JP7026854B1 - グレーティングカプラ - Google Patents

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Abstract

グレーティングカプラ(1)は、第1光導波路チップ(20)と、第2光導波路チップ(30)と、透明部材(40)とを備える。第1光導波路チップ(20)は、第1基板(21)と、第1導波路グレーティング(25)と、第1チップ端面(20c)とを含む。第2光導波路チップ(30)は、第2導波路グレーティング(35)と、第2チップ頂面(30a)とを含む。グレーティングカプラ(1)の使用波長範囲内の光の光路は、第1光導波路チップ(20)の第1光入出射面(20i)と第2光導波路チップ(30)の第2光入出射面(30i)との間において、透明部材(40)によって充填されている。

Description

本開示は、グレーティングカプラに関する。
特表2019-500753号公報(特許文献1)は、端面発光レーザと、光集積回路とを備える表面結合システムを開示している。端面発光レーザは、アクティブ部分と、第一の表面グレーティングとを含む。光集積回路は、第二の表面グレーティングを含む。アクティブ部分から放射された光は、第一の表面グレーティングによって回折されて、第二の表面グレーティングに結合する。
特表2019-500753号公報
しかし、特許文献1に開示された表面結合システムでは、端面発光レーザと光集積回路との間の位置合わせ誤差がわずかでも発生すると、第一の表面グレーティングと第二の表面グレーティングとの間の光結合効率が急激に減少する。本開示は、上記の課題を鑑みてなされたものであり、その目的は、より広い許容位置合わせ誤差を有するグレーティングカプラを提供することである。
本開示のグレーティングカプラは、第1光導波路チップと、第2光導波路チップと、透明部材とを備える。第1光導波路チップは、第1基板頂面を含む第1基板と、第1光導波路と、第1導波路グレーティングと、第1チップ底面と、第1チップ頂面とは反対側の第1チップ頂面と、第1チップ頂面と第1チップ底面とに接続されている第1チップ端面とを含む。第1光導波路は、第1基板頂面上に形成されている。第1導波路グレーティングは、第1基板頂面上に形成されている。第1導波路グレーティングは、第1光導波路に接続されており、かつ、第1光導波路より第1チップ端面に近位している。第2光導波路チップは、第2基板頂面を含む第2基板と、第2光導波路と、第2導波路グレーティングと、第2チップ頂面とを含む。第2光導波路は、第2基板頂面上に形成されている。第2導波路グレーティングは、第2基板頂面上に形成されている。第2導波路グレーティングは、第2光導波路に接続されており、かつ、第2光導波路より第1チップ端面に近位している。第2導波路グレーティングは、第1チップ頂面と第1チップ底面とが互いに離間されている方向において、第1導波路グレーティングに対して第1基板の側に配置されている。本開示のグレーティングカプラに入射する光は、第1チップ端面に沿って延在する第1光導波路チップの第1光入出射面と第2チップ頂面に沿って延在する第2光導波路チップの第2光入出射面とを通って、第1導波路グレーティングと第2導波路グレーティングとの間で結合される。グレーティングカプラの使用波長範囲内の光の光路は、第1光入出射面と第2光入出射面との間において、透明部材によって充填されている。
透明部材は、第1光導波路チップと第2光導波路チップとの間の相対位置の変化に対する、第1導波路グレーティングまたは第2導波路グレーティングへの光の入射位置の変動を減少させる。光に対する第1導波路グレーティングの光結合効率の変化、または、光に対する第2導波路グレーティングの光結合効率の変化が、低減され得る。そのため、本開示のグレーティングカプラは、より広い許容位置合わせ誤差を有する。
実施の形態1のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態1のグレーティングカプラの概略平面図である。 実施の形態1のグレーティングカプラにおける第1導波路グレーティングの概略部分拡大断面図である。 実施の形態1のグレーティングカプラにおける第2導波路グレーティングの概略部分拡大断面図である。 実施の形態1のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態1のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態1のグレーティングカプラにおける第2光導波路チップの概略部分拡大断面図である。 実施の形態1の第1変形例のグレーティングカプラにおける第1導波路グレーティングの概略部分拡大断面図である。 実施の形態1の第2変形例のグレーティングカプラにおける第1導波路グレーティングの概略部分拡大断面図である。 実施の形態1の第3変形例のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態2のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態3のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態4のグレーティングカプラの概略断面図である。 実施の形態5のグレーティングカプラの概略断面図である。
以下、本開示の実施の形態を説明する。なお、同一の構成には同一の参照番号を付し、その説明は繰り返さない。
実施の形態1.
図1から図10を参照して、実施の形態1のグレーティングカプラ1を説明する。グレーティングカプラ1は、第1光導波路チップ20と、第2光導波路チップ30と、透明部材40とを主に備える。グレーティングカプラ1は、第1サブマウント11と、第2サブマウント12とをさらに備えてもよい。
グレーティングカプラ1は、マウント10上に載置される。マウント10は、例えば、銅タングステン合金のような高い熱伝導率を有する金属材料で形成されている。具体的には、マウント10は、主面10aを有している。第1サブマウント11及び第2サブマウント12が、マウント10の主面10a上に載置されている。第1サブマウント11及び第2サブマウント12は、導電性接着剤のような接着剤(図示せず)を用いて、マウント10の主面10aに固定されている。第1サブマウント11及び第2サブマウント12は、例えば、アルミナまたは窒化アルミニウムのような、高い熱伝導率を有する電気的絶縁材料で形成されている。
第2サブマウント12の高さh2は、第1サブマウント11の高さh1より低い。第1サブマウント11の高さh1は、マウント10の主面10aに面する第1サブマウント11の底面11bと、底面11bとは反対側の第1サブマウント11の頂面11aとの間の距離として定義される。第2サブマウント12の高さh2は、マウント10の主面10aに面する第2サブマウント12の底面12bと、底面12bとは反対側の第2サブマウント12の頂面12aとの間の距離として定義される。第1光導波路チップ20は、第1サブマウント11上に載置されている。第1光導波路チップ20は、導電接着剤のような接着剤(図示せず)を用いて、第1サブマウント11の頂面11aに固定されている。第2光導波路チップ30は、第2サブマウント12上に載置されている。第2光導波路チップ30は、導電性接着剤のような接着剤(図示せず)を用いて、第2サブマウント12の頂面12aに固定されている。
第1光導波路チップ20は、第1基板21と、第1光導波路22と、第1導波路グレーティング25とを含む。第1光導波路チップ20は、第1チップ底面20bと、第1チップ底面20bとは反対側の第1チップ頂面20aと、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとに接続されている第1チップ端面20cとを含む。第1チップ底面20bは、マウント10の主面10aに対向している。
第1基板21は、例えば、InPまたはGaAsのような化合物半導体材料で形成されている。第1基板21は、第1基板底面21bと、第1基板底面21bとは反対側の第1基板頂面21aと、第1基板頂面21aと第1基板底面21bとに接続されている基板端面21cとを含む。第1基板底面21bは、第1サブマウント11の頂面11aに対向している。第1チップ頂面20aは、第1基板頂面21aに近位しかつ第1基板底面21bから遠位している。第1チップ底面20bは、第1基板底面21bに近位しかつ第1基板頂面21aから遠位している。第1チップ底面20bが第1基板底面21bに近位することは、第1チップ底面20bが第1基板底面21bであることも含む。本実施の形態では、第1チップ底面20bは、第1基板底面21bである。第1チップ端面20cは、基板端面21cを含む。基板端面21cは、第1チップ端面20cの一部である。
第1光導波路22は、第1基板頂面21a上に形成されている。第1光導波路22は、例えば、コア層23と、上部クラッド層24とを含む。コア層23は、第1基板頂面21a上に形成されている。コア層23は、例えば、InGaAsP系またはAlGaInAs系の化合物半導体材料で形成されている。コア層23を進む光の波長が1.55μmである場合、コア層23は、例えば、1.20μm以上1.40μmのバンドギャップを有している。上部クラッド層24は、コア層23上に形成されている。上部クラッド層24は、例えば、InPまたはGaAsのような化合物半導体材料で形成されている。第1光導波路22は、後述する上部クラッド層27をさらに含んでもよい。上部クラッド層27は、上部クラッド層24上に形成されている。
第1導波路グレーティング25は、第1基板頂面21a上に形成されている。第1導波路グレーティング25は、例えば、コア層23と、第1グレーティング26と、上部クラッド層27とを含む。第1グレーティング26は、例えば、コア層23に形成されている。上部クラッド層27は、コア層23及び第1グレーティング26上に形成されている。上部クラッド層27は、コア層23に対して第1チップ頂面20aに近位している。本実施の形態では、コア層23とは反対側の上部クラッド層27の表面は、第1チップ頂面20aの一部である。上部クラッド層27は、例えば、酸化シリコン膜または窒化シリコン膜のような誘電体膜である。
第1導波路グレーティング25は、第1光導波路22に接続されており、かつ、第1光導波路22より第1チップ端面20cに近位している。例えば、光は、第1光導波路22に入射して、それから、第1導波路グレーティング25に入射する。光は、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)において、第1基板21の側に回折される。光は、第1光導波路チップ20から出射する際に屈折されて、第2導波路グレーティング35に向かう。
図3を参照して、第1導波路グレーティング25は、第1グレーティングピッチΛ1と、第1グレーティング幅w1とを有している。第1グレーティング幅w1は、コア層23の長手方向における第1グレーティング26の凹部の幅である。第1光導波路22に入射する光を第1基板21の側に回折するために、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)の第1グレーティングピッチΛ1は、光の波長の三倍以上である。すなわち、第1グレーティング26は、長周期グレーティングである。
