以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システムの構成>
図1は、一実施形態に係る機器管理システムのシステム構成の一例を示す図である。機器管理システム100は、管理装置101が、顧客ネットワークA110内に設置された仲介装置112を介して、顧客ネットワークA110内に設置された複数の電子機器111a、111b、111c、111d、・・・を管理するシステムである。
顧客ネットワークA110は、例えば、機器管理システム100が提供する機器管理サービスを利用する企業等の顧客が運営するローカルネットワークである。なお、管理装置101は、他の顧客ネットワークB120、顧客ネットワークC130等に設置された、1つ以上の電子機器の設定情報をさらに管理するものであっても良い。
顧客ネットワークA110内には、例えば、LAN(Local Area Network)113に接続された複数の電子機器111a、111b、111c、111d、・・・と、仲介装置112とが設けられている。なお、以下の説明の中で、複数の電子機器111a、111b、111c、111d、・・・のうち、任意の電子機器を示す場合、「電子機器111」を用いる。また、図1に示す電子機器111の数は一例であり、電子機器111の数は他の数であっても良い。
電子機器111は、例えば、表示装置、空調装置、電子ホワイトボード、テレビ会議装置、画像形成装置、画像投影装置、照明装置等の通信機能を有する電子機器である。電子機器111は、設定された設定情報に従って、電子機器111が実現する各機能を実行する。
電子機器111の設定情報には、例えば、1つ以上の設定項目と、各設定項目の設定内容が含まれる。例えば、電子機器111が空調装置である場合、設定情報には、「室温」、「風向」、「タイマ」等の設定項目が含まれ得る。また、設定項目の一例である「風向」には、例えば、「低」、「中」、「高」等、設定可能な設定内容(設定値、又は設定範囲等)が予め定められている。
仲介装置112は、LAN113を介して、電子機器111と通信可能であり、また、例えば、インターネット等のネットワーク103を介して管理装置101等と通信可能な通信装置である。仲介装置112は、LAN113を介して、電子機器111から送信される所定の情報(例えば、通知情報、要求情報等)を受信し、受信した所定の情報を、ネットワーク103を介して管理装置101に送信する。
また、仲介装置112は、ネットワーク103を介して、管理装置101から送信される所定の情報(例えば、設定情報、制御情報等)を受信し、受信した所定の情報を、LAN113を介して送信対象となる電子機器111に送信する。
管理装置101は、例えば、PC(Personal Computer)等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。管理装置101は、ネットワーク103を介して仲介装置112と通信可能であり、仲介装置112を利用して、顧客ネットワークA110内に設置された複数の電子機器111の設定情報等を管理する。
例えば、管理装置101は、複数の電子機器111の設定項目を記憶した設定項目情報と、利用者に推奨する各設定項目の設定内容の情報である推奨設定を記憶した推奨設定情報とを管理している。また、管理装置101は、利用者が利用する電子機器111の設定項目と、利用者の推奨設定とを用いて、利用者に適した電子機器111の設定情報を生成し、電子機器111に反映させる。
また、管理装置101は、例えば、ネットワーク103等を介して、推奨設定算出装置102と通信可能であり、推奨設定算出装置102から、各利用者の推奨設定を取得することができる。
推奨設定算出装置102は、例えば、PC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。推奨設定算出装置102は、利用者による電子機器111の設定情報の変更を通知する変更情報に基づいて、利用者の推奨設定を決定(算出)する。
例えば、電子機器111が表示装置であり、電子機器111を利用する利用者が、表示の明るさ(以下、表示明度と呼ぶ)を低く(暗く)設定したものとする。この場合、推奨設定算出装置102は、一例として、利用者の設定項目「表示明度」の推奨設定を、既定の表示明度より低い表示明度(例えば、「低」)に決定する。或いは、推奨設定算出装置102は、利用者の設定項目「表示明度」の推奨設定を、利用者が既定の表示明度より低い表示明度を好むことを示す「低め」に決定する。
上記の構成により、管理装置101は、例えば、電子機器111aを利用する利用者(例えば、ユーザAとする)が、電子機器111aの設定を変更したことを示す変更情報を収集し、推奨設定算出装置102を用いて、ユーザAの推奨設定を取得して管理する。
また、管理装置101は、ユーザAが、他の電子機器111bを利用するとき、電子機器111bの設定項目と、ユーザAの推奨設定とを用いて、ユーザAに適する電子機器111bの設定情報を生成し、電子機器111bに反映させる。
これにより、本実施形態によれば、電子機器111aから取得した設定内容を、種類が異なる他の電子機器111bの設定内容に反映させることができるようになる。
なお、図1に示す機器管理システム100のシステム構成は一例である。例えば、推奨設定算出装置102の機能は、管理装置101が有していても良い。また、機器管理システム100は、例えば、図2に示すように、仲介装置112を有していなくても良い。
図2の例では、管理装置101は、ネットワーク103を介して、複数の電子機器111a、111b、111c、111d、・・・と、仲介装置112を介さずに通信可能に接続されている。例えば、このようなシステム構成であっても、管理装置101は、図1に示すシステム構成である場合と同様に、複数の電子機器111a、111b、111c、111d、・・・の設定情報を管理することができる。
<ハードウェア構成>
図1に示す管理装置101、推奨設定算出装置102は、電子機器111、及び仲介装置112等は、一般的なコンピュータの構成を有している。ここでは、一般的なコンピュータ300のハードウェア構成の例について説明する。
図3は、一実施形態に係るコンピュータのハードウェア構成の例を示す図である。コンピュータ300は、例えば、CPU(Central Processing Unit)301、RAM(Random Access Memory)302、ROM(Read Only Memory)303、ストレージ部304、ネットワークI/F(Interface)305、表示部306、入力部307、外部接続I/F308、及びバス309等を有する。
