[実施形態]
[スロットマシン1の構成]
図1は、本実施形態に係るスロットマシン1の全体構造を示す正面図である。スロットマシン1は、前面が開口する筐体1aと、この筺体1aの側端に回動自在に枢支された前面扉1bとを含む。前面扉1bの中央上部には、液晶表示器51が設けられている。液晶表示器51は、表示領域を有しており、表示領域で所定の演出を実行可能である。また、透視窓3は透過可能であることにより、透視窓3を介して筐体1a内部に並設されているリール2L、2C、2R(以下、左リール、中リール、右リールとも称する)が視認可能となる。図2は、各リールの図柄配列を示す図である。リール2L〜2Rには、各々が識別可能な複数種類の図柄が所定の順序で配列されている。なお、リールの個数は、3つに限らず、1つであってもよく、2以上であってもよい。また、可変表示部は、物理的なリールにて構成されている例を示しているが、液晶表示器などの画像表示装置にて構成されているものであってもよい。
透視窓3の右下には、メダルを投入可能なメダル投入部4が設けられ、メダル投入部4の下部にはメニュー画面に移行するための操作等に用いられる演出用スイッチ56が設けられ、前面扉1bの下部には、メダルが払い出されるメダル払出口9、スピーカ53、54が設けられている。前面扉1bには、操作手段の一例として、遊技者所有の遊技用価値(メダル数)として記憶されているクレジットの範囲内において遊技状態に応じて定められた規定数の賭数を設定する際に操作されるMAXBETスイッチ6、クレジットおよび設定済の賭数を精算して返却させる際に操作される精算スイッチ10、ゲームを開始する際に操作されるスタートスイッチ7、リール2L〜2Rの回転を各々停止する際に操作されるストップスイッチ8L、8C、8R、音量および画面の輝度等の演出設定を行うために操作される画面操作用スイッチ205などが設けられている。画面操作用スイッチ205は、左スイッチ201、決定スイッチ202、右スイッチ203を含む。左スイッチ201は、選択項目を左側(1つ前)に移動させるためのスイッチである。右スイッチ203は、選択項目を右側(1つ後)に移動させるためのスイッチである。決定スイッチ202は、選択されている項目に決定するためのスイッチである。
前面扉1bには、報知手段の一例として、遊技に関する情報を報知する遊技用表示部13が設けられている。遊技用表示部13には、クレジットとして記憶されているメダル数が表示されるクレジット表示器11、メダルの払出枚数やエラー時にエラーコードなどが表示される遊技補助表示器12、設定されている賭数を報知するための1BETLED14、2BETLED15、3BETLED16、メダル投入が可能であることを報知する投入要求LED17、スタートスイッチ7の操作によるゲームのスタート操作が可能であることを報知するスタート有効LED18、スタートスイッチ7の操作後においてウエイト(前回のゲーム開始から一定期間経過していないためにリール2L、2C、2Rの回転開始を待機している状態)中であることを報知するウエイト中LED19、リプレイ入賞後のリプレイゲーム中であることを報知するリプレイ中LED20が設けられている。以下では、賭数が適正に設定されている状態でのスタートスイッチ操作(つまり、3つのリールを回転させる操作)をレバーオン操作という。
スロットマシン1においてゲームを行う場合には、まず、メダルをメダル投入部4に投入するかMAXBETスイッチ6操作などにより規定数の賭数(たとえば3)を設定する。これにより、入賞ラインLNが有効となり、スタートスイッチ7への操作が有効となり、ゲームが開始可能な状態となる。賭数設定済の状態でメダルが投入された場合には、その分はクレジットに加算される。
入賞ラインとは、リール2L〜2Rの透視窓3に表示された図柄の組合せが入賞図柄の組合せであるかを判定するためのラインである。本実施形態では、リール2Lの中段、リール2Cの中段、リール2Rの中段、すなわちリールの中段に水平方向に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL1と、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち右上がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL2と、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち右下がりに並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL3と、リール2Lの上段、リール2Cの中段、リール2Rの上段、すなわち谷型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL4と、リール2Lの下段、リール2Cの中段、リール2Rの下段、すなわち山型に並んだ図柄に跨って設定された入賞ラインL5とが形成されている。なお、入賞ラインは、5本に限られず、他の本数であってもよいし、1本の入賞ラインのみが設けられている場合でもよい。
ゲームが開始可能な状態でスタートスイッチ7が操作されると、リール2L〜2Rを回転させて図柄を変動表示し、ストップスイッチ8L〜8Rが操作されると対応するリールの回転を停止させることで、透視窓3の上中下段に3つの図柄を表示結果として導出表示する。導出表示される図柄(表示結果)として、選択可能なものは、ストップスイッチ8L、8C、8Rが操作されたときにLN上に表示されている図柄と、そこから4コマ先までにある図柄、合計5コマ分の図柄である。CB時では規定数の賭数としてメダル1枚が定められ、非CB時では規定数の賭数としてメダル3枚が定められており、規定数の賭数が設定されると、各入賞ラインが有効化されて、ゲームが開始可能な状態となる。
入賞ラインLN上に入賞図柄の組合せが停止し入賞が発生したときには、入賞に応じて、所定枚数のメダルが遊技者に対して付与されて、クレジット加算か、クレジットが上限数(50)に達した場合にはメダル払出口9からメダルが払い出される。
回転を開始した3つのリール2L、2C、2Rのうち、最初に停止するリールを第1停止リールと称し、また、その停止を第1停止と称する。同様に、2番目に停止するリールを第2停止リールと称し、また、その停止を第2停止と称し、3番目に停止するリールを第3停止リールと称し、また、その停止を第3停止あるいは最終停止と称する。なお、3つのリール2L、2C、2Rのうち、左リール2Lを第1停止することを左第1停止、中リール2Cを第1停止することを中第1停止、右リール2Rを第1停止することを右第1停止と称する。また、本実施の形態において、順押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作押し順をいう。また、順挟み押しとは、左リール2Lを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作押し順をいう。中左押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作押し順をいう。中右押しとは、中リール2Cを第1停止させた後に、右リール2Rを第2停止させる操作押し順をいう。逆挟み押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、左リール2Lを第2停止させる操作押し順をいう。逆押しとは、右リール2Rを第1停止させた後に、中リール2Cを第2停止させる操作押し順をいう。
図3は、スロットマシン1の内部構造を示す図である。図4は、店側設定スイッチ60を示す図である。図5は、スロットマシン1の機能構成例を示す図である。ここで、店側設定スイッチ60は、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うために用いられるスイッチである。筐体1の内部には、リールユニット2や、ホッパーユニット34、電源ボックス100などが設けられている。リールユニット2は、リール2L〜2R各々に対応して、リール回転させるためのリールモータ32L、32C、32R、基準位置を検出するリールセンサ33L、33C、33Rを含む。ホッパーユニット34は、投入メダルを貯留するホッパータンク34a、貯留メダルをメダル払出口9から払い出すホッパーモータ34b、払出メダルを検出する払出センサ34cなどを含む。電源ボックス100の前面には、設定変更状態または設定確認状態に切り替えるための設定キースイッチ37、エラーを解除するためのリセットスイッチとして機能し、設定変更状態においては内部抽選の当選確率(払出率)の設定値(たとえば1〜6、6が最も払出率が高い)を変更するための設定スイッチとして機能するリセット/設定スイッチ38、電源をon/offする際に操作される電源スイッチ39が設けられている。
ここで、設定値に応じて当選確率が変化することを設定差あり、設定値に応じて当選確率が変化しないことを設定差なしとも言う。設定値は1〜6の6段階からなり、6が最も払出率が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど払出率が低くなる。すなわち設定値として6が設定されている場合には、遊技者にとって最も当選確率の有利度が高く、5、4、3、2、1の順に値が小さくなるほど当選確率の有利度が段階的に低くなる。ただし、複数種類の抽選対象役のうちには、設定値に関わらず当選確率が変化しない役が存在する。たとえば、有利区間作動抽選の対象となる抽選対象役は、設定差がない。有利区間作動抽選の対象となる抽選対象役とは、遊技者にとっての有利度合いが高い状態(CZと呼ばれるAT抽選の高確率状態、および後述するATのような純増枚数が多くなる状態など)にある区間へ移行するか否かを決定する役を意味する。一方、複数種類の抽選対象役のうち、有利区間作動抽選の対象にならない抽選対象役以外に対しては、設定値に応じた設定差を設けてもよく、あるいは、一部の役に対しては設定差を設けなくてもよい。なお、設定値を変更するためには、スロットマシン1の内部に設けられた設定キースイッチ37を管理者が操作し、設定値を変更可能な設定変更状態に移行させればよい。また、設定値を確認するためには、管理者が設定キースイッチ37を操作して、設定値を確認可能な設定確認状態に移行させればよい。
なお、設定値の設定に応じて内部抽選の当選確率を変化させること、設定値の設定に応じて有利区間作動抽選の当選確率を変化させること、および設定値の設定に応じて内部抽選の当選確率を変化させるとともに有利区間作動抽選の当選確率を変化させることのいずれが行われるものであってもよい。
前面扉1bの内側には、設定値の変更中や確認中に設定値が表示される設定値表示器24、投入メダルの流路をホッパータンク34a側またはメダル払出口9側のいずれか一方に選択的に切り替えるための流路切替ソレノイド30と、ホッパータンク34a側に流下したメダルを検出する投入メダルセンサ31とを有するメダルセレクタ29、遊技中の演出態様の基準となる設定を行うための店側設定スイッチ60などが設けられている。
店員は、前面扉1bを開放するための鍵を所有するため、前面扉1bを開放することによって、店側設定スイッチ60を外部から操作可能である。一方、遊技者などの店員以外の者は、前面扉1bを開放することができないため、店側設定スイッチ60を操作できない。つまり、店側設定スイッチ60は、スロットマシン1が設置される遊技店用の操作手段である。店員は、店側設定スイッチ60を操作することによって、遊技中の演出における音量および光量の基準となる設定をすることができる。
店側設定スイッチ60は、図4に示すように、「0」〜「F」までの計16個のチャンネルを切り替えるスイッチである。店員は、ツマミ61を回動操作することで、これらチャンネルを切り替えることができる。各チャンネル「0」〜「F」に対しては、演出における音量および光量の大きさが段階分けされている。チャンネル「0」〜「F」に対応する音量の段階を第1音量段階と称し、チャンネル「0」〜「F」に対応する光量の段階を第1光量段階とも称する。たとえば、チャンネルが「0」であれば、最小の音量に設定される第1音量段階と最小の光量に設定される第1光量段階とに設定される。チャンネルが「F」であれば、最大の音量に設定される第1音量段階と最大の光量に設定される第1光量段階とに設定される。
ここで、店側設定スイッチ60の操作に基づき店員が設定する音量および光量の大きさに対する段階を第1音量段階および第1光量段階と称するのに対して、遊技者側設定スイッチ70を操作することによって、遊技者が設定可能な音量および光量の大きさに対する段階を第2音量段階および第2光量段階とも称する。
以下では、遊技者によるメニュー画面に移行するための演出用スイッチ56への操作、遊技者による画面操作用スイッチ205への操作、および店員による店側設定スイッチ60への操作等を総称して設定操作ともいう。つまり、設定操作とは、遊技者や店員によって行われる操作であって、音量設定や光量設定といった演出設定を行うための操作である。
筐体1の内部には、制御基板が設けられている。図5の例では、遊技の進行を制御するとともに、遊技の進行に応じて各種コマンドを出力する遊技制御基板40、コマンドに応じて所定の演出を制御する演出制御基板90、電気部品の駆動電源を生成する電源基板101、遊技の進行に応じた信号を外部に出力する外部出力基板1000などが設けられている。
遊技制御基板40は、各種の操作手段や検出手段(図5の遊技制御基板40の左側に例示)などのスイッチ類からの検出信号に基づいて遊技を進行させ、報知手段(図5の遊技制御基板40の左側に例示)などの表示機器類を駆動制御する。また、遊技制御基板40は、リールセンサ33L〜33Rからの信号に基づき、リールモータ32L〜32Rを駆動制御する。
遊技制御基板40には、メイン制御部41などの回路構成(図5の遊技制御基板40内に例示)が搭載されている。メイン制御部41は、遊技の進行に関する処理を行うととともに、遊技制御基板40に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。メイン制御部41は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。
演出制御基板90は、液晶表示器51などの演出装置(図5の演出制御基板90の左側に例示)を駆動制御する。また、演出制御基板90には、サブ制御部91などの回路構成(図5の演出制御基板90内に例示)が搭載されている。演出制御基板90には、演出用スイッチ56、画面操作用スイッチ205、および店側設定スイッチ60が接続されている。演出用スイッチ56、画面操作用スイッチ205、および店側設定スイッチ60のうちのいずれかが操作されると、該操作されたことを示す検出信号がスイッチ回路96に入力される。スイッチ回路96が検出信号を受信すると、サブ制御部91は、該検出信号に応じた制御を実行する。サブ制御部91は、遊技制御基板40から送信されるコマンドを受けて、演出を行う処理を行うとともに、演出制御基板90に搭載あるいは接続された構成を直接的または間接的に制御する。サブ制御部91は、1チップマイクロコンピュータであり、CPU、ROM、RAM、I/Oポートなどを備えている。電源基板101には、ホッパーモータ34b、各種の操作手段や検出手段(図5の電源基板101の右側に例示)などが接続されている。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられたときには、サブ制御部91は、「0」の第1音量段階に合わせて、最小の音量で音声を出力するようにスピーカ53,54を制御するとともに、「0」の第1光量段階に合わせて、最小の光量で光を出力するように液晶表示器51や演出効果LED52などを制御する。
[ゲーム処理について]
次に、ゲーム処理について説明する。図6は、メイン制御部41が設定変更処理の後に実行するゲーム処理の制御内容を示すフローチャートである。ゲーム処理では、BET処理(S1)、内部抽選処理(S2)、リール回転処理(S3)、入賞判定処理(S4)、払出処理(S5)、ゲーム終了時処理(S6)を順に実行し、ゲーム終了時処理が終了すると、再びBET処理に戻る。S1のステップにおけるBET処理では、賭数を設定可能な状態で待機し、遊技状態に応じた規定数の賭数が設定され、レバーオン操作された時点でゲームを開始させる処理を実行する。また、BET処理では、ゲームを開始させる処理として、レバーオン操作された時点で、設定された賭数に用いられたメダル数分のメダルIN信号の出力を命令する出力命令をRAM41cに設定する。
本実施の形態のスロットマシン1は、遊技状態(CB、非CB)に応じて設定可能な賭数の規定数が定められており、遊技状態に応じて定められた規定数の賭数が設定されたことを条件にゲームを開始させることが可能となる。より具体的には、遊技状態に応じた規定数(たとえば非CB時では3、CB時では2)の賭数が設定された時点で、入賞ラインが有効化され、ゲームを開始させることが可能となる。
本実施の形態のスロットマシン1は、全てのリール2L、2C、2Rが停止した際に、有効化された有効ライン上に役と呼ばれる図柄の組合せが揃うと入賞となる。役は、同一図柄の組合せであってもよいし、異なる図柄を含む組合せであってもよい。入賞となる役の種類は、遊技状態に応じて定められているが、大きく分けて、メダルの払出しを伴う小役と、賭数の設定を必要とせずに次のゲームを開始可能となる再遊技役と、CB入賞可能なCB役とを含む。以下では、小役と再遊技役をまとめて一般役とも呼ぶ。ここで、再遊技とは、遊技者所有の遊技用価値(たとえば、クレジット)を用いることなく次の遊技を行うことが可能となる遊技のことをいう。換言すると、再遊技とは、遊技者所有の遊技用価値を用いることなくリール2(可変表示部)が変動表示可能となる遊技を意味する。本実施形態では、再遊技役が当選すると、ストップスイッチ8(導出操作手段)の操作手順(操作順序、および操作タイミングのうちの少なくとも1つ)に関わらず、入賞する。なお変形例として、再遊技役は、当選したとしても、ストップスイッチ8の操作手順によっては、入賞しない役(つまり、取りこぼしのある役)としてもよい。
S2のステップにおける内部抽選処理では、S1のステップにおけるスタートスイッチ7の検出によるゲーム開始と同時にラッチされた内部抽選用の乱数値に基づいて上記した各役への入賞を許容するかどうかを決定する処理を行う。この内部抽選処理では、それぞれの抽選結果に基づいて、メイン制御部41のRAM41cに当選フラグが設定される。
遊技状態に応じて定められた各役の入賞が発生するためには、内部抽選に当選して、当該役の当選フラグがメイン制御部41のRAM41cに設定されている必要がある。なお、これら各役の当選フラグのうち、小役および再遊技役の当選フラグは、当該フラグが設定されたゲームにおいてのみ有効とされ、次のゲームでは無効となる。
なお、スロットマシン1における「ゲーム」とは、狭義には、スタートスイッチ7が操作されてからリール2L、2C、2Rが停止するまでをいうものであるが、ゲームを行う際には、スタートスイッチ7の操作前の賭数の設定や、リール2L、2C、2Rの停止後にメダルの払い出しや遊技状態の移行も行われるので、これらの付随的な処理も広義には「ゲーム」に含まれるものとする。
[入賞役の種類など]
次に、入賞役の種類などについて説明する。図7は、入賞役の種類、入賞役の図柄組み合わせ、及び入賞役に関連する技術事項について説明するための図である。図7の入賞役欄には、入賞役の名称を示し、組合せ欄には、その入賞役が入賞となる図柄の組合せを示している。払出枚数/作動欄には、作動する状態、付与されるメダル枚数、および再遊技付与などを示す。関連情報欄には、状態の移行など、入賞役に対応する関連情報を示す。たとえば、図7のリプ10について、図柄の組合せは、「JAC3‐JAC2‐ベルa」となり、入賞時にはRT3に制御され、付与される価値は再遊技付与である。
図8は、取りこぼし出目の図柄組合せを示す図である。取りこぼし出目は、左ベル1〜4、中ベル1〜4、右ベル1〜4が当選したがJACおよびATを取りこぼした場合に導出される出目である(図10参照)。RT0、2、3中において移行出目が導出すると、RT1へ移行される。
図9は、メイン制御部41により制御される遊技状態の遷移を説明するための図である。本実施形態におけるスロットマシン1は、RT0〜3のうち、開始条件が成立してから終了条件が成立するまで対応するいずれかのRTに制御される(図9の矢印に沿って示した入賞役あるいは出目参照)。内部抽選されるリプレイの種類は、RTの種類毎に定められている(図11の丸印が抽選されるリプレイを示す)。
図10および図11は、非CB時の遊技状態毎に抽選対象役として読み出される抽選対象役の組合せを示す図である。抽選対象役の名称欄には、抽選対象役の名称を示し、入賞役の組合せ欄には、入賞役の組合せを示し、遊技状態欄には、RTの種類毎に、丸印でその抽選対象役が抽選対象であることを示し、丸印の下の数値により当選確率にかかわる判定値数を示している。リール制御欄には、抽選対象役が当選したときに実行されるリール制御について説明する。
たとえば、図11に示す7揃いリプ1については、入賞役の組合せは、リプ1、リプ6、リプ7、リプ8、リプ9である。当選する遊技状態は、RT1〜RT3であり、たとえば、RT1での当選確率は、200/65536である。リール制御については、中第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに有効ライン上に「白7」が2つ揃うテンパイ状態(以下、「7テンパイ」という。)となり、第3停止のタイミングが、7揃い出目を導出するタイミング(以下、「7揃い出目導出タイミング」という。)であれば7揃い出目を導出させる(リプ8またはリプ9を入賞させる)制御を行う。一方、第3停止のタイミングが、7揃い出目導出タイミングとは異なるタイミングである場合には、「白7」が3つ揃わずに停止する7揃いはずれ出目を導出させる(リプ8およびリプ9以外のリプを入賞させる)制御が実行される。左第1停止されたときには、遊技者の操作タイミングに関わらず、7テンパイさせることなく、有効ライン上に7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。右第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに7テンパイされ、第3停止のタイミングにかかわらず7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。
図11に示す7揃いリプ2については、入賞役の組合せは、リプ1、リプ6、リプ7、リプ8、リプ9、リプ3である。当選する遊技状態は、RT1〜RT3であり、たとえば、RT1での当選確率は、200/65536である。リール制御については、右第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに7テンパイとなり、第3停止のタイミングが、7揃い出目導出タイミングであれば7揃い出目を導出させる(リプ8またはリプ9を入賞させる)制御を行う。一方、第3停止のタイミングが、7揃い出目導出タイミングとは異なるタイミングである場合には、7揃いはずれ出目を導出させる(リプ8およびリプ9以外のリプを入賞させる)制御が実行される。左第1停止されたときには、遊技者の操作タイミングに関わらず、7テンパイさせることなく、有効ライン上に7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。中第1停止されたときには、第2停止まで行ったときに7テンパイされ、第3停止のタイミングにかかわらず7揃いはずれ出目を導出させる制御を行う。以下では、「7揃いリプ1」と「7揃いリプ2」とをまとめて「7揃いリプ」という。
[ATについて]
メイン制御部41は、所定のAT抽選契機が成立したときにアシストタイム(以下、ATという)に制御するか否かを抽選するAT抽選処理を行う。本実施形態では、AT抽選契機は、所定のAT抽選対象役が当選することにより成立する契機とする。AT抽選でAT当選したときには、サブ制御部91は、AT当選を遊技者に対して報知するAT報知演出を行った後に、メイン制御部41はATに制御するAT制御処理を行う。本実施の形態のAT抽選処理では、ATゲーム数を付与するか否か、および付与する場合にはATゲーム数を決定する処理であり、AT制御処理では、付与されているATゲーム数に応じてATに制御する。メイン制御部41は、AT抽選処理終了後に、付与されることが決定されたATゲーム数(0を含む)を示すATゲーム数コマンドをサブ制御部91に対して送信し、該サブ制御部91は、該ATゲーム数コマンドを受信して解析することにより付与されることが決定されたATゲーム数を特定することができる。AT報知処理では、AT当選したこと、または、AT当選したことにより付与されるATゲームを報知する。
サブ制御部91は、AT中においては、遊技者にとって有利となる図柄組合せを停止させるための操作手順(正解手順ともいう)を特定可能な押し順コマンドを受信したときに、遊技者にとって有利な図柄組合せを入賞ラインLN上に停止させるための押し順を特定可能なナビ演出を実行する。このため、ATに制御されることにより、遊技者は有利となる。有利な図柄組合せとは、たとえば、押し順ベル(図10の左ベル1〜3、中ベル1〜3、右ベル1〜3)の当選時では、JACをいい、図11の通+昇リプ1〜4の当選時では昇格リプをいい、通+転リプ1〜3の当選時では維持リプをいい、通+突リプ1〜3の当選時では突入リプをいい、チャンリプ1〜3の当選時ではチャンスリプをいう。チャンスリプが有利な図柄組合せとなる理由は、チャンスリプが入賞したときには、AT抽選が実行されるからである(図12の第4AT抽選条件参照)。
押し順コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドが送信されるのに対して、非AT中においては、正解手順を特定可能な押し順コマンドは送信されず、正解手順を特定不可能な押し順コマンド(たとえば、当選役に関わらず共通手順を特定可能な押し順コマンド)が送信されるか、あるいは何らの押し順コマンドも送信されない。このため、サブ制御部91は、AT中においては押し順コマンドを受信することにより、正解手順を特定可能となる一方で、非AT中においては正解手順を特定できないようになっている。
図12は、メイン制御部41がAT抽選処理で用いるAT抽選用テーブルの一例を示したものである。図12に示すように、AT抽選対象役は、チャンス1、チャンス2、イチゴ、7揃いリプである(第1AT抽選条件〜第3AT抽選条件参照)。また、第4AT抽選条件に示すように、チャンスリプが入賞した場合にもAT抽選が実行される。
たとえば、第1AT抽選条件が成立したときには、50%の確率でAT当選し、AT当選した場合には付与されるATゲーム数が「10」「50」「100」「300」となる確率はそれぞれ40%、30%、20%、10%である。他のAT抽選条件については、図12に示す通りである。
