JP7033191B2 - 窒化アルミニウム粒子 - Google Patents

窒化アルミニウム粒子 Download PDF

Info

Publication number
JP7033191B2
JP7033191B2 JP2020507260A JP2020507260A JP7033191B2 JP 7033191 B2 JP7033191 B2 JP 7033191B2 JP 2020507260 A JP2020507260 A JP 2020507260A JP 2020507260 A JP2020507260 A JP 2020507260A JP 7033191 B2 JP7033191 B2 JP 7033191B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
aluminum nitride
nitride particles
sintered body
holes
particles
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2020507260A
Other languages
English (en)
Other versions
JPWO2019180937A1 (ja
Inventor
博治 小林
義政 小林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NGK Insulators Ltd
Original Assignee
NGK Insulators Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NGK Insulators Ltd filed Critical NGK Insulators Ltd
Publication of JPWO2019180937A1 publication Critical patent/JPWO2019180937A1/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7033191B2 publication Critical patent/JP7033191B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C01INORGANIC CHEMISTRY
    • C01BNON-METALLIC ELEMENTS; COMPOUNDS THEREOF; METALLOIDS OR COMPOUNDS THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASS C01C
    • C01B21/00Nitrogen; Compounds thereof
    • C01B21/06Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron
    • C01B21/072Binary compounds of nitrogen with metals, with silicon, or with boron, or with carbon, i.e. nitrides; Compounds of nitrogen with more than one metal, silicon or boron with aluminium

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Ceramic Products (AREA)

