JP4440827B2 - アンチワインドアップコントローラ - Google Patents
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Description
(1)オブザーバによるフィードバックを用いる方法
これは、操作量飽和が発生したとき、コントローラのダイナミクスを実際の制御対象の動きと整合するように補償する。そのための手段として、コントローラが出力する操作量と制御対象に加えられる操作量との差をとってオブザーバゲインを乗じた信号をコントローラへ入力することにより、コントローラの内部状態を修正するオブザーバを使用する。このオブザーバによるアンチワインドアップコントローラの基本構成を図5に示す。
(2)リファレンスガバナを用いる方法
これは、操作量飽和がそもそも発生しないように、コントローラに与える設定値を適宜修正するリファレンスガバナと呼ばれる機構を設ける。リファレンスガバナは、制御周期毎に、操作量をその制約条件(上下限値)から決まる不変集合の内に維持しつつ、元の設定値に最も近い修正設定値を最適化計算により求める。この場合の基本構成を図6に示す。
前記制御対象は、操作量をu(m次元ベクトル)、制御量をy(k次元ベクトル)、状態量をx(n次元ベクトル)、実時間をtで表わすとき、
(Aはn×n行列、Bはn×m正則行列、Cはk×n行列)で定義され、
前記制御対象が操作量飽和特性を有しないものとして設計した線形コントローラの操作量算出演算を、実時間tと仮想時間τとの関係を表わす式
で定義される時間軸関数sにより実時間システムを時間軸変換した仮想時間システムにおける操作量算出演算として用いて、仮想時間操作量vを算出する操作量算出手段と、
前記操作量算出手段で算出された仮想時間操作量vが操作量の上限値u max を上回るか、下限値u min を下回るかのいずれか一方の制約条件を満足している場合に操作量飽和を生じていると判定する判定手段と、
前記判定手段で操作量飽和を生じていないと判定された場合には、実時間から仮想時間への操作量変換を行わないようにするために前記時間軸関数sの値を1とし、操作量飽和を生じていると判定された場合には、実時間操作量uの要素の少なくとも1つが前記上限値u max と下限値u min のいずれか一方の対応する要素と等しくなるように、前記仮想時間操作量vが前記最大値u max より大きい場合は、
前記仮想時間操作量vが最小値u min より小さい場合は、
でそれぞれ定義される前記時間軸関数sの値を算出する時間軸関数値算出手段と、
前記時間軸関数sの値に基づいて、式
により、前記仮想時間操作量vを操作量飽和を生じていない実時間操作量uに変換する操作量変換手段と、
前記制御量yとその設定値rにより算出される仮想時間における前記線形コントローラの状態量ηの変化分δη=r−yと前記時間軸関数sの値を、式
に適用して当該コントローラの状態量ηを更新する状態量更新手段と
を備えたことを特徴とする。
[2]本発明の第2の態様では、
前記制御対象は、操作量をu(m次元ベクトル)、制御量をy(k次元ベクトル)、状態量をx(n次元ベクトル)、実時間をtで表わすとき、
(Aはn×n行列、Bはn×m正則行列、Cはk×n行列)で定義され、
前記制御対象が操作量飽和特性を有しないものとして設計した線形コントローラの操作量算出演算を、実時間tと仮想時間τとの関係を表わす式
で定義される時間軸関数sにより実時間システムを時間軸変換した仮想時間システムにおける操作量算出演算として用いて、仮想時間操作量vを算出する操作量算出手段と、
前記操作量算出手段で算出された仮想時間操作量vが操作量の上限値u max を上回るか、下限値u min を下回るかのいずれか一方の制約条件を満足している場合に操作量飽和を生じていると判定する判定手段と、
前記判定手段で操作量飽和を生じていないと判定された場合には、実時間から仮想時間への操作量変換を行わないようにするために前記時間軸関数sの値を1とし、操作量飽和を生じていると判定された場合には、実時間操作量uの要素の少なくとも1つが前記上限値u max と下限値u min のいずれか一方の対応する要素と等しくなるように、前記仮想時間操作量vが前記最大値u max より大きい場合は、
前記仮想時間操作量vが最小値u min より小さい場合は、
でそれぞれ定義される前記時間軸関数sの値を算出する時間軸関数値算出手段と、