なお、第1AT抽選条件〜第3AT抽選条件で示したAT抽選対象役が当選したときにおいて、付与され得るATゲーム数は、該当選したゲームでのストップスイッチの押し順に関わらず同一である。
[デモ状態]
スロットマシン1においては、デモ状態(デモンストレーション状態)に制御されることがある。デモ状態とは、遊技者によって所定の操作が行われるまでスロットマシン1が待機している状態であり、遊技待機状態や客待ち状態ともいう。デモ状態に制御されると、サブ制御部91によってデモ演出(デモンストレーション演出)が実行される。デモ演出では、たとえば、液晶表示器51の表示領域51aにスロットマシン1の演出で登場するキャラクタやストーリーの内容、実行される演出を説明する映像などが流れる。デモ状態には周期があり、デモ演出としては、デモ状態の1周期分の期間に合わせた演出が用意されている。なお、本実施の形態におけるデモ状態は、1周期で約1分間である。このため、デモ演出の区切りは、約1分間である。また、サブ制御部91は、デモ状態に制御への制御が開始されたときにメイン制御部41から送られるデモコマンドに基づいてデモ演出を実行することができ、デモコマンドを受信して、賭数が設定されていなければデモ状態に制御してデモ演出を実行する。
本実施の形態においては、遊技者によって精算操作が行われると、デモ状態に制御される。また、前回のゲームが終了してから次のゲームが開始するまでの非遊技状態において経過した期間が所定期間(たとえば、30秒間)に達したときにデモ状態に制御される。さらに、演出設定画面が終了したときにデモ状態に制御される。
デモ状態は、1枚BETスイッチ5の操作、MAXBETスイッチ6の操作、およびメダル投入部4へのメダル投入のいずれかが遊技者によって行われて再び賭数が設定されると、解除される。
[非遊技中の操作について]
次に、スロットマシン1における、遊技が行われていない非遊技中に遊技者が実行することのできる所定の操作について説明する。ここで、遊技が行われていない非遊技中とは、リールが第3停止してからゲーム終了時処理の終了によって1ゲームが終了した後、BET処理が開始されるまでの間をいい、メイン制御部41またはサブ制御部91は非遊技中において非遊技状態に制御する。前回のゲームでリプレイ入賞が発生したときには自動で賭数が設定される。そのため、この場合、非遊技中の期間がないか、あるいは自動で賭数が設定されるまでの極短い期間が非遊技中になる。1枚BETスイッチ5の操作、MAXBETスイッチ6の操作、およびメダル投入部4へのメダル投入のいずれかが遊技者によって行われて再び賭数が設定されると非遊技状態は解除され、非遊技中ではなくなる。
図13は、非遊技中における所定の操作が有効になるタイミングを示したタイミングチャートである。非遊技中に画面操作用スイッチ205を操作することで、音量や輝度(以下、光量とも称する)といった、演出に関する設定を行うための演出設定画面を表示させることができる。また、非遊技中に演出用スイッチ56を操作することで、スロットマシン1に関する情報を閲覧するためのメニュー画面(図14(C))を表示させることができる。ここで、スロットマシン1に関する情報を閲覧することが可能となった状態であるメニュー画面が表示された状態からも、所定の操作を行うことで音量や輝度といった演出に関する設定を行うための演出設定画面を表示させることができる。
図13(A)に示すように、リールが第3停止すると画面操作用スイッチ205への操作が有効に受付けられる。ここで、図中では、便宜上、リールが第3停止したまさにそのタイミングで画面操作用スイッチ205への操作が有効になっているが、より正確には、リールの第3停止後にゲーム終了時処理が終了したタイミングで画面操作用スイッチ205への操作が有効に受付けられる。またリールが第3停止したゲームのBET処理が開始してからゲーム終了時処理が終了するまでは、画面操作用スイッチ205を操作しても、演出設定画面は表示されない。なお、画面操作用スイッチ205を演出設定画面へ移行させるための操作以外に用いてもよく、たとえば、遊技中に選択可能な複数の項目から一の項目を選択できるような演出を行うための操作手段として、画面操作用スイッチ205を用いるようにしてもよい。また、画面操作用スイッチ205への操作が有効になるタイミングを、リールの第3停止後ゲーム終了時処理が終了したタイミングとしたが、リールの第3停止以降であって、メニュー画面を表示するための操作が有効になる前であればよい。たとえば、リールの第3停止がされてから5秒経過したときに、画面操作用スイッチ205への操作を有効に受付けるようにしてもよい。
図13(B)に示すように、リールが第3停止してから(より正確には、ゲーム終了時処理が終了してから)次のゲームのためのBET処理が開始されないまま10秒経過したタイミングで、演出用スイッチ56への操作が有効に受付けられる。ここで、“操作が有効に受付けられる”とは、スイッチを操作したことに基づいて発生した検出信号がスイッチ回路96に入力され、スイッチ回路96が検出信号を受信して、サブ制御部91が、該検出信号に応じた制御を実行するに至ったことをいう。したがって、検出信号に応じた制御を実行するに至らない場合には、“操作が有効に受付けられる”とはいわない。たとえば、物理的にスイッチを操作できないようにすること、スイッチ回路96が検出信号の入力を受信しないこと、あるいは、サブ制御部91が検出信号を受け取りながらも検出信号に応じた制御を実行しないことのいずれの場合も、“操作が有効に受付けられる”に該当しない。
[演出設定画面およびメニュー画面への画面遷移]
図14を用いて演出設定画面およびメニュー画面への画面遷移を説明する。図14は、遊技終了後に画面遷移を説明するための図である。図14中の矢印は画面の遷移先を示す。矢印の付近には、左スイッチ201、決定スイッチ202、右スイッチ203、および演出用スイッチ56を図示している。これらのスイッチのうち、遊技者により操作されたスイッチにはハッチングを付している。たとえば、図14(A)の画面が表示されているときに、演出用スイッチ56が操作されると、図14(C)の画面が表示される(図14(C)の画面に遷移する)。以下“選択決定”とは、所定の項目が選択された状態で決定スイッチ202が操作されたことを意味する。
図14(A)は、デモ状態に移行したときの液晶表示器51の表示画面の例である。図14(A)に示すように、デモ状態に移行するとデモ画面が表示される。デモ画面では工夫を凝らしたデモ演出の動画が表示されるが、図14(A)においては、便宜上、そのデモ演出の表示を「デモ中」という文字で表している。ここで、デモ状態中に液晶表示器51に表示される表示画面をデモ画面ともいう。なお、デモ状態中は、動画を流すのではなく、たとえば、遊技のメーカのロゴ、広告画面、スロットマシン1が題材にしているキャラ画面などの所定の画面を単に表示させるだけでもよい。
図14(A)に示すように、デモ状態に移行すると、液晶表示器51の表示画面でデモ演出が行われるとともに、左スイッチ201、決定スイッチ202、および右スイッチ203のそれぞれに対応する画像と、「短押し→音量」というメッセージと、「長押し→輝度」というメッセージとが表示される。表示された3つのスイッチの画像のうち、決定スイッチ202に対応する中央のスイッチの画像は、左右のスイッチの画像と比較して目立つ態様で表示される。この目立つ態様は、決定スイッチ202が「短押し→音量」および「長押し→輝度」に対応する機能を担うことを意味している。したがって、図14(A)の画面が表示されているときに、決定スイッチ202を長押しすれば、輝度設定用の演出設定画面に移行する一方、短押しすれば、音量設定用の演出設定画面に移行する。なお、図面では、ハッチングで“目立つ態様”を表しているが、実際には、目立つ態様と目立たない態様との差異は、色の濃紺、模様の有無などで表現することが考えられる。ここで、単押し(「短押し」ともいう)は、比較的短い時間、具体的には所定期間(たとえば、2秒間)より短い期間の押下操作である。長押しは、単押しとは異なる態様の操作であり、比較的長い時間、具体的には所定期間(たとえば、2秒間)より長い期間の押下操作である。
また、デモ状態中は、演出用スイッチ56の態様が、演出用スイッチ56への操作が有効でないときと比べて目立つ態様にする。本実施形態においては、演出用スイッチ56を光らせることで、演出用スイッチ56への操作が有効であることを示している。なお、演出用スイッチ56への操作が有効であることを示すことができればよく、液晶表示器51に演出用スイッチ56の画像を表示させてもよい。また、画面操作用スイッチ205の態様についても目立たせる態様にしてもよい。また、デモ状態中ではなく、演出用スイッチ56および画面操作用スイッチ205への操作が有効になったタイミングで、各スイッチへの操作が有効になった旨を示す(報知)ようにしてもよい。
図14(B)は、デモ画面が表示されているときに決定スイッチ202が長押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図14(B)に示すように、図14(A)に示すデモ画面が表示されているときに演出設定の一つである音量設定を行うための操作として決定スイッチ202が長押しされたときは、液晶表示器51に音量設定用の演出設定画面が表示される。音量設定用の演出設定画面には、この画面が音量調整の設定画面である旨の情報(ここでは「音量調整」の文字)と、現在の音量を示す情報と、左スイッチ201または右スイッチ203を操作すると音量調整ができる旨の情報(ここでは、目立つ態様の左スイッチ201,右スイッチ203および目立たない態様の決定スイッチ202の画像)とが表示される。
現在の音量を示す情報としては、遊技者が設定可能な音量の段階(第2音量段階)に対応する「2」〜「14」の数字(数字が大きい方が音量が大きい)が表示される。さらに、「2」〜「14」の数字のうち、現在設定されている音量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2音量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、右スイッチ203を操作することによって強調表示を右に移動させて第2音量段階を上げることができる一方で、左スイッチ201を操作することによって強調表示を左に移動させて第2音量段階を下げることができる。また、遊技者は決定スイッチ202を操作すると、デモ画面の表示(図14(A)の画面)に戻ることができる。
図14(C)は、デモ画面が表示されているときに演出用スイッチ56が押されたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図14(C)に示すように、図14(A)に示すデモ画面が表示されているときに、遊技機に関する情報を含む複数の情報を閲覧するためのメニュー画面が表示される。メニュー画面においては、選択可能な複数の項目が表示画面に表示される。具体的には、“演出設定”、“遊技説明”、“会員登録”、“遊技履歴”、および“戻る”がある。このように、以下では、メニュー画面において選択可能な項目を「“・・・”」で示す。“演出設定”の項目が選択決定されると、音量、輝度を複数の演出設定項目の中からいずれかを選択するための画面が表示される。“遊技説明”の項目が選択決定されると、遊技機に関する情報としてスロットマシン1の遊び方などの情報が表示される。“会員登録”の項目が選択決定されると、後述する通常ユーザモードを選択するために必要な会員登録を行うための2次元コードが表示される。“遊技履歴”の項目が選択決定されると、遊技機に関する情報として、本日の開店時から現時点までの遊技履歴として、たとえばボーナス当選回数、後述するATに制御されたゲーム数等が表示される。また、“戻る”の項目が選択決定されると、一つ前の画面であるデモ画面に遷移する。
図14(D)は、メニュー画面が表示されているときに、“演出設定”の項目を選択決定したときの液晶表示器51の表示画面である。図14(D)に示すように、メニュー画面が表示されているときに、“演出設定”の項目を選択決定すると、設定することのできる複数の演出項目を含む複数の項目が液晶表示器51に表示される。具体的には“音量”、“輝度”、“楽曲”、“キャラクタ”、“モード”、“戻る”の項目が表示される。“音量”および“輝度”の項目はデモ画面が表示されているときに画面操作用スイッチ205を操作することで選択できる演出設定項目である。また、“楽曲”、“キャラクタ”、“モード”の項目は、デモ画面が表示されているときに画面操作用スイッチ205を操作することでは選択できない演出設定項目である。具体的には、“音量”の項目が選択決定されると、図14(B)に示す音量設定用の演出設定画面が表示される。“輝度”の項目が選択決定されると、後述する図14(E)に示す輝度設定用の演出設定画面が表示される。“楽曲”の項目が選択決定されると、遊技中に使用される楽曲を選択するための楽曲選択用の演出設定画面が表示される。“キャラクタ”の項目が選択決定されると、遊技中の演出に用いられるキャラクタを選択決定するためのキャラクタ選択用の演出設定画面が表示される。“モード”の項目が選択決定されると、後述するスロットマシン1において制御可能なモードを選択するためのモード選択用の演出設定画面が表示される。また、“戻る”の項目が選択決定されると、一つ前の画面であるメニュー画面(図14(C))に遷移する。
図14(E)は、演出設定画面が表示されているときに、左スイッチ201を操作した後に決定スイッチ202を操作したときの液晶表示器51の表示画面である。液晶表示器51には、輝度設定用の演出設定画面が表示され、具体的には、この画面が輝度調整の設定画面である旨の情報(ここでは「輝度調整」の文字)と、現在の輝度を示す情報と、左スイッチ201または右スイッチ203を操作すると輝度調整ができる旨の情報(ここでは、目立つ態様の左スイッチ201,右スイッチ203および目立たない態様の決定スイッチ202の画像)とが表示される。
遊技者が設定可能な輝度(光量ともいう)の段階(第2光量段階)に対応する「50%」、「75%」、および「100%」の数字(数字が大きい方が光量が大きい)が表示される。これを光量(輝度)表示ともいう。さらに、「50%」、「75%」、および「100%」の数字のうち、現在設定されている光量に対応する数字が強調表示(点滅表示、選択項目の色を変化させる表示など)される。遊技者は、所定の変更操作を行うことによって強調表示を移動させ、第2光量段階を変更することができる。たとえば、遊技者は、右スイッチ203を操作することによって強調表示を右に移動させて第2光量段階を上げることができる一方で、左スイッチ201を操作することによって強調表示を左に移動させて第2光量段階を下げることができる。また、遊技者は決定スイッチ202を操作すると、デモ画面の表示(図14(A)の画面)に戻ることができる。ここで、図14(E)に示す輝度調整用の画面には、デモ画面の表示中に決定スイッチ202を長押しすることでも遷移させることができる。
図14(A)および図14(D)に示すように、画面操作用スイッチ205への操作だけで行うことができる演出設定項目は、メニュー画面からの操作で行うことができる演出設定項目よりも少ない。そのため、遊技者が遊技中に特に変更したいと思う演出項目について、優先的に早く変更することができる。
なお、ここでは、同一操作受付手段の異なる操作方法により移行する画面は、輝度調整の設定画面や音量調整の設定画面などの調整系の設定画面である。しかし、同一操作受付手段の異なる操作方法により移行する画面は、これに限定されず、遊技履歴の蓄積(携帯端末と連動した遊技履歴の蓄積や機器単体での遊技履歴の蓄積)に関する設定画面であってもよいし、遊技の演出に関する設定画面であってもよい。
また、ここでは、異なる態様の操作が、決定スイッチ202の長押しの押下操作と単押しの押下操作であることとした。しかし、1つの操作手段の複数の異なる態様の操作であれば、これに限定されず、操作手段を所定回数、素早く押下する複数連押し(たとえば、2連押し,3連押し)であってもよいし、複数の方向(たとえば、上下左右)に操作可能な操作手段における異なる方向の操作であってもよい。
また、ここでは、上述のような操作をスロットマシン1などの遊技機における遊技に関する設定操作に適用する場合について説明した。しかし、これに限定されず、上述した情報表示装置300や呼出ランプやデータランプなどの遊技用装置における遊技用装置に関する設定操作に上述のような操作を適用するようにしてもよい。
[店側設定スイッチの状態と音量および光量との関係]
図15を参照しながら、店側設定スイッチ60の状態(すなわち設定されているチャンネル)と、音量および光量との関係を説明する。
店側設定スイッチ60のチャンネルは、「0」〜「F」の16段階に分かれている。つまり、店員が設定する音量および光量の段階(第1音量段階、第1光量段階に対応)は、16段階に分かれている。さらに、店側設定スイッチ60の各チャンネルに対して、デフォルト値(初期値)が設定されている。このデフォルト値は、演出設定画面が表示されたときに最初に強調表示(初期表示ともいう)される。なお、遊技者の画面操作用スイッチ205の操作に基づき設定された第2音量段階や第2光量段階の値をカスタム値ともいう。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」に切り替えられた場合は、音量のデフォルト値(初期表示)が「2」になり、光量のデフォルト値(初期表示)が「30%」になる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「9」に切り替えられた場合は、音量のデフォルト値(初期表示)が「14」になり、光量のデフォルト値(初期表示)が「100%」になる。遊技者は、初期表示の画面(強調表示された数字)を確認することによって、現在の音量および光量を認識することができる。
なお、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、第2音量段階および第2光量段階の設定が禁止されており、演出設定画面が表示されない。このため、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、初期表示は対応付けられていない。
店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の音量範囲が対応付けられている。なお、図15における実際の音量範囲の欄における括弧内の数字は、遊技者が設定する第2音量段階に対応する音量表示である。つまり、図14(B)の音量設定用の演出設定画面における数字に対応している。なお、実際の音量範囲の値は大きいほど、音量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「2」〜「14」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の音量は「10」〜「22」の範囲内で設定され、さらに、そのときの音量表示は「2」〜「14」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「4」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていく。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「5」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2音量段階が「2」、「3」、「4」・・・「14」と上がっていくと、それに従って実際の音量も「10」、「11」、「12」・・・「22」と上がっていく。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の音量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」に設定されたときには、実際の音量は「2」に固定され、「B」に設定されたときには、実際の音量は「4」に固定され、「C」に設定されたときには、実際の音量は「7」に固定され、「D」に設定されたときには、実際の音量は「10」に固定され、「E」に設定されたときには、実際の音量は「15」に固定され、「F」に設定されたときには、実際の音量は「22」に固定される。
また、店側設定スイッチ60のチャンネルに対しては、実際の光量範囲が対応付けられている。なお、実際の光量範囲は、遊技者が設定する第2光量段階に対応する光量表示の範囲と一致する。つまり、図14(E)の光量(輝度)設定用の演出設定画面における数字に対応している。なお、実際の光量範囲の値は大きいほど、光量が大きくなる。
たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「30%」、「65%」、「100%」となる。店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されたときには、実際の光量は「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定され、そのときの光量表示は「50%」、「75%」、「100%」となる。よって、店側設定スイッチ60のチャンネルが「0」〜「3」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「30%」、「65%」、および「100%」のいずれかに設定される。また、店側設定スイッチ60のチャンネルが「4」〜「9」の範囲内で設定されているときに、遊技者の操作によって、第2光量段階が「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定されると、それに従って実際の光量も「50%」、「75%」、および「100%」のいずれかに設定される。
店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」〜「F」の範囲内で設定されたときには、実際の光量が固定値となる。たとえば、店側設定スイッチ60のチャンネルが「A」または「B」に設定されたときには、実際の音量は「30%」に固定され、「C」または「D」に設定されたときには、実際の音量は「75%」に固定され、「E」または「F」に設定されたときには、実際の音量は「100%」に固定される。
[演出設定の初期化]
本実施の形態においては、サブ制御部91は、遊技者によって行われた音量設定や光量設定を初期化する初期化処理を実行する。初期化処理とは、遊技者による遊技者側設定スイッチ70の操作に基づき設定された第2音量段階や第2光量段階の値を、店員による店側設定スイッチ60の操作に基づき設定された第1音量段階や第1光量段階のデフォルト値に戻す処理である。
たとえば、店員による店側設定スイッチ60の操作によってチャンネルが「2」に設定されている場合(この場合、第1音量段階のデフォルト値は「4」)、音量設定が初期化されたときには、遊技者によって第2音量段階が「2」〜「14」のいずれに設定されていても、第2音量段階の設定が、デフォルト値である「4」に変更される。また、たとえば、店員による店側設定スイッチ60の操作によってチャンネルが「2」に設定されている場合(この場合、第1光量段階のデフォルト値は「65%」)、光量設定が初期化されたときには、遊技者によって第2光量段階が「30%」、「65%」、および「100%」のいずれに設定されていても、第2光量段階の設定が、デフォルト値である「65%」に変更される。
ここで、演出設定が初期化されるタイミングとしては、たとえば、クレジットおよび設定済の賭数を精算する際に遊技者が行う精算操作(たとえば、精算スイッチ10への操作)直後が考えられる。これは、精算操作されたときには、通常、遊技者が入れ替わると予想されるからである。しかし、実際には、精算操作された後でも、遊技者が入れ替わらない場合もあり、この場合には再びその遊技者が演出設定を行わなければならない。その結果、遊技者に不満を与えてしまうおそれがある。このため、遊技者によって行われた演出設定を好適に初期化することが望まれる。
そこで、本実施の形態におけるスロットマシン1は、遊技者に不満を与えることなく、遊技者によって行われた演出設定を好適に初期化できるタイミングで、演出設定を初期化する。以下、具体的に説明する。
[精算操作に基づく初期化]
図16は、精算操作に基づく初期化について説明するためのタイミングチャートである。図16に示すタイミングチャートには、遊技者によって精算操作がされたタイミングを示すラインと、メイン制御部41によって精算コマンドが出力されたタイミングを示すラインと、デモ状態に制御されたタイミングおよびその期間を示すラインと、演出設定がカスタムおよびデフォルトのいずれであるかを示すラインとが含まれる。さらに、デモ状態に制御されたタイミングおよびその期間を示すライン、および演出設定がカスタムおよびデフォルトのいずれであるかを示すラインは、それぞれ非リプレイ入賞時の場合、すなわちBETなし(賭数設定なし)の状態と、リプレイ入賞時の場合、すなわちBETあり(賭数設定あり)の状態とに分けられる。
ここで、精算コマンドは、メイン制御部41からサブ制御部91に送信されるコマンドであって、精算されたことを特定可能なコマンドであり、遊技者により精算スイッチ10が操作されたときに送信される。サブ制御部91は、メイン制御部41から精算コマンドを受信すると、デモ状態に制御してデモ演出を実行する。
図16に示すように、タイミングt1で精算操作されたときには、まだ遊技者が入れ替わらない可能性があるため、リプレイ入賞の有無にかかわらず演出設定は初期化されない。その後、タイミングt2では、メイン制御部41からサブ制御部91に精算コマンドが出力される。
非リプレイ入賞時においてはBETがないため、メイン制御部41から精算コマンドが出力されると、タイミングt3でサブ制御部91によってデモ状態に制御される。デモ状態は、再び賭数が設定されるまで制御され続ける。そして、デモ演出が3周するタイミングt6になると、演出設定の初期化が行われる。
一方、リプレイ入賞時においてはBETがあるため、メイン制御部41から精算コマンドが出力されても、タイミングt3でサブ制御部91によってデモ状態に制御されない。さらに、その後においてもBETがある限りデモ状態に制御されず、初期化も行われない。
[非遊技状態に基づく初期化]