CPU301は、ROM303やストレージ部304等に格納されたプログラムやデータをRAM302上に読み出し、処理を実行することで、コンピュータ300の各機能を実現する演算装置である。RAM302は、CPU301のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM303は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性のメモリである。
ストレージ部304は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)、SSD(Solid State Drive)等のストレージデバイスであり、OS(Operating System)、アプリケーションプログラム、及び各種データ等を記憶する。
ネットワークI/F305は、コンピュータ300をネットワーク103、又はLAN113等に接続するための、例えば、有線/無線LAN(Local Area Network)等の通信インタフェースである。なお、コンピュータ300が仲介装置112である場合、ネットワークI/F305には、例えば、2つの通信インタフェースが含まれる。
表示部306は、コンピュータ300の処理結果等を表示する表示用のデバイスである。入力部307は、利用者の入力操作を受け付けるための、例えば、ポインティングデバイス、キーボード、又はタッチパネル等の入力用のデバイスである。なお、表示部306、及び入力部307は、例えば、タッチパネルディスプレイ等の表示入力デバイスであっても良い。
外部接続I/F308は、コンピュータ300に外部装置を接続するためのインタフェースである。外部装置には、例えば、記憶媒体等が含まれる。コンピュータ300は、例えば、記憶媒体に所定のプログラムを格納し、この記憶媒体に格納されたプログラムを外部接続I/F308を介して、コンピュータ300にインストールすることにより、所定のプログラムが実行可能となる。
バス309は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
<機能構成>
続いて、機器管理システム100に含まれる各装置の機能構成について説明する。
(管理装置の機能構成)
図4は、一実施形態に係る管理装置の機能構成の例を示す図である。管理装置101は、例えば、通信制御部401、設定項目管理部402、推奨設定管理部403、設定情報生成部404、設定情報送信部405、電子機器管理部406、表示制御部408、及び記憶部409等を有する。また、図1に示すように、機器管理システム100に仲介装置112が含まれる場合、管理装置101は、仲介装置管理部407をさらに有する。
管理装置101は、例えば、CPU301で所定のプログラムを実行することにより、上記の各機能構成を実現している。
通信制御部401は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、ネットワークI/F305を用いて管理装置101をネットワーク103に接続して、推奨設定算出装置102、電子機器111、仲介装置112等と通信を行う。
設定項目管理部402は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、管理対象となる複数の電子機器111の設定項目を管理する。例えば、設定項目管理部402は、管理対象となる複数の電子機器111の設定項目を管理する設定項目情報411を、記憶部409に記憶して管理する。
設定項目情報411には、例えば、図5(a)に示すような設定項目管理テーブル501が含まれる。図5(a)の例では、設定項目管理テーブル501には、「機器種別」と「設定項目」とが対応付けて記憶されている。「機器種別」は、電子機器111の機器種別を示す情報である。「設定項目」は、「機種種別」に対応する設定項目を示す情報である。
例えば、図5(a)の例では、機器種別「表示装置」は、設定項目「表示明度」を有しており、設定項目「表示明度の」の設定内容の例として、「低」、「中」、「高」、・・・が示されている。また、機器種別「空調装置」は、設定項目「室温」、「風向」、「タイマ」を有しており、例えば、設定項目「タイマ」の設定内容の例として、「1分~12時間」が示されている。
また、設定項目管理部402は、例えば、図5(b)に示すような、電子機器111と機器種別とを対応付けた対応情報502等をさらに用いて、各電子機器111の設定項目を管理する。例えば、図5(a)、(b)の例では、電子機器111aの機器種別は「表示装置」であり、表示装置の設定項目は「表示明度」であるので、電子機器111aの設定項目は「表示明度」と特定することができる。
なお、図5(b)に示す対応情報502は一例であり、設定項目管理部402は、例えば、電子機器管理部406が管理する電子機器情報413等を用いて、各電子機器111と、機器種別との対応関係を取得しても良い。
また、図5(a)に示すように、設定項目管理部402が、複数の電子機器111の設定情報を機器種別毎に管理するのは好適な一例であり、設定項目管理部402は、複数の電子機器111の設定情報を、電子機器111毎に管理するものであっても良い。
推奨設定管理部403は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、利用者毎に、各利用者に推奨する設定項目の設定内容の情報である推奨設定を管理する。例えば、推奨設定管理部403は、図5(c)に示すような推奨設定情報412を、記憶部409に記憶して管理する。
図5(c)の例では、推奨設定情報412には、「利用者名」と設定項目毎の「推奨設定」とが対応付けて記憶されている。「利用者名」は、利用者を識別する利用者情報の一例であり、例えば、ユーザID等を用いても良い。「推奨設定」は、各利用者の各設定項目に推奨される設定内容、又は各利用者の各設定項目に対する好みの設定内容、又は好みの傾向を示す情報である。
例えば、図5(c)において、利用者名「ユーザA」の利用者は、表示明度の推奨設定として、設定内容「高」、又は好みの傾向「高め」が記憶されている。ここで、設定内容「高」は、図5(a)の設定項目管理テーブル501の「設定内容の例」に示される設定内容「高」に対応している。
