JP7038587B2 - 食器洗い用の洗浄剤組成物 - Google Patents
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Description
そこで、本発明は、浸漬法で洗浄力の向上が図られた食器洗い用の洗浄剤組成物を目的とする。
[1]アニオン界面活性剤(A)と、両性界面活性剤及びアミンオキシド型界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤(B)と、下記(c)式で表される化合物(C)とを含有し、
前記(A)成分/(前記(B)成分+前記(C)成分)で表される質量比は、0.3~2.5である、食器洗い用の洗浄剤組成物。
[2]前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比は1.3~100である、[1]に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物。
前記(A)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(B)成分の含有量が400~15000質量ppm、前記(C)成分の含有量が30~3000質量ppmである、洗浄液。
[5]前記洗浄液は、前記(A)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(B)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(C)成分の含有量が30~3000質量ppmである、[4]に記載の食器の洗浄方法。
[7]前記(A)成分/前記(B)成分で表される質量比は、0.8~1.2である、[1]、[2]又は[6]に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物。
本発明の食器洗い用の洗浄剤組成物(以下、単に洗浄剤組成物ということがある)は、アニオン界面活性剤(A)((A)成分)、特定の界面活性剤(B)((B)成分)、特定の化合物(C)((C)成分)を含有する。
洗浄剤組成物は、液体でもよく、固体でもよい。固体の洗浄剤組成物の形態としては、粉末、タブレット、ブリスケット、シート、バー等が挙げられる。以下、液体の洗浄剤組成物を液体洗浄剤組成物ということがある。また、固体の洗浄剤組成物のことを固体洗浄剤組成物ということがある。粉末の洗浄剤組成物を特に粉末洗浄剤組成物ということがある。
液体洗浄剤組成物のpH(25℃)は、JIS Z 8802:2011「pH測定方法」に準拠した方法により測定される値である。
≪測定条件≫
・ローター:3番ローター(1000mPa・s未満の場合)又は4番ローター(1000mPa・s以上の場合)。
・回転数:60rpm。
・測定温度:25℃。
・粘度の読み取り:ローターの回転開始30秒後。
粉末洗浄剤組成物の平均粒子径は、篩分け法による質量基準累積50%径(質量中位径)で表す。平均粒子径は、例えば、以下の手順に従い測定される値である。
目開きがそれぞれ1700μm、1400μm、1180μm、1000μm、710μm、500μm、355μm、250μm、150μmである9段の篩と受け皿を用いて粒子の分級操作を行う。
分級操作は、次のように行う。先ず、受け皿上に目開きの小さな篩から目開きの大きな篩の順に積み重ね、最上である1700μmの篩の上から100g/回の粒子を入れ、蓋をしてロータップ型ふるい振盪機(ダルトン株式会社製、タッピング:125回/分、ローリング:250回/分)に取り付け、3.5分間振動させる。その後、それぞれの篩及び受け皿上に残留したサンプルを篩目ごとに回収する。この分級操作を繰り返すことによって、1400μm超1700μm以下(1400μm.on)、1180μm超1400μm以下(1180μm.on)、1000μm超1180μm以下(1000μm.on)、710μm超1000μm以下(710μm.on)、500μm超710μm以下(500μm.on)、355μm超500μm以下(355μm.on)、250μm超355μm以下(250μm.on)、150μm超250μm以下(150μm.on)、皿~150μm以下(150μm.pass)の各粒子径の分級サンプルを得る。得られた分級サンプルを用いて、質量頻度(%)を算出する。
