JP2019010707A - 硬質被覆層が優れた耐摩耗性・耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 - Google Patents

硬質被覆層が優れた耐摩耗性・耐チッピング性を発揮する表面被覆切削工具 Download PDF

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Abstract

【課題】高速断続切削等に供した場合であっても、優れた耐摩耗性を発揮するとともにチッピング、欠損、剥離等の発生の抑制がなされ、長期の使用にわたって優れた耐摩耗性を有する被覆工具を提供する。【解決手段】平均層厚1.0〜20.0μmで、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、結晶粒の結晶方位を解析し、同一結晶粒内における測定点と隣接する測定点との方位差の平均を計算し、各測定点でのKAM値を求めた場合、KAM値が1度未満の測定点の割合が50%以上である層と、KAM値が1度未満の測定点割合が50%未満である層が積層されており、組成式:(Ti1−xAlx)(CyN1−y)で表した場合、0.60≦x≦0.95、0≦y≦0.005である表面被覆切削工具。【選択図】図3

Description

本発明は、合金鋼等の高熱発生を伴うとともに、切刃に対して衝撃的な負荷が作用する高速断続切削加工で、硬質被覆層が、優れた耐摩耗性や耐チッピング性を備え、さらにはチッピング、欠損、剥離等の発生を抑えることにより、長期の使用にわって優れた切削性能を発揮する表面被覆切削工具(以下、被覆工具ということがある)に関するものである。
従来、一般に、炭化タングステン(以下、WCで示す)基超硬合金、炭窒化チタン(以下、TiCNで示す)基サーメットあるいは立方晶窒化ホウ素(以下、cBNで示す)基超高圧焼結体で構成された工具基体(以下、これらを総称して工具基体ということがある)の表面に、硬質被覆層として、Ti−Al系の複合窒化物層を蒸着形成した被覆工具が知られており、これらは、優れた耐摩耗性を発揮することが知られている。
ここで、前記従来のTi−Al系の複合窒化物層を蒸着形成した被覆工具は、比較的耐摩耗性に優れるものの、高速断続切削条件で用いた場合にチッピング等の異常損耗を発生しやすいことから、硬質被覆層の改善についての種々の提案がなされている。
例えば、特許文献1には、熱CVD法により、硬質被覆層として、立方晶構造の(Ti1−XAl)(C1−Y)層を蒸着形成するとともに、硬質被覆層と工具基体との界面側から、硬質被覆層の表層側に向かうにしたがって、硬質被覆層中のAl含有割合が漸次増加する組成傾斜構造を有することによって、組成に応じた(Ti1−XAl)(C1−Y)の格子定数の違いによる歪を積極的に導入する技術が開示されている。
そして、この技術によれば、例えば、(Ti1−XAl)(C1−Y)層からなる硬質被覆層を合金鋼の高速断続切削等に用いた場合に、チッピング、欠損、剥離等の発生が抑えられるとともに、長期の表面被覆工具の使用にわたって優れた耐摩耗性が発揮されるとされている。
特開2013−212575号公報
近年の切削加工における省力化および省エネ化の要求は強く、これに伴い、切削加工は一段と高速化、高効率化の傾向にあり、被覆工具には、チッピング、欠損、剥離等の発生を更に抑え、長期の使用にわたって優れた耐摩耗性が求められている。
しかし、前記特許文献1に記載された技術は、硬質被覆層を合金鋼の高速断続切削等に用いた場合における、チッピング、欠損、剥離等の発生の抑制をすべく、格子定数の違いによる歪の積極的な導入に着目されているにすぎず、耐異常損傷性対策とチッピング、欠損、剥離等の発生の抑制の両立については特段の考慮がなされていない。
そこで、本発明は、合金鋼の高速断続切削等に供した場合であっても、優れた耐摩耗性を発揮するとともにチッピング、欠損、剥離等の発生の抑制がなされ、長期の使用にわたって優れた耐摩耗性、耐チッピング性を有する被覆工具を提供することを目的とするものである。
本発明者は、上述のとおり、優れた耐摩耗性を発揮するとともにチッピング、欠損、剥離等の発生の抑制がなされ、長期の使用にわたって優れた耐摩耗性を有する被覆工具を提供するとの観点から、少なくともTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物(以下、「(Ti1−xAl)(C1−y)」、「TiAlCN」で示すことがある)を含む硬質被覆層を蒸着形成した被覆工具の耐摩耗性を発揮させ、併せてチッピング、欠損、剥離等の発生を抑制すべく、鋭意研究を重ねた結果、次のような全く新規な知見を得た。