Description

本明細書は、窒化アルミニウム粒子に関する技術を開示する。特に、本明細書は、窒化アルミニウム焼結体の原料として用いる窒化アルミニウム粒子に関する技術を開示する。
平板状の窒化アルミニウム粒子が国際公開WO2014/123247A1(以下、特許文献1と称する)に開示されている。特許文献1は、面方向長さLが3~110μm、厚み方向長さDが2~45μmの窒化アルミニウム粒子を開示している。特許文献1の窒化アルミニウム粒子は、樹脂に添加する熱伝導フィラー、あるいは、高強度の窒化アルミニウム焼結体の原料として用いられる。
上記したように、特許文献1の窒化アルミニウム粒子は、樹脂に添加する熱伝導フィラー、あるいは、高強度の窒化アルミニウム焼結体の原料として用いられる。そのため、特許文献1の窒化アルミニウム粒子は、窒化アルミニウム焼結体の原料として用いられる場合であっても、窒化アルミニウム焼結体に透明度が要求されていない。本発明者らは、窒化アルミニウム粒子を用いて透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を製造する研究を開始した。しかしながら、本発明者らの研究の結果、従来の窒化アルミニウム粒子では、透明度が高い窒化アルミニウム焼結体を製造することが困難であることが判明した。すなわち、透明度が高い窒化アルミニウム焼結体を得るためには、従来とは異なる新規な窒化アルミニウム粒子が必要であることが判明した。本明細書は、透明度が高い窒化アルミニウム焼結体の原料として好適に利用可能な窒化アルミニウム粒子を提供する。
本明細書は、窒化アルミニウム焼結体の原料として利用される窒化アルミニウム粒子を開示する。その窒化アルミニウム粒子は、粒子内の結晶方位が揃っており、板状であり、表面に孔を有していてよい。なお、「窒化アルミニウム粒子の表面」とは、窒化アルミニウム粒子の構成面のうちの最も面積が広い面のことであり、厚み方向の端面のことを意味する。また、便宜上「表面」と「裏面」を区別して表現することもあるが、両者を区別する必要がない限り、「表面」という表現は、「表面」と「裏面」の双方を意味する。
窒化アルミニウム焼結体の透明度を高くするためには、窒化アルミニウム粒子の焼結を促進させ、窒化アルミニウム焼結体を高密度にする(内部に残存する気孔を少なくする)ことが必要である。窒化アルミニウム粒子のサイズを小さくすると、各粒子の接触界面端の長さ(粒子同士が接触している部分の端縁の長さ)が増大し、焼結が促進され易くなる。焼結は、各粒子の接触界面端から進行するからである。そのため、従来の窒化アルミニウム粒子であっても、粒子サイズを選別する(小サイズの窒化アルミニウム粒子を用いる)ことにより、焼結を促進させ易くすることはできる。しかしながら、小サイズの窒化アルミニウム粒子を用いた場合、平板状の粒子(面方向と厚み方向のアスペクト比が高い粒子)であっても、各粒子の結晶方位を揃えて成形体(焼成前の成形体)を作製ことが難しくなり、焼成前成形体を作製する工程が煩雑となる。なお、焼成前成形体の結晶方位が乱れていると、窒化アルミニウム焼結体の結晶方位も乱れ、透明度が低下する。
上記窒化アルミニウム粒子は、表面に孔が設けられているので、互いに接触する他の窒化アルミニウム粒子の表面に非接触部分を設けることができる。すなわち、表面に孔を設けることによって、接触界面端を長く確保することができる。そのため、大サイズの窒化アルミニウム粒子を用いても、窒化アルミニウム粒子の焼結が促進され、透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を得ることができる。なお、上記窒化アルミニウム粒子は、大サイズの窒化アルミニウム粒子を用いることができるので、焼成前成形体を作製する工程において、各粒子の結晶方位を容易に揃えることができる。また、焼成前成形体を作製する工程において、粒子の凝集を抑制することもできる。上記窒化アルミニウム粒子を用いると、結晶軸の配向性が高く、透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。
上記窒化アルミニウム粒子では、表面に設けられた孔が貫通孔であってよい。すなわち、上記窒化アルミニウム粒子では、孔が、非貫通のくぼみではなく、表面から裏面に至る貫通孔であってよい。表面と裏面の双方で接触界面端を長く確保することができ、さらに焼結が促進され易くなる。
また、上記窒化アルミニウム粒子では、孔(非貫通孔、貫通孔)が複数設けられていてよい。複数の孔を有することにより、粒子表面の接触界面端を長く確保することができる。
上記窒化アルミニウム粒子では、表面において孔が存在しない領域に作成し得る最大円の径が、表面における面方向最大長さに対して、0.1以上0.9以下であってよい。上記長さの比が0.1未満の場合、粒子強度が低くなり、良好な窒化アルミニウム焼結体が得られ難くなる。一方、上記長さの比が0.9超の場合、孔を設ける効果が得られ難くくなる。すなわち、上記比が0.9超の場合、孔が存在しない範囲が広くなりすぎ、粒子表面に接触界面端が存在しない領域(非接触部分が存在しない領域)が広くなりすぎ、焼結を促進させる効果が得られ難くくなる。
上記窒化アルミニウム粒子では、表面における孔の合計面積が、孔が存在しない領域の合計面積に対して、0.01以上1.5以下であってよい。より具体的にいうと、表面のうちの孔が設けられていない部分の合計面積をS1とし、孔の合計面積をS2としたときに、0.01≦(S2/S1)≦1.5を満足していてよい。
窒化アルミニウム粒子の表面状態を模式的に示す。 窒化アルミニウム粒子に設けられた孔を説明するための図を示す。 複数の孔を有する窒化アルミニウム粒子の利点を説明するための図を示す。 焼成前成形体を模式的に示す。 実施例のまとめを示す。
以下、本明細書で開示される技術の実施形態を説明する。
本明細書では、窒化アルミニウム焼結体の原料として利用される窒化アルミニウム粒子を開示する。窒化アルミニウム焼結体の製造では、まず、窒化アルミニウム粒子を用いて所定サイズの焼成前成形体を成形する。焼成前成形体は、例えば、窒化アルミニウム粒子を含むスラリーをフィルム上に塗布・乾燥し、所定厚さになるようにフィルムから剥がした成形体を積層し、静水圧プレスすることにより成形する。その成形体について成形する際に添加した成形助剤を脱脂後、焼成前成形体を加圧しながら所定温度で焼成することにより、窒化アルミニウムを焼結・粒子成長させ、高密度の(気孔の少ない)窒化アルミニウム1次焼結体を形成する。その後、窒化アルミニウム1次焼結体を無加圧状態で2次焼成し、焼結助剤を除去し、窒化アルミニウム焼結体が得られる。なお、窒化アルミニウム粒子は、酸化アルミニウムを含む原料と炭素源とを、窒素源を含む雰囲気で加熱することにより製造することができる。具体的には、窒化アルミニウム粒子は、下記式(1)に示す反応により製造される。
Al+3C+N→2AlN+3CO・・(1)
(酸化アルミニウムを含む原料)
酸化アルミニウムを含む原料は、原料中に酸化アルミニウムを含んでいればよく、他の物質を含まない酸化アルミニウム単体(不可避不純物を除く)であってもよいし、原料中に他の物質を含んでいてもよい。例えば、酸化アルミニウムを含む原料は、原料中に、70質量%以上の酸化アルミニウムを含んでいてよく、80質量%以上の酸化アルミニウムを含んでいてよく、90質量%以上の酸化アルミニウムを含んでいてよく、95質量%以上の酸化アルミニウムを含んでいてもよい。また、酸化アルミニウムの結晶構造は、α型、γ型,θ型,η型,κ型,χ型等であってよく、特に、α型,γ型であってよい。特に、酸化アルミニウムとしてαアルミナ,γアルミナ,ベーマイト等を用いることにより、良好な反応性が得られる。以下、「酸化アルミニウムを含む原料」を、単に酸化アルミニウム原料と称する。
(酸化アルミニウム原料の形状)
酸化アルミニウム原料の形状は、板状であってよく、高アスペクト比を有していてよい。アスペクト比は、3以上であってよく、5以上であってよく、10以上であってよく、20以上であってよく、30以上であってよく、50以上であってよく、70以上であってよく、100以上であってよく、120以上であってもよい。目的とする窒化アルミニウム粒子の用途にも依るが、高アスペクト比(アスペクト比3以上)の酸化アルミニウム原料を用いることにより、高アスペクト比の窒化アルミニウム粒子が得られる。板状で高アスペクト比の窒化アルミニウム粒子は、ドクターブレード等を利用することによって配向させることができ、結晶軸方向(結晶方位)の制御が必要な製品(例えば、透明度の高い窒化アルミニウム焼結体)の原料として好適に使用することができる。
酸化アルミニウム原料のサイズは、面方向長さLが0.2μm以上であってよく、0.6μm以上であってよく、2μm以上であってよく、5μm以上であってよく、10μm以上であってよく、15μm以上であってもよい。また、面方向長さLは、50μm以下であってよく、20μm以下であってよく、18μm以下であってよく、15μm以下であってもよい。また、厚み方向長さDは0.05μm以上であってよく、0.1μm以上であってよく、0.3μm以上であってよく、0.5μm以上であってよく、0.8μm以上であってもよい。また、厚み方向長さDは、2μm以下であってよく、1.5μm以下であってよく、1.0μm以下であってもよい。酸化アルミニウム原料のサイズは、合成後の窒化アルミニウム粒子のサイズに反映される。そのため、酸化アルミニウム原料のサイズは、目的とする窒化アルミニウム粒子の用途に応じて、適宜選択することができる。なお、アスペクト比は、(面方向長さL/厚み方向長さD)で示される。
(炭素源)
