(1)概要
以下、本実施形態に係る警戒システムの概要について説明する。
本実施形態に係る警戒システム1は、図1に示すように、監視部22と、錠側通信部32(通信部)と、設定部312と、を備える。
監視部22は、図2に示すように、施設100に設けられたセンサ(人感センサ7、開閉センサ8等)の出力を監視する。施設100は、警戒システム1が異常の有無を監視する対象の建物であり、本実施形態では例えば戸建て住宅である。尚、施設100は戸建て住宅に限定されず、集合住宅の住戸でもよいし、オフィスビル、商業施設などでもよい。また、本実施形態ではセンサは、人の存否を検知する人感センサ7と、施設100の開口部101,102に設けられた開閉部材111,112の開閉状態を検知する開閉センサ8とを含んでいるが、センサは人感センサ7及び開閉センサ8に限定されない。防犯又は防災に関連する事象を検知するためのセンサであれば、他の事象を検知するセンサ(例えば火災検知センサ、ガス漏れ検知センサ等)でもよい。
錠側通信部32は、通信範囲200において1以上の携帯通信端末と通信する通信機能を有する。通信範囲200は施設100の少なくとも一部を含んでおり、本実施形態では施設100の内部のほぼ全体が通信範囲200に含まれている。携帯通信端末は、施設100のユーザ9(施設100が戸建て住宅の場合はその住人等)によって携帯される通信端末である。本実施形態では、携帯通信端末は、施設100の開口部101に設けられた開閉部材111(図2参照)を電気錠4により施錠又は解錠するための鍵装置5である。携帯通信端末が鍵装置5であるので、ユーザ9が施設100の外に出る際は、鍵装置5を必ず携帯すると想定される。したがって、通信範囲200に鍵装置5が存在しない場合、ユーザ9が通信範囲200に存在しないと想定される。尚、施設100を複数のユーザ9が利用する場合、複数のユーザ9が複数の鍵装置5(501,502)をそれぞれ携帯する。したがって、通信範囲200に1以上の鍵装置5(501,502)が存在する場合、電気錠制御システム3は1以上の鍵装置5(501,502)と通信可能である。
設定部312は、錠側通信部32から通信状態情報を取得し、通信状態情報に基づいて監視部22による監視動作に関する設定を行う。ここにおいて、「通信状態情報」とは、錠側通信部32と1以上の鍵装置5との通信状態に関する情報である。通信状態情報は、例えば、錠側通信部32が通信可能な鍵装置5の有無、台数等の情報を含む。換言すると、通信状態情報は、錠側通信部32の通信範囲200に存在する鍵装置5の台数の情報等を含む。
設定部312は、錠側通信部32と1以上の鍵装置5との通信状態に関する通信状態情報に基づいて、監視部22による監視動作に関する設定を行うので、監視部22の監視動作に関する設定を自動的に行うことができる。また、ユーザ9が施設100の外に出る場合、ユーザ9は携帯通信端末である鍵装置5を携帯すると想定されるので、1以上の鍵装置5と錠側通信部32との通信状態に関する通信状態情報に基づいて監視動作に関する設定を行うことで、誤設定が起こりにくくなる。よって、警戒システム1の使い勝手を向上できる、という利点がある。
(2)詳細
以下、本実施形態に係る警戒システム1に構成について説明する。
(2.1)監視装置
監視装置2は、図1に示すように、制御部21と、第1通信部231と、第2通信部232とを備える。
第1通信部231は、例えば、アンテナと、通信回路と、を有し、電波を媒体とする無線通信を行う。第1通信部231は、例えばBLE(Bluetooth(登録商標) Low Energy)の規格に準拠した近距離無線通信を行うように構成されている。ここで、「BLE」とは、無線PAN(Personal Area Network)技術であるBluetooth(登録商標)の仕様における、低消費電力仕様(バージョン4.0以上)の呼称である。第1通信部231は、施設100に設けられたリモコン装置6、センサ(人感センサ7、開閉センサ8)、及び電気錠制御システム3との間で無線通信を行う。
