JP7040919B2 - 毛髪保持具 - Google Patents

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Description

本発明は、毛髪束を所定の形状に巻回するときに用いられる毛髪保持具に関する。
下記特許文献1には、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能で且つシートにより構成された扁平形状の筒状体からなる毛髪保持具が開示されている。この毛髪保持具は、挿通した毛髪を乾かすために、扁平形状の筒状体を構成するシートに多数の貫通孔が形成されている。
また、本出願人は、先に、扁平形状の筒状体からなる毛髪保持具であって、毛髪束の挿通された筒状体を複数種の巻径の巻回状態に固定し得る巻き留め手段を具備している毛髪保持具を提案している(特許文献2)。
さらに、本出願人は、先に、筒状体を構成する一面シート及び/又は他面シートのテーバーこわさが所定値以上であり、筒状体の一端の開口部には、該開口部に挿入された毛髪束に加わった応力を緩和する応力緩和手段が設けられている毛髪保持具も提案している(特許文献3)。
米国特許第3255765号明細書 特開2004-209237号公報 特開2007-98121号公報
上記のような毛髪保持具は、毛髪束を筒状体に容易に挿通させることが求められている。また、筒状体を巻回した後、毛髪保持具を介してパーマ用の毛髪処理剤を毛髪束に付与する場合、毛髪処理剤が毛髪保持具に吸収され、毛髪処理剤を毛髪束に必要量浸透させ難いことがあった。特許文献1の毛髪保持具は、貫通孔から毛髪が飛び出すことがあり、毛髪束の挿通作業が困難であった。特許文献2及び3の毛髪保持具は、毛髪束に毛髪処理剤を効果的に付与する点に改善の余地があった。
従って、本発明の課題は、前述した従来技術が有する欠点を解消し得る毛髪保持具を提供することにある。
本発明は、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、前記筒状体は、前記毛髪束の挿通方向に長い縦長の形状であり、巻き上げ時に内側に位置する一面シート及び巻き上げ時に外側に位置する他面シートから形成されており、前記他面シートは、前記一端の開口部側の端部に毛髪処理剤を注入する窓部を有しており、該他面シートに前記窓部を閉鎖及び開放可能な蓋シートが設けられている、毛髪保持具を提供するものである。
また、本発明は、前記毛髪保持具を用いて毛髪束に毛髪処理を行う毛髪処理方法であって、前記筒状体に毛髪束を挿通する工程と、前記筒状体を、該筒状体に挿通した前記毛髪束とともに巻き上げる工程と、前記窓部を開放した状態で、該窓部を介して前記筒状体内に前記毛髪処理剤を注入する工程とを含む、毛髪処理方法を提供するものである。
また、本発明は、一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、前記筒状体は、巻き上げ時に内側に位置する一面シート及び巻き上げ時に外側に位置する他面シートから形成されており、前記他面シートは、前記一端の開口部側の端部に、通液度が該他面シートの他の部分よりも高い毛髪処理剤注入部を有している、毛髪保持具を提供するものである。
さらに、本発明は、毛髪保持具を用いて毛髪束に毛髪処理を行う毛髪処理方法であって、前記筒状体に毛髪束を挿通する工程と、前記筒状体を、該筒状体に挿通した前記毛髪束とともに巻き上げる工程と、前記毛髪処理剤注入部を介して前記筒状体内に毛髪処理剤を注入する工程とを含む、毛髪処理方法を提供するものである。
本発明の毛髪保持具によれば、該毛髪保持具に毛髪束を容易に挿通させることができ、且つ必要量の毛髪処理剤を毛髪束に容易に浸透させることができる。
図1(a)及び(b)は、本発明の第1実施形態の毛髪保持具を示す斜視図で、(a)は正面斜視図、(b)は背面斜視図である。図1(c)は、図1(b)に示すI-I断面図である。図1(d)は、本発明に係る蓋シートの別の実施形態を示す、筒状体の長手方向に沿う断面図である。 図2は、図1に示す毛髪保持具を用いて毛髪束にカールを付与している状態を示す斜視図である。 図3(a)は、本発明の第2実施形態の毛髪保持具を示す背面斜視図である。図3(b)は、図3(a)に示すII-II線断面図である。 図4(a)~(c)は、図1に示す毛髪保持具を用いて毛髪束にカールを付与する手順を順次示す斜視図である。
以下、本発明の毛髪保持具を、その好ましい実施形態に基づき、図面を参照しながら説明する。
本発明の第1実施形態である毛髪保持具1は、図1(a)及び(b)に示すように、一端の開口部21から他端の開口部22に向けて毛髪束Hを挿通可能にシート23A、23Bにより構成された扁平形状の筒状体2からなる。筒状体2は、毛髪束Hの挿通方向Xに長い縦長の形状であり、巻上げ時に内側に位置する一面シート23A及び巻き上げ時に外側に位置する他面シート23Bから形成されている。他面シート23Bは、一端の開口部21側の端部に毛髪処理剤を注入する窓部3を有しており、該他面シート23Bに窓部3を閉鎖及び開放可能な蓋シート31が設けられている。
本実施形態の毛髪保持具1について更に詳述すると、本実施形態の毛髪保持具1は、筒状体2と延設部4とを主体として構成されている。
筒状体2は、図1(a)及び(b)に示すように、扁平形状を有している。筒状体2は、一方の面を形成するシート(以下「一面シート」ともいう)23Aと他方の面を形成するシート(以下「他面シート」ともいう)23Bとを、その長手方向に沿う側縁部24、24同士で接合させて形成されている。筒状体2の長手方向は、毛髪束Hの挿通方向に沿う。
筒状体2の寸法は、毛髪の長さやくせ付けしたい場所、挿入する毛髪束の量に応じて適宜決定することができ、例えば、長手方向の長さLが50mm以上400mm以下、好ましくは100mm以上350mm以下であり、また該長手方向に直交する短手方向の長さWが25mm以上150mm以下である。
