JP7037179B2 - 詰め替えセット及び容器 - Google Patents
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例えば、特許文献1には、有底筒状の内容物収容部を備えるレフィル用の内容器と、有底筒状の内容物収容部を備える外容器とを備える二重容器において、前記内容器に螺着することで前記内容物収容部の開口部を閉鎖可能な内容器キャップを備え、前記内容器と前記外容器との間には、前記内容物収容部を前記内容器収容部内へ挿入したとき互いに乗り越え嵌合することで前記内容物収容部の抜け出しを妨げる嵌合部が設けられており、前記内容器の交換に際し、前記内容器キャップを前記外容器に嵌合している前記内容器に螺着させると、該螺着に伴い前記内容器が上方へ移動して前記嵌合が外れることを特徴とする二重容器が開示されている。
即ち、本発明の詰め替えセットは、内側が収容部とされた容器本体と、前記容器本体に設けられた固定手段により前記容器本体の収容部に着脱自在に固定されるリフィル体と、前記容器本体に取り付けられて前記リフィル体を上方から閉鎖する容器蓋とを有する容器に対して、前記リフィル体を新品リフィル体に詰め替える際に用いる詰め替えセットであって、前記詰め替えセットは、前記収容部に新たに詰め替えられる新品リフィル体と、前記新品リフィル体を閉塞可能とされたリフィル蓋と、を有しており、前記リフィル蓋は、前記新品リフィル体の新品内容物を上方から閉塞する閉塞部と、前記固定手段により容器本体に対して固定されたリフィル体を、固定状態から取り外し可能な遊離状態に切り替える取り外し手段と、前記遊離状態に切り替えられたリフィル体を前記リフィル蓋と共に前記収容部から引き抜くために、前記リフィル体をリフィル蓋に一体化させる一体化手段と、を備えており、前記固定手段は、前記新品リフィル体に設けられた係合舌部を容器本体側に係合させることで容器本体に対して前記新品リフィル体を固定する構成とされており、前記リフィル体の取り外し手段は、前記容器本体側に対する係合舌部の係合を解除することで、前記容器本体に対して固定されたリフィル体を固定状態から取り外し可能な状態に切り替える解除片をリフィル蓋に有していることを特徴とする。
なお、好ましくは、前記固定手段は、前記リフィル体または新品リフィル体の外周面に形成された前記係合舌部を径方向に変形させ、前記容器本体の内周面に形成された係合突起に対して係合舌部を噛み合わせることで、前記リフィル体または新品リフィル体を容器本体に対して係合する構成とされており、前記取り外し手段は、前記係合の時とは径方向の反対方向に向かって係合舌部を押し戻す解除片を、前記閉塞部の下面に備えているとよい。
また、本発明の容器は、上記した詰め替えセットで詰め替えられるリフィル体と、前記リフィル体を収容する収容部を有する容器本体と、前記容器本体に取り付けられて前記リフィル体を上方から閉鎖する容器蓋と、を有することを特徴とする。
以下、本発明の詰め替えセット1及び詰め替えセット1によりリフィル体2の詰め替えが行われる容器3の実施形態を、図面に基づき詳しく説明する。
図1~図7は、第1実施形態の詰め替えセット1について、この詰め替えセット1を用いた詰め替え手順や、詰め替えセット1及び容器3を構成するそれぞれの構成部材を模式的に示したものである。
図1に示すように、本発明の詰め替えセット1による詰め替えが行われる容器3は、容器内に内容物を収容したリフィル体2を、着脱自在に取り付け可能となっている。例えばリフィル体2に収容された内容物を使い切った後で、使い切った使用済みのリフィル体2Uを新たなもの(新品リフィル体2N)に取り替える場合、第1実施形態に示すような詰め替えセット1が利用される。つまり、図1に示すリフィル体2の詰め替え手順は、容器本体4に収容された使用済みのリフィル体2Uを、第1実施形態の詰め替えセット1を用いて新品リフィル体2Nに詰め替える一連の操作手順を示すものとなっている。
