JP7042968B2 - 電動機、送風機、空気調和装置および電動機の製造方法 - Google Patents

電動機、送風機、空気調和装置および電動機の製造方法 Download PDF

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Description

本開示は、電動機、送風機、空気調和装置および電動機の製造方法に関する。
電動機は、駆動時に発生する熱を外部に放出するため、ヒートシンク等の放熱部材を備えている。放熱部材は、圧入またはネジ止め等により、電動機のステータに固定される(例えば、特許文献1参照)。
国際公開第2017/168728号(図1参照)
しかしながら、従来の構成では、電動機と放熱部材との間の接触熱抵抗のため、放熱性の向上に限界がある。
本開示は、上記の課題を解決するためになされたものであり、電動機の放熱性を向上することを目的とする。
本開示による電動機は、ロータと、ステータと、ステータに取り付けられた回路基板と、回路基板に対してステータと反対の側に設けられた放熱部材と、放熱部材の少なくとも一部とステータと回路基板とを覆う樹脂部とを備える。放熱部材は、穴部または凹部を有する、第1の位置決め部を備える。樹脂部は、ロータの回転軸の方向において第1の位置決め部と重なり合う位置に、穴部または凹部を有する、第2の位置決め部を備える。
本開示によれば、ステータまたは回路基板で発生した熱を、樹脂部および放熱部材を介して放出することができ、放熱性を向上することができる。
実施の形態1の電動機を示す部分断面図である。 実施の形態1の電動機のロータを示す断面図である。 実施の形態1のモールドステータを示す断面図である。 実施の形態1のステータを示す平面図(A)および側面図(B)である。 実施の形態1のステータ、回路基板および基板押さえ部材を示す平面図(A)および側面図(B)である。 実施の形態1のステータ、回路基板、基板押さえ部材および放熱部材を示す側面図である。 実施の形態1のモールドステータを示す平面図(A)および側面図(B)である。 実施の形態1の電動機の製造工程で用いる金型を示す断面図である。 実施の形態1の電動機の製造工程を示すフローチャートである。 実施の形態2の電動機のステータおよび放熱部材を示す側面図である。 実施の形態2の電動機を示す平面図である。 実施の形態3の電動機のモールドステータを示す断面図である。 実施の形態3の電動機のモールドステータの一部を拡大して示す断面図である。 実施の形態4の電動機のロータを示す断面図である。 各実施の形態の電動機が適用可能な空気調和装置を示す図(A)および室外機を示す断面図(B)である。
以下、各実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。なお、この実施の形態により本開示が限定されるものではない。
実施の形態1.
<電動機1の構成>
図1は、実施の形態1における電動機1を示す部分断面図である。電動機1は、例えば空気調和装置の送風機に用いられ、インバータで駆動されるブラシレスDCモータである。
電動機1は、シャフト11を有するロータ2と、モールドステータ4とを有する。モールドステータ4は、ロータ2を囲む環状のステータ5と、回路基板6と、放熱部材3と、これらを覆う樹脂部としてのモールド樹脂部40とを有する。シャフト11は、ロータ2の回転軸である。
以下の説明では、シャフト11の中心軸線である軸線C1の方向を、「軸方向」と称する。また、シャフト11の軸線C1を中心とする周方向(図2等に矢印R1で示す)を、「周方向」と称する。シャフト11の軸線C1を中心とする半径方向を、「径方向」と称する。
シャフト11は、モールドステータ4から図1における左側に突出しており、その突出部に形成された取付け部11aには、例えば送風機の羽根車505(図15(A))が取り付けられる。そのため、シャフト11の突出側(図1における左側)を「負荷側」と称し、反対側(図1における右側)を「反負荷側」と称する。
<ロータ2の構成>
図2は、ロータ2を示す断面図である。図2に示すように、ロータ2は、シャフト11と、シャフト11の径方向外側に配置されたロータコア21と、ロータコア21に埋め込まれた複数のマグネット23と、シャフト11とロータコア21との間に設けられた樹脂部25とを有する。
ロータコア21は、軸線C1を中心とする環状の部材であり、シャフト11の径方向外側に設けられている。ロータコア21は、複数の積層要素を軸方向に積層し、カシメ、溶接または接着によって軸方向に固定したものである。積層要素は、例えば電磁鋼板であり、板厚は0.1mm~0.7mmである。
ロータコア21は、複数の磁石挿入孔22を有する。磁石挿入孔22は、周方向に等間隔で、且つ軸線C1から等距離に配置されている。磁石挿入孔22の数は、ここでは5である。
磁石挿入孔22は、その周方向中心を通る径方向の直線に直交する方向に、直線状に延在している。なお、磁石挿入孔22は、周方向中心が軸線C1側に突出するV字形状を有していてもよい。
磁石挿入孔22の周方向両側には、空隙部であるフラックスバリア27が形成されている。フラックスバリア27とロータコア21の外周との間には、薄肉部が形成されている。薄肉部の厚さは、隣り合う磁極間の漏れ磁束を抑制するため、例えば、電磁鋼板の板厚と同等に設定されている。