炭素源は、酸化アルミニウムの還元剤として用いられる。炭素源は、窒化アルミニウム粒子を合成する(酸化アルミニウムを加熱する)環境で、酸化アルミニウム原料と接触し得るものであればよい。例えば、炭素源は、酸化アルミニウム原料に混合される固体であってよい。あるいは、炭素源は、窒化アルミニウム粒子を合成する環境内(合成雰囲気内)に供給される炭化物ガスであってよい。あるいは、炭素源は、酸化アルミニウム原料を収容する容器、その容器内に配置される治具等、合成雰囲気内で酸化アルミニウム原料に接触するカーボン製の部品であってもよい。
酸化アルミニウム原料に混合する固体の炭素源として、カーボンブラック、黒鉛等を用いることができる。カーボンブラックは、ファーネス法,チャンネル法等で得られるカーボンブラック,アセチレンブラック等を用いることができる。カーボンブラックの粒径は、特に限定されないが、0.001~200μmであってよい。なお、酸化アルミニウム原料に混合する固体の炭素源として、有機化合物を用いてもよい。例えば、炭素源として、フェノール樹脂,メラミン樹脂,エポキシ樹脂,フランフェノール樹脂等の合成樹脂縮合物、ピッチ,タール等の炭化水素化合物、セルロース,ショ糖,ポリ塩化ビニリデン,ポリフェニレン等の有機化合物を用いてもよい。上記した固体の炭素源のうち、カーボンブラックは、反応性が良好であるという観点より、特に有用である。
酸化アルミニウム原料と固体の炭素源を混合するときに、水,メタノール,エタノール,イソプロピルアルコール,アセトン,トルエン,キシレン等の溶媒を用いて混合してもよい。酸化アルミニウム原料と炭素源の接触状態を良好にすることができる。なお、混合後、エバポレータ等を利用して混合原料を乾燥させてもよい。
炭化物ガスとして、メタン,エタン,プロパン,ブタン,エチレン等の直鎖の炭化水素、メタノール,エタノール,プロパノール等のアルコール類、ベンゼン,ナフタレン等の芳香族炭化水素等を用いることができる。直鎖の炭化水素は、熱分解の容易性より、特に有用である。なお、炭素源として炭化水素ガスを用いることにより、酸化アルミニウム原料と炭素源が良好に接触し、窒化アルミニウム粒子の製造時間を短縮することができる。なお、炭化物ガスとして、フッ化炭素(CF),フッ化炭化水素(CH)等のフッ化物等を用いることもできる。
(窒素源)
窒素源として、窒素ガス、アンモニアガス、及びこれらの混合ガスを用いることができる。アンモニアガスは、安価であり、取扱いが容易なため、窒素源として特に有用である。また、窒素源としてアンモニアガスを用いることにより、反応性が向上し、窒化アルミニウム粒子の製造時間を短縮することができる。
酸化アルミニウム原料に対する窒素源の供給量は、1~6L/minであってよい。窒素源の供給量が少ない程、酸化アルミニウムの表面と内部で還元窒化反応の速度差が大きくなり、窒化アルミニウム粒子の表面に孔が形成されやすくなる。具体的には、窒素源の供給量が少なくなるに従い、酸化アルミニウムの表面の窒化に対して、内部の窒化が遅れる現象が顕著になる。この場合、酸化アルミニウムの内部が窒化するときに生じるガスが外部に放出される際、酸化アルミニウム(窒化アルミニウム)の表面に孔を形成する。
(窒化温度)
窒化温度(保持温度)は、1450℃以上1900℃以下であってよい。窒化温度は、1450℃以上であってよく、1500℃以上であってよく、1600℃以上であってもよい。窒化温度を1450℃以上にすることにより、製造時間の長期化、及び、未反応の酸化アルミニウムの残存を防止することができる。さらに、窒化温度を1450℃以上にすることにより、結晶方位の不整合を防止することもできる。また、エネルギーコストを抑制するという観点より、窒化温度は、1800℃以下であってよく、1700℃以下であってもよい。なお、窒化温度が1800℃を超えると、窒化アルミニウム粒子の内部で焼結が起こり、孔が塞がる現象が起こり得る。なお、窒化時間(保持時間)は、未反応の酸化アルミニウムの残存を防止するという観点より、3時間以上であってよく、5時間以上であってよく、8時間以上であってもよい。また、窒化時間は、工業的な観点より、20時間以下であってよく、15時間以下であってよく、10時間以下であってもよい。
酸化アルミニウムの還元窒化反応が始まる温度(900℃)から窒化温度までの昇温速度は、5~200℃/hrであってよい。なお、900℃までの昇温速度は、900℃から窒化温度までの昇温速度と同じでもよいし、異なっていてもよい。例えば、室温から900℃までの昇温速度を、900℃から窒化時間までの昇温速度より速くしてもよい。窒化アルミニウム粒子の製造に要する時間(具体的には、900℃に達する時間)を短縮することができる。
(後熱処理)
窒化アルミニウム粒子の合成後、大気または酸素雰囲気で加熱(熱処理)し、得られた窒化アルミニウム粒子中に残存している炭素を除去してもよい。この熱処理は、炭素源が酸化アルミニウム原料に混合される固体である場合に特に有用である。後熱処理温度は、残存炭素を確実に除去するという観点より、500℃以上であってよく、600℃以上であってよく、700℃以上であってもよい。また、後熱処理温度は、窒化アルミニウム粒子の表面の酸化を抑制するという観点より、900℃以下であってよく、800℃以下であってもよい。なお、後熱処理時間は、後熱処理温度に応じて適宜選択することができるが、例えば3時間以上であってよい。
(窒化アルミニウム粒子の形状)
窒化アルミニウム粒子は、結晶方位が揃っていてよい。窒化アルミニウム粒子の結晶方位が揃っていれば、焼成前成形体内で窒化アルミニウム粒子を規則正しく配置することによって、窒化アルミニウム焼結体の結晶方位を揃えることができる。窒化アルミニウム焼結体の結晶方位を揃えることによって、透明度の高い窒化アルミニウム焼結体が得られる。換言すると、窒化アルミニウム粒子の結晶方位が揃っていないと、焼成前成形体内で窒化アルミニウム粒子を規則正しく配置しても、窒化アルミニウム焼結体の結晶方位が揃わず、透明度が低下する。なお、窒化アルミニウム結晶のc軸が粒子表面(粒子を構成する面のうちの面積が最も大きい面)に表れていてよい。すなわち、c軸が窒化アルミニウム粒子の厚み方向(粒子表面に略直交する方向)に伸びていてよい。なお、結晶方位が揃っているか否かは、走査型電子顕微鏡(SEM:Scanning Electron Microscope)で得られた電子画像を後方散乱回折法(EBSD:Electron BackScatter Diffraction)で結晶方位毎にマッピングし、全体に占める特定の結晶方位の割合に基づいて決定してよい。例えば、EBSDを用いて窒化アルミニウム粒子の表面(または裏面)を結晶方位毎にマッピングし、全体に占める(001)面の割合(面積比)を算出し、面積比が80%以上の状態を「結晶方位が揃っている」と判断してよい。
窒化アルミニウム粒子は、板状であり、アスペクト比(L/D)が3以上であってよい。すなわち、板状の窒化アルミニウム粒子の面方向長さ(表裏面の最大長さ)Lと厚み方向長さ(表裏面を結ぶ方向の長さ)Dの比が、3以上であってよい。なお、厚み方向長さDは、窒化アルミニウム粒子を一対の平行な平面で挟んだときに、平面間の距離が最小となる部分の長さ(すなわち、厚み)であってよい。また、表裏面の形状は、例えば六角形等の多角形であってよい。アスペクト比が3以上であれば、焼成前成形体内において窒化アルミニウム粒子が規則正しく配置され(窒化アルミニウム粒子が配向し)、焼成後の窒化アルミニウム焼結体の結晶方位が揃い易くなる。
窒化アルミニウム粒子の面方向長さ(長手方向サイズ)Lは、0.6μm以上であってよく、1μm以上であってよく、1.5μm以上であってよく、2μm以上であってもよい。窒化アルミニウム粒子の面方向長さLが小さすぎると、粒子同士が凝集し、高配向(結晶軸の配向度が高い)窒化アルミニウム焼結体が得られないことがある。また、窒化アルミニウム粒子の面方向長さLは、25μm以下であってよく、20μm以下であってよく、15μm以下であってよく、10μm以下であってよく、5μm以下であってもよい。窒化アルミニウム粒子の面方向長さLが大きすぎると、窒化アルミニウム焼結体を製造する際、焼結が起こり難くなり、窒化アルミニウム焼結体の密度(理論密度に対する相対密度)が低くなることがある。窒化アルミニウム焼結体の密度が低下すると、窒化アルミニウム焼結体の内部に気孔が残存し、窒化アルミニウム焼結体の透明度が低下する。窒化アルミニウム粒子の面方向長さLが上記範囲(0.6~25μm)内であれば、高配向で透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。なお、窒化アルミニウム焼結体の透明度は、窒化アルミニウム焼結体に特定波長の光(レーザ)を照射し、その光の直線透過率で評価することができる。
窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さ(短手方向サイズ)Dは、0.05μm以上であってよい。窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さDが0.05μm未満になると、窒化アルミニウム焼結体を製造する際、例えば、原料の混合工程において窒化アルミニウム粒子の形状が崩れることがある。粒子形状が崩れることにより、焼成前成形体を成形する際、窒化アルミニウム粒子の配向度が低下することがある。なお、窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さDは、0.1μm以上であってよく、0.3μm以上であってよく、0.5μm以上であってよく、0.8μm以上であってもよい。
