JP7026381B2 - 遠心バレル研磨機 - Google Patents

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本発明は、遠心バレル研磨機に関するものである。
特許文献1には、有底筒状をなすバレル本体の上面の開口部を蓋で閉塞した形態のバレル槽を、有底筒状のバレルケース内に収容し、バレル槽とバレルケースを遊星回転させることによってバレル槽内で研磨を行う遠心バレル研磨機が開示されている。
特許第4189010号
上記の遠心バレル研磨機は、バレル本体と蓋を組み付け状態に固定する手段として、バレル本体の上端部外周のフランジ部と、蓋の外周縁部とを、ボルトとナットの締付けによって結合するようになっている。このボルトによる固定構造は、周方向に間隔を空けた複数箇所に設ける必要がある。そのため、バレル本体と蓋を固定する場合にも、バレル本体から蓋を外す場合にも、複数のボルトを締め付け又は緩めるという手間の掛かる作業を行う必要があった。
本発明は上記のような事情に基づいて完成されたものであって、蓋をバレル本体に対して着脱する際の作業性向上を図ることを目的とする。
本発明は、
上下方向の回転軸を中心として回転駆動されるターレットと、
上面に開口部を有するバレル本体と前記開口部を開閉する蓋とを備え、前記ターレットの偏心位置に自転可能に設けられて遊星回転する複数のバレル槽と、
複数の前記蓋の上面と対向可能な押圧部材と、
前記押圧部材を介して前記複数の蓋に下向きの弾性押圧力を付与可能な閉蓋用弾性部材とを備え、
前記押圧部材は、前記蓋を押さえた状態において、前記ターレットと一体回転することが可能であるとともに、前記バレル槽に追従して遊星回転することが可能であるところに特徴を有する。
蓋をバレル本体の上面の開口部に被せ、押圧部材を介して閉蓋用弾性部材の弾性押圧力を蓋に付与すれば、蓋はバレル本体に固定される。ボルトとナットの締付けによって蓋をバレル本体に固定する場合に比べると、バレル本体に対する蓋の着脱作業の作業性に優れている。また、押圧部材から蓋に対して弾性押圧力が付与されても、押圧部材はバレル槽に追従して遊星回転するので、バレル槽の自転が妨げられる、という虞はない。
実施例1において、押圧部材が押圧位置に保持されている状態をあらわす遠心バレル研磨機の正面図 押圧部材が押圧位置に保持されている状態をあらわす遠心バレル研磨機の側面図 押圧部材が押圧解除位置まで上昇した状態をあらわす遠心バレル研磨機の側面図 ターレットとバレル槽との位置関係をあらわす平面図 押圧モジュールのアーム部と押圧部材の取付け構造をあらわす断面図 バレルケースの平面図 図6のX-X線断面図 バレル槽の平面図 バレル槽の正面図 押圧部材で蓋をバレル本体に固定した状態をあらわす断面図 蓋をバレル本体の上方へ持ち上げた状態をあらわす断面図
本発明は、前記押圧部材を、前記蓋に対して前記閉蓋用弾性部材の弾性押圧力を付与する押圧位置と、前記押圧位置から上方へ退避して前記蓋を前記閉蓋用弾性部材による弾性押圧力から解放する押圧解除位置との間で昇降させる昇降機構を備えていてもよい。この構成によれば、手作業で弾性押圧力を解除する必要がないので、蓋の開閉やバレル槽の着脱の作業性が良い。
本発明は、前記ターレットに直結して設けられ、前記ターレットを回転駆動する公転用駆動機構と、前記押圧部材が前記押圧位置にあるときには前記押圧部材を前記ターレットに対し同期回転可能に連結し、前記押圧部材が前記押圧解除位置にあるときには前記押圧部材と前記ターレットとの連結を解除する連結部とを備えていてもよい。公転用駆動機構を押圧部材に直結して設けた場合、押圧部材を昇降させる昇降機構の構造が複雑になることが懸念されるが、押圧部材とターレットの連結と連結解除が可能な連結部を設け、公転用駆動機構をターレットに直結したことにより、昇降機構を簡素化することが実現できる。
