JP7049539B1 - レーザ加工装置およびレーザ加工方法 - Google Patents

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Abstract

制御部(16)は、加工対象物においてレーザビームが照射される面である上面の面内方向における加工品の外形形状に沿う加工経路に沿って第1レーザビームを走査して切断溝を形成する制御と、レーザビームの照射位置が加工経路における終点部の手前の位置に到達したときに第1レーザビームの照射を停止する制御と、第1レーザビームの照射を停止した状態でガスの噴射を第1待機時間にわたって継続する制御と、を行う。制御部(16)は、単位時間当たりに加工対象物に与える熱エネルギーが第1レーザビームより少ない第2レーザビームを加工対象物に照射する制御と、第2レーザビームを加工対象物に照射した状態を第2待機時間にわたって維持させる制御と、加工経路における未切断領域に第2レーザビームを走査して、加工対象物の厚さ方向における厚さが加工対象物の厚さよりも薄く加工品と端材とを連結するジョイント部を形成する制御と、を行う。

Description

本開示は、レーザビームを加工対象物に照射して加工対象物を切断するレーザ加工装置およびレーザ加工方法に関する。
従来、レーザを用いた加工対象物の切断加工では、1枚の板状の加工対象物から複数の加工品が切断される場合がある。レーザ加工によって1枚の加工対象物から複数の加工品を切断する際には、切断された加工品の移動に起因したレーザ加工または加工品の回収における不具合が発生することを防止するために、マイクロジョイント法と呼ばれる切断加工方法が行われている。マイクロジョイント法は、ジョイント部と呼ばれる微細な連結部によって加工対象物と加工品とを連結しておき、加工品を加工対象物から完全には分離させないようにする加工方法である。そして、加工対象物における全ての切断加工が完了した時点でジョイント部に衝撃を与えることによって、加工対象物における加工品以外の部分である端材と加工品とが分離される。
特許文献1には、ワークと製品との連結片を形成する際に、ワークから製品を切断するときよりも、ワークを切断する速度である切断速度を上げるとともにレーザ光の出力である切断出力を低下させることにより、ワークを貫通しないように連結片を形成することが開示されている。
特許第4605690号公報
しかしながら、上記特許文献1の技術における、切断速度を上げるとともに切断出力を低下させるという加工条件の調整は、所望の形状の連結片を得にくい調整であった。切断速度を上げるとともに切断出力を低下させた条件で加工が行われる場合には、連結片の上部に位置するワークの溶融が確実に行われないうちに、レーザビームが移動していく可能性が生じる。このため、上記特許文献1の技術では、所望の形状を安定して得られない可能性があった。
また、切断速度を上げる場合には、加工ガスが移動する速度も速くなる。この場合、レーザビームによって溶融した溶融物の加工ガスによる切断溝からの排出が、ワークの溶融に対して追いつかなくなる可能性があった。したがって、上記特許文献1の技術では、連結片の形成時に、溶融物の排出が切断速度に追いつかないことに起因して溶融物がワークの切断溝から下側に排出されず、ワークの上側への溶融物の吹き上がりが発生する可能性があった。溶融物がワークの上側に吹き上がった場合には、所望の形状の連結片が得られなくなり、また溶融物が加工品を覆ってしまい、切断加工全体として加工不良となる。
本開示は、上記に鑑みてなされたものであって、レーザビームによる切断加工において加工対象物と加工品とを連結する連結片を所望の形状で確実に形成することができるレーザ加工装置を得ることを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本開示にかかるレーザ加工装置は、レーザビームを加工対象物に照射するとともにガスを加工対象物に噴射して加工対象物を加工品と端材とに分離させる切断加工を行うレーザ加工装置である。レーザ加工装置は、レーザビームを加工対象物に照射する加工ヘッドと、加工対象物にガスを噴射するガスノズルと、加工対象物と加工ヘッドとの少なくとも一方を移動させる駆動部と、レーザビームの照射を制御する制御部と、を備える。制御部は、加工対象物においてレーザビームが照射される面である上面の面内方向における加工品の外形形状に沿う予め決められた加工経路に沿って第1レーザビームを走査して切断溝を形成する制御と、レーザビームの照射位置が加工経路における終点部の手前の位置に到達したときに第1レーザビームの照射を停止する制御と、第1レーザビームの照射を停止した状態でガスの噴射を予め決められた第1待機時間にわたって継続する制御と、を行う。制御部は、単位時間当たりに加工対象物に与える熱エネルギーが第1レーザビームより少ない第2レーザビームを加工対象物に照射する制御と、第2レーザビームを加工対象物に照射した状態を予め決められた第2待機時間にわたって維持させる制御と、加工経路における切断溝が形成されていない未切断領域に第2レーザビームを走査して、加工対象物の厚さ方向における厚さが加工対象物の厚さよりも薄く加工品と端材とを連結するジョイント部を形成する制御と、を行う。
本開示によれば、レーザビームによる切断加工において加工対象物と加工品とを連結する連結片を所望の形状で確実に形成することができる、という効果を奏する。
実施の形態1にかかるレーザ加工装置の機能構成を示す図 図1に示すレーザ加工装置による切断加工が終了した状態の加工対象物の平面図 図1に示すレーザ加工装置による切断加工が終了した状態の加工品およびジョイント部の斜視図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する平面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法の手順を示すフローチャート 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する模式断面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する模式断面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する模式断面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する模式断面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する模式断面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工方法を説明する模式断面図 パルスレーザビームによる加工対象物の加工現象の概念を説明する断面図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工におけるタイムチャート 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工において形成されるジョイント部の寸法例を示す図 図1に示すレーザ加工装置による加工対象物の切断加工条件およびジョイント部の寸法の例を示す図 図15に示す例のうち条件(2)、条件(4)および条件(5)の場合の詳細な切断加工条件を示す図 図1に示す制御部の機能を実現するためのハードウェア構成を示す図
以下に、実施の形態にかかるレーザ加工装置およびレーザ加工方法を図面に基づいて詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、実施の形態1にかかるレーザ加工装置100の機能構成を示す図である。
レーザ加工装置100は、加工対象物30にパルスレーザビーム1を照射して、板状の加工対象物30の切断加工を行う機能を有する。すなわち、レーザ加工装置100は、レーザビームを加工対象物30の加工点30cに照射するとともに加工ガス2を加工点30cに噴射して加工対象物30を後述する加工品30aと端材30bとに分離させる切断加工を行うレーザ加工装置である。
本実施の形態1における加工対象物30は、例えばステンレス鋼からなる板状の加工対象物である。なお、加工対象物30を構成する材料は、ステンレス鋼に限定されず、各種材料を用いることができる。
レーザ加工装置100は、レーザ発振器11と、光路12と、加工ヘッド13と、駆動部14と、検知部15と、制御部16と、を有する。図1において、X軸、Y軸およびZ軸は、互いに垂直な3軸である。X軸およびY軸は、例えば水平方向に平行な軸である。Z軸は、例えば鉛直方向に平行な軸である。
レーザ発振器11は、加工対象物30の切断加工に用いられるレーザビームを発生させる。すなわち、レーザ発振器11は、加工対象物30の切断加工に用いられるレーザビームを発振して射出する。本実施の形態1にかかるレーザ加工装置100に用いられるレーザ発振器11は、パルスレーザビーム1を射出するレーザ発振器である。したがって、本実施の形態1において加工対象物30の切断加工に用いられるレーザビームは、パルスレーザビーム1である。
