JP7035351B2 - 化粧材及び化粧材の製造方法 - Google Patents

化粧材及び化粧材の製造方法 Download PDF

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本発明は、化粧材及び化粧材の製造方法に関する。
従来、建具や引き戸等の扉としては、木質材料からなる芯材の表裏の各面に化粧材を接着剤等で貼り付けた木質扉が一般的である(例えば、特許文献1等参照)。
ところが、このような木質扉は、表裏の湿度や温度の違いにより、表裏化粧材の寸法変化に違いが生じ、反りが発生するという問題があった。
このような反りの発生を改善する手段として、例えば、化粧板の裏面に防湿層を更に設ける方法が考えられる。このような防湿層を設けることで反りは軽減されるが、芯材の構成や保管条件により反りが発生する場合があり、更に、裏面に防湿層を設ける工程が別途必要となる問題もあった。
他に、例えば、芯材を補強するような構成とする方法、例えば、芯材本数を増やす又は金属製の芯材を追加する等の方法も考えられる。
しかしながら、このような芯材を補強する方法では、反りの発生は軽減されるが、保管条件によっては反りが発生する場合があり、また、経済的に価格上昇となる問題があり、更に、扉の重量が増え、取り扱い負荷が増大するという問題があった。
実公平3-22477号公報
本発明は、反りの発生を改善することができる化粧材、及び、該化粧材の製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは、上述した課題を解決するため鋭意検討した結果、芯材と、該芯材を介して載置される第1化粧板と第2化粧板とから構成される化粧材において、表裏の温度差や湿度差による反りの発生は、第1化粧板と第2化粧板とで寸法変化に差が出て内部応力の蓄積に起因することに着目し、上記第1化粧板と第2化粧板とを固定することなく保持させることで、反りの発生を抑制できることを見出し、本発明を完成するに至った。
本発明は、芯材を介して第1化粧板と第2化粧板とが載置された化粧材であって、上記芯材の外周部の少なくとも一部に保持部材が設けられており、上記第1化粧板と上記第2化粧板とは、上記保持部材により保持されていることを特徴とする化粧材である。
本発明の化粧材において、上記芯材の少なくとも1辺に上記保持部材が設けられていることが好ましい。
また、本発明の化粧材は、上記芯材の少なくとも2辺に上記保持部材が設けられていることが好ましい。
また、上記保持部材は、底板部と、上記底板部の一方の面に対して垂直方向に突出した壁状の支え部とを有することが好ましい。
また、上記保持部材は、木口材として機能することが好ましい。
また、本発明は、芯材の外周部の少なくとも一部に保持部材を設ける工程、上記芯材を介して第1化粧板と第2化粧板とを載置し、上記保持部材にて上記第1化粧板と上記第2化粧板とを保持する工程とを有することを特徴とする化粧材の製造方法でもある。
本発明の化粧材は、第1化粧板及び第2化粧板が、芯材に設けられた保持部材により保持される構造であり、該第1化粧板と第2化粧板とが芯材に固定されていないため、表裏の湿度差や温度差により寸法変化が生じても内部応力の蓄積を防止でき、その結果、反りの発生を好適に防止できる。
(a)は、本発明の化粧材の好ましい一例の断面を示す模式図であり、(b)は、本発明の化粧材を構成する化粧板の一例の断面の示す模式図であり、(c)は、本発明の化粧材を構成する化粧板であって、化粧シートを用いたものの一例の断面を示す模式図である。 (a)は、本発明の化粧材の好ましい一例の一部を示す斜視図であり、(b)は、本発明の化粧材の好ましい一例を示す斜視図である。 (a)本発明の化粧材の好ましい一例の一部を示す斜視図であり、(b)は本発明の化粧材の好ましい一例の一部を示す斜視図である。
本発明の化粧材は、芯材を介して第1化粧板と第2化粧板とが載置されている。
図1、2に示したように、本発明の化粧材10は、芯材11を介して第1化粧板12と第2化粧板13とが載置されている。
なお、化粧材10は、芯材11を介して第1化粧板12と第2化粧板13とが載置(文言通り載せられている状態)されてはいるが、芯材11と第1化粧板12との載置されている面積当たり、20%以下の面積であれば接着剤等で固定されていてもよい。なお、芯材11と第2化粧板13とも、これらが載置されている面積当たり、20%以下の面積であれば接着剤等で固定されていてもよい。