篩の目開きをXとし、目開きXとXより大きい目開きの篩の上に回収された分級サンプルの質量頻度(%)の総和をYとする。
logXに対してlog{log(100/Y)}をプロットした時の最小2乗近似直線の傾きをa、切片をyとする(logは常用対数)。ただし、Yが5%以下及びYが95%以上となる点は上記プロットからは除外する。
このa及びyを用いて次式によって平均粒子径を求めることができる。
平均粒子径(質量中位径)=10((-0.521-y)/a)
嵩密度は、JIS K3362:1998に準拠して測定された値である。
(A)成分は、アニオン界面活性剤である。洗浄剤組成物は、(A)成分を含有することで、洗浄力を高められる。
(A)成分としては、例えば、直鎖又は分岐鎖のアルキル(炭素数8~18)エーテル硫酸エステル塩、直鎖又は分岐鎖のアルケニル(炭素数8~18)エーテル硫酸エステル塩、直鎖又は分岐鎖のアルキル(炭素数8~18)硫酸エステル塩、直鎖アルキル(炭素数10~14)ベンゼンスルホン酸塩、α-オレフィン(炭素数10~18)スルホン酸塩、α-スルホ脂肪酸エステル(炭素数10~18)、直鎖又は分岐鎖のアルカン(炭素数14~17)スルホン酸塩等が挙げられる。これらの塩としては、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属塩、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン塩等が挙げられる。
(A)成分としては、下記(a1)式で表されるポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩、下記(a2)式で表される直鎖アルキルベンゼンスルホン酸塩、下記(a3)で表される二級アルカンスルホン酸塩、α-オレフィンスルホン酸塩から選ばれるアニオン界面活性剤が好ましい。
(a1)式中、R11は直鎖又は分岐アルキル基である。R11の炭素数は、8~18が好ましく、10~16がより好ましく、12~14がさらに好ましい。R11としては、洗浄力向上及び環境面から、植物油脂原料由来のアルキル基が好ましい。好適な油脂原料としては、パーム核油、ヤシ油等が挙げられる。POはプロピレンオキシ基、EOはエチレンオキシ基を表す。xはPOの平均繰り返し数(即ち、プロピレンオキシドの平均付加モル数)を表す。yはEOの平均繰り返し数(即ち、エチレンオキシドの平均付加モル数)を表す。xとyは、0≦x<1かつ0≦y≦4が好ましく、より好ましくはx=0かつ0≦y≦2である。EOとPOが両者存在する場合、それらの配列状態は問わず、ランダム状でもよく、ブロック状でもよい。Mは、対イオンを表す。対イオンとしては、例えば、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属のイオン、プロトン化したアミン、アンモニウムイオン等が挙げられる。プロトン化し得るアミンとしては、モノエタノールアミン、ジエタノールアミン等のアルカノールアミン等が挙げられる。Mとしては、アルカリ金属イオンが好ましく、ナトリウムイオンが特に好ましい。
(a2)式中、R12は直鎖又は分岐鎖のアルキル基であり、中でも直鎖のアルキル基が好ましい。R12の炭素数は、8~18が好ましく、10~14がより好ましい。Mは、(a1)式中のMと同様である。
Mは、(a1)式中のMと同様である。
α-オレフィンスルホン酸塩の対イオンは、(a1)式中のMと同様である。
Mは、(a1)式中のMと同様である。
例えば「ポリオキシエチレン(1)」とは、エチレンオキシ基の平均繰返し数が1(エチレンオキシドの平均付加モル数が1)であることを意味する。
「C12/14=75/25;天然油脂由来」とは、炭素数12の直鎖アルキル基を有するものと、炭素数14の直鎖アルキル基を有するものとの混合物(混合比率:質量比で75/25)であること、天然油脂由来の直鎖状のアルキル基であることを意味する。
(A)成分は、1種単独で用いられてもよく、2種以上が組み合わされてもよい。
