JP7037898B2 - 2自由度制御システムのゲイン調整装置、ゲイン調整方法及びプログラム - Google Patents

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Description

本開示は、可変ゲインを有する複数の制御器を含む制御システムのゲイン調整装置及びゲイン調整方法に関する。
例えば火力発電所のボイラプラントでは、燃料を燃焼して発生させた蒸気を用いて蒸気タービンを駆動することで発電が行われており、蒸気の温度や圧力などのプロセス値を制御することにより負荷変動に対応した電力供給がなされる。このような制御では負荷変動に応じて制御システムの制御ゲインを適切に設定することで安定的な運用を行うことが求められる。
この種のプラント制御におけるゲイン調整は、プラントモデルの構築が困難であるため、専ら熟練者による手動調整が行われているのが現状である。しかしながら手動調整は、調整者の熟練度の違いによって制御系の調整結果にばらつきが生じてしまったり、更に調整時間の制約から、不十分な調整で妥協せざるを得ない場合もある。
そこで近年、FRIT(Fictitious Reference Iterative tuning)法やVRFT(Virtual Reference Feedback Tuning)法などのモデルフリー手法を用いて、プラントの運転データに基づいて自動的に制御ゲインの最適値を算出する調整方法が提案されている。例えば特許文献1では、プラントの負荷変動に応じて負荷帯ごとにFRIT法により最適ゲインを算出することにより、負荷変動に応じたゲインスケジューリングを行うことが記載されている。また非特許文献1では、FRIT法に類似のモデルフリー手法であるFCbT(Fictitious Correlation-based Tuning)法を用いた多入出力制御システムにおけるゲイン調整方法が示されている。
特開2015-219792号公報
弓場井一裕、モデルフリー制御器設計:操業データからの制御器の直接設計、システム/制御/情報、Vol.54、No.3、pp.98-103(2010)
このようなモデルフリー手法を用いたゲイン調整システムは、フィードフォワード信号や外乱のように制御器以外からの信号が含まれる制御対象に対して一般的に適用されるに至っていない。例えば特許文献1では外乱の影響が考慮されておらず、また多自由度系や多入力多出力系への適用がなされていない。また特許文献2では、フィードフォワード信号や外乱など、制御器以外からの信号が考慮されておらず、特許文献1のように負荷変動に対するゲインスケジューリングに適用されていないため、実際のプラント制御への適用が難しく、実用性に乏しい。また特許文献1及び2では、最適ゲインの算出のために線形化が可能な評価関数を用いる必要があり、適用可能な制御システムに制約がある。
また実際のプラントでは負荷変動のパターンによって最適ゲインにヒステリシス特性を有するものがあるが、このようなヒステリシス特性を考慮した最適ゲインを算出する手法は確立されていない。
本発明の少なくとも一実施形態は上述の事情に鑑みなされたものであり、フィードフォワード信号や外乱のような制御器以外からの信号が含まれる制御システムにおいて、指標変動に伴うヒステリシス特性を考慮した最適ゲインの調整を精度よく行うことが可能な2自由度制御システムのゲイン調整装置及びゲイン調整方法を提供することを目的とする。
(1)本発明の少なくとも一実施形態に係る2自由度制御システムのゲイン調整装置は上記課題を解決するために、可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整装置であって、制御対象に関する指標に基づいて前記2自由度制御システムの設定値を出力する関数発生器と、前記指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する指標スケジュール設定部と、前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで取得される実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出し、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて、前記最適ゲインを独立して算出する演算部と、を備える。
上記(1)の構成によれば、擬似設定値又は前記擬似制御値と実測データとの偏差を含む評価関数を最小にするように、2自由度制御システムにおける最適ゲインの算出が行われる。このような最適ゲインの算出は、制御対象に関する指標の増加時と減少時において独立して行われることにより、ヒステリシス特性を反映して得られる。
尚、所定の範囲は最小値が好ましい。また、最小値から所定の範囲内、例えば、最小値±10%の範囲に抑えるように制御してもよい。
(2)幾つかの実施形態では上記(1)の構成において、前記制御対象の操作信号にフィードフォワード信号が含まれる。
上記(2)の構成によれば、フィードフォワード信号が加えられる制御システムにおいて、最適ゲインを精度よく算出できる。
(3)幾つかの実施形態では上記(1)又は(2)の構成において、前記制御対象の制御値に外乱成分が含まれる。
上記(3)の構成によれば、外乱成分が加えられる制御システムにおいて、最適ゲインを精度よく算出できる。
(4)幾つかの実施形態では上記(1)から(3)のいずれか一構成において、前記評価関数は非線形関数である。
上記(4)の構成によれば、従来では対応が困難であった非線形の評価関数を用いて最適ゲインの算出が可能となるため、より広い制御システムへの適用が可能となる。
(5)幾つかの実施形態では上記(1)から(4)のいずれか一構成において、前記演算部は、前記指標スケジュールを分割した帯域ごとに前記評価関数を算出する。
上記(5)の構成によれば、指標スケジュールを分割した帯域ごとに算出された評価関数を用いて全体評価関数を求めることで、精度のよい最適ゲインの算出が可能となる。
(6)幾つかの実施形態では上記(1)から(4)のいずれか一構成において、前記演算部は、所定の重み付けで母関数を加算することによりフィードフォワード信号又はゲインスケジュールを求める。
上記(6)の構成によれば、所定の重み付けで母関数を加算することにより任意の関数を精度よく設定できる。
(7)幾つかの実施形態では上記(1)から(6)のいずれか一構成において、前記評価関数は重み付け係数λi、前記実測データyi0、前記疑似制御量yif及び設計許容誤差Eを用いて次式