各磁石挿入孔22には、永久磁石であるマグネット23が挿入されている。マグネット23は、例えば、ネオジウム(Nd)、鉄(Fe)およびホウ素(B)を含む希土類磁石で構成される。マグネット23は、メインマグネットとも称する。
5つのマグネット23は、径方向外側に、互いに同一の磁極を有する。ロータコア21において、周方向に隣り合うマグネット23の間の領域には、マグネット23とは反対の磁極が形成される。
そのため、ロータ2には、マグネット23で構成された5つの磁石磁極P1と、ロータコア21で構成された5つの仮想磁極P2とが周方向に交互に配列される。このようなロータ2は、コンシクエントポール型のロータと称される。
以下では、単に「磁極」という場合、磁石磁極P1と仮想磁極P2の両方を含むものとする。ロータ2の極数は、10である。ロータ2の磁極P1,P2は、周方向に等角度間隔に配置される。磁石磁極P1と仮想磁極P2との間は、極間Mとなる。
ロータコア21の外周は、軸方向に直交する断面において、いわゆる花丸形状を有する。言い換えると、ロータコア21の外周は、磁極P1,P2のそれぞれの極中心で外径が最大となり、極間Mで外径が最小となり、極中心から極間Mまでが弧状となる。ロータコア21の外周は、花丸形状に限らず、円形状であってもよい。
ここではロータ2の極数を10としたが、極数は4以上の偶数であればよい。また、ここでは1つの磁石挿入孔22に1つのマグネット23を配置しているが、1つの磁石挿入孔22に2つ以上のマグネット23を配置してもよい。
シャフト11とロータコア21との間には、非磁性の樹脂部25が設けられている。樹脂部25は、シャフト11とロータコア21とを互いに離間させた状態で保持する。樹脂部25は、望ましくはポリブチレンテレフタレート(PBT)等の熱可塑性樹脂で構成される。
樹脂部25は、シャフト11に固定される環状の内筒部25aと、ロータコア21の内周に固定される環状の外筒部25cと、内筒部25aと外筒部25cとを連結する複数のリブ25bとを備えている。リブ25bは、周方向に等間隔に配置されている。リブ25bの数は、例えば極数の半分であり、ここでは5である。
樹脂部25の内筒部25aの内側には、シャフト11が固定されている。リブ25bは、周方向に等間隔で配置され、内筒部25aから径方向外側に放射状に延在している。周方向に隣り合うリブ25b間には、空洞部26が形成される。ここでは、リブ25bの数が極数の半分であり、リブ25bの周方向位置が仮想磁極P2の極中心と一致しているが、このような数および配置に限定されるものではない。
図1に示すように、軸方向においてロータコア21に対向するように、センサマグネット24が配置されている。センサマグネット24は、樹脂部25によって保持されている。センサマグネット24の磁界は、回路基板6に実装された磁気センサによって検出され、これによりロータ2の周方向における位置、すなわち回転位置が検出される。
<モールドステータ4の構成>
図3は、モールドステータ4を示す断面図である。モールドステータ4は、上記の通り、ステータ5と、回路基板6と、放熱部材3と、モールド樹脂部40とを有する。ステータ5は、ステータコア51と、ステータコア51に設けられた絶縁部52と、絶縁部52を介してステータコア51に巻き付けられたコイル53とを有する。
ステータコア51は、複数の積層要素を軸方向に積層し、カシメ、溶接または接着等によって一体に固定したものである。積層要素は、例えば電磁鋼板であり、厚さは0.1mm~0.7mmである。
モールド樹脂部40は、BMC(バルクモールディングコンパウンド)等の熱硬化性樹脂で形成される。モールド樹脂部40は、反負荷側に軸受支持部41を有し、負荷側に開口部42を有する。ロータ2(図1)は、開口部42からモールドステータ4の内部の中空部分に挿入される。
図1に戻り、モールド樹脂部40の開口部42には、金属製のブラケット15が取り付けられている。このブラケット15には、シャフト11を支持する一方の軸受12が保持される。また、ブラケット15の外側には、水等の侵入を防止するためのキャップ14が取り付けられている。モールド樹脂部40の軸受支持部41は、円筒状の内周面を有し、この内周面には、シャフト11を支持するもう一方の軸受13が保持される。
図4(A)は、ステータ5を示す平面図である。図4(B)は、ステータ5を示す側面図である。ステータコア51は、軸線C1を中心とする環状のヨーク51aと、ヨーク51aから径方向内側に延在する複数のティース51bとを有する。ティース51bの数は、ここでは12であるが、これに限定されるものではない。図4(A)では、2つのティース51bを破線で示している。
コイル53は、例えばマグネットワイヤであり、絶縁部52を介してティース51bの周囲に巻き付けられる。絶縁部52は、例えばPBT(ポリブチレンテレフタレート)等の熱可塑性樹脂で形成されている。絶縁部52は、熱可塑性樹脂をステータコア51と一体成形するか、あるいは熱可塑性樹脂の成形体をステータコア51に組み付けることによって形成される。
絶縁部52は、コイル53の径方向内側および径方向外側にそれぞれ壁部を有し、コイル53を径方向両側からガイドする。絶縁部52には、複数の端子57が取り付けられている。コイル53の端部は、例えばヒュージング(熱かしめ)または半田等により、端子57に接続される。
絶縁部52には、また、回路基板6を固定するための複数の突起56が設けられている。突起56は、回路基板6に形成された取付け穴に挿通される。