以下、一面シート23A及び他面シート23Bに共通する説明を行う際には、「基材シート23」と表現する。
基材シート23の形成材料としては、例えば、不織布(ポリエチレン不織布、ポリエチレンテレフタレート不織布等)、織布、網状シート、多孔性又は非多孔性の樹脂フィルム(ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等)、紙、高分子材料シート、ゴムシート、又はこれらの複合体等が挙げられる。
基材シート23の厚みは、好ましくは5μm以上、より好ましくは10μm以上であり、また好ましくは2000μm以下、より好ましくは1500μm以下であり、また好ましくは5μm以上2000μm以下、より好ましくは10μm以上1500μm以下である。
筒状体2の巻回をより容易に行う観点から、筒状体2は、一面シート23A及び他面シート23Bの何れか一方又は双方が形状記憶シートからなり、自然状態において、筒状体2がロール状に巻回されており、筒状体2を引き伸ばして毛髪束Hを挿入した後、手を放すと、筒状体2が毛髪束Hとともに巻き上がるようになされていることが好ましい。
形状記憶シートは、熱収縮率の異なるフィルムあるいは張力の違うフィルムを貼り合わせることによって形成することができる。
筒状体2は、筒状体2を構成する基材シート23を加熱することにより、記憶していた元のロール形状に復帰するものであっても良い。
また、本実施形態の毛髪保持具1は、自然状態において、筒状体2が引き伸ばされた状態であっても良いが、使用勝手の観点から、自然状態において一面シート23A側を内側にして毛髪束Hをロール状に巻回されていることが好ましい。
基材シート23は、毛髪束Hと接する面に、毛髪処理剤の拡散性を向上させる加工が施されていることが好ましい。このような加工は、特に制限されないが、エンボス加工、カレンダー加工、樹脂膜形成加工等が挙げられる。例えばエンボス加工は、基材シート23の長手方向に連なる凸部を形成することにより、毛髪処理剤が該凸部を伝うことで拡散性を向上させることができる。カレンダー加工は、基材シート23の密度を調整することにより、毛髪処理剤の拡散性を向上させることができる。樹脂膜形成加工は、基材シート23の一部あるいは全部に吸液性の低い樹脂膜を形成し基材シート23全体の吸液量を低減させることにより、毛髪処理剤の拡散性を向上させることができる。これらの加工のうちの少なくとも1つを施すことが好ましく、2種以上施すことが好ましい。
他面シート23Bは、一端の開口部21側の端部に毛髪処理剤を注入する窓部3を有している。また、他面シート23Bには、窓部3を閉鎖及び開放可能な蓋シート31が設けられている。斯かる構成により、筒状体2内に毛髪束Hを挿通する際には、窓部3を閉鎖状態に維持することができ、毛髪が窓部3から飛び出すことを防止することができる。また、筒状体2の巻き上げ後に、窓部3を開放することにより、該窓部3を介して毛髪処理剤を直接毛髪束Hに供給することができる。このように、本発明の毛髪保持具は、毛髪処理剤を毛髪に直接供給可能でありながら、蓋シート31により毛髪保持具1から毛髪が飛び出すことを防ぐため、該毛髪保持具1に毛髪束を容易に挿通させることができる共に、毛髪処理剤を直接供給できるため、毛髪処理剤が毛髪保持具に吸収され難く、必要量の毛髪処理剤を毛髪束に容易に浸透させることができる。
窓部3は、図1(b)に示すように、筒状体2の短手方向に横長の略矩形状をしているが、毛髪束Hに対して筒状体2の短手方向に均一に応力をかける観点から、窓部3は、筒状体2の幅方向における長さW1が長手方向の長さL1より長いことが好ましい。
上述した一又は二以上の効果をより確実に奏させる観点から、窓部3は、以下の寸法及び配置を有することが好ましい。
窓部3は、筒状体2の長手方向に沿う長さL1が、該筒状体2の長手方向の長さLに対して、好ましくは1.2%以上、より好ましくは2.8%以上であり、また好ましくは60%以下、より好ましくは30%以下であり、また好ましくは1.2%以上60%以下、より好ましくは2.8%以上30%以下である。
また、窓部3は、筒状体2の短手方向に沿う長さW1が、該筒状体2の短手方向の長さWに対して、好ましくは19%以上、より好ましくは25%以上であり、また好ましくは87%以下、より好ましくは80%以下であり、また好ましくは19%以上87%以下、より好ましくは25%以上80%以下である。
窓部3は、筒状体2の短手方向に沿う長さW1の、筒状体2の長手方向に沿う長さL1に対する比(W1/L1)が、好ましくは2以上、より好ましくは2.6以上であり、また好ましくは26以下、より好ましくは24以下であり、また好ましくは2以上26以下、より好ましくは2.6以上24以下である。
窓部3は、筒状体2の短手方向に沿う長さW1〔図1(b)参照〕が、好ましくは10mm以上、より好ましくは30mm以上であり、また好ましくは130mm以下、より好ましくは120mm以下であり、また好ましくは10mm以上130mm以下、より好ましくは30mm以上120mm以下である。
窓部3は、筒状体2の長手方向に沿う長さL1〔図1(b)及び(c)参照〕が、好ましくは5mm以上、より好ましくは10mm以上であり、また好ましくは50mm以下、より好ましくは30mm以下であり、また好ましくは5mm以上50mm以下、より好ましくは10mm以上30mm以下である。
窓部3は、他面シート23Bにおける一端の開口部21側に配されているが、窓部3の少なくとも一部好ましくは全体が、筒状体2の長手方向の全長Lを3等分して3領域に区分したときの最も一端の開口部21側の領域に配されていることが好ましく、筒状体2の該全長Lを4等分して4領域に区分したときの最も一端の開口部21側の領域に配されていることがより好ましい。
