JP7044474B2 - 災害抑制区画提示制御装置、制御方法及びプログラム - Google Patents

災害抑制区画提示制御装置、制御方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、災害抑制区画提示制御装置、制御方法及びプログラムに関する。
火災などの災害が発生した場合に、その被害状況を把握するとともに被害の拡大を防止することは重要である。
特許文献1には、関連する技術として、火災の原因となる前兆現象を検知して火災を未然に防止する技術が記載されている。
特開2006-285702号公報
ところで、艦艇において、火災や浸水などの災害が発生した場合、温度センサや浸水センサなどの災害の発生を検知する各種センサ(例えば、各種センサが統合された複合センサ)が故障している区画における災害状況を限られた人数で確認する必要がある。そして、災害の拡大を防止するためには、限られた人数で効率よく各区画の被害の拡大を抑制する必要がある。
そのため、艦艇において、災害が発生した場合に、各区画の被害の拡大を抑制することのできる技術が求められていた。
本発明は、上記の課題を解決することのできる災害抑制区画提示制御装置、制御方法及びプログラムを提供することを目的としている。
本発明の第1の態様によれば、災害抑制区画提示制御装置は、複数の区画ごとに対処必要性にかかる情報を記憶する記憶部と、センサの検知結果に基づいて前記区画ごとに火災が発生している可能性を判断する第1判断部であって、前記センサによる温度の検知結果が第1しきい値以下の温度であると判断した場合に、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が第2しきい値を超える上昇率であるか否かを判断し、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が前記第2しきい値を超える上昇率であると判断した場合に、火災が発生している可能性が極めて高い状態である火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である火災可能性状態であると判断する第1判断部と、前記複数の区画において前記火災状態であると判断された区画と前記センサが故障している区画との接続関係に基づいて、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断する第2判断部と、前記火災状態であると判断された区画と、前記センサから火災の情報が得られない状態であり、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果とを有する区画との接続関係に基づいて、前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断する第3判断部と、前記第1判断部、前記第2判断部および前記第3判断部によるそれぞれの判定結果と、前記対処必要性にかかる情報とに基づいて、優先順位特定部により特定された所定の処置を行う区画および前記所定の処置を行う区画優先順位を提示させる提示制御部と、を備える
本発明の第2の態様によれば、第1の態様における災害抑制区画提示制御装置において、提示制御部は、消火を行う必要のある区画に隣接し、かつ前記火災が発生している可能性がしきい値未満の区画を、前記対処必要性にかかる情報に基づいて、冷却必要性のある区画として提示させてもよい
本発明の第3の態様によれば、第2の態様における災害抑制区画提示制御装置において、前記提示制御部は、消火を行う必要のある区画に面、線または点によって隣接する前記冷却必要性のある区画内の前記面、前記線または前記点の箇所を提示部に提示させてもよい
本発明の第4の態様によれば、第2の態様または第3の態様における災害抑制区画提示制御装置は、前記火災が発生している可能性に基づいて、前記冷却必要性のある区画の所定の処置を行う優先順位を特定する優先順位特定部、を備えていてもよい
本発明の第5の態様によれば、第4の態様における災害抑制区画提示制御装置において、前記優先順位特定部は、機能として重要な区画である重要区画に隣接する前記冷却必要性のある区画の所定の処置を行う優先順位を上げてもよい。
本発明の第6の態様によれば、災害抑制区画提示制御装置の制御方法は、複数の区画ごとに対処必要性にかかる情報を記憶する記憶部を備える災害抑制区画提示制御装置による制御方法であって、センサの検知結果に基づいて前記区画ごとに火災が発生している可能性を判断することであって、前記センサによる温度の検知結果が第1しきい値以下の温度であると判断した場合に、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が第2しきい値を超える上昇率であるか否かを判断し、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が前記第2しきい値を超える上昇率であると判断した場合に、火災が発生している可能性が極めて高い状態である火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である火災可能性状態であると判断することと、前記複数の区画において前記火災状態であると判断された区画と前記センサが故障している区画との接続関係に基づいて、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、前記火災状態であると判断された区画と、前記センサから火災の情報が得られない状態であり、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果とを有する区画との接続関係に基づいて、前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、前記火災可能性状態であると判断すること、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断すること、および前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することによるそれぞれの判定結果と、前記対処必要性にかかる情報とに基づいて、優先順位特定部により特定された所定の処置を行う区画および前記所定の処置を行う区画優先順位を提示させることと、を含む
本発明の第7の態様によれば、プログラムは、複数の区画ごとに対処必要性にかかる情報を記憶する記憶部を備える災害抑制区画提示制御装置のコンピュータに、センサの検知結果に基づいて前記区画ごとに火災が発生している可能性を判断することであって、前記センサによる温度の検知結果が第1しきい値以下の温度であると判断した場合に、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が第2しきい値を超える上昇率であるか否かを判断し、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が前記第2しきい値を超える上昇率であると判断した場合に、火災が発生している可能性が極めて高い状態である火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である火災可能性状態であると判断することと、前記複数の区画において前記火災状態であると判断された区画と前記センサが故障している区画との接続関係に基づいて、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、前記火災状態であると判断された区画と、前記センサから火災の情報が得られない状態であり、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果とを有する区画との接続関係に基づいて、前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、前記火災可能性状態であると判断すること、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断すること、および前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することによるそれぞれの判定結果と、前記対処必要性にかかる情報とに基づいて、優先順位特定部により特定された所定の処置を行う区画および前記所定の処置を行う区画優先順位を提示させることと、を実行させる
本発明の実施形態による災害区画特定装置によれば、艦艇において、災害が発生した場合に、各区画の被害の拡大を抑制することができる。