固体洗浄剤組成物の場合、(A)成分の含有量は、洗浄剤組成物100質量%に対し、2~30質量%が好ましく、4~20質量%がより好ましく、7~11質量%がさらに好ましい。(A)成分の含有量が上記下限値以上であれば、浸漬法における洗浄力のさらなる向上を図れる。(A)成分の含有量が上記上限値以下であれば、浸漬法における洗浄力が高く、経済的にも有利である。
(B)成分は、両性界面活性剤及びアミンオキシド型界面活性剤から選ばれる1種以上の界面活性剤である。洗浄剤組成物は、(B)成分を含有することで、浸漬法による洗浄力のさらなる向上を図れる。
中でも、脂肪酸アミド基を有するベタイン型界面活性剤が好ましく、脂肪酸(炭素数8~22)アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン及び脂肪酸(炭素数8~22)アミドプロピルヒドロキシスルホベタインから選ばれる1種以上がより好ましい。
脂肪酸(炭素数8~22)アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインとしては、ラウリン酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタイン、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインが好ましい。
脂肪酸(炭素数8~22)アミドプロピルジメチルアミノ酢酸ベタインの炭素数は、8~22が好ましく、10~18がより好ましく、12~16がさらに好ましい。
R6の炭素数は、10~14が好ましい。
R7、R8は、それぞれ独立して、炭素数1~3のアルキル基又は炭素数1~3のヒドロキシアルキル基である。
R7、R8は、炭素数1~3のアルキル基が好ましく、メチル基がより好ましい。R7、R8は、いずれもメチル基であることがさらに好ましい。
R9は、炭素数1~4のアルキレン基である。
Bは、-CONH-、-NHCO-、-COO-、-OCO-又は-O-である。
rは、0又は1の数であり、0が好ましい。
固体洗浄剤組成物の場合、(B)成分の含有量は、洗浄剤組成物100質量%に対して、2~20質量%が好ましく、2~15質量%がより好ましく、6~12質量%がさらに好ましい。(B)成分の含有量が上記下限値以上であれば、浸漬法による洗浄力のさらなる向上を図れる。(B)成分の含有量が上記上限値以下であれば、浸漬法における洗浄力をより高めやすい。
(C)成分は、下記(c)式で表される化合物である。洗浄剤組成物は、(C)成分を含有することで、浸漬法における洗浄力を高められる。
(C)成分は、いわゆるジアミン又はトリアミンである。
R2は水素原子又は(CH2)mNH2であり、mは1~6の数である。
R1は、直鎖又は分岐鎖のアルキル基が好ましい。
R1の炭素数は、8~18が好ましく、8~16がより好ましく、10~14がさらに好ましい。炭素数が上記範囲内であれば、浸漬法における洗浄力のさらなる向上が図れる。
R2は、(CH2)mNH2であることが好ましい。R2が(CH2)mNH2であると、浸漬法における洗浄力のさらなる向上が図れる。
(CH2)mNH2のmは、1~6の数であり、1~4が好ましく、3がさらに好ましい。
固体洗浄剤組成物の場合、(C)成分の含有量は、洗浄剤組成物100質量%に対して、0.02~3.0質量%が好ましく、0.2~2.0質量%がより好ましい。(C)成分の含有量が上記下限値以上であれば、浸漬法における洗浄力のさらなる向上を図れる。(C)成分の含有量が上記上限値以下であれば、浸漬法における洗浄力をより高めやすい。
(A)成分/((B)成分+(C)成分)で表される質量比(以下、A/(B+C)比ということがある)は、0.3~2.5であり、0.7~2.0が好ましく、0.8~1.0がより好ましく、0.8以上1.0未満がさらに好ましい。
A/(B+C)比が前記の範囲内であれば、浸漬法における洗浄力のさらなる向上を図れる。
洗浄剤組成物は、(A)~(C)成分以外の任意成分を含有してもよい。任意成分は、剤形等を勘案して適宜選択される。任意成分としては、(A)~(C)成分を除く界面活性剤(任意界面活性剤)、水、ハイドロトロープ剤、防腐剤、除菌剤、pH調整剤、無機ビルダー、色素、香料等が挙げられる。