また、好みの傾向「高め」は、例えば、利用者が、既定の設定内容(例えば、設定内容「中」)よりも、表示明度が高い設定内容(例えば、設定内容「高」等)に変更する傾向があることを示す情報、すなわち、利用者の好みの傾向を示す情報の一例である。
設定情報生成部(生成部)404は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現される。設定情報生成部404は、設定項目管理部402が管理する電子機器111の設定項目と、推奨設定管理部403が管理する利用者の推奨設定とを用いて、利用者に適する電子機器111の設定情報を生成する。
例えば、利用者が、利用者名「ユーザA」の利用者(以下、ユーザAと呼ぶ)であり、電子機器111が、電子機器111aであるものとする。この場合、設定情報生成部404は、例えば、図5(b)に示すような対応情報502と、図5(a)に示すような設定項目管理テーブル501とを用いて、電子機器111aの設定項目「表示明度」を取得する。また、設定情報生成部404は、図5(c)に示すような推奨設定情報412を用いて、ユーザAに対応する設定項目「表示明度」の推奨設定「高」を取得する。これにより、設定情報生成部404は、電子機器111aの設定項目「表示明度」と、その設定内容「高」とを含む、ユーザAに適した電子機器111aの設定情報を生成することができる。
なお、推奨設定「高」に変えて、推奨設定「高め」が設定されている場合、設定情報生成部404は、一例として、設定項目「表示明度」の既定の設定内容(例えば、「中」)より、表示明度が高い設定内容(例えば、「高」)を、ユーザAに推奨する設定内容として決定すれば良い。
設定情報送信部405は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、設定情報生成部404が生成した、利用者に適する電子機器111の設定情報を電子機器111、又は電子機器111を管理する仲介装置112に送信する。
なお、設定情報送信部405は、設定情報生成部404が生成した、利用者に適する電子機器111の設定情報と共に、設定情報の変更を要求する制御情報を、電子機器111、又は電子機器111を管理する仲介装置112に送信しても良い。
電子機器管理部406は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、機器管理システム100の管理対象となる電子機器111の情報である電子機器情報413を、記憶部409に記憶して管理する。この電子機器情報413には、例えば、図5(b)に示す対応情報502に含まれる「電子機器」、「機器種別」等の情報に加えて、電子機器111を識別する識別情報、電子機器111と通信するための接続情報等が含まれる。
仲介装置管理部407は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、機器管理システム100に含まれる仲介装置112の情報である仲介装置情報414を、記憶部409に記憶して管理する。この仲介装置情報414には、例えば、仲介装置112を識別する識別情報、仲介装置112と通信するための接続情報、及び仲介装置112が管理する電子機器111の情報等が含まれる。
表示制御部408は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、表示部306に、例えば、電子機器情報413、仲介装置情報414等の様々な情報を表示させる。
記憶部409は、例えば、CPU301で実行されるプログラム、及びストレージ部304、RAM302等によって実現され、設定項目情報411、推奨設定情報412、電子機器情報413、仲介装置情報414等の様々な情報を記憶する。
(推奨設定算出装置の機能構成)
図6は、一実施形態に係る推奨設定算出装置の機能構成の例を示す図である。推奨設定算出装置102は、例えば、通信制御部601、推奨設定管理部602、推奨設定決定部603、利用者情報管理部604、仮説情報管理部605、仮説情報入力部606、及び記憶部607等を有する。
推奨設定算出装置102は、例えば、CPU301で所定のプログラムを実行することにより、上記の各機能構成を実現している。
通信制御部601は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、ネットワークI/F305を用いて推奨設定算出装置102をネットワーク103に接続して、管理装置101等と通信を行う。
推奨設定管理部602は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、推奨設定決定部603が決定した推奨設定を、記憶部607の推奨設定614に記憶して管理する。なお、推奨設定614には、例えば、図5(c)に示す推奨設定情報412と同様の情報が記憶される。
また、推奨設定管理部602は、推奨設定決定部603が決定した推奨設定、又は記憶部607に記憶した推奨設定614を、管理装置101等に提供する。
推奨設定決定部(決定部)603は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、利用者に推奨する設定項目の設定内容の情報である推奨設定を、推定、又は算出して決定する。例えば、推奨設定決定部603は、電子機器111を利用している利用者が電子機器111の設定情報を変更したときに電子機器111が送信する変更情報に含まれる、設定情報の変更内容に基づいて、利用者の推奨設定の少なくとも一部を決定する。
例えば、図5(a)、(b)に示す電子機器(表示装置)111aを利用する利用者(例えば、ユーザA)が、電子機器111aの設定項目「表示明度」を、既定の設定内容「中」から、より表示明度が高い設定内容「高」に変更したものとする。
このとき、電子機器111aは、例えば、ユーザAを識別する情報、及び設定情報の変更内容(例えば、表示明度を「中」から「高」に変更)を含む変更情報を、仲介装置112、又は管理装置101に送信する。電子機器111aが送信した変更情報は、例えば、仲介装置112、管理装置101等を介して推奨設定算出装置102に通知される。
推奨設定決定部603は、通知された変更情報に含まれる設定情報の変更内容(例えば、表示明度を「中」から「高」に変更)に基づいて、ユーザAは、表示明度が「高め」を好むと推定する。また、推奨設定算出装置102は、例えば、図5(c)に示すような、ユーザAに対応する推奨設定のうち、「表示明度」の推奨設定を「高め」(又は「高」)に決定する。