なお、切断加工においては、連続波レーザビームが用いられてもよい。すなわち、レーザ加工装置100における加工対象物30の切断加工においては、パルスレーザビーム1もしくは連続派レーザビームを用いることが可能である。レーザビームによる切断加工に連続波レーザビームが用いられる場合には、レーザ加工装置100は、パルスレーザビームを射出するレーザ発振器11と、連続波レーザビームを射出するレーザ発振器11とを備える。この場合、レーザ加工装置100では、加工対象物30の切断加工には、連続波レーザビームが使用され、ジョイント部の形成には、パルスレーザビームが使用される。
レーザ発振器11から射出されたパルスレーザビーム1は、光路12を介して加工ヘッド13へ供給される。光路12は、レーザ発振器11が射出したパルスレーザビーム1を加工ヘッド13まで伝送する経路であり、パルスレーザビーム1を空中で伝搬させる経路でもよいし、光ファイバを通じてパルスレーザビーム1を伝送させる経路でもよい。光路12は、パルスレーザビーム1の特性に対応して設計される。
加工ヘッド13は、パルスレーザビーム1を加工対象物30へ集光する光学系を有しており、パルスレーザビーム1を加工点30cに照射する。加工ヘッド13は、供給されたパルスレーザビーム1を集光して加工対象物30の加工対象面である加工対象物30の一方の面へ照射する。加工ヘッド13は、加工対象物30の表面付近に焦点を結ぶような光学系を備えていることが好ましい。
加工ヘッド13は、加工対象物30に対向する側に、ビームノズル17とガスノズル18とを有する。
ビームノズル17は、パルスレーザビーム1を、加工対象物30へ向けて出射する。
ガスノズル18は、加工ガス2を加工対象物30へ向けて噴射する。ガスノズル18は、加工ヘッド13から加工対象物30にパルスレーザビーム1が照射される加工点30cに加工ガス2を噴射するガス噴射ノズルである。具体的に、ガスノズル18は、加工ヘッド13から加工対象物30に照射されるパルスレーザビーム1の光軸1aの外から光軸1aに向けて加工ガス2を噴射する。加工ガス2には、例えば窒素といった不活性ガスあるいは酸素を用いることができる。加工ヘッド13において、ガスノズル18は、XY面内においてビームノズル17の外周側にビームノズル17と同軸に設けられており、ビームノズル17から出射されるパルスレーザビーム1の中心軸に沿うように加工ガス2を噴射する。すなわち、ビームノズル17とガスノズル18とは、互いに同軸上に配置されている。
なお、ガスノズル18は、Z軸に対して斜めの方向へガスを噴射してもよい。すなわち、ガスノズル18は、ビームノズル17から出射されるパルスレーザビーム1の中心軸に対して斜めの方向へガスを噴射してもよい。加工ガス2は、レーザ加工装置100の外部に設けられたガスボンベなどの加工ガス供給源21からガスノズル18に供給される。なお、加工ガス供給源21がレーザ加工装置100に含まれてもよい。
駆動部14は、加工ヘッド13の位置を変化させることにより、加工ヘッド13と加工対象物30との相対位置関係を制御して変化させることができる。なお、レーザ加工装置100において、駆動部14は加工ヘッド13の位置を変化させることで、加工ヘッド13と加工対象物30との相対位置関係を変化させることとしたが、駆動部14は、加工対象物30を載置するテーブルの位置を変化させてもよいし、加工ヘッド13と加工対象物30を載置するテーブルとの両方の位置を変化させてもよい。つまり、駆動部14は、加工ヘッド13および加工対象物30の少なくとも一方を移動させる機能を有していればよい。駆動部14が加工ヘッド13と加工対象物30との相対位置関係を変化させながら、加工ヘッド13が加工対象物30にパルスレーザビーム1を照射することで、加工対象物30の切断加工を行うことができる。
検知部15は、加工対象物30の状態またはレーザ加工装置100の状態を検知するセンサである。検知部15は、加工中の加工対象物30の位置、加工中に発生する光の強度および波長、音波、超音波といった物理量の計測値を時系列信号として計測する。検知部15は、例えば、静電容量センサ、フォトダイオード、CCD(Charge Coupled Device)センサ、CMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)センサ、スペクトル分光器、音響センサ、加速度センサ、ジャイロセンサ、距離センサ、位置検出器、温度センサ、湿度センサなどである。検知部15は、計測値を示す時系列信号を制御部16に入力する。
制御部16は、設定された加工条件および検知部15から送信される計測値に従って、パルスレーザビーム1が加工対象物30上の予め決められた加工経路を走査するようにレーザ発振器11および駆動部14などの構成部を制御する。すなわち、制御部16は、レーザ発振器11からのパルスレーザビーム1のオンおよびオフ、レーザ発振器11からのパルスレーザビーム1の出力、駆動部14の位置決め、加工ガス2の加工ガス供給源21からの圧力、加工ガス2のオンおよびオフ、加工ガス2の噴射圧力などを制御する。
加工条件は、例えば、加工対象物30の材質、加工対象物30の厚み、および加工対象物30の表面の状態を含む。加工条件は、さらに、レーザ発振器11のレーザ出力強度、レーザ出力周波数、レーザ出力のデューティ比、モード、波形、および波長などの条件を含む。加工条件は、パルスレーザビーム1の焦点位置、パルスレーザビーム1の集光径、ガスノズル18から噴射する加工ガス2の種類、加工ガス2のガス圧力、ガスノズル18の穴径、加工速度などを含むことができる。また、加工条件は、加工対象物30と加工ヘッド13との間の距離、温度、湿度など検知部15から入力される計測値を含むこともできる。
つぎに、レーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工対象物30について説明する。図2は、図1に示すレーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工対象物30の平面図である。なお、図2は平面図であるが、理解の容易のため図2における加工品30aにハッチングを施している。図3は、図1に示すレーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工品30aおよびジョイント部Jの斜視図である。図3においては、レーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工対象物30において加工品30aおよびジョイント部Jに注目して示した図であり、端材30bの図示を省略している。
ここで、加工対象物30の厚さである加工対象物厚さTの方向、すなわち加工対象物30の厚さ方向は、加工対象物30の板厚方向と換言でき、ジョイント部Jの高さ方向と平行な方向であり、Z軸方向である。また、加工対象物30の面内方向は、XY面と平行な方向である。
レーザ加工装置100は、加工対象物30におけるパルスレーザビーム1の照射面にパルスレーザビーム1を照射して、加工対象物30を加工品30aと端材30bとに分離させる切断加工を行う。照射面は、パルスレーザビーム1が照射される加工対象物30における一方の面であり、加工対象物30の上面31である。すなわち、上面31は、加工対象物30の厚さ方向において対向する加工対象物30の一対の面のうち、加工ヘッド13側の面であり、加工対象物30においてパルスレーザビーム1が照射される面である。
加工品30aは、切断加工の後に製品などとして使用されるものである。端材30bは、切断加工の後に不要となるものである。パルスレーザビーム1を加工対象物30に照射する位置は、制御部16によって制御され、予め決められた加工経路に沿って移動する。
図2に示すように、レーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工対象物30は、加工品30aが未だジョイント部Jによって端材30bに接続されている状態とされている。加工品30aと端材30bとの間には、切断加工によって切断溝33が形成されている。切断溝33は、加工対象物30を加工対象物30の厚さである加工対象物厚さTの方向、すなわち加工対象物30の板厚方向に貫通する貫通溝である。
切断溝33は、X軸方向に沿った切断溝である切断溝331と、Y軸方向に沿った切断溝である切断溝332と、X軸方向に沿った切断溝である切断溝333と、Y軸方向に沿った切断溝である切断溝334と、X軸方向に沿った切断溝である切断溝335と、がこの順でつながっている。また、端材30bには、後述するように切断溝形成工程の最初に形成されるピアス孔Pと切断溝331とを接続する切断溝34が形成されている。
また、加工品30aと端材30bとの間の一部には、1つのジョイント部Jが形成されている。ジョイント部Jは、加工対象物30と加工品30aとを連結する連結部、すなわち加工品30aと端材30bとを連結する連結部である。すなわち、レーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工対象物30では、1つのジョイント部Jのみによって、加工品30aと端材30bとが連結されている。ジョイント部Jは、X軸方向において切断溝331と切断溝335とに挟まれて形成されている。
