JP7030470B2 - 信号処理装置、信号処理方法、及びプログラム - Google Patents

信号処理装置、信号処理方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、音声などのアナログ信号をデジタル変換して取得する際などに好適な技術に関する。
近年は、マイクロホンにより集音されたアナログ音声をアナログデジタル変換器(以下、ADCとする。)によりデジタル変換して取得する信号処理機能を備えた各種機器が普及している。信号処理機能を備えた機器としては、携帯可能な装置も広く普及しており、様々な場所や環境において音声取得が行われている。これら機器に適用可能な装置の一例として、特許文献1には、入力されたアナログ音声信号を増幅するアナログ増幅器と、アナログ増幅器から出力されたアナログ音声信号をデジタル音声信号に変換するADCとを有する信号処理装置が開示されている。この特許文献1に記載の信号処理装置では、適正なレベルを示す参照振幅が設定されており、入力音声信号の最大振幅と参照振幅との差を基に、一定時間毎にアナログ増幅器の利得を変更する制御が行われる。
また近年は、超指向性音響システムスピーカー(以下、パラメトリックスピーカーとする。)が使用されるようになってきている。パラメトリックスピーカーは、超音波を搬送波としており、可聴音により超音波を変調した後に空気中へ放射する。空気中に放射された超音波は、空気の非線形性により、可聴音として復調される。パラメトリックスピーカーによれば、可聴音を直進性の高い超音波に変換して所望の方向に照射し、ビーム状の音場を形成することにより、所望の領域に対してのみ可聴音を届けることができる。
特開2013―141101号公報
パラメトリックスピーカーのように搬送波による音声出力が行われている環境において、前述の音声信号処理機能を備えた機器により音声を取得する場合、取得したい音声に、実際の音とは違った歪みが生じてしまうことがある。例えば、入力されたアナログ音声信号に含まれる搬送波レベルがADCの入力レンジの最大値を超えていた場合、パラメトリックスピーカーからの出力音声以外の周囲の音声レベルが小さくなってしまい、取得される音声に歪みが生じてしまう。
なお、特許文献1に記載の技術を用いた機器の場合は、例えば大音量の音声が入力された場合でも適正なレベルの音声信号を記録できる。しかしながら、パラメトリックスピーカーのような指向性の強い音源が存在する環境では、例えばユーザーの動き等に伴う機器の移動、または指向性スピーカー側の動きによって、記録される音声信号のレベルに変動が生ずることがある。つまり特許文献1の技術では、音声信号の最大振幅と参照振幅の差を基に増幅器の利得を制御しているため、例えばパラメトリックスピーカーの音場への出入等により音声レベルが急激に変化すると、増幅器の利得も急激に変更される。このため、記録される音声信号のレベルも大きく変動する(音のふらつきが大きくなる)可能性がある。
そこで、本発明は、歪が少なく安定したレベルの音声等を取得可能にすることを目的とする。
本発明は、入力されたアナログ信号のレベルを調整する調整手段と、前記調整手段から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する変換手段と、前記変換手段から出力された前記デジタル信号をサブサンプリングするサンプリング手段と、前記サブサンプリングされた信号に基づいて、前記入力されたアナログ信号に含まれる特定の周波数帯域の成分を検出する検出手段と、前記サブサンプリングされた信号に基づいて、前記アナログ信号の前記調整のための利得を制御し、前記検出手段による前記検出の結果に基づいて、前記調整手段が前記調整を行う際の前記利得の更新タイミングを制御する制御手段と、を有し、前記サンプリング手段は、前記変換手段から出力された前記デジタル信号を、所定の第一のサンプリング周波数にサブサンプリングする第一のサンプリング手段と、前記第一のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号を所定の第二のサンプリング周波数にサブサンプリングする第二のサンプリング手段と、を有し、前記検出手段は、前記第一のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号の最大値を第一のピーク値として検出する第一の検出手段と、前記第二のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号の最大値を第二のピーク値として検出する第二の検出手段と、前記第一のピーク値と前記第二のピーク値とを比較する比較手段と、を有し、前記前記比較の結果を基に前記特定の周波数帯域の成分を検出し、前記制御手段は、前記更新タイミングを前記第二のサンプリング周波数に基づいて決定し、前記第一のピーク値に基づいて、前記アナログ信号の前記調整のための利得を求め、前記第一のピーク値と第二のピーク値との前記比較の結果に基づいて、前記利得と前記更新タイミングを制御し、前記特定の周波数帯域は、前記第一のサンプリング周波数のナイキスト周波数以下であり、前記第二のサンプリング周波数未満であり、前記第二のサンプリング周波数のナイキスト周波数より大きいことを特徴とする。
本発明によれば、歪が少なく安定したレベルの音声等を取得可能となる。
第一実施形態の音声信号処理装置の概略構成を示す図である。 第一フィルタ部及び第一サブサンプリング部の動作を示す図である。 第二フィルタ部及び第二サブサンプリング部の動作を示す図である。 搬送波検出結果に応じた利得変更の一例を示す図である。 第二実施形態の音声信号処理装置の概略構成を示す図である。 搬送波検出結果に応じた可変アナログ増幅部の利得制御を示す図である。 第三実施形態の音声信号処理装置の概略構成を示す図である。 ローパスフィルタの特性の一例を示す図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態を、添付の図面に基づいて詳細に説明する。なお、以下の実施形態において示す構成は一例にすぎず、本発明は図示された構成に限定されるものではない。
<第一実施形態>
図1は、第一実施形態の音声信号処理装置の概略構成例を示したブロック図である。本実施形態の音声信号処理装置は、マイクロホンにて集音したアナログ音声信号をデジタル変換して取得する装置であり、取得した音声信号は例えば記録媒体に記録、或いは通信回線を介して送信等されるとする。本実施形態では、取得した音声信号が記録される場合を例に挙げて説明する。なお、音声信号を記録媒体に記録するための記録系の構成についての図示と説明は省略する。
音声信号処理装置における音声入力用のマイクロホンは、複数設けられることも多いが、図1では一つのマイクロホン101による音声入力がなされる構成例を示している。マイクロホン101により集音された音声のアナログ信号は、可変アナログ増幅器102に送られる。