なお、推奨設定決定部603は、電子機器111から送信される変更情報を、記憶部607の変更情報611に記憶しておく。また、推奨設定決定部603は、変更情報611に記憶された複数の変更情報を用いて、利用者の推奨設定を決定しても良い。
また、好適な一例として、推奨設定決定部603は、予め設定された利用者の好みの傾向に関する情報に基づいて、ユーザAの好みの傾向を推定し、「表示明度」以外の推奨設定を決定するものであっても良い。例えば、推奨設定決定部603は、仮説情報管理部605が記憶部607に記憶した仮説情報613を用いて、ユーザAの好みの傾向を推定し、「表示明度」以外の推奨設定を決定する。
図5(d)に仮説情報613の一例のイメージを示す。仮説情報613には、例えば、「高めの表示明度を好む利用者は、低めの室温を好む」、「低めの室温を好む利用者は、大きめの音量を好む」等の仮説に基づいて、「利用者の好みの傾向」毎に、各設定項目の推奨設定が予め設定されている。
推奨設定決定部603は、このような仮説情報613を用いて、例えば、図5(c)に示すような、ユーザAに対応する推奨設定のうち、「表示明度」の推奨設定を「高め」に決定したとき、「室温」の推奨設定を「低め」(又は「低」)に決定することができる。
なお、図5(d)に示す仮説情報613、利用者の好みの傾向に関する情報の一例である。推奨設定決定部603は、例えば、図5(c)に示すような推奨設定情報412を、例えば、多変量解析して利用者の好みの傾向を分析し、「表示明度」の推奨設定を「高め」に決定したとき、「室温」の推奨設定を「低め」と推定しても良い。なお、推奨設定情報412は、利用者の好みの傾向に関する情報の別の一例である。
利用者情報管理部604は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、機器管理システム100に登録された利用者の情報である利用者情報612を、記憶部607に記憶して管理する。利用者情報612には、利用者を識別する情報、利用者名、等の情報が含まれる。また、利用者情報612には、利用者の好みの傾向を分析するための情報(例えば、年齢、性別、職場、職種等)がさらに含まれていても良い。
仮説情報管理部605は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、利用者の好みの傾向に関する仮説が予め設定された仮説情報613を、記憶部607に記憶して管理する。
仮説情報入力部(受付部)606は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、利用者による仮説の入力を受け付けて、受け付けた仮説を仮説情報613に登録する。
記憶部607は、例えば、CPU301で実行されるプログラム、及びストレージ部304、RAM302等によって実現され、変更情報611、利用者情報612、仮説情報613、推奨設定614等の様々な情報を記憶する。
(電子機器の機能構成)
図7は、一実施形態に係る電子機器の機能構成の例を示す図である。電子機器111は、例えば、通信制御部701、利用者識別部702、設定情報要求部703、変更情報通知部704、表示入力制御部705、機器制御部706、設定情報管理部707、及び記憶部708等を有する。
電子機器111は、例えば、CPU301で所定のプログラムを実行することにより、上記の各機能構成を実現している。
通信制御部701は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、ネットワークI/F305を用いて電子機器111をLAN113(又はネットワーク103)に接続して、仲介装置112、管理装置101等と通信を行う。
利用者識別部702は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、電子機器111を利用する利用者を識別する。例えば、利用者識別部702は、利用者情報(例えば、利用者名、ユーザID等)の入力を求める表示画面を、表示入力制御部705を用いて表示させて、入力された利用者情報を取得する。或いは、利用者識別部702は、外部接続I/F308に接続されたカードリーダや、生体認証装置等から、利用者情報を取得するものであっても良い。
設定情報要求部703は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、利用者が電子機器111を利用するとき、利用者に適した電子機器111の設定情報の取得を管理装置101に要求する。例えば、設定情報要求部703は、利用者識別部702が、利用者の利用者情報を取得すると、取得した利用者情報、及び電子機器111を識別する電子機器情報を含む、設定情報の取得要求を、管理装置101、又は仲介装置112に送信する。
変更情報通知部(通知部)704は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現される。変更情報通知部704は、電子機器111を利用している利用者が、電子機器111の設定情報を変更した場合、電子機器111を利用している利用者の利用者情報、及び設定情報の変更内容を含む変更情報を管理装置101に通知する。例えば、変更情報通知部704は、電子機器111の設定情報の変更が検知されると、利用者の利用者情報(例えば、利用者名等)、及び設定情報の変更内容(例えば、変更された設定項目と変更された設定内容等)を含む変更情報を、管理装置101、又は仲介装置112に送信する。
表示入力制御部705は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、例えば、利用者情報の入力画面等の表示画面を表示部306等に表示させる。また、表示入力制御部705は、入力部307を用いて、利用者による入力操作を受け付ける。
機器制御部706は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、電子機器111が備える固有の機能を制御する。例えば、電子機器111が空調装置である場合、機器制御部706は、空調装置の室温、風向、タイマ等を制御する。また、電子機器111が電子ホワイトボードである場合、機器制御部706は、表示画面の表示、表示明度、音声出力、音量、画面共有等を制御する。
設定情報管理部707は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、電子機器111の設定情報711を記憶部708に記憶して管理する。例えば、設定情報管理部707は、管理装置101から通知される設定情報を用いて、記憶部708の設定情報711を更新することにより、電子機器111の設定情報に反映させる。