本発明は、前記蓋と前記押圧部材との接触領域に設けられ、弾性変形可能な偏心吸収部材を備えていてもよい。この構成によれば、偏心吸収部材が弾性変形することにより、バレル槽の自転軸と押圧部材の回転中心との間の芯ずれを吸収することができる。
本発明は、前記押圧部材に弾性変形可能に設けられ、前記押圧部材と前記蓋との間の上下の位置ずれを吸収可能な位置ずれ吸収部材を備えていてもよい。この構成によれば、位置ずれ吸収部材が弾性変形することにより、押圧部材と蓋との間の上下方向の位置ずれが吸収されるので、蓋をバレル本体に対して確実に固定することができる。
本発明は、複数の前記押圧部材を一体的に公転可能に設けた押圧モジュールを備えていてもよい。この構成によれば、複数の押圧部材に個別に対応する複数の閉蓋用弾性部材を設ける場合に比べると、部品点数が少なくて済む。
<実施例1>
以下、本発明を具体化した実施例1を図1~図11を参照して説明する。尚、以下の説明において、前後の方向については、図2,3における左方を前方と定義する。上下の方向については、図1~3,5,7,9~11にあらわれる向きを、そのまま上方、下方と定義する。左右の方向については、図1にあらわれる向きを、そのまま左方、右方と定義する。
<遠心バレル研磨機Gの全体構成>
本実施例1の遠心バレル研磨機Gは、4つ(複数)のバレル槽30を上下方向の回転軸13及び自転軸24を中心として遊星回転させることで、バレル槽30内に収容したワーク(図示省略)を研磨するものである。遠心バレル研磨機Gは、ターレット15と、ターレット15を回転駆動するための公転用駆動機構23と、4つのバレル槽30を公転させながら自転させるための自転用駆動機構25と、バレル槽30の蓋37をバレル本体31に固定するための蓋押圧機構40とを備えて構成されている。
遠心バレル研磨機Gは、図1~3に示すように、左右方向に延びる上部フレーム10と、上部フレーム10の下方に配された左右方向の中央フレーム11と、中央フレーム11の下方に配された左右方向の下部フレーム12とを有する。上下両フレームには、軸線を上下方向に向けた回転軸13の上下両端部が、回転可能に且つ軸線方向の移動を規制された状態で支持されている。回転軸13は、自転用モータ14により回転駆動されるようになっている。
<ターレット15>
回転軸13には、平面視形状が円形をなすターレット15が取り付けられている。ターレット15は、回転軸13と同心の円筒形をなす駆動側筒部16と、回転軸13と同心の円板状をなす板状支持部17とを一体化させた部材である。駆動側筒部16は、回転軸13に対し相対回転を可能に、且つ軸線方向への相対変位を規制された状態で外嵌されている。駆動側筒部16の上端部には、周方向に凹凸部を並べた形態の駆動側連結部18(請求項に記載の連結部)が形成されている。
板状支持部17は、駆動側筒部16の外周下端部からフランジ状に張り出している。ターレット15の後方には公転用モータ19が設置され、ターレット15の外周のプーリ20と公転用モータ19のプーリ21との間にはベルト22が掛け回されている。プーリ20,21とベルト22と公転用モータ19は、ターレット15を公転させるための公転用駆動機構23を構成し、ターレット15は、公転用駆動機構23により回転駆動されるようになっている。
板状支持部17には、軸線を上下方向に向けた4本(複数本)の自転軸24が、回転軸13と同心の円周上であって周方向に等角度間隔を空けた位置、即ち回転軸13から径方向へ偏心した位置に設けられている。各自転軸24は、板状支持部17(ターレット15)に対し相対回転可能に、且つ軸線方向の相対移動を規制された状態で取り付けられ、板状支持部17を上下に貫通している。
<自転用駆動機構25>
