[第1実施形態]
[遊技システム]
図1は、本実施形態に係る遊技システム1001の全体構成を示す図である。遊技システム1001は、図1に示すように、スロットマシン1と、管理サーバ1200とを含む。
スロットマシン1は、遊技場(ホール)に設置されており、管理サーバ1200は、インターネット網900に接続されている。管理サーバ1200は、スロットマシン1のメーカ(スロットマシン1の提供者)が保持している。スロットマシン1と、管理サーバ1200と、の間のデータのやり取りは、二次元コード読み取り機能及びインターネット網900への接続機能を備える携帯端末1100を介して行われる。
図2は、本実施形態の携帯端末1100の構成を示すブロック図である。携帯端末1100は、制御部110と、記憶部120と、操作部130と、表示部140と、無線通信部150と、アンテナ151と、カメラ部160と、を含む。
記憶部120は、ROM(Read Only Memory)、フラッシュメモリ等の不揮発性メモリ、RAM(Random Access Memory)等の揮発性メモリ等の半導体メモリで構成される。記憶部120は、携帯端末1100の各種機能を制御部110に実行させるためのアプリケーションプログラム等のプログラムやデータを記憶する。
操作部130は、電話番号や各種データ等の数字やアルファベットやその他の文字等を入力するためのダイヤルキーや十字操作キーやその他のファンクションキーで構成される。あるいは、操作部130は、タッチパネルを含んで構成されてもよい。操作部130は、管理者からの操作入力を受付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部110に送出する。
表示部140は、液晶表示装置(Liquid Crystal Display、以下「LCD」という)で構成される。なお、表示部140は、EL(Electro Luminescence)ディスプレイ等の表示装置で構成されてもよい。表示部140は、制御部110から供給される文字データや画像データを表示する。
無線通信部150は、他の携帯端末やサーバからアンテナ151を介して受信した信号を制御部110に送出し、制御部110から他の携帯端末やサーバへ送信する信号をアンテナ151から出力させる。
カメラ部160は、遊技者の操作に応じて、撮影対象を撮像し、撮像した画像を画像データに変換して、制御部110に供給する。本実施形態においては、カメラ部160は、二次元コードを撮像する。
制御部110は、マイクロプロセッサ(Micro Processing Unit、以下「MPU」という)で構成される。制御部110は、記憶部120に記憶されたアプリケーションプログラム等のプログラムに従って、記憶部120、操作部130、表示部140、無線通信部150部、カメラ部160からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部120、表示部140、無線通信部150に供給する。
なお、携帯端末1100は、上記の構成のほか、一般の携帯電話が備える、音声入出力機能や赤外線通信機能を備えていてもよい。携帯端末は、遊技者などが携帯できる端末であればよく、たとえば、スマートフォン、タブレットなどであってもよい。
図3は、管理サーバ1200の構成を示すブロック図である。管理サーバ1200は、一般的なWebサーバとしての機能を有する。管理サーバ1200は、一般的なサーバコンピュータと同等のハードウェアを備える構成であり、インターネット網900を介して、携帯端末1100とのデータ通信が可能となっている。管理サーバ1200は、携帯端末1100からのアクセスの要求内容に応じて、当該遊技者に対応する遊技履歴情報などの登録や更新を行う。なお、本実施形態では、管理サーバ1200には、端末識別情報(SIMデータ)が付与された携帯端末のみからアクセスが可能とされており、端末識別情報が付与されていない携帯端末や端末識別情報は付与されているものの、端末識別情報の送信を拒否した携帯端末からのアクセスは拒否される。また、管理サーバ1200は、遊技情報を更新する場合に受信した各更新要求のURL(図17(E)参照)を登録済情報として管理する登録URL用データベース(登録URL用DB)と、遊技情報を更新しない場合に受信した各更新要求のURLを不正情報として管理する不正URL用データベース(不正URL用DB)とを備えている。また、管理サーバ1200は、図3に示すように、制御部210と、記憶部220と、操作部230と、表示部240と、通信部250と、を含む。
記憶部220は、ROMやRAM、フラッシュメモリやハードディスクドライブ等の外部記憶装置等から構成される。記憶部220には、管理サーバ1200の各種機能を制御部210に実行させるためのプログラムやデータが記憶される。
操作部230は、キーボード、マウス、キーパッド、タッチパッドやタッチパネル等の入力装置で構成される。操作部230は、管理サーバ1200の管理者等(以下、「管理者」という。)からの操作入力を受け付けて、受け付けた操作に係る信号を制御部210に送出する。
表示部240は、例えば、LCDで構成される。なお、表示部240は、CRT(Cathode RayTube)ディスプレイやELディスプレイなど他の表示装置で構成されてもよい。表示部240は、制御部210から供給される文字データや画像データを表示する。
通信部250は、携帯端末1100や他のサーバ等から、インターネット網900を介して受信したデータを制御部210に供給し、制御部210から供給されたデータを、インターネット網900を介して携帯端末1100や他のサーバ等に送信する。
制御部210は、例えば、MPUで構成される。制御部210は、記憶部220に記憶されたプログラムに従って、記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250部からのデータ等に対して処理を施し、処理後のデータを記憶部220、操作部230、表示部240、通信部250に供給する。
[スロットマシン1の構成]
図4は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域を有しており、表示領域で所定の演出を実行可能である。また、透視窓3は透過可能であることにより、透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図5は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L~2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
透視窓3の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L~2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、メニュー画面(図18参照)表示中に操作される画面操作用スイッチ205などが設けられている。画面操作用スイッチ205は、左スイッチ201、決定スイッチ202、右スイッチ203を含む。左スイッチ201は、選択項目を左側(1つ前)に移動させるためのスイッチである。右スイッチ203は、選択項目を右側(1つ後)に移動させるためのスイッチである。決定スイッチ202は、選択されている項目に決定するためのスイッチである。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。以下では、賭数が適正に設定されている状態でのスタートスイッチ操作(つまり、3つのリールを回転させる操作)をレバーオン操作という。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L~2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわちリールの中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1と、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2と、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3と、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち谷型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4と、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち山型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5とが形成されている。なお、入賞ラインは、5本に限られず、他の本数であってもよいし、1本の入賞ラインのみが設けられている場合でもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L~2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L~8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。導出表示される図柄(表示結果)として、選択可能なものは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときにLN上に表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。CB時では規定数の賭数としてメダル1枚が定められ、非CB時では規定数の賭数としてメダル3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると、各入賞ラインが有効化されて、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作押し順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作押し順をいう。
図6は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図7は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。筐体1の内部には、リールユニット2や、ホッパーユニット34、電源ボックス100などが設けられている。リールユニット2は、リール2L~2R各々に対応して、リール回転させるためのリールモータ32L、32C、32R、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rを含む。ホッパーユニット34は、投入メダルを貯留するホッパータンク34a、貯留メダルをメダル払出口9から払い出すホッパーモータ34b、払出メダルを検出する払出センサ34cなどを含む。電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、エラーを解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値(たとえば1~6、6が最も払出率が高い)を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や確認中に設定値が表示される設定値表示器24、投入メダルの流路をホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30と、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31とを有するメダルセレクタ29などが設けられている。
また、筐体1の内部には、制御基板が設けられている。図7の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図7の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図7の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L~33Rからの信号に基づき、リールモータ32L~32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図7の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(図7の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。また、演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図7の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。演出制御基板90には、画面操作用スイッチ205が接続されており、画面操作用スイッチが操作されると、該操作されたことを示す検出信号がスイッチ回路96に入力される。スイッチ回路96が検出信号を受信すると、サブ制御部91は、該検出信号に応じた制御を実行する。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図7の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
[情報表示装置]
図4を参照して、情報表示装置300は、スロットマシン1などの遊技機が設置された遊技場で用いられ、遊技機に対応して遊技機の上部に設けられる。情報表示装置300は、スロットマシン1の外部出力基盤1000などの遊技機の情報出力部から出力された、ボーナスやATや大当りが発生したことを示す大当り信号や、賞球やメダルが払出されたことを示す賞球信号や、リールの変動や演出図柄の変動表示が開始されたことを示す始動信号などの遊技機の状態を示す信号の入力を受付ける。
情報表示装置300は、遊技機からの信号に基づいて、大当り回数や変動回数などの情報を集計し、集計した情報をディスプレイ351に表示させる。情報表示装置300は、呼出ボタン310を備え、呼出ボタン310が押下されると、遊技場の店員を呼出し中である旨の表示をディスプレイ351に表示させる。
情報表示装置300は、メニュー画面の表示において操作される画面操作用スイッチ305が設けられる。画面操作用スイッチ305は、左スイッチ301、決定スイッチ302および右スイッチ303を含む。左スイッチ301は、選択項目を1つ前に移動させるためのスイッチである。右スイッチ303は、選択項目を1つ後に移動させるためのスイッチである。決定スイッチ302は、選択されている項目に決定するためのスイッチである。
[ゲーム処理について]
次に、ゲーム処理について説明する。図8は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。S1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、レバーオン操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、レバーオン操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態(CB、非CB)に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。より具体的には、遊技状態に応じた規定数(たとえば非CB時では3、CB時では2)の賭数が設定された時点で、入賞ラインが有効化され、ゲームを開始させることが可能となる。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された有効ライン上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、CB入賞可能なCB役とを含む。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。
S2のステップにおける内部抽選処理では、S1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、メイン制御部41のRAM41cに当選フラグが設定される。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがメイン制御部41のRAM41cに設定されている必要がある。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。
なお、スロットマシン1における「ゲーム」とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行う際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には「ゲーム」に含まれるものとする。
[入賞役の種類など]
次に、入賞役の種類などについて説明する。図9は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。図9の入賞役欄には、入賞役の名称を示し、組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数/作動欄には、作動する状態、付与されるメダル枚数、および再遊技付与などを示す。関連情報欄には、状態の移行など、入賞役に対応する関連情報を示す。たとえば、図9のリプ10について、図柄の組合せは、「JAC3‐JAC2‐ベルa」となり、入賞時にはRT3に制御され、付与される価値は再遊技付与である。
図10は、取りこぼし出目の図柄組合せを示す図である。取りこぼし出目は、左ベル1~4、中ベル1~4、右ベル1~4が当選したがJACおよびATを取りこぼした場合に導出される出目である(図12参照)。RT0、2、3中において移行出目が導出すると、RT1へ移行される。
図11は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、RT0~3のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかのRTに制御される(図11の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照)。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図13の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図12および図13は、非CB時の遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役の名称欄には、抽選対象役の名称を示し、入賞役の組合せ欄には、入賞役の組合せを示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。リール制御欄には、抽選対象役が当選したときに実行されるリール制御について説明する。
たとえば、図13に示す7揃いリプ1については、入賞役の組合せは、リプ1、リプ6、リプ7、リプ8、リプ9である。当選する遊技状態は、RT1~RT3であり、たとえば、RT1での当選確率は、200/65536である。リール制御については、中第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに有効ライン上に「白7」が2つ揃うテンパイ状態(以下、「7テンパイ」という。)となり、第3停止のタイミングが、7揃い出目を導出するタイミング(以下、「7揃い出目導出タイミング」という。)であれば7揃い出目を導出させる(リプ8またはリプ9を入賞させる)制御を行う。一方、第3停止のタイミングが、7揃い出目導出タイミングとは異なるタイミングである場合には、「白7」が3つ揃わずに停止する7揃いはずれ出目を導出させる(リプ8およびリプ9以外のリプを入賞させる)制御が実行される。左第1停止されたときには、遊技者の操作タイミングに関わらず、7テンパイさせることなく、有効ライン上に7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。右第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに7テンパイされ、第3停止のタイミングにかかわらず7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。
図13に示す7揃いリプ2については、入賞役の組合せは、リプ1、リプ6、リプ7、リプ8、リプ9、リプ3である。当選する遊技状態は、RT1~RT3であり、たとえば、RT1での当選確率は、200/65536である。リール制御については、右第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに7テンパイとなり、第3停止のタイミングが、7揃い出目導出タイミングであれば7揃い出目を導出させる(リプ8またはリプ9を入賞させる)制御を行う。一方、第3停止のタイミングが、7揃い出目導出タイミングとは異なるタイミングである場合には、7揃いはずれ出目を導出させる(リプ8およびリプ9以外のリプを入賞させる)制御が実行される。左第1停止されたときには、遊技者の操作タイミングに関わらず、7テンパイさせることなく、有効ライン上に7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。中第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに7テンパイされ、第3停止のタイミングにかかわらず7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。以下では、「7揃いリプ1」と「7揃いリプ2」とをまとめて「7揃いリプ」という。
[モードについて]
次に、スロットマシン1において、制御可能なモードについて説明する。制御可能なモードには、通常ユーザモードと、簡単ユーザモードと、ノーマルモードとを含む。
通常ユーザモードとは、予め管理サーバ1200にて発行されたパスワード(以下、適切なパスワードという。)が遊技者により入力されることにより制御されるモードである。通常ユーザモードは、以前の遊技履歴、遊技者がゲーム内で仮想的に保有するキャラのレベル、および演出設定(ストーリーの段階も含まれる)などを引き継いで遊技を行うことが可能なモードである。通常ユーザモードでの遊技により、スロットマシン1の遊技ばかりではなく、キャラを成長させる楽しみを遊技者に抱かせることができる。通常ユーザモードは、メニュー画面でパスワードの項目(図18(D)参照)を決定した後に、適正なパスワードを入力することにより開始される。通常ユーザモードは、メニュー画面でユーザモード終了が決定されると、終了する(図19(D)参照)。通常ユーザモードを終了させたときには、2次元コード(図16(c)参照)が表示される。また、管理サーバ1200にパスワードを発行させるためには、会員登録(図18(B)参照)しておく必要がある。
簡単ユーザモードは、遊技履歴を蓄積することができるモードである。簡単ユーザモードは、通常ユーザモードのように、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないモードである。簡単ユーザモードは、メニュー画面において簡単スタートの項目(図18(D)参照)が決定されることにより開始される。簡単ユーザモードは、メニュー画面でユーザモード終了が決定されると、終了する(図19(D)参照)。通常ユーザモードを終了させたときには、2次元コード(図16(b)参照)が表示される。簡単ユーザモードは、パスワードを入力せずに、遊技履歴を蓄積することができるモードであることから、遊技者の処理負担を軽減させることができる。
ノーマルモードは、通常ユーザモードおよび簡単ユーザモードのうちいずれでもないモードである。つまり、通常ユーザモードおよび簡単ユーザモードのいずれにも制御されていない場合に制御されているモードである。
以下では、通常ユーザモードおよび簡単ユーザモードをまとめて「ユーザモード」という。ユーザモードでは、所定の経験値付与条件が成立したときに、キャラの経験値(本実施形態では、10)が付与される。所定の経験値付与条件は、図21のS60において7揃いリプが当選し、S64での経験値決定処理により経験値付与が決定されることにより成立する条件である。付与された経験値が所定値(本実施形態では、100)に到達したときに、キャラのレベルが加算される。一方、ノーマルモードでは、キャラ、およびキャラの経験値などの概念はなく、7揃いリプが当選しても、経験値決定処理は実行されない。
遊技者の操作により、簡単ユーザモードへの制御が決定されたときには、簡単ユーザモードへ制御されていることを示す簡単ユーザモードフラグがRAM91cに格納される。遊技者の操作により、簡単ユーザモードへの制御が終了したときに、格納されていた簡単ユーザモードフラグは消去される。