図17は、非遊技状態に基づく初期化について説明するためのタイミングチャートである。図17に示すタイミングチャートには、単位遊技(1ゲーム)が終了したタイミングを示すラインと、デモコマンド出力されたタイミングを示すラインと、デモ状態に制御されたタイミングおよびその期間を示すラインと、演出設定がカスタムおよびデフォルトのいずれであるかを示すラインとが含まれる。さらに、デモ状態に制御されたタイミングおよびその期間を示すライン、および演出設定がカスタムおよびデフォルトのいずれであるかを示すラインは、それぞれBETなしの場合と、BETありの場合とに分けられる。なお、BETありの場合としては、遊技者による賭数設定操作によって賭数が設定されている場合と、前回ゲームでリプレイ入賞が発生したことに基づき賭数が自動設定されている場合とがある。図17に示す例は、遊技者によって賭数設定された場合、およびリプレイ入賞の発生によって自動で賭数設定された場合のいずれにおいても適用される。
図17に示すように、タイミングt1で1ゲームが終了した後、メイン制御部41によって時間が計時される。この計時は、メイン制御部41が備える図示しないRTC(real time clock)によって行われる。
BETがない場合、ゲームが終了した後、30秒間経過したタイミングt2でメイン制御部41からサブ制御部91にデモコマンドが出力される。メイン制御部41からデモコマンドが出力されると、タイミングt3でサブ制御部91によってデモ状態に制御される。デモ状態は、再び賭数が設定されるまで制御され続ける。そして、デモ演出が3周するタイミングt6になると、演出設定の初期化が行われる。
一方、BETがある場合、ゲームが終了した後、30秒間経過しても、タイミングt2でメイン制御部41からサブ制御部91にデモコマンドが出力されない。このため、タイミングt3でサブ制御部91によってデモ状態に制御されない。さらに、その後においてもBETがある限りデモ状態に制御されず、初期化も行われない。
[演出設定画面の終了に基づく初期化]
図18は、演出設定画面の終了に基づく初期化について説明するためのタイミングチャートである。図18に示すタイミングチャートには、演出設定画面の表示有無を示すラインと、デモ状態に制御されたタイミングおよびその期間を示すラインと、演出設定がカスタムおよびデフォルトのいずれであるかを示すラインとが含まれる。
図18に示すように、図14(B)に示すような演出設定画面の表示中は遊技者によって演出設定されている期間であるため、デモ状態に制御されない。タイミングt1で演出設定画面の表示が終了すると、デモ状態に制御される。そして、デモ演出が3周するタイミングt4になると、演出設定の初期化が行われる。
[AT報知について]
サブ制御部91は、AT報知処理により、AT当選したか否かを報知するAT報知を行う。AT報知処理は、AT抽選が実行されたゲームにおいて行われる。AT抽選で当選した場合は必ずAT報知をし、AT抽選で当選しなかった場合についても、所定の割合でAT抽選で当選しなかった旨を報知する。AT報知は、第3停止がされて、全てのリールが停止したタイミングで実行される。また、AT報知は、演出用スイッチ56への操作が有効に受け付けられたことを契機に実行される。本実施形態において、AT報知を実行する旨が決定している場合は、AT報知が行われた以降に画面操作用スイッチ205への操作が有効になり、画面操作用スイッチ205への操作が有効になった後にメニュー画面を表示させるための演出用スイッチ56への操作が有効になる。
図19を用いて、AT報知の演出例について説明する。図19はAT報知が実行される場合の演出画面を示す図である。AT報知を行うゲームにおいて第3停止がされたタイミングで、図19(A)に示すように、演出用スイッチ56への操作を促す演出として、液晶表示器51に「ボタンを押せ」という文字画像と、演出用スイッチ56を指で操作している映像とが表示されるとともに、演出用スイッチ56の態様が光る態様になる。
AT抽選に当選している場合は、操作促進報知がされているときに演出用スイッチ56への操作がされると、図19(B)に示すように、AT報知としてATに当選している旨を報知するため「おめでとう!AT確定」という文字画像が液晶表示器51に表示される。AT抽選に当選していない場合は、操作促進報知がされているときに演出用スイッチ56への操作がされると、図19(C)に示すように、AT報知としてATに当選していない旨を報知するため「残念」という文字画像が液晶表示器51に表示される。
ここで、第3停止後において、演出用スイッチ56は、AT報知を開始させるためにも、メニュー画面を表示させるためにも用いられる。AT報知を開始させるために演出用スイッチ56を用いる場合は、全てのリールが停止したタイミングで演出用スイッチ56への操作が有効になる。これに対して、メニュー画面を表示させるために演出用スイッチ56を用いる場合は、ゲーム終了時処理が終了し、BET処理が開始されずに10秒経過したタイミングで演出用スイッチ56への操作が有効になる。つまり、第3停止後に演出用スイッチ56を用いたAT報知を行う場合と、第3停止後に演出用スイッチ56を用いたAT報知を行わない場合とで演出用スイッチ56への操作が有効になるタイミングが異なる。
[モードについて]
スロットマシン1が制御可能なモードには、通常ユーザモードと、簡単ユーザモードと、ノーマルモードとを含む。これらのモードは、メニュー画面で“演出設定”の項目を選択決定した後に(図14(D)参照)、“モード”の項目を選択決定した場合に表示されるモード選択画面から選択できる。
通常ユーザモードとは、インターネット網を介してスロットマシン1と接続されている管理サーバ(図示は省略)にて予め発行されたパスワード(以下、適切なパスワードという。)が遊技者により入力されることにより制御されるモードである。通常ユーザモードは、以前の遊技履歴、遊技者がゲーム内で仮想的に保有するキャラのレベル、および演出設定(ストーリーの段階も含まれる)などを引き継いで遊技を行うことが可能なモードである。通常ユーザモードでの遊技により、スロットマシン1の遊技ばかりではなく、キャラを成長させる楽しみを遊技者に抱かせることができる。通常ユーザモードは、モード選択画面から通常ユーザモードを決定した後に、適正なパスワードを入力することにより開始される。通常ユーザモードは、通常ユーザモード中にモード選択画面から“ユーザモード終了”という項目が決定されると、終了する。通常ユーザモードを終了させたときには、2次元コード(図22(c)参照)が表示される。また、管理サーバにパスワードを発行させるためには、会員登録(図14(C)参照)しておく必要がある。
簡単ユーザモードは、遊技履歴を蓄積することができるモードである。簡単ユーザモードは、通常ユーザモードのように、以前の遊技履歴を引き継いで遊技を行うことはできないモードである。簡単ユーザモードは、モード選択画面から“簡単スタート”の項目が決定されることにより開始される。簡単ユーザモードは、モード選択画面で“ユーザモード終了”の項目が決定されると、終了する。簡単ユーザモードを終了させたときには、2次元コード(図22(b)参照)が表示される。簡単ユーザモードは、パスワードを入力せずに、遊技履歴を蓄積することができるモードであることから、遊技者の処理負担を軽減させることができる。
ノーマルモードは、通常ユーザモードおよび簡単ユーザモードのうちいずれでもないモードである。つまり、通常ユーザモードおよび簡単ユーザモードのいずれにも制御されていない場合に制御されているモードである。より具体的には、“ユーザモード終了”の項目が決定されたときに移行するモードである。
以下では、通常ユーザモードおよび簡単ユーザモードをまとめて「ユーザモード」という。ユーザモードでは、所定の経験値付与条件が成立したときに、キャラの経験値(本実施形態では、10)が付与される。所定の経験値付与条件は、図24のS60において7揃いリプが当選し、S64での経験値決定処理により経験値付与が決定されることにより成立する条件である。付与された経験値が所定値(本実施形態では、100)に到達したときに、キャラのレベルが加算される。一方、ノーマルモードでは、キャラ、およびキャラの経験値などの概念はなく、7揃いリプが当選しても、経験値決定処理は実行されない。
遊技者の操作により、簡単ユーザモードへの制御が決定されたときには、簡単ユーザモードへ制御されていることを示す簡単ユーザモードフラグがRAM91cに格納される。遊技者の操作により、簡単ユーザモードへの制御が終了したときに、格納されていた簡単ユーザモードフラグは消去される。
遊技者の操作により、通常ユーザモードへの制御が決定されたときには、通常ユーザモードへ制御されていることを示す通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納される。遊技者の操作により、通常ユーザモードへの制御が終了したときに、格納されていた通常ユーザモードフラグは消去される。
ノーマルモードに制御されているときには、ユーザモードを示すフラグはRAM91cに格納されない。
サブ制御部91は、RAM91c内のフラグの有無、RAM91cフラグが格納されている場合には、フラグの種別(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモードフラグのいずれか)を特定することにより、制御されているモード(通常ユーザモード、簡単ユーザモード、ノーマルモードのいずれか)を特定可能である。たとえば、RAM91c内に簡単ユーザモードフラグおよび通常ユーザモードフラグのいずれも格納されていない場合には、サブ制御部91は、ノーマルモードに制御されていると判断する。RAM91c内に簡単ユーザモードフラグが格納されている場合には、サブ制御部91は、簡単ユーザモードに制御されていると判断する。RAM91c内に通常ユーザモードフラグが格納されている場合には、サブ制御部91は、通常ユーザモードに制御されていると判断する。
[RAM91c内のデータベースについて]
次に、RAM91c内の遊技履歴データベースについて説明する。以下では、データベースを「DB」という場合もある。図20を用いて、RAM91c内の遊技履歴データベースについて説明する。図20は遊技履歴データベースの一例を示したものである。遊技履歴データベースは、遊技履歴更新期間での、消化ゲーム数、AT回数、遊技者がゲーム内で仮想的に保有するキャラのレベル、付与された経験値、ミッション達成回数等から構成される。遊技履歴更新期間とは、ユーザモードが開始された時から終了する時までの期間である。AT回数とは、ATに制御された回数である。ミッション達成回数とは、図24のS78などで説明するミッションが達成された回数である。本実施形態のミッションは、7揃いリプが当選したゲームにおいて、7揃い出目を導出させることである。
遊技履歴更新期間内で、1ゲーム消化するごとに、遊技履歴データベースのゲーム数は1ずつ増加更新される。遊技履歴更新期間内で、ATに制御される毎に、遊技履歴データベースのAT回数は増加更新される。遊技履歴更新期間内で、キャラクタのレベルが加算される毎に、遊技履歴データベースのレベルは増加更新される。遊技履歴更新期間内で、経験値を獲得する毎に、遊技履歴データベースの経験値は増加更新される。遊技履歴更新期間内で、ミッションを達成する毎に、遊技履歴データベースのミッション達成回数は増加更新される。また、これらの増加更新は、遊技履歴更新期間が終了するときに、まとめて更新するようにしてもよい。
[記憶部220のデータベースについて]
次に、管理サーバの記憶部220のデータベースについて説明する。本実施形態では、記憶部220のデータベースは、遊技者データベース、遊技履歴データベース、発生情報データベースを含む。図21を用いて、本実施形態のデータベースを説明する。図21(a)、(b)はそれぞれ、遊技者データベース、遊技履歴データベースの一例を示したものである。
図21(a)に示すように、遊技者データベースには、遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、現在のステータス(待機中/遊技中)、パスワード(最後に発行されたもの)、総ゲーム数、総AT回数、キャラの現在のレベル、遊技者が獲得した経験値、ミッション達成回数などが遊技者別(端末識別情報別)に登録されている。なお、遊技者情報には、このほかにも、図示はしないが、遊技者名(登録ネーム)、性別、生年月日、都道府県等の遊技者の個人情報(会員情報)も含まれている。遊技者データベースには、端末識別情報から特定される遊技者の通算の遊技履歴が記憶される。
図21(b)に示すように、遊技履歴データベースには、遊技を行った遊技者の所有する携帯端末を識別可能な端末識別情報(SIMデータ)、遊技日時、当該遊技開始時にスロットマシン1に入力されたパスワード、当該遊技の遊技終了時にスロットマシン1にてランダムに取得された遊技乱数、当該遊技でのゲーム数、当該遊技でのAT回数、当該遊技の終了時のレベル値、当該遊技の終了時の経験値、当該遊技終了時のミッション達成回数等からなる遊技履歴情報が登録されている。遊技者データベースには、端末識別情報から特定される遊技者の当日(つまり、遊技日時)での遊技履歴が記憶される。
[2次元コードについて]
次に、図22を用いて2次元コードについて説明する。図22(a)は、会員登録するための2次元コードである。遊技者により、メニュー画面(図14(C)参照)にて“会員登録”が決定されると、サブCPU91aは、管理サーバの会員登録ページの所在を示すURLが特定される2次元コード(図22(a)参照)を生成して、液晶表示器51に表示させる。遊技者は、携帯端末にて、この2次元コードを読み取ることにより、簡単に管理サーバの会員登録ページにアクセスできる。
図22(b)は、簡単ユーザモードが終了したときに表示される簡単ユーザモード用2次元コードを示したものである。簡単ユーザモード用2次元コードは、管理サーバ上の簡単更新ページの所在を示すURL(簡単更新用URL)と、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技履歴更新データとをそれぞれ示す情報が含まれる。遊技履歴更新データは、総ゲーム数、AT回数、キャラのレベル、付与された経験値、演出設定、ミッション達成回数などを含む。
図22(c)は、通常ユーザモードが終了したときに表示される通常ユーザモード用2次元コードを示したものである。通常ユーザモード用2次元コードは、管理サーバ上の通常更新ページの所在を示すURL(通常更新用URL)と、ゲーム開始時に入力されたパスワードと、2次元コード作成毎に取得されるランダムな値である遊技乱数(本実施形態では、32ビットの乱数)と、遊技履歴更新データとをそれぞれ示す情報が含まれる。遊技履歴更新データは、簡単ユーザモード用2次元コードの遊技履歴更新データと同一であり、総ゲーム数、AT回数、キャラのレベル、付与された経験値、演出設定、ミッション達成回数などを含む。
図23は、携帯端末の表示部140に表示される画面の一例である。遊技者がゲームを開始(遊技履歴更新期間の開始)するときには、遊技者は所定の操作(たとえば、管理サーバが管理するサイトに接続させる操作)をすることにより、図23(A)に示されるようなメニュー画面を携帯端末の表示部140に表示させる。このメニュー画面は、管理サーバが管理するサイトであり、遊技者に提供され得る項目のメニューが表示される。具体的には、パスワード発行、履歴表示、達成ミッションの表示、カスタム設定、ゲームの実行、アバターの設定、ショップでのコンテンツ等の購入、掲示板の閲覧及び投稿等を行なうための各リンクが表示される。遊技者により、所望のリンクが選択されると、遊技者により、パスワード発行が選択されたときには、携帯端末から管理サーバに対してパスワード発行要求が送信される。
管理サーバの制御部は、当該要求の送信元の携帯端末の端末識別情報(SIMデータ)が、遊技者データベース(図21(a)参照)に既に登録されているか否かを判定する。当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みでない場合、管理サーバの制御部は、パスワードの発行が不可である旨を、当該端末識別情報で示される携帯端末に送信する。その後、管理サーバの制御部は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
一方、当該端末識別情報が遊技者データベースに登録済みである場合、管理サーバの制御部は、当該遊技者に対応する遊技者情報及び遊技履歴情報に基づいて、レベル、機種情報等の情報を取得し、取得した各情報に基づいて、4ケタの記号からなるパスワードを生成し、生成したパスワードを当該端末識別情報で示される携帯端末に送信する。図23(B)は、図23(A)での「1.パスワード発行」が決定されたときに携帯端末で表示される適切なパスワードの一例を示したものである。パスワードのケタ数は、4ケタに限らず、他のケタ数としてもよい。
管理サーバの制御部は、生成したパスワードを、前回発行パスワードとして、当該遊技者に対応する遊技者情報に格納すると共に、図21(a)の遊技者データベースのステータスを遊技中に更新する。その後、管理サーバの制御部は、実行する処理をこの処理の呼出元の処理に戻す。
図23(C)は、「2.履歴表示」が決定されたときに表示される画面である。図23(C)の例では、遊技者Aが遊技した日付が表示されている。図23(F)は、遊技履歴情報に基づいた画面の一例を示したものである。図23(D)は、携帯端末で二次元コードを読み取っている際の表示部140の表示画面の例を示す図である。このように、オートフォーカスにより焦点が合った状態で、表示画面内の枠内に所定の大きさで、撮影された二次元コードが表示されている状態で、二次元コードの画像が携帯端末に取り込まれる。図23(E)は、携帯端末の表示部140に、二次元コードの解析結果としてのURLが表示されている様子を示す図である。このように、管理サーバの所定のウェブページの所在を示すURLが表示部140に表示される。図23(A)に示す2次元コードが、簡単ユーザモード用2次元コードまたは通常ユーザモード用2次元コードである場合において、図23(E)に示すURLにアクセスすると、図23(F)に示すように今回の遊技の履歴が表示される。
[演出関連処理について]
次に、図24を用いてユーザモードに制御されているときに実行される演出関連処理について説明する。演出関連処理は、サブ制御部91が内部当選コマンドを受信したときに実行する処理である。内部当選コマンドは、内部抽選の結果に応じて当選した抽選対象役が属するグループを特定可能なコマンドである。内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されてゲームが開始されたときに送信される。サブ制御部91は、内部当選コマンドを受信することにより、スタートスイッチ7の操作、および当選した抽選対象役が属するグループを特定可能である。また、内部当選コマンドは、スタートスイッチ7が操作されたときに送信されるので、内部当選コマンドを受信することでスタートスイッチ7が操作されたことを特定可能である。
S60において、サブ制御部91は、受信した内部当選コマンドを解析することにより、7揃いリプが当選しているか否かを判断する。S60において、7揃いリプが当選していると判断されると(S60のYES)、S64に進む。一方、S60において、7揃いリプが当選していないと判断されると(S60のNO)、演出関連処理は終了する。図12に示すように、7揃いリプ当選時(第3AT抽選条件成立時)のAT当選確率は、100%である。
S64において経験値決定処理が実行される。経験値決定処理とは、乱数抽選などにより所定の経験値(本実施形態では、10)を付与するか否かを決定する処理である。経験値決定処理では、たとえば、50%の確率で経験値を付与することを決定し、50%の確率で経験値を付与しないことを決定する。
S66において、S64の経験値決定処理により経験値が付与されることが決定されたか否かが判断される。S66において経験値が付与されることが決定されたと判断した場合には(S66のYES)、S72に進む。一方、S66において経験値が付与されないことが決定されたと判断した場合には(S66のNO)、S70に進む。
S72においては、7揃い押し順が報知される。ここで、7揃い押し順とは、7揃いリプが当選したゲームで7揃い出目を導出させる押し順である。たとえば、7揃いリプ1が当選したゲームでの7揃い押し順は、中第1停止である(図11の7揃いリプ1のリール制御欄参照)。また、7揃いリプ2が当選したゲームでの7揃い押し順は、右第1停止である(図11の7揃いリプ2のリール制御欄参照)。
なお、S60の処理が実行された時からS72の処理が実行された時までの時間は極めて短い時間である。したがって、遊技者は、S60の7揃いリプが当選したタイミング(つまりレバーオン操作されたタイミング)と同時に、S72の7揃い押し順が報知されると認識する。
S74において、表示結果が導出されるまで(つまり、3個のリール全てが停止するまで)待機する(S74のNO)。表示結果が導出されたと判断された場合(S74でYES)には、S76に進む。S76において、7揃い出目が導出されたか否かが判断される。サブ制御部91は、メイン制御部41から送信された入賞判定コマンドを受信し、該入賞判定コマンドを解析することにより、7揃い出目が導出されたか否かを判断する。入賞判定コマンドは、入賞ラインLNに揃った図柄の組み合わせ、入賞の有無、並びに入賞の種類、入賞時のメダルの払出枚数を特定可能なコマンドであり、全リールが停止して入賞判定が行われた後に送信される。
S76において、7揃い出目が導出されたと判断されたときには(S76のYES)、S78に進む。一方、S76において、7揃い出目が導出されなかったと判断されたときには(S76のNO)、S79に進む。なお、S76でNOと判断される場合というのは、報知された7揃い押し順とは異なる押し順で操作された場合と、報知された7揃い押し順での操作ではあるが7揃い出目導出タイミングとは異なるタイミングでストップスイッチが操作された場合とがある。
S78では、ミッション達成報知済みフラグがセット(RAM91cに格納されている)か否かが判断される。ミッション達成報知済みフラグとは、後述するS80のミッション達成報知が通常ユーザモード制御時に1回実行されたこと(実行済みであること)を特定可能なフラグである。S78においてミッション達成報知済みフラグがセットされていると判断されると(S78のYES)、S79に進む。S78においてミッション達成報知済みフラグがセットされていないと判断されると(S78のNO)、S80に進む。
S80においては、ミッション達成報知およびAT当選報知の双方が実行される。ミッション達成報知は、「7揃い出目を導出させるというミッション」が達成されたことを報知するとともに、経験値が付与されたことも報知するものである。具体的には、ミッション達成報知は「7揃い成功!経験値GET!」というメッセージを液晶表示器51に表示させるものである。AT当選報知とは、ATに当選したことを特定可能な情報を報知することである。たとえば、AT当選報知は、液晶表示器51に「AT当選おめでとう!」といったメッセージを表示することである。また、AT当選報知は、付与されたATゲーム数も報知するようにしてもよい。S80の処理が終了すると、S82の処理に進む。
S82においては、通常ユーザモードに制御されているか否かが判断される。該判断は、通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納されているか否かにより実行される。つまり、S82において、通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納されていると判断されたときには、通常ユーザモードに制御されていると判断する(S82のYES)。一方、S82において、通常ユーザモードフラグがRAM91cに格納されていない(つまり、簡単ユーザモードフラグが格納されている)と判断されたときには、通常ユーザモードに制御されていないと判断する(S82のNO)。S82でYESと判断されたときには、S84に進み、S82でNOと判断されたときには、演出関連処理を終了させる。
S84においては、ミッション達成報知済みフラグがRAM91cに格納される。ミッション達成報知済みフラグは、S82で制御されていると判断された通常ユーザモードが終了したときに、消去される。
S79においては、AT当選報知を実行する一方、ミッション達成報知を実行しない。S79の処理が終了すると、演出関連処理は終了する。
S70においては、7揃い押し順とは異なる押し順を報知する。「7揃い押し順とは異なる押し順」とは、たとえば、7揃いリプ1が当選したゲームでの「7揃い押し順とは異なる押し順」は、中第1停止以外の押し順(たとえば、左第1停止または右第1停止)である。また、7揃いリプ2が当選したゲームでの「7揃い押し順とは異なる押し順」は、右第1停止以外の押し順(たとえば、左第1停止または中第1停止)である。S70の処理が終了すると、S71において、キャラ演出が実行される。ここで、キャラ演出とは、AT当選報知とは異なる演出である。キャラ演出は、所定のキャラA(図26(E)参照)が表示されることにより、AT当選した旨を報知する演出である。キャラ演出は、S70の手順が報知されたゲーム内の所定タイミングで実行される。たとえば、所定タイミングとは、該ゲームにおいて表示結果が導出されたタイミングである。キャラ演出が実行されると演出関連処理は終了する。
S79においては、ミッション達成報知は実行されていないが、経験値は付与される。つまり、経験値の付与が決定されたときには(S66のYES)、7揃い出目が導出されたか否かに関わらず(S76でYESかNOかに関わらず)、経験値は付与される。なお、変形例として、経験値の付与が決定され、かつ7揃い出目が導出されたときに、該経験値を付与するが、経験値の付与が決定されたが7揃い出目が導出されなかったときには、該経験値を付与しないようにしてもよい。
また、図24のS66〜S84の説明からも明らかなように、経験値を付与するか否かを判断する第1判断処理と、AT当選した旨を報知する態様として、「S79およびS80で説明したAT当選報知」と「S70で説明したキャラ演出」とのうちいずれを実行するか否かを判断する第2判断処理とを兼用している(双方の処理ともにS66)。このように、第1判断処理と第2判断処理とを別個にするスロットマシンと比較して、本実施形態のスロットマシンは、処理数を削減できる。
また、S64の経験値決定処理において、経験値が付与されることが決定されたときには、ミッション達成報知が実行されるか否かに関わらず、所定タイミングで該経験値は付与される(図20の遊技履歴データベースに格納される)。
図24では、ユーザモードに制御されているときにおいて、7揃いリプが当選したゲームでの演出関連処理について説明した。ノーマルモードに制御されているときにおいて、7揃いリプが当選したゲームでは、ノーマルモードでは経験値の概念がないため第1判断処理は実行されずに、第2判断処理(AT当選した旨を報知する態様を決定する処理)が実行される。該第2判断処理により、「AT当選報知を実行する」と判断されたときには、7揃いリプが当選したゲームの所定タイミング(たとえば、該ゲームを開始させるためのレバーオン操作タイミング)にAT当選報知を実行する。また、第2判断処理により、「キャラ演出を実行する」と判断されたときには、キャラ演出が実行される。
