JP7039847B2 - 電子メディエータ - Google Patents

電子メディエータ Download PDF

Info

Publication number
JP7039847B2
JP7039847B2 JP2017043843A JP2017043843A JP7039847B2 JP 7039847 B2 JP7039847 B2 JP 7039847B2 JP 2017043843 A JP2017043843 A JP 2017043843A JP 2017043843 A JP2017043843 A JP 2017043843A JP 7039847 B2 JP7039847 B2 JP 7039847B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
enzyme
electrode
glucose
electron
enzyme electrode
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017043843A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018145155A (ja
Inventor
謙太 寺内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyobo Co Ltd
Original Assignee
Toyobo Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyobo Co Ltd filed Critical Toyobo Co Ltd
Priority to JP2017043843A priority Critical patent/JP7039847B2/ja
Publication of JP2018145155A publication Critical patent/JP2018145155A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7039847B2 publication Critical patent/JP7039847B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Apparatus Associated With Microorganisms And Enzymes (AREA)
  • Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
  • Measuring Or Testing Involving Enzymes Or Micro-Organisms (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Description

本発明は、酵素電極及びバイオ燃料電池等に用いられる電子メディエータに関する。更に詳しくは、グルコース酸化還元酵素等を用いた酵素センサに用いられるタンパク質性電子メディエータに関する。
電子メディエータは、電子供与体より電子を受容、または電子受容体へ電子を受け渡す機能を有する物質であり、還元型または酸化型の状態で存在する。電子メディエータは酵素反応と電極を電子伝達共役的に結びつけるため、酵素電極やバイオ燃料電池などに利用されており、酸化剤および還元剤を有する一般的な化学反応においても利用される。
酵素電極は酵素反応を利用することにより、試料中に含まれる基質の含有量を測定するための酵素センサとして利用される。例えば、グルコース酸化還元酵素を利用したグルコースセンサによる血中グルコース濃度測定方法が知られている。グルコースセンサでは、金や白金等の金属電極またはカーボン電極表面に酵素が固定化されており、電極表面での酵素反応によって生じる電気化学的シグナルを利用して、生体試料中のグルコース濃度を定量することができる。
一般的に酵素電極上に固定化された酵素は、電極表面において直接的な電子の供与または受容はされにくく、酸化還元反応は生じにくい。よって、酵素と電極の電子の受け渡しを可能にする電子メディエータが必要となり、電極表面に酵素と併せて固定化され利用されている。
酵素電極に用いられる電子メディエータとしては、フェリシアン化カリウム、ルテニウム錯体、オスミウム錯体などの低分子化合物や金属錯体を利用したものが知られている(特許文献1)。更に、蛋白質性の電子メディエータも開発されており、シトクロームC及びシトクロムC551、シトクロムb562を用いた酵素電極(特許文献2)が知られている。
多くの微生物は、真核生物と同様に酸素を最終的な電子受容体とする好気呼吸の他に、硝酸イオンや硫酸イオン等を電子受容体とする嫌気呼吸を行うことが知られている。この中でも、Shewanella属やGeobacter属では鉄やマンガンの酸化物などの金属化合物を最終電子受容体として利用できる異化的金属還元能を有することが知られている。これらの微生物は細胞膜上のシトクロムCや繊毛表面を介した直接的な接触により、金属化合物との間で電子伝達をおこなうことができる。