すなわち、この全く新規な知見は、前記(Ti1−xAl)(C1−y)のNaCl型面心立方構造(立方晶構造ともいう)を有する結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦方向断面(工具基体の法線方向の断面)から解析し、電子線後方散乱回折による方位マッピングを0.01μm間隔で測定し、各々の測定点の結晶方位を解析し、隣り合う測定点同士の方位差が10度以上である場合を粒界と判定したとき、粒界によって区分された同一結晶粒内における測定点とそれに隣接する測定点との方位差の平均を計算し、各測定点での局所方位差平均値(KAM値)を求めた場合、局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点割合が50%以上の層と、局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点割合が50%未満の層と、が積層されているときに、被覆工具の耐摩耗性が向上するとともに、チッピング、欠損、剥離等の発生の抑制がなされ、切削性能の改善が図られるというものである。
したがって、前記のような積層された硬質被覆層を備えた被覆工具を、例えば、合金鋼の高速断続切削等に用いた場合には、硬質被覆層が耐摩耗性を有し、加えてチッピング、欠損、剥離等の発生が抑えられるとともに、長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮することができるのである。
本発明は、前記知見に基づいてなされたものであり、以下のとおりのものである。
「(1)炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、
(a)前記硬質被覆層は、平均層厚1.0〜20.0μmのTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層を少なくとも含み、
(b)前記硬質被覆層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAl複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を含み、
(c)また、前記NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦方向断面から解析し、電子線後方散乱回折による結晶方位マッピングを測定し、各々の測定点の結晶方位を解析し、隣り合う測定点同士の方位差が10度以上である場合を粒界と判定したとき、粒界によって区分された同一結晶粒内において測定点と隣接する測定点との方位差の平均を計算し、各測定点での局所方位差平均値(KAM値)を求めた場合、該局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点の割合が50%以上であるA層と、該局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点の割合が50%未満であるB層が積層されており、組成式:(Ti1−xAl)(C1−y)で表した場合、A層およびB層のAlのTiとAlとの合量に占める平均含有割合xavgおよびCのCとNとの合量に占める平均含有割合yavg(但し、xavg、yavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦xavg≦0.95、0≦yavg≦0.005を満足している、
ことを特徴とする表面被覆切削工具。
(2)前記硬質被覆層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAl複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を有する相の占める割合が70面積%以上であることを特徴とする前記(1)に記載の表面被覆切削工具。
(3)前記A層および前記B層のそれぞれは、平均層厚が0.5μm以上であり、それぞれ2層以上積層したことを特徴とする前記(1)または(2)に記載の表面被覆切削工具。
(4)前記工具基体と前記硬質被覆層との間にTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒化酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる合計で0.1〜20.0μmの平均層厚を有する下部層が存在することを特徴とする前記(1)〜(3)のいずれかに記載の表面被覆切削工具。
(5)前記硬質被覆層の外表面に少なくとも酸化アルミニウムを含む1層以上の上部層が合計で1.0〜25.0μmの平均層厚で形成されていることを特徴とする前記(1)〜(4)のいずれかに記載の表面被覆切削工具。」