また、窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さDは、2μm以下であってよく、1.5μm以下であってよく、1μm以下であってよく、0.5μm以下であってもよい。窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さDが大きすぎると、例えば、ドクターブレード等を用いて焼成前成形体の厚みを調整する際、ブレードから窒化アルミニウム粒子に加わる剪断応力を粒子側面(厚み方向に平行な面)で受ける割合が増え、窒化アルミニウム粒子の配列が乱れることが起こり得る。また、窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さDが大きすぎると、結果的にアスペクト比が低下し、窒化アルミニウム粒子が規則正しく配列されにくくなる。窒化アルミニウム粒子の厚み方向長さDが上記範囲(0.05~2μm)内であれば、高配向で透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。
窒化アルミニウム粒子の表面、及び/又は、裏面に、孔が形成されていてよい。窒化アルミニウム粒子の表面に孔を設けることにより、窒化アルミニウム粒子の表面(裏面)に、他の窒化アルミニウム粒子に接触しない部分(非接触部分)を設けることができる。その結果、窒化アルミニウム粒子の接触界面端を長く確保することができ、窒化アルミニウム粒子の焼結が促進され易くなる。また、孔が設けられていることにより、ドクターブレード等を用いて焼成前成形体の厚みを調整する際に粒子同士の凝集を抑制することができる。以下、図面を参照し、窒化アルミニウム粒子に設けられている孔について説明する。
図1は、窒化アルミニウム粒子10の表面(c面)を模式的に示している。窒化アルミニウム粒子10の表面に孔2が設けられている。孔2の数は、図1(A)に示すように複数であってもよいし、図1(B)に示すように単数(1個)であってもよい。上記したように、孔2の数は、窒素源の供給量を変化させることによって調整することができる。孔2のサイズは、特に限定されないが、0.1~5μmであってよい。
窒化アルミニウム粒子10の表面うち、孔2が設けられていない部分の合計面積をS1とし、孔2の合計面積をS2としたときの孔2の面積割合α(α=S2/S1)は、0.01以上であってよく、0.05以上であってよく、0.1以上であってよく、0.3以上であってよく、0.5以上であってよく、0.7以上であってもよい。また、面積割合αは、1.5以下であってよく、1.3以下であってよく、1.2以下であってよく、1.0以下であってよく、0.9以下であってもよい。面積割合αが小さすぎると(孔2の割合が低すぎると)、窒化アルミニウム粒子10の表面において接触界面端を長く確保することが困難となり、良好な(透明度が高い)窒化アルミニウム焼結体が得られ難くなる。一方、面積割合αが大きすぎると(孔2の割合が高すぎると)、窒化アルミニウム粒子10の強度が低下し、窒化アルミニウム粒子10の形状を保持することが難しくなる。なお、孔2のサイズを調整するよりも、孔2の面積割合αを適値に調整することの方が、窒化アルミニウム焼結体の透明度を向上させる寄与度が大きい。また、孔2のサイズを調整するよりも、孔2の数を調整することの方が、面積割合αの調整を行い易い。
また、窒化アルミニウム粒子10の表面における面方向最大長さを長さ10aとし、孔2が存在しない領域に作成される最大円6の直径を径6rとしたときに、両者の長さ比β(β=径6r/長さ10a)は、0.1以上であってよく、0.2以上であってよく、0.3以上であってよく、0.5以上であってもよい。また、長さ比βは、0.9以下であってよく、0.8以下であってよく、0.7以下であってもよい。長さ比βが大きくなり過ぎると、窒化アルミニウム粒子10の表面において孔2が存在しない領域が増加する(図1(A)と(B)を比較参照)。その結果、窒化アルミニウム粒子10の表面において、他の窒化アルミニウム粒子と非接触な領域が減少し(他の窒化アルミニウム粒子と接触している領域が広くなり)、表面に接触界面端が存在しない領域が広くなり、焼結を促進する効果が得られ難くなる。一方、長さ比βが大きくなり過ぎると、窒化アルミニウム粒子10の強度が低下し、窒化アルミニウム粒子10の形状を保持することが難しくなる。長さ比βは、窒化アルミニウム粒子10の表面における孔2の位置を調整したり、孔2のサイズを調整したり、孔2の数を調整することによって、調整することができる。孔2の位置及びサイズは、調整することが難しい。そのため、長さ比βは、孔2の数を変化させることによって調整することが好ましい。このことからも、孔2の数は複数であることが好ましい。
孔2は、図2(A)に示すように底を有する形態(くぼみ2a)であってもよいし、図2(B)に示すように貫通孔2bであってもよい。あるいは、1つの窒化アルミニウム粒子10が、くぼみ2aと貫通孔2bの双方を有していてもよい。なお、図2(A),(B)ともに、表面及び裏面に2個の孔2が設けられている。しかしながら、図2(A)は孔2(くぼみ2a)の数が4個であり、図2(A)は孔2(貫通孔2b)の数が2個である。すなわち、窒化アルミニウム粒子10の表面に設けられてる孔2が貫通孔2bであれば、少ない孔で表面(及び裏面)に多くの孔を設けることができる。
上記したように、孔2の数は複数であることが好ましい。図3に示すように、孔2の数が複数であれば、1個の大きな窒化アルミニウム粒子10を、複数の小さな窒化アルミニウム粒子10a,10b,10cの集合体と捉えることもできる。図3は、近くの孔2同士を仮想線で結び、1つの窒化アルミニウム粒子10を3個の窒化アルミニウム粒子10a,10b,10cに区画して示したものである。
図4は、窒化アルミニウム粒子10を積層した焼成前成形体12を示している。窒化アルミニウム粒子10を積層すると、窒化アルミニウム粒子10の表面(または裏面)の一部が、他の窒化アルミニウム粒子10の孔2に面する。その結果、窒化アルミニウム粒子10の表面(または裏面)に、他の窒化アルミニウム粒子10と非接触な部分(孔2に露出する部分)が形成される。すなわち、窒化アルミニウム粒子10の表面に、接触界面端8が形成される。例えば、図4の窒化アルミニウム粒子10a,10bに着目すると、仮に孔2が存在しない場合、接触端縁8は、窒化アルミニウム粒子10a,10bの外縁と窒化アルミニウム粒子10a,10bの表面が接触する部分(接触界面端8a)のみである。しかしながら、孔2を設けることにより、接触界面端8bが形成され、窒化アルミニウム粒子10aと10bの接触界面端が長くなる。窒化アルミニウム粒子10の焼成(粒成長)は、接触界面端8から進行する。窒化アルミニウム粒子10に孔を設けることにより、接触界面端8の長さが増大し、焼成が促進される。なお、孔2が貫通孔2aであれば、接触界面端8の長さもより増大し、さらに焼成が促進される。
窒化アルミニウム粒子の比表面積は、0.4m/g以上であってよく、1m/g以上であってよく、2m/g以上であってよく、3.5m/g以上であってよく、5m/g以上であってよく、8m/g以上であってもよい。比表面積が小さすぎると、焼成の際、窒化アルミニウム粒子が焼結しにくくなり、高密度の窒化アルミニウム焼結体が得られないことがある。また、比表面積は、16m/g以下であってよく、13m/g以下であってよく、10m/g以下であってもよい。比表面積が大きすぎると、窒化アルミニウム粒子が凝集し易くなり、焼成前成形体内で窒化アルミニウム粒子を高配向に配置することができず、結晶方位の揃った窒化アルミニウム焼結体が得られないことがある。また、比表面積が大きすぎると、例えば、ドクターブレード等を用いて焼成前成形体を成形する際、ブレードから窒化アルミニウム粒子に加わる剪断応力が小さくなり、窒化アルミニウム粒子の配列が乱れることが起こり得る。窒化アルミニウム粒子の比表面積が上記範囲(0.4~16μm)内であれば、高配向の焼成前成形体を成形することができ、その焼成前成形体を焼成することにより、高密度で透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。
(不純物濃度)
窒化アルミニウム粒子に含まれる不純物(不純物金属、酸素等)は、少ないことが好ましい。具体的には、不純物金属は、0.2wt%以下であってよく、0.1wt%以下であってよく、0.07wt%以下であってよく、0.05wt%以下であってもよい。また、酸素含有量は、2wt%以下であってよく、1.5wt%以下であってよく、1wt%以下であってよく、0.9wt%以下であってもよい。窒化アルミニウム粒子内の不純物濃度が高くなると、窒化アルミニウム焼結体に含まれる不純物濃度も高くなる。窒化アルミニウム焼結体内の不純物濃度が高くなると、窒化アルミニウム焼結体の透明度が低下(直線透過率の低下)したり、熱伝導率が低下することが起こり得る。窒化アルミニウム粒子内の不純物濃度が上記範囲(不純物金属0.2wt%以下、酸素含有率2wt%以下)であれば、透明度の高い窒化アルミニウム焼結体を製造することができる。
(窒化アルミニウム焼結体の製造)
窒化アルミニウム焼結体は、窒化アルミニウム粒子を含むスラリー状の原料をシート状に成形し、シート状成形体を積層して焼成前成形体を形成し、1次焼成、2次焼成を経て製造することができる。スラリー状の原料は、窒化アルミニウム粒子と炭酸カルシウム,イットリア、Ca-Al-O系の焼成助剤等の助剤を混合した混合原料を作成し、その混合原料にバインダ、可塑剤、分散剤等を添加して生成することができる。バインダとして、ポリビニルブチラール(品番BM-2、積水化学工業(株)製)を用いることができる。可塑剤として、ジ(2-エチルヘキシル)フタレート(黒金化成(株)製)を用いることができる。分散剤としてトリオレイン酸ソルビタン(レオドールSP-O30、花王(株)製)、分散媒として2-エチルヘキサノール、キシレン、1-ブタノール、それらの混合液等を用いることができる。なお、スラリー状の原料内に、0.1~2μmの粒状の窒化アルミニウム粒子を加えてもよい。なお、球状窒化アルミニウム粒子は、市販のものを用いることができ、一例として、市販の窒化アルミニウム粉末(トクヤマ(株)製、Fグレード、平均粒径1.2μm)が挙げられる。シート成形体は、例えばドクターブレード法を用いて成形することができる。1次焼成及び2次焼成の温度は、1400~2100℃で行うことができる。また、1次焼成は、焼成前成形体(焼成用積層体)を加圧した状態で行うことができる。1次焼成により窒化アルミニウム粒子が粒成長し、2次焼成により1次焼成後の窒化アルミニウム焼結体に残存していた助剤を除去することができる。