本発明の一実施形態による災害区画特定システムの構成を示す図である。 本発明の一実施形態による災害区画特定システムを説明するための図である。 本発明の一実施形態による災害区画特定装置の構成を示す図である。 本発明の一実施形態における火災発生可能性を説明するための図である。 本発明の一実施形態による災害区画特定装置の処理フローを示す図である。 本発明の一実施形態における処置の優先度を説明するための第1の図である。 本発明の一実施形態における処置の優先度を説明するための第2の図である。 本発明の一実施形態における処置の優先度を説明するための第3の図である。 少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
<実施形態>
以下、図面を参照しながら実施形態について詳しく説明する。
本発明の一実施形態による災害区画特定システム1の構成について説明する。
本発明の一実施形態による災害区画特定システム1は、艦艇に設けられ、艦艇において火災などの災害が発生した可能性のある区画を推定するシステムである。災害区画特定システム1は、図1に示すように、複合センサ10(センサの1つ)と、火災感知器20(センサの1つ)と、災害区画特定装置30(災害抑制区画提示装置)と、を備える。
複合センサ10は、図2に示すように、艦艇内で予め区分けされた複数の区画(図2において、A1~A12、B1~B12、C1~C12で示される各区画)の1区画ごとに設けられる。複合センサとは、煙を感知する機能、温度を感知する機能、浸水を感知する機能などに加え、発光する機能、スピーカの機能などを1つの容器に入れて統合したものである。複合センサ10は、温度、煙、浸水などを感知する。浸水を感知する機能、すなわち、浸水センサは、艦艇において浸水などがないかを感知するためのものである。また、発光する機能及びスピーカの機能は、乗員に所定の情報を報知するためのものである。
火災感知器20は、煙、温度などの検知結果に基づいて、「火災」発生、「正常」状態、「故障」状態の何れであるかを報知する機器である。例えば、火災感知器20は、火災発生時には、火災が発生したことを示す火災信号を出力する。また、例えば、火災感知器20は、「正常」状態には、正常であることを示す正常信号を出力する。また、例えば、火災感知器20は、故障状態には、火災信号及び正常信号とは異なる信号(以下、「故障信号」と記載)を出力する。火災感知器20が故障状態にある場合、その火災感知器20が設けられている区画において、火災が発生しているか否かは不明である。本発明の一実施形態による災害区画特定システム1において、火災感知器20は、複合センサ10とは別の筐体に収められている。
なお、本発明の別の実施形態による災害区画特定システム1では、火災感知器20は、複合センサ10に統合されていてもよい。
災害区画特定装置30は、艦艇において火災などの災害が発生した場合に、艦艇において火災などの災害が発生した可能性のある区画を推定する装置である。災害区画特定装置30は、図3に示すように、記憶部301と、データ収集部302と、第1判断部303と、災害発生判断部304と、第2判断部305と、第3判断部306と、優先順位特定部307(評価部)と、提示制御部308と、第4判断部309と、を備える。
記憶部301は、艦艇における複数の区画の識別情報と、各区画に設けられている複合センサ10の識別情報とを対応付けた区画センサ情報を記憶する。また、記憶部301は、艦艇における複数の区画の識別情報と、各区画に設けられている火災感知器20の識別情報とを対応付けた区画センサ情報を記憶する。また、記憶部301は、艦艇における複数の区画の識別情報と、各区画どうしの配置や位置に関する情報とを対応付けた区画配置情報を記憶する。
また、記憶部301は、区画ごとに対処必要性にかかる情報をデータベースとして記憶する。対処必要性にかかる情報とは、エンジン、エンジンを動作させるためのコンピュータ、操舵室などのある区画など艦艇として機能するために重要な区画である重要区画、各区画に置かれている種々の材料に依存する延焼のしやすい区画などの情報である。
データ収集部302は、艦艇における複数の区画に設けられた火災感知器20の検知結果及び各複合センサ10の取得するデータのうちの少なくとも一方を収集する。火災感知器20の検知結果とは、火災が発生しているか、正常状態であるか、または、故障状態であるかを示す情報である。また、複合センサ10の取得するデータとは、煙の検知の有無、温度などを示すデータである。
第1判断部303は、データ収集部302が収集したデータ(すなわち、火災感知器20の検知結果及び各複合センサ10の取得するデータのうちの少なくとも一方)に基づいて、複数の区画において災害が発生している可能性を示す災害発生可能性を判断する。なお、災害が火災である場合、第1判断部303は、火災が発生している可能性の区分として、火災状態、火災可能性状態、火災不明状態、正常状態のいずれかと判定する。なお、火災状態とは、火災が発生している可能性が極めて高い状態のことである。また、火災可能性状態とは、火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である。また、火災不明状態とは、故障により火災感知器20や複合センサ10から火災の情報が得られない状態のことである。
具体的には、例えば、災害が火災である場合、第1判断部303は、火災感知器20から検知結果(すなわち、火災信号、正常信号、または、故障信号)を受ける。
第1判断部303は、火災感知器20から受けた検知結果が火災信号である場合、その火災信号を出力した火災感知器20の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した火災感知器20の識別情報に対応付けられている区画を火災状態と判定する。
また、第1判断部303は、火災感知器20から受けた検知結果が正常信号である場合、その正常信号を出力した火災感知器20の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した火災感知器20の識別情報に対応付けられている区画を正常状態と判定する。
また、第1判断部303は、火災感知器20から受けた検知結果が故障信号である場合、その故障信号を出力した火災感知器20の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した火災感知器20の識別情報に対応付けられている区画を火災が発生しているか否かが不明な火災不明状態と判定する。
また、具体的には、例えば、災害が火災である場合、第1判断部303は、データ収集部302から各複合センサ10の取得した温度の検知結果を受ける。第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値を超える温度であるか否かを判定する。
第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値を超える温度であると判定した場合に、それらの検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災状態と判定する。
また、第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値以下の温度であると判定した場合、温度の検知結果が示す温度の上昇率が所定のしきい値を超える上昇率であるか否かを判定する。
第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値を超える上昇率であると判定した場合、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災可能性状態と判定する。
また、第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値以下の上昇率であると判定した場合、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を正常状態と判定する。
また、第1判断部303は、温度の検知結果が温度を示さない場合(例えば、温度の検知結果が無信号である場合など)に、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災不明状態と判定する。
また、具体的には、例えば、災害が火災である場合、第1判断部303は、データ収集部302から各複合センサ10の取得した煙の検知結果を受ける。第1判断部303は、各複合センサ10の取得した検知結果について、煙の検知結果が煙を検知したか否かを判定する。
第1判断部303は、煙の検知結果が煙を検知したことを示した場合に、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災状態と判定する。
また、第1判断部303は、煙の検知結果が煙を検知しないことを示した場合に、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を正常状態と判定する。
