(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態である情報処理装置の一例である店舗サーバ10aを備えた品出し管理システム100aについて、図面を用いて説明する。図1は、店舗に設置された品出し管理システム100aのシステム構成図である。品出し管理システム100aは、来店した顧客の属性に基づいて、当該顧客が購入する商品を予測する。そして、品出し管理システム100aは、予測された商品の陳列数が所定値よりも少ないことを条件として、品出しを行う店員に対して当該商品の補充を要請する。すなわち、品出し管理システム100aは、商品補充支援システムである。品出し管理システム100aは、図1に示すように、店舗サーバ10aと、POS端末(Point Of Sales)50と、顧客検出装置70aと、携帯端末80とを備える。
店舗サーバ10aは、店舗で取り扱う商品情報、顧客情報、品出し情報の管理を行う。また、店舗サーバ10aは来店した顧客Cの属性を抽出する。そして、店舗サーバ10aは、顧客Cの属性に基づいて、当該顧客Cが購入する可能性の高い商品を予測する。さらに、店舗サーバ10aは、予測した商品の陳列数が所定値よりも少ないことを条件として、品出しを行う店員に対して当該商品の補充を要請する。
POS端末50は、店舗に複数備えられている。POS端末50は、顧客Cが購入した商品の商品登録処理および会計処理を行う。
顧客検出装置70aは、店舗の例えば入口に設置されて、店舗を訪れた顧客Cの顔画像を撮像する。なお、店舗サーバ10aと、POS端末50と、顧客検出装置70aとはLAN(Local Area Network)等の通信ネットワーク34によって相互通信可能に接続されている。
携帯端末80は、店舗において品出しを行う複数の店員がそれぞれ1台ずつ所持している。携帯端末80は、店舗サーバ10aからの指示に基づいて、品出しが必要な商品の情報を店員に伝達する。なお、店舗サーバ10aと携帯端末80とは、無線LAN等の無線通信36によって相互通信可能に接続されている。
(店舗サーバのハードウェア構成の説明)
図2は、店舗サーバ10aのハードウェア構成を示すハードウェアブロック図である。店舗サーバ10aは店舗のバックヤード等に備えられて、図2に示すようにCPU(Central Processing Unit)12、ROM(Read Only Memory)14、RAM(Random Access Memory)16等で構成されるコンピュータ構成を有する制御部18を備える。CPU12は、各種演算処理を実行し各部を制御する。ROM14は、固定データを固定的に記憶保存する。RAM16は、各種データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU12とROM14とRAM16は、内部バス30を介して接続されている。
また、店舗サーバ10aには、コントローラ22を介して、周辺機器であるキーボード24と表示部26が接続されている。これらの周辺機器の動作は、いずれも、制御部18によって制御される。キーボード24は、店舗サーバ10aに対する操作指示の入力を受け付ける。表示部26は、店舗サーバ10aが出力する情報を表示する。
さらに、店舗サーバ10aは、店舗内に設けられた通信ネットワーク34を介して、POS端末50および顧客検出装置70aとデータ通信をするための通信インタフェース(I/F)28を備える。また、通信I/F28は、店舗サーバ10aと携帯端末80とを無線通信36によって相互通信するインタフェース機能を備える。なお、通信I/F28も内部バス30に接続されている。
また、制御部18には、内部バス30を介して、ストレージデバイスであるメモリ部20が接続されている。メモリ部20は、例えば、HDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を保持する。
メモリ部20には、オペレーティングシステム、各種コンピュータプログラム等の制御プログラムP1、および、商品マスタF1、品出しマスタF2、顧客マスタF3等の各種マスタデータが記憶されている。
店舗サーバ10aで実行される制御プログラムP1は、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、店舗サーバ10aで実行される制御プログラムP1を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。さらに、店舗サーバ10aで実行される制御プログラムP1をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。また、店舗サーバ10aで実行される制御プログラムP1を、ROM14に予め組み込んで提供してもよい。
商品マスタF1は、店舗で取り扱う全ての商品の商品情報が登録されたマスタファイルである。商品情報は、商品コード、商品カテゴリー、商品名、単価等の情報を含む。品出しマスタF2は、店舗における商品の陳列状況および在庫状況が登録されたマスタファイルである。すなわち、品出しマスタF2は、商品コード、商品名、商品棚上の在庫数(陳列数)、バックヤードの在庫数等の情報を含む。顧客マスタF3は、顧客情報が登録されたマスタファイルである。すなわち、顧客マスタF3は、顧客情報として、顧客コード、顧客名、顧客の顔画像を識別する際の特徴量とその値、お得意様であるかを示す情報、各顧客の購入履歴等の情報を含む。顧客マスタF3の構成について、詳しくは後述する。
(POS端末のハードウェア構成の説明)
図3は、POS端末50のハードウェア構成を示すハードウェアブロック図である。図3に示すように、POS端末50は、CPU52、ROM54、RAM56等で構成されるコンピュータ構成を有する制御部58を備える。CPU52は、各種演算処理を実行し各部を制御する。ROM54は、固定データを記憶保存する。RAM56は、各種データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU52とROM54とRAM56は、内部バス77を介して接続されている。
また、POS端末50には、コントローラ62を介して、周辺機器である、キーボード64、キャッシャ用表示部66、客用表示部68、プリンタ70、バーコードリーダ71等が接続されている。これらの周辺機器の動作は、いずれも、制御部58によって制御される。
キーボード64は、各種のキーをブロック毎に配列している。各種のキーは、例えば、商品コードや金額等を入力するための置数キー、販売合計金額の算出を宣言するための小計キー、販売処理において現金による締めを宣言するための現計キー、各種商品を指定するためのPLU(Price Look-Up)キー、置数キーによる置数入力を確定する確定キー、クリアキー等である。
さらに、POS端末50は、店舗内に設けられた通信ネットワーク34を介して、上位装置である店舗サーバ10aとデータ通信をするための通信I/F79を備えている。この通信I/F79は、内部バス77に接続されている。
また、制御部58には、内部バス77を介して、ストレージデバイスであるメモリ部60が接続されている。メモリ部60は、HDDやフラッシュメモリ等で構成されており、電源を遮断しても記憶内容を保持する。
メモリ部60には、オペレーティングシステム、各種コンピュータプログラム等の制御プログラムP2、および、PLUファイルF4、トランザクションファイルF5等の各種データが記憶されている。