Shewanella Oneidensis MR-1株は酸化鉄(III)、酸化マンガン(IV)、コバルト、ウランなどの様々な不溶性金属化合物を最終電子受容体として利用できることが知られている。該微生物は30種類以上のシトクロムCを保有していることが知られている(非特許文献1)。不溶性金属化合物を最終電子受容体とする電子伝達にはCymA、MtrA、MtrC、OmcAなどのシトクロムCが関与していると考えられている(非特許文献2)。
蛋白質性メディエータは低分子化合物や金属錯体と比較し、コストが高い傾向にあるため、酵素電極の自体の生産コストを抑えるためには使用量がなるべく少なくなることが望ましい。この要求を満たすため、同量において電子伝達性が高い蛋白質性メディエータが求められている。
特開2013-83634 特許第55292419号
PLoS ONE(2013) 8(9):e75610,1-10 Journal of Environmental Biotechnology Vol.9,No.2, 105-108,2009
本願発明の課題は、従来品よりも高い応答電流値が得られる電子メディエータを得ることである。
本発明者らは鋭意研究の結果、ある種の微生物、例えばShewanella oneidensis MR-1株が生産するシトクロムC蛋白質であるOmcAが、酵素電極に用いられる電子メディエータとして、従来用いられていたものより高い応答電流値を示すことを見出し、さらに検討を加えて本発明を完成させた。即ち、本発明の概要は以下の通りである。
[項1]
異化的金属還元能を有する微生物由来のシトクロムC蛋白質からなる、電子メディエータ。
[項2]
前記異化的金属還元能を有する微生物が、Shewanella oneidensisである、項1に記載の電子メディエータ。
[項3]
シトクロムC蛋白質がOmcAである、項1または項2に記載の電子メディエータ。
[項4]
OmcAが、 以下の(a)、(b)または(c)のポリペプチドから成る、項3に記載の電子メディエータ。
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列から成るポリペプチド
(b)配列番号1において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加されたアミノ酸配列から成り、電子メディエータ機能を有するポリペプチド
(c)配列番号1のアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列から成り、電子メディエータ機能を有するポリペプチド
[項5]
電極と、前記電極と接触し、酵素と項1~4のいずれかに記載の電子メディエータとを含む反応層とを含み、
前記反応層における前記酵素と前記電極との間で前記電子メディエータを介して電子授受が行われる、
酵素電極。
[項6]
項5に記載の酵素電極を備えたバイオセンサ。
[項7]
項6に記載のバイオセンサと、
バイオセンサへの電圧印加を制御する、制御部と、
バイオセンサへの電圧印加により得られる、測定対象物質に由来する電子の電極への移動に基づく電荷移動律速電流を検出する、検出部と、
前記電流値から前記物質の濃度を算出する、演算部と、
前記算出された前記物質の濃度を出力する出力部とから構成される測定装置。
[項8]
電極上に、酵素と項1~4のいずれかに記載の電子メディエータとの混合液を塗布して反応層を形成することを含む、酵素と電極間で電子授受が行われる酵素電極の製造方法。
[項9]
酵素、項1~4のいずれかに記載の電子メディエータおよび電子受容体を含む組成物。
[項10]
酵素、項1~4のいずれかに記載の電子メディエータおよび電子受容体を用いる、測定対象物の測定方法であって、
A)前記酵素により前記測定対象物を酸化する工程、
B)前記工程Aにおいて前記酵素内に生じる電子を、前記電子メディエータにより受容する工程、
C)前記工程Bによって生じる前記電子メディエータにおける電子を前記電子受容体により受容する工程、
D)前記工程Cによって生じる前記電子受容体における変化を検出する工程、
E)前記工程Dにおいて検出される前記電子受容体における変化の量を、前記測定対象物の量あるいは濃度と相関付ける工程、
を含む、測定方法。
[項11]
前記電子受容体が電極である、項10に記載の測定方法。
[項12]
前記電極が項5に記載の電極である、項10に記載の測定方法。
[項13]
前記電子受容体が酸化還元化合物である、項10に記載の測定方法。
本発明により、従来のメディエータと比較し電子伝達性が高いため、酵素反応により生じる電子化学的シグナルの伝達効率が向上し、酵素電極において従来品よりも高い応答電流値を得ることができるようになった。さらには、電子伝達性が高いため、従来の蛋白質性メディエータと比較し酵素電極における使用量が低減ができるようになった。本発明の電極、バイオセンサ、測定装置および測定方法を使用することで、生命科学研究、臨床診断、食品衛生検査、環境検査等の分野に大きく貢献できる。
実施例2の結果を示す図である。