芯材11の形状としては特に限定されず、本発明の化粧材10の用途に合わせて適宜決定される。例えば、本発明の化粧材10を建具や引き戸等の扉として用いる場合、通常、矩形であることが好ましい。
また、芯材11の厚み等のサイズも特に限定されず、本発明の化粧材10の用途に合わせて適宜決定されるが、芯材11は厚みが15mm以下であることが好ましい。芯材11の厚みが15mm以下であることで、本発明の化粧材に反りの発生を好適に防止できるとともに、優れた耐水性、防湿性、耐衝撃性、及び耐傷性が得られる。また、後述する化粧板などの他の層との温度などによる伸びの違いに起因する応力反りが生じにくくなる。
芯材11を構成する材料としては特に限定されず、例えば、樹脂材料、木質材料、金属材料等公知の材料が挙げられる。その中でも、芯材11を構成する材料としては、剛性や軽さを備える樹脂材料や木質材料が好ましい。
上記樹脂材料としては、例えば、熱可塑性樹脂を含有することが好ましい。
上記熱可塑性樹脂としては、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリ酢酸ビニル樹脂、ポリビニルアルコール樹脂などのポリビニル樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン、エチレン-酢酸ビニル共重合体樹脂(EVA)、エチレン-(メタ)アクリル酸系樹脂などのポリオレフィン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂(PET樹脂)などのポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリウレタン樹脂、アクリロニトリル-ブタジエンースチレン共重合体(ABS樹脂)、アクリロニトリル-スチレン共重合体などの熱可塑性樹脂の単体及び共重合体、あるいは、これらの混合樹脂が好ましく挙げられる。なかでも、ポリオレフィン樹脂やアクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体、ポリ塩化ビニル樹脂が好ましい。更に、上記樹脂材料は、発泡されていてもよい。
また、上記木質材料としては、例えば、杉、檜、欅、松、ラワン、チーク、メラピー等の各種素材等が挙げられ、また、芯材11としては、これらの素材から作られた突板、木材単板、木材合板(LVLを含む)、パーティクルボード、中密度繊維板(MDF)、高密度繊維板(HDF)、集成材等のいずれか、ないし、これらを適宜積層した積層材であってもよい。
上記金属材料としては、例えば、鉄等が挙げられる。
また、芯材11は、無機化合物を含んでいてもよい。無機化合物を含むことで芯材11の線膨張係数を低減させることができ、結果として本発明の化粧材10の耐水性を向上させることができる。
上記無機化合物としては、例えば、タルク、炭酸カルシウム、シリカ、マイカ等が挙げられる。なかでも、材料硬度が上がり過ぎず収縮率軽減できる充填材であることからタルクが好適である。
上記無機化合物の含有量としては、芯材11に含まれる樹脂成分100質量部に対し、10質量部以上70質量部以下であることが好ましい。10質量部未満であると芯材11の線膨張係数を充分に低減させることができないことがあり、70質量部を超えると、芯材11の強度が不充分となることがある。上記無機化合物の含有量のより好ましい範囲は10質量部以上65質量部以下である。
また、芯材11は、1層により構成されていてもよいし、2層以上の層により構成される積層体でもよい。芯材11が2層以上の層により構成される積層体である場合、例えば、少なくとも1層がガラス成分を含むものであってもよい。すなわち、芯材11は、2層以上の層により構成される積層体であり、少なくとも1層が熱可塑性樹脂層であり、他の1層がガラス成分を含むガラス成分層であってもよい。このような構成とすることで優れた耐衝撃性が得られ、また形状安定性が向上する。
ガラス成分を含むガラス成分層は、例えばガラス繊維により構成される層などが好ましく挙げられる。
また、芯材11が複数の熱可塑性樹脂層を有する場合、該複数の熱可塑性樹脂層を形成する樹脂の種類は同じであっても異なっていてもよく、また複数の熱可塑性樹脂層の厚さは同じであっても異なっていてもよい。
本発明において、芯材11は、中空構造であっていてもよいし、芯材の一部にスリット溝や貫通穴を設けてもよいし、上記材料を組み合わせた枠状のものでもよい。