Figure 0007037898000001
で表される。
尚、設定許容誤差Eは例えば以下のような値を採用可能である。

Figure 0007037898000002
上記(7)の構成によれば、上式の評価関数を用いることにより、多入力多出力の制御システムにおいても制御量間の干渉を抑制しない最適ゲインの算出が可能となる。
(8)幾つかの実施形態では上記(1)から(6)のいずれか一構成において、前記評価関数は重み付け係数λi、前記実測データyi0、前記疑似設定値rif、前記疑似制御量yif及び設計許容誤差Eを用いて次式

Figure 0007037898000003
で表される。
尚、設定許容誤差Eは例えば以下のような値を採用可能である。

Figure 0007037898000004
上記(8)の構成によれば、上式の評価関数を用いることにより、多入力多出力の制御システムにおいても制御量間の干渉を抑制可能な最適ゲインの算出が可能となる。
(9)幾つかの実施形態では上記(1)から(8)のいずれか一構成において、前記演算部は、多変数最適化を用いることにより、前記評価関数を前記所定の範囲内にするように前記最適ゲインを算出する。
上記(9)の構成によれば、例えば、GA(Genetic Algorithm)、PSO(Particle Swarm Optimization)、SPSA(Simultaneous Perturbation algorithm for Stochastic Optimization)などの多変数最適化を用いることで効率的に最適ゲインを算出できる。
(10)本発明の少なくとも一実施形態に係る2自由度制御システムのゲイン調整装置は上記課題を解決するために、可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整装置であって、制御対象に関する指標に基づいて前記2自由度制御システムの設定値を出力する関数発生器と、前記指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する指標スケジュール設定部と、前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで実測データを取得するデータ取得部と、前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出する演算部と、を備え、前記評価関数は重み付け係数λi、前記実測データyi0、前記疑似制御量yif及び設計許容誤差Eを用いて次式

