JP7043809B2 - 通信システム - Google Patents

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Description

本発明は、通信システムに関し、特に、端末装置の情報を近距離無線により取得して転送するデータ転送装置を含む通信システムに関する。
従来より、端末装置の情報をセンタ装置において管理するシステムがある。例えば、人間の心拍数などの生体情報が端末装置で測定され、端末装置の生体情報をセンタ装置へ送信し、センタ装置が端末装置の生体情報を収集して管理するシステムがある。
そのようなシステムでは、端末装置の情報はパソコンやスマートフォンなどのアプリケーションソフトウエアによりコンピュータ通信網を介してサーバへ送信される。そのため、端末装置のユーザは、スマートフォンなどのアプリケーションソフトウエアを起動して生体情報などを送信しなければならない。
データ管理装置であるサーバは、ユーザからデータが送られてこなければ、ユーザの生体情報などの情報を常時監視することはできない。
そこで、特開2017-134011号公報には、アプリケーションソフトウエアを用いなくてもサーバへデータを送信できるように、ウエアラブル機器がゲートウエイ機器を介してネットワーク上のサーバと通信するようにして、ウエアラブル機器のコンピュータ通信網への常時接続性等を向上させたシステムが提案されている。
そのウエアラブル機器は、ゲートウエイ機器との通信が可能になると、ゲートウエイ機器を介してセンタ装置であるサーバとの通信を行い、ウエアラブル機器のデータがサーバへ転送される。サーバは、ウエアラブル機器の識別子(ID)に基づいて、転送されたデータを登録して管理する。
特開2017-134011号公報
しかし、上述のようなゲートウエイ機器を用いたシステムでは、データ管理装置であるサーバが主となって、データ転送処理を司るため、サーバの処理負荷、及びサーバとゲートウエイ機器間の通信負荷が高いという問題がある。
例えば、ゲートウエイ機器は、端末装置と通信が可能になると、その端末装置についての登録データの問い合わせをサーバへ行う。サーバは、その問い合わせに対して、通信可能となった端末装置についてのデータの登録状況をチェックし、既に登録しているデータ以降のデータの転送要求をゲートウエイ機器へ送信する。
ゲートウエイ機器は、サーバからのデータ転送要求を受けて、データ送信要求を端末装置に送信し、データを取得し、サーバへ転送する。
すなわち、ゲートウエイ装置は、通信可能になった端末装置のデータの登録状況をサーバへ問い合わせ、サーバは、その問い合わせに対して、通信可能となった端末装置のレコード番号などを確認する。
そして、サーバは、登録されているデータのレコード番号以降のデータ(すなわちサーバにとっては未登録のデータ)を転送するようにゲートウエイ機器へデータ転送要求を送信し、ゲートウエイ機器は、その転送要求に基づいて、ウエアラブル機器からデータを取得して、サーバへ転送する、という手順が取られる。
従って、サーバの処理負荷及び、及びサーバとゲートウエイ機器間の通信負荷は、高い。特に、端末装置の数が多くなると、サーバの処理負荷は一層高くなる。
そこで、本発明は、端末装置と、その端末装置から情報を取得してデータ管理装置へ転送するデータ転送装置とを含む通信システムにおいて、データ管理装置の処理負荷及びデータ転送装置とデータ管理装置間の通信負荷を低減して、効率良く端末装置のデータをデータ管理装置へ送信できる通信システムを提供することを目的とする。
本発明の通信システムは、少なくとも1つのセンサを有する装置であって、存在報知信号を間欠的に近距離無線通信によりブロードキャスト方式で送信すると共に、送信すべき所定の情報を保持し、前記所定の情報は、前記少なくとも1つのセンサにより測定された測定データであって、かつデータ管理装置へ未送信のデータである、端末装置と、前記近距離無線通信により前記存在報知信号を受信したときに前記端末装置が前記所定の情報を有するか否かを判定し、前記端末装置が前記所定の情報を有する場合、前記近距離無線通信により前記所定の情報を前記端末装置から取得して前記データ管理装置へ転送すると共に前記データ管理装置が前記所定の情報を受領したことを示す受領確認信号を前記端末装置へ送信するデータ転送装置と、を有し、前記存在報知信号は、前記所定の情報が存在することを示すデータ存在情報を組み込み可能であり、前記端末装置は、前記所定の情報が存在するとき、前記データ存在情報を前記存在報知信号に含めて送信し、前記データ転送装置は、前記近距離無線通信により受信した前記存在報知信号に前記データ存在情報が含まれているとき、前記端末装置が前記所定の情報を有していると判定して、前記近距離無線通信により前記所定の情報を取得して前記データ管理装置へ転送すると共に、前記受領確認信号として、前記データ管理装置へ転送済みのデータの範囲を示す転送完了レコードを、前記データ管理装置から受信すると前記端末装置へ転送し、前記端末装置は、前記受領確認信号として、転送された前記転送完了レコードを保持し、前記データ転送装置は、前記転送完了レコードを前記端末装置から取得し、その取得した前記転送完了レコードに基づき、前記未送信のデータを前記端末装置から取得して前記データ管理装置へ転送する
本発明によれば、端末装置と、その端末装置から情報を取得してデータ管理装置へ転送するデータ転送装置とを含む通信システムにおいて、データ管理装置の処理負荷及びデータ転送装置とデータ管理装置間の通信負荷を低減して、効率良く端末装置のデータをデータ管理装置へ送信できる通信システムを提供することができる。
本発明において、前記端末装置は、前記未送信のデータの量が所定量以上になると、前記データ存在情報を前記存在報知信号に含めることが好ましい。
本発明において、前記端末装置は、少なくとも1つの操作部材を有し、前記端末装置は、前記操作部材が操作されると、前記データ存在情報を前記存在報知信号に含めることが好ましい。
本発明の通信システムは、存在報知信号を間欠的に近距離無線通信によりブロードキャスト方式で送信すると共に、送信すべき所定の情報を保持する端末装置と、前記近距離無線通信により前記存在報知信号を受信したときに前記端末装置が前記所定の情報を有するか否かを判定し、前記端末装置が前記所定の情報を有する場合、前記近距離無線通信により前記所定の情報を前記端末装置から取得してデータ管理装置へ転送すると共に前記データ管理装置が前記所定の情報を受領したことを示す受領確認信号を前記端末装置へ送信するデータ転送装置と、を有し、前記存在報知信号は、グループ情報を含み、前記データ転送装置は、前記グループ情報が、所定グループ情報と一致するとき、前記所定の情報を前記端末装置から取得して前記データ管理装置へ転送する。