また窓部3は、少なくとも一部好ましくは全体が、筒状体2の長手方向において、一端の開口部21から、好ましくは5mm以上183mm以下の範囲、より好ましくは10mm以上167mm以下の範囲に配されていることが好ましい。
また、窓部3は、図2に示すように、筒状体2の巻き上げ後に、該窓部3の少なくとも一部、好ましくは全体が、最も外側の周面上、即ちロール状の筒状体2の外周面上にあることが好ましく、一端の開口部21から該外周面の半周以内にあることがより好ましい。
本実施形態の毛髪保持具1における窓部3及び蓋シート31は、図1(b)、(c)及び図2に示すように、他面シート23Bに、平面視形状が、一端の開口部21側から他方の開口部22側に向かって凸の形状の切り込みを入れることによって形成されている。蓋シート31は、窓部3の一端の開口部21側の縁で、他面シート23Bと連結しており、他面シート23Bとの連結部を除く3方を切り込みによって囲まれたフラップ状を有している。このように、窓部3及び蓋シート31が、他面シート23Bに切り込みを入れて形成されていると、開閉操作を容易に行うことができると共に、開閉操作に対する耐久性が高く、また安価に製造可能である等の点で好ましい。
図1(d)に、窓部3及び蓋シート31の別の形成態様を示す。図1(d)に示す実施形態においては、窓部3は、他面シート23Bの一部を切り抜いて形成されており、蓋シート31は、窓部3を被覆するように、他面シート23Bにおける窓部3と一端の開口部21間に接合されたフラップ状の別体のシート35から形成されている。
蓋シート31の形状や大きさの調整自由度の観点から、窓部3は、図1(d)に示すように、他面シート23Bの一部を切り出して形成され、蓋シート31は、他面シート23Bとは別体のシート35の一部を、窓部3の近傍に接合して形成されていることが好ましい。
上記の別体のシート35は、蓋シート31をより容易に開閉する観点、また、毛髪束Hの挿通、毛髪処理剤による処理を円滑に行う観点から、図1(d)に示すように、該別体のシート35の一部が他面シート23Bの外面に接合されていることが好ましい。ここで、他面シート23Bの外面とは、一面シート23A側とは反対側の面である。また、他面シート23Bの内面は、一面シート23A側の面である。
上記の別体のシート35は、基材シート23のテーバーこわさに顕著な影響を与えないようにする観点から、不織布、織布、網状シート、樹脂フィルム、紙、高分子材料シート、ゴムシート又はこれらの複合体からなることが好ましい。テーバーこわさは、JIS P8125-2000に規定される「こわさ試験方法」により測定される。
蓋シート31は、窓部3を閉鎖及び開放可能なように設けられているが、蓋シート31の開閉の形態は特に限定されず、図1(c)及び(d)に示すように、他面シート23Bと連結されていない部分又は接合されていない部分〔図1(c)及び(d)中では、他端の開口部22側の端部〕をめくり上げるようにして開閉してもよい。
図1(c)に示す蓋シート31は、該蓋シート31の一端の開口部21側の縁部32を介して、他面シート23Bと連結している。また、図1(d)に示す蓋シート31は、該蓋シート31を構成する別体のシート35の一端の開口部21側の端部36が、筒状体2の長手方向における一端の開口部21及び窓部3間において、他面シート23Bと接合している。筒状体2と接合される別体のシート35の端部36を固定部36ともいう。蓋シート31の前記縁部32が他面シート23Bと連結した態様や、別体のシート35の前記端部36が他面シート23Bと接合された態様では、蓋シート31の他方の開口部22側の端部をめくり上げることで、窓部3を開放状態にできるため、筒状体2を巻回した後、窓部3から毛髪処理剤をより容易に注入することができる。このように、蓋シート31は、一端の開口部21側に、窓部3以外の箇所に連設又は固定された縁部32又は固定部36を有し、該縁部32又は固定部36を軸に回動して窓部3を閉鎖及び開放可能であることが好ましい。
一面シート23Aには、該シート23Aの短手方向に延びるスリットが形成されていない。また、他面シート23Bには、該シート23Bの短手方向に延びるスリットが形成されていなくても、形成されていてもよい。巻き上げ時に外側となる他面シート23Bに長手方向に離間させて複数のスリットを形成すると、他面シート23Bの伸長性を向上させることができ、筒状体2をスムーズに巻き上げることができる。このようなスリットとして、例えば、特開2006-129972号公報の段落〔0013〕に記載のスリットを設けることができる。ここで、他面シート23Bの短手方向に延びるスリットは、該スリットの筒状体2の長手方向における長さが3mm未満のものを意味する。
筒状体2の一端の開口部21の端部近傍には、図1(a)に示すように、一面シート23Aが筒状体2の長手方向に延出した延設部4が設けられている。本実施形態においては、一面シート23Aと延設部4とは一体形成されている。
本実施形態の延設部4には、他面シート23Bが存する面とは反対側に、図1(a)に示すように、巻き留め部51が設けられている。また、他面シート23Bの外面には、図1(b)に示すように、巻き留め部51と係合可能な係合シート片52が設けられている。本実施形態の係合シート片52は、筒状体2の一端の開口部21側から窓部3を越えて挿通方向Xに延びている。
巻き留め部51は、係合シート片52に係合可能なもので、巻き上げ状態の筒状体2において係合シート片52を巻き留め部51に係合させることにより、筒状体2の巻き上げ状態を維持するものである。巻き留め部51としては、係合シート片52に係合可能なものであれば種々のものを用いることができ、本実施形態においては、メカニカルファスナーのオス部材を用いている。係合シート片52としては、巻き留め部51に係合可能なものであれば種々のものを用いることができ、本実施形態においては、機械的面ファスナーのメス部材を用いている。係合シート片52を設けず、巻き留め部51を他面シート23Bに係合させることにより筒状体2の巻き上げ状態を維持してもよい。