Figure 0007037898000005
又は

Figure 0007037898000006

である。
尚、設定許容誤差Eは例えば以下のような値を採用可能である。

Figure 0007037898000007
又は

Figure 0007037898000008
上記(10)の構成によれば、可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムにおいて最適ゲインを精度よく算出できる。
(11)本発明の少なくとも一実施形態に係る2自由度制御システムのゲイン調整方法は上記課題を解決するために、可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整方法であって、制御対象に関する指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する工程と、前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで実測データを取得する工程と、前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出する工程と、を備え、前記前記最適ゲインは、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて独立して算出される。
上記(11)の構成によれば、擬似設定値及び前記擬似制御値と実測データとの偏差を含む評価関数を最小にするように、2自由度制御システムにおける最適ゲインの算出が行われる。このような最適ゲインの算出は、制御対象に関する指標の増加時と減少時において独立して行われることにより、ヒステリシス特性を反映して得られる。
(12)本発明の少なくとも一実施形態に係るプログラムは上記課題を解決するために、可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、制御対象に関する指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する工程と、前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで実測データを取得する工程と、前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出する工程と、を実行させ、前記前記最適ゲインは、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて独立して算出される。
上記(12)のプログラムによれば、上述の2自由度制御システムのゲイン調整方法を好適に実施できる。
本発明の少なくとも一実施形態によれば、フィードフォワード信号や外乱のような制御器以外からの信号が含まれる制御システムにおいて、指標変動に伴うヒステリシス特性を考慮した最適ゲインの調整を精度よく行うことが可能な2自由度制御システムのゲイン調整装置及びゲイン調整方法を提供できる。
本発明の少なくとも一実施形態に係るゲイン調整装置を備える制御システムを示すブロック図である。 図1のゲイン調整装置1の動作を工程ごとに示すフローチャートである。 図2のステップS1で設定される負荷スケジュールの一例である。 図2のステップS6にて、図3の負荷スケジュールに対応するように作成されたゲインスケジュールの一例である。
以下、添付図面を参照して本発明の幾つかの実施形態について説明する。ただし、実施形態として記載されている又は図面に示されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置等は、本発明の範囲をこれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例にすぎない。
例えば、「ある方向に」、「ある方向に沿って」、「平行」、「直交」、「中心」、「同心」或いは「同軸」等の相対的或いは絶対的な配置を表す表現は、厳密にそのような配置を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の角度や距離をもって相対的に変位している状態も表すものとする。
例えば、「同一」、「等しい」及び「均質」等の物事が等しい状態であることを表す表現は、厳密に等しい状態を表すのみならず、公差、若しくは、同じ機能が得られる程度の差が存在している状態も表すものとする。
例えば、四角形状や円筒形状等の形状を表す表現は、幾何学的に厳密な意味での四角形状や円筒形状等の形状を表すのみならず、同じ効果が得られる範囲で、凹凸部や面取り部等を含む形状も表すものとする。
一方、一の構成要素を「備える」、「具える」、「具備する」、「含む」、又は、「有する」という表現は、他の構成要素の存在を除外する排他的な表現ではない。
