JP7031061B2 - 遠心送風機、送風装置、空気調和装置及び冷凍サイクル装置 - Google Patents

遠心送風機、送風装置、空気調和装置及び冷凍サイクル装置 Download PDF

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Description

本発明は、スクロールケーシングを有する両吸込型の遠心送風機、当該遠心送風機を備えた送風装置、空気調和装置及び冷凍サイクル装置に関する。
従来の遠心送風機は、円盤上の主板と多数の翼とで構成された羽根車と、羽根車を収納し、羽根車に流入する空気が通過する吸込口が形成されたスクロールケーシングと、を備えている。この羽根車の回転によって吹き出された気流は、羽根車の回転軸方向に速度分布を持っており、吸込口側よりも主板側で気流の速度が大きくなる。従来の遠心送風機は、羽根車の回転軸方向において、羽根車とスクロール周壁との距離が一定なため、速度が大きい主板側からの気流がスクロール周壁と衝突し、スクロールケーシング内で気流を効率良く昇圧できない要因となっている。そこで、羽根車から吐き出された気流の風速が大きい箇所で、羽根車とスクロール周壁との距離を広げることにより気流を効率良く昇圧させた片吸込型の遠心送風機が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
実開平01-108399号公報
しかしながら、特許文献1の遠心送風機は片吸込型の遠心送風機である。片吸込型の遠心送風機に対して、両吸込型の遠心送風機では、羽根車の回転軸方向の両方向端に形成されている吸込口から流入した空気の流れが主板側で合流する。そのため、両吸込型の遠心送風機では、気流がスクロール周壁に衝突する際、乱れた流れとなり、羽根車とスクロール周壁との距離を単に広げただけでは気流を効率よく昇圧できないという課題がある。
本発明は、上記のような課題を解決するためのものであり、両吸込型の遠心送風機であっても、気流を効率よく昇圧できる遠心送風機、送風装置、空気調和装置及び冷凍サイクル装置を得ることを目的とする。
本発明に係る遠心送風機は、回転駆動される主板と、主板と対向して配置される環状の第1側板及び主板と第1側板との間に配置されている複数の羽根によって構成されている第1羽根部と、主板に対して第1側板が配置されている側とは反対側において主板と対向して配置される環状の第2側板及び主板と第2側板との間に配置されている複数の羽根によって構成されている第2羽根部と、を有する羽根車と、渦巻形状に形成された周壁と、第1側板が配置された側の主板の板面に対向する第1吸込口が形成された第1側壁と、第2側板が配置された側の主板の板面に対向する第2吸込口が形成された第2側壁と、を有し、羽根車を収納するスクロールケーシングと、を備え、第1羽根部と対向する周壁を第1周壁及び第2羽根部と対向する周壁を第2周壁と定義し、羽根車の回転軸の軸方向に対して直交する方向における第1周壁と回転軸との間の距離が、軸方向において最大となる第1周壁の位置を第1最大部と定義し、軸方向に対して直交する方向における第2周壁と回転軸との間の距離が、軸方向において最大となる第2周壁の位置を第2最大部と定義した場合に、第1最大部は、軸方向において、主板と第1側板との間の中間位置よりも主板側に形成されており、第2最大部は、軸方向において、主板と第2側板との間の中間位置よりも主板側に形成されている。
本発明に係る送風装置は、上記の遠心送風機と、当該遠心送風機を収容するケースと、を備えるものである。
本発明に係る空気調和装置は、上記の遠心送風機と、当該遠心送風機の吐出口と対向する位置に配置された熱交換器と、を備えるものである。
本発明に係る冷凍サイクル装置は、上記の遠心送風機を備えるものである。
本発明によれば、遠心送風機は、第1最大部が、軸方向において、主板と第1側板との間の中間位置よりも主板側に形成されており、第2最大部が、軸方向において、主板と第2側板との間の中間位置よりも主板側に形成されている。遠心送風機は、第1最大部と第2最大部とによって、羽根車とスクロールケーシングの周壁との間の距離が側板側よりも主板側で広がることで、吸込口から流入した空気の流れが主板側で合流する際に周壁側に向かうため気流の乱れが抑制される。そのため、遠心送風機は、気流の乱れに起因する圧力損失が低減し、スクロールケーシング内で気流を効率よく昇圧させることができる。
実施の形態1に係る遠心送風機の斜視図である。 図1の羽根車と、スクロールケーシングの周壁との関係を示す概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機の周壁と羽根車との関係を説明する概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機の変形例である遠心送風機の周壁と羽根車との関係を説明する概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機の周壁と羽根車との関係を回転軸の軸方向と平行な方向から見た一例の概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機の周壁と羽根車との関係を回転軸の軸方向と平行な方向から見た他の一例の概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機の周壁と羽根車との関係を回転軸の軸方向と平行な方向から見た他の一例の概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機のスクロールケーシング内の空気の流れを示した概念図である。 実施の形態1に係る遠心送風機の変形例である遠心送風機のスクロールケーシング内の空気の流れを示した概念図である。 実施の形態2に係る遠心送風機の周壁と羽根車との関係を説明する概念図である。 実施の形態2に係る遠心送風機の変形例である遠心送風機の周壁と羽根車との関係を説明する概念図である。 ユニットの要部構成を用いて遠心送風機と抵抗体との関係を示す概念図である。 ユニットの要部構成を用いて遠心送風機と抵抗体との関係を示す他の概念図である。 実施の形態2に係る遠心送風機のスクロールケーシング内の空気の流れを示した概念図である。 実施の形態2に係る遠心送風機の変形例である遠心送風機のスクロールケーシング内の空気の流れを示した概念図である。 実施の形態3に係る送風装置の構成を示す図である。 実施の形態4に係る空気調和装置の一例を概念的に示した斜視図である。 実施の形態4に係る空気調和装置の内部構成の一例を示す概念図である。 実施の形態4に係る空気調和装置の内部構成の一例を概念的に示す側面図である。 実施の形態4に係る空気調和装置の変形例の内部構成を示す側面図である。 実施の形態5に係る冷凍サイクル装置の構成を示す図である。
以下、実施の形態に係る遠心送風機1について図面等を参照しながら説明する。また、実施の形態に係る送風装置30、空気調和装置40及び冷凍サイクル装置50についても図面等を参照しながら説明する。なお、図1を含む以下の図面では、各構成部材の相対的な寸法の関係及び形状等が実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面において、同一の符号を付したものは、同一又はこれに相当するものであり、このことは明細書の全文において共通することとする。また、理解を容易にするために方向を表す用語(例えば「上」、「下」、「右」、「左」、「前」、「後」など)を適宜用いるが、それらの表記は、説明の便宜上、そのように記載しているだけであって、装置あるいは部品の配置及び向きを限定するものではない。
実施の形態1.