筒状体2は、巻き締め片を有していても良い。巻き締め片として、例えば、特開2006-129972号公報の段落〔0019〕に記載のものを設けることができる。毛髪束Hを挿通した筒状体2を巻回する際、巻き締め片を手で把持して筒状体2を巻き上げると、筒状体2を容易に且つ必要に応じてきつく巻き上げることができる。尚、巻き締め片の形成方法、形状、大きさ、厚さ、配置等は適宜設定できる。
また筒状体2は、蓋シート31によって窓部3を閉鎖した状態を維持する閉鎖状態維持手段(図示せず)を備えていることが好ましい。閉鎖状態維持手段としては、窓部3を覆う蓋シート31と、窓部3における他方の開口部22側の隣接部位とに跨るように保持テープを取り付ける方法が挙げられる。保持テープは、長手方向の一端部側を、蓋シート31及び窓部3における隣接部位の一方に、脱着不可能に固定する一方、他端部を、蓋シート31又は窓部3における隣接部位の他方に、脱着可能に固定することが好ましい。脱着不可能に固定する方法としては、接着剤を介した接着、ヒートシール等による融着等が挙げられる。脱着可能に固定する方法としては、粘着剤や機械的面ファスナーを用いる方法が挙げられる。
次に、本発明の第2実施形態の毛髪保持具1aについて説明する。第2実施形態の毛髪保持具1aについては、第1実施形態と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。特に説明しない点については、第1実施形態の毛髪保持具1と同様であり、同様の構成要素には同様の符号を付してある。
図3(a)及び(b)に示す毛髪保持具1aの他面シート23Bは、一端の開口部21側の端部に、通液度が該他面シート23Bの他の部分よりも高い毛髪処理剤注入部30を有している。図3(a)及び(b)に示す毛髪保持具1aは、毛髪束Hを挿通した筒状体2を巻回した後、毛髪処理剤注入部30を介して、毛髪束Hに直接毛髪処理剤を付与することができる。
毛髪処理剤を効果的に供給する観点から、毛髪処理剤注入部30の通液度は、好ましくは1mL/(s・cm)以上1000mL/(s・cm)以下、より好ましくは10mL/(s・cm)以上100mL/(s・cm)以下である。
また、他面シート23Bにおける毛髪処理剤注入部30以外の部分の通液度は、好ましくは0.01mL/(s・cm)以上100mL/(s・cm)以下、より好ましくは0.1mL/(s・cm)以上10mL/(s・cm)以下である。
上記の通液度は、以下の方法により測定される。
高さ70mm、開口径36mmの円筒状容器の開口部を試料のシート(他面シート23Bや毛髪処理剤注入部30)で蓋をし、これを接着固定して、試料膜を作成した。試料膜を下にして、試料膜の上から100mLのイオン交換水(純水)を注いだ。注いだ純水が試料膜を通過するのに要する時間を測定し、下記式(1)に従い純水の通液度を算出した。測定は水温25℃±0.1℃にて行った。
通液度〔mL/(s・cm)〕=通過した純水の量(mL)/通過するのに要した時間/膜の面積(cm)・・・式(1)
毛髪処理剤注入部30は、例えば、他面シート23Bに毛髪が飛び出さない程度の大きさの貫通孔を複数有する領域を設けること、他面シート23Bの一部の厚みを薄くすること、又は他面シート23Bの一部にプラズマ放電処理やコロナ放電処理等の化学処理を施すことにより、通液性を変化させることなどにより形成することができる。また、後述するように、他面シート23Bを切抜き、該切り抜いた部分を覆うように通液度の高い高通液性シート33を他面シート23Bに固定することにより、毛髪処理剤注入部30を形成することができる。
毛髪処理剤注入部30は、前述した第1実施形態の毛髪保持具1における窓部3と同じ寸法及び配置を採用することが好ましい。毛髪処理剤注入部30が、貫通孔を複数有する領域からなる場合、該領域の寸法及び配置が第1実施形態の毛髪保持具1における窓部3と同じであることが好ましい。
図3(a)及び(b)に示す毛髪処理剤注入部30は、他面シート23Bの一部を切り抜いて形成してなる窓部3と、該窓部3を覆うように配され、且つ他面シート23Bにその四方を固定された高通液性シート33とを備えている。高通液性シート33は、上記の蓋シート31と異なり、窓部3を閉鎖及び開放可能なよう、開閉可能に固定されていない。また、高通液性シート33は、他面シート23Bよりも通液性が高い。この高通液性シート33に毛髪処理剤を注入することにより、毛髪保持具1a内の毛髪束Hに直接毛髪処理剤を付与することができる。このように、毛髪保持具1aは、他面シート23Bの一部を切り出して形成してなる窓部3と、該窓部3を覆うように固定された、他面シート23Bよりも通液性の高い高通液性シート33とを備えて構成されていることが好ましい。斯かる構成の窓部3は、前述した第1実施形態の毛髪保持具1における窓部3と同じ寸法及び配置を採用することが好ましい。
また、高通液性シート33の通液度は、上記の毛髪処理剤注入部30と同じ範囲内であることが好ましい。
高通液性シート33の形成材料として、他面シート23Bの他の部分よりも通液性の高い材料を特に制限なく用いることができ、例えば不織布(ポリエチレン不織布、ポリエチレンテレフタレート不織布等)、織布、網状シート、多孔性又は非多孔性の樹脂フィルム(ポリエチレンフィルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム等)、紙、又はこれらの複合体等が挙げられる。