詰め替えセット1を用いて詰め替えを行うに際しては、図1(a)に示すような新品リフィル体2Nが入った詰め替えセット1を用意する。この詰め替えセット1は、化粧品などの内容物を収容する新品リフィル体2Nと、この新品リフィル体2Nの上部の開口を閉塞可能とされたリフィル蓋6と、の2部材を有するものとなっている。
ここで、係合が解除された使用済みのリフィル体2Uは、収容部7から分離可能な状態(遊離した状態)となっており、収容部7から引き抜き自在となっている。
図1(f)に示すように、使用済みのリフィル体2Uが取り外された容器本体4では、収容部7が空となっている状態であり、新品リフィル体2Nの受け入れ準備が整った状態となっている。そのため、図1(b)で取り外した新品リフィル体2Nを収容部7に対して上方から押し込めば、上述した固定手段8を用いて収容部7(容器本体4)に新品リフィル体2Nを外れないように固定することが可能となる。
以上までが第1実施形態の詰め替えセット1を用いた詰め替え手順である。
上述した新品リフィル体2Nへの詰め替えが終わった容器3では、容器蓋5が新品リフィル体2Nに対して螺合で取り付けられているので、例えば容器蓋5を時計回り方向に回せば容器蓋5を外して内容物を使用することが可能となり、反時計回り方向に回せば容器蓋5を閉めて新品リフィル体2Nの内容物を安全且つ衛生的に保管することができて、容器3を開閉自在に使用することが可能となる。
第1実施形態の容器3は、内側にリフィル体2を収容可能とする収容部7を備えた容器本体4と、容器本体4(正確には、容器本体4に収容されたリフィル体2)に対して着脱自在に設けられた容器蓋5と、の上下2部材を組み合わせたものとなっている。
そして、第1実施形態の容器3には、挿し込まれたリフィル体2を収容部7に固定する固定手段8が設けられている。この固定手段8は、容器本体4の上端側(収容部7の開口部)に設けられた係合突起13と、係合突起13に係合する係合舌部14(後述するリフィル体2に設けられた係合舌部14)と、で構成されている。
上述した固定手段8は、リフィル体2を上下方向に移動しないように容器本体4に固定するものである。第1実施形態の固定手段8は、上述した容器本体4の係合突起13に、使用済みのリフィル体2Uや新品リフィル体2Nに設けられた係合舌部14を径外側から係合させて、両部材の固定・係合を行う構成となっている。
具体的には、容器蓋5は、水平方向に沿うように配備された円板状の天蓋部24(図3の符号29)と、天蓋部24の外縁から下方に向かって垂下する短尺円筒状の外壁部25(図3の符号30)と、外壁部25よりも径内側の天蓋部24の下面から下方に向かって垂下すると共に外壁部25よりもさらに短尺な円筒状とされた内壁部26(図3の符号31)と、を有している。天蓋部24の外径(外壁部25の外径)は、上述した容器本体4の外径(正確には容器本体4の下側の外径)と略等しいものとされており、内壁部26の外径はリフィル体2の外径と略等しく形成されている。
次に、使用済みのリフィル体2Uを新品リフィル体2Nに詰め替える際に用いられる詰め替えセット1について説明する。
図2に示すように、リフィル体2は、合成樹脂などを用いて上方に向かって開口した有底円筒状に形成されており、内側に固形または半固形の化粧料や医薬品などの内容物を収容したものである。リフィル体2には、容器本体4を構成する材料よりも安価な材料、例えばポリプロピレン、ポリエチレン、またはポリスチレンのようなエンジニアリングプラスチックなどで成形されている。
また、上述したように、使用済みのリフィル体2Uと新品リフィル体2Nとは、内容物の有無という点では差があるものの、容器3自体の形状や構造には差がない。
上述した係合舌部14は、フランジ部27に対して、径外側から見てL字を横倒ししたような切り欠きを入れて形成されたものであり、上方から見た場合に円弧状となるような長尺な舌片状に形成されている。この係合舌部14は、基端側はフランジ部27に固定されているが、先端側はフランジ部27から切り離されており、基端側に対して先端側が径方向に弾性変形可能とされている。