図1に戻り、ステータ5に対して軸方向の一方の側、ここでは反負荷側には、回路基板6が配置されている。回路基板6は、電動機1を駆動するためのパワートランジスタ等の駆動回路61が実装されたプリント基板であり、リード線63が配線されている。回路基板6のリード線63は、モールド樹脂部40の外周部分に取り付けられたリード線口出し部品62から、電動機1の外部に引き出される。
図5(A)は、ステータ5、回路基板6および基板押さえ部材7を示す平面図である。図5(B)は、ステータ5、回路基板6および基板押さえ部材7を示す側面図である。回路基板6は、その板面が軸方向に直交するように配置されている。回路基板6の径方向中央部には、軸受13(図1)の収容スペースを確保するための開口部6cが形成されている。回路基板6の外周部分に、上述したリード線口出し部品62が取り付けられている。
回路基板6に対してステータ5と反対側には、支持部材としての基板押さえ部材7が設けられている。基板押さえ部材7は、モールド成形時に回路基板6の変形を抑えるために設けられ、例えばPBT等の樹脂で構成される。
基板押さえ部材7は、回路基板6の外周に沿って延在するリブ71と、回路基板6の開口部6cに沿って延在するリブ72と、これらのリブ71,72を連結するリブ73とを有し、骨組状に形成されている。但し、基板押さえ部材7の形状は、このような形状に限定されるものではない。
基板押さえ部材7は、絶縁部52の突起56を挿通させる取付け穴76を有する。突起56は、取付け穴76から軸方向に突出する。突起56の突出した先端を熱溶着または超音波溶着することにより、回路基板6および基板押さえ部材7がステータ5に固定される。
基板押さえ部材7は、ステータ5と反対の側に突出する複数の凸部75を有する。凸部75は、リブ71,72,73のそれぞれに形成され、基板押さえ部材7の全体に分散して配置されている。凸部75は、放熱部材3を支持する支持部である。
図6は、ステータ5、回路基板6、基板押さえ部材7および放熱部材3を示す側面図である。放熱部材3は、基板押さえ部材7の凸部75によって支持されている。放熱部材3は、ヒートシンクであり、例えばアルミニウム等の金属で構成される。
放熱部材3は、支持板部31と、脚部32と、フィン35とを有する。支持板部31は、基板押さえ部材7の凸部75に支持される板状部分であり、その板面は軸方向に直交している。脚部32は、支持板部31の外周から径方向外側に延在している。フィン35は、支持板部31のステータ5と反対側に形成されている。
図3に示すように、放熱部材3の一部と、ステータ5と、回路基板6と、基板押さえ部材7とは、モールド樹脂部40によって覆われており、モールドステータ4が構成される。なお、基板押さえ部材7は、図3では省略されている。
放熱部材3は、支持板部31の外周部およびフィン35を残して、モールド樹脂部40に覆われる。モールド樹脂部40から露出する支持板部31の外周部を、フランジ部31aと称する。
また、支持板部31の径方向内側には、軸受13(図1)および軸受支持部41を収容するため、ステータ5から軸方向に離れる方向(図3における上方)に突出する円筒部36が形成されている。
放熱部材3のうち、フィン35およびフランジ部31aは、モールド樹脂部40から露出する露出部を構成する。一方、放熱部材3のうち、フランジ部31aを除く支持板部31、脚部32、および円筒部36は、モールド樹脂部40に覆われる埋没部を構成する。
図7(A)および(B)は、モールドステータ4を示す平面図および側面図である。図7(A)に示すように、放熱部材3のフィン35は、軸線C1に直交する方向(図7(A)における左右方向)に複数配列されている。それぞれのフィン35は、配列方向に直交する方向(図7(A)における上下方向)に長さを有し、軸方向に高さを有する。
支持板部31の一部であるフランジ部31aは、これらのフィン35を径方向外側から囲むように円環状に延在している。
支持板部31の径方向外側には、脚部32が延在している。脚部32は、軸線C1を中心として等間隔に複数形成されている。ここでは、4つの脚部32が、軸線C1を中心として90度間隔に形成されている。但し、脚部32の数は4つに限らず、1つ以上であればよい。
脚部32の径方向外側の先端部33は、図6に示したように軸線C1に直交する面内で延在し、モールド樹脂部40に覆われている。脚部32の先端部33には、第1の位置決め部としての凹部34が形成されている。凹部34は、モールド成形時に金型の位置決めピン209(図8)に係合する部分である。
凹部34の内周面は、軸方向に平行な面である。凹部34の内周面が位置決めピン209に当接することにより、放熱部材3の周方向の位置が決定される。また、凹部34は、電動機1を固定するネジを挿通する挿通孔としても利用される。
凹部34の形状は、ここでは径方向外側に向かって開いた半円形であるが、半円形に限定されるものではない。また、凹部34の代わりに、穴部を形成してもよい。
モールド樹脂部40は、ステータ5、回路基板6、基板押さえ部材7および放熱部材3を覆い、放熱部材3のフィン35およびフランジ部31aのみを露出させる。モールド樹脂部40は、放熱部材3の脚部32に対応する位置に、取り付け脚45を有する。ここでは、4つの取り付け脚45が、軸線C1を中心として90度間隔に形成されている。但し、取り付け脚45の数は4つに限らず、1つ以上であればよい。