なお、POS端末50で実行される制御プログラムP2は、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、POS端末50で実行される制御プログラムP2を、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。さらに、POS端末50で実行される制御プログラムP2をインターネット等のネットワーク経由で提供または配布してもよい。また、POS端末50で実行される制御プログラムP2を、ROM54に予め組み込んで提供してもよい。
PLUファイルF4は、各商品を一意に特定する商品コードと単価とが登録されたファイルである。PLUファイルF4は、前記した商品マスタF1の中から、顧客が購入した商品情報を登録するための情報を登録したファイルである。トランザクションファイルF5は、POS端末50における取引履歴が記録されたファイルである。すなわち、トランザクションファイルF5は、購入者、商品名、数量、販売日時等の情報を含む。
(顧客検出装置のハードウェア構成の説明)
図4は、顧客検出装置70aのハードウェア構成を示すハードウェアブロック図である。図4に示すように、顧客検出装置70aは、CPU72、ROM74、RAM76等で構成されるコンピュータ構成を有する制御部78を備える。CPU72は、各種演算処理を実行し各部を制御する。ROM74は、固定データを記憶保存する。RAM76は、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU72とROM74とRAM76は、内部バス87を介して接続されている。
なお、顧客検出装置70aで実行される制御プログラムP3は、ROM74に格納されている。なお、この制御プログラムP3は、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルとして、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、顧客検出装置70aには、コントローラ81を介して、複数のカメラ89が接続されている。カメラ89は、いずれも同じ構成を有し、店舗において、顧客Cの顔を含む画像を撮像する。なお、カメラ89の動作は、いずれも、制御部78によって制御される。
さらに、顧客検出装置70aは、店舗内に設けられた通信ネットワーク34を介して、上位装置である店舗サーバ10aとデータ通信をするための通信I/F91を備えている。この通信I/F91は、内部バス87に接続されている。
(携帯端末のハードウェア構成の説明)
図5は、携帯端末80のハードウェア構成を示すハードウェアブロック図である。図5に示すように、携帯端末80は、CPU82、ROM84、RAM86等で構成されるコンピュータ構成を有する制御部88を備える。CPU82は、各種演算処理を実行し各部を制御する。ROM84は、固定データを記憶保存する。RAM86は、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU82とROM84とRAM86は、内部バス98を介して接続されている。
なお、携帯端末80で実行される制御プログラムP4は、ROM84に格納されている。
また、携帯端末80には、コントローラ90を介して、表示部94とタッチパネル92が接続されている。表示部94は、携帯端末80が出力する情報を表示する。タッチパネル92は、携帯端末80に対する操作指示の入力を受け付ける。これらの周辺機器の動作は、いずれも、制御部88によって制御される。
さらに、携帯端末80は、無線通信36によって店舗サーバ10aとデータ通信をするための通信I/F96を備えている。この通信I/F96も内部バス98に接続されている。
(品出し管理システムの機能構成の説明)
次に、図6を用いて、品出し管理システム100aの機能構成について説明する。図6は、品出し管理システム100aの機能構成を示す機能ブロック図である。
図6に示すように、品出し管理システム100aは、店舗サーバ10aと、POS端末50と、顧客検出装置70aと、携帯端末80を備える。なお、POS端末50と携帯端末80は、それぞれ複数備えられるが、ここでは、説明を簡単にするため、品出し管理システム100aは、POS端末50および携帯端末80をそれぞれ1台ずつ備えているものとする。
店舗サーバ10aのCPU12(図2)は、制御プログラムP1に従って動作することにより、制御部18の内部に、図6に示す顧客特定部102と、購入商品予測部104と、陳列数算出部106と、在庫数算出部108と、品出し要請部110と、情報送受信部112と、データ記憶部114とを機能部として実現する。
顧客特定部102は、特定手段の一例である。顧客特定部102は、顧客検出装置70aが撮像した顧客Cの顔画像から抽出した特徴量を、前記した顧客マスタF3に登録された特徴量と照合することによって、店舗に来店した顧客C本人を特定する。
購入商品予測部104は、予測手段の一例である。購入商品予測部104は、顧客C本人を特定した結果に基づいて、当該顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測する。具体的には、購入商品予測部104は、顧客Cの過去の購入履歴に基づいて、購入する可能性が高い商品を予測する。
陳列数算出部106は、算出手段の一例である。陳列数算出部106は、購入商品予測部104が予測した商品が、現在、店舗の商品棚に何個陳列されているかを算出する。具体的には、陳列数算出部106は、品出しマスタF2を参照して、該当する商品の店舗開店時の陳列数を得る。そして、陳列数算出部106は、得られた陳列数から、POS端末50において会計処理された当該商品の数を差し引くことによって、現在の陳列数を算出する。
在庫数算出部108は、購入商品予測部104が予測した商品の、現在の在庫数(店舗のバックヤードに保管されている在庫数)を算出する。具体的には、在庫数算出部108は、品出しマスタF2を参照して、該当する商品の店舗開店時の在庫数を得る。そして、在庫数算出部108は、店舗開店時の在庫数から、現在までに品出しされた当該商品の数を差し引くことによって、現在の在庫数を算出する。
品出し要請部110は、要請手段の一例である。品出し要請部110は、購入商品予測部104が予測した商品の陳列数が所定値未満であり、なおかつ当該商品の現在の在庫数が0ではないことを条件として、店舗の従業員が所持する携帯端末80に対して、該当する商品の品出しを要請する品出し要請情報を送信する。
情報送受信部112は、店舗サーバ10aとPOS端末50との間で情報の送受信を行う。また、情報送受信部112は、店舗サーバ10aと顧客検出装置70aとの間で情報の送受信を行う。さらに、情報送受信部112は、店舗サーバ10aと携帯端末80との間で情報の送受信を行う。送受信する情報について、詳しくは、後述する図10、図11、図12のフローチャートで説明する。
データ記憶部114は、前述したメモリ部20(図2)によって実現される。データ記憶部114は、いずれも前述した、制御プログラムP1と、商品マスタF1と、品出しマスタF2と、顧客マスタF3とをそれぞれ記憶する。各マスタファイルの内容については後述する。
POS端末50のCPU52(図3)は、制御プログラムP2に従って動作することにより、制御部58の内部に、図6に示す商品登録処理部120と、会計処理部122と、購入履歴更新部124と、情報送受信部126と、データ記憶部128とを機能部として実現する。なお、図6には図示しないが、全てのPOS端末50は、同じ機能構成を有する。