また、第1判断部303は、煙の検知結果が煙を検知したか否かを示さない場合(例えば、煙の検知結果が無信号である場合など)に、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災不明状態と判定する。
なお、第1判断部303は、判定結果が複数存在する場合には、それらの判定結果が示す状態のうち火災が発生している可能性の最も高い状態をその区画の状態と判定する。
災害発生判断部304は、各区画について、災害発生可能性が高いか否かを判断する。
具体的には、例えば、災害発生判断部304は、各区画が火災状態であるか否かを判定する。
そして、災害発生判断部304は、火災状態である区画を災害発生可能性が高い区画と特定する。
第2判断部305は、災害発生判断部304が火災状態であると判定した区画と火災不明状態の区画(センサが故障している区画)との接続関係に基づいて、火災不明状態の区画についての災害発生可能性を判断する。
具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の天井または壁に面で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態の区画として火災が発生している可能性が最も高い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。なお、ここでの隣接とは、面で接しているもののみならず、線や点で接しているものを含む。例えば、図2に示す区画B7は、面で、区画A7、B3、B6、B8、B11、C7のそれぞれに隣接する。また、区画B7は、線で、区画A3、A6、A11、B2、B4、B10、B12、C3、C6、C11のそれぞれに隣接する。また、区画B7は、点で、区画A2、A10、C2、C10のそれぞれに隣接する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の天井に線または点で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態の区画として火災が発生している可能性が2番目に高い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の同甲板にあり(すなわち、火災不明状態Xの区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画と同一のフロアにあり)、壁に線で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態Xの区画として火災が発生している可能性が3番目に高い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の床に面で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態Xの区画として火災が発生している可能性が4番目に高い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の床に線または点で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態の区画として火災が発生している可能性が5番目に高い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に接しない場合、正常状態ほど火災が発生している可能性は低くはないが状態よりは火災が発生している可能性が低い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。
また、具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態の区画が、火災状態の複数の区画と面、線または点で接している場合、その火災不明状態の区画を火災可能性区画と判定する。
なお、この火災可能性区画の判定は、火災が生じた場合、炎が下方から上方へ移りやすく、また、接地面積が広くなるほど炎が燃え広がりやすいことに基づくものである。
また、具体的には、例えば、第2判断部305は、ある区画が正常状態から火災不明状態に変化した場合、給電装置からそのある区画の複合センサ10または火災感知器20に給電している電線が経由している火災不明状態Xの区画を火災可能性状態の区画と判定する。
より具体的には、例えば図4に示す給電装置から複合センサ10または火災感知器20に給電している電線Aが導設されている区画A、電線Bが導設されている区画Bなどの情報を予め記憶部301に記憶させる。図4に示すように、給電装置から区画Bの複合センサ10または火災感知器20に給電している電線Bが区画Aを経由しており、区画Aは火災不明状態で、区画Bは正常状態であるとする。第2判断部305は、このような状態において、区画Bが正常状態から火災不明状態へと変化した場合、電線Bが経由している区画を火災可能性状態の区画と判定する。
なお、この火災可能性区画の判定は、区画Bの複合センサ10または火災感知器20が突然正常状態から火災不明状態へと変化するのは、区画Aが火災状態であり、電線Bが燃えたためである可能性が高いことに基づくものである。
また、具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態の区画が、同一経路の通風ダクト(通風ダクトの経路が枝分かれしている場合も同一とみなす)を介して火災状態の区画に接続されている場合、その火災不明状態の区画を火災可能性状態の区画と判定する。
なお、この火災可能性区画の判定は、同一経路の通風ダクトを介して炎が燃え広がる可能性が高いことに基づくものである。
なお、上述の火災不明状態の区画として火災が発生している可能性の順位は一例であって、第2判断部305は、天井、壁、床、甲板の素材やその他の条件などに基づいて、その順位を変更するものであってもよい。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が複数の火災状態の区画に隣接している場合、接地面積が広くまたは接地する線の長さが長くなるにつれて、その順位を高くするものであってもよい。
第3判断部306は、災害発生可能性が高いと判断された区画(すなわち、災害発生判断部304が火災状態であると判定した区画)と災害発生可能性が低いと判断された区画(すなわち、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果を有する区画)との接続関係に基づいて、災害発生可能性が低いと判断された区画についての災害発生可能性を判断する。
具体的には、災害が火災である場合、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画について、火災状態の区画との接続関係に基づいて、火災発生可能性を判断する。
より具体的には、例えば、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の天井または壁に面で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災発生可能性が低いと判断された区画として火災が発生している可能性が最も高い状態の区画と火災発生可能性が低いと判断された区画を判定する。また、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の天井に線または点で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災発生可能性が低いと判断された区画として火災が発生している可能性が2番目に高い状態の区画と火災発生可能性が低いと判断された区画を判定する。また、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の同甲板にあり、壁に線で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災発生可能性が低いと判断された区画として火災が発生している可能性が3番目に高い状態の区画と火災発生可能性が低いと判断された区画を判定する。また、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の床に面で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災発生可能性が低いと判断された区画として火災が発生している可能性が4番目に高い状態の区画と火災発生可能性が低いと判断された区画を判定する。また、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の床に線または点で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災発生可能性が低いと判断された区画として火災が発生している可能性が5番目に高い状態の区画と火災発生可能性が低いと判断された区画を判定する。