取り付け脚45には、第2の位置決め部としての穴部46が形成されている。この穴部46は、軸方向において放熱部材3の凹部34と重なり合う位置に形成されている。穴部46は、モールド成形時に金型の位置決めピンがあった場所に樹脂が流れ込まないことによって形成される。また、穴部46は、電動機1を固定するネジを挿通する挿通孔としても利用される。
穴部46の形状は、ここでは円形であるが、円形に限定されるものではない。また、穴部46の代わりに、凹部を形成してもよい。
<電動機1の製造方法>
次に、電動機1の製造工程について説明する。図8は、電動機1の製造工程で用いる金型200を示す断面図である。金型200は、開閉可能な上金型201と下金型202とを備え、両者の間にキャビティ204が形成される。下金型202には、キャビティ204に樹脂を注入する流路であるゲート208が形成されている。
上金型201には、放熱部材3を収容する放熱部材収容部203が形成されている。また、上金型201には、放熱部材3のフランジ部31aに当接する当接面210が形成されている。上金型201の当接面210が放熱部材3のフランジ部31aに当接することにより、放熱部材3のフィン35の周囲に樹脂が流れ込まないようにしている。
下金型202には、キャビティ204内に突出する円柱状の中芯205が形成されている。中芯205は、ステータコア51の内側に係合する部分である。中芯205の下端部には、中芯205よりも径方向外側に張り出した大径部206が形成されている。この大径部206は、モールドステータ4の開口部42(図3)に対応する部分である。
下金型202には、放熱部材3の凹部34に係合する位置決め部材としての位置決めピン209が設けられている。位置決めピン209は、キャビティ204内で軸方向に延在している。
図9は、電動機1の製造工程を示すフローチャートである。まず、複数の積層要素を軸方向に積層し、カシメ等によって一体に固定して、ステータコア51を形成する(ステップS101)。次に、ステータコア51に絶縁部52を取り付けるか、または一体に成形する(ステップS102)。さらに、ステータコア51に絶縁部52を介してコイル53を巻き付ける(ステップS103)。これにより、ステータ5が形成される。
次に、ステータ5に回路基板6および基板押さえ部材7を取り付ける(ステップS104)。このとき、ステータ5の絶縁部52の突起56(図5(B))を、回路基板6の取付け穴および基板押さえ部材7の取付け穴76に挿通し、突起56の先端を熱溶着等することにより、回路基板6および基板押さえ部材7をステータ5に固定する。
次に、ステータ5上の基板押さえ部材7上に放熱部材3を取り付ける(ステップS105)。放熱部材3は、基板押さえ部材7の凸部75に乗った状態で支持される。これにより、ステータ5、回路基板6、基板押さえ部材7および放熱部材3からなるステータ組立体50(図6)が得られる。
次に、このステータ組立体50を金型200内に設置して、モールド成形を行う(ステップS106)。
具体的には、まず、金型200の上金型201を上方に移動させてキャビティ204を開放し、キャビティ204内にステータ組立体50を設置する。このとき、金型200の位置決めピン209を、放熱部材3の凹部34に係合させることにより、ステータ組立体50をキャビティ204内で位置決めする。
放熱部材3の凹部34は周方向に等間隔に複数形成されているため、キャビティ204内でステータ組立体50の周方向位置を複数通りに変えることができる。リード線口出し部品62の一部およびリード線63の一部は、キャビティ204の外部に突出する。
キャビティ204内にステータ組立体50を設置したのち、上金型201を下方に移動してキャビティ204を閉じ、溶融状態のモールド樹脂をゲート208からキャビティ204に注入する。キャビティ204に注入されたモールド樹脂は、ステータ組立体50を覆う。
モールド樹脂として熱硬化性樹脂を用いた場合には、キャビティ204にモールド樹脂を注入したのち、金型200を加熱することにより、キャビティ204内のモールド樹脂を硬化させる。これにより、ステータ組立体50をモールド樹脂部40で覆ったモールドステータ4が形成される。
なお、モールドステータ4のモールド樹脂部40では、位置決めピン209があった部分に樹脂が流れ込まないため、穴部46が形成される。モールド樹脂部40の穴部46と、放熱部材3の凹部34とは、軸方向に重なり合う位置関係にある。
ステップS101~S106とは別に、ロータ2を形成する。すなわち、複数の積層要素を軸方向に積層し、カシメ等によって一体に固定してロータコア21を形成し、磁石挿入孔22にマグネット23を挿入する。さらに、シャフト11、ロータコア21、マグネット23およびセンサマグネット24を、樹脂部25となる樹脂で一体成形する。これにより、ロータ2が形成される。
その後、ロータ2のシャフト11に軸受12,13を取り付け、モールドステータ4の開口部42から、ステータ5の内側部分に挿入する(ステップS107)。また、ブラケット15をモールドステータ4の開口部42に取り付け、ブラケット15の外側にキャップ14を取り付ける。これにより、電動機1が完成する。
<作用>
放熱部材3は、回路基板6の駆動回路61およびコイル53で発生した熱を、電動機1の外部に効率よく放出し、電動機1の温度上昇を抑制する作用を奏する。放熱部材3がモールド樹脂部40で覆われるため、放熱部材3をモールドステータ4に外側から取り付けた場合と比較して、モールド樹脂部40と放熱部材3との接触熱抵抗を低減することができ、放熱性を高めることができる。