本発明において、前記近距離無線通信は、ブルートゥース(登録商標)規格に応じた通信であり、前記存在報知信号は、前記ブルートゥース(登録商標)におけるアドバタイジングパケットであることが好ましい。
本発明によれば、端末装置と、その端末装置から情報を取得してデータ管理装置へ転送するデータ転送装置とを含む通信システムにおいて、データ管理装置の処理負荷及びデータ転送装置とデータ管理装置間の通信負荷を低減して、効率良く端末装置のデータをデータ管理装置へ送信できる通信システムを提供することができる。
本発明の実施形態に関わる端末装置1の外観図である。 本発明の実施形態に関わるゲートウエイ機器2の外観図である。 本発明の実施形態に関わる端末装置1の本体部11のハードウエア構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に関わる、端末装置1の各種機能を実現するためのソフトウエア構成を示す構成図である。 本発明の実施形態に関わるゲートウエイ機器2の内部構成を示すブロック図である。 本発明の実施形態に関わる通信システムの構成図である。 本発明の実施形態に関わる、端末装置1の測定と記録についての処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に関わる、端末装置1の転送データ存在フラグのリセット処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に関わる、端末装置1のデータ送信処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に関わるアドバタイジングパケットの構造を説明するための図である。 本発明の実施形態に関わる、ゲートウエイ機器2の送受信処理の流れの例を示すフローチャートである。 本発明の実施形態に関わる、端末装置1の転送完了レコードTRの送受信処理の流れの例を示すフローチャートである。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
(システム構成)
本実施形態に関わる通信システムは、複数の端末装置1と、複数のゲートウエイ機器2と含んで構成される。
図1は、本実施形態に関わる端末装置1の外観図である。端末装置1は、本体部11と、装着部12とを有して構成される。ここでは、端末装置1は、後述する生体情報などが測定される対象者、すなわち端末装置1を装着した者(以下、ユーザという)の前腕の手首に装着して使用されるリストバンド型のウエアラブル機器である。
装着部12は、本体部11の長手方向両端部に取り付けられる2本のバンド12a、12bから構成される。2本のバンド12a、12bは、それぞれ細長帯状に形成され、先端に留め具13、14を有している。装着部12は、2本のバンド12a、12bをユーザの前腕に巻き付けるようにしてユーザの前腕に装着される。ユーザは、本体部11を前腕の外側(手の甲側)に配置し、2本のバンド12a、12bをそれぞれ前腕の内側(手のひら側)に回し、留め具13、14同士を係止させて前腕に装着する。
図1には図示していないが、端末装置1には、操作ボタンと表示器がユーザインターフェースとして設けられている。
図2は、本実施形態に関わるゲートウエイ機器2の外観図である。図2に示すように、ゲートウエイ機器2は、小判型の形状を有する本体21に、複数の発光ダイオード(以下、LEDという)からなる表示ランプ部22と、操作ボタン23とが設けられた携帯型装置である。
ゲートウエイ機器2は、1又は2以上の建物などの所定のエリア内で、端末装置1を装着したユーザが行動する範囲内に、複数配置される。例えば、複数のゲートウエイ機器2が、個人住宅、集合住宅、病院、老人介護施設などの1又は2以上の建物内で、ユーザが行動する範囲内に、設置される。
(端末装置1の内部構成)
図3は、本実施形態に関わる端末装置1の本体部11のハードウエア構成を示すブロック図である。
端末装置1の本体部11は、制御部31と、メモリ32と、無線通信部33と、時計部34と、ユーザインターフェースとしての操作表示部35と、各種センサを含むセンサ部36と、バッテリ37とを有する。
制御部31は、中央処理装置(以下、CPUという)31a、ROM31b、RAM31c、及び図示しない各種インターフェース(以下、I/Fと略す)を有している。
制御部31のROM31bには、端末装置1の各種機能のためのソフトウエアプログラム及びデータが記録されている。各種機能には、各種センサなどの出力信号から所望のデータを算出する機能、その算出されたデータをゲートウエイ機器2へ送信するための通信機能、等々が含まれる。なお、ROM31bは、フラッシュメモリなどの、書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
メモリ32は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリであり、各種センサにより検出されたデータを一時的に格納するための記憶部である。また、メモリ32には、後述する転送完了レコードTRも記憶される。後述するように、転送完了レコードTRは、後述するサーバ3(図6)へ転送されたデータの範囲を示す情報であり、サーバ3(図6)から送信されてメモリ32に記憶される。
無線通信部33は、所定の距離内でゲートウエイ機器2と通信を行うための近距離無線通信のための回路である。近距離無線通信における近距離は、例えば100m内の距離である。
ここでは、無線通信部33は、ブルートゥース(登録商標)規格に沿った無線通信のための回路を含んでいる。無線通信部33は、制御部31の制御の下で動作して、ゲートウエイ機器2と近距離無線通信を行う。すなわち、端末装置1とゲートウエイ機器2間の近距離無線通信は、ブルートゥース(登録商標)規格に応じた通信である。