なお、上述の火災発生可能性が低いと判断された区画として火災が発生している可能性の順位は一例であって、第3判断部306は、天井、壁、床、甲板の素材やその他の条件などに基づいて、その順位を変更するものであってもよい。また、第3判断部306は、火災発生可能性が低いと判断された区画が複数の火災状態の区画に隣接している場合、接地面積が広くまたは接地する線の長さが長くなるにつれて、その順位を高くするものであってもよい。
優先順位特定部307は、災害発生可能性に基づいて、所定の処置を行う区画の優先順位を特定する。
具体的には、例えば、優先順位特定部307は、第1判断部303、第2判断部305及び第3判断部306によるそれぞれの判定結果が示す災害発生可能性の高い順に消火を行う区画の優先度を高くする。
提示制御部308は、優先順位特定部307が特定した優先順位を提示部に所定の処置を行う区画を提示させる。
具体的には、例えば、提示部が複合センサ10に設けられ、複数の提示部に消火を行う必要のある区画と共に優先度を提示する。
また、提示制御部308は、火災発生可能性がしきい値以上の区画について、記憶部301が記憶するデータベースに基づいて消火必要性の高い区画を提示部に提示させる。
第4判断部309は、区画ごとの対処必要性にかかる情報の示す重要区画の重要度が高いか低いかを判断する。
次に、本発明の一実施形態による災害区画特定システム1の処理について説明する。
ここでは、図5に示す本発明の一実施形態による災害区画特定装置30の処理フローについて説明する。
なお、艦艇において各区画には火災感知器20と、温度センサの機能を有する複合センサ10とが設けられているものとし、災害区画特定装置30の処理について説明する。
データ収集部302は、常に、艦艇における複数の区画に設けられた各複合センサ10の取得するデータを収集している(ステップS1)。データ収集部302は、収集したデータを第1判断部303に出力する。
第1判断部303は、データ収集部302が収集したデータに基づいて、各区画において災害が発生している可能性を示す災害発生可能性を判断する(ステップS2)。
具体的には、例えば、第1判断部303は、火災感知器20から検知結果を受ける。第1判断部303は、火災感知器20から受けた検知結果が火災信号である場合、その火災信号を出力した火災感知器20の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した火災感知器20の識別情報に対応付けられている区画を火災状態と判定する。
また、第1判断部303は、火災感知器20から受けた検知結果が正常信号である場合、その正常信号を出力した火災感知器20の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した火災感知器20の識別情報に対応付けられている区画を正常状態と判定する。
また、第1判断部303は、火災感知器20から受けた検知結果が故障信号である場合、その故障信号を出力した火災感知器20の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した火災感知器20の識別情報に対応付けられている区画を火災が発生しているか否かが不明な火災不明状態と判定する。
また、具体的には、例えば、第1判断部303は、データ収集部302から各複合センサ10の取得した温度の検知結果を受ける。第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値を超える温度であるか否かを判定する。
第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値を超える温度であると判定した場合に、それらの検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災状態と判定する。
また、第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値以下の温度であると判定した場合、温度の検知結果が示す温度の上昇率が所定のしきい値を超える上昇率であるか否かを判定する。
第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値を超える上昇率であると判定した場合、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災可能性状態と判定する。
また、第1判断部303は、温度の検知結果が所定のしきい値以下の上昇率であると判定した場合、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を正常状態と判定する。
また、第1判断部303は、温度の検知結果が温度を示さない場合(例えば、温度の検知結果が無信号である場合など)に、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災不明状態と判定する。
そして、第1判断部303は、各区画について判定結果が複数存在するので、複合センサ10の検知結果に基づく判定結果が示す状態と火災感知器20の検知結果に基づく判定結果が示す状態のうち少なくとも一方が火災状態である場合に火災発生区画である可能性が極めて高い状態SS(図6参照)の区画であると判定する。
また、第1判断部303は、各区画について判定結果が複数存在するので、火災感知器20の検知結果に基づく判定結果が示す状態が火災不明状態であり、複合センサ10の検知結果が所定のしきい値を超える上昇率である場合、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災可能性状態のうち可能性の高いS1(図6参照)の区画と判定する。
また、第1判断部303は、各区画について判定結果が複数存在するので、火災感知器20の検知結果に基づく判定結果が示す状態が火災不明状態であり、複合センサ10の検知結果が所定のしきい値以下の上昇率である場合、その検知結果を取得した複合センサ10の識別情報と一致する識別情報を記憶部301の記憶する区画センサ情報において特定する。第1判断部303は、区画センサ情報において特定した複合センサ10の識別情報に対応付けられている区画を火災可能性状態のうち可能性の低いA(図6参照)の区画と判定する。
また、第1判断部303は、各区画について判定結果が複数存在するので、複合センサ10の検知結果に基づく判定結果が示す状態と、火災感知器20の検知結果に基づく判定結果が示す状態とがともに火災不明状態である場合、その区画を火災不明状態X(図6参照)の区画と判定する。例えば、第1判断部303は、データを取得しなかった複合センサ10を故障していると判断する。また、例えば、第1判断部303は、故障信号を取得した場合に火災感知器20が故障していると判断する。
また、第1判断部303は、各区画について判定結果が複数存在するので、複合センサ10の検知結果に基づく判定結果が示す状態と、火災感知器20の検知結果に基づく判定結果が示す状態とがともに正常状態である場合、その区画を火災発生区画である可能性が極めて低い状態B(図6参照)の区画と判定する。
災害発生判断部304は、各区画について、災害発生可能性が高いか否かを判断する。例えば、災害発生判断部304は、各区画が火災状態であるか否かを判定する。
そして、災害発生判断部304は、火災状態SSである区画を災害発生可能性が高い区画と特定する(ステップS3)。災害発生判断部304は、判定結果を第2判断部305、第3判断部306に出力する。
第2判断部305は、災害発生判断部304から判定結果を受け取る。第2判断部305は、災害発生判断部304が火災状態SSであると判定した区画と火災不明状態Xの区画(センサが故障している区画)との接続関係に基づいて、火災不明状態Xの区画についての災害発生可能性を判断する(ステップS4)。
具体的には、例えば、第2判断部305は、ある区画が正常状態から火災不明状態に変化した場合、給電装置からそのある区画の複合センサ10または火災感知器20に給電している電線が経由している火災不明状態Xの区画を火災可能性状態の区画と判定する。
より具体的には、例えば図4に示す給電装置から複合センサ10または火災感知器20に給電している電線Aが導設されている区画A、電線Bが導設されている区画Bなどの情報を予め記憶部301に記憶させる。図4に示すように、給電装置から区画Bの複合センサ10または火災感知器20に給電している電線Bが区画Aを経由しており、区画Aは火災不明状態で、区画Bは正常状態であるとする。第2判断部305は、このような状態において、区画Bが正常状態から火災不明状態へと変化した場合、電線Bが経由している区画を火災可能性状態S2の区画と判定する。