回転軸13のうち板状支持部17より下方の位置には、駆動ギヤ26が一体回転可能に取り付けられている。各自転軸24には、駆動ギヤ26と連動して回転駆動される従動ギヤ27が一体化回転可能に固着されている。回転軸13が回転すると、回転軸13の回転力が駆動ギヤ26と中間ギヤ(図示省略)と従動ギヤ27を介して自転軸24に伝達され、自転軸24が板状支持部17に対して相対回転する。回転軸13と自転用モータ14と駆動ギヤ26と従動ギヤ27は、バレル槽30をターレット15に対して遊星回転させるための自転用駆動機構25を構成する。
<バレルケース28及びバレル槽30>
各自転軸24の上端部には、夫々、バレルケース28が一体回転し得るように取り付けられている。図6,7に示すように、バレルケース28は上面が開放された有底円筒形をなし、バレルケース28の底面が自転軸24の上端部に固着されている。バレルケース28の内部には、その底板の外周縁から上方へ突出した形態の係止ピン29が形成されている。
バレル槽30は、平面視形状が円形をなす底壁部32の外周縁から円筒形の周壁部33を立ち上げた金属製のバレル本体31と、バレル本体31の上面の開口部34を開閉する蓋37とを備えて構成されている。バレル本体31の外周下端部には、上下方向に貫通する4つ(複数)の係止孔35が、周方向に等角度間隔を空けて設けられている。バレル本体31の上端外周には、上方へ突出した形態の4つ(複数)の位置決めピン36が、周方向に等角度間隔を空けて設けられている。
蓋37は、平面視形状が円形をなす金属製の蓋本体38と、ウレタン樹脂からなる偏心吸収部材39とを備えている。蓋本体38は、開口部34の開口領域より僅かに大きい円板状をなす。偏心吸収部材39は、蓋本体38よりも小径の円板状(円環状)をなし、蓋本体38上面に同心状に固着されている。偏心吸収部材39は、その上面と下面が水平方向(後述する押圧部材48によって蓋37が押圧される方向に対して直交する二次元方向)へ相対変位するような形態で弾性変形し得るようになっている。
蓋37をバレル本体31に固定する際には、蓋37をバレル本体31の上端縁に載置し、蓋本体38で開口部34を閉塞する。このとき、蓋本体38の外周縁が4つの位置決めピン36に対して当接又は径方向に接近して対向することで、蓋37は、バレル本体31に対し水平方向(バレル槽30の軸線と直交する方向)への位置ずれを規制された状態に保持される。
バレル槽30は、上方からバレルケース28内に落とし込まれるようにして収容される。バレルケース28に収容されたバレル槽30は、その係止孔35を係止ピン29に係止させることにより、バレルケース28に対して相対変位を規制された状態に保持される。これにより、バレル槽30は自転軸24及びバレルケース28と一体となって遊星回転する。
<蓋押圧機構40>
蓋押圧機構40は、押圧モジュール41と、第1スプリング57(請求項に記載の閉蓋用弾性部材)と、昇降機構60とを備えて構成されている。蓋押圧機構40は、バレル本体31に対しその開口部34を閉塞する状態に蓋37を固定して、バレル槽30をバレル研磨が実行できる状態に保持するための機能と、蓋37の固定を解除してバレル本体31から蓋37を外すことを許容する機能と、押圧モジュール41がターレット15と一体に公転し得るように連結する機能とを兼ね備えている。
<押圧モジュール41>
押圧モジュール41は、1つの可動部材42と、可動部材42とは別体の4つ(バレル槽30と同数)の押圧部材48とを備えて構成され、ターレット15の上方に配されている。可動部材42は、駆動側筒部16の上方に配された円筒形の従動側筒部43と、4本(バレル槽30と同数)のアーム部46とを一体化させた部材である。従動側筒部43は、回転軸13に対し、相対回転可能に、且つ軸線方向(上下方向)への相対移動を可能に外嵌されている。従動側筒部43の下端部には、周方向に凹凸部を並べた形態の従動側連結部44(請求項に記載の連結部)が形成されている。従動側筒部43の外周上端部には、一対の係止突起45が設けられている。