時計部34は、時刻情報を生成し出力する回路である。時計部34の時刻情報を含む出力信号は、図示しないI/Fを介して制御部31に入力され、CPU31aは、時計部34から、年月日及び時間の時刻情報を取得することができる。後述するように、各種センサの測定データは、時計部34の時刻情報と共にメモリ32に格納され、ゲートウエイ機器2へ送信される。
操作表示部35は、発光ダイオード(以下、LEDという)などの表示器35aと、ユーザが操作する部材である操作ボタン35bを有している。なお、操作表示部35の表示器35aと操作ボタン35bは、例えば、タッチパネル付きの表示装置でもよい。
センサ部36は、複数のセンサと測定回路とを含む。ここでは、センサ部36は、加速度センサ36a、温度センサ36b、脈波センサ36c、紫外線センサ36d及びバッテリ電圧測定回路36eを含む。
加速度センサ36aは、互いに直交する3軸方向の加速度を検出するセンサである。加速度センサ36aは、端末装置1を装着したユーザの腕の動きを検出することによって、ユーザの歩数と消費カロリの検出のために用いられる。
温度センサ36bは、端末装置1を装着したユーザの体表温度を検出するために用いられるセンサである。温度センサ36bは、端末装置1がユーザの腕に装着されたときに、本体部11において腕の温度を検出できる位置に設けられる。
脈波センサ36cは、端末装置1を装着したユーザの脈拍を検出するために用いられるセンサである。脈波センサ36cも、端末装置1がユーザの腕に装着されたときに、本体部11においてユーザの脈波を検出できる位置に設けられる。
紫外線センサ36dは、端末装置1に当たる紫外線の量を検出するために用いられるセンサである。紫外線センサ36dは、端末装置1がユーザの腕に装着されたときに、本体部11において外部からの紫外線を検出できる位置に設けられる。
バッテリ電圧測定回路36eは、バッテリ37に接続され、バッテリ37の出力電圧を測定するために用いられる回路である。
センサ部36の各センサの出力信号は、図示しないI/Fを介して制御部31に入力される。バッテリ電圧測定回路36eの出力信号も図示しないI/Fを介して制御部31に入力される。
バッテリ37は、例えば二次電池などであり、端末装置1の各種回路へ電力を供給する電源である。
図4は、端末装置1の各種機能を実現するためのソフトウエア構成を示す構成図である。
図4に示すように、端末装置1のソフトウエア51は、端末装置1全体の制御のための全体制御部52と、記録/通信部53と、ユーザインターフェース(以下、UIと略す)部54と、データ測定部55とを含む。全体制御部52、記録/通信部53、UI部54及びデータ測定部55は、ROM31bに格納されたソフトウエアプログラムであり、CPU31aがROM31bからこれらのプログラムを読み出して実行することにより各機能が実現される。
センサ部36の各センサの出力信号は、制御部31に入力されて、デジタルデータに変換される。バッテリ電圧測定回路36eの出力信号、及び時計部34の出力信号も、制御部31に入力されて、デジタルデータに変換される。
全体制御部52は、初期化部52aと動作設定部52bを含む。初期化部52aは、端末装置1の電源がオンされたときに端末装置1の初期化を行うためのプログラムである。動作設定部52bは、端末装置1の動作状態に応じて各種処理を実行するために各種動作に関する設定を行うためのプログラムである。すなわち、全体制御部52は、端末装置1全体の動作の制御を行う。
記録/通信部53は、記録/通信制御部53a、測定データ記録部53b及びブルートゥース(登録商標)制御部53cを含む。
記録/通信制御部53aは、記録/通信部53におけるデータの記録と通信の制御処理を実行する。
測定データ記録部53bは、センサ部36の各センサの測定データをメモリ32に記録する処理を行う。
ブルートゥース(登録商標)制御部53cは、無線通信部33によりゲートウエイ機器2との、ブルートゥース(登録商標)の通信規格による近距離無線通信を行うための制御処理を行う。
よって、記録/通信制御部53aは、全体制御部52の制御の下、測定データ記録部53bとブルートゥース(登録商標)制御部53cの動作を制御する。
端末装置1は、ゲートウエイ機器2へ自己の存在を報知するための処理を行う。本実施形態では、端末装置1は、ブルートゥース(登録商標)ローエナジー(ブルートゥース(登録商標)の4.0以降の規格)の通信規格のアドバタイジングパケットの送信を行うことによって、近距離通信可能範囲内の他のブルートゥース(登録商標)の機器に、自己の存在を報知する処理を行う。
アドバタイジングパケットは、ブルートゥース(登録商標)の通信規格において規定された存在報知信号であり、間欠的にブロードキャスト方式で送信される。アドバタイジングパケットは、言い換えれば、ビーコン信号である。
すなわち、端末装置1は、存在報知信号としてのアドバタイジングパケットを間欠的に近距離無線通信によりブロードキャスト方式で送信する。
UI部54は、UI制御部54a、LED表示制御部54b及びボタン制御部54cを含む。
UI制御部54aは、操作表示部35に関する処理を行うと共に、LED表示制御部54b及びボタン制御部54cを制御する。
LED表示制御部54bは、UI制御部54aの指示に応じて、表示器35aの表示状態を変更する制御を行う。
ボタン制御部54cは、ユーザにより操作ボタン35bに対して行われた操作を検出し、UI制御部54aに操作情報を供給する。
よって、UI制御部54aは、全体制御部52の制御の下、LED表示制御部54bとボタン制御部54cの動作を制御する。
データ測定部55は、歩数/カロリ算出部55a、脈波センサ利得制御部55b、脈拍算出部55c、バッテリ残量算出部55d、紫外線量算出部55e及び体表温度算出部55fを含む。
歩数/カロリ算出部55aは、加速度センサ36aの出力信号から、ユーザの歩数と消費カロリを算出する。
脈波センサ利得制御部55bは、脈波センサ36cの利得を制御する。
脈拍算出部55cは、脈波センサ36cの出力信号から脈拍を算出する。
バッテリ残量算出部55dは、バッテリ電圧測定回路36eの測定したバッテリ37の出力電圧のデータからバッテリ37のバッテリ残量を算出する。
紫外線量算出部55eは、紫外線センサ36dの出力信号から紫外線量を算出する。
体表温度算出部55fは、温度センサ36bの出力信号からユーザの体表温度を算出する。
以上のように、データ測定部55は、各センサ及び回路の出力信号から所定の測定データを算出する。
(ゲートウエイ機器の構成)
図5は、本実施形態に関わるゲートウエイ機器2の内部構成を示すブロック図である。