可変アナログ増幅器102は、入力されたアナログ信号のレベルを、後述する利得制御部116から供給される利得値に応じて調整する調整部である。可変アナログ増幅器102から出力されたアナログ信号は、アナログデジタル変換器(以下、ADC103とする。)に送られる。
ADC103は、デルタシグマ(ΔΣ)変調器を有するアナログデジタルコンバータであり、可変アナログ増幅器102から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する。以下の説明では、音声のデジタル信号を単に音声信号と表記する。ここで、デルタシグマ変調器ではオーバーサンプリングが行われ、本実施形態の場合、ADC103は、記録(取得)される音声信号のサンプリング周波数fsに対してオーバーサンプリング率Kを掛けた周波数K*fsで動作するようになされているとする。また、オーバーサンプリング率Kは、ADC103でのオーバーサンプリング後の周波数が、サンプリング周波数fsに対して例えば2桁から3桁ほど大きな周波数になるような値に設計されているとする。本実施形態において、ADC103から出力される音声信号は、オーバーサンプリングされ且つ多ビット化された状態で出力されるものとする。
そして、本実施形態の音声信号処理装置は、ADC103から出力された音声信号(周波数K*fsの音声信号)に対し、以下のような2段のサブサンプリング処理を行うことにより、記録される音声信号(サンプリング周波数fsの音声信号)を生成する。
先ず、ADC103から出力された音声信号に対する1段目の処理として、第一フィルタ部104と第一サブサンプリング部105を用いたサブサンプリング処理が行われる。1段目の処理では、ADC103から出力された音声信号に対し、第一フィルタ部104によるフィルタ処理が行われた後に、第一サブサンプリング部105によるサブサンプリング処理が行われる。本実施形態の場合、ADC103からは前述した周波数K*fsの音声信号が出力され、第一サブサンプリング部105では所定のサンプリング周波数K´*fsによるサブサンプリング処理が行われる。
なお、本実施形態において、KとK´の関係は、K´<K、K´=K/nであり、nは整数であるとする。また、サンプリング周波数K´*fsは、記録される音声信号のサンプリング周波数fsの2倍以上の周波数であるとする。例えば、記録される音声信号のサンプリング周波数fsが48kHzであるとすると、サンプリング周波数K´*fsは48kHzの2倍以上(96kHz以上)の周波数となる。
ここで、第一サブサンプリング部105においてサンプリング周波数K´*fsのサブサンプリング処理が行われた場合、標本化周波数の整数倍のところに折り返し作用による通過帯域が現れることになる。このため、第一フィルタ部104では、第一サブサンプリング部105でのサブサンプリング処理による折り返し雑音を予め抑制するためのフィルタ処理が行われる。図2は、第一サブサンプリング部105でのサブサンプリング処理による折り返し雑音と第一フィルタ部104のフィルタ特性とを示した図である。すなわち、第一フィルタ部104は、図2に示すように、折り返し雑音を通過させない特性(標本化周波数の整数倍に極を持つ特性)の櫛形フィルタ(移動平均フィルタ)となされている。
そして、第一サブサンプリング部105は、第一フィルタ部104でのフィルタ処理後の音声信号について、サンプリング周波数K´*fsの周波数までデータを間引くことによるサブサンプリング処理を行う。これにより、第一サブサンプリング部105から出力される音声信号(サンプリング周波数K´*fsの音声信号)は、折り返し雑音が抑制された信号となる。
次に、2段目の処理として、1段目の処理によるサンプリング周波数K´*fsの音声信号に対し、第二フィルタ部106と第二サブサンプリング部107を用いてサブサンプリング処理が行われる。2段目の処理では、第一サブサンプリング部105から出力された音声信号に対し、第二フィルタ部106によるフィルタ処理が行われた後に、第二サブサンプリング部107によるサブサンプリング処理が行われる。本実施形態の場合、第一サブサンプリング部105からは前述した周波数K´*fsの音声信号が出力され、第二サブサンプリング部107では記録される音声信号のサンプリング周波数fsへのサブサンプリング処理が行われる。
第二サブサンプリング部107にてサブサンプリング処理が行われた場合、音声信号にはサンプリング周波数fsの整数倍の領域まで折り返し雑音が含まれることになる。ここで、記録される音声信号のサンプリング周波数fsが例えば48kHzであるとすると、第二サブサンプリング部107に入力される音声信号の帯域は、サンプリング定理により、ナイキスト周波数fs/2である24kHzまでの帯域があればよい。このため、第二フィルタ部106では、第二サブサンプリング部107でのサブサンプリング処理による折り返し雑音を抑制するためのフィルタ処理として、カットオフ周波数fc=20kHzのローパスフィルタ処理を行う。図3は第二サブサンプリング部107でのサブサンプリング処理による折り返し雑音と第二フィルタ部106のフィルタ特性とを示した図である。
そして、第二サブサンプリング部107は、第二フィルタ部106でのフィルタ処理後の音声信号について、サンプリング周波数fsとなるサブサンプリングを行う。これにより、第二サブサンプリング部107から出力される音声信号(サンプリング周波数fsの音声信号)は、折り返し雑音が抑制された信号となる。
本実施形態の音声信号処理装置では、前述した構成により、ADC103の出力音声信号から低周波成分の音声信号(サンプリング周波数fsの音声信号)、つまり記録される音声信号を取り出すことができる。そして、そのサンプリング周波数fsの音声信号は、図示を省略している後段の記録系に送られて、記録媒体等に記録されることになる。なお、記録系には、例えば誤り訂正符号の付加や圧縮処理などの各種音声信号処理系が含まれていてもよい。
本実施形態の音声信号処理装置は、前述したマイクロホン101から第二サブサンプリング部107までの構成に加え、さらに以下の各構成を備えている。
ABS部108は、第一サブサンプリング部105によるサブサンプリング処理後の音声信号が供給され、その音声信号の信号レベルの絶対値を算出する。また、ABS部109は、第二サブサンプリング部107によるサブサンプリング処理後の音声信号が供給され、その音声信号の信号レベルの絶対値を算出する。
第一最大値検出部110は、ABS部108にて算出された信号レベルの絶対値の最大値(以下、第一ピーク値とする。)を、一定期間毎に検出する。また、第二最大値検出部111は、ABS部109にて算出された信号レベルの絶対値の最大値(以下、第二ピーク値とする。)を、一定期間毎に検出する。そして、第一最大値検出部110にて一定期間毎に検出された第一ピーク値と、第二最大値検出部111にて一定期間毎に検出された第二ピーク値とは、搬送波検出部112に送られる。なお、第一最大値検出部110と第二最大値検出部111における一定期間は同じ期間であるとする。また、第一最大値検出部110により検出された第一ピーク値は、リミット判断部113にも送られる。