(電子メディエータ)
本発明の実施態様の一つは、異化的金属還元能を有する微生物由来のシトクロムC蛋白質からなる、電子メディエータである。
本発明において「電子メディエータ」とは、電子供与体より電子を受容、または電子受容体へ電子を受け渡す機能を有する物質を意味し、例えば、グルコース酸化還元酵素から電子を受け取り、電子を電極又は他の電子メディエータに供与する物質である。
本発明において「電子伝達性」とは、酵素反応において生じた電子を電子メディエータを通じて電極へ伝達する効率を意味する。等しい酵素反応条件において、発色・退色もしくは電流として計測される電子化学的シグナルが大きくなることは、電子メディエータの電子伝達性が高くなることを意味する。すなわち、酵素電極により発生した電子化学的シグナルを上記の方法によって測定することで、電子メディエータの機能、すなわち電子伝達性の性能を確認することができる。
本発明において、異化的金属還元能を有する微生物とは、嫌気呼吸を行う際の最終電子受容体として酸化鉄(III)や酸化マンガン(IV)を含む不溶性金属化合物を利用することができる微生物の一群を指す。該微生物としては特に限定されないが、例えばShewanella属及びGeobacter属細菌をはじめ、グラム陽性菌や古細菌の一部も含まれる。該微生物は、細胞外膜に局在するシトクロムC、導電性の繊毛、または電子メディエータとして低分子化合物を利用することで、直接的または間接的な経路により細胞外に存在する不溶性金属化合物を電子受容体として還元し、嫌気呼吸をおこなうことができる。
異化的金属還元能を有する微生物から単離したシトクロムCは、ヘム鉄を含有するヘムタンパク質の一種である。該シトクロムは、該微生物において細胞外電子伝達経路に用いられるシトクロムC分子の一群を指す。
前記シトクロムCは、異化的金属還元能を有する微生物が保有するシトクロムCであれば、由来に関する制限は特にないが、Shewanella属またはGeobacter属の細菌由来のものを用いることができる。さらには、Shewanella属細菌に由来するものが好ましく、Shewanella oneidensisに由来するものがより好ましく、Shewanella oneidensis MR-1株由来のものがさらに好ましい。
また、上記のシトクロムCの例として、特に限定されるものではないが、具体的には、ScyA、SirA、PetC、SO0714、SO0716、SO0717、NapB、SO0939、FccA、TorC、SO01413,IfcA-1、DmsE、SO01659、SO01748、OmcB、OmcA、MtrC、MtrB、MtrA、CymA、MtrF、MtrD,CcoP,CcoO,CctA、SO2930、SO2931、SO3056、SO3300、SO3420、NrfA、SO4047、SO4048,SO4142、Otr、SO4360、SO4485、SO4572、CoxBまたはCytcBが挙げられる。好ましくはOmcAである。
前記OmcAは、 以下の(a)(b)または(c)のポリペプチドから成るものであってもよい。
(a)配列番号1で示されるアミノ酸配列から成るポリペプチド
(b)配列番号1において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加されたアミノ酸配列から成り、電子メディエータ機能を有するポリペプチド、
(c)配列番号1のアミノ酸配列と80%以上の同一性を有するアミノ酸配列から成り、電子メディエータ機能を有するポリペプチド
更には該ポリペプチドをコードする遺伝子を組み込んだ原核生物または真核生物の遺伝子組換え体により生産されたポリペプチドや、該ポリペプチドをコードする遺伝子に、ヒスチジンタグ等の精製時に利用されるアミノ酸付加がなされた遺伝子を組み込んだ遺伝子組換え体により生産されたポリペプチドであってもよい。
本明細書において、「ポリペプチド」とはアミド結合(ペプチド結合)又は非天然のアミノ酸残基の連結によって互いに結合した30個以上のアミノ酸残基から構成された分子を意味し、更には、これらに糖鎖が付加したものや、人工的に化学的修飾がなされたもの等も含む。
本明細書において、アミノ酸配列における同一性とは、比較対象となる基準配列の全長にわたり、所定の同一性を有する各配列をいう。このような配列の同一性パーセンテージは、基準配列を対照配列として比較するアルゴリズムをもった公開又は市販されているソフトウエアを用いて計算することができる。本明細書では、全米バイオテクノロジー情報センター(NCBI)の相同性アルゴリズムBLAST(Basic local alignment search tool)においてデフォルト(初期設定)のパラメータを用いることにより、算出する。
異化的金属還元能を有する微生物が保有するシトクロムCを、該微生物の培養物(菌体、もしくは菌体外に分泌された酵素を含む培養液、培地組成物等)から目的蛋白質を単離精製するためには、公知の分離操作を組み合わせて行うことができる。例えば、熱処理、尿素等の変性剤や界面活性剤による処理、pH処理、超音波破砕処理、酵素消化、塩析や有機溶媒沈殿法、透析、遠心分離、限外濾過、ゲル濾過、SDS-PAGE、等電点電気泳動、イオン交換クロマトグラフィー、疎水性クロマトグラフィー、逆相クロマトグラフィー、アフィニティークロマトグラフィー(タグ配列を利用した方法及び特異的なポリクローナル抗体、モノクローナル抗体を用いる方法も含む)等が挙げられる。