第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチΛ1は、第1光導波路22から離れるにつれて減少してもよい。第1グレーティングピッチΛ1は、例えば、第1光導波路22から離れるにつれて、第1グレーティング26の一ピッチ当たり0.1μmずつ減少している。そのため、第1導波路グレーティング25によって回折される光は、第2導波路グレーティング35において、コア層33の長手方向に収束され得る。
第1グレーティング幅w1は、第1グレーティングピッチΛ1の0.4倍以上0.6倍以下である。なお、第1グレーティングピッチΛ1が第1光導波路22から離れるにつれて減少する場合には、第1グレーティング幅w1は、第1グレーティングピッチΛ1の平均値の0.4倍以上0.6倍以下である。そのため、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)における一次回折光の回折効率は増加し、かつ、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)における高次回折光の回折効率は減少する。
第1導波路グレーティング25は、グレーティング深さdを有している。グレーティング深さdは、第1導波路グレーティング25の厚さ方向における第1グレーティング26の凹部の深さである。グレーティング深さdは、例えば、100nm以上250nm以下である。グレーティング深さdを増加させることによって、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)における回折効率は増加する。
図8及び図9に示されるように、第1導波路グレーティング25は、複数の段差を有する階段型グレーティングであってもよい。そのため、第1導波路グレーティング25における高次回折光の回折効率は減少し、かつ、第1導波路グレーティング25における一次回折光の回折効率は増加する。図9に示されるように、複数の段差は傾斜段差であってもよく、第1導波路グレーティング25は、複数の傾斜段差を有する階段型グレーティングであってもよい。そのため、第1導波路グレーティング25における高次回折光の回折効率はさらに減少し、かつ、第1導波路グレーティング25における一次回折光の回折効率はさらに増加する。
図8及び図9に示されるような階段型グレーティングでは、第1グレーティング幅w1は、S/dによって与えられる。ここで、Sは、階段型グレーティングの一ピッチにおける凹部の断面積を表す。dは、階段型グレーティングのグレーティング深さである階段型グレーティングの一ピッチにおける凹部の深さを表す。
図2を参照して、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)は、第1チップ頂面20aの平面視において、第1チップ端面20cに向けて膨らむ楕円弧の形状を有してもよい。そのため、第1導波路グレーティング25によって回折される光は、第2導波路グレーティング35において、コア層33の幅方向に収束され得る。また、第1導波路グレーティング25は、第2導波路グレーティング35によって収束された光を、より高い光結合効率で受け取ることができる。
第1チップ頂面20aの平面視において、第1導波路グレーティング25のコア層23の幅は、第1光導波路22から第1チップ端面20cに向かうにつれて次第に増加してもよい。第1導波路グレーティング25のコア層23は、第1光導波路22から第1チップ端面20cに向かうにつれて次第に増加する幅を有するテーパ導波路であってもよい。
図1を参照して、第2光導波路チップ30は、第2基板31と、第2光導波路32と、第2導波路グレーティング35とを含む。第2光導波路チップ30は、第2チップ底面30bと、第2チップ底面30bとは反対側の第2チップ頂面30aと、第2チップ頂面30aと第2チップ底面30bとに接続されている第2チップ端面30cとを含む。
第2チップ底面30bは、マウント10の主面10aに対向している。第2チップ底面30bは、第1チップ底面20bよりマウント10の主面10aに近位している。第2チップ底面30bは、第1チップ底面20bと同じ方向(図1の紙面下方向)を向いている。第2チップ頂面30aは、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1チップ頂面20aに対して第1基板21の側にある。第2チップ頂面30aは、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1チップ頂面20aよりマウント10の主面10aに近位している。第2チップ頂面30aは、第1チップ頂面20aと同じ方向(図1の紙面上方向)を向いている。
第2基板31は、第1基板21と異なる材料で形成されてもよい。第2基板31は、例えば、Siのような半導体材料で形成されている。第2基板31は、第2基板底面31bと、第2基板底面31bとは反対側の第2基板頂面31aとを含む。第2基板底面31bは、第2サブマウント12の頂面12aに対向している。第2チップ頂面30aは、第2基板頂面31aに近位しかつ第2基板底面31bから遠位している。第2チップ底面30bは、第2基板底面31bに近位しかつ第2基板頂面31aから遠位している。第2チップ底面30bが第2基板底面31bに近位することは、第2チップ底面30bが第2基板底面31bであることも含む。本実施の形態では、第2チップ底面30bは、第2基板底面31bである。第2チップ端面30cは、第1チップ端面20cの法線20n(図5及び図6を参照)の方向において、第2導波路グレーティング35の第2グレーティング36に対して、第1チップ端面20cに近位している。第2チップ端面30cは、第1チップ端面20c(基板端面21c)に面してもよい。
第2光導波路32は、第2基板頂面31a上に形成されている。第2光導波路32は、例えば、コア層33と、下部クラッド層34aと、上部クラッド層34bとを含む。下部クラッド層34aは、第2基板頂面31a上に形成されている。下部クラッド層34aは、コア層33に対して第2チップ底面30bに近位している。下部クラッド層34aは、例えば、酸化シリコンのような誘電体材料で形成されている。コア層33は、下部クラッド層34a上に形成されている。コア層33は、例えば、コア層23と異なる材料で形成されている。コア層33は、例えば、Siのような半導体材料で形成されている。上部クラッド層34bは、コア層33上に形成されている。上部クラッド層34bは、コア層33に対して第2チップ頂面30aに近位している。上部クラッド層34bは、例えば、酸化シリコンのような誘電体材料で形成されている。本実施の形態では、コア層33とは反対側の上部クラッド層34bの表面は、第2チップ頂面30aの一部である。
第2導波路グレーティング35は、第2基板頂面31a上に形成されている。第2導波路グレーティング35は、例えば、コア層33と、第2グレーティング36と、下部クラッド層34aと、上部クラッド層34bとを含む。第2グレーティング36は、例えば、コア層33に形成されている。上部クラッド層34bは、コア層33及び第1グレーティング26上に形成されている。第2グレーティング36は、上部クラッド層34bのうちコア層33に接する部分に形成されてもよい。
第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32に接続されており、かつ、第2光導波路32より第1チップ端面20cに近位している。第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32より第2チップ端面30cに近位している。第2導波路グレーティング35は、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1導波路グレーティング25に対して第1基板21の側に配置されている。第2導波路グレーティング35は、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1導波路グレーティング25よりマウント10の主面10aに近位している。
第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32に近位するグレーティング端36aと、グレーティング端36aとは反対側のグレーティング端36bとを含む。グレーティング端36bは、コア層33の長手方向において、第1チップ端面20c(または第2チップ端面30c)に近位している。
図4を参照して、第2導波路グレーティング35は、第2グレーティングピッチΛ2と、第2グレーティング幅w2とを有している。第2グレーティング幅w2は、コア層33の長手方向における第2グレーティング36の凹部の幅である。
第2導波路グレーティング35のうちグレーティング端36aに近位する領域36r(図7を参照)における第2グレーティング幅w2は、第2グレーティングピッチΛ2の0%より大きくかつ30%以下、または、第2グレーティングピッチΛ2の70%より大きくかつ100%未満であってもよい。第2導波路グレーティング35のうちグレーティング端36aに近位する領域36rは、第2導波路グレーティング35のうち、グレーティング端36aとグレーティング端36bとの間のグレーティング中央36c(図7を参照)とグレーティング端36aとの間の領域を意味する。そのため、第2導波路グレーティング35の位置に対する第2導波路グレーティング35の回折光強度分布をなだらかにすることができる。第2導波路グレーティング35のより広い領域にわたって比較的高い回折効率で光を回折させることができる。
コア層33は、例えば、窒化シリコンで形成されてもよい。窒化シリコンの屈折率は、Siの屈折率より小さい。そのため、第2導波路グレーティング35の位置に対する第2導波路グレーティング35の回折光強度分布をなだらかにすることができる。第2導波路グレーティング35のより広い領域にわたって比較的高い回折効率で光を回折させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。
図2を参照して、第2導波路グレーティング35(第2グレーティング36)は、第2チップ頂面30aの平面視(または第1チップ頂面20aの平面視)において、第1チップ端面20cに向けて膨らむ楕円弧の形状を有してもよい。そのため、第2導波路グレーティング35は、第1導波路グレーティング25によって収束された光を、より高い光結合効率で受け取ることができる。また、第2導波路グレーティング35によって回折される光は、第1導波路グレーティング25において、コア層23の幅方向に収束され得る。
第2チップ頂面30aの平面視(または第1チップ頂面20aの平面視)において、第2導波路グレーティング35のコア層33の幅は、第2光導波路32から第1チップ端面20cに向かうにつれて次第に増加してもよい。第2導波路グレーティング35のコア層33は、第2光導波路32から第1チップ端面20cに向かうにつれて次第に増加する幅を有するテーパ導波路であってもよい。
透明部材40は、第1光入出射面20i上と第2光入出射面30i上とに設けられている。透明部材40は、グレーティングカプラ1の下記使用波長範囲にわたって透明である。透明部材40は、例えば、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂で形成されている。透明部材40は、例えば、フッ素を含有するエポキシ系樹脂、アクリル系樹脂、または、臭素を含有するエポキシ系樹脂のような透明樹脂で形成されている透明樹脂部材である。透明部材40の屈折率は、空気の屈折率より大きい。透明部材40の屈折率は、例えば、1.37以上であってもよく、1.40以上であってもよく、1.45以上であってもよい。透明部材40の屈折率は、例えば、1.70以下であってもよく、1.65以下であってもよく、1.60以下であってもよい。