遊技者の操作により、通常ユーザモードへの制御が決定されたときには、通常ユーザモードへ制御されていることを示す通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納される。遊技者の操作により、通常ユーザモードへの制御が終了したときに、格納されていた通常ユーザモードフラグは消去される。
ノーマルモードに制御されているときには、ユーザモードを示すフラグはRAM91cに格納されない。
サブ制御部91は、RAM91c内のフラグの有無、RAM91cフラグが格納されている場合には、フラグの種別(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモードフラグのいずれか)を特定することにより、制御されているモード(通常ユーザモード、簡単ユーザモード、ノーマルモードのいずれか)を特定可能である。たとえば、RAM91c内に簡単ユーザモードフラグおよび通常ユーザモードフラグのいずれも格納されていない場合には、サブ制御部91は、ノーマルモードに制御されていると判断する。RAM91c内に簡単ユーザモードフラグが格納されている場合には、サブ制御部91は、簡単ユーザモードに制御されていると判断する。RAM91c内に通常ユーザモードフラグが格納されている場合には、サブ制御部91は、通常ユーザモードに制御されていると判断する。
[RAM91c内のデータベースについて]
次に、RAM91c内の遊技履歴データベースについて説明する。以下では、データベースを「DB」という場合もある。図14を用いて、RAM91c内の遊技履歴データベースについて説明する。図14は遊技履歴データベースの一例を示したものである。遊技履歴データベースは、遊技履歴更新期間での、消化ゲーム数、AT回数、遊技者がゲーム内で仮想的に保有するキャラのレベル、付与された経験値、ミッション達成回数等から構成される。遊技履歴更新期間とは、ユーザモードが開始された時から終了する時までの期間である。AT回数とは、図20で説明するAT(アシストタイム)に制御された回数である。ミッション達成回数とは、図21のS78などで説明するミッションが達成された回数である。本実施形態のミッションは、7揃いリプが当選したゲームにおいて、7揃い出目を導出させることである。
遊技履歴更新期間内で、1ゲーム消化するごとに、遊技履歴データベースのゲーム数は1ずつ増加更新される。遊技履歴更新期間内で、ATに制御される毎に、遊技履歴データベースのAT回数は増加更新される。遊技履歴更新期間内で、キャラクタのレベルが加算される毎に、遊技履歴データベースのレベルは増加更新される。遊技履歴更新期間内で、経験値を獲得する毎に、遊技履歴データベースの経験値は増加更新される。遊技履歴更新期間内で、ミッションを達成する毎に、遊技履歴データベースのミッション達成回数は増加更新される。また、これらの増加更新は、遊技履歴更新期間が終了するときに、まとめて更新するようにしてもよい。
[記憶部220のデータベースについて]
次に、管理サーバ1200の記憶部220のデータベースについて説明する。本実施形態では、記憶部220のデータベースは、遊技者データベース、遊技履歴データベース、発生情報データベースを含む。図15を用いて、本実施形態のデータベースを説明する。図15(a)、(b)はそれぞれ、遊技者データベース、遊技履歴データベースの一例を示したものである。
図15(a)に示すように、遊技者データベースには、遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、総ゲーム数、総AT回数、キャラの現在のレベル、遊技者が獲得した経験値、ミッション達成回数などが遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。遊技者データベースには、端末識別情報から特定される遊技者の通算の遊技履歴が記憶される。
図15(b)に示すように、遊技履歴データベースには、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末1100を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にスロットマシン1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得された遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのAT回数、当該遊技の終了時のレベル値、当該遊技の終了時の経験値、当該遊技終了時のミッション達成回数等からなる遊技履歴情報が登録されている。遊技者データベースには、端末識別情報から特定される遊技者の当日(つまり、遊技日時)での遊技履歴が記憶される。
[2次元コードについて]
次に、図16を用いて2次元コードについて説明する。図16(a)は、会員登録するための2次元コードである。遊技者により、メインメニュー画面(図18(B)参照)にて“会員登録”が決定されると、サブCPU91aは、管理サーバ1200の会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コード(図16(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる。遊技者は、携帯端末1100にて、この2次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバ1200の会員登録ページにアクセスできる。
図16(b)は、簡単ユーザモードが終了したときに表示される簡単ユーザモード用2次元コードを示したものである。簡単ユーザモード用2次元コードは、管理サーバ1200上の簡単更新ページの所在を示すURL(簡単更新用URL)と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技履歴更新データとをそれぞれ示す情報が含まれる。遊技履歴更新データは、総ゲーム数、AT回数、キャラのレベル、付与された経験値、演出設定、ミッション達成回数などを含む。
図16(c)は、通常ユーザモードが終了したときに表示される通常ユーザモード用2次元コードを示したものである。通常ユーザモード用2次元コードは、管理サーバ1200上の通常更新ページの所在を示すURL(通常更新用URL)と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技履歴更新データとをそれぞれ示す情報が含まれる。遊技履歴更新データは、簡単ユーザモード用2次元コードの遊技履歴更新データと同一であり、総ゲーム数、AT回数、キャラのレベル、付与された経験値、演出設定、ミッション達成回数などを含む。
図17は、携帯端末1100の表示部140に表示される画面の一例である。遊技者がゲームを開始(遊技履歴更新期間の開始)するときには、遊技者は所定の操作(たとえば、管理サーバ1200が管理するサイトに接続させる操作)をすることにより、図17(A)に示されるようなメニュー画面を携帯端末1100の表示部140に表示させる。このメニュー画面は、管理サーバ1200が管理するサイトであり、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、カスタム設定、ゲームの実行、アバターの設定、ショップでのコンテンツ等の購入、掲示板の閲覧及び投稿等を行なうための各リンクが表示される。遊技者により、所望のリンクが選択されると、遊技者により、パスワード発行が選択されたときには、携帯端末1100から管理サーバ1200に対してパスワード発行要求が送信される。
管理サーバの制御部210は、当該要求の送信元の携帯端末1100の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベース(図15(A)参照)に既に登録されているか否かを判定する。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合、制御部210は、パスワードの発行が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合、制御部210は、当該遊技者に対応する遊技者情報及び遊技履歴情報に基づいて、レベル、機種情報等の情報を取得し、取得した各情報に基づいて、4ケタの記号からなるパスワードを生成し、生成したパスワードを当該端末識別情報で示される携帯端末1100に送信する。図17(B)は、図17(A)での「1.パスワード発行」が決定されたときに携帯端末1100で表示される適切なパスワードの一例を示したものである。パスワードのケタ数は、4ケタに限らず、他のケタ数としてもよい。
制御部210は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、当該遊技者に対応する遊技者情報に格納すると共に、図15(a)の遊技者データベースのステータスを遊技中に更新する。その後、制御部210は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図17(C)は、「2.履歴表示」が決定されたときに表示される画面である。図17(C)の例では、遊技者Aが遊技した日付が表示されている。図17(F)は、遊技履歴情報に基づいた画面の一例を示したものである。図17(D)は、携帯端末1100で二次元コードを読み取っている際の表示部140の表示画面の例を示す図である。このように、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された二次元コードが表示されている状態で、二次元コードの画像が携帯端末1100に取り込まれる。図17(E)は、携帯端末1100の表示部140に、二次元コードの解析結果としてのURLが表示されている様子を示す図である。このように、管理サーバ1200の所定のウェブページの所在を示すURLが表示部140に表示される。図17(A)に示す2次元コードが、簡単ユーザモード用2次元コードまたは通常ユーザモード用2次元コードである場合において、図17(E)に示すURLにアクセスすると、図17(F)に示すように今回の遊技の履歴が表示される。
[ノーマルモード時のメニュー画面(ユーザモード開始)]
次に、ノーマルモード時のメニュー画面について説明する。ノーマルモードに制御されているとき(つまり、ユーザモードに制御されていないとき)、メニュー画面は、通常画面が表示されている期間であって、ゲーム終了時処理(図8のS6参照)が終了したときから賭数が設定されるまでの期間(以下、「通常画面表示期間」という。)、デモ画面表示中の期間(以下、「デモ画面表示期間」という。)などにおいて、決定スイッチ202が操作(押圧)されたときに表示される。デモ画面は、全てのリールが停止した停止タイミングから、遊技進行操作がされずに、所定時間(たとえば、30秒間)経過すると、液晶表示器51に表示される画面である。デモ画面は、遊技のメーカのロゴ、広告画面、スロットマシン1が題材にしているキャラ画面などの所定の画面である。本実施形態のデモ画面は「デモ中」という文字が表示される画面である(図18(A)参照)。また、液晶表示器51に表示される画面のうちデモ画面以外の画面を通常画面という。通常画面は、遊技中の画面と、ゲーム終了時処理が終了してデモ画面が表示されるまでの画面などをいう。
図18は、ノーマルモードに制御されているときのメニュー画面の遷移の一例を示したものである。図18に示すように、サブ制御部91は、決定スイッチ202のみが操作されても(たとえば、決定スイッチ202のみが連打されても)、ユーザモードが決定されないような画面表示制御を実行する。ここで、「決定スイッチ202のみが操作される」とは、「決定スイッチ202の操作以外の全ての操作がされずに、決定スイッチ202が操作されること」をいう。
図18など画面の遷移を示した図(図19、図24~図28)において、矢印は画面の遷移先を示す。矢印の横に示されている左スイッチ201、決定スイッチ202、右スイッチ203について、遊技者により操作されたスイッチについてはハッチングを付している。たとえば、図18(A)の画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図18(B)の画面が表示される(図18(B)の画面に遷移する)。
図18(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図18(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図18(A)から図18(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図18(A)から図18(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図18(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技説明”、“会員登録”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。このように、以下では、メニュー画面において選択可能な項目を「“・・・”」で示す。“ユーザモード”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連する項目である。“遊技説明”、“会員登録”、および“戻る”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない項目である。
遊技者により左スイッチ201が操作されたときに、左側の項目が選択される。遊技者により右スイッチ203が操作されたときに、右側の項目が選択される。選択された項目は最も下側に表示される。さらに該選択された項目の色は、選択されていない項目の色を反転させた色となる。このような制御を行うことにより、選択されている項目を遊技者に直感的に認識させることができる。なお、図18(B)の画面では、“遊技説明”が選択されている。決定スイッチ202が操作されることで、選択されている項目が決定される。
“遊技説明”が選択されて決定されると(“遊技説明”が選択された状態で決定スイッチ202が操作されると)、図18(C)に示すように、スロットマシン1の遊技の説明文が表示される。“ユーザモード”が選択されて決定されると、図18(D)に示す画面が表示される。“会員登録”が選択されて決定されると、会員登録するための2次元コード(図16(a)参照)が表示される。“戻る”が選択されて決定されると、図18(A)のデモ画面に戻る。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図18(B)に示すように、“遊技説明”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図18(C)に示すように、遊技説明が表示された画面が表示される。また、図18(C)の画面では、“戻る”が選択された状態である。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図18(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図18(A)~(C)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図18(A)の画面→図18(B)の画面→図18(C)→図18(B)→図18(C)・・・というように、図18(B)に示すメニュートップ画面、および図18(C)に示す遊技説明画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作してもユーザモードが決定されないようになっている。
ユーザモードを決定するためには、メニュートップ画面において、左スイッチ201を操作することにより“ユーザモード”を選択した後に、決定スイッチ202を操作する。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図18の例では、左スイッチ201の操作)も必要となる。
ユーザモードが決定されると、図18(D)に示すユーザモード画面が表示される。図18(D)のユーザモード画面では、選択可能な項目として、“パスワード”、“簡単スタート”、“戻る”がある。通常ユーザモードを開始させるためには、“パスワード”が選択されて決定されると、通常ユーザモードを開始させるためのパスワードを入力可能なパスワード入力画面が表示される(図26参照)。パスワード入力画面に、適切なパスワード(図17(B)参照)が入力されると、通常ユーザモードが開始される。簡単ユーザモードを開始させるためには、“簡単スタート”が選択されて決定される。これにより、簡単ユーザモードが開始される。“戻る”が選択されて決定されると、1つ前の画面、つまり図18(B)に示す画面に戻る。
なお、図18の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図18(B)に示すメニュートップ画面、および図18(C)に示す遊技説明画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図18の例では、左スイッチ201の操作)がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
[ユーザモード時のメニュー画面]
次に、ユーザモードに制御されているときのメニュー画面について説明する。ユーザモードに制御されているときにおいて、メニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの期間、デモ画面表示中の期間などにおいて、決定スイッチ202が操作されたときに表示される。
図19は、メニュー画面の遷移の一例を示したものである。図19に示すように、サブ制御部91は、決定スイッチ202のみが操作されても(たとえば、決定スイッチ202のみが連打されても)、制御されていたユーザモードの終了が決定されないような画面表示制御を実行する。図19(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図19(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図19(A)から図19(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図19(A)から図19(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図19(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技履歴”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連する項目である。“遊技履歴”、および“戻る”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない項目である。
“遊技履歴”が選択されて決定されると、図19(C)に示すように、ユーザモードが開始された時から現時点までの遊技履歴が表示される。該遊技履歴はRAM91cに格納されている遊技履歴データベース(図14参照)に基づいて、表示される。“ユーザモード”が選択されて決定されると、図19(D)に示すユーザモード画面が表示される。“戻る”が選択されて決定されると、図19(A)のデモ画面に戻る。
ユーザモード中のデモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図19(B)に示すように、“遊技履歴”が選択された状態でメニュー画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図19(C)に示すように、遊技履歴が表示された画面が表示される。また、図19(C)の画面は、“戻る”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図19(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図19(A)~(C)に示すように、ユーザモード時のデモ画面が表示されているときにおいて、他のボタンを操作することなく、決定スイッチ202のみが操作されると、図19(A)の画面→図19(B)の画面→図19(C)→図19(B)→図19(C)・・・というように、図19(B)に示すメニュートップ画面、および図19(C)に示す遊技履歴画面の間をループすることになる。よって、ユーザモード時のデモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作しても、制御されていたユーザモードの終了が決定されないようになっている。
ユーザモードの終了を決定するためには、メニュートップ画面において、左スイッチ201を操作することにより“ユーザモード”を選択した後に、決定スイッチ202を操作する。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図19の例では、左スイッチ201の操作)も必要となる。
ユーザモードが決定されると、図19(D)に示す画面が表示される。図19(D)の画面では、選択可能な項目として、“ユーザモード終了”、“戻る”がある。“ユーザモード終了”が選択されて決定されると、ユーザモードの種類に応じた2次元コードが液晶表示器51に表示される、具体的には、簡単ユーザモードに制御されているときには、簡単ユーザモード用2次元コード(図16(b)参照)が表示される。また、通常ユーザモードに制御されているときには、通常ユーザモード用2次元コード(図16(c)参照)が表示される。
なお、図19の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図19(B)に示すメニュートップ画面、および図19(C)に示す遊技説明画面の間をループし、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図19の例では、左スイッチ201の操作)がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
[ATについて]
メイン制御部41は、所定のAT抽選契機が成立したときにアシストタイム(以下、ATという)に制御するか否かを抽選するAT抽選処理を行う。本実施形態では、AT抽選契機は、所定のAT抽選対象役が当選することにより成立する契機とする。AT抽選でAT当選したときには、サブ制御部91は、AT当選を遊技者に対して報知するAT報知演出を行った後に、メイン制御部41はATに制御するAT制御処理を行う。本実施の形態のAT抽選処理では、ATゲーム数を付与するか否か、および付与する場合にはATゲーム数を決定する処理であり、AT制御処理では、付与されているATゲーム数に応じてATに制御する。メイン制御部41は、AT抽選処理終了後に、付与されることが決定されたATゲーム数(0を含む)を示すATゲーム数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、該サブ制御部91は、該ATゲーム数コマンドを受信して解析することにより付与されることが決定されたATゲーム数を特定することができる。AT報知処理では、AT当選したこと、または、AT当選したことにより付与されるATゲームを報知する。
サブ制御部91は、AT中においては、内部抽選処理によりたとえば図12、図13に示す所定の抽選対象役に当選したことを特定可能な内部当選コマンドを受信したときに、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための押し順を特定可能なナビ演出を実行する。このため、ATに制御されることにより、遊技者は有利となる。有利な図柄組合せとは、たとえば、押し順ベル(図12の左ベル1~3、中ベル1~3、右ベル1~3)の当選時では、JACをいい、図13の通+昇リプ1~4の当選時では昇格リプをいい、通+転リプ1~3の当選時では維持リプをいい、通+突リプ1~3の当選時では突入リプをいい、チャンリプ1~3の当選時ではチャンスリプをいう。チャンスリプが有利な図柄組合せとなる理由は、チャンスリプが入賞したときには、AT抽選が実行されるからである(図20の第4AT抽選条件参照)。
図20は、メイン制御部41がAT抽選処理で用いるAT抽選用テーブルの一例を示したものである。図20に示すように、AT抽選対象役は、チャンス1、チャンス2、イチゴ、7揃いリプである(第1AT抽選条件~第3AT抽選条件参照)。また、第4AT抽選条件に示すように、チャンスリプが入賞した場合にもAT抽選が実行される。
たとえば、第1AT抽選条件が成立したときには、50%の確率でAT当選し、AT当選した場合には付与されるATゲーム数が「10」「50」「100」「300」となる確率はそれぞれ40%、30%、20%、10%である。他のAT抽選条件については、図20に示す通りである。