図1は本発明の少なくとも一実施形態に係るゲイン調整装置1を備える制御システム2を示すブロック図である。ゲイン調整装置1は制御システム2に含まれる制御器のゲインを最適に調整するための装置であって、制御対象となるプラントPの指標である負荷の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する指標スケジュール設定部4と、プラントPにおける実測データを取得するためのデータ取得部6と、データ取得部6で取得した実測データに基づいてプラントPの最適ゲインの演算を行う演算部8と、演算部8の演算結果を格納するデータベース10と、を備える。
制御システム2は制御対象としてプラントPを有する。プラントPは例えば火力発電所に採用されるボイラプラントであり、燃料を燃焼させて発生する蒸気を用いて蒸気タービンを駆動することにより発電を行う。本実施形態では、制御システム2は制御パラメータθとして蒸気タービンを駆動させるための蒸気の温度や圧力を取り扱うが、これに限られないことはいうまでもない。
制御システム2は、第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)を備える2自由度制御系として構築されている。第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)は、例えばPID制御器をはじめとする任意の伝達関数を有してよい。また図1では二自由度制御系の一例として一般式型が示されている。2自由度制御系では、このような一般式型の他に、目標値フィードフォワード型(FF型)、ループ補償型(ループ型)、フィードバック補償型(FB型)、目標値フィルタ型(フィルタ型)があるが、これらは相互に変換可能であるため、以下の説明では一般式型に基づく説明を中心とすることとする。
制御システム2には、指標スケジュール設定部4から制御対象に関する指標であるプラントPの負荷指令Lが入力される。ここでプラントPが火力発電所のボイラプラントである場合には、プラントPの負荷指令Lは、発電した電力の需要量に依存して設定される。一般的に電力の需要量は1日のうち時間帯によって変動するため、プラントPの負荷指令Lも変動値となる。このようなプラントPの負荷指令Lの変動パターンは、上述の指標スケジュール設定部4で指標スケジュールとして適宜設定される(図3を参照)。
プラントPの負荷指令Lは、関数発生器12に入力される。関数発生器12では、入力された負荷指令Lに対応する設定値rが出力される。このような設定値rの演算は、関数発生器12で予め規定される関数に基づいて行われる。
関数発生器12から出力された設定値rは第1制御器F(θ)に入力される。第1制御器F(θ)の出力F(θ)rは減算器14にて第2制御器F(θ)の出力F(θ)yとの偏差が算出され、更に、加算器15にてフィードフォワード信号fが加算されることにより、操作量u´としてプラントPに入力される。
ここでフィードフォワード信号fは、関数発生器16において指標スケジュール設定部4から入力された負荷指令Lに対して設定される。関数発生器16はデータベース10から取得した所定のゲインで、指標スケジュール設定部4から入力された負荷指令Lに対応するフィードフォワード信号fを出力する。このようなフィードフォワード信号fは、関数発生器16により負荷指令Lに基づいて決定される先行信号であり、操作量uに加算されることで設定値rへの追従性を改善させる。
プラントPは、操作量u(=u´+d)に対応する制御量yを出力する。ここで外乱の影響を考慮する場合には、プラントPの制御量yに外乱成分dが含まれる。制御量yは、第2制御器F(θ)に入力され、その出力F(θ)yは上述のように減算器14に入力される。
尚、図1の例ではフィードフォワード信号f及び外乱dを含む制御システム2を例示したが、フィードフォワード信号f及び外乱dはゼロであってもよい。
ここで第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)のゲインは固定値ではなく、負荷指令Lに応じて変化する可変ゲインである。本実施形態では、第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)のゲインは、演算部8で算出された最適ゲインをデータベース10から読み出すことにより、第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)に適用可能に構成されている。
続いて演算部8における第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)の最適ゲインの算出方法について説明する。
まず図1の制御システム2では、任意の運転データに対して次式が成立する。