上述した単離精製方法によって作成された本発明の異化的金属還元能を有する微生物が保有するシトクロムCの代表的な特性として以下のものを挙げることが出来る。
(1)グルコース酸化還元酵素から電子を受け取る機能及び/又は電子受容体に電子を受け渡す機能を共に有する。
(2)金や白金等の金属電極またはカーボン電極表面から電子を受け取る機能及び/又は電子を受け渡す機能を共に有する。
(3)分子量:約80kDa(配列番号1記載のポリヌクレオチドをポリアクリルアミドゲル電気泳動(SDS-PAGE)に供した際の分子量である。)なお、上記分子量については、培養条件又は精製条件により修飾される分子等が変われば分子量は異なる。
(4)赤色を呈している。
(5)酸化型で408nm、還元型で419nm、523nm、552nmに特徴的な吸収スペクトルを有する。
(6)可溶性蛋白質である。
(7)1つ以上の鉄イオンの配位が確認される。(実施例に記載の方法によるヘム染色により青色の呈色を確認することができる。)
このような特性を有するシトクロムCとしてOmcA(例えば、Shewanella oneidensis MR-1株由来のOmcA)が挙げられる。
なお、前記の電子メディエータは、酵素、前記のいずれかに記載の電子メディエータおよび電子受容体を含む組成物の態様を取ることもできる。また、後述の本発明の種々の実施態様において、電子メディエータ機能を付与する目的で、前記組成物を用いても良い。
(酵素電極、バイオセンサ、測定装置)
前記の、本発明の、異化的金属還元能を有する微生物由来のシトクロムC蛋白質からなる電子メディエータは、グルコース酸化還元酵素等の酵素電極及び前記酵素電極を備えたバイオセンサ等に使用することができる。
すなわち、本発明の別の実施態様は、電極と、前記電極と接触し前記のいずれかに記載の電子メディエータとを含む反応層とを含み、前記反応層における前記酵素と前記電極との間で前記電子メディエータを介して電子授受が行われる、酵素電極である。
本発明の酵素電極は、電極上に、酵素と前記のいずれかに記載の電子メディエータとの混合液を塗布して反応層を形成するにより製造することができる。
また、本発明の別の実施態様として、前記酵素電極を備えたバイオセンサが示される。本発明のバイオセンサは、比色式であってもよく、また電気化学式であってもよい。
また、本発明の別の実施態様として、前記バイオセンサと、バイオセンサへの電圧印加を制御する、制御部と、バイオセンサへの電圧印加により得られる、測定対象物質に由来する電子の電極への移動に基づく電荷移動律速電流を検出する(例えば、測定対象物に応答して得られたシグナル強度を検出する)検出部と、前記電流値(前記の例においてはシグナル強度)から前記物質の濃度を算出する、演算部と、前記算出された前記物質の濃度を出力する出力部(例えば、表示のためのディスプレイ)とから構成される測定装置が示される。
前記のとおり、本発明は、測定対象物に応答して発生する電気化学的シグナルを、異化的金属還元能を有する微生物より単離したシトクロムCを電子メディエータとして利用することで検出するための、酵素電極、前記酵素電極を備えたバイオセンサおよび前記バイオセンサを含む測定装置(以下、これらをまとめて「本発明のバイオセンサ等」とも表記する。)に関する。
本発明のバイオセンサ等において、測定対象物は特に限定されない。例えばグルコースが挙げられる。グルコースセンサとして、より具体的には、少なくともフラビンアデニンジヌクレオチド(FAD)、ニコチンアミドジヌクレオチド(NAD)、ピロロキノリンキノン(PQQ)のうち一つを補酵素とするグルコースデヒドロゲナーゼ(GDH)を含んでなるグルコースセンサが挙げられる。
本発明において「電気化学的シグナル」とは、酵素電極上の酵素が基質を酸化還元することにより発生する電子の量に比例して発生する計測可能な発色・退色もしくは電流のことを示す。グルコースセンサの例では、より具体的には、GDHがグルコースを酸化させることにより発生する電子の量の変化を示し、これを数値化することでグルコースの定量が可能となる。
(測定対象物の測定方法)
本発明の別の実施態様である測定対象物の測定方法は、酵素、前記のいずれかに記載の電子メディエータおよび電子受容体を用い、
A)前記酵素により前記測定対象物を酸化する工程、
B)前記工程Aにおいて前記酵素内に生じる電子を、前記電子メディエータにより受容する工程、
C)前記工程Bによって生じる前記電子メディエータにおける電子を前記電子受容体により受容する工程、
D)前記工程Cによって生じる前記電子受容体における変化を検出する工程、
E)前記工程Dにおいて検出される前記電子受容体における変化の量を、前記測定対象物の量あるいは濃度と相関付ける工程、
を含む。
前記測定方法において、電子受容体は電極であっても良いし、酸化還元化合物であっても良い。