本発明は、硬質被覆層における局所方位差平均値(KAM値)が1度未満を示す測定点の割合が50%以上である層、すなわち、微小歪みが少ない層と、同割合が50%未満である層、すなわち、微小歪みが多い層とが積層されているため、微小歪みが少ない層により耐チッピング性が向上し、微小歪みを多く有する層により歪みによる硬さが向上し、耐摩耗性が向上する。その結果、この硬質被覆層を有する被覆工具は、優れた耐摩耗性・耐チッピング性を発揮し、工具として十分な長寿命化を達成する。
本発明の表面被覆切削工具の硬質被覆層である、TiとAlとの複合窒化物または複合炭窒化物のNaCl型面心立方構造を有する結晶粒内における局所方位差平均値(KAM値)の測定方法の概略説明図を示す。 本発明の表面被覆切削工具が有する硬質被覆層を構成する、TiとAlとの複合窒化物または複合炭窒化物の縦断面を模式的に表した膜構成模式図である。 本発明被覆工具6の硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物の縦断面において、局所方位差平均値(KAM値)が1度未満を示す測定点の割合が50%以上であるA層における立方晶構造を有する個々の測定点の局所方位差平均値(KAM値)の測定点数割合についてのヒストグラムの一例を示すものである。 本発明被覆工具6の硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物の縦断面において、局所方位差平均値(KAM値)が1度未満を示す測定点数の割合が50%未満であるB層における立方晶構造を有する個々の測定点の局所方位差平均値(KAM値)の測定点数割合についてのヒストグラムの一例を示すものである。
以下、本発明で規定する事項の最適範囲の説明を含め、本発明を詳細に説明する。
TiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物を含む硬質被覆層の平均層厚:
本発明の表面被覆切削工具が有する硬質被覆層は、組成式:(Ti1−xAl)(C1−y)で表されるTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層を少なくとも含む。この複合窒化物または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層は、硬さが高く、優れた耐摩耗性を有するが、特に平均層厚が1.0〜20.0μmのとき、その効果が際立って発揮される。その理由は、平均層厚が1.0μm未満では、平均層厚が薄いため長期の使用にわたっての耐摩耗性を十分確保することができず、一方、その平均層厚が20.0μmを超えると、TiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層の結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなるからである。したがって、その平均層厚を1〜20μmと定めた。
硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物層の組成:
本発明の表面被覆切削工具が有する硬質被覆層を構成する複合窒化物または複合炭窒化物層は、AlのTiとAlの合量に占める平均含有割合xavgおよびCのCとNの合量に占める平均含有割合yavg(但し、xavg、yavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦xavg≦0.95、0≦yavg≦0.005を満足するように制御する。
その理由は、Alの平均含有割合xavgが0.60未満であると、TiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層は硬さに劣るため、合金鋼等の高速断続切削に供した場合には、耐摩耗性が十分でなく、一方、Alの平均含有割合xavgが0.95を超えると、相対的にTiの含有割合が減少するため、脆化を招き、耐チッピング性が低下するからである。したがって、Alの平均含有割合xavgは、0.60≦xavg≦0.95と定めた。
また、Cの平均含有割合yavgは、0≦yavg≦0.005の範囲の微量であるとき、複合窒化物または複合炭窒化物層と工具基体もしくは下部層との密着性が向上し、かつ、潤滑性が向上することによって切削時の衝撃を緩和し、結果として複合窒化物または複合炭窒化物層の耐欠損性および耐チッピング性が向上する。一方、C成分の平均含有割合yavgが0≦yavg≦0.005の範囲を逸脱すると、複合窒化物または複合炭窒化物層の靭性が低下するため耐欠損性および耐チッピング性が逆に低下するため好ましくない。したがって、C成分の平均含有割合yavgは、0≦yavg≦0.005と定めた。