[遠心送風機1]
図1は、実施の形態1に係る遠心送風機1の斜視図である。図2は、図1の羽根車2と、スクロールケーシング4の周壁4cとの関係を示す概念図である。なお、遠心送風機1は、羽根車2の回転軸方向RSにおいて、両端側から空気が吸い込まれる両吸込型の遠心送風機である。図1で示す遠心送風機1の構成は、反対側も同様の構成となるため、図1を用いて遠心送風機1の構成を説明し、図1とは反対側の遠心送風機1の構成の図示は省略する。まず、図1及び図2を用いて、遠心送風機1の基本的な構造について説明する。遠心送風機1は、例えば、シロッコファン、あるいは、ターボファン等の多翼遠心型の遠心送風機1であり、気流を発生させる羽根車2と、羽根車2を収納するスクロールケーシング4とを有する。
(羽根車2)
羽根車2は、モータ等(図示は省略)によって回転駆動され、回転で生じる遠心力により、径方向外方へ空気を強制的に送出するものである。羽根車2は、図1及び図2に示すように、円盤状の主板2aと、主板2aの周縁部2a1に設置される複数枚の羽根2dと、を有する。なお、主板2aは板状であればよく、例えば多角形状等、円盤状以外の形状であってもよい。主板2aの中心部には、モータ(図示は省略)が接続される軸部2bが設けられている。主板2aは、軸部2bを介してモータによって回転駆動される。
複数の羽根2dは、軸部2bを中心とした円周上に配置され、基端が主板2aに固定されている。複数の羽根2dは、軸部2bの回転軸RSの軸方向において、主板2aの両側に設けられている。各羽根2dは、主板2aの周縁部2a1に、互いに一定の間隔をあけて配置されている。各羽根2dは、例えば湾曲した長方形の板状に形成されており、径方向に沿うように、又は径方向に対して所定の角度に傾斜して設置される。各羽根2dは、同じ断面形状が回転軸RSの軸方向に連続する2次元翼であるように形成されているが、ねじれた形状を有する3次元翼であってもよい。また、各羽根2dは主板2aに対してほぼ垂直に立ち上がるように設けられているが、当該構成に限定されものではなく、各羽根2dは、主板2aの垂直方向に対して傾斜して設けられてもよい。
羽根車2は、軸部2bの回転軸RSの軸方向において、複数の羽根2dの主板2aと反対側の端部に取り付けられた環状の側板2cを有している。側板2cは、複数の羽根2dを連結することで、各羽根2dの先端の位置関係を維持し、かつ、複数の羽根2dを補強している。したがって、複数の羽根2dのそれぞれは、一端が主板2aと接続され、他端が側板2cと接続されており、主板2aと側板2cとの間に配置されている。
羽根車2は、主板2aに配置された複数の羽根2dにより、筒形状に構成されている。そして、羽根車2は、軸部2bの回転軸RSの軸方向において、主板2aと反対側の側板2c側に、主板2aと複数の羽根2dとで囲まれた空間に気体を流入させるための吸込口2eが形成されている。羽根車2は、主板2aを構成する板面の両側にそれぞれ羽根2d及び側板2cが配置されており、主板2aを構成する板面の両側に吸込口2eが形成されている。
羽根車2は、モータ(図示は省略)が駆動することにより、回転軸RSを中心に回転駆動される。羽根車2が回転することで、遠心送風機1の外部の気体が、スクロールケーシング4に形成された吸込口5と、羽根車2の吸込口2eとを通り、主板2aと複数の羽根2dとで囲まれる空間に吸込まれる。そして、羽根車2が回転することで、主板2aと複数の羽根2dとで囲まれる空間に吸込まれた空気が、羽根2dと隣接する羽根2dとの間を通り、径方向外方に送り出される。
(スクロールケーシング4)
スクロールケーシング4は、羽根車2を収納し、羽根車2から吹き出された空気を整流する。スクロールケーシング4は、スクロール部41と、吐出部42と、を有する。
(スクロール部41)
スクロール部41は、羽根車2が発生させた気流の動圧を静圧に変換する風路を形成する。スクロール部41は、羽根車2を構成する軸部2bの回転軸RSの軸方向から羽根車2を覆い、空気を取り込む吸込口5が形成された側壁4aと、羽根車2を軸部2bの回転軸RSの径方向から羽根車2を囲む周壁4cと、を有する。また、スクロール部41は、吐出部42と周壁4cの巻始部41aとの間に位置して曲面を構成し、羽根車2が発生させた気流を、スクロール部41を介して吐出口42aに導く舌部43を有する。なお、回転軸RSの径方向とは、回転軸RSに垂直な方向である。周壁4c及び側壁4aにより構成されるスクロール部41の内部空間は、羽根車2から吹き出された空気が周壁4cに沿って流れる空間となっている。
(側壁4a)
側壁4aは、羽根車2の回転軸RSの軸方向において、羽根車2の両側に配置されている。スクロールケーシング4の側壁4aには、羽根車2とスクロールケーシング4の外部との間を空気が流通できるように、吸込口5が形成されている。吸込口5は円形状に形成され、羽根車2は、吸込口5の中心と羽根車2の軸部2bの中心とがほぼ一致するように配置される。なお、吸込口5の形状は、円形状に限定されるものではなく、例えば楕円形状等、他の形状であってもよい。遠心送風機1のスクロールケーシング4は、軸部2bの回転軸RSの軸方向において、主板2aの両側に、吸込口5が形成された側壁4aを有する両吸込タイプのケーシングである。遠心送風機1は、スクロールケーシング4が側壁4aを二つ有し、側壁4aはそれぞれ対向するように配置されている。より詳細には、スクロールケーシングは、側壁4aとして、第1側壁4a1と、第2側壁4a2とを有する。第1側壁4a1は、第1側板2c1が配置された側の主板2aの板面に対向する第1吸込口5aを形成している。第2側壁4a2は、第2側板2c2が配置された側の主板2aの板面に対向する第2吸込口5bを形成している。なお、上述した吸込口5は、第1吸込口5a及び第2吸込口5bの総称である。
側壁4aに設けられた吸込口5は、ベルマウス3によって形成されている。ベルマウス3は、羽根車2に吸入される気体を整流して羽根車2の吸込口2eに流入させる。ベルマウス3は、スクロールケーシング4の外部から内部に向けて開口径が次第に小さくなるように形成されている。側壁4aの当該構成により、吸込口5近傍の空気は滑らかに流動し、また、吸込口5から羽根車2に効率よく流入する。
(周壁4c)
周壁4cは、羽根車2が発生させた気流を、湾曲する壁面に沿わせ、スクロール部41を介して吐出口42aに導く。周壁4cは、互いに対向する側壁4aの間に設けられた壁であり、羽根車2の回転方向Rにおいて湾曲面を構成する。周壁4cは、羽根車2の回転軸RSの軸方向に対して垂直方向に配置されている。周壁4cは、軸部2bの径方向から羽根車2を覆い、複数の羽根2dと対向する内周面を構成する。周壁4cは、羽根車2の羽根2dの空気の吹き出し側と対向する。周壁4cは、図2に示すように、舌部43との境界に位置する巻始部41aから羽根車2の回転方向Rに沿って舌部43から離れた側の吐出部42とスクロール部41との境界に位置する巻終部41bまで設けられている。巻始部41aは、湾曲面を構成する周壁4cにおいて、羽根車2の回転により発生する気流の上流側の端部であり、巻終部41bは、羽根車2の回転により発生する気流の下流側の端部である。
周壁4cは、渦巻形状に形成されている。渦巻形状としては、例えば、対数螺旋、アルキメデス螺旋、あるいは、インボリュート曲線等に基づく渦巻形状がある。周壁4cの内周面は、渦巻形状の巻始めとなる巻始部41aから渦巻形状の巻終りとなる巻終部41bまで羽根車2の周方向に沿って滑らかに湾曲する湾曲面を構成する。このような構成により、羽根車2から送り出された空気は、吐出部42の方向へ羽根車2と周壁4cとの間隙を滑らかに流動する。このため、スクロールケーシング4内では、舌部43から吐出部42へ向かって空気の静圧が効率よく上昇する。なお、周壁4cの詳細な構成は後述する。
(吐出部42)
吐出部42は、羽根車2が発生させ、スクロール部41を通過した気流が吐き出される吐出口42aを形成する。吐出部42は、周壁4cに沿って流動する空気の流れ方向に直交する断面が、矩形状となる中空の管で構成される。吐出部42は、羽根車2から送り出されて周壁4cと羽根車2との間隙を流動する空気を、スクロールケーシング4の外部へ排出するように案内する流路を形成する。
吐出部42は、図1に示すように、延設板42bと、ディフューザ板42cと、第1側板42dと、第2側板42eと等で構成される。延設板42bは、周壁4cの下流側の巻終部41bに滑らかに連続して、周壁4cと一体に形成される。ディフューザ板42cは、スクロールケーシング4の舌部43と一体に形成されており、延設板42bと対向する。ディフューザ板42cは、吐出部42内の空気の流れ方向に沿って流路の断面積が次第に拡大するように、延設板42bと所定の角度を有して形成されている。第1側板42dは、スクロールケーシング4の側壁4aと一体に形成されており、第2側板42eは、スクロールケーシング4の反対側の側壁4aと一体に形成されている。そして、第1側板42dと第2側板42eとは、延設板42bとディフューザ板42cとの間に形成されている。このように、吐出部42は、延設板42b、ディフューザ板42c、第1側板42d及び第2側板42eにより、断面矩形状の流路が形成されている。
