JP7026860B1 - 測位装置 - Google Patents

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Abstract

本開示技術に係る測位装置は、相互相関のピークに基づいてTDOAを算出するTDOA算出部(4)と、前記TDOAに基づいてTDOA測位を行うTDOA測位処理部(5)と、少なくとも1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号からDOAを推定するDOA推定処理部(6)と、前記DOAに基づいてDOA測位を行うDOA測位処理部(7)と、前記TDOA測位処理部(5)が算出した複数の測位の結果から、前記DOA測位処理部(7)により算出された結果に最も近いものを選択するアンビギュイティ対処部(8)と、を含む。

Description

本開示技術は、測位装置に関する。
地上の電波源の位置を測位する技術が開示されている。例えば非特許文献1には、位置が未知である電波源から送信された電波を複数の衛星で受信し、到来時間差(Time Difference of Arrival、以降「TDOA」と称する)とドップラ周波数(Frequency Difference of Arrival、以降「FDOA」と称する)に基づいて測位する技術が開示されている。
D. P. Haworthら著、Interference Localization For Eutelsat Satellites -The First European Transmitter Location System、 International Journal of Satellite Communications, Vol.15,155-183,1997
非特許文献1に例示される測位は、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる。パルスレーダ波はその性質上、TDOA及びFDOA(両者をまとめて、以降「TDFD」と称する)のアンビギュイティが生じてしまう。複数の衛星を用いる測位では複数の測位アンビギュイティが生じるため、測位精度が劣化する。
本開示技術は上位課題を解決することを目的とし、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる場合でも、測位対象を高精度に測位することができる測位装置を提供する。
本開示技術に係る測位装置は、少なくとも3機の衛星から到来した電波をそれぞれ別々に受信する少なくとも3台の受信アンテナと、前記受信アンテナからの受信信号のすべてから2つを選択する組合せについての相互相関の複数のピークに基づいてTDOAを算出するTDOA算出部と、前記TDOAに基づいてTDOA測位を行うTDOA測位処理部と、少なくとも1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号からDOAを推定するDOA推定処理部と、前記DOAに基づいてDOA測位を行うDOA測位処理部と、前記DOA測位処理部の結果に基づいてTDOAの範囲を設定するTDOA範囲算出部と、前記TDOA測位処理部が算出した複数の測位の結果から、前記DOA測位処理部により算出された結果に最も近いものを選択するアンビギュイティ対処部と、を備える。TDOA範囲算出部は、前記DOA測位に基づいて定義された値を基準値として、測位対象とする送信源のパルスレーダ波のPRI以下となるTDOA幅で前記TDOAの範囲を設定する。
本開示技術に係る測位装置は上記構成を備えるため、アンビギュイティ対処部8が、TDOA測位処理部5が算出した複数の測位点のうち、DOA測位処理部7により算出された測位点Xに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。この作用により本開示技術に係る測位装置は、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる場合でも、測位対象を高精度に測位できる。
図1は、測位の概念を示す概念図である。 図2は、本開示技術に係る測位装置の一部をプロセッサ上で実行されるプログラムで実現する場合のハードウエア構成図である。 図3は、実施の形態1に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図4は、実施の形態1に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。 図5は、実施の形態2に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図6は、実施の形態2に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。 図7は、実施の形態3に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図8は、実施の形態3に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。 図9は、実施の形態4に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図10は、実施の形態4に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。 図11は、実施の形態5に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図12は、実施の形態5に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。 図13は、実施の形態5に係る測位装置の効果を示す模式図その1である。 図14は、実施の形態5に係る測位装置の効果を示す模式図その2である。 図15は、実施の形態6に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図16は、実施の形態6に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。 図17は、実施の形態7に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。 図18は、実施の形態7に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。
本開示技術に係る測位装置の作用は、3機の衛星を用いて電波源の位置を測位する以下の説明を示すことにより明らかになる。
図1は、測位の概念を示す概念図である。図1に示されるとおり測位装置は、複数の衛星からの受信信号に対し、相関処理を行う。図1に示される測位装置は、例えば衛星#1からの受信信号と衛星#2からの受信信号に対して、2次元相関演算を行う。衛星#2からの受信信号と衛星#3からの受信信号に対しても、2次元相関演算が行われる。
図1に示される測位装置の測位は、相関処理の結果に基づいて算出される。まず図1に示される測位装置は、2次元相関演算のピークからTDFDを算出する。測位点は、算出されたTDFDから求められる。
以下は、衛星#1と衛星#2からの受信信号を用いてTDFDを算出する式である。