アーム部46は、従動側筒部43の外周における下端部に近い位置から、水平面に沿って径方向外方(放射方向)へ片持ち状に延出した形態である。図4に示すように、4本のアーム部46は、周方向の等角度間隔を空けて配置され、従動側筒部43と一体をなして移動し得るようになっている。各アーム部46の延出端部には、夫々、軸線を上下方向に向けた円筒形の軸受部47が、アーム部46を貫通した形態で設けられている。
図5に示すように、押圧部材48は、軸受部47内に貫通状態で取り付けられた従動軸49と、従動軸49の下端部に取り付けられた可動押圧体54と、可動押圧体54に一体的に取り付けられた緩衝部材50と、第2スプリング51(請求項に記載の位置ずれ吸収部材)とを備えている。従動軸49は、軸受部47に対し、相対回転可能であるが、軸線方向(上下方向)への相対移動は規制されている。従動軸49の上端部にはストッパ52が一体的に取り付けられている。ストッパ52は、軸受部47の内周に設けたベアリング53の上端に対し上から係止することで、従動軸49が下方へ移動することを規制する。
軸受部47より下方の領域においては、従動軸49の下端部に、従動軸49と同心の概ね円板状をなす可動押圧体54が設けられている。可動押圧体54は、従動軸49に対し、相対回転は規制されているが、上下方向の相対移動は許容されている。同じく軸受部47より下方の領域には、第2回転バネ受け55が、軸受部47の内周に設けたベアリング56の下端に対し下から当接した状態で設けられている。第2回転バネ受け55は、従動軸49と一体的に回転し得るようになっている。可動押圧体54の上面と第2回転バネ受け55の下面との間には、圧縮コイルバネからなる第2スプリング51が従動軸49を包囲した状態で設けられている。第2スプリング51の弾力(付勢力)により、第2回転バネ受け55が軸受部47の下端に対し下から当接し、可動押圧体54が下方へ付勢されている。
可動押圧体54の下面には、円環状(ドーナツ形)の緩衝部材50が固着されている。緩衝部材50は、従動軸49と一体的に回転するとともに、従動軸49に対し相対的に上下動する。緩衝部材50はポリアセタール樹脂(POM)からなる。ポリアセタール樹脂は、蓋37の上面に固着されている偏心吸収部材39の材料であるウレタン樹脂に対して密着性が低いという特性を有する。したがって、蓋37をバレル本体31から外す際に、緩衝部材50が偏心吸収部材39に貼り付いて密着したままになる、という虞はない。
4つの押圧部材48(従動軸49)は、回転軸13と同心の円周上に90°の等角度間隔を空けて配置されている。上記した4つのバレル槽30(自転軸24)も、回転軸13と同心の円周上に等角度間隔を空けて配置されている。4つの押圧部材48の配置円と4つのバレル槽30の配置円は径寸法が同一である。したがって、押圧モジュール41がターレット15に対して相対回転すると、平面視において、4つの押圧部材48を4つのバレル槽30に対して同軸状に配置することができる。また、4つの押圧部材48が4つのバレル槽30に対して45°ずれた位置関係になると、平面視において、アーム部46(可動部材42)は、バレル槽30と非干渉の領域(バレル槽30と全く重ならない領域)に位置する。
<第1スプリング57(閉蓋用弾性部材)>
回転軸13のうち押圧モジュール41の従動側筒部43より上方の位置には、第1回転バネ受け58が設けられている。第1回転バネ受け58は、回転軸13に対し、相対回転を可能に、且つ回転軸13に対して軸線方向(上下方向)の相対移動を規制された状態で外嵌されている。第1回転バネ受け58の下面と、押圧モジュール41の従動側筒部43の上端面との間には、圧縮コイルバネからなる第1スプリング57が回転軸13を包囲した状態で設けられている。第1スプリング57は、押圧モジュール41を下方へ付勢する機能を有する。