(舌部43)
スクロールケーシング4において、吐出部42のディフューザ板42cと、周壁4cの巻始部41aとの間に舌部43が形成されている。舌部43は、所定の曲率半径で形成されており、周壁4cは、舌部43を介してディフューザ板42cと滑らかに接続されている。舌部43は、渦巻状流路の巻き終わりから巻き始めへの空気の流入を抑制する。舌部43は、通風路の上流部に設けられ、羽根車2の回転方向Rに向かう空気の流れと、通風路の下流部から吐出口42aに向かう吐出方向の空気の流れと、を分流させる役割を有する。また、吐出部42に流入する空気流れは、スクロールケーシング4を通過する間に静圧が上昇し、スクロールケーシング4内よりも高圧となる。そのため、舌部43は、このような圧力差を仕切る機能を有する。
(周壁4cの詳細な構成)
図3は、実施の形態1に係る遠心送風機1の周壁4cと羽根車2との関係を説明する概念図である。図4は、実施の形態1に係る遠心送風機1の変形例である遠心送風機1Aの周壁4cと羽根車2との関係を説明する概念図である。なお、図3及び図4において一点鎖線で示す基準周壁LWは、回転軸RSの軸方向に平行な断面において、互いに対向する側壁4a間を直線状に結ぶ一般的な基準周壁LWの位置を表したものである。
上述した羽根車2は、主板2aと、第1羽根部2d1と、第2羽根部2d2とを有する。第1羽根部2d1と第2羽根部2d2とは、複数の羽根2dと側板2cとによって構成されている。より詳細には、第1羽根部2d1は、主板2aと対向して配置される環状の第1側板2c1と、主板2aと第1側板2c1との間に配置されている複数の羽根2dとによって構成されている。第2羽根部2d2は、主板2aに対して第1側板2c1が配置されている側とは反対側において主板2aと対向して配置される環状の第2側板2c2と、主板2aと第2側板2c2との間に配置されている複数の羽根2dとによって構成されている。なお、側板2cは、第1側板2c1及び第2側板2c2の総称であり、羽根車2は、回転軸RSの軸方向において主板2aに対して一方の側に第1側板2c1を有し、他方の側に第2側板2c2を有する。
第1羽根部2d1は、主板2aの一方の板面側に配置されており、第2羽根部2d2は、主板2aの他方の板面側に配置されている。すなわち、複数の羽根2dは、回転軸RSの軸方向において、主板2aの両側に設けられており、第1羽根部2d1と第2羽根部2d2とは、主板2aを介して背合わせに設けられている。なお、図3及び図4では、主板2aに対して上方に第1羽根部2d1が配置されており、主板2aに対して下方に第2羽根部2d2が配置されている。しかし、第1羽根部2d1と第2羽根部2d2とは、主板2aを介して背合わせに設けられていればよく、主板2aに対して下方に第1羽根部2d1が配置され、主板2aに対して上方に第2羽根部2d2が配置されてもよい。なお、以下の説明では、特に説明のない限り、羽根2dを第1羽根部2d1及び第2羽根部2d2の総称として記載する。
周壁4cは、第1周壁44aと第2周壁44bとを有する。羽根車2の回転軸RSの軸方向に対して直交する方向において、第1周壁44aは、第1羽根部2d1と対向する周壁4cであり、第2周壁44bは、第2羽根部2d2と対向する周壁4cである。
また、周壁4cは、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c2と、最小部142とを有する。第1膨出部4c1は、羽根車2の径方向において、第1羽根部2d1に対向するように形成されており、第2膨出部4c2は、第2羽根部2d2に対向するように形成されている。すなわち、第1膨出部4c1は、第1周壁44aに形成されており、第2膨出部4c2は、第2周壁44bに形成されている。最小部142は、羽根車2の径方向において、主板2aと対向するように形成されている。なお、以下の説明では、膨出部4c12を、第1膨出部4c1及び第2膨出部4c2の総称として記載する場合がある。膨出部4c12は、回転軸RSの回転方向Rにおいて、スクロールケーシング4の少なくとも一部に存在すればよく、あるいは、回転軸RSの回転方向Rにおいて、スクロールケーシング4の全ての領域で存在してもよい。
第1膨出部4c1は、回転軸RSと周壁4cとの間の距離が、回転軸RSと基準周壁LWとの間の距離LS以上の大きさに形成されている部分である。第1膨出部4c1は、回転軸RSの軸方向において、羽根車2の主板2a側の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R1が、羽根車2の側板2c側の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R2よりも大きくなるように形成されている。周壁4cの第1膨出部4c1は、第1最大部141cを有する。第1最大部141cは、羽根車2の回転軸RSの軸方向に対して直交する方向における第1周壁44aと回転軸RSとの間の距離が、回転軸RSの軸方向において最大となる第1周壁44aの位置である。すなわち、第1最大部141cは、第1羽根部2d1に対向する部分の周壁4cに設けられている。第1最大部141cは、羽根車2の回転軸RSの軸方向において、主板2aと第1側板2c1との間の中間位置よりも主板2a側に形成されている。すなわち、第1最大部141cは、主板2aと第1側板2c1との間において、主板2aから2分の1の距離までに位置している。なお、図3及び図4において、距離R1は、第1最大部141cにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離を示している。第1最大部141cにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離R1は、遠心送風機1の吸込み風量によって設定され、第1膨出部4c1の膨出量が設定される。
同様に、第2膨出部4c2は、回転軸RSと周壁4cとの間の距離が、回転軸RSと基準周壁LWとの間の距離LS以上の大きさに形成されている部分である。第2膨出部4c2は、回転軸RSの軸方向において、羽根車2の主板2a側の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R11が、羽根車2の側板2c側の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R12よりも大きくなるように形成されている。周壁4cの第2膨出部4c2は、第2最大部141dを有する。第2最大部141dは、羽根車2の回転軸RSの軸方向に対して直交する方向における第2周壁44bと回転軸RSとの間の距離が、回転軸RSの軸方向において最大となる第2周壁44bの位置である。すなわち、第2最大部141dは、第2羽根部2d2に対向する部分の周壁4cに設けられている。第2最大部141dは、羽根車2の回転軸RSの軸方向において、主板2aと第2側板2c2との間の中間位置よりも主板2a側に形成されている。すなわち、第2最大部141dは、主板2aと第2側板2c2との間において、主板2aから2分の1の距離までに位置している。なお、図3及び図4において、距離R11は、第2最大部141dにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離を示している。第2最大部141dにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離R11は、遠心送風機1の吸込み風量によって設定され、第2膨出部4c2の膨出量が設定される。なお、以下の説明では、最大部141を、第1最大部141c及び第2最大部141dの総称として記載する。
最小部142は、回転軸RSの軸方向において、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c2との間に形成されている。最小部142は、回転軸RSと周壁4cとの間の距離R13が、最大部141における回転軸RSと周壁4cとの間の距離R1及び距離R11よりも小さくなるように形成されている。周壁4cは、羽根車2の回転軸RSの軸方向において、2つの最大部141の間に最小部142を有している。すなわち、スクロールケーシング4の周壁4cは、回転軸RSの軸方向において、周壁4cと回転軸RSとの間の距離が第1最大部141c及び第2最大部141dの位置よりも小さくなる位置を最小部142と定義した場合に、主板2aと対向する位置に最小部142を有する。
スクロールケーシング4は、回転軸RSの軸方向において、第1最大部141c及び第2最大部141dのそれぞれと、最小部142との間の周壁4cが、回転軸RSの軸方向と直交する方向に対して傾斜するように形成されている。また、スクロールケーシング4は、回転軸RSの軸方向において、第1最大部141c及び第2最大部141dのそれぞれと、最小部142との間の周壁4cが湾曲しているように形成されていることが望ましい。すなわち、周壁4cは、最大部141と最小部142との連続する部分が、R形状に形成されていることが望ましい。図4に示すように、最小部142の羽根車2側の突出量は任意である。スクロールケーシング4は、例えば、羽根車2側の突出量が大きくなるように最小部142を構成する壁を延長した仕切壁143を設けてもよい。仕切壁143は、第1膨出部4c1と羽根車2とによって形成される空間の一部と、第2膨出部4c2と羽根車2とによって形成される空間の一部とを仕切るように形成されている。