具体的には、上述した係合舌部14は、長手方向の中途側が、係合突起13の案内面19に沿うように係合する。このとき、案内面19の上側に設けられた係合片21は係合舌部14よりも径外側に突出しているため、係合突起13が邪魔となって係合舌部14は上方移動することができない。そのため、収容部7に対するリフィル体2の上方移動が規制され、収容部7にリフィル体2を上下移動しない状態で係合・固定することが可能となる。
図3に示すように、リフィル蓋6は、容器蓋5と同様に有蓋円筒状に形成された部材であり、詰め替えセット1においては新品リフィル体2Nの開口を閉鎖している。具体的には、リフィル蓋6は、新品リフィル体2Nの開口を閉鎖するのに必要な外径をさらに超えるような外径、言い換えれば容器本体4と略等しい外径を有するものとなっている。
また、上述したリフィル蓋6には、固定手段8により容器本体4に対して固定されたリフィル体2を、固定状態から取り外し可能な状態に切り替える取り外し手段9と、遊離状態に切り替えられたリフィル体2をリフィル蓋6に一体化させる一体化手段10と、が設けられている。そして、閉塞部29、取り外し手段9、及び一体化手段10の3つの部材がリフィル蓋6に設けられることが、本発明の詰め替えセット1の特徴となっている。
閉塞部29は、容器蓋5の天蓋部24と同様に円板状に形成されている。閉塞部29の外径は、使用済みのリフィル体2Uや新品リフィル体2Nの外径よりも径大に形成されており、リフィル体2の開口を閉鎖することが可能となっている。そして、内壁部26の内周面(径内側を向く面)には、リフィル体2の第1ねじ部11に螺合可能な第2ねじ部12が形成されている。それゆえ、第2ねじ部12を第1ねじ部11に螺合させれば、閉塞部29がリフィル体2の開口を余すことなく覆うようになり、リフィル体2の内部に形成されたリフィル収容部44が閉塞されるようになる。
図5に示す容器本体4及びリフィル体2に対してリフィル蓋6を取り付ける場合は、図6、図7に示すような手順で操作を行う。
そのため、図7に示すように、リフィル体2に対してリフィル蓋6を所定の回動位置まで回動させると、上述した解除片23が起立片28に当接し、起立片28を径外側(解除方向)に押し上げるため、固定手段8による固定(係合舌部14による係合突起13への係合)が解除される。
なお、本実施形態では解除片23は、リフィル外壁部30の内周面から径内側に向かって突出するものを挙げているが、閉塞部29の下面から下方に伸びるようなものを採用しても良い。
具体的には、第1実施形態の詰め替えセット1に用いられている一体化手段10は、リフィル体2に対してリフィル蓋6を螺合で一体化させるものとなっている。つまり、第1実施形態の一体化手段10は、リフィル体2の外周面の上端側に形成された第1ねじ部11と、リフィル蓋6のリフィル外壁部30の内周面に形成されると共に、第1ねじ部11に螺合可能な第2ねじ部12と、の2部材から構成されている。
[第2実施形態]
次に、第2実施形態の詰め替えセット1について、図面を用いて説明する。
次に、第2実施形態の詰め替えセット1を構成する各部材について説明する。
図10に示すように、第2実施形態の容器本体4は、第1実施形態と同様に、合成樹脂や金属などを用いて有底円筒状に形成されており、内部に使用済みのリフィル体2Uや新品リフィル体2Nを収容可能な収容部7を有している。第2実施形態の容器本体4は、係合方向の違いから上端の構造、言い換えれば収容部7の開口縁の構造が異なっている。
上述した第1スリット33は、係合舌部14の先端に形成された起立片28を、径外側から径内側に向かって挿し込み可能なものである。第1スリット33は、容器本体4の上端における容器本体4の中央を挟む2カ所(容器本体4の中央を基準として180°の角度をあけて位置する2カ所)に、上方に向かって開口する略U字状の溝として形成されている。
図8に示すように、第2実施形態のリフィル体2は、第1実施形態と同様に上方に向かって開口した有底円筒状に形成されており、内側には内容物を収容可能となっている。具体的には、第2実施形態のリフィル体2の上下方向中途側の外周面には、径外側に向かって張り出すように水平方向に突出すると共に、下方に向かって袴状に垂れ下がったフランジ部27が形成されている。