また、放熱部材3をアルミニウムのダイキャスト品で構成した場合には、放熱部材3の表面の凹凸が大きくなる傾向がある。そのため、放熱部材3をモールドステータ4に外側から取り付けると、モールド樹脂部40と放熱部材3との間に空洞部ができやすく、放熱性が低下する。放熱部材3の表面の凹凸を研磨によって低減することはできるが、工程数が増加する。
ここでは、放熱部材3を覆うようにモールド樹脂部40が設けられるため、放熱部材3の表面の凹凸にも樹脂が入り込む。そのため、モールド樹脂部40と放熱部材3との間の空洞部を少なくし、放熱性を向上することができる。
モールド樹脂部40が放熱部材3を完全に覆うようにした場合でも、ある程度の放熱効果は得られる。しかしながら、モールド樹脂部40が放熱部材3のフィン35を外部に露出させることにより、フィン35から外部に熱が効果的に放出され、放熱効果をさらに高めることができる。
また、放熱部材3は、フィン35の外周側にフランジ部31aを有するため、金型200の当接面210でフランジ部31aを押さえてモールド成形を行うことで、フィン35がモールド樹脂部40から外部に露出した構成を得ることができる。
また、放熱部材3をモールドステータ4の成形後に取り付ける場合、放熱部材3を固定するためのネジ止め、圧入等の工程が必要になり、製造工程の工程数が増加する。これに対し、上記のように放熱部材3がステータ5と共に樹脂でモールド成形される場合には、モールド成形工程で放熱部材3が固定されるため、ネジ止め、圧入等の工程が不要になり、工程数を少なくすることができる。
また、基板押さえ部材7で放熱部材3を支持するため、基板押さえ部材7の凸部75の高さ調整によって、放熱部材3の高さ、すなわち回路基板6と放熱部材3との距離を調整することができる。
また、基板押さえ部材7を、放熱部材3を構成するアルミニウムより変形し易い樹脂で構成することにより、放熱部材3の寸法誤差を基板押さえ部材7の変形によって吸収することができる。
また、放熱部材3の凹部34が周方向に等間隔に配置されているため、金型200の位置決めピン209を凹部34に係合させることで、金型200内でステータ組立体50を位置決めすることができる。
また、放熱部材3の凹部34は、モールド樹脂部40の取り付け脚45に対応する位置に形成されているため、放熱部材3の凹部34とモールド樹脂部40の穴部46を、電動機1を送風機等のフレームに固定するための取り付け穴としても利用することができる。
なお、放熱部材3の凹部34およびモールド樹脂部40の穴部46の形状は任意であるが、金型200の位置決めピン209の形状と、電動機1の取り付け穴としての利用形態を考慮すると、凹部34は半円形が望ましく、穴部46は円形が望ましい。
<実施の形態の効果>
以上説明したように、実施の形態1の電動機1は、ロータ2と、ステータ5と、ステータ5に取り付けられた回路基板6と、回路基板6に対してステータ5と反対側に配置された放熱部材3と、放熱部材3の少なくとも一部とステータ5と回路基板6とを覆うモールド樹脂部40とを有する。そのため、ステータ5または回路基板6で発生した熱をモールド樹脂部40および放熱部材3を介して外部に放出することができ、放熱性を高めることができる。
また、基板押さえ部材7が放熱部材3を支持するため、モールド成形時の回路基板6の変形防止と放熱部材3の支持とを共通の部材で行うことができる。また、基板押さえ部材7の凸部75の高さを調整することにより、回路基板6と放熱部材3との距離を調整することができる。
また、放熱部材3が、モールド樹脂部40に覆われる支持板部31(フランジ部31aを除く)と、モールド樹脂部40から露出するフィン35とを有するため、回路基板6およびコイル53で発生した熱を効率よく放熱部材3に伝達し、フィン35から外部に放出することができる。
また、放熱部材3のフランジ部31aがモールド樹脂部40から露出しているため、成形工程において、フランジ部31aを金型200の当接面210で押さえ、フィン35をモールド樹脂部40から露出させることができる。
また、放熱部材3が、第1の位置決め部としての凹部34を有し、モールド樹脂部40が、軸方向において凹部34と重なり合う位置に、第2の位置決め部としての穴部46を有するため、金型200の位置決めピン209と凹部34とを係合させ、金型200内でステータ組立体50を位置決めすることができる。
特に、凹部34が軸線に平行な面を有するため、金型200内でステータ組立体50を周方向に位置決めすることができる。
また、凹部34および穴部46が、いずれも周方向に等間隔に複数形成されているため、金型200内でステータ組立体50の周方向位置を複数通りに変えることができる。
また、モールド樹脂部40が取り付け脚45を有し、この取り付け脚45に穴部46が形成されているため、成形工程で形成された穴部46を取付け穴として利用することができる。
また、ロータ2はコンシクエントポール型であり、非コンシクエントポール型のロータ2A(図14参照)と比較してマグネット23の数が半分であるため、高磁力の希土類磁石からなるマグネット23のサイズを大きくすることができる。これにより、マグネット23の磁力を大きくすると共に加工費を低減することができる。すなわち、製造コストを低減しながら、電動機1の高出力化および小型化を実現することができる。
また、電動機1の高出力化に伴い、電動機1で発生する熱も増加するが、放熱部材3によって電動機1の熱を効率よく外部に放熱することができるため、電動機1の加熱を抑制することができる。
実施の形態2.