スクロールケーシング4は、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c2とによって、羽根車2の側板2c側に対して主板2a側の渦巻き半径を大きくしている。スクロールケーシング4は、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c2と、最小部142とによって、第1羽根部2d1と第2羽根部2d2とのそれぞれに対して、最大部141を有する。すなわち、スクロールケーシング4は、回転軸RSの軸方向において、第1最大部141cと、第2最大部141dとの2つの最大部141を有している。
図5は、実施の形態1に係る遠心送風機1の周壁4cと羽根車2との関係を回転軸RSの軸方向と平行な方向から見た一例の概念図である。図6は、実施の形態1に係る遠心送風機1の周壁4cと羽根車2との関係を回転軸RSの軸方向と平行な方向から見た他の一例の概念図である。図7は、実施の形態1に係る遠心送風機1の周壁4cと羽根車2との関係を回転軸RSの軸方向と平行な方向から見た他の一例の概念図である。次に、図5~図7を用いて、羽根車2の回転方向Rにおいて、スクロールケーシング4において、膨出部4c12が形成されている位置と範囲について説明する。
図5及び図6に示すように、膨出部4c12は、羽根車2の回転方向Rにおいて、スクロールケーシング4の一部に形成されてもよい。すなわち、第1最大部141c及び第2最大部141dは、羽根車2から吹き出された空気の流れを分流させる舌部43との境界を巻始部41aとした場合に、羽根車2の回転方向Rにおいて、巻始部41aからスクロールケーシング4の吐出口42aまでの間の一部に形成されている。膨出部4c12がスクロールケーシング4の一部に形成される場合には、膨出部4c12は、遠心送風機1が設置される空気調和装置等のユニットの吸込口のそばに形成されていることが望ましい。遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、空気の吸込み量の多い位置に膨出部4c12を設けることで、後述する空気の分流が更に効果的に行われる。
図7に示すように膨出部4c12は、羽根車2の回転方向Rにおいて、スクロールケーシング4の巻始部41aから、吐出口42aまで連続して形成されてもよい。この場合、膨出部4c12は、スクロール部41だけではなく、吐出部42にも設けられており、膨出部4c12は、周壁4cと延設板42bとに連続して形成されている。すなわち、第1最大部141c及び第2最大部141dは、羽根車2から吹き出された空気の流れを分流させる舌部43との境界を巻始部41aとした場合に、羽根車2の回転方向Rにおいて、巻始部41aからスクロールケーシング4の吐出口42aまでの間に連続して形成されている。
[遠心送風機1及び遠心送風機1Aの動作例]
図8は、実施の形態1に係る遠心送風機1のスクロールケーシング4内の空気の流れを示した概念図である。図9は、実施の形態1に係る遠心送風機1の変形例である遠心送風機1Aのスクロールケーシング4内の空気の流れを示した概念図である。なお、図8及び図9において、スクロールケーシング4内の実線矢印は、風の流れの一例を示したものである。
羽根車2が回転すると、スクロールケーシング4の外の空気は、羽根車2の両側に形成された吸込口5を通じてスクロールケーシング4の内部に吸い込まれる。この際、スクロールケーシング4の内部に吸い込まれる空気は、ベルマウス3に案内されて羽根車2に吸い込まれる。羽根車2に吸い込まれた空気は、複数の羽根2dの間を通る過程で、動圧と静圧とが付加された気流となって羽根車2の径方向外側に向かって吹き出される。羽根車2から吹き出された気流は、スクロール部41において周壁4cの内側と羽根2dとの間を案内される間に動圧が静圧に変換され、スクロール部41を通過後、吐出部42に形成された吐出口42aからスクロールケーシング4の外へ吹き出される。
[遠心送風機1及び遠心送風機1Aの作用効果]
羽根車2の回転によって吹き出された気流は、羽根車2の回転軸RS方向に速度分布を持っており、吸込口5側より主板2a側で気流の速度が大きくなる。本発明によれば、遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、第1最大部141cが、回転軸RSの軸方向において、主板2aと第1側板2c1との間の中間位置よりも主板2a側に形成されており、第2最大部141dが、回転軸RSの軸方向において、主板2aと第2側板2c2との間の中間位置よりも主板2a側に形成されている。遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、第1最大部141c及び第2最大部141dによって、羽根車2とスクロールケーシング4の周壁4cとの間の距離が側板2c側よりも主板2a側で広がる。そのため、2つの吸込口5から流入した空気は、主板2a側で合流する際に周壁4c側に向かうため気流の乱れが抑制される。そのため、遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、気流の乱れに起因する圧力損失が低減し、スクロールケーシング4内で気流を効率よく昇圧させることができる。
また、スクロールケーシング4は、回転軸RSの軸方向において、周壁4cと回転軸RSとの間の距離が2つの最大部141の位置よりも小さくなる位置を最小部142と定義した場合に、主板2aと対向する位置に最小部142を有する。遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、主板2a側の気流が、2つの最大部141と、最小部142とによって滑らかに分流するため、周壁4cに生じる衝突損失を低減することができる。そして、羽根車2から吹き出された空気は、羽根車2と周壁4cとの間の流路幅が広がることで昇圧されながら吐出口42aまで案内され吐き出される。また、遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、図9に示すように最小部142の羽根車2への突出量を多くすることで仕切壁143を設けると、両吸込みによって主板2aの位置で合流する気流を更に整流することが可能となり、気流を効率よく昇圧することができる。
また、スクロールケーシング4は、回転軸RSの軸方向において、第1最大部141c及び第2最大部141dのそれぞれと、最小部142との間の周壁4cが、回転軸RSの軸方向と直交する方向に対して傾斜している。そのため、吸込口5から流入した空気の流れが主板2a側で合流する際に最小部142から2つの最大部141側に向かいやすくなり気流の乱れが抑制される。そのため、遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、気流の乱れに起因する圧力損失が低減し、スクロールケーシング4内で気流を効率よく昇圧させることができる。
また、スクロールケーシング4は、回転軸RSの軸方向において、第1最大部141c及び第2最大部141dのそれぞれと、最小部142との間の周壁4cが湾曲している。そのため、吸込口5から流入した空気の流れが主板2a側で合流する際に最小部142から2つの最大部141側に向かいやすくなり気流の乱れが抑制される。また、主板2aで合流する気流は、周壁4cの湾曲に沿って流れやすくなるため、遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、更に気流の乱れに起因する圧力損失が低減し、スクロールケーシング4内で気流を効率よく昇圧させることができる。
また、第1最大部141c及び第2最大部141dは、羽根車2の回転方向Rにおいて、巻始部41aからスクロールケーシング4の吐出口42aまでの間の一部に形成されている。遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、ユニット60内において吸込み風量の多い個所に2つの最大部141を形成することで、更に気流の乱れに起因する圧力損失を低減させ、スクロールケーシング4内で気流を効率よく昇圧させることができる。
また、第1最大部141c及び第2最大部141dは、羽根車2の回転方向Rにおいて、巻始部41aからスクロールケーシング4の吐出口42aまでの間に連続して形成されていてもよい。遠心送風機1及び遠心送風機1Aのスクロールケーシング4が当該構成で形成されることで、遠心送風機1及び遠心送風機1Aは、吸込み風量の多い個所を特定しなくても種々のユニット60に実装することができる。
実施の形態2.