以下にグルコースセンサを例に本発明の測定方法等について説明するが、本発明はこれに限定されるわけではない。
本発明のバイオセンサの一例であるグルコースセンサは、反応層上に検体となる血液もしくは血液の希釈液を滴下するタイプであってもよいが、被検者の皮膚を窄孔し血液を採取するための針及び/または血液を移送させる流路を具備するかまたは装着可能であってもよい。比色式センサの場合はさらに吸光度を測定するための光源ランプおよび光度計を具備していてもよい。電気化学式センサの場合は作用極と対極を有しているかこれら電極上にGDHおよび電子メディエータを保持したチップを装着できるタイプであってもよい。電極としては、カーボン電極、金電極、白金電極などを用い、この電極上にGDHを固定化する。固定化方法としては、架橋試薬を用いる方法、高分子マトリックス中に封入する方法、透析膜で被覆する方法、光架橋性ポリマー、導電性ポリマー、酸化還元ポリマーなどを用いる方法があり、電子メディエータとともにポリマー中に固定あるいは電極上に吸着固定してもよく、またこれらを組み合わせて用いてもよい。典型的には、グルタルアルデヒドを用いてGDHをカーボン電極上に固定化した後、アミン基を有する試薬で処理してグルタルアルデヒドをブロッキングする。
グルコース濃度の測定は、比色式グルコースセンサの場合にあっては例えば以下のようにして行うことができる。グルコースセンサ上の反応層にはFAD依存型GDH、電子メディエータを含む液状もしくは固体状の組成物を保持させておく。必要に応じてpH緩衝剤、発色試薬を添加する。ここで、電子メディエータと発色試薬中の電子受容体との電子伝達効率を向上させる目的で、2次電子メディエータを添加しても良い。ここにグルコースを含む試料を加え、一定時間反応させる。この間、還元により退色する発色試薬中の電子受容体もしくは電子受容体より電子を受け取ることで重合し生成する色素の最大吸収波長に相当する吸光度をモニタリングする。レート法であれば吸光度の時間あたりの変化率から、エンドポイント法であれば試料中のグルコースがすべて酸化された時点までの吸光度変化より、あらかじめ標準濃度のグルコース溶液により作製したキャリブレーションカーブを元に試料中のグルコース濃度を算出することができる。この方法において使用できる発色試薬としては、例えば2,6-ジクロロフェノールインドフェノール(DCPIP)を電子受容体として添加し、600nmにおける吸光度の減少をモニタリングすることでグルコースの定量が可能である。また、発色試薬としてニトロテトラゾリウムブルー(NTB)を加え、570nm吸光度を測定することにより生成するジホルマザンの量を決定し、グルコース濃度を算出することが可能である。これらの発色試薬に加えて、2次電子メディエータとしてフェナジンメトサルフェート(PMS)などを添加することも可能である。いうまでもなく使用する発色試薬および2次電子メディエータはこれらに限定されない。
またグルコース濃度の測定は、電気化学式センサの場合にあっては以下のようにして行うことができる。グルコースセンサ上の電極に接続された反応層にはFAD依存型GDH、電子メディエータを含む液状もしくは固体状の組成物を保持させておく。この組成物にはさらにpH緩衝剤等を含んでいてもよい。ここにグルコースを含む試料を加えて反応させ、さらに電極に一定の電圧を印加する。電流をモニタリングし、電圧印加開始から一定時間に蓄積される電流を積算するかあるいは電圧印加開始から一定時間を経過したある時点での電流値を測定する。この値を元に、標準濃度のグルコース溶液により作製したキャリブレーションカーブに従い試料中のグルコース濃度を計算することができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
<実施例1>
細胞外膜発現シトクロムOmcAの取得
1) 培養
500 mL容の坂口フラスコに、
1% BactoTrypton(ベクトン・ディッキンソン社製)(w/v)、
0.5% Yeast Extract(ベクトン・ディッキンソン社製)(w/v)、
1% 塩化ナトリウム(ナカライテスク社製)(w/v)
及び水からなる液体培地を60mL入れ、121℃、20分間のオートクレーブ滅菌を行った。冷却した滅菌培地へShewanella oneidensis MR-1 株を白金耳1かき分植菌を行い、25℃にて24時間振盪培養を実施し、これを種培養液とした。
10L-jarファーメンターに、
1.2% BactoTrypton(ベクトン・ディッキンソン社製)(w/v)、
2.4% Yeast Extract(ベクトン・ディッキンソン社製)(w/v)、
0.4%グリセロール(ナカライテスク社製)、
1.25% リン酸水素2カリウム(ナカライテスク社製)(w/v)、
0.23% リン酸2水素カリウム(ナカライテスク社製)(w/v)、
1mM 塩化鉄(III)(ナカライテスク社製)、
1mM 5-アミノレブリン酸(ナカライテスク社製)
及び水からなる液体培地(pH7.0)を6L入れ、121℃、20分間のオートクレーブ滅菌を行った。オートクレーブ滅菌後、種培養液50mLを10L-Jarファーメンターへ播種をした。25℃にて91時間の通気撹拌培養を実施した。
