JP7030575B2 - 無停電電源システム、無停電電源装置、無停電電源装置制御用プログラムおよび無停電電源装置制御方法 - Google Patents

無停電電源システム、無停電電源装置、無停電電源装置制御用プログラムおよび無停電電源装置制御方法 Download PDF

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Description

本実施形態は、電力系統の停電時に電力の供給を行う無停電電源システム、無停電電源装置、無停電電源装置制御用プログラムおよび無停電電源装置制御方法に関する。
インターネットデータセンター、銀行、証券会社のオンラインシステムなどの負荷設備には、電源として、定電圧、定周波数の電力が継続して供給されることが必要とされる。近年、情報インフラの重要性が高まり、無停電にて動作させる負荷設備が数多く普及している。このため、負荷設備に無停電にて電源供給を行う無停電電源システムの需要が高まっている。
商用電源にかかる電力が停止した場合、無停電電源システムは、蓄電池が放電した直流電力を交流電力に変換し、交流電力を無瞬断で負荷設備に供給する。このような無停電電源システムは、供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、交流直流変換部から供給された直流電力により充電される蓄電池と、蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し交流電力を出力する直流交流変換部を有する。
特開2014-222982号公報
上記のような無停電電源システムは、供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、直流電力を直流交流変換し交流電力を出力する直流交流変換部を有する。交流直流変換部および直流交流変換部は、半導体からなるスイッチング回路により構成され、熱を発する。無停電電源システムは、交流直流変換部および直流交流変換部を冷却する冷却部を有する。
しかしながら、冷却部は、冷却ファン等の可動部を有する部材により構成されているため、経年劣化する。冷却部の経年劣化の程度は、無停電電源システムの設置環境、使用状況、冷却部の個体ごとに異なる。冷却部は定期的にメンテナンスされるが、メンテナンス前に冷却部が動作不良を起こす可能性もある。
冷却部が動作不良を起こした場合、無停電電源システムの交流直流変換部および直流交流変換部が高温となり、無停電電源システムを構成する各部を破損する恐れがある。無停電電源システムを構成する各部の破損は、負荷設備に安定した電力の供給を行うことができなくなるため不都合である。従って、可動部を有する冷却部の劣化を早期に検出し、無停電電源システムの破損を防止することが望ましい。
冷却部の劣化は、冷却部の発生音を抽出することにより推定できる。しかしながら、無停電電源システムを構成する他の装置の動作音により、冷却部の発生音が精度よく抽出されない場合があった。
本実施形態は、冷却部の発生音を精度よく抽出し、冷却部の劣化を早期に検出することができる無停電電源システム、無停電電源装置、無停電電源装置制御用プログラムおよび無停電電源装置制御方法を提供することを目的とする。
本実施形態の無停電電源システムは、次のような構成を有することを特徴とする。
(1)次のような構成を備えた電源部。
(1-1)供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部。
(1-2)前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池。
(1-3)前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部。
(1-4)前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部。
(2)前記電源部の動作音を検出する検出部。
(3)前記検出部が動作音を検出するタイミングを制御し、前記冷却部の発生音を抽出する制御部。
(4)前記制御部により抽出された、前記冷却部の前記発生音に基づき、前記冷却部の劣化を判断する判断部。
また、上記の特徴を有する無停電電源装置、無停電電源装置制御用プログラムおよび無停電電源装置制御方法も本実施形態に含まれる。
第1実施形態にかかる無停電電源システムを示す図 第1実施形態にかかる無停電電源装置の構成を示す図 第1実施形態にかかる判断部の構成を示す図 第1実施形態にかかる無停電電源装置の制御部のプログラムフローを示す図 第1実施形態にかかる判断部のプログラムフローを示す図 第2実施形態にかかる無停電電源装置の構成を示す図 第2実施形態にかかる無停電電源装置の制御部のプログラムフローを示す図 第3実施形態にかかる無停電電源システムを示す図 第3実施形態にかかる無停電電源装置の構成を示す図 第3実施形態にかかる無停電電源装置の制御部のプログラムフローを示す図 第4実施形態にかかる無停電電源装置の構成を示す図 第4実施形態にかかる無停電電源装置の制御部のプログラムフローを示す図 第4実施形態にかかる無停電電源装置の検出部により検出される動作音を示す図
[1.第1実施形態]
[1-1.構成]
図1~3を参照して本実施形態の一例としての無停電電源システム1について説明する。
(1)無停電電源システム1の全体構成
本無停電電源システム1は、無停電電源装置2、判断部5を有する。無停電電源装置2は、電力供給線91に配置される。電力供給線91は、電力系統9の一部を構成し需要家内に電力を供給する。電力系統9は、商用電源92に接続される。無停電電源装置2から出力された交流電力は、負荷8に供給される。
本実施形態において、同一構成の装置や部材が複数ある場合にはそれらについて同一の番号を付して説明を行い、また、同一構成の個々の装置や部材についてそれぞれを説明する場合に、共通する番号にアルファベットの添え字を付けることで区別する。
本無停電電源システム1において、以下の信号、データが作成、記憶または送受信される。
信号データA:電源部20の動作音にかかる信号データ
(信号データA1:電源部20全体動作時の動作音にかかる信号データ)
(信号データA2:交流直流変換部21および直流交流変換部23停止時の動作音にかかる信号データ)
(信号データA3:冷却部28停止時の動作音にかかる信号データ)
信号データB:冷却部28の発生音にかかる信号データ
動作コマンドC
(動作コマンドC1:交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)
(動作コマンドC2:直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)
(動作コマンドC3:冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)
停止コマンドD
(停止コマンドD1:交流直流変換部21の動作停止を指示する停止コマンド)
(停止コマンドD2:直流交流変換部23の動作停止を指示する停止コマンド)
(停止コマンドD3:冷却部28の動作停止を指示する停止コマンド)
基準データE:冷却部28の劣化の判断の基準となるデータ
警報信号F:冷却部28の劣化を警告する警報信号
温度データG
電力供給コマンドH
(2)無停電電源装置2の構成
無停電電源装置2は、電力供給線91から供給された交流電力を直流電力に変換し蓄電池を充電し、蓄電池から放電された直流電力を交流電力に変換し、負荷8に出力する電源装置である。無停電電源装置2は、電源部20、制御部3、検出部4を有する。無停電電源装置2は、電力需要家の配電室等に設置される。
(2-1)電源部20の構成
電源部20は、交流直流変換部21a、蓄電池22、直流交流変換部23、バイパス回路24、入力端子25、補助入力端子26、出力端子27、冷却部28を有する。
電源部20の入力端子25は、電力供給線91に接続され、交流電力が供給される。電源部20の出力端子27は、負荷8が接続され、負荷8には、電源部20から交流電力が供給される。電源部20の補助入力端子26は、バックアップ用の無停電電源装置(図中不示)に接続され、バックアップ用の交流電力が供給される。なお、電源部20の補助入力端子26は、未接続であってもよい。
(交流直流変換部21)
交流直流変換部21は、交流電力を直流電力に変換するコンバータにより構成される。交流直流変換部21を構成するコンバータは、トランジスタ等のスイッチング素子を有し、このスイッチング素子をスイッチングすることにより、交流電力を直流電力に変換する。
交流直流変換部21は、蓄電池22の近傍に設置される。交流直流変換部21は、交流側が入力端子25を介し電力供給線91に、直流側が蓄電池22および直流交流変換部23に接続される。
交流直流変換部21は、入力端子25を介し電力供給線91から供給された交流電力を直流電力に変換し、直流電力を蓄電池22、直流交流変換部23に供給する。
交流直流変換部21の動作周波数であるスイッチング素子のスイッチング周波数は、制御部3により制御される。制御部3は、動作コマンドC1(交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD1(交流直流変換部21の動作停止を指示する停止コマンド)を送信することにより、交流直流変換部21のスイッチング素子のスイッチング周波数の制御を行う。
交流直流変換部21は、制御部3から動作コマンドC1、停止コマンドD1を受信する。交流直流変換部21が動作コマンドC1を受信した場合、交流直流変換部21は、動作コマンドC1により指定された周波数で、スイッチング素子のスイッチングの動作を行い、交流電力を直流電力に変換する。交流直流変換部21が停止コマンドD1を受信した場合、交流直流変換部21は、スイッチングの動作を停止する。
(蓄電池22)
蓄電池22は、供給された直流電力にかかる電荷を充電し、充電した電荷を直流電力として放電する充電可能な蓄電装置である。蓄電池22は、リチウム2次電池のような充電可能な電池が複数組合され構成される。蓄電池22は、交流直流変換部21および直流交流変換部23の近傍に設置される。蓄電池22は、交流直流変換部21および直流交流変換部23に接続される。
蓄電池22は、交流直流変換部21により交流直流変換された直流電力により充電される。また、蓄電池22から放電された直流電力は、直流交流変換部23により直流交流変換され、交流電力として出力端子27から出力され、負荷8に供給される。
(直流交流変換部23)
直流交流変換部23は、直流電力を交流電力に変換するインバータにより構成される。直流交流変換部23を構成するインバータは、トランジスタ等のスイッチング素子を有し、このスイッチング素子をスイッチングすることにより、直流電力を交流電力に変換する。
直流交流変換部23は、蓄電池22の近傍に設置される。直流交流変換部23は、交流側が出力端子27に、直流側が蓄電池22および交流直流変換部21に接続される。直流交流変換部23は、蓄電池22から放電された直流電力を交流電力に変換し、交流電力を出力端子27に出力する。出力端子27に出力された交流電力は負荷8に供給される。
直流交流変換部23の動作周波数であるスイッチング素子のスイッチング周波数は、制御部3により制御される。制御部3は、動作コマンドC2(直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD2(直流交流変換部23の動作停止を指示する停止コマンド)を送信することにより、直流交流変換部23のスイッチング素子のスイッチング周波数の制御を行う。
直流交流変換部23は、制御部3から動作コマンドC2、停止コマンドD2を受信する。直流交流変換部23が動作コマンドC2を受信した場合、直流交流変換部23は、動作コマンドC2により指定された周波数で、スイッチング素子のスイッチングの動作を行い、直流電力を交流電力に変換する。直流交流変換部23が停止コマンドD2を受信した場合、直流交流変換部23は、スイッチングの動作を停止する。
(バイパス回路24)
バイパス回路24は、電流の開閉を行うコンタクタ、リレーまたはパワーエレクトロニクス半導体素子のような開閉素子により構成される。バイパス回路24は、無停電電源装置2を構成する筐体の内部に配置される。バイパス回路24は、一方が補助入力端子26に、他方が出力端子27に接続される。