ポリオキシアルキレン付加型非イオン界面活性剤としては、例えば下記一般式(e1)で表される化合物が挙げられる。
R61-O-(R62O)s-H ・・・(e1)
R61の炭素数は、10~18が好ましく、10~16がより好ましく、10~14がさらに好ましい。R61の炭化水素基としては、アルキル基又はアルケニル基が好ましい。
R62は炭素数2~3のアルキレン基が好ましく、炭素数2のアルキレン基がより好ましい。即ち、(R62O)としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基のいずれかが好ましく、エチレンオキシ基がより好ましい。また、(R62O)としては、エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が混在してもよい。エチレンオキシ基、プロピレンオキシ基が混在する場合、これらはランダム状に混在してもよく、ブロック状に混在してもよい。また、「R61-O-」にエチレンオキシ基が結合してもよく、プロピレンオキシ基が結合してもよい。
sは、5~20の数が好ましく、5~15の数がより好ましい。
固体洗浄剤組成物100質量%に対する界面活性剤の総含有量は、4~45質量%が好ましく、10~30質量%がより好ましく、15~25質量%がさらに好ましい。
界面活性剤の総量100質量%に対する(B)成分の量は、20~75質量%が好ましく、30~70質量%がより好ましく、40~60質量%がさらに好ましい。
界面活性剤の総量100質量%に対する(C)成分の含有量は、0.1~20質量%が好ましく、0.5~5質量%がより好ましい。
粉末洗浄剤組成物100質量%に対する水の含有量は、10質量%以下が好ましい。上記上限値以下であれば、粉末洗浄剤組成物の固化を抑制しやすい。
炭素数2~4の1価アルコールとしては、エタノール、n-プロパノール、イソプロパノール、ノルマルブタノール、セカンダリーブタノール、ターシャルブタノール等が挙げられる。
炭素数4~10のグリセリルエーテルとしては、グリセリンやヘキシルグリセリルエーテル等が挙げられる。
液体洗浄剤組成物における(A)~(C)成分の液体安定性をより高める観点から、ハイドロトロープ剤としては、エタノール、パラトルエンスルホン酸塩、3-メチル-3-メトキシ-1-ブタノールが好ましい。
ハイドロトロープ剤の含有量は、液体洗浄剤組成物100質量%に対し、0.5~30質量%が好ましく、2.0~20質量%がより好ましい。
ハイドロトロープ剤は、1種単独で用いられてよく、2種以上が組み合わされてもよい。
防腐剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされてもよい。
除菌剤は、1種単独で用いられてもよいし、2種以上が組み合わされてもよい。
洗浄剤組成物は、剤形に応じて、従来公知の製造方法によって製造される。
液体洗浄剤組成物の製造方法は、例えば、分散媒である水の一部に、pH調整剤を除く各成分を加えて混合し、pH調整剤を添加してpHを調整した後、水の残部を加えて全体量を100質量%として、液体洗浄剤組成物とする。
固体洗浄剤組成物の製造方法は、例えば、(A)~(C)成分及び必要に応じて任意成分を捏和する。次いで、捏和して得られたドウを任意の形状に成形して、タブレット、シート状としてもよい。また、ドウを粉砕して粉末洗浄剤組成物としてもよい。
浄剤組成物の使用方法(即ち、食器の洗浄方法)を以下に説明する。
浸漬法で食器を洗浄する方法としては、洗浄剤組成物を水に分散して洗浄液とし、洗浄液に洗浄対象を任意の時間(浸漬時間)で浸漬する(浸漬操作)方法が挙げられる。
洗浄液の総量に対する洗浄剤組成物の含有量は、例えば、1~50質量%(即ち、2~100倍希釈)が好ましく、2~20質量%がより好ましく、3~8質量%がさらに好ましい。
浸漬法における浸漬時間は、洗浄対象の汚れの程度等を勘案して決定され、例えば、5分間以上が好ましく、5分間~10時間がより好ましく、15分間~1時間がさらに好ましい。浸漬時間が上記下限値以上であれば、洗浄力のさらなる向上を図れる。浸漬時間が上記上限値以下であれば、食器の洗浄時間が過剰に長くなるのを防止できる。