商品登録処理部120は、顧客Cが購入する商品の、例えばバーコードより当該商品の商品コードを読み取る。そして、商品登録処理部120は、読み取った商品コードを登録する商品登録処理を行う。
会計処理部122は、商品登録処理部120が、顧客Cが購入する全ての商品の商品コードを登録した後で、商品の売買を決済する会計処理を行う。
購入履歴更新部124は、会計処理が完了した後で、顧客Cが購入した商品情報をトランザクションファイルF5に記憶する。これによって、顧客Cの購入履歴が生成される。
情報送受信部126は、POS端末50と店舗サーバ10aとの間で情報の送受信を行う。具体的には、POS端末50から店舗サーバ10aに対してトランザクションファイルF5を送信する。詳しくは、後述する図12のフローチャートで説明する。
データ記憶部128は、前述したメモリ部60(図3)によって実現される。データ記憶部128は、いずれも前述した、制御プログラムP2と、PLUファイルF4と、トランザクションファイルF5をそれぞれ記憶する。各ファイルの内容については後述する。
顧客検出装置70aのCPU72(図4)は、制御プログラムP3に従って動作することにより、制御部78の内部に、図6に示す撮像部140と、顔検出部141と、情報送受信部142と、データ記憶部144とを機能部として実現する。
撮像部140は、カメラ89(89a、…、89k)によって、顧客Cの顔を含む画像を撮像する。
顔検出部141は、撮像部140が撮像した画像の中から顔を検出する顔検出処理を行う。
情報送受信部142は、顧客検出装置70aと店舗サーバ10aとの間で情報の送受信を行う。具体的には、顧客検出装置70aから店舗サーバ10aに対して、顔検出部141が抽出した特徴量の種別と特徴量の値を送信する。詳しくは、後述する図10のフローチャートで説明する。
データ記憶部144は、前述したROM74(図4)によって実現される。データ記憶部144は、制御プログラムP3を記憶する。
携帯端末80のCPU82(図5)は、制御プログラムP4に従って動作することにより、制御部88の内部に、図6に示す表示制御部150と、品出し宣言情報入力部152と、品出し情報入力部153と、情報送受信部154と、データ記憶部156とを機能部として実現する。なお、図6には図示しないが、全ての携帯端末80は、同じ機能構成を有する。
表示制御部150は、携帯端末80の表示部94(図5)に表示する情報を制御する。具体的には、表示制御部150は、携帯端末80の表示部94に、品出し要請情報を含む通知画面95a(図9)を表示する。さらに、表示制御部150は、後述する私行きますボタンB1(図9)が押下された携帯端末80以外の携帯端末80の表示部94に表示された品出し要請情報を消去する。
品出し宣言情報入力部152は、携帯端末80の表示部94(図5)に品出しを要請する情報が表示された際に、品出しを行う旨の店員の意思表示を受け付ける。具体的には、後述する私行きますボタンB1(図9)の押下を受け付ける。さらに、品出し宣言情報入力部152は、店員が品出しを行う意思表示をしたことを、店舗サーバ10aに伝達する。
品出し情報入力部153は、店員が品出しを行った際に、携帯端末80に入力した、品出しした商品の商品コードと数量(品出し情報)とを受け付ける。
情報送受信部154は、携帯端末80と店舗サーバ10aとの間で情報の送受信を行う。具体的には、店舗サーバ10aから携帯端末80に対して、品出し要請情報、および品出し要請情報の消去指示を送信する。また、携帯端末80から店舗サーバ10aに対して、私行きますボタンB1の押下情報、および品出し情報を送信する。詳しくは、後述する図10、図11の各フローチャートで説明する。
データ記憶部156は、前述したROM84(図5)によって実現される。データ記憶部156は、制御プログラムP4を記憶する。
なお、図6に示した機能構成は一例であって、図示した構成に限定するものではない。例えば、顧客マスタF3を、顧客検出装置70aのデータ記憶部144に記憶させることによって、顧客特定部102の機能を顧客検出装置70aに持たせる等の変更を行ってもよい。
(顧客マスタの内容の説明)
次に、図7を用いて、顧客マスタF3が記憶している情報の内容について説明する。図7は、顧客マスタF3に格納されるデータ構成の一例を示す図である。
顧客マスタF3は、顧客属性情報F3aと購入履歴情報F3bとを有する。顧客属性情報F3aは、図7(a)に示すように、顧客Cを特定するために必要な属性情報を格納したデータベースである。また、購入履歴情報F3bは、図7(b)に示すように、顧客Cの過去の購入履歴を格納したデータベースである。
顧客属性情報F3aは、図7(a)に示すように、通番欄f1と、顧客ID欄f2と、顧客名欄f3と、特徴量種別欄f4と、特徴量値欄f5と、お得意様欄f6とを備える。なお、図7(a)には図示しないが、顧客属性情報F3aは、顧客Cの年齢、性別等を併せて記憶してもよい。
通番欄f1は、データの通し番号を格納する。顧客ID欄f2は、登録された顧客C毎に付与された識別番号を格納する。顧客名欄f3は、各顧客Cの氏名を格納する。
特徴量種別欄f4は、各顧客Cを特定するための特徴となる、顧客Cの顔画像が有する特徴量の種類を格納する。特徴量値欄f5は、特徴量種別欄f4に格納された特徴量の値、または特徴量の値の範囲を格納する。お得意様欄f6は、顧客Cがお得意様であるかの情報を格納する。お得意様とは、例えば、当該店舗における買い物の頻度が所定値を超える顧客Cであるとする。なお、お得意様には、その他にも様々な定義が考えられる。例えば、当該店舗における過去の支払総額が所定値を超える顧客Cをお得意様と定義してもよい。
購入履歴情報F3bは、図7(b)に示すように、顧客ID欄f7と、商品ID欄f8と、商品名欄f9と、数量欄f10と、購入日付欄f11とを備える。
顧客ID欄f7は、顧客C毎に付与された識別番号を格納する。商品ID欄f8は、顧客Cが購入した商品コードを格納する。商品名欄f9は、顧客Cが購入した商品名を格納する。
数量欄f10は、顧客Cが購入した商品の数量を格納する。購入日付欄f11は、顧客Cが当該商品を購入した日付を格納する。
なお、顧客マスタF3が有する顧客属性情報F3aと購入履歴情報F3bとは、ともに、いわゆるリレーショナルデータベース(Relational Database)の構成を有している。すなわち、顧客属性情報F3aに登録された情報と、購入履歴情報F3bに登録された情報とは、互いに関連付けられている。したがって、顧客マスタF3に格納された情報に対して情報検索を行うことにより、特定の顧客Cに関する様々な情報を容易に抽出することができる。例えば、「ある顧客が、過去1年間に購入した商品を購入頻度順にソートする」等の検索操作を容易に行うことができる。
(品出しマスタの内容の説明)
次に、図8を用いて、品出しマスタF2が記憶している情報の内容について説明する。図8は、品出しマスタF2に格納されるデータ構成の一例を示す図である。
品出しマスタF2は、各商品の店舗における在庫数を登録したデータベースである。図8に示すように、品出しマスタF2は、商品ID欄f20と、商品名欄f21と、陳列数欄f22と、バックヤード在庫数欄f23と、品出し対象欄f24とを備える。
商品ID欄f20は、各商品の商品コードを格納する。商品名欄f21は、商品名を格納する。