記憶部708は、例えば、CPU301で実行されるプログラム、及びストレージ部304、RAM302等によって実現され、設定情報711等の様々な情報を記憶する。
(仲介装置の機能構成)
図8は、一実施形態に係る仲介装置の機能構成の例を示す図である。仲介装置112は、例えば、第1の通信部801、機器情報管理部802、設定情報送信部803、第2の通信部804、情報送信部805、及び記憶部806等を有する。
仲介装置112は、例えば、CPU301で所定のプログラムを実行することにより、上記の各機能構成を実現している。
なお、仲介装置112は、図3に示すコンピュータ300のハードウェア構成に含まれるネットワークI/F305(以下、第1のネットワークI/Fと呼ぶ)加えて、もう1つのネットワークI/F(以下、第2のネットワークI/Fと呼ぶ)を有する。
第1の通信部801は、例えば、CPU301で実行されるプログラム、及び第1のネットワークI/F等によって実現され、仲介装置112をLAN113に接続して、電子機器111等と通信を行う。
機器情報管理部802は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、仲介装置112が管理する電子機器111の情報である機器情報811を、記憶部806に記憶して管理する。機器情報811には、例えば、図1に示す電子機器111a、111b、111c、111d、・・・の電子機器情報(電子機器名、機器ID等)、接続情報等が含まれる。
設定情報送信部803は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現される。設定情報送信部803は、第2の通信部804を介して、管理装置101から受信した設定情報(又は設定情報の変更命令等)を、第1の通信部801を介して、送信対象となる電子機器に送信する。
なお、設定情報送信部803は、第2の通信部804を介して、管理装置101から送信された設定情報の設定内容を、対象となる電子機器111に対応する形式に変換して、電子機器111に送信するものであっても良い。
第2の通信部804は、例えば、CPU301で実行されるプログラム、及び第2のネットワークI/F等によって実現され、仲介装置112をネットワーク103に接続して、管理装置101等と通信を行う。
情報送信部805は、例えば、CPU301で実行されるプログラムによって実現され、第1の通信部801を介して、前記複数の電子機器から受信した所定の情報を、第2の通信部を介して、管理装置101に送信する。なお、所定の情報には、例えば、電子機器111が管理装置101宛てに送信する変更情報や、設定情報の取得を要求する取得要求等が含まれる。
なお、本実施形態では、管理装置101の設定情報生成部404が生成した設定情報を、電子機器111に反映させる主体(設定部)は、管理装置101、電子機器111、及び仲介装置112のいずれが有していても良い。
例えば、管理装置101が、設定情報生成部404が生成した設定情報を電子機器111に反映させる場合、管理装置101の情報送信部805が、設定情報生成部404が生成した設定情報と共に、設定情報の変更を指示する制御情報を送信する。これにより、情報送信部805は、設定情報生成部404が生成した設定情報を電子機器111に反映させる設定部として機能する。
また、電子機器111が、設定情報生成部404が生成した設定情報を電子機器111に反映させる場合、電子機器111の設定情報管理部707が、設定情報生成部404が生成した設定情報を管理装置101から受信し、記憶部708に記憶した設定情報711に反映させる。これにより、設定情報管理部707は、設定情報生成部404が生成した設定情報を電子機器111に反映させる設定部として機能する。
さらに、仲介装置112が、設定情報生成部404が生成した設定情報を電子機器111に反映させる場合、設定情報送信部803が、管理装置101から受信した設定情報に基づいて、設定情報と設定情報の変更を指示する制御情報とを電子機器111に送信する。これにより、設定情報送信部803は、設定情報生成部404が生成した設定情報を電子機器111に反映させる設定部として機能する。
<処理の流れ>
続いて、機器管理システム100における機器管理方法の処理の流れについて説明する。
[第1の実施形態]
第1の実施形態では、機器管理システム100の基本的な処理の流れについて説明する。
(設定情報の取得処理)
図9は、第1の実施形態に係る設定情報の取得処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、ユーザA(利用者の一例)が、電子機器111を利用するときに、機器管理システム100が実行する設定情報の取得処理の例を示している。
ここでは、ユーザAが電子機器111を利用する前に、管理装置101が、例えば、ステップS901、S902において、推奨設定算出装置102からユーザAの推奨設定を取得し、例えば、図5(c)に示すような推奨設定情報412を記憶しているものとする。
ステップS903において、ユーザAが電子機器111の利用を開始すると、ステップS904において、電子機器111の利用者識別部702は、利用者を識別して、利用者がユーザAであることを特定する。
ステップS905、S906において、電子機器111の設定情報要求部703は、ユーザAに適した電子機器111の設定情報の取得を要求する取得要求を、例えば、仲介装置112を介して、管理装置101に送信する。この取得要求には、ユーザAを識別する利用者情報(例えば、利用者名「ユーザA」、ユーザID等)と、電子機器111を識別する電子機器情報(例えば、電子機器名、機器ID等)が含まれる。
ステップS907において、管理装置101の設定情報生成部404は、電子機器111から送信された設定情報の取得要求に応じて、ユーザAに適した電子機器111の設定情報を生成する。なお、設定情報の生成処理の例については、図10を用いて後述する。
ステップS908、S909において、管理装置101の設定情報送信部405は、設定情報生成部404が生成した、ユーザAに適した電子機器111の設定情報を、例えば、仲介装置112を介して、電子機器111に送信する。なお、このとき、設定情報送信部405は、設定情報と共に、設定情報の変更を指示する制御情報を電子機器111に送信するものであっても良い。