2)粗精製
遠心分離機により上清を廃棄し、菌体を回収した。集菌後、ホモジナイザーNS1001L(ニロ・ソアビ社製)による菌体破砕を実施し、遠心分離機により菌体破砕上清を回収した。菌体破砕上清液に3%ポリエチレンイミン(ナカライテスク社製)(v/v)を添加し、遠心分離機により沈殿を除き上清を回収した。
3)陰イオンカラム精製
DEAE Sepharose HP(GEヘルスケア製)180mLを20mMリン酸カリウムバッファー(pH7.5)にて平衡化した後、粗精製液をカラム担体へ吸着させ、同バッファーにてカラムの洗浄を実施した。1M 塩化ナトリウムを含む同バッファーにて0-50%の塩化ナトリウム濃度でのグラジエント溶出を行った。得られた各ピークを回収し、4-12%ポリアクリルアミドゲルを使用し、Laemmiliらの方法に従いSDS-PAGEを実施した。泳動後CBB染色を実施し、ベンチマークプロテインマーカー(Life technologies社製)と比較し、80kDaにバンドがあるフラクション画分の回収を行った。回収したフラクション画分は、孔径30kDa中空糸膜(SPECTRUM社製)を利用して脱塩を実施し、30%飽和の硫酸アンモニウムを含む20mMリン酸カリウムバッファー(pH7.5)へとバッファー置換を行った。
4)疎水カラム精製
Phenyl Sepharose HP(GEヘルスケア製)150mLを30%飽和の硫酸アンモニウムを含む20mMリン酸カリウムバッファー(pH7.5)にて平衡化した後、サンプルを担体へ吸着させ、同バッファーにてカラムの洗浄を実施した。硫酸アンモニウム濃度で30%ー0%のグラジエント溶出を行い、ピーク画分を回収した。3)と同様の方法にてSDS-PAGEを行い、80kDaのバンドが確認できたフラクションの回収を行ったのちに、同中空糸膜による脱塩・濃縮を実施した。
5)ゲルろ過精製
Superdex-200(GEヘルスケア製)115mLを0.3M塩化ナトリウムを含む20mMリン酸カリウムバッファー(pH7.5)にて平衡化した後、サンプルを添加した。同バッファーにおいてゲルろ過を実施し、3)と同様の方法にてSDS-PAGEを行い、80kDaにほぼ単一のバンドとして現れる画分を回収した。回収したフラクションはAmicon Ultra(30kDa)を利用した限外濾過により蒸留水への置換及び濃縮を実施し、赤色の濃縮液を得た。
6)LC-MS/MS解析
本精製にて得られた濃縮液は、LC-MS/MS解析(日本プロテオミクス株式会社に解析委託)に供した。解析の結果、本精製にて細胞外膜発現シトクロムOmcAが得られたことを確認した。
本精製にて得られた細胞外膜発現シトクロムOmcA溶液は以下の性質を示す。
1)分子量:約80kDa
2)色調:赤色
3)酸化型で408nm、還元型で419nm、523nm、552nmに特徴的な吸収スペクトルを有する。
4)ヘム染色:青色呈色あり
ヘム染色は以下の通り行った。
実施例1-3)の方法によりSDS-PAGEを実施後、ポリアクリルアミドゲルを蒸留水にて10分間洗浄した。6.3mM テトラメチルベンジジン(ナカライテスク社製)を含むメタノール溶液と0.25M酢酸ナトリウム(pH5.0)水溶液を3:7で混合する。上述混合液中にポリアクリルアミドゲルを浸漬し室温・暗所にて1時間程度振盪する。その後、過酸化水素を終濃度30mMとなるように添加し、10分間程度振盪し発色を行った。
<実施例2>
グルコースセンサによる応答電流値測定
1)酵素電極作製
3電極を具備するディスポーサブルチップ(DEP-CHIP、バイオデバイステクノロジーズ社製)の作用極上に、3μL 0.5%カルボキシメチルセルロース(CMC)水溶液を滴下した後、50℃10分間乾固した。CMCによりコートした電極上に、8Uのアスペルギルス由来FAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ(東洋紡社製)と、電子メディエータとしてOmcAまたはアスペルギルステレウス由来シトクロムb562をそれぞれ最終濃度1mMとなるように1mM クエン酸ナトリウムバッファー(pH7.0)3μLに溶解し、作用極上に滴下した後、50℃で10分間乾固し、酵素電極とした。
2)応答電流値測定
基質となる標準グルコース溶液は、0mM、10mM、20mMとなるように調製した。標準グルコース溶液3μLを酵素電極の作用極上に滴下し5秒後に0.5Vの電圧を印加し、1秒後の電流値を測定した。0mM グルコースの値をブランク値として差し引いた値を応答電流値とした。得られた応答電流値の電子メディエータ間の差異を比較した。結果を図1に示す。測定の結果、アスペルギルス由来シトクロムb562の2倍の応答電流値を確認した。
本発明は異化的金属還元能を有する微生物由来のシトクロムC蛋白質が酵素電極における蛋白質性電子メディエータとして既存のものと比較し、大きく優れることを示すものであり、血糖値測定用酵素センサを始めとする酵素電極における蛋白質性電子メディエータとして有用な物質であることを示すものである。