透明部材40の屈折率と第2光入出射面30iを含む第2光導波路チップ30の最上部(本実施の形態では、上部クラッド層34b)の屈折率との間の差は、0.20以下であってもよい。そのため、第2光入出射面30iにおける光の反射を減少させることができる。透明部材40の屈折率と上部クラッド層34bの屈折率との間の差は、0.15以下であってもよく、0.10以下であってもよく、0.05以下であってもよい。
第1光入出射面20iは、第1導波路グレーティング25において回折されて第2導波路グレーティング35に進む光に対する光出射面である、または、第2導波路グレーティング35において回折されて第1導波路グレーティング25に進む光に対する光入射面であることを意味する。本実施の形態では、第1光入出射面20iは、第1チップ端面20cである。第2光入出射面30iは、第2導波路グレーティング35において回折されて第1導波路グレーティング25に進む光に対する光出射面である、または、第1導波路グレーティング25において回折されて第2導波路グレーティング35に進む光に対する光入射面であることを意味する。本実施の形態では、第2光入出射面30iは、第2チップ頂面30aである。
グレーティングカプラ1に入射した光は、第1光導波路チップ20の第1光入出射面20iと第2光導波路チップ30の第2光入出射面30iとを通って、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間で結合される。第1光入出射面20iは、第1チップ端面20cに沿って延在している。第2光入出射面30iは、第2チップ頂面30aに沿って延在している。
具体的には、第1光導波路22に入射した光は、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)において第1基板21の側に回折されて、第2導波路グレーティング35に入射する。光は、第2導波路グレーティング35(第2グレーティング36)において回折されて、コア層33に結合される。光は、第2導波路グレーティング35から第2光導波路32に入射して、第2光導波路32からグレーティングカプラ1の外部に出射する。第1導波路グレーティング25で回折されて第2導波路グレーティング35に進む光は、例えば、第2導波路グレーティング35のうち、グレーティング端36aに近位する領域36r(図7を参照)に結合される。
第2光導波路32に入射した光は、第2導波路グレーティング35(第2グレーティング36)において回折されて、第1導波路グレーティング25に入射する。光は、第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)において回折されて、コア層23に結合される。光は、第1導波路グレーティング25から第1光導波路22に入射して、第1光導波路22からグレーティングカプラ1の外部に出射する。
グレーティングカプラ1(第1光導波路チップ20または第2光導波路チップ30)に入射する光は、グレーティングカプラ1が使用される波長範囲(以下「グレーティングカプラ1の使用波長範囲」または単に「使用波長範囲」という。)内のいずれかの波長を有している。例えば、グレーティングカプラ1に入射する光が固定波長レーザから放射されるレーザ光である場合には、グレーティングカプラ1の使用波長範囲は固定波長レーザの固定波長である。グレーティングカプラ1に入射する光が波長可変レーザから放射されるレーザ光である場合には、グレーティングカプラ1の使用波長範囲は波長可変レーザの可変波長範囲である。グレーティングカプラ1の使用波長範囲は、例えば、C帯(1.530μm以上1.565μm以下の波長帯域)またはO帯(1.260μm以上1.360μmの波長帯域)である。第1導波路グレーティング25または第2導波路グレーティング35において回折される光の回折角(進行方向)は、光の波長の違いに応じて異なる。
グレーティングカプラ1の使用波長範囲内の光の光路は、第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとの間において、透明部材40によって充填されている。グレーティングカプラ1の使用波長範囲内の光は、第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとの間において、透明部材40中のみを進む。すなわち、使用波長範囲の最小波長λ1を有する光の光路と使用波長範囲の中心波長λ2を有する光の光路と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光の光路とは、第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとの間において、透明部材40によって充填されている。使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の中心波長λ2を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光とは、第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとの間において、透明部材40中のみを進む。
第1光導波路チップ20の第1光入出射面20iからの光の出射角θ2(図5を参照)は、例えば、33°以上である。本実施の形態では、第1光入出射面20iは、第1チップ端面20c(基板端面21c)である。出射角θ2は、第1光入出射面20iから出射する光の進行方向と第1光入出射面20iの法線20n(図5を参照)との間の角度として定義される。そのため、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率が過度に減少することが防止され得る。例えば、第1導波路グレーティング25の回折角θ1(図5を参照)を15°以上にすることによって、出射角θ2を33°以上にすることができる。出射角θ2は、例えば、第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチΛ1によって、調整され得る。
出射角θ2(図5を参照)は、例えば、60°以下である。そのため、第1光入出射面20iにおける光反射率が過度に大きくなることが防止され得る。例えば、第1導波路グレーティング25の回折角θ1(図5を参照)を25°以下にすることによって、出射角θ2を60°以下にすることができる。例えば、第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチΛ1を、光の波長(またはグレーティングカプラ1の使用波長範囲の中心波長)の2.7倍以上5.4倍以下にすることによって、出射角θ2を33°以上かつ60°以下にすることができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1の製造方法の一例を説明する。
グレーティングカプラ1の製造方法は、第1光導波路チップ20を作成する工程を備える。具体的には、有機金属化学気相成長(MOCVD)法などを用いて、第1基板21上に、コア層23と上部クラッド層24とを形成する。上部クラッド層24の一部とコア層23の一部とをエッチングすることによって、第1グレーティング26を形成する。化学気相成長(CVD)法を用いて、コア層23、第1グレーティング26及び上部クラッド層24上に、上部クラッド層27を形成する。こうして、第1光導波路チップ20が得られる。
グレーティングカプラ1の製造方法は、第2光導波路チップ30を作成する工程を備える。具体的には、シリコンオンインシュレータ(SOI)基板を用意する。SOI基板は、第2基板31(シリコン基板)と、下部クラッド層34a(酸化シリコン層)と、下部クラッド層34a上に設けられているシリコン層とを含む。シリコン層の一部をエッチングすることによって、コア層33を形成する。コア層33の一部をエッチングすることによって、第2グレーティング36を形成する。化学気相成長(CVD)法を用いて、コア層33、第2グレーティング36及び下部クラッド層34a上に、上部クラッド層34bを形成する。こうして、第2光導波路チップ30が得られる。
それから、第1サブマウント11(頂面11a)上に第1光導波路チップ20を固定する。第2サブマウント12(頂面12a)上に第2光導波路チップ30を固定する。マウント10の主面10a上に、第1サブマウント11と第2サブマウント12とを固定する。第1光入出射面20i上と第2光入出射面30i上とに、透明部材40を形成する。こうして、グレーティングカプラ1が得られる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1の一例である実施例のグレーティングカプラ1と比較例のグレーティングカプラとを対比しながら、本実施の形態のグレーティングカプラ1の作用を説明する。
図5を参照して、実施例のグレーティングカプラ1において光が第1導波路グレーティング25から第2導波路グレーティング35に結合される場合の、グレーティングカプラ1の使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光との間における、第2導波路グレーティング35への光の入射位置L1の変動を検討する。光の入射位置L1は、第1光入出射面20iの法線20nの方向における、第1光入出射面20iから第2導波路グレーティング35の第2チップ頂面30aにおける光の入射位置までの距離として定義される。
光は、第1光導波路22のコア層23に入射し、第1導波路グレーティング25で回折される。第1導波路グレーティング25(第1グレーティング26)における回折角θ1は、下記式(1)によって与えられる。
Figure 0007026854000001
wg1は、コア層23の屈折率を表す。n1は、第1基板21の屈折率を表す。Λ1は、第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチを表す。λは、光の波長を表す。mは回折次数を表す。一次(m=1)の回折光を、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間で結合させる。
第1導波路グレーティング25で回折される光は、第1光導波路チップ20から出射する際に屈折される。第1導波路グレーティング25で回折される光の第1光入出射面20i(第1チップ端面20c、基板端面21c)からの出射角θ2は、下記式(2)によって与えられる。
Figure 0007026854000002
2は、透明部材40の屈折率を表す。
本実施例では、第1光導波路チップ20は、InGaAsP系の光導波路チップである。具体的には、第1基板21はInP基板であり、n1は3.16である。コア層23はInGaAsPで形成されており、nwg1は3.238である。第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチΛ1は、5.39μmである。コア層23に入射する光は、1.53μm以上1.57μmの使用波長範囲内のいずれかの波長を有している。使用波長範囲の最小波長λ1を有する光は、1.53μmの波長を有している。使用波長範囲の中心波長λ2を有する光は、1.55μmの波長を有している。使用波長範囲の最大波長λ3を有する光は、1.57μmの波長を有している。