Figure 0007026860000001

Figure 0007026860000002

式(1)は、衛星#1と衛星#2からの受信信号からTDOAを算出する式である。下添え字の「12」は、衛星#1と衛星#2からの情報を用いた演算結果であることを示す。pは、測位対象についての3次元位置ベクトルである。psi(i=1、2、3)は、i番目の衛星についての3次元位置ベクトルである。cは光速を表す。またλは測位対象の送信波長を表す。
式(2)は、衛星#1と衛星#2からの受信信号からFDOAを算出する式である。vsi(i=1、2、3)は、i番目の衛星についての3次元速度ベクトルである。上添え字のTは、行と列とを入れ替える転置を表す。
以下は、衛星#2と衛星#3からの受信信号を用いてTDFDを算出する式である。

Figure 0007026860000003

Figure 0007026860000004

式(3)は、衛星#2と衛星#3からの受信信号からTDOAを算出する式である。また式(4)は、衛星#2と衛星#3からの受信信号からFDOAを算出する式である。下添え字の「23」は、衛星#2と衛星#3からの情報を用いた演算結果であることを示す。
以下は、測位対象が地表にあるという拘束条件である。

Figure 0007026860000005

は、地球の半径を示す。Pは、地球の中心についての3次元位置ベクトルである。
電波源の位置の測位は、式(1)から式(5)で示された連立方程式を解くことにより行われる。式(1)から式(5)は非線形方程式であるため、連立方程式は解析的ではなく数値的に求める。連立方程式の数値的解法は、ニュートン法又は逐次近似法等を用いてよい。
数値的解法の見通しをよくするため、式(1)から式(5)の右辺はそれぞれ測位対象についての3次元位置ベクトルpについての関数であると考える。以下は、式(1)から式(5)に関連した関数である。

Figure 0007026860000006

Figure 0007026860000007

Figure 0007026860000008

Figure 0007026860000009

Figure 0007026860000010
以下は、式(6)から式(10)を測位対象についての3次元位置ベクトルpで偏微分した式である。

Figure 0007026860000011

Figure 0007026860000012

Figure 0007026860000013

Figure 0007026860000014

Figure 0007026860000015
測位対象についての3次元位置ベクトルpの数値的解は、例えば以下の演算を反復的に行って求めてもよい。

Figure 0007026860000016

ここでAは、以下の式で表される行列である。

Figure 0007026860000017
またΔuは、以下の式で表されるベクトルである。

Figure 0007026860000018

反復的に行う式(16)の停止条件は、例えば式(16)の|A-1Δu|が十分小さくなり所定の閾値より小さいこととしてよい。また停止条件は、反復演算の上限回数を決め、反復回数が上限を超えているかを判定するものでもよい。
実施の形態1.
図2は、本開示技術に係る測位装置の一部をプロセッサ上で実行されるプログラムで実現する場合のハードウエア構成図である。図2に示されるとおり実施の形態1に係る測位装置の機能は、ソフトウエア、ファームウエア、又はソフトウエアとファームウエアとの組合せにより実現されてよい。ソフトウエア及びファームウエアはプログラムとして記述され、メモリ101に格納される。プロセッサ100は、メモリ101に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより、各部の機能を実現する。すなわちこのプログラムは、本開示技術に係る測位装置の機能をコンピュータに実行させるものである、ともいえる。ここでメモリ101は、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリー、EPROM、EEPROM等の、不揮発性又は揮発性の半導体メモリであってよい。またメモリ101は、磁気ディスク、フレキシブルディスク、光ディスク、コンパクトディスク、ミニディスク、DVD等であってもよい。
また実施の形態1に係る測位装置の機能は、専用のハードウエアで実現されてもよい。機能を実現するハードウエアは、処理回路でもよい。処理回路は、例えば、単一回路、複合回路、プログラム化したプロセッサ、並列プログラム化したプロセッサ、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせたものでもよい。
図2に示されるプロセッサ100は、相関処理を行う。相関処理は、言い換えれば相互相関の計算である。具体的にプロセッサ100は、複数の衛星を経由する際に生じるTDOAを算出し、測位を行う。またプロセッサ100は、1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号からDOAを推定し、測位を行う。ここでDOAは、Direction of Arrivalの頭文字であり、到来方向を意味する。実施の形態1に係る測位装置は、DOAにより推定した測位点の情報を利用し、TDOAのアンビギュイティによる測位アンビギュイティを解消することができる。
図3は、実施の形態1に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図3に示されるとおり実施の形態1に係る測位装置は、受信アンテナ1と、受信部2と、相互相関処理部3と、TDOA算出部4と、TDOA測位処理部5と、DOA推定処理部6と、DOA測位処理部7と、アンビギュイティ対処部8と、測位結果出力部9と、の機能ブロックを含む。
図4は、実施の形態1に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。図4に示されるとおり実施の形態1に係る測位装置の処理は、大きく3つの部分に分けられる。1つ目の部分は、TDOAに関する処理ステップである。TDOAに関する処理ステップは、相互相関を計算するステップ(ST11)と、ピークを検出するステップ(ST12)と、TDOAを算出するステップ(ST13)と、TDOA測位を行うステップ(ST14)と、測位の完了を判定するステップ(ST15)と、を含む。2つ目の部分は、DOAに関する処理ステップである。DOAに関する処理ステップは、DOAを推定するステップ(ST21)と、DOA測位を行うステップ(ST22)と、を含む。3つ目の部分は、TDOAの結果とDOAの結果とを利用する処理ステップである。ここでの処理ステップは、最も近い測位点を選択するステップ(ST31)と、測位結果を出力するステップ(ST32)と、を含む。
相互相関処理部3は、相互相関を計算するステップ(ST11)を行う。例えば3機の衛星で電波源の位置を測位する場合、相互相関処理部3は、衛星#1からの受信信号と衛星#2からの受信信号に対して、2次元相関演算を行う。同様に、衛星#2からの受信信号と衛星#3からの受信信号に対しても、2次元相関演算が行われる。3機より多くの衛星を使って電波源の位置を測位する場合、相互相関処理部3はすべての組合せで2次元相関演算を行ってもよいし、一部の組合せで2次元相関演算を行ってもよい。
2次元相関演算は、2つの信号を畳み込む畳み込みの式のうち片方の関数の信号配列の順序をフリップした相互相関関数を用いてよい。具体的に2次元相関関数は、以下の式で表したものでよい。