ゲートウエイ機器2は、制御部41と、メモリ42と、無線通信部43、44と、ユーザインターフェースとしての操作表示部45と、バッテリ46とを有する。
制御部41は、CPU41a、ROM41b、RAM41c、及び図示しない各種インターフェース(以下、I/Fと略す)を有している。
制御部31のROM41bには、ゲートウエイ機器2の各種機能のためのソフトウエアプログラム及びデータが記録されている。各種機能には、端末装置1との通信、及びサーバ3(図6)との通信などの機能が含まれる。なお、ROM41bは、フラッシュメモリなどの、書き換え可能な不揮発性メモリでもよい。
メモリ42は、フラッシュメモリなどの書き換え可能な不揮発性メモリであり、各通信のための各種情報を格納するための記憶部である。端末装置1からのデータは、メモリ42あるいはRAM41cに一時的に格納される。
無線通信部43は、所定の距離内で端末装置1と通信を行うための近距離無線通信のための回路である。ここでは、無線通信部43は、ブルートゥース(登録商標)規格に沿った無線通信のための回路を含んでいる。無線通信部43は、制御部41の制御の下で動作して、端末装置1と近距離無線通信を行う。
さらに、ゲートウエイ機器2は、ブルートゥース(登録商標)通信により端末装置1からの上述したアドバタイジングパケットを受信可能である。
無線通信部44は、後述するサーバ3とのデータ通信を行うための回路であり、携帯電話等に用いられているセルラー方式の無線通信のための回路である。無線通信部44は、制御部41の制御の下で動作して、サーバ3との通信を行う。すなわち、無線通信部44は、近くの無線基地局を介してコンピュータ通信網であるインターネットに接続して、サーバ3と通信するための回路を含んでいる。
操作表示部45は、図2に示した、表示ランプ部22と、ユーザが操作する操作ボタンを含む。
バッテリ46は、例えば二次電池などであり、ゲートウエイ機器2の各種回路へ電力を供給する電源である。
図6は、本実施形態の通信システムの構成図である。
サーバ3は、コンピュータ通信網であるインターネットなどのネットワーク4に接続され、複数の端末装置1のデータを収集し管理するセンタ装置である。各ゲートウエイ機器2は、上述したように、インターネットに接続するための無線通信機能を有しており、その無線通信機能によりネットワーク4に接続可能であり、サーバ3と通信可能である。
複数のゲートウエイ機器2を1又は2以上の建物内に分散して設置することにより、各端末装置1は、いずれかのゲートウエイ機器2と近距離無線通信により通信が可能となり、ゲートウエイ機器2は、各端末装置1のユーザの脈拍などの情報をサーバ3へ転送することができる。よって、サーバ3は、所定のエリア内のユーザの脈拍などの所定の情報を常時監視できるようになっている。
本実施形態では、センサ部36は、複数のセンサを有しているが、センサは少なくとも1つでもよく、端末装置1が送信する所定の情報は、少なくとも1つのセンサにより測定された測定データであって、かつデータ管理装置であるサーバ3へ未送信のデータである。
各端末装置1と各ゲートウエイ機器2は、所定のグループに属するように設定される。グループは、UUID(Universally Unique IDentifier)により定義され、各端末装置1と各ゲートウエイ機器2は、それぞれメモリ32と42に設定されたUUID情報を有している。
同じUUIDを有する複数の端末装置1は、1つのグループを形成し、その同じUUIDを有する複数のゲートウエイ機器2も、複数の端末装置1と同じグループに属することになる。よって、グループ情報であるUUIDを、各端末装置1と各ゲートウエイ機器2にUUIDを設定することによって、各ゲートウエイ機器2は、同じUUIDを有する端末装置1のみからのデータを取得して、サーバ3へ転送することができる。言い換えれば、各ゲートウエイ機器2は、自己のUUIDとは異なるUUIDを有する端末装置1のデータを取得しない。
サーバ3は、所定のアプリケーションプログラムを有して実行しており、ゲートウエイ機器2からの端末装置1のデータは、そのアプリケーションプログラムの下で収集され、サーバ3の記憶装置に記録される。
図6では、ゲートウエイ機器2aと通信していた端末装置1a(二点鎖線で示す)を有するユーザが、移動して他の最寄りのゲートウエイ機器2bの通信をするようになることが示されている。その結果、端末装置1aのデータは、ゲートウエイ機器2bにより取得され、サーバ3へ転送される。
各端末装置1は、MACアドレスなどの端末装置1のID情報を含むパケットによりゲートウエイ機器2と通信を行うので、ゲートウエイ機器2は、各端末装置1と個別に通信することができる。
図6では、ゲートウエイ機器2bは端末装置1bとも通信をしているが、ゲートウエイ機器2bが、端末装置1aと通信するようになっても、ゲートウエイ機器2bは、ID情報に基づいて端末装置1aと1bを区別して、端末装置1aと1bと個別に通信して、各々のデータの取得をすることができる。
よって、端末装置1が複数のゲートウエイ機器2と通信可能な所定のエリア内にありさえすれば、いずれかのゲートウエイ機器2が、端末装置1と通信することができる。
以下、端末装置1におけるデータ測定処理と、端末装置1とゲートウエイ機器2間の通信処理について説明する。
(作用)
始めに、端末装置1における測定処理と記録処理について説明する。
(端末装置の測定及び記録処理)
図7は、端末装置1の測定と記録についての処理の流れの例を示すフローチャートである。図7の処理は、CPU31aがROM31bに格納されたプログラムを読み出してRAM31cに展開して実行することにより行われる。
制御部31は、測定処理を実行する(ステップ(以下、Sと略す)1)。測定処理は、センサ部36の各センサからの出力信号を受信するデータ測定部55により行われる。
制御部31は、S1の後、所定時間が経過したかを判定し(S2)、所定時間が経過していなければ(S2:NO)、処理は、S1に戻る。S2の所定時間は、例えば1分である。
所定時間が経過すると(S2:YES)、制御部31は、データ記録処理を実行する(S3)。データ記録処理は、測定データ記録部53bにより行われ、複数のセンサのデータは、メモリ32に記録される。
ここでは、複数のセンサのデータは、1つのレコードとして、レコード番号と関係付けられてメモリ32に格納される。レコード番号は、1つのレコードが追加してメモリ32に記録される度に、1つだけインクリメントされる。