また、後述する保持部材14や金具(取っ手等)を取り付ける上で問題ない範囲であれば、軽量な材料であることが好ましい。なお、芯材11は、金具等の取り付けのネジ保持力を持たせるために、2種以上の材料組み合わせでもよい。
本発明の化粧材10において、第1化粧板12及び第2化粧板13(以下、まとめて化粧板ともいう)は、本発明の化粧材10に装飾性を付与する層であり、芯材11の形状及び大きさに合わせて適宜その形状及び大きさが決定される。なお、図1(b)は、第1化粧板12を示したが、第2化粧板も同様の構造であることが好ましい。
このような化粧板は、図1(b)に示したように、基板20に装飾層21等を積層させた構造を有することが好ましい。
上記化粧板の基板20は、芯材11で用いられるものと同様のものを任意に選択すればよい。
基板20の厚さとしては特に限定されず、例えば、0.5mm以上4mm以下程度が好ましく、1mm以上3mm以下がより好ましい。上記化粧板の厚さが上記範囲内にあれば、本発明の化粧材10に優れた耐衝撃性を付与することができる。
また、装飾層21は、本発明の化粧材に装飾性を付与する層であり、例えば、図1(b)に示したように均一に着色が施された隠蔽層(ベタ印刷層)でもよいし、種々の模様をインキと印刷機を使用して印刷することにより形成される絵柄層であってもよいし、隠蔽層と絵柄層とを組み合わせた層(以下、模様層)であってもよい。上記装飾層21としては、その他、転写法等で設けられた模様でもよいし、木材を薄くスライスした突板や挽き板でもよいし、着色された基材シートや基材シートに模様を設けた化粧シートでもよい。そして、その中でも以下に示す化粧シートがより好ましい。なお、上記「化粧シート」とは、図1(c)に示したように、基材シート16及び模様層17と、後述する透明樹脂層18や表面保護層19等の任意の層と、模様層17及び透明樹脂層18を接着する接着剤層とからなる積層構造のものが好ましい。
上記隠蔽層を設けることにより、上述した芯材11が着色していたり色ムラがあったりする場合に、意図した色彩を与えて表面の色を整えることができる。
また、絵柄層を設けることで、木目模様、大理石模様(例えばトラバーチン大理石模様) などの岩石の表面を模した石目模様、布目や布状の模様を模した布地模様、タイル貼模様、煉瓦積模様など、あるいはこれらを複合した寄木、パッチワークなどの模様を化粧シートに付与することができる。これらの模様は通常の黄色、赤色、青色、及び黒色のプロセスカラーによる多色印刷によって形成される他、模様を構成する個々の色の版を用意して行う特色による多色印刷などによっても形成される。
上記化粧板に用いるインキ組成物としては、バインダー樹脂に顔料、染料などの着色剤、体質顔料、溶剤、安定剤、可塑剤、触媒、硬化剤などを適宜混合したものが使用される。該バインダー樹脂としては特に制限はなく、例えば、ウレタン樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル共重合体樹脂、塩化ビニル/酢酸ビニル/アクリル共重合体樹脂、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂、ニトロセルロース樹脂などが好ましく挙げられる。
上記バインダー樹脂としてはこれらの中から任意のものを、1種単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
また、上記着色剤としては、カーボンブラック(墨)、鉄黒、チタン白、アンチモン白、黄鉛、チタン黄、弁柄、カドミウム赤、群青、コバルトブルーなどの無機顔料、キナクリドンレッド、イソインドリノンイエロー、フタロシアニンブルーなどの有機顔料、又は染料、アルミニウム、真鍮などの鱗片状箔片からなる金属顔料、二酸化チタン被覆雲母、塩基性炭酸鉛などの鱗片状箔片からなる真珠光沢(パール)顔料などが好ましく挙げられる。
上記装飾層の厚さとしては特に限定されず、例えば、0.5μm以上1mm以下程度が好ましく、1μm以上600μm以下がより好ましい。上記化粧板の厚さが上記範囲内にあれば、本発明の化粧材10に優れた意匠を付与することができ、また隠蔽性を付与することができる。
(基材シート16)
上記基材シートは、所望に応じて設けられる層であり、好ましくは熱可塑性樹脂により形成される層である。上記熱可塑性樹脂としては、上記発泡樹脂層に設けられる熱可塑性樹脂として例示したものを好ましく挙げることができる。なかでも、ポリオレフィン樹脂が好ましく、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂がより好ましい。
上記基材シートは、透明でも着色されていてもよく、化粧材を設ける下地を隠蔽する観点から着色されていることが好ましい。用いられる着色剤としては、上記装飾層で用いられる着色剤として例示したものを好ましく挙げることができる。
上記基材シートの厚さは、10μm以上150μm以下が好ましく、30μm以上100μm以下がより好ましく、40μm以上80μm以下がさらに好ましい。上記基材シートの厚さが上記範囲内であると、取り扱いが容易であり、また必要以上に本発明の化粧材が厚くなることがない。
また、上記基材シートには、必要に応じ、充填剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加してもよい。
(透明樹脂層)
本発明の化粧材は、図1(c)に示したように、第1化粧板12の芯材側と反対側面に透明樹脂層18が形成されていてもよい。
透明樹脂層18は第1化粧板12を保護するために設けられる任意の層であり、好ましくは上述した熱可塑性樹脂により形成される層である。なお、上記透明樹脂層は、図1(a)に示した第2化粧板13の芯材11側と反対側面にも形成されていてもよい。
上記透明樹脂層18は、上記第1化粧板12が透視可能な様に透明の樹脂層である。ここで、透明とは、無色透明のほか、着色透明や半透明をも含む概念である。
また、上記透明樹脂層18には、その透明性を損なわない範囲で必要に応じ、充填剤、難燃剤、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤等の各種の添加剤を添加してもよい。
上記透明樹脂層18の厚さは、10μm以上400μm以下が好ましく、30μm以上250μm以下がより好ましく、50μm以上100μm以下がさらに好ましい。上記透明樹脂層18の厚さが上記範囲内であると、第1化粧板12を保護することができ、取り扱いが容易であり、また必要以上に床用化粧材が厚くなることがない。
(表面保護層)
本発明の化粧材は、図1(c)に示したように、透明樹脂層18の芯材側と反対側面に表面保護層19が形成されていてもよい。
上記表面保護層19は、本発明の化粧材に耐衝撃性、耐荷重性、及び耐傷性などの表面特性を付与する、所望に応じて設けられる層である。表面保護層19は、本発明の化粧材の最表面に設けられる。なお、上記表面保護層は、図1(a)に示した第2化粧板13の芯材11側と反対側面に形成された透明樹脂層の該芯材11側と反対側面にも形成されていてもよい。
上記表面保護層19は、上記化粧板、あるいは好ましく設けられる透明樹脂層18、接着剤層の上に、硬化性樹脂を含有する樹脂組成物を塗布し、これを硬化したもので構成されることが好ましい。上記硬化性樹脂として、架橋硬化された硬化性樹脂を含有することで、本発明の化粧材の表面特性を向上させることができる。
本発明の化粧材10は、芯材11の外周部15の少なくとも一部に保持部材14が設けられている。
なお、芯材11の外周部15とは、芯材11の厚み方向の断面が現れた部分を指す。
上記保持部材14は、上記化粧板を保持する役割を果たす部材であり、上記芯材11の外周の少なくとも一部に設けられているが、当該保持部材14の形状、個数及び設置箇所は、上記化粧板を保持する役割を果たすことができる範囲で適宜決定される。なかでも、上記化粧板をより安定的に保持できることから、保持部材14は、芯材11の少なくとも1辺に設けられていることが好ましく、より安定的に化粧板を保持できることから、保持部材14は、芯材11の少なくとも2辺に設けられていることが好ましい。
本発明の化粧材の厚さとしては特に限定されず、例えば、0.5mm以上5mm以下程度が好ましく、1mm以上4mm以下がより好ましい。
なお、本発明の化粧材の厚さとは、上述した基板20と化粧シートとの合計の厚さである。すなわち、上記保持部材を除いた本発明の化粧材を構成する積層構造体の厚さである。
(基板と化粧シートとの貼着工程)
基板20と化粧シートとの貼着は特に限定されないが、例えば、加熱溶融法や熱ラミネート法、そして水系接着剤や感熱接着剤、感圧接着剤のほか、ホットメルト接着剤等を用いたラミネート法で行うことができる。
本発明の化粧材10において、上記化粧板を保持する保持部材14としては、芯材11に固定された固定部材14aと、該固定部材14aに固定された支え部141と底板部142とを有する支え部材14bから構成されていることが好ましい。上記支え部材14bは、例えば、図1に示したように底板部142と、該底板部142の一方の面に対して垂直方向に突出した壁状の支え部141とからなることが好ましい。このような構成の保持部材14によると、上記化粧板を支え部141で好適に保持させることができ、反りの発生の防止と多品種小ロット生産とを好適に達成させることができる。