Figure 0007026860000019
TDOA算出部4は、相互相関の出力についてピークを検出するステップ(ST12)を行う。測位対象の送信波がパルスレーダ波である場合、相互相関の出力には複数のピークが生じる。この複数のピークは、TDOAのアンビギュイティがPRI毎に生じていることを意味する。ここでPRIはPulse Repetition Intervalの略であり、パルスレーダ波のパルス繰返し時間を表す。
TDOA算出部4は、検出したピークに基づいて、TDOAを算出するステップ(ST13)を行う。
TDOA測位処理部5は、算出されたTDOAに基づいてTDOA測位を行う(図4のST14で示されるステップ)。例えば3機の衛星で電波源の位置を測位する場合、TDOA測位処理部5は、以下の演算を反復的に行う。

Figure 0007026860000020

ただし、下添え字のk(k=1,2,…K)はTDOAのアンビギュイティを区別するためのものである。Kは、TDOAのアンビギュイティの総数である。
上記のAは、以下の式で表される行列である。

Figure 0007026860000021

上記のΔuは、以下の式で表されるベクトルである。

Figure 0007026860000022

反復的に行う式(20)の停止条件は、例えば式(20)の|A -1Δu|が十分小さくなり所定の閾値より小さいこととしてよい。また停止条件は、反復演算の上限回数を決め、反復回数が上限を超えているかを判定するものでもよい。
DOA推定処理部6は、DOAを推定するステップ(ST21)を行う。具体的にDOA推定処理部6は、1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号から、DOAを推定する。アレイアンテナを用いて電波源の方向であるDOAを推定する手法には、ビームフォーミング法等が考えられる。
DOA測位処理部7は、推定されたDOAに基づいて、DOA測位を行う(図4のST22で示されたステップ)。TDOA測位と区別するため、DOA測位によって求める測位対象の位置はベクトルxを用いる。以下は、測位対象の位置の真値を表した式である。

Figure 0007026860000023

ここでLONは経度を、LATは緯度を、それぞれ表す。ベクトルxは、最小二乗法等により求めてよい。
DOA測位処理部7が行う処理は、以下の数式で表される問題を解くことに帰着する。

Figure 0007026860000024

ここでPsatは、DOAを推定する衛星の3次元位置ベクトルである。JはxとPsatを引数とした評価関数である。評価関数は、コスト関数とも称される。DOA測位処理部7が行う処理は、評価関数Jを最小にするベクトルxを求めることに帰着する。
評価関数Jを最小にするベクトルxを求めるためにDOA測位処理部7は、以下に示される反復演算を実施する。

Figure 0007026860000025

Figure 0007026860000026

Figure 0007026860000027

Figure 0007026860000028

ここで、AzはAzimuthの略であり方位角を表し、ElはElevationの略であり高度角を表す。式(27)の右辺における行列Rは、DOAの誤差分散行列である。

Figure 0007026860000029

また、式(27)の右辺における関数hは、Az測角値とEl測角値とからなるベクトルである。さらに、式(27)の右辺におけるベクトルzは、加法性のノイズnが加わったAz測角値とEl測角値とからなる観測ベクトルである。すなわち、式(27)の右辺の以下の項は、ノイズnを算出している。

Figure 0007026860000030
DOA測位処理部7は、反復演算結果がきちんと求めるべき値に収束したかを判断するために、以下に示される収束終了判定条件を用いてもよい。