Claims (8)

  1. グルコース酸化還元酵素と以下の(i)~(vii)の特性を有する、Shewanella oneidensis由来のシトクロムC蛋白質であるOmcAからなる電子メディエータとを含む反応層とを含み、前記反応層における前記グルコース酸化還元酵素と前記電極との間で前記電子メディエータを介して電子授受が行われる、酵素電極。
    (i)グルコース酸化還元酵素から電子を受け取る機能及び/又は電子受容体に電子を受け渡す機能を有する
    (ii)金属電極またはカーボン電極表面から電子を受け取る機能及び/又は電子を受け渡す機能を有する
    (iii)分子量:約80kDa(ポリアクリルアミドゲル電気泳動)
    (iv)赤色を呈している
    (v)酸化型で408nm、還元型で419nm、523nm、552nmに特徴的な吸収スペクトルを有する
    (vi)可溶性蛋白質である
    (vii)1つ以上の鉄イオンの配位が確認される
  2. グルコース酸化還元酵素がFAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼである、請求項1に記載の酵素電極。
  3. FAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼがアスペルギルス属由来である、請求項2に記載の酵素電極。
  4. OmcAが、 以下の(a)または(b)のポリペプチドから成る、請求項1から3のいずれかに記載の酵素電極。
    (a)配列番号1で示されるアミノ酸配列から成るポリペプチド
    (b)配列番号1において、1個又は数個のアミノ酸が置換、欠失、挿入又は付加された アミノ酸配列から成り、電子メディエータ機能を有するポリペプチド
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の酵素電極を備えたバイオセンサ。
  6. 請求項5に記載のバイオセンサと、バイオセンサへの電圧印加を制御する制御部と、バイオセンサへの電圧印加により得られる、測定対象物質に由来する電子の電極への移動に基づく電荷移動律速電流を検出する検出部と、前記電流値から前記物質の濃度を算出する演算部と、 前記算出された前記物質の濃度を出力する出力部とから構成される測定装置。
  7. 電極上に、FAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼとシトクロムC蛋白質であるOmcAからなる電子メディエータとの混合液を塗布して反応層を形成することを含む、酵素と電極間で電子授受が行われる請求項1から4のいずれかに記載の酵素電極の製造方法。
  8. 以下の工程(A)~(E)を含む、請求項1から4のいずれかに記載の酵素電極を用いる、グルコースの測定方法。
    (A)FAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼによりグルコースを酸化する工程
    (B)前記工程Aにおいて前記FAD依存性グルコースデヒドロゲナーゼ内に生じる電子を、電子メディエータにより受容する工程
    (C)前記工程Bによって生じる前記電子メディエータにおける電子を前記酵素電極により受容する工程
    (D)前記工程Cによって生じる前記酵素電極における変化を検出する工程
    (E)前記工程Dにおいて検出される前記酵素電極における変化の量を、前記グルコースの量あるいは濃度と相関付ける工程
JP2017043843A 2017-03-08 2017-03-08 電子メディエータ Active JP7039847B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017043843A JP7039847B2 (ja) 2017-03-08 2017-03-08 電子メディエータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017043843A JP7039847B2 (ja) 2017-03-08 2017-03-08 電子メディエータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018145155A JP2018145155A (ja) 2018-09-20
JP7039847B2 true JP7039847B2 (ja) 2022-03-23