バイパス回路24は、制御部3により開路閉路が制御される。バイパス回路24は、閉路状態時に、補助入力端子26に供給された交流電力を、出力端子27に供給する。出力端子27に供給された交流電力は、負荷8に供給される。
(冷却部28)
冷却部28は、電動機により駆動される冷却ファンにより構成される。冷却部28は、無停電電源装置2を構成する筐体の内部であり、交流直流変換部21および直流交流変換部23の近傍に設置される。冷却部28は、冷却ファンを回転させ、空気を流動させることにより交流直流変換部21および直流交流変換部23を冷却する。
冷却部28の冷却ファンの回転速度は制御部3により制御される。制御部3は、動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD3(冷却部28の動作停止を指示する停止コマンド停止)を送信することにより、冷却部28の冷却ファンの回転速度の制御を行う。
冷却部28は、制御部3から動作コマンドC3、停止コマンドD3を受信する。冷却部28が動作コマンドC3、を受信した場合、冷却部28は動作コマンドC3により指定された回転数で冷却ファンを回転させ、交流直流変換部21および直流交流変換部23を冷却する。冷却部28が停止コマンドD3を受信した場合、冷却部28は、冷却ファンの動作を停止する。
(2-2)検出部4の構成
検出部4は、音を検出するマイクとアナログデジタル変換器が組み合わされた装置により構成される。検出部4は、複数のマイクを有することが望ましい。検出部4は、無停電電源装置2を構成する筐体の内部であり、冷却部28の近傍に設置される。
検出部4は、電源部20の動作音を検出しアナログデジタル変換し、アナログデジタル変換された、電源部20の動作音にかかる信号データを信号データAとして制御部3に出力する。信号データAには、電源部20の冷却部28の発生音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音のうち少なくとも一つにかかる信号データが含まれる。
(2-3)制御部3の構成
制御部3は、マイクロコンピュータ、DSP(ディジタルシグナルプロセッサ)等により構成される。制御部3は、無停電電源装置2を構成する筐体内に配置される。制御部3は、電源部20の動作音から冷却部28の発生音を抽出するための制御を行う。制御部3により抽出された冷却部28の発生音にかかるデータである信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)は、判断部5に送信される。
制御部3は、入力部31、出力部32、送信部33、演算部34を有する。
(入力部31)
入力部31は、マイクロコンピュータのポート等からなる電文受信回路により構成される。入力部31は、入力側が検出部4に、出力側が演算部34に接続される。入力部31は、検出部4から電文にて送信された信号データA(電源部2の動作音にかかる信号データ)を受信し、演算部34に出力する。
(出力部32)
出力部32は、マイクロコンピュータのポート等からなる電文送信回路により構成される。出力部32は、入力側が演算部34に、出力側が電源部20、交流直流変換部21、直流交流変換部23、冷却部28、バイパス回路24に接続される。
出力部32は、演算部34に制御され、交流直流変換部21に、動作コマンドC1(交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD1(交流直流変換部21の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。
さらに、出力部32は、演算部34に制御され、直流交流変換部23に、動作コマンドC2(直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD2(直流交流変換部23の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。
また、出力部32は、演算部34に制御され、冷却部28に、動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD3(冷却部28の動作停止を指示する停止コマンド停止)を送信する。出力部32は、演算部34に制御され、バイパス回路24の開路閉路を指示するコマンドを送信する。
(送信部33)
送信部33は、マイクロコンピュータのポート等からなる電文送信回路により構成される。送信部33は、入力側が演算部34に、出力側が判断部5に接続される。送信部33は、演算部34にて作成された信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を、判断部5に送信する。
(演算部34)
演算部35は、マイクロコンピュータまたはDSP(ディジタルシグナルプロセッサ)のCPU等により構成される。演算部34は、後述するコンピュータプログラムを内蔵する。演算部34は、入力部31、出力部32、送信部33に接続される。演算部34は、以下の演算および制御を行う。
(イ)入力部31に対する制御
演算部34は、入力部31を制御し、検出部4から送信された信号データA(電源部2の動作音にかかる信号データ)を受信する。
(ロ)出力部32に対する制御
演算部34は、出力部32を制御し、交流直流変換部21に、動作コマンドC1(交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD1(交流直流変換部21の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。
さらに、演算部34は、出力部32を制御し、直流交流変換部23に、動作コマンドC2(直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD2(直流交流変換部23の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。
また、演算部34は、出力部32を制御し、冷却部28に、動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)、停止コマンドD3(冷却部28の動作停止を指示する停止コマンド停止)を送信する。演算部34は、出力部32を制御し、バイパス回路24に開路閉路を指示するコマンドを送信する。
(ハ)送信部33に対する制御
演算部34は、送信部33を制御し、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を、判断部5に送信する。演算部34は、検出部4から受信した信号データA(電源部2の動作音にかかる信号データ)に基づき演算を行い、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を作成する。
(3)判断部5の構成
判断部5の構成を図3に示す。判断部5は、無停電電源装置2の冷却部28の劣化の判断を行う装置である。判断部5は、パーソナルコンピュータ等により構成される。判断部5は、受信部51、記憶部52、表示部53、警報出力部54、送受信部55、演算部56を有する。判断部5は、電力需要家の電力管理室等に設置される。
(受信部51)
受信部51は、パーソナルコンピュータの通信ポート等により構成される。受信部51は、制御部3の送信部33に接続される。受信部51は、ローカル通信線を介し制御部3の送信部33から、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を受信する。受信部51の受信動作は、制御部56により制御される。
(記憶部52)
記憶部52は、判断部5を構成するパーソナルコンピュータのハードディスクメモリまたは半導体メモリ等により構成される。記憶部52の記憶動作は、制御部56により制御される。記憶部52は、冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データEを記憶する。基準データEは、無停電電源装置2の運転開始前に予め設定される。
(表示部53)
表示部53は、液晶パネルのような表示装置にて構成される。表示部53は、受信部51にて受信した、冷却部28の発生音である信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)と、記憶部52に記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データEとを併せて表示する。表示部53は、演算部56により、表示が制御される。
(警報出力部54)
警報出力部54は、警報音、警報表示による警報信号を出力する警報装置により構成される。演算部56は、冷却部28の発生音である信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)と、記憶部52に記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データEとの差分が、予め設定された値以上であると判断された場合、警報信号F(冷却部28の劣化を警告する警報信号)を警報出力部54に対し出力する。警報出力部54は、演算部56に制御され、演算部56から送信された警報信号Fに基づき、警報音、警報表示により警報を出力する。
(送受信部55)
送受信部55は、パーソナルコンピュータの通信ポート等により構成される。送受信部55は、インターネット等の通信回線(図中不示)に接続される。送受信部55は、通信回線を介し他のコンピュータ等の機器と通信を行う。送受信部55は、他のコンピュータ等の機器から送信されるリクエスト信号に応じ、冷却部28の発生音である信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)、記憶部52に記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データE、警報信号F(冷却部28の劣化を警告する警報信号)を送信する。送受信部55の送受信動作は、演算部56により制御される。
(演算部56)
演算部56は、判断部5を構成するパーソナルコンピュータのCPU等により構成される。演算部56は、後述するコンピュータプログラムを内蔵する。演算部56は、受信部51、記憶部52、表示部53、警報出力部54、送受信部55に接続される。演算部56は、以下の演算および制御を行う。
(イ)受信部51に対する制御
演算部56は、受信部51を制御し、ローカル通信線を介し制御部3の送信部33から、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を受信する。
(ロ)記憶部52に対する制御
演算部56は、記憶部52を制御し、記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データEを読み出す。基準データEは、無停電電源装置2の運転開始前に予め設定される。
(ハ)表示部53に対する制御
演算部56は、表示部53を制御し、冷却部28の発生音である信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)と、記憶部52に記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データEとを併せて表示させる。
(ニ)警報出力部54に対する制御
演算部56は、警報出力部54を制御し、警報音、警報表示により警報を出力する。演算部56は、冷却部28の発生音である信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)と、記憶部52に記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データEとの差分を計算し、差分が予め設定された値以上であると判断した場合、警報信号F(冷却部28の劣化を警告する警報信号)を警報出力部54に対し出力する。警報出力部54は、警報信号Fに基づき、警報音、警報表示により警報を出力する。
(ホ)送受信部55に対する制御