ステップS910において、電子機器111の設定情報管理部707は、管理装置101が送信した、ユーザAに適した電子機器111の設定情報を、電子機器111の設定情報に反映させる。これにより、電子機器111の機器制御部706は、ユーザAに適した電子機器111の設定情報に従って、電子機器111を制御することができる。
(設定情報の生成処理)
図10は、第1の実施形態に係る設定情報の生成処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、図9のステップS907に示した、ユーザAに適した電子機器111の設定情報を生成する処理の一例を示している。
なお、ここでは、ユーザAは、電子機器111aを利用するものとする。また、管理装置101は、図5(a)~(c)に示すような、設定項目管理テーブル501、対応情報502、及び推奨設定情報412を、記憶部409に予め記憶しているものとする。
ステップS1001、S1002において、管理装置101の設定情報生成部404は、電子機器111aから送信された設定情報の取得要求を、通信制御部401を介して受信する。この設定情報の取得要求には、電子機器111aを利用するユーザAの利用者情報、及び電子機器111aの電子機器情報等が含まれている。
ステップS1003において、設定情報生成部404は、設定項目管理部402に、電子機器111aの設定項目の取得を要求する。
ステップS1004において、設定項目管理部402は、電子機器111aの設定項目を取得する。例えば、設定項目管理部402は、図5(b)に示すような対応情報502を用いて、電子機器111aの機器種別「表示装置」を取得する。また、設定項目管理部402は、図5(a)に示すような設定項目管理テーブル501を用いて、機器種別「表示装置」に対応する設定項目「表示明度」を取得する。これにより、設定項目管理部402は、電子機器111aの設定項目「表示明度」を取得することができる。
ステップS1005において、設定項目管理部402は、取得した電子機器111aの設定項目「表示明度」を、設定情報生成部404に通知する。
ステップS1006において、設定情報生成部404は、推奨設定管理部403に、ユーザAの設定項目「表示明度」の推奨設定の取得を要求する。
ステップS1007において、推奨設定管理部403は、ユーザAの設定項目「表示明度」の推奨設定を取得する。例えば、推奨設定管理部403は、図5(c)に示すような推奨設定情報412を用いて、ユーザAの設定項目「表示明度」の推奨設定「高」(又は「高め」)を取得する。
ステップS1008において、推奨設定管理部403は、取得したユーザAの設定項目「表示明度」の推奨設定「高」(又は「高め」)を、設定情報生成部404に通知する。なお、電子機器111の設定項目が複数ある場合は、例えば、ステップS1006~S1008と同様の処理を、設定項目の数だけ繰り返し実行する。
ステップS1009において、設定情報生成部404は、設定項目管理部402から取得した電子機器111aの設定項目と、推奨設定管理部403から取得したユーザAの推奨設定とを用いて、ユーザAに適した電子機器111aの設定情報を生成する。
例えば、ユーザAの設定項目「表示明度」の推奨設定が「高」である場合、設定情報生成部404は、電子機器111aの設定項目「表示明度」を「高」に設定する設定情報を生成する。
また、ユーザAの設定項目「表示明度」の推奨設定が「高め」である場合、設定情報生成部404は、電子機器111aの設定項目「表示明度」を、既定の設定内容(例えば「中」)より高い設定内容(例えば、「高」)に設定する設定情報を生成する。
ステップS1010において、設定情報生成部404は、生成したユーザAに適した電子機器111aの設定情報を、通信制御部401を介して電子機器111aに送信する。或いは、設定情報生成部404は、生成したユーザAに適した電子機器111aの設定情報、及び設定情報の変更を指示する制御情報を、通信制御部401を介して電子機器111aに送信するものであっても良い。
これにより、電子機器111aの設定項目「表示明度」の設定内容が、例えば、ユーザAの推奨設定に従って「高」に変更される。
(変更情報の収集処理)
図11は、第1の実施形態に係る変更情報の収集処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、電子機器111を利用する利用者が、電子機器111の設定情報を変更したときに、機器管理システム100で実行される変更情報の収集処理の例を示している。
ステップS1101において、ユーザAが、電子機器111の設定情報を変更するものとする。
ステップS1102、S1103において、電子機器111の変更情報通知部704は、設定情報の変更を検知すると、ユーザAの利用者情報と、設定情報の変更内容とを含む変更情報を、仲介装置112を介して管理装置101に送信する。なお、設定情報の変更内容には、例えば、変更された設定項目(例えば、表示明度等)や、変更された設定内容(例えば、「中」から「高」等)が含まれる。
ステップS1104において、管理装置101の通信制御部401は、電子機器111から送信された変更情報を受信すると、受信した変更情報を推奨設定算出装置102に通知する。
ステップS1105において、推奨設定算出装置102の推奨設定決定部603は、管理装置101から通知された変更情報を、記憶部607の変更情報611に記憶する。
上記の処理により、本実施形態に係る機器管理システム100では、利用者が、電子機器111の設定情報を変更すると、変更した利用者の利用者情報と、設定情報の変更情報とを対応付けた変更情報が、推奨設定算出装置102の記憶部607に蓄積される。
ステップS1106において、推奨設定算出装置102の推奨設定決定部603は、ステップS1104で管理装置101から通知された変更情報、又は記憶部607の変更情報611に記憶された複数の変更情報を用いて、ユーザAの推奨設定を決定する。
一例として、推奨設定決定部603は、ステップS1104で受信した変更情報に、ユーザAが、電子機器111の表示明度を「中」から「高」に変更したことが示されている場合、ユーザAが「高め」の表示明度を好むと判断する。また、推奨設定算出装置102は、例えば、図5(c)に示すような、ユーザAに対応する推奨設定のうち、「表示明度」の推奨設定を「高め」(又は「高」)に決定する。
別の一例として、推奨設定決定部603は、記憶部607の変更情報611に記憶された複数の変更情報を分析して、例えば、図5(c)に示すような、ユーザAに対応する推奨設定を決定するものであっても良い。