(窒化アルミニウム焼結体の特徴)
窒化アルミニウム焼結体のc面配向度(窒化アルミニウム焼結体を構成している窒化アルミニウム結晶のc軸の配向度)は、95%以上であってよく、97%以上であってよく、100%であってもよい。また、窒化アルミニウム焼結体の相対密度は、99%以上であってよく、99.8%以上であってよく、100%であってもよい。窒化アルミニウム粒子に含まれる不純物金属濃度は、0.04wt%以下であってよい。窒化アルミニウム粒子に含まれる酸素濃度は、0.6wt%以下であってよい。また、窒化アルミニウム焼結体の直線透過率は、波長450nmの光を用いてときに、30%以上であってよく、60%以上であってよく、65%以上であってもよい。
以下、窒化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム粒子を用いて製造した窒化アルミニウム焼結体の実施例を示す。なお、以下に示す実施例は、本明細書の開示を説明するためのものであり、本明細書の開示を限定するものではない。
(実施例1:窒化アルミニウム粒子の製造)
まず、板状の酸化アルミニウム100g,カーボンブラック(三菱化学(株))50g,アルミナ玉石(φ2mm)1000g,IPA(イソプロピルアルコール:トクヤマ(株)製、トクソーIPA)350mLを、30rpmで240分間混合し、混合物を得た。なお、酸化アルミニウムは、平均粒径(面方向長さ)10μm、平均厚さ(厚み方向長さ)0.5μm、アスペクト比20のものを用いた。得られた混合物からアルミナ玉石を除去し、その混合物をロータリーエバポレータを用いて乾燥させた。その後、残存した混合物を乳鉢で軽く解砕し(比較的弱い力で、凝集した粒子を分離させ)、カーボン製の坩堝に150g充填した。その後、混合物を充填した坩堝を加熱炉内に配置し、窒素ガス3L/min流通下で昇温速度50℃/hrで1600℃まで昇温し、1600℃で20時間保持した。加熱終了後、自然冷却し、坩堝から試料を取り出し、マッフル炉を用いて酸化雰囲気下で650℃で10hr熱処理(後熱処理)し、板状の窒化アルミニウム粒子を得た。なお、後熱処理は、試料中に残存している炭素を除去するために行った。
(窒化アルミニウム粒子の評価)
得られた窒化アルミニウム粒子について、粒子形状、結晶方位、表面状態(孔の有無)の評価を行った。評価結果を図5に示す。
(粒子形状)
窒化アルミニウム粒子の形状は、得られた窒化アルミニウム粒子をSEM(日本電子(株)製,JSM-6390)を用いて1000~2000倍で撮影し、撮影した画像から無作為に30個の粒子を選択し、面方向長さ(粒径)及び厚み方向長さの測定を行った。また、面方向長さL(μm)、厚み方向長さD(μm)より、アスペクト比(L/D)を計算した。図5に示すように、得られた窒化アルミニウム粒子の形状は、原料(酸化アルミニウム)とほぼ同一であった。
(結晶方位)
結晶方位の測定は、SEMに取り付けられたEBSD(オックスフォード・インストゥルメンツ(株)製 Aztec HKL)を用いて評価した。なお、結晶方位の評価は、窒化アルミニウム粒子の表面または裏面について、孔が形成されていない部分について行った。すなわち、窒化アルミニウム粒子の厚み方向に直交する面(表面または裏面)であり、窒化アルミニウム粒子を構成する面のうちの面積が最も大きい面について結晶形態の評価を行った。具体的には、窒化アルミニウム粒子の表面(または裏面)のうち、孔が形成されていいない部分を結晶方位毎にマッピングし、全体に占める(001)面の割合(面積比)を算出し、結晶方位が揃っているか否かを判断した。面積比が80%以上の場合は結晶方位が揃っているとし、80%未満の場合は結晶方位が揃っていないと判断した。図5に、結晶方位が揃っている場合「○」、結晶方位が揃っていない場合「×」を付している。図5に示すように、得られた窒化アルミニウム粒子の結晶方位は揃っていた。
(表面状態)
窒化アルミニウム粒子の表面状態は、得られた窒化アルミニウム粒子をSEM(日本電子(株)製,JSM-6390)を用いて1000~2000倍で撮影し、撮影した画像から無作為に30個の粒子を選択して評価した。具体的には、孔の有無、孔の種類(くぼみ、又は、貫通孔)、孔の数(1個、又は、複数)、孔が存在しない領域に作成される最大円の径の面方向最大長さに対する比(長さ比β)、孔が存在しな領域の合計面積に対する孔の合計面積の割合(面積割合α)について評価した。孔の有無及び孔の数については、目視で評価した。また、孔の種類(くぼみ,貫通孔)についても、SEMで撮影した画像から判断した。孔が貫通孔の場合は、孔内にSEM試料台が確認される。面積割合αについては、撮影した画像から窒化アルミニウム粒子の表面の面積Sと孔の合計面積S2を算出し、その結果より孔が存在しない領域の合計面積S1を算出し(S1=S-S2)、面積割合α=S2/S1を算出することにより得た。長さ比βについては、図1で説明したように、窒化アルミニウム粒子の面方向長さ10a(最大長さ)を測定し、窒化アルミニウム粒子の表面に孔を含まない最大円6を作成し、最大円6の直径6rを求め、長さ比β=6r/10aを算出することにより得た。図5に示すように、窒化アルミニウム粒子は複数の貫通孔を有しており、長さ比β:0.30,面積割合α:0.32という結果が得られた。
(窒化アルミニウム焼結体の製造)
得られた窒化アルミニウム粒子を用いて窒化アルミニウム焼結体を製造する方法について説明する。まず、窒化アルミニウム焼結体を焼結する際に用いる助剤(Ca-Al-O系の焼成助剤)の合成方法について説明する。助剤は、窒化アルミニウム粒子に混合し、窒化アルミニウム粒子と共に焼成される。
(助剤の合成)
炭酸カルシウム(白石カルシウム(株)製、Shilver-W)47g,γ―アルミナ(大明化学工業(株)製、TM-300D)24g、アルミナ玉石(φ15mm)1000g,IPA(トクヤマ(株)製、トクソーIPA)125mLを、110rpmで120分間粉砕・混合し、混合物を得た。その後、混合物からアルミナ玉石を除去し、得られた混合物は、ロータリーエバポレータを用いて乾燥させた。混合物をアルミナ製の坩堝に70g充填した。その後、混合物を充填した坩堝を加熱炉内に配置し、大気中で昇温速度200℃/hrで1250℃ まで昇温し、1250℃で3時間保持した。加熱終了後、自然冷却し、坩堝から混合物(助剤)を取り出した。
(合成用原料の調整)
次に、上記した助剤を用いて原料を調整する工程について説明する。上記した窒化アルミニウム粒子に対して、助剤(Ca-Al-O系助剤)を4.8質量部添加し、合計20gとなるように秤量した。この混合物とアルミナ玉石(φ15mm)300g,IPA(トクヤマ(株)製、トクソーIPA)60mLを、30rpmで240分間混合した。得られた混合物からアルミナ玉石を除去し、その混合物をロータリーエバポレータを用いて乾燥させ、合成用原料を得た。
(焼成前成形体の作成)
上記合成用原料100質量部に対し、バインダとしてポリビニルブチラール(積水化学工業製、品番BM-2)7.8質量部と、可塑剤としてジ(2-エチルヘキシル)フタレート(黒金化成製)3.9質量部と、分散剤としてトリオレイン酸ソルビタン(花王製、レオドールSP-O30)2質量部と、分散媒として2-エチルヘキサノールを加えて混合し、原料スラリーを調整した。なお、分散媒の添加量は、スラリー粘度が20000cPとなるように調整した。得られた原料スラリーを、ドクターブレード法によってPETフィルム上に成形した。ドクターブレード法を用いることにより、窒化アルミニウム粒子の板面(c面)がPETフィルムの表面に並ぶように、PETフィルム上に原料スラリーが形成される。なお、スラリー厚みは、乾燥後の厚さが30μmとなるように調整した。以上の工程により、シート状のテープ成形体を得た。得られたテープ成形体を直径20mmの円形に切断した後、円形のテープ成形体を120枚積層し、焼成前成形体を得た。得られた焼成前成形体を、厚さ10mmのアルミニウム板上に載置した後、真空パッケージに入れて内部を真空にした。その後、真空パッケージを85℃の温水中で100kgf/cm2で静水圧プレスし、円板状の焼成前成形体(焼成用積層体)を得た。
(1次焼成)
次に、焼成前成形体を脱脂炉中に配置し、600℃で10時間脱脂を行った。その後、1900℃で10時間、面圧200kgf/cm2の条件下で焼成し、その後室温まで降温させ、窒化アルミニウム1次焼結体を得た。なお、ホットプレスの際の加圧方向は、焼成前成形体の積層方向(テープ成形体の表面に略直交する方向)とした。また、加圧は、室温に降温するまで維持した。1次焼成により焼成前成形体を構成していた窒化アルミニウム粒子が粒成長し、成形体内の気孔がなくなることにより、密度(相対密度)の高い窒化アルミニウム1次焼結体が得られる。
(2次焼成)
窒化アルミニウム1次焼結体の表面を研削し、φ20mm、厚さ0.7mmの試料を作製した。この試料を窒化アルミニウム製の板上に配置し、加熱炉内を窒素雰囲気とし、焼成温度1900℃で75時間焼成し、窒化アルミニウム焼結体を得た。2次焼成により、窒化アルミニウム1次焼結体内に残存していた助剤(焼結の際に用いた助剤)が除去され、透明な窒化アルミニウム焼結体が得られる。