また、各レコードには、時計部34から出力された時刻データが付加される。よって、各レコードは、所定時間間隔の時刻データを含む。
なお、時計部34から出力された時刻データは、各センサのデータ毎に付加するようにしてもよい。
制御部31は、データ測定部55により、1分間、各センサの出力信号を受信して、1分間の活動量、心拍数、紫外線量などの測定データを算出する。算出された、歩数、消費カロリ、脈拍数、紫外線量及び体表温度の各データは、1つのレコードとして時刻データと関連付けられてメモリ32に記憶される。
データ記録処理後、制御部31は、記録したデータの中で未送信データのレコード数が所定数以上になったかを判定し(S4)、未送信データのレコード数が所定数あるいは所定量以上になると、端末装置1が送信すべきデータがあることを示す転送データ存在フラグSFを「1」にセットする(S5)。転送データ存在フラグSFは、内部情報として、メモリ32の所定の記憶領域に書き込まれる。所定数あるいは所定数は、例えば、50である。
すなわち、端末装置1は、送信すべき所定の情報として、未送信データを保持する。そして、端末装置1は、未送信のデータの量が所定量になると、転送データ存在フラグSFを「1」にセットする。
未送信データのレコード数が所定数以上にならなければ(S4:NO)、処理は、S1に戻り、S1からS3の処理が繰り返される。
未送信データのレコード数が所定数以上になると(S4:YES)、メモリ32の所定の記憶領域に転送データ存在フラグSFを「1」にセットした後、処理は、1に戻る。転送データ存在フラグSFは、上述したように端末装置1の内部情報である。
以上のように、制御部31は、記録したデータの中で、未送信データのレコード数が所定数以上になったか否かを常に監視しており、未送信データのレコード数が所定数以上になると転送データ存在フラグを「1」にセットする。
なお、制御部31は、未送信のデータのレコード数を監視し、未送信のデータのレコード数が、所定数未満になると転送データ存在フラグを「0」にセットする処理を別途行っている。
図8は、端末装置1の転送データ存在フラグのリセット処理の流れの例を示すフローチャートである。図8の処理は、転送データ存在フラグSFが「1」のときに、CPU31aがROM31bに格納されたプログラムを読み出してRAM31cに展開して実行することにより行われる。
制御部31は、未送信データのレコード数が所定数未満になったか否かを判定する(S11)。
未送信データのレコード数が所定数未満にならなければ(S11:NO)、制御部31は、何もしない。
未送信データのレコード数が所定数未満になると(S11:YES)、制御部31は、転送データ存在フラグSFを「0」にセットする(S12)。
以上のように、制御部31は、データの記録処理を行いながら、未送信データのレコード数を監視し、そのレコード数が所定数以上になると、転送データ存在フラグSFを「1」にセットし、そのレコード数が所定数未満になると、転送データ存在フラグSFを「0」にセットする。
各端末装置1は、以上の処理を行うことによって、各種データの測定処理と記録処理を行う。
(端末装置1のアドバタイジングパケットの送信処理)
図9は、端末装置1のデータ送信処理の流れの例を示すフローチャートである。
端末装置1の制御部31は、ブルートゥース(登録商標)通信におけるアドバタイジングパケットADPを送信する(S21)。上述したように、アドバタイジングパケットADPは、存在報知信号であり、間欠的にブロードキャスト方式で送信される。
制御部31は、所定の周期でアドバタイジングパケットADPを間欠的に送信するが、送信すべきデータすなわち未送信データの有無を示す情報を含めてアドバタイジングパケットADPを送信する。
アドバタイジングパケットADPは、31バイトのデータからなり、その31バイト中に、送信すべきデータの有無を示す情報としてフラグFが含まれる。フラグFは、端末装置1には送信すべきデータが存在するか否かを示すデータ存在情報であり、上述した内部情報である転送データ存在フラグSFが「1」になっているとき、値が「1」のフラグFがアドバタイジングパケットADPに含められる。
すなわち、存在報知信号であるアドバタイジングパケットADPは、所定の情報が存在することを示すデータ存在情報(フラグF)を組み込み可能である。そして、端末装置1は、所定の情報である未送信データが存在するとき、データ存在情報であるフラグFをアドバタイジングパケットADPに含めて送信する。
本実施形態では、端末装置1は、未送信のデータの量が所定量以上になると、データ存在情報としてのフラグFを、存在報知信号であるアドバタイジングパケットADPに含めて送信する。
また、上述した内部情報である転送データ存在フラグSFが「0」になっているとき、その値が「0」のフラグFがアドバタイジングパケットADPに含められる。
さらに、アドバタイジングパケットADPは、グループを示すUUIDと、MACアドレスなどの端末装置1のIDも含む。
図10は、アドバタイジングパケットの構造を説明するための図である。図10に示すように、アドバタイジングパケットADPは、送信すべきデータの有無を示すフラグF、及びグループを示すUUIDを含む。
上述したように、端末装置1とゲートウエイ機器2間では、MACアドレスなどのID情報も含めて通信が行われているので、端末装置1とゲートウエイ機器2は、お互いの機器を特定することができる。このID情報は、アドバタイジングパケットADPの中には含まれていないが、アドバタイジングパケットADPを含む通信パケット中に含まれる。
アドバタイジングパケットADPが送信されてゲートウエイ機器2において受信されると、ゲートウエイ機器2は、フラグFの値をチェックしてフラグFが「1」であると、通信が必要と判定し、端末装置1との通信を開始して接続モードとなる。ゲートウエイ機器2は、フラグFが「0」であると、通信は必要なしと判定して端末装置1との通信は開始されない。
よって、制御部31は、S21の後、通信のための情報がゲートウエイ機器2から送信された否かにより、接続モードになったか否かを判定する(S22)。
端末装置1がゲートウエイ機器2に対して接続モードになると(S22:YES)、処理は、図12の処理に移行する。