透明部材40はエポキシ樹脂で形成されており、n2は1.50である。第2光導波路チップ30は、Si系の光導波路チップである。具体的には、第2基板31は、シリコン基板である。下部クラッド層34aは、酸化シリコン層である。コア層33は、シリコン層である。上部クラッド層34bは、酸化シリコン層である。
表1に示されるように、実施例において、使用波長範囲の中心波長λ2(1.55μm)を有する光の回折角θ1及び出射角θ2は、それぞれ、21.00°及び49.00°である。実施例における、使用波長範囲の最小波長λ1(1.53μm)を有する光及び使用波長範囲の最大波長λ3(1.57μm)を有する光の各々の、回折角θ1、出射角θ2及び入射位置L1を、表1に示す。
Figure 0007026854000003
実施例では、使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光との間で、入射位置L1が、2.43μm(=36.26μm-33.83μm)変化している。
比較例のグレーティングカプラは、実施例のグレーティングカプラ1と同様の構造を備えているが、以下の点で異なっている。比較例のグレーティングカプラは、透明部材40を備えていない。比較例では、第1チップ端面20c(基板端面21c)及び第2チップ頂面30aは、空気に露出しているおり、n2(上式(2)を参照)は1.00である。
表2に示されるように、比較例の出射角θ2を実施例の出射角θ2に等しくする。そのため、比較例では、第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチΛ1は、9.15μmに設定されている。比較例において、使用波長範囲の中心波長λ2(1.55μm)を有する光の回折角θ1は、13.80°である。比較例における、使用波長範囲の最小波長λ1(1.53μm)を有する光及び使用波長範囲の最大波長λ3(1.57μm)を有する光の各々の、回折角θ1、出射角θ2及び入射位置L1を、表2に示す。
Figure 0007026854000004
比較例では、使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光との間で、入射位置L1が、3.01μm(=37.04μm-34.033μm)変化している。
したがって、光が第1導波路グレーティング25から第2導波路グレーティング35に結合される場合において、透明部材40は、第2導波路グレーティング35への光の入射位置L1の変動を減少させることができる。
図6を参照して、実施例のグレーティングカプラ1において光が第2導波路グレーティング35から第1導波路グレーティング25に結合される場合の、使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光との間における、第1導波路グレーティング25への光の入射位置L2の変動を検討する。光の入射位置L2は、第1光入出射面20iの法線20nの方向における、第1光入出射面20iから第1導波路グレーティング25の第1グレーティング26における光の入射位置までの距離として定義される。
光は、第2光導波路32のコア層33に入射し、第2導波路グレーティング35で回折される。第2導波路グレーティング35(第2グレーティング36)における回折角θ3は、下記式(3)によって与えられる。
Figure 0007026854000005
wg2は、コア層33の屈折率を表す。n3は、上部クラッド層34bの屈折率を表す。Λ2は、第2導波路グレーティング35の第2グレーティングピッチを表す。λは、光の波長を表す。mは回折次数を表す。一次(m=1)の回折光を、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間で結合させる。
第2導波路グレーティング35で回折された光は、第2光入出射面30i(第2チップ頂面30a、または、上部クラッド層34bと透明部材40との間の界面)において屈折される。また、本実施例では、第2光入出射面30iは、第1光入出射面20i(第1チップ端面20c、基板端面21c)に対して垂直である。そのため、第1光入出射面20i(第1チップ端面20c、基板端面21c)への光の入射角θ4は、下記式(4)によって与えられる。
Figure 0007026854000006
3は、上部クラッド層34bの屈折率を表す。n2は、上記のとおり、透明部材40の屈折率を表す。
第2光入出射面30i(第2チップ頂面30a、または、上部クラッド層34bと透明部材40との間の界面)において屈折された光は、第1光入出射面20i(第1チップ端面20c、基板端面21c)において屈折される。そのため、コア層23への光の入射角θ5は、下記式(5)によって与えられる。
Figure 0007026854000007
1は、上記のとおり、第1基板21の屈折率を表す。
本実施例では、第2光導波路チップ30は、Si系の光導波路チップである。コア層33はシリコン層であり、nwg2は2.797である。上部クラッド層34bは酸化シリコン層であり、n3は、1.50である。表1及び表3を参照して、実施例の入射角θ4を実施例の出射角θ2に等しくする。そのため、第2導波路グレーティング35の第2グレーティングピッチΛ2は、0.855μmに設定されている。透明部材40はエポキシ樹脂で形成されており、n2は1.50である。第1基板21はInP基板であり、n1は3.16である。
表3に示されるように、実施例において、使用波長範囲の中心波長λ2(1.55μm)を有する光の入射角θ4及び入射角θ5は、それぞれ、49.00°及び21.00°である。実施例における、使用波長範囲の最小波長λ1(1.53μm)を有する光及び使用波長範囲の最大波長λ3(1.57μm)を有する光の各々の、入射角θ4、入射角θ5及び入射位置L2を、表3に示す。
Figure 0007026854000008
実施例では、使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光との間で、入射位置L2が、13.94μm(=140.92μm-126.98μm)変化している。
比較例のグレーティングカプラは、実施例のグレーティングカプラ1と同様の構造を備えているが、以下の点で異なっている。比較例のグレーティングカプラは、透明部材40を備えていない。比較例では、第1チップ端面20c(基板端面21c)及び第2チップ頂面30aは、空気に露出しており、n2(上式(4)及び式(5)を参照)は1.00である。
表4に示されるように、比較例の入射角θ4を実施例の入射角θ4に等しくする。そのため、比較例では、第2導波路グレーティング35の第2グレーティングピッチΛ2を0.720μmに設定している。比較例において、使用波長範囲の中心波長λ2(1.55μm)を有する光の回折角θ1は、13.80°である。比較例における、使用波長範囲の最小波長λ1(1.53μm)を有する光及び使用波長範囲の最大波長λ3(1.57μm)を有する光の各々の、入射角θ4、入射角θ5及び入射位置L2を、表4に示す。
Figure 0007026854000009
比較例では、使用波長範囲の最小波長λ1を有する光と使用波長範囲の最大波長λ3を有する光との間で、入射位置L2が、36.79μm(=219.83μm-183.04μm)変化している。
したがって、光が第2導波路グレーティング35から第1導波路グレーティング25に結合される場合において、透明部材40は、第1導波路グレーティング25への光の入射位置L2の変動を減少させることができる。
このように、透明部材40は、第2導波路グレーティング35への光の入射位置L1の変動と、第1導波路グレーティング25への光の入射位置L2の変動とを減少させることができる。同様に、透明部材40は、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30との間の相対位置の変化に対する、光の入射位置(入射位置L1、入射位置L2)の変動も減少させることができる。
グレーティングカプラ1において、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30との間の許容位置合わせ誤差が広げられる理由は、以下のとおりである。
図7を参照して、第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32から入射する光を回折させる。第2導波路グレーティング35の位置xに対する、第2導波路グレーティング35の回折光強度分布は、不均一である。第2導波路グレーティング35の回折光強度は、第2導波路グレーティング35によって光が回折される位置xに応じて変化する。具体的には、第2導波路グレーティング35の回折光強度は、グレーティング端36aとグレーティング中央36cとの間(第2グレーティング36のうちグレーティング端36aに近位する領域36r)において最大となる。第2導波路グレーティング35の回折光強度は、第2導波路グレーティング35の回折光強度が最大となる最大回折位置xmaxから離れるにつれて、単調に減少する。これに対し、第2導波路グレーティング35の回折光強度分布は、光の波長によってはほとんど変化しない。
そして、一般に、グレーティングは、光の進行方向に関して、可逆的な性質を有している。そのため、第2導波路グレーティング35に入射する光に対する、第2導波路グレーティング35の光結合効率分布も、不均一である。第2導波路グレーティング35の光結合効率は、第2導波路グレーティング35への光の入射位置L1(図5を参照)に応じて変化する。具体的には、第2導波路グレーティング35の光結合効率は、グレーティング端36aとグレーティング中央36cとの間(第2グレーティング36のうちグレーティング端36aに近位する領域36r)で最大となる。第2導波路グレーティング35の光結合効率は、最大回折位置xmaxから離れるにつれて、単調に減少する。これに対し、第2導波路グレーティング35の光結合効率分布は、光の波長によってはほとんど変化しない。
そのため、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30との間の相対位置が変化すると、第1導波路グレーティング25から第2導波路グレーティング35への光の入射位置L1(図5を参照)が変化して、光に対する第2導波路グレーティング35の光結合効率が変化する。透明部材40は、上記のとおり、第2導波路グレーティング35への光の入射位置L1(図5を参照)の変化を減少させて、光に対する第2導波路グレーティング35の光結合効率の変化を低減させる。
同様に、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30との間の相対位置が変化すると、第2導波路グレーティング35から第1導波路グレーティング25への光の入射位置L2(図6を参照)が変化して、光に対する第1導波路グレーティング25の光結合効率が変化する。透明部材40は、第1導波路グレーティング25への光の入射位置L2(図6を参照)の変化を減少させて、光に対する第1導波路グレーティング25の光結合効率の変化を低減させる。