この起立片28は、容器本体4に対して径方向に交差するように伸びる角状の部材であり、径内側から径外側に向かって第1スリット33を径方向に貫通可能とされている。また、起立片28は、上述した第1スリット33の径方向に沿った厚みの3倍程度の厚みを有しており、第1スリット33に挿し込まれた状態でも、突端から1/3程度の部分が容器本体4の外周面から径外側に向かって突出するようになっている。つまり、容器本体4の外周面から径外側に突出した部分を径内側に押し返すことで、係合舌部14の長手方向の中途側が係合突起13から径内側に離れ、リフィル体2と容器本体4との係合(固定手段8による固定)が解除されるようになっている。
また、係合舌部14は、基端側に対して先端側が上下方向に半分程度の厚みになるような細首状に形成されている。具体的には、基端側の係合舌部14の上下方向長さに対して、先端側の係合舌部14は基端側の上下方向長さのうち、上半分を取り除いて、下半分のみを残したような形状とされている。このように係合舌部14の先端側を細首状に形成すれば、係合舌部14の先端側が弾性変形を起こしやすくなり、係合舌部14の長手方向の中途側を係合突起13に確実に係合させることが可能となる。
閉塞部29は、容器蓋5の天蓋部24と同様に、使用済みのリフィル体2Uや新品リフィル体2Nの外径よりも径大な円板状に形成されている。また、リフィル内壁部31の上下方向の長さはリフィル外壁部30の半分程度とされており、内壁部26の内周面には第2ねじ部12が形成されている。それゆえ、第2ねじ部12を第1ねじ部11に螺合させれば、閉塞部29でリフィル体2の開口を覆うことができる。
図12や図13に詳しく示すように、この解除片23は、リフィル外壁部30の内周面から径内側に向かって突出する部分である。解除片23は、上端から下端までの外壁部25の全長に亘って形成されている。また、この解除片23は、水平方向に切断した場合の断面が、台形形状となるように形成されている。それゆえ、リフィル体2に対してリフィル蓋6を所定の回動位置まで回動させると、上述した解除片23がリフィル蓋6の回動に合わせて起立片28の位置まで移動し、起立片28を径内側(解除方向)に押し返すため、係合舌部14が径内側に移動して係合突起13から外れ、固定手段8による固定が解除される。
このようにして解除片23により固定が解除されたリフィル体2は、容器本体4の収容部7から分離されているため、上方に移動させることが可能となり、収容部7から取り外すことが可能となる。
図示はしないものの、まず、径内側に弾性変形させられた状態から、反発力を用いて係合舌部14を径外側に向けてリフィル体2の係合突起13に近づける。そうすると、係合舌部14の長手方向の中途側が、容器本体4の内周面に沿うように湾曲し、係合舌部14が径内側に突出した係合突起13に引っ掛かる位置になるので、係合舌部14の上方に向かっての移動が係合突起13により規制されるようになり、収容部7にリフィル体2が上下移動しない状態で係合され固定される。
ここで、上述した係合舌部14を係合突起13から解除する際は、起立片28が上方から見た場合に時計回り方向に向かって移動するように、リフィル蓋6を容器本体4に対して回動させる。そうすると、起立片28の突端に解除片23が接触し、起立片28が径内側に押し戻されるため、係合舌部14を係合突起13から径内側に離すことが可能となり、収容部7に対するリフィル体2の上方移動が可能となるため、収容部7からリフィル体2を容易に上方に取り出すことが可能となる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態の詰め替えセット1について、図面を用いて説明する。
本発明の理解を深めるため、第3実施形態に関しても、第1実施形態と同様に詰め替えセット1を用いて詰め替えを行う手順について最初に説明する。