端末装置1が接続モードにならないとき(S22:NO)、制御部31は、所定時間が経過したかを判定する(S23)。S23の所定時間は、例えば1秒である。
所定時間が経過しなければ(S23:NO)、処理は、S22に戻る。所定時間が経過すると(S23:YES)、処理は、S21に戻る。
よって、端末装置1は、アドバタイジングパケットADPを間欠的にブロードキャスト方式で送信し、ゲートウエイ機器2から通信のための接続があるまで、S21の処理を繰り返す。
(ゲートウエイ機器の送受信処理)
図11は、ゲートウエイ機器2の送受信処理の流れの例を示すフローチャートである。
ゲートウエイ機器2の制御部41は、アドバタイジングパケットADPの検出処理を行う(S31)。アドバタイジングパケットADPの検出処理は、一定の周期、例えば2秒周期で実行される。
制御部41は、アドバタイジングパケットADPを検出、すなわち発見したか否かを判定し(S32)、アドバタイジングパケットADPを検出しなければ(S32:NO)、処理はS31へ戻り、アドバタイジングパケットADPの検出処理を繰り返す。
アドバタイジングパケットADPが発見されると(S32:YES)、制御部41は、受信したアドバタイジングパケットADP中のUUIDが、対象UUIDであるか否かを判定する(S33)。対象UUIDは、上述したように、ゲートウエイ機器2が端末装置1のデータを取得する対象として予め設定されたグループ情報である。すなわち、ゲートウエイ機器2は、設定されたグループに属する端末装置1であるかをUUIDにより判定する。
受信したアドバタイジングパケットADP中のUUIDが対象UUIDでなければ(S33:NO)、処理は、S31へ戻る。
受信したアドバタイジングパケットADP中のUUIDが対象UUIDであると(S33:YES)、制御部41は、未送信データの有無を示すフラグFが「1」であるか否かを判定する(S34)。
未送信データの有無を示すフラグFが「1」でなければ(S34:NO)、処理は、S31へ戻る。この場合は、端末装置1は、対象UUIDを有するが、送信すべきデータを有していない場合である。
未送信データの有無を示すフラグFが「1」であると(S34:YES)、ゲートウエイ機器2の制御部41は、端末装置1との一対一の通信状態に遷移し、端末装置1から転送完了レコードTRを取得する転送完了レコードの取得処理を実行する(S35)。ゲートウエイ機器2は、端末装置1との一対一の通信状態に遷移すると、端末装置1との接続モードになる。
転送完了レコードTRは、サーバ3により書き込まれた情報であり、最後に転送されたデータのレコード番号を含み、転送されたデータの範囲あるいは転送された最後のデータを示す情報である。上述したように、周期的に記録された各種センサのデータは、レコード番号が付加されてメモリ32に記憶される。レコード番号が、例えば昇順の番号であれば、転送完了レコードTRは、サーバ3へ転送された端末装置1のデータの最後のレコード番号である。
S35の処理における転送完了レコードTRの取得は、ゲートウエイ機器2が端末装置1へ転送完了レコードTRの送信要求を送信し、その送信要求に対して端末装置1がメモリ32に記録された転送完了レコードTRを読み出して送信することによって行われる。
端末装置1が1回の通信でゲートウエイ機器2へ送信できるデータ量の最大量が予め決まっているときは、その最大送信データ量の範囲内で未送信データが端末装置1からゲートウエイ機器2へ送信される。
制御部41は、転送完了レコードTRに基づいて、端末装置1からの未転送データの受信処理を行う(S36)。
具体的には、制御部41は、転送完了レコードTRが示す転送済みの最後のデータのレコード番号以降のレコード番号のデータから所定数だけデータを送信するように、送信要求コマンドを端末装置1に送信し、端末装置1からデータを取得する。
S36の後、制御部41は、受信したデータをサーバ3へ転送する(S37)。
以上のように、データ転送装置であるゲートウエイ機器2は、転送完了レコードTRを端末装置1から取得し(S35)、その取得した転送完了レコードTRに基づき、未送信のデータを端末装置1から取得して(S36)して、データ管理装置であるサーバ3へ転送する(S37)。特に、ここでは、グループ情報であるUUDIが端末装置1とゲートウエイ機器2において一致したときに、ゲートウエイ機器2は、未送信のデータを端末装置1から取得して(S36)して、データ管理装置であるサーバ3へ転送する。
サーバ3は、受信したデータを記憶装置に登録し、登録が完了すると、転送完了レコードTRをゲートウエイ機器2へ送信する。
制御部41は、サーバ3からの転送完了レコードTRを受信し(S38)、端末装置1へ転送完了レコードTRを転送する(S39)。
すなわち、ゲートウエイ機器2は、サーバ3へ転送済みのデータの範囲を示す転送完了レコードTRを、サーバ3から受信すると(S38)、端末装置1へ転送する(S39)。S39の後、処理は、S31へ戻る。
例えば、S35において得られた転送完了レコードが「50」であるとき、制御部41は、レコード番号が「51」以降のデータを、最大50個の範囲で端末装置1から取得して(S36)、サーバ3へ転送する。ゲートウエイ機器2がその50個のデータを端末装置1から取得してサーバ3へ転送した場合、サーバ3は、転送完了レコードTRとして「100」を算出して保持し、その転送完了レコードTR「100」は、ゲートウエイ機器2を介して端末装置1に転送されてメモリ32に保持される。
なお、端末装置1が最大50個のデータを送信した後に端末装置1の未送信データのレコード数が所定数(S4)を超えている場合は、次の通信時にもフラグFが「1」であるため、ゲートウエイ機器2と端末装置1は通信して、未送信データは、ゲートウエイ機器2により取得される。
以上のように、データ転送装置であるゲートウエイ機器2は、近距離無線通信によりアドバタイジングパケットADPを受信したときに端末装置1が未送信データである所定の情報を有するか否かを判定し(S34)、端末装置1が所定の情報を有する場合、近距離無線通信により所定の情報を端末装置1から取得して(S35)、サーバ3へ転送する(S37)共に、サーバ3が所定の情報を受領したことを示す受領確認信号である転送完了レコードTRを端末装置1へ送信する(S39)。
ここでは、ゲートウエイ機器2は、近距離無線通信により受信したアドバタイジングパケットADPにデータ存在情報としてのフラグFが含まれているとき、端末装置1が所定の情報、すなわち未送信データ、を有していると判定して、近距離無線通信により所定の情報を取得してデータ管理装置であるサーバ3へ転送する。