また、具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態Xの区画が、火災状態の複数の区画と面、線または点で接している場合、その火災不明状態Xの区画を火災可能性状態S2の区画と判定する。
また、具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態Xの区画が、同一経路の通風ダクト(通風ダクトの経路が枝分かれしている場合も同一とみなす)を介して火災状態の区画に接続されている場合、その火災不明状態の区画を火災可能性状態S2の区画と判定する。
なお、上述の火災不明状態の区画として火災が発生している可能性の順位は一例であって、第2判断部305は、天井、壁、床、甲板の素材やその他の条件などに基づいて、その順位を変更するものであってもよい。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が複数の火災状態の区画に隣接している場合、接地面積が広くまたは接地する線の長さが長くなるにつれて、その順位を高くするものであってもよい。
また具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態Xの区画が、火災状態の複数の区画と面、線または点で接している場合、その状態Aの区画を火災可能性区画と判定する。
また、具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態Xの区画が、同一経路の通風ダクト(通風ダクトの経路が枝分かれしている場合も同一とみなす)を介して火災状態の区画に接続されている場合、その状態Aの区画を火災可能性区画と判定する。
また、第2判断部305は、上記条件に当てはまらない場合に火災不明状態Xの区画が隣接する区画に面、線、点で接するかに基づいて、火災不明状態Xの区画の火災発生可能性を判定する。
具体的には、例えば、第2判断部305は、火災不明状態Xの区画が火災状態SSの区画に隣接しその火災状態SSの区画の天井または壁に面で接している場合、火災可能性状態Aほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態Xの区画として火災が発生している可能性が最も高い状態X1-1の区画(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の天井に線または点で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態の区画として火災が発生している可能性が2番目に高い状態X1-2の区画(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の同甲板にあり(すなわち、火災不明状態Xの区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画と同一のフロアにあり)、壁に線で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態Xの区画として火災が発生している可能性が3番目に高い状態X1-3の区画(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の床に面で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態Xの区画として火災が発生している可能性が4番目に高い状態X1-4の区画(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に隣接しその火災状態の区画の床に線または点で接している場合、火災可能性状態ほど火災が発生している可能性は高くはないが、火災不明状態の区画として火災が発生している可能性が5番目に高い状態X1-5の区画(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に接しない場合、正常状態ほど火災が発生している可能性は低くはないが状態よりは火災が発生している可能性が低い状態の区画と火災不明状態の区画を判定する。
また、第2判断部305は、火災不明状態の区画が火災状態の区画に接しない場合、正常状態ほど火災が発生している可能性は低くはないが状態よりは火災が発生している可能性が低い状態X2の区画(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。
次に、第3判断部306は、火災発生可能性が高いと判断された状態SSの区画(すなわち、災害発生判断部304が火災状態であると判定した区画)と災害発生可能性が低いと判断された状態Aの区画(すなわち、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態Xを示す判定結果を有する区画)との接続関係に基づいて、火災発生可能性が低いと判断された状態Aの区画についての災害発生可能性を判断する(ステップS5)。
より具体的には、例えば、第3判断部306は、状態Aの区画が火災状態SSの区画に隣接しその火災状態SSの区画の天井または壁に面で接している場合、火災可能性状態S2ほど火災が発生している可能性は高くはないが、状態Aの区画として火災が発生している可能性が最も高い状態の区画と状態A1-1の区画を判定する。また、第3判断部306は、状態Aの区画が火災状態SSの区画に隣接しその火災状態SSの区画の天井に線または点で接している場合、火災可能性状態S2ほど火災が発生している可能性は高くはないが、状態Aの区画として火災が発生している可能性が2番目に高い状態A1-2の区画と状態Aの区画を判定する。また、第3判断部306は、状態Aの区画が火災状態SSの区画に隣接しその火災状態SSの区画の同甲板にあり、壁に線で接している場合、火災可能性状態S2ほど火災が発生している可能性は高くはないが、状態Aの区画として火災が発生している可能性が3番目に高い状態A1-3の区画と状態Aの区画を判定する。また、第3判断部306は、状態Aの区画が火災状態SSの区画に隣接しその火災状態SSの区画の床に面で接している場合、火災可能性状態S2ほど火災が発生している可能性は高くはないが、状態Aの区画として火災が発生している可能性が4番目に高い状態A1-4の区画と状態Aの区画を判定する。また、第3判断部306は、状態Aの区画が火災状態SSの区画に隣接しその火災状態SSの区画の床に線または点で接している場合、火災可能性状態S2ほど火災が発生している可能性は高くはないが、状態Aの区画として火災が発生している可能性が5番目に高い状態A1-5の区画と状態Aの区画を判定する。
また、第3判断部306は、状態Aの区画が火災状態SSの区画に接しない場合、正常状態ほど火災が発生している可能性は低くはないが状態A1-5よりは火災が発生している可能性が低い状態の区画A2(図6参照)と火災不明状態の区画を判定する。
なお、上述の状態Aの区画として火災が発生している可能性の順位は一例であって、第3判断部306は、天井、壁、床、甲板の素材やその他の条件などに基づいて、その順位を変更するものであってもよい。また、第3判断部306は、状態Aの区画が複数の火災状態の区画に隣接している場合、接地面積が広くまたは接地する線の長さが長くなるにつれて、その順位を高くするものであってもよい。
優先順位特定部307は、災害発生可能性に基づいて、所定の処置を行う区画の優先順位を特定する(ステップS6)。
具体的には、例えば、優先順位特定部307は、第1判断部303、第2判断部305及び第3判断部306によるそれぞれの判定結果が示す災害発生可能性から、火災状態SSを火災発生区画である可能性が極めて高いと判定し、火災可能性状態S1、S2、状態X1-1、X1-2、X1-3、X1-4、X1-5のそれぞれを火災発生区画である可能性が高いと判定する。また、優先順位特定部307は、状態X2を火災発生区画である可能性が不明と判定する。そして、優先順位特定部307は、その判定結果と、区画ごとの対処必要性にかかる情報とに基づいて消火を行う区画の優先度を高くする。
このように、優先順位特定部307は、火災発生可能性については、状態X2により示される故障個所を提示する。しかしながら、優先順位特定部307は、対処必要性の低い区画の判定については、図7に示すように、対処必要性の低い区画の判定については状態X2を用いない。
より具体的には、例えば、図7に示すように、区画ごとの対処必要性にかかる情報の示す延焼のしやすい区画が、極めて高い、高い、低いの3つに区分けされ、区画ごとの対処必要性にかかる情報の示す重要区画の重要度が高い、低いの2つに区分けされているとする。