陳列数欄f22は、商品棚に陳列された商品数(陳列数)を格納する。バックヤード在庫数欄f23は、バックヤードに置かれた商品数を格納する。品出し対象欄f24は、品出しが必要な商品であるかを示す情報を格納する。なお、陳列数欄f22と、バックヤード在庫数欄f23に格納される数値は、適宜更新される。具体的には、陳列数欄f22の数値は、店舗サーバ10aが、POS端末50から、会計処理の完了の都度更新されるトランザクションファイルF5を受信する毎に、商品の売上数を読み取ることによって、更新される。また、バックヤード在庫数欄f23の数値は、品出しを行った店員が、携帯端末80に入力した、品出し商品の商品コードと数量を、店舗サーバ10aが受信する毎に更新される。
品出しが必要な商品については、品出し対象欄f24に描画されたチェックボックスCの中に、チェックマークCmが描画される(例えば、図8の商品Aと商品B)。一方、品出しが必要でない商品は、品出し対象欄f24に空欄のチェックボックスCのみが描画される(例えば、図8の商品C)。
品出しが必要であるかは、陳列数欄f22に格納された数値に基づいて決定する。すなわち、陳列数欄f22に格納された数値が所定値未満の場合(例えば15個未満)には、品出し対象欄f24に、チェックボックスCの中にチェックマークCmを描画する。一方、陳列数欄f22に格納された数値が所定値以上である場合には、品出し対象欄f24に、空のチェックボックスCのみが描画される。
(品出し要請情報の説明)
次に、図9を用いて、品出しが必要な際に、品出しを行う店員が所持する携帯端末80に送信される品出し要請情報について説明する。図9は、本実施形態において、携帯端末80に表示される通知画面95aの一例を示す図である。
携帯端末80の表示制御部150(図6)は、店舗サーバ10aの品出し要請部110(図6)からの指示を受けて、携帯端末80の表示部94(タッチパネル92)に、図9に示す通知画面95aを表示する。
通知画面95aには、品出し要請情報が表示される。品出し要請情報は、来店案内M1と、来店顧客名M2と、商品リストF2aと、操作子の一例である私行きますボタンB1とを有する。
来店案内M1は、お得意様が来店したことを案内する表示である。来店顧客名M2は、来店した顧客Cの名前である。
商品リストF2aは、品出しマスタF2の中から選択された、顧客Cの過去の購入履歴に基づく、顧客Cが購入する可能性が高い商品リストである。商品リストF2aは、品出しマスタF2と同じ書式を有している。なお、図9の商品リストF2aは、図8の品出しマスタF2と同一の内容を有しているが、実際は、品出しマスタF2の中から、顧客Cに応じて選択された商品リストF2aが、通知画面95aに表示される。
私行きますボタンB1は、商品リストF2aにおいて品出し対象として示された商品について、品出しを行う旨の店員の意思表示を受け付ける操作子である。具体的には、店員は、まず商品選択ボタンB2または商品選択ボタンB3を押下して品出しを行う商品を選択する。次に、店員は、私行きますボタンB1を押下して、商品選択ボタンB2、B3によって選択された商品の品出しを行うことを宣言する。
(顧客検出装置および店舗サーバが行う処理の流れの説明)
次に、図10のフローチャートを用いて、顧客検出装置70aおよび店舗サーバ10aが行う一連の処理の流れについて説明する。なお、図10に示すフローチャートは、顧客検出装置70aが行う一連の処理の流れ、および、店舗サーバ10aが、来客中に行う一連の処理の流れを示すフローチャートである。
まず、図10(a)のフローチャートを用いて、顧客検出装置70aが行う処理の流れについて説明する。撮像部140は、撮像処理を行う(ステップS10)。なお、撮像処理を行うタイミングについての限定はなく、制御プログラムP3の指示があった際に撮像を行えばよい。
顔検出部141は、撮像部140が撮像した画像の中から顔を検出する顔検出処理を行う(ステップS12)。
顔検出部141は、顔が検出されたかを判断する(ステップS14)。顔が検出された場合(ステップS14:Yes)は、ステップS16に移行する。一方、顔が検出されない場合(ステップS14:No)は、ステップS10に戻る。
続いて、顔検出部141は、検出した顔の中から特徴量を抽出する(ステップS16)。なお、ここで検出する特徴量は、店舗サーバ10aが記憶する顧客マスタF3の顧客属性情報F3aに格納された、各顧客を特徴付ける特徴量である。なお、顔検出部141は、顧客属性情報F3aに格納された各特徴量種別を、店舗サーバ10aの情報送受信部112と、顧客検出装置70aの情報送受信部142とを介して受信する。
情報送受信部142は、抽出した特徴量の種別と特徴量の値を店舗サーバ10aに送信する(ステップS18)。その後、顧客検出装置70aは、図10(a)の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100aの動作が停止するまでの間、顧客検出装置70aは、図10(a)の処理を繰り返す。
次に、店舗サーバ10aが、来客中に行う処理の流れについて、図10(b)のフローチャートを用いて説明する。まず、情報送受信部112は、顧客検出装置70aから特徴量を受信したかを判断する(ステップS20)。特徴量を受信した場合(ステップS20:Yes)は、顧客特定部102は、受信した特徴量の種別と特徴量の値を、顧客属性情報F3aの特徴量種別欄f4および特徴量値欄f5(図7)と照合することによって、顧客C本人を特定する(ステップS22)。一方、ステップS20において、情報送受信部112が顧客検出装置70aから特徴量を受信しない場合(ステップS20:No)は、ステップS20を繰り返す。
顧客特定部102は、ステップS22の特定結果に基づいて、顧客Cがお得意様であるかを判断する(ステップS24)。顧客Cがお得意様であると判断された場合(ステップS24:Yes)は、ステップS26に移行する。
次に、購入商品予測部104は、顧客Cの購入履歴情報F3bを読み込む(ステップS26)。
購入商品予測部104は、顧客Cの購入履歴情報F3bに基づいて、顧客Cが購入する可能性の高い商品の、例えば上位3件を予測する(ステップS28)。
続いて、品出し要請部110は、品出しマスタF2の情報を読み込む(ステップS30)。
品出し要請部110は、読み込んだ品出しマスタF2の品出し対象欄f24を参照して、顧客Cが購入する可能性の高い商品の中に品出し対象品があるかを判断する(ステップS32)。品出し対象品がある場合(ステップS32:Yes)は、ステップS34に移行する。
品出し要請部110は、携帯端末80に対して、品出し要請情報を送信する(ステップS34)。
品出し要請部110は、情報送受信部112を介して、携帯端末80から、私行きますボタンB1(図9)が押下されたことを示す情報を受信したかを判断する(ステップS36)。私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を受信した場合(ステップS36:Yes)は、ステップS38に移行する。一方、私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を受信しない場合(ステップS36:No)は、ステップS36を繰り返す。
品出し要請部110は、携帯端末80のうち、私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を送信した携帯端末以外の全ての携帯端末80に対して、品出し要請情報の消去を指示する信号を送信する(ステップS38)。
次に、在庫数算出部108は、携帯端末80から、品出し情報を受信したかを判断する(ステップS40)。品出し情報を受信した場合(ステップS40:Yes)はステップS42に移行する。一方、品出し情報を受信しない場合(ステップS40:No)は、ステップS40を繰り返す。