こうして、透明部材40は、グレーティングカプラ1がより広い許容位置合わせ誤差を有することを可能にする。また、透明部材40は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することを可能にする。
図10を参照して、本実施の形態の変形例のグレーティングカプラ1では、透明部材40は、第1チップ頂面20a上にさらに設けられてもよい。
本実施の形態のグレーティングカプラ1の効果を説明する。
本実施の形態のグレーティングカプラ1は、第1光導波路チップ20と、第2光導波路チップ30と、透明部材40とを備える。第1光導波路チップ20は、第1基板頂面21aを含む第1基板21と、第1光導波路22と、第1導波路グレーティング25と、第1チップ底面20bと、第1チップ底面20bとは反対側の第1チップ頂面20aと、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとに接続されている第1チップ端面20cとを含む。第1光導波路22は、第1基板頂面21a上に形成されている。第1導波路グレーティング25は、第1基板頂面21a上に形成されている。第1導波路グレーティング25は、第1光導波路22に接続されており、かつ、第1光導波路22より第1チップ端面20cに近位している。
第2光導波路チップ30は、第2基板頂面31aを含む第2基板31と、第2光導波路32と、第2導波路グレーティング35と、第2チップ頂面30aとを含む。第2光導波路32は、第2基板頂面31a上に形成されている。第2導波路グレーティング35は、第2基板頂面31a上に形成されている。第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32に接続されており、かつ、第2光導波路32より第1チップ端面20cに近位している。第2導波路グレーティング35は、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1導波路グレーティング25に対して第1基板21の側に配置されている。グレーティングカプラ1に入射する光は、第1チップ端面20cに沿って延在する第1光導波路チップ20の第1光入出射面20iと第2チップ頂面30aに沿って延在する第2光導波路チップ30の第2光入出射面30iとを通って、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間で結合される。グレーティングカプラ1の使用波長範囲内の光の光路は、第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとの間において、透明部材40によって充填されている。
透明部材40は、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30との間の相対位置の変化に対する、第1導波路グレーティング25または第2導波路グレーティング35への光の入射位置(入射位置L1、入射位置L2)の変動を減少させる。光に対する第1導波路グレーティング25の光結合効率の変化、または、光に対する第2導波路グレーティング35の光結合効率の変化が、低減され得る。そのため、グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第1導波路グレーティング25で回折されて第2導波路グレーティング35に向かう光の第1光導波路チップ20の第1光入出射面20i(第1チップ端面20c、基板端面21c)からの出射角θ2は、33°以上60°以下である。
そのため、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率が減少することが防止され得るとともに、第1光入出射面20iにおける光反射率が過度に大きくなることが防止され得る。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率を増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、透明部材40は、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂で形成されている。
そのため、グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32に近位する第1グレーティング端(グレーティング端36a)と、第1チップ端面20cに近位する第2グレーティング端(グレーティング端36b)とを含む。第1導波路グレーティング25で回折されて第2導波路グレーティング35に進む光は、第2導波路グレーティング35のうち、第1グレーティング端に近位する領域36rに結合される。
第1グレーティング端(グレーティング端36a)に近位する領域36rは、第2導波路グレーティング35のうち、相対的に高い光結合効率を有している。そのため、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率を増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第2導波路グレーティング35は、第2グレーティングピッチΛ2と、第2グレーティング幅w2とを有している。第2導波路グレーティング35は、第2光導波路32に近位する第1グレーティング端(グレーティング端36a)と、第1チップ端面20cに近位する第2グレーティング端(グレーティング端36b)とを含む。第2導波路グレーティング35のうち、第1グレーティング端に近位する領域36rにおける第2グレーティング幅w2は、第2グレーティングピッチΛ2の0%より大きくかつ30%以下、または、第2グレーティングピッチΛ2の70%より大きくかつ100%未満である。
そのため、第2導波路グレーティング35の位置に対する第2導波路グレーティング35の回折光強度分布をなだらかにすることができる。第2導波路グレーティング35のより広い領域にわたって比較的高い回折効率で光を回折させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第1導波路グレーティング25は、第1グレーティングピッチΛ1と、第1グレーティング幅w1とを有している。第1グレーティング幅w1は、第1グレーティングピッチΛ1の0.4倍以上0.6倍以下である。
そのため、第1導波路グレーティング25における一次回折光の回折効率は増加し、かつ、第1導波路グレーティング25における高次回折光の回折効率は減少する。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率を増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第1導波路グレーティング25の第1グレーティングピッチΛ1は、第1光導波路22から離れるにつれて減少している。
そのため、第1導波路グレーティング25によって回折される光は、第2導波路グレーティング35において、収束され得る。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率を増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第1導波路グレーティング25は、複数の段差を有する階段型グレーティングである。
そのため、第1導波路グレーティング25における高次回折光の回折効率は減少し、かつ、第1導波路グレーティング25における一次回折光の回折効率は増加する。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率を増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、複数の段差は、傾斜段差である。
そのため、第1導波路グレーティング25における高次回折光の回折効率はさらに減少し、かつ、第1導波路グレーティング25における一次回折光の回折効率はさらに増加する。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率をさらに増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第1導波路グレーティング25の第1グレーティング26は、第1チップ頂面20aの平面視において、第1チップ端面20cに向けて膨らむ楕円弧の形状を有している。第2導波路グレーティング35の第2グレーティング36は、第2チップ頂面30aの平面視において、第1チップ端面20cに向けて膨らむ楕円弧の形状を有している。
そのため、第1導波路グレーティング25によって回折される光は、第2導波路グレーティング35において、収束され得る。第2導波路グレーティング35は、第1導波路グレーティング25によって収束された光を、より高い光結合効率で受け取ることができる。あるいは、第2導波路グレーティング35によって回折される光は、第1導波路グレーティング25において、収束され得る。第1導波路グレーティング25は、第2導波路グレーティング35によって収束された光を、より高い光結合効率で受け取ることができる。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率を増加させることができる。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、第1導波路グレーティング25は、化合物半導体材料で形成されている第1コア層(コア層23)を含む。第2導波路グレーティング35は、シリコンで形成されている第2コア層(コア層33)を含む。
そのため、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30とが互いに異なる材料で形成されていても、グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30とが互いに異なる材料で形成されていても、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1は、第1光導波路チップ20が載置されている第1マウント(第1サブマウント11)と、第2光導波路チップ30が載置されている第2マウント(第2サブマウント12)とをさらに備える。第2マウントの第2高さ(高さh2)は、第1マウントの第1高さ(高さh1)より低い。
そのため、第1マウント(第1サブマウント11)と第2マウント(第2サブマウント12)とを用いて、第2導波路グレーティング35は、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1導波路グレーティング25に対して第1基板21の側に配置され得る。
本実施の形態のグレーティングカプラ1では、透明部材40の第1屈折率と第2光入出射面30iを含む第2光導波路チップ30の最上部(例えば、上部クラッド層34b)の第2屈折率との間の差は、0.20以下である。
そのため、第2光入出射面30iにおける光の反射を減少させることができる。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率が増加する。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
実施の形態2.