この場合、優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が極めて高いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が極めて高い区画を所定の処理(例えば、消火)を行う最も高い優先度SS1の区画にし、火災発生区画である可能性が高い区画を所定の処理を行う2番目に高い優先度SS2の区画にし、火災発生区画である可能性が不明な区画を所定の処理を行う3番目に高い優先度SS3の区画にする。また、優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が高いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が極めて高い区画を所定の処理を行う4番目に高い優先度S1の区画にし、火災発生区画である可能性が高い区画を所定の処理を行う5番目に高い優先度S2の区画にし、火災発生区画である可能性が不明な区画を所定の処理を行う6番目に高い優先度S3の区画にする。
また、優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が低いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が極めて高い区画と高い区画とについては、さらに重要区画の重要度が高いか低いかに基づいて所定の処理を行う優先度を特定する。
なお、重要区画の重要度が高いか低いかの判定は、優先順位特定部307が行う。例えば、重要区画のそれぞれの位置をデータベースとして記憶部301に予め書き込む。重要区画の重要度が高いか低いかの判定は、優先順位特定部307がそのデータベースを読み出して重要区画として書き込まれている区画を重要度が高いと判定し、それ以外の区画を重要度が低いと判定する。
また、第4判断部309が延焼のしやすい区画を極めて高い、高い、低いの3つに区分ける。第4判断部309は、第2判断部305が火災不明状態の区画が火災状態の区画に面、線、または点で接しているかに基づいて区画の状態を判定したのと同様に、第4判断部309が、重要区画が延焼のしやすい区画に面、線、または点で接しているかに基づいて行う。
具体的には、延焼のしやすい区画のそれぞれの位置をデータベースとして記憶部301に予め書き込む。第4判断部309は、各区画について、延焼のしやすい区画との位置関係を判断する。第4判断部309は、その区画が延焼のしやすい区画そのものである場合に、極めて高いと判定する。第4判断部309は、その区画が延焼のしやすい区画に面、線または点で隣接している場合に、高いと判定する。また、第4判断部309は、その区画が延焼のしやすい区画に隣接していない場合に、低いと判定する。
優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が低いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が極めて高く、重要区画の重要度が高い区画を所定の処理を行う7番目に高い優先度A1の区画にする。また、優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が低いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が高く、重要区画の重要度が高い区画を所定の処理を行う8番目に高い優先度A2の区画にする。また、優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が低いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が極めて高く、重要区画の重要度が低い区画を所定の処理を行う9番目に高い優先度B1の区画にする。また、優先順位特定部307は、延焼のしやすい区画が低いと区分けされている区画のうち、火災発生区画である可能性が高く、重要区画の重要度が低い区画を所定の処理を行う10番目に高い優先度B2の区画にする。
次に、優先順位特定部307は、各区画について、冷却する区画の優先順位を決定する(ステップS7)。
具体的には、例えば、優先順位特定部307は、各区画の延焼のしやすさと、炎が伝播してくる可能性と、周囲の区画が重要区画であるか否かに基づいて、冷却する区画(以下、「冷却対処区画」と記載)の優先順位を決定する。
より具体的には、例えば、優先順位特定部307は、複合センサ10または火災感知器20の検知結果が火災状態を示す場合、または、複合センサ10の検知結果が所定のしきい値を超える温度上昇率を示す場合に、図8に示すように、センサ情報が極めて高いと判定する。また、第4判断部309は、区画が火災区画の天井に面で隣接する場合、または、前壁または後壁に面で隣接する場合に、図8に示すように、その区画の位置関係が極めて高いと判定する。また、第4判断部309は、区画が火災区画の天井に線または点で隣接する場合、区画が火災区画と同甲板にあり、前壁または後壁に線のみで隣接する場合、または、区画が火災区画の側壁に面で隣接する場合に、その区画の位置関係が高いと判定する。また、第4判断部309は、区画が火災区画の床に面で隣接する場合、または、区画が火災区画の床に線または点で隣接する場合に、その区画の位置関係が低いと判定する。また、優先順位特定部307は、記憶部301が記憶する重要区画のそれぞれの位置と隣接する各区画または重要区画自体を、図8に示すように、冷却対処区画の周囲区画の重要度が高いと判定し、重要区画に隣接しない区画については、冷却対処区画の周囲区画の重要度が低いと判定する。そして、優先順位特定部307は、区画の延焼のしやすさが極めて高くセンサ情報が極めて高い場合に、冷却の処理を行う最も高い優先度SS1の区画にし、区画の延焼のしやすさが極めて高く位置関係が極めて高い場合に、冷却の処理を行う2番目に高い優先度SS2の区画にし、区画の延焼のしやすさが極めて高く位置関係が高い場合に、冷却の処理を行う3番目に高い優先度SS3の区画にし、区画の延焼のしやすさが極めて高く位置関係が低い場合に、冷却の処理を行う4番目に高い優先度SS4の区画にする。また、優先順位特定部307は、区画の延焼のしやすさが高くセンサ情報が極めて高い場合に、冷却の処理を行う5番目に高い優先度S1の区画にし、区画の延焼のしやすさが低くセンサ情報が極めて高く冷却対処区画の周囲区画の重要度が高い場合に、冷却の処理を行う6番目に高い優先度S2の区画にし、区画の延焼のしやすさが低くセンサ情報が極めて高く冷却対処区画の周囲区画の重要度が低い場合に、冷却の処理を行う7番目に高い優先度S3の区画にする。また、優先順位特定部307は、区画の延焼のしやすさが高く位置関係が極めて高い場合に、冷却の処理を行う8番目に高い優先度A1の区画にし、区画の延焼のしやすさが低く位置関係が極めて高く冷却対処区画の周囲区画の重要度が高い場合に、冷却の処理を行う9番目に高い優先度A2の区画にし、区画の延焼のしやすさが低く位置関係が極めて高く冷却対処区画の周囲区画の重要度が低い場合に、冷却の処理を行う10番目に高い優先度A3の区画にする。また、優先順位特定部307は、区画の延焼のしやすさが高く位置関係が高い場合に、冷却の処理を行う11番目に高い優先度B1の区画にし、区画の延焼のしやすさが低く位置関係が高い場合に、冷却の処理を行う12番目に高い優先度B2の区画にする。
提示制御部308は、優先順位特定部307が特定した優先順位を提示部に所定の処置を行う区画を提示させる(ステップS8)。
具体的には、例えば、提示部が複合センサ10に設けられ、提示制御部308は、複数の提示部に消火を行う必要のある区画及び冷却対処区画における冷却箇所と共にそれぞれの優先度を提示する。冷却対処区画における冷却箇所とは、消火を行う必要のある区画と天井、床及び壁のそれぞれの面、線及び点で隣接する区画の内側のその面、線及び点で示される箇所であり、消火を行う必要のある区画から炎や熱が伝わってくる可能性のある箇所である。
以上、本発明の一実施形態による災害区画特定システム1について説明した。
災害区画特定システム1において、記憶部301と、優先順位特定部307(評価部)と、提示制御部308と、を備える。記憶部301は、区画ごとに対処必要性にかかる情報をデータベースとして記憶する。優先順位特定部307は、各区画の災害発生可能性を評価する。提示制御部308は、災害発生可能性がしきい値以上の区画について、データベースに基づいて災害抑制の必要性の高い区画を提示させる。
このようにすれば、本発明の一実施形態による災害区画特定装置30は、艦艇において、災害が発生した場合に、各区画の被害の拡大を抑制することができる。
また、本発明の一実施形態による災害区画特定システム1は、第3判断部306を備える。第3判断部306は、災害発生可能性が高いと判断された区画と災害発生可能性が低いと判断された区画との接続関係に基づいて、災害発生可能性が低いと判断された区画についての災害発生可能性を判断する。