Figure 0007037898000009

Figure 0007037898000010
・これら二式から、制御量yに対する目標値r、フィードフォワード信号f及び外乱信号dの応答特性は次式で表される。

Figure 0007037898000011
・ここで第1制御器F(θ)、第2制御器F(θ)に対し、ある操作量uと制御量yとの関係を保つような擬似設定値rを仮定すると、擬似設定値rは式(2)から次式で表される。

Figure 0007037898000012
尚、後述するように式(4)のおける操作量uと制御量yは、実測値に相当する値である。
続いて式(2)(3)に対して、目標とする制御器の応答特性M、関数発生器16の応答特性Mを決定する。本実施形態では応答特性M、Mの決定は、設定値rに対して望む応答特性として行うが、外乱dに対して望む応答特性として行ってもよい。このように制御器の応答特性M、関数発生器16の応答特性Mを別個に定義することで、制御系設計の自由度が高くなる。例えば、制御器を保守的に調整して安定性を確保しつつ、フィードフォワード信号で応答の速さを向上する設計などが可能となる。
式(3)に示した設定値r、フィードフォワード信号f及び外乱信号dの応答特性をMf、Mcとするためには、フィードフォワード信号の初期値fを用いて次式

Figure 0007037898000013
を満たすように制御パラメータθ及びフィードフォワード信号fを調整するとよい。ここで次式

Figure 0007037898000014
に示される擬似制御量yを定義する。このように擬似制御量yを定義することで、従来扱うことができなかった外乱信号dやフィードフォワード信号fが加えられる2自由度制御系における評価が可能となる。
続いて式(4)で定義した擬似設定値r、及び、式(6)で定義した擬似制御値yを用いて次式

Figure 0007037898000015

の評価関数J(θ)を定義する。
尚、この場合、設定許容誤差Eは例えば以下のような値を採用可能である。

Figure 0007037898000016

また評価関数J(θ)として次式

Figure 0007037898000017
を定義してもよい
尚、この場合、設定許容誤差Eは例えば以下のような値を採用可能である。

Figure 0007037898000018

これらの評価関数J(θ)には、擬似設定値r及び擬似制御値yと、操作量u及び制御量y実測データとの偏差が含まれている。
尚、図1の制御システム2は、説明がわかりやすくなるように、一入力一出力の2自由度制御系として説明したが、式(7)(8)の評価関数は多入力多出力の2自由度制御系に拡張可能に表されている。
尚、式(8)の評価式では、外乱成分は分母にvar(d)として存在している。そのため、外乱dを直接計測することが困難な場合であっても、外乱dの分散さえわかれば、当該評価関数を使用することができる。
また式(7)(8)の分母は誤差余裕に相当する。ボイラプラントの主蒸気温度制御への外乱として蒸気の流量変動などが考えられるが、従来技術では、主蒸気温度における蒸気流量など、外乱になる要素を列挙し、各々の外乱の分散などを明示的に求める必要があった。しかし、本実施形態では、それらを誤差余裕としてまとめることで、外乱の影響をパラメータとして柔軟に設計できる。
また式(7)(8)では、重み付け係数λを含むことで、制御系設計の自由度を高くすることができる。例えば、制御量AとBを操作量Xで制御する場合では、制御量Aの調整評価に関する重み付け係数λを大きくすることで、制御量Aを優先して調整できる。
続いて、式(7)(8)の評価関数J(θ)が最小となることを多変数最適化アルゴリズムを用いて解析することで、最適ゲインFr(θ)、Fy(θ)、fが求められる。ここで用いられる多変数最適化アルゴリズムは特に限定されないが、例えば、GA(Genetic Algorithm)、PSO(Particle Swarm Optimization)、SPSA(Simultaneous Perturbation algorithm for Stochastic Optimization)などを用いることができる。
上記では式(7)(8)の2種類の評価関数J(θ)が示されているが、式(7)の評価関数J(θ)では多入力多出力の制御システム2における複数の制御量y間の干渉を抑制しない条件下における評価が可能である。一方、式(8)の評価関数J(θ)は多入力多出力の制御システム2における複数の制御量y間の干渉を抑制する条件下における評価が可能である。例えばボイラプラントでは制御量として蒸気温度と蒸気圧力を用いることがあるが、この場合、一方が変化すると他方に少なからず影響を与えることで干渉が生じる。そのため評価関数J(θ)として式(8)を用いることで、このような制御量間の干渉を抑制した最適ゲインが求められる。
ここでプラントPにおいて予め望ましい応答特性M、Mとして、例えばボイラプラントの主蒸気温度制御系では二次遅れ系が設定されてもよい。この場合、応答特性M、Mは次式