前記時間軸関数sの値に基づいて、式
により、前記仮想時間操作量vを操作量飽和を生じていない実時間操作量uに変換する操作量変換手段と、
前記制御量yとその設定値rにより算出される仮想時間における前記線形コントローラの状態量ηの変化分δη=r−yと前記時間軸関数sの値を、式
に適用して当該コントローラの状態量ηを更新する状態量更新手段と
を備えたことを特徴とする。
本実施例は、本発明の第1の態様に対応する。
例えば、半導体製造装置における熱処理プロセスで使用されるランプ加熱装置のように、ハロゲンランプによりウエハ表面を直接的に加熱する制御系においては、制御対象は、SISOの場合に1次遅れ系となり、MIMOの場合でもコントローラの状態量の数と操作量の数が等しくなることが多い。このような系においては、式1の行列Bは正方行列となり、多くの場合、行列Bは正則行列となる。このとき、
ただし、ηはコントローラの状態量(k次元ベクトル)、Fはm×n行列、Kはm×k行列を表す。ここで、コントローラの状態量ηは、制御量yの設定値をr(k次元ベクトル)とすれば、次式
上記仮想時間操作量vが操作量の上下限値umax,umin の制約条件を満足しているかどうかにより操作量飽和を判定する判定手段12、
操作量飽和を生じていないと判定された場合には時間軸関数sの値を1とし、操作量飽和を生じていると判定された場合には実時間操作量uが操作量の上下限値と等しくなるように仮想時間操作量vから時間軸関数sの値を算出する時間軸関数値算出手段13、
算出された時間軸関数sの値に基づいて、仮想時間操作量vを操作量飽和を生じていない実時間操作量uに変換する操作量変換手段14、
コントローラの状態量ηに対して状態量の変化分δη及び前記時間軸関数sの値を適用して状態量ηを更新する状態量更新手段15。
次に、操作量飽和判定手段12により、仮想時間操作量vと操作量の最大値umax、最小値uminを比較し、次式(10)により操作量飽和が発生しているかどうかを判定する(ST3及び4)。
(a)ST3及び4の判定で共に“No”のときは、操作量飽和が発生していない。この場合、
s=1 …(11)
とする(ST5)。
(b)ST3の判定で“Yes”のとき、仮想時間操作量vは最大値umaxより大きい。この場合、
(c)ST4の判定で“Yes”のとき、仮想時間操作量vは最小値uminより小さい。この場合、
(a)s=1のとき、u=v
[実施例2]
本実施例は、本発明の第2の態様に対応する。
例えば、半導体製造装置における熱処理プロセスで使用されるヒータ加熱装置のように、ヒータによりウエハを載置するサセプタを加熱し、このサセプタを介してウエハを間接的に加熱する制御系においては、制御対象は、SISOの場合に2次遅れ系となり、MIMOの場合にはコントローラ状態量の数が操作量の数よりも多くなる。このような系においては、式(1)の行列Bは非正方行列となり、一般に非正則行列となる。このとき、或いは行列Bが正則行列の場合でも、次式
ただし、ηはコントローラの状態量(k次元ベクトル)、Fはm×n行列、Kはm×k行列を表す。ここで、コントローラの状態量ηは、制御量yの設定値をr(k次元ベクトル)とすれば、次式
上記仮想時間操作量vが操作量の上下限値umax,umin の制約条件を満足しているかどうかにより操作量飽和を判定する判定手段22、
操作量飽和を生じていないと判定された場合には時間軸関数sの値を1とし、操作量飽和を生じていると判定された場合には実時間操作量uが操作量の上下限値と等しくなるように仮想時間操作量vから時間軸関数sの値を算出する時間軸関数値算出手段23、
算出された時間軸関数sの値に基づいて、仮想時間操作量vを操作量飽和を生じていない実時間操作量uに変換する操作量変換手段24、
コントローラの状態量ηに対して状態量の変化分δη及び前記時間軸関数sの値を適用して状態量ηを更新する状態量更新手段25。
次に、操作量飽和判定手段22により、仮想時間操作量vと操作量の最大値umax、最小値uminを比較し、次式(24)により操作量飽和が発生しているかどうかを判定する(ST13及び14)。
(a)ST13及び14の判定で共に“No”のときは、操作量飽和が発生していない。この場合、
s=1 …(25)
とする(ST15)。
(b)ST13の判定で“Yes”のとき、仮想時間操作量vは最大値umaxより大きい。この場合、
(c)ST4の判定で“Yes”のとき、仮想時間操作量vは最小値uminより小さい。この場合、