すなわち、図14(a)に示すように、第3実施形態の詰め替えセット1を用いて詰め替えを行うに際しては、第1実施形態と同様に新品リフィル体2Nが入った詰め替えセット1を用意する。この詰め替えセット1は、図14(a)において下側に図示された部材であり、他の実施形態と同様に合成樹脂で有底円筒状に形成された内部に内容物を収容する新品リフィル体2Nと、この新品リフィル体2Nの上部の開口を閉塞可能とされたリフィル蓋6と、の2つの部材を有するものとなっている。
なお、上述した回動は、上方から見た場合に、時計回り方向が係合を行う又は固定を行う方向であり、反時計回り方向が係合又は固定を解除する方向となっている。この回動方向は、リフィル体2と容器蓋5、リフィル体2とリフィル蓋6、リフィル蓋6と容器本体4のいずれの関係においても同じである。
次に、分離された容器3の一方、すなわち図14中で(*1)で示される上分離体36についての操作手順を説明する。
図15(e)に示すように、上分離体36から容器蓋5を取り外すと、使用済みのリフィル体2Uだけが残る。この残った使用済みのリフィル体2Uは、内容物を使い切っているので適宜破棄すればよい。また、取り外した容器蓋5は、後述する図15(j)に示される手順で、詰め替えが終わった容器本体4に螺合されて容器3として再び使用される。
図15(f)に示すように、下分離体37は、収容部7から使用済みのリフィル体2Uが取り除かれた容器本体4と詰め替えセット1とで構成されており、容器本体4の底面の係合孔35には詰め替えセット1の解除片23が挿し入れられた状態で残されている。ただ、この解除片23は係合孔35に挿し入れられているのみであるため、詰め替えセット1を下方に引き抜けば、容器本体4から詰め替えセット1を容易に分離することができる。
具体的には、図15(h)に示すように、容器本体4の収容部7に、詰め替えセット1を新品リフィル体2Nが下方となるように上方から挿し込む。第3実施形態のリフィル体2の底部には、上述した係合舌部14が下方に向かって突出するように設けられており、容器本体4の底部には最初にあった係合舌部14や解除片23が抜き取られて空となった状態で係合孔35が存在している。そのため、係合舌部14を係合孔35に上方から挿し込むと、容器本体4の収容部7に新品リフィル体2Nをリフィル蓋6と一緒に装着(固定)することができる。
以上が、第3実施形態の詰め替えセット1を用いた、リフィル体2の詰め替え手順である。
第3実施形態の詰め替えセット1も、第1実施形態や第2実施形態と同様に、新品リフィル体2Nとリフィル蓋6との2部材から構成されている。
しかし、第1実施形態や第2実施形態では、径外側や径内側に突出した係合突起13に対して、リフィル体2の係合舌部14を径方向に係合させ、リフィル体2を容器本体4の収容部7に固定していた。しかし、第3実施形態の詰め替えセット1では、容器本体4に係合突起13が設けられておらず、その代わりに係合孔35が形成されている。そして、この容器本体4の係合孔35に、係合舌部14を下方に向かって挿し入れることで、容器本体4にリフィル体2を係合させる(固定させる)構成となっている。
まず、第3実施形態の容器3を構成する容器本体4について説明する。
図18に示すように、第3実施形態の容器本体4は、第1実施形態や第2実施形態と同様に、合成樹脂や金属などを用いて有底円筒状に形成されており、内部に使用済みのリフィル体2Uや新品リフィル体2Nを収容可能な収容部7を有している。第3実施形態の容器本体4は、係合方向の違いから底側や外周側の構造が他の実施形態と異なっている。
具体的には、容器本体4の上端は、上方から見た場合に円環状の平面に形成されており、径内側の隅が径外側より1段低くなるように段付け加工がされていて、段が付けられた部分にリフィル体2の下端を嵌め入れることで、リフィル体2を密閉状態で取り付けることができるようになっている。
係合孔35の上側の開口縁には、庇状に張り出た係合片21が形成されている。
この係合片21は、係合孔35の外周側の孔縁から孔中央側(内周側)に向かって庇状に張り出た部分である。図18の「W-W線断面図」に示されるように、係合片21は、下方に向かうにつれて径外側にせり出すような断面形状上面が下方に向かうにつれて開口幅が狭くなるように傾斜している。
