JP7037284B2 - 天井構造、段差下地部材、および、天井の段差部の施工方法 - Google Patents

天井構造、段差下地部材、および、天井の段差部の施工方法 Download PDF

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Description

本発明は、折上げ天井など段差部を有する天井構造、天井の段差部に用いられる段差下地部材、および、天井の段差部の施工方法に関する。
部屋の天井の一部を上方へ凹ませて折上げ天井とすることは、部屋を広く見せるなどの視覚的な効果が得られるため住宅等で多用されている。折上げ天井の納まりの一例として、たとえば実公昭60-36647号公報(特許文献1)に開示された天井構造が挙げられる。この天井構造では、周辺天井板の内側端部の上に枠組み体の矩形枠部分が配置され、この矩形枠部分と中央天井板との間に幕板が垂直に配置されており、周辺天井板の内側端部とその上に位置する矩形枠部分とが、略U字状(コ字状)の化粧カバーで被覆されている。
また、特開2001-164691号公報(特許文献2)では、方形の折上げ天井部と、その周辺四辺から下方へ折曲連設された方形筒状の折上げ部と、その下辺から内側へ折曲連設された方形枠状の目隠し部とを備えた折上げ天井ユニットが用いられている。この天井構造では、目隠し部の上に間接照明用の照明器具が設置されている。
実公昭60-36647号公報 特開2001-164691号公報
最も典型的な折上げ天井の形状は、折上げ部の表面(側面)が垂直面により構成される。一方で、納まりや意匠的な観点から、特許文献1のように、化粧カバーによって幕板の下端部に回り縁が施された折上げ天井や、特許文献2のように、照明器具設置のための目隠し部が折上げ部の下端から内側に突出して配置された折上げ天井が存在する。
しかしながら、基準天井面(周辺天井面)と折上げ天井面との段差が比較的小さい場合には、これらの従来の天井構造では、段差の効果を十分に得ることができない。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであって、その目的は、段差を効果的に大きく見せることのできる天井構造、段差下地部材、および、天井の段差部の施工方法を提供することである。
この発明のある局面に従う天井構造は、建物内の部屋の天井構造であって、第1の天井面と、第1の天井面よりも上に位置する第2の天井面と、第1の天井面と第2の天井面とをつなぐ側面部とを備え、側面部は、下端から上端に向かって後退する傾斜面を含む。
好ましくは、傾斜面は平坦面であり、第1の天井面と傾斜面との角度は、30°以上60°以下である。
傾斜面の下端が第1の天井面と交差しており、側面部は、傾斜面の上端と第2の天井面との間に位置して傾斜面の上端よりも後方に窪む窪み部を有していることが望ましい。
好ましくは、窪み部の高さ寸法は、傾斜面の高さ寸法の1/2以下である。
また、窪み部は、第2の天井面と、第2の天井面に直交する直立面と、傾斜面の上端と直立面の下端との間に位置し、直立面に直交する底面とにより三方が囲まれた空間であることが望ましい。
好ましくは、天井構造は、第1の天井面と第2の天井面との段差部に用いられる段差下地部材をさらに備える。この段差下地部材は、第1の天井面の少なくとも端部と傾斜面と窪み部の底面とを一体的に形成する。
天井構造は、第1の天井面の他部分を構成する第1の天井部材、および、第2の天井面を構成する第2の天井部材をさらに備える。段差下地部材は、第1の天井部材および第2の天井部材と同じ材質で形成されていることが望ましい。
好ましくは、天井構造は、段差下地部材と第2の天井面との間に配置され、窪み部の直立面を構成する見切部材をさらに備える。
この天井構造において、第1の天井面、第2の天井面、および、段差下地部材の表面に、化粧シートが配される場合、見切部材は、第2の天井面に交差して配置される薄板部と、薄板部の表面を被覆する化粧シート材とを含むことが望ましい。
上述の段差下地部材は、略V字状断面を有し、第1の天井面の少なくとも端部と傾斜面とを一体的に形成してもよい。
この発明の他の局面に従う段差下地部材は、建物内の部屋の第1の天井面と第1の天井面よりも上に位置する第2の天井面との間の段差部に用いられる下地部材であって、第1の天井面の少なくとも端部を形成する下側板部と、下側板部と鋭角をなして交差する傾斜板部とを備える。