なお、第1AT抽選条件~第3AT抽選条件で示したAT抽選対象役が当選したときにおいて、付与され得るATゲーム数は、該当選したゲームでのストップスイッチの押し順に関わらず同一である。
[演出関連処理について]
次に、図21を用いてユーザモードに制御されているときに実行される演出関連処理について説明する。演出関連処理は、サブ制御部91が内部当選コマンドを受信したときに実行する処理である。内部当選コマンドは、内部当選フラグの当選状況、並びに成立した内部当選フラグの種類を特定可能なコマンドであり、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始したときに送信される。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
S60において、サブ制御部91は、受信した内部当選コマンドを解析することにより、7揃いリプが当選しているか否かを判断する。S60において、7揃いリプが当選していると判断されると(S60のYES)、S64に進む。一方、S60において、7揃いリプが当選していないと判断されると(S60のNO)、演出関連処理は終了する。図20に示すように、7揃いリプ当選時(第3AT抽選条件成立時)のAT当選確率は、100%である。
S64において経験値決定処理が実行される。経験値決定処理とは、乱数抽選などにより所定の経験値(本実施形態では、10)を付与するか否かを決定する処理である。経験値決定処理では、たとえば、50%の確率で経験値を付与することを決定し、50%の確率で経験値を付与しないことを決定する。
S66において、S64の経験値決定処理により経験値が付与されることが決定されたか否かが判断される。S66において経験値が付与されることが決定されたと判断した場合には(S66のYES)、S72に進む。一方、S66において経験値が付与されないことが決定されたと判断した場合には(S66のNO)、S70に進む。
S72においては、7揃い押し順が報知される。ここで、7揃い押し順とは、7揃いリプが当選したゲームで7揃い出目を導出させる押し順である。たとえば、7揃いリプ1が当選したゲームでの7揃い押し順は、中第1停止である(図13の7揃いリプ1のリール制御欄参照)。また、7揃いリプ2が当選したゲームでの7揃い押し順は、右第1停止である(図13の7揃いリプ2のリール制御欄参照)。
なお、S60の処理が実行された時からS72の処理が実行された時までの時間は極めて短い時間である。したがって、遊技者は、S60の7揃いリプが当選したタイミング(つまりレバーオン操作されたタイミング)と同時に、S72の7揃い押し順が報知されると認識する。
S74において、表示結果が導出されるまで(つまり、3個のリール全てが停止するまで)待機する(S74のNO)。表示結果が導出されたと判断された場合(S74でYES)には、S76に進む。S76において、7揃い出目が導出されたか否かが判断される。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信された入賞判定コマンドを受信し、該入賞判定コマンドを解析することにより、7揃い出目が導出されたか否かを判断する。入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
S76において、7揃い出目が導出されたと判断されたときには(S76のYES)、S78に進む。一方、S76において、7揃い出目が導出されなかったと判断されたときには(S76のNO)、S79に進む。なお、S76でNOと判断される場合というのは、報知された7揃い押し順とは異なる押し順で操作された場合と、報知された7揃い押し順での操作ではあるが7揃い出目導出タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチが操作された場合とがある。
S78では、ミッション達成報知済みフラグがセット(RAM91cに格納されている)か否かが判断される。ミッション達成報知済みフラグとは、後述するS80のミッション達成報知が通常ユーザモード制御時に1回実行されたこと(実行済みであること)を特定可能なフラグである。S78においてミッション達成報知済みフラグがセットされていると判断されると(S78のYES)、S79に進む。S78においてミッション達成報知済みフラグがセットされていないと判断されると(S78のNO)、S80に進む。
S80においては、ミッション達成報知およびAT当選報知の双方が実行される。ミッション達成報知は、「7揃い出目を導出させるというミッション」が達成されたことを報知するとともに、経験値が付与されたことも報知するものである。具体的には、ミッション達成報知は「7揃い成功!経験値GET!」というメッセージを液晶表示器51に表示させるものである。AT当選報知とは、ATに当選したことを特定可能な情報を報知することである。たとえば、AT当選報知は、液晶表示器51に「AT当選おめでとう!」といったメッセージを表示することである。また、AT当選報知は、付与されたATゲーム数も報知するようにしてもよい。S80の処理が終了すると、S82の処理に進む。
S82においては、通常ユーザモードに制御されているか否かが判断される。該判断は、通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納されているか否かにより実行される。つまり、S82において、通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納されていると判断されたときには、通常ユーザモードに制御されていると判断する(S82のYES)。一方、S82において、通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納されていない(つまり、簡単ユーザモードフラグが格納されている)と判断されたときには、通常ユーザモードに制御されていないと判断する(S82のNO)。S82でYESと判断されたときには、S84に進み、S82でNOと判断されたときには、演出関連処理を終了させる。
S84においては、ミッション達成報知済みフラグがRAM91cに格納される。ミッション達成報知済みフラグは、S82で制御されていると判断された通常ユーザモードが終了したときに、消去される。
S79においては、AT当選報知を実行する一方、ミッション達成報知を実行しない。S79の処理が終了すると、演出関連処理は終了する。
S70においては、7揃い押し順とは異なる押し順を報知する。「7揃い押し順とは異なる押し順」とは、たとえば、7揃いリプ1が当選したゲームでの「7揃い押し順とは異なる押し順」は、中第1停止以外の押し順(たとえば、左第1停止または右第1停止)である。また、7揃いリプ2が当選したゲームでの「7揃い押し順とは異なる押し順」は、右第1停止以外の押し順(たとえば、左第1停止または中第1停止)である。S70の処理が終了すると、S71において、キャラ演出が実行される。ここで、キャラ演出とは、AT当選報知とは異なる演出である。キャラ演出は、所定のキャラA(図23(E)参照)が表示されることにより、AT当選した旨を報知する演出である。キャラ演出は、S70の手順が報知されたゲーム内の所定タイミングで実行される。たとえば、所定タイミングとは、該ゲームにおいて表示結果が導出されたタイミングである。キャラ演出が実行されると演出関連処理は終了する。
S79においては、ミッション達成報知は実行されていないが、経験値は付与される。つまり、経験値の付与が決定されたときには(S66のYES)、7揃い出目が導出されたか否かに関わらず(S76でYESかNOかに関わらず)、経験値は付与される。なお、変形例として、経験値の付与が決定され、かつ7揃い出目が導出されたときに、該経験値を付与するが、経験値の付与が決定されたが7揃い出目が導出されなかったときには、該経験値を付与しないようにしてもよい。
また、図21のS66~S84の説明からも明らかなように、経験値を付与するか否かを判断する第1判断処理と、AT当選した旨を報知する態様として、「S79およびS80で説明したAT当選報知」と「S70で説明したキャラ演出」とのうちいずれを実行するか否かを判断する第2判断処理とを兼用している(双方の処理ともにS66)。このように、第1判断処理と第2判断処理とを別個にするスロットマシンと比較して、本実施形態のスロットマシンは、処理数を削減できる。
また、S64の経験値決定処理において、経験値が付与されることが決定されたときには、ミッション達成報知が実行されるか否かに関わらず、所定タイミングで該経験値は付与される(図14の遊技履歴データベースに格納される)。
図21では、ユーザモードに制御されているときにおいて、7揃いリプが当選したゲームでの演出関連処理について説明した。ノーマルモードに制御されているときにおいて、7揃いリプが当選したゲームでは、ノーマルモードでは経験値の概念がないため第1判断処理は実行されずに、第2判断処理(AT当選した旨を報知する態様を決定する処理)が実行される。該第2判断処理により、「AT当選報知を実行する」と判断されたときには、7揃いリプが当選したゲームの所定タイミング(たとえば、該ゲームを開始させるためのレバーオン操作タイミング)にAT当選報知を実行する。また、第2判断処理により、「キャラ演出を実行する」と判断されたときには、キャラ演出が実行される。
また、第2判断処理を実行しないようにしてもよい。この場合には、7揃いリプが当選したときには、該当選したゲームの所定タイミング(たとえば、該ゲームを開始させるためのレバーオン操作タイミング)に必ずAT当選報知を実行するようにしてもよい。
S71のキャラ演出が実行されたとき、または、S79およびS80のAT当選報知が実行されたときにおいて、該実行されたゲームの次のゲームからATに制御される。
[ミッション達成報知のタイミングチャートについて]
次に、図22を用いて、ミッション達成報知(図21のS80参照)のタイミングチャートについて説明する。図22(A)は、簡単ユーザモードに制御されているときにおけるミッション達成報知のタイミングチャートを示したものである。図22(B)は、通常ユーザモードに制御されているときにおけるミッション達成報知のタイミングチャートを示したものである。
図22(A-1)のONは、簡単ユーザモードに制御されていることを示し、OFFはノーマルモードに制御されている(簡単ユーザモードに制御されていない)ことを示す。図22(A-2)のONは、7揃いリプが当選したゲームで7揃い出目が導出されたことを示し、OFFは、該7揃い出目が導出されなかったことを示す。図23(A-3)のONは、ミッション達成報知(S80参照)が実行されたことを示し、OFFは、ミッション達成報知が実行されなかったことを示す。
図22(A)に示すように、簡単ユーザモードに制御されている期間(タイミングTa2~Ta6)では、7揃い出目が導出される度にミッション達成報知を実行する制御を行う(タイミングTa3~Ta5参照)。この制御については、図21で説明した以下の制御に基づく。ミッション達成報知が実行されたときにおいて(図21のS80)、簡単ユーザモードに制御されているときには(S82でNO)、ミッション達成報知済みフラグがセットされない(S84の処理が実行されない)。以後のゲームで7揃い出目が導出されたときにおいて(S76でYES)、ミッション達成報知済みフラグが設定されていないときには(S78でNO)、ミッション達成報知を実行する(S80)。このように、簡単ユーザモードに制御されているときにはミッション達成報知済みフラグがセットされないことから、7揃い出目が導出される度にミッション達成報知を実行する。
図22(B)に示すように、通常ユーザモードに制御されている期間(タイミングTb2~Tb6)では、最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行する(タイミングTb3参照)一方、2回目以降に7揃い出目が導出されてもミッション達成報知を実行しない(タイミングTb4、Tb5参照)。この制御については、図21で説明した以下の制御に基づく。ミッション達成報知が1回実行されたときにおいて(図21のS80)、通常ユーザモードに制御されているときには(S82でYES)、ミッション達成報知済みフラグが設定される(S84)。以後のゲームで7揃い出目が導出されても(S76でYES)、ミッション達成報知済みフラグが設定されているときには(S78でYES)、ミッション達成報知は実行されない(S79)。このように、通常ユーザモードに制御されているときには、最初に(1回目に)ミッション達成報知が実行されたときには、ミッション達成報知フラグが設定されることから、最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行する。
なお、図22(A-3)のタイミングTa1、図22(B-3)のタイミングTb1に示すように、ノーマルモードに制御されているときには、7揃い出目が導出されても、ミッション達成報知は実行されない。
[ミッション達成報知の流れについて]
次に、図23を用いて、ユーザモードに制御されているときのミッション達成報知の流れについて説明する。図23(A)に示すように、ユーザモード制御時に、7揃いリプが当選したとする(図21のS60のYES)。図23(B)、(C)の流れは、経験値決定処理(S64)により経験値を付与することが決定された場合(S66のYES)のものである。
図23(B)に示すように、経験値を付与することが決定された場合には、7揃い押し順が報知される(S72)。該報知がされた押し順であり、かつ7揃い出目導出タイミングで操作されたときには、図23(C)に示すように、7揃い出目が導出される(S76のYES)。これとともに、サブ制御部91は、AT当選報知およびミッション達成報知の双方を実行する。図23(C)の例では、AT当選報知とは、「AT当選おめでとう」という文字を表示することであり、ミッション達成報知とは、「7揃い成功!経験値GET」という文字を表示することである。なお、図23(C)の演出画面は、ミッション達成報知済みフラグがセットされていない場合の画面である。ミッション達成報知済みフラグがセットされている場合の図23(C)の演出画面は、S79に示すように、AT当選報知のみが実行され(「AT当選おめでとう」という文字のみが表示され)、ミッション達成報知は実行されない(「7揃い成功!経験値GET」という文字は表示されない)。
一方、図23(D)、(E)の流れは、経験値決定処理(S64)により経験値を付与しないことが決定された場合(S66のNO)のものである。図23(D)に示すように、経験値を付与しないことが決定された場合には、7揃い押し順は報知されず7揃い押し順とは異なる押し順(たとえば、左第1停止)が報知される(S70)。ここで、「7揃いリプが当選したゲームで、中第1停止または右第1停止で操作したときは、7揃いが導出されること」を知っている遊技者が、図23(E)に示すように、報知された左第1停止を無視して、7揃い押し順(たとえば、中第1停止)、かつ7揃い出目導出タイミングで操作した場合には、7揃い出目は導出される。しかしながら、経験値が付与されないことが決定された場合には(S66のNO)、S80の処理が実行されないことから、7揃い出目が導出されても、ミッション達成報知は実行されない。なお、S71に示すように、図23(E)の例では、キャラAが表示されるキャラ演出が実行される。
なお、S70に示すように、7揃い押し順とは異なる押し順(左第1停止)が報知されたときにおいて、該報知された押し順通りに左第1停止操作で操作されたときには、7揃い出目は導出されずに、7揃いはずれ出目が導出される(図13の7揃いリプのリール制御欄参照)。この場合にも、図23(E)に示すように、ミッション達成報知は実行されず、キャラ演出が実行される。
[本実施形態の効果]
次に、本実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図18(A)~(C)で説明したように、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは開始されない。ユーザモードのうち簡単ユーザモードは、図18(B)、(D)で説明したように、左スイッチ201が操作され、その後、決定スイッチ202が操作され、かつ“簡単スタート”が決定されたときにより開始される。ユーザモードのうち通常ユーザモードは、図18(B)、(D)で説明したように、左スイッチ201が操作され、その後、決定スイッチ202が操作され、かつ“パスワード”が決定され、適正なパスワードが入力されたときにより開始される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(2) 図18(A)、(B)に示すように、デモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されることにより、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない“遊技説明”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチ202が操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技説明”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(3) 図18(A)~(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチ202のみの操作では、図18(B)のメニュートップ画面と図18(C)の遊技説明画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(4) 図19(A)~(C)で説明したように、制御されていたユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは終了されない。制御されていたユーザモードは、図19(B)、(D)で説明したように、左スイッチ201が操作され、その後、決定スイッチ202が操作されることにより“ユーザモード”が決定され、さらに“ユーザモード終了”が決定されたときに終了される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(5) 図19(A)、(B)に示すように、ユーザモード制御中のデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されることにより、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない“遊技履歴”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチ202が操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技履歴”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(6) 図19(A)~(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチ202のみの操作では、図19(B)のメニュートップ画面と図19(C)の遊技履歴画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが終了されないことを印象づけることができる。
(7) 通常ユーザモードは、図18(D)で説明した“パスワード”が決定された後に、パスワードが入力されることにより制御されるモードであることから同一の遊技者が遊技をしている可能性が高いモードである。図22(B)に示すように、通常ユーザモード中では、複数回、7揃い出目が導出されても、該7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行しない。つまり、通常ユーザモード中では、通常ユーザモードに制御されて最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行し、2回目以降の7揃い出目の導出時には、ミッション達成報知を実行しない。したがって、何度もミッション達成報知が実行される煩わしさを遊技者に感じさせることを防止できる。
一方、簡単ユーザモードは、図18(D)で説明した“簡単スタート”が決定されたことにより制御されるモードである。つまり、簡単ユーザモードは、通常ユーザモードよりも制御させるための操作が少なくてよく、手軽に遊技者に遊技させるモードである。よって、簡単ユーザモードは、遊技者により興味本位で決定される可能性が高いモードである。興味本位で簡単ユーザモードで遊技した遊技者Aは、該簡単ユーザモードを終了させずに(図19(C)参照)、該簡単ユーザモードが継続した状態で遊技を辞める場合がある。このように簡単ユーザモードが継続した状態で、該簡単ユーザモードが継続していることを知らない遊技者Bが、該簡単ユーザモードで遊技する場合がある。このように、簡単ユーザモードでは、遊技者が入れ替わっている可能性がある。したがって、図22(A)に示すように、簡単ユーザモードでは、7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行する。したがって、簡単ユーザモードにおいて、遊技者が入れ替わった場合であっても、入れ替わる前の遊技者A、および入れ替わった後の遊技者Bそれぞれに対して、7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行することから遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 図21のS84に示すように、通常ユーザモードにおいて、ミッション達成報知が、1回実行されたときには、ミッション達成報知済みフラグがセットされる。ミッション達成報知済みフラグは、通常ユーザモードが終了したときに消去される。ミッションン達成報知済みフラグがセットされている間は、ミッション達成報知は実行されない(図21のS78、S79参照)。したがって、「7揃い出目が複数回導出されても、該7揃い出目が導出される度にミッション達成報知を実行しない」制御を確実に実行することができる。
(9) ユーザモード中は、図23(B)、(C)に示すように7揃い押し順が報知されたときにおいて、7揃い出目が導出されたときには、ミッション達成報知が実行される。一方、図23(D)、(E)に示すように7揃い押し順が報知されなかったときには、7揃い出目が導出されても、ミッション達成報知は実行されない。したがって、7揃い押し順が報知されなかったにもかかわらず、ミッション達成報知、つまり不自然な演出が実行されてしまうことを防止できる。さらに、ユーザモード中において、7揃い押し順の報知の有無と、ミッション達成報知の実行有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(10) メイン制御部41は、図20のAT抽選用テーブルを用いてAT抽選を実行する。サブ制御部91は、AT当選報知を実行するか否かを決定する(図21のS72)。サブ制御部91は、AT当選報知を実行することを決定し(図21のS72のYES)、かつ7揃い出目が導出されたときには(S76のYES)、AT当選報知を実行する。
したがって、ユーザモード中において、付与されるATゲーム数と、AT当選報知の実行の有無と、7揃い出目の導出の有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(11) また、第1AT抽選条件~第3AT抽選条件で示したAT抽選対象役が当選したときにおいて、付与され得るATゲーム数は、該当選したゲームでのストップスイッチの押し順に関わらず同一である。したがって、押し順に関わるATゲーム数に関する報知を実行する必要はなく、AT報知演出のバリエーションを豊富にすることができる。
(12) 本実施形態では、経験値を付与するか否かを判断する第1判断処理と、AT当選報知を実行するか否かを判断する第2判断処理とを兼用している(双方の処理ともにS66)、として説明した。したがって、第1判断処理と第2判断処理とを別個にするスロットマシンと比較して、本実施形態のスロットマシンは、処理数を削減できる。また、S66の処理において、経験値付与が決定されると判断されたときには、AT当選報知が実行され、経験値付与が決定されないと判断されたときには、キャラ演出が実行される。したがって、経験値が付与されるときと、経験値が付与されないときとで、AT当選した旨を報知する態様を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[第2実施形態]
第2実施形態においては、上述した第1実施形態におけるスロットマシン1をパチンコ遊技機に置き換えた場合について説明する。また、パチンコ遊技機は、一部スロットマシン1の例と同一の構成を含んでおり、同一の構成・処理について説明を省略し、異なる構成・処理について説明する。