図1に示した保持部材14では、支え部材14bは、断面視U字状を有しており、その両端部である支え部141が、固定部材14aに対して隙間を設けつつ覆うように固定されており、上記隙間に第1化粧板12と第2化粧板13とを挟みこむことでこれらの化粧板が保持される。
なお、上記化粧板を保持する隙間は、上記化粧板の厚み等に基づき適宜調整される。
また、本発明において、支え部141は、例えば、化粧板側と反対が方向に折り返された構成とすることで、引き手の機能を付与することができる。
上記保持部材14は、芯材11に取り付けることができるとともに第1化粧板12及び第2化粧板13を保持できるものであれば特に限定されず、従来公知の樹脂等から構成されていればよい。
また、保持部材14は、芯材11の外周部15の少なくとも一部に設けられているが、上記化粧板の保持安定性を考慮すると、芯材11の少なくとも1辺又は2辺に設けられていることが好ましい。具体的には、上記芯材11が矩形状であり、保持部材14が芯材11の2辺に設けられている場合、該保持部材14は、対向する2辺又は隣接する2辺のいずれかに設けられていることがより上記化粧板の保持安定性に優れるため、好ましい。
本発明の化粧材において、上記保持部材14は、芯材11の外周部15に設けられる部材であるので、木口材として機能することが好ましい。この場合、上記保持部材14は、芯材11の少なくとも1辺の全体を覆うように設けられていることが好ましい。
なお木口材とは木材を横に切った断面を覆い隠す材のことであり、本発明においては化粧材の厚み方向の断面の1辺にあたる。
本発明の化粧板は、上記芯材の外周部の少なくとも一部に保持部材を設ける工程、上記芯材を介して第1化粧板と第2化粧板とを載置し、上記保持部材にて上記第1化粧板と上記第2化粧板とを保持する工程とを有する方法にて製造することができる。
このような化粧板を製造する方法もまた、本発明の一つである。
本発明の化粧板の製造方法において、上記芯材、保持部材、第1化粧板及び第2化粧板は、いずれも上述した本発明の化粧板において説明したものが挙げられ、上述した方法で取り付け等される。
本発明の化粧材は、芯材に設けられた保持部材により第1化粧板及び第2化粧板が保持される構造であるため、第1化粧板及び第2化粧板が芯材に固定されておらず、その結果、表裏の湿度差及び温度差等により寸法変化が生じた場合であっても、反りの発生を好適に防止でき、また、第1化粧板又は第2化粧板のみの交換も容易にできるため、多品種層ロットでの生産の要求に充分に応えることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
(実施例1)
基材シートとして準備した着色ポリプロピレン樹脂フィルム(厚さ;60μm、色;白系)に、グラビア印刷でインキ組成物(アクリルウレタン系)を用いて厚さ2μmの石目柄の絵柄層を形成した。
次いで、ウレタン系ドライラミネート用接着剤を用いて厚さ2μmの接着剤層を形成し、該装飾層の上に透明ポリプロピレン樹脂フィルム(厚さ;80μm)の透明樹脂層をドライラミネートして設けた。
該透明樹脂層上に、2液硬化型ウレタン樹脂を用いて厚さ1μmのプライマー層を形成した。そして、該プライマー層上に電子線硬化性樹脂組成物(アクリレート系)をグラビア印刷によって塗布量5g/mで塗布して、塗膜を形成し、電子線を照射して該塗膜を架橋硬化させ、表面保護層(厚さ:5μm)を形成した。
更に、上記表面保護層側に対してエンボス模様を形成し、化粧シートを作製し、中密度ポリエチレン樹脂シート(引張弾性率;200MPa、厚さ;3mm)に上記化粧シート(厚さ0.15mm)をウレタン系ドライラミネート用接着剤を介してドライラミネートにて貼着し、第1化粧板を作製した。同様にして第2化粧板も作製した。
次に、図3(a)に示したように、40mm角×7尺×2本のLVT角材33と、40mm角×3尺×2本のLVL角材34とで4辺周囲を囲むことで枠材を作り、さらに横桟状に2箇所40mm角×3尺×2本の角材35を固定させて作製した「目」字状(漢字の目の形)のフレームを芯材32として用意した。
なお、それぞれのフレームは接着剤(ジャパンコーティングレジン社製BA-10L(主剤):BA-11B(硬化剤)=100:2.5(質量比))を用いて固定した。