任意の時間、洗浄対象を洗浄液に浸漬し、次いで、洗浄液から洗浄対象を取り出す。取り出した洗浄対象に対し、洗浄剤組成物を含有しない水(すすぎ水)ですすぎ、洗浄対象に付着している洗浄液を洗い流す(すすぎ操作)。すすぎ操作を経ることで、洗浄された食器を得る。
洗浄具に付着させる洗浄剤組成物の量は、液体洗浄剤組成物であれば、例えば、1~10gである。
擦り洗い操作の後、洗浄対象をすすぎ水ですすぎ、洗浄対象に付着している洗浄剤組成物を洗い流す(すすぎ操作)。
<(A)成分>
・A-1:ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸ナトリウム(AES)。(a1)式中、R11=炭素数12~14の直鎖状のアルキル基、x=0、y=1、M=ナトリウムイオンである。以下の方法によって、A-1を調製した。
4Lオートクレーブ中に、CO1270アルコール(商品名、C12/C14=75%/25%(質量比)、プロクター・アンド・ギャンブル社製)400gと、反応用触媒(水酸化カリウム触媒)0.8gとを仕込んだ。オートクレーブ内を窒素で置換した後、攪拌しながら昇温した。180℃、0.3MPa以下に維持しつつ、エチレンオキサイド91gをオートクレーブ内に導入し、ポリオキシエチレンアルキルエーテルを得た。得られたポリオキシエチレンアルキルエーテルにおけるエチレンオキシドの平均付加モル数は1であった。
得られたポリオキシエチレンアルキルエーテル237gを攪拌装置付の500mLフラスコに投入した。フラスコ内を窒素置換した後、フラスコ内を40℃に保ちながら、液体無水硫酸(サルファン)96gをゆっくりと滴下した。滴下終了後、1時間攪拌を続け(硫酸化反応)、ポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を得た。
得られたポリオキシエチレンアルキルエーテル硫酸を水酸化ナトリウム水溶液で中和してA-1(AES)を得た。
・A-3:炭素数14~17の二級アルカンスルホン酸ナトリウム(SAS)。クラリアントジャパン社製、商品名「HOSTAPUR SAS 30A」。
・A-4:炭素数10~14の直鎖アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム(LAS)。テイカ社製、商品名「テイカパワーL121」を水酸化ナトリウムにて中和したもの。
・B-1:n-ドデシルジメチルアミンオキシド(AX)。(b)式中、R6=n-デシル基、R7=メチル基、R8=メチル基、r=0である。ライオン・スペシャリティ・ケミカルズ社製、商品名「カデナックスDM12D-W」。
・B-2:コカミドプロピルベタイン(CAPB)。東邦化学工業社製、商品名「オバゾリンCAB-30」。
・C-1(トリアミン):N-(3-アミノプロピル)-N-ドデシルプロパン-1,3-ジアミン。(c)式中、R1=ラウリル基、R2=(CH2)mNH2、m=n=3である。ロンザジャパン社製、商品名「Lonzabac12.100」。
・C-2(ジアミン):N-ヤシアルキル-1,3-ジアミノプロパン。(c)式中、R1=ヤシ油由来(炭素数12,14)のアルキル基、R2=H、n=3である。ライオンスペシャリティケミカルズ社製、商品名「リポミンDA-CD」。
・エタノール(EtOH):エチルアルコール発酵 トレーサブル95 1級、日本アルコール産業株式会社製。
・クエン酸:精製クエン酸(無水)、扶桑化学工業株式会社製。
・p-トルエンスルホン酸(pTSH):明友産業社製。
・香料組成物A:表1~6に記載の組成物。
・香料組成物B:表1~6に記載の組成物。
・水:イオン交換水。
<洗浄力>
10cm×15cmのタッパ容器(底面10cm×15cm、高さ5cmの直方体で、一つの平面が開放しているプラスチック容器)の内面全体に、牛脂1gを均一に塗布した。
表中の「洗浄液中の洗浄剤組成物(質量%)」となるように、各例の洗浄剤組成物を水道水で希釈して、洗浄液を調製した。各例の洗浄液をタッパ容器内に満たし、30分間放置した(浸漬操作)。