パチンコ遊技機の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させると共に、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。ここで、保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否か等を特定するための情報である。
また、本実施形態のパチンコ遊技機は、遊技の進行を制御するメイン制御部と、演出の制御を実行するサブ制御部とを備える。パチンコ遊技機は、打球(遊技球)を発射させる打球操作ハンドルとは別に、画面操作用スイッチ(画面操作用スイッチ205に対応)を備える。パチンコ遊技機のサブ制御部は、当該画面操作用スイッチの操作を検出することができるように、画面操作用スイッチは、サブ制御部に電気的に接続されている。
液晶表示装置(LCD)には、図18および図19で説明したメニュー画面が表示される。画面操作用スイッチ205により、表示されている項目の選択と、選択されている項目の決定を行うことができる。パチンコ遊技機のサブ制御部は、通常ユーザモード、簡単ユーザモード、およびノーマルモードのうちいずれかに制御可能である。また、ミッションは、如何なるものであってもよく、たとえば、所定の入賞口に所定個数の遊技球を入賞させることにより達成するものなどとすればよい。該ミッションが達成されたときには、ミッション達成報知を実行する。ミッションを達成すると、所定のキャラに対する経験値が付与される。
このようなパチンコ遊技機において、さらに以下のような構成を備える。
(1) 図18(A)~(C)で説明したように、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチの操作のみでは開始されない。ユーザモードのうち簡単ユーザモードは、図18(B)、(D)で説明したように、左スイッチが操作され、その後、決定スイッチが操作され、かつ“簡単スタート”が決定されたときにより開始される。ユーザモードのうち通常ユーザモードは、図18(B)、(D)で説明したように、左スイッチが操作され、その後、決定スイッチが操作され、かつ“パスワード”が決定され、適正なパスワードが入力されたときにより開始される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(2) 図18(A)、(B)に示すように、デモ画面が表示されているときに、決定スイッチが操作されることにより、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない“遊技説明”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチが操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技説明”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(3) 図18(A)~(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチのみの操作では、図18(B)のメニュートップ画面と図18(C)の遊技説明画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチの操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(4) 図19(A)~(C)で説明したように、制御されていたユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチの操作のみでは終了されない。制御されていたユーザモードは、図19(B)、(D)で説明したように、左スイッチが操作され、その後、決定スイッチが操作されることにより“ユーザモード”が決定され、さらに“ユーザモード終了”が決定されたときに終了される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(5) 図19(A)、(B)に示すように、ユーザモード制御中のデモ画面が表示されているときに、決定スイッチが操作されることにより、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない“遊技履歴”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチが操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技履歴”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(6) 図19(A)~(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチのみの操作では、図19(B)のメニュートップ画面と図19(C)の遊技履歴画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチの操作のみでは、ユーザモードが終了されないことを印象づけることができる。
(7) 通常ユーザモードは、図18(D)で説明した“パスワード”が決定された後に、パスワードが入力されることにより制御されるモードであることから同一の遊技者が遊技をしている可能性が高いモードである。図22(B)に示すように、通常ユーザモード中では、複数回、ミッションを達成しても、該ミッションが達成される毎にミッション達成報知を実行しない。つまり、通常ユーザモード中では、通常ユーザモードに制御されて最初にミッションが達成されたときのみミッション達成報知を実行し、2回目以降のミッション達成時には、ミッション達成報知を実行しない。したがって、何度もミッション達成報知が実行される煩わしさを遊技者に感じさせることを防止できる。
一方、簡単ユーザモードは、図18(D)で説明した“簡単スタート”が決定されたことにより制御されるモードである。つまり、簡単ユーザモードは、通常ユーザモードよりも制御させるための操作が少なくてよく、手軽に遊技者に遊技させるモードである。よって、簡単ユーザモードは、遊技者により興味本位で決定される可能性が高いモードである。興味本位で簡単ユーザモードで遊技した遊技者Aは、該簡単ユーザモードを終了させずに(図19(C)参照)、該簡単ユーザモードが継続した状態で遊技を辞める場合がある。このように簡単ユーザモードが継続した状態で、該簡単ユーザモードが継続していることを知らない遊技者Bが、該簡単ユーザモードで遊技する場合がある。このように、簡単ユーザモードでは、遊技者が入れ替わっている可能性がある。したがって、図22(A)に示すように、簡単ユーザモードでは、ミッションが達成される毎にミッション達成報知を実行する。したがって、簡単ユーザモードにおいて、遊技者が入れ替わった場合であっても、入れ替わる前の遊技者A、および入れ替わった後の遊技者Bそれぞれに対して、ミッションが達成される毎にミッション達成報知を実行することから遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 通常ユーザモードにおいて、ミッション達成報知が、1回実行されたときには、ミッション達成報知済みフラグがセットされる。ミッション達成報知済みフラグは、通常ユーザモードが終了したときに消去される。ミッションン達成報知済みフラグがセットされている間は、ミッション達成報知は実行されない。したがって、「複数回のミッションが達成されても、該ミッションが達成される度にミッション達成報知を実行しない」制御を確実に実行することができる。
[第3実施形態]
次に、第3実施形態について説明する。第3実施形態は、第1実施形態で説明した技術思想を適用した遊技用装置である。ここで、遊技用装置とは、遊技店に設置されている装置である。遊技用装置は、パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応して設けられる装置であってもよく、遊技用装置は、パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応せずに設けられる装置であってもよい。
パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応して設けられる遊技用装置は、たとえば、所定位置(たとえば、パチンコ遊技機およびスロットマシンの上部)に設置されているデータ表示装置と、特定位置(たとえば、パチンコ遊技機およびスロットマシンの横)に設置されている貸出装置(カードユニット)などを含む。
データ表示装置は、様々なデータを表示可能なものである。たとえば、スロットマシンに対応して設けられたデータ表示装置で表示される様々なデータとは、消化ゲーム数、ATに制御された回数、メダル払出枚数などである。貸出装置は、遊技者からプリペイドカードが挿入されることにより、スロットマシンで用いるメダルや、パチンコ遊技機で用いられる遊技球を貸出す装置である。
パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応せずに設けられる遊技用装置とは、たとえば、1つの島(複数のスロットマシンが集合している箇所、または複数のパチンコ遊技機が集合している箇所)に対応して設けられた装置である。この遊技用装置は、たとえば、遊技者からプリペイドカードが挿入されることにより、スロットマシンで用いるメダルや、パチンコ遊技機で用いられる遊技球を貸出す貸出装置である。
遊技用装置は、これらのものに限られず遊技店に設置されているものであれば、他の装置であってもよい。
遊技用装置は、図18や図19のメニュー画面が表示される液晶表示手段と、画面操作用スイッチ(画面操作用スイッチ205に対応)とを備える。これにより、遊技者は、遊技用装置からユーザモードに制御可能である。また、遊技用装置は、ミッションを達成したときにミッション達成報知を実行する報知手段を備える。遊技用装置が、これにより遊技用装置は、ミッションが達成したことを遊技者に認識させることができる。たとえば、データ表示装置である場合には、所定の発光手段(ランプ)を発光させことにより、ミッション達成を報知する。
なお、パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応して設けられる遊技用装置のメニュー画面は、図18および図19と同様である。具体的には、図18(D)の“パスワード”が決定されて、適正なパスワードが入力されたときには、該パスワードが入力された遊技用装置に対応するパチンコ遊技機およびスロットマシンの通常ユーザモードが開始される。また、図18(D)の“簡単スタート”が決定されたときには、“簡単スタート”が決定された遊技用装置に対応するパチンコ遊技機およびスロットマシンの簡単ユーザモードが開始される。また、図19(D)の“ユーザモード終了”が決定されたときには、“ユーザモード終了”が決定された遊技用装置に対応するパチンコ遊技機およびスロットマシンにおいて制御されていたユーザモードが終了される。
一方、パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応せずに設けられる遊技用装置の図18のメニュー画面については、図18(B)の“パスワード”および“簡単スタート”が決定されたときは、図18(D)の画面が表示される前に、「通常ユーザモードまたは簡単ユーザモードを開始させるスロットマシンまたはパチンコ遊技機が遊技者により指定可能な指定入力画面」が表示される。該指定入力画面において、通常ユーザモードまたは簡単ユーザモードを開始させるスロットマシンまたはパチンコ遊技機が指定された後に、“簡単スタート”が決定されたときには、該指定されたスロットマシンまたはパチンコ遊技機において簡単ユーザモードが開始される。また、該指定入力画面において、通常ユーザモードまたは簡単ユーザモードを開始させるスロットマシンまたはパチンコ遊技機が指定された後に、“パスワード”が決定され、かつ適正なパスワードが入力されたときに、通常ユーザモードが開始される。
パチンコ遊技機およびスロットマシンなどに対応せずに設けられる遊技用装置の図19のメニュー画面については、図19(B)の“ユーザモード”が決定されたときは、図19(D)の画面が表示される前に、「通常ユーザモードまたは簡単ユーザモードを終了させるスロットマシンまたはパチンコ遊技機が遊技者により指定可能な指定入力画面」が表示される。該指定入力画面において、通常ユーザモードまたは簡単ユーザモードを終了させるスロットマシンまたはパチンコ遊技機が指定された後に、“ユーザモード終了”が決定されたときには、該指定されたスロットマシンまたはパチンコ遊技機において制御されていたユーザモードが終了される。
遊技用装置は、さらに、以下の効果を奏する。
(1) 図18(A)~(C)で説明したように、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチの操作のみでは開始されない。ユーザモードのうち簡単ユーザモードは、図18(B)、(D)で説明したように、左スイッチが操作され、その後、決定スイッチが操作され、かつ“簡単スタート”が決定されたときにより開始される。ユーザモードのうち通常ユーザモードは、図18(B)、(D)で説明したように、左スイッチが操作され、その後、決定スイッチが操作され、かつ“パスワード”が決定され、適正なパスワードが入力されたときにより開始される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(2) 図18(A)、(B)に示すように、デモ画面が表示されているときに、決定スイッチが操作されることにより、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない“遊技説明”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチが操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技説明”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(3) 図18(A)~(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチのみの操作では、図18(B)のメニュートップ画面と図18(C)の遊技説明画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチの操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(4) 図19(A)~(C)で説明したように、制御されていたユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチの操作のみでは終了されない。制御されていたユーザモードは、図19(B)、(D)で説明したように、左スイッチが操作され、その後、決定スイッチが操作されることにより“ユーザモード”が決定され、さらに“ユーザモード終了”が決定されたときに終了される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(5) ユーザモード制御中のデモ画面が表示されているときに、決定スイッチが操作されることにより、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない“遊技履歴”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチが操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技履歴”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチを連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(6) 図19(A)~(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチのみの操作では、図19(B)のメニュートップ画面と図19(C)の遊技履歴画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチの操作のみでは、ユーザモードが終了されないことを印象づけることができる。
(7) 通常ユーザモードは、図18(D)で説明した“パスワード”が決定された後に、パスワードが入力されることにより制御されるモードであることから同一の遊技者が遊技をしている可能性が高いモードである。図22(B)に示すように、通常ユーザモード中では、複数回、ミッションを達成しても、該ミッションが達成される毎にミッション達成報知を実行しない。つまり、通常ユーザモード中では、通常ユーザモードに制御されて最初にミッションが達成されたときのみミッション達成報知を実行し、2回目以降のミッション達成時には、ミッション達成報知を実行しない。したがって、何度もミッション達成報知が実行される煩わしさを遊技者に感じさせることを防止できる。
一方、簡単ユーザモードは、図18(D)で説明した“簡単スタート”が決定されたことにより制御されるモードである。つまり、簡単ユーザモードは、通常ユーザモードよりも制御させるための操作が少なくてよく、手軽に遊技者に遊技させるモードである。よって、簡単ユーザモードは、遊技者により興味本位で決定される可能性が高いモードである。興味本位で簡単ユーザモードで遊技した遊技者Aは、該簡単ユーザモードを終了させずに(図19(C)参照)、該簡単ユーザモードが継続した状態で遊技を辞める場合がある。このように簡単ユーザモードが継続した状態で、該簡単ユーザモードが継続していることを知らない遊技者Bが、該簡単ユーザモードで遊技する場合がある。このように、簡単ユーザモードでは、遊技者が入れ替わっている可能性がある。したがって、図22(A)に示すように、簡単ユーザモードでは、ミッションが達成される毎にミッション達成報知を実行する。したがって、簡単ユーザモードにおいて、遊技者が入れ替わった場合であっても、入れ替わる前の遊技者A、および入れ替わった後の遊技者Bそれぞれに対して、ミッションが達成される毎にミッション達成報知を実行することから遊技の興趣を向上させることができる。
(8) 通常ユーザモードにおいて、ミッション達成報知が、1回実行されたときには、ミッション達成報知済みフラグがセットされる。ミッション達成報知済みフラグは、通常ユーザモードが終了したときに消去される。ミッションン達成報知済みフラグがセットされている間は、ミッション達成報知は実行されない。したがって、「複数回のミッションが達成されても、該ミッションが達成される度にミッション達成報知を実行しない」制御を確実に実行することができる。
[変形例について]
以上、本発明の実施例を図面により説明してきたが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。本発明は、上記の実施例に限られず、種々の変形、応用が可能である。以下、本発明に適用可能な変形例などについて説明する。また、前述した本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。以下では、主にスロットマシンの変形例について説明するが、パチンコ遊技機や遊技用装置にも適用可能である。
[ノーマルモード時の画面遷移制御について]
(1) 本実施形態では、ノーマルモード時において、図18に示すように、決定スイッチ202のみが操作されたときには、図18(B)のメニュートップ画面と図18(C)の遊技説明画面とがループする画面遷移制御を実行する、として説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されたときにおいて、ループする画面遷移制御は他の制御であってもよい。
図24は、ノーマルモード時の画面遷移制御の第1変形例を説明するための図である。ループさせる画面は、図24に示すようなループであってもよい。図24と図18とを比較すると、遊技説明画面(図18(C)、図24(C)参照)からの遷移先の画面が、図18は、図18(B)のメニュートップ画面であるのに対し、図24は、図24(A)のデモ画面である点で、双方の図は異なる。このようなループであっても、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
デモ画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面とする構成でもよく、メニュートップ画面とする構成でもよい。また、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面ではなく、メニュートップ画面とすることが好ましい。何故ならば、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示された場合において、戻り先の画面が、デモ画面である構成では、遊技者に違和感を与えてしまうからである。
(2) 決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御として、図18のような画面遷移を実行するとして説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御であれば他の制御であってもよい。
(2-1) 図25は、ノーマルモード時の画面遷移制御の第2変形例を説明するための図である。サブ制御部91は、たえとば、図25に示すような画面遷移制御を実行するようにしてもよい。図18と図25とを比較すると主に異なる点は、図18では、“遊技説明”が選択された状態で図18(B)のメニュートップ画面が表示されるのに対し、図25では、“ユーザモード”が選択された状態で図25(B)のメニュートップ画面が表示される点である。
図25(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図25(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図25(A)から図25(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図25(A)から図25(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図25(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技説明”、“会員登録”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連する項目である。“遊技説明”、“会員登録”、および“戻る”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない項目である。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図25(B)に示すように、“ユーザモード”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図25(C)に示すように、ユーザモード画面が表示される。図25(C)の画面は、“簡単スタート”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図25(D)に示すように、簡単スタートを開始するか否かの選択を提示する選択提示画面が表示される。図25(D)の選択提示画面は、簡単スタートを開始させない項目(NOの項目)が選択された状態で表示される。この状態で、決定スイッチ202が操作されると、実線の矢印で示すように、図25(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図25(A)~(D)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図25(A)の画面→図25(B)の画面→図25(C)→図25(D)→図25(B)→図25(C)→図25(D)→図25(B)・・・というように、図25(B)~(D)に示す画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作してもユーザモードが決定されないようになっている。
通常ユーザモードを決定する(通常ユーザモードを開始させる)ためには、図25(C)の画面において、左スイッチ201を操作することにより“パスワード”を選択し、決定スイッチ202を操作することにより、“パスワード”を決定する。“パスワード”が決定されると、通常ユーザモードを開始させるためのパスワードを入力可能なパスワード入力画面が表示される。該パスワード入力画面において適正なパスワードが入力されると通常ユーザモードが開始される。