このようにすれば、本発明の一実施形態による災害区画特定装置30は、艦艇において、災害の発生を検知するセンサが故障した場合に、より正確に各区画の被害状況を効率的に確認することができる。
なお、本発明の別の実施形態において、複合センサ10は、提示部の機能を備えていなくてもよく、センサ機能を有する複合センサ10に加えて提示部が各区画に設けられていてもよい。
なお、本発明の別の実施形態による第1判断部303は、判定結果が3つ以上存在し、それらの判定結果が示す状態のうち火災が発生している可能性の最も高い状態をその区画の状態と判定した場合に、その火災が発生している可能性の最も高い状態を示す複合センサ10及び火災感知器20のうちの1つを除いた他の複合センサ10及び火災感知器20の判定結果が示す状態に基づいて、判定したその区画の状態をさらに区分けしてもよい。
具体的には、第1判断部303は、複数の判定結果のうち火災が発生している可能性の最も高い状態をその区画の状態として各区画の状態を区分けし、残りの判定結果が示す火災が発生している可能性に基づいて、その区画の状態をさらに区分けする。例えば、判定結果が3つ存在する場合、第1判断部303は、3つの判定結果のうち火災が発生している可能性の最も高い状態が火災状態である(火災状態、火災状態、火災状態)、(火災状態、火災状態、火災可能性状態)、(火災状態、火災状態、火災不明状態)、(火災状態、火災状態、正常状態)、(火災状態、火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災状態、火災可能性状態、火災不明状態)、(火災状態、火災可能性状態、正常状態)、(火災状態、火災不明状態、火災不明状態)、(火災状態、火災不明状態、正常状態)、(火災状態、正常状態、正常状態)を火災状態の区画と判定する。そして、第1判断部303は、各区画の残りの判定結果(火災状態、火災状態)、(火災状態、火災可能性状態)、(火災状態、火災不明状態)、(火災状態、正常状態)、(火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、正常状態)、(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)、(正常状態、正常状態)のうち火災が発生している可能性の最も高い状態が火災状態である「(火災状態、火災状態)、(火災状態、火災可能性状態)、(火災状態、火災不明状態)、(火災状態、正常状態)」(第1グループ)、火災が発生している可能性の最も高い状態が火災可能性状態である「(火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、正常状態)」(第2グループ)、火災が発生している可能性の最も高い状態が火災不明状態である「(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)」(火災不明状態を含むグループ)、「(正常状態、正常状態)」(第3グループ)のそれぞれに区分けしてもよい。
また、同様に、第1判断部303は、3つの判定結果が(火災可能性状態、火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、火災可能性状態、正常状態)、(火災可能性状態、火災不明状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、火災不明状態、正常状態)、(火災可能性状態、正常状態、正常状態)のいずれかである場合に、その区画を火災可能性状態の区画と判定する。そして、第1判断部303は、残りの判定結果(火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、正常状態)、(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)、(正常状態、正常状態)に基づいて、火災可能性状態の区画を、「(火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、正常状態)」(火災可能性状態を含むグループ)、「(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)」(第4グループ)、「(正常状態、正常状態)」(第5グループ)のそれぞれに区分けしてもよい。
また、同様に、第1判断部303は、3つの判定結果が(火災不明状態、火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、火災不明状態、正常状態)、(火災不明状態、正常状態、正常状態)のいずれかである場合に、その区画を火災不明状態の区画と判定する。そして、第1判断部303は、残りの判定結果(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)、(正常状態、正常状態)に基づいて、火災不明状態の区画を、「(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)」(第6グループ)、「(正常状態、正常状態)」(第7グループ)のそれぞれに区分けしてもよい。
また、具体的には、例えば、第1判断部303は、判定結果が3つ存在し、その区画を火災状態の区画と判定した場合、残りの判定結果(火災状態、火災状態)、(火災状態、火災可能性状態)、(火災状態、火災不明状態)、(火災状態、正常状態)、(火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、正常状態)、(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)、(正常状態、正常状態)のそれぞれに区分けしてもよい。
また、具体的には、例えば、第1判断部303は、判定結果が3つ存在し、その区画を火災可能性状態の区画と判定した場合、残りの判定結果(火災可能性状態、火災可能性状態)、(火災可能性状態、火災不明状態)、(火災可能性状態、正常状態)、(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)、(正常状態、正常状態)のそれぞれに区分けしてもよい。
また、具体的には、例えば、第1判断部303は、判定結果が3つ存在し、その区画を火災不明状態の区画と判定した場合、火災不明状態を示す判定結果の1つを除いた(火災不明状態、火災不明状態)、(火災不明状態、正常状態)、(正常状態、正常状態)のそれぞれに区分けしてもよい。
なお、本発明の実施形態における処理は、適切な処理が行われる範囲において、処理の順番が入れ替わってもよい。
本発明の実施形態における記憶部301、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲においてどこに備えられていてもよい。また、記憶部301、その他の記憶装置のそれぞれは、適切な情報の送受信が行われる範囲において複数存在しデータを分散して記憶していてもよい。
本発明の実施形態について説明したが、上述の災害区画特定システム1、災害区画特定装置30、その他の制御装置は内部に、コンピュータシステムを有していてもよい。そして、上述した処理の過程は、プログラムの形式でコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記憶されており、このプログラムをコンピュータが読み出して実行することによって、上記処理が行われる。コンピュータの具体例を以下に示す。
図7は、少なくとも1つの実施形態に係るコンピュータの構成を示す概略ブロック図である。
コンピュータ5は、図7に示すように、CPU6、メインメモリ7、ストレージ8、インターフェース9を備える。
例えば、上述の災害区画特定システム1、災害区画特定装置30、その他の制御装置のそれぞれは、コンピュータ5に実装される。そして、上述した各処理部の動作は、プログラムの形式でストレージ8に記憶されている。CPU6は、プログラムをストレージ8から読み出してメインメモリ7に展開し、当該プログラムに従って上記処理を実行する。また、CPU6は、プログラムに従って、上述した各記憶部に対応する記憶領域をメインメモリ7に確保する。
ストレージ8の例としては、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)、磁気ディスク、光磁気ディスク、CD-ROM(Compact Disc Read Only Memory)、DVD-ROM(Digital Versatile Disc Read Only Memory)、半導体メモリ等が挙げられる。ストレージ8は、コンピュータ5のバスに直接接続された内部メディアであってもよいし、インターフェース9または通信回線を介してコンピュータ5に接続される外部メディアであってもよい。また、このプログラムが通信回線によってコンピュータ5に配信される場合、配信を受けたコンピュータ5が当該プログラムをメインメモリ7に展開し、上記処理を実行してもよい。少なくとも1つの実施形態において、ストレージ8は、一時的でない有形の記憶媒体である。