搬送波検出部112は、第一最大値検出部110と第二最大値検出部111でそれぞれ一定期間毎に検出された第一ピーク値と第二ピーク値とを比較することで、一定期間の音声信号のなかに、特定周波数帯域に大きなレベルの信号が含まれているか検出する。具体的には、搬送波検出部112は、一定期間の音声信号のなかに、記録される音声信号のナイキスト周波数以上の周波数帯域に大きなレベルの信号が含まれているか否かを検出する。この搬送波検出部112における検出処理は、マイクロホン101で集音された音声信号に、超指向性音響システムスピーカーの出力音声のような指向性が高く大きなレベルの超音波成分を含む信号が含まれているかどうかを判定する処理に相当する。搬送波検出部112における検出処理の詳細は後述する。そして、搬送波検出部112は、第一ピーク値と第二ピーク値を含む検出結果を、制御管理部115に送る。
リミット判断部113は、第一最大値検出部110により一定期間毎に検出された第一ピーク値と、閾値出力部114からのリミット閾値とを比較する。さらに、リミット判断部113は、その比較の結果から、入力音声信号が、例えば可変アナログ増幅器102で利得をかけた場合に音が歪んでしまうような大きなレベルの信号であるか否かを判断する。そして、リミット判断部113は、第一ピーク値とリミット閾値を含む判断結果を、制御管理部115に送る。
制御管理部115は、搬送波検出部112からの第一ピーク値と第二ピーク値を含む検出結果に基づいて、利得制御部116が可変アナログ増幅器102の利得を制御する際の、利得の目標値の制御および利得更新のタイミングの管理を行う。また、制御管理部115は、利得の目標値の制御の際には、リミット判断部113からの第一ピーク値とリミット閾値を含む判断結果も考慮する。制御管理部115における利得の目標値の制御および利得更新のタイミングの管理の詳細については後述する。
利得制御部116は、制御管理部115から供給される利得の目標値を基に、可変アナログ増幅器102の利得を、目標値まで変化させるための利得変化量を算出する。また、利得制御部116は、制御管理部115にて管理される利得更新のタイミングを基に、可変アナログ増幅器102の利得値を、利得変化量に応じた利得に更新(変更)ように制御する。
以下、前述した構成の第一実施形態の音声信号処理装置における信号処理について詳細に説明する。本実施形態では、超指向性音響システムスピーカー(パラメトリックスピーカー)のように指向性が高く大きなレベルの超音波成分を含む音声を出力する音源が存在する環境でも歪が少なく安定したレベルの音声取得を実現可能とする信号処理の詳細を説明する。
第一最大値検出部110は、前述したように、第一サブサンプリング部105から出力された音声信号の振幅レベルの絶対値の最大値(第一ピーク値)を、一定期間T毎に検出する。一定期間Tは変更可能となされている。このため例えば、一定期間Tが短い期間に変更された場合には第一ピーク値は短期間で更新され、一定期間Tが長い期間に変更された場合には第一ピーク値は暫く更新されないことになる。
ここで、前述したように、第一サブサンプリング部105では、サンプリング周波数K´*fsによるサブサンプリング処理が行われる。このため、第一最大値検出部110が第一サブサンプリング部105の出力から検出した第一ピーク値は、サンプリング定理により、周波数K´*fs/2までを含む音声信号のピーク値であるといえる。また本実施形態において、パラメトリックスピーカーから出力される超音波の搬送波が含まれる周波数帯域は、第一サブサンプリング部105におけるサンプリング周波数K´*fsのナイキスト周波数K´*fs/2以内の周波数帯域であるとする。前述したように第一サブサンプリング部105におけるナイキスト周波数K´*fs/2は48kHz以上であるため、本実施形態におけるパラメトリックスピーカーの搬送波の周波数帯域は例えば40kHz付近の帯域であるとする。したがって、本実施形態において、第一最大値検出部110は、パラメトリックスピーカーから出力される超音波成分の搬送波が含まれている音声信号のピーク値を検出できることになる。
第二最大値検出部111は、前述したように第二フィルタ部106でフィルタ処理され、さらに第二サブサンプリング部107でサブサンプリング処理された音声信号の振幅レベルの絶対値の最大値(第二ピーク値)を、一定期間T毎に検出する。なお、この場合の一定期間Tも前述同様に変更可能となされており、一定期間Tが短い期間に変更された場合には、第二ピーク値は短期間で更新され、一定期間Tが長い期間に変更された場合には、第二ピーク値は暫く更新されないことになる。
ここで、前述したように、第二フィルタ部106ではカットオフ周波数fc=20kHzのローパスフィルタ処理が行われ、第二サブサンプリング部107ではサンプリング周波数fsによるサブサンプリング処理が行われる。また、パラメトリックスピーカーによる搬送波の周波数帯域は前述したように40kHz付近の帯域となされている。したがって、第二最大値検出部111が第二サブサンプリング部107の出力から検出した第二ピーク値は、パラメトリックスピーカーから出力される超音波成分の搬送波を含まない音声信号のピーク値といえる。
そして、搬送波検出部112は、第一最大値検出部110からの第一ピーク値と第二最大値検出部111からの第二ピーク値とを比較することで、記録される音声信号のナイキスト周波数以上の周波数帯域に大きなレベルの信号が含まれているか否かを検出する。つまり、搬送波検出部112では、第一ピーク値と第二ピーク値の比較により、一定期間の音声信号のなかにパラメトリックスピーカーの搬送波成分の信号が含まれているか否かの判定が行われる。
ここで、第一最大値検出部110で検出された第一ピーク値をP1とし、第二最大値検出部111で検出された第二ピーク値をP2とする。搬送波検出部112は、第一ピーク値P1と第二ピーク値P2の比較の結果、P1>P2となった場合には、記録される音声信号のナイキスト周波数以上の周波数帯域に大きなレベルを検出したことになる。つまり、P1>P2となった場合には、一定期間の音声信号のなかにパラメトリックスピーカーの搬送波成分の大レベルの信号が含まれていると判定される。一方、オーバーサンプリング分の周波数帯域に存在するデータ量を考慮し、P1≦P2であった場合、搬送波検出部112は、一定期間の音声信号のなかにはパラメトリックスピーカーの搬送波成分の信号が含まれていないと判定する。
より詳細に説明すると、搬送波検出部112は、第一ピーク値P1と第二ピーク値P2の比較の手法として、例えば下記の式(1)や式(2)のように、P2/P1の値と、比較閾値としての1とを、比較する方法を用いる。
例えば式(1)のように、P2/P1の値が比較閾値の1より小さい場合、搬送波検出部112は、第一最大値検出部110で検出した第一ピーク値P1が、第二最大値検出部111で検出した第二ピーク値P2より大きいと判定する。この場合、搬送波検出部112は、入力された音声信号にはパラメトリックスピーカーからの大きなレベルの搬送波が含まれていることを検出する。そして、搬送波検出部112は、それら第一ピーク値P1および第二ピーク値P2を含む検出結果を、制御管理部115に送る。