簡単ユーザモードを決定する(簡単ユーザモードを開始させる)ためには、図25(D)の画面において、左スイッチ201を操作することにより、“YES”を選択し、この状態で決定スイッチ202を操作する。この操作により、簡単ユーザモードが開始される。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作も必要となる。
なお、図25の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図25(B)~(D)の画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
図25に示す画面遷移制御であっても図18と同様に、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは開始させないようにすることができる。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
また、決定スイッチ202のみの操作では、図25(B)~(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図25の更なる変形例として、図25(D)の選択提示画面において、“NO”が決定されると、破線の矢印で示すように、図25(A)のデモ画面に戻るようにしてもよい。つまり、決定スイッチ202のみの操作では、図25(A)→図25(B)→図25(C)→図25(D)→図25(A)→図25(B)→図25(C)→図25(D)→図25(A)・・・というように、図25(A)~(D)に示す画面の間をループすることになる。このような更なる変形例であっても、決定スイッチ202のみの操作では、図25(A)~(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(2-2) 図26は、ノーマルモード時の画面遷移制御の第3変形例を説明するための図である。サブ制御部91は、たえとば、図26に示すような画面遷移制御を実行するようにしてもよい。また、第3変形例において、管理サーバ1200によるパスワード発行処理では、決定スイッチ202のみの操作により入力されるパスワード(本変形例では「AAAA」)が、適正なパスワードとして発行されないものとする。
図26(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図26(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図26(A)から図26(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図26(A)から図26(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図26(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技説明”、“会員登録”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連する項目である。“遊技説明”、“会員登録”、および“戻る”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない項目である。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図26(B)に示すように、“ユーザモード”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図26(C)に示すように、ユーザモード画面が表示される。また、図26(C)の画面は、“パスワード”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図26(D)に示すパスワード入力画面が表示される。
遊技者によるパスワード入力処理は、図26(D)に示すように、パスワードを構成する4ケタの記号(英字など)を1ケタずつ入力する処理である。遊技者は、入力する1ケタの記号を左スイッチ201または右スイッチ203により選択する。遊技者により左スイッチ201が操作されたときに、左側の記号が選択される。遊技者により右スイッチ203が操作されたときに、右側の記号が選択される。選択された記号は最も下側に表示される。さらに該選択された記号は、選択されていない記号の色を反転させた色となる。このような制御を行うことにより、選択されている記号を遊技者に直感的に認識させることができる。決定スイッチ202が操作されると選択されていた記号が、4ケタのパスワードの1ケタとして入力される。4ケタの記号の入力が終了したときに、「決定」が自動的に選択される(図26(H)参照)。該「決定」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、スロットマシン1は、入力された4ケタの記号をパスワードとして受付け、該入力されたパスワードが適正なパスワードであるか否かを判断する。該入力されたパスワードが適正なパスワードであると判断されると、スロットマシン1は、通常ユーザモードに制御する。一方、該入力されたパスワードが適正なパスワードではないと判断されると、スロットマシン1は、該入力されたパスワードが適正なパスワードではない旨の文字(図26(I)に示すように、「パスワードが違います」)を表示する。
図26(D)の例では、記号「A」が選択されている状態である。記号「A」が選択されている状態で、遊技者により左スイッチ201が操作されたときに、左側の記号「@」が選択される。記号「A」が選択されている状態で遊技者により右スイッチ203が操作されたときに、右側の記号「B」が選択される。記号「A」が選択されている状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(E)に示すように、記号「A」が入力される。
図26(C)の状態で“パスワード”が決定されると、図26(D)に示すように記号「A」が選択された状態でパスワード入力画面が表示される。図26(D)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(E)に示すように記号「A」が入力されるとともに、記号「A」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図26(E)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(F)に示すように記号「A」が入力されるとともに、記号「A」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図26(F)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(G)に示すように記号「A」が入力されるとともに、記号「A」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図26(G)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(H)に示すように記号「A」が入力されるとともに、「決定」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図26(H)での「決定」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(I)に示すように「パスワードが違います」という文字を表示する。このような文字を表示することにより、入力された記号列「AAAA」が、適正なパスワードではないことを遊技者に認識させることができる。
図26(I)の画面が表示されている状態で、決定スイッチ202が操作されると、図26(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図26(A)~(I)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図26(A)→図26(B)→図26(C)→図26(D)→図26(E)→図26(F)→図26(G)→図26(H)→図26(I)→図26(B)→・・・というように、図26(B)~(I)に示す画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作してもユーザモードが決定されないようになっている。
通常ユーザモードを決定する(通常ユーザモードを開始させる)ためには、図26(D)のパスワード入力画面において、左スイッチ201または右スイッチ203を操作することにより適正なパスワードを入力する。簡単ユーザモードを決定する(簡単ユーザモードを開始させる)ためには、図26(C)の画面において、左スイッチ201を操作することにより、“簡単スタート”を選択し、この状態で決定スイッチ202を操作する。この操作により、簡単ユーザモードが開始される。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作も必要となる。
なお、図26の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図26(B)~(I)の画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
図26に示す画面遷移制御であっても図18と同様に、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは開始させないようにすることができる。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
また、決定スイッチ202のみの操作では、図26(B)~(I)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図26の更なる第1変形例として、図26(I)の画面において、決定スイッチ202が操作されると、破線の矢印で示すように、図26(A)のデモ画面に戻るようにしてもよい。つまり、決定スイッチ202のみの操作では、図26(A)→図26(B)→図26(C)→図26(D)→図26(E)→図26(F)→図26(G)→図26(H)→図26(I)→図26(A)→・・・というように、図26(A)~(I)に示す画面の間をループすることになる。このような更なる変形例であっても、決定スイッチ202のみの操作では、図26(A)~(I)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図26の更なる第2変形例として、決定スイッチ202の操作のみでは、パスワードが入力されないような制御を実行するようにしてもよい。たとえば、図26(D)の画面は、記号「A」が選択された状態で表示されるとして説明したが、「戻る」が選択された状態で表示されるようにしてもよい。「戻る」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、1つ前の画面(つまり、図26(C)の画面)に戻る。このような構成によれば、決定スイッチ202の操作のみでは、図26(C)の画面と図26(D)の画面とをループすることになる。このようなループを行うことにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができるとともに、無駄なパスワード(通常ユーザモードを開始させないパスワードであり、図28の例では、「AAAA」というパスワード)を入力させることを防止できる。
[ユーザモード時の画面遷移制御について]
(1) 本実施形態では、ユーザモード時において、図19に示すように、決定スイッチ202のみが操作されたときには、図19(B)のメニュートップ画面と図19(C)の遊技履歴画面とがループする画面遷移制御を実行する、として説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されたときにおいて、ループする画面遷移制御は他の制御であってもよい。
図27は、ユーザモード時の画面遷移制御の第1変形例を説明するための図である。ループさせる画面は、図27に示すようなループであってもよい。図27と図19とを比較すると、遊技履歴画面(図19(C)、図27(C)参照)からの遷移先の画面が、図19は、図19(B)のメニュートップ画面であるのに対し、図27は、図27(A)のデモ画面である点で、双方の図は異なる。このようなループであっても、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
デモ画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面とする構成でもよく、メニュートップ画面とする構成でもよい。また、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面ではなく、メニュートップ画面とすることが好ましい。何故ならば、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示された場合において、戻り先の画面が、デモ画面である構成では、遊技者に違和感を与えてしまうからである。
(2) 決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御として、図19のような画面遷移を実行するとして説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御であれば他の制御であってもよい。
図28は、ユーザモード時の画面遷移制御の第2変形例を説明するための図である。サブ制御部91は、たえとば、図28に示すような画面遷移制御を実行するようにしてもよい。図19と図28とを比較すると主に異なる点は、図19では、“遊技履歴”が選択された状態で図19(B)のメニュートップ画面が表示されるのに対し、図28では、“ユーザモード”が選択された状態で図28(B)のメニュートップ画面が表示される点である。
図28(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図28(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図28(A)から図28(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図28(A)から図28(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図28(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技履歴”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連する項目である。“遊技履歴”、および“戻る”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない項目である。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図28(B)に示すように、“ユーザモード”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図28(C)に示すように、ユーザモード画面が表示される。また、図28(C)の画面は、“ユーザモード終了”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図28(D)のユーザモードを終了するか否かの選択を提示する選択提示画面が表示される。図28(D)の選択提示画面は、簡単スタートを開始させない項目(NOの項目)が選択された状態で表示される。この状態で、決定スイッチ202が操作されると、実線の矢印で示すように、図28(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図28(A)~(D)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図28(A)→図28(B)→図28(C)→図28(D)→図28(B)→図28(C)→図28(D)→図28(B)・・・というように、図28(B)~(D)に示す画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作しても制御されていたユーザモードの終了が決定されないようになっている。
ユーザモードの終了を決定するためには、図28(D)の画面において、左スイッチ201を操作することにより“YES”を選択し、決定スイッチ202を操作することにより、ユーザモードは終了する。このように、ユーザモードを終了するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作も必要となる。
なお、図28の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図28(B)~(D)の画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は終了されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作がされたときに、ユーザモードが終了される制御である。
図28に示す画面遷移制御であっても図19と同様に、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは終了させないようにすることができる。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、制御されていたユーザモードを終了させることはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
また、決定スイッチ202のみの操作では、図28(B)~(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図28の更なる変形例として、図28(D)の選択提示画面において、“NO”が決定されると、破線の矢印で示すように、図28(A)のデモ画面に戻るようにしてもよい。つまり、決定スイッチ202のみの操作では、図28(A)→図28(B)→図28(C)→図28(D)→図28(A)→図28(B)→図28(C)→図28(D)→図28(A)・・・というように、図28(A)~(D)に示す画面の間をループすることになる。このような更なる変形例であっても、決定スイッチ202のみの操作では、図28(A)~(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
[戻り先の画面について]
本実施形態および変形例において、ノーマルモード時またはユーザモード時の画面遷移制御では、最後の画面からの戻り先の画面は、デモ画面またはメニュートップ画面であるとして説明した。しかしながら、戻り先の画面はこれらの画面に限られず、以下のようにしてもよい。たとえば、決定スイッチ202のみが操作されることにより、N個(Nは2以上の整数)の画面G1~GNを遷移する構成を採用した場合について説明する。N個の画面G1~GNのうち、画面G1を「最初の画面」といい、画面GNを「最後の画面」という。なお、たとえば、図18の例では、最初の画面G1がデモ画面に対応し、画面G2がメニュートップ画面に対応し、最後の画面GN(=G3)が遊技説明画面に対応する。
N個の画面G1~GNを遷移する構成を採用した場合において、最後の画面GNが表示されている状態で、決定スイッチ202が操作されたときには、画面G1~画面GN-1のうちいずれの画面に戻るようにしてもよい。このような構成であっても、決定スイッチ202のみの操作では、所定の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、最初の画面G1が表示されているときにおいて、決定スイッチ202が操作されたときに、“戻る”が選択された状態で2番目の画面G2が表示されるようにしてもよい。ここで、“戻る”が選択された状態で決定スイッチ202が操作されると1つ前の画面に戻る。たとえば、図18、図19、図24~図28の例では、“戻る”が選択された状態でメニュートップ画面(図18(B)、図19(B)、図24(B)~図28(B))が表示される。つまり、最初の画面G1が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されたときには、最初の画面G1と2番目の画面G2とでループすることになる。したがって、3番目以降の画面を表示することなく、最初の画面G1と2番目の画面G2との表示のみで、決定スイッチ202の操作のみではユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。したがって、遊技者に即座に、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
[操作について]
決定スイッチ202の操作を第1操作とし、右スイッチ203の操作および左スイッチ201の操作のうちの少なくとも一方の操作を第2操作とする。本実施形態および本変形例では、ユーザモードを開始させる制御、および制御されていたユーザを終了させる制御(以下、「開始終了制御」という。)は、第1操作がされ、かつ第2操作がされたときに実行され、第1操作のみでは実行されないとして説明した。
しかしながら、第1操作および第2操作は他の操作でもよい。たとえば、画面操作用スイッチ205を設けない構成を採用した場合について説明する。このような構成を採用した場合には、左スイッチ201、決定スイッチ202、および右スイッチ203の機能をそれぞれ左ストップスイッチ8L、演出用スイッチ56、および右ストップスイッチ8Rに持たせるようにしてもよい。このような構成を採用した場合には、第1操作は、演出用スイッチ56の操作であり、第2操作は、左ストップスイッチ8Lの操作、および右ストップスイッチ8Rの操作である。
また、ノーマルモード時およびユーザモード時の双方において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は、共に決定スイッチ202であるとして説明した。しかし、ノーマルモード時およびユーザモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は、異なっていてもよい。たとえば、ノーマルモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は決定スイッチ202とする一方、ユーザモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部はストップスイッチ8Cとしてもよい。
また、ノーマルモード時およびユーザモード時の双方において、項目を選択するために操作される操作部は、共に左スイッチ201および右スイッチ203であるとして説明した。しかし、ノーマルモード時およびユーザモード時において、項目を選択するために操作される操作部は、異なっていてもよい。たとえば、ノーマルモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は左スイッチ201および右スイッチ203とする一方、ユーザモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部はストップスイッチ8Lまたはストップスイッチ8Rとしてもよい。
また、開始終了制御は、第1操作の後、第2操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第2操作の後、第1操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第1操作が行われながら第2操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第2操作が行われながら第1操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第1操作と第2操作とが同時に行われることにより実行されるものであってもよい。
[モードについて]
(1) 以下では、第1操作がされ、かつ第2操作がされたときにより開始させるモードであって、第1操作のみがされても開始させないモードを特定モードという。特定モードは、第1操作がされ、かつ第2操作がされたときにより終了させるモードであって、第1操作のみがされても終了させないモードでもある。特定モードは、遊技の進行と関連しないモードとしてもよい。また、特定モードは、遊技者にとっての有利度と関連しないモードとしてもよい。本実施形態では、特定モードは、ユーザモードであるとして説明した。しかしながら、特定モードは他のモードであってもよい。