(端末装置の転送完了レコードの送受信処理)
図12は、端末装置1の転送完了レコードTRの送受信処理の流れの例を示すフローチャートである。
制御部31は、S22において接続モードであると判定されると、ゲートウエイ機器2からの指示に応じて転送完了レコードTRの送信処理を実行する(S41)。
具体的には、端末装置1は、ゲートウエイ機器2から転送完了レコードTRの送信要求を受信すると、メモリ32に格納された転送完了レコードTRを読み出して、ゲートウエイ機器2へ送信する。
S41の処理は、ゲートウエイ機器2からの転送完了レコードTRの送信要求(S25)に応じてブルートゥース(登録商標)制御部53cにより実行されるので、端末装置1が転送完了レコードTRの送信要求を受信しなければ、実行されない。
制御部31は、ゲートウエイ機器2からの指示に応じて未送信データの送信処理を実行する(S42)。
具体的には、端末装置1は、ゲートウエイ機器2から未送信データの送信要求を受信すると、メモリ32に格納された未送信データを読み出して、ゲートウエイ機器2へ送信する。
S42の処理は、ゲートウエイ機器2からの未送信データの送信要求(S36)に応じてブルートゥース(登録商標)制御部53cにより実行されるので、端末装置1が未送信データの送信要求を受信しなければ、実行されない。
なお、端末装置1では、未送信データは、送信されるまで保持されるが、送信済みのデータは消去される。しかし、端末装置1は、送信済みのデータであっても、所定量だけあるいは送信後の所定期間、消去しないで保持するようにしてもよい。
制御部31は、ゲートウエイ機器2からの指示に応じて転送完了レコードTRの受信処理を実行する(S43)。
具体的には、端末装置1は、ゲートウエイ機器2から転送完了レコードTRを受信すると、メモリ32の所定の記録領域に、受信した転送完了レコードTRを書き込む。すなわち、端末装置1は、受領確認信号として、転送された転送完了レコードTRをメモリ32に書き込んで保持する。
S43の処理は、ゲートウエイ機器2からの転送完了レコードTR(S39)を受信してブルートゥース(登録商標)制御部53cにより実行されるので、端末装置1が転送完了レコードTRを受信しなければ、実行されない。
例えば、端末装置1のメモリ32に転送完了レコードTRとして、レコード番号「50」が格納されていれば、S41において転送完了レコードTRとして「50」が送信される。さらに、端末装置1に未送信データがあるとき、ゲートウエイ機器2は、S42において端末装置1から所定数のデータを端末装置1から取得してサーバ3へ転送する。
サーバ3は、端末装置1からのデータを取得して自己の記憶装置に登録すると、登録した最後のレコード番号を転送完了レコードTRとしてゲートウエイ機器2へ送信する。ゲートウエイ機器2は、転送完了レコードTRを端末装置1へ転送して、端末装置1には、S43の処理により、サーバ3に登録されたデータの最後のレコード番号を示す転送完了レコードTRが格納される。
端末装置1に格納された転送完了レコードTRは、次のデータ転送時にゲートウエイ機器2へ送信され、サーバ3へ転送される。
さらに、上述したように、未送信データのレコード数が端末装置1の最大送信データ量以上のときは、端末装置1とゲートウエイ機器2間の次の通信時に、未送信データは端末装置1からゲートウエイ機器2へ送信される。
以上のように、端末装置1は、ユーザの腕に装着され、制御部31は、所定の周期で各センサの出力信号からユーザの生体情報などを取得し、メモリ32に格納する。そして、制御部31は、メモリに格納された各種データをゲートウエイ機器2へ送信するが、未送信データがあるときは、メモリ32の所定の記憶領域に転送データ存在フラグSFをセットしておく。
端末装置1とゲートウエイ機器2は、近距離無線通信により通信可能であるが、端末装置1は、間欠的に存在報知信号(上述したアドバタイジングパケット)をブロードキャスト方式で、フラグFを含めて送信する。
ゲートウエイ機器2は、フラグFが「1」であるときだけ、転送完了レコードTRにより示される未送信データを端末装置1から取得して、サーバ3へ転送する。サーバ3は、端末装置1についての登録した最後のデータ、すなわち転送が完了したデータの最後のデータ、を示す転送完了レコードTRをゲートウエイ機器2を介して端末装置1へ転送する。
端末装置1は、上述したように、サーバ3からの転送完了レコードTRを保持しているので、ゲートウエイ機器2からの転送完了レコードTRの送信要求に応じて直ぐに送信することができる。そして、ゲートウエイ機器2は、転送完了レコードTRに基づいて、直ぐに送信すべきデータを特定して、端末装置1へデータ送信要求を送ることができる。
従って、上述した実施形態によれば、端末装置と、その端末装置から情報を取得してデータ管理装置であるサーバへ転送するデータ転送装置とを含む通信システムにおいて、データ転送装置とデータ管理装置間の通信負荷及びデータ管理装置の処理負荷を低減して、効率良く端末装置のデータをデータ管理装置へ送信できる通信システムを提供することができる。
上述した実施形態の通信システムでは、測定データの管理対象となるユーザとしては、介護施設における高齢者、病院の患者などが想定されるが、端末装置1をペット等の動物に装着してもよい。
さらに、端末装置1は、ロボットなどの移動体でもよく、上述した実施形態の通信システムは、移動体の周囲の温度等のデータの管理にも適用可能である。
また、従来のシステムではゲートウエイ機器2とサーバ3間の通信負荷が高いため、ゲートウエイ機器2の消費電力も多く、ゲートウエイ機器2がバッテリ駆動の場合、バッテリの寿命が短くなってしまうという問題があったが、上述した実施形態によれば、ゲートウエイ機器2のサーバ3との通信負荷を低減できるため、ゲートウエイ機器2のバッテリ寿命も長くなるという効果もある。
さらにまた、上述したデータの転送手順を利用して、所定のイベント情報を簡単にかつ迅速に端末装置1からサーバ3へ転送することができる。
例えば、端末装置1に、図3において点線で示すようなボタン35Aを設け、ユーザがボタン35Aを操作できるようにする。すなわち、端末装置1に、所定の操作のための少なくとも1つの操作部材としてのボタン35Aが設けられる。ここでは、ボタン35Aは、例えば、ユーザが転倒等した等の緊急事態の発生をサーバ3へ連絡するために操作される「SOS」ボタンである。