次に、実施の形態2について説明する。図10は、実施の形態2の電動機のステータ5および放熱部材8を示す側面図である。上述した実施の形態1の放熱部材3は、支持板部31、脚部32、フィン35および円筒部36を備えたヒートシンクとして構成されていた。これに対し、この実施の形態2の放熱部材8は、図10に示すように、板状の放熱板として構成されている。
また、上述した実施の形態1の放熱部材3は、基板押さえ部材7によって支持されていた。これに対し、この実施の形態2の放熱部材8は、ステータ5の絶縁部52に設けられた突起部58によって支持されている。
図10に示すように、ステータ5の絶縁部52には、軸方向に突出する複数の突起部58が取り付けられている。各突起部58は、放熱部材8のステータ5側の下面8aに当接して、放熱部材8を支持する。突起部58は、軸方向に直交する面内において複数箇所に分散して配置されている。放熱部材8を安定した状態で支持することができれば、突起部58の配置は任意である。
突起部58は、PBTで構成される絶縁部52に一体形成されてもよいし、別部材として絶縁部52に取り付けてもよい。
実施の形態1で説明した回路基板6は、図10では破線で示している。突起部58は、回路基板6の内周側または外周側を通って放熱部材8側に突出する。また、回路基板6に、突起部58を通過させる開口部を設けてもよい。
図11は、実施の形態2の電動機1Aを示す平面図である。放熱部材8は、径方向中央部に、軸受支持部41(図3)の収容スペースを確保するための開口部83を有する。
放熱部材8の外周81には、凹部84が形成されている。凹部84は、モールド成形時に金型の位置決めピンに係合する部分である。凹部84の内周面は、軸方向に平行な面である。凹部84の内周面が位置決めピンに当接することにより、放熱部材8の周方向の位置が決定される。
凹部84の形状は、ここでは径方向外側に向かって開いた半円形であるが、半円形に限定されるものではない。また、凹部84の代わりに、穴部を形成してもよい。
放熱部材8の凹部84は、周方向に等間隔に複数形成されている。ここでは、2つの凹部84が軸線C1を中心として180度間隔に形成されている。
なお、図11に示した放熱部材8の外周81は、モールド樹脂部40の取り付け脚45に対応する部分82が外周側に凸形状となっているが、このような形状に限定されるものではなく、外周81が円環状であってもよい。
モールド樹脂部40の構成は、実施の形態1と同様であるが、放熱部材8の凹部84に対応する位置に、凹部47を有する。この凹部47は、金型200の位置決めピンがあった場所に樹脂が流れ込まないことによって形成される部分である。
放熱部材8の下面8a側は、モールド樹脂部40によって覆われる。そのため、モールド樹脂部40の熱は放熱部材8に伝達されやすい。また、放熱部材8の上面8bは、モールド樹脂部40から露出する。そのため、放熱部材8から外部に熱が放出されやすい。
実施の形態2の電動機1Aは、上述した点を除き、実施の形態1の電動機1と同様に構成されている。
以上説明したように、実施の形態2の電動機1Aは、放熱部材8と、この放熱部材8の少なくとも一部を覆うモールド樹脂部40とを有するため、実施の形態1の電動機1と同様、放熱性を高めることができる。また、放熱部材8が板状であるため、電動機1の構成を簡単にし、製造コストを低減することができる。
また、放熱部材8がステータ5の突起部58によって支持されるため、部品点数を少なくすることができ、製造コストをさらに低減することができる。
なお、この実施の形態2の放熱部材8を、実施の形態1で説明したように基板押さえ部材7で支持しても良い。また、実施の形態1の放熱部材3を、実施の形態2で説明したステータ5の突起部58で支持してもよい。
実施の形態3.
次に、実施の形態3について説明する。図12は、実施の形態3の電動機のモールドステータ4を示す断面図である。この実施の形態3の電動機では、放熱部材3と回路基板6との間に、放熱シート9が配置されている。放熱シート9は、モールド樹脂部40よりも熱伝導率の高い樹脂、例えばシリコーン樹脂で構成されている。
放熱シート9は、ここでは、放熱部材3の支持板部31と回路基板6との間に配置されている。なお、図12では省略するが、放熱部材3と回路基板6との間には、実施の形態1で説明した基板押さえ部材7(図5(A))が配置されている。基板押さえ部材7は、複数のリブを組み合わせた骨組み状であるため、リブ間の空間を利用して、放熱部材3と回路基板6との間に放熱シート9を配置することができる。
図13は、放熱部材3と放熱シート9と回路基板6とを含む部分を拡大して示す図である。回路基板6は、ステータ5側の第1の面6aと、その反対面である第2の面6bとを有する。回路基板6の第1の面6aには、駆動回路61等の素子65が半田付けにより実装されている。
放熱シート9は、ステータ5側の第1の面9aと、その反対面である第2の面9bとを有する。放熱シート9の第1の面9aは、回路基板6の第2の面6bに接する。放熱シート9の第2の面9bは、放熱部材3の支持板部31に接する。
また、回路基板6の素子65の半田付け部分に対応する位置には、第1の面6aから第2の面6bに達する貫通孔66が形成されている。貫通孔66の内部には、銅等の熱伝導部材68が配置されている。すなわち、熱伝導部材68は、素子65および放熱シート9の両方に接している。
電動機の製造工程では、放熱部材3に放熱シート9を貼り付け、ステータ5、回路基板6および基板押さえ部材7と共に金型200(図8)に設置して、モールド成形を行う。これにより、放熱部材3と回路基板6との間に放熱シート9を配置した電動機が得られる。
放熱部材3と回路基板6との間に放熱シート9を配置することにより、回路基板6で発生した熱が放熱シート9を介して放熱部材3に伝達されやすくなり、放熱性をさらに向上することができる。
なお、放熱シート9は、放熱部材3と回路基板6とで挟まれ、ある程度圧縮されていることが望ましい。このようにすれば、モールド成形時に、放熱シート9と放熱部材3との間、および放熱シート9と回路基板6との間に樹脂が入り込まないため、放熱シート9と放熱部材3および回路基板6との高い密着性が得られる。
また、放熱シート9は放熱部材3および回路基板6と共にモールドされるため、放熱シート9が有する粘着性は小さくて良い。そのため、放熱シート9の材質の選択の幅が広がる。
回路基板6の第1の面6aの素子65で発生した熱は、素子65の半田付け部と放熱シート9とに接する熱伝導部材68を介して、放熱シート9に伝達される。そのため、素子65で発生した熱を放熱シート9から放熱部材3に伝達し、フィン35から外部に効率よく放出することができる。これにより、放熱性を向上することができる。
なお、回路基板6の第2の面6bに素子が形成されている場合には、回路基板6上の素子が放熱シート9に接することにより、放熱シート9に凹凸が生じ、放熱シート9と回路基板6との密着性が局所的に低下する可能性がある。上記のように回路基板6の第1の面6aに素子65を形成し、熱伝導部材68で素子65と放熱シート9とを連結することにより、放熱シート9と回路基板6との密着性を向上し、放熱性を向上することができる。
実施の形態3の電動機1は、上述した点を除き、実施の形態1の電動機1と同様に構成されている。
以上説明したように、実施の形態3の電動機は、放熱部材3と回路基板6との間に放熱シート9を備えるため、回路基板6で発生した熱が放熱シート9を介して放熱部材3に伝達されやすくなり、放熱性をさらに向上することができる。
また、回路基板6が第1の面6aに素子65を有し、第2の面6bで放熱シート9に接し、素子65と放熱シート9とを連結する熱伝導部材68を有するため、回路基板6と放熱シート9との密着性を向上し、素子65の熱を効率よく放熱シート9に伝達することができる。
なお、この実施の形態3の電動機において、実施の形態2で説明した板状の放熱部材8を用いてもよい。また、実施の形態2で説明したように、放熱部材3をステータ5の突起部58で支持する構成を採用しても良い。
実施の形態4.