図3(b)に示したように、芯材32の長尺の両方の側面であって上部と下部との一部を除いた箇所に、図1に示した構造の樹脂製の固定部材14aをビス留めにて固定した。
上記の片方の固定部材14aに引き手の機能を付与した樹脂製の支え部材14bを嵌め込み、更にもう片方の固定部材14aにも支え部材14bを嵌め込んだ。
次に、芯材32下部の側面に固定部材14aをビス留めした後に、支え部材14bを嵌め込んだ。
その次に、化粧板の幅サイズを、芯材32長手の両サイドの支え部材14bの底板部142間の距離よりも4mm短いサイズにカットし、第1化粧板30及び第2化粧板31を表裏の芯材32と支え部材14bの支え部141との間に差込み固定した。
最後に芯材32の上部側面に固定部材14aをビス留めし、支え部材14bを同様にして嵌め込み、扉を作製した。
得られた扉の反りの発生の有無は扉を20℃、65%RHの環境下で1週間養生した後、一方を35℃、60%RH、他方を5℃、40%の環境下の条件で3日放置して評価したところ、反りは発生していなかった。
(実施例2)
芯材32の短尺側面部だけに固定部材14aをビス留めした後に支え部材14bを嵌め込み、表裏の第1及び第2化粧板30、31を芯材32と支え部材14bの支え部141との間に差込み、固定した以外は、実施例1と同様にして扉を作製した。
得られた扉の反りの発生の有無を実施例1と同様にして評価したところ、反りは発生していなかった。
(実施例3)
芯材32と保持部材14の支え部材14bとを直接接着固定し、固定部材14aを用いなかった以外は、実施例1と同様にして扉を作製した。
得られた扉の反りの発生の有無を実施例1と同様にして評価したところ、反りは発生していなかった。
(比較例1)
芯材32に保持部材を取り付けず、芯材32に、それぞれ第1化粧板30及び第2化粧板31を、接着剤を介して貼り付けた以外は、実施例1と同様にして扉を作製した。
得られた扉の反りの発生の有無を実施例1と同様にして評価したところ、反りが発生していた。
本発明によれば、反りの発生を改善することができるとともに、多品種小ロット生産にも対応し易い化粧材、及び、該化粧材の製造方法を提供できる。本発明の化粧材は、住居用の建具や引き戸等の扉に好適に用いられる。
10 化粧材
11、32 芯材
12、30 第1化粧板
13、31 第2化粧板
14 保持部材
14a 固定部材
14b 支え部材
15 外周部
16 基材シート
17 模様層
18 透明樹脂層
19 表面保護層
20 基板
21 装飾層
33、34、35 角材
141 支え部
142 底板部

Claims (6)

  1. 芯材を介して第1化粧板と第2化粧板とが載置された化粧材であって、
    前記芯材の外周部の少なくとも一部に保持部材が設けられており、
    前記第1化粧板と前記第2化粧板とは、前記保持部材により保持されており、
    前記保持部材は、前記芯材に固定された固定部材と、前記固定部材に固定された支え部と底板部とを有する支え部材から構成されており、
    前記支え部材は、断面視U字状を有しており、その両端部である前記支え部が、前記固定部材に対して隙間を設けつつ覆うように固定されており、前記隙間に前記第1化粧板と前記第2化粧板とが挟みこまれている
    ことを特徴とする化粧材。
  2. 前記芯材の少なくとも1辺に前記保持部材が設けられている請求項1記載の化粧材。
  3. 前記芯材の少なくとも2辺に前記保持部材が設けられている請求項1記載の化粧材。
  4. 前記保持部材は、底板部と、前記底板部の一方の面に対して垂直方向に突出した壁状の支え部とを有する請求項1、2又は3記載の化粧材。
  5. 前記保持部材は、木口材として機能する請求項1、2、3又は4記載の化粧材。
  6. 芯材の外周部の少なくとも一部に保持部材を設ける工程、
    前記芯材を介して第1化粧板と第2化粧板とを載置し、前記保持部材にて前記第1化粧板と前記第2化粧板とを保持する工程とを有し、
    前記保持部材は、前記芯材に固定された固定部材と、前記固定部材に固定された支え部と底板部とを有する支え部材から構成されており、
    前記支え部材は、断面視U字状を有しており、その両端部である前記支え部が、前記固定部材に対して隙間を設けつつ覆うように固定されており、前記隙間に前記第1化粧板と前記第2化粧板とが挟みこまれている
    ことを特徴とする化粧材の製造方法。
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