複合窒化物または複合炭窒化物を構成するNaCl型の面心立方晶構造(立方晶構造)である各々の局所方位差平均値(KAM値):
まず、本発明において電子線後方散乱回折装置を用いて縦断面方向から0.01μm間隔で解析し、例えば図1に示すように、立方晶構造を有する結晶粒において測定領域を区分された測定点P(以下、ピクセルという)と隣接するピクセルとの間で10度以上の方位差がある場合、そこを粒界Bと定義する。ここで、縦断面方向とは、縦断面に垂直な方向(工具基体表面に平行な方向)を意味する。縦断面とは、工具基体表面に垂直な工具の断面(工具基体表面の法線方向の断面)を意味する。そして、粒界で囲まれた領域を1つの結晶粒と定義する。ただし、隣接するピクセル全てと10度以上の方位差がある単独に存在するピクセルは結晶粒とせず、2ピクセル以上が連結しているものを結晶粒として取り扱う。
そして、結晶粒内の隣接する2ピクセルの方位差の平均値を求め、これをKAM(Kernel Average Misorientation)値と定義する。なお、本発明における“局所方位差平均値”とは、このKAM値を意味する。一般的にピクセルiにおけるKAM値を数式で表す場合、測定領域を六角形に区分して解析すると、注目点(ピクセル)を取囲む最大6つの測定点間の方位差の平均として下記数1式によって表現できる。なお、数1式中のmは測定点iと同一結晶粒内で隣接するピクセル数、αk、iはピクセルiと隣接するピクセルkとの方位差を表す。つまり、図1に示される注目点UにおけるKAM値を数式で表すと測定対象となるピクセルは1〜6の6点となるため下記数式2で求めることができ、注目点VにおけるKAM値は測定対象となるピクセルは1、2の2点となるため下記数式3で求めることができる。


ここで、電子線後方散乱回折装置を用いた測定は、例えば、0.01μm間隔で、幅は100μm、縦は膜厚の測定範囲内の任意の5視野で測定を行い、それを解析ソフトとしてTSL社製 OIM analysis 6を用いて、測定領域を六角形に区分して解析を実施するものであり、この測定結果を基に、各ピクセルにおける局所方位差平均値(KAM値)を求めた。
ここで、本発明において局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の割合が50%以上の層(図3)と同割合が50%未満の層(図4)が積層されており、各層との境界とは、工具基体の表面の法線方向に、0.1μmごとに区切った各区分における局所方位差平均値(KAM値)が1度未満のピクセル数の割合、すなわち、局所方位差平均値(KAM値)を0度以上1度未満、1度以上2度未満、2度以上3度未満、3度以上4度未満、・・・9度以上10度未満と0〜10度の範囲を1度ごとに区切ったときの0度以上1度未満に属するピクセル数の割合、が50%以上である区分と50%未満である区分が縦断面方向に連続して存在するときの当該両区分の境界である。
このように、本発明の表面被覆切削工具が有するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する硬質被覆層は、局所的な結晶方位のばらつきが小さい、すなわち、微小歪みが少ない層と、局所的な結晶方位のばらつきの大きい、すなわち、微小歪みが多い層とを有するため、前者が耐チッピング性の向上に寄与し、後者が耐摩耗性の向上に寄与する。
複合窒化物層または複合炭窒化物層内の立方晶構造を有する個々の結晶粒の面積割合:
複合窒化物層または複合炭窒化物層における立方晶構造を有する結晶粒の面積割合が70面積%以上であることが好ましい。これにより、高硬度である立方晶構造を有する結晶粒の面積比率が六方晶結晶粒に比べて相対的に高くなり、硬さが向上するという効果を得ることができる。この面積率は、より好ましくは75面積%以上である。
A層およびB層の平均層厚および積層数:
A層およびB層の平均層厚がともに0.5μm以上、積層数が4層以上となるよう構成することにより、靭性および耐欠損性が向上する効果をより一層発揮させることができる。
すなわち、0.5μm以上としたのは、0.5μm未満であると、積層構造としても各層の持つ特性が十分に発揮できないときがあるためである。したがって、平均層厚を0.5μm以上とすることが好ましい。また、積層数を4層以上とすると、積層構造によるクラックの進展を抑制する効果がより発揮され、耐欠損性を向上させることができる。
下部層および上部層:
本発明の表面被覆切削工具が有する複合窒化物または複合炭窒化物層は、それだけでも十分な効果を奏するが、Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなり、合計で0.1〜20.0μmの平均層厚を有する下部層を設けた場合、および/または、合計で1.0〜25.0μmの平均層厚を有する酸化アルミニウム層を含む上部層を設けた場合には、これらの層が奏する効果と相俟って、一層優れた特性を創出することができる。Tiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる下部層を設ける場合、下部層の合計の平均層厚が0.1μm未満では、下部層の効果が十分に奏されず、一方、20.0μmを超えると結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。また、酸化アルミニウム層を含む上部層の合計の平均層厚が1.0μm未満では、上部層の効果が十分に奏されず、一方、25.0μmを超えると結晶粒が粗大化し易くなり、チッピングを発生しやすくなる。
なお、下部層および上部層を有する本発明の硬質被覆層を構成するTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層の断面を模式的に表した図を図2に示す。
次に、本発明の被覆工具を実施例により具体的に説明する。
なお、実施例としては、炭化タングステン基超硬合金、TiCN基サーメットを工具基体とする被覆工具について述べるが、工具基体として立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体を用いた場合も同様である。
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr32粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表1に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結し、焼結後、ISO規格SEEN1203AFSNのインサート形状をもった炭化タングステン基超硬合金製の工具基体A〜Cをそれぞれ製造した。
また、原料粉末として、いずれも0.5〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比でTiC/TiN=50/50)粉末、Mo2C粉末、ZrC粉末、NbC粉末、WC粉末、Co粉末およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表2に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、98MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1.3kPaの窒素雰囲気中、温度:1500℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、ISO規格SEEN1203AFSNのインサート形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体Dを作製した。
次に、これらの工具基体A〜Dの表面に、CVD装置を用い、
(a)表4、表5に示される形成条件A〜G、すなわち、NHとHからなるガス群Aと、AlCl、TiCl、N、C、Hからなるガス群Bをそれぞれ供給する。
(b)より具体的には、反応ガス組成(容量%)は、
(形成条件1)A層:局所方位差平均値(KAM値)1度未満が50%以上狙いの層
ガス群A NH:0.7〜1.5%、H:15〜25%
ガス群B AlCl:0.5〜0.9%、TiCl:0.2〜0.3%、N:0〜6%、C:0〜0.5%、H:残部
反応雰囲気圧力:4.5〜5.0kPa
反応雰囲気温度:700〜900℃
供給周期:1〜5秒
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差:0.10〜0.20秒
(形成条件2)B層:局所方位差平均値(KAM値)1度未満が50%未満狙いの層
ガス群A NH:3.0〜5.0%、N:6〜10%、H:30〜40%
ガス群B AlCl:0.6〜0.9%、TiCl:0.2〜0.3%、N:0〜6%、C:0〜0.5%、H:残部
反応雰囲気圧力:4.5〜5.0kPa
反応雰囲気温度:700〜900℃
供給周期:1〜5秒
1周期当たりのガス供給時間:0.15〜0.25秒
ガス群Aとガス群Bの供給の位相差:0.10〜0.20秒
形成条件1および2を所定回数繰り返すことにより、局所方位差平均値(KAM値)1度未満の測定点割合が50%以上の層と、同割合が50%未満の層が積層され、本発明被覆工具1〜12を製造した。
なお、本発明被覆工具は6〜11は、表3に記載された成膜条件により、表6に示された下部層および/または上部層を形成した。
