JP7046579B2 - 燃焼バーナ及びこれを備えたボイラ - Google Patents
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上述した問題点の解決策として、保炎器冷却のために、燃料ノズル内の冷却空気量を増加させる方法がある。しかし、多量の冷却空気を供給してしまうと、火炉内の燃焼ガスが冷却されて未燃分が増加したり、ガスのアンバランスが発生したりする虞がある。
すなわち、本開示の一態様に係る燃焼バーナにおいては、燃料と空気とを混合した燃料ガスを火炉内に吹き込む燃料ノズルと、該燃料ノズル内に配置された複数の保炎器と、を備える燃焼バーナであって、各前記保炎器は、前記燃料ノズルの対向する壁部の間に延在して設けられ燃料ガス流れ方向に幅が拡大する拡幅部及び前記壁部に当接する第1支持板を有し、前記拡幅部の前記燃料ガス流れ方向の下流側における端面は、前記燃料ノズルの先端から前記燃料ガス流れ方向の上流側に退避した位置に配置され、前記第1支持板は、前記燃料ノズルの先端から前記燃料ガス流れ方向の上流側へ延在していることを特徴とする。
また、保炎器は、燃料ノズルの対向する壁部に当接して燃料ノズルの先端から燃料ガス流れ方向の上流側へ延在する第1支持板を備えることとした。これによれば、燃料ノズルの先端側の対向する壁部を第1支持板によって支持することが可能になる。これによって、壁部の先端側が燃料ノズルの内側に熱変形することを防止できる。壁部の先端側が変形してしまうと、燃料ノズル先端側における気体の流れが乱れてしまい燃焼時に悪影響を及ぼすが、変形を防止することで良好な燃焼を保つことができる。
燃料としては、例えば、微粉炭等の炭素含有固体燃料が挙げられる。
以下、本開示に係る燃焼バーナの第1実施形態について図1乃至6を参照して説明する。
本実施形態の燃焼バーナ10は、主として石炭をミルで粉砕した微粉炭燃料を燃焼するバーナであり、ボイラ(図示せず)に設けられる。燃焼バーナ10は、煙道に過熱器や蒸発器等の熱交換器を備えたボイラに対して複数設けられ、火炉内で火炎を形成する。
図1に示す燃焼バーナ10は、内側に位置する燃料ノズル20と、燃料ノズル20を取り囲む空気ノズル40とを備えている。
燃焼バーナ10が備える燃料ノズル20内には、内部に微粉炭と1次空気とが混合された燃料ガスが流される。燃料ノズル20から噴射された燃料ガスは、燃料ノズル20出口側で着火して炉内側に火炎が形成される。このとき、燃料ガスが流れる燃料ノズル20内の流路面積は、保炎器21,22に設けられた拡幅部21a,22aによって、下流に向かうにつれて縮小される。燃料ノズル20の流路面積の縮小によって燃料ガス内の微粉炭の濃度が高められ、微粉炭の着火を促進される。また、空気ノズル40からは下流側に向かって直進するように噴射された2次空気は、燃料ガスによる火炎領域より逸脱した微粉炭の未燃分と混合されつつ、燃料ガスによる火炎領域の下流側に火炎を形成する。なお、空気ノズル40の周囲に3次空気、4次空気を供給する空気ノズルを設けても良い。
保炎器21,22の保炎器端面21b,22bを、ノズル先端面20eから上流側に退避した位置に配置することとした。これによれば、保炎器端面21b,22bを退避した分、保炎器端面21b,22bを火炉内から離間することがきる。これにより、保炎器端面21b,22bが火炉から受ける輻射熱を低減して、保炎器21,22の温度上昇を抑制することができる。
また、保炎器21,22は、燃料ノズル20の対向する上壁部20a及び下壁部20bに当接してノズル先端面20eから上流側へ延在する第1支持板26a,26bを備えることとした。これによれば、燃料ノズル20の先端(ノズル先端面20e)側の対向する上壁部20a及び下壁部20bを第1支持板26a,26bによって支持することが可能になる。これによって、上壁部20a及び下壁部20bの先端側が燃料ノズル20の内側に熱変形することを防止できる。上壁部20a及び下壁部20bの先端側が変形してしまうと、燃料ノズル20の先端側における気体の流れが乱れてしまい燃焼時に悪影響を及ぼすが、変形を防止することで良好な燃焼を保つことができる。
また、d/Wを0.15以上とすることで、図6に示すように、保炎器21を退避させない場合と比較して、保炎器端面21bの表面温度を、95%程度以下に低減することができる。ここで、図6におけるTは、保炎器21を退避させた場合の保炎器端面21bの表面温度である。また、Tmは、保炎器21を退避させていない場合の保炎器端面21bの表面温度である。
次に、本開示に係る燃焼バーナの第2実施形態について図7を参照して説明する。
本実施形態は、第1実施形態に対して、左右方向の右壁部20c及び左壁部20dの先端側を支持する第2支持板28c,28dが更に設けられている点で相違し、それ以外の点については同様である。したがって、共通する構成については同一の符号を付して、その説明を省略する。
これによれば、燃料ノズル20の右壁部20c及び左壁部20dの先端側を支持することが可能になる。これによって、燃料ノズル20の右壁部20c及び左壁部20dの先端側が内側に熱変形することを更に防止できる。
20 燃料ノズル
20a 上壁部
20b 下壁部
20c 右壁部
20d 左壁部
20e ノズル先端面
21,22 保炎器
21a,22a 拡幅部
21b,22b 保炎器端面
24 整流板
26a,26b 第1支持板
28c,28d 第2支持板
30 分割部
40 空気ノズル
d 退避距離
W 燃料ノズル幅
Claims (6)
- 燃料と空気とを混合した燃料ガスを火炉内に吹き込む燃料ノズルと、
該燃料ノズル内に配置された複数の保炎器と、
を備える燃焼バーナであって、
各前記保炎器は、前記燃料ノズルの対向する壁部の間に延在して設けられ燃料ガス流れ方向に幅が拡大する拡幅部及び前記壁部に当接する第1支持板を有し、
前記拡幅部の前記燃料ガス流れ方向の下流側における端面は、前記燃料ノズルの先端から前記燃料ガス流れ方向の上流側に退避した位置に配置され、
前記第1支持板は、前記燃料ノズルの先端から前記燃料ガス流れ方向の上流側へ延在していることを特徴とする燃焼バーナ。 - 前記拡幅部が延在する方向と直交する方向において対向する前記燃料ノズルの他の壁部に当接する第2支持板を備え、
該第2支持板は、前記燃料ノズルの先端から前記燃料ガス流れ方向の上流側へ延在していることを特徴とする請求項1に記載の燃焼バーナ。 - 前記第2支持板は、複数とされていることを特徴とする請求項2に記載の燃焼バーナ。
- 前記保炎器は、前記拡幅部が延在する方向において分割可能とされた分割部を有していることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の燃焼バーナ。
- 前記燃料ノズルの幅をW、前記拡幅部を前記燃料ノズルの先端から退避させた距離をdとしたとき、d/Wが0.15以上であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の燃焼バーナ。
- 火炉と、
該火炉に設けられた請求項1乃至5のいずれかに記載の燃焼バーナと、
前記火炉の下流に設けられた煙道と、
該煙道に設けられた熱交換器と、
を備えていることを特徴とするボイラ。
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JP2017232623A JP7046579B2 (ja) | 2017-12-04 | 2017-12-04 | 燃焼バーナ及びこれを備えたボイラ |
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