好ましくは、段差下地部材は、傾斜板部の上端に一端が連結されて下側板部と平行に延びる上側板部をさらに備える。
この発明のさらに他の局面に従う天井の段差部の施工方法は、建物内の部屋の第1の天井面と第1の天井面よりも上に位置する第2の天井面との間の段差部に、第1の天井面の少なくとも端部を形成する下側板部と、下側板部と鋭角をなして交差する傾斜板部とを備える段差下地部材を取り付けることを特徴とする。
本発明の天井構造によれば、第1の天井面と第2の天井面との段差を効果的に大きく見せることができる。また、本発明の段差下地部材を用いることによって、このような天井構造の施工を簡易に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る天井構造の概略を示す外観図である。 本発明の実施の形態に係る天井構造の段差部の形状を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態において窪み部にできる陰を概念的に示す図である。 本発明の実施の形態に係る天井構造の段差部の納まりを模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態における段差下地部材の側面図である。 本発明の実施の形態における段差下地部材の上面図である。 本発明の実施の形態における見切部材の構成を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態に係る天井構造の施工順序を示すフローチャートである。 本発明の実施の形態に係る天井構造の段差部の納まりの他の例を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の変形例1に係る天井構造の段差部の形状を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の変形例2に係る天井構造の段差部の形状を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の変形例3に係る天井構造の段差部の形状を模式的に示す断面図である。 本発明の実施の形態の変形例4に係る天井構造を模式的に示す断面図である。 公知の天井構造の概略を示す外観図である。 公知の天井構造の段差部の形状を模式的に示す断面図である。
本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。なお、図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰返さない。
本実施の形態では、住宅のたとえば1階に位置する部屋の折上げ天井の構造および施工方法について説明する。
(天井構造の概略構成について)
図1および図2を参照して、本実施の形態における部屋9の天井構造1の概略構成について説明する。図1は、本実施の形態に係る天井構造1の概略を示す外観図である。図2は、天井構造1の段差部の形状を模式的に示す断面図である。図2の断面図は、図1の領域IIを拡大して示している。図1および図2に示す矢印A2は部屋9の上方を表わす。部屋9は、たとえばリビングなどの居室であるものとするが、玄関等の非居室であってもよい。
部屋9の天井構造1は、第1の天井面11と、第1の天井面11よりも上に位置する第2の天井面12と、第1の天井面11と第2の天井面12とをつなぐ側面部13とを備える。第1の天井面11は、部屋9の基準天井面に相当する。第1の天井面11は、第2の天井面12の周囲を取り囲むように配置され、部屋9の壁91に直交(交差)する。第2の天井面12は、部屋9の折上げ天井面に相当する。第2の天井面12は、平面視において矩形形状である。
図2の矢印A1は、第2の天井面12から見て外方向を表しており、この方向は段差部の後方側を示す。矢印A1の反対方向は、第1の天井面11から見て内方向(中央方向)を表しており、この方向は段差部の前方側を示す。
側面部13は、天井構造1の立ち上がり部(折上げ部)を構成する。側面部13は、第1の天井面11の内側端部と第2の天井面12の外側端部との間の段差部に、筒状に配置される。部屋9の室内空間を照らす照明器具(図示せず)は、側面部13には配置されず、たとえば第2の天井面12の中央部に取り付けられる。この場合、照明器具は、第2の天井面12に固定されるシーリングタイプであってもよいし、第2の天井面12から吊り下げられるペンダントタイプであってもよい。