また、比較の目的で、工具基体A〜Dの表面に、表4、表5に示される形成条件A´〜G´で本発明被覆工具1〜12と同様に、少なくともTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層を含む硬質被覆層を蒸着形成し、比較被覆工具1〜12を製造した。形成条件F´、G´に関しては、比較のため積層構造とせずに、それぞれA層またはB層の単層構造とした。
なお、本発明被覆工具6〜11と同様に、比較被覆工具6〜11については、表3に示される形成条件で、表6に示される下部層および/または上部層を形成した。
また、本発明被覆工具1〜12、比較被覆工具1〜12の各構成層の工具基体に垂直な方向の断面(縦断面)を、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めた。その結果を表7および表8に示す。
複合窒化物または複合炭窒化物層のAlの平均含有割合xavgについては、オージェ電子分光法(Auger Electron Spectroscopy:AES)を用い、試料断面を研磨した試料において、電子線を縦断面側から照射し、膜厚方向に線分析を行って得られたオージェ電子の解析結果の5本を用いて各層の平均からAlの平均含有割合xavgを求めた。Cの平均含有割合yavgについては、二次イオン質量分析(Secondary−Ion−Mass−Spectroscopy:SIMS)により求めた。イオンビームを縦面側から70μm×70μmの範囲に照射し、スパッタリング作用によって放出された成分について深さ方向の濃度測定を行った。Cの平均含有割合yavgはTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層についての深さ方向の平均値を示す。ただし、Cの含有割合には、意図的にガス原料としてCを含むガスを用いなくても含まれる不可避的なCの含有割合を除外する。
その結果を表7および表8に示す。
さらに、電子線後方散乱回折装置を用いてTiとAlの複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する立方晶構造を有する個々の結晶粒の結晶方位を縦断面方向から解析し、隣接するピクセル間で10度以上の方位差がある場合、そこを粒界とし、粒界で囲まれた領域を1つの結晶粒とし、前記した測定領域に対して0.01μmの間隔で各ピクセルにおける結晶粒内で隣接するピクセルとの局所方位差平均値(KAM値)を求めた。局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の割合が50%以上の層と同割合が50%未満の層との境界は、層厚方向(工具基体の表面の法線方向)に、0.1μmごとに区切って各区分における局所方位差平均値(KAM値)が1度未満のピクセル数の割合、すなわち、局所方位差平均値(KAM値)を0度以上1度未満、1度以上2度未満、2度以上3度未満、3度以上4度未満、・・・9度以上10度未満と0〜10度の範囲を1度ごとに区切ったときの0度以上1度未満に属するピクセル数の割合、が50%以上である区分と50%未満である区分が縦断面方向に連続して存在するとき、当該両区分の境界とした。これによって積層構造を形成する各層のピクセル数の割合(割合)および層厚を求めた。その結果を表7および表8に示す。なお、表8の「各層の局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点の割合」の欄において「#」をつけた層は、当該「#」をつけた層を形成しようとした(狙った)ものの、当該割合が()内の値となって、形成しようとした層が形成できなかったことを示している。
図3に、本発明被覆工具6A層について測定した局所方位差平均値(KAM値)の0〜10度の範囲のヒストグラムの一例を示し、また、図4には、本発明被覆工具6B層について測定した局所方位差平均値(KAM値)の同ヒストグラムの一例を示す。
また、TiとAlの複合窒化物層または複合炭窒化物層における立方晶構造を有する結晶粒の面積割合は、測定範囲を、縦断面方向に100μm、膜厚の測定範囲で十分な長さの範囲とし、前記硬質被膜層の縦断面を研磨し、電子線後方散乱回折像装置を用いて、前記研磨面に70度の入射角度で15kVの加速電圧の電子線を1nAの照射電流で、電子線を0.01μm間隔で照射して得られる電子線後方散乱回折像に基づき個々の結晶粒の結晶構造を解析することにより求めた。その結果を、表7および表8に示す。
次に、前記各種の被覆工具をいずれもカッタ径125mmの工具鋼製カッタ先端部に固定治具にてクランプした状態で、本発明被覆工具1〜12、比較被覆工具1〜12について、以下に示す、合金鋼の高速断続切削の一種である乾式高速正面フライス、センターカット切削加工試験を実施し、切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。その結果を表9に示す。