1>(P2/P1) 式(1)
一方、例えば式(2)のように、P2/P1の値が比較閾値の1以上である場合、搬送波検出部112は、第二ピーク値P2が第一ピーク値P1よりも大きいか、若しくは同等であると判定する。この場合、搬送波検出部112は、入力された音声信号にはパラメトリックスピーカーの搬送波が含まれない可聴領域のみの音声信号であると判断、つまりパラメトリックスピーカーの搬送波が検出されなかったと判断する。そして、搬送波検出部112は、それら第一ピーク値P1および第二ピーク値P2を含む検出結果を、制御管理部115に送出する。
1≦(P2/P1) 式(2)
また前述したように、リミット判断部113は、第一ピーク値とリミット閾値との比較結果を基に、利得をかけると音が歪んでしまう大きなレベルの音声信号であるか否かの判断を行う。そして、リミット判断部113は、それら第一ピーク値およびリミット閾値を含む判断結果を、制御管理部115に送る。
制御管理部115は、前述したように、搬送波検出部112の検出結果とリミット判断部113の判断結果とに基づき、利得制御部116が可変アナログ増幅器102の利得を制御する際の利得の目標値を生成する。
例えば、制御管理部115は、搬送波検出部112の検出結果において第一ピーク値が第二ピーク値よりも大きくなるにつれて、可変アナログ増幅器102の利得の変化量を大きくするような目標値を生成する。逆に、第一ピーク値が第二ピーク値よりも大きくなるにつれて、制御管理部115は、可変アナログ増幅器502の利得の変化量を小さくするような目標値を生成する。また、制御管理部115は、リミット判断部113の判断結果においてリミット閾値よりも第一ピーク値が大きくなるにつれて、可変アナログ増幅器102の利得を下げるような目標値を生成する。逆に、制御管理部115は、リミット閾値よりも第一ピーク値が小さくなるにつれて、可変アナログ増幅器502の利得を上げるような目標値を生成する。さらに、制御管理部115は、搬送波検出部112からの検出結果に基づいて、利得制御部116が可変アナログ増幅器102の利得を更新する際のタイミングを表す時定数を制御、つまり利得の更新タイミング間の時間間隔を管理する。
図4(a)は、搬送波検出部112においてパラメトリックスピーカーによる搬送波が検出された際の、利得制御部116による可変アナログ増幅器102に対する利得制御の一例を示している。また、図4(b)は、搬送波検出部112においてパラメトリックスピーカーによる搬送波が検出された後、しばらくして搬送波が検出されなくなった場合の、利得制御部116による可変アナログ増幅器102に対する利得制御の一例を示している。なお、図4(a)と図4(b)は、縦軸が利得値を表し、横軸が時間を表している。
ここで、パラメトリックスピーカーのような搬送波による音声出力が行われている環境では、前述したように、音声信号がADC103の入力レンジの最大値を超えて周囲の音声レベルが小さくなって音声に歪みが生ずることがある。このため、入力音声信号からパラメトリックスピーカーの搬送波が検出された場合には、ADC103への入力音声信号のレベルを直ぐに下げる必要がある。
そこで、搬送波検出部112で搬送波が検出された場合、制御管理部115は、利得制御部116が可変アナログ増幅器102の利得を更新するタイミングである時定数tを、例えばサンプリング周波数の逆数1/fsのm倍等の短い時間を示す値に制御する。つまり、制御管理部115は、時定数tの値を短い時間を示す値に制御することで、可変アナログ増幅器102の利得が更新されるタイミング間の間隔を短くするように制御する。またこの時、制御管理部115は、利得制御部116に対し、可変アナログ増幅器102の利得を下げるように指示する。例えば、制御管理部115は、利得制御部116に対し、可変アナログ増幅器102の利得変化量Gaを、基本利得変化量(例えば0.375dB)のn倍で変化させるような目標値と時定数tを送る。これにより、利得制御部116では、図4(a)に示すように、利得更新の時定数tである(1/fs)*mの短い時間間隔毎に、可変アナログ増幅器102の利得値を、利得変化量Gaである0.375dB*n分ずつ下げるような制御が行われることになる。すなわち、本実施形態の音声信号処理装置では、入力音声信号からパラメトリックスピーカーの搬送波が検出された場合、その搬送波のレベルがADC103の最大レンジを超えないように可変アナログ増幅器102の利得を直ぐに下げることができる。
また、パラメトリックスピーカーのような搬送波による音声出力が行われている環境の場合、例えばユーザーが動いて音声信号処理装置の位置が少し移動しただけでも、パラメトリックスピーカーの音場内から外れて音声レベルが急激に低下することがある。さらに、音声信号処理装置の位置が少し移動したことで一時的にパラメトリックスピーカーの音場内から外れて音声レベルが低下した後、再度パラメトリックスピーカーの音場内に入ると音声レベルが急激に上昇することになる。そして、このような音声レベルの急激な変化に合わせて可変アナログ増幅器の利得を急激に変更する制御が行われると、記録される音声信号のレベルも大きく変動する(音のふらつきが大きくなる)可能性がある。
このため、パラメトリックスピーカーの搬送波検出後に当該搬送波が検出されなくなった場合、制御管理部115は、可変アナログ増幅器102の利得更新タイミングの時定数tを、サンプリング周波数の逆数1/fsのm´倍の値に制御する。なお、m´は前述のmより大きい値(m´>m)であり、このため、(1/fs)*m´の期間は、前述の(1/fs)*mの期間より長い期間となる。つまり、制御管理部115は、時定数tの値を長い時間を示す値に制御することで、可変アナログ増幅器102の利得が更新されるタイミング間の間隔を長くするように制御する。またこの時、例えばリミット判断部113で第一ピーク値P1がリミット閾値より小さいと判断されている場合、制御管理部115は、利得制御部116に対し、可変アナログ増幅器102の利得を上げるように指示する。例えば、制御管理部115は、利得制御部116に対し、可変アナログ増幅器102の利得変化量Ga´を、基本利得変化量(0.375dB)のn´倍(n>n´)で変化させるような目標値と時定数tを送る。これにより、利得制御部116では、図4(b)に示すように、利得更新の時定数tである(1/fs)*m´の長い時間間隔毎に、可変アナログ増幅器102の利得値を、利得変化量Ga´の0.375dB*n´分ずつ上げるような制御が行われることになる。すなわち、本実施形態の音声信号処理装置は、一時的にパラメトリックスピーカーの音場から外れた後に再度当該音場内に入ったとしても、利得が急激に変化してしまうのを防ぐことができ、記録される音がふらついてしまうことを抑制できる。