このため、レーザ加工装置100による切断加工が終了した状態の加工対象物30から加工品30aを回収する際には、1つのジョイント部Jのみを外せばよく、加工品30aの回収が容易とされている。
ジョイント部Jは、四角柱形状に形成されている。ジョイント部JにおけるX軸方向に沿った長さを、ジョイント部Jの幅であるジョイント部幅WJとする。X軸方向は、切断溝335の伸長方向と平行であり、ジョイント部Jを加工するジョイント部加工方向と平行である。ジョイント部JにおけるY軸方向に沿った長さを、ジョイント部Jの奥行きであるジョイント部奥行きDJとする。ジョイント部奥行きDJの寸法は、切断溝33の溝幅の寸法と同じである。加工対象物30の厚さ方向におけるジョイント部Jの長さ、すなわちジョイント部JにおけるZ軸方向に沿った長さを、ジョイント部Jの高さであるジョイント部高さHJとする。ジョイント部Jの高さ方向は、加工対象物30の厚さ方向、すなわち加工対象物30の板厚方向と平行である。また、ジョイント部高さHJは、ジョイント部Jの厚さであるジョイント部厚さと換言できる。
ジョイント部Jは、加工対象物30の厚さ方向において、加工対象物30の下面32の位置から、加工対象物30の上面31と加工対象物30の下面32との間の中間位置までにわたって、形成されている。加工対象物30の下面32は、加工対象物30において照射面が向く側と反対側を向く面である。すなわち、ジョイント部高さHJの寸法は、加工対象物厚さTの寸法よりも小さい。また、加工対象物30の厚さ方向において、すなわちジョイント部Jの高さ方向において、ジョイント部Jの上面J1の高さ位置は、加工対象物30の上面31の高さ位置よりも低い。ジョイント部Jの上面J1は、ジョイント部Jの厚さ方向において対向するジョイント部Jの一対の面のうち、加工ヘッド13側の面であり、加工対象物30の上面31側の面である。
つぎに、レーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工方法について説明する。図4は、図1に示すレーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工方法を説明する平面図である。図5は、図1に示すレーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工方法の手順を示すフローチャートである。図6から図11は、図1に示すレーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工方法を説明する模式断面図である。図6から図11では、加工対象物30における、切断溝331および切断溝335を通る縦断面を示している。図6および図10において、矢印A1は、加工対象物30の加工方向を示している。加工対象物30の加工方向は、加工ヘッド13の移動方向およびパルスレーザビーム1の移動方向と換言できる。図6から図11において、矢印A2は、加工ガス2が流れる方向を示している。
まず、ステップS10において、図6に示すように、切断溝形成工程が、行われる。切断溝形成工程は、予め決められた加工経路CPに沿って切断溝33が形成されて加工対象物30の切断が行われる工程である。具体的に、制御部16が、第1パルス条件でレーザ発振器11からのパルスレーザビーム1の射出を開始させる制御、およびガスノズル18からの加工ガス2の噴射を開始する制御を行う。そして、制御部16は、加工対象物30における上面31においてパルスレーザビーム1の照射位置が加工経路CPに沿って移動するように、駆動部14を制御する。
第1パルス条件は、切断溝形成工程で使用される切断溝形成用のパルスレーザビーム1のパルス条件であり、第1レーザビーム条件である。以下では、第1パルス条件で射出されたパルスレーザビーム1を第1パルスレーザビーム1と呼ぶ場合がある。
駆動部14は、制御部16の制御に従って、加工対象物30の上面31においてパルスレーザビーム1が加工経路CPに沿って走査されるように、加工ヘッド13および加工対象物30の少なくとも1つの位置を変化させる制御を行う。実施の形態1では、駆動部14は、加工対象物30の位置を固定し、加工ヘッド13を加工対象物30の上面31の面内方向において移動させることによって、パルスレーザビーム1が加工経路CPに沿って加工対象物30の上面31において走査されるように制御を行うものとする。
ステップS10の切断溝形成工程には、ピアス工程が含まれる。すなわち、加工対象物30の上面31における予め決められた位置に第1パルスレーザビーム1が照射されることにより、ピアス孔Pが開けられる。ピアス孔Pは、加工対象物30を加工対象物厚さTの方向において貫通する貫通孔である。ピアス孔Pの形成後、加工経路CPに沿って切断溝33が形成される。図4に示す矢印は、加工経路CPに沿って切断溝33の形成加工が行われる際の加工対象物30の加工方向を示している。加工対象物30の加工方向は、加工ヘッド13の移動方向、パルスレーザビーム1の移動方向、あるいは切断方向と換言できる。
加工経路CPは、第1加工経路CP1と第2加工経路CP2とを含む。第1加工経路CP1は、加工対象物30の上面31の面内方向における加工品30aの外形形状に沿った加工経路であり、加工対象物30の上面31の面内方向における加工品30aの外形形状に沿った切断経路である。第1加工経路CP1は、X軸方向に沿った加工経路である加工経路CP11と、Y軸方向に沿った加工経路である加工経路CP12と、X軸方向に沿った加工経路である加工経路CP13と、Y軸方向に沿った加工経路である加工経路CP14と、X軸方向に沿った加工経路である加工経路CP15と、がこの順で連結された加工経路であり、連続して加工される加工経路である。
第2加工経路CP2は、ピアス孔Pと第1加工経路CP1とをつなぐ切断経路である。ピアス孔Pから第2加工経路CP2に沿った切断溝33を形成することによる切断加工が行われた後、第1加工経路CP1と第2加工経路CP2との交点から第1加工経路CP1に沿って切断溝33を形成することによる切断加工がそのまま連続して行われる。第1加工経路CP1に沿った切断加工は、左回り方向に行われる。
つぎに、ステップS20において、図7に示すように、加工対象物30の照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射が、加工終点部CPeの手前の位置である予め決められた照射停止位置SPで停止される。図4に示すように、加工経路CPにおける加工終点部CPeは、加工経路CPにおける加工の終点部であり、第1加工経路CP1における加工始点部CP1sと同じ位置である。また、加工経路CPにおける加工終点部CPeは、加工経路CP15での加工方向におけるジョイント部Jの終端部Jeと同じ位置である。
加工終点部CPeの手前の位置である照射停止位置SPは、第1加工経路CP1に沿った加工方向におけるジョイント部Jの形成領域の直前の位置、すなわち加工経路CP15に沿った切断方向におけるジョイント部Jの形成領域に隣接する位置である。加工終点部CPeの手前の位置は、加工経路CP15での加工方向におけるジョイント部Jの形成領域の手前の位置といえる。また、照射停止位置SPは、加工対象物30の切断加工の加工条件を変更する加工条件変更位置と換言でき、またパルスレーザビーム1のパルス条件を変更するパルス条件変更位置と換言できる。ジョイント部Jの形成領域は、加工対象物30の面内方向において、ジョイント部Jが形成される領域である。
具体的に、制御部16が、第1パルスレーザビーム1の射出を停止させる制御をレーザ発振器11に対して行う。また、制御部16が、照射停止位置SPの少し手前の位置から加工ヘッド13の移動を停止させる制御を駆動部14に対して行い、照射停止位置SPで加工ヘッド13の移動を停止させる。
制御部16は、切断溝形成工程の終了時、すなわち加工対象物30の上面31における第1パルスレーザビーム1の照射位置が第1加工経路CP1における照射停止位置SPに到達した時点で、第1パルスレーザビーム1の射出を停止させる制御を行う。レーザ発振器11は、制御部16の制御に従って、第1パルスレーザビーム1の射出を停止させる。駆動部14は、制御部16の制御に従って、加工ヘッド13の移動を停止させる。これにより、加工対象物30の上面31における第1パルスレーザビーム1の照射位置が第1加工経路CP1における照射停止位置SPに到達した時点で、加工ヘッド13の移動が停止され、照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射が停止される。
一方、ステップS20においては、照射面への加工ガス2の照射面への噴射は停止されない。すなわち、制御部16は、ガスノズル18から照射面への加工ガス2の噴射を停止させる制御は行わない。したがって、加工対象物30の上面31への加工ガス2の噴射は、加工対象物30の上面31に対する第1パルスレーザビーム1の照射が停止されても、継続して行われる。
パルスレーザビーム1による加工対象物30のレーザ加工は、主に、パルスレーザビーム1によって加工対象物30の材料が溶融する溶融現象と、溶融した材料が加工ガス2によって排出される排出現象と、の2つの現象で進行する。なお、加工ガス2に酸素が用いられる場合には、加工対象物30の材料の酸化燃焼反応も生じる。パルスレーザビーム1による加工対象物30の加工現象について説明する。図12は、パルスレーザビーム1による加工対象物30の加工現象の概念を説明する断面図である。