図11を参照して、実施の形態2のグレーティングカプラ1bを説明する。本実施の形態のグレーティングカプラ1bは、実施の形態1の変形例のグレーティングカプラ1(図10を参照)と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
グレーティングカプラ1bは、第1サブマウント11及び第2サブマウント12(図10を参照)を備えていない。第2光導波路チップがマウント10の主面10a上に固定されている。第1光導波路チップ20は、第2チップ頂面30a上に載置されている。具体的には、第1光導波路チップ20の第1チップ底面20bと第2光導波路チップ30の第2チップ頂面30aとの間に、はんだまたは接着剤のような接合部材48が配置されている。第1光導波路チップ20は、接合部材48を用いて、第2チップ頂面30a上に固定されている。
本実施の形態のグレーティングカプラ1bは、実施の形態1のグレーティングカプラ1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のグレーティングカプラ1bでは、第1光導波路チップ20は、第2チップ頂面30a上に載置されている。
第1サブマウント11及び第2サブマウント12(図10を参照)を用いることなく、第2導波路グレーティング35は、第1チップ頂面20aと第1チップ底面20bとが互いに離間されている方向において、第1導波路グレーティング25に対して第1基板21の側に配置され得る。第1サブマウント11及び第2サブマウント12(図10を参照)が不要になるため、グレーティングカプラ1bは小型化され得るとともに、グレーティングカプラ1bのコストは低減され得る。
実施の形態3.
図12を参照して、実施の形態3のグレーティングカプラ1cを説明する。本実施の形態のグレーティングカプラ1cは、実施の形態2のグレーティングカプラ1bと同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
グレーティングカプラ1cでは、第1光導波路チップ20の全体と第2光導波路チップ30の全体とは、透明部材40によって覆われている。第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30とは、透明部材40によって封止されている。
本実施の形態のグレーティングカプラ1cは、実施の形態2のグレーティングカプラ1bの効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のグレーティングカプラ1cでは、第1光導波路チップ20の全体と第2光導波路チップ30の全体とは、透明部材40によって覆われている。そのため、第1光導波路チップ20と第2光導波路チップ30とは、透明部材40によって、湿度または機械的衝撃などから保護され得る。グレーティングカプラ1cの寿命を延ばすことができる。
実施の形態4.
図13を参照して、実施の形態4のグレーティングカプラ1dを説明する。本実施の形態のグレーティングカプラ1dは、実施の形態1のグレーティングカプラ1と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
グレーティングカプラ1dでは、透明部材40は、透明接着層41と、透明ブロック42とを含む。透明ブロック42は、グレーティングカプラ1dの使用波長範囲にわたって透明である。透明ブロック42は、例えば、ガラスまたは透明プラスチックで形成されている。透明ブロック42は、透明接着層41により、第1光入出射面20i(第1チップ端面20c)と第2光入出射面30i(第2チップ頂面30a)とに接着されている。透明接着層41は、グレーティングカプラ1dの使用波長範囲にわたって透明である。透明接着層41は、例えば、熱硬化性樹脂または光硬化性樹脂で形成されている。透明接着層41は、例えば、エポキシ系樹脂またはアクリル系樹脂で形成されている。
透明接着層41の屈折率と第2光入出射面30iを含む第2光導波路チップ30の最上部(本実施の形態では、上部クラッド層34b)の屈折率との間の差は、0.20以下であってもよい。そのため、第2光入出射面30iにおける光の反射を減少させることができる。透明部材40の屈折率と上部クラッド層34bの屈折率との間の差は、0.15以下であってもよく、0.10以下であってもよく、0.05以下であってもよい。
透明接着層41の屈折率と透明ブロック42の屈折率との間の差は、0.10以下であってもよい。そのため、透明接着層41と透明ブロック42との間の界面における光の反射を減少させることができる。透明接着層41の屈折率と透明ブロック42の屈折率との間の差は、0.05以下であってもよい。透明接着層41の屈折率と透明ブロック42の屈折率とは、互いに等しくてもよい。
本実施の形態のグレーティングカプラ1dは、実施の形態1のグレーティングカプラ1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のグレーティングカプラ1dでは、透明部材40は、透明接着層41と、透明ブロック42とを含む。透明ブロック42は、透明接着層41により、第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとに接着されている。
第1光入出射面20iと第2光入出射面30iとの間の空間が大きくても、当該空間は、透明ブロック42を含む透明部材40によって容易に満たされ得る。グレーティングカプラ1は、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1は、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
実施の形態5.