以上説明したように第一実施形態の音声信号処理装置は、第一サブサンプリング部105でのサブサンプリング処理後の音声信号の第一ピーク値と、第二サブサンプリング部107でのサブサンプリング処理後の音声信号の第二ピーク値とを比較する。これにより、音声信号処理装置は、その比較結果を基にパラメトリックスピーカーの搬送波の存在の有無を検出している。そして音声信号処理装置によれば、パラメトリックスピーカーの搬送波の検出結果に応じて、可変アナログ増幅器102の利得とその利得の更新タイミングを制御することにより、可聴音を歪ませず、また周囲の音も残せるような音声信号の記録を可能としている。
また、本実施形態の音声信号処理装置は、パラメトリックスピーカーの搬送波が含まれない大音量の音声信号については、第一ピーク値とナイキスト周波数K´*fs/2の領域が含まれる信号を考慮して、リミット閾値による比較を行っている。つまり、本実施形態の音声信号処理装置は、パラメトリックスピーカーの搬送波が含まれない場合であっても、第一ピーク値がリミット閾値以上であるときには可変アナログ増幅器102の利得を下げるような制御を行う。これにより、本実施形態によれば、パラメトリックスピーカーの搬送波が含まれない音声信号についても、音声信号のレベルがADC103の最大レンジを超えないように可変アナログ増幅器102の利得を制御することができる。
<第二実施形態>
次に、第二実施形態について説明する。第二実施形態の音声信号処理装置は、可変アナログ増幅器の利得に対して限界値を設けておき、搬送波検出部の検出結果と、利得の限界値とを基に、可変アナログ増幅器の利得を制御する構成となされている。
図5は、第二実施形態の音声信号処理装置の概略構成例を示すブロック図である。図5に示すマイクロホン501~利得制御部516において、図1のマイクロホン101~利得制御部116と同様の動作についてはその説明を省略する。
図5の構成において、搬送波検出部512は、前述の第一実施形態と同様に、第一ピーク値と第二ピーク値を比較し、第一ピーク値が大きいと判断した場合に、パラメトリックスピーカーによる搬送波の存在を検出する。第二実施形態の場合、搬送波検出部512の第一ピーク値と第二ピーク値を含む検出結果は、利得制限部517に送られる。
リミット判断部513は、第二最大値検出部511で一定期間毎に検出された第二ピーク値と、閾値出力部514のリミット閾値とを比較することで、入力音声信号が、利得をかけた場合に音が歪んでしまう大レベルの信号か否かを判断する。第二実施形態の場合、リミット判断部513からの第二ピーク値とリミット閾値を含む判断結果が制御管理部515に送られる。
制御管理部515は、リミット判断部513の判断結果に基づいて、第一実施形態と同様に、利得制御部516が可変アナログ増幅器502の利得を制御する際の利得の目標値を管理する。
また、利得制御部516は、第一実施形態と同様に、制御管理部515からの目標値を基に利得変化量を算出し、可変アナログ増幅器102を制御する利得値を出力する。第二実施形態の場合、利得制御部516から出力された利得値は、利得制限部517に送られる。
利得制限部517には、利得値に対する所定の限界値が設定されており、当該限界値と搬送波検出部512の検出結果とに基づいて、利得制御部516から送られてきた利得値を制限する。これにより、第二実施形態の場合、可変アナログ増幅器502には、利得制限部517により制限された利得値が送られることになる。
以下、図6を用いて、利得制限部517における利得値の制限について詳細に説明する。図6は、利得制御部516から出力される利得値と、利得制限部517による制限後の利得値の一例を示した図であり、横軸が第二ピーク値、縦軸が利得値を表している。
第二実施形態では、第二最大値検出部511で検出された第二ピーク値とリミット閾値とをリミット判断部513で比較した結果に基づき、制御管理部515が利得の目標値を求めている。そして、制御管理部515で求められた目標値を基に、利得制御部516は、可変アナログ増幅器502を制御する利得値を出力するようになされている。この時の利得制御部516からは、図6の例えば点線601で示すように、リミット閾値よりも第二ピーク値が大きくなるにつれて、可変アナログ増幅器502の利得を下げるような利得値が出力される。
そして、第二実施形態の場合、利得制限部517は、搬送波検出部512からの第一ピーク値と第二ピーク値を含む検出結果を基に、利得制御部516からの利得値に対する利得制限処理を行う。
以下、搬送波検出部512においてパラメトリックスピーカーによる搬送波が検出された場合を例に挙げて、利得制限部517における利得制限処理について詳細に説明する。
搬送波検出部512は、前述したように、第一ピーク値と第二ピーク値との比較の結果、第一ピーク値が大きいと判断した場合に、パラメトリックスピーカーによる搬送波が検出されたことを示す検出結果及び第一,第二ピーク値を、利得制限部517に送出する。
利得制限部517は、搬送波検出部512から前述した第一ピーク値と第二ピーク値を含む検出結果を受け取ると、利得制御部516から出力された利得値に対して、図6の実線602で示すように制限をかける。この時、利得制限部517から出力される利得値は、図6の実線602で示すように、制限された利得範囲のなかで、第一ピーク値が第二ピーク値よりも大きくなるにつれて、可変アナログ増幅器502の利得を小さくするような値となる。また、利得制限部517から出力される利得値は、第二ピーク値が第一ピーク値よりも大きくなるにつれて、可変アナログ増幅器502の利得が大きくなるような値となる。また、利得制限部517による利得制限処理は、パラメトリックスピーカーによる搬送波が検出されたことを示す検出結果を受け取ると直ぐに行われる。図6には制限値が6dBとなされた例が示されている。例えば利得制御部516から出力された利得値が例えば20dBであったとしても、利得制限部517は、その利得値を、実線602に示すように6dBまでに制限する。このように、第二実施形態の場合、利得制限部517における利得制限処理は、搬送波検出部512でパラメトリックスピーカーの搬送波が検出された場合に実行される。すなわち、利得制限部517では、搬送波検出部512でパラメトリックスピーカーの搬送波が検出された場合、例えば第二ピーク値がある程度小さい値であったとしても、利得値を制限値内に制限する利得制限処理が行われる。
また、第二実施形態の場合、搬送波検出部512でパラメトリックスピーカーの搬送波が検出された後、当該搬送波が検出されなくなった場合、利得制限部517は、利得値に対する制限を解除する。この時、利得制限部517は、利得値を図6の矢印603の方向へ急に戻すのではなく、一定の時間をかけて徐々に点線601の特性に戻すようにする。
前述したように、第二実施形態では、搬送波検出部512による検出結果を基に、利得制御部516から可変アナログ増幅器502へ送られる利得値に対して制限をかけている。これにより、第二実施形態では、搬送波レベルがADC503の最大レンジを超えないように可変アナログ増幅器502の利得を制御でき、可聴音を歪ませず、周囲の音をも残すようにして音声信号を記録等することができる。また、第二実施形態の場合、パラメトリックスピーカーの搬送波検出後、当該搬送波が検出されなくなった場合、利得制限部517は、利得値の制限を解除し、一定の時間をかけて徐々に、利得制御部516の利得値にする。これにより、第二実施形態では、利得が急激に変化するのを防いで、記録される音がふらついてしまうことを抑制できる。