次に、実施の形態4について説明する。図14は、実施の形態4のロータ2Aを示す断面図である。上述した実施の形態1のロータ2(図2)は、磁石磁極と仮想磁極とを有するコンシクエントポール型であった。これに対し、実施の形態4のロータ2Aは、全ての磁極が磁石磁極で構成される非コンシクエントポール型である。
ロータ2Aは、軸線C1を中心とする円筒状のロータコア21を有する。ロータコア21は、複数の電磁鋼板を軸方向に積層し、カシメ、溶接または接着によって固定したものである。電磁鋼板の板厚は、例えば0.1mm~0.7mmである。ロータコア21は、径方向中心に中心孔を有し、この中心孔にはシャフト11が固定されている。
ロータコア21には、複数の磁石挿入孔22が、周方向に等間隔に配置されている。各磁石挿入孔22の形状は、実施の形態1で説明したとおりである。磁石挿入孔22の周方向両側には、フラックスバリア27が形成されている。磁石挿入孔22の数は、ここでは10であるが、10に限定されるものではない。
各磁石挿入孔22には、マグネット23が挿入されている。マグネット23の材質および形状は、実施の形態1で説明したとおりである。
周方向に隣り合うマグネット23は、互いに反対の磁極がロータコア21の外周側に向くように配置されている。そのため、ロータ2Aの全ての磁極は、マグネット23によって構成される。ここでは、ロータ2Aの磁極数は10極である。
非コンシクエントポール型のロータ2Aは、コンシクエントポール型のロータ2よりもマグネット23の数は多いが、振動および騒音が発生しにくいというメリットがある。
実施の形態4の電動機は、上述した点を除き、実施の形態1の電動機1と同様に構成されている。このように非コンシクエントポール型のロータ2Aを用いた場合であっても、実施の形態1から3で説明した各効果を達成することができる。
<空気調和装置>
次に、上述した各実施の形態の電動機が適用可能な空気調和装置について説明する。図15(A)は、実施の形態1の電動機1を適用した空気調和装置500の構成を示す図である。空気調和装置500は、室外機501と、室内機502と、これらを接続する冷媒配管503とを備える。
室外機501は、例えばプロペラファンである室外送風機510を備え、室内機502は、例えばクロスフローファンである室内送風機520を備える。室外送風機510は、羽根車505と、これを駆動する電動機1とを有する。室内送風機520は、羽根車521と、これを駆動する電動機1とを有する。電動機1は、実施の形態1で説明した構成を有する。なお、図15(A)には、冷媒を圧縮する圧縮機504も示されている。
図15(B)は、室外機501の断面図である。電動機1は、室外機501のハウジング508内に配置されたフレーム509によって支持されている。電動機1のシャフト11には、ハブ506を介して羽根車505が取り付けられている。
室外送風機510では、電動機1のロータ2の回転により、羽根車505が回転し、室外に送風する。空気調和装置500の冷房運転時には、圧縮機504で圧縮された冷媒が凝縮器で凝縮する際に熱が放出され、この熱が室外送風機510の送風によって室外に放出される。
同様に、室内送風機520(図15(A))では、電動機1のロータ2の回転により、羽根車521が回転し、室内に送風する。空気調和装置500の冷房運転時には、冷媒が蒸発器で蒸発する際に空気の熱を奪い、その空気が室内送風機520の送風によって室内に送風される。
上述した実施の形態1の電動機1は、放熱性が高く、低コストである。そのため、空気調和装置500の駆動源として電動機1を用いることにより、空気調和装置500の信頼性を向上し、製造コストを低減することができる。
なお、電動機1に、実施の形態2、3または4の電動機を用いても良い。また、ここでは、室外送風機510の駆動源および室内送風機520の駆動源に電動機1を用いたが、少なくとも何れか一方の駆動源に電動機1を用いていればよい。
また、各実施の形態で説明した電動機1は、空気調和装置の送風機以外の電気機器に搭載することもできる。
以上、望ましい実施の形態について具体的に説明したが、本開示は上記の実施の形態に限定されるものではなく、各種の改良または変形を行なうことができる。
1,1A 電動機、 2,2A ロータ、 3 放熱部材、 4 モールドステータ、 5 ステータ、 6 回路基板、 6a 第1の面、 6b 第2の面、 7 基板押さえ部材(支持部材)、 8 放熱部材、 9 放熱シート、 9a 第1の面、 9b 第2の面、 11 シャフト、 21 ロータコア、 31 支持板部、 31a フランジ部、 32 脚部、 33 先端部、 34 凹部(第1の位置決め部)、 35 フィン、 36 円筒部、 40 モールド樹脂部、 41 軸受支持部、 42 開口部、 45 取り付け脚、 46 穴部(第2の位置決め部)、 47 凹部(第2の位置決め部)、 50 ステータ組立体、 51 ステータコア、 52 絶縁部、 53 コイル、 56 突起、 57 端子、 58 突起部(支持部)、 61 駆動回路、 62 リード線口出し部品、 63 リード線、 65 素子、 66 貫通孔、 68 熱伝導部材、 75 凸部(支持部)、 84 凹部(第1の位置決め部)、 200 金型、 201 上金型、 202 下金型、 203 収容スペース、 204 キャビティ、 209 位置決めピン、 210 当接面、 500 空気調和装置、 501 室外機、 502 室内機、 503 冷媒配管、 505 羽根車、 509 フレーム、 510 室外送風機、 520 室内送風機、 521 羽根車。