Figure 0007037898000019

Figure 0007037898000020
で表される。例えば応答特性M、Mが過減衰二次遅れ系であり、かつ、目標値の変化率が予め明らかな場合には、次式

Figure 0007037898000021

Figure 0007037898000022

のように設計することが可能である。
また式(7)(8)の評価関数に代えて、重み付け係数ω及び任意の母関数F(θ)を用いて次式

Figure 0007037898000023
を用いてもよい。この評価関数J(θ)は例えば0次関数(y=1)、一次関数(y=x)、二次関数(y=x)、三次関数(y=x)・・・などを含む母関数群F(θ)から選択され、重み付け係数ωで展開される。このような評価関数J(θ)を用いることで、任意の制御システムにおける最適ゲインの算出が可能となる。
続いて上述の最適ゲインの算出方法を利用した、ゲイン調整方法について説明する。図2は図1のゲイン調整装置1の動作を工程ごとに示すフローチャートである。
まず指標スケジュール設定部4は、制御対象に関する指標の時間的変動を含む指標スケジュールとして、プラントPの負荷指令Lの時間変動である負荷スケジュールを設定する(ステップS1)。例えばプラントPが火力発電所のボイラプラントである場合には、プラントPの負荷指令Lは、1日のうち時間帯によって変動する電力需要量に連動して変動する。ステップS1では、このように時間帯によって変動する負荷指令Lが負荷変動スケジュールとして設定される。
図3は図2のステップS1で設定される負荷スケジュールの一例である。この例では、負荷指令Lは時間の経過とともに増加し、時刻t1で最大値を取ったのち、次第に減少する振る舞いが示されている。
続いてステップS1で取得した負荷変動スケジュールを解析することにより、負荷指令Lの増加時と減少時とを判別する(ステップS2)。図3の例では、t0~t1において負荷指令Lが増加する領域R1と、t1~t2において負荷指令Lが減少する領域R2とに判別されている。
続いて、ステップS1で設定された負荷スケジュールを含む条件下において制御システム2を動作させ(ステップS3)、ステップS2で判別された領域ごとに、実際にプラントPで測定を行うことによって、データ取得部6は操作量uと制御量yの実測値を取得する(ステップS4)。そして演算部8はデータ取得部6で取得した領域ごとの操作量uと制御量yを用いて、擬似設定値r及び擬似制御値yを設定し、上述の原理に基づいて、領域R1及び領域R2に対応する最適ゲインをそれぞれ独立に算出する(ステップS5)。
そしてステップS5で算出された領域ごとに算出された最適ゲインに基づいてゲインスケジュールを作成する(ステップS6)。ここで図4は図2のステップS6にて、図3の負荷スケジュールに対応するように作成されたゲインスケジュールの一例である。図3では、より精度よくゲインスケジュールを算出するために、領域R1及び領域R2を負荷帯に応じて更に細分化して、当該細分化された領域ごとに最適ゲインの算出が行われている。図3に示されるように、このように負荷指令Lの増加時と減少時とにおいて、それぞれ独立的に上記原理に基づいた演算を行うことでヒステリシス特性を有するゲインスケジュールが得られている。
このように演算部8で作成されたゲインスケジュールは、データベース10に格納され(ステップS7)、制御システム2は、第1制御器F(θ)及び第2制御器F(θ)にデータベース10に格納されたゲインスケジュールを参照することで最適ゲインを反映した制御が可能となる(ステップS8)。
以上説明したように本実施形態によれば、擬似設定値及び前記擬似制御値と実測データとの偏差を含む評価関数を最小にするように多変数最適化を実施することで、2自由度制御システムにおける最適ゲインを精度よく算出できる。このような最適ゲインの算出は、制御対象に関する指標の増加時と減少時において独立して行われることにより、ヒステリシス特性を反映して得られる。
その結果、フィードフォワード信号や外乱のような制御器以外からの信号が含まれる制御システムにおいて、指標変動に伴うヒステリシス特性を考慮した最適ゲインの調整を精度よく行うことが可能な2自由度制御システムのゲイン調整装置及びゲイン調整方法を提供できる。
本発明の少なくとも一実施形態は、可変ゲインを有する複数の制御器を含む制御システムのゲイン調整装置及びゲイン調整方法に利用可能である。
1 ゲイン調整装置
2 制御システム
4 指標スケジュール設定部
6 データ取得部
8 演算部
10 データベース
12,16 関数発生器
14 減算器
15 加算器