本発明の毛髪保持具は、前記実施形態に制限されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更が可能である。
例えば、筒状体2は、その形成方法について特に制限はなく、シートを縫合、融着又は接着して形成したものでもよい。
尚、本発明の毛髪保持具における「筒状体2」を構成するシート材の形状及びその表面状態は、上述の形態の筒状体を形成可能なものであれば良く、「扁平形状」という場合、シート材の表面は、凹凸面であってもよい。
また、本発明の毛髪保持具は、毛髪処理剤を用いたパーマ処理により毛髪にカールを付与する場合に限らず、毛髪束を巻回した後、ドライヤー等により熱処理したり、乾燥した毛髪を巻回状態で保持したり、濡れた状態の毛髪を巻回状態で保持し自然乾燥させたりして、毛髪にカールを付与する場合等にも適用することができるが、毛髪処理剤を用いたパーマ処理に好適に用いることができる。
次に、本発明の第1実施形態における毛髪保持具1を用いた、本発明の毛髪処理方法について、パーマ処理により毛髪(頭髪)に直接カールを付与する場合について、図4及び図2を参照しながら説明する。この毛髪処理方法は、筒状体2に毛髪束Hを挿通する工程と、筒状体2を、該筒状体2に挿通した毛髪束Hとともに巻き上げる工程と、窓部3を開放した状態で、窓部3を介して筒状体2内に毛髪処理剤を注入する工程とを含む。
先ず、毛髪束Hの量や得ようとするカール形状に応じて、適当な長さ及び幅を有する筒状体2からなる毛髪保持具1を用い、図4(a)に示すように、引き伸ばした筒状体2の一端の開口部21を楕円状に開口し、毛髪束Hを開口部21の中へ挿通する。この際、窓部3から毛髪が飛び出すことを防止して、毛髪束Hの挿通作業をスムーズに行う観点から、蓋シート31を閉じて窓部3を閉鎖することが好ましい。尚、筒状体2の開口部21に毛髪束Hを挿入する際に、必要に応じ、該開口部21を真円状に開口した方が、毛髪束Hをスムーズに挿通させ易い。また、毛髪束Hをフック可能なフック部が設けられた毛髪挿入具を用いると、毛髪束Hを筒状体2に容易に挿通できる。また、図4(a)に示すように、毛髪束Hの先端を筒状体2の他端の開口部22からはみ出させてもよく、毛髪束Hの先端を該他端の開口部22からはみ出させなくともよい。
毛髪束Hを筒状体2に挿通させた後、図4(b)及び(c)に示すように、筒状体2をその他端の開口部22の側から、一面シート23Aを内側にして巻き上げる。この際も、巻き上げ時に毛髪が窓部3から飛び出すことを防止する観点から、窓部3を閉鎖した状態で筒状体2を巻き上げることが好ましい。
また、筒状体2を巻き上げた後、巻き留め部51と係合シート片52あるいは他面シート23Bとを係合させる位置を調整することで、筒状体2は所定の巻径の巻き上げ状態で固定される。
次に、図2に示すように、他面シート23Bの蓋シート31を開け、開放した状態の窓部3にパーマ用の毛髪処理剤を注入して、毛髪束Hに該毛髪処理剤を付与する。蓋シート31が、図1(d)に示す別体のシートからなる場合も、同様の作業を行うことができる。このように毛髪処理剤は、窓部3を介して、直接毛髪束Hに付与することができるため、必要量の毛髪処理剤を毛髪束Hに容易に浸透させることができる。そして所定時間後、筒状体2から毛髪束Hを挿脱し、洗髪等して、パーマ処理を完了する。
第1液及び第2液から構成される2剤式のパーマ用毛髪処理剤の場合は、毛髪保持具1で巻き上げた毛髪束Hを第1液で処理した後、毛髪束Hを挿脱する前に毛髪束Hに第2液を塗布して処理する。そして所定時間後、筒状体2から毛髪束Hを挿脱し、洗髪等して、パーマ処理を完了することができる。
また、本発明は、第2実施形態の毛髪保持具1aを用いた別の毛髪処理方法として、筒状体2に毛髪束Hを挿通する工程と、毛髪処理剤注入部30に毛髪処理剤を注入する工程とを含む。
第2実施形態の毛髪保持具1aを用いた毛髪処理方法については、第1実施形態の毛髪保持具をと用いた毛髪処理方法と異なる点について説明し、同様の点については説明を省略する。
第2実施形態の毛髪保持具1aを用いた毛髪処理方法は、先ず筒状体2に毛髪束Hを挿通する。この際、毛髪処理剤注入部30によって、毛髪が飛び出すことを防止することができ、毛髪束Hの挿通作業をスムーズに行うことが出来る。
次に、第1実施形態の毛髪保持具1を用いた毛髪処理方法と同様に、筒状体2を巻き上げる。この巻き上げ時も、毛髪処理剤注入部30によって、毛髪が窓部3から飛び出すことを防止することができる。
次に、毛髪処理剤注入部30に毛髪処理剤を注入する。前述した通り、毛髪処理剤注入部30は、他面シート23Bの他の部分よりも通液度が高いため、該毛髪処理剤注入部30を介して毛髪処理剤を筒状体2内の毛髪束Hに直接付与することができ、必要量の毛髪処理剤を毛髪束Hに容易に浸透させることができる。
本発明の範囲はかかる実施形態に制限されない。
例えば、毛髪処理剤は、パーマ剤の他、染毛剤、脱色剤、スタイリング剤等が挙げられる。
また本発明は更に以下の毛髪保持具を開示する。
<1>
一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、
前記筒状体は、毛髪束の挿通方向に縦長の形状であり、巻き上げ時に内側に位置する一面シート及び巻き上げ時に外側に位置する他面シートから形成されており、
前記他面シートは、前記一端の開口部側の端部に毛髪処理剤を注入する窓部を有しており、該他面シートに前記窓部を閉鎖及び開放可能な蓋シートが設けられている、毛髪保持具。
<2>
前記他面シートの切断により、前記窓部、及び一部が該窓部の縁に連設されたフラップ状の蓋シートを形成してなる、前記<1>に記載の毛髪保持具。
<3>
前記窓部及び前記蓋シートは、平面視形状が、前記一端の開口部側から前記他方の開口部側に向かって凸の形状の切り込みを入れることによって形成されている、前記<1>又は<2>に記載の毛髪保持具。