本実施の形態において第1の天井面11と第2の天井面12との段差、すなわち鉛直方向の高低差Hは、比較的小さく100mm未満(たとえば80mm程度)である。
ここでまず、図14および図15を参照して、段差部を有する公知の天井構造100の形状について簡単に説明する。部屋109の天井構造100の形状は最もシンプルな形状であり、第1の天井面111の内側端縁と第2の天井面112の外側端縁とを接続する側面(内側を向く面)113が、垂直面により形成されている。つまり、側面113は、下端において第1の天井面111と直交し、上端において第2の天井面112と直交している。この場合、第1の天井面11と第2の天井面12との段差Hは、垂直面である側面113の高さ寸法に相当する。
部屋109内において居住者が下から天井を見上げた場合、側面113の高さそのものが、第1の天井面11と第2の天井面12との段差Hの大きさとして認識される。この場合、段差Hを比較的大きくしないと、段差Hの効果を十分に得ることができない。そのため、建物の躯体構造の関係等により、第1の天井面11と第2の天井面12との段差Hを大きくとれないような場合には、部屋109の天井をせっかく折上げ天井としても、居住者は、第2の天井面112の高さを十分に感じることができない。
これに対し、本実施の形態に係る天井構造1では、図2に示すように、側面部13が、下端から上端に向かって後退する傾斜面21と、傾斜面21の上方に位置する窪み部22とにより構成されている。これにより、第1の天井面11と第2の天井面12との段差Hを、視覚的な効果によって大きく見せることが可能となる。
(側面部の具体的な形状について)
図2を参照して、本実施の形態に係る天井構造1の側面部13の具体的な形状について説明する。
側面部13の傾斜面21は、上述のように、下端から上端に向かって後退する。つまり、傾斜面21の上端が、その下端を通る垂線よりも奥(外側)に位置している。本実施の形態において、傾斜面21は滑らかな平坦面であり、第1の天井面11の内側端部と鋭角をなして交差している。第1の天井面11と傾斜面21とのなす角度θは、具体的には40°以上50°以下であることが望ましく、本実施の形態では略45°である。
このように、本実施の形態に係る天井構造1は、側面部13に、第1の天井面11と略45°で交差する傾斜面21が設けられるため、遠近感によって、側面113全体が垂直面である公知の天井構造100よりも、第1の天井面11と第2の天井面12との段差(鉛直方向の高低差)Hを視覚的に大きく見せることができる。また、第1の天井面11と傾斜面21とが鋭角で交差するため、シャープな印象を与えることができ、部屋9の折上げ天井の美観を向上させることができる。
窪み部22は、傾斜面21の上端と第2の天井面12との間に位置し、傾斜面21の上端よりも後方に窪んでいる。具体的には、窪み部22は、図2に示す断面視において、第2の天井面12の端部12aと、底面23と、直立面24とにより三方が囲まれた空間である。窪み部22の直立面24は、第2の天井面12に直交する面である。窪み部22の底面23は、傾斜面21の上端と直立面24の下端との間に位置し、直立面24に直交する面である。つまり、底面23は第1の天井面11および第2の天井面12と平行である。
鉛直方向において、窪み部22の高さ寸法h2は、傾斜面21の高さ寸法h1の1/2以下である。つまり、窪み部22の高さ寸法h2は、段差Hの1/2未満である。また、傾斜面21の傾斜方向に沿う長さは、段差H以上であることが望ましい。これにより、傾斜面21の存在が目立つため、段差Hを効果的に大きく見せることができる。
本実施の形態では、断面視において、傾斜面21の延長線が、第2の天井面12と直立面24との交差点Pa付近を通る。そのため、下方から側面部13を見た場合に、窪み部22の奥の直立面24が下からは全くまたは殆ど見えない。そのため、第2の天井面12が宙に浮いたような浮遊感を生じさせることができる。このような浮遊感を生じさせるためには、傾斜面21の延長線が第2の天井面12と交わることが望ましい。
また、図3に示されるように、窪み部22の略全体に陰220ができるため、陰220の効果によって傾斜面21がその上端を越えてずっと奥まで続いているような錯覚を生じさせることができる。その結果、段差Hをより効果的に大きく見せることができる。