Figure 0007026860000031

ここで、εは残差についての閾値、mは反復演算回数、Itrmaxは最大反復演算回数である。DOA測位処理部7は、mがItrmaxを超えた場合に反復演算が解に収束しなかったとして強制終了してもよい。
式(25)に示された偏微分の式は、以下のように変形できる。

Figure 0007026860000032

ここで、式(32)の右辺のFとEとは、以下に示されたものである。

Figure 0007026860000033

Figure 0007026860000034
アンビギュイティ対処部8は、TDOA測位処理部5が算出した複数の測位点のうち、DOA測位処理部7により算出された測位点Xに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。

Figure 0007026860000035

ここで下添え字kは、TDOAのアンビギュイティを区別するためものである。TDOAのアンビギュイティの総数がKであれば、kは1からKまでが使われる。また記号∥*∥はここではノルムを表す。ここでのノルムは、ユークリッドノルムとして問題ない。
実施の形態1に係る測位装置は上記構成を備えるため、アンビギュイティ対処部8が、TDOA測位処理部5が算出した複数の測位点のうち、DOA測位処理部7により算出された測位点Xに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。この作用により本開示技術に係る測位装置は、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる場合でも、測位対象を高精度に測位する、という効果を奏する。
実施の形態2.
実施の形態1には、本開示技術のひとつの態様として1機の衛星がDOAを推定するものが示された。実施の形態2には、本開示技術の別の態様として複数の衛星がDOAを推定するものが示される。実施の形態2では、特に明記する場合を除き、実施の形態1で用いた構成要素の符号と同じものが使用される。また実施の形態2では、実施の形態1と重複する説明は適宜省略される。
実施の形態2に係る測位装置は、その一部をプロセッサ100上で実行されるプログラムで実現できる。この場合のハードウエア構成は、既に図2に示されたとおりである。実施の形態2に係る測位装置は、実施の形態1で行っていた1機の衛星からの情報に基づくDOAの推定を、複数の衛星のそれぞれで行う。実施の形態2に係る測位装置は、得られた複数の測位点の重心を算出し、算出した重心値を用いて実施の形態1に示された1機の衛星によるDOA推定値に代えてもよい。
図5は、実施の形態2に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図5に示されるとおり実施の形態2に係る測位装置は、実施の形態1で示された機能ブロックに加え、重心値算出部10の機能ブロックを含む。また図5に示されるとおり実施の形態2に係る測位装置は、衛星の数すなわち受信アンテナの数をNとすると、DOA推定処理部6は受信アンテナのそれぞれに対応したN個の独立した処理を行う。またDOA測位処理部7もDOA推定処理部6と同様に、受信アンテナのそれぞれに対応したN個の独立した処理を行う。
図6は、実施の形態2に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。図6に示されるとおり実施の形態2に係る測位装置は、実施の形態1で示された処理ステップに加え、DOAに関する処理ステップにおいて、全ての衛星についてDOAの推定が完了したかを確認するステップ(ST23)と、複数のDOAごとに算出した測位点の重心を算出するステップ(ST24)と、を含む。
複数のDOAごとに算出した測位点の重心を算出するステップ(ST24)は重心値算出部10で実行され、具体的には以下の計算がなされる。

Figure 0007026860000036

ただし、Cは求める重心であり、Nは前述したとおり衛星の数である。
実施の形態2に係るアンビギュイティ対処部8は、TDOA測位処理部5が算出した複数の測位点のうち、重心値算出部10により算出された測位点の重心Cに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。