工具基体:炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメット
切削試験:乾式フライス、センターカット切削加工
被削材:JIS・SCM445幅100mm、長さ400mmのブロック材
回転速度:764 min−1
切削速度:300 m/min
切り込み:2.0 mm
一刃送り量:0.2 mm/刃
切削時間:8分
(通常の切削速度:150〜200m/min)
原料粉末として、いずれも1〜3μmの平均粒径を有するWC粉末、TiC粉末、ZrC粉末、TaC粉末、NbC粉末、Cr32粉末、TiN粉末およびCo粉末を用意し、これら原料粉末を、表10に示される配合組成に配合し、さらにワックスを加えてアセトン中で24時間ボールミル混合し、減圧乾燥した。その後、98MPaの圧力で所定形状の圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を5Paの真空中、1370〜1470℃の範囲内の所定の温度に1時間保持の条件で真空焼結した。焼結後、切刃部にR:0.07mmのホーニング加工を施すことによりISO規格CNMG120412のインサート形状をもったWC基超硬合金製の工具基体α〜γをそれぞれ製造した。
また、原料粉末として、いずれも0.1〜2μmの平均粒径を有するTiCN(質量比でTiC/TiN=50/50)粉末、NbC粉末、WC粉末、Co粉末、およびNi粉末を用意し、これら原料粉末を、表11に示される配合組成に配合し、ボールミルで24時間湿式混合し、乾燥した後、98MPaの圧力で圧粉体にプレス成形し、この圧粉体を1.3kPaの窒素雰囲気中、温度:1500℃に1時間保持の条件で焼結し、焼結後、切刃部分にR:0.09mmのホーニング加工を施すことによりISO規格・CNMG120412のインサート形状をもったTiCN基サーメット製の工具基体δを形成した。
次に、これらの工具基体α〜δの表面に、実施例1と同様の方法により表4および表5に示される条件で、CVD装置を用いて、TiAlCN層を形成し、表13に示される本発明被覆工具13〜24を得た。
なお、本発明被覆工具は17〜23は、表3に記載された形成条件により、表12に示された下部層および/または上部層を形成した。
また、実施例1と同様に、比較の目的で、工具基体α〜δの表面に、表4および5に示される条件によりCVD法を用いることにより、表14に示されるTiAlCN層を含む硬質被覆層を蒸着形成して比較被覆工具13〜24を製造した。
なお、比較被覆工具17〜23については、表3に示される形成条件により、表12に示された下部層および/または上部層を形成した。
実施例1と同様に、本発明被覆工具13〜24、比較被覆工具13〜24の各構成層の工具基体に垂直な方向の断面(縦断面)を、走査型電子顕微鏡(倍率5000倍)を用いて測定し、観察視野内の5点の層厚を測って平均して平均層厚を求めた。
また、実施例1と同様に、前記本発明被覆工具13〜24、比較被覆工具13〜24の硬質被覆層について、A層およびB層の平均Al含有割合xと平均C含有割合yを測定し、さらに、前述の方法で得られたA層およびB層における局所方位差平均値(KAM値)が1度未満となる測定点数の割合、各層の層厚および複合窒化物層または複合炭窒化物層における立方晶結晶粒の面積割合を求めた。これらの結果を表13、表14に示す。
次に、前記各種の被覆工具をいずれも工具鋼製バイトの先端部に固定治具にてネジ止めした状態で、本発明被覆工具13〜24、比較被覆工具13〜24について、以下に示す、炭素鋼の乾式高速断続切削試験(切削条件1)、鋳鉄の湿式高速断続切削試験(切削条件2)を実施し、いずれも切刃の逃げ面摩耗幅を測定した。その結果を表15に示す。なお、比較被覆工具13〜24については、チッピング発生が原因で寿命に至ったため、寿命に至るまでの時間を表15示す。
切削条件1:
被削材:JIS・S55Cの長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒
切削速度:320m/min
切り込み:2.0mm
一刃送り量:0.2mm/刃
切削時間:5分
(通常の切削速度は、220m/min)
切削条件2:
被削材:JIS・FCD700の長さ方向等間隔4本縦溝入り丸棒
切削速度:320m/min
切り込み:2.0mm
一刃送り量:0.2mm/刃
切削時間:5分
(通常の切削速度は、200m/min)