また、第2判断処理を実行しないようにしてもよい。この場合には、7揃いリプが当選したときには、該当選したゲームの所定タイミング(たとえば、該ゲームを開始させるためのレバーオン操作タイミング)に必ずAT当選報知を実行するようにしてもよい。
S71のキャラ演出が実行されたとき、または、S79およびS80のAT当選報知が実行されたときにおいて、該実行されたゲームの次のゲームからATに制御される。
[ミッション達成報知のタイミングチャートについて]
次に、図25を用いて、ミッション達成報知(図24のS80参照)のタイミングチャートについて説明する。図25(A)は、簡単ユーザモードに制御されているときにおけるミッション達成報知のタイミングチャートを示したものである。図25(B)は、通常ユーザモードに制御されているときにおけるミッション達成報知のタイミングチャートを示したものである。
図25(A−1)のONは、簡単ユーザモードに制御されていることを示し、OFFはノーマルモードに制御されている(簡単ユーザモードに制御されていない)ことを示す。図25(A−2)のONは、7揃いリプが当選したゲームで7揃い出目が導出されたことを示し、OFFは、該7揃い出目が導出されなかったことを示す。図25(A−3)のONは、ミッション達成報知(S80参照)が実行されたことを示し、OFFは、ミッション達成報知が実行されなかったことを示す。
図25(A)に示すように、簡単ユーザモードに制御されている期間(タイミングTa2〜Ta6)では、7揃い出目が導出される度にミッション達成報知を実行する制御を行う(タイミングTa3〜Ta5参照)。この制御については、図24で説明した以下の制御に基づく。ミッション達成報知が実行されたときにおいて(図24のS80)、簡単ユーザモードに制御されているときには(S82でNO)、ミッション達成報知済みフラグがセットされない(S84の処理が実行されない)。以後のゲームで7揃い出目が導出されたときにおいて(S76でYES)、ミッション達成報知済みフラグが設定されていないときには(S78でNO)、ミッション達成報知を実行する(S80)。このように、簡単ユーザモードに制御されているときにはミッション達成報知済みフラグがセットされないことから、7揃い出目が導出される度にミッション達成報知を実行する。
図25(B)に示すように、通常ユーザモードに制御されている期間(タイミングTb2〜Tb6)では、最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行する(タイミングTb3参照)一方、2回目以降に7揃い出目が導出されてもミッション達成報知を実行しない(タイミングTb4、Tb5参照)。この制御については、図24で説明した以下の制御に基づく。ミッション達成報知が1回実行されたときにおいて(図24のS80)、通常ユーザモードに制御されているときには(S82でYES)、ミッション達成報知済みフラグが設定される(S84)。以後のゲームで7揃い出目が導出されても(S76でYES)、ミッション達成報知済みフラグが設定されているときには(S78でYES)、ミッション達成報知は実行されない(S79)。このように、通常ユーザモードに制御されているときには、最初に(1回目に)ミッション達成報知が実行されたときには、ミッション達成報知フラグが設定されることから、最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行する。
なお、図25(A−3)のタイミングTa1、図25(B−3)のタイミングTb1に示すように、ノーマルモードに制御されているときには、7揃い出目が導出されても、ミッション達成報知は実行されない。
[ミッション達成報知の流れについて]
次に、図26を用いて、ユーザモードに制御されているときのミッション達成報知の流れについて説明する。図26(A)に示すように、ユーザモード制御時に、7揃いリプが当選したとする(図24のS60のYES)。図26(B)、(C)の流れは、経験値決定処理(S64)により経験値を付与することが決定された場合(S66のYES)のものである。
図26(B)に示すように、経験値を付与することが決定された場合には、7揃い押し順が報知される(S72)。該報知がされた押し順であり、かつ7揃い出目導出タイミングで操作されたときには、図26(C)に示すように、7揃い出目が導出される(S76のYES)。これとともに、サブ制御部91は、AT当選報知およびミッション達成報知の双方を実行する。図26(C)の例では、AT当選報知とは、「AT当選おめでとう」という文字を表示することであり、ミッション達成報知とは、「7揃い成功!経験値GET」という文字を表示することである。なお、図26(C)の演出画面は、ミッション達成報知済みフラグがセットされていない場合の画面である。ミッション達成報知済みフラグがセットされている場合の図26(C)の演出画面は、S79に示すように、AT当選報知のみが実行され(「AT当選おめでとう」という文字のみが表示され)、ミッション達成報知は実行されない(「7揃い成功!経験値GET」という文字は表示されない)。
一方、図26(D)、(E)の流れは、経験値決定処理(S64)により経験値を付与しないことが決定された場合(S66のNO)のものである。図26(D)に示すように、経験値を付与しないことが決定された場合には、7揃い押し順は報知されず7揃い押し順とは異なる押し順(たとえば、左第1停止)が報知される(S70)。ここで、「7揃いリプが当選したゲームで、中第1停止または右第1停止で操作したときは、7揃いが導出されること」を知っている遊技者が、図26(E)に示すように、報知された左第1停止を無視して、7揃い押し順(たとえば、中第1停止)、かつ7揃い出目導出タイミングで操作した場合には、7揃い出目は導出される。しかしながら、経験値が付与されないことが決定された場合には(S66のNO)、S80の処理が実行されないことから、7揃い出目が導出されても、ミッション達成報知は実行されない。なお、S71に示すように、図26(E)の例では、キャラAが表示されるキャラ演出が実行される。
なお、S70に示すように、7揃い押し順とは異なる押し順(左第1停止)が報知されたときにおいて、該報知された押し順通りに左第1停止操作で操作されたときには、7揃い出目は導出されずに、7揃いはずれ出目が導出される(図11の7揃いリプのリール制御欄参照)。この場合にも、図26(E)に示すように、ミッション達成報知は実行されず、キャラ演出が実行される。
[主な効果]
次に、本実施形態により得られる主な効果を説明する。
(1) 図13に示すように、スロットマシン1に関する情報を閲覧するためのメニュー画面を表示させる演出用スイッチ56への操作が有効になる前に、演出に関する設定を行うための画面操作用スイッチ205への操作が有効になるため、スロットマシン1に関する情報を閲覧する前に音量設定(調整)等の演出に関する設定を行うことができる。そのため、遊技者に演出設定ができる状態を待つという煩わしさを感じさせることを防止することができる。
(2) 図14(B)および図14(D)に示すように、画面操作用スイッチ205への操作だけで演出設定を行うこともできるし、スロットマシン1に関する情報を閲覧することが可能となった状態であるメニュー画面が表示された状態からも、所定の操作を行うことで演出設定できる。そのため、演出設定を行うことができる機会を増やすことができる。
(3) AT報知において演出用スイッチ56を用いる場合は、第3停止され全てのリールが停止したタイミングで演出用スイッチ56への操作が有効になる。これに対して、メニュー画面を表示させるために演出用スイッチ56を用いる場合は、ゲーム終了時処理が終了し、BET処理が開始されずに10秒経過したタイミングで演出用スイッチ56への操作が有効になる。つまり、第3停止後に演出用スイッチ56を用いたAT報知を行う場合と、第3停止後に演出用スイッチ56を用いたAT報知を行わない場合とで演出用スイッチ56への操作が有効になるタイミングが異なる。そのため、演出用スイッチ56への操作が有効になるタイミングに基づいて、所定の演出が実行されるのか、メニュー画面が表示されるのかを遊技者が判断することができ、演出用スイッチ56への操作を行ったときに異なる事項が起こる場合であっても、遊技者を困惑させることがない。
(4) 図14に示すように、決定スイッチ202が長押しされると、輝度設定をすることが可能な輝度設定用の演出設定画面が表示され、決定スイッチ202が単押しされると、音量設定をすることが可能な音量設定用の演出設定画面が表示される。このため、図14(D)に示すような、音量設定または輝度設定を選択するような画面でいずれかを選択しなくても、輝度設定用の演出設定画面または音量設定用の演出設定画面が表示される。その結果、設定項目を選択する手間を削減することができる。
(5) 輝度設定用の演出設定画面または音量設定用の演出設定画面を表示させるための単押し操作および長押し操作は、いずれにも単純な操作であり、操作し分けやすい。
(6) 図14(A)に示すように、単押し操作および長押し操作のうち、どちらの操作を実行すれば音量設定ができるのか、または輝度設定ができるのかが液晶表示器51に表示されるため、遊技者はいずれの操作を実行すればよいかを容易に判断できる。
(7) 図16に示すように、遊技者によって精算操作が行われたタイミングt1では音量設定を含む演出設定の初期化が行われずに、精算コマンドが出力されてからデモ状態が3周(約3分間)経過後のタイミングt6で初期化が行われる。このため、精算操作後に遊技者が入れ替わらない場合であっても、精算コマンドが出力されてからデモ状態が3周(約3分間)経過するまでは演出設定を維持することができ、精算操作を行った遊技者に不満を与えることがない。
(8) 図16および図17に示すように、遊技者によって精算操作が行われて精算コマンドが出力されてから初期化されるまでの期間は、遊技が終了した以降の初期化されるまでの期間と同じである。より具体的には、遊技者によって精算操作が行われたときには、精算コマンドが出力されてからデモ状態に制御され、そのデモ状態が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化される。一方、遊技が終了したときにデモ状態に制御されたときには、そのデモ状態が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化される。このように、遊技者によって精算操作されてデモ状態に制御されたとき、非遊技状態でデモ状態に制御されたときのいずれであっても、デモ状態が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化される。このため、精算操作を行った遊技者に不満を与えることがない。
(9) 図16に示すように、リプレイ入賞が発生しているときには、遊技者によって精算操作が行われてもデモ状態に制御されない。その結果、タイミングt6になっても音量設定を含む演出設定の初期化が行われない。このため、リプレイ入賞が発生しているときのように精算操作後に遊技者が入れ替わらない可能性がある場合には、演出設定を維持することができる。一方、リプレイ入賞が発生していないときには、遊技者によって精算操作が行われてデモ状態が3周(約3分間)経過したタイミングt6で初期化が行われる。このため、リプレイ入賞が発生していないときのように精算操作後に遊技者が入れ替わる可能性がある場合には、初期化を行うことができる。このように、遊技者によって行われた演出設定を好適に初期化することができる。
(10) 図16に示すように、リプレイ入賞が発生しているときのように精算操作後に遊技者が入れ替わらない可能性がある場合には、遊技者によって精算操作が行われてタイミングt5になった以降であっても演出設定が維持されるため、遊技者は、再び演出設定を行うことなく遊技を続けることができる。
(11) 本実施形態においては、初期化が行われたときには、遊技者によって行われた演出設定が、遊技店の店員によって行われた演出設定に変更される。より具体的には、初期化によって、遊技者による遊技者側設定スイッチ70の操作に基づき設定された第2音量段階や第2光量段階の値が、店員による店側設定スイッチ60の操作に基づき設定された第1音量段階や第1光量段階のデフォルト値に戻される。このため、初期化が行われたときには、店員が所望する通りに演出に関する設定を行うことができる。
(12) 本実施形態においては、店員による店側設定スイッチ60の操作によって演出設定が行われたときには、遊技者によって行われた演出設定が、遊技店の店員によって行われた演出設定に変更される。より具体的には、店員による店側設定スイッチ60の操作によって演出設定が行われたときには、遊技者による遊技者側設定スイッチ70の操作に基づき設定された第2音量段階や第2光量段階の値が、店員による店側設定スイッチ60の操作に基づき設定された第1音量段階や第1光量段階のデフォルト値に戻される。このため、店員による店側設定スイッチ60の操作によって演出設定が行われたときには、店員が所望する通りに演出に関する設定を行うことができる。
(13) 図18に示すように、演出設定画面において演出設定している期間ではデモ状態に制御されることがなく、演出設定画面の表示が終了してデモ状態に制御され、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化される。このため、演出設定している間に演出設定が初期化されてしまうことがなく、遊技者に不満を与えることがない。
(14) 図17に示すように、BETがある場合、非遊技状態になってから30秒間経過してもデモ状態に制御されない。その結果、タイミングt6になっても演出設定の初期化が行われない。このため、BETがあるときのように遊技者が入れ替わらない可能性がある場合には、演出設定を維持することができる。一方、BETがない場合、非遊技状態になってから30秒間経過した以降のタイミングt3でデモ状態に制御されるとともに、デモ状態が3周(約3分間)経過したタイミングt6で初期化が行われる。このため、BETがないときのように遊技者が入れ替わる可能性がある場合には、初期化を行うことができる。このように、遊技者によって行われた演出設定を好適に初期化することができる。
(15) ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、デモ表示中に演出用スイッチ56を操作した後、画面操作用スイッチ205の決定スイッチ202、左スイッチ201等の複数のスイッチを組合わせて操作することで選択されるモードである。つまり、一のスイッチだけを操作するだけでは開始されない。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(16) 図24のS84に示すように、通常ユーザモードにおいて、ミッション達成報知が、1回実行されたときには、ミッション達成報知済みフラグがセットされる。ミッション達成報知済みフラグは、通常ユーザモードが終了したときに消去される。ミッションン達成報知済みフラグがセットされている間は、ミッション達成報知は実行されない(図24のS78、S79参照)。したがって、「7揃い出目が複数回導出されても、該7揃い出目が導出される度にミッション達成報知を実行しない」制御を確実に実行することができる。
(17) ユーザモード中は、図26(B)、(C)に示すように7揃い押し順が報知されたときにおいて、7揃い出目が導出されたときには、ミッション達成報知が実行される。一方、図26(D)、(E)に示すように7揃い押し順が報知されなかったときには、7揃い出目が導出されても、ミッション達成報知は実行されない。したがって、7揃い押し順が報知されなかったにもかかわらず、ミッション達成報知、つまり不自然な演出が実行されてしまうことを防止できる。さらに、ユーザモード中において、7揃い押し順の報知の有無と、ミッション達成報知の実行有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(18) メイン制御部41は、図12のAT抽選用テーブルを用いてAT抽選を実行する。サブ制御部91は、AT当選報知を実行するか否かを決定する(図24のS72)。サブ制御部91は、AT当選報知を実行することを決定し(図24のS72のYES)、かつ7揃い出目が導出されたときには(S76のYES)、AT当選報知を実行する。
したがって、ユーザモード中において、付与されるATゲーム数と、AT当選報知の実行の有無と、7揃い出目の導出の有無とをリンクさせることができるので、遊技の興趣を向上させることができる。
(19) また、第1AT抽選条件〜第3AT抽選条件で示したAT抽選対象役が当選したときにおいて、付与され得るATゲーム数は、該当選したゲームでのストップスイッチの押し順に関わらず同一である。したがって、押し順に関わるATゲーム数に関する報知を実行する必要はなく、AT報知演出のバリエーションを豊富にすることができる。
(20) 本実施形態では、経験値を付与するか否かを判断する第1判断処理と、AT当選報知を実行するか否かを判断する第2判断処理とを兼用している(双方の処理ともにS66)、として説明した。したがって、第1判断処理と第2判断処理とを別個にするスロットマシンと比較して、本実施形態のスロットマシンは、処理数を削減できる。また、S66の処理において、経験値付与が決定されると判断されたときには、AT当選報知が実行され、経験値付与が決定されないと判断されたときには、キャラ演出が実行される。したがって、経験値が付与されるときと、経験値が付与されないときとで、AT当選した旨を報知する態様を異ならせることができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[変形例]
以上、本発明の実施形態を図面により説明してきたが、本発明は本実施形態に限定されるものではない。本実施形態で説明した技術事項、および、以下の変形例で説明する技術事項のうち少なくとも2つを組み合わせて実施するようにしてもよく、前述した本実施形態で説明した技術事項を以下の変形例で説明する技術事項に置換して実施するようにしてもよく、当該置換したものに対して、以下の変形例で説明する技術事項をさらに組み合わせて実施するようにしてもよい。
[遊技機について]
本実施の形態においては、本発明をスロットマシンに適用した例について説明したが、これに限らず、遊技を行うことが可能な遊技機であればよく、たとえば、いわゆるパチンコ遊技機に適用することもできる。パチンコ遊技機の遊技領域の中央付近には、液晶表示装置(LCD)で構成された演出表示装置が設けられている。遊技球が所定の入賞口に入賞すると、特別変動表示装置が特別第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方を変動表示させると共に、演出表示装置では、第1特別図柄および第2特別図柄のうち少なくとも一方の変動表示に同期した演出図柄(飾り図柄)の変動表示(可変表示、更新表示、または、巡回表示ともいう)が行われる。演出図柄の変動表示は、スクロール表示及びその場切替え表示等の各種の変動態様で実行される。演出表示装置は、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄(飾り図柄)の変動表示を行う変動表示装置に相当する。演出表示装置では、表示画面上で演出図柄を表示する演出図柄表示領域が設けられており、当該演出図柄表示領域に、例えば「左」、「中」、「右」の3つ(複数)の演出図柄を変動表示する表示領域としての図柄表示エリアがある。これら3つの演出図柄のそれぞれは、各々を識別可能な複数種類の識別情報としての演出図柄である。
パチンコ遊技機は、遊技球が所定の入賞口に入賞したが、所定の開始条件(大当り遊技中でなくかつ先に始動入賞した保留記憶に起因する可変表示が終了しているとき)が成立していないときには、所定の上限数の範囲内(たとえば、4個)で保留記憶情報として記憶する。ここで、保留記憶情報とは、たとえば、特定遊技状態(たとえば、大当り状態)に制御するか否か等を特定するための情報である。
パチンコ遊技機は、遊技の進行を制御するメイン制御部と、演出の制御を実行するサブ制御部とを備える。パチンコ遊技機は、打球(遊技球)を発射させる打球操作ハンドルとは別に、画面操作用スイッチ(画面操作用スイッチ205に対応)、スティックコントローラ、トリガボタン(演出用スイッチ56に対応)を備える。パチンコ遊技機のサブ制御部は、当該画面操作用スイッチ、スティックコントローラ、トリガボタンの操作を検出することができるように、画面操作用スイッチ、スティックコントローラ、トリガボタンは、サブ制御部に電気的に接続されている。
液晶表示装置(LCD)には、図14および図19で説明したデモ画面、演出設定画面、メニュー画面、演出画面等が表示される。画面操作用スイッチおよびトリガボタンにより、表示されている項目の選択と、選択されている項目の決定を行うことができる。パチンコ遊技機のサブ制御部は、通常ユーザモード、簡単ユーザモード、およびノーマルモードのうちいずれかに制御可能である。また、ミッションは、如何なるものであってもよく、たとえば、所定の入賞口に所定個数の遊技球を入賞させることにより達成するものなどとすればよい。該ミッションが達成されたときには、ミッション達成報知を実行する。ミッションを達成すると、所定のキャラに対する経験値が付与される。
パチンコ遊技機においては、たとえば、保留記憶情報がなくかつ保留記憶に起因する可変表示が終了したとき(遊技終了時)から、打球を発射させる打球操作ハンドルへの操作が検出されるまでが本実施形態における非遊技中(非遊技状態)に相当する。遊技終了時に、画面操作用スイッチへの操作が有効になり、画面操作用スイッチを操作することで音量等の演出設定を行うことができる。また、遊技終了時から打球操作ハンドルへの操作が検出されないまま10秒経過したときにトリガボタンへの操作が有効になり、トリガボタンを操作することで、パチンコ遊技機に関する情報を閲覧するためのメニュー画面が表示される。画面操作用スイッチへの操作が有効になるタイミングと、トリガボタンへの操作が有効になるタイミングは、トリガボタンへの操作が有効になるタイミングの方が遅ければよく、例示したタイミングに限ったものではない。また、本実施形態と同様、メニュー画面からも演出設定画面に遷移することができる。また、トリガボタンは、所定の演出(たとえば、大当り状態に移行するか否かを報知する演出)を行うために用いられることがあり、具体的には、保留記憶に起因する可変表示が終了したときに用いられることがある。トリガボタンが所定の演出に用いられるときは、保留記憶情報があるか否かに関わらず、保留記憶に起因する可変表示が終了したときに、トリガボタンへの操作が有効になる。これに対して、トリガボタンが所定の演出に用いられないときは、遊技終了時から打球操作ハンドルへの操作が検出されないまま所定期間経過したときにトリガボタンへの操作が有効になる。
なお、以下では、主にスロットマシンの変形例について説明するが、パチンコ遊技機にも適用可能である。
[所定操作と特定操作について]
本実施形態において、演出設定を行うための所定操作を画面操作用スイッチ205への操作とし、遊技機に関する情報を閲覧可能にするための特定操作を演出用スイッチ56への操作としたが、これに限ったものではない。たとえば、同じ操作手段に対する、第1操作態様での操作を所定操作とし、第1操作態様とは異なる第2操作態様での操作を特定操作としてもよい。より具体的には、決定スイッチ202への長押し操作をすることで演出設定を行うことができ、決定スイッチ202への単押し操作をすることで遊技機に関する情報を閲覧するためのメニュー画面が表示されるようにしてもよい。
[非遊技について]
本実施形態において、非遊技中とは、第3停止がされ、ゲーム終了時処理の終了によって1ゲームが終了した後、BET処理が開始されるまでの間としたが、リールが回転していないときであればよく、これに限らない。たとえば、第3停止操作にかかるストップスイッチ8への操作を終了したとき(ストップスイッチ8から遊技者の手が離れたとき)から、賭数が設定されるまでの期間としてもよい。また、賭け数が設定されるまでとしたが、リプレイに入賞しているときにおいては、スタートスイッチ7が操作されるまでの期間としてもよい。このようにすることで、リプレイに入賞したときも、演出設定または遊技機の情報の閲覧が可能になる。
[所定演出が実行される場合の各種操作手段への操作の有効タイミングについて]
本実施形態において、AT報知を実行する旨が決定している場合は、AT報知(所定演出)が行われた以降に画面操作用スイッチ205への操作が有効になり、画面操作用スイッチ205への操作が有効になった後にメニュー画面を表示させるための演出用スイッチ56への操作が有効になることとした。しかし、AT報知を実行する旨が決定している場合に、AT報知を実行されたか否かに関わらず、全てのリールが停止した以降に画面操作用スイッチ205への操作を有効にしてもい。また、AT報知が実行された以降に画面操作用スイッチ205への操作を有効にしてもよい。
[所定演出について]
本実施形態において、所定演出とはAT報知としたが、これに限ったものではない。たとえば、所定の特典を得られたか否かを報知するための演出でもよい。特典としては、遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値であればよい。遊技者にとっての有利度合いを向上させる価値には、BB当選、AT当選、ATに制御可能にするATゲーム数など、メダルやパチンコ玉の払出率に直接影響を及ぼす価値と、メダルの払出率に直接影響を及ぼすものではない価値とを含む。具体的には、AT抽選において通常時よりも高確率でAT当選する高確率状態が設けられている場合において、現在の状態が高確率状態であるか否かを示唆するための確率示唆演出の実行、液晶表示器51に音声とともにプレミア演出の実行(特別キャラクタ出現、次回発生したボーナス中において特別なボーナス中演出実行など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることでスロットマシン1が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な2次元コードを液晶表示器51において表示などであってもよい。
また、本実施の形態において、報知する特典としてATに当選したこととしたが、ATに関する特典としては、これに限らず、たとえば、ATに所定ゲーム数(たとえば50ゲーム)制御可能にする権利(ナビストック)を特典としてもよい。また、ナビ演出を実行可能なナビ演出実行可能回数を決定し、当該決定されたナビ演出実行可能回数分、ナビ演出が実行されるまでATに制御する場合、ナビ演出実行可能回数を特典としてもよい。また、たとえば、上限付与量を決定し、付与された遊技用価値(メダル払出枚数)が決定された上限付与量に到達するまでATに制御する場合、上限付与量を特典としてもよい。また、所定のAT開始条件が成立してから所定のAT終了条件が成立するまでATに制御され、AT終了条件が成立したときに当該ATを継続するか否かの継続抽選を行う場合、継続抽選において継続すると決定される継続確率を特典としてもよい。