第二実施形態では、パラメトリックスピーカーの搬送波が検出された場合に、図6に示したように利得値を6dB以内に制限する例を挙げたが、制限値の数値はこの例に限るものではなく、搬送波レベルに応じて変更するようになされてもよい。また、リミット判断部513でリミット閾値より第二ピーク値が小さい場合、可変アナログ増幅器502への利得値は、図6の点線601のように20dB以内に制御されるが、この数値もこれに限るものではなく、種々の構成において変更してもよい。
なお、第二実施形態では、パラメトリックスピーカーの搬送波が検出された場合に、可変アナログ増幅器502の利得を制限したが、この場合、記録される音声のレベルが小さくなってしまう可能性がある。このため、可変アナログ増幅器502の利得を下げた場合は、その利得制限の動作に連動して、デジタル信号処理で利得調整を行うことで、本来の記録したい音声のレベルへの調整を行ってもよい。この場合、音声信号処理装置は、例えばデジタル音声信号レベルに応じて利得調整を行うオートレベルコントロール機能を持たせてもよい。このようにすることで、入力音声によらず、記録される音のレベルを一定にすることができる。
<第三実施形態>
次に、第三実施形態について説明する。第三実施形態では、記録される音声信号のナイキスト周波数fs/2に、パラメトリックスピーカーの搬送波の成分が含まれている場合において可変アナログ増幅器の利得を制御する構成について説明する。第三実施形態では、記録される音声信号のサンプリング周波数fsが例えば96kHzであるとする。この場合、記録される音声信号のナイキスト周波数fs/2は48kHzとなるため、パラメトリックスピーカーの搬送波の周波数帯域が40kHzであった場合、その搬送波の周波数帯域はナイキスト周波数fs/2内に存在することになる。
図7は、第三実施形態の音声信号処理装置の概略構成例を示すブロック図である。図7のマイクロホン701~利得制御部716において、図1のマイクロホン101~利得制御部116と同様の動作についてはその説明を省略する。
図7の構成に示した第三実施形態の場合、第一サブサンプリング部705の出力は第二フィルタ部706のみに送られ、第二サブサンプリング部707にてサブサンプリング処理された音声信号はABS部708とLPF718に送られる。
ABS部708は、第二サブサンプリング部707にてサブサンプリング処理された音声信号の信号レベルの絶対値を算出する。
第一最大値検出部710は、ABS部708にて算出された、第二サブサンプリング部707の出力レベルの絶対値の最大値(第一ピーク値)を検出する。
第三実施形態のLPF718は、パラメトリックスピーカーによる搬送波の帯域よりも低い帯域を十分に減衰させることができる特性を有したローパスフィルタであり、第二サブサンプリング部707にてサブサンプリングされた音声信号に帯域制限をかける。第三実施形態の場合、記録される音声信号のサンプリング周波数fsが96kHzであるため、搬送波の周波数帯域が40kHzであった場合、搬送波の周波数帯域はナイキスト周波数fs/2(=48kHz)内に存在する。このため、LPF718は、図8に示す特性801のように、減衰域802が40kHz近辺にあって、搬送波を十分に減衰させる特性を持つものとなされる。第二サブサンプリング部707にてサブサンプリング処理された音声信号は、このLPF718による低域通過のフィルタ処理がなされた後、ABS部709に送られる。
ABS部709は、LPF718の出力レベルの絶対値を算出する。
第二最大値検出部711は、ABS部709にて算出された、LPF718の出力レベルの絶対値のピーク値(第二ピーク値)を検出する。
搬送波検出部712は、第一最大値検出部710で検出されたピーク値と、LPF718で低域通過がなされて第二最大値検出部711で検出された第二ピーク値とを比較する。つまり、第三実施形態の搬送波検出部712では、ナイキスト周波数fs/2の信号の第一ピーク値と、LPF718の低域通過により搬送波成分が含まれなくなった信号の第二ピーク値とが比較される。そして、図7の構成では、図1の例と同様に、搬送波検出部712の検出結果は、制御管理部715に送られる。
以下、第三実施形態の音声信号処理装置における音声信号処理について詳細に説明する。
第一最大値検出部710は、一定期間T毎に、第二サブサンプリング部707から出力された音声信号の振幅レベルの絶対値の最大値(第一ピーク値)を求める。一定期間Tは、前述の実施形態と同様、変更可能となされており、一定期間Tが変更された場合には、第一ピーク値を更新する期間が変更される。
第一最大値検出部710で検出された第一ピーク値は、サンプリング定理により、サンプリング周波数fs/2までを含む音声信号のピーク値である。第三実施形態の場合、前述したように、記録される音声信号のナイキスト周波数fs/2は48kHzであり、パラメトリックスピーカーの搬送波の周波数帯域が40kHzである。このため、第三の実施形態の第一最大値検出部710は、パラメトリックスピーカーの搬送波が含まれている音声信号のピーク値を検出できることになる。
第二最大値検出部711は、一定期間T毎に、LPF718から出力された信号の振幅レベルの絶対値の最大値(第二ピーク値)を検出する。第三実施形態の場合、LPF718は、図8に示したように減衰域802が40kHz近辺のローパスフィルタであるため、第三の実施形態の第二最大値検出部711は、パラメトリックスピーカーの搬送波が含まれない音声信号のピーク値を検出することになる。なお、この場合の一定期間Tも前述同様に変更可能となされ、一定期間Tが変更された場合には、第二ピーク値を更新する期間が変更される。また、第三本実施形態においても、前述の実施形態と同様、第一最大値検出部710と第二最大値検出部711においてピーク値を更新する一定期間Tは同じ期間であるとする。
搬送波検出部712は、前述同様に、第一ピーク値P1と第二ピーク値P2を比較して搬送波が存在するかどうかを検出する。そして、搬送波検出部712は、第一ピーク値P1と第二ピーク値P2の比較の結果、P1>P2となった場合、記録される音声信号のナイキスト周波数fs/2内の周波数帯域に大きなレベル、つまりパラメトリックスピーカーの搬送波の存在を検出する。また前述同様に、オーバーサンプリング分の周波数帯域に存在するデータ量を考慮し、P1≦P2であった場合、搬送波検出部712は、搬送波がないと判断する。
第三実施形態においても前述同様に、搬送波検出部712は、第一ピーク値P1と第二ピーク値P2の比較の方法として、P2/P1で求めた値と比較閾値の1とを比較する。例えば、前述の式(1)のように、P2/P1の値が比較閾値の1より小さい場合、搬送波検出部712は、第一ピーク値P1が第二ピーク値P2よりも大きいと判断する。そして、搬送波検出部712は、入力音声信号にはパラメトリックスピーカーによる大きなレベルの搬送波(40kHz付近の超音波)が含まれていることを検出し、その検出結果を制御管理部715に送る。