演算部56は、送受信部55を制御し、通信回線を介し接続された他のコンピュータ等の機器との通信を行う。演算部34は、送受信部55を制御し、他のコンピュータ等の機器から送信されたリクエスト信号を受信する。このリクエスト信号に応じ、演算部56は、送受信部55を制御し、冷却部28の発生音である信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)、記憶部52に記憶された冷却部28の劣化の判断の基準となる基準データE、または警報信号F(冷却部28の劣化を警告する警報信号)を送信する。
[1-2.作用]
次に、本実施形態の無停電電源システム1の動作の概要を、図1~5に基づき説明する。
[A.冷却部28の発生音の抽出が行われない場合]
冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転の場合でありかつ、電力供給線91に停電が発生していない場合、電源部20の交流直流変換部21には、電力供給線91、入力端子25を介し商用電源92から電力が供給される。交流直流変換部21は、供給された交流電力を直流電力に変換し、直流電力を蓄電池22、直流交流変換部23に供給する。
電源部20の交流直流変換部21から出力された直流電力は、直流交流変換部23により交流電力に変換され、負荷8に供給される。また、交流直流変換部21から出力された直流電力は、蓄電池22を充電する。蓄電池22の充電量は、停電時の消費による放電または自然放電により減少するため、蓄電池22は、随時交流直流変換部21により充電される。
電力供給線91に停電が発生した場合、電源部20の蓄電池22から放電された直流電力が、直流交流変換部23により交流電力に変換され、負荷8に供給される。電力供給線91に停電が発生した場合、電力供給線91、入力端子25を介し商用電源92から電力が供給されない。このため、電源部20の交流直流変換部21は、動作を停止する。
交流直流変換部21は、交流直流変換部21に内蔵したスイッチング素子をスイッチングすることにより、交流電力を直流電力に変換する。また、直流交流変換部23は、直流交流変換部23に内蔵したスイッチング素子をスイッチングすることにより、直流電力を交流電力に変換する。
[B.冷却部28の発生音の抽出が行われる場合]
前述のとおり、交流直流変換部21および直流交流変換部23は、内蔵したスイッチング素子をスイッチングすることにより、電力の変換を行う。交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作周波数であるスイッチング素子のスイッチング周波数は、入力電圧および出力電流の大きさに応じ適宜変化するように制御される。このため、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作周波数であるスイッチング素子のスイッチング周波数は、ランダムに変化する。
交流直流変換部21および直流交流変換部23は、スイッチング素子がスイッチングすることにより発生するスイッチングノイズと呼ばれる動作音を発生する。スイッチングノイズにかかる動作音の周波数は、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作周波数であるスイッチング素子のスイッチング周波数に対応する。このため、交流直流変換部21および直流交流変換部23のスイッチングノイズにかかる動作音の周波数は、ランダムに変化する。
このため、交流直流変換部21および直流交流変換部23のスイッチングノイズにかかる動作音の周波数が、冷却部28の発生音の周波数と同じまたは近い場合、冷却部28が発生する発生音のみを正確に検出することは、困難であった。
[B1.無停電電源装置2の動作]
冷却部28の発生音の抽出が行われる場合、演算部34は、各部に対し以下の制御を行う。冷却部28の発生音の抽出が行われる場合の無停電電源装置2の動作の概要を、制御部3の演算部34の動作を中心に説明する。制御部3の演算部34は、図4に示すプログラムに従って動作を行う。図4に示すプログラムは、制御部3の演算部34に内蔵される。図4に示すプログラムは、制御部3の演算部34により、一定周期ごとに繰り返し実行される。
(ステップS01:交流直流変換部21に動作コマンドC1を送信する)
演算部34は、出力部32を介し交流直流変換部21に動作コマンドC1(交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)を送信する。動作コマンドC1にかかる交流直流変換部21の動作周波数は、例えば、冷却部28の発生音の周波数から離れた高い周波数が選択される。動作コマンドC1にかかる交流直流変換部21の動作周波数は、無停電電源装置2の運転開始前に予め、演算部34に設定される。
これにより、交流直流変換部21は、冷却部28の発生音の周波数より高い、動作コマンドC1により指定された周波数で、スイッチング素子のスイッチングの動作を行い、交流電力を直流電力に変換する。
(ステップS02:直流交流変換部23に動作コマンドC2を送信する)
演算部34は、出力部32を介し直流交流変換部23に動作コマンドC2(直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)を送信する。動作コマンドC2にかかる直流交流変換部23の動作周波数は、例えば、冷却部28の発生音の周波数から離れた高い周波数が選択される。動作コマンドC2にかかる直流交流変換部23の動作周波数は、無停電電源装置2の運転開始前に予め、演算部34に設定される。
これにより、直流交流変換部23は、冷却部28の発生音の周波数より高い、動作コマンドC2により指定された周波数で、スイッチング素子のスイッチングの動作を行い、直流電力を交流電力に変換する。
(ステップS03:冷却部28に動作コマンドC3を送信する)
次に演算部34は、出力部32を介し冷却部28に動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)を送信する。動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、例えば、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音の周波数から離れた低い周波数が選択される。動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、無停電電源装置2の運転開始前に予め、演算部34に設定される。
これにより、冷却部28は、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音の周波数より低い、動作コマンドC3により指定された回転周波数で冷却ファンを回転させる。
(ステップS04:検出部4から信号データAを受信する)
次に演算部34は、入力部31を介し検出部4から信号データA(電源部20の動作音にかかる信号データ)を受信する。検出部4は、常時、電源部20の動作音を検出しアナログデジタル変換し、電源部20の動作音にかかる信号データを信号データAとして出力する。信号データAには、電源部20の冷却部28の発生音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音にかかる信号データが含まれる。信号データAは、常時検出部4から出力される。
(ステップS05:冷却部28の発生音を抽出し信号データBを作成する)
次に演算部34は、ステップS04で受信した信号データA(電源部20の動作音にかかる信号データ)に基づき、冷却部28の発生音を抽出する。前述のように信号データAは、冷却部28の発生音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音を含む。
しかし、交流直流変換部21は、ステップS01で送信された動作コマンドC1に基づき、直流交流変換部23はステップS02で送信された動作コマンドC2に基づき、冷却部28の発生音の周波数より高い周波数にてスイッチング動作を行っている。一方、冷却部28は、ステップS03で送信された動作コマンドC3に基づき、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音の周波数より低い周波数で冷却ファンを回転させている。
したがって、冷却部28の発生音の周波数は、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音の周波数から離間した低い周波数となる。演算部34は、FFT(高速フーリエ変換)等を用いフィルタリング処理を行い、信号データAから交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音にかかる周波数帯域を除去し、冷却部28の発生音を抽出する。
あるいは検出部4が複数のマイクを有する場合、演算部34は、冷却部28方向への指向性を高めたビームフォーミング処理、独立成分分析(ICA、Independent Component Analysis)や独立ベクトル分析(IVA、Indepndent Vector Analysis)などに基づく音源分離処理等の処理を行い、信号データAから交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音を除去し、冷却部28の発生音を抽出する。演算部34は、信号データAから冷却部28の発生音を抽出し、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を作成する。
(ステップS06:信号データBを送信する)
次に演算部34は、ステップS05で抽出した信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を、送信部33を介し判断部5に送信する。
以上が、制御部3の演算部34の動作である。上記のように信号データA(電源部20の動作音にかかる信号データ)に基づき、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)が作成される。
[B2.判断部5の動作]
無停電電源装置2の制御部3の送信部33から信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を受信した判断部5は以下の動作を行う。判断部5は、信号データBに基づき、無停電電源装置2の電源部20の冷却部28の劣化を判断し、表示、警報等により出力する。
判断部5による無停電電源装置2の電源部20の冷却部28の劣化を判断が行われる場合の判断部5の動作の概要を、判断部5の演算部56の動作を中心に説明する。判断部5の演算部56は、図5に示すプログラムに従って動作を行う。図5に示すプログラムは、判断部5の演算部56に内蔵される。図5に示すプログラムは、判断部5の演算部56により、繰り返し実行される。
(ステップR01:信号データBを受信したか判断する)
最初に演算部56は、受信部51により無停電電源装置2から信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を受信したかの判断を行う。
演算部56が無停電電源装置2から信号データBを受信したと判断した場合(ステップR01のYES)、ステップR02に移行する。演算部56が無停電電源装置2から信号データBを受信したと判断しない場合(ステップR01のNO)、再びステップR01に移行し、信号データBの受信待ち状態となる。
(ステップR02:記憶部52に記憶された基準データEを呼び出す)
ステップR01にて信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を受信したと判断された場合、演算部56は、記憶部52に記憶された基準データE(冷却部28の劣化の判断の基準となるデータ)を呼び出す。基準データEは、劣化がない状態の冷却部28の発生音にかかる信号データである。
(ステップR03:信号データBおよび基準データEを表示部53に表示する)