<昇降機構60>
図1~3に示すように、昇降機構60は、シリンダ装置61と、揺動アーム63と、昇降部材67とを備えて構成されている。シリンダ装置61は、ターレット15及び押圧モジュール41の後方に配置され、軸線を上下方向に向けて上方へ突出したロッド62を有している。揺動アーム63は、全体として前後方向に延びた形態であり、揺動アーム63の後端部は、ロッド62の上端部に相対回転可能に連結されている。揺動アーム63は、その前端に近い位置を中央フレーム11に設けた左右方向の揺動軸64に支持することにより、シーソー状に揺動し得るように設けられている。
中央フレーム11にはブラケット65が固定され、ブラケット65には上下方向のガイドバー66が設けられている。ガイドバー66には昇降部材67が上下動可能に取り付けられている。昇降部材67には、揺動アーム63の前端部が長孔を介して相対変位可能に連結されている。シリンダ装置61を駆動してロッド62を伸長させると、揺動アーム63の前端部が下方へ変位するので、昇降部材67がガイドバー66にガイドされて下降する。シリンダ装置61を駆動してロッド62を収縮させると、昇降部材67がガイドバー66にガイドされて上昇する。
昇降部材67には、左右一対の支承部68が設けられている。一対の支承部68は、押圧モジュール41の従動側筒部43の上端部外周に対し、左右から挟むように対向する位置関係となっている。昇降部材67がその昇降ストロークにおける最下端に位置する状態では、第1スプリング57の弾力(付勢力)により、従動側筒部43が駆動側筒部16の上端に当接し、支承部68が従動側筒部43の係止突起45から下方へ離間する。また、昇降部材67が昇降ストロークの最上端に位置する状態では、支承部68が係止突起45を下から支承し、従動側筒部43(押圧モジュール41)が駆動側筒部16(ターレット15)の上端より上方の高さまで上昇する。このときの上下方向における押圧部材48(押圧モジュール41)の高さを、押圧解除位置(図3を参照)と定義する。
また、押圧モジュール41が押圧解除位置にあるときは、押圧モジュール41とターレット15は相対回転可能である。押圧モジュール41が押圧解除位置にあり、4つの押圧部材48と4つのバレル槽30が同軸となる位置関係で、押圧モジュール41を下降させると、押圧モジュール41の従動側連結部44がターレット15の駆動側連結部18に対し上から嵌合し、押圧モジュール41(従動側筒部43)とターレット15(駆動側筒部16)とが一体回転可能に連結された状態となる。
<実施例1の遠心バレル研磨機Gの作用>
バレル研磨を行う際には、昇降機構60を起動して押圧モジュール41を押圧解除位置へ上昇させ、公転用駆動機構23を起動してターレット15を45°回転させ、図4に実線で示すように、アーム部46をバレル槽30に対して周方向にずれた位置へ変位させておく。この状態で、作業者の手作業により、バレルケース28内のバレル槽30を持ち上げて取り出し、蓋37をバレル本体31から外してバレル本体31内のワーク(図示省略)と研磨石(図示省略)を回収する。
この後、バレル研磨を行う際には、空になっているバレル本体31内にワークと研磨石を投入し、そのバレル本体31をバレルケース28内に収容し、バレル本体31の上面の開口部34に蓋37を被せる。バレルケース28内のバレル本体31に蓋37を載せるまでの工程は、作業者が手作業で行う。