また、所定演出は、有利な状態への移行を報知する演出でもよい。有利な状態として、スロットマシンについては小役の当選確率が所定状態であるときよりも高確率となるビッグボーナス(BB)やAT、所定の入賞役の当選確率が高確率となるレギュラーボーナス(RB)やリプレイタイム(RT)、小役の集中状態や、少なくとも1のリールの引き込み可能範囲が通常よりも狭くなるとともに毎ゲームにおいてすべての小役の発生が許容された状態となるチャレンジタイム(CT)、入賞役の当選確率などを変化させるものではなく当選した小役を入賞させるための操作手順を所定期間(たとえば50ゲーム消化するまでの間)に亘って報知する擬似ボーナスなどであってもよい。また、これらの有利な状態に制御される確率が高確率となる状態であってもよく、また、フリーズ状態に制御される確率が高確率の状態、ATゲーム数などのゲーム数が高確率で上乗せされる状態、ATの上乗せゲーム数が増加されやすくなる状態など、上記実施形態と異なる態様の有利状態を設定してもよい。また、通信回線網上で特典を得るための条件や、プレミアム感のある演出(フリーズ演出、プレミアム演出など)を実行する条件の成立確率が高確率となる状態等、遊技者にとって間接的に有利な特典や、遊技の興趣を向上させる状態などであってもよい。また、有利な状態への移行を許容するか否かを決定する許容決定手段は、内部抽選処理に限らず、入賞役とは無関係に決定する手段であってもよい。
また、有利な状態とは、たとえば、特典を付与するか否かを決定する特典付与抽選において、「特典が付与される確率」、および「特典が付与されることが決定されたときに付与される特典の価値(または特典量の期待値)」のうちの少なくとも一方が、通常の状態(有利な状態とは異なる状態)よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、特典付与抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。また、有利な状態とは、特典を付与させるために消化することが必要な消化必要ゲーム数が、通常の状態よりも少なくなる状態としてもよい。
たとえば、特典をATゲーム数とした場合には、有利な状態とは、通常の状態よりも、「AT抽選でのAT当選確率」、および「AT抽選でのAT当選した場合に付与されるATゲーム数の価値」のうちの少なくとも一方が、通常の状態よりも高い状態としてもよい。また、有利な状態とは、AT抽選の実行契機の数が、該通常の状態よりも多いものとしてもよい。たとえば、通常の状態でのAT抽選の実行契機が、第1役当選および第2役当選とした場合には、有利な状態でのAT抽選の実行契機は、第1役当選および第2役当選に加えて第3役当選としてもよい。
[操作態様の違いにより同一操作手段の役割を異ならせる例]
本実施形態において、同一操作受付手段の異なる操作方法により移行する画面は、輝度調整の設定画面や音量調整の設定画面などの調整系の設定画面であることとした。しかし、これに限ったものではない。たとえば、遊技の履歴を蓄積することが可能な前述のユーザモードにおいて、決定スイッチ202の押下操作などの操作受付手段の操作において、第1態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積に関する特定設定画面が表示され、第2態様で操作が受付けられると、遊技の履歴の蓄積を終了させるときの終了画面が表示されるようにしてもよい。以下、その変形例を説明する。
(操作態様の違いにより同一操作手段の役割を異ならせる第1変形例)
図27は、操作態様の違いにより決定スイッチ202の役割を異ならせる第1変形例を示す表示画面図である。図27(A)は、ユーザモードでのデモ画面表示期間における液晶表示器51の表示画面の例を示す。図14(A)を参照して、この表示画面には、デモ中である旨を示す情報(ここでは「デモ中」の文字)と、決定スイッチ202を操作すると所定画面に移行する旨の情報(ここでは、目立たない態様(たとえば、薄い色,模様無しの態様)の左スイッチ201,右スイッチ203および目立つ態様(たとえば、濃い色,模様有りの態様)の決定スイッチ202の画像)と、目立つ態様で表示されている決定スイッチ202を単押しするとメニュー画面に移行し、長押しすると履歴出力の画面に移行する旨の情報(ここでは「単押し→メニュー」,「長押し→履歴出力」の文字)とが含まれる。なお、図27(A)には示していないが、この表示画面には、デモ中の演出画像も含まれる。
図27(B)は、ユーザモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが単押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図27(B)を参照して、この表示画面には、この画面がメニュー画面である旨の情報(ここでは「メニュー」の文字)と、設定項目の選択肢の情報(ここでは「小役カウンタ」「履歴出力」「戻る」の選択肢の文字)とが含まれる。
図27(B)の表示画面が表示されているときに、左スイッチ201または右スイッチ203が押下操作されるごとに、選択状態(ここでは反転文字で示している)の選択肢が切替えられる。決定スイッチ202が押下操作されると、選択状態の選択肢の設定項目に決定される。
図27(C)は、ユーザモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが長押しされたとき、および、メニュー画面において「履歴出力」の設定項目が決定されたときの、液晶表示器51の表示画面の例を示す。図27(C)を参照して、この表示画面には、この画面が履歴出力の画面である旨の情報(ここでは「履歴出力」の文字)と、遊技の履歴を示す情報(ここでは、遊技の履歴が符号化された2次元コードの画像)とが含まれる。
図27(C)の表示画面が表示されているときに、遊技者は携帯端末を用いて2次元コードを撮影し、管理サーバにアクセスすることで、遊技の履歴を蓄積することができる。
図27(C)で示されるような履歴出力の画面は、従来は、この画面を表示するための選択肢を含むメニュー画面を経て移行されていた。しかし、上述のように操作方法の違いにより同一操作受付手段の役割を異ならせることで、メニュー画面を経ずにその履歴出力の画面に、直接、移行することができる。
(操作態様の違いにより同一操作手段の役割を異ならせる第2変形例)
図28は、操作態様の違いにより決定スイッチ202の役割を異ならせる第2変形例を示す表示画面図である。図28(A)は、ノーマルモードでのデモ画面表示期間における液晶表示器51の表示画面の例を示す。図28(A)を参照して、この表示画面には、デモ中である旨を示す情報(ここでは「デモ中」の文字)と、決定スイッチ202を操作すると所定画面に移行する旨の情報(ここでは、目立たない態様(たとえば、薄い色,模様無しの態様)の左スイッチ201,右スイッチ203および目立つ態様(たとえば、濃い色,模様有りの態様)の決定スイッチ202の画像)と、目立つ態様で表示されている決定スイッチ202を単押しするとメニュー画面に移行し、長押しするとパスワード入力の画面に移行する旨の情報(ここでは「単押し→メニュー」,「長押し→パス入力」の文字)とが含まれる。なお、図28(A)には示していないが、この表示画面には、デモ中の演出画像も含まれる。
図28(B)は、ノーマルモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが単押しされたときの液晶表示器51の表示画面の例を示す。図28(B)を参照して、この表示画面には、この画面がメニュー画面である旨の情報(ここでは「メニュー」の文字)と、設定項目の選択肢の情報(ここでは「音量調整」「パスワード入力」「簡単スタート」の選択肢の文字)とが含まれる。
図28(B)の表示画面が表示されているときに、左スイッチ201または右スイッチ203が押下操作されるごとに、選択状態(ここでは反転文字で示している)の選択肢が切替えられる。決定スイッチ202が押下操作されると、選択状態の選択肢の設定項目に決定される。
図28(C)は、ノーマルモードでのデモ画面表示期間において決定スイッチが長押しされたとき、および、メニュー画面において「パス入力」の設定項目が決定されたときの、液晶表示器51の表示画面の例を示す。図28(C)を参照して、この表示画面には、この画面がユーザモードに移行するためのパスワード入力の画面である旨の情報(ここでは「パスワード入力」の文字)と、パスワードの文字の選択肢の情報(ここでは、羅列された文字列)と、パスワードの入力欄とが含まれる。
図28(C)の表示画面が表示されているときに、遊技者は携帯端末を用いて管理サーバから取得した前回の遊技履歴を引継ぐためのパスワードを入力欄に入力することで、前回の遊技履歴を引継いで、ユーザモードで遊技を開始することができる。
図28(C)で示されるようなパスワード入力の画面は、従来は、この画面を表示するための選択肢を含むメニュー画面を経て移行されていた。しかし、上述のように操作方法の違いにより同一操作受付手段の役割を異ならせることで、メニュー画面を経ずにそのパスワード入力の画面に、直接、移行することができる。
また、ここでは、上述のような操作をスロットマシン1などの遊技機に適用する場合について説明した。しかし、これに限定されず、上述した情報表示装置300や呼出ランプやデータランプなどの遊技用装置を、スロットマシン1などの遊技機の遊技履歴を管理可能なように構成し、上述のような操作をそのような遊技用装置に適用するようにしてもよい。
[初期化処理について]
本実施の形態においては、図16に示すように、精算操作されてからデモ状態に制御され、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化されるものであった。しかし、演出設定の初期化は、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに行われるものに限らない。
たとえば、サブ制御部91は、メイン制御部41から精算コマンドを受信してからの時間を計時し、計時した時間が所定時間(たとえば、3分間)に達したときに初期化処理を実行してもよい。この計時は、サブ制御部91が備える図示しないRTCによって行われる。
このようにすれば、精算コマンドが出力されてから計時された時間が所定時間(たとえば、3分間)に達したときに演出設定の初期化が行われるため、精算操作後に遊技者が入れ替わる場合、および精算操作後に遊技者が入れ替わらない場合のいずれも考慮された適切な時間だけ演出設定を維持することができる。たとえば、精算操作後に5分間経過したときには遊技者が概ね入れ替わる場合、所定時間を5分間に設定すればよい。
本実施の形態においては、図17に示すように、サブ制御部91がデモコマンドを受信してからデモ状態に制御され、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化されるものであった。しかし、演出設定の初期化は、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに行われるものに限らない。
たとえば、サブ制御部91は、メイン制御部41からデモコマンドを受信してからの時間を計時し、計時した時間が所定時間(たとえば、3分間)に達したときに初期化処理を実行してもよい。
本実施の形態においては、図18に示すように、演出設定画面の表示が終了した後に制御されるデモ状態において、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに演出設定が初期化されるものであった。しかし、演出設定の初期化は、デモ演出が3周(約3分間)経過したときに行われるものに限らない。
たとえば、サブ制御部91は、演出設定画面の表示が終了してからの時間を計時し、計時した時間が所定時間(たとえば、2分間)に達したときに初期化処理を実行してもよい。
さらに、サブ制御部91は、図29に示すように、初期化処理を実行してもよい。図29は、変形例に係る初期化処理について説明するためのタイミングチャートである。図29に示すタイミングチャートには、演出設定画面の表示有無を示すラインと、演出の設定操作が行われたタイミングを示すラインと、計時のタイミングおよびその期間を示すラインと、演出設定がカスタムおよびデフォルトのいずれであるかを示すラインとが含まれる。
図29に示す変形例においては、サブ制御部91によって計時された時間が特定時間(たとえば、3分間)経過したときに演出設定画面の表示が終了する。但し、計時された時間が特定時間(たとえば、3分間)に達する前に設定操作されたときには、サブ制御部91によって再び時間が計時される。さらに、演出設定画面の表示が終了してから所定時間(たとえば、2分間)経過したときに演出設定が初期化される。
たとえば、図29に示すように、サブ制御部91は、演出設定画面が表示されたタイミングt1からの時間を計時する。その後、タイミングt2で設定操作されると、サブ制御部91は、時間の計時を初期化して、その直後のタイミングt3で再び時間を計時する。計時された時間が特定時間(たとえば、3分間)に達するタイミングt4で、演出設定画面の表示が終了する。その後、演出設定画面の表示が終了してから所定時間(たとえば、2分間)経過したタイミングt5で、演出設定が初期化される。
このように、演出設定画面の表示が終了した後に計時された時間が所定時間(たとえば、2分間)に達することで演出設定が初期化されるため、演出設定している間に演出設定が初期化されてしまうことがなく、遊技者に不満を与えることがない。
なお、上述した本実施の形態および変形例において、演出設定画面の終了は、演出設定画面が表示されてから特定時間(たとえば、3分間)経過したときや、あるいは設定操作されてから特定時間(たとえば、3分間)経過したときに限らない。たとえば、演出設定画面は、遊技者側設定スイッチ70などのスイッチが遊技者によって操作されたときに終了するものであってもよい。この場合においても、演出設定画面が終了してからの時間が所定時間(たとえば、2分間)に達したときに初期化処理が実行されてもよい。
また、本実施の形態においては、図17に示すように、メイン制御部41が遊技終了後の時間(30秒間)を計時し、30秒間経過したときにデモコマンドをサブ制御部91に送信するものであった。そして、サブ制御部91は、デモコマンドを受信したときにデモ状態に制御可能であった。しかし、このような処理態様に限らない。
たとえば、メイン制御部41は、遊技が終了したときに一旦デモコマンドをサブ制御部91に送信し、その後、デモコマンドを送信してからの時間(30秒間)を計時し、30秒間経過したときに初期化コマンドをサブ制御部91に送信してもよい。そして、サブ制御部91は、初期化コマンドを受信したときにデモ状態に制御してもよい。
あるいは、メイン制御部41は、遊技が終了したときにデモコマンドをサブ制御部91に送信し、サブ制御部91は、デモコマンドを受信してからの時間(30秒間)を計時し、30秒間経過したときにデモ状態に制御してもよい。
[演出設定について]
本実施の形態においては、店員および遊技者は、演出設定として、音量および光量を設定できるものであった。しかし、演出設定できるものは音量および光量に限らない。
たとえば、メイン側の設定として、店員および遊技者は、スタートスイッチ7やストップスイッチ8L、8C、8Rなどの各種操作手段を操作するときの圧力(押圧)や固さを設定できるものであってもよいし、投入要求LED17やスタート有効LEDなどの各種点灯手段の点灯および消灯制御とその点灯具合を設定できるものであってもよい。また、サブ側の設定として、店員および遊技者は、演出用スイッチ56などの各種操作手段を操作するときの圧力や固さを設定できるものであってもよい。また、店員および遊技者は、演出モードを設定できるものであってもよいし、設定した演出モードに登場するキャラクタや音楽などを設定できるものであってもよい。さらに、店員および遊技者は、節電モードに設定できるものであってもよい。これらいずれの演出設定においても、遊技者によって設定された内容は、初期化されることで店員によって設定された初期の内容に変更されるものであってもよい。
本実施の形態においては、店員によって演出設定時に操作される操作手段として、店側設定スイッチ60が設けられていた。しかし、店員によって演出設定時に操作される操作手段は、その他の手段が用いられてもよい。
たとえば、筐体内部に設けられたスイッチを操作したりキーを回したりすることによって管理者モードに移行し、当該管理者モード中では液晶表示器51に演出設定用の画面が表示されてもよい。そして、店員は、ストップスイッチ8L,8C,8Rなどを操作することで演出設定できるものであってもよい。
本実施の形態においては、遊技者によって演出設定時に操作される操作手段として、演出用スイッチ56および画面操作用スイッチ205が設けられていた。しかし、遊技者によって演出設定時に操作される操作手段は、その他の手段が用いられてもよい。
たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rなどの遊技中に遊技者が操作する操作手段を用いて演出設定できるものであってもよい。なお、ストップスイッチ8L,8C,8Rを用いる場合、たとえば、ストップスイッチ8L,8C,8Rを特殊な順番で操作することによって、演出設定できるものであってもよい。
[モードについて]
(1) 以下、この項目においては、第1操作がされ、かつ第2操作がされたときにより開始させるモードであって、第1操作のみがされても開始させないモードを特定モードという。特定モードは、第1操作がされ、かつ第2操作がされたときにより終了させるモードであって、第1操作のみがされても終了させないモードでもある。特定モードは、遊技の進行と関連しないモードとしてもよい。また、特定モードは、遊技者にとっての有利度と関連しないモードとしてもよい。本実施形態では、特定モードは、ユーザモードであるとして説明した。しかしながら、特定モードは他のモードであってもよい。
特定モードは、特定演出実行モードとしてもよい。特定演出実行モードとは、所定条件が成立したときに、特定演出を実行するモードをいう。ここで、所定条件とは、たとえば、ミッションが達成することにより成立する条件をいう。このような構成によれば、特定演出実行モードに制御されていない状態(たとえば、後述の特定演出非実行モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく特定演出実行モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた特定演出実行モードが終了することを極力防止できる。
特定モードは、特定演出非実行モードとしてもよい。特定演出非実行モードとは、所定条件が成立しても、特定演出を実行しないモードをいう。このような構成によれば、特定演出非実行モードに制御されていない状態(たとえば、特定演出実行モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく特定演出非実行モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた特定演出非実行モードが終了することを極力防止できる。
特定モードは、遊技履歴記憶モードとしてもよい。遊技履歴記憶モードとは、遊技の進行に応じて遊技者の遊技履歴を記憶するモードである。このような構成によれば、遊技履歴記憶モードに制御されていない状態(たとえば、後述の遊技履歴非記憶モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく遊技履歴記憶モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた遊技履歴記憶モードが終了することを極力防止できる。
特定モードは、遊技履歴非記憶モードとしてもよい。遊技履歴非記憶モードとは、遊技が進行しても遊技履歴を記憶しないモードである。このような構成によれば、遊技履歴非記憶モードに制御されていない状態(たとえば、遊技履歴記憶モードに制御されている状態)において、遊技者の意思とは関係なく遊技履歴非記憶モードが開始されることを極力防止できる。また、遊技者の意思とは関係なく、制御されていた遊技履歴非記憶モードが終了することを極力防止できる。
また、特定モードは、該特定モードに制御される前と比較して、演出の態様が変化するモードとしてもよい。ここで、演出の態様とは、たとえば、演出の音量、演出画面の明るさなどである。つまり、特定モードは、たとえば、該特定モードに制御される前から演出の音量が大きくなるモードである。このような構成によれば、決定スイッチ202の操作のみで、演出の音量が大きくなったり、演出の音量が小さくなったり、演出の明るさが明るくなったり、演出の明るさが暗くなることを防止できる。したがって、遊技者の意思とは関係なく、演出の態様が変化してしまうことを防止できる。
(2) 「7揃い出目が導出する毎にミッション達成報知を実行するモード」を第1モードという。「最初に、7揃い出目が導出したときにミッション達成報知を実行し、該ミッション達成報知を実行した後は7揃い出目が導出しても、ミッション達成報知を実行しないモード」を第2モードという。本実施形態では、第2モードは、通常ユーザモードであり、第1モードは、制御させるための操作量が通常ユーザモードよりも少ない簡単ユーザモードであるとして説明した。しかしながら、第1モードは、制御させるための操作量が第2モードよりも少ないモードであれば、第1モードと第2モードとの組合せは他の組合せであってもよい。
また、第1モードは、遊技者からの操作がなくても制御されるモード、つまり、ノーマルモードであってもよい。第1モードがノーマルモードである場合には、第2モードは、第1モード(ノーマルモード)よりも制御させるため操作量が多い簡単ユーザモードおよび通常ユーザモードのうちいずれであってもよい。
(3) 本実施形態では、ユーザモードは、遊技者の操作(画面操作用スイッチ205の操作)に基づいて、制御されるモードであるとして説明した。しかしながら、ユーザモードは、遊技者の意思表示に基づいて制御されるようにしてもよい。ここで、遊技者の意思表示とは、遊技者の操作のみならず、遊技者からの発声、遊技者の動作などを含むようにしてもよい。スロットマシン1は、遊技者の意思表示に係る情報を取得する意思表示情報取得手段をさらに備える。
以下、「遊技者の意思表示に係る情報」と、「意思表示情報取得手段」の具体例について説明する。遊技者の意思表示に係る情報は、遊技者からの音声としてもよい。この場合には、意思表示情報取得手段は、音声認識手段となる。サブ制御部91は、音声認識手段による音声認識結果に応じたモードに制御する。たとえば、遊技者が「簡単ユーザモード」と発声すると、音声認識手段が、発声された音声を認識することにより、簡単ユーザモードに制御する。また、遊技者が「通常ユーザモード」と発声すると、音声認識手段が、発声された音声を認識することにより、通常ユーザモードに制御する。
遊技者の意思表示に係る情報は、遊技者による動作としてもよい。この場合には、意思表示情報取得手段は、動作検知手段(センサ)としてもよい。サブ制御部91は、動作検知手段による動作検知結果に応じたモードに制御する。また、簡単ユーザモードに制御させる動作と、通常ユーザモードに制御させる動作とは予め定められている。簡単ユーザモードに制御させる動作とは、たとえば、動作検知手段に対して遊技者の手をかざすことであるとする。また、通常ユーザモードに制御させる動作とは、たとえば、動作検知手段に対して遊技者が保持する携帯端末をかざすことであるとする。
このような構成の場合において、遊技者が動作検知手段に対して遊技者の手をかざしたときには、サブ制御部91は、簡単ユーザモードに制御する。また、遊技者が動作検知手段に対して遊技者の形態端末をかざしたときには、サブ制御部91は、通常ユーザモードに制御する。
[演出関連処理について]
(1) 本実施形態の演出関連処理では、図24に示すように、経験値を付与するか否かを判断する第1判断処理と、AT当選報知を実行するか否かを判断する第2判断処理とを兼用している(双方の処理ともにS66)として説明した。しかしながら、第1判断処理と第2判断処理とは別個の処理としてもよい。このような構成の場合には、サブ制御部91は、第1判断処理の処理結果および第2判断処理の処理結果に基づいた演出を実行する。
たとえば、第1判断処理において経験値を付与すると判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行すると判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知およびAT当選報知を実行する。第1判断処理において経験値を付与しないと判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行すると判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知を実行せずにAT当選報知を実行する。第1判断処理において経験値を付与すると判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行しないと判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知を実行しAT当選報知を実行しない。第1判断処理において経験値を付与しないと判断し、第2判断処理においてAT当選報知を実行しないと判断した場合には、サブ制御部91は、ミッション達成報知およびAT当選報知のいずれも実行しない。
(2) 図24のS84で説明した「ミッション達成報知済みフラグ」が消去される消去条件は、通常ユーザモードが終了することにより成立する条件であるとして説明した。しかしながら、消去条件は、他の条件であってもよい。サブ制御部91が、計時可能な計時手段(たとえば、RTC)を備え、消去条件は、該計時手段が、所定の時刻を計時することにより成立する条件としてもよい。たとえば、所定の時刻を遊技店の閉店時刻としてもよい。この場合には、設定されたミッション達成報知済みフラグは、閉店時刻に到達すると、消去される。つまり、ミッション達成報知は、1人の遊技者に対して1日1回実行される。
また、消去条件は、通常ユーザモードに制御された回数が所定回数に到達することにより成立する条件としてもよい。ここで、通常ユーザモードに制御された回数については、通常ユーザモードが開始され、該通常ユーザモードが終了したときを「1回」として計数する。