Claims (12)

  1. 可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整装置であって、
    制御対象に関する指標に基づいて前記2自由度制御システムの設定値を出力する関数発生器と、
    前記指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する指標スケジュール設定部と、
    前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで取得される実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出し、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて、前記最適ゲインを独立して算出する演算部と、
    を備え、
    前記評価関数は、前記実測データ、前記疑似制御値の差を一つの評価値として評価可能な第1関数、又は、多入力多出力の前記第1制御器及び前記第2制御器において、各々の擬似入力と出力誤差の干渉の度合いを一つの評価値として評価可能な第2関数である、
    2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  2. 前記第1関数は、重み付け係数λi、前記実測データyi0、前記疑似制御値yif及び設計許容誤差Eを用いて次式
    Figure 0007037898000024
    である、請求項1に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  3. 前記第2関数は、重み付け係数λi、前記実測データyi0、前記疑似制御値yif及び設計許容誤差Eを用いて次式
    Figure 0007037898000025
    である、請求項1又は2に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  4. 前記制御対象の操作信号にフィードフォワード信号が含まれる、請求項1から3のいずれか一項に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  5. 前記制御対象の制御値に外乱成分が含まれる、請求項から4のいずれか一項に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  6. 前記評価関数は非線形関数である、請求項1から5のいずれか一項に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  7. 前記演算部は、前記指標スケジュールを分割した帯域ごとに前記評価関数を算出する、請求項1から6のいずれか一項に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  8. 前記演算部は、所定の重み付けで母関数を加算することによりフィードフォワード信号又はゲインスケジュールを求める、請求項1から7のいずれか一項に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  9. 前記演算部は、多変数最適化を用いることにより、前記評価関数を前記所定の範囲内にするように前記最適ゲインを算出する、請求項1から8のいずれか一項に記載の2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  10. 可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整装置であって、
    制御対象に関する指標に基づいて前記2自由度制御システムの設定値を出力する関数発生器と、
    前記指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する指標スケジュール設定部と、
    前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで取得される実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出し、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて、前記最適ゲインを独立して算出する演算部と、
    を備え、
    前記演算部は、所定の重み付けで母関数を加算することによりフィードフォワード信号又はゲインスケジュールを求める、2自由度制御システムのゲイン調整装置。
  11. 可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整方法であって、
    制御対象に関する指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する工程と、
    前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで実測データを取得する工程と、
    前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出する工程と、
    を備え、
    前記最適ゲインは、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて独立して算出され、
    前記評価関数は、前記実測データ、前記疑似制御値の差を一つの評価値として評価可能な第1関数、又は、多入力多出力の前記第1制御器及び前記第2制御器において、各々の擬似入力と出力誤差の干渉の度合いを一つの評価値として評価可能な第2関数である、2自由度制御システムのゲイン調整方法。
  12. 可変ゲインを有する第1制御器及び第2制御器を含む2自由度制御システムのゲイン調整方法をコンピュータに実行させるためのプログラムであって、
    制御対象に関する指標の時間的変動を含む指標スケジュールを設定する工程と、
    前記指標スケジュールに従って前記制御対象を制御することで実測データを取得する工程と、
    前記2自由度制御システムについて擬似設定値及び擬似制御値を規定し、前記擬似設定値又は前記擬似制御値と前記実測データとの偏差を含む評価関数を最小値を含む所定の範囲内にするように、前記第1制御器及び前記第2制御器の最適ゲインを算出する工程と、
    を実行させ、
    前記最適ゲインは、前記指標スケジュールのうち前記指標の増加時と減少時とにおいて独立して算出され、
    前記評価関数は、前記実測データ、前記疑似制御値の差を一つの評価値として評価可能な第1関数、又は、多入力多出力の前記第1制御器及び前記第2制御器において、各々の擬似入力と出力誤差の干渉の度合いを一つの評価値として評価可能な第2関数である、プログラム。
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