また、第三実施形態の場合も前述の第一実施形態と同様に、制御管理部715は、搬送波検出部712の検出結果とリミット判断部113の判断結果とに基づいて、利得の目標値および利得更新のタイミングを管理する。つまり、制御管理部715は、前述したように、搬送波検出部712の検出結果とリミット判断部713の判断結果に基づき、利得制御部716が可変アナログ増幅器702の利得を制御する際の利得の目標値を生成する。また、制御管理部715は、搬送波検出部712からの検出結果に基づいて、利得制御部716が可変アナログ増幅器702の利得を更新する際のタイミングである時定数を制御(利得更新のタイミングを管理)する。
また第一実施形態と同様、式(2)のように第二ピーク値P2が第一ピーク値P1よりも大きいか、若しくは同等であると判断した場合、搬送波検出部712は、音声信号にはパラメトリックスピーカーの搬送波が含まれないと判断する。これにより、第三実施形態においても、パラメトリックスピーカーの搬送波が検出されず、またリミット判断部713で第一ピーク値P1がリミット閾値より小さいと判定されている場合、制御管理部715は、利得を上昇させるように制御する。第三実施形態においても搬送波検出部712で搬送波が検出されてから搬送波が検出されなくなるまでの制御管理部715における利得制御は、前述の図4(b)と同様である。
第三実施形態によれば、ナイキスト周波数fs/2内に搬送波が含まれるような音声信号をLPF718に通すことで、搬送波が含まれない帯域の信号を第二最大値検出部711に送って第二ピーク値P2を検出するようにしている。そして、第三実施形態では、第二ピーク値P2と第一ピーク値P1とを比較することにより、パラメトリックスピーカーの搬送波検出を行い、その検出結果に応じて可変アナログ増幅器702の利得が制御されている。これにより、第三実施形態においても、搬送波レベルがADC703の最大レンジを超えないように可変アナログ増幅器702を制御でき、可聴音を歪ませず、周囲の音も残すような記録が可能となる。
また第三実施形態においても前述同様、搬送波が含まれない大きなレベルの音声信号がある場合、つまりリミット閾値を超える第一ピーク値P1があると判断された場合には、可変アナログ増幅器702の利得を下げるような制御が行われる。
なお、第三実施形態のように記録される音声信号のナイキスト周波数fs/2にパラメトリックスピーカーの搬送波の成分が含まれる場合において、前述の第二実施形態と同様に利得制限部を設けた音声信号処理装置も考えられる。図示は省略するが、この例の場合、第二実施形態と同様に利得制御部と可変アナログ増幅器との間に利得制御部が配され、図7の搬送波検出部712の検出出力が利得制限部に送られる。また、図7の第二最大値検出部711からの第二ピーク値は、前述の第二実施形態の構成のようにリミット判断部へ送られ、そのリミット判断部の判断結果が制御管理部に送られる。この構成によれば、記録される音声信号のナイキスト周波数fs/2に、パラメトリックスピーカーの搬送波の成分が含まれる場合でも、前述の第二実施形態と同様の効果を得ることが可能となる。
前述した第一~第三実施形態の搬送波検出部で行われる第一ピーク値と第二ピーク値の比較方法は、前述の例に限るものではない。前述の例では、第一ピーク値と第二ピーク値の二つの値の商を求めて比較閾値の1と大小を比較したが、例えば第一ピーク値と第二ピーク値との差分と比較用の閾値との大小を比較してもよい。
また、前述した第一~第三実施形態において、利得制御部から可変アナログ増幅器に送られる利得値は、アナログ値であってもよいしデジタル値であってもよい。例えば可変アナログ増幅器がデジタル値で制御され、利得制御部がアナログ値の利得値を出力する場合、利得制御部の出力側にアナログデジタル変換器を設けるようにする。また、例えば可変アナログ増幅器がアナログ値で制御され、利得制御部がデジタル値の利得値を出力する場合、利得制御部の出力側にデジタルアナログ変換器を設けるようにする。
また、第一~第三実施形態の構成は、大きなレベルの超音波成分を含む音声がマイクロホンにより集音されるような場合に有効であり、その音声はパラメトリックスピーカーから出力される音声には限定されない。例えば、大きなレベルの超音波成分を含む音声が存在する様々な環境で使用される場合にも、本実施形態の音声信号処理装置は有効である。
前述した第一~第三実施形態では、一つのマイクロホン101からの音声入力を例に挙げたが、複数のマイクロホンからの複数の音声入力がなされてもよい。複数の音声が入力される場合、複数の音声信号のレベルを測定し、一つでもADCの入力レンジの最大値を超えていた場合には、入力レンジの最大値以下になるまで、複数の全ての音声信号に対するアナログ利得を同じように下げるよう制御する。
前述した第一~第三実施形態では、ADC103から出力された音声信号2段のサブサンプリング処理を行う例を挙げたが、1段のサブサンプリング処理で記録される音声信号(サンプリング周波数fsの音声信号)を生成してもよい。この場合、サブサンプリング前の音声信号の第一ピーク値と、サブサンプリング処理後の搬送波帯域を含まない音声信号の第二ピーク値との比較を行って、パラメトリックスピーカーの搬送波の有無を検出する。なお、サブサンプリング処理後の音声信号に搬送波の周波数帯域が含まれる場合には、前述の第三実施形態のようにサブサンプリング処理後の信号をLPFで帯域制限して、比較に用いればよい。
前述した各実施形態の音声信号処理装置は、音声信号をマイクロホンにて集音して記録等する様々な機器、例えば携帯型等の民生用或いは産業用のオーディオレコーダ等に適用可能である。その他、マイクロホンを備えていて音声記録が可能なデジタルカメラやデジタルビデオカメラ、スマートフォンやタブレット端末等の各種携帯端末、工業用カメラ、ドライブレコーダ、医療用カメラ等にも本実施形態の音声信号処理装置は適用可能である。また、本実施形態に係る音声信号処理は、ハードウェア構成により実現される場合だけでなく、例えばパーソナルコンピュータやその他の各種機器に内蔵されたコンピュータ等においてソフトウェアプログラムにより実現されてもよい。
本発明に係る信号処理における1以上の機能を実現するプログラムは、ネットワーク又は記憶媒体を介してシステム又は装置に供給可能であり、そのシステム又は装置のコンピュータの1つ以上のプロセッサーにより読出し実行されることで実現可能である。また、1以上の機能を実現する回路(例えば、ASIC)によっても実現可能である。
前述の実施形態は、何れも本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。即ち、本発明は、その技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