図14を参照して、実施の形態5のグレーティングカプラ1eを説明する。本実施の形態のグレーティングカプラ1eは、実施の形態1のグレーティングカプラ1と同様の構成を備えるが、主に以下の点で異なる。
グレーティングカプラ1eでは、第1光導波路チップ20は、レーザ構造50をさらに含む。本明細書において、レーザ構造50は、誘導放出によって光を増幅することができる構造を意味する。レーザ構造50は、例えば、レーザ光源または光増幅器である。特定的には、レーザ構造50は、例えば、半導体レーザ光源または半導体光増幅器である。第1光導波路22は、レーザ構造50と第1導波路グレーティング25との間に配置されている。第1光導波路22は、レーザ構造50から出射された光を第1導波路グレーティング25に結合させる。
レーザ構造50は、第1光導波路22に光学的に結合されている活性領域51を含む。活性領域51は、例えば、InGaAsP系またはAlGaAs系の化合物半導体材料で形成されている。活性領域51は、例えば、多重量子井戸(MQW)構造を有してもよい。活性領域51は、例えば、第1基板21(第1基板頂面21a)上に形成されている。活性領域51は、バットジョイント接続等によって、第1光導波路22に直接接続されてもよい。
レーザ構造50は、上部クラッド層52と、コンタクト層53と、上部電極54と、下部電極55とをさらに含む。第1基板21は、例えば、n型InP基板である。上部クラッド層52は、活性領域51上に形成されている。上部クラッド層52は、例えば、p型InP層である。コンタクト層53は、例えば、p型InGaAs層である。上部電極54は、コンタクト層53上に形成されている。下部電極55は、第1基板21の第1基板底面21b上に設けられている。第1基板底面21bとは反対側の下部電極55の表面は、第1チップ底面20bである。
第1光導波路チップ20は、第1チップ端面20c(基板端面21c)上に設けられている反射防止膜57をさらに含む。反射防止膜57は、第1チップ端面20c(基板端面21c)における光の反射を低減させる。反射防止膜57は、例えば、窒化シリコンまたは酸化タンタルのような、透明部材40より高い屈折率を有する材料で形成されてもよい。反射防止膜57は、例えば、酸化シリコンのような低屈折率誘電体層と窒化シリコンまたは酸化タンタルのような高屈折率誘電体層とが交互に積層されている誘電体多層膜であってもよい。本実施の形態では、第1光入出射面20iは第1チップ端面20cとは反対側の反射防止膜57の表面である。
本実施の形態の第一の例では、第1光導波路チップ20は半導体レーザ光源であってもよく、第2光導波路チップ30は光変調器であってもよく、グレーティングカプラ1eは、光送信器であってもよい。本実施の形態の第二の例では、第1光導波路チップ20は半導体光増幅器(SOA)であってもよく、第2光導波路チップ30は外部共振器の一部であってもよい。
本実施の形態のグレーティングカプラ1eは、実施の形態1のグレーティングカプラ1の効果に加えて、以下の効果を奏する。
本実施の形態のグレーティングカプラ1eでは、第1光導波路チップ20は、第1チップ端面20c上に設けられている反射防止膜57をさらに含む。
そのため、第1光入出射面20iにおける光の反射を減少させることができる。第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間の光結合効率が増加する。グレーティングカプラ1eは、より広い許容位置合わせ誤差を有する。また、グレーティングカプラ1eは、第1導波路グレーティング25と第2導波路グレーティング35との間において、許容可能な最小限度の光結合効率で結合される光の波長範囲を拡大することができる。
本実施の形態のグレーティングカプラ1eでは、第1光導波路チップ20は、レーザ構造50をさらに含む。第1光導波路22は、レーザ構造50と第1導波路グレーティング25との間に配置されている。レーザ構造50は、第1光導波路22に光学的に結合されている活性領域51を含む。
レーザ構造50は、グレーティングカプラ1eの第1光導波路チップ20に集積されている。グレーティングカプラ1eとは別にレーザ構造50を設ける必要がないため、グレーティングカプラ1eとレーザ構造50とを含む光学システムが小型化され得る。グレーティングカプラ1eは、光送信器または光増幅器として用いられ得る。
今回開示された実施の形態1から実施の形態5及びそれらの変形例はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。矛盾のない限り、実施の形態1から実施の形態5及びそれらの変形例の少なくとも2つを組み合わせてもよい。本開示の範囲は、上記した説明ではなく請求の範囲によって示され、請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることを意図される。
1,1b,1c,1d,1e グレーティングカプラ、10 マウント、10a 主面、11 第1サブマウント、11a 頂面、11b 底面、12 第2サブマウント、12a 頂面、12b 底面、20 第1光導波路チップ、20a 第1チップ頂面、20b 第1チップ底面、20c 第1チップ端面、20i 第1光入出射面、20n 法線、21 第1基板、21a 第1基板頂面、21b 第1基板底面、21c 基板端面、22 第1光導波路、23 コア層、24 上部クラッド層、25 第1導波路グレーティング、26 第1グレーティング、27 上部クラッド層、30 第2光導波路チップ、30a 第2チップ頂面、30b 第2チップ底面、30c 第2チップ端面、30i 第2光入出射面、31 第2基板、31a 第2基板頂面、31b 第2基板底面、32 第2光導波路、33 コア層、34a 下部クラッド層、34b 上部クラッド層、35 第2導波路グレーティング、36 第2グレーティング、36a,36b グレーティング端、36c グレーティング中央、36r 領域、40 透明部材、41 透明接着層、42 透明ブロック、48 接合部材、50 レーザ構造、51 活性領域、52 上部クラッド層、53 コンタクト層、54 上部電極、55 下部電極、57 反射防止膜。

Claims (22)

  1. 第1光導波路チップと、
    第2光導波路チップと、
    透明部材とを備えるグレーティングカプラであって、
    前記第1光導波路チップは、第1基板頂面を含む第1基板と、前記第1基板頂面上に形成されている第1光導波路と、前記第1基板頂面上に形成されている第1導波路グレーティングと、第1チップ底面と、前記第1チップ底面とは反対側の第1チップ頂面と、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とに接続されている第1チップ端面とを含み、
    前記第1導波路グレーティングは、前記第1光導波路に接続されており、かつ、前記第1光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2光導波路チップは、第2基板頂面を含む第2基板と、前記第2基板頂面上に形成されている第2光導波路と、前記第2基板頂面上に形成されている第2導波路グレーティングと、第2チップ頂面とを含み、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に接続されており、かつ、前記第2光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とが互いに離間されている方向において、前記第1導波路グレーティングに対して前記第1基板の側に配置されており、
    前記グレーティングカプラに入射する光は、前記第1チップ端面に沿って延在する前記第1光導波路チップの第1光入出射面と前記第2チップ頂面に沿って延在する前記第2光導波路チップの第2光入出射面とを通って、前記第1導波路グレーティングと前記第2導波路グレーティングとの間で結合され、
    前記グレーティングカプラの使用波長範囲内の前記光の光路は、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面との間において、前記透明部材によって充填されており、
    前記透明部材は、前記透明部材が存在しない時と比較し、前記使用波長範囲内での前記グレーティングカプラに入射する光の入射位置の変化を減少させるよう構成してある、グレーティングカプラ。
  2. 前記第1導波路グレーティングで回折されて前記第2導波路グレーティングに向かう前記光の前記第1光導波路チップの光入出射面からの出射角は、33°以上60°以下である、請求項1に記載のグレーティングカプラ。
  3. 前記透明部材は、熱硬化性樹脂または紫外線硬化性樹脂で形成されている、請求項1または請求項2に記載のグレーティングカプラ。
  4. 前記透明部材は、透明接着層と、透明ブロックとを含み、
    前記透明ブロックは、前記透明接着層により、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面とに接着されている、請求項1または請求項2に記載のグレーティングカプラ。
  5. 前記第1光導波路チップの全体と前記第2光導波路チップの全体とは、前記透明部材によって覆われている、請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  6. 前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に近位する第1グレーティング端と、前記第1チップ端面に近位する第2グレーティング端とを含み、
    前記第1導波路グレーティングで回折されて前記第2導波路グレーティングに進む前記光は、前記第2導波路グレーティングのうち、前記第1グレーティング端に近位する領域に結合される、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  7. 前記第2導波路グレーティングは、第2グレーティングピッチと、第2グレーティング幅とを有しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に近位する第1グレーティング端と、前記第1チップ端面に近位する第2グレーティング端とを含み、
    前記第2導波路グレーティングのうち、前記第1グレーティング端に近位する領域における前記第2グレーティング幅は、前記第2グレーティングピッチの0%より大きくかつ30%以下、または、前記第2グレーティングピッチの70%より大きくかつ100%未満である、請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  8. 前記第1導波路グレーティングは、第1グレーティングピッチと、第1グレーティング幅とを有しており、
    前記第1グレーティング幅は、前記第1グレーティングピッチの0.4倍以上0.6倍以下である、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  9. 前記第1導波路グレーティングの第1グレーティングピッチは、前記第1光導波路から離れるにつれて減少している、請求項1から請求項7のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  10. 前記第1導波路グレーティングは、複数の段差を有する階段型グレーティングである、請求項1から請求項9のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  11. 前記複数の段差は、傾斜段差である、請求項10に記載のグレーティングカプラ。
  12. 前記第1導波路グレーティングの第1グレーティングは、前記第1チップ頂面の平面視において、前記第1チップ端面に向けて膨らむ楕円弧の形状を有しており、