このように、本実施の形態の天井構造1によれば、天井構造1の段差部を立体的に装飾するだけでなく、視覚的な効果によって段差Hを大きく見せることができるため、部屋9における開放感を向上させることが可能となる。
なお、第1の天井面11と傾斜面21とのなす角度θは、下から見た場合に傾斜面21の上端まで視認でき、かつ、遠近感が得られるような角度であればよく、30°以上60°以下の範囲で任意に定めてもよい。
また、窪み部22の高さ寸法h2は、傾斜面21の高さ寸法h1よりも小さければよく、高さ寸法h1の1/2以上であってもよい。
(天井構造の納まりについて)
次に、本実施の形態に係る天井構造1を実現するための段差部の納まりについて、図4を参照しながら説明する。図4は、本実施の形態に係る天井構造1の段差部の納まりを模式的に示す断面図である。
図4に示されるように、天井構造1の段差部は、主に、段差下地部材41と、第1の天井部材42と、第2の天井部材43と、見切部材45とによって構成される。
段差下地部材41は、図2に示した第1の天井面11の(少なくとも)内側端部と傾斜面21と窪み部22の底面23とを一体的に形成する部材である。第1の天井部材42は、第1の天井面11のうちの内側端部を除く部分(他部分)を構成する板状部材である。第2の天井部材43は、第2の天井面12を構成する板状部材である。第1の天井部材42および第2の天井部材43はいずれも、同じ材質で形成されており、典型的には石膏ボードである。見切部材45は、図2に示した窪み部22の直立面24を形成する薄板状部材である。
段差下地部材41および見切部材45は、天井構造1の側面部13を構成し、矩形形状の第2の天井面12の一辺に沿って(図4において紙面を貫通する方向に)延びる。
段差下地部材41の具体的な構造例については、図5および図6を参照して説明する。図5は、段差下地部材41の側面図である。図6は、図5の矢印VI方向から段差下地部材41を見た図であり、段差下地部材41の上面図である。段差下地部材41の説明において、段差下地部材41の長手方向に直交する方向を奥行き方向という。
段差下地部材41は、下側板部51と、下側板部51と鋭角をなして交差する傾斜板部52と、傾斜板部52の上端に一端が連結されて下側板部51と平行に延びる上側板部53とで構成される。下側板部51と傾斜板部52とのなす角度は、上述の角度θ(たとえば45°)である。また、段差下地部材41の高さ寸法h11は、傾斜面21の高さ寸法h1に略等しい。
下側板部51の奥行き寸法L1は、傾斜板部52と上側板部53とを合わせた奥行き寸法L2よりも大きく、下側板部51は上方から見て、後方側に拡張部分510を有している。
段差下地部材41もまた石膏ボードであり、下側板部51と傾斜板部52と上側板部53とが一体的に形成されている。このように、段差下地部材41は、第1の天井部材42および第2の天井部材43と同じ材質で形成されているため、側面部13を違和感なく他の天井部分と調和させることができる。
図7は、見切部材45の構成を模式的に示す断面図である。見切部材45は、たとえばMDF(中質繊維板)により形成される薄板部61と、薄板部61を被覆する化粧シート材62とで構成される。見切部材45の高さ寸法h12は、窪み部22の高さ寸法h2と略等しいが、それよりも若干小さい。化粧シート材62は、後述の第1の天井部材42用の化粧シート72と略同じ色であり、同じ素材であることが望ましい。図7に示されるように、化粧シート材62は、薄板部61の少なくとも表面(内側を向く面)を被覆していればよい。
(天井の段差部の施工方法について)
続いて、図4および図8を参照しながら、天井構造1の段差部の施工方法について説明する。図8は、天井構造1の施工順序を示すフローチャートである。
作業者は、まず、第1および第2の天井部材42,43を、下地部材31,32にそれぞれ固定する(工程P1)。これらの下地部材31,32は、事前に、建物(住宅)の梁等の躯体部(図示せず)に直接または間接的に固定されている。下地部材31は下地部材32から外方向に離れて配置され、かつ、下地部材32よりも相対的に下方に配置されている。下地部材31および下地部材32によって区画される領域には、たとえば合板により構成された、高さのある下地部材33が設けられている。