ユーザがボタン35Aを操作すると、制御部31は、上述した転送データ存在フラグSFを「1」にセットする。すなわち、端末装置1は、ボタン35Aが操作されると、データ存在情報であるフラグFを、存在報知信号であるアドバタイジングパケットADPに含める。
端末装置1がゲートウエイ機器2と近距離無線通信が可能な状態にあると、端末装置1は、上述した測定データに代えて、「SOS」を示す所定の情報をゲートウエイ機器2へ送信する。ゲートウエイ機器2は、サーバ3へインターネットを介して送信するため、サーバ3の管理者に直ぐに告知して、その管理者は、ユーザのSOSなどに対して迅速に対応できるという効果も生じる。
さらになお、上述した実施形態では、端末装置1の測定データは、歩数、消費カロリ、脈拍、紫外線量及び体表面温度であるが、加速度センサの出力信号から活動量などのデータも算出して求めるようにしてもよい。
また、上述した実施形態においては、端末装置1とゲートウエイ機器2間の近距離無線通信は、ブルートゥース(登録商標)による通信であるが、他の近距離無線通信を用いてもよい。
さらにまた、上述した実施形態においては、ゲートウエイ機器2とサーバ3間の無線通信は、セルラーフォンのための無線電話通信であるが、WiFi、900MHz帯の近距離無線通信を用いてもよい。
本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変えない範囲において、種々の変更、改変等が可能である。
1、1a、1b 端末装置、2、2a、2b ゲートウエイ機器、3 サーバ、4 ネットワーク、11 本体部、12 装着部、12a、12b バンド、13、14 留め具、21 本体、22 表示ランプ部、23 操作ボタン、31 制御部、32 メモリ、33 無線通信部、34 時計部、35 操作表示部、35A ボタン、35a 表示器、35b 操作ボタン、36 センサ部、36a 加速度センサ、36b 温度センサ、36c 脈波センサ、36d 紫外線センサ、36e バッテリ電圧測定回路、37 バッテリ、41 制御部、42 メモリ、43、44 無線通信部、45 操作表示部、46 バッテリ、51 ソフトウエア、52 全体制御部、52a 初期化部、52b 動作設定部、53 通信部、53a 記録/通信制御部、53b 測定データ記録部、53c ブルートゥース(登録商標)制御部、54 ユーザインターフェース(UI)部、54a 制御部、54b 表示制御部、54c ボタン制御部、55 データ測定部、55a 歩数/カロリ算出部、55b 脈波センサ利得制御部、55c 脈拍算出部、55d バッテリ残量算出部、55e 紫外線量算出部、55f 体表温度算出部。

Claims (5)

  1. 少なくとも1つのセンサを有する装置であって、存在報知信号を間欠的に近距離無線通信によりブロードキャスト方式で送信すると共に、送信すべき所定の情報を保持し、前記所定の情報は、前記少なくとも1つのセンサにより測定された測定データであって、かつデータ管理装置へ未送信のデータである、端末装置と、
    前記近距離無線通信により前記存在報知信号を受信したときに前記端末装置が前記所定の情報を有するか否かを判定し、前記端末装置が前記所定の情報を有する場合、前記近距離無線通信により前記所定の情報を前記端末装置から取得して前記データ管理装置へ転送すると共に前記データ管理装置が前記所定の情報を受領したことを示す受領確認信号を前記端末装置へ送信するデータ転送装置と、
    を有し、
    前記存在報知信号は、前記所定の情報が存在することを示すデータ存在情報を組み込み可能であり、
    前記端末装置は、前記所定の情報が存在するとき、前記データ存在情報を前記存在報知信号に含めて送信し、
    前記データ転送装置は、前記近距離無線通信により受信した前記存在報知信号に前記データ存在情報が含まれているとき、前記端末装置が前記所定の情報を有していると判定して、前記近距離無線通信により前記所定の情報を取得して前記データ管理装置へ転送すると共に、前記受領確認信号として、前記データ管理装置へ転送済みのデータの範囲を示す転送完了レコードを、前記データ管理装置から受信すると前記端末装置へ転送し、
    前記端末装置は、前記受領確認信号として、転送された前記転送完了レコードを保持し、
    前記データ転送装置は、前記転送完了レコードを前記端末装置から取得し、その取得した前記転送完了レコードに基づき、前記未送信のデータを前記端末装置から取得して前記データ管理装置へ転送する、
    ことを特徴とする通信システム。
  2. 前記端末装置は、前記未送信のデータの量が所定量以上になると、前記データ存在情報を前記存在報知信号に含める、ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  3. 前記端末装置は、少なくとも1つの操作部材を有し、
    前記端末装置は、前記操作部材が操作されると、前記データ存在情報を前記存在報知信号に含める、ことを特徴とする請求項1に記載の通信システム。
  4. 存在報知信号を間欠的に近距離無線通信によりブロードキャスト方式で送信すると共に、送信すべき所定の情報を保持する端末装置と、
    前記近距離無線通信により前記存在報知信号を受信したときに前記端末装置が前記所定の情報を有するか否かを判定し、前記端末装置が前記所定の情報を有する場合、前記近距離無線通信により前記所定の情報を前記端末装置から取得してデータ管理装置へ転送すると共に前記データ管理装置が前記所定の情報を受領したことを示す受領確認信号を前記端末装置へ送信するデータ転送装置と、
    を有し、
    前記存在報知信号は、グループ情報を含み、
    前記データ転送装置は、前記グループ情報が、所定のグループ情報と一致するとき、前記所定の情報を前記端末装置から取得して前記データ管理装置へ転送する、ことを特徴とする通信システム。
  5. 前記近距離無線通信は、ブルートゥース(登録商標)規格に応じた通信であり、
    前記存在報知信号は、前記ブルートゥース(登録商標)におけるアドバタイジングパケットである、ことを特徴とする請求項1又は4に記載の通信システム。
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