[遠心送風機1]
図10は、実施の形態2に係る遠心送風機1Bの周壁4cと羽根車2との関係を説明する概念図である。なお、図1~図9の遠心送風機1等と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。実施の形態2に係る遠心送風機1Bは、実施の形態1に係る遠心送風機1における周壁4cの形状が異なるものである。従って、以下の説明では、図10を用いて、実施の形態2に係る遠心送風機1Bの周壁4cの構成を中心に説明する。
遠心送風機1Bは、主板2aを境に両方の側板2c側で羽根車2と周壁4cの距離の最大値が異なる。周壁4cは、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c22と、最小部142とを有する。第1膨出部4c1の構成は、実施の形態1に係る遠心送風機1と同じ構成である。
第2膨出部4c22は、回転軸RSと周壁4cとの間の距離が、回転軸RSと基準周壁LWとの間の距離LS以上の大きさに形成されている部分である。第2膨出部4c22は、回転軸RSの軸方向において、羽根車2の主板2a側の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R111が、羽根車2の側板2c側の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R112よりも大きくなるように形成されている。また、第2膨出部4c22は、回転軸RSの軸方向において、回転軸RSと周壁4cとの間の距離R111が、第1膨出部4c1の回転軸RSと周壁4cとの間の距離R1よりも大きくなるように形成されている。なお、上述したように、距離R1は、第1最大部141cにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離を示している。すなわち、実施の形態2に係る遠心送風機1Bは、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c2との大きさが異なり、第2最大部141dの周壁4cと回転軸RSとの間の第1距離は、第1最大部141cの周壁4cと回転軸RSとの間の第2距離よりも大きい。なお、第1距離は距離R111であり、第2距離は距離R1である。
周壁4cの第2膨出部4c22は、羽根車2の回転軸RSの軸方向において、回転軸RSと周壁4cとの間の距離が最大となる第2最大部141dを有する。第2最大部141dは、第2羽根部2d2に対向する部分の周壁4cに設けられている。第2最大部141dは、羽根車2の回転軸RSの軸方向において、主板2aと側板2cとの間の中間位置よりも主板2a側に形成されている。すなわち、第2最大部141dは、主板2aと側板2cとの間において、主板2aから2分の1の距離までに位置している。なお、図10において、距離R111は、第2最大部141dにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離を示している。第2最大部141dにおける回転軸RSと周壁4cとの間の距離R111は、遠心送風機1の吸込み風量によって設定され、第2膨出部4c22の膨出量が設定される。なお、主板2aに対する第1膨出部4c1と第2膨出部4c22の位置は図10の位置と逆になってもよい。第2膨出部4c22が、主板2aに対して空気の吸込み量の多い側に設けられることで、遠心送風機1Bは、空気の分流が更に効果的に行われる。
最小部142は、回転軸RSの軸方向において、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c22との間に形成されている。最小部142は、回転軸RSと周壁4cとの間の距離R13が、最大部141における回転軸RSと周壁4cとの間の距離R1及び距離R11よりも小さくなるように形成されている。すなわち、周壁4cは、羽根車2の径方向において、2つの最大部141の間に最小部142を有している。
図11は、実施の形態2に係る遠心送風機1Bの変形例である遠心送風機1Cの周壁4cと羽根車2との関係を説明する概念図である。図11に示すように、最小部142の羽根車2側の突出量は任意である。スクロールケーシング4は、例えば、羽根車2側の突出量が大きくなるように最小部142を構成する壁を延長した仕切壁143を設けてもよい。仕切壁143は、第1膨出部4c1と羽根車2とによって形成される空間の一部と、第2膨出部4c22と羽根車2とによって形成される空間の一部とを仕切るように形成されている。
図12は、ユニット60の要部構成を用いて遠心送風機1Cと抵抗体との関係を示す概念図である。図13は、ユニット60の要部構成を用いて遠心送風機1Cと抵抗体との関係を示す他の概念図である。図12及び図13は、ユニット60に配置された遠心送風機1Cを表している。なお、ユニット60とは、後述する送風装置30、あるいは、空気調和装置40等の総称である。また、壁面部61は、後述する送風装置30のケース7、あるいは、空気調和装置40のケース16の壁面である。また、図12及び図13において、壁面部61と、モータ6とが、遠心送風機1C内に流入する気流の抵抗体である。モータ6は、ケース16の壁面部61と対向する位置に配置された空気の流れを妨げる抵抗体である。
遠心送風機1Cは、主板2aに対して、スクロールケーシング4と側壁4aに対向した位置にある抵抗体との距離が大きい方に第2膨出部4c22を有する。第2膨出部4c22の形成位置をこのようにする理由は、スクロールケーシング4と側壁4aに対向した位置にある抵抗体との距離が大きい方が吸込み風量が多いためである。
具体的には、スクロールケーシング4の一方の側壁4aと壁面部61との間の第3距離と、モータ6と他方の側壁4aとの間の第4距離とを比較した場合に距離の大きい方に第2最大部141dが配置され距離の小さい方に第1最大部141cが配置される。換言すると、壁面部61と壁面部61と対向する第1側壁4a1又は第2側壁4a2との間の第3距離と、モータ6とモータ6と対向する第1側壁4a1又は第2側壁4a2との間の第4距離とを比較した場合に距離の大きい方に第2最大部141dが配置され距離の小さい方に第1最大部141cが配置される。なお、第3距離は、図12及び図13に示す距離L1であり、第4距離は、図12及び図13に示す距離L2である。例えば、スクロールケーシング4は、スクロールケーシング4の側壁4aと気流の抵抗体であるモータ6との間の距離L2が、側壁4aと気流の抵抗体である壁面部61との間の距離L1よりも大きい場合には、モータ6側に第2膨出部4c22が配置される。また、スクロールケーシング4は、スクロールケーシング4の側壁4aと気流の抵抗体である壁面部61との間の距離L1が、側壁4aと気流の抵抗体であるモータ6との間の距離L2よりも大きい場合には、壁面部61側に第2膨出部4c22が配置される。図12及び図13では、遠心送風機1Cを用いて抵抗体との関係を説明したが、遠心送風機1Cの代わりに遠心送風機1Bを用いても同じ効果が得られる。
[遠心送風機1B及び遠心送風機1Cの作用効果]
図14は、実施の形態2に係る遠心送風機1Bのスクロールケーシング4内の空気の流れを示した概念図である。図15は、実施の形態2に係る遠心送風機1Bの変形例である遠心送風機1Cのスクロールケーシング4内の空気の流れを示した概念図である。羽根車2の回転によって吹き出された気流は、羽根車2の回転軸RS方向に速度分布を持っており、吸込口5側より主板2a側で気流の速度が大きくなる。
図14及び図15に示すように、主板2a側の気流は、第1膨出部4c1と、第2膨出部4c22と、最小部142とによって滑らかに分流するため、周壁4cに生じる衝突損失を低減することができる。そして、羽根車2から吹き出された空気は、膨出部4c12で羽根車2と周壁4cとの間の流路幅が広がることで昇圧されながら吐出口42aまで案内され吐き出される。遠心送風機1B及び遠心送風機1Cは、遠心送風機1及び遠心送風機1Aと同様に両吸込みによって主板2aの位置で合流する気流を整流することが可能となり、効率よく昇圧することができる。
遠心送風機1B及び遠心送風機1Cは、第2最大部141dの周壁4cと回転軸RSとの間の第1距離が、第1最大部141cの周壁4cと回転軸RSとの間の第2距離よりも大きい。そのため、遠心送風機1B及び遠心送風機1Cは、ユニットへの実装下において、両方の吸込口5の吸込み風量が異なる場合でも、風速に合わせて羽根車2と周壁4cとの間の距離を変更することが可能となり、更に効率よく昇圧することができる。
実施の形態3.