(窒化アルミニウム焼結体の評価)
得られた窒化アルミニウム焼結体について、c面配向度(c軸の配向度)、相対密度、直線透過率の評価を行った。評価結果を図5に示す。
(c面配向度)
窒化アルミニウム焼結体の表面を研磨した後、研磨面に対してX線を照射し、c面配向度を測定した。具体的には、XRD装置(リガク(株)製、RINT-TTR III)を用い、CuKα線を用いて電圧50kV,電流300mAの条件下、2θ=20~70°の範囲でXRDプロファイルを測定した。なお、c面配向度(f)は、ロットゲーリング法によって算出した。具体的には、以下の式(3),(4)で得られた結果P,P0を、式(2)に代入することにより算出した。なお、式中、Pは得られた窒化アルミニウム焼結体のXRD測定から得られた値であり、P0は標準窒化アルミニウム(JCPDSカードNo.076-0566)から算出した値である。なお、(hkl)として、(100),(002),(101),(102),(110),(103)を使用した。
f={(P-P0)/(1-P0)}×100・・・(2)
0=ΣI0(002)/ΣI0(hkl)・・・(3)
P=ΣI(002)/ΣI(hkl)・・・(4)
(相対密度)
相対密度は、JIS R1634に記載の方法でかさ密度を測定し、理論密度(3.260)に対する値を算出した。
(直線透過率)
焼結後の窒化アルミニウム焼結体をφ10mmサイズに切断し、4個の窒化アルミニウム焼結体をアルミナ製の定盤(φ68mm)の外周部分に等間隔に(定盤の中心と隣り合う窒化アルミニウム焼結体が成す角度が90°になるように)固定し、粒径が9μm及び3μmのダイヤモンド砥粒を含むスラリーを滴下した銅製ラッピング盤によって研磨し、さらに、コロイダルシリカを含むスラリーを滴下したバフ盤で300分間研磨した。その後、研磨後のφ10mm×0.3mm厚の試料をイオン交換水、アセトン、エタノールの順でそれぞれ3分間洗浄した後、分光光度計(Perkin Elmer製、Lambda900)を用いて波長450nmにおける直線透過率を測定した。
図5に示すように、本実施例で得られた窒化アルミニウム粒子を用いて窒化アルミニウム焼結体を製造した結果、c面配向度98.5%、相対密度99.9%、直線透過率67%の窒化アルミニウム焼結体が得られた。
(実施例2及び3)
実施例1と全く同一の製造方法で窒化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム焼結体を製造した。そのため、図5に示すように、窒化アルミニウム粒子の形状、結晶方位、孔の有無、孔の種類、孔の数、面積割合αについては、実施例1と同じ結果であった。しかしながら、実施例2及び3は、実施例1と比較して孔が偏在しており、長さ比βが実施例1よりも大きくなる結果であった。そのため、窒化アルミニウム焼結体の特性(c面配向度、相対密度、直線透過率)は良好であったものの、実施例1の窒化アルミニウム焼結体と比較すると、やや低い結果であった。この結果は、長さ比βが大きくなり過ぎると、窒化アルミニウム粒子の焼結を促進する効果が得られ難くなることを示している。
(実施例4~8)
実施例1と同じサイズの酸化アルミニウムを用いて、窒素ガスの流量を変えたことを除き、実施例1と同様の方法で窒化アルミニウム粒子を製造し、得られた窒化アルミニウム粒子を用いて窒化アルミニウム焼結体を製造した。また、得られた窒化アルミニウム粒子及び窒化アルミニウム焼結体について、実施例1と同様の評価を行った。なお、実施例4及び5は窒素ガスの流量を6L/min(実施例1よりも多い)とし、実施例6は窒素ガスの流量を5L/min(実施例1よりも多い)とし、実施例7は窒素ガスの流量を2L/min(実施例1よりも少ない)とし、実施例8は窒素ガスの流量を1L/min(実施例1よりも少ない)とした。
図5に示すように、実施例4~9の窒化アルミニウム粒子は、粒子形状及び結晶方位については、実施例1と同じ結果であった。しかしながら、実施例4及び5は、孔の数が1個であり、特に実施例4は貫通孔が形成されず、くぼみが形成されるに留まった。また、実施例4及び5は、実施例1と比較して孔の数が少ないので、実施例1と比較して長さ比βが大きくなり、面積割合αが小さくなった。なお、実施例4及び5の窒化アルミニウム焼結体は、十分なレベルの特性が得られたものの、実施例1の窒化アルミニウム焼結体と比較すると、やや低い結果であった。この結果は、面積割合αが小さくなり過ぎると、窒化アルミニウム粒子の焼結を促進する効果が得られ難くなることを示している。なお、実施例4と5を比較すると、貫通孔が形成されなかった(くぼみが形成された)実施例4と比較して、貫通孔が形成された実施例5の方が、窒化アルミニウム焼結体の特性は良好であった。実施例4と5の窒化アルミニウム粒子は、孔の種類(貫通孔、くぼみ)を除き、表面状態は等しい。この結果は、窒化アルミニウム粒子に貫通孔を設けることにより、くぼみを設けるよりも、窒化アルミニウム粒子の焼結を促進する効果が得られ易くなることを示している。
実施例6の窒化アルミニウム粒子は、複数の貫通孔が形成されたものの、実施例1と比較して面積割合αが小さくなった。実施例6の窒化アルミニウム焼結体は、実施例1と比較して僅かに特性が低かったが、実施例1とほぼ同じレベルの特性が得られた。実施例7の窒化アルミニウム粒子は、面積割合αが実施例1よりも高いことを除き、窒化アルミニウム粒子の形状、結晶方位及び表面状態は同一であった。実施例7の窒化アルミニウム焼結体の特性は、c面配向度、相対密度、直線透過率の全てにおいて、実施例1よりも良好であった。また、実施例8の窒化アルミニウム焼結体の特性も、c面配向度、相対密度、直線透過率の全てにおいて、実施例1よりも良好であった。この結果は、面積割合αが増加することによって、接触界面端が長くなり、焼結が促進されたことを示している。
(実施例9~11)
実施例1とサイズの異なる酸化アルミニウムを用いたことを除き、実施例1と同様の製造方法で窒化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム焼結体を製造した。なお、実施例9は、面方向長さL及び厚み方向長さDが実施例1と異なり、アスペクト比は実施例1と同一である。具体的には、実施例9は面方向長さL及び厚み方向長さDが実施例1より小さい。また、実施例10は、面方向長さLが実施例1より小さく、厚み方向長さDは実施例1と同一である。そのため、実施例10は、アスペクト比が実施例1より小さい。実施例10は、アスペクト比は実施例1と同一であるが、面方向長さL及び厚み方向長さDが実施例1より大きい。得られた窒化アルミニウム粒子の形状は、原料である酸化アルミニウムとほぼ同一であった。また、実施例9~11の全てにおいて結晶方位は揃っており、表面状態も実施例1と同等であった。また、窒化アルミニウム焼結体の特性(c面配向度、相対密度、直線透過率)は全て良好であった。実施例9の窒化アルミニウム焼結体は、相対密度が実施例1より良好であった。実施例10の窒化アルミニウム焼結体は、相対密度が実施例1より良好であった。実施例11の窒化アルミニウム焼結体は、c面配向度が実施例1より良好であった。この結果は、窒化アルミニウム粒子の表面状態を調整することにより、粒子サイズ(粒子形状)が変化しても、良好な特性の窒化アルミニウム焼結体が得られることを示している。
(比較例1)
実施例11と同じサイズの酸化アルミニウムを用いて、窒素ガスの流量を10L/min(実施例1~11よりも多い)としたことを除き、実施例11と同様の製造方法(すなわち、実施例1と同様の製造方法)で窒化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム焼結体を製造した。比較例1の窒化アルミニウム粒子は、結晶方位は揃っていたが、表面に孔が形成されなかった。比較例1の窒化アルミニウム焼結体は、全ての特性において実施例1~10の全てより低い結果であった。この結果は、窒化アルミニウム粒子の表面に孔を設けることにより(実施例1~10)、窒化アルミニウム焼結体の特性を向上させることができることを示している。
(比較例2)
実施例1と同サイズの酸化アルミニウムを用いて、窒化温度を1440℃としたことを除き、実施例1と同様の製造方法で窒化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム焼結体を製造した。比較例2の窒化アルミニウム粒子は、表面状態は実施例1と同一であったが、窒化温度が低過ぎ、結晶方位の不整合が生じた。すなわち、比較例2の窒化アルミニウム粒子は、結晶方位が揃っていなかった。そのため、比較例2の窒化アルミニウム焼結体は、相対密度は実施例1と同一であったが、c面配向度が低く、直線透過率も低い結果であった。
(比較例3)
板状でない酸化アルミニウム(アスペクト比2)を用いて、実施例1と同様の製造方法で窒化アルミニウム粒子、窒化アルミニウム焼結体を製造した。比較例3の窒化アルミニウムは、粒子形状が板状でなかったものの、結晶方位は揃っており、表面状態も実施例1と同一であった。比較例3の窒化アルミニウム焼結体は、相対密度は実施例1と同レベルであったが、c軸配向度が低く、直線透過率が低い結果であった。窒化アルミニウム粒子を積層して焼成前成形体を作成するときに、アスペクト比が小さい(板状でない)ので、窒化アルミニウム粒子の結晶方位が揃わなかったことが原因である。
以上、本発明の実施形態について詳細に説明したが、これらは例示に過ぎず、請求の範囲を限定するものではない。請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。