図12では、加工対象物30の上面31に対するパルスレーザビーム1の走査によって加工対象物30の溶融および排出が行われている状態を模式的に示している。加工対象物30の上面31に対するパルスレーザビーム1の照射によって、加工対象物30が上面31側から溶融される。加工対象物30においてパルスレーザビーム1の照射によって溶融した上面31側の部分の下部に位置する材料は、パルスレーザビーム1のエネルギーと、先に溶融した上部の材料の溶融物の熱とによって溶融する。これにより、加工対象物30が溶融した溶融物30W1が形成される。溶融物30W1の一部は、加工対象物30の上面31に噴射される加工ガス2によって直ぐに加工対象物30の下側、すなわち加工対象物30の下面32側に吹き飛ばされて、加工対象物30から排出される。
また、溶融物30W1の他の一部は、切断溝33の内部で加工対象物30の下面32側に流れて、すなわち切断溝33の底部側に流れて、溶融物30W2になる。そして、溶融物30W2も加工対象物30の上面31に噴射される加工ガス2によって加工対象物30の下面32側に吹き飛ばされて、加工対象物30から排出される。このような加工現象がパルスレーザビーム1の移動に伴って発生することにより、パルスレーザビーム1の移動に伴って加工対象物30の板厚方向に貫通する貫通溝である切断溝33が形成されて、加工対象物30の切断加工が行われる。
つぎに、ステップS30において、予め決められた第1待機時間WT1にわたって第1待機工程が、行われる。第1待機工程は、照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射を停止して待機する工程である。第1待機時間WT1は、第1待機工程が継続される待機時間である。具体的に、制御部16が、ステップS20において行った制御を継続する。すなわち、第1待機工程では、ステップS20において制御された、第1パルスレーザビーム1の射出の停止状態および加工ヘッド13の移動停止状態が継続され、照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射停止状態が維持される。一方、第1待機工程では、ステップS10において制御された、ガスノズル18からの加工ガス2の照射面への噴射状態が維持される。すなわち、ステップS20およびステップS30では、第1パルスレーザビーム1の射出状態および加工ヘッド13の移動状態の変更が制御されている。
このため、ステップS30においては、第1パルスレーザビーム1によって加工対象物30の材料が溶融して切断溝33が形成される現象は生じない。一方、ステップS30においては、加工ガス2が溶融した材料を加工対象物30から排出する現象が継続して生じている。すなわち、ステップS30においては、さらなる加工対象物30の材料の溶融は行われない状態で、図7に示すように溶融した加工対象物30の材料である溶融物30W2が加工ガス2によって加工対象物30から下側に排出される。
上述した溶融現象と排出現象とには、わずかにタイムラグが生じる。このため、加工対象物30の上面31に対するパルスレーザビーム1の照射が停止された直後は、溶融現象は完了しているが、パルスレーザビーム1の照射が停止される直前までに溶融された加工対象物30の材料についての排出現象は完了していないこととなる。そこで、レーザ加工装置100では、予め決められた第1待機時間WT1にわたって第1待機工程が行われることによって、図8に示すように、照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射が停止される直前までに溶融された加工対象物30の材料についての排出現象を確実に完了させることができる。これにより、第1加工経路CP1に沿った加工方向におけるジョイント部Jの形成領域の直前の位置、すなわち第1パルスレーザビーム1の照射停止位置SPに形成された切断溝33が溶融物で塞がれることが、防止される。
すなわち、レーザ加工装置100では、予め決められた第1待機時間WT1にわたって第1待機工程が行われることによって、第1パルスレーザビーム1の照射が停止される直前までに溶融されて加工対象物30の下面32側に流れた溶融物30W2を、加工対象物30の下側に排出して、第1加工経路CP1に沿った切断加工経路を加工対象物30の厚さ方向において完全に貫通させることができる。これにより、レーザ加工装置100では、加工対象物30における第1加工経路CP1に沿った所望の位置に切断溝33を形成することができ、第1加工経路CP1において第1パルスレーザビーム1が照射された領域を確実に切断することができる。すなわち、第1待機工程は、照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射が停止される直前までに溶融された加工対象物30の材料の加工対象物30からの除去を完全に終わらせるために行われる。
このように、レーザ加工装置100では、加工ガス2による切断溝33からの溶融物の排出を適切に行うことにより、加工対象物30の溶融部から飛散するスパッタの吹き上がりを防止することができる。加工ガス2による切断溝33からの溶融物の排出が適切に行われずにジョイント部Jの形成に移行していくと、加工ヘッド13に設けられた加工レンズおよび保護ガラスなどの光学系、ビームノズル17およびガスノズル18などのノズルの、スパッタの吹き上がりに起因した汚れまたは損傷が発生する可能性がある。レーザ加工装置100では、加工ガス2による切断溝33からの溶融物の排出を適切に行うことにより、加工対象物30の溶融部から飛散するスパッタの吹き上がりを防止することができる。そして、レーザ加工装置100では、スパッタの吹き上がりに起因した構成部品の汚れまたは損傷によって、次に切断加工する加工対象物30に加工不良が発生することを防止できる。
一方、第1待機工程が行われない場合には、第1パルスレーザビーム1の照射が停止される直前に溶融されて切断溝33の内部で加工対象物30の下面32側に流れた溶融物を、切断溝33から完全に排出することができない。すなわち、図7に示したような、溶融して切断溝33の内部で切断溝33の底部側に流れた溶融物である溶融物30W2を、切断溝33から完全に排出することができない。
溶融物30W2が切断溝33に残った状態で、後述するように第2パルスレーザビーム1を照射してジョイント部Jの形成を開始すると、第2パルスレーザビーム1が溶融物30W2に当たって反射する。反射した第2パルスレーザビーム1の一部は、加工経路CP15での加工方向において加工経路CP15に面した加工対象物30の側面35に当たる。この場合、反射した第2パルスレーザビーム1が当たった加工対象物30の側面35に傷が入ることにより、側面35の周辺はジョイント部Jの形成時に設定どおりに溶融できず、溶融と溶融物の排出とのバランスが崩れる。
したがって、第1待機工程が行われない場合には、溶融物30W2に当たった第2パルスレーザビーム1が反射して加工対象物30の側面35に当たってジョイント部Jの形成時に悪影響を与え、溶融と溶融物の排出とのバランスが不均一な状態が生じてしまう。
ステップS40において、第1待機時間WT1が経過したか否かが、判定される。具体的に、制御部16が、第1待機時間WT1が経過したか否かを判定する。制御部16は、制御部16が備えるタイマー機能を用いて、第1待機時間WT1が経過したか否かを判定する。
第1待機時間WT1が経過していないと判定された場合は、ステップS40においてNoとなり、ステップS40を繰り返す。第1待機時間WT1が経過したと判定された場合は、ステップS40においてYesとなり、ステップS50に進む。
ステップS50では、図9に示すように、切断溝形成工程におけるパルスレーザビーム1のパルス条件から変更された第2パルス条件で、パルスレーザビーム1が加工対象物30に照射される。
第2パルス条件は、ジョイント部形成工程で使用されるジョイント部Jの形成用のパルスレーザビーム1のパルス条件であり、第2レーザビーム条件である。第2パルス条件は、第1パルスレーザビーム1のパルス条件である第1パルス条件から変更された、第1パルス条件とは異なる、パルスレーザビーム1のパルス条件である。以下では、第2パルス条件で射出されたパルスレーザビーム1を第2パルスレーザビーム1と呼ぶ場合がある。
第2パルス条件は、第1パルス条件から、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比が変更されている。第2パルス条件におけるその他のパルス条件は、第1パルス条件と同じである。第2パルス条件においては、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比のそれぞれは、第1パルス条件よりも低く設定される。したがって、第2パルスレーザビーム1は、単位時間当たりに加工対象物30に与える熱エネルギーが第1パルスレーザビーム1よりも少ない。
具体的に、制御部16が、切断溝形成工程におけるパルスレーザビーム1の第1パルス条件と異なる第2パルス条件で、レーザ発振器11からのパルスレーザビーム1の射出を開始させる制御を行う。この時、制御部16は、駆動部14の制御は行わないため、加工ヘッド13は移動しない。また、ガスノズル18からの加工ガス2の噴射は、継続されている。