[送風装置30]
図16は、実施の形態3に係る送風装置30の構成を示す図である。図1~図15の遠心送風機1等と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。実施の形態3に係る送風装置30は、例えば、換気扇、卓上ファンなどである。送風装置30は、遠心送風機1Bと、遠心送風機1Bを収容するケース7と、モータ6と、を備えている。
ケース7には、遠心送風機1Bに流入する気体が通過するケース吸込口71と、遠心送風機1Bから吹き出された気体が通過するケース吐出口72との二つの開口が形成されている。送風装置30は、図16に示すように、ケース吸込口71とケース吐出口72とが対向する位置に形成されている。なお、送風装置30は、例えば、ケース吸込口71又はケース吐出口72のいずれか一方が遠心送風機1Bの上方又は下方に形成されているなど、必ずしもケース吸込口71とケース吐出口72とが対向する位置に形成されていなくてもよい。ケース7内は、ケース吸込口71が形成されている部分を備えた空間SP1とケース吐出口72が形成されている部分を備えた空間SP2とが、仕切板73で仕切られている。遠心送風機1Bは、ケース吸込口71が形成されている側の空間SP1に吸込口5が位置し、ケース吐出口72が形成されている側の空間SP2に吐出口42aが位置する状態で設置される。
モータ6は、遠心送風機1Bの羽根車2を回転させる。モータ6は、羽根車2の第1羽根部2d1と主板2aとに囲まれた空間に配置されている。そのため、モータ6は、遠心送風機1B内で気流の抵抗体となるため第1羽根部2d1側の吸込み風量よりも、第2羽根部2d2側の吸込み風量が多くなる。遠心送風機1Bは、吸込み風量の多い第2羽根部2d2側に、第1膨出部4c1と比較して回転軸RSと周壁4cとの間の距離が大きい第2膨出部4c22を配置している。また、周壁4cは、第1最大部141c及び第2最大部141dがケース吸込口71に向かって膨出するように形成されている。
[送風装置30の動作例]
送風装置30は、モータ6の駆動によって羽根車2が回転すると、ケース吸込口71を通じてケース7の内部に空気が吸い込まれる。ケース7の内部に吸い込まれた空気は、ベルマウス3に案内され、羽根車2に吸い込まれる。羽根車2に吸い込まれた空気は、羽根車2の径方向外側に向かって吹き出される。羽根車2から吹き出された空気は、スクロールケーシング4の内部を通過後、スクロールケーシング4の吐出口42aから吹き出され、ケース7のケース吐出口72から吹き出される。
[送風装置30の作用効果]
送風装置30は、遠心送風機1Bの第2最大部141dの周壁4cと回転軸RSとの間の第1距離が、第1最大部141cの周壁4cと回転軸RSとの間の第2距離よりも大きい。そして、モータ6は、第1羽根部2d1と主板2aとによって囲まれた空間に配置されている。そのため、送風装置30の遠心送風機1Bは、モータ6の有無によって両方の吸込口5の吸込み風量が異なる場合でも、風速に合わせて羽根車2と周壁4cの距離を変更することが可能となり、更に効率よく昇圧することができる。
また、送風装置30は、第1膨出部4c1と第2膨出部4c22とを有する遠心送風機1Bを備えている。遠心送風機1Bは、送風装置30の実装下において、両方の吸込口5の吸込み風量が異なる場合でも、風速に合わせて羽根車2と周壁4cの距離を変更することが可能となり、更に効率よく昇圧することができる。送風装置30は、遠心送風機1Bを備えるため、スクロール部41で効率よく圧力を上昇させることができる。
また、送風装置30を構成する遠心送風機1Bの周壁4cは、第1最大部141c及び第2最大部141dがケース吸込口71に向かって膨出するように形成されている。送風装置30を構成する遠心送風機1Bは、ユニット60内において吸込み風量の多い個所に2つの最大部141を形成することで、更に気流の乱れに起因する圧力損失を低減させ、スクロールケーシング4内で気流を効率よく昇圧させることができる。
なお、送風装置30は、モータ6を第1羽根部2d1で囲まれた空間に配置せず、スクロールケーシング4の外に配置してもよい。この場合、送風装置30は、側壁4aとケース7の壁部との距離、あるいは、側壁4aとモータ6との距離によって、吸込み風量の多い側に遠心送風機1Bの第2膨出部4c22が位置するように構成される。例えば、遠心送風機1Bは、スクロールケーシング4の一方の側壁4aと壁面部61との間の第3距離と、モータ6と他方の側壁4aとの間の第4距離とを比較する。第3距離と第4距離とを比較した場合に距離の大きい方に第2最大部141dが配置され距離の小さい方に第1最大部141cが配置される。その結果、送風装置30の遠心送風機1Bは、モータ6の有無によって両方の吸込口5の吸込み風量が異なる場合でも、風速に合わせて羽根車2と周壁4cの距離を変更することが可能となり、更に効率よく昇圧することができる。
なお、送風装置30内において、両方の吸込口5からの吸込み風量が略同じである場合には、送風装置30は、実施の形態1に係る遠心送風機1等を使用することができる。すなわち、送風装置30は、内蔵する送風機として、遠心送風機1、遠心送風機1A、遠心送風機1B又は遠心送風機1Cのいずれか1つ以上を含むものである。
実施の形態4.
[空気調和装置40]
図17は、実施の形態4に係る空気調和装置40の一例を概念的に示した斜視図である。図18は、実施の形態4に係る空気調和装置40の内部構成の一例を示す概念図である。図19は、実施の形態4に係る空気調和装置40の内部構成の一例を概念的に示す側面図である。図20は、実施の形態4に係る空気調和装置40の変形例の内部構成を示す側面図である。なお、図1~図16の遠心送風機1等と同一の構成を有する部位には同一の符号を付してその説明を省略する。また、図18では、空気調和装置40の内部構成を示すために、上面部16aは省略している。実施の形態4に係る空気調和装置40は、遠心送風機1、遠心送風機1A、遠心送風機1B又は遠心送風機1Cのいずれか1つ以上と、遠心送風機1等の吐出口42aと対向する位置に配置された熱交換器10と、を備える。また、実施の形態4に係る空気調和装置40は、空調対象の部屋の天井裏に設置されたケース16を備えている。なお、以下の説明において、遠心送風機1と示す場合には、遠心送風機1、遠心送風機1A、遠心送風機1B又は遠心送風機1Cのいずれか1つであるものとする。
(ケース16)
ケース16は、図17に示すように、上面部16a、下面部16b及び側面部16cを含む直方体状に形成されている。なお、ケース16の形状は、直方体状に限定されるものではなく、例えば、円柱形状、角柱状、円錐状、複数の角部を有する形状、複数の曲面部を有する形状等、他の形状であってもよい。ケース16は、側面部16cの1つとして、ケース吐出口17が形成された側面部16cを有する。ケース吐出口17及びケース吸込口18の形状は、図17で示すように矩形状に形成されている。なお、ケース吐出口17及びケース吸込口18の形状は、矩形状に限定されるものではなく、例えば、円形状、オーバル形状等でもよく、他の形状であってもよい。ケース16は、側面部16cのうち、ケース吐出口17が形成された面の裏となる面に、ケース吸込口18が形成された側面部16cを有している。ケース吸込口18には、空気中の塵埃を取り除くフィルタが配置されてもよい。なお、ケース吸込口18は、遠心送風機1の回転軸RSの軸方向に垂直な位置に形成されていればよく、例えば、図20に示すように下面部16bにケース吸込口18aが形成されてもよい。図19に示す空気調和装置40の場合には、側面部16cがケース吸込口18の形成されたケース16の壁部であり、図20に示す空気調和装置40の場合には、下面部16bがケース吸込口18aの形成されたケース16の壁部である。