次に、演算部56は、ステップR01にて受信した信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)およびステップR02にて呼び出した基準データE(冷却部28の劣化の判断の基準となるデータ)を、表示部53に併せて表示する。信号データBおよび基準データEが表示部53に併せて表示されることにより、作業者は、目視にて冷却部28の劣化状況を把握する。
(ステップR04:信号データBと基準データEの差分が基準値以上であるか判断する)
次に、演算部56は、ステップR01にて受信した信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)とステップR02にて呼び出した基準データE(冷却部28の劣化の判断の基準となるデータ)の差分が、予め設定された基準値以上であるかの判断を行う。
演算部56は、信号データBの音量と基準データEの音量との差分を算出する。あるいは演算部56は、信号データBを周波数変換したパワースペクトル等の周波数領域信号データと、基準データEを周波数変換したパワースペクトル等の周波数領域信号データとの差分を算出する。なお、周波数変換は高速フーリエ変換等を用いて行われる。この差分が予め設定された基準値以上である場合、演算部56は、冷却部28が劣化したものと判断する。信号データBおよび基準データEの差分の算出は、冷却部28が異常音を発する特定の周波数について行われる。
あるいは、基準データEから機械学習を用いて事前にオートエンコーダ(自己符号化器)等のニューラルネットワークを設定しておき、信号データBをこのニューラルネットワークの入力したときの出力である距離を算出し、その距離が予め設定された基準値以上である場合、演算部56は、冷却部28が劣化したものと判断してもよい。
例えば、冷却部28が劣化した場合、冷却ファンによる風きり音や、冷却ファンと支持部材との擦過音の音量が増加する。前述の差分の算出は、冷却ファンによる風きり音や、冷却ファンと支持部材との擦過音の周波数帯域について行われる。信号データBの音量が基準データEの音量より、予め設定された基準値以上である場合、演算部56は、冷却ファンによる風きり音や、冷却ファンと支持部材との擦過音の音量が増加し、冷却部28が劣化したものと判断する。
演算部56が基準値以上であると判断した場合(ステップR04のYES)、ステップR05に移行する。演算部56が基準値以上であると判断しない場合(ステップR04のNO)、一連のプログラムを終了する。
(ステップR05:警報出力部54から警報を出力する)
ステップR04にて基準値以上であると判断された場合、演算部56は、警報出力部54に警報信号F(冷却部28の劣化を警告する警報信号)を出力する。警報出力部54は、警報信号Fに基づき、警報音、警報表示により警報を出力する。
ステップR04にて基準値以上であると判断された場合、冷却部28が劣化したと推定される。例えば、警報信号Fには、「冷却ファンによる風きり音の増加」または、「冷却ファンと支持部材との擦過音の増加」の区別を示す信号が含まれる。例えば、警報出力部54は、警報信号Fが「冷却ファンによる風きり音の増加」を示す場合、黄色ランプを点灯させ警報を出力する。
また、例えば、警報出力部54は、警報信号Fが「冷却ファンと支持部材との擦過音の増加」を示す場合、赤色ランプを点灯させ、ブザー音を発生することにより警報を出力する。警報出力部54は、警報信号Fに基づき、警報音、警報表示により警報を出力する。また、警報は、送受信部55から電文により出力されてもよい。
以上が、判断部5の動作である。上記のように信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)に基づき、判断部5により冷却部28の劣化が判断される。
[1-3.効果]
(1)本実施形態によれば、無停電電源システム1は、供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部21と、交流直流変換部21から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池22と、蓄電池22から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部23と、交流直流変換部21、直流交流変換部23のうち少なくとも一方を冷却する冷却部28と、を有する電源部20と、電源部20の動作音を検出する検出部4と、検出部4が動作音を検出するタイミングを制御し、冷却部28の発生音を抽出する制御部3と、制御部3により抽出された、冷却部28の発生音に基づき、冷却部28の劣化を判断する判断部5と、を備えるので、冷却部28の発生音を精度よく抽出し、冷却部の劣化を早期に検出することができる無停電電源システム1を提供することができる。
検出部4が動作音を検出する時に、制御部3が、交流直流変換部21、直流交流変換部23または冷却部28の動作を制御し、このタイミングで検出部4が動作音を検出するので、精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
(2)本実施形態によれば、制御部3は、交流直流変換部21および直流交流変換部23が所定の周波数で動作するように制御し、交流直流変換部21および直流交流変換部23が所定の周波数で動作しているタイミングで電源部20の動作音を検出するように検出部4を制御するので、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音の周波数帯域と、冷却部28の発生音の周波数帯域とを分離することができ、検出部4により検出された動作音から、交流直流変換部21および直流交流変換部23の周波数成分の音を除去することによりし、より確実に冷却部28の発生音を抽出することができる。
(3)本実施形態によれば、制御部3は、冷却部28が所定の周波数で動作するように制御し、冷却部28が所定の周波数で動作しているタイミングで電源部20の動作音を検出するように検出部4を制御するので、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音の周波数帯域と、冷却部28の発生音の周波数帯域とを分離することができ、検出部4により検出された動作音から、交流直流変換部21および直流交流変換部23の周波数成分の音を除去することによりし、より確実に冷却部28の発生音を抽出することができる。
[1-4.変形例]
(1)上記実施形態では、無停電電源装置2の演算部34に予め設定された動作コマンドC1(交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)を交流直流変換部21に送信し、交流直流変換部21は、動作コマンドC1により指定された周波数で、スイッチング素子のスイッチングの動作を行うようにした。
また、無停電電源装置2の演算部34に予め設定された動作コマンドC2(直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)を直流交流変換部23に送信し、直流交流変換部23は、動作コマンドC2により指定された周波数で、スイッチング素子のスイッチングの動作を行うようにした。
予め演算部34に設定される動作コマンドC1にかかる交流直流変換部21の動作周波数、および、動作コマンドC2にかかる直流交流変換部23の動作周波数は、複数であってもよい。
演算部34は、複数の周波数で、交流直流変換部21および直流交流変換部23を動作させ、交流直流変換部21および直流交流変換部23が動作する複数の周波数ごとに、検出部4から信号データA(電源部20の動作音にかかる信号データ)を受信するようにしてもよい。演算部34は、交流直流変換部21および直流交流変換部23が動作する複数の周波数ごとに、信号データAから冷却部28の発生音を抽出し、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を作成する。このようにすることで、より精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
(2)上記実施形態では、無停電電源装置2の演算部34に予め設定された動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)を冷却部28に送信し、冷却部28は、動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)により指定された回転周波数で冷却ファンを回転させる動作を行うようにした。
予め演算部34に設定される動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数は、複数であってもよい。演算部34は、複数の回転数で、冷却部28を動作させ、冷却部28が動作する複数の回転数ごとに、検出部4から信号データA(電源部20の動作音にかかる信号データ)を受信するようにしてもよい。演算部34は、冷却部28が動作する複数の回転数ごとに、信号データAから冷却部28の発生音を抽出し、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を作成する。このようにすることで、より精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
(3)上記実施形態では、ステップS01にて交流直流変換部21に動作コマンドC1を送信し、ステップS02にて直流交流変換部23に動作コマンドC2を送信し交流直流変換部21、直流交流変換部23を所定の周波数で動作させ、かつステップS03にて冷却部28に動作コマンドC3を送信し冷却部28を所定の回転数で動作させるようにした。
交流直流変換部21、直流交流変換部23を所定の周波数で動作させるステップS01、ステップS02を実行し、冷却部28を所定の回転数で動作させるステップS03を実行しないようにしてもよい。または、交流直流変換部21、直流交流変換部23を所定の周波数で動作させるステップS01、ステップS02を実行せず、冷却部28を所定の回転数で動作させるステップS03を実行するようにしてもよい。このように実行することによりプログラムにより迅速な処理を行うことができる。
[2.第2実施形態]
[2-1.構成]
本実施形態の一例として、第2実施形態にかかる無停電電源システム1について説明する。第2実施形態にかかる無停電電源システム1は、冷却部28の発生音の抽出処理が、第1実施形態と異なる。本無停電電源システム1において、作成、記憶または送受信される信号、データは、第1実施形態と同じである。信号データA1(電源部20全体動作時の動作音にかかる信号データ)が、請求項中の第1の動作音に、信号データA3(冷却部28停止時の動作音にかかる信号データ)が、請求項中の第2の動作音に相当する。
第2実施形態の無停電電源装置2の構成を図6に示す。第2実施形態の無停電電源装置2は、電源部20、制御部3、検出部4、温度測定部6を有する。第2実施形態の無停電電源装置2は、温度測定部6を有する点が第1実施形態の無停電電源装置2と異なる。また、第2実施形態の無停電電源装置2の制御部3は、第1実施形態と異なるプログラムを演算部34に内蔵する。第2実施形態の無停電電源システム1の全体構成は、図1に示す第1実施形態の構成と同じである。
温度測定部6は、測温抵抗体や熱電対等の温度センサとアナログデジタル変換器が組み合わされた装置により構成される。温度測定部6は、複数の温度センサにより構成されることが望ましい。温度測定部6は、無停電電源装置2を構成する筐体の内部であり、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23の近傍に設置される。温度測定部6は、制御部3の入力部31に接続される。
温度測定部6は、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度を検出しアナログデジタル変換し、温度データGとして制御部3の入力部31に出力する。
[2-2.作用]