次に、下地部材33の内側の面のうち第2の天井部材43よりも下方部分に垂直部材44を固着して段差部を形成した後に、この段差部に、上記した段差下地部材41を取り付け固定する(工程P2)。垂直部材44は、天井構造1の側面部13のベースとなる板状部材である。垂直部材44もまた、石膏ボードであることが望ましい。
段差下地部材41は、下側板部51の端面511が第1の天井部材42の内側端面に当接(または近接)し、かつ、上側板部53の端面530が垂直部材44に当接(または近接)した状態で固定される。
段差下地部材41の取り付け作業は、段差下地部材41を下方から図4に示す位置に真っすぐ持ち上げて行うことができる。段差下地部材41は、下側板部51の拡張部分510の上面が下地部材31,33および垂直部材44の下面に当接した状態で固定される。段差下地部材41は、下側板部51の拡張部分510の上面と下地部材31,33等とを接着剤で仮固定してから、ネジ71により本固定される。
段差下地部材41を固定した後に、段差下地部材41と第2の天井部材43との間に見切部材45を固定する(工程P3)。見切部材45は、垂直部材44の表面(内側の面)に、たとえば接着剤により固定される。
見切部材45を固定すると、第2の天井部材43の下面に化粧シート73を貼り付け、第1の天井部材42の下面および段差下地部材41の表面(つまり、段差下地部材41の下面、側面、および上面)に、化粧シート72を貼り付ける(工程P4)。なお、化粧シート72を施工する前に、第1の天井部材42と段差下地部材41の下側板部51との接続部の下面を、パテ処理によって平滑面に仕上げておくことが望ましい。
このように、予め加工された段差下地部材41を用いることにより、天井構造1の施工を容易に行うことができる。すなわち、段差下地部材41によって、簡易かつ精度良く、側面部13を含む段差部を施工することができる。また、化粧シート材62が予め貼り付けられた見切部材45を用いることにより、現場において、窪み部22の直立面24に相当する部分への化粧シートの貼り付け作業を不要にすることができる。したがって、化粧シート72,73の施工を簡素化することができる。
なお、本実施の形態では、第1の天井部材42と段差下地部材41の下側板部51とによって第1の天井面11が構成されることとしたが、たとえば第2の天井面12が部屋の天井の大部分を占めるような場合には、第1の天井部材42を省いてもよい。つまり、部屋9の第1の天井面11は、段差下地部材41の下側板部51のみによって構成されてもよい。
(天井構造の納まりの他の例)
天井構造1を実現するための納まりは上記例に限定されない。図9は、天井構造1の段差部の納まりの他の例を模式的に示す断面図である。
図9の例では、天井構造1の段差部は、図4に示した段差下地部材41に代えて、段差下地部材41Aを備えている。段差下地部材41Aは、3つの部材により構成されている。すなわち、段差下地部材41Aは、台形形状の断面を有する下地材81と、略V字状断面を有するコーナー材82と、コーナー材82の先端部内側に挿入された三角材83とを含む。
この例では、第1の天井部材42が、垂直部材44よりも内側に突出して配置されており、この突出部分の上に、台形形状の下地材81が載置されている。下地材81はたとえば木材である。下地材81の下底辺と一方の脚辺とのなす角度は略直角であり、この一方の脚辺に相当する側面が垂直部材44に当接する。下地材81の下底辺と他方の脚辺とのなす角度は、上述の傾斜面21の角度θである。下地材81の上底に相当する天面が、窪み部22の底面23を構成する。
コーナー材82は、第1の天井面11の内側端部と傾斜面21とを一体的に形成する部材である。つまり、コーナー材82は、下側板部51Aと、下側板部51Aと鋭角をなして交差する傾斜板部52Aとを備える。コーナー材82は、たとえばABS樹脂製の薄板が折り曲げられて形成されている。コーナー材82は、固定状態において、下側板部51Aが第1の天井部材42の下面に面接触し、傾斜板部52Aが下地材81の傾斜面に面接触する。コーナー材82は、施工の容易化のために、下側板部51Aの上面に予め両面テープの一方面が貼り付けられていることが望ましい。
三角材83の断面は、直角三角形であり、三角材83の下面と傾斜面とのなす角度は上述の角度θである。三角材83は、たとえば樹脂など剛性を有する部材により形成されている。三角材83がコーナー材82の先端部に挿入されることによって、コーナー材82の曲折部分の形状を維持することができる。なお、三角材83は、予め工場においてコーナー材82に固定されて、コーナー材82と三角材83とが一体的に形成されていることが望ましい。これにより、部品点数を少なくすることができるため、施工性が向上する。