Figure 0007026860000037

ここで下添え字kは、TDOAのアンビギュイティを区別するためものである。TDOAのアンビギュイティの総数がKであれば、kは1からKまでが使われる。また記号∥*∥はここではノルムを表す。ここでのノルムは、ユークリッドノルムとして問題ない。
実施の形態2に係る測位装置は上記構成を備えるため、アンビギュイティ対処部8が、TDOA測位処理部5が算出した複数の測位点のうち、重心値算出部10により算出された測位点の重心Cに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。この作用により本開示技術に係る測位装置は、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる場合でも、測位対象を高精度に測位する、という効果を奏する。
実施の形態3.
実施の形態1及び実施の形態2は、本開示技術の態様としてTDOAに基づいて測位をするものが示された。本開示技術はこれに限定されるものではなく、FDOAに基づいて測位が行われてもよい。実施の形態3にはFDOAに基づいて測位を行う測位装置の態様が示される。実施の形態3では、特に明記する場合を除き、既出の実施の形態で用いた構成要素の符号と同じものが使用される。また実施の形態3では、既出の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。
実施の形態3に係る測位装置は、その一部をプロセッサ100上で実行されるプログラムで実現できる。この場合のハードウエア構成は、既に図2に示されたとおりである。実施の形態3に係る測位装置は、実施の形態1で行っていたTDOAについての処理に代えて、FDOAについての処理を行う。
図7は、実施の形態3に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図7に示されるとおり実施の形態3に係る測位装置は、実施の形態1の機能ブロックのTDOA算出部4とTDOA測位処理部5とに代えて、FDOA算出部11とFDOA測位処理部12とを備えるものである。TDOAとFDOAとは、ともに相互相関の出力で複数のピークが生じるが、TDOAのアンビギュイティがPRI毎に生じるのに対しFDOAのアンビギュイティは1/PRI毎に生じる。
図8は、実施の形態3に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。図8に示されるとおり実施の形態3に係る測位装置は、実施の形態1で示されたTDOAを算出するステップ(ST13)とTDOA測位を行うステップ(ST14)とに代えて、FDOAを算出するステップ(ST13B)とFDOA測位を行うステップ(ST14B)とを実行する。FDOAを算出するステップ(ST13B)はFDOA算出部11で実行され、FDOA測位を行うステップ(ST14B)はFDOA測位処理部12で実行される。
FDOA測位処理部12は、算出されたFDOAに基づいてFDOA測位を行う(図8のST14Bで示されるステップ)。例えば3機の衛星で電波源の位置を測定する場合、FDOA測位処理部12は、前述の式(20)に示された反復演算を行う。ただしFDOA測位の場合、反復演算に用いるA及びuは、以下に示されたものである。

Figure 0007026860000038

Figure 0007026860000039

ただし、下添え字のk(k=1,2,…K)はFDOAのアンビギュイティを区別するためのものである。Kは、FDOAのアンビギュイティの総数である。
FDOA測位を行うステップ(ST14B)の後の処理は、実施の形態1で示されたものと同じである。
実施の形態3に係る測位装置は上記構成を備えるため、アンビギュイティ対処部8が、FDOA測位処理部12が算出した複数の測位点のうち、DOA測位処理部7により算出された測位点Xに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。この作用により本開示技術に係る測位装置は、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる場合でも、測位対象を高精度に測位する、という効果を奏する。
実施の形態4.
実施の形態3には、FDOAに基づいて測位を行い1機の衛星がDOAを推定するものが示された。実施の形態4には、FDOAに基づいて測位を行い複数の衛星がDOAを推定するものが示される。実施の形態4では、特に明記する場合を除き、既出の実施の形態で用いた構成要素の符号と同じものが使用される。また実施の形態4では、既出の実施の形態と重複する説明は適宜省略される。
実施の形態4に係る測位装置は、その一部をプロセッサ100上で実行されるプログラムで実現できる。この場合のハードウエア構成は、既に図2に示されたとおりである。実施の形態4に係る測位装置は、実施の形態3で行っていた1機の衛星からの情報に基づくDOAの推定を、複数の衛星のそれぞれで行う。実施の形態4に係る測位装置は、得られた複数の測位点の重心を算出し、算出した重心値を用いて実施の形態3に示された1機の衛星によるDOA推定値に代えてもよい。
図9は、実施の形態4に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図9に示されるとおり実施の形態4に係る測位装置は、実施の形態3で示された機能ブロックに加え、重心値算出部10の機能ブロックを含む。また図9に示されるとおり実施の形態4に係る測位装置は、衛星の数すなわち受信アンテナの数をNとすると、DOA推定処理部6は受信アンテナのそれぞれに対応したN個の独立した処理を行う。またDOA測位処理部7もDOA推定処理部6と同様に、受信アンテナのそれぞれに対応したN個の独立した処理を行う。実施の形態4におけるDOA推定処理部6とDOA測位処理部7とがN個の独立した処理を行う構成は、図5に示された実施の形態2に係る構成と同じである。
図10は、実施の形態4に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。
図10に示されるとおり実施の形態4に係る測位装置は、実施の形態1で示されたTDOAを算出するステップ(ST13)とTDOA測位を行うステップ(ST14)とに代えて、FDOAを算出するステップ(ST13B)とFDOA測位を行うステップ(ST14B)とを実行する。FDOAを算出するステップ(ST13B)はFDOA算出部11で実行され、FDOA測位を行うステップ(ST14B)はFDOA測位処理部12で実行される。
また図10に示されるとおり実施の形態4に係る測位装置は、実施の形態3で示された処理ステップに加え、DOAに関する処理ステップにおいて、全ての衛星についてDOAの推定が完了したかを確認するステップ(ST23)と、複数のDOAごとに算出した測位点の重心を算出するステップ(ST24)と、を含む。
実施の形態4に係る測位装置は、実施の形態2と実施の形態3とを組み合わせた態様である。このように本開示技術に係る測位装置は、技術的思想の創作の範囲内において、各実施の形態で示された態様を自由に組み合わせて構成されたものでもよい。
以上のとおり実施の形態4に係る測位装置は、実施の形態2と実施の形態4とに記載された作用をなし、実施の形態2と実施の形態3とに記載された効果を奏する。
実施の形態5.
既出の実施の形態で示されたとおり本開示技術に係る測位装置は、測位方法が限定されず、TDOA測位であってもFDOA測位であってもよい。実施の形態5には、TDOAとFDOAと両方の測位を行うものが示される。
図11は、実施の形態5に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図11に示されるとおり実施の形態5に係る測位装置は、実施の形態1の機能ブロックのTDOA算出部4とTDOA測位処理部5とに代えて、TDFD算出部13とTDFD測位処理部14とを備えるものである。
図12は、実施の形態5に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。図12に示されるとおり実施の形態5に係る測位装置は、実施の形態1で示されたTDOAを算出するステップ(ST13)とTDOA測位を行うステップ(ST14)とに代えて、TDFDを算出するステップ(ST13C)とTDFD測位を行うステップ(ST14C)とを実行する。TDFDを算出するステップ(ST13C)はTDFD算出部13で実行され、TDFD測位を行うステップ(ST14C)はTDFD測位処理部14で実行される。
TDFD測位処理部14は、算出されたTDFDに基づいてTDFD測位を行う(図10のST14Cで示されるステップ)。例えば3機の衛星で電波源の位置を測定する場合、TDFD測位処理部14は、前述の式(20)に示された反復演算を行う。ただしTDFD測位の場合、反復演算に用いるA及びuは、以下のとおり次元が拡大された拡大系のベクトルである。