次に、本実施形態の無停電電源システム1の動作の概要を、図6~7に基づき説明する。冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転の場合の動作は第1実施形態と同様である。冷却部28の発生音の抽出が行われる場合、演算部34は、各部に対し以下の制御を行う。冷却部28の発生音の抽出が行われる場合の無停電電源装置2の動作の概要を、制御部3の演算部34の動作を中心に説明する。制御部3の演算部34は、図7に示すプログラムに従って動作を行う。図7に示すプログラムは、制御部3の演算部34に内蔵される。図7に示すプログラムは、制御部3の演算部34により、一定周期ごとに繰り返し実行される。
(ステップS11:冷却部28に動作コマンドC3を送信する)
最初に演算部34は、出力部32を介し冷却部28に動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)を送信する。動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度を、冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転時より低温にすることができる、高速な回転数が選択される。この動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、無停電電源装置2の運転開始前に予め、演算部34に設定される。
これにより、冷却部28は、動作コマンドC3により指定された回転周波数で冷却ファンを回転させ、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度を、冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転時より低温にする。
(ステップS12:無停電電源装置2内部の温度が温度T1以下になったか判断する)
次に演算部34は、入力部31を介し温度測定部6から温度データGを受信する。温度データGは、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度に関するデータである。演算部34は、温度データGに基づき交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度が予め設定された温度T1以下になったかの判断を行う。
予め設定された温度T1は、冷却部28の発生音の抽出が行われるまでの時間、冷却部28の動作を停止しても無停電電源装置2の内部温度の上昇により、無停電電源装置2に劣化または故障が発生しない温度である。温度T1は、無停電電源装置2の運転開始前に予め、演算部34に設定される。
温度T1以下になったと判断した場合(ステップS12のYES)、ステップS13に移行する。温度T1以下になったと判断しない場合(ステップS12のNO)、再びステップS12に移行し、無停電電源装置2内部の温度が予め設定された温度T1以下になることを待つ状態となる。
(ステップS13:検出部4から信号データA1を受信する)
ステップS12にて無停電電源装置2内部の温度が予め設定された温度T1以下になったと判断された場合、演算部34は、入力部31を介し検出部4から信号データA1(電源部20全体動作時の動作音にかかる信号データ)を受信する。信号データAには、電源部20の冷却部28の発生音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音にかかる信号データが含まれる。
(ステップS14:冷却部28に停止コマンドD3を送信する)
次に演算部34は、出力部32を介し冷却部28に停止コマンドD3(冷却部28の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。これにより、冷却部28は、冷却ファン等の可動部の動作を停止させる。したがって、冷却部28の発生音は無音となる。
(ステップS15:検出部4から信号データA3を受信する)
次に、演算部34は、入力部31を介し検出部4から信号データA3(冷却部28停止時の動作音にかかる信号データ)を受信する。信号データA3には、電源部20の交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音にかかる信号データが含まれ、冷却部28の発生音は含まれない。
(ステップS16:冷却部28の発生音を抽出し信号データBを作成する)
次に演算部34は、ステップS13で受信した信号データA1(電源部20全体動作時の動作音にかかる信号データ)およびステップS15で受信した信号データA3(冷却部28停止時の動作音にかかる信号データ)に基づき、冷却部28の発生音を抽出する。
前述のように信号データA1には、電源部20の冷却部28の発生音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音にかかる信号データが含まれる。また信号データA3には、電源部20の交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音にかかる信号データが含まれ、冷却部28の発生音は含まれない。
演算部34は、信号データA1から信号データA3を減算し、信号データA1から交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音、環境音を除去し、冷却部28の発生音を抽出する。演算部34は、冷却部28の発生音を抽出し、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を作成する。
(ステップS17:冷却部28に動作コマンドC3を送信する)
次に演算部34は、出力部32を介し冷却部28に動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)を送信する。動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転時の回転数である。これにより、冷却部28は、冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転時の回転数にて冷却ファンを回転させる。
(ステップS18:信号データBを送信する)
次に演算部34は、ステップS16で抽出した信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を、送信部33を介し判断部5に送信する。
以上が、制御部3の演算部34の動作である。上記のように信号データA1(電源部20全体動作時の動作音にかかる信号データ)、信号データA3(冷却部28停止時の動作音にかかる信号データ)に基づき、信号データBが作成される。
[2-3.効果]
(1)本実施形態によれば、制御部3は、冷却部28が動作しているタイミングで電源部20の第1の動作音を検出するように検出部4を制御し、動作を停止するように冷却部28を制御し、冷却部28が停止しているタイミングで電源部20の第2の動作音を検出するように検出部4を制御し、検出部4により検出された第1の動作音から第2の動作音を減算し、冷却部28の発生音を抽出するので、冷却部28の発生音を精度よく抽出し、冷却部の劣化を早期に検出することができる無停電電源システム1を提供することができる。
検出部4が動作音を検出する時に、制御部3が、冷却部28の動作を停止するように制御し、交流直流変換部21、直流交流変換部23は動作を継続する。このため、負荷8への電力供給が停止されることなく、精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
(2)本実施形態によれば、制御部3は、冷却部28を動作させ電源部20の温度が所定の温度以下になった場合に、冷却部28の動作を停止するように冷却部28を制御し、冷却部28が停止しているタイミングで電源部20の第2の動作音を検出するように検出部4を制御する。このため、交流直流変換部21、直流交流変換部23を含む電源部20内部の温度が、所定の温度以下である時間に検出部4により第2の動作音を検出することができ、温度上昇による交流直流変換部21、直流交流変換部23を含む電源部20の劣化や故障を軽減することができる。
また、検出部4が第1の動作音および第2の動作音を検出する時に交流直流変換部21、直流交流変換部23は動作を継続するので、負荷8への電力供給が停止されることなく、精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
[2-4.変形例]
(1)上記実施形態では、ステップS11にて冷却部28に動作コマンドC3(冷却部28の回転数を指定する動作コマンド)を送信し、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度を、強制的に低温にした。しかしながら、交流直流変換部21、蓄電池22、直流交流変換部23等の無停電電源装置2内部の温度が、予め設定された温度T1以下になっている場合、ステップS11は省略されるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、無停電電源装置2の運転開始前に予め、演算部34に設定されるものとしたが、動作コマンドC3にかかる冷却部28の回転数(回転周波数)は、温度測定部6により測定された温度に応じ、演算部34により適宜選択されるようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、温度測定部6により温度を検出し、無停電電源装置2内部の温度が予め設定された温度T1以下になっている場合に、制御部3により冷却部28の発生音を抽出する動作が行われるようにした。温度測定部6に加え、または代替して無停電電源装置2から出力されている電力または電流を検出し、電力または電流が予め設定された閾値以下になっている場合に、制御部3により冷却部28の発生音を抽出する動作が行われるようにしてもよい。
[3.第3実施形態]
[3-1.構成]
本実施形態の一例として、第3実施形態にかかる無停電電源システム1について説明する。第3実施形態にかかる無停電電源システム1は、複数の無停電電源装置2a、2bを有する点、および冷却部28の発生音の抽出処理が、第1実施形態と異なる。無停電電源装置2bが請求項中の第2の電源部に相当する。本無停電電源システム1において、作成、記憶または送受信される信号、データは、第1実施形態と同じである。
第3実施形態の無停電電源システム1の構成を図8に示す。本無停電電源システム1は、無停電電源装置2a、2b、判断部5を有する。第3実施形態の無停電電源システム1は、無停電電源装置2bを有する点が第1実施形態の無停電電源システム1と異なる。
無停電電源装置2aは、第1実施形態の無停電電源装置2と同様に、冷却部28の発生音の抽出が行われる。無停電電源装置2bは、無停電電源装置2aから送信される電力の供給を要求する電力供給コマンドHに基づき電力を出力するバックアップ用の無停電電源装置である。無停電電源装置2bの構成は、無停電電源装置2aと同じである。
第3実施形態の無停電電源装置2aの構成を図9に示す。第3実施形態の無停電電源装置2aは、電源部20、制御部3、検出部4を有し、制御部3は入力部31、出力部32、送信部33、演算部34、送受信部35を有する。第3実施形態の無停電電源装置2aは、制御部3に送受信部35を有する点が、第1実施形態の無停電電源装置2と異なる。また、第3実施形態の無停電電源装置2aの制御部3は、第1実施形態と異なるプログラムを演算部34に内蔵する。
送受信部35は、マイクロコンピュータの通信ポート等により構成される。送受信部35は、専用の通信線またはインターネット等の通信線(図中不示)に接続される。無停電電源装置2aの送受信部35は、通信線を介し無停電電源装置2bと通信を行う。無停電電源装置2aの送受信部35は、無停電電源装置2bに対し電力の供給を要求する電力供給コマンドHを送信する。
無停電電源装置2bは、無停電電源装置2b内部の送受信部35を介し電力供給コマンドHを受信し、無停電電源装置2aの補助入力端子26に電力供給を行う。無停電電源装置2aの補助入力端子26に供給された電力は、無停電電源装置2aのバイパス回路24を介し、負荷8に供給される。
[3-2.作用]
次に、本実施形態の無停電電源システム1の動作の概要を、図8~10に基づき説明する。冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転の場合の動作は第1実施形態と同様である。無停電電源装置2aの冷却部28の発生音の抽出が行われる場合、無停電電源装置2aの演算部34は、各部に対し以下の制御を行う。