陳列数算出部106および在庫数算出部108は、品出しマスタF2の情報を更新する(ステップS42)。具体的には、陳列数算出部106は、トランザクションファイルF5の内容に基づいて、品出しマスタF2の陳列数欄f22を更新する。また、在庫数算出部108は、受信した品出し情報に基づいて、品出しマスタF2のバックヤード在庫数欄f23を更新する。その後、店舗サーバ10aは、図10(b)の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100aの動作が停止するまでの間、店舗サーバ10aは、図10(b)の処理を繰り返す。
なお、ステップS24において、顧客Cがお得意様でないと判断された場合(ステップS24:No)、およびステップS32において、顧客Cが購入する可能性の高い商品の品出しが不要である場合(ステップS32:No)は、いずれもステップS40に移行する。
(携帯端末が行う処理の流れの説明)
次に、図11のフローチャートを用いて、携帯端末80が行う一連の処理の流れについて説明する。
情報送受信部154は、店舗サーバ10aから、品出し要請情報を受信したかを判断する(ステップS50)。品出し要請情報を受信した場合(ステップS50:Yes)は、ステップS52に移行する。一方、品出し要請情報を受信していない場合(ステップS50:No)は、ステップS50を繰り返す。
表示制御部150は、表示部94(タッチパネル92)に通知画面95a(図9)を表示する(ステップS52)。
品出し宣言情報入力部152は、私行きますボタンB1が押下されたかを判断する(ステップS54)。私行きますボタンB1が押下された場合(ステップS54:Yes)は、ステップS56に移行する。一方、私行きますボタンB1が押下されない場合(ステップS54:No)は、ステップS58に移行する。
品出し宣言情報入力部152は、私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を、情報送受信部154を介して、店舗サーバ10aに送信する(ステップS56)。
表示制御部150は、店舗サーバ10aから、品出し要請情報の消去を指示する信号を受信したかを判断する(ステップS58)。品出し要請情報の消去を指示する信号を受信した場合(ステップS58:Yes)は、ステップS60に移行する。一方、品出し要請情報の消去を指示する信号を受信しない場合(ステップS58:No)は、ステップS54に移行する。
表示制御部150は、品出し要請情報を消去する(ステップS60)。具体的には、表示制御部150は、品出し要請情報を含む通知画面95a(図9)を消去する。なお、店員が、品出しが必要な商品のうち一部の商品のみの品出しを宣言した場合には、表示制御部150は、品出しが宣言された商品の情報のみを消去する。
品出し情報入力部153は、品出しした店員が携帯端末80に対して、品出し情報(品出しした商品の商品コードと数量)を入力したかを判断する(ステップS62)。品出し情報が入力された場合(ステップS62:Yes)はステップS64に移行して、それ以外の場合(ステップS62:No)は、ステップS62を繰り返す。
情報送受信部154は、品出し情報を店舗サーバ10aに送信する(ステップS64)。その後、携帯端末80は、図11の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100aの動作が停止するまでの間、携帯端末80は、図11の処理を繰り返す。
(POS端末が行う処理の流れ、および店舗サーバが、店舗閉店後等の所定の時間に行う処理の流れの説明)
次に、図12のフローチャートを用いて、POS端末50が行う一連の処理の流れ、および、店舗サーバ10aが、店舗閉店後等の所定の時間に行う一連の処理の流れについて説明する。
まず、図12(a)のフローチャートを用いて、店舗サーバ10aが行う処理の流れについて説明する。店舗閉店後等の所定の時間に、陳列数算出部106は、POS端末50から、トランザクションファイルF5を受信したかを判断する(ステップS66)。トランザクションファイルF5を受信した場合(ステップS66:Yes)は、ステップS68に移行する。一方、トランザクションファイルF5を受信しない場合(ステップS66:No)は、ステップS66を繰り返す。
店舗サーバ10aの制御部18は、トランザクションファイルF5の内容に基づいて、対応する顧客Cの購入履歴情報F3bを更新する(ステップS68)。その後、店舗サーバ10aは、図12(a)の処理を終了する。
次に、図12(b)のフローチャートを用いて、POS端末50が行う処理の流れについて説明する。まず、商品登録処理部120は、顧客Cが購入する商品の商品情報を読み取って登録する(ステップS70)。具体的には、商品登録処理部120は、バーコードリーダ71(図3)によって、商品に貼付されたバーコードを読み取る。
会計処理部122は、締めキーが押下されたかを判断する(ステップS72)。締めキーが押下された場合(ステップS72:Yes)は、ステップS74に移行する。一方、締めキーが押下されない場合(ステップS72:No)は、ステップS70に戻る。
会計処理部122は、商品の売買を決済する会計処理を行う(ステップS74)。そして、購入履歴更新部124は、顧客Cが購入した商品情報を含むトランザクションファイルF5を生成する(ステップS76)。
情報送受信部126は、トランザクションファイルF5を、店舗サーバ10aに送信する(ステップS78)。その後、POS端末50は、図12(a)の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100aの動作が停止するまでの間、POS端末50は、図12(a)の処理を繰り返す。
なお、第1の実施形態の店舗サーバ10aは、顧客特定部102(特定手段)が、店舗に来店したお得意様である顧客C本人を特定して、当該顧客Cの過去の購入履歴に基づいて、購入商品予測部104(予測手段)が、顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測したが、これは、顧客Cの属性、例えば、年齢、性別等に基づいて、顧客Cと同じ属性を有する別の顧客の購入履歴に基づいて、お得意様である顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測するようにしてもよい。
また、お得意様である顧客Cに応じた品出しをする以外に、単に、顧客特定部102によって特定された顧客Cの属性に応じて、当該属性を有する別の顧客の購入履歴に基づいて、顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測するようにしてもよい。
以上説明したように、第1の実施形態の店舗サーバ10a(情報処理装置)によれば、顧客特定部102(特定手段)が、店舗に来店した顧客Cを特定して、購入商品予測部104(予測手段)が、顧客特定部102が特定した顧客C本人の購入履歴に基づいて、顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測する。そして、陳列数算出部106(算出手段)が算出した商品の陳列数が所定値未満であることを条件として、品出し要請部110(要請手段)が、店舗の従業員が所持する携帯端末80に対して、購入商品予測部104が予測した商品の品出しを要請する品出し要請情報を送信する。したがって、顧客Cの来店時に、当該顧客Cが購入する可能性が高い商品を優先的に品出しすることができるため、販売機会の損失を未然に防ぐことができる。