この後、公転用駆動機構23を起動してターレット15を45°回転させ、4つのバレル槽30を4つの押圧部材48に対し同軸状となるように移動させる。次に、昇降機構60を起動し、第1スプリング57の弾力によって押圧モジュール41を下降させる。押圧モジュール41が下降する過程では、4つの緩衝部材50の下面が蓋37の偏心吸収部材39の上面に面当たり状態で当接する。押圧部材48が偏心吸収部材39に当接して下降を規制されたときの、上下方向における押圧部材48の高さを、押圧位置(図1,2,10を参照)と定義する。
押圧部材48が蓋37の上面に当接して下降を停止した後も、可動部材42は、第1スプリング57の弾力(付勢力)により昇降部材67と一体となって下降を続ける。この間、第1スプリング57の弾力は減少していくが、蓋37に当接した押圧部材48は下降を停止するので、第2スプリング51の弾力は増大していく。従動側筒部43の下端が駆動側筒部16の上端に突き当たったところで、可動部材42の下降が停止し、それ以降は、昇降部材67だけが下降する。
可動部材42が昇降部材67と一体的に下降する過程では、従動側筒部43の下端が駆動側筒部16の上端に突き当たる直前で、従動側連結部44が、駆動側連結部18に対し周方向への相対変位を規制された状態で嵌合される。従動側連結部44と駆動側連結部18の嵌合により、押圧モジュール41とターレット15とが一体回転し得るように連結される。押圧部材48が押圧位置にあり、押圧モジュール41とターレット15とが連結された状態では、昇降機構60の支承部68が押圧モジュール41の係止突起45から下方へ外れるので、押圧モジュール41は、昇降部材67と干渉することなく回転することができる。
押圧部材48が押圧位置に保持されている状態では、第1スプリング57の付勢力と4つの第2スプリング51の付勢力が、可動部材42と4つの可動押圧体54を介すことにより4つの蓋37に対し下向きの押圧力として作用する。この下向きの弾性押圧力により、蓋37が、バレル本体31に対し、内上がりを規制され、且つ相対回転や水平方向への位置ずれを規制された状態に固定される。
尚、押圧部材48が押圧位置にある状態では、4つのバレルケース28内におけるバレル槽30の高さにバラツキがあると、蓋37(偏心吸収部材39)の上面の高さにバラツキが生じる。しかし、この高さのバラツキは、第2スプリング51の弾性変形によって吸収されるので、押圧部材48の緩衝部材50と蓋37の偏心吸収部材39との間に隙間が生じることはない。したがって、押圧部材48から蓋37に対して下向きの弾性押圧力が常に作用する。
また、押圧部材48が押圧位置にある状態(蓋37をバレル本体31に固定した状態)では、第1スプリング57が押圧モジュール41を介して4つの蓋37に付与する弾性押圧力は、4つの第2スプリング51が4つの蓋37に個別に付与する4つの弾性押圧力の総力(合力)より大きい値となっている。このように第1スプリング57と第2スプリング51のバネ定数を設定したことにより、4つの第2スプリング51の弾性変形量にばらつきがあっても、第1スプリング57の弾性変形量に変動はなく、押圧モジュール41の可動部材42が上下方向へ位置ずれすることはない。
バレル研磨が終了した後は、ターレット15と押圧モジュール41の回転方向の向きをセンサ(図示省略)により検出し、周方向において押圧モジュール41の係止突起45が昇降機構60の支承部68と整合する位置で、ターレット15と押圧モジュール41を停止させる。この後、昇降機構60を起動して支承部68で係止突起45を下から持ち上げ、押圧部材48(押圧モジュール41)を押圧解除位置まで上昇させ、ターレット15を45°回転させる。この後は、バレル槽30をバレルケース28から取り出して研磨済みのワークと研磨石を回収すればよい。
<遠心バレル研磨機Gの効果>