特定モードは、特定演出実行モードとしてもよい。特定演出実行モードとは、所定条件が成立したときに、特定演出を実行するモードをいう。ここで、所定条件とは、たとえば、ミッションが達成することにより成立する条件をいう。このような構成によれば、特定演出実行モードに制御されていない状態(たとえば、後述の特定演出非実行モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく特定演出実行モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた特定演出実行モードが終了することを極力防止できる。
特定モードは、特定演出非実行モードとしてもよい。特定演出非実行モードとは、所定条件が成立しても、特定演出を実行しないモードをいう。このような構成によれば、特定演出非実行モードに制御されていない状態(たとえば、特定演出実行モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく特定演出非実行モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた特定演出非実行モードが終了することを極力防止できる。
特定モードは、遊技履歴記憶モードとしてもよい。遊技履歴記憶モードとは、遊技の進行に応じて遊技者の遊技履歴を記憶するモードである。このような構成によれば、遊技履歴記憶モードに制御されていない状態(たとえば、後述の遊技履歴非記憶モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく遊技履歴記憶モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた遊技履歴記憶モードが終了することを極力防止できる。
特定モードは、遊技履歴非記憶モードとしてもよい。遊技履歴非記憶モードとは、遊技が進行しても遊技履歴を記憶しないモードである。このような構成によれば、遊技履歴非記憶モードに制御されていない状態(たとえば、遊技履歴記憶モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく遊技履歴非記憶モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた遊技履歴非記憶モードが終了することを極力防止できる。
また、特定モードは、該特定モードに制御される前と比較して、演出の態様が変化するモードとしてもよい。ここで、演出の態様とは、たとえば、演出の音量、演出画面の明るさなどである。つまり、特定モードは、たとえば、該特定モードに制御される前から演出の音量が大きくなるモードである。このような構成によれば、決定スイッチ202の操作のみで、演出の音量が大きくなったり、演出の音量が小さくなったり、演出の明るさが明るくなったり、演出の明るさが暗くなることを防止できる。したがって、遊技者の意思とは関係なく、演出の態様が変化してしまうことを防止できる。
(2) 「7揃い出目が導出する毎にミッション達成報知を実行するモード」を第1モードという。「最初に、7揃い出目が導出したときにミッション達成報知を実行し、該ミッション達成報知を実行した後は7揃い出目が導出しても、ミッション達成報知を実行しないモード」を第2モードという。本実施形態では、第2モードは、通常ユーザモードであり、第1モードは、制御させるための操作量が通常ユーザモードよりも少ない簡単ユーザモードであるとして説明した。しかしながら、第1モードは、制御させるための操作量が第2モードよりも少ないモードであれば、第1モードと第2モードとの組合せは他の組合せであってもよい。
また、第1モードは、遊技者からの操作がなくても制御されるモード、つまり、ノーマルモードであってもよい。第1モードがノーマルモードである場合には、第2モードは、第1モード(ノーマルモード)よりも制御させるため操作量が多い簡単ユーザモードおよび通常ユーザモードのうちいずれであってもよい。
(3) 本実施形態では、ユーザモードは、遊技者の操作(画面操作用スイッチ205の操作)に基づいて、制御されるモードであるとして説明した。しかしながら、ユーザモードは、遊技者の意思表示に基づいて制御されるようにしてもよい。ここで、遊技者の意思表示とは、遊技者の操作のみならず、遊技者からの発声、遊技者の動作などを含むようにしてもよい。スロットマシン1は、遊技者の意思表示に係る情報を取得する意思表示情報取得手段をさらに備える。
以下、「遊技者の意思表示に係る情報」と、「意思表示情報取得手段」の具体例について説明する。遊技者の意思表示に係る情報は、遊技者からの音声としてもよい。この場合には、意思表示情報取得手段は、音声認識手段となる。サブ制御部91は、音声認識手段による音声認識結果に応じたモードに制御する。たとえば、遊技者が「簡単ユーザモード」と発声すると、音声認識手段が、発声された音声を認識することにより、簡単ユーザモードに制御する。また、遊技者が「通常ユーザモード」と発声すると、音声認識手段が、発声された音声を認識することにより、通常ユーザモードに制御する。
遊技者の意思表示に係る情報は、遊技者による動作としてもよい。この場合には、意思表示情報取得手段は、動作検知手段(センサ)としてもよい。サブ制御部91は、動作検知手段による動作検知結果に応じたモードに制御する。また、簡単ユーザモードに制御させる動作と、通常ユーザモードに制御させる動作とは予め定められている。簡単ユーザモードに制御させる動作とは、たとえば、動作検知手段に対して遊技者の手をかざすことであるとする。また、通常ユーザモードに制御させる動作とは、たとえば、動作検知手段に対して遊技者が保持する携帯端末をかざすことであるとする。
このような構成の場合において、遊技者が動作検知手段に対して遊技者の手をかざしたときには、サブ制御部91は、簡単ユーザモードに制御する。また、遊技者が動作検知手段に対して遊技者の形態端末をかざしたときには、サブ制御部91は、通常ユーザモードに制御する。
[演出関連処理について]
(1) 本実施形態の演出関連処理では、図21に示すように、経験値を付与するか否かを判断する第1判断処理と、AT当選報知を実行するか否かを判断する第2判断処理とを兼用している(双方の処理ともにS66)として説明した。しかしながら、第1判断処理と第2判断処理とは別個の処理としてもよい。このような構成の場合には、サブ制御部91は、第1判断処理の処理結果および第2判断処理の処理結果に基づいた演出を実行する。
たとえば、第1判断処理において経験値を付与すると判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行すると判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知およびAT当選報知を実行する。第1判断処理において経験値を付与しないと判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行すると判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知を実行せずにAT当選報知を実行する。第1判断処理において経験値を付与すると判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行しないと判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知を実行しAT当選報知を実行しない。第1判断処理において経験値を付与しないと判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行しないと判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知およびAT当選報知のいずれも実行しない。
(2) 図21のS84で説明した「ミッション達成報知済みフラグ」が消去される消去条件は、通常ユーザモードが終了することにより成立する条件であるとして説明した。しかしながら、消去条件は、他の条件であってもよい。サブ制御部91が、計時可能な計時手段(たとえば、RTC)を備え、消去条件は、該計時手段が、所定の時刻を計時することにより成立する条件としてもよい。たとえば、所定の時刻を遊技店の閉店時刻としてもよい。この場合には、設定されたミッション達成報知済みフラグは、閉店時刻に到達すると、消去される。つまり、ミッション達成報知は、1人の遊技者に対して1日1回実行される。
また、消去条件は、通常ユーザモードに制御された回数が所定回数に到達することにより成立する条件としてもよい。ここで、通常ユーザモードに制御された回数については、通常ユーザモードが開始され、該通常ユーザモードが終了したときを「1回」として計数する。
また、消去条件は存在しなくてもよい。つまり、1人の遊技者に対して、1回、ミッション達成報知が実行されると、該遊技者に対しては永久にミッション達成報知が実行されないようにしてもよい。このような構成の場合において、ユーザモード終了時に発行される二次元コードに、ミッション達成報知済みフラグが設定されていることを特定可能な情報を含ませるようにしてもよい。つまり、管理サーバ1200で、ミッション達成報知済みフラグが設定されたか否かを管理することができる。該ユーザモードで遊技したスロットマシンとは異なりかつと同一の機種であるスロットマシンで、遊技者が遊技しても、該スロットマシンのRAM91cにミッション達成報知済みフラグを設定することが出来る。したがって、遊技者がスロットマシンを変えたとしても、該遊技者に対してミッション達成報知が繰り返し実行されることを防止できる。
(3) 以下では、遊技者の遊技状態に影響する特典を第1特典とし、遊技用価値(メダル)の付与と異なる特典であって遊技状態に影響を与えない特典を第2特典とする。本実施形態では、第1特典はATゲーム数であり、第2特典は経験値である。第1特典および第2特典は、他の特典としてもよい。たとえば、第1特典は、所定数(たとえば、50)のATゲーム数であるナビストック数や、ボーナス状態への移行などとしてもよい。また、第1特典は、これに限らず、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値であってもよい。たとえば、非AT中であるもののATゲーム数をすでに獲得しておりATに制御されることが確定しているいわゆるAT潜伏中であるか否かを特定するための情報を報知するもの、あるいは報知されたときに所定の信頼度で実際にAT潜伏中となるように実行される情報(すなわちAT潜伏を示唆する潜伏示唆情報)を報知するものであってもよい。また、第1特典は、ATポイントとし、該ATポイントが所定数に到達したときにAT抽選(またはATゲーム数の付与)が実行されるようにしてもよい。
また、第2特典は、特典演出の実行(特別キャラクタ出現など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な二次元コードを表示などであってもよい。
また、ユーザモードにおいて経験値、およびキャラのレベルの概念は無くてもよい。このような構成の場合には、ユーザモードでは、ミッションを達成しても(7揃い出目が導出されても)、経験値は付与されず、図14、図15で説明したデータベースは、「経験値」、および「レベル」の欄が削除されたデータベースとなり、遊技履歴およびミッション達成回数などが記憶される。
(4) 図21の演出関連処理においては、ミッション達成報知が実行され得るミッション達成報知条件は、7揃い出目が導出されることにより成立する条件であるとして説明した。しかしながら、ミッション達成報知条件は他の条件としてもよい。たとえば、所定枚数(たとえば、1000枚)のメダルが払出されることにより成立する条件としてもよい。また、ミッション達成報知条件は所定状態(たとえば、AT)に所定回数(たとえば、5回)に制御されることにより成立する条件としてもよい。
(5) 本実施形態では、第1判断処理および第2判断処理ともに、サブ制御部91が実行するとして説明した。しかしながら、第2判断処理は、メイン制御部41が実行するようにしてもよい。このような構成の場合には、以下の流れで処理が実行される。メイン制御部41が、AT抽選を実行する。メイン制御部41は、該AT抽選によりAT当選したときには、第2判断処理として、AT当選報知を実行するか否かを判断(決定)する。メイン制御部41により、AT当選報知を実行すると判断された場合には、該メイン制御部41は、AT当選報知を実行することを特定可能なAT当選報知実行コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、AT当選報知実行コマンドを受信したときに、所定タイミングで、AT当選報知を実行する。メイン制御部41により、AT当選報知を実行しないと判断された場合には、該メイン制御部41は、何らコマンドを送信しない。この場合には、サブ制御部91は、AT当選報知を実行しない。このような構成によれば、第2判断処理をメイン制御部41が実行することから、第2判断処理をサブ制御部91が実行する構成と比較して、サブ制御部91の処理負担を軽減できる。
また、本実施形態では、7揃い押し順を報知するか否かを決定する決定処理(S66の処理)をサブ制御部91が実行するとして説明した。しかしながら、この決定処理はメイン制御部41が実行するようにしてもよい。このような構成の場合には、以下の流れで処理が実行される。メイン制御部41が、AT抽選を実行する。メイン制御部41は、該AT抽選によりAT当選したときには、7揃い押し順を報知するか否かを決定する。メイン制御部41により、7揃い押し順を報知すると判断されたときには、該メイン制御部41は、7揃い押し順を報知することを特定可能な7揃い押し順報知コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、7揃い押し順報知コマンドを受信したときに、7揃い押し順を報知する(S72)。メイン制御部41により、7揃い押し順を報知しないと判断された場合には、該メイン制御部41は、7揃い押し順非報知コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、7揃い押し順非報知コマンドを受信したときに、7揃い押し順を報知せずに、7揃い押し順とは異なる手順を報知する(S70)。このような構成によれば、7揃い押し順を報知するか否かを決定する決定処理をメイン制御部41が実行することから、7揃い押し順を報知するか否かを決定する決定処理をサブ制御部91が実行する構成と比較して、サブ制御部91の処理負担を軽減できる。
(6) また、AT抽選はサブ制御部91が実行するようにしてもよい。この場合には、第2判断処理をサブ制御部91が実行する。具体的には、サブ制御部91が、AT抽選を実行する。該AT抽選により、AT当選したときには、サブ制御部91は、第2判断処理として、AT当選報知を実行するか否かを判断(決定)する。AT当選報知を実行すると判断された場合には、サブ制御部91は、所定タイミングで、AT当選報知を実行する。このような構成によれば、サブ制御部91で、AT抽選からAT当選報知までの処理を実行することができ、メイン制御部41の処理負担を軽減できる。また、メイン制御部41によるコマンド送信処理負担を軽減できる。
(7) 本実施形態では、7揃いリプが当選したときには、100%の割合で、AT当選するとして説明した。しかしながら、7揃いリプが当選したときに、所定割合(たとえば、80%)でAT当選する構成を採用してもよい。この構成を採用する場合には、図21は以下のフローチャートとしてもよい。図21のS64の処理は省略され、S66の処理は、「AT当選したか?」に代替される。S66でYESと判断されたときには、S72に進み、S66でNOと判断されたときには、S70に進む。その他の処理については、図21で説明したものと同一である。
また、この構成を採用したときには、図23に示した「経験値を付与することが決定された場合」と、「経験値を付与しないことが決定された場合」が、それぞれ「AT当選した場合」と、「AT当選しなかった場合」とに代替される。
このような構成によれば、AT当選したときには、7揃い押し順が報知されて(S72)、7揃い出目が導出されることによりAT当選報知が実行されることから、AT当選したことを遊技者に直接的に認識させることができる。一方、AT当選しなかったときには、7揃い押し順とは異なる押し順が報知されて、該報知された押し順で操作されたときには7揃い出目が導出されないことから、AT当選しなかったことを遊技者に直接的に認識させることができる。
さらなる変形例として、AT当選したか否かの第3判断処理と、経験値が付与されたか否かの第4判断処理とを兼用する構成を採用してもよい。このような構成を採用した場合には、AT当選したときには、経験値を付与する旨が決定され、AT当選しなかったときには、経験値が付与されない旨が決定される。このような構成によれば、AT当選したときには、ATゲーム数および経験値の双方が付与され、AT当選しなかったときにはATゲーム数および経験値のいずれも付与されない。したがって、AT当選したときとAT当選しなかったときとで、有利度のメリハリをつけることができる。
また、AT当選したか否かの第3判断処理と、経験値が付与されたか否かの第4判断処理とを別個にしてもよい。このような構成によれば、ATゲーム数および経験値の双方が付与される状況、ATゲーム数は付与されるが経験値は付与されない状況、ATゲーム数は付与されないが経験値は付与される状況、ATゲーム数および経験値のいずれも付与されない状況のうちいずれかの状況を生じさせることができ、有利度の差にバリエーションを持たせることができる。
(8) 本実施形態では、ミッション達成報知を実行するか否か、およびAT当選報知を実行するか否かを、経験値決定処理により経験値付与されるか否かにより(図21のS64、S66)決定するとして説明した。しかしながら、ミッション達成報知を実行するか否か、およびAT当選報知を実行するか否かのうちの少なくとも1つは、他の契機により決定するようにしてもよい。他の契機については、たとえば、乱数抽選などにより成立するか否かを決定するようにしてもよい。
(9) また、図21のS64を「AT当選報知態様決定処理」とし、S66の処理を「AT当選報知態様か?」という判断処理に代替してもよい。AT当選報知態様決定処理とは、AT当選した旨を報知する態様を乱数抽選により決定する処理である。たとえば、AT当選報知が決定される確率が50%、キャラ演出が決定される確率が50%となる。
この場合において、S66でYESと判断されたときには、S72に移行し、経験値が付与される。また、S66においてNOと判断されたときには、S70に移行し、経験値は付与されない。なお変形例として、S66においてNOと判断されたときには、S70に移行し、経験値を付与するようにしてもよい。その他の処理については、図21で説明したものと同一である。
このような構成によれば、S64の「AT当選報知態様決定処理」を実行することにより、直接的に、AT当選することを報知する態様を決定することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[報知について]
(1) 本実施形態のミッション達成報知は、「7揃い成功!経験値GET!」という文字を表示するものであるとして説明した。つまり、ミッション達成報知は、7揃い出目が導出されたことを遊技者に直接的に認識させる報知であるとして説明した。しかしながら、ミッション達成報知は7揃い出目が導出されたことを遊技者に直接的に認識させない報知であってもよい。たとえば、ミッション達成報知は、「経験値GET!」という文字を表示し、「7揃い成功!」という文字を表示しない演出としてもよい。
(2) 本実施形態のAT当選報知は、「AT当選おめでとう」という文字を表示するものであるとして説明した。しかしながら、AT当選報知は、AT当選されたことが決定されたことを特定可能な情報を報知する演出であれば如何なる報知であってもよい。たとえば、AT当選に対応するキャラを表示させる演出であってもよい。
[7揃い出目について]
本実施形態の7揃い出目は、7揃い押し順で操作され、かつ7揃い出目導出タイミングで操作されたときに導出される出目であるとして説明した。しかしながら、7揃い出目は、7揃い押し順で操作されたときには、ストップスイッチが操作されたタイミングに関わらず導出される出目としてもよい。このような構成によれば、遊技者の技術度合いに関わらず、7揃い出目が導出されることから、公平性を担保できる。
[操作態様の違いにより同一操作手段の役割を異ならせる第1の例]
前述した実施の形態において、決定スイッチ202の押下操作などの操作手段の操作において、第1態様で操作が受付けられると、遊技に関する第1設定をすることが可能な第1設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技に関する第2設定をすることが可能な第2設定画面が表示されるようにしてもよい。以下、その具体例を説明する。
図29は、操作態様の違いにより決定スイッチ202の役割を異ならせる第1の具体例を示す表示画面図である。図29(A)は、デモ画面表示期間における液晶表示器51の表示画面の例を示す。図29(A)を参照して、この表示画面には、デモ中である旨を示す情報(ここでは「デモ中」の文字)と、決定スイッチ202を操作すると設定画面に移行する旨の情報(ここでは、目立たない態様(たとえば、薄い色,模様無しの態様)の左スイッチ201,右スイッチ203および目立つ態様(たとえば、濃い色,模様有りの態様)の決定スイッチ202の画像)と、目立つ態様で表示されている決定スイッチ202を単押しすると音量設定の画面に移行し、長押しすると輝度設定の画面に移行する旨の情報(ここでは「単押し→音量」,「長押し→輝度」の文字)とが含まれる。なお、図29(A)には示していないが、この表示画面には、デモ中の演出画像も含まれる。
単押し(「短押し」ともいう)は、比較的短い時間、具体的には所定期間(たとえば、2秒間)より短い期間の押下操作である。長押しは、単押しとは異なる態様の操作であり、比較的長い時間、具体的には所定期間より長い期間の押下操作である。
図29(B)は、デモ画面表示期間において決定スイッチが長押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図29(B)を参照して、この表示画面には、この画面が輝度調整の設定画面である旨の情報(ここでは「輝度調整」の文字)と、現在の輝度を示す情報(ここでは、右になる程、高くなる複数の棒グラフのうち目立つ態様の棒グラフが左からいくつあるかで現在の輝度を示す画像)と、左スイッチ201または右スイッチ203を操作すると輝度調整ができる旨の情報(ここでは、目立つ態様の左スイッチ201,右スイッチ203および目立たない態様の決定スイッチ202の画像)とが含まれる。
図29(B)の表示画面が表示されているときに、左スイッチ201が押下操作されるごとに、輝度が最低レベルになるまで段階的に低くされ、右スイッチ203が押下されるごとに、輝度が最高レベルになるまで段階的に高くされる。
図29(C)は、デモ画面表示期間において決定スイッチが単押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図29(C)を参照して、この表示画面には、この画面が音量調整の設定画面である旨の情報(ここでは「音量調整」の文字)と、現在の音量を示す情報(ここでは、右になる程、高くなる複数の棒グラフのうち目立つ態様の棒グラフが左からいくつあるかで現在の音量を示す画像)と、左スイッチ201または右スイッチ203を操作すると輝度調整ができる旨の情報(ここでは、目立つ態様の左スイッチ201,右スイッチ203および目立たない態様の決定スイッチ202の画像)とが含まれる。
図29(C)の表示画面が表示されているときに、左スイッチ201が押下操作されるごとに、音量が最低レベルになるまで段階的に低くされ、右スイッチ203が押下されるごとに、音量が最高レベルになるまで段階的に高くされる。
図29(B)で示されるような輝度調整の設定画面や図29(C)で示されるような音量調整の設定画面は、従来は、これらの設定画面を選択するための選択肢を含むメニュー画面を経て移行されていた。しかし、上述のように操作方法の違いにより同一操作受付手段の役割を異ならせることで、メニュー画面を経ずにそれらの設定画面に、直接、移行することができる。
なお、ここでは、同一操作受付手段の異なる操作方法により移行する画面は、輝度調整の設定画面や音量調整の設定画面などの調整系の設定画面であることとした。しかし、これに限定されず、遊技履歴の蓄積(携帯端末と連動した遊技履歴の蓄積や機器単体での遊技履歴の蓄積)に関する設定画面であってもよいし、遊技の演出に関する設定画面であってもよい。
また、ここでは、異なる態様の操作が、決定スイッチ202の長押しの押下操作と単押しの押下操作であることとした。しかし、1つの操作手段の複数の異なる態様の操作であれば、これに限定されず、操作手段を所定回数、素早く押下する複数連押し(たとえば、2連押し,3連押し)であってもよいし、複数の方向(たとえば、上下左右)に操作可能な操作手段における異なる方向の操作であってもよい。