<4>
前記蓋シートは、前記窓部の前記一端の開口部側の縁で、前記他面シートと連結しており、前記他面シートとの連結部を除く3方を切り込みによって囲まれたフラップ状を有している、前記<1>~<3>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<5>
前記蓋シートは、該蓋シートの前記一端の開口部側の縁部を介して、前記他面シートと連結している、前記<1>~<4>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<6>
前記窓部は、前記他面シートの一部を切り出して形成されており、
前記蓋シートは、前記窓部の近傍に一部が接合されている、前記他面シートとは別体のシートからなる、前記<1>に記載の毛髪保持具。
<7>
前記別体のシートは、該シートの一部が前記他面シートの外面に接合されている、前記<6>に記載の毛髪保持具。
<8>
前記蓋シートを構成する前記別体のシートの前記一端の開口部側の端部が、前記筒状体の長手方向における前記一端の開口部及び前記窓部間において、前記他面シートと接合している、前記<6>又は<7>に記載の毛髪保持具。
<9>
前記蓋シートは、前記一端の開口部側に、前記窓部以外の箇所に連設又は接合された固定部を有し、該固定部を軸に回動して前記窓部を閉鎖及び開放可能である、前記<6>~<8>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<10>
前記筒状体は、前記蓋シートによって前記窓部を閉鎖した状態を維持する閉鎖状態維持手段を備えている、前記<1>~<9>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<11>
前記別体のシートは、不織布、織布、網状シート、樹脂フィルム、紙、高分子材料シート、ゴムシート又はこれらの複合体からなる、前記<6>~<10>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<12>
前記窓部は、前記筒状体の短手方向の長さが長手方向の長さより長く、該長手方向の長さが5mm以上である、前記<1>~<11>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<13>
前記窓部3は、前記筒状体の短手方向に沿う長さW1の、筒状体2の長手方向に沿う長さL1に対する比(W1/L1)が、2以上、好ましくは2.6以上であり、また26以下、好ましくは24以下であり、また2以上26以下、好ましくは2.6以上24以下である、前記<1>~<12>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<14>
前記窓部は、前記筒状体の短手方向に沿う長さW1が、10mm以上、好ましくは30mm以上であり、また130mm以下、好ましくは120mm以下であり、また10mm以上130mm以下、好ましくは30mm以上120mm以下である、前記<13>に記載の毛髪保持具。
<15>
前記窓部は、前記筒状体の長手方向に沿う長さL1が、5mm以上、好ましくは10mm以上であり、また50mm以下、好ましくは30mm以下であり、また5mm以上50mm以下、好ましくは10mm以上30mm以下である、前記<13>又は<14>に記載の毛髪保持具。
<16>
前記一面シート及び前記他面シートの何れか一方又は双方が形状記憶シートからなり、自然状態において、前記筒状体がロール状に巻回されており、
前記筒状体を引き伸ばして毛髪束を挿入した後、手を放すと、前記筒状体とともに毛髪束を巻き上げるようになされている、前記<1>~<15>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<17>
前記窓部は、該窓部の少なくとも一部好ましくは全体が、前記筒状体の長手方向の全長Lを3等分した3領域、好ましくは4等分した4領域に区分したときの最も前記一端の開口部側の領域に配されている、前記<1>~<16>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<18>
前記窓部は、少なくとも一部、好ましくは全体が、前記筒状体の長手方向において、前記一端の開口部から、5mm以上183mm以下の範囲、好ましくは10mm以上167mm以下の範囲に配されている、前記<1>~<17>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<19>
前記窓部は、前記筒状体の巻き上げ後に、少なくとも一部、好ましくは全体が、ロール状の該筒状体の外周面上にある、前記<1>~<18>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<20>
前記窓部は、前記筒状体の巻き上げ後に、前記一端の開口部から前記外周面の半周以内にある、前記<19>に記載の毛髪保持具。
<21>
前記他面シートには、該他面シートの短手方向に延びるスリットが形成されている、前記<1>~<20>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<22>
前記筒状体の前記一端の開口部の端部近傍には、前記一面シートが前記筒状体の長手方向に延出した延設部が設けられており、
前記延設部には、前記他面シートが存する面とは反対側に、巻き留め部51が設けられている、前記<1>~<21>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<23>
前記他面シートの外面には、前記巻き留め部と係合可能な係合シート片が設けられている、前記<22>に記載の毛髪保持具。