また、消去条件は存在しなくてもよい。つまり、1人の遊技者に対して、1回、ミッション達成報知が実行されると、該遊技者に対しては永久にミッション達成報知が実行されないようにしてもよい。このような構成の場合において、ユーザモード終了時に発行される二次元コードに、ミッション達成報知済みフラグが設定されていることを特定可能な情報を含ませるようにしてもよい。つまり、管理サーバで、ミッション達成報知済みフラグが設定されたか否かを管理することができる。該ユーザモードで遊技したスロットマシンとは異なりかつと同一の機種であるスロットマシンで、遊技者が遊技しても、該スロットマシンのRAM91cにミッション達成報知済みフラグを設定することが出来る。したがって、遊技者がスロットマシンを変えたとしても、該遊技者に対してミッション達成報知が繰り返し実行されることを防止できる。
(3) 以下では、遊技者の遊技状態に影響する特典を第1特典とし、遊技用価値(メダル)の付与と異なる特典であって遊技状態に影響を与えない特典を第2特典とする。本実施形態では、第1特典はATゲーム数であり、第2特典は経験値である。第1特典および第2特典は、他の特典としてもよい。たとえば、第1特典は、所定数(たとえば、50)のATゲーム数であるナビストック数や、ボーナス状態への移行などとしてもよい。また、第1特典は、これに限らず、遊技の進行上において遊技者にとって有益となる価値であってもよい。たとえば、非AT中であるもののATゲーム数をすでに獲得しておりATに制御されることが確定しているいわゆるAT潜伏中であるか否かを特定するための情報を報知するもの、あるいは報知されたときに所定の信頼度で実際にAT潜伏中となるように実行される情報(すなわちAT潜伏を示唆する潜伏示唆情報)を報知するものであってもよい。また、第1特典は、ATポイントとし、該ATポイントが所定数に到達したときにAT抽選(またはATゲーム数の付与)が実行されるようにしてもよい。
また、第2特典は、特典演出の実行(特別キャラクタ出現など)、設定されている設定値を示唆するための設定値示唆演出の実行、一定数を集めることで遊技機が設置された遊技店において定めたサービスと交換可能なポイント付与、特典映像や特典情報を所定のWebサイトにてダウンロードすることが可能な二次元コードを表示などであってもよい。
また、ユーザモードにおいて経験値、およびキャラのレベルの概念は無くてもよい。このような構成の場合には、ユーザモードでは、ミッションを達成しても(7揃い出目が導出されても)、経験値は付与されず、図20および図21で説明したデータベースは、「経験値」、および「レベル」の欄が削除されたデータベースとなり、遊技履歴およびミッション達成回数などが記憶される。
(4) 図24の演出関連処理においては、ミッション達成報知が実行され得るミッション達成報知条件は、7揃い出目が導出されることにより成立する条件であるとして説明した。しかしながら、ミッション達成報知条件は他の条件としてもよい。たとえば、所定枚数(たとえば、1000枚)のメダルが払出されることにより成立する条件としてもよい。また、ミッション達成報知条件は所定状態(たとえば、AT)に所定回数(たとえば、5回)に制御されることにより成立する条件としてもよい。
(5) 本実施形態では、第1判断処理および第2判断処理ともに、サブ制御部91が実行するとして説明した。しかしながら、第2判断処理は、メイン制御部41が実行するようにしてもよい。このような構成の場合には、以下の流れで処理が実行される。メイン制御部41が、AT抽選を実行する。メイン制御部41は、該AT抽選によりAT当選したときには、第2判断処理として、AT当選報知を実行するか否かを判断(決定)する。メイン制御部41により、AT当選報知を実行すると判断された場合には、該メイン制御部41は、AT当選報知を実行することを特定可能なAT当選報知実行コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、AT当選報知実行コマンドを受信したときに、所定タイミングで、AT当選報知を実行する。メイン制御部41により、AT当選報知を実行しないと判断された場合には、該メイン制御部41は、何らコマンドを送信しない。この場合には、サブ制御部91は、AT当選報知を実行しない。このような構成によれば、第2判断処理をメイン制御部41が実行することから、第2判断処理をサブ制御部91が実行する構成と比較して、サブ制御部91の処理負担を軽減できる。
また、本実施形態では、7揃い押し順を報知するか否かを決定する決定処理(S66の処理)をサブ制御部91が実行するとして説明した。しかしながら、この決定処理はメイン制御部41が実行するようにしてもよい。このような構成の場合には、以下の流れで処理が実行される。メイン制御部41が、AT抽選を実行する。メイン制御部41は、該AT抽選によりAT当選したときには、7揃い押し順を報知するか否かを決定する。メイン制御部41により、7揃い押し順を報知すると判断されたときには、該メイン制御部41は、7揃い押し順を報知することを特定可能な7揃い押し順報知コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、7揃い押し順報知コマンドを受信したときに、7揃い押し順を報知する(S72)。メイン制御部41により、7揃い押し順を報知しないと判断された場合には、該メイン制御部41は、7揃い押し順非報知コマンドをサブ制御部91に対して送信する。サブ制御部91は、7揃い押し順非報知コマンドを受信したときに、7揃い押し順を報知せずに、7揃い押し順とは異なる手順を報知する(S70)。このような構成によれば、7揃い押し順を報知するか否かを決定する決定処理をメイン制御部41が実行することから、7揃い押し順を報知するか否かを決定する決定処理をサブ制御部91が実行する構成と比較して、サブ制御部91の処理負担を軽減できる。
(6) また、AT抽選はサブ制御部91が実行するようにしてもよい。この場合には、第2判断処理をサブ制御部91が実行する。具体的には、サブ制御部91が、AT抽選を実行する。該AT抽選により、AT当選したときには、サブ制御部91は、第2判断処理として、AT当選報知を実行するか否かを判断(決定)する。AT当選報知を実行すると判断された場合には、サブ制御部91は、所定タイミングで、AT当選報知を実行する。このような構成によれば、サブ制御部91で、AT抽選からAT当選報知までの処理を実行することができ、メイン制御部41の処理負担を軽減できる。また、メイン制御部41によるコマンド送信処理負担を軽減できる。
(7) 本実施形態では、7揃いリプが当選したときには、100%の割合で、AT当選するとして説明した。しかしながら、7揃いリプが当選したときに、所定割合(たとえば、80%)でAT当選する構成を採用してもよい。この構成を採用する場合には、図24は以下のフローチャートとしてもよい。図24のS64の処理は省略され、S66の処理は、「AT当選したか?」に代替される。S66でYESと判断されたときには、S72に進み、S66でNOと判断されたときには、S70に進む。その他の処理については、図24で説明したものと同一である。
また、この構成を採用したときには、図26に示した「経験値を付与することが決定された場合」と、「経験値を付与しないことが決定された場合」が、それぞれ「AT当選した場合」と、「AT当選しなかった場合」とに代替される。
このような構成によれば、AT当選したときには、7揃い押し順が報知されて(S72)、7揃い出目が導出されることによりAT当選報知が実行されることから、AT当選したことを遊技者に直接的に認識させることができる。一方、AT当選しなかったときには、7揃い押し順とは異なる押し順が報知されて、該報知された押し順で操作されたときには7揃い出目が導出されないことから、AT当選しなかったことを遊技者に直接的に認識させることができる。
さらなる変形例として、AT当選したか否かの第3判断処理と、経験値が付与されたか否かの第4判断処理とを兼用する構成を採用してもよい。このような構成を採用した場合には、AT当選したときには、経験値を付与する旨が決定され、AT当選しなかったときには、経験値が付与されない旨が決定される。このような構成によれば、AT当選したときには、ATゲーム数および経験値の双方が付与され、AT当選しなかったときにはATゲーム数および経験値のいずれも付与されない。したがって、AT当選したときとAT当選しなかったときとで、有利度のメリハリをつけることができる。
また、AT当選したか否かの第3判断処理と、経験値が付与されたか否かの第4判断処理とを別個にしてもよい。このような構成によれば、ATゲーム数および経験値の双方が付与される状況、ATゲーム数は付与されるが経験値は付与されない状況、ATゲーム数は付与されないが経験値は付与される状況、ATゲーム数および経験値のいずれも付与されない状況のうちいずれかの状況を生じさせることができ、有利度の差にバリエーションを持たせることができる。
(8) 本実施形態では、ミッション達成報知を実行するか否か、およびAT当選報知を実行するか否かを、経験値決定処理により経験値付与されるか否かにより(図24のS64、S66)決定するとして説明した。しかしながら、ミッション達成報知を実行するか否か、およびAT当選報知を実行するか否かのうちの少なくとも1つは、他の契機により決定するようにしてもよい。他の契機については、たとえば、乱数抽選などにより成立するか否かを決定するようにしてもよい。
(9) また、図24のS64を「AT当選報知態様決定処理」とし、S66の処理を「AT当選報知態様か?」という判断処理に代替してもよい。AT当選報知態様決定処理とは、AT当選した旨を報知する態様を乱数抽選により決定する処理である。たとえば、AT当選報知が決定される確率が50%、キャラ演出が決定される確率が50%となる。
この場合において、S66でYESと判断されたときには、S72に移行し、経験値が付与される。また、S66においてNOと判断されたときには、S70に移行し、経験値は付与されない。なお変形例として、S66においてNOと判断されたときには、S70に移行し、経験値を付与するようにしてもよい。その他の処理については、図24で説明したものと同一である。
このような構成によれば、S64の「AT当選報知態様決定処理」を実行することにより、直接的に、AT当選することを報知する態様を決定することができ、遊技の興趣を向上させることができる。
[モードの選択方法の変形例]
本実施形態において、モード選択画面からモードを選択できるものとし、このモード選択画面へは、メニュー画面で演出設定の項目を選択決定し、さらにモードの項目を選択決定することで遷移するものとした。しかし、モードの選択方法はこれに限ったものではない。本実施形態においては、モードの選択方法は、いずれのモードが選択されている場合であっても、同じモード選択画面から選択するものとしたが、制御されているモードによってモードの選択画面を変えてもよい。
(ノーマルモード時のメニュー画面:ユーザモード開始)
ノーマルモードに制御されているとき(つまり、ユーザモードに制御されていないとき)、通常画面が表示されている期間であって、ゲーム終了時処理(図5のS6参照)が終了したときから賭数が設定されるまでの期間(以下、「通常画面表示期間」という。)、デモ画面表示中の期間(以下、「デモ画面表示期間」という。)などにおいて、決定スイッチ202が操作(押圧)されたときにメニュー画面を表示してもよい。デモ画面は、全てのリールが停止した停止タイミングから、遊技進行操作がされずに、所定時間(たとえば、30秒間)経過すると、液晶表示器51に表示される画面である。通常画面は、遊技中の画面と、ゲーム終了時処理が終了してデモ画面が表示されるまでの画面などをいう。
図30は、ノーマルモードに制御されているときのメニュー画面の遷移の一例を示したものである。図30に示すように、サブ制御部91は、決定スイッチ202のみが操作されても(たとえば、決定スイッチ202のみが連打されても)、ユーザモードが決定されないような画面表示制御を実行する。ここで、「決定スイッチ202のみが操作される」とは、「決定スイッチ202の操作以外の全ての操作がされずに、決定スイッチ202が操作されること」をいう。
図30(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図30(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図30(A)から図30(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図30(A)から図30(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図30(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技説明”、“会員登録”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連する項目である。“遊技説明”、“会員登録”、および“戻る”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない項目である。
遊技者により左スイッチ201が操作されたときに、左側の項目が選択される。遊技者により右スイッチ203が操作されたときに、右側の項目が選択される。選択された項目は最も下側に表示される。さらに該選択された項目の色は、選択されていない項目の色を反転させた色となる。このような制御を行うことにより、選択されている項目を遊技者に直感的に認識させることができる。なお、図30(B)の画面では、“遊技説明”が選択されている。決定スイッチ202が操作されることで、選択されている項目が決定される。
“遊技説明”が選択されて決定されると(“遊技説明”が選択された状態で決定スイッチ202が操作されると)、図30(C)に示すように、スロットマシン1の遊技の説明文が表示される。“ユーザモード”が選択されて決定されると、図30(D)に示す画面が表示される。“会員登録”が選択されて決定されると、会員登録するための2次元コード(図22(a)参照)が表示される。“戻る”が選択されて決定されると、図30(A)のデモ画面に戻る。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図30(B)に示すように、“遊技説明”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図30(C)に示すように、遊技説明が表示された画面が表示される。また、図30(C)の画面では、“戻る”が選択された状態である。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図30(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図30(A)〜(C)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図30(A)の画面→図30(B)の画面→図30(C)→図30(B)→図30(C)・・・というように、図30(B)に示すメニュートップ画面、および図30(C)に示す遊技説明画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作してもユーザモードが決定されないようになっている。
ユーザモードを決定するためには、メニュートップ画面において、左スイッチ201を操作することにより“ユーザモード”を選択した後に、決定スイッチ202を操作する。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図30の例では、左スイッチ201の操作)も必要となる。
ユーザモードが決定されると、図30(D)に示すユーザモード画面が表示される。図30(D)のユーザモード画面では、選択可能な項目として、“パスワード”、“簡単スタート”、“戻る”がある。通常ユーザモードを開始させるためには、“パスワード”が選択されて決定されると、通常ユーザモードを開始させるためのパスワードを入力可能なパスワード入力画面が表示される(図34参照)。パスワード入力画面に、適切なパスワード(図23(B)参照)が入力されると、通常ユーザモードが開始される。簡単ユーザモードを開始させるためには、“簡単スタート”が選択されて決定される。これにより、簡単ユーザモードが開始される。“戻る”が選択されて決定されると、1つ前の画面、つまり図30(B)に示す画面に戻る。
なお、図30の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図30(B)に示すメニュートップ画面、および図30(C)に示す遊技説明画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図30の例では、左スイッチ201の操作)がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
(ユーザモード時のメニュー画面)
次に、ユーザモードに制御されているときのメニュー画面について説明する。ユーザモードに制御されているときにおいて、メニュー画面は、ゲーム終了後(設定変更後)から賭数が設定されるまでの期間、デモ画面表示中の期間などにおいて、決定スイッチ202が操作されたときに表示される。
図31は、メニュー画面の遷移の一例を示したものである。図31に示すように、サブ制御部91は、決定スイッチ202のみが操作されても(たとえば、決定スイッチ202のみが連打されても)、制御されていたユーザモードの終了が決定されないような画面表示制御を実行する。図31(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図31(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図31(A)から図31(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図31(A)から図31(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図31(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技履歴”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連する項目である。“遊技履歴”、および“戻る”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない項目である。
“遊技履歴”が選択されて決定されると、図31(C)に示すように、ユーザモードが開始された時から現時点までの遊技履歴が表示される。該遊技履歴はRAM91cに格納されている遊技履歴データベース(図20参照)に基づいて、表示される。“ユーザモード”が選択されて決定されると、図31(D)に示すユーザモード画面が表示される。“戻る”が選択されて決定されると、図31(A)のデモ画面に戻る。
ユーザモード中のデモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図31(B)に示すように、“遊技履歴”が選択された状態でメニュー画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図31(C)に示すように、遊技履歴が表示された画面が表示される。また、図31(C)の画面は、“戻る”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図31(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図31(A)〜(C)に示すように、ユーザモード時のデモ画面が表示されているときにおいて、他のボタンを操作することなく、決定スイッチ202のみが操作されると、図31(A)の画面→図31(B)の画面→図31(C)→図31(B)→図31(C)・・・というように、図31(B)に示すメニュートップ画面、および図31(C)に示す遊技履歴画面の間をループすることになる。よって、ユーザモード時のデモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作しても、制御されていたユーザモードの終了が決定されないようになっている。
ユーザモードの終了を決定するためには、メニュートップ画面において、左スイッチ201を操作することにより“ユーザモード”を選択した後に、決定スイッチ202を操作する。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図31の例では、左スイッチ201の操作)も必要となる。
ユーザモードが決定されると、図31(D)に示す画面が表示される。図31(D)の画面では、選択可能な項目として、“ユーザモード終了”、“戻る”がある。“ユーザモード終了”が選択されて決定されると、ユーザモードの種類に応じた2次元コードが液晶表示器51に表示される、具体的には、簡単ユーザモードに制御されているときには、簡単ユーザモード用2次元コード(図22(b)参照)が表示される。また、通常ユーザモードに制御されているときには、通常ユーザモード用2次元コード(図22(c)参照)が表示される。
なお、図31の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図31(B)に示すメニュートップ画面、および図31(C)に示す遊技説明画面の間をループし、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作(図31の例では、左スイッチ201の操作)がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
(モードの選択方法の変形例の効果)
(1) 図30に示すように、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは開始されない。ユーザモードのうち簡単ユーザモードは、左スイッチ201が操作され、その後、決定スイッチ202が操作され、かつ“簡単スタート”が決定されたときにより開始される。ユーザモードのうち通常ユーザモードは、左スイッチ201が操作され、その後、決定スイッチ202が操作され、かつ“パスワード”が決定され、適正なパスワードが入力されたときにより開始される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(2) 図30(A)、(B)に示すように、デモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されることにより、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない“遊技説明”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチ202が操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技説明”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
(3) 図30(A)〜(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチ202のみの操作では、図30(B)のメニュートップ画面と図30(C)の遊技説明画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(4) 図31に示すように、制御されていたユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは終了されない。制御されていたユーザモードは、左スイッチ201が操作され、その後、決定スイッチ202が操作されることにより“ユーザモード”が決定され、さらに“ユーザモード終了”が決定されたときに終了される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(5) 図31(A)、(B)に示すように、ユーザモード制御中のデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されることにより、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない“遊技履歴”が選択された状態で、メニュートップ画面が表示される。このメニュートップ画面が表示された状態で、決定スイッチ202が操作されたときには、“ユーザモード”は決定されず、“遊技履歴”が決定される。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが終了することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
(6) 図31(A)〜(C)に示すように、デモ画面の表示中に決定スイッチ202のみの操作では、図31(B)のメニュートップ画面と図31(C)の遊技履歴画面とがループされる。このようなループが行われることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが終了されないことを印象づけることができる。
(7) 通常ユーザモードは、図30(D)で説明した“パスワード”が決定された後に、パスワードが入力されることにより制御されるモードであることから同一の遊技者が遊技をしている可能性が高いモードである。図25(B)に示すように、通常ユーザモード中では、複数回、7揃い出目が導出されても、該7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行しない。つまり、通常ユーザモード中では、通常ユーザモードに制御されて最初に7揃い出目が導出されたときのみミッション達成報知を実行し、2回目以降の7揃い出目の導出時には、ミッション達成報知を実行しない。したがって、何度もミッション達成報知が実行される煩わしさを遊技者に感じさせることを防止できる。
一方、簡単ユーザモードは、図30(D)で説明した“簡単スタート”が決定されたことにより制御されるモードである。つまり、簡単ユーザモードは、通常ユーザモードよりも制御させるための操作が少なくてよく、手軽に遊技者に遊技させるモードである。よって、簡単ユーザモードは、遊技者により興味本位で決定される可能性が高いモードである。興味本位で簡単ユーザモードで遊技した遊技者Aは、該簡単ユーザモードを終了させずに(図31(C)参照)、該簡単ユーザモードが継続した状態で遊技を辞める場合がある。このように簡単ユーザモードが継続した状態で、該簡単ユーザモードが継続していることを知らない遊技者Bが、該簡単ユーザモードで遊技する場合がある。このように、簡単ユーザモードでは、遊技者が入れ替わっている可能性がある。したがって、図25(A)に示すように、簡単ユーザモードでは、7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行する。したがって、簡単ユーザモードにおいて、遊技者が入れ替わった場合であっても、入れ替わる前の遊技者A、および入れ替わった後の遊技者Bそれぞれに対して、7揃い出目が導出される毎にミッション達成報知を実行することから遊技の興趣を向上させることができる。
