して光ファイバへ入射する結合レンズと、
    前記光ファイバを保持するレセプタクルと、
    前記レセプタクルを保持するレセプタクルホルダと、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置、前記第1コリメータ~第nコリメータ、及び前記合波器を支持する筐体と、
    前記レーザの光軸方向をZ方向、前記光軸方向に対して垂直な面に平行で且つ前記第1レーザ装置~前記第nレーザ装置の配列方向をX方向、前記X方向と前記Z方向に垂直な方向をY方向(鉛直方向)としたとき、前記筐体を前記X方向、Y方向、Z方向、及び前記X方向、Y方向、Z方向にそれぞれ伸びるX軸、Y軸、Z軸を中心としてその周囲に伸びるθX方向、θY方向、θZ方向に移動する筐体調整機構と、
    前記結合レンズを前記X方向、Y方向、Z方向に移動するレンズ調整機構と、
    前記レセプタクルを前記X方向、Y方向、Z方向に移動するレセプタクル調整機構と、
    前記筐体調整機構、前記レンズ調整機構、及び前記レセプタクル調整機構を制御するコントローラと、
    前記光ファイバから出射するレーザ光の出力を測定する光出力測定装置と、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置に電力を供給する給電装置を備えており、
    前記コントローラは、
    (a) 第kレーザ装置(k:1~nの任意の自然数)からレーザ光を出射させた状態で前記結合レンズの位置を基準にして前記筐体を前記X方向及び前記Y方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記筐体の座標(Xk0、Yk0)を取得し、
    前記筐体を前記座標(Xk0、Yk0)に移動し、前記第kレーザ装置からレーザ光を出射させた状態で前記結合レンズの位置を基準にして前記レセプタクルを前記X方向、前記Y方向及び前記Z方向に移動させて、前記光ファイバから出射するレーザ光の出力が最大となる前記レセプタクルの座標(XkL、YkL、ZkL)及び該座標に前記レセプタクルが位置するとき前記光ファイバから出射するレーザ光の最大出力Pkを取得する動作をkが1からnまで行い、前記第1レーザ装置から前記第nレーザ装置の最大光出力P1~Pnと、それらの最大光出力に対応する前記レセプタクルの座標(X1L、Y1L、Z1L)~(XnL、YnL、ZnL)及び前記筐体の座標(X10、Y10)~(Xn0、Yn0)と、を取得する動作と、
    (c)前記動作(a)で取得した前記座標(X10、Y10)に前記筐体を位置させるとともに前記動作(a)で取得した前記座標(X1L、Y1L、Z1L)に前記レセプタクルを位置させた状態で、前記結合レンズの位置を基準にして前記レセプタクルを前記光軸方向かつ前記結合レンズから遠ざける方向に所定量(ΔZ)移動させた位置(Z1L+ΔZ)で、前記レセプタクルを前記X方向と前記Y方向に光軸調整したときに前記光ファイバから出射する前記第1レーザ装置の前記レーザ光の出力が最大となる座標(X1L2、Y1L2)を取得する動作と、
    (d)動作(a)で取得した前記第1レーザ装置から前記第nレーザ装置の最大光出力P1~Pnと、それらの最大光出力に対応する前記レセプタクルの座標(X1L、Y1L、Z1L)~(XnL、YnL、ZnL)及び前記筐体の座標(X10、Y10)~(Xn0、Yn0)と、前記動作(c)で取得した座標座標(X1L2、Y1L2、Z1L+ΔZ)に基づいて、前記光ファイバに入射するレーザ光の光結合効率が高くなる前記筐体の座標(XP1、YP1)と前記レセプタクルの座標(XP2、YP2、ZP2)を算出してそれらの座標(XP1、YP1)、(XP2、YP2、ZP2)に前記筐体と前記レセプタクルを前記結合レンズの位置を基準にしてそれぞれ移動させる動作と、を行うように構成されており、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から出射したレーザ光は、ガウシアンビームであり、
    前記光結合効率をηとしたとき、下記式
    Figure 0007050480000010
    Figure 0007050480000011
    Figure 0007050480000012
    に従って前記光結合効率が求められ、ここでωは前記結合レンズからのビームウェストの距離であり、ωは前記第1~第nコリメータのそれぞれのビームウェストの距離であり、λは前記第1レーザ装置~第nレーザ装置から射出したレーザ光のそれぞれの波長であり、Xは前記結合レンズに対する前記レセプタクルのX-Y方向の位置ずれであり、zは前記結合レンズのビームウェストωに対する前記レセプタクルの光軸方向のずれ量であり、θは(XnL、YnL、ZnL)及び(XnL2、YnL2、ZnL+ΔZ)から計算される前記結合レンズにより集光されるレーザ光の角度である、光モジュール製造装置。
  4. 前記筐体調整機構は筐体連結部を備えており、
    前記筐体連結部に前記筐体が着脱自在に連結されるように構成されている、請求項3に記載の光モジュール製造装置。
  5. 前記第1レーザ装置~第nレーザ装置はそれぞれ、
    第1給電装置~第nの給電装置と、
    前記第1レーザ装置~第nレーザ装置にそれぞれ対応する第1光出力測定装置~第n光出力測定装置と、
    前記波長多重レーザ光を波長帯域ごとに分離する分波器を備えており、
    前記分波器で分離された第1レーザ光~第nレーザ光が対応する前記第1光出力測定装置~第n光出力測定装置に入射されてその出力が測定されるように構成されている、請求項3又は4に記載の光モジュール製造装置。
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