また、店舗サーバ10aによれば、品出し要請部110(要請手段)は、陳列数算出部106(算出手段)が算出した商品の陳列数が所定値未満であって、なおかつ前記商品の在庫数が0ではないことを条件として、店舗の従業員が所持する携帯端末80に対して、購入商品予測部104(予測手段)が予測した商品の品出しを要請する品出し要請情報を送信する。したがって、品出しが必要な商品のうち、店舗に在庫がある商品の品出しを確実に要請することができる。
さらに、店舗サーバ10aによれば、陳列数算出部106(算出手段)は、商品の陳列数と、当該商品の売上数とに基づいて、商品の陳列数を算出する。したがって、商品の現在の陳列数を、容易かつ確実に算出することができる。
そして、店舗サーバ10aによれば、品出し要請部110(要請手段)は、要請情報として、購入商品予測部104(予測手段)が予測した商品を示す商品情報と、当該商品の品出しを行うことを宣言する操作子である私行きますボタンB1とを含む通知画面95aを、携帯端末80に表示させる。そして、品出し要請部110は、私行きますボタンB1が操作されたことを条件として、当該操作子が操作された携帯端末80以外の他の携帯端末80から、前記商品情報の表示を消去する。したがって、複数の店員が同時に同じ商品の品出しを行うことを、確実かつ容易に防止することができる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態である情報処理装置の一例である店舗サーバ10bを備えた品出し管理システム100bについて、図面を用いて説明する。図13は、店舗に設置された品出し管理システム100bのシステム構成図である。
品出し管理システム100bは、品出し管理システム100aと同じ機能を有するが、構成が異なる。すなわち、品出し管理システム100bは、品出し管理システム100aに対して、店舗サーバ10a(図1)に代わって、店舗サーバ10bを備える。また、顧客検出装置70a(図1)の代わりに、顧客検出装置70bを備える。そして、品出し管理システム100bは、陳列数検出装置180を備える。
店舗サーバ10bは、店舗サーバ10aが備える、顧客Cの購入履歴に基づく購入商品の予測機能とともに、一緒に購入される商品の分析を行うバスケット分析機能を備える。
顧客検出装置70bは、店舗への入店時に、店舗が発行して顧客Cが所持する顧客カードを、所定のカードリーダに翳したことを検出する。これによって、顧客検出装置70bは、顧客Cが来店したことを検出する。
陳列数検出装置180は、商品棚を監視するカメラで撮像された映像を分析することによって、顧客Cが商品棚から取り出した商品の種類と数量とを検出する。
以下、品出し管理システム100bを構成する各部のハードウェア構成について説明する。なお、店舗サーバ10bのハードウェア構成は、店舗サーバ10aのハードウェア構成(図2)と同じであるため、説明は省略する。
(顧客検出装置のハードウェア構成の説明)
図14は、顧客検出装置70bのハードウェア構成を示すハードウェアブロック図である。図14に示すように、顧客検出装置70bは、顧客検出装置70aが備える制御部78と同じ構成の制御部78を備える。そして、顧客検出装置70bのROM74は、顧客検出装置70bが実行する制御プログラムP6を格納している。
また、顧客検出装置70bには、コントローラ81を介して、表示部83とカードR/W85がそれぞれ接続されている。これらの周辺機器の動作は、いずれも制御部78によって制御される。表示部83は、カードR/W85の操作方法に関する案内や、カードR/W85が顧客カードの内容を読み取ったことを示す情報等を表示する。カードR/W85は、顧客Cが所持している顧客カードに記録された顧客Cを特定する情報を読み取る。また、カードR/W85は、顧客Cが来店したことを示す来店履歴を、顧客カードに書き込む。
さらに、顧客検出装置70bは、店舗内に設けられた通信ネットワーク34を介して、上位装置である店舗サーバ10bとデータ通信をするための通信I/F91を備えている。この通信I/F91は、内部バス87に接続されている。
(陳列数検出装置のハードウェア構成の説明)
図15は、陳列数検出装置180のハードウェア構成を示すハードウェアブロック図である。図15に示すように、陳列数検出装置180は、CPU182、ROM184、RAM186等で構成されるコンピュータ構成を有する制御部187を備える。CPU182は、各種演算処理を実行し各部を制御する。ROM184は、固定データを記憶保存する。RAM186は、可変データを書き換え自在に記憶してワークエリアとして使用される。CPU182とROM184とRAM186は、内部バス194を介して接続されている。
なお、陳列数検出装置180で実行される制御プログラムP7は、ROM184に格納されている。なお、この制御プログラムP7は、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルとして、CD-ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD-R、DVD(Digital Versatile Disc)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
また、陳列数検出装置180には、コントローラ188を介して、複数のカメラ190が接続されている。カメラ190は、いずれも同じ構成を有し、店舗において、商品が陳列された商品棚の画像を撮像する。なお、これらのカメラ190の動作は、いずれも、制御部187によって制御される。
さらに、陳列数検出装置180は、店舗内に設けられた通信ネットワーク34を介して、上位装置である店舗サーバ10bとデータ通信をするための通信I/F192を備えている。この通信I/F192は、内部バス194に接続されている。
(品出し管理システムの機能構成の説明)
次に、図16を用いて、品出し管理システム100bの機能構成について説明する。図15は、品出し管理システム100bの機能構成を示す機能ブロック図である。
図15に示すように、品出し管理システム100bは、店舗サーバ10bと、POS端末50と、顧客検出装置70bと、陳列数検出装置180と、携帯端末80とを備える。なお、POS端末50と携帯端末80は、それぞれ複数備えられるが、ここでは、説明を簡単にするため、品出し管理システム100bは、POS端末50および携帯端末80をそれぞれ1台ずつ備えているものとする。
店舗サーバ10bのCPU12(図2)は、制御プログラムP5に従って動作することにより、制御部18の内部に、図15に示す顧客特定部102と、購入商品予測部104と、陳列数算出部106と、在庫数算出部108と、品出し要請部110と、バスケット分析部111と、情報送受信部112と、データ記憶部114とを機能部として実現する。
顧客特定部102は、特定手段の一例である。顧客特定部102は、顧客検出装置70bの検出結果に基づいて、店舗に来店した顧客Cの属性の一例である本人を特定する。
購入商品予測部104は、予測手段の一例である。購入商品予測部104は、顧客Cの属性である本人を特定した結果に基づいて、当該顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測する。具体的には、購入商品予測部104は、顧客Cの過去の購入履歴と、過去に顧客Cが買い物を行った際に一緒に購入した商品の分析結果と、に基づいて、顧客Cが購入する可能性が高い商品を予測する。