Family

ID=63588915

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017043843A Active JP7039847B2 (ja) 2017-03-08 2017-03-08 電子メディエータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7039847B2 (ja)

Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012132926A (ja) 2009-04-30 2012-07-12 Ikeda Shokken Kk 蛋白質性電子メディエータ
WO2012168743A2 (en) 2011-06-10 2012-12-13 The University Of Sheffield Bacteria

Patent Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012132926A (ja) 2009-04-30 2012-07-12 Ikeda Shokken Kk 蛋白質性電子メディエータ
WO2012168743A2 (en) 2011-06-10 2012-12-13 The University Of Sheffield Bacteria

Non-Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Title
"O87539",INTERNET, [online],version 36,UniprotKB/TrEMBL,2016年11月02日
EGGLESTON, C. M., et al.,"Binding and direct electrochemistry of OmcA, an outer-membrane cytochrome from an iron reducing bacterium, with oxide electrodes: a candidate biofuel cell system.",Inorganica Chimica Acta,2008年,Vol.361,pp.769-777
SHI, L., et al.,"Isolation of a high-affinity functional protein complex between OmcA and MtrC: two outer membrane decaheme c-type cytochromes of Shewanella oneidensis MR-1.",Journal of Bacteriology,2006年,Vol.188, No.13,pp.4705-4714

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018145155A (ja) 2018-09-20

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5843924B2 (ja) グルコース脱水素酵素とシトクロームとの融合蛋白質
JP5870027B2 (ja) フルクトシルペプチジルオキシダーゼおよび糖化タンパク質アッセイ用センサー
JP6084981B2 (ja) フラビンアデニンジヌクレオチド依存型グルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質
JP5740754B2 (ja) 酵素結晶固定化電極及び酵素結晶固定化電極の製造方法、並びに酵素結晶固定化電極を備えるバイオ電池及びバイオセンサー
Kim et al. Construction of engineered fructosyl peptidyl oxidase for enzyme sensor applications under normal atmospheric conditions
WO2017109003A1 (en) Mutant 3-hydroxybutyrate dehydrogenase from alcaligenes faecalis as well as methods and uses involving the same
Takamatsu et al. Transient potentiometry based D-serine sensor using engineered D-amino acid oxidase showing quasi-direct electron transfer property
JP5380888B2 (ja) グルコースの定量方法ならびに定量組成物
JP2010051312A (ja) グルコース脱水素酵素を用いたグルコースの電気化学測定法
JP7039847B2 (ja) 電子メディエータ
EP2305803B1 (en) Thermostable 1,5-anhydroglucitol dehydrogenase, and method for measurement of 1,5-anhydroglucitol by using the same
JP2011050300A (ja) グルコースセンサ
JP7165493B2 (ja) 保存安定性に優れたグルコースデヒドロゲナーゼ及び持続血糖測定
JP6520106B2 (ja) 変異型ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素、変異型ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素をコードする単離核酸分子、変異型ピロロキノリンキノン依存性グルコース脱水素酵素を固定した酵素電極、酵素電極を備えたバイオ電池、及びバイオセンサー
JP6440369B2 (ja) フラビンアデニンジヌクレオチド依存型グルコース脱水素酵素活性を有するタンパク質
JP7276530B2 (ja) グルコース測定用酵素製剤
RU2713111C1 (ru) Тест-полоска для определения содержания этилового спирта в крови электрохимическим способом с помощью портативной амперометрической ячейки
JP2022019308A (ja) Fadgdhおよびその製造方法
WO2014054531A1 (ja) グルコース測定用組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191223

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20201203

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210105

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210210

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210706

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210726

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211109

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20211119

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220208

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220221

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 7039847

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350