101:マイクロホン、102:可変アナログ増幅器、103:ADC、104:第一フィルタ部、105:第一サブサンプリング部、106:第二フィルタ部、107:第二サブサンプリング部、108,109:ABS部、110:第一最大値検出部、111:第二最大値検出部、112:搬送波検出部、113:リミット判断部、115:制御管理部、116:利得制御部

Claims (9)

  1. 入力されたアナログ信号のレベルを調整する調整手段と、
    前記調整手段から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する変換手段と、
    前記変換手段から出力された前記デジタル信号をサブサンプリングするサンプリング手段と、
    前記サブサンプリングされた信号に基づいて、前記入力されたアナログ信号に含まれる特定の周波数帯域の成分を検出する検出手段と、
    前記サブサンプリングされた信号に基づいて、前記アナログ信号の前記調整のための利得を制御し、前記検出手段による前記検出の結果に基づいて、前記調整手段が前記調整を行う際の前記利得の更新タイミングを制御する制御手段と、
    を有し、
    前記サンプリング手段は、
    前記変換手段から出力された前記デジタル信号を、所定の第一のサンプリング周波数にサブサンプリングする第一のサンプリング手段と、
    前記第一のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号を所定の第二のサンプリング周波数にサブサンプリングする第二のサンプリング手段と、を有し、
    前記検出手段は、
    前記第一のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号の最大値を第一のピーク値として検出する第一の検出手段と、
    前記第二のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号の最大値を第二のピーク値として検出する第二の検出手段と、
    前記第一のピーク値と前記第二のピーク値とを比較する比較手段と、を有し、
    前記比較の結果を基に前記特定の周波数帯域の成分を検出し、
    前記制御手段は、
    前記更新タイミングを前記第二のサンプリング周波数に基づいて決定し、
    前記第一のピーク値に基づいて、前記アナログ信号の前記調整のための利得を求め、
    前記第一のピーク値と第二のピーク値との前記比較の結果に基づいて、前記利得と前記更新タイミングを制御し、
    前記特定の周波数帯域は、前記第一のサンプリング周波数のナイキスト周波数以下であり、前記第二のサンプリング周波数未満であり、前記第二のサンプリング周波数のナイキスト周波数より大きい
    ことを特徴とする信号処理装置。
  2. 前記制御手段は、前記第一のピーク値が前記第二のピーク値よりも大きくなるほど、前記更新タイミングの間隔を短くすることを特徴とする請求項に記載の信号処理装置。
  3. 前記制御手段は、前記第二のピーク値が前記第一のピーク値よりも大きくなるほど、前記更新タイミングの間隔を長くすることを特徴とする請求項1または2に記載の信号処理装置。
  4. 前記制御手段は、前記第一のピーク値が前記第二のピーク値よりも大きくなるほど、前記更新タイミングごとの前記利得の変化量を大きくすることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の信号処理装置。
  5. 前記制御手段は、前記第二のピーク値が前記第一のピーク値よりも大きくなるほど、前記更新タイミングごとの前記利得の変化量を小さくすることを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の信号処理装置。
  6. 前記制御手段は、前記第一のピーク値と所定の閾値との比較の結果、前記第一のピーク値が前記閾値よりも大きくなるほど、前記利得を下げるように制御することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の信号処理装置。
  7. 前記制御手段は、前記第一のピーク値と所定の閾値との比較の結果、前記第一のピーク値が前記閾値よりも小さくなるほど、前記利得を上げるように制御することを特徴とする請求項からのいずれか1項に記載の信号処理装置。
  8. 信号処理装置が実行する信号処理方法であって、
    入力されたアナログ信号のレベルを調整する調整工程と、
    前記調整工程から出力されたアナログ信号をデジタル信号に変換する変換工程と、
    前記変換工程から出力された前記デジタル信号をサブサンプリングするサンプリング工程と、
    前記サブサンプリングされた信号に基づいて、前記入力されたアナログ信号に含まれる特定の周波数帯域の成分を検出する検出工程と、
    前記サブサンプリングされた信号に基づいて、前記アナログ信号の前記調整のための利得を制御し、前記検出工程による前記検出の結果に基づいて、前記調整工程で前記調整を行う際の前記利得の更新タイミングを制御する制御工程と、
    を有し、
    前記サンプリング工程は、
    前記変換工程から出力された前記デジタル信号を、所定の第一のサンプリング周波数にサブサンプリングする第一のサンプリング工程と、
    前記第一のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号を所定の第二のサンプリング周波数にサブサンプリングする第二のサンプリング工程と、を有し、
    前記検出工程は、
    前記第一のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号の最大値を第一のピーク値として検出する第一の検出工程と、
    前記第二のサンプリング周波数にサブサンプリングされた信号の最大値を第二のピーク値として検出する第二の検出工程と、
    前記第一のピーク値と前記第二のピーク値とを比較する比較工程と、を有し、
    前記比較の結果を基に前記特定の周波数帯域の成分を検出し、
    前記制御工程では、
    前記更新タイミングを前記第二のサンプリング周波数に基づいて決定し、
    前記第一のピーク値に基づいて、前記アナログ信号の前記調整のための利得を求め、
    前記第一のピーク値と第二のピーク値との前記比較の結果に基づいて、前記利得と前記更新タイミングを制御し、
    前記特定の周波数帯域は、前記第一のサンプリング周波数のナイキスト周波数以下であり、前記第二のサンプリング周波数未満であり、前記第二のサンプリング周波数のナイキスト周波数より大きい
    ことを特徴とする信号処理方法。
  9. コンピュータを、請求項1からのいずれか1項に記載の信号処理装置の各手段として機能させるためのプログラム。
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