ステップS1107において、推奨設定算出装置102の推奨設定管理部602は、推奨設定決定部603が決定したユーザAの推奨設定を、記憶部607の推奨設定614に記憶する。なお、記憶部607の推奨設定614には、例えば、図5(c)に示す推奨設定情報412と同様の情報が記憶される。
ステップS1108において、推奨設定算出装置102の推奨設定管理部602は、ステップS1106で決定されたユーザAの推奨設定を、管理装置101に通知する。
ステップS1109において、管理装置101の推奨設定管理部403は、推奨設定算出装置102から通知されたユーザAの推奨設定を、例えば、図5(c)に示すような推奨設定情報412に記憶する。
なお、ステップS1108、S1009の処理は、図9のステップS901、S902の処理に対応している。
以上、本実施形態によれば、機器管理システム100は、利用者が電子機器111の設定情報を変更したことを示す変更情報に基づいて、利用者の好みを推定し、利用者に推奨する推奨設定を決定する。また、機器管理システム100は、利用者が電子機器111を利用するとき、決定された推奨設定を用いて、利用者に適した電子機器111の設定情報を生成し、電子機器111の設定情報に反映させることができる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の機器管理システム100を利用して、利用者による第1の電子機器に対する設定情報の変更内容を、第1の電子機器とは異なる第2の電子機器の設定情報に反映させる処理の例について説明する。
図12は、第2の実施形態に係る設定情報の反映処理の例を示すシーケンス図である。なお、図12に示す処理では、電子機器111a、111cは、仲介装置112を介さずに、管理装置101を行うものとして、以下の説明を行う。ただし、電子機器111a、111cは、仲介装置112を介して、管理装置101を行うものであっても良い。
ステップS1201において、ユーザCが、表示装置である電子機器111aの設定項目「表示明度」の設定内容を、例えば、「中」から「低」に変更するものとする。
ステップS1202において、電子機器111aの変更情報通知部704は、設定情報の変更を検知すると、ユーザCの利用者情報(ユーザ名「ユーザC」)と、設定情報の変更内容(表示明度「低」)とを含む変更情報を、管理装置101に送信する。
ステップS1203において、管理装置101の通信制御部401は、電子機器111aから送信された変更情報を受信すると、受信した変更情報を推奨設定算出装置102に通知する。
ステップS1204において、推奨設定算出装置102の推奨設定決定部603は、一例として、管理装置101から通知された変更情報に基づいて、ユーザCは、既定の表示明度より「低め」の表示明度が好みであると判断する。
ステップS1205において、推奨設定決定部603は、一例として、ユーザCの設定項目「表示明度」の推奨設定を、既定の表示明度より低い「低」に決定する。
ステップS1206において、推奨設定算出装置102の推奨設定管理部602は、推奨設定決定部603が決定したユーザCの推奨設定(表示明度「低」)を、管理装置101に通知する。
ステップS1207において、管理装置101の推奨設定管理部403は、推奨設定算出装置102から通知されたユーザCの推奨設定を、例えば、図5(c)に示すような推奨設定情報412に記憶する。
ステップS1211において、ユーザCは、電子ホワイトボードである電子機器111cを利用するものとする。
ステップS1212において、電子機器111の利用者識別部702は、利用者を識別して、利用者がユーザCであることを特定する。
ステップS1213において、電子機器111の設定情報要求部703は、ユーザCに適した電子機器111cの設定情報の取得を要求する取得要求を、管理装置101に送信する。この取得要求には、ユーザCの利用者情報(利用者名「ユーザC」)、及び電子機器111cの電子機器情報(電子機器名「電子機器111c」)等が含まれる。
ステップS1214において、管理装置101の設定情報生成部404は、電子機器111から送信された設定情報の取得要求に応じて、ユーザCに適した電子機器111cの設定情報を生成する。
例えば、設定情報生成部404は、設定項目管理部402から、電子ホワイトボードである電子機器111aの設定項目「表示明度」、「音量」、「画面共有」を取得する。また、設定情報生成部404は、推奨設定管理部403から、ユーザCに対応する、表示明度の推奨設定「低」、音量の推奨設定「高」、画面共有の推奨設定「小」を取得する。さらに、設定情報生成部404は、取得した、表示明度の推奨設定「低」、音量の推奨設定「高」、画面共有の推奨設定「小」を含む、利用者Cに適する電子機器111cの設定情報を生成する。
ステップS1215において、管理装置101の設定情報送信部405は、設定情報生成部404が生成した、ユーザCに適した電子機器111cの設定情報を、電子機器111cに送信する。なお、このとき、設定情報送信部405は、設定情報と共に、設定情報の変更を指示する制御情報を電子機器111cに送信するものであっても良い。
ステップS1216において、電子機器111cの設定情報管理部707は、管理装置101が送信した、ユーザCに適した電子機器111cの設定情報を、電子機器111cの設定情報に反映させる。これにより、電子機器111cの表示明度は、例えば、既定の表示明度「中」より低い「低」に変更される。
上記の処理により、ユーザCが電子機器111aに対して行った設定情報の変更内容が、ユーザCが利用する電子機器111cの設定情報に反映されるようになる。
以上、本実施形態によれば、電子機器111aから取得した設定内容を、種類が異なる他の電子機器111cの設定内容に反映させることができるようになる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、利用者による第1の電子機器に対する設定情報の変更内容を、第1の電子機器とは異なる設定項目を有する第2の電子機器の設定情報に反映させる処理の例について説明する。
図13は、第3の実施形態に係る設定情報の反映処理の例を示すシーケンス図である。なお、図13に示す処理では、第1の電子機器は、空調装置である電子機器111bであり、第2の電子機器は、表示装置である電子機器111aであるものとする。また、電子機器111bと電子機器111aには、例えば、図5(a)の設定項目管理テーブル501に示されるように共通の設定項目がないものとする。