Figure 0007026860000040

Figure 0007026860000041

ただし、下添え字のk(k=1,2,…K)はアンビギュイティを区別するためのものである。Kは、アンビギュイティの総数である。
実施の形態5に係る測位装置の効果は、図13及び図14により明らかになる。図13は、実施の形態5に係る測位装置の効果を示す模式図その1である。また図14は、実施の形態5に係る測位装置の効果を示す模式図その2である。より具体的に図13は、実施の形態5に係る測位装置が扱うデータを地図上に示したものであり、測位結果にアンビギュイティがあることを示している。またより具体的に図14は、実施の形態5に係る測位装置が推定した測位点を地図上に示したものである。図14に示される推定結果は、測位誤差が4.3[km]以下である。
実施の形態5に係る測位装置は上記構成を備えるため、アンビギュイティ対処部8が、TDFD測位処理部14が算出した複数の測位点のうち、DOA測位処理部7により算出された測位点Xに最も近いものを選択し、選択した値をもっともらしい測位点pとする測位結果を出力する。この作用により本開示技術に係る測位装置は、測位対象の送信波としてパルスレーダ波が用いられる場合でも、測位対象を高精度に測位する、という効果を奏する。
以上の実施の形態5の態様は、本開示技術のひとつの態様として1機の衛星がDOAを推定するものとして示された。しかし本開示技術はこれに限定されない。本開示技術に係る測位装置は、以上の態様に実施の形態2を組み合わせて、複数の衛星がDOAを推定するものであってもよい。
実施の形態6.
本開示技術に係る測位装置は、2次元相関演算のピークからTDFDを算出する際に、あらかじめTDFDの範囲を求める工夫がなされていてもよい。実施の形態6は、実施の形態1に係る測位装置の機能ブロックに加え、さらにTDOA範囲算出部15の機能ブロックを含む態様が示される。
図15は、実施の形態6に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図15に示されるとおり実施の形態6に係る測位装置は、実施の形態1で示された機能ブロックに加え、TDOA範囲算出部15の機能ブロックを含む。図15に示されるとおりTDOA範囲算出部15は、TDOA算出部4の数だけあり備えられてよい。TDOA範囲算出部15は、図2に示されるプロセッサ100上で実行されるプログラムとして実現されてもよいし、専用のハードウエアで実現されてもよい。
図16は、実施の形態6に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。図16に示されるとおり実施の形態6に係る測位装置は、実施の形態1で示された処理ステップに加え、DOAに関する処理ステップにおいて、TDOAの範囲を算出するステップ(ST25)をさらに含む。TDOAの範囲を算出するステップ(ST25)は、TDOA範囲算出部15により実施される。
TDOA範囲算出部15により実施されるST25は、以下の数式に沿った説明により明らかになる。まず、LON及びLATで表される座標系は、いつでもXYZ座標系へ変換可能であることは、よく知られた事実である。そこでTDOA範囲算出部15は、DOAから算出した緯度経度表示での測位値を、XYZ座標系である3次元位置ベクトルに変換する。変換された3次元位置ベクトルは、Pとする。
3機の衛星を用いて電波源の位置を測位する例において、衛星#1と衛星#2との間のTDOA差は数式(1)から、衛星#2と衛星#3との間のTDOA差は数式(3)から、それぞれ以下のように求められる。