30分経過後、タッパ容器を25℃の流水で10秒間すすいだ(すすぎ操作)。すすいだタッパ容器を室温で1日放置して乾燥し、乾燥後の質量を測定した。
下記(I)式により、洗浄後に残った牛脂の質量を求めた。
(洗浄後に残った牛脂の質量)=(洗浄後のタッパ容器の質量)-(使用前のタッパ容器の質量) …(I)
得られた「洗浄後に残った牛脂の質量」に基づき、下記(II)式により洗浄率を求めた。得らえた洗浄率を下記評価基準に基づいて評価した。
洗浄率(%)=100-(洗浄後に残った牛脂の量(g))÷1g×100 …(II)
◎◎:洗浄率が90%以上。
◎:洗浄率が70%以上90%未満。
○:洗浄率が40%以上70%未満。
△:洗浄率が10%以上40%未満。
×:洗浄率が10%未満。
評価が○~◎◎であれば、洗浄力(浸漬法)に優れると判断した。
表に示す配合組成に従って、以下に示す製造方法により、各実施例の洗浄剤組成物をそれぞれ調製した。表中の配合量の単位は、「質量%」である。いずれの成分も純分換算量で示されている。
200mLビーカーに(A)成分、(B)成分、エタノールを入れ、マグネチックスターラーで攪拌した。次いで、全体量が50質量%になるように水を加え、攪拌した。クエン酸、(C)成分、pTSHを加えてpHを調整し、香料組成物を加えた。その後、全体量が100質量%になるように残りの水を加え、各例の液体洗浄剤組成物を製造した。
なお、水の配合量を示す「バランス」は、液体洗浄剤に含まれる全配合成分の合計の配合量(質量%)が100質量%となるように加えられた残部を意味する。pTSHの配合量を示す「適量」は、所定量の(C)成分を配合した後、液体洗浄剤組成物のpH(25℃)を表中の値にするために配合した量である。
pHを以下の方法で測定した。ガラス電極式pHメーター(製品名:ホリバF-22、堀場製作所社製)を用いて、液体洗浄剤組成物(25℃)のpHを測定した。測定方法は、JIS Z8802:2011に準拠した。
得られた液体洗浄剤組成物について、洗浄力を評価し、その結果を表中に示す。
ただし、実施例25は参考例である。
A/(B+C)比が0.22である比較例1、(B)成分を含有しない比較例3は、洗浄力が「×」であった。
A/(B+C)比が4.50である比較例2は、洗浄力が「△」であった。
以上の結果から、本発明を適用することで、浸漬法における洗浄力を高められることを確認できた。
Claims (7)
- 前記(B)成分/前記(C)成分で表される質量比は1.3~100である、請求項1に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物。
- 前記(C)成分は、N,N-ビス(3-アミノプロピル)アルキルアミンである、請求項1又は2に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物。
- 前記(A)成分の含有量が洗浄剤組成物の総質量に対して2~30質量%であり、
前記(B)成分の含有量が洗浄剤組成物の総質量に対して2~20質量%であり、
前記(C)成分の含有量が洗浄剤組成物の総質量に対して0.02~3.0質量%である、請求項1~3のいずれか一項に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物を含有する水分散液であり、
前記(A)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(B)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(C)成分の含有量が30~3000質量ppmである、洗浄液。 - 請求項1~4のいずれか一項に記載の食器洗い用の洗浄剤組成物の含有量が1~50質量%の水分散液である洗浄液に、洗浄対象を浸漬する、食器の洗浄方法。
- 前記洗浄液は、前記(A)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(B)成分の含有量が400~150000質量ppm、前記(C)成分の含有量が30~3000質量ppmである、請求項6に記載の食器の洗浄方法。
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