JP7029106B2 - 被覆切削工具 - Google Patents
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Description
[1]基材と、該基材の表面上に形成された被覆層とを備える被覆切削工具であって、前記被覆層は、前記基材側から順に、下部層と、該下部層の表面上に形成された上部層とを含み、前記下部層が、1.5μm以上15.0μm以下の平均厚さを有するTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層及び炭窒酸化物層からなる群より選ばれる1種又は2種以上の層からなるTi化合物層であり、前記上部層は、1.5μm以上15.0μm以下の平均厚さを有するα型酸化アルミニウムからなるα型酸化アルミニウム層であり、前記上部層において、前記基材側から前記基材とは反対側に向かって1.0μmまでの領域を内部領域とし、前記内部領域よりも前記反対側の領域を表面領域としたとき、前記内部領域におけるKAM値の平均値が前記表面領域におけるKAM値の平均値よりも大きく、前記内部領域におけるKAM値の平均値が、0.40°以上1.00°以下である、被覆切削工具。
[2]前記内部領域におけるKAM値の平均値が、前記表面領域におけるKAM値の平均値よりも0.10°以上大きい、[1]に記載の被覆切削工具。
[3]前記表面領域におけるKAM値の平均値が、0.20°以上0.60°以下である、[1]又は[2]のいずれか1つに記載の被覆切削工具。
[4]前記被覆層は、前記上部層の前記下部層とは反対側の表面上に、Tiの窒化物からなる層を更に含み、前記Tiの窒化物からなる層の平均厚さが、0.1μm以上1.5μm以下である、[1]~[3]のいずれか1つに記載の被覆切削工具。
[5]前記被覆層の平均厚さは、3.0μm以上30.0μm以下である、[1]~[4]のいずれか1つに記載の被覆切削工具。
[6]前記基材は、超硬合金、サーメット、セラミックス及び立方晶窒化硼素焼結体のいずれかである、[1]~[5]のいずれか1つに記載の被覆切削工具。
本実施形態の被覆切削工具は、基材とその基材の表面に形成された被覆層とを備える。被覆切削工具の種類として、具体的には、フライス加工用若しくは旋削加工用刃先交換型切削インサート、ドリル及びエンドミルを挙げることができる。
本実施形態における被覆層は、その平均厚さが、3.0μm以上30.0μm以下であることが好ましい。平均厚さが3.0μm以上であると、耐摩耗性が更に向上する傾向にあり、30.0μm以下であると、被覆層の基材との密着性及び耐欠損性が一層高まる傾向にある。同様の観点から、被覆層の平均厚さは、5.0μm以上27.0μm以下であるとより好ましく、7.0μm以上25.0μm以下であると更に好ましい。なお、本実施形態の被覆切削工具における各層及び被覆層全体の平均厚さは、各層又は被覆層全体における3箇所以上の断面から、各層の厚さ又は被覆層全体の厚さを測定して、その相加平均値を計算することで求めることができる。
本実施形態の被覆層における下部層は、Tiの炭化物層(以下、単に「TiC層」とも表記する。)、窒化物層(以下、単に「TiN層」とも表記する。)、炭窒化物層(以下、単に「TiCN層」とも表記する。)、炭酸化物層(以下、単に「TiCO層」とも表記する。)及び炭窒酸化物層(以下、単に「TiCNO層」とも表記する。)からなる群より選ばれる1種又は2種以上の層からなるTi化合物層である。被覆層がこのような下部層を備えると、基材と被覆層との間の密着性が一層向上するので好ましい。下部層は、1層で構成されていてもよく、複層(例えば、2層又は3層)で構成されてもよいが、複層で構成されていることが好ましく、2層又は3層で構成されていることがより好ましく、3層で構成されていることが更に好ましい。また、下部層は、上記の各種の層のうち、同じ種類の層を単層でのみ有していてもよく、複層で有していてもよい。下部層は、耐チッピング性及び耐欠損性がより一層向上する観点から、TiN層、TiCN層及びTiCNO層からなる群より選ばれる少なくとも1種の層を含むことが好ましい。同様の観点から、下部層は、最も基材に近い層(最下層)としてTiN層又はTiC層を有し、最も上部層に近い層としてTiCNO層又はTiCO層を有し、それらの層の間にTiCN層を有することがなおも更に好ましく、最も基材に近い層(最下層)としてTiN層を有し、最も上部層に近い層としてTiCNO層を有し、それらの層の間にTiCN層を有することが特に好ましい。
本実施形態の被覆層における上部層は、α型酸化アルミニウムからなるα型酸化アルミニウム層(以下、単に「α-Al2O3層」とも表記する。)である。被覆層がこのような上部層を備えると、被覆層及び被覆切削工具の耐摩耗性が高くなる。上部層は、1層で構成されていてもよく、複層(例えば、製造工程の異なる2層又は3層)で構成されてもよい。
被削材:S45Cの1本溝入り丸棒、
切削速度:300m/min、
送り:0.30mm/rev、
切り込み:2.0mm、
評価項目:試料が欠損に至ったとき、又は最大逃げ面摩耗幅が0.2mmに至ったときを工具寿命とし、工具寿命までの加工時間を測定した。また、加工開始から10分を経過したときの損傷状態を観察した。
Claims (6)
- 基材と、該基材の表面上に形成された被覆層とを備える被覆切削工具であって、
前記被覆層は、前記基材側から順に、下部層と、該下部層の表面上に形成された上部層とを含み、
前記下部層が、1.5μm以上15.0μm以下の平均厚さを有するTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層及び炭窒酸化物層からなる群より選ばれる1種又は2種以上の層からなるTi化合物層であり、
前記上部層は、1.5μm以上15.0μm以下の平均厚さを有するα型酸化アルミニウムからなるα型酸化アルミニウム層であり、
前記上部層において、前記基材側から前記基材とは反対側に向かって1.0μmまでの領域を内部領域とし、前記内部領域よりも前記反対側の領域を表面領域としたとき、前記内部領域におけるKAM値の平均値が前記表面領域におけるKAM値の平均値よりも大きく、
前記内部領域におけるKAM値の平均値が、0.40°以上1.00°以下である、被覆切削工具。 - 前記内部領域におけるKAM値の平均値が、前記表面領域におけるKAM値の平均値よりも0.10°以上大きい、請求項1に記載の被覆切削工具。
- 前記表面領域におけるKAM値の平均値が、0.20°以上0.60°以下である、請求項1又は2のいずれか1項に記載の被覆切削工具。
- 前記被覆層は、前記上部層の前記下部層とは反対側の表面上に、Tiの窒化物からなる層を更に含み、前記Tiの窒化物からなる層の平均厚さが、0.1μm以上1.5μm以下である、請求項1~3のいずれか1項に記載の被覆切削工具。
- 前記被覆層の平均厚さは、3.0μm以上30.0μm以下である、請求項1~4のいずれか1項に記載の被覆切削工具。
- 前記基材は、超硬合金、サーメット、セラミックス及び立方晶窒化硼素焼結体のいずれかである、請求項1~5のいずれか1項に記載の被覆切削工具。
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- 2017-12-18 JP JP2017241411A patent/JP7029106B2/ja active Active
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