Figure 0007026860000042

Figure 0007026860000043

ここで数式(42)及び数式(43)は、3機の衛星についての3次元位置ベクトル、すなわちPs1、Ps2、及びPs3が既知であることを利用している。
TDOA範囲算出部15は、数式(42)及び数式(43)で求めた値を基準値として、TDOAの範囲すなわちTDOAの上限と下限とを以下のように設定してもよい。

Figure 0007026860000044

Figure 0007026860000045

ただし2δTDOAはTDOAの幅(以降、「TDOA幅」と称する)である。TDOA幅は、測位対象とする送信源のパルスレーダ波のPRI以下となるように設定されてよい。
TDOA幅を送信源のパルスレーダ波のPRI以下となるように設定することは、アンビギュイティの数だけ必要だった反復演算の数式(20)、数式(21)、及び数式(22)の組を、1組に絞れるという効果を奏する。具体的に実施の形態6に係るTDOA算出部4が行う反復演算の数式の組は、以下に示されたものになる。

Figure 0007026860000046

ここでA及びΔuは、以下の数式で与えられる。

Figure 0007026860000047

Figure 0007026860000048
以上のとおり実施の形態6に係る測位装置は上記構成を備えるため、実施の形態1で示された効果に加え、アンビギュイティの数だけ必要だった反復演算の組を1組に絞れるという効果を奏する。
以上の実施の形態6の態様は、本開示技術のひとつの態様として1機の衛星がDOAを推定するものとして示された。しかし本開示技術はこれに限定されない。本開示技術に係る測位装置は、以上の態様に実施の形態2を組み合わせて、複数の衛星がDOAを推定するものであってもよい。すなわちTDOA範囲算出部15が算出するTDOAの範囲は、複数の衛星が推定したDOAの重心をもってして、その範囲の基準値が決められてもよい。
実施の形態7.
本開示技術に係る測位装置は、2次元相関演算のピークからTDFDを算出する際に、あらかじめTDFDの範囲を求める工夫がなされていてもよい。実施の形態7は、実施の形態3に係る測位装置の機能ブロックに加え、さらにFDOA範囲算出部16の機能ブロックを含む態様が示される。
図17は、実施の形態7に係る測位装置の構成を示す機能ブロック図である。図17に示されるとおり実施の形態7に係る測位装置は、実施の形態3で示された機能ブロックに加え、FDOA範囲算出部16の機能ブロックを含む。
図18は、実施の形態7に係る測位装置の処理フローを示すフローチャートである。図18に示されるとおり実施の形態7に係る測位装置は、実施の形態3で示された処理ステップに加え、DOAに関する処理ステップにおいて、FDOAの範囲を算出するステップ(ST25B)をさらに含む。FDOAの範囲を算出するステップ(ST25B)は、FDOA範囲算出部16により実施される。
3機の衛星を用いて電波源の位置を測位する例において、衛星#1と衛星#2との間のFDOA差は数式(2)から、衛星#2と衛星#3との間のFDOA差は数式(4)から、それぞれ以下のように求められる。

Figure 0007026860000049

Figure 0007026860000050
FDOA範囲算出部16は、数式(49)及び数式(50)で求めた値を基準値として、FDOAの範囲すなわちFDOAの上限と下限とを以下のように設定してもよい。

Figure 0007026860000051

Figure 0007026860000052

ただし2δFDOAはFDOAの幅(以降「FDOA幅」と称する)である。FDOA幅は、測位対象とする送信源のパルスレーダ波のPRIの逆数、すなわち1/PRI以下となるように設定されてよい。
FDOA幅を送信源の1/PRI以下となるように設定することは、アンビギュイティの数だけ必要だった反復演算の数式(20)、数式(38)、及び数式(39)の組を、1組に絞れるという効果を奏する。具体的に実施の形態7に係るFDOA算出部11が行う反復演算の数式は、数式(46)と同じである。ただしA及びΔuは、以下の数式で与えられる。