したがって、第2パルス条件での第2パルスレーザビーム1の射出は、加工ガス2が噴射されず、且つ加工ヘッド13が移動しない状態で、開始される。この時点で、第2パルスレーザビーム1は、ステップS20において第1パルスレーザビーム1の照射が停止された照射停止位置SPに照射され、切断溝33の内部の終端部付近に照射されるため、加工対象物30の上面31には当たらない。
つぎに、ステップS60において、予め決められた第2待機時間WT2にわたって第2待機工程が、行われる。第2待機工程は、第2パルスレーザビーム1が設定した第2パルス条件で安定してレーザ発振器11から射出されて加工対象物30に照射されるまで待機する工程である。すなわち、第2待機工程は、第2パルスレーザビーム1の安定化工程といえる。第2待機時間WT2は、第2待機工程が継続される待機時間であり、第2パルスレーザビーム1の安定化時間といえる。
具体的に、制御部16が、ステップS50において行った制御を継続する。すなわち、第2待機工程では、ステップS50において制御された、第2パルスレーザビーム1の照射状態が維持される。一方、第2待機工程では、ガスノズル18からの加工ガス2の噴射を開始する制御および駆動部14の制御は、行われない。したがって、第2待機工程では、加工ガス2が噴射され、且つ加工ヘッド13が移動しない状態での、第2パルスレーザビーム1の照射状態が維持される。
停止状態であったレーザ発振器11からパルスレーザビーム1が照射された直後は、パルスレーザビーム1の状態が設定されたパルス条件に安定するまでの過渡期が存在する。過渡期においては、パルスレーザビーム1の出力が設定値まで上がっていない、パルスレーザビーム1のパルス波形が設定どおりとなっていないなどの、パルスレーザビーム1の状態が設定されたパルス条件に安定していない状態が発生する。
そして、このような過渡期におけるパルスレーザビーム1を用いてジョイント部Jの形成を行った場合には、ジョイント部Jの形成領域におけるジョイント部Jの形成開始部において加工対象物30の材料の溶融が安定せず、結果的にジョイント部Jの形成領域において、加工対象物30の上面31からの溶融長さであるジョイント部溶融長さLMが、設定どおりの必要量な寸法で得られなくなるという不具合が発生する。すなわち、過渡期におけるパルスレーザビーム1を用いてジョイント部Jの形成を行った場合には、設定どおりの形状のジョイント部Jが得られなくなる、という不具合が発生する。
ジョイント部溶融長さLMは、加工対象物厚さTの方向において、ジョイント部Jの形成加工時に加工対象物30の上面31側から加工対象物30が溶融した深さであり、加工対象物30の上面31からの加工対象物30の溶融深さである。すなわち、ジョイント部溶融長さLMは、ジョイント部Jの形成加工時に加工対象物30が溶融して除去された部分の、加工対象物30の厚さ方向における長さである。ジョイント部溶融長さLMは、図3に示すように、加工対象物30の厚さ方向において、加工対象物30の上面31からジョイント部Jの上面J1までの長さである。
そこで、レーザ加工装置100では、上記のような不具合の発生を避けるために、停止状態であったレーザ発振器11からパルスレーザビーム1が照射された直後に第2待機工程を設け、パルスレーザビーム1を第2パルス条件に安定させた後に、ジョイント部Jの形成の加工を行う。
ステップS70において、第2待機時間WT2が経過したか否かが、判定される。具体的に、制御部16が、第2待機時間WT2が経過したか否かを判定する。制御部16は、制御部16が備えるタイマー機能を用いて、第2待機時間WT2が経過したか否かを判定する。
第2待機時間WT2が経過していないと判定された場合は、ステップS70においてNoとなり、ステップS70を繰り返す。第2待機時間WT2が経過したと判定された場合は、ステップS70においてYesとなり、ステップS80に進む。
ステップS80では、図10に示すように、ジョイント部Jの形成が行われる。具体的に、制御部16が、加工対象物30における上面31において第2パルスレーザビーム1の照射位置が加工経路CP15に沿って移動するように駆動部14を制御する。
そして、制御部16は、第2パルスレーザビーム1の照射位置が加工経路CPにおける加工の終点部である加工終点部CPeの位置に到達した時点で、第2パルスレーザビーム1の射出を停止して加工対象物30の上面31への第2パルスレーザビーム1の照射を停止する制御を行う。すなわち、制御部16は、上述した第1加工経路CP1における加工終点部CPeの手前の位置である照射停止位置SPから加工終点部CPeの位置まで第2パルスレーザビーム1を走査させる制御を行う。加工対象物30において第2パルスレーザビーム1が走査される領域である、第1加工経路CP1における照射停止位置SPから加工終点部CPeの位置までの領域は、加工経路CPにおける切断溝33が形成されていない未切断領域である。また、未切断領域は、第1加工経路CP1における加工終点部CPeの手前の位置である照射停止位置SPから第1加工経路CP1の始点までの領域と換言できる。第1加工経路CP1の始点は、加工対象物30の上面31の面内方向における加工品30aの外形形状に沿う加工経路である第1加工経路CP1の始点であり、第2加工経路CP2を含む加工経路CPの始点とは異なる。
これにより、図11に示すように、加工対象物30の厚さ方向において、加工対象物30のジョイント部Jの形成領域における一部のみを、加工対象物30の上面31側から溶融させながら加工対象物30を加工してジョイント部Jを形成することができる。すなわち、ここでは、加工対象物30における第2パルスレーザビーム1が照射された部分は、加工対象物厚さTの方向における全てが溶融することはない。また、制御部16は、第2パルスレーザビーム1の照射位置が加工経路CPにおける加工の終点部である加工終点部CPeの位置に到達した時点で、加工ガス2の噴射を停止させる制御を行う。すなわち、制御部16は、第2パルスレーザビーム1の射出を停止する制御を行うタイミングと同じタイミングで、加工ガス2の噴射を停止させる制御を行う。なお、制御部16が加工ガス2の噴射を停止させる制御を行った後において、加工ガス2の噴射が完全に止まるまでにはタイムラグがある。
このような制御が行われることにより、第2パルスレーザビーム1の照射が停止される直前までに溶融された溶融物を、切断溝33およびジョイント部Jの上面J1から完全に排出することができ、設計通りの形状の切断溝33およびジョイント部Jが形成される。そして、加工終点部CPeまで第2パルスレーザビーム1による加工が行われることにより、ジョイント部Jは、加工対象物30の厚さ方向において、ジョイント部Jの厚さが加工対象物30の板厚よりも薄く形成される。
ここで、第2パルス条件においては、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比のそれぞれは、第1パルス条件よりも低く設定されている。このため、ジョイント部Jの形成時に第2パルス条件でのパルスレーザビーム1によって加工対象物30の上面31の単位面積あたりに供給されるエネルギーは、切断溝形成工程において第1パルス条件でのパルスレーザビーム1によって加工対象物30の上面31の単位面積あたりに供給されるエネルギーよりも少なくなる。すなわち、第2パルスレーザビーム1は、単位時間当たりに加工対象物30に与える熱エネルギーが第1パルスレーザビーム1よりも少ない。
そして、ジョイント部Jの形成時には、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比を低減させているため、加工対象物30を溶融させるために必要なエネルギーを加工対象物30に対して確実に供給するために、加工ヘッド13の移動速度、すなわちパルスレーザビーム1の移動速度も、第1パルス条件でのパルスレーザビーム1を用いた切断溝形成工程のときよりも、低減させている。これにより、加工対象物30の厚さ方向における厚さが加工対象物30の板厚よりも薄いジョイント部Jを精度良く形成することができる。
したがって、第2パルス条件において、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比を第1パルス条件よりも低減させ、加工ヘッド13の移動速度を切断溝形成工程よりも低減させる制御は、所望の形状のジョイント部Jを精度良く、確実に形成できる制御であるといえる。
なお、ここでは、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比を低減させているが、加工ガス2のガス圧力は低減させない。
図13は、図1に示すレーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工におけるタイムチャートである。図13における横軸は、時間を示している。図13における縦軸は、各加工条件の大きさを示している。図13における実線41aは、加工対象物30の切断加工時におけるパルスレーザビーム1の第1パルス条件のうち、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比を示している。図13における実線41bは、パルスレーザビーム1の第2パルス条件のうち、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比を示している。