冷却部28の発生音の抽出が行われる場合の無停電電源装置2aの動作の概要を、制御部3の演算部34の動作を中心に説明する。制御部3の演算部34は、図10に示すプログラムに従って動作を行う。図10に示すプログラムは、制御部3の演算部34に内蔵される。図10に示すプログラムは、制御部3の演算部34により、一定周期ごとに繰り返し実行される。
(ステップS21:無停電電源装置2bに電力供給コマンドHを送信する)
最初に無停電電源装置2aの演算部34は、送受信部35を介し、無停電電源装置2bに対し電力の供給を要求する電力供給コマンドHを送信する。無停電電源装置2bは、無停電電源装置2b内部の送受信部35を介し電力供給コマンドHを受信し、無停電電源装置2aの補助入力端子26に電力供給を行う。
(ステップS22:バイパス回路24を閉路状態とする)
次に演算部34は、無停電電源装置2aのバイパス回路24を閉路状態とする。これにより、無停電電源装置2aの補助入力端子26に供給された電力は、バイパス回路24を介し、負荷8に供給されるようになる。
(ステップS23:交流直流変換部21に停止コマンドD1を送信する)
演算部34は、出力部32を介し交流直流変換部21に停止コマンドD1(交流直流変換部21の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。停止コマンドD1は、交流直流変換部21のスイッチング素子のスイッチング動作の停止を指示するコマンドである。これにより、交流直流変換部21は、スイッチング素子のスイッチング動作を停止し、交流直流変換部21の動作音は無音となる。
(ステップS24:直流交流変換部23に停止コマンドD2を送信する)
演算部34は、出力部32を介し直流交流変換部23に停止コマンドD2(直流交流変換部23の動作停止を指示する停止コマンド)を送信する。停止コマンドD2は、直流交流変換部23のスイッチング素子のスイッチング動作の停止を指示するコマンドである。これにより、直流交流変換部23は、スイッチング素子のスイッチング動作を停止し、直流交流変換部23の動作音は無音となる。
(ステップS25:検出部4から信号データA2を受信する)
次に演算部34は、入力部31を介し検出部4から信号データA2(交流直流変換部21および直流交流変換部23停止時の動作音にかかる信号データ)を受信する。信号データA2には、電源部20の冷却部28の発生音にかかる信号データが含まれ、電源部20の交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音は含まれない。演算部34は、信号データA2を、冷却部28の発生音が抽出された信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)とする。
(ステップS26:交流直流変換部21に動作コマンドC1を送信する)
演算部34は、出力部32を介し交流直流変換部21に動作コマンドC1(交流直流変換部21の動作周波数を指定する動作コマンド)を送信し、冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転時の動作を再開させる。
(ステップS27:直流交流変換部23に動作コマンドC2を送信する)
演算部34は、出力部32を介し直流交流変換部23に動作コマンドC2(直流交流変換部23の動作周波数を指定する動作コマンド)を送信し、冷却部28の発生音の抽出が行われない通常運転時の動作を再開させる。
(ステップS28:信号データBを送信する)
次に演算部34は、ステップS25で作成した信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を、送信部33を介し判断部5に送信する。
以上が、制御部3の演算部34の動作である。上記のように信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)が作成される。
[3-3.効果]
(1)本実施形態によれば、制御部3は、動作を停止するように交流直流変換部21および直流交流変換部23を制御し、交流直流変換部21および直流交流変換部23が停止しており、かつ冷却部28が動作しているタイミングで電源部20の動作音を検出するように検出部4を制御し、冷却部28の発生音を抽出するので、冷却部28の発生音を精度よく抽出し、冷却部の劣化を早期に検出することができる無停電電源システム1を提供することができる。
検出部4が動作音を検出する時に、制御部3が、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作を停止するように制御し、冷却部28は動作を継続する。このため、精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
(2)本実施形態によれば、制御部3は、交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作を停止する制御を行うときに、電源部20の外部に設けられた第2の電源部である無停電電源装置2bを動作させる制御を行うので、検出部4が動作音を検出する時に、負荷8への電力供給が停止されることなく、精度よく冷却部28の発生音を抽出することができる。
[3-4.変形例]
(1)上記実施形態では、ステップS21にて無停電電源装置2aの演算部34から、無停電電源装置2bに対し電力の供給を要求する電力供給コマンドHが送信され、無停電電源装置2bから、無停電電源装置2aの補助入力端子26に電力供給を行うようにした。しかしながら、負荷8に電力供給が不要である場合、ステップS21は省略されるようにしてもよい。
[4.第4実施形態]
[4-1.構成]
本実施形態の一例として、第4実施形態にかかる無停電電源システム1について説明する。第4実施形態にかかる無停電電源システム1は、冷却部28の発生音の抽出処理が、第1実施形態と異なる。
第4実施形態の無停電電源装置2の構成を図11に示す。第4実施形態の無停電電源装置2は、電源部20、制御部3、検出部4、基準音発生部7を有する。また検出部4は、第1の音検出部41、第2の音検出部42を有する。第4実施形態の無停電電源装置2は、基準音発生部7を有する点および検出部4が第1の音検出部41、第2の音検出部42を有する点が、第1実施形態の無停電電源装置2と異なる。また、第4実施形態の無停電電源装置2の制御部3は、第1実施形態と異なるプログラムを演算部34に内蔵する。第4実施形態の無停電電源システム1の全体構成は、図1に示す第1実施形態の構成と同じである。
基準音発生部7は、スピーカやセラミック振動体のような発音部材に発振器が組み合わされた装置により構成される。基準音発生部7は、予め定められた音量および周波数で基準音を発生する。基準音発生部7は、無停電電源装置2を構成する筐体の内部であり、交流直流変換部21、直流交流変換部23の近傍に設置される。基準音発生部7は、制御部3の出力部32に接続される。
基準音発生部7は、制御部3により制御され、予め定められた音量および周波数で基準音を発生する。基準音は、超音波等の可聴範囲外の周波数を有する音であることが望ましい。基準音発生部7により発生された基準音は、制御部による冷却部28の発生音を抽出する時に、第1の音検出部41により検出された第1の動作音と、第2の音検出部42により検出された第2動作音との音量レベルを調整する調整量を決定する時に用いられる。
検出部4は、第1の音検出部41、第2の音検出部42を有する。第1の音検出部41は、冷却部28の近傍に配置される。第1の音検出部41は、冷却部28の発生音、基準音発生部7により発生された基準音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音を検出する。
第2の音検出部42は、交流直流変換部21または直流交流変換部23の近傍に配置される。第1の音検出部41は、冷却部28の発生音、基準音発生部7により発生された基準音、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音を検出する。第1の音検出部41、第2の音検出部42により検出される音の周波数と音量レベルの関係を図13に示す。
[4-2.作用]
次に、本実施形態の無停電電源システム1の動作の概要を、図11~13に基づき説明する。冷却部28の発生音の抽出に関する無停電電源装置2の動作の概要を、制御部3の演算部34の動作を中心に説明する。制御部3の演算部34は、図12に示すプログラムに従って動作を行う。図12に示すプログラムは、制御部3の演算部34に内蔵される。図12に示すプログラムは、制御部3の演算部34により、一定周期ごとに繰り返し実行される。
(ステップS31:基準音発生部7から基準音を発生させる)
最初に演算部34は、出力部32を介し基準音発生部7を制御し、基準音発生部7から基準音を発生させる。基準音発生部7から発生した基準音は、予め定められた音量および周波数を有する。基準音は、交流直流変換部21、直流交流変換部23の近傍に設置された基準音発生部7から発生される。このため、第1の音検出部41により検出される第1の動作音A41および第2の音検出部42により検出される第2の動作音A42において、基準音と交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音との音量比率は同等となる。
(ステップS32:第1の音検出部41から第1の動作音A41を受信する)
次に演算部34は、入力部31を介し、検出部4の第1の音検出部41から第1の動作音A41を受信する。冷却部28の発生音X、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音Y、基準音発生部7により発生された基準音Zが含まれる。
(ステップS33:第2の音検出部42から第2の動作音A42を受信する)
次に演算部34は、入力部31を介し、検出部4の第2の音検出部42から第2の動作音A42を受信する。第2の動作音A42には、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音Y、基準音発生部7により発生された基準音Zが、第1の動作音A41と異なる音量レベルで含まれる。
(ステップS34:第1の動作音A41と第2の動作音A42の音量レベルを合わせる)
次に演算部34は、ステップS32で受信した第1の動作音A41とステップS33で受信した第2の動作音A42の音量レベルを合わせる。第1の音検出部41により受信された第1の動作音A41の音量レベルα、第2の音検出部42により受信された第2の動作音A42の音量レベルβは、以下の式で表すことができる。
α=x+m(y+z) ・・・(1)
β=n(y+z) ・・・(2)
式(1)、式(2)においてxは冷却部28の発生音Xの音量、yは交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音Yの音量、zは基準音発生部7により発生された基準音Zの音量であり、m、nは任意の計数である。演算部34は、基準音Zの音量zが等しくなるように、第1の動作音A41の音量レベルα、または第2の動作音A42の音量レベルβを調整し、第1の動作音A41と第2の動作音A42の音量レベルを合わせる。
一例として、本実施形態では、第1の動作音A41の音量レベルα、第2の動作音A42の音量レベルβの調整として、式(2)のβにm/nを乗じ(m/n)βを作成し、第1の動作音A41と第2の動作音A42の音量レベルを合わせるものとする。
(ステップS35:冷却部28の発生音を抽出する)
次に演算部34は、冷却部28の発生音Xを抽出し信号データBを作成する。冷却部28の発生音Xの抽出は、ステップS34にて音量レベルが調整された第1の動作音A41と第2の動作音A42を用いて行われる。
一例として、本実施形態では、式(3)に示すように、ステップS34にて音量レベルが調整された(m/n)βを、αから減算することにより冷却部28の発生音Xを抽出する。
α-(m/n)β
=x+m(y+z)―(m/n)・n(y+z)=x ・・・(3)