段差下地部材41Aの施工においては、まず、台形形状の下地材81の一方の脚辺に相当する側面(後方を向く面)を垂直部材44の表面に突き当てるようにして、下地材81を第1の天井部材42の上に載置する。台形形状の下地材81は、釘等によって段差部の下地部材31に固定される。
その後、三角材83付きのコーナー材82を、第1の天井部材42の内側端部と下地材81の傾斜面とを覆うように配置する。コーナー材82は、三角材83の露出面(後方を向く面)を第1の天井部材42の前端面に突き当てるようにして取り付けられる。取り付け状態において、三角材83の下面と第1の天井部材42の下面とが面一状に配置される。また、三角材83の傾斜面と下地材81の傾斜面も面一状となる。
コーナー材82の取り付け時には、下側板部51Aに予め設けられた両面テープの剥離紙を剥がして、両面テープの他方面を第1の天井部材42に接着させることで、下側板部51Aと第1の天井部材42とを容易に仮固定することができる。傾斜板部52Aの下地材81への固着は、たとえば、傾斜板部52Aの裏面に塗布した接着剤により行われる。
コーナー材82の固定後に、台形形状の下地材81と第2の天井部材43との間に位置する垂直部材44に、見切部材45が固着される。
なお、図9では、コーナー材82の傾斜板部52Aが下地材81の傾斜面の下半分だけを覆う例が示されているが、傾斜板部52Aが下地材81の傾斜面の全体を覆ってもよい。つまり、天井構造1の側面部13の傾斜面21は、傾斜板部52Aと下地材81の傾斜面とによって構成されてもよいし、傾斜板部52Aのみによって構成されてもよい。
また、この例においては、段差下地部材41Aが3つまたは2つの部材によって構成されることとしたが、段差下地部材は、コーナー材82のみによって構成されてもよい。つまり、段差下地部材は、少なくとも、下側板部51Aと傾斜板部52Aとを備えていればよい。
(変形例1)
本実施の形態においては、天井構造1の側面部13における傾斜面21が平坦面であることとしたが、下端から上端に向かって後退するように形成された面であれば、平坦面でなくてもよい。たとえば、図10に示す天井構造1Aの側面部13Aのように、傾斜面21Aは湾曲面であってもよい。なお、湾曲面は、傾斜面21Aのような凸曲面に限定されず、凹曲面であってもよい。
また、傾斜面は滑らかな面に限定されず、多少の凹凸を有していてもよい。たとえば、比較的小さな段が複数(3個以上)形成された階段状の面であってもよい。
(変形例2)
本実施の形態においては、天井構造1の側面部13が窪み部22を有することとしたが、図11に示す天井構造1Bの側面部13Bのように、窪み部を有さなくてもよい。つまり、側面部13Bは傾斜面21のみで構成されてもよい。この場合、傾斜面21は、第1の天井面11だけでなく、第2の天井面12にも交差する。
(変形例3)
本実施の形態においては、天井構造1の側面部13における傾斜面21が第1の天井面11と交差することとしたが、図12に示す天井構造1Cの側面部13Cのように、第1の天井面11に交差していなくてもよい。たとえば、傾斜面21の下方に、傾斜面21の下端縁よりも内側に突出する突出部25が配置されていてもよい。
(変形例4)
図2および図10に示したように、天井構造の側面部が窪み部22を有する場合、窪み部22に小型の照明装置を配置してもよい。図13には、本変形例に係る天井構造1Dが模式的に示されている。天井構造1Dにおいて窪み部22に配置された照明装置26は、たとえばライン状のLEDである。
照明装置26は、傾斜面21の上端よりも奥に(傾斜面21の上端の位置よりも内側に出っ張ることなく)配置されていることが望ましい。これにより、折上げ天井の間接照明を可能としつつ、天井構造1Dの意匠性を向上させることができる。
(他の変形例)
上記説明では、第1の天井面11が基準天井面である折上げ天井について説明したが、本実施の形態またはその変形例に係る天井構造を、第2の天井面12が基準天井面である下がり天井にも適用することができる。
また、天井構造1が適用される部屋9が住宅内の部屋であることとしたが、住宅以外の建物、たとえば各種施設や事務所ビルなどの部屋であってもよい。