また、上記プログラムは、前述した機能の一部を実現してもよい。さらに、上記プログラムは、前述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるファイル、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
本発明のいくつかの実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例であり、発明の範囲を限定しない。これらの実施形態は、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の追加、省略、置き換え、変更を行ってよい。
1・・・災害区画特定システム
5・・・コンピュータ
6・・・CPU
7・・・メインメモリ
8・・・ストレージ
9・・・インターフェース
10・・・複合センサ
20・・・火災感知器
30・・・災害区画特定装置
301・・・記憶部
302・・・データ収集部
303・・・第1判断部
304・・・災害発生判断部
305・・・第2判断部
306・・・第3判断部
307・・・優先順位特定部
308・・・提示制御部
309・・・第4判断部

Claims (7)

  1. 複数の区画ごとに対処必要性にかかる情報を記憶する記憶部と、
    センサの検知結果に基づいて前記区画ごとに火災が発生している可能性を判断する第1判断部であって、前記センサによる温度の検知結果が第1しきい値以下の温度であると判断した場合に、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が第2しきい値を超える上昇率であるか否かを判断し、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が前記第2しきい値を超える上昇率であると判断した場合に、火災が発生している可能性が極めて高い状態である火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である火災可能性状態であると判断する第1判断部と、
    前記複数の区画において前記火災状態であると判断された区画と前記センサが故障している区画との接続関係に基づいて、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断する第2判断部と、
    前記火災状態であると判断された区画と、前記センサから火災の情報が得られない状態であり、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果とを有する区画との接続関係に基づいて、前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断する第3判断部と、
    前記第1判断部、前記第2判断部および前記第3判断部によるそれぞれの判定結果と、前記対処必要性にかかる情報とに基づいて、優先順位特定部により特定された所定の処置を行う区画および前記所定の処置を行う区画優先順位を提示させる提示制御部と、
    を備える災害抑制区画提示制御装置。
  2. 提示制御部は、
    消火を行う必要のある区画に隣接し、かつ前記火災が発生している可能性がしきい値未満の区画を、前記対処必要性にかかる情報に基づいて、冷却必要性のある区画として提示させる、
    請求項1に記載の災害抑制区画提示制御装置。
  3. 前記提示制御部は、
    消火を行う必要のある区画に面、線または点によって隣接する前記冷却必要性のある区画内の前記面、前記線または前記点の箇所を提示部に提示させる、
    請求項2に記載の災害抑制区画提示制御装置。
  4. 前記火災が発生している可能性に基づいて、前記冷却必要性のある区画の所定の処置を行う優先順位を特定する優先順位特定部、
    を備える請求項2または請求項3に記載の災害抑制区画提示制御装置。
  5. 前記優先順位特定部は、
    機能として重要な区画である重要区画に隣接する前記冷却必要性のある区画の所定の処置を行う優先順位を上げる、
    請求項4に記載の災害抑制区画提示制御装置。
  6. 複数の区画ごとに対処必要性にかかる情報を記憶する記憶部を備える災害抑制区画提示制御装置による制御方法であって、
    センサの検知結果に基づいて前記区画ごとに火災が発生している可能性を判断することであって、前記センサによる温度の検知結果が第1しきい値以下の温度であると判断した場合に、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が第2しきい値を超える上昇率であるか否かを判断し、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が前記第2しきい値を超える上昇率であると判断した場合に、火災が発生している可能性が極めて高い状態である火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である火災可能性状態であると判断することと、
    前記複数の区画において前記火災状態であると判断された区画と前記センサが故障している区画との接続関係に基づいて、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、
    前記火災状態であると判断された区画と、前記センサから火災の情報が得られない状態であり、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果とを有する区画との接続関係に基づいて、前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、
    前記火災可能性状態であると判断すること、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断すること、および前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することによるそれぞれの判定結果と、前記対処必要性にかかる情報とに基づいて、優先順位特定部により特定された所定の処置を行う区画および前記所定の処置を行う区画優先順位を提示させることと、
    を含む災害抑制区画提示制御装置の制御方法。
  7. 複数の区画ごとに対処必要性にかかる情報を記憶する記憶部を備える災害抑制区画提示制御装置のコンピュータに、
    センサの検知結果に基づいて前記区画ごとに火災が発生している可能性を判断することであって、前記センサによる温度の検知結果が第1しきい値以下の温度であると判断した場合に、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が第2しきい値を超える上昇率であるか否かを判断し、前記温度の検知結果が示す温度の上昇率が前記第2しきい値を超える上昇率であると判断した場合に、火災が発生している可能性が極めて高い状態である火災状態ほどではないが火災が発生している可能性が高い状態である火災可能性状態であると判断することと、
    前記複数の区画において前記火災状態であると判断された区画と前記センサが故障している区画との接続関係に基づいて、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、
    前記火災状態であると判断された区画と、前記センサから火災の情報が得られない状態であり、同一区画について正常状態を示す判定結果と災害不明状態を示す判定結果とを有する区画との接続関係に基づいて、前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することと、
    前記火災可能性状態であると判断すること、前記センサが故障している区画についての前記火災が発生している可能性を判断すること、および前記センサから火災の情報が得られない状態である火災不明状態および正常状態と判断された区画についての前記火災が発生している可能性を判断することによるそれぞれの判定結果と、前記対処必要性にかかる情報とに基づいて、優先順位特定部により特定された所定の処置を行う区画および前記所定の処置を行う区画優先順位を提示させることと、
    を実行させるプログラム。
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