<24>
前記一面シート及び前記他面シートそれぞれの形成材料が、不織布、織布、網状シート、多孔性又は非多孔性の樹脂フィルム、紙、高分子材料シート、ゴムシート、又はこれらの複合体であり、
前記不織布が、ポリエチレン不織布又はポリエチレンテレフタレート不織布であり、
前記多孔性又は非多孔性の樹脂フィルムが、ポリエチレンフィルム又はポリエチレンテレフタレートフィルムである、前記<1>~<23>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<25>
前記一面シート及び前記他面シートそれぞれの厚みは、5μm以上、好ましくは10μm以上であり、また2000μm以下、好ましくは1500μm以下であり、また5μm以上2000μm以下、好ましくは10μm以上1500μm以下である、前記<1>~<24>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<26>
前記一面シート及び前記他面シートはそれぞれ、前記毛髪束と接する面に、エンボス加工、カレンダー加工、又は樹脂膜形成加工が施されている、前記<1>~<25>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<27>
前記<1>~<26>の何れか1に記載の毛髪保持具を用いて毛髪束に毛髪処理を行う毛髪処理方法であって、
前記筒状体に毛髪束を挿通する工程と、
前記筒状体を、該筒状体に挿通した前記毛髪束とともに巻き上げる工程と、
前記窓部を開放した状態で、該窓部を介して前記筒状体内に前記毛髪処理剤を注入する工程とを含む、毛髪処理方法。
<28>
前記毛髪束を前記一端の開口部の中へ挿通する際、前記蓋シートを閉じて前記窓部を閉鎖する、前記<27>に記載の毛髪処理方法。
<29>
前記筒状体を、その前記他端の開口部側から、前記一面シートを内側にして巻き上げる際、前記窓部を閉鎖した状態で前記筒状体を巻き上げる、前記<27>又は<28>に記載の毛髪処理方法。
<30>
一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、
前記筒状体は、巻き上げ時に内側に位置する一面シート及び巻き上げ時に外側に位置する他面シートから形成されており、
前記他面シートは、前記一端の開口部側の端部に、通液度が該他面シートの他の部分よりも高い毛髪処理剤注入部を有している、毛髪保持具。
<31>
前記毛髪処理剤注入部は、前記他面シートの一部を切り出して形成してなる窓部と、該窓部を覆うように固定された、前記他面シートよりも通液性の高い高通液性シートとを備えて構成されている、前記<30>に記載の毛髪保持具。
<32>
前記高通液性シートの形成材料が、不織布、織布、網状シート、多孔性又は非多孔性の樹脂フィルム、紙、又はこれらの複合体等であり、
前記不織布は、ポリエチレン不織布又はポリエチレンテレフタレート不織布であり、
前記多孔性又は非多孔性の樹脂フィルムは、ポリエチレンフィルム又はポリエチレンテレフタレートフィルムである、前記<31>に記載の毛髪保持具。
<33>
前記毛髪処理剤注入部の通液度が、1mL/(s・cm)以上1000mL/(s・cm)以下、好ましくは10mL/(s・cm)以上100mL/(s・cm)以下である、前記<30>~<32>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<34>
前記他面シートにおける前記毛髪処理剤注入部以外の部分の通液度が、0.01mL/(s・cm)以上100mL/(s・cm)以下、好ましくは0.1mL/(s・cm)以上10mL/(s・cm)以下である、前記<30>~<33>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<35>
前記窓部3は、前記筒状体の短手方向に沿う長さW1の、筒状体2の長手方向に沿う長さL1に対する比(W1/L1)が、2以上、好ましくは2.6以上であり、また26以下、好ましくは24以下であり、また2以上26以下、好ましくは2.6以上24以下である、前記<30>~<34>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<36>
前記窓部は、前記筒状体の短手方向に沿う長さW1が、10mm以上、好ましくは30mm以上であり、また130mm以下、好ましくは120mm以下であり、また10mm以上130mm以下、好ましくは30mm以上120mm以下である、前記<35>に記載の毛髪保持具。
<37>
前記窓部は、前記筒状体の長手方向に沿う長さL1が、5mm以上、好ましくは10mm以上であり、また50mm以下、好ましくは30mm以下であり、また5mm以上50mm以下、好ましくは10mm以上30mm以下である、前記<35>又は<36>に記載の毛髪保持具。
<38>
前記一面シート及び前記他面シートの何れか一方又は双方が形状記憶シートからなり、自然状態において、前記筒状体がロール状に巻回されており、
前記筒状体を引き伸ばして毛髪束を挿入した後、手を放すと、前記筒状体が毛髪束とともに巻き上がるようになされている、前記<30>~<37>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<39>
前記窓部は、該窓部の少なくとも一部好ましくは全体が、前記筒状体の長手方向の全長Lを3等分した3領域、好ましくは4等分した4領域に区分したときの最も前記一端の開口部側の領域に配されている、前記<30>~<38>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<40>