本実施例1の遠心バレル研磨機Gは、上下方向の回転軸13を中心として回転駆動されるターレット15と、上面に開口部34を有するバレル本体31と開口部34を開閉する蓋37とを備え、ターレット15の偏心位置に自転可能に設けられて遊星回転する複数のバレル槽30と、複数の蓋37の上面と対向可能な押圧部材48と、押圧部材48を介して複数の蓋37に下向きの弾性押圧力を付与可能な第1スプリング57とを備えている。
この構成によれば、蓋37をバレル本体31の上面の開口部34に被せ、押圧部材48を介して第1スプリング57の弾性押圧力を蓋37に付与すれば、蓋37はバレル本体31に固定される。ボルトとナットの締付けによって蓋37をバレル本体31に固定する場合に比べると、バレル本体31に対する蓋37の着脱作業の作業性に優れている。
また、遠心バレル研磨機Gに設けられている昇降機構60は、押圧部材48を、蓋37に対して第1スプリング57の弾性押圧力を付与する押圧位置と、押圧位置から上方へ退避して蓋37を第1スプリング57による弾性押圧力から解放する押圧解除位置との間で昇降させる装置である。このような昇降機構60を設けたことにより、手作業で弾性押圧力を解除する必要がなくなったので、蓋37の開閉やバレル槽30の着脱の作業性が良い。
また、遠心バレル研磨機Gは、ターレット15に直結して設けられ、ターレット15を回転駆動する公転用駆動機構23を備えている。また、ターレット15には駆動側連結部18が設けられ、押圧モジュール41には従動側連結部44が設けられている。駆動側連結部18と従動側連結部44は、押圧部材48が押圧位置にあるときには押圧部材48(押圧モジュール41)をターレット15に対し同期回転可能に連結し、押圧部材48が押圧解除位置にあるときには押圧部材48(押圧モジュール41)とターレット15との連結を解除する。
この構成の技術的意義は、次の通りである。公転用駆動機構23を押圧部材48に直結して設けると、押圧部材48を昇降させる昇降機構60の構造が複雑になることが懸念される。そこで、押圧部材48とターレット15の連結と連結解除が可能な連結部(駆動側連結部18と従動側連結部44)を設け、公転用駆動機構23をターレット15に直結した。これにより、昇降機構60を簡素化することが実現できた。
また、押圧部材48は、蓋37を押さえた状態でバレル槽30に追従して遊星回転可能となっている。この構成によれば、バレル槽30が遊星回転している間、押圧部材48から蓋37に対して弾性押圧力が付与されていても、押圧部材48はバレル槽30に追従して遊星回転する。したがって、バレル槽30の自転が妨げられる虞はない。
また、蓋37の上面における押圧部材48との接触領域(即ち、蓋37と押圧部材48との接触領域)には、弾性変形可能な偏心吸収部材39が設けられている。この構成によれば、バレル槽30と押圧部材48が一体的に遊星回転している間、バレル槽30の自転軸24と押圧部材48の回転中心(従動軸49)との間で芯ずれが生じても、偏心吸収部材39が弾性変形することによって芯ずれを吸収することができる。
また、押圧部材48には、上下方向の弾性変形が可能であり、押圧部材48と蓋37との間の上下の位置ずれを吸収可能な第2スプリング51が設けられている。この構成によれば、第2スプリング51が弾性変形することにより、押圧部材48と蓋37との間の上下方向の位置ずれが吸収されるので、蓋37をバレル本体31に対して確実に固定することができる。
また、遠心バレル研磨機Gは、複数の押圧部材48を可動部材42を介して一体的に公転し得るように設けた押圧モジュール41を備えている。この構成によれば、複数の押圧部材48に個別に対応する複数の第1スプリング57を設ける場合に比べると、部品点数が少なくて済む。
<他の実施例>
本発明は上記記述及び図面によって説明した実施例に限定されるものではなく、例えば次のような実施例も本発明の技術的範囲に含まれる。