    前記第2導波路グレーティングの第2グレーティングは、前記第2チップ頂面の平面視において、前記第1チップ端面に向けて膨らむ楕円弧の形状を有している、請求項1から請求項11のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  13. 前記第1導波路グレーティングは、化合物半導体材料で形成されている第1コア層を含み、
    前記第2導波路グレーティングは、シリコンで形成されている第2コア層を含む、請求項1から請求項12のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  14. 前記第1光導波路チップは、前記第1チップ端面上に設けられている反射防止膜をさらに含む、請求項1から請求項13のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  15. 前記第1光導波路チップは、レーザ構造をさらに含み、
    前記第1光導波路は、前記レーザ構造と前記第1導波路グレーティングとの間に配置されており、
    前記レーザ構造は、前記第1光導波路に光学的に結合されている活性領域を含む、請求項1から請求項14のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  16. 前記第1光導波路チップが載置されている第1マウントと、
    前記第2光導波路チップが載置されている第2マウントとをさらに備え、
    前記第2マウントの第2高さは、前記第1マウントの第1高さより低い、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  17. 前記第1光導波路チップは、前記第2チップ頂面上に載置されている、請求項1から請求項15のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  18. 前記透明部材の第1屈折率と前記第2光入出射面を含む前記第2光導波路チップの最上部の第2屈折率との間の差は、0.20以下である、請求項1から請求項17のいずれか一項に記載のグレーティングカプラ。
  19. 第1光導波路チップと、
    第2光導波路チップと、
    透明部材とを備えるグレーティングカプラであって、
    前記第1光導波路チップは、第1基板頂面を含む第1基板と、前記第1基板頂面上に形成されている第1光導波路と、前記第1基板頂面上に形成されている第1導波路グレーティングと、第1チップ底面と、前記第1チップ底面とは反対側の第1チップ頂面と、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とに接続されている第1チップ端面とを含み、
    前記第1導波路グレーティングは、前記第1光導波路に接続されており、かつ、前記第1光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2光導波路チップは、第2基板頂面を含む第2基板と、前記第2基板頂面上に形成されている第2光導波路と、前記第2基板頂面上に形成されている第2導波路グレーティングと、第2チップ頂面とを含み、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に接続されており、かつ、前記第2光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とが互いに離間されている方向において、前記第1導波路グレーティングに対して前記第1基板の側に配置されており、
    前記グレーティングカプラに入射する光は、前記第1チップ端面に沿って延在する前記第1光導波路チップの第1光入出射面と前記第2チップ頂面に沿って延在する前記第2光導波路チップの第2光入出射面とを通って、前記第1導波路グレーティングと前記第2導波路グレーティングとの間で結合され、
    前記グレーティングカプラの使用波長範囲内の前記光の光路は、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面との間において、前記透明部材によって充填されており、
    前記透明部材は、透明接着層と、透明ブロックとを含み、
    前記透明ブロックは、前記透明接着層により、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面とに接着され、
    前記透明部材は、前記透明部材が存在しない時と比較し、前記使用波長範囲内での前記グレーティングカプラに入射する光の入射位置の変化を減少させるよう構成してある、グレーティングカプラ。
  20. 第1光導波路チップと、
    第2光導波路チップと、
    透明部材とを備えるグレーティングカプラであって、
    前記第1光導波路チップは、第1基板頂面を含む第1基板と、前記第1基板頂面上に形成されている第1光導波路と、前記第1基板頂面上に形成されている第1導波路グレーティングと、第1チップ底面と、前記第1チップ底面とは反対側の第1チップ頂面と、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とに接続されている第1チップ端面とを含み、
    前記第1導波路グレーティングは、前記第1光導波路に接続されており、かつ、前記第1光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2光導波路チップは、第2基板頂面を含む第2基板と、前記第2基板頂面上に形成されている第2光導波路と、前記第2基板頂面上に形成されている第2導波路グレーティングと、第2チップ頂面とを含み、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に接続されており、かつ、前記第2光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とが互いに離間されている方向において、前記第1導波路グレーティングに対して前記第1基板の側に配置されており、
    前記グレーティングカプラに入射する光は、前記第1チップ端面に沿って延在する前記第1光導波路チップの第1光入出射面と前記第2チップ頂面に沿って延在する前記第2光導波路チップの第2光入出射面とを通って、前記第1導波路グレーティングと前記第2導波路グレーティングとの間で結合され、
    前記グレーティングカプラの使用波長範囲内の前記光の光路は、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面との間において、前記透明部材によって充填されており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に近位する第1グレーティング端と、前記第1チップ端面に近位する第2グレーティング端とを含み、
    前記第1導波路グレーティングで回折されて前記第2導波路グレーティングに進む前記光は、前記第2導波路グレーティングのうち、前記第1グレーティング端に近位する領域に結合される、グレーティングカプラ。
  21. 第1光導波路チップと、
    第2光導波路チップと、
    透明部材とを備えるグレーティングカプラであって、
    前記第1光導波路チップは、第1基板頂面を含む第1基板と、前記第1基板頂面上に形成されている第1光導波路と、前記第1基板頂面上に形成されている第1導波路グレーティングと、第1チップ底面と、前記第1チップ底面とは反対側の第1チップ頂面と、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とに接続されている第1チップ端面とを含み、
    前記第1導波路グレーティングは、前記第1光導波路に接続されており、かつ、前記第1光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2光導波路チップは、第2基板頂面を含む第2基板と、前記第2基板頂面上に形成されている第2光導波路と、前記第2基板頂面上に形成されている第2導波路グレーティングと、第2チップ頂面とを含み、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に接続されており、かつ、前記第2光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とが互いに離間されている方向において、前記第1導波路グレーティングに対して前記第1基板の側に配置されており、
    前記グレーティングカプラに入射する光は、前記第1チップ端面に沿って延在する前記第1光導波路チップの第1光入出射面と前記第2チップ頂面に沿って延在する前記第2光導波路チップの第2光入出射面とを通って、前記第1導波路グレーティングと前記第2導波路グレーティングとの間で結合され、
    前記グレーティングカプラの使用波長範囲内の前記光の光路は、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面との間において、前記透明部材によって充填されており、
    前記第2導波路グレーティングは、第2グレーティングピッチと、第2グレーティング幅とを有しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に近位する第1グレーティング端と、前記第1チップ端面に近位する第2グレーティング端とを含み、
    前記第2導波路グレーティングのうち、前記第1グレーティング端に近位する領域における前記第2グレーティング幅は、前記第2グレーティングピッチの0%より大きくかつ30%以下、または、前記第2グレーティングピッチの70%より大きくかつ100%未満であり、
    前記透明部材は、前記透明部材が存在しない時と比較し、前記使用波長範囲内での前記グレーティングカプラに入射する光の入射位置の変化を減少させるよう構成してある、グレーティングカプラ。
  22. 第1光導波路チップと、
    第2光導波路チップと、
    透明部材とを備えるグレーティングカプラであって、
    前記第1光導波路チップは、第1基板頂面を含む第1基板と、前記第1基板頂面上に形成されている第1光導波路と、前記第1基板頂面上に形成されている第1導波路グレーティングと、第1チップ底面と、前記第1チップ底面とは反対側の第1チップ頂面と、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とに接続されている第1チップ端面とを含み、
    前記第1導波路グレーティングは、前記第1光導波路に接続されており、かつ、前記第1光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2光導波路チップは、第2基板頂面を含む第2基板と、前記第2基板頂面上に形成されている第2光導波路と、前記第2基板頂面上に形成されている第2導波路グレーティングと、第2チップ頂面とを含み、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第2光導波路に接続されており、かつ、前記第2光導波路より前記第1チップ端面に近位しており、
    前記第2導波路グレーティングは、前記第1チップ頂面と前記第1チップ底面とが互いに離間されている方向において、前記第1導波路グレーティングに対して前記第1基板の側に配置されており、
    前記グレーティングカプラに入射する光は、前記第1チップ端面に沿って延在する前記第1光導波路チップの第1光入出射面と前記第2チップ頂面に沿って延在する前記第2光導波路チップの第2光入出射面とを通って、前記第1導波路グレーティングと前記第2導波路グレーティングとの間で結合され、
    前記グレーティングカプラの使用波長範囲内の前記光の光路は、前記第1光入出射面と前記第2光入出射面との間において、前記透明部材によって充填されており、
    前記透明部材の第1屈折率と前記第2光入出射面を含む前記第2光導波路チップの最上部の第2屈折率との間の差は、0.20以下である、グレーティングカプラ。
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