前記窓部は、少なくとも一部、好ましくは全体が、前記筒状体の長手方向において、前記一端の開口部から、5mm以上183mm以下の範囲、好ましくは10mm以上167mm以下の範囲に配されている、前記<30>~<39>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<41>
前記窓部は、前記筒状体の巻き上げ後に、少なくとも一部、好ましくは全体が、ロール状の該筒状体の外周面上にある、前記<30>~<40>の何れか1に記載の毛髪保持具。
<42>
前記窓部は、前記筒状体の巻き上げ後に、前記一端の開口部から前記外周面の半周以内にある、前記<41>に記載の毛髪保持具。
<43>
前記<30>~<42>の何れか1に記載の毛髪保持具を用いて毛髪束に毛髪処理を行う毛髪処理方法であって、
前記筒状体に毛髪束を挿通する工程と、
前記筒状体を、該筒状体に挿通した前記毛髪束とともに巻き上げる工程と、
前記毛髪処理剤注入部を介して前記筒状体内に前記毛髪処理剤を注入する工程とを含む、毛髪処理方法。
1 毛髪保持具
2 筒状体
21、22 開口部
23 基材シート
23A 一面シート
23B 他面シート
24 側縁部
3 窓部
31 蓋シート
4 延設部
51 巻き留め部
52 係合シート片
H 毛髪束

Claims (12)

  1. 一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、
    前記筒状体は、前記毛髪束の挿通方向に長い縦長の形状であり、巻き上げ時に内側に位置する一面シート及び巻き上げ時に外側に位置する他面シートから形成されており、
    前記他面シートは、前記一端の開口部側に毛髪処理剤を注入する窓部を有し、該窓部は、前記筒状体の長手方向に沿う長さが5mm以上であり、且つ該窓部の全体が、該筒状体の長手方向の全長を4等分して4領域に区分したときの最も前記一端の開口部側の領域に配されており、
    前記他面シートに、前記窓部を閉鎖及び開放可能な蓋シートが設けられており、
    前記蓋シートは、
    前記窓部の前記一端の開口部側の縁で前記他面シートと連結し、該他面シートとの連結部を除いて凸の形状の切り込みによって囲まれたフラップ状を有しているか、又は
    前記窓部を被覆するように、前記他面シートにおける、前記窓部と前記一端の開口部との間に接合されたフラップ状の別体のシートから形成されており、
    前記他面シートは、該他面シートの短手方向に延びるスリットを有し、該スリットは、前記筒状体の長手方向に沿う長さが3mm未満であり、
    自然状態において、前記筒状体が、前記一面シートを内側、前記他面シートを外側にしてロール状に巻回されている、毛髪保持具。
  2. 一端の開口部から他端の開口部に向けて毛髪束を挿通可能にシートにより構成された扁平形状の筒状体からなり、
    前記筒状体は、巻き上げ時に内側に位置する一面シート及び巻き上げ時に外側に位置する他面シートから形成されており、
    前記他面シートは、前記一端の開口部側に、通液度が該他面シートの他の部分よりも高い毛髪処理剤注入部を有し、該毛髪処理剤注入部は、前記筒状体の長手方向に沿う長さが5mm以上であり、且つ該毛髪処理剤注入部の全体が、該筒状体の長手方向の全長を4等分して4領域に区分したときの最も前記一端の開口部側の領域に配されており、
    前記他面シートは、該他面シートの短手方向に延びるスリットを有し、該スリットは、前記筒状体の長手方向に沿う長さが3mm未満であり、
    自然状態において、前記筒状体が、前記一面シートを内側、前記他面シートを外側にしてロール状に巻回されている、毛髪保持具。
  3. 前記窓部又は前記毛髪処理剤注入部が、前記最も前記一端の開口部側の領域のみに形成されている、請求項1又は2に記載の毛髪保持具。
  4. 前記スリットが、前記他面シートの長手方向に離間させて複数形成されている、請求項1~3の何れか1項に記載の毛髪保持具。
  5. 前記窓部又は前記毛髪処理剤注入部は、前記筒状体の長手方向に沿う長さが、該筒状体の長手方向の長さに対して2.8%以上である、請求項1~4の何れか1項に記載の毛髪保持具。
  6. 前記窓部又は前記毛髪処理剤注入部を、一つのみ有する、請求項1~5の何れか1項に記載の毛髪保持具。
  7. 前記筒状体は、前記蓋シートによって前記窓部を閉鎖した状態を維持する閉鎖状態維持手段を備える、請求項1に記載の毛髪保持具。
  8. 請求項1に記載の毛髪保持具を用いて毛髪束に毛髪処理を行う毛髪処理方法であって、
    前記筒状体に毛髪束を挿通する工程と、
    前記筒状体を、該筒状体に挿通した前記毛髪束とともに巻き上げる工程と、
    前記窓部を開放した状態で、該窓部を介して前記筒状体内に前記毛髪処理剤を注入する工程とを含む、毛髪処理方法。
  9. 前記毛髪束を挿通する工程及び前記巻き上げる工程を、前記蓋シートで前記窓部を閉鎖した状態で行う、請求項に記載の毛髪処理方法。
  10. 前記毛髪処理剤注入部は、前記他面シートの一部を切り出して形成してなる窓部と、該窓部を覆うように固定された、前記他面シートよりも通液性の高い高通液性シートとを備えて構成されている、請求項2に記載の毛髪保持具。
  11. 前記毛髪処理剤注入部として、毛髪が飛び出さない程度の大きさの貫通孔を複数有する領域を設けてある、請求項2又は10に記載の毛髪保持具。
  12. 請求項2に記載の毛髪保持具を用いて毛髪束に毛髪処理を行う毛髪処理方法であって、
    前記筒状体に毛髪束を挿通する工程と、
    前記筒状体を、該筒状体に挿通した前記毛髪束とともに巻き上げる工程と、
    前記毛髪処理剤注入部を介して前記筒状体内に毛髪処理剤を注入する工程とを含む、毛髪処理方法。
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