ケース16の内部には、二つの遠心送風機1と、モータ6と、熱交換器10とが収容されている。遠心送風機1は、羽根車2と、ベルマウス3が形成されたスクロールケーシング4とを備えている。モータ6は、ケース16の上面部16aに固定されたモータサポート9aによって支持されている。モータ6は、出力軸6aを有する。出力軸6aは、側面部16cのうち、ケース吸込口18が形成された面及びケース吐出口17が形成された面に対して平行に延びるように配置されている。空気調和装置40は、図18に示すように、二つの羽根車2が出力軸6aに取り付けられている。羽根車2は、ケース吸込口18からケース16内に吸い込まれ、ケース吐出口17から空調対象空間へと吹き出される空気の流れを形成する。なお、ケース16内に配置される遠心送風機1は、二つに限定されるものではなく、一つ又は三つ以上でもよい。
遠心送風機1は、図18に示すように、仕切板19に取り付けられており、ケース16の内部空間は、スクロールケーシング4の吸い込み側の空間SP11と、スクロールケーシング4の吹き出し側の空間SP12とが、仕切板19によって仕切られている。
熱交換器10は、図19に示すように、遠心送風機1の吐出口42aと対向する位置に配置され、ケース16内において、遠心送風機1が吐出する空気の風路上に配置されている。熱交換器10は、ケース吸込口18からケース16内に吸い込まれ、ケース吐出口17から空調対象空間へと吹き出される空気の温度を調整する。なお、熱交換器10は、公知の構造のものを適用できる。
空気調和装置40のケース16内において、遠心送風機1は、吸込み風量の覆い側に膨出部4c12が配置されるように収容されている。例えば、空気調和装置40は、図19に示すように、ケース吸込口18の側に膨出部4c12が配置されるように遠心送風機1を内蔵している。また、空気調和装置40は、図20に示すように、ケース吸込口18aの側に膨出部4c12が配置されるように遠心送風機1を内蔵している。すなわち、遠心送風機1の周壁4cは、第1最大部141c及び第2最大部141dがケース吸込口18又はケース吸込口18aに向かって膨出するように形成されている。
[空気調和装置40の動作例]
モータ6の駆動によって、羽根車2が回転すると、空調対象空間の空気は、ケース吸込口18又はケース吸込口18aを通じてケース16の内部に吸い込まれる。ケース16の内部に吸い込まれた空気は、ベルマウス3に案内され、羽根車2に吸い込まれる。羽根車2に吸い込まれた空気は、羽根車2の径方向外側に向かって吹き出される。羽根車2から吹き出された空気は、スクロールケーシング4の内部を通過後、スクロールケーシング4の吐出口42aから吹き出され、熱交換器10に供給される。熱交換器10に供給された空気は、熱交換器10を通過する際に、熱交換され、温度及び湿度調整される。熱交換器10を通過した空気は、ケース吐出口17から空調対象空間に吹き出される。
[空気調和装置40の作用効果]
実施の形態4に係る空気調和装置40は、実施の形態1に係る遠心送風機1等を備えるため、スクロール部41で効率よく気流を昇圧することができる。
実施の形態5.
[冷凍サイクル装置50]
図21は、実施の形態5に係る冷凍サイクル装置50の構成を示す図である。なお、実施の形態5に係る冷凍サイクル装置50の室内送風機202には、遠心送風機1、遠心送風機1A、遠心送風機1B又は遠心送風機1Cのいずれか1つ以上が用いられる。また、以下の説明では、冷凍サイクル装置50について、空調用途に使用される場合について説明するが、冷凍サイクル装置50は、空調用途に使用されるものに限定されるものではない。冷凍サイクル装置50は、例えば、冷蔵庫あるいは冷凍庫、自動販売機、空気調和装置、冷凍装置、給湯器などの、冷凍用途又は空調用途に使用される。
実施の形態5に係る冷凍サイクル装置50は、冷媒を介して外気と室内の空気の間で熱を移動させることにより、室内を暖房又は冷房して空気調和を行う。実施の形態5に係る冷凍サイクル装置50は、室外機100と、室内機200とを有する。冷凍サイクル装置50は、室外機100と室内機200とが冷媒配管300及び冷媒配管400により配管接続されて、冷媒が循環する冷媒回路が構成されている。冷媒配管300は、気相の冷媒が流れるガス配管であり、冷媒配管400は、液相の冷媒が流れる液配管である。なお、冷媒配管400には、気液二相の冷媒を流してもよい。そして、冷凍サイクル装置50の冷媒回路では、圧縮機101、流路切替装置102、室外熱交換器103、膨張弁105、室内熱交換器201が冷媒配管を介して順次接続されている。
(室外機100)
室外機100は、圧縮機101、流路切替装置102、室外熱交換器103、及び膨張弁105を有している。圧縮機101は、吸入した冷媒を圧縮して吐出する。流路切替装置102は、例えば四方弁であり、冷媒流路の方向の切り換えが行われる装置である。冷凍サイクル装置50は、制御装置110からの指示に基づいて、流路切替装置102を用いて冷媒の流れを切り換えることで、暖房運転又は冷房運転を実現することができる。
室外熱交換器103は、冷媒と室外空気との熱交換を行う。室外熱交換器103は、暖房運転時には蒸発器の働きをし、冷媒配管400から流入した低圧の冷媒と室外空気との間で熱交換を行って冷媒を蒸発させて気化させる。室外熱交換器103は、冷房運転時には、凝縮器の働きをし、流路切替装置102側から流入した圧縮機101で圧縮済の冷媒と室外空気との間で熱交換を行って、冷媒を凝縮させて液化させる。室外熱交換器103には、冷媒と室外空気との間の熱交換の効率を高めるために、室外送風機104が設けられている。室外送風機104は、インバータ装置を取り付け、ファンモータの運転周波数を変化させてファンの回転速度を変更してもよい。膨張弁105は、絞り装置(流量制御手段)であり、膨張弁105を流れる冷媒の流量を調節することにより、膨張弁として機能し、開度を変化させることで、冷媒の圧力を調整する。例えば、膨張弁105が、電子式膨張弁等で構成された場合は、制御装置110の指示に基づいて開度調整が行われる。
(室内機200)
室内機200は、冷媒と室内空気との間で熱交換を行う室内熱交換器201及び、室内熱交換器201が熱交換を行う空気の流れを調整する室内送風機202を有する。室内熱交換器201は、暖房運転時には、凝縮器の働きをし、冷媒配管300から流入した冷媒と室内空気との間で熱交換を行い、冷媒を凝縮させて液化させ、冷媒配管400側に流出させる。室内熱交換器201は、冷房運転時には蒸発器の働きをし、膨張弁105によって低圧状態にされた冷媒と室内空気との間で熱交換を行い、冷媒に空気の熱を奪わせて蒸発させて気化させ、冷媒配管300側に流出させる。室内送風機202は、室内熱交換器201と対面するように設けられている。室内送風機202には、実施の形態1に係る遠心送風機1又は実施の形態2に係る遠心送風機1のいずれか1つ以上が適用される。室内送風機202の運転速度は、ユーザの設定により決定される。室内送風機202には、インバータ装置を取り付け、ファンモータ(図示は省略)の運転周波数を変化させて羽根車2の回転速度を変更してもよい。
[冷凍サイクル装置50の動作例]
次に、冷凍サイクル装置50の動作例として冷房運転動作を説明する。圧縮機101によって圧縮され吐き出された高温高圧のガス冷媒は、流路切替装置102を経由して、室外熱交換器103に流入する。室外熱交換器103に流入したガス冷媒は、室外送風機104により送風される外気との熱交換により凝縮し、低温の冷媒となって、室外熱交換器103から流出する。室外熱交換器103から流出した冷媒は、膨張弁105によって膨張及び減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となる。この気液二相冷媒は、室内機200の室内熱交換器201に流入し、室内送風機202により送風される室内空気との熱交換により蒸発し、低温低圧のガス冷媒となって室内熱交換器201から流出する。このとき、冷媒に吸熱されて冷却された室内空気は、空調空気となって、室内機200の吐出口から空調対象空間に吹き出される。室内熱交換器201から流出したガス冷媒は、流路切替装置102を経由して圧縮機101に吸入され、再び圧縮される。以上の動作が繰り返される。