これにより、冷却部28の発生音Xを抽出することができる。演算部34は、冷却部28の発生音Xを抽出し、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を作成する。
上記では、第1の動作音A41の音量レベルα、第2の音検出部42により受信された第2の動作音A42の音量レベルβを調整し、冷却部28の発生音Xを抽出するようにしたが、第1の動作音A41、第2の動作音A42にかかる特定の周波数を抽出し、特定の周波数のパワーを調整し、冷却部28の発生音Xを抽出するようにしてもよい。
(ステップS36:基準音発生部7に基準音の発生を停止させる)
次に演算部34は、出力部32を介し基準音発生部7を制御し、基準音発生部7に基準音の発生を停止させる。
(ステップS37:信号データBを送信する)
次に演算部34は、ステップS35で作成した信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)を、送信部33を介し判断部5に送信する。
以上が、制御部3の演算部34の動作である。上記のように第2の音検出部42により検出された第2の動作音A42に含まれた、基準音発生部7により発生された基準音Zの音量と、第1の音検出部41により検出された第1の動作音A41に含まれた、基準音発生部7により発生された基準音Zの音量が一致するように、第1の動作音A41または第2の動作音A42の音量レベルが調整されることにより、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)が作成される。
[4-3.効果]
(1)本実施形態によれば、制御部3は、上記のように第2の音検出部42により検出された第2の動作音A42に含まれた、基準音発生部7により発生された基準音Zの音量と、第1の音検出部41により検出された第1の動作音A41に含まれた、基準音発生部7により発生された基準音Zの音量が一致するように、第1の動作音A41または第2の動作音A42の音量レベルを調整し、第1の動作音A41と第2の動作音A42の差分を算出し、冷却部28の発生音を抽出するので、冷却部28の発生音を精度よく抽出し、冷却部の劣化を早期に検出することができる無停電電源システム1を提供することができる。
第1の音検出部41により検出された第1の動作音A41は、冷却部28の発生音X、交流直流変換部21、直流交流変換部23の動作音Yを含む。このため冷却部28の発生音Xを検出するには、第1の動作音A41から動作音Yを精度よく除去することが望ましい。
本実施形態によれば、第1の音検出部41により検出された第1の動作音A41に、基準音発生部7により発生された基準音Zが含まれる。また、第1の音検出部41により検出された第1の動作音A41および第2の音検出部42により検出された第2の動作音A42において、基準音Zと交流直流変換部21および直流交流変換部23の動作音Yとの音量比率は同等となる。
したがって第1の動作音A41と第2の動作音A42に含まれた基準音Zの音量が一致するように、第1の動作音A41または第2の動作音A42の音量レベルを調整し差分を算出することにより、冷却部28の発生音Xを精度よく抽出することができる。
(2)本実施形態によれば、基準音発生部7により発生される基準音Zは、可聴範囲外の周波数を有するので、周囲の人間に、基準音Zによる不快感を与えることを軽減することができる。
[4-4.変形例]
(1)上記実施形態では、検出部4は、第1の音検出部41、第2の音検出部42の2つの音検出部を有するものとしたが、検出部4が有する音検出部の数は、これに限られない。例えば、検出部4が有する音検出部の数は3以上であってもよい。音検出部が、冷却部28、交流直流変換部21、直流交流変換部23の近傍にそれぞれ配置されるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、基準音発生部7は、交流直流変換部21または直流交流変換部23の近傍に配置されるものとしたが、複数の基準音発生部7が、交流直流変換部21、直流交流変換部23の近傍にそれぞれ配置されるようにしてもよい。また、複数の基準音発生部7は異なる周波数を有する基準音を発生するようにしてもよい。
(3)上記実施形態では、ステップS36により基準音を停止させることとしたが、基準音発生部7により基準音が常時発生されるようにしてもよい。
[5.他の実施形態]
変形例を含めた実施形態を説明したが、これらの実施形態は例として提示したものであって、発明の範囲を限定することを意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略や置き換え、変更を行うことができる。これらの実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。以下は、その一例である。
(1)上記実施形態では、無停電電源装置2は、電源部20、制御部3、検出部4を有するものとしたが無停電電源装置2の構成はこれに限られない。無停電電源装置2は、電源部20、制御部3、検出部4に加え、判断部5を有するものであってもよい。また、無停電電源装置2は、電源部20、検出部4を有するものとし、制御部3、判断部5は、無停電電源装置2の外部の装置により構成されるようにしてもよい。
(2)上記実施形態では、交流直流変換部21は、交流電力を直流電力に変換するコンバータにより構成されるものとしたが、交流直流変換部21の構成はこれに限られない。交流直流変換部21は、交流電力を直流電力に、直流電力を交流電力に変換する双方向のインバータ・コンバータにより構成されるようにしてもよい。交流直流変換部21のインバータとしての動作時に、蓄電池22から放電された直流電力が、交流電力に変換され、入力端子25を介し電力供給線91に出力されるようにしてもよい。このように構成することにより、蓄電池22の電力が省エネルギーに活用される。
(3)上記実施形態では、冷却部28は、電動機により駆動される冷却ファンにより構成されるものとしたが冷却部28の構成は、これに限られない。冷却部28は、圧縮機により構成されるものであってもよい。
(4)上記実施形態では、警報出力部54から出力される警報は、警報音、警報表示により出力されるものとしたが、警報出力部54から出力される警報は、これに限られない。警報出力部54から出力される警報は、例えば有線、無線通信による電文により出力されるものであってもよい。
(5)上記実施形態では、信号データAは、常時検出部4により作成され出力されるものとしたが、演算部34の指示により作成されるようにしてもよい。
(6)上記実施形態では、基準データE(冷却部28の劣化の判断の基準となるデータ)は、劣化がない状態の冷却部28の発生音にかかる信号データであるとしたが、基準データEは、これに限られない。基準データEは、時間経過ごとの劣化の状態を示す冷却部28の発生音にかかる信号データであってもよい。演算部56は、この時間経過ごとの劣化の状態を示す冷却部28の発生音にかかる信号データである基準データEと、信号データB(冷却部28の発生音にかかる信号データ)との比較を行い、冷却部28の劣化の状態および、または余寿命を推定するようにしてもよい。
1・・・無停電電源システム
2,2a,2b・・・無停電電源装置
3・・・制御部
4・・・検出部
5・・・判断部
6・・・温度測定部
7・・・基準音発生部
8・・・負荷
9・・・電力系統
20・・・電源部
21・・・交流直流変換部
22・・・蓄電池
23・・・直流交流変換部
24・・・バイパス回路、
25・・・入力端子
26・・・補助入力端子
27・・・出力端子
28・・・冷却部
31・・・入力部
32・・・出力部
33・・・送信部
34・・・演算部
35・・・送受信部
41・・・第1の音検出部
42・・・第2の音検出部
51・・・受信部
52・・・記憶部
53・・・表示部
54・・・警報出力部
55・・・送受信部
56・・・演算部
91・・・電力供給線
92・・・商用電源

Claims (33)

  1. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、
    前記検出部が動作音を検出するタイミングを制御し、前記冷却部の発生音を抽出する制御部と、
    前記制御部により抽出された、前記冷却部の前記発生音に基づき、前記冷却部の劣化を判断する判断部と、
    を備えた無停電電源システム。
  2. 前記制御部は、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作するように制御し、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記検出部により検出された動作音から、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の周波数成分の音を除去し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項1に記載の無停電電源システム。
  3. 前記制御部は、前記冷却部が所定の周波数で動作するように制御し、前記冷却部が所定の周波数で動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記検出部により検出された動作音から、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の周波数成分の音を除去し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項1または2に記載の無停電電源システム。
  4. 前記制御部は、
    前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の第1の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、動作を停止するように前記冷却部を制御し、前記冷却部が停止しているタイミングで前記電源部の第2の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記検出部により検出された第1の動作音から第2の動作音を減算し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項1に記載の無停電電源システム。
  5. 前記制御部は、
    前記冷却部を動作させ前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、前記冷却部の動作を停止するように前記冷却部を制御し、前記冷却部が停止しているタイミングで前記電源部の第2の動作音を検出するように前記検出部を制御する、
    請求項4に記載の無停電電源システム。
  6. 前記制御部は、
    動作を停止するように前記交流直流変換部および前記直流交流変換部を制御し、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が停止しており、かつ前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項1に記載の無停電電源システム。
  7. 前記制御部は、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の動作を停止する制御を行うときに、前記電源部の外部に設けられた第2の電源部を動作させる制御を行う、
    請求項6に記載の無停電電源システム。
  8. 前記交流直流変換部または前記直流交流変換部の近傍に配置された、所定の音量および周波数で基準音を発生する基準音発生部と、
    前記検出部は、前記冷却部の近傍に配置され、第1の動作音を検出する第1の音検出部と、前記交流直流変換部または前記直流交流変換部の近傍に配置され、第2の動作音を検出する第2の音検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第2の音検出部により検出された前記第2の動作音に含まれた前記基準音発生部により発生された前記基準音の音量と、前記第1の音検出部により検出された前記第1の動作音に含まれた前記基準音発生部により発生された前記基準音の音量が一致するように、前記第1の動作音または前記第2の動作音の音量レベルを調整し、