また、ここでは、上述のような操作をスロットマシン1などの遊技機における遊技に関する設定操作に適用する場合について説明した。しかし、これに限定されず、上述した情報表示装置300や呼出ランプやデータランプなどの遊技用装置における遊技用装置に関する設定操作に上述のような操作を適用するようにしてもよい。
[操作態様の違いにより同一操作手段の役割を異ならせる第2の例]
また、遊技の履歴を蓄積することが可能な前述のユーザモードにおいて、決定スイッチ202の押下操作などの操作受付手段の操作において、第1態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面が表示されるようにしてもよい。以下、その具体例を説明する。
図30は、操作態様の違いにより決定スイッチ202の役割を異ならせる第2の具体例を示す表示画面図である。図30(A)は、ユーザモードでのデモ画面表示期間における液晶表示器51の表示画面の例を示す。図29(A)を参照して、この表示画面には、デモ中である旨を示す情報(ここでは「デモ中」の文字)と、決定スイッチ202を操作すると所定画面に移行する旨の情報(ここでは、目立たない態様(たとえば、薄い色,模様無しの態様)の左スイッチ201,右スイッチ203および目立つ態様(たとえば、濃い色,模様有りの態様)の決定スイッチ202の画像)と、目立つ態様で表示されている決定スイッチ202を単押しするとメニュー画面に移行し、長押しすると履歴出力の画面に移行する旨の情報(ここでは「単押し→メニュー」,「長押し→履歴出力」の文字)とが含まれる。なお、図30(A)には示していないが、この表示画面には、デモ中の演出画像も含まれる。
図30(B)は、ユーザモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが単押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図30(B)を参照して、この表示画面には、この画面がメニュー画面である旨の情報(ここでは「メニュー」の文字)と、設定項目の選択肢の情報(ここでは「小役カウンタ」「履歴出力」「戻る」の選択肢の文字)とが含まれる。
図30(B)の表示画面が表示されているときに、左スイッチ201または右スイッチ203が押下操作されるごとに、選択状態(ここでは反転文字で示している)の選択肢が切替えられる。決定スイッチ202が押下操作されると、選択状態の選択肢の設定項目に決定される。
図30(C)は、ユーザモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが長押しされたとき、および、メニュー画面において「履歴出力」の設定項目が決定されたときの、液晶表示器51の表示画面の例を示す。図30(C)を参照して、この表示画面には、この画面が履歴出力の画面である旨の情報(ここでは「履歴出力」の文字)と、遊技の履歴を示す情報(ここでは、遊技の履歴が符号化された2次元コードの画像)とが含まれる。
図30(C)の表示画面が表示されているときに、遊技者は携帯端末を用いて2次元コードを撮影し、管理サーバ1200にアクセスすることで、遊技の履歴を蓄積することができる。
図30(C)で示されるような履歴出力の画面は、従来は、この画面を表示するための選択肢を含むメニュー画面を経て移行されていた。しかし、上述のように操作方法の違いにより同一操作受付手段の役割を異ならせることで、メニュー画面を経ずにその履歴出力の画面に、直接、移行することができる。
図31は、操作態様の違いにより決定スイッチ202の役割を異ならせる第3の具体例を示す表示画面図である。図31(A)は、ノーマルモードでのデモ画面表示期間における液晶表示器51の表示画面の例を示す。図31(A)を参照して、この表示画面には、デモ中である旨を示す情報(ここでは「デモ中」の文字)と、決定スイッチ202を操作すると所定画面に移行する旨の情報(ここでは、目立たない態様(たとえば、薄い色,模様無しの態様)の左スイッチ201,右スイッチ203および目立つ態様(たとえば、濃い色,模様有りの態様)の決定スイッチ202の画像)と、目立つ態様で表示されている決定スイッチ202を単押しするとメニュー画面に移行し、長押しするとパスワード入力の画面に移行する旨の情報(ここでは「単押し→メニュー」,「長押し→パス入力」の文字)とが含まれる。なお、図31(A)には示していないが、この表示画面には、デモ中の演出画像も含まれる。
図31(B)は、ノーマルモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが単押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図31(B)を参照して、この表示画面には、この画面がメニュー画面である旨の情報(ここでは「メニュー」の文字)と、設定項目の選択肢の情報(ここでは「音量調整」「パスワード入力」「簡単スタート」の選択肢の文字)とが含まれる。
図31(B)の表示画面が表示されているときに、左スイッチ201または右スイッチ203が押下操作されるごとに、選択状態(ここでは反転文字で示している)の選択肢が切替えられる。決定スイッチ202が押下操作されると、選択状態の選択肢の設定項目に決定される。
図31(C)は、ノーマルモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが長押しされたとき、および、メニュー画面において「パス入力」の設定項目が決定されたときの、液晶表示器51の表示画面の例を示す。図31(C)を参照して、この表示画面には、この画面がユーザモードに移行するためのパスワード入力の画面である旨の情報(ここでは「パスワード入力」の文字)と、パスワードの文字の選択肢の情報(ここでは、羅列された文字列)と、パスワードの入力欄とが含まれる。
図31(C)の表示画面が表示されているときに、遊技者は携帯端末を用いて管理サーバ1200から取得した前回の遊技履歴を引継ぐためのパスワードを入力欄に入力することで、前回の遊技履歴を引継いで、ユーザモードで遊技を開始することができる。
図31(C)で示されるようなパスワード入力の画面は、従来は、この画面を表示するための選択肢を含むメニュー画面を経て移行されていた。しかし、上述のように操作方法の違いにより同一操作受付手段の役割を異ならせることで、メニュー画面を経ずにそのパスワード入力の画面に、直接、移行することができる。
また、ここでは、上述のような操作をスロットマシン1などの遊技機に適用する場合について説明した。しかし、これに限定されず、上述した情報表示装置300や呼出ランプやデータランプなどの遊技用装置を、スロットマシン1などの遊技機の遊技履歴を管理可能なように構成し、上述のような操作をそのような遊技用装置に適用するようにしてもよい。
[タイマ割込処理(サブ)について]
次に、前述した実施の形態において、サブ制御部91が実行する処理の内容について説明する。サブ制御部91(CPU91c)は内部クロックのカウント値に基づいて1.12msの間隔でタイマ割込処理(サブ)を実行する。タイマ割込処理(サブ)においては、サブ制御部91は、まず、使用中のレジスタをスタック領域に退避する。次いで、停電判定処理を行う。停電判定処理では、電断検出回路48から電圧低下信号が入力されているか否かを判定し、電圧低下信号が入力されていれば、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていたか否かを判定し、前回の停電判定処理でも電圧低下信号が入力されていた場合には停電と判定し、その旨を示す電断フラグを設定する。
停電判定処理の後、電断フラグが設定されているか否かを判定し、電断フラグが設定されていた場合には電断処理(サブ)に移行する。
電断フラグが設定されていない場合にはコマンド解析処理を実行する。コマンド解析処理では、コマンドバッファにコマンドが格納されているか否かを判定し、コマンドバッファにコマンドが格納されていればコマンドバッファからコマンドを取得する。そして、取得したコマンドに応じた処理を実行する。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、連続演出実行処理を実行する。連続演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいてART抽選が実行された旨およびその結果を識別し、複数ゲーム(例えば、5ゲーム)にわたって連続演出を実行する。
サブ制御部91は、液晶表示器51における演出画像の表示によって連続演出を実行する。連続演出の最終ゲーム(例えば、5ゲーム目)に至るまでの途中ゲーム(例えば、1~4ゲーム目)では、ゲームの終了後に次ゲームで引き続き連続演出が実行されることを示す演出画像が表示される。
サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームでは、図柄が停止して表示結果が導出された後に演出用スイッチ56の操作を受け付ける操作受付期間に移行させる。操作受付期間では、操作受付期間中である旨を示す操作促進報知を液晶表示器51からの報知画像の表示によって実行する。操作受付期間中に演出用スイッチ56が操作されたときは、連続演出の演出結果としてART抽選に当選した可能性を示す示唆演出を実行する。本実施形態では、ART抽選に当選した可能性が100%であることの示唆、すなわちART抽選に当選したことの確定報知か、あるいは、ART抽選に当選した可能性が0%であることの示唆、すなわちART抽選に当選していないことの確定報知が示唆演出として実行される。
なお、連続演出として、バトル演出を例に挙げることができる。バトル演出では、味方キャラクタと敵キャラクタが複数ゲームにわたってバトルする様子が表示される。そして、連続演出の最終ゲーム終了後の示唆演出によって演出の結果が報知される。示唆演出によって味方キャラクタが勝利したときはART抽選に当選した可能性が100%であることが示唆される。すなわち、ART抽選に当選したことの確定報知がなされる。示唆演出によって敵キャラクタが勝利したときはART抽選に当選した可能性が0%であることが示唆される。すなわち、ART抽選に当選しなかったことの確定報知がなされる。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、操作受付期間における操作促進報知を第1態様と第2態様のいずれかによって実行する。
ここで、第1態様および第2態様として以下のような態様としてよい。例えば、操作促進報知として演出用スイッチ56を示す画像を表示し、第1態様と第2態様とで、演出用スイッチ56を示す画像の大きさを異ならせてよい。また、例えば、操作促進報知として演出用スイッチ56を示す画像を表示し、第1態様と第2態様とで、第1態様では演出用スイッチ56を示す画像の表示態様を異ならせてよい(第1態様では通常の表示だが、第2態様では文字を付すなど)。
そして、第1態様と第2態様のいずれによって操作促進報知を行うかをART抽選結果にもとづいて抽選する。具体的には、ART抽選に当選したときは、第1態様よりも第2態様のほうが選択される確率を高くする。そして、第2態様が選択されたときは、さらに、特定の柄が付された演出用スイッチ56の画像を表示するか否かを決定する。特定の柄が付された演出用スイッチ56の画像の表示確率はART抽選に当選しなかったときよりもART抽選に当選したときのほうが高くなるように抽選テーブルの判定値数を振り分ける。これにより、特定の柄の演出用スイッチ56の画像が表示されたときの演出効果が高まり、遊技の興趣が向上する。なお、演出用スイッチ56に特定の柄を付す態様のみならず、演出用スイッチ56の周囲に特定の柄を表示することも可能である。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作受付期間中に出力するBGMや、遊技状態(例えば、ボーナス中か否か)に応じて出力するBGMを含む音声の出力制御を行う音声制御処理を実行する。そして、状態に応じて受け付けられている操作(遊技の進行に係る操作、演出用スイッチ56の操作、メニュー操作)が行われない状態(以下、「無操作状態」ともいう)で所定時間が経過したときに音声の出力を中断して音声を消音する。
なお、操作受付期間中のBGMを消音したときにも引き続き演出用スイッチ56の操作は受け付ける。また、遊技状態に応じたBGM(例えば、ボーナス中のBGM)を消音したときも引き続き遊技の進行操作自体は受け付ける。また、メニュー操作受付期間中のBGMを消音したときにも引き続きメニュー操作は受け付ける。
なお、本実施形態では、無操作状態で所定時間が経過したときに音声を消音しているが、各種LEDやランプを消灯するように制御することも可能である。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、第3停止操作が行われた後、遊技の進行に係る操作およびメニュー操作が行われない無操作状態で一定時間(例えば、1分間)が経過したときにデモンストレーション状態に移行させるデモ移行処理を実行する。以下、デモンストレーション状態を「デモ状態」あるいは「デモ」と称する。デモ状態に移行すると、液晶表示器51からの演出画像の表示によりデモ演出を実行する。これにより、スロットマシン1を待機状態にする。しかし、連続演出の最終ゲーム後の操作受付期間においては無操作状態で1分が経過してもデモ状態に移行しない。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、第3停止操作が行われた後、遊技の進行に係る操作が行われない無操作状態で一定時間(例えば、30秒間)が経過したときにメニュー操作を受け付けるメニュー操作受付状態に移行させるメニュー操作受付処理を実行する。しかし、後述するように、連続演出の最終ゲーム後の操作受付期間においては無操作状態で30秒が経過してもメニュー操作受付状態に移行しない。
なお、サブ制御部91は、メニュー操作受付状態においてメニュー操作受付状態である旨の報知を液晶表示器51からの報知画像の表示によって実行する。しかし、この報知は演出用スイッチ56の操作受付期間における操作促進報知とは異なる態様となっている。
また、本実施形態では、メニュー操作を遊技者側設定スイッチ70によって行う例を挙げているが、メニュー操作を他のスイッチと兼用することも可能である。例えば、演出用スイッチ56を用いてメニュー操作を行うことを可能にしてもよい。この場合に、メニュー操作受付状態である旨の報知と操作促進報知とは異なる態様にすることが好ましい。例えば、色が異なるスイッチの画像を表示する、あるいは、柄が異なるスイッチの画像を表示することが例として挙げられる。これにより、同一のスイッチであってもタイミングによって用途が異なることを遊技者に認識させることができる。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームの終了後における演出用スイッチ56の操作受付期間において演出用スイッチ56が操作されたときに上述した示唆演出を実行する示唆演出実行処理を実行する。
[メニュー操作受付処理について]
次に、メニュー操作受付処理について説明する。図32に示すように、メニュー操作受付処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドにもとづいて、第3停止操作が行われたか否かを判定する(Sh1)。第3停止操作が行われていない場合(Sh1でN)には処理を終了する。
第3停止操作が行われた場合(Sh1でY)には、演出用スイッチ56の操作受付期間であるか否かを判定する(Sh2)。すなわち、連続演出の最終ゲームの終了後における操作受付期間に移行しているか否かを判定する。操作受付期間の場合(Sh2でY)には処理を終了する。
操作受付期間でない場合(Sh2でN)には、連続演出の途中ゲームの終了後か否かを判定する(Sh3)。連続演出の途中ゲームの終了後の場合(Sh3でY)は処理を終了する。
連続演出の途中ゲームの終了後でない場合(Sh3でN)には、第3停止操作が行われた後、遊技の進行に係る操作が行われない無操作状態で30秒経過したか否かを判定する(Sh4)。第3停止操作から無操作状態で30秒が経過した場合(Sh4でY)には、メニュー操作を受け付けるメニュー操作受付処理を実行する(Sh6)。
第3停止操作から無操作状態で30秒が経過していない場合(Sh4でN)には、操作受付期間で演出用スイッチ56の操作が行われ、演出用スイッチ56の操作から無操作状態で30秒が経過したか否かを判定する(Sh5)。操作受付期間での演出用スイッチ56の操作から無操作状態で30秒が経過していない場合(Sh5でN)には処理を終了する。操作受付期間での演出用スイッチ56の操作から無操作状態で30秒が経過した場合(Sh5でY)には、メニュー操作を受付可能なメニュー操作受付状態に移行させるメニュー操作受付処理を実行する(Sh6)。
[示唆演出実行処理について]
次に、タイマ割込処理(サブ)で実行する示唆演出実行処理について説明する。図33に示すように、示唆演出実行処理では、サブ制御部91は、操作受付期間中であるか否かを判定する(Sb1)。すなわち、連続演出の最終ゲームの終了後における操作受付期間に移行しているか否かを判定する。操作受付期間中でない場合(Sb1でN)には処理を終了する。
操作受付期間中である場合(Sb1でY)には、演出用スイッチ56が操作されたか否かを判定する(Sb2)。演出用スイッチ56が操作された場合(Sb2でY)には、ART抽選の抽選結果に当選した可能性を示唆する示唆演出を実行する(Sb3)。また、演出用スイッチ56の操作にもとづいて可動役物を動作させる(Sb4)。
示唆演出は、ART抽選に当選した可能性が100%であることを示唆する演出(ART抽選に当選したことの確定報知)を含む複数種類の演出のうちからいずれかを選択して実行する。そして、ART抽選に当選した場合にはART抽選に当選しなかった場合よりも、ART抽選に当選した可能性が高いことを示唆する演出が選択される割合が高くなっている。
演出用スイッチが操作されなかった場合(Sb2でN)には、MAXBETスイッチ6が操作されたか否かを判定する(Sb5)。MAXBETスイッチ6が操作されなかった場合(Sb5でN)には処理を終了する。
MAXBETスイッチ6が操作された場合(Sb5でY)には、メイン制御部41から受信したコマンドにもとづいてART抽選に当選したか否かを判定する(Sb6)。ART抽選に当選していない場合(Sb6でN)には示唆演出の実行を中止する演出キャンセル処理を実行する(Sb8)。
ART抽選に当選している場合(Sb6でY)には、ART抽選に当選した可能性が100%であることを示す示唆演出を実行する(Sb7)。すなわち、ART抽選に当選したことの確定報知を示唆演出で実行する。
このとき、MAXBETスイッチ6の操作がされたときに実行中の演出を中止して即座に確定報知を実行せず、MAXBETスイッチ6の操作がされたときに、示唆演出を最後まで実行するとともに演出の結果として確定報知を実行する。具体的には、例えば、連続演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルする演出画像を液晶表示器51から表示するバトル演出を実行し、味方キャラクタが勝利することをART抽選に当選したことの確定報知とする。この場合において、MAXBETスイッチ6の操作がされたときには、バトル演出を中止して味方キャラクタが勝利した様子を表示するのではなく、バトルの様子を最後まで表示して味方キャラクタが勝利した様子を表示する。
[メニュー操作受付状態への移行を制限する具体例について]
次に、本実施形態の具体例について、図34を用いて説明する。図34は、メニュー操作受付状態への移行を制限する具体例を示す。
図34に示すように、連続演出の最終ゲームにおいて第3停止操作が行われて表示結果が導出された場合は、ゲームの終了後に演出用スイッチ56の操作受付期間となる。操作受付期間では操作促進報知を実行する。第3停止操作から5秒が経過してからメニュー操作状態に移行するまでの時間をカウント開始する。操作受付期間中は、カウント開始から30秒が経過してもメニュー操作受付状態に移行させない。操作受付期間中に演出用スイッチ56が操作されると示唆演出を実行する。演出用スイッチ56の操作から遊技の進行に係る操作の無操作状態で30秒が経過するとメニュー操作受付状態に移行する。
なお、演出用スイッチ56が操作されてから30秒が経過したときに限らず、示唆演出が実行されてから30秒が経過したときにメニュー操作受付状態に移行させてもよい。
[操作手順について]
本実施形態では、ストップスイッチの操作手順は、ストップスイッチの押し順とストップスイッチの操作タイミングとの双方の概念を含むとして説明した。しかしながら、ストップスイッチの操作手順は、ストップスイッチの押し順とストップスイッチの操作タイミングとのうちいずれか一方の概念を含むようにしてもよい。
[リールについて]
本実施形態では、リールの数は、3個であるとして説明した。しかしながら、リールの数は、1個または2個であってもよく、4個以上であってもよい。また、リールの数が1個である場合には、ミッション達成報知を実行させる表示結果を導出させる操作手順の概念は、操作タイミングのみを含み、押し順を含まないものとなる。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行するようにしてもよい。また、設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[その他の変形例]
本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
また、パチンコ遊技機においては、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すパチンコ遊技機を採用してもよく、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のパチンコ遊技機を採用してもよい。封入式のパチンコ遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉をパチンコ遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、パチンコ遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成であるが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
[まとめ]
以上説明した実施の形態を以下にまとめる。
(1)従来、遊技機において、非遊技中に操作手段を操作し、メニュー画面を開いて、メニューの項目のうちのいずれかを選択する操作をすることで、選択した項目に関する設定を行うことが可能なものがあった(たとえば、特開2012-85858号公報(以下「文献1」という))。
しかし、文献1のような技術であると、設定したい項目を選択するためには必ずメニュー画面において選択する必要がある。このため、設定項目を選択するための操作が面倒であるといった問題があった。
この実施の形態に係る発明は、かかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、設定項目を選択する手間を削減することが可能な遊技機を提供することである。このような課題を解決するために、本発明は、以下のように構成されている。
(1-1) 遊技を行うことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
操作(たとえば、押下操作)を受付可能な特定操作受付手段(たとえば、決定スイッチ202)と、
表示手段(たとえば、液晶表示器51)と、
遊技に関する設定操作をすることが可能な所定状態において、前記特定操作受付手段によって第1態様(たとえば、単押し)で操作が受付けられたときに、遊技に関する第1設定(たとえば、音量設定、輝度設定などの調整系設定、ユーザモードなどの履歴蓄積の設定、演出カスタマイズの設定のうちのいずれか)をすることが可能な第1設定画面を前記表示手段に表示する第1設定表示手段(たとえば、図29(B)参照)と、
前記所定状態において、前記特定操作受付手段によって第2態様(たとえば、長押し)で操作が受付けられたときに、遊技に関する第2設定(たとえば、音量設定、輝度設定などの調整系設定、ユーザモードなどの履歴蓄積の設定、演出カスタマイズの設定のうちの第1設定と異なるいずれか)をすることが可能な第2設定画面を前記表示手段に表示する第2設定表示手段(たとえば、図29(C)参照)とを備える。
このような構成によれば、第1態様で操作が受付けられると、遊技に関する第1設定をすることが可能な第1設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技に関する第2設定をすることが可能な第2設定画面が表示される。このため、第1設定または第2設定を選択するような画面でいずれかを選択しなくても、第1設定画面または第2設定画面が表示される。その結果、設定項目を選択する手間を削減することが可能な遊技機を提供することができる。