Claims (19)

  1. ロータと、
    ステータと、
    前記ステータに取り付けられた回路基板と、
    前記回路基板に対して前記ステータと反対の側に設けられた放熱部材と、
    前記放熱部材の少なくとも一部と、前記ステータと、前記回路基板とを覆う樹脂部と
    を備え
    前記放熱部材は、穴部または凹部を有する、第1の位置決め部を備え、
    前記樹脂部は、前記ロータの回転軸の方向において前記第1の位置決め部と重なり合う位置に、穴部または凹部を有する、第2の位置決め部を備える
    電動機。
  2. 前記回路基板と前記放熱部材との間に、支持部材を有し、
    前記放熱部材は、前記支持部材によって支持されている
    請求項1に記載の電動機。
  3. 前記放熱部材は、前記ステータによって支持されている
    請求項1に記載の電動機。
  4. 前記放熱部材は、前記樹脂部に覆われる埋没部と、前記樹脂部から露出する露出部とを有する
    請求項1から3までの何れか1項に記載の電動機。
  5. 前記放熱部材の前記露出部は、フィンを有する
    請求項4に記載の電動機。
  6. 前記放熱部材の前記埋没部は、前記ロータの回転軸を中心とする径方向における前記フィンの外側に、フランジを有する
    請求項5に記載の電動機。
  7. 前記放熱部材は、板状部材である
    請求項1から4までの何れか1項に記載の電動機。
  8. 前記第1の位置決め部は、前記ロータの回転軸を中心とする径方向において、前記放熱部材の外側の端部に形成されている
    請求項1から7までの何れか1項に記載の電動機。
  9. 前記回転軸を中心とする周方向に、複数の前記第1の位置決め部が等間隔に設けられ、
    前記回転軸を中心とする周方向に、複数の前記第2の位置決め部が等間隔に設けられている
    請求項1から8までの何れか1項に記載の電動機。
  10. 前記第1の位置決め部および前記第2の位置決め部の少なくとも一方は、円形状を有する
    請求項1から9までの何れか1項に記載の電動機。
  11. 前記第1の位置決め部は、前記放熱部材において前記樹脂部から露出する露出部に形成され、前記回転軸に平行な面を有する
    請求項1から10までの何れか1項に記載の電動機。
  12. 前記樹脂部は、取り付け脚を有し、
    前記第2の位置決め部は、前記取り付け脚に形成されている
    請求項1から11までの何れか1項に記載の電動機。
  13. 前記放熱部材と前記回路基板との間に、放熱シートが設けられている
    請求項1から12までの何れか1項に記載の電動機。
  14. 前記放熱シートは、前記樹脂部によって覆われている
    請求項13に記載の電動機。
  15. 前記回路基板は、前記ステータに対向する第1の面に素子を有し、前記第1の面とは反対側の第2の面で前記放熱シートに接し、
    前記回路基板を貫通し、前記素子と前記放熱シートとに接する熱伝導部材を有する
    請求項13または14に記載の電動機。
  16. 前記ロータは、ロータコアと、前記ロータコアに取り付けられた永久磁石とを有し、
    前記永久磁石は磁石磁極を構成し、前記ロータコアの一部は仮想磁極を構成する
    請求項1から15までの何れか1項に記載の電動機。
  17. 請求項1から16までの何れか1項に記載の電動機と、
    前記電動機によって回転する羽根車と
    を備えた送風機。
  18. 室外機と、前記室外機と冷媒配管で連結された室内機とを備え、
    前記室外機と前記室内機の少なくとも一方は、
    請求項17に記載の送風機を有する
    空気調和装置。
  19. ステータを組み立てる工程と、
    前記ステータ、基板および放熱部材を樹脂により一体に成形する工程と、
    前記ステータの内側にロータを取り付ける工程と
    を有し、
    前記放熱部材は、穴部または凹部を有する、位置決め部を備え、
    前記ステータ、基板および放熱部材を樹脂により一体に成形する工程では、前記放熱部材の穴部または凹部を、金型に設けられた位置決め部材に係合させる
    電動機の製造方法。
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