(a)s=1のとき、u=v
Claims (2)
- 操作量飽和特性を有する制御対象をフィードバック制御する積分モードを含むコントローラにおいて、
前記制御対象は、操作量をu(m次元ベクトル)、制御量をy(k次元ベクトル)、状態量をx(n次元ベクトル)、実時間をtで表わすとき、
前記制御対象が操作量飽和特性を有しないものとして設計した線形コントローラの操作量算出演算を、実時間tと仮想時間τとの関係を表わす式
前記操作量算出手段で算出された仮想時間操作量vが操作量の上限値u max を上回るか、下限値u min を下回るかのいずれか一方の制約条件を満足している場合に操作量飽和を生じていると判定する判定手段と、
前記判定手段で操作量飽和を生じていないと判定された場合には、実時間から仮想時間への操作量変換を行わないようにするために前記時間軸関数sの値を1とし、操作量飽和を生じていると判定された場合には、実時間操作量uの要素の少なくとも1つが前記上限値u max と下限値u min のいずれか一方の対応する要素と等しくなるように、前記仮想時間操作量vが前記最大値u max より大きい場合は、
前記時間軸関数sの値に基づいて、式
前記制御量yとその設定値rにより算出される仮想時間における前記線形コントローラの状態量ηの変化分δη=r−yと前記時間軸関数sの値を、式
を備えたことを特徴とするアンチワインドアップコントローラ。 - 操作量飽和特性を有する制御対象をフィードバック制御する積分モードを含むコントローラにおいて、
前記制御対象は、操作量をu(m次元ベクトル)、制御量をy(k次元ベクトル)、状態量をx(n次元ベクトル)、実時間をtで表わすとき、
前記制御対象が操作量飽和特性を有しないものとして設計した線形コントローラの操作量算出演算を、実時間tと仮想時間τとの関係を表わす式
前記操作量算出手段で算出された仮想時間操作量vが操作量の上限値u max を上回るか、下限値u min を下回るかのいずれか一方の制約条件を満足している場合に操作量飽和を生じていると判定する判定手段と、
前記判定手段で操作量飽和を生じていないと判定された場合には、実時間から仮想時間への操作量変換を行わないようにするために前記時間軸関数sの値を1とし、操作量飽和を生じていると判定された場合には、実時間操作量uの要素の少なくとも1つが前記上限値u max と下限値u min のいずれか一方の対応する要素と等しくなるように、前記仮想時間操作量vが前記最大値umaxより大きい場合は、
前記時間軸関数sの値に基づいて、式
前記制御量yとその設定値rにより算出される仮想時間における前記線形コントローラの状態量ηの変化分δη=r−yと前記時間軸関数sの値を、式
を備えたことを特徴とするアンチワインドアップコントローラ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005149969A JP4440827B2 (ja) | 2005-05-23 | 2005-05-23 | アンチワインドアップコントローラ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005149969A JP4440827B2 (ja) | 2005-05-23 | 2005-05-23 | アンチワインドアップコントローラ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JP2006330847A JP2006330847A (ja) | 2006-12-07 |
JP4440827B2 true JP4440827B2 (ja) | 2010-03-24 |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP5362685B2 (ja) * | 2010-11-02 | 2013-12-11 | 本田技研工業株式会社 | プラントの制御装置 |
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2005
- 2005-05-23 JP JP2005149969A patent/JP4440827B2/ja not_active Expired - Fee Related
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