ステップS1301において、ユーザAが、空調装置である電子機器111bの設定項目「室温」の設定内容を、例えば、「中」から「低」に変更するものとする。
ステップS1302において、電子機器111bの変更情報通知部704は、設定情報の変更を検知すると、ユーザAの利用者情報(ユーザ名「ユーザA」)と、設定情報の変更内容(室温「低」)とを含む変更情報を、管理装置101に送信する。
ステップS1303において、管理装置101の通信制御部401は、電子機器111aから送信された変更情報を受信すると、受信した変更情報を推奨設定算出装置102に通知する。
ステップS1304において、推奨設定算出装置102の推奨設定決定部603は、例えば、管理装置101から通知された変更情報に基づいて、ユーザAは、既定の室温より「低め」の室温が好みであると判断する。また、推奨設定決定部603は、例えば、ユーザAの設定項目「室温」の推奨設定を、既定の室温より低い室温を好むことを示す「低め」に決定する。
ステップS1305において、推奨設定決定部603は、例えば、図5(d)に示すような仮説情報613を用いて、室温の推奨設定が「低め」であるユーザAの好みの傾向を「タイプA」と判断する。また、推奨設定決定部603は、仮説情報613に設定されている「タイプA」の推奨設定を用いて、ユーザAの表示明度の推奨設定を「高め」に決定し、記憶する。
なお、ステップS1305の処理は、後述するステップS1315で、管理装置101から推奨設定の取得を受け付けた後に実行しても良い。また、推奨設定算出装置102は、図12のステップS1206に示すように、決定したユーザAの推奨設定を管理装置101に通知するものであっても良い。
ここで、利用者の好みの傾向に関する仮説のイメージについて説明する。図14は、第3の実施形態に係る利用者の好みの傾向に関する仮説について説明するための図である。
機器管理システム100を管理するサービス提供者は、例えば、「低めの室温を好む利用者は、高めの表示明度を好む」という仮説を立て、その対応関係1401を、仮説情報入力部606を用いて、仮説情報管理部605に入力する。また、サービス提供者は、例えば、「低めの室温を好む利用者は、大きめの音量を好む」という別の仮説を立て、その対応関係1402を、仮説情報入力部606を用いて、仮説情報管理部605に入力する。
仮説情報管理部605は、同様にして入力された複数の対応関係により関連付けされた1つのグループ1403を、図5(d)に示すような仮説情報613に、例えば、「タイプA」として登録する。また、仮説情報管理部605は、同様にして入力された別の複数の対応関係により関連付けされた別のグループを、図5(d)に示すような仮説情報613に、例えば、「タイプB」として登録する。このように、仮説情報613には、例えば、サービス提供者が立てた仮説に基づく、利用者の好みの傾向が予め設定されている。
ここで、図13に戻り、シーケンス図の説明を続ける。
ステップS1311において、ユーザAは、表示装置である電子機器111aを利用するものとする。
ステップS1312において、電子機器111の利用者識別部702は、利用者を識別して、利用者がユーザAであることを特定する。
ステップS1313において、電子機器111の設定情報要求部703は、ユーザAに適した電子機器111aの設定情報の取得を要求する取得要求を、管理装置101に送信する。この取得要求には、ユーザAの利用者情報(利用者名「ユーザS」)、及び電子機器111aの電子機器情報(電子機器名「電子機器111a」)等が含まれる。
ステップS1314において、管理装置101の設定項目管理部402は、例えば、図5(a)、(b)に示すような、設定項目管理テーブル501と対応情報502とを用いて、電子機器111aの設定項目「表示明度」を取得する。
ステップS1315において、管理装置101の推奨設定管理部403は、推奨設定算出装置102に、推奨設定の取得を要求する取得要求を送信する。この取得要求には、ユーザAの利用者情報(ユーザ名「ユーザA」等)と、電子機器111aの設定項目「表示明度」等の情報が含まれる。
ステップS1316において、推奨設定算出装置102の推奨設定管理部602は、例えば、ステップS1305で記憶した、ユーザAの表示明度の推奨設定「高め」を、管理装置101に送信する。なお、ステップS1305の処理は、ステップS1315の後に実行するものであっても良い。
ステップS1317において、管理装置101の設定情報生成部404は、ユーザAに適した電子機器111aの設定情報を生成する。例えば、設定情報生成部404は、ユーザAの表示明度の推奨設定「高め」に基づいて、既定の表示明度「中」より表示明度が高い表示明度「高」を含む設定情報を生成する。
ステップS1318において、管理装置101の設定情報送信部405は、設定情報生成部404が生成した、ユーザAに適した電子機器111aの設定情報を、電子機器111aに送信する。なお、このとき、設定情報送信部405は、設定情報と共に、設定情報の変更を指示する制御情報を電子機器111aに送信するものであっても良い。
ステップS1319において、電子機器111aの設定情報管理部707は、管理装置101が送信した、ユーザAに適した電子機器111aの設定情報を、電子機器111aの設定情報に反映させる。これにより、電子機器111aの表示明度は、例えば、既定の表示明度「中」より高い「高」に変更される。
このように、本実施形態によれば、利用者による第1の電子機器に対する設定情報の変更内容を、第1の電子機器とは設定内容が異なる第2の電子機器の設定情報に反映させることができるようになる。
以上、本発明の各実施形態に係る機器管理システム100によれば、第1の電子機器から取得した設定内容を、第1の電子機器とは異なる第2の電子機器の設定内容に反映させることができるようになる。
なお、上記の各実施形態で説明した機器管理システム100の構成は一例であり、機器管理システム100は様々なシステム構成が可能である。
例えば、図6に示す推奨設定算出装置102の機能構成のうち、少なくとも一部は、管理装置101が有していても良い。また、図4に示す管理装置101の機能構成のうち、少なくとも一部は、仲介装置112が有していても良い。
また、図1、2に示す顧客ネットワークA110は、ファイアウォールを介して、ネットワーク103に接続されているものであっても良い。また、複数の電子機器111のうち、少なくとも1つの電子機器111が、仲介装置112の機能を有していても良い。