    前記第1の動作音から前記第2の動作音の差分を算出し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項1に記載の無停電電源システム。
  9. 前記基準音発生部により発生される前記基準音は、可聴範囲外の周波数を有する、
    請求項8に記載の無停電電源システム。
  10. 前記冷却部は、冷却ファン、圧縮機のうち少なくとも一つを含む、
    請求項1乃至9のいずれか1項に記載の無停電電源システム。
  11. 前記制御部は、前記冷却部の発生音を抽出する動作を周期的に行う、
    請求項1乃至10のいずれか1項に記載の無停電電源システム。
  12. 前記判断部は、前記冷却部の前記発生音が所定の音量以上である場合に、表示、音、伝送のうち少なくとも一つにより警報を出力する、
    請求項1乃至11のいずれか1項に記載の無停電電源システム。
  13. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、
    前記検出部が動作音を検出するタイミングを制御し、前記冷却部の発生音を抽出する制御部と、
    を備えた無停電電源装置。
  14. 前記制御部は、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作するように制御し、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記検出部により検出された動作音から、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の周波数成分の音を除去し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項13記載の無停電電源装置。
  15. 前記制御部は、前記冷却部が所定の周波数で動作するように制御し、前記冷却部が所定の周波数で動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記検出部により検出された動作音から、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の周波数成分の音を除去し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項13または14に記載の無停電電源装置。
  16. 前記制御部は、
    前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の第1の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、動作を停止するように前記冷却部を制御し、前記冷却部が停止しているタイミングで前記電源部の第2の動作音を検出するように前記検出部を制御し、
    前記検出部により検出された第1の動作音から第2の動作音を減算し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項13に記載の無停電電源装置。
  17. 前記制御部は、
    前記冷却部を動作させ前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、前記冷却部の動作を停止するように前記冷却部を制御し、前記冷却部が停止しているタイミングで前記電源部の第2の動作音を検出するように前記検出部を制御する、
    請求項16に記載の無停電電源装置。
  18. 前記制御部は、
    動作を停止するように前記交流直流変換部および前記直流交流変換部を制御し、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が停止しており、かつ前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項13に記載の無停電電源装置。
  19. 前記制御部は、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の動作を停止する制御を行うときに、前記電源部の外部に設けられた第2の電源部を動作させる制御信号の送信を行う、
    請求項18に記載の無停電電源装置。
  20. 前記交流直流変換部または前記直流交流変換部の近傍に配置された、所定の音量および周波数で基準音を発生する基準音発生部と、
    前記検出部は、前記冷却部の近傍に配置され、第1の動作音を検出する第1の音検出部と、前記交流直流変換部または前記直流交流変換部の近傍に配置され、第2の動作音を検出する第2の音検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記第2の音検出部により検出された前記第2の動作音に含まれた前記基準音発生部により発生された前記基準音の音量と、前記第1の音検出部により検出された前記第1の動作音に含まれた前記基準音発生部により発生された前記基準音の音量が一致するように、前記第1の動作音または前記第2の動作音の音量レベルを調整し、
    前記第1の動作音から前記第2の動作音の差分を算出し、前記冷却部の発生音を抽出する、
    請求項13に記載の無停電電源装置。
  21. 前記基準音発生部により発生される前記基準音は、可聴範囲外の周波数を有する、
    請求項20に記載の無停電電源装置。
  22. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、を有する無停電電源装置を制御する無停電電源装置制御用プログラムであって、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作するように制御するステップと、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御するステップと、
    前記検出部により検出された動作音から、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の周波数成分の音を除去し、前記冷却部の発生音を抽出するステップと、
    を有する、無停電電源装置制御用プログラム。
  23. 前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作しているタイミングで、前記冷却部が所定の周波数で動作するように制御するステップと、
    を有する請求項22に記載の無停電電源装置制御用プログラム。
  24. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、を有する無停電電源装置を制御する無停電電源装置制御用プログラムであって、
    前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の第1の動作音を検出するように前記検出部を制御するステップと、
    前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、動作を停止するように前記冷却部を制御し、前記冷却部が停止しているタイミングで前記電源部の第2の動作音を検出するように前記検出部を制御するステップと、
    前記検出部により検出された第1の動作音から第2の動作音を減算し、前記冷却部の発生音を抽出するステップと、
    を有する、無停電電源装置制御用プログラム。
  25. 前記冷却部を動作させ前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、動作を停止するように前記冷却部を制御するステップを有する、
    請求項24に記載の無停電電源装置制御用プログラム。
  26. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、を有する無停電電源装置を制御する無停電電源装置制御用プログラムであって、
    動作を停止するように前記交流直流変換部および前記直流交流変換部を制御するステップと、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が停止しており、かつ前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御するステップと、
    を有する、無停電電源装置制御用プログラム。
  27. 動作を停止するように前記交流直流変換部および前記直流交流変換部を制御する前記ステップを実行する前に、前記電源部の外部に設けられた第2の電源部を動作させる制御を行うステップを有する、
    請求項26に記載の無停電電源装置制御用プログラム。
  28. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、を有する無停電電源装置を制御する無停電電源装置制御方法であって、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作するように制御する手順と、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御する手順と、
    前記検出部により検出された動作音から、前記交流直流変換部および前記直流交流変換部の周波数成分の音を除去し、前記冷却部の発生音を抽出する手順と、
    を有する、無停電電源装置制御方法。
  29. 前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が所定の周波数で動作しているタイミングで、前記冷却部が所定の周波数で動作するように制御する手順と、
    を有する請求項28に記載の無停電電源装置制御方法。
  30. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、を有する無停電電源装置を制御する無停電電源装置制御方法であって、
    前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の第1の動作音を検出するように前記検出部を制御する手順と、
    前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、動作を停止するように前記冷却部を制御し、前記冷却部が停止しているタイミングで前記電源部の第2の動作音を検出するように前記検出部を制御する手順と、
    前記検出部により検出された第1の動作音から第2の動作音を減算し、前記冷却部の発生音を抽出する手順と、
    を有する、無停電電源装置制御方法。
  31. 前記冷却部を動作させ前記電源部の温度が所定の温度以下になった場合に、動作を停止するように前記冷却部を制御する手順を有する、
    請求項30に記載の無停電電源装置制御方法。
  32. 供給された交流電力を交流直流変換する交流直流変換部と、
    前記交流直流変換部から供給された直流電力を充電し、直流電力を放電する蓄電池と、
    前記蓄電池から放電された直流電力を直流交流変換し、交流電力を出力する直流交流変換部と、
    前記交流直流変換部、前記直流交流変換部のうち少なくとも一方を冷却する冷却部と、
    を有する電源部と、
    前記電源部の動作音を検出する検出部と、を有する無停電電源装置を制御する無停電電源装置制御方法であって、
    動作を停止するように前記交流直流変換部および前記直流交流変換部を制御する手順と、
    前記交流直流変換部および前記直流交流変換部が停止しており、かつ前記冷却部が動作しているタイミングで前記電源部の動作音を検出するように前記検出部を制御する手順と、
    を有する、無停電電源装置制御方法。
  33. 動作を停止するように前記交流直流変換部および前記直流交流変換部を制御する前記手順を実行する前に、前記電源部の外部に設けられた第2の電源部を動作させる制御を行う手順を有する、
    請求項32に記載の無停電電源装置制御方法。

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