さらに、上述した係合孔35のさらに内周側には、係合舌部14の係合が解除されたリフィル体2を、上方に押し上げるための押上孔39が形成されている。
この押上孔39は、上方から見た場合に、係合孔35と同じように円弧状に形成された長穴であり、係合孔35の内周側に位置する容器本体4の底部に、係合孔35に並ぶように形成されている。本実施形態の押上孔39は、係合孔35と同じ中心角を備えて円弧状に形成されている。
次に、第3実施形態の詰め替えセット1について説明する。
第3実施形態のリフィル体2が第1実施形態や第2実施形態と異なっているのは、外周側及び底側の構造である。すなわち、第3実施形態では、上述した係合舌部14は容器本体4の底面に下方に向かって突出するように形成されており、リフィル体2の外周側には係合舌部14は形成されていない。
具体的には、上述した係合舌部14は、リフィル体2の底面から下方に向かって突出する長尺板状の部材である。係合舌部14は、係合孔35と同様にリフィル体2の中央を挟む2カ所に形成されており、それぞれが係合孔35に係合するようになっている。
一方、上方から見た場合に反時計回り方向に向かって、リフィル蓋6を容器本体4に対して回動させると、係合舌部14の先端(被係合片43)が係合片21の中でも張り出し幅が広い部分に位置するようになるため、係合片21に対して係合舌部14が引っ掛かりにくくなり、リフィル体2が容器本体4から分離可能となる。
被押上片40は、上方から見た場合に、係合舌部14よりは長さの短い円弧状に形成されている。また、被押上片40の反時計回り側の端部は上下方向に沿うように起立した垂直端面であるが、時計回り側の端部には水平方向に対して傾斜した傾斜部が形成されている。
リフィル蓋6は、上述した容器蓋5と同様に短尺な有蓋円筒形状に形成されている。リフィル蓋6の外径も、容器蓋5の外径と同様に容器本体4の外径とほぼ等しいものとされている。また、リフィル蓋6の内周面には、容器蓋5と同様に、第2ねじ部12と同様にねじれた第1ねじ部11が形成されている。
解除片23は、リフィル蓋6の上面から上方に向かって突出した板状の部材である。解除片23は、上方から見た場合に、リフィル体2の中心を回転中心として円弧状を描くような形状に形成されており、係合舌部14と同様に長さの短い円弧状に形成されている。また、解除片23は、下方に向かっての突出高さが時計回り側の端部から反時計回り側の端部まで、等しくなるような形状に形成されている。さらに、解除片23が設けられる位置は、上述した係合舌部14よりもやや径外側に位置しており、係合孔35に下方から仕込まれると、解除片23が係合舌部14を径内側に向かって押し戻し、上述した係合片21と被係合片43との係合が解除されるため、収容部7に対するリフィル体2の固定(固定手段8による固定)が解除される。
それゆえ、上述した容器本体4の押上孔39に、リフィル蓋6の押上片41を下方から挿し込んで、容器本体4に対してリフィル蓋6を上下方向を向く軸回りに回動させる。そうすると、押上孔39を通って上方に伸びる押上片41の上端、より正確には押上突起42がリフィル体2の底面に形成された被押上片40の下端に当接し、上述した被押上片40の傾斜部に対して、押上突起42の反時計回り側の端面(水平方向に対して傾斜した面)が接触し合い、両部材の間に離反方向に力が発生するので、容器本体4に対してリフィル体2を上方に押し上げることができる。
そして、第3実施形態の詰め替えセット1では、リフィル蓋6の解除片23が係合舌部14を径内側に押し戻すことで、係合片21が被係合片43から外れやすくなっており、この解除片23が容器本体4に対して固定されたリフィル体2を固定状態から取り外し可能な状態に切り替える取り外し手段9となっている。
なお、上述した実施形態では、固定手段8を解除するのに、リフィル蓋6を用いていた。しかし、本発明のリフィル体2は、使用者の手で固定手段8による固定を解除しても良い。
2 リフィル体
2N 新品リフィル体
2U 使い切った使用済みのリフィル体
3 容器
4 容器本体