陳列数算出部106は、算出手段の一例である。陳列数算出部106は、購入商品予測部104が予測した商品が、現在、店舗の商品棚に何個陳列されているかを算出する。具体的には、陳列数算出部106は、陳列数検出装置180が検出した、商品棚から取り出した商品の種類と数量結果とに基づいて、当該商品の現在の陳列数を算出する。
在庫数算出部108および品出し要請部110の機能は、前述した品出し管理システム100aの在庫数算出部108および品出し要請部110の機能と同じである。
バスケット分析部111は、顧客Cの購入履歴に基づいて、一緒に購入された商品の分析を行う。
情報送受信部112は、店舗サーバ10bとPOS端末50との間で情報の送受信を行う。また、情報送受信部112は、店舗サーバ10bと顧客検出装置70bとの間で情報の送受信を行う。さらに、情報送受信部112は、店舗サーバ10bと陳列数検出装置180との間、店舗サーバ10bと携帯端末80との間で情報の送受信を行う。送受信される情報について、詳しくは、後述する図18、図19、図20の各フローチャートで説明する。
データ記憶部114は、前述したメモリ部20(図2)によって実現される。データ記憶部114は、いずれも前述した、制御プログラムP1と、商品マスタF1と、品出しマスタF2と、顧客マスタF3とをそれぞれ記憶する。さらにデータ記憶部114は、バスケット分析ファイルF6を記憶する。バスケット分析ファイルF6は、顧客Cがある商品を購入した際に、一緒に購入される商品を分析した結果を格納したファイルである。
POS端末50の機能構成は、第1の実施形態で説明した通りである。
顧客検出装置70bのCPU72(図13)は、制御プログラムP6に従って動作することにより、制御部78の内部に、図16に示すカード情報読取部143と、情報送受信部142と、データ記憶部144とを機能部として実現する。
カード情報読取部143は、前述したカードR/W85(図13)によって実現される。カード情報読取部143は、顧客Cが所持している顧客カードに記録された顧客Cを特定する顧客カード情報を読み取る。
情報送受信部142は、顧客検出装置70bと店舗サーバ10bとの間で情報の送受信を行う。具体的には、顧客検出装置70bから店舗サーバ10bに対して、顧客カード情報を送信する。詳しくは、後述する図18のフローチャートで説明する。
データ記憶部144は、前述したROM74(図14)によって実現される。データ記憶部144は、制御プログラムP6を記憶する。
陳列数検出装置180のCPU182(図15)は、制御プログラムP7に従って動作することにより、制御部187の内部に、図16に示す商品棚撮像部200と、商品取り出し検出部202と、情報送受信部204と、データ記憶部206とを機能部として実現する。
商品棚撮像部200は、前述したカメラ190(図15)によって実現される。商品棚撮像部200は、商品が陳列された商品棚を撮像する。
商品取り出し検出部202は、商品棚撮像部200が撮像した商品棚の画像の中から、商品が取り出されたかを検出する。さらに、商品取り出し検出部202は、取り出された商品の種類と数を検出する。
情報送受信部204は、陳列数検出装置180と店舗サーバ10bとの間で情報の送受信を行う。具体的には、陳列数検出装置180から店舗サーバ10bに対して、商品棚から取り出された商品情報を送信する。詳しくは、後述する図19のフローチャートで説明する。
データ記憶部206は、前述したROM184(図15)によって実現される。データ記憶部206は、制御プログラムP7を記憶する。
なお、携帯端末80の機能構成は、第1の実施形態で説明した通りである。
(品出し要請情報の説明)
次に、図17を用いて、品出しが必要な際に、品出しを行う店員が所持する携帯端末80に送信される品出し要請情報について説明する。図17は、本実施形態において、携帯端末80に表示される通知画面95bの一例を示す図である。
携帯端末80の表示制御部150(図15)は、店舗サーバ10bの品出し要請部110(図16)からの指示を受けて、携帯端末80の表示部94(タッチパネル92)に、図17に示す通知画面95bを表示する。
通知画面95bは、来店案内M1と、来店顧客名M2と、バスケット分析ファイルF6aと、商品リストF2bと、私行きますボタンB1とを有する。
来店案内M1、来店顧客名M2の内容、および私行きますボタンB1の作用は、第1の実施形態で説明した通りである。
バスケット分析ファイルF6aは、バスケット分析ファイルF6の中から、顧客Cが高い頻度で購入する商品Aおよび商品Bと、商品Aおよび商品Bと一緒に購入される頻度が高い商品と、をリストアップした結果を示す情報である。例えば、図17において、商品Xは、商品Aと同時に購入される頻度が高いことと示している。また、商品Yは、商品Bと同時に購入される頻度が高いことを示している。
商品リストF2bは、品出しマスタF2の中から選択された、顧客Cの過去の購入履歴、およびバスケット分析に基づく、顧客Cが購入する可能性が高い商品リストである。商品リストF2bは、品出しマスタF2と同じ書式を有している。
(顧客検出装置および店舗サーバが行う処理の流れの説明)
次に、図18のフローチャートを用いて、顧客検出装置70bおよび店舗サーバ10bが行う一連の処理の流れについて説明する。
まず、図18(a)のフローチャートを用いて、顧客検出装置70bが行う処理の流れについて説明する。カード情報読取部143は、顧客カードが翳されたかを判断する(ステップS80)。顧客カードが翳されたと判断した場合(ステップS80:Yes)は、ステップS82に移行する。一方、顧客カードが翳されたと判断されない場合(ステップS80:No)は、ステップS80を繰り返す。
続いて、カード情報読取部143は、翳された顧客カードに記録された顧客カード情報を読み取る(ステップS82)。
情報送受信部142は、カード情報読取部143が読み取った顧客カード情報を、店舗サーバ10bに送信する(ステップS84)。その後、顧客検出装置70bは、図17(a)の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100bの動作が停止するまでの間、顧客検出装置70bは、図17(a)の処理を繰り返す。
次に、店舗サーバ10bが、来客中に行う処理の流れについて、図18(b)のフローチャートを用いて説明する。まず、情報送受信部112は、顧客検出装置70bから顧客カード情報を受信したかを判断する(ステップS86)。顧客カード情報を受信した場合(ステップS86:Yes)は、顧客特定部102は、受信した顧客カードの情報を、顧客属性情報F3aに格納された顧客ID(図7)と照合することによって、顧客C本人を特定する(ステップS88)。
顧客特定部102は、ステップS88の特定結果に基づいて、顧客Cがお得意様であるかを判断する(ステップS90)。顧客Cがお得意様であると判断された場合(ステップS90:Yes)は、ステップS92に移行する。
次に、購入商品予測部104は、顧客Cの購入履歴情報F3bを読み込む(ステップS92)。
さらに、購入商品予測部104は、バスケット分析ファイルF6を読み込む(ステップS94)。
購入商品予測部104は、顧客Cの購入履歴情報F3b、およびバスケット分析の結果に基づいて、顧客Cが購入する可能性の高い商品を予測する(ステップS96)。
続いて、品出し要請部110は、品出しマスタF2の情報を読み込む(ステップS98)。