(ノーマルモード時の画面遷移制御の変形例)
モードの選択方法の変形例では、ノーマルモード時において、図30に示すように、決定スイッチ202のみが操作されたときには、図30(B)のメニュートップ画面と図30(C)の遊技説明画面とがループする画面遷移制御を実行する、として説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されたときにおいて、ループする画面遷移制御は他の制御であってもよい。
(ノーマルモード時の画面遷移制御の第1変形例)
図32は、ノーマルモード時の画面遷移制御の第1変形例を説明するための図である。ループさせる画面は、図32に示すようなループであってもよい。図32と図30とを比較すると、遊技説明画面(図30(C)、図32(C)参照)からの遷移先の画面が、図30は、図30(B)のメニュートップ画面であるのに対し、図32は、図32(A)のデモ画面である点で、双方の図は異なる。このようなループであっても、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
デモ画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面とする構成でもよく、メニュートップ画面とする構成でもよい。また、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面ではなく、メニュートップ画面とすることが好ましい。何故ならば、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示された場合において、戻り先の画面が、デモ画面である構成では、遊技者に違和感を与えてしまうからである。
(ノーマルモード時の画面遷移制御の第2変形例)
決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御として、図30のような画面遷移を実行するとして説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御であれば他の制御であってもよい。
図33は、ノーマルモード時の画面遷移制御の第2変形例を説明するための図である。サブ制御部91は、たえとば、図33に示すような画面遷移制御を実行するようにしてもよい。図30と図33とを比較すると主に異なる点は、図30では、“遊技説明”が選択された状態で図30(B)のメニュートップ画面が表示されるのに対し、図33では、“ユーザモード”が選択された状態で図33(B)のメニュートップ画面が表示される点である。
図33(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図33(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図33(A)から図33(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図33(A)から図33(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図33(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技説明”、“会員登録”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連する項目である。“遊技説明”、“会員登録”、および“戻る”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない項目である。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図33(B)に示すように、“ユーザモード”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図33(C)に示すように、ユーザモード画面が表示される。図33(C)の画面は、“簡単スタート”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図33(D)に示すように、簡単スタートを開始するか否かの選択を提示する選択提示画面が表示される。図33(D)の選択提示画面は、簡単スタートを開始させない項目(“NO”の項目)が選択された状態で表示される。この状態で、決定スイッチ202が操作されると、実線の矢印で示すように、図33(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図33(A)〜(D)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図33(A)の画面→図33(B)の画面→図33(C)→図33(D)→図33(B)→図33(C)→図33(D)→図33(B)・・・というように、図33(B)〜(D)に示す画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作してもユーザモードが決定されないようになっている。
通常ユーザモードを決定する(通常ユーザモードを開始させる)ためには、図33(C)の画面において、左スイッチ201を操作することにより“パスワード”を選択し、決定スイッチ202を操作することにより、“パスワード”を決定する。“パスワード”が決定されると、通常ユーザモードを開始させるためのパスワードを入力可能なパスワード入力画面が表示される。該パスワード入力画面において適正なパスワードが入力されると通常ユーザモードが開始される。
簡単ユーザモードを決定する(簡単ユーザモードを開始させる)ためには、図33(D)の画面において、左スイッチ201を操作することにより、“YES”を選択し、この状態で決定スイッチ202を操作する。この操作により、簡単ユーザモードが開始される。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作も必要となる。
なお、図33の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図33(B)〜(D)の画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
図33に示す画面遷移制御であっても図30と同様に、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは開始させないようにすることができる。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
また、決定スイッチ202のみの操作では、図33(B)〜(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図33の更なる変形例として、図33(D)の選択提示画面において、“NO”が決定されると、破線の矢印で示すように、図33(A)のデモ画面に戻るようにしてもよい。つまり、決定スイッチ202のみの操作では、図33(A)→図33(B)→図33(C)→図33(D)→図33(A)→図33(B)→図33(C)→図33(D)→図33(A)・・・というように、図33(A)〜(D)に示す画面の間をループすることになる。このような更なる変形例であっても、決定スイッチ202のみの操作では、図33(A)〜(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(ノーマルモード時の画面遷移制御の第3変形例)
図34は、ノーマルモード時の画面遷移制御の第3変形例を説明するための図である。サブ制御部91は、たえとば、図34に示すような画面遷移制御を実行するようにしてもよい。また、第3変形例において、管理サーバによるパスワード発行処理では、決定スイッチ202のみの操作により入力されるパスワード(本変形例では「AAAA」)が、適正なパスワードとして発行されないものとする。
図34(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図34(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図34(A)から図34(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図34(A)から図34(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図34(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技説明”、“会員登録”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連する項目である。“遊技説明”、“会員登録”、および“戻る”は、ユーザモードを開始させる制御の実行に関連しない項目である。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図34(B)に示すように、“ユーザモード”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図34(C)に示すように、ユーザモード画面が表示される。また、図34(C)の画面は、“パスワード”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図34(D)に示すパスワード入力画面が表示される。
遊技者によるパスワード入力処理は、図34(D)に示すように、パスワードを構成する4ケタの記号(英字など)を1ケタずつ入力する処理である。遊技者は、入力する1ケタの記号を左スイッチ201または右スイッチ203により選択する。遊技者により左スイッチ201が操作されたときに、左側の記号が選択される。遊技者により右スイッチ203が操作されたときに、右側の記号が選択される。選択された記号は最も下側に表示される。さらに該選択された記号は、選択されていない記号の色を反転させた色となる。このような制御を行うことにより、選択されている記号を遊技者に直感的に認識させることができる。決定スイッチ202が操作されると選択されていた記号が、4ケタのパスワードの1ケタとして入力される。4ケタの記号の入力が終了したときに、「決定」が自動的に選択される(図34(H)参照)。該「決定」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、スロットマシン1は、入力された4ケタの記号をパスワードとして受付け、該入力されたパスワードが適正なパスワードであるか否かを判断する。該入力されたパスワードが適正なパスワードであると判断されると、スロットマシン1は、通常ユーザモードに制御する。一方、該入力されたパスワードが適正なパスワードではないと判断されると、スロットマシン1は、該入力されたパスワードが適正なパスワードではない旨の文字(図34(I)に示すように、「パスワードが違います」)を表示する。
図34(D)の例では、記号「A」が選択されている状態である。記号「A」が選択されている状態で、遊技者により左スイッチ201が操作されたときに、左側の記号「@」が選択される。記号「A」が選択されている状態で遊技者により右スイッチ203が操作されたときに、右側の記号「B」が選択される。記号「A」が選択されている状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(E)に示すように、記号「A」が入力される。
図34(C)の状態で“パスワード”が決定されると、図34(D)に示すように記号「A」が選択された状態でパスワード入力画面が表示される。図34(D)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(E)に示すように記号「A」が入力されるとともに、記号「A」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図34(E)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(F)に示すように記号「A」が入力されるとともに、記号「A」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図34(F)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(G)に示すように記号「A」が入力されるとともに、記号「A」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図34(G)での記号「A」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(H)に示すように記号「A」が入力されるとともに、「決定」が選択された状態でのパスワード入力画面に切替わる。
図34(H)での「決定」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(I)に示すように「パスワードが違います」という文字を表示する。このような文字を表示することにより、入力された記号列「AAAA」が、適正なパスワードではないことを遊技者に認識させることができる。
図34(I)の画面が表示されている状態で、決定スイッチ202が操作されると、図34(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図34(A)〜(I)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図34(A)→図34(B)→図34(C)→図34(D)→図34(E)→図34(F)→図34(G)→図34(H)→図34(I)→図34(B)→・・・というように、図34(B)〜(I)に示す画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作してもユーザモードが決定されないようになっている。
通常ユーザモードを決定する(通常ユーザモードを開始させる)ためには、図34(D)のパスワード入力画面において、左スイッチ201または右スイッチ203を操作することにより適正なパスワードを入力する。簡単ユーザモードを決定する(簡単ユーザモードを開始させる)ためには、図34(C)の画面において、左スイッチ201を操作することにより、“簡単スタート”を選択し、この状態で決定スイッチ202を操作する。この操作により、簡単ユーザモードが開始される。このように、ユーザモードを決定するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作も必要となる。
なお、図34の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図34(B)〜(I)の画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は決定されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作がされたときに、ユーザモードが決定される制御である。
図34に示す画面遷移制御であっても図30と同様に、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは開始させないようにすることができる。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、ユーザモードが開始することはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが開始されることを極力防止できる。
また、決定スイッチ202のみの操作では、図34(B)〜(I)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図34の更なる第1変形例として、図34(I)の画面において、決定スイッチ202が操作されると、破線の矢印で示すように、図34(A)のデモ画面に戻るようにしてもよい。つまり、決定スイッチ202のみの操作では、図34(A)→図34(B)→図34(C)→図34(D)→図34(E)→図34(F)→図34(G)→図34(H)→図34(I)→図34(A)→・・・というように、図34(A)〜(I)に示す画面の間をループすることになる。このような更なる変形例であっても、決定スイッチ202のみの操作では、図34(A)〜(I)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図34の更なる第2変形例として、決定スイッチ202の操作のみでは、パスワードが入力されないような制御を実行するようにしてもよい。たとえば、図34(D)の画面は、記号「A」が選択された状態で表示されるとして説明したが、「戻る」が選択された状態で表示されるようにしてもよい。「戻る」が選択された状態で、決定スイッチ202が操作されると、1つ前の画面(つまり、図34(C)の画面)に戻る。このような構成によれば、決定スイッチ202の操作のみでは、図34(C)の画面と図34(D)の画面とをループすることになる。このようなループを行うことにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができるとともに、無駄なパスワード(通常ユーザモードを開始させないパスワードであり、図34の例では、「AAAA」というパスワード)を入力させることを防止できる。
(ユーザモード時の画面遷移制御の変形例)
モードの選択方法の変形例では、ユーザモード時において、図31に示すように、決定スイッチ202のみが操作されたときには、図31(B)のメニュートップ画面と図31(C)の遊技履歴画面とがループする画面遷移制御を実行する、として説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されたときにおいて、ループする画面遷移制御は他の制御であってもよい。
(ユーザモード時の画面遷移制御の第1変形例)
図35は、ユーザモード時の画面遷移制御の第1変形例を説明するための図である。ループさせる画面は、図30に示すようなループであってもよい。図30と図19とを比較すると、遊技履歴画面(図31(C)、図35(C)参照)からの遷移先の画面が、図31は、図31(B)のメニュートップ画面であるのに対し、図35は、図35(A)のデモ画面である点で、双方の図は異なる。このようなループであっても、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
デモ画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面とする構成でもよく、メニュートップ画面とする構成でもよい。また、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示される場合には、戻り先の画面は、デモ画面ではなく、メニュートップ画面とすることが好ましい。何故ならば、通常画面表示期間に、決定スイッチ202が操作されることにより、メニュートップ画面が表示された場合において、戻り先の画面が、デモ画面である構成では、遊技者に違和感を与えてしまうからである。
(ユーザモード時の画面遷移制御の第2変形例)
決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御として、図31のような画面遷移を実行するとして説明した。しかしながら、決定スイッチ202のみが操作されることによってはユーザモードを決定させない画面遷移制御であれば他の制御であってもよい。
図36は、ユーザモード時の画面遷移制御の第2変形例を説明するための図である。サブ制御部91は、たえとば、図36に示すような画面遷移制御を実行するようにしてもよい。図31と図36とを比較すると主に異なる点は、図31では、“遊技履歴”が選択された状態で図31(B)のメニュートップ画面が表示されるのに対し、図36では、“ユーザモード”が選択された状態で図36(B)のメニュートップ画面が表示される点である。
図36(A)に示すデモ画面が表示されているときに、決定スイッチ202が操作されると、図36(B)に示すメニュートップ画面が表示される。図36(A)から図36(B)へは、決定スイッチ202のみが操作されることにより遷移するものとしてもよい。また、図36(A)から図36(B)へは、決定スイッチ202の操作および他の操作がされたときに遷移するものとしてもよい。
図36(B)のメニュー画面において、選択可能な複数の項目として、“遊技履歴”、“ユーザモード”、および“戻る”がある。“ユーザモード”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連する項目である。“遊技履歴”、および“戻る”は、ユーザモードを終了させる制御の実行に関連しない項目である。
デモ画面において、決定スイッチ202が操作されると、図36(B)に示すように、“ユーザモード”が選択された状態でメニュートップ画面が表示される。したがって、この状態で決定スイッチ202が操作されると、図36(C)に示すように、ユーザモード画面が表示される。また、図36(C)の画面は、“ユーザモード終了”が選択された状態で表示される。この状態で決定スイッチ202が操作されると、図36(D)のユーザモードを終了するか否かの選択を提示する選択提示画面が表示される。図36(D)の選択提示画面は、簡単スタートを開始させない項目(“NO”の項目)が選択された状態で表示される。この状態で、決定スイッチ202が操作されると、実線の矢印で示すように、図36(B)のメニュートップ画面に戻る。
つまり、図36(A)〜(D)に示すように、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されると、図36(A)→図36(B)→図36(C)→図36(D)→図36(B)→図36(C)→図36(D)→図36(B)・・・というように、図36(B)〜(D)に示す画面の間をループすることになる。よって、デモ画面が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみを操作しても制御されていたユーザモードの終了が決定されないようになっている。
ユーザモードの終了を決定するためには、図36(D)の画面において、左スイッチ201を操作することにより“YES”を選択し、決定スイッチ202を操作することにより、ユーザモードは終了する。このように、ユーザモードを終了するためには、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作も必要となる。
なお、図36の例では、デモ画面表示期間に、メニュートップ画面を表示させる例について説明した。しかし、通常画面表示期間にメニュートップ画面を表示させたとしても、同様の制御が実行される。同様の制御とは、決定スイッチ202のみの操作では、図36(B)〜(D)の画面の間をループすることにより、“ユーザモード”は終了されず、決定スイッチ202の操作のみではなく、他のボタンの操作がされたときに、ユーザモードが終了される制御である。
図36に示す画面遷移制御であっても図31と同様に、ユーザモード(簡単ユーザモードおよび通常ユーザモード)は、決定スイッチ202の操作のみでは終了させないようにすることができる。したがって、たとえば、遊技者が決定スイッチ202を連打したときなどには、制御されていたユーザモードを終了させることはなく、遊技者の意思とは関係なくユーザモードが終了されることを極力防止できる。
また、決定スイッチ202のみの操作では、図36(B)〜(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、図36の更なる変形例として、図36(D)の選択提示画面において、“NO”が決定されると、破線の矢印で示すように、図36(A)のデモ画面に戻るようにしてもよい。つまり、決定スイッチ202のみの操作では、図36(A)→図36(B)→図36(C)→図36(D)→図36(A)→図36(B)→図36(C)→図36(D)→図36(A)・・・というように、図36(A)〜(D)に示す画面の間をループすることになる。このような更なる変形例であっても、決定スイッチ202のみの操作では、図36(A)〜(D)の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(戻り先の画面について)
ノーマルモード時またはユーザモード時の画面遷移制御では、最後の画面からの戻り先の画面は、デモ画面またはメニュートップ画面であるとして説明した。しかしながら、戻り先の画面はこれらの画面に限られず、以下のようにしてもよい。たとえば、決定スイッチ202のみが操作されることにより、N個(Nは2以上の整数)の画面G1〜GNを遷移する構成を採用した場合について説明する。N個の画面G1〜GNのうち、画面G1を「最初の画面」といい、画面GNを「最後の画面」という。なお、たとえば、図30の例では、最初の画面G1がデモ画面に対応し、画面G2がメニュートップ画面に対応し、最後の画面GN(=G3)が遊技説明画面に対応する。
N個の画面G1〜GNを遷移する構成を採用した場合において、最後の画面GNが表示されている状態で、決定スイッチ202が操作されたときには、画面G1〜画面GN−1のうちいずれの画面に戻るようにしてもよい。このような構成であっても、決定スイッチ202のみの操作では、所定の画面の間をループすることにより、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
また、最初の画面G1が表示されているときにおいて、決定スイッチ202が操作されたときに、“戻る”が選択された状態で2番目の画面G2が表示されるようにしてもよい。ここで、“戻る”が選択された状態で決定スイッチ202が操作されると1つ前の画面に戻る。たとえば、図30〜図36の例では、“戻る”が選択された状態でメニュートップ画面(図30(B)〜図36(B))が表示される。つまり、最初の画面G1が表示されているときにおいて、決定スイッチ202のみが操作されたときには、最初の画面G1と2番目の画面G2とでループすることになる。したがって、3番目以降の画面を表示することなく、最初の画面G1と2番目の画面G2との表示のみで、決定スイッチ202の操作のみではユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。したがって、遊技者に即座に、決定スイッチ202の操作のみでは、ユーザモードが開始されないことを印象づけることができる。