Claims (5)

  1. 窒化アルミニウム焼結体の原料として利用される窒化アルミニウム粒子であって、
    板状であり、
    表面に孔を有しており、
    厚み方向に直交する面のうちの前記孔が形成されていない部分の結晶方位を測定したときに、全体に占める(001)面の割合が80%以上である、窒化アルミニウム粒子。
  2. 前記孔が貫通孔である請求項1に記載の窒化アルミニウム粒子。
  3. 前記孔が複数設けられている請求項1または2に記載の窒化アルミニウム粒子。
  4. 表面において前記孔が存在しない領域に作成される最大円の径が、表面における面方向最大長さに対して、0.1以上0.9以下である請求項1から3のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム粒子。
  5. 前記表面における前記孔の合計面積が、孔が存在しない領域の合計面積に対して、0.01以上1.5以下である請求項1から4のいずれか一項に記載の窒化アルミニウム粒子。
JP2020507260A 2018-03-23 2018-03-23 窒化アルミニウム粒子 Active JP7033191B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/JP2018/011805 WO2019180937A1 (ja) 2018-03-23 2018-03-23 窒化アルミニウム粒子

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPWO2019180937A1 JPWO2019180937A1 (ja) 2020-12-03
JP7033191B2 true JP7033191B2 (ja) 2022-03-09