加工対象物30の切断加工において、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比は、図13における実線41aあるいは実線41bで示されるように変化する。すなわち、加工対象物30の切断加工において、パルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比のそれぞれは、切断溝形成工程とジョイント部形成工程とにおいて異なる条件に設定され、ジョイント部形成工程における設定値が切断溝形成工程における設定値よりも小さい値に設定される。
図13における一点鎖線42は、加工対象物30の切断加工時における加工条件のうち、加工ガス2のガス圧力を示している。加工対象物30の切断加工における加工ガス2のガス圧力は、切断加工を開始してから切断加工を終了するまで予め決められた一定の値とされ、途中で変更されることが無い。
図13における破線43aは、加工対象物30の切断加工時における加工条件のうち、切断溝形成工程における加工ヘッド13の移動速度、すなわち切断溝形成工程におけるパルスレーザビーム1の移動速度を示している。
図13における破線43bは、加工対象物30の切断加工時における加工条件のうち、ジョイント部形成工程における加工ヘッド13の移動速度、すなわちジョイント部形成工程におけるパルスレーザビーム1の移動速度を示している。
レーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工においては、図13に示すように、ステップS10が、時刻t0に開始される。ステップS20およびステップS30が、時刻t1に開始される。ステップS50およびステップS60が、時刻t2に実施される。ステップS80が、時刻t3に実施される。そして、加工対象物30の切断加工が、時刻t4に終了する。
ここで、第1待機時間WT1の具体的な長さについて説明する。本実施の形態1において、第1待機時間WT1は、0.1秒以上とされる。発明者らは、加工条件のうち第1待機時間WT1のみを変化させて複数の加工対象物30の切断加工の実験を実施して第1待機時間WT1の好適な時間について検討した。
実験の結果、発明者らは、第1待機時間WT1が0秒である場合、すなわち第1待機時間WT1が設けられていない場合には、ジョイント部Jの形成開始部の周囲で加工対象物30の材料を設計通りに確実に溶融することができず、必要なジョイント部溶融長さLMが得られない、という知見を得た。すなわち、発明者らは、第1待機時間WT1が0秒である場合には必要なジョイント部高さHJが得られない、という知見を得た。
これは、ジョイント部Jの形成開始時に、切断溝33の底部に溶融物30W2が残っているため、上述したように溶融物30W2に当たって反射した第2パルスレーザビーム1の一部が加工対象物30の側面35に当たることに起因している。ジョイント部Jの形成開始部の周囲は、加工対象物30の側面35の周囲である。
また、発明者らは、第1待機時間WT1が0.05秒である場合でも、ジョイント部Jの形成開始部の周囲で加工対象物30の材料を設計通りに確実に溶融することができず、必要なジョイント部溶融長さLMが得られない、という知見を得た。すなわち、発明者らは、第1待機時間WT1が0.05秒である場合でも必要なジョイント部高さHJが得られない、という知見を得た。
これは、ジョイント部Jの形成開始時に、切断溝33の底部における溶融物30W2の排出が不十分であるため、上述したように溶融物30W2に当たって反射した第2パルスレーザビーム1の一部が加工対象物30の側面35に当たることに起因している。ただし、第1待機時間WT1が0.05秒である場合は、第1待機時間WT1が0秒である場合よりは、設計通りの形状に近い形状のジョイント部Jが得られる。
また、発明者らは、第1待機時間WT1が0.1秒である場合は、ジョイント部Jの形成開始部の周囲で加工対象物30の材料を設計通りに確実に溶融することができ、必要なジョイント部溶融長さLMが得られる、という知見を得た。すなわち、発明者らは、第1待機時間WT1が0.1秒である場合には必要なジョイント部高さHJが得られ、設計通りの形状のジョイント部Jが得られる、という知見を得た。
これは、第1待機時間WT1が0.1秒である場合は、切断溝33の底部における溶融物30W2が切断溝33から完全に排出されており、溶融物30W2に当たって反射した第2パルスレーザビーム1の一部が加工対象物30の側面35に当たることに起因した悪影響が生じないことによる。また、第1待機時間WT1が0.1秒より長い場合も、第1待機時間WT1が0.1秒である場合と同様の結果が得られた。
以上のことより、切断溝33の底部における溶融物30W2を切断溝33から完全に排出して設計通りの形状のジョイント部Jを得るためには、第1待機時間WT1を0.1秒以上とすることが必要である。
つぎに、第2待機時間WT2の具体的な長さについて説明する。本実施の形態1において、第2待機時間WT2は、0.1秒以上とされる。発明者らは、加工条件のうち第2待機時間WT2のみを変化させて複数の加工対象物30の切断加工の実験を実施して第2待機時間WT2の好適な時間について検討した。
実験の結果、発明者らは、第2待機時間WT2が0秒である場合、すなわち第2待機時間WT2が設けられていない場合には、ジョイント部Jの形成開始部の周囲でジョイント部Jに欠けが発生し、必要なジョイント部幅WJが得られない、という知見を得た。すなわち、発明者らは、第2待機時間WT2が0秒である場合には必要な形状のジョイント部Jが得られない、という知見を得た。
これは、ジョイント部Jの形成開始時に、第2パルスレーザビーム1が設定した第2パルス条件で安定してレーザ発振器11から射出されていないことに起因している。
また、発明者らは、第2待機時間WT2が0.05秒である場合でも、ジョイント部Jの形成開始部の周囲でジョイント部Jに欠けが発生し、必要なジョイント部幅WJが得られない、という知見を得た。すなわち、発明者らは、第2待機時間WT2が0.05秒である場合には必要な形状のジョイント部Jが得られない、という知見を得た。
これは、ジョイント部Jの形成開始時に、第2パルスレーザビーム1が設定した第2パルス条件で安定してレーザ発振器11から射出されていないことに起因している。
また、発明者らは、第2待機時間WT2が0.1秒である場合は、ジョイント部Jの形成開始部の周囲でジョイント部Jに欠けが発生せず、必要なジョイント部幅WJが得られる、という知見を得た。すなわち、発明者らは、第2待機時間WT2が0.1秒である場合には設計通りの形状のジョイント部Jが得られる、という知見を得た。
これは、第2待機時間WT2が0.1秒である場合は、ジョイント部Jの形成開始時に、第2パルスレーザビーム1が設定した第2パルス条件で安定してレーザ発振器11から射出されていることによる。また、第2待機時間WT2が0.1秒より長い場合も、第2待機時間WT2が0.1秒である場合と同様の結果が得られた。
以上のことより、ジョイント部Jの形成開始部の周囲でジョイント部Jに欠けを発生させずに、設計通りの形状のジョイント部Jを得るためには、第2待機時間WT2を0.1秒以上とすることが必要である。
図14は、図1に示すレーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工において形成されるジョイント部Jの寸法例を示す図である。図14では、加工対象物厚さTが12mmである場合に、加工品30aと端材30bとを連結しておくために好適なジョイント部Jの寸法を示している。ここで、加工対象物30の材料は、一般構造用圧延鋼板の1種であるSS400である。加工品30aの重量は、0.5kgである。
加工品30aが端材30bから外れてしまうことを防止する観点からは、ジョイント部Jには、加工品30aを端材30bに連結しておくために、ある程度の大きさが必要とされる。一方で、最終的にジョイント部Jを破壊して加工品30aを端材30bから外すためには、ジョイント部Jが大きすぎることは好ましくない。
発明者らの知見によれば、ジョイント部高さHJが加工対象物厚さTと同じである一般的なジョイント部を用いる場合、加工品30aが端材30bから外れてしまうことを防止するためには、切断溝33の溝幅の1.5倍以上、2.5倍以下程度のジョイント部幅WJを設定することが好ましい。この場合、例えば、加工対象物厚さTが12mmであり、切断溝33の溝幅が0.4mmとすると、ジョイント部幅WJは0.6mm以上、1.0mm以下に設定されることが好ましい。このような寸法条件の場合、ジョイント部高さHJ=加工対象物厚さT=12mmであるので、ジョイント部面積HAは、7.2mm以上、12mm以下となる。
ジョイント部面積HAは、ジョイント部幅WJおよびジョイント部高さHJに沿ったジョイント部Jの縦断面の面積である。ジョイント部面積HAは、「ジョイント部幅WJ×ジョイント部高さHJ」の計算式により計算できる。ジョイント部面積HAは、図3における斜線のハッチング部分の面積に対応し、XZ面に沿ったジョイント部Jの断面の面積に対応する。