次に、冷凍サイクル装置50の動作例として暖房運転動作を説明する。圧縮機101によって圧縮され吐き出された高温高圧のガス冷媒は、流路切替装置102を経由して、室内機200の室内熱交換器201に流入する。室内熱交換器201に流入したガス冷媒は、室内送風機202により送風される室内空気との熱交換により凝縮し、低温の冷媒となって、室内熱交換器201から流出する。このとき、ガス冷媒から熱を受け取り暖められた室内空気は、空調空気となって、室内機200の吐出口から空調対象空間に吹き出される。室内熱交換器201から流出した冷媒は、膨張弁105によって膨張及び減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となる。この気液二相冷媒は、室外機100の室外熱交換器103に流入し、室外送風機104により送風される外気との熱交換により蒸発し、低温低圧のガス冷媒となって室外熱交換器103から流出する。室外熱交換器103から流出したガス冷媒は、流路切替装置102を経由して圧縮機101に吸入され、再び圧縮される。以上の動作が繰り返される。
実施の形態5に係る冷凍サイクル装置50は、実施の形態1に係る遠心送風機1等を備えるため、スクロール部41で効率よく気流を昇圧することができる。
以上の実施の形態に示した構成は、一例を示すものであり、別の公知の技術と組み合わせることも可能であるし、要旨を逸脱しない範囲で、構成の一部を省略、変更することも可能である。
1 遠心送風機、1A 遠心送風機、1B 遠心送風機、1C 遠心送風機、2 羽根車、2a 主板、2a1 周縁部、2b 軸部、2c 側板、2c1 第1側板、2c2
第2側板、2d 羽根、2d1 第1羽根部、2d2 第2羽根部、2e 吸込口、3
ベルマウス、4 スクロールケーシング、4a 側壁、4a1 第1側壁、4a2 第2側壁、4c 周壁、4c1 第1膨出部、4c12 膨出部、4c2 第2膨出部、4c22 第2膨出部、5 吸込口、5a 第1吸込口、5b 第2吸込口、6 モータ、6a 出力軸、7 ケース、9a モータサポート、10 熱交換器、16 ケース、16a 上面部、16b 下面部、16c 側面部、17 ケース吐出口、18 ケース吸込口、18a ケース吸込口、19 仕切板、30 送風装置、40 空気調和装置、41 スクロール部、41a 巻始部、41b 巻終部、42 吐出部、42a 吐出口、42b 延設板、42c ディフューザ板、42d 第1側板、42e 第2側板、43
舌部、44a 第1周壁、44b 第2周壁、50 冷凍サイクル装置、60 ユニット、61 壁面部、71 ケース吸込口、72 ケース吐出口、73 仕切板、100 室外機、101 圧縮機、102 流路切替装置、103 室外熱交換器、104 室外送風機、105 膨張弁、110 制御装置、141 最大部、141c 第1最大部、141d 第2最大部、142 最小部、143 仕切壁、200 室内機、201 室内熱交換器、202 室内送風機、300 冷媒配管、400 冷媒配管。

Claims (14)

  1. 回転駆動される主板と、前記主板と対向して配置される環状の第1側板及び前記主板と前記第1側板との間に配置されている複数の羽根によって構成されている第1羽根部と、前記主板に対して前記第1側板が配置されている側とは反対側において前記主板と対向して配置される環状の第2側板及び前記主板と前記第2側板との間に配置されている複数の羽根によって構成されている第2羽根部と、を有する羽根車と、
    渦巻形状に形成された周壁と、前記第1側板が配置された側の前記主板の板面に対向する第1吸込口が形成された第1側壁と、前記第2側板が配置された側の前記主板の板面に対向する第2吸込口が形成された第2側壁と、を有し、前記羽根車を収納するスクロールケーシングと、
    を備え、
    前記第1羽根部と対向する前記周壁を第1周壁及び前記第2羽根部と対向する前記周壁を第2周壁と定義し、
    前記羽根車の回転軸の軸方向に対して直交する方向における前記第1周壁と前記回転軸との間の距離が、前記軸方向において最大となる前記第1周壁の位置を第1最大部と定義し、
    前記軸方向に対して直交する方向における前記第2周壁と前記回転軸との間の距離が、前記軸方向において最大となる前記第2周壁の位置を第2最大部と定義した場合に、
    前記第1最大部は、前記軸方向において、前記主板と前記第1側板との間の中間位置よりも前記主板側に形成されており、前記第2最大部は、前記軸方向において、前記主板と前記第2側板との間の中間位置よりも前記主板側に形成されている遠心送風機。
  2. 前記周壁において、前記周壁と前記回転軸との間の距離が前記第1最大部及び前記第2最大部の位置よりも小さくなる位置を最小部と定義した場合に、
    前記周壁は、前記主板と対向する位置に前記最小部を有する請求項1に記載の遠心送風機。
  3. 前記スクロールケーシングは、
    前記第1最大部及び前記第2最大部のそれぞれと、前記最小部との間の前記周壁が、前記軸方向と直交する方向に対して傾斜している請求項2に記載の遠心送風機。
  4. 前記スクロールケーシングは、
    前記第1最大部及び前記第2最大部のそれぞれと、前記最小部との間の前記周壁が湾曲している請求項3に記載の遠心送風機。
  5. 前記第1最大部及び前記第2最大部は、
    前記羽根車から吹き出された空気の流れを分流させる舌部との境界を巻始部とした場合に、前記羽根車の回転方向において、前記巻始部から前記スクロールケーシングの吐出口までの間の一部に形成されている請求項1~4のいずれか1項に記載の遠心送風機。
  6. 前記第1最大部及び前記第2最大部は、
    前記羽根車から吹き出された空気の流れを分流させる舌部との境界を巻始部とした場合に、前記羽根車の回転方向において、前記巻始部から前記スクロールケーシングの吐出口までの間に連続して形成されている請求項1~4のいずれか1項に記載の遠心送風機。
  7. 前記第2最大部と前記回転軸との間の第1距離が、前記第1最大部と前記回転軸との間の第2距離よりも大きい請求項1~6のいずれか1項に記載の遠心送風機。
  8. 前記主板を回転させるモータを更に備え、
    前記モータは、前記第1羽根部と前記主板とによって囲まれた空間に配置されている請求項7に記載の遠心送風機。
  9. 請求項1~8のいずれか1項に記載の遠心送風機と、
    前記遠心送風機を収容するケースと、
    を備える送風装置。
  10. 請求項7に記載の遠心送風機と、
    前記遠心送風機を収容するケースと、
    前記ケースの壁面部と対向する位置に配置された空気の流れを妨げる抵抗体と、
    を備え、
    前記遠心送風機は、
    前記壁面部と、前記壁面部と対向する前記第1側壁又は前記第2側壁との間の第3距離と、前記抵抗体と、前記抵抗体と対向する前記第1側壁又は前記第2側壁との間の第4距離とを比較した場合に距離の大きい方に前記第2最大部が配置され距離の小さい方に前記第1最大部が配置される前記スクロールケーシングを有する送風装置。
  11. 前記ケースには、前記遠心送風機に流入する気体が通過するケース吸込口が形成されており、
    前記周壁は、前記第1最大部及び前記第2最大部が前記ケース吸込口に向かって膨出するように形成されている請求項9又は10に記載の送風装置。
  12. 請求項1~8のいずれか1項に記載の遠心送風機と、
    当該遠心送風機の吐出口と対向する位置に配置された熱交換器と、
    を備える空気調和装置。
  13. 前記遠心送風機と、前記熱交換器とを収納し、前記遠心送風機に流入する気体が通過するケース吸込口が形成された壁部を有するケースを更に備え、
    前記周壁は、前記第1最大部及び前記第2最大部が前記ケース吸込口に向かって膨出するように形成されている請求項12に記載の空気調和装置。
  14. 請求項1~8のいずれか1項に記載の遠心送風機を備える冷凍サイクル装置。
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