Family

ID=67986806

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2020507260A Active JP7033191B2 (ja) 2018-03-23 2018-03-23 窒化アルミニウム粒子

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP7033191B2 (ja)
WO (1) WO2019180937A1 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP6346718B1 (ja) * 2017-03-22 2018-06-20 日本碍子株式会社 窒化アルミニウム粒子

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138056A (ja) 2008-12-15 2010-06-24 Mitsubishi Chemicals Corp 高アスペクト比を有する窒化アルミニウム、その製造方法、それを用いた樹脂組成物
JP2013189319A (ja) 2010-07-02 2013-09-26 National Univ Corp Shizuoka Univ 窒化アルミニウム結晶粒子の製造装置、窒化アルミニウム結晶粒子の製造方法および窒化アルミニウム結晶粒子
WO2014123247A1 (ja) 2013-02-08 2014-08-14 株式会社トクヤマ 窒化アルミニウム粉末

Family Cites Families (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH06321511A (ja) * 1993-03-16 1994-11-22 Takeshi Masumoto 窒化アルミニウム超微粒子及びその製造方法と超微粒子焼結体

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010138056A (ja) 2008-12-15 2010-06-24 Mitsubishi Chemicals Corp 高アスペクト比を有する窒化アルミニウム、その製造方法、それを用いた樹脂組成物
JP2013189319A (ja) 2010-07-02 2013-09-26 National Univ Corp Shizuoka Univ 窒化アルミニウム結晶粒子の製造装置、窒化アルミニウム結晶粒子の製造方法および窒化アルミニウム結晶粒子
WO2014123247A1 (ja) 2013-02-08 2014-08-14 株式会社トクヤマ 窒化アルミニウム粉末

Also Published As

Publication number Publication date
JPWO2019180937A1 (ja) 2020-12-03
WO2019180937A1 (ja) 2019-09-26

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6822362B2 (ja) 窒化珪素基板の製造方法、及び窒化珪素基板
JP6872075B2 (ja) 窒化アルミニウム板
JP5121268B2 (ja) 窒化アルミニウム焼結体及び半導体製造装置用部材
TWI670251B (zh) 透明氧化鋁燒結體的製法
JP7033191B2 (ja) 窒化アルミニウム粒子
KR102124766B1 (ko) 플라즈마 처리 장치 및 그 제조방법
Villegas et al. Effects of PbO excess in Pb (Mg1/3Nb2/3) O3–PbTiO3 ceramics: Part I. Sintering and dielectric properties
JP6346718B1 (ja) 窒化アルミニウム粒子
US20100227145A1 (en) Aluminum oxide sintered body, method for producing the same and member for semiconductor producing apparatus
US11014855B2 (en) Transparent AlN sintered body and method for producing the same
CN108349823B (zh) 取向烧结体的制造方法
Xie et al. Spark plasma sintering of tungsten bronze Sr2− xCaxNaNb5O15 (x= 0.1) piezoelectric ceramics: I, processing and microstructure
Khanal et al. Optimization of preparation conditions of highly textured piezoelectric (Bi0. 5K0. 5) TiO3 ceramics
JP2018158885A (ja) 窒化アルミニウム粒子
CN111263741B (zh) 金刚石多晶体、包括金刚石多晶体的工具以及制造金刚石多晶体的方法
WO2021131407A1 (ja) 窒化アルミニウム粒子
US20190016936A1 (en) Abrasive particles and method of forming same
飛田将大 et al. Fabrication of submicron alumina ceramics by pulse electric current sintering using Mg2+-doped transition alumina powders
HIDA et al. c~ ÄêáÅ~ íáçå çÑ pìÄãáÅêçå^ äìãáå~Éê~ ãáÅë Äó mìäëÉ bäÉÅíêáÅìêêÉåí páåíÉêáåÖ rëáåÖ jÖO açéÉÇ qê~ åëáíáçå^ äìãáå~ mçïÇÉêë

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200416

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210511

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210628

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220215

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220225

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7033191

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150