5 容器蓋
6 リフィル蓋
7 収容部
8 固定手段
9 取り外し手段
10 一体化手段
11 第1ねじ部
12 第2ねじ部
13 係合突起
14 係合舌部
18 縦溝
19 案内面
20 支持面
21 係合片
22 位置決め部
23 解除片
24 天蓋部
25 外壁部
26 内壁部
27 フランジ部
28 起立片
29 閉塞部
30 リフィル外壁部
31 リフィル内壁部
33 第1スリット
34 第2スリット
35 係合孔
36 上分離体
37 下分離体
38 位置決め凹部
39 押上孔
40 被押上片
41 押上片
42 押上突起
43 被係合片
44 リフィル収容部
Claims (6)
- 内側が収容部とされた容器本体と、前記容器本体に設けられた固定手段により前記容器本体の収容部に着脱自在に固定されるリフィル体と、前記容器本体に取り付けられて前記リフィル体を上方から閉鎖する容器蓋とを有する容器に対して、前記リフィル体を新品リフィル体に詰め替える際に用いる詰め替えセットであって、
前記詰め替えセットは、前記収容部に新たに詰め替えられる新品リフィル体と、前記新品リフィル体を閉塞可能とされたリフィル蓋と、を有しており、
前記リフィル蓋は、
前記新品リフィル体の新品内容物を上方から閉塞する閉塞部と、
前記固定手段により容器本体に対して固定されたリフィル体を、固定状態から取り外し可能な遊離状態に切り替える取り外し手段と、
前記遊離状態に切り替えられたリフィル体を前記リフィル蓋と共に前記収容部から引き抜くために、前記リフィル体をリフィル蓋に一体化させる一体化手段と、
を備えており、
前記固定手段は、前記新品リフィル体に設けられた係合舌部を容器本体側に係合させることで容器本体に対して前記新品リフィル体を固定する構成とされており、
前記リフィル体の取り外し手段は、前記容器本体側に対する係合舌部の係合を解除することで、前記容器本体に対して固定されたリフィル体を固定状態から取り外し可能な状態に切り替える解除片をリフィル蓋に有している
ことを特徴とする詰め替えセット。 - 前記リフィル蓋は、前記リフィル体に回動可能に取り付け可能とされており、
前記取り外し手段の解除片は、前記新品リフィル体に対するリフィル蓋の回動を利用して、前記係合舌部を係合方向とは反対方向に押し戻して係合を解除する構成とされている
ことを特徴とする請求項1に記載の詰め替えセット。 - 前記固定手段は、前記リフィル体または新品リフィル体の外周面に形成された前記係合舌部を径方向に変形させ、前記容器本体の内周面に形成された係合突起に対して係合舌部を噛み合わせることで、前記リフィル体または新品リフィル体を容器本体に対して係合する構成とされており、
前記取り外し手段は、前記係合の時とは径方向の反対方向に向かって係合舌部を押し戻す解除片を、前記閉塞部の下面に備えている
ことを特徴とする請求項2に記載の詰め替えセット。 - 前記固定手段は、前記リフィル体または新品リフィル体の底面に形成された前記係合舌部を、前記容器本体の底部の係合孔に対して上方から挿し込んだ上で、さらに径方向に変形させることで、前記リフィル体または新品リフィル体を前記容器本体に対して係合する構成とされており、
前記取り外し手段は、前記係合孔に対して下方から挿し込まれた上で、さらに前記係合の時とは径方向の反対方向に向かって係合舌部を押し戻す解除片を、前記閉塞部の上面に備えている
ことを特徴とする請求項2に記載の詰め替えセット。 - 前記リフィル蓋の一体化手段は、
前記リフィル体側に形成された第1ねじ部と、
前記リフィル蓋に形成されると共に、前記第1ねじ部に螺合可能な第2ねじ部と、
を有していることを特徴とする請求項1~4のいずれかに記載の詰め替えセット。 - 請求項1~3のいずれかに記載された詰め替えセットで詰め替えられるリフィル体と、前記リフィル体を収容する収容部を有する容器本体と、前記容器本体に取り付けられて前記リフィル体を上方から閉鎖する容器蓋と、を有する
ことを特徴とする容器。
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