一方、本実施の形態1にかかるジョイント部Jの例では、図14に示すようにジョイント部幅WJを1.5mmに固定する。
そして、本実施の形態1にかかるジョイント部Jが、ジョイント部高さHJが加工対象物厚さTと同じである一般的なジョイント部においてジョイント部幅WJが0.6mmである場合と同じジョイント部面積HAを有し、同じ機械的強度を有するためには、ジョイント部高さHJを加工対象物厚さTの40%以上とすればよい。すなわち、本実施の形態1にかかるレーザ加工方法においては、ジョイント部溶融長さLMを加工対象物厚さTの60%以下とすればよい。
また、本実施の形態1にかかるジョイント部Jでは、ジョイント部高さHJを加工対象物厚さTの60%以下とすることで、ジョイント部高さHJが加工対象物厚さTと同じである一般的なジョイント部においてジョイント部幅WJが1.0mmである場合よりも、わずかに小さいジョイント部面積HAが得られ、わずかに小さい機械的強度を実現することができる。
すなわち、本実施の形態1にかかるジョイント部Jは、ジョイント部高さHJを加工対象物厚さTの40%以上とすることで、ジョイント部高さHJが加工対象物厚さTと同じである一般的なジョイント部の場合の最小のジョイント部面積HAを確保できるため、加工品30aが端材30bから外れて落下してしまうことを防止できる。
また、本実施の形態1にかかるジョイント部Jは、ジョイント部高さHJを加工対象物厚さTの60%以下とすることで、ジョイント部高さHJが加工対象物厚さTと同じである一般的なジョイント部の場合の最大のジョイント部面積HAよりもわずかに小さいジョイント部面積HAを実現し、最終的にジョイント部を破壊して加工品30aを端材30bから外す後処理が容易となる。
図15は、図1に示すレーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工条件およびジョイント部Jの寸法の例を示す図である。図15において、「板厚」は、加工対象物30の厚さである加工対象物厚さTを示している。「ガス種」は、加工ガス2の種類を示している。「出力」は、パルスレーザビーム1の出力を示している。「周波数」は、パルスレーザビーム1の周波数を示している。「デューティ比」は、パルスレーザビーム1のデューティ比を示している。「速度」は、加工ヘッド13の移動速度、すなわちパルスレーザビーム1の移動速度を示している。「ジョイント部溶融量(%)」は、板厚に対するジョイント部溶融長さLMの割合である。「ジョイント部高さ(%)」は、板厚に対するジョイント部高さHJの割合である。なお、図15に示す条件においても、切断溝33の溝幅は0.4mmとされている。
図16は、図15に示す例のうち条件(2)、条件(4)および条件(5)の場合の詳細な切断加工条件を示す図である。図16において、「ガス圧力」は、加工ガス2の圧力を示している。「ノズル高さ」は、加工対象物30の上面31からのビームノズル17とガスノズル18との高さを示している。
図16に示すように、ジョイント部Jの加工時のパルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比は、切断溝33の加工時のパルスレーザビーム1の出力、パルスレーザビーム1の周波数およびパルスレーザビーム1のデューティ比よりも低くされている。また、第1待機時間WT1および第2待機時間WT2は、それぞれ0.1秒とされている。
図15に示すように、ジョイント部Jは、ジョイント部溶融長さLMが加工対象物厚さTの40%以上、60%以下とされ、ジョイント部高さHJが加工対象物厚さTの40%以上、60%以下とされている。このような条件で形成されたジョイント部Jによれば、加工品30aが端材30bから外れてしまうことを防止できるとともに、最終的にジョイント部を破壊して加工品30aを端材30bから外す後処理が容易となる。
図17は、図1に示す制御部16の機能を実現するためのハードウェア構成を示す図である。レーザ加工装置100の制御部16の機能は、図17に示すように、CPU(Central Processing Unit)201、メモリ202、記憶装置203、表示装置204および入力装置205を備える制御装置により実現される。制御部16が実行する機能は、ソフトウェア、ファームウェア、またはソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェアまたはファームウェアは、コンピュータプログラムとして記述されて記憶装置203に格納される。CPU201は、記憶装置203に記憶されたソフトウェアまたはファームウェアをメモリ202に読み出して実行することにより、制御部16の機能を実現する。すなわち、コンピュータシステムは、制御部16の機能がCPU201により実行されるときに、実施の形態1で説明した制御部16の動作を実施するステップが結果的に実行されることになるプログラムを格納するための記憶装置203を備える。また、これらのプログラムは、制御部16の機能が実現する処理をコンピュータに実行させるものであるともいえる。メモリ202は、RAM(Random Access Memory)といった揮発性の記憶領域が該当する。記憶装置203は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリといった不揮発性または揮発性の半導体メモリ、磁気ディスクが該当する。表示装置204の具体例は、モニタ、ディスプレイである。入力装置205の具体例は、キーボード、マウス、タッチパネルである。
上述した実施の形態1にかかるレーザ加工装置100は、加工品30aの輪郭に沿って加工対象物30を切断加工する場合に、ジョイント部Jを1つだけ形成する。これにより、レーザ加工装置100では、複数のジョイント部Jを形成する場合に比べて、制御部16による切断加工の制御が容易であり、また制御部16における切断加工の制御に用いられる加工経路プログラムの作成が容易になる。また、レーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工では、ジョイント部Jが1つだけ形成されるため、最終的にジョイント部Jを破壊して加工品30aを端材30bから外す後処理が容易となり、加工対象物30の切断加工の生産効率が向上する。
また、1つの加工品30aの切断加工において複数のジョイント部を形成する場合には、切断加工が進むにつれて加工対象物30には徐々に熱が蓄積されることになり、同一の加工条件で複数のジョイント部を形成しても、同じ形状のジョイント部が得られなくなる。このため、1つの加工品30aの切断加工において複数のジョイント部を形成する場合には、適切な加工条件を設定することが困難になる。
これに対して、レーザ加工装置100では、加工対象物30を切断加工する際にジョイント部Jを1つだけ形成するため、適切な加工条件の設定が容易になる。
また、レーザ加工装置100では、加工対象物30の厚さ方向において、すなわちジョイント部Jの高さ方向において、ジョイント部Jの上面J1の高さ位置が加工対象物30の上面31の高さ位置よりも低く、加工対象物30の厚さ方向におけるジョイント部Jの厚さが加工対象物30の板厚よりも薄い、ジョイント部Jが形成される。これにより、レーザ加工装置100による加工対象物30の切断加工では、最終的にジョイント部Jを破壊して加工品30aを端材30bから外す後処理が容易となり、加工対象物30の切断加工の生産効率が向上する。すなわち、レーザ加工装置100は、切断加工の後工程で加工品30aの取外しが容易なジョイント部Jを形成できる。
また、レーザ加工装置100では、切断溝形成工程の終了時に、加工対象物30の照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射および加工ヘッド13の移動が、一時的に停止される。そして、切断溝形成工程の終了後に、第1待機時間WT1にわたって第1待機工程が、行われる。第1待機工程では、第1パルスレーザビーム1の射出および加工ヘッド13の移動が停止された状態で、照射面への加工ガス2の噴射が行われる。このため、第1待機工程では、さらなる加工対象物30の材料の溶融が行われない状態で、第1パルスレーザビーム1の照射の停止直前までに溶融されて切断溝33の内部で加工対象物30の下面32側に流れた溶融物30W2の、加工ガス2による切断溝33からの排出が行われる。これにより、レーザ加工装置100は、加工対象物30の照射面に対する第1パルスレーザビーム1の照射が停止される直前までに溶融された加工対象物30の材料を、全て切断溝33から排出することができる。
このため、レーザ加工装置100では、ジョイント部Jの形成開始時に切断溝33の内部に残存した溶融物30W2に当たった第2パルスレーザビーム1が反射して加工対象物30の側面35に当たることに起因したジョイント部Jの形成への悪影響を防止できる。これにより、レーザ加工装置100では、設計どおりのジョイント部幅WJおよびジョイント部溶融長さLMを得ることができ、設計どおりの形状のジョイント部Jを得ることができる。