(操作について)
決定スイッチ202の操作を第1操作とし、右スイッチ203の操作および左スイッチ201の操作のうちの少なくとも一方の操作を第2操作とする。本実施形態および本変形例では、ユーザモードを開始させる制御、および制御されていたユーザを終了させる制御(以下、「開始終了制御」という。)は、第1操作がされ、かつ第2操作がされたときに実行され、第1操作のみでは実行されないとして説明した。
しかしながら、第1操作および第2操作は他の操作でもよい。たとえば、画面操作用スイッチ205を設けない構成を採用した場合について説明する。このような構成を採用した場合には、左スイッチ201、決定スイッチ202、および右スイッチ203の機能をそれぞれ左ストップスイッチ8L、演出用スイッチ56、および右ストップスイッチ8Rに持たせるようにしてもよい。このような構成を採用した場合には、第1操作は、演出用スイッチ56の操作であり、第2操作は、左ストップスイッチ8Lの操作、および右ストップスイッチ8Rの操作である。
また、ノーマルモード時およびユーザモード時の双方において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は、共に決定スイッチ202であるとして説明した。しかし、ノーマルモード時およびユーザモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は、異なっていてもよい。たとえば、ノーマルモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は決定スイッチ202とする一方、ユーザモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部はストップスイッチ8Cとしてもよい。
また、ノーマルモード時およびユーザモード時の双方において、項目を選択するために操作される操作部は、共に左スイッチ201および右スイッチ203であるとして説明した。しかし、ノーマルモード時およびユーザモード時において、項目を選択するために操作される操作部は、異なっていてもよい。たとえば、ノーマルモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部は左スイッチ201および右スイッチ203とする一方、ユーザモード時において、選択されている項目を決定するために操作される操作部はストップスイッチ8Lまたはストップスイッチ8Rとしてもよい。
また、開始終了制御は、第1操作の後、第2操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第2操作の後、第1操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第1操作が行われながら第2操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第2操作が行われながら第1操作がされることにより実行されるものでもよい。開始終了制御は、第1操作と第2操作とが同時に行われることにより実行されるものであってもよい。
[AT報知について]
AT報知について、本実施形態においては、1ゲーム間で実行される演出について説明した。しかし、複数ゲームにわたって実行される演出(連続演出)によってAT報知をしてもよい。連続演出を実行するための連続演出実行処理はサブ制御部91により実行される。連続演出実行処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41から送信されたコマンドに基づいてART抽選が実行された旨およびその結果を識別し、複数ゲーム(例えば、5ゲーム)にわたって連続演出を実行する。
サブ制御部91は、液晶表示器51における演出画像の表示によって連続演出を実行する。連続演出の最終ゲーム(例えば、5ゲーム目)に至るまでの途中ゲーム(例えば、1〜4ゲーム目)では、ゲームの終了後に次ゲームで引き続き連続演出が実行されることを示す演出画像が表示される。
サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームでは、図柄が停止して表示結果が導出された後に演出用スイッチ56の操作を受け付ける操作受付期間に移行させる。操作受付期間では、操作受付期間中である旨を示す操作促進報知を液晶表示器51からの報知画像の表示によって実行する。操作受付期間中に演出用スイッチ56が操作されたときは、連続演出の演出結果としてART抽選に当選した可能性を示す示唆演出を実行する。本実施形態では、ART抽選に当選した可能性が100%であることの示唆、すなわちART抽選に当選したことの確定報知か、あるいは、ART抽選に当選した可能性が0%であることの示唆、すなわちART抽選に当選していないことの確定報知が示唆演出として実行される。操作受付期間中は、演出用スイッチ56を操作してもメニュー画面は表示されない。連続演出の最終ゲーム(例えば、5ゲーム目)に至るまでの途中の各ゲーム(例えば、1〜4ゲーム目)においては、全てのリールが停止してから所定期間経過したタイミングで、メニュー画面を表示するための演出用スイッチ56への操作を有効に受付ける。連続演出中の4ゲーム目までの各ゲームにおいては、全てのリールが停止した以降に演出設定をするための画面操作用スイッチ205への操作が有効に受付けられる。また、連続演出中の最終ゲームでは、示唆演出の実行が終了した以降に演出設定をするための画面操作用スイッチ205への操作の受付けが有効になる。また、連続演出中の最終ゲームでは、演出設定をするための画面操作用スイッチ205への操作の受付けが有効になった移行に、メニュー画面を表示するための演出用スイッチ56への操作の受付けが有効になる。
なお、連続演出として、バトル演出を例に挙げることができる。バトル演出では、味方キャラクタと敵キャラクタが複数ゲームにわたってバトルする様子が表示される。そして、連続演出の最終ゲーム終了後の示唆演出によって演出の結果が報知される。示唆演出によって味方キャラクタが勝利したときはART抽選に当選した可能性が100%であることが示唆される。すなわち、ART抽選に当選したことの確定報知がなされる。示唆演出によって敵キャラクタが勝利したときはART抽選に当選した可能性が0%であることが示唆される。すなわち、ART抽選に当選しなかったことの確定報知がなされる。
また、本実施形態では、サブ制御部91は、操作受付期間における操作促進報知を第1態様と第2態様のいずれかによって実行する。
ここで、第1態様および第2態様として以下のような態様としてよい。例えば、操作促進報知として演出用スイッチ56を示す画像を表示し、第1態様と第2態様とで、演出用スイッチ56を示す画像の大きさを異ならせてよい。また、例えば、操作促進報知として演出用スイッチ56を示す画像を表示し、第1態様と第2態様とで、第1態様では演出用スイッチ56を示す画像の表示態様を異ならせてよい(第1態様では通常の表示だが、第2態様では文字を付すなど)。
そして、第1態様と第2態様のいずれによって操作促進報知を行うかをART抽選結果にもとづいて抽選する。具体的には、ART抽選に当選したときは、第1態様よりも第2態様のほうが選択される確率を高くする。そして、第2態様が選択されたときは、さらに、特定の柄が付された演出用スイッチ56の画像を表示するか否かを決定する。特定の柄が付された演出用スイッチ56の画像の表示確率はART抽選に当選しなかったときよりもART抽選に当選したときのほうが高くなるように抽選テーブルの判定値数を振り分ける。これにより、特定の柄の演出用スイッチ56の画像が表示されたときの演出効果が高まり、遊技の興趣が向上する。なお、演出用スイッチ56に特定の柄を付す態様のみならず、演出用スイッチ56の周囲に特定の柄を表示することも可能である。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、演出用スイッチ56の操作受付期間中に出力するBGMや、遊技状態(例えば、ボーナス中か否か)に応じて出力するBGMを含む音声の出力制御を行う音声制御処理を実行する。そして、状態に応じて受け付けられている操作(遊技の進行に係る操作、演出用スイッチ56の操作、メニュー操作)が行われない状態(以下、「無操作状態」ともいう)で所定時間が経過したときに音声の出力を中断して音声を消音する。
なお、操作受付期間中のBGMを消音したときにも引き続き演出用スイッチ56の操作は受け付ける。また、遊技状態に応じたBGM(例えば、ボーナス中のBGM)を消音したときも引き続き遊技の進行操作自体は受け付ける。また、メニュー操作受付期間中のBGMを消音したときにも引き続きメニュー操作は受け付ける。また、操作受付期間のうち、BGMを消音したときにだけ画面操作用スイッチ205への操作を受付けるようにしてもよい。
なお、本実施形態では、無操作状態で所定時間が経過したときに音声を消音しているが、各種LEDやランプを消灯するように制御することも可能である。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、第3停止操作が行われた後、遊技の進行に係る操作およびメニュー操作が行われない無操作状態で一定時間(例えば、1分間)が経過したときにデモンストレーション状態に移行させるデモ移行処理を実行する。以下、デモンストレーション状態を「デモ状態」あるいは「デモ」と称する。デモ状態に移行すると、液晶表示器51からの演出画像の表示によりデモ演出を実行する。これにより、スロットマシン1を待機状態にする。しかし、連続演出の最終ゲーム後の操作受付期間においては無操作状態で1分が経過してもデモ状態に移行しない。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、第3停止操作が行われた後、遊技の進行に係る操作が行われない無操作状態で一定時間(例えば、30秒間)が経過したときにメニュー操作を受け付けるメニュー操作受付状態に移行させるメニュー操作受付処理を実行する。しかし、後述するように、連続演出の最終ゲーム後の操作受付期間においては無操作状態で30秒が経過してもメニュー操作受付状態に移行しない。
なお、サブ制御部91は、メニュー操作受付状態においてメニュー操作受付状態である旨の報知を液晶表示器51からの報知画像の表示によって実行する。しかし、この報知は演出用スイッチ56の操作受付期間における操作促進報知とは異なる態様となっている。
また、本実施形態では、メニュー操作を演出用スイッチ56を用いて行う。メニュー操作受付状態である旨の報知と操作促進報知とは異なる態様にすることが好ましい。例えば、色が異なるスイッチの画像を表示する、あるいは、柄が異なるスイッチの画像を表示することが例として挙げられる。これにより、同一のスイッチであってもタイミングによって用途が異なることを遊技者に認識させることができる。
また、タイマ割込処理(サブ)では、サブ制御部91は、連続演出の最終ゲームの終了後における演出用スイッチ56の操作受付期間において演出用スイッチ56が操作されたときに上述した示唆演出を実行する示唆演出実行処理を実行する。
[メニュー操作受付処理について]
次に、メニュー操作受付処理について説明する。図37に示すように、メニュー操作受付処理では、サブ制御部91は、メイン制御部41からのコマンドにもとづいて、第3停止操作が行われたか否かを判定する(Sh1)。第3停止操作が行われていない場合(Sh1でN)には処理を終了する。
第3停止操作が行われた場合(Sh1でY)には、演出用スイッチ56の操作受付期間であるか否かを判定する(Sh2)。すなわち、連続演出の最終ゲームの終了後における操作受付期間に移行しているか否かを判定する。操作受付期間の場合(Sh2でY)には処理を終了する。
操作受付期間でない場合(Sh2でN)には、連続演出の途中ゲームの終了後か否かを判定する(Sh3)。連続演出の途中ゲームの終了後の場合(Sh3でY)は処理を終了する。
連続演出の途中ゲームの終了後でない場合(Sh3でN)には、第3停止操作が行われた後、遊技の進行に係る操作が行われない無操作状態で30秒経過したか否かを判定する(Sh4)。第3停止操作から無操作状態で30秒が経過した場合(Sh4でY)には、メニュー操作を受け付けるメニュー操作受付処理を実行する(Sh6)。
第3停止操作から無操作状態で30秒が経過していない場合(Sh4でN)には、操作受付期間で演出用スイッチ56の操作が行われ、演出用スイッチ56の操作から無操作状態で30秒が経過したか否かを判定する(Sh5)。操作受付期間での演出用スイッチ56の操作から無操作状態で30秒が経過していない場合(Sh5でN)には処理を終了する。操作受付期間での演出用スイッチ56の操作から無操作状態で30秒が経過した場合(Sh5でY)には、メニュー操作を受付可能なメニュー操作受付状態に移行させるメニュー操作受付処理を実行する(Sh6)。
(示唆演出実行処理について)
次に、タイマ割込処理(サブ)で実行する示唆演出実行処理について説明する。図38に示すように、示唆演出実行処理では、サブ制御部91は、操作受付期間中であるか否かを判定する(Sb1)。すなわち、連続演出の最終ゲームの終了後における操作受付期間に移行しているか否かを判定する。操作受付期間中でない場合(Sb1でN)には処理を終了する。
操作受付期間中である場合(Sb1でY)には、演出用スイッチ56が操作されたか否かを判定する(Sb2)。演出用スイッチ56が操作された場合(Sb2でY)には、ART抽選の抽選結果に当選した可能性を示唆する示唆演出を実行する(Sb3)。また、演出用スイッチ56の操作にもとづいて可動役物を動作させる(Sb4)。
示唆演出は、ART抽選に当選した可能性が100%であることを示唆する演出(ART抽選に当選したことの確定報知)を含む複数種類の演出のうちからいずれかを選択して実行する。そして、ART抽選に当選した場合にはART抽選に当選しなかった場合よりも、ART抽選に当選した可能性が高いことを示唆する演出が選択される割合が高くなっている。
演出用スイッチが操作されなかった場合(Sb2でN)には、MAXBETスイッチ6が操作されたか否かを判定する(Sb5)。MAXBETスイッチ6が操作されなかった場合(Sb5でN)には処理を終了する。
MAXBETスイッチ6が操作された場合(Sb5でY)には、メイン制御部41から受信したコマンドにもとづいてART抽選に当選したか否かを判定する(Sb6)。ART抽選に当選していない場合(Sb6でN)には示唆演出の実行を中止する演出キャンセル処理を実行する(Sb8)。
ART抽選に当選している場合(Sb6でY)には、ART抽選に当選した可能性が100%であることを示す示唆演出を実行する(Sb7)。すなわち、ART抽選に当選したことの確定報知を示唆演出で実行する。
このとき、MAXBETスイッチ6の操作がされたときに実行中の演出を中止して即座に確定報知を実行せず、MAXBETスイッチ6の操作がされたときに、示唆演出を最後まで実行するとともに演出の結果として確定報知を実行する。具体的には、例えば、連続演出として、味方キャラクタと敵キャラクタとがバトルする演出画像を液晶表示器51から表示するバトル演出を実行し、味方キャラクタが勝利することをART抽選に当選したことの確定報知とする。この場合において、MAXBETスイッチ6の操作がされたときには、バトル演出を中止して味方キャラクタが勝利した様子を表示するのではなく、バトルの様子を最後まで表示して味方キャラクタが勝利した様子を表示する。
(メニュー操作受付状態への移行を制限する具体例について)
次に、本実施形態の具体例について、図39を用いて説明する。図39は、メニュー操作受付状態への移行を制限する具体例を示す。
図39に示すように、連続演出の最終ゲームにおいて第3停止操作が行われて表示結果が導出された場合は、ゲームの終了後に演出用スイッチ56の操作受付期間となる。操作受付期間では操作促進報知を実行する。第3停止操作から5秒が経過してからメニュー操作状態に移行するまでの時間をカウント開始する。操作受付期間中は、カウント開始から30秒が経過してもメニュー操作受付状態に移行させない。操作受付期間中に演出用スイッチ56が操作されると示唆演出を実行する。演出用スイッチ56の操作から遊技の進行に係る操作の無操作状態で30秒が経過するとメニュー操作受付状態に移行する。
なお、演出用スイッチ56が操作されてから30秒が経過したときに限らず、示唆演出が実行されてから30秒が経過したときにメニュー操作受付状態に移行させてもよい。
[報知について]
(1) 本実施形態のミッション達成報知は、「7揃い成功!経験値GET!」という文字を表示するものであるとして説明した。つまり、ミッション達成報知は、7揃い出目が導出されたことを遊技者に直接的に認識させる報知であるとして説明した。しかしながら、ミッション達成報知は7揃い出目が導出されたことを遊技者に直接的に認識させない報知であってもよい。たとえば、ミッション達成報知は、「経験値GET!」という文字を表示し、「7揃い成功!」という文字を表示しない演出としてもよい。
(2) 本実施形態のAT当選報知は、「AT当選おめでとう」という文字を表示するものであるとして説明した。しかしながら、AT当選報知は、AT当選されたことが決定されたことを特定可能な情報を報知する演出であれば如何なる報知であってもよい。たとえば、AT当選に対応するキャラを表示させる演出であってもよい。
[7揃い出目について]
本実施形態の7揃い出目は、7揃い押し順で操作され、かつ7揃い出目導出タイミングで操作されたときに導出される出目であるとして説明した。しかしながら、7揃い出目は、7揃い押し順で操作されたときには、ストップスイッチが操作されたタイミングに関わらず導出される出目としてもよい。このような構成によれば、遊技者の技術度合いに関わらず、7揃い出目が導出されることから、公平性を担保できる。
[操作手順について]
本実施形態では、ストップスイッチの操作手順は、ストップスイッチの押し順とストップスイッチの操作タイミングとの双方の概念を含むとして説明した。しかしながら、ストップスイッチの操作手順は、ストップスイッチの押し順とストップスイッチの操作タイミングとのうちいずれか一方の概念を含むようにしてもよい。
[リールについて]
本実施形態では、リールの数は、3個であるとして説明した。しかしながら、リールの数は、1個または2個であってもよく、4個以上であってもよい。また、リールの数が1個である場合には、ミッション達成報知を実行させる表示結果を導出させる操作手順の概念は、操作タイミングのみを含み、押し順を含まないものとなる。
[演出や報知について]
前述した例では、液晶表示器51を用いて演出や報知を行う例を挙げたが、たとえば、スピーカ53,54、リールの背面側(内側)に配置されたバックランプ(上記実施形態のリールLED55)、リールの前面側に配置された透過液晶表示器(リールを目視できるように構成された液晶表示器)、前面扉1bなどに取り付けられたランプやLED、ストップスイッチの振動、ストップスイッチの周囲からの送風、ストップスイッチの温度の変化など、上記の実施形態と異なる手段で演出を実行してもよい。
[ATについて]
上記スロットマシンの例では、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する例について説明したが、メイン制御部41が実行するATに係る制御としては、AT抽選の実行が挙げられる。AT抽選には、AT抽選の当選または非当選の決定、ATゲーム数をストックするか否かの決定、ATゲーム数の決定、ATゲーム数の上乗せ抽選などが含まれるものであってもよい。また、ATに係る制御としてAT抽選の高確率状態の制御が挙げられる。AT抽選の高確率状態の制御には、AT抽選の当選確率が高確率になる制御、内部抽選の結果に応じてATに制御されるまでの期間を短縮する制御、上乗せ抽選の当選確率やゲーム数を優遇する制御などが含まれる。また、ATに係る制御として、規定ゲーム数のゲームが消化されたときにATに制御することが挙げられる。規定ゲーム数のゲームが消化されたときとして、天井ゲーム数に到達したとき、抽選で決定されたゲーム数に到達したときが含まれる。また、ATに係る制御として、前兆期間を設定する制御が挙げられる。前兆期間を設定する制御には、ATの開始前の前兆期間にたとえば0〜32ゲームの演出を実行する制御が含まれる。また、ATに係る制御として、ペナルティを付与する制御が挙げられる。ペナルティを付与する制御には、ペナルティ内容の決定、ペナルティ期間の決定または設定が含まれる。また、ATに係る制御として、AT中である旨のランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。
また、ATに係る制御として、ナビ演出を実行するためのランプやLEDの点灯制御をメイン制御部41が行うことが挙げられる。さらに、メイン制御部41がナビ演出を実行することに連動してサブ制御部91がナビ演出を実行するようにしてもよい。さらに、メイン制御部41は、たとえばAT抽選の高確率状態に制御するときなど抽選確率を向上させるときに、その旨をランプやLED(たとえば、遊技補助表示器12など)の点灯制御によって報知するようにしてもよい。より具体的には、メイン制御部41は、遊技補助表示器12によりナビ演出を所定回数実行することによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。あるいは、メイン制御部41は、サブ制御部91にナビ演出を所定回数実行させることによりAT抽選の高確率状態に制御する旨を報知するようにしてもよい。
なお、ATに係る制御をメイン制御部41が実行する場合には、メイン制御部41の処理を、メイン制御部41に従属し、メイン制御部41の下位となる制御部に実行させることが好ましい。たとえば、リールの停止制御を遊技制御基板以外の基板に設けた制御部が実行するようにし、メイン制御部41はストップスイッチの操作信号を当該制御部に転送することが挙げられる。このように、メイン制御部41の制御を下位となる制御部に行わせることにより、ATに係る制御を行うときのROM41bやRAM41cの容量不足やメインCPU41aの処理能力不足を防止することができる。
また、前述した実施の形態では、前述したATに係る制御をメイン制御部41が実行するようにしたが、サブ制御部91が実行するようにしてもよい。サブ制御部91は、たとえば、メイン制御部41からの内部当選コマンドに基づいてAT抽選処理や上乗せ抽選処理を行い、その結果に応じてATに制御するための処理やナビ演出を実行するための処理などを行うようにしてもよい。
[設定変更状態および設定確認状態について]
設定キースイッチ37をon状態として電源をonすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示値として表示され、リセット/設定スイッチ38の操作による設定値の変更操作が可能な設定変更状態に移行するようにしてもよい。また、設定変更状態に関して、「電源ON」+「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定変更状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定変更を防ぐことができる。また、一旦設定変更状態に移行された後は、設定変更状態を終了させる終了条件(設定値確定後に設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定変更状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定変更状態中に前面扉が閉まっても設定変更状態を終了させないため、再度設定変更状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
設定値を確認するためには、ゲーム終了後、賭数が設定されていない状態で設定キースイッチ37をon状態とすればよい。このような状況で設定キースイッチ37をon状態とすると、設定値表示器24にメイン制御部41のRAMから読み出された設定値が表示されることで設定値を確認可能な設定確認状態に移行する。また、設定確認状態に関して、「設定キースイッチON」+「前面扉開放検出」を条件として、設定確認状態に移行させるようにしてもよい。これにより、前面扉が開放されていない状態での不正な設定確認を防ぐことができる。また、一旦設定確認状態に移行された後は、設定確認状態を終了させる終了条件(設定キースイッチがOFF操作)が成立するまで前面扉の開閉状態に関わらず設定確認状態を維持するようにしてもよい。これにより、設定確認状態中に前面扉が閉まっても設定確認状態を終了させないため、再度設定確認状態へ移行させる手間を生じさせてしまうことを防ぐことができる。
[その他の変形例]
本実施形態として、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すスロットマシンを説明したが、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のスロットマシンを採用してもよい。基盤とドラムとが流通可能で、筺体が共通なもので基盤のみあるいは基盤とドラムとを遊技機と称する。
また、パチンコ遊技機においては、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すパチンコ遊技機を採用してもよく、遊技媒体が封入され、入賞の発生に応じて遊技媒体を遊技者の手元に払い出すことなく遊技点(得点)を加算する封入式のパチンコ遊技機を採用してもよい。封入式のパチンコ遊技機には、遊技媒体の一例となる複数の玉をパチンコ遊技機内で循環させる循環経路が形成されているとともに、遊技点を記憶する記憶部が設けられており、玉貸操作に応じて遊技点が記憶部に加算され、玉の発射操作に応じて遊技点が記憶部から減算され、入賞の発生に応じて遊技点が記憶部に加算される。また、パチンコ遊技機は、発射装置および玉払出装置を備えた遊技枠に遊技球が打ち込まれる遊技領域を形成する遊技盤を取り付けた構成であるが、これに限らず、発射装置は玉払出装置などの基本的な機能を共通化し、遊技の特長的構成である遊技盤のみを流通させるようにしてもよい。この場合、遊技の特長的構成であるところの遊技盤を遊技機と称する。
なお、今回開示された実施の形態は全ての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなく特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更が含まれることが意図される。