品出し要請部110は、読み込んだ品出しマスタF2の品出し対象欄f24を参照して、顧客Cが購入する可能性の高い商品の中に品出し対象品があるかを判断する(ステップS100)。品出し対象品がある場合(ステップS100:Yes)は、ステップS102に移行する。
品出し要請部110は、携帯端末80に対して、品出し要請情報を送信する(ステップS102)。
品出し要請部110は、情報送受信部112を介して、携帯端末80から、私行きますボタンB1(図17)が押下されたことを示す情報を受信したかを判断する(ステップS104)。私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を受信した場合(ステップS104:Yes)は、ステップS106に移行する。一方、私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を受信しない場合(ステップS104:No)は、ステップS104を繰り返す。
品出し要請部110は、携帯端末80のうち、私行きますボタンB1が押下されたことを示す情報を送信した携帯端末以外の携帯端末80に対して、品出し要請情報の消去を指示する信号を送信する(ステップS106)。
陳列数算出部106は、陳列数検出装置180から、商品情報を受信したかを判断する(ステップS108)。商品情報を受信した場合(ステップS108:Yes)は、ステップS110に移行する。一方、商品情報を受信しない場合(ステップS108:No)は、ステップS108を繰り返す。
在庫数算出部108は、携帯端末80から、品出し情報を受信したかを判断する(ステップS110)。品出し情報を受信した場合(ステップS110:Yes)はステップS112に移行する。一方、品出し情報を受信しない場合(ステップS110:No)は、ステップS110を繰り返す。
陳列数算出部106、および在庫数算出部108は、品出しマスタF2の情報を更新する(ステップS112)。具体的には、陳列数算出部106は、ステップS108で受信した、商品情報に基づいて、品出しマスタF2の陳列数欄f22を更新する。また、在庫数算出部108は、品出し情報に基づいて、品出しマスタF2のバックヤード在庫数欄f23を更新する。その後、店舗サーバ10bは、図18(b)の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100bの動作が停止するまでの間、店舗サーバ10bは、図18(b)の処理を繰り返す。
なお、ステップS90において、顧客Cがお得意様でないと判断された場合(ステップS90:No)、およびステップS100において、顧客Cが購入する可能性の高い商品の品出しが不要である場合(ステップS100:No)は、いずれもステップS108に移行する。
(陳列数検出装置が行う処理の流れの説明)
次に、図19のフローチャートを用いて、陳列数検出装置180が行う一連の処理の流れについて説明する。
商品棚撮像部200は、商品が陳列された商品棚を撮像する(ステップS130)。
商品取り出し検出部202は、商品棚撮像部200が撮像した画像に動きがあるかを検出する(ステップS132)。具体的には、カメラ190(図15)によって、所定の時間間隔で撮像した画像同士の差分を演算して、差分結果の中に所定のしきい値を超える明るさの領域が検出された場合に、動きがあったと判断すればよい。商品棚撮像部200が撮像した画像に動きがある場合(ステップS132:Yes)は、ステップS134に移行する。一方、商品棚撮像部200が撮像した画像に動きがない場合(ステップS132:No)は、ステップS130に戻る。
商品取り出し検出部202は、商品棚から商品が取り出されたかを判断する(ステップS134)。具体的には、商品取り出し検出部202は、例えば、ステップS132で検出した動きが発生した領域が、商品を取り出す方向に延びた形状を有している場合に、商品が取り出されたと判断する。商品棚から商品が取り出されたと判断された場合(ステップS134:Yes)は、ステップS136に移行する。一方、商品棚から商品が取り出されたと判断されない場合(ステップS134:No)は、ステップS130に戻る。
商品取り出し検出部202は、商品棚から取り出された商品情報を特定する(ステップS136)。ここで、商品情報とは、取り出された商品の商品コードと数量を含む。商品取り出し検出部202は、具体的には、カメラ190によって検出された動きの領域の位置に基づいて、どの商品が何個取り出されたかを検出する。なお、商品は、予め決められた商品棚の決められた位置に陳列されているものとする。したがって、複数のカメラ190のうち、どのカメラ190で撮像された画像のどの位置に動きがあったかによって、取り出された商品とその数を特定することができる。
情報送受信部204は、商品取り出し検出部202が特定した商品情報を、店舗サーバ10bに対して送信する(ステップS138)。その後、陳列数検出装置180は、図19の処理を終了する。なお、実際は、品出し管理システム100bの動作が停止するまでの間、陳列数検出装置180は、図19の処理を繰り返す。
(店舗サーバが、店舗閉店後等の所定の時間に行う処理の流れの説明)
次に、図20のフローチャートを用いて、店舗サーバ10bが、店舗閉店後等の所定の時間に行う一連の処理の流れについて説明する。
まず、情報送受信部112は、POS端末50からトランザクションファイルF5を受信したかを判断する(ステップS140)。トランザクションファイルF5を受信した場合(ステップS140:Yes)は、ステップS142に移行する。一方、トランザクションファイルF5を受信しない場合(ステップS140:No)は、ステップS140を繰り返す。
店舗サーバ10bの制御部18は、トランザクションファイルF5の内容に基づいて、顧客Cの購入履歴情報F3bを更新する(ステップSS142)。
バスケット分析部111は、ステップS142で更新した顧客Cの購入履歴に基づいて、バスケット分析を行う(ステップS144)。
そして、バスケット分析部111は、バスケット分析の結果に基づいて、バスケット分析ファイルF6を更新する(ステップS146)。その後、店舗サーバ10bは、図20の処理を終了する。
なお、品出し管理システム100bにおいて、携帯端末80が行う処理の流れは、図11のフローチャートと同じである。また、POS端末50が行う処理の流れは、図12(b)のフローチャートと同じである。そのため、図示と説明は省略する。
以上説明したように、第2の実施形態の店舗サーバ10b(情報処理装置)によれば、陳列数算出部106は、商品の陳列数と、商品が陳列された商品棚から顧客Cが取り出した商品数とに基づいて、商品の陳列数を算出する。したがって、商品の陳列数を、顧客Cが商品棚から取り出した時点で早期に算出することができる。
本発明のいくつかの実施の形態を説明したが、これらの実施の形態は、いずれも例示であり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら新規な実施の形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施の形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、顧客Cが来店した際に、購入商品予測部104は、顧客Cが購入する可能性が高い商品を、顧客C自身の購入履歴のみではなく、顧客Cと同じカテゴリー(年齢層、性別、職業等)に属する別の顧客Cの購入履歴に基づいて予測してもよい。