また、レーザ加工装置100では、加工ガス2による切断溝33からの溶融物の排出を適切に行うことにより、加工対象物30の溶融部から飛散するスパッタの吹き上がりを防止することができる。このため、加工ヘッド13に設けられた加工レンズおよび保護ガラスなどの光学系、ビームノズル17およびガスノズル18などのノズルの、スパッタの吹き上がりに起因した汚れまたは損傷を防止することができる。これにより、次に切断加工する加工対象物30における加工不良の発生を防止できる。
また、レーザ加工装置100では、第2パルスレーザビーム1の射出の開始時に、第2待機時間WT2にわたって、第2待機工程が行われる。これにより、レーザ加工装置100では、ジョイント部Jの形成開始時に、第2パルス条件で安定してレーザ発振器11から射出された第2パルスレーザビーム1によって加工対象物30を安定して溶融させることができ、設計どおりのジョイント部幅WJおよびジョイント部溶融長さLMを得ることができ、設計どおりの形状のジョイント部Jを得ることができる。
また、レーザ加工装置100では、第1待機工程による切断溝33内における溶融物の排出と、第2待機工程による第2パルスレーザビーム1の射出状態の安定化と、第2パルスレーザビーム1のパルス条件と、加工ヘッド13の移動状態と、を組み合わせてジョイント部Jの形成を制御することにより、設計どおりの形状のジョイント部Jを得ることができる。すなわち、レーザ加工装置100では、切断溝33内における溶融物の排出と、第2パルスレーザビーム1の射出状態と、第2パルスレーザビーム1のパルス条件と、加工ヘッド13の移動および停止を適切に制御することにより、ジョイント部溶融長さLMを適切に制御することができ、ジョイント部Jの加工不良を防止することができる。
このように、レーザ加工装置100では、設計どおりのジョイント部幅WJおよびジョイント部溶融長さLMを得ることができ、設計どおりの形状のジョイント部Jを得ることができ、複数の加工対象物30の切断加工を連続して繰り返しても、設計通りの品質のジョイント部Jを安定して加工することができる。
したがって、実施の形態1にかかるレーザ加工装置100によれば、レーザビームによる切断加工において加工対象物30の端材30bと加工品30aとを連結する連結片を所望の形状で確実に形成することができる、という効果を奏する。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 パルスレーザビーム、2 加工ガス、11 レーザ発振器、12 光路、13 加工ヘッド、14 駆動部、15 検知部、16 制御部、17 ビームノズル、18 ガスノズル、21 加工ガス供給源、30 加工対象物、30W1,30W2 溶融物、30a 加工品、30b 端材、30c 加工点、31,J1 上面、32 下面、33,34,331,332,333,334,335 切断溝、35 側面、41a,41b 実線、42 一点鎖線、43a,43b 破線、100 レーザ加工装置、201 CPU、202 メモリ、203 記憶装置、204 表示装置、205 入力装置、A1,A2 矢印、CP,CP11,CP12,CP13,CP14,CP15 加工経路、CP1 第1加工経路、CP1s 加工始点部、CP2 第2加工経路、CPe 加工終点部、DJ ジョイント部奥行き、HA ジョイント部面積、HJ ジョイント部高さ、J ジョイント部、Je 終端部、LM ジョイント部溶融長さ、P ピアス孔、SP 照射停止位置、T 加工対象物厚さ、WJ ジョイント部幅、WT1 第1待機時間、WT2 第2待機時間。

Claims (12)

  1. レーザビームを加工対象物に照射するとともにガスを前記加工対象物に噴射して前記加工対象物を加工品と端材とに分離させる切断加工を行うレーザ加工装置であって、
    前記レーザビームを前記加工対象物に照射する加工ヘッドと、
    前記加工対象物にガスを噴射するガスノズルと、
    前記加工対象物と加工ヘッドとの少なくとも一方を移動させる駆動部と、
    前記レーザビームの照射を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、
    前記加工対象物において前記レーザビームが照射される面である上面の面内方向における前記加工品の外形形状に沿う予め決められた加工経路に沿って第1レーザビームを走査して切断溝を形成する制御と、
    前記レーザビームの照射位置が前記加工経路における終点部の手前の位置に到達したときに前記第1レーザビームの照射を停止する制御と、
    前記第1レーザビームの照射を停止した状態で前記ガスの噴射を予め決められた第1待機時間にわたって継続する制御と、
    単位時間当たりに前記加工対象物に与える熱エネルギーが前記第1レーザビームより少ない第2レーザビームを前記加工対象物に照射する制御と、
    前記第2レーザビームを前記加工対象物に照射した状態を予め決められた第2待機時間にわたって維持させる制御と、
    前記加工経路における前記切断溝が形成されていない未切断領域に前記第2レーザビームを走査して、前記加工対象物の厚さ方向における厚さが前記加工対象物の厚さよりも薄く前記加工品と前記端材とを連結するジョイント部を形成する制御と、
    を行うこと、
    を特徴とするレーザ加工装置。
  2. 前記第1レーザビームおよび前記第2レーザビームがパルスレーザビームであり、
    前記第2レーザビームは、パルスレーザビームの出力が前記第1レーザビームの出力よりも小さく、パルスレーザビームの周波数が前記第1レーザビームの周波数よりも小さく、パルスレーザビームのデューティ比が前記第1レーザビームのデューティ比よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項1に記載のレーザ加工装置。
  3. 前記未切断領域は、前記加工経路における前記終点部の手前の位置から前記加工経路の始点までの領域であること、
    を特徴とする請求項1または2に記載のレーザ加工装置。
  4. 前記加工対象物の厚さ方向における前記ジョイント部の高さを、前記加工対象物の厚さの40%以上、60%以下の寸法とすること、
    を特徴とする請求項1から3のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  5. 前記第1待機時間が、0.1秒以上であること、
    を特徴とする請求項1から4のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  6. 前記第2待機時間が、0.1秒以上であること、
    を特徴とする請求項1から5のいずれか1つに記載のレーザ加工装置。
  7. レーザ加工装置が、レーザビームを加工対象物に照射するとともにガスを前記加工対象物に噴射して前記加工対象物を加工品と端材とに分離させる切断加工を行うレーザ加工方法であって、
    前記加工対象物において前記レーザビームが照射される面である上面の面内方向における前記加工品の外形形状に沿う予め決められた加工経路に沿って第1レーザビームを走査して切断溝を形成する工程と、
    前記レーザビームの照射位置が前記加工経路における終点部の手前の位置に到達したときに前記第1レーザビームの照射を停止する工程と、
    前記第1レーザビームの照射を停止した状態で前記ガスの噴射を予め決められた第1待機時間にわたって継続する工程と、
    単位時間当たりに前記加工対象物に与える熱エネルギーが前記第1レーザビームより少ない第2レーザビームを前記加工対象物に照射する工程と、
    前記第2レーザビームを前記加工対象物に照射した状態を予め決められた第2待機時間にわたって維持させる工程と、
    前記加工経路における前記切断溝が形成されていない未切断領域に前記第2レーザビームを走査して、前記加工対象物の厚さ方向における厚さが前記加工対象物の厚さよりも薄く前記加工品と前記端材とを連結するジョイント部を形成する工程と、
    を含むことを特徴とするレーザ加工方法。
  8. 前記第1レーザビームおよび前記第2レーザビームがパルスレーザビームであり、
    前記第2レーザビームは、パルスレーザビームの出力が前記第1レーザビームの出力よりも小さく、パルスレーザビームの周波数が前記第1レーザビームの周波数よりも小さく、およびパルスレーザビームのデューティ比が前記第1レーザビームのデューティ比よりも小さいこと、
    を特徴とする請求項7に記載のレーザ加工方法。
  9. 前記未切断領域は、前記加工経路における前記終点部の手前の位置から前記加工経路の始点までの領域であること、
    を特徴とする請求項7または8に記載のレーザ加工方法。
  10. 前記加工対象物の厚さ方向における前記ジョイント部の高さを、前記加工対象物の厚さの40%以上、60%以下の寸法とすること、
    を特徴とする請求項7から9のいずれか1つに記載のレーザ加工方法。
  11. 前記第1待機時間が、0.1秒以上であること、
    を特徴とする請求項7から10のいずれか1つに記載のレーザ加工方法。
  12. 前記第2待機時間が、0.1秒以上であること、
    を特徴とする請求項7から11のいずれか1つに記載のレーザ加工方法。
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