(1-2) 遊技を行うことが可能な遊技機が設置された遊技場で用いられる遊技用装置(たとえば、情報表示装置300、呼出ランプ、データランプ)であって、
操作(たとえば、押下操作)を受付可能な特定操作受付手段(たとえば、決定スイッチ302)と、
表示手段(たとえば、表示部)と、
遊技用装置に関する設定操作をすることが可能な所定状態において、前記特定操作受付手段によって第1態様(たとえば、単押し)で操作が受付けられたときに、遊技用装置に関する第1設定(たとえば、表示設定、個人履歴などの履歴蓄積の設定のうちのいずれか)をすることが可能な第1設定画面を前記表示手段に表示する第1設定表示手段(たとえば、図29(B)参照)と、
前記所定状態において、前記特定操作受付手段によって第2態様(たとえば、長押し)で操作が受付けられたときに、遊技用装置に関する第2設定(たとえば、表示設定、個人履歴などの履歴蓄積の設定のうちの第1設定と異なるいずれか)をすることが可能な第2設定画面を前記表示手段に表示する第2設定表示手段(たとえば、図29(C)参照)とを備える。
このような構成によれば、第1態様で操作が受付けられると、遊技用装置に関する第1設定をすることが可能な第1設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技用装置に関する第2設定をすることが可能な第2設定画面が表示される。このため、第1設定または第2設定を選択するような画面でいずれかを選択しなくても、第1設定画面または第2設定画面が表示される。その結果、設定項目を選択する手間を削減することが可能な遊技用装置を提供することができる。
(1-3) 上記(1-1)の遊技機または(1-2)の遊技用装置において、
前記第1態様は、所定期間(たとえば、2秒間)より短い期間、前記特定操作受付手段を押下する態様であり、
前記第2態様は、前記所定期間より長い期間、前記特定操作受付手段を押下する態様である。
このような構成によれば、第1態様の操作は比較的短い期間の押下操作であり、第2態様の操作は比較的長い期間の押下操作である。その結果、両操作とも単純であり、操作し分け易くすることができる。
(1-4) 上記(1-1)または(1-3)の遊技機において、
前記所定状態は、非遊技状態(たとえば、デモ中)であり、
前記所定状態において、前記第1態様および前記第2態様に関する説明画面を前記表示手段に表示する説明表示手段(たとえば、図29(A)参照)をさらに備える。
このような構成によれば、第1態様および第2態様の操作に関する説明を遊技者に報知することができる。
(1-5) 上記(1-1)、(1-3)または(1-4)の遊技機において、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能であり、前記識別情報を変動表示した後、変動表示を停止することで表示結果を導出可能な可変表示部をさらに備え、
前記遊技機は、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、
遊技の演出に対する演出操作を受付可能な演出操作受付手段(たとえば、演出用スイッチ56)と、
表示結果が導出された後に移行条件が成立したときに、前記特定操作受付手段によって操作を受付可能な受付可能状態に移行させる受付可能状態移行手段(たとえば、図32のステップSh6、図34)と、
演出操作受付期間において前記演出操作受付手段によって前記演出操作が受付けられたときに、前記表示結果を示唆する演出を実行する示唆演出実行手段(たとえば、図33のステップSb3)とをさらに備え、
前記演出操作受付手段は、前記表示結果が導出された後の期間を含み(たとえば、図34)、
前記表示結果が導出された後に前記演出操作受付期間である場合には前記移行条件が成立しても前記受付可能状態への移行を制限する受付可能状態移行制限手段(たとえば、図32のステップSh2でYESのときはステップSh6を実行しない。)をさらに備える。
このような構成によれば、演出操作受付期間において、特定操作受付手段によって操作を受付可能な受付可能状態に移行することなく、演出操作受付手段によって演出操作を受け付ける。その結果、遊技者の意図しない操作が行われることを防止することができる。
(1-6) 上記(1-1)から(1-5)のいずれかの遊技機または遊技用装置において、
前記所定状態は、遊技の履歴を蓄積することが可能な履歴蓄積状態(たとえば、ユーザモード)であり、
前記第1設定画面は、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面であり(たとえば、図30(B)参照)、
前記第2設定画面は、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面である(たとえば、図30(C)参照)。
このような構成によれば、遊技の履歴を蓄積することが可能な履歴蓄積状態において、第1態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面が表示される。このため、特定設定画面を経ずに終了画面に移行することができる。その結果、遊技の履歴の蓄積を終了させる手間を削減することができる。
(2) 従来、遊技機において、遊技履歴を蓄積するモードに関するメニュー画面において、遊技履歴の蓄積の開始または終了を選択するものがあった(たとえば、特開2013-244022号公報(以下「文献2」という))。
しかし、文献2のような技術であると、遊技履歴の蓄積の開始または終了を選択するためには必ずメニュー画面において選択する必要がある。このため、遊技履歴の蓄積を開始したり終了したりするための操作が面倒であるといった問題があった。
この実施の形態に係る発明は、かかる事情に鑑み考え出されたものであり、その目的は、遊技の履歴の蓄積を終了させる手間を削減することが可能な遊技機を提供することである。このような課題を解決するために、本発明は、以下のように構成されている。
(2-1) 遊技を行うことが可能な遊技機(たとえば、スロットマシン1、パチンコ遊技機)であって、
操作(たとえば、押下操作)を受付可能な特定操作受付手段(たとえば、決定スイッチ202)と、
表示手段(たとえば、液晶表示器51)と、
遊技の履歴を蓄積することが可能な履歴蓄積状態(たとえば、ユーザモード)において、前記特定操作受付手段によって第1態様(たとえば、単押し)で操作が受付けられたときに、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面を前記表示手段に表示する特定設定表示手段(たとえば、図30(B)参照)と、
前記履歴蓄積状態において、前記特定操作受付手段によって第2態様(たとえば、長押し)で操作が受付けられたときに、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面を前記表示手段に表示する終了表示手段(たとえば、図30(C)参照)とを備える。
このような構成によれば、遊技の履歴を蓄積することが可能な履歴蓄積状態において、第1態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面が表示される。このため、特定設定画面を経ずに終了画面に移行することができる。その結果、遊技の履歴の蓄積を終了させる手間を削減することが可能な遊技機を提供することができる。
(2-2) 遊技を行うことが可能な遊技機が設置された遊技場で用いられる遊技用装置(たとえば、情報表示装置300、呼出ランプ、データランプ)であって、
操作(たとえば、押下操作)を受付可能な特定操作受付手段(たとえば、決定スイッチ302)と、
表示手段(たとえば、表示部)と、
遊技の履歴を蓄積することが可能な履歴蓄積状態(たとえば、ユーザモード)において、前記特定操作受付手段によって第1態様(たとえば、単押し)で操作が受付けられたときに、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面を前記表示手段に表示する特定設定表示手段(たとえば、図30(B)参照)と、
前記履歴蓄積状態において、前記特定操作受付手段によって第2態様(たとえば、長押し)で操作が受付けられたときに、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面を前記表示手段に表示する終了表示手段(たとえば、図30(C)参照)とを備える。
このような構成によれば、遊技の履歴を蓄積することが可能な履歴蓄積状態において、第1態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面が表示される。このため、特定設定画面を経ずに終了画面に移行することができる。その結果、遊技の履歴の蓄積を終了させる手間を削減することが可能な遊技用装置を提供することができる。
(2-3) 上記(2-1)の遊技機または(2-2)の遊技用装置において、
前記第1態様は、所定期間(たとえば、2秒間)より短い期間、前記特定操作受付手段を押下する態様であり、
前記第2態様は、前記所定期間より長い期間、前記特定操作受付手段を押下する態様である。
このような構成によれば、第1態様の操作は比較的短い期間の押下操作であり、第2態様の操作は比較的長い期間の押下操作である。その結果、両操作とも単純であり、操作し分け易くすることができる。
(2-4) 上記(2-1)から(2-3)のいずれかの遊技機または遊技用装置において、
前記特定設定画面には、前記終了画面に移行するための表示(たとえば、選択肢)が含まれる(たとえば、図30(B)参照)。
このような構成によれば、特定設定画面からも終了画面に移行できる。その結果、遊技者の利便性を向上させることができる。
(2-5) 上記(2-1)から(2-4)のいずれかの遊技機または遊技用装置において、
遊技の履歴を蓄積することが不能な履歴非蓄積状態において、前記特定操作受付手段によって前記第1態様で操作が受付けられたときに、遊技の履歴を開始させるときの開始画面に移行するための表示(たとえば、選択肢)を含む遊技の履歴の蓄積に関する特別設定画面を前記表示手段に表示する特別設定表示画面(たとえば、図31(B)参照)と、
前記履歴非蓄積状態において、前記特定操作受付手段によって前記第2態様で操作が受付けられたときに、前記開始画面を前記表示手段に表示する開始表示手段(たとえば、図31(C)参照)とをさらに備える。
このような構成によれば、遊技の履歴を蓄積することが不能な履歴非蓄積状態において、第1態様で操作が受付けられると、開始画面に移行するための表示を含む遊技の履歴の蓄積に関する特別設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、開始画面が表示される。このため、特別設定画面を経ずに開始画面に移行することができる。その結果、遊技の履歴の蓄積を開始させる手間を削減することができる。
(2-6) 上記(2-1)および(2-3)から(2-5)のいずれかの遊技機において、
前記所定状態は、非遊技状態(たとえば、デモ中)であり、
前記所定状態において、前記第1態様および前記第2態様に関する説明画面を前記表示手段に表示する説明表示手段(たとえば、図30(A),図31(A)参照)をさらに備える。
このような構成によれば、第1態様および第2態様の操作に関する説明を遊技者に報知することができる。
(2-7) 上記(2-1)および(2-3)から(2-6)のいずれかの遊技機において、
各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能であり、前記識別情報を変動表示した後、変動表示を停止することで表示結果を導出可能な可変表示部をさらに備え、
前記遊技機は、前記表示結果に応じて入賞が発生可能であり、
入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(たとえば、内部抽選)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8R)と、
前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(たとえば、7揃いリプ当選)であって特定操作手順(たとえば、図23(B)に示す7揃い押し順)で操作されたときに、該特定操作手順とは異なる操作手順(たとえば、図23(D)に示す7揃い押し順)で操作されたときには導出されない特定表示結果(たとえば、7揃い出目)を導出する導出制御手段(たとえば、メイン制御部41)と、
前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときに、前記特定操作手順を特定可能な特定情報(たとえば、図23(B)に示す7揃い押し順)を報知可能な特定情報報知手段(たとえば、図21のステップS72)と、
前記履歴蓄積状態中に前記特定表示結果が導出されたときにおいて、前記特定情報が報知されていたときには特定演出を実行する一方、前記特定情報が報知されていなかったときには該特定演出を実行しない特定演出実行手段(たとえば、図23に示すように、7揃い押し順が報知されたときにおいて7揃い出目が導出されたときには、ミッション達成報知を実行する一方、7揃い押し順が報知されていないときにおいて7揃い出目が導出されてもミッション達成報知は実行しない)とをさらに備える。
このような構成によれば、特定情報が報知されていなかったときには特定演出を実行しない。その結果、不自然な演出が実行されることを防止できる。また、履歴蓄積状態中において、特定情報の報知の有無と、特定演出の実行有無とをリンクさせることができる。その結果、遊技の興趣を向上させることができる。
(3) 従来より、スロットマシンは、一般に、外周部に識別情報としての複数種類の識別情報が描かれた複数(通常は3つ)のリールを有する可変表示装置を備えており、まず遊技者のBET操作により賭数を設定し、規定の賭数が設定された状態でスタートレバーを操作することによりリールの回転が開始し、各リールに対応して設けられた停止ボタンを操作することにより回転を停止する。そして、すべてのリールの回転を停止したときに入賞ライン上に予め定められた入賞識別情報の組み合わせ(例えば、7-7-7、以下識別情報の組み合わせを役とも呼ぶ)が揃ったことによって入賞が発生する。すなわち遊技者の操作によってゲームが進行するようになっている。
また、所定の識別情報をライン上に揃えさせるミッションを遊技者に提示するものがあった(特開2012-50614号公報(以下「文献3」という))。
文献3に記載の技術において、ミッションが提示されていないときにおいても、遊技者の操作次第で所定の識別情報がライン上に揃ってしまう点について何ら考慮されていないため、不自然な演出を実行してしまう虞があった。
この実施の形態に係る発明は、上記実情に鑑みてなされたものであり、不自然な演出が実行されてしまうことを防止するスロットマシンを提供することを目的とする。このような課題を解決するために、本発明は、以下のように構成されている。
(3-1) 各々が識別可能な複数種類の識別情報を変動表示可能な可変表示部を備え、
前記可変表示部を変動表示した後、前記可変表示部の変動表示を停止することで表示結果を導出し、該表示結果に応じて入賞が発生可能なスロットマシン(第1実施形態で説明するスロットマシン1)において、
遊技者の意思に基づいて特定モード(ユーザモード)に制御可能な(図18に示すように、遊技者により、左スイッチ201と右スイッチ202とのうちの少なくとも一方へのスイッチへの操作と、決定スイッチ202への操作とに基づいて、ユーザモードへ制御可能な)モード制御手段(サブ制御部91)と、
入賞の発生を許容するか否かを決定する事前決定手段(内部抽選)と、
遊技者が表示結果を導出させるために操作する導出操作手段(ストップスイッチ)と、
前記事前決定手段の決定結果が特定決定結果(7揃いリプ当選)であって特定操作手順(図23(B)に示す7揃い押し順)で操作されたときに、該特定操作手順とは異なる操作手順(図23(D)に示す7揃い押し順とは異なる押し順)で操作されたときには導出されない特定表示結果(7揃い出目)を導出する導出制御手段(メイン制御部41)と、
前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときに、前記特定操作手順を特定可能な特定情報(図21のS72、および図23(B)に示す7揃い押し順)を報知可能な特定情報報知手段と、
前記特定モード中に前記特定表示結果が導出されたときにおいて、前記特定情報が報知されていたときには特定演出を実行する一方、前記特定情報が報知されていなかったときには該特定演出を実行しない(図23に示すように、7揃い押し順が報知されたときにおいて7揃い出目が導出されたときには、ミッション達成報知を実行する一方、7揃い押し順が報知されていないときにおいて7揃い出目が導出されてもミッション達成報知は実行しない)特定演出実行手段とを備える。
このような構成によれば、特定情報が報知されていなかったときには特定演出を実行しないことから、不自然な演出が実行されることを防止できるとともに、特定モード中において、特定情報の報知の有無と、特定演出の実行有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
「遊技者の意思」とは、たとえば、遊技者による所定の操作手段(画面操作用スイッチ205)への操作、遊技者による動作(たとえば、遊技者による発声、遊技者による動作)などを含む。
(3-2) 上記(3-1)のスロットマシンにおいて、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、
演出を制御する演出制御手段(サブ制御部91)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記事前決定手段と、
前記導出制御手段と、
特典を付与することを決定する(AT抽選)特典付与決定手段とを含み、
前記演出制御手段は、
前記特典が付与されることが決定されたときに、前記特定情報報知手段が前記特定情報を報知するか否かを決定する(S66の経験値が付与されたか否かにより、7揃い押し順を報知するか否かを決定する)決定手段と、
前記特定情報を報知することを決定し(S66のYES)かつ前記特定表示結果が導出されたときに(S76のYES)、前記特典が付与されることが決定されたことを特定可能な特典情報を報知する(S80のAT当選報知を実行する)特典情報報知手段とを含む。
このような構成によれば、特定モード中において、付与される特典の有無と、特典情報の報知の有無と、特定表示結果の導出の有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(3-3) 上記(3-1)のスロットマシンにおいて、
遊技の進行を制御する遊技制御手段(メイン制御部41)と、
演出を制御する演出制御手段(サブ制御部91)とを備え、
前記遊技制御手段は、
前記事前決定手段と、
前記導出制御手段と、
特典を付与することを決定する(AT抽選)特典付与決定手段と、
前記特典が付与されることが決定されたときに、前記特定情報報知手段が前記特定情報を報知するか否かを決定する(変形例で示すように、メイン制御部41が7揃い押し順を報知するか否かを決定する)決定手段とを含み、
前記演出制御手段は、
前記特定情報を報知することを決定しかつ前記特定表示結果が導出されたときに、前記特典が付与されることが決定されたことを特定可能な特典情報を報知する(AT当選報知を実行する)特典情報報知手段を含む。
このような構成によれば、特定モード中において、付与される特典と、特典情報の報知の有無と、特定表示結果の導出の有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができつつ、遊技制御手段が、特典情報決定手段を含むことから、演出制御手段の処理負担を軽減できる。
(3-4) 上記(3-2)または(3-3)のスロットマシンにおいて、
付与される特典の有利度は、前記事前決定手段の決定結果が前記特定決定結果であるときにおける前記導出操作手段の操作手順に関わらず同一である(7揃いリプが当選したときには、ストップスイッチの押し順に関わらず、付与されるATゲーム数は同一である)。
このような構成によれば、特典の有利度は、導出操作手段の操作手順に関わらず同一であることから、操作手順に関わる特典の有利度に関する報知を実行する必要はなく、特定演出のバリエーションを豊富にすることができる。
(3-5) 上記(3-1)~(3-4)いずれかのスロットマシンにおいて、
第1操作(図18の決定スイッチ202への操作)と第2操作(図18の左スイッチ201または右スイッチ203への操作)とを含む複数種類の操作を受付可能な操作受付手段(サブ制御部91)をさらに備え、
前記モード制御手段は、前記第1操作が受付けられ、かつ前記第2操作が受付けられることにより前記特定モードを開始させる開始制御を実行可能である一方、前記第1操作のみが受付けられることによっては該開始制御を実行しない(たとえば、図18に示すように、決定スイッチ202のみが操作されることによっては、簡単ユーザモードおよび通常ユーザモードのいずれも開始されないが、決定スイッチ202への操作と、左スイッチ201および右スイッチ203のうちの少なくとも1つのスイッチへの操作とによって簡単ユーザモードまたは通常ユーザモードを開始させる)。
このような構成によれば、特定モードは、第1操作のみでは開始されず、第1操作が受付けられ、かつ第2操作が受付けられることにより開始されることから、遊技者の意思とは関係なく特定モードが開始されることを極力防止できる。
(3-6) 上記(3-1)~(3-5)いずれかのスロットマシンにおいて、
所定操作(図18の決定スイッチ202への操作)と特定操作(図18の左スイッチ201または右スイッチ203への操作)とを含む複数種類の操作を受付可能な操作受付手段(サブ制御部91)をさらに備え、
前記モード制御手段は、前記所定操作が受付けられ、かつ前記特定操作が受付けられることにより前記特定モードを終了させる終了制御を実行可能である一方、前記所定操作のみが受付けられることによっては該終了制御を実行しない(たとえば、図18に示すように、決定スイッチ202のみが操作されることによっては、簡単ユーザモードおよび通常ユーザモードのいずれも終了されないが、決定スイッチ202への操作と、左スイッチ201および右スイッチ203のうちの少なくとも1つのスイッチへの操作とによって簡単ユーザモードまたは通常ユーザモードを終了させる)。
このような構成によれば、特定モードは、第1操作のみでは終了されず、第1操作が受付けられ、かつ第2操作が受付けられることにより終了されることから、遊技者の意思とは関係なく特定モードが終了されることを極力防止できる。
(3-7) 上記(3-1)~(3-6)いずれかのスロットマシンにおいて、
特定条件(図22(A-2)、(B-2)に示す7揃い出目導出)が成立したときに、特定演出(図22(A-3)、図22(B-3)に示すミッション達成報知)を実行可能な特定演出実行手段(サブ制御部91)をさらに備え、
前記モード制御手段は、
前記特定モードとして、第1モード(簡単ユーザモード)と第2モード(通常ユーザモード)とを含む複数種類のモードのうちのいずれかに制御可能であり、
遊技者からの意思表示に基づいて前記第2モードに制御し(図18に示すように、遊技者により、左スイッチ201と右スイッチ202とのうちの少なくとも一方へのスイッチへの操作と、決定スイッチ202への操作とに基づいて、通常ユーザモードへ制御し)、
前記特定演出実行手段は、
前記第1モードでは、前記特定条件が成立する毎に前記特定演出を実行し(図22(A)に示すように、簡単ユーザモードでは、7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行し)、
前記第2モードでは、前記特定条件が最初に成立したときに前記特定演出を実行し、該特定演出を実行した後は前記特定条件が成立しても前記特定演出を実行しない(図22(B)に示すように、通常ユーザモードでは、最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行する一方、2回目以降に7揃い出目が導出されてもミッション達成報知を実行しない)。
このような構成によれば、遊技者から意思表示されたことに基づいて制御される第2モードでは、同一の遊技者が遊技をしている可能性が高いことから、特定条件が複数回成立しても該特定条件が成立する度に特定演出を実行しないことにより該遊技者に煩わしさを感じさせることを防止できる。一方、第1モードでは、遊技者が入れ替わっている可能性があるので特定条件が成立する毎に特定演出を実行することにより遊技の興趣を向上させることができる。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。