Figure 0007026860000053

Figure 0007026860000054
以上のとおり実施の形態7に係る測位装置は上記構成を備えるため、実施の形態3で示された効果に加え、アンビギュイティの数だけ必要だった反復演算の組を1組に絞れるという効果を奏する。
以上の実施の形態7の態様は、本開示技術のひとつの態様として1機の衛星がDOAを推定するものとして示された。しかし本開示技術はこれに限定されない。本開示技術に係る測位装置は、以上の態様に実施の形態4を組み合わせて、複数の衛星がDOAを推定するものであってもよい。すなわちFDOA範囲算出部16が算出するFDOAの範囲は、複数の衛星が推定したDOAの重心をもってして、その範囲の基準値が決められてもよい。
本開示技術に係る測位装置の別の実施の形態は、実施の形態6と実施の形態7とを組み合わせて実現されてもよい。すなわち実施の形態5で示したTDOAとFDOAと両方の測位を行う態様に対して、TDFD範囲算出部17がTDFDの範囲を算出するようにしてよい。この場合もDOAの推定は、1機の衛星で行われたものでも複数の衛星で行われたものでもよい。
本開示技術は衛星の測位等に応用することができ、産業上の利用可能性を有する。
1 受信アンテナ、 2 受信部、 3 相互相関処理部、 4 TDOA算出部、 5 TDOA測位処理部、 6 DOA推定処理部、 7 DOA測位処理部、 8 アンビギュイティ対処部、 9 測位結果出力部、 10 重心値算出部、 11 FDOA算出部、 12 FDOA測位処理部、 13 TDFD算出部、 14 TDFD測位処理部、 15 TDOA範囲算出部、 16 FDOA範囲算出部、 17 TDFD範囲算出部、 100 プロセッサ、 101 メモリ、 102 表示器。

Claims (4)

  1. 少なくとも3機の衛星から到来した電波をそれぞれ別々に受信する少なくとも3台の受信アンテナと、
    前記受信アンテナからの受信信号のすべてから2つを選択する組合せについての相互相関の複数のピークに基づいてTDOAを算出するTDOA算出部と、
    前記TDOAに基づいてTDOA測位を行うTDOA測位処理部と、
    少なくとも1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号からDOAを推定するDOA推定処理部と、
    前記DOAに基づいてDOA測位を行うDOA測位処理部と、
    前記DOA測位処理部の結果に基づいてTDOAの範囲を設定するTDOA範囲算出部と、
    前記TDOA測位処理部が算出した複数の測位の結果から、前記DOA測位処理部により算出された結果に最も近いものを選択するアンビギュイティ対処部と、を備え、
    前記TDOA範囲算出部は、前記DOA測位に基づいて定義された値を基準値として、測位対象とする送信源のパルスレーダ波のPRI以下となるTDOA幅で前記TDOAの範囲を設定する
    測位装置。
  2. 少なくとも3機の衛星から到来した電波をそれぞれ別々に受信する少なくとも3台の受信アンテナと、
    前記受信アンテナからの受信信号のすべてから2つを選択する組合せについての相互相関の複数のピークに基づいてFDOAを算出するFDOA算出部と、
    前記FDOAに基づいてFDOA測位を行うFDOA測位処理部と、
    少なくとも1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号からDOAを推定するDOA推定処理部と、
    前記DOAに基づいてDOA測位を行うDOA測位処理部と、
    前記DOA測位処理部の結果に基づいてFDOAの範囲を設定するFDOA範囲算出部と、
    前記FDOA測位処理部が算出した複数の測位の結果から、前記DOA測位処理部により算出された結果に最も近いものを選択するアンビギュイティ対処部と、を備え、
    前記FDOA範囲算出部は、前記DOA測位に基づいて定義された値を基準値として、測位対象とする送信源のパルスレーダ波の1/PRI以下となるFDOA幅で前記FDOAの範囲を設定する
    測位装置。
  3. 少なくとも3機の衛星から到来した電波をそれぞれ別々に受信する少なくとも3台の受信アンテナと、
    前記受信アンテナからの受信信号のすべてから2つを選択する組合せについての相互相関の複数のピークに基づいてTDOA及びFDOAを算出するTDFD算出部と、
    前記TDOA及び前記FDOAに基づいてTDOA測位及びFDOA測位を行うTDFD測位処理部と、
    少なくとも1機の衛星のアレイアンテナで受信した受信信号からDOAを推定するDOA推定処理部と、
    前記DOAに基づいてDOA測位を行うDOA測位処理部と、
    前記DOA測位処理部の結果に基づいてTDOA及びFDOAの範囲を設定するTDFD範囲算出部と、
    前記TDFD測位処理部が算出した複数の測位の結果から、前記DOA測位処理部により算出された結果に最も近いものを選択するアンビギュイティ対処部と、を備え、
    前記TDFD範囲算出部は、前記DOA測位に基づいて定義された値を基準値として、測位対象とする送信源のパルスレーダ波のPRI以下となるTDOA幅で前記TDOAの範囲を設定し、1/PRI以下となるFDOA幅で前記FDOAの範囲を設定する
    測位装置。
  4. さらに重心値算出部を備え、
    前記重心値算出部は、複数のDOAごとに算出した測位点の重心を算出し、
    前記アンビギュイティ対処部は、複数の測位の結果から、前記重心値算出部が算出した前記重心に最も近いものを選択する
    請求項1から3のいずれか1項に記載の測位装置。
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