(1)上記実施例では、押圧部材と蓋との接触領域に偏心吸収部材を設けたが、このような偏心吸収部材を設けない形態としてもよい。
(2)上記実施例では、押圧部材に位置ずれ吸収部材を設けたが、このような位置ずれ吸収部材を設けない形態としてもよい。
(3)上記実施例では、複数の押圧部材を一体化させることで閉蓋用弾性部材の数を1つとしたが、複数の押圧部材に対して複数の閉蓋用弾性部材を個別に設けてもよい。
(4)上記実施例では、バレル槽をバレルケース内に収容したが、バレル槽はターレットに直接、取り付けてもよい。
(5)上記実施例では、押圧部材を押圧位置と開放位置との間で昇降させる昇降機構を設けたが、このような昇降機構を設けず、押圧部材を手作業によって昇降させるようにしてもよい。
(6)上記実施例では、蓋における押圧部材との接触領域(蓋の上面)に偏心吸収部材を設けたが、偏心吸収部材は、押圧部材における蓋との接触領域(押圧部材の下面)に設けてもよい。この場合、偏心吸収部材としてウレタン樹脂を用い、蓋側にポリアセタール樹脂製の緩衝部材を設ければ、偏心吸収部材が蓋(緩衝部材)に貼り付くことを防止できる。また、偏心吸収部材は、押圧部材と蓋の両方に設けてもよい。
G…遠心バレル研磨機
13…回転軸
15…ターレット
18…駆動側連結部(連結部)
23…公転用駆動機構
30…バレル槽
31…バレル本体
34…バレル本体の開口部
37…蓋
39…偏心吸収部材
41…押圧モジュール
44…従動側連結部(連結部)
48…押圧部材
51…第2スプリング(位置ずれ吸収部材)
57…第1スプリング(蓋用弾性部材)
60…昇降機構

Claims (6)

  1. 上下方向の回転軸を中心として回転駆動されるターレットと、
    上面に開口部を有するバレル本体と前記開口部を開閉する蓋とを備え、前記ターレットの偏心位置に自転可能に設けられて遊星回転する複数のバレル槽と、
    複数の前記蓋の上面と対向可能な押圧部材と、
    前記押圧部材を介して前記複数の蓋に下向きの弾性押圧力を付与可能な閉蓋用弾性部材とを備え、
    前記押圧部材は、前記蓋を押さえた状態において、前記ターレットと一体回転することが可能であるとともに、前記バレル槽に追従して遊星回転することが可能であることを特徴とする遠心バレル研磨機。
  2. 前記押圧部材を、前記蓋に対して前記閉蓋用弾性部材の弾性押圧力を付与する押圧位置と、前記押圧位置から上方へ退避して前記蓋を前記閉蓋用弾性部材による弾性押圧力から解放する押圧解除位置との間で昇降させる昇降機構を備えていることを特徴とする請求項1記載の遠心バレル研磨機。
  3. 前記ターレットに直結して設けられ、前記ターレットを回転駆動する公転用駆動機構と、
    前記押圧部材が前記押圧位置にあるときには前記押圧部材を前記ターレットに対し同期回転可能に連結し、前記押圧部材が前記押圧解除位置にあるときには前記押圧部材と前記ターレットとの連結を解除する連結部とを備えていることを特徴とする請求項2記載の遠心バレル研磨機。
  4. 前記蓋と前記押圧部材との接触領域に設けられ、弾性変形可能な偏心吸収部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載の遠心バレル研磨機。
  5. 前記押圧部材に弾性変形可能に設けられ、前記押圧部材と前記蓋との間の上下の位置ずれを吸収可能な位置ずれ吸収部材を備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか1項に記載の遠心バレル研磨機。
  6. 複数の前記押圧部材を一体的に公転可能に設けた押圧モジュールを備えていることを特徴とする請求項1ないし請求項5のいずれか1項に記載の遠心バレル研磨機。
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