表9および表15に示される結果から、本発明の被覆工具は、硬質被覆層を構成するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層を構成するNaCl型の面心立方晶結晶粒内において、局所方位差平均値(KAM値)が1度未満を示すピクセル数の割合が全体の50%以上の層と同割合が50%未満の層との積層構造を有するため、優れた耐摩耗性・耐チッピング性を発揮し、高い耐摩耗性を保ちつつ、靱性が向上し、切れ刃に断続的・衝撃的負荷が作用する高速断続切削加工に用いた場合でも、耐チッピング性、耐欠損性に優れ、その結果、長期の使用にわたって優れた切削性能を発揮している。
これに対して、硬質被覆層を構成するAlとTiの複合窒化物または複合炭窒化物層を構成する立方晶結晶粒内において、本発明で規定するような局所方位差平均値(KAM値)が1度未満を示すピクセル数の割合が50%以上の層と同割合が50%未満の層との積層構造を有しない比較被覆工具1〜24については、高熱発生を伴い、しかも、切れ刃に断続的・衝撃的高負荷が作用する高速断続切削加工に用いた場合、耐摩耗性・耐チッピング性が劣り、チッピング、欠損等の発生により短時間で寿命にいたっている。
前述のように、本発明の被覆工具は、合金鋼の高速断続切削加工ばかりでなく、各種の被削材の被覆工具として用いることができ、しかも、長期の使用にわたって優れた耐チッピング性、耐摩耗性を発揮するものであるから、切削装置の高性能化並びに切削加工の省力化および省エネ化、さらに低コスト化に十分満足に対応できるものである。
P 測定点(ピクセル)
B 粒界

Claims (5)

  1. 炭化タングステン基超硬合金、炭窒化チタン基サーメットまたは立方晶窒化ホウ素基超高圧焼結体のいずれかで構成された工具基体の表面に、硬質被覆層が設けられた表面被覆切削工具において、
    (a)前記硬質被覆層は、平均層厚1.0〜20.0μmのTiとAlとの複合窒化物層または複合炭窒化物層を少なくとも含み、
    (b)前記硬質被覆層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAl複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を含み、
    (c)また、前記NaCl型の面心立方構造を有するTiとAlとの複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒の結晶方位を、電子線後方散乱回折装置を用いて縦方向断面から解析し、電子線後方散乱回折による結晶方位マッピングを測定し、各々の測定点の結晶方位を解析し、隣り合う測定点同士の方位差が10度以上である場合を粒界と判定したとき、粒界によって区分された同一結晶粒内において測定点と隣接する測定点との方位差の平均を計算し、各測定点での局所方位差平均値(KAM値)を求めた場合、該局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点の割合が50%以上であるA層と、該局所方位差平均値(KAM値)が1度未満の測定点の割合が50%未満であるB層が積層されており、組成式:(Ti1−xAl)(C1−y)で表した場合、A層およびB層のAlのTiとAlとの合量に占める平均含有割合xavgおよびCのCとNとの合量に占める平均含有割合yavg(但し、xavg、yavgはいずれも原子比)が、それぞれ、0.60≦xavg≦0.95、0≦yavg≦0.005を満足している、
    ことを特徴とする表面被覆切削工具。
  2. 前記硬質被覆層は、NaCl型の面心立方構造を有するTiとAl複合窒化物または複合炭窒化物の結晶粒を有する相の占める割合が70面積%以上であることを特徴とする請求項1に記載の表面被覆切削工具。
  3. 前記A層および前記B層のそれぞれは、平均層厚が0.5μm以上であり、それぞれ2層以上積層したことを特徴とする請求項1または2に記載の表面被覆切削工具。
  4. 前記工具基体と前記硬質被覆層との間にTiの炭化物層、窒化物層、炭窒化物層、炭酸化物層および炭窒化酸化物層のうちの1層または2層以上のTi化合物層からなる合計で0.1〜20.0μmの平均層厚を有する下部層が存在することを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の表面被覆切削工具。
  5. 前記硬質被覆層の外表面に少なくとも酸化アルミニウムを含む1層以上の上部層が合計で1.0〜25.0μmの平均層厚で形成されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の表面被覆切削工具。
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