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1,1A,1B,100 天井構造、9,109 部屋、11,111 第1の天井面、12,112 第2の天井面、13,13A,13B 側面部、21,21A 傾斜面、22 窪み部、23 底面、24 直立面、31,32,33 下地部材、41,41A 段差下地部材、42 第1の天井部材、43 第2の天井部材、44 垂直部材、45 見切部材、51,51A 下側板部、52,52A 傾斜板部、53 上側板部、61 薄板部、62 化粧シート材、71 ネジ、72,73 化粧シート、81 下地材、82 コーナー材、83 三角材、91 壁、113 側面、220 陰、H 段差。

Claims (11)

  1. 建物内の部屋の折上げ天井の構造であって、
    前記部屋の壁に直交する第1の天井部材の下面を含む、基準天井面としての第1の天井面と、
    前記第1の天井部材よりも上方に離れて位置し、前記第1の天井部材に取り囲まれるように配置された第2の天井部材の下面により形成される、折上げ天井面としての第2の天井面と、
    前記第1の天井面と前記第2の天井面とをつなぐ側面部とを備え、
    前記側面部は、下端から上端に向かって後退し、30°以上60°以下の角度で前記第1の天井面と交差する傾斜面を含み
    前記第1の天井部材の内側端面に接する部分を有し、前記第1の天井面の内側端部と前記傾斜面とを一体的に形成する段差下地部材をさらに備える、天井構造。
  2. 記側面部は、前記傾斜面の上端と前記第2の天井面との間に位置して前記傾斜面の上端よりも後方に窪む窪み部を有している、請求項1に記載の天井構造。
  3. 前記窪み部の高さ寸法は、前記傾斜面の高さ寸法の1/2以下である、請求項2に記載の天井構造。
  4. 前記窪み部は、前記第2の天井面と、前記第2の天井面に直交する直立面と、前記傾斜面の上端と前記直立面の下端との間に位置し、前記直立面に直交する底面とにより三方が囲まれた空間である、請求項2または3に記載の天井構造。
  5. 記段差下地部材は、前記第1の天井面の内側端部と前記傾斜面と前記窪み部の底面とを一体的に形成する、請求項4に記載の天井構造。
  6. 記段差下地部材は、前記第1の天井部材および前記第2の天井部材と同じ材質で形成されている、請求項5に記載の天井構造。
  7. 前記段差下地部材と前記第2の天井面との間に配置され、前記窪み部の直立面を構成する見切部材をさらに備える、請求項5または6に記載の天井構造。
  8. 前記第1の天井面、前記第2の天井面、および、前記段差下地部材の表面には、化粧シートが配されており、
    前記見切部材は、前記第2の天井面に交差して配置される薄板部と、前記薄板部の表面を被覆する化粧シート材とを含む、請求項7に記載の天井構造。
  9. 建物内の部屋の天井構造であって、
    第1の天井面と、
    前記第1の天井面よりも上に位置する第2の天井面と、
    前記第1の天井面と前記第2の天井面とをつなぐ側面部とを備え、
    前記側面部は、前記第1の天井面と交差し、下端から上端に向かって後退する傾斜面と、前記傾斜面の上端と前記第2の天井面との間に位置して前記傾斜面の上端よりも後方に窪む窪み部とを含み、
    前記窪み部は、前記第2の天井面と、前記第2の天井面に直交する直立面と、前記傾斜面の上端と前記直立面の下端との間に位置し、前記直立面に直交する底面とにより三方が囲まれた空間であり、
    前記第1の天井面の少なくとも端部と前記傾斜面と前記窪み部の底面とを一体的に形成する段差下地部材をさらに備える、天井構造。
  10. 請求項に記載の天井構造における前記第1の天井面と前記第2の天井面との間の段差部に用いられ、
    前記第1の天井面の少なくとも端部を形成する下側板部と、
    前記下側板部と鋭角をなして交差し、前記傾斜面を形成する傾斜板部と、
    前記傾斜板部の上端に一端が連結されて前記下側板部と平行に延び、前記窪み部の底面を形成する上側板部とを備える、段差下地部材。
  11. 建物内の部屋の第1の天井面と前記第1の天井面よりも上に位置する第2の天井面との間の段差部に、請求項10に記載の段差下地部材を取り付けることを特徴とする、天井の段差部の施工方法。
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