第2通信部232は、インターネットのような広域通信網400を介して、外部サーバ300と通信する通信機能を備えている。外部サーバ300は、例えば、監視装置2が設けられた施設100のユーザに対してセキュリティサービスを提供する警備会社のサーバ装置である。外部サーバ300は、複数の施設100に設けられた複数の監視装置2との間で通信を行う。外部サーバ300の管理者は、いずれかの監視装置2から異常の発生を検知した検知信号を受信すると、施設100での異常に対処する行動を行う。例えば、管理者は、送信元の監視装置2がある施設100のユーザ9又はその関係者に連絡したり、警察、消防等への通報を行ったり、保安要員を派遣したりする。
制御部21は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部21は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。プロセッサが、例えばメモリ等に記録されたプログラムを実行することにより、コンピュータシステムによって制御部21の各種の機能(例えば、監視部22等の機能)が実現される。プログラムは、マイクロコンピュータのメモリ等に予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
監視部22は、第1通信部231を介して、施設100に設けられたセンサ(人感センサ7、開閉センサ8等)の出力を監視する。
人感センサ7は、例えば、人体から放射される熱線(赤外線)に感度を有する赤外線検出素子を備え、所定の検知範囲において人の存否を検知する。人感センサ7は、監視装置2の第1通信部231との間で無線通信を行う通信機能を有している。人感センサ7は、例えば、検知範囲において人の存在を検知すると、人の存在を示す出力信号を監視装置2の第1通信部231に送信する。
本実施形態では、図2に示すように、施設100の内部が複数(例えば3つ)の区画121,122,123に分かれており、3つの区画121,122,123のそれぞれに人感センサ7が配置されている。ここにおいて、区画121に配置された人感センサ7を人感センサ71、区画122に配置された人感センサ7を人感センサ72、区画123に配置された人感センサ7を人感センサ73とも言う。人感センサ71,72,73はそれぞれ対応する区画121,122,123において人の存否を検知する。
開閉センサ8は、施設100の開口部に設けられた開閉部材の開閉状態(開状態又は閉状態)を検知する。開閉センサ8は、例えば、開閉部材に取り付けられた磁石と、開口部の周囲に設けられた磁気センサとを有する。開閉センサ8は、磁気センサによって検出される磁気の大きさに基づいて開閉部材が開状態であるか閉状態であるかを検知する。開閉センサ8は、監視装置2の第1通信部231との間で無線通信を行う通信機能を有している。開閉センサ8は、例えば、開閉部材の開閉状態(開状態又は閉状態)が変化すると、開閉部材の開閉状態を示す出力信号を監視装置2の第1通信部231に送信する。
本実施形態では、施設100に、施設100の出入口となる開口部101と、区画123の壁に設けられた開口部102とが設けられ、開口部101,102のそれぞれに開閉センサ81,82が配置されている。ここにおいて、開口部101には玄関扉のような開閉部材111が設けられ、開閉部材111の開閉状態を開閉センサ81が検知する。また、開口部102には引き違い窓のような開閉部材112が設けられ、開閉部材112の開閉状態を開閉センサ82が検知する。
監視部22による監視動作には、警戒モードと、在宅モードとがある。また、警戒モードには、施設100の内側(屋内)にユーザ9がいない場合の不在状態警戒モード(外出警戒モード)と、施設100の内側にユーザ9がいる場合の在状態警戒モード(在宅警戒モード)とがある。制御部21は、第1通信部231が電気錠制御システム3から受信した設定情報に基づいて、監視部22による監視動作を不在状態警戒モード、在状態警戒モード、在宅モードのいずれかに設定する。
在宅モードでは、監視部22は、第1通信部231が人感センサ7又は開閉センサ8から出力信号を受信しても、異常が発生したと検知しない。
在状態警戒モードでは、監視部22は、開閉センサ8からの出力信号のみに応じて、異常が発生したか否かを判断する。すなわち、監視部22は、在状態警戒モードに設定されている状態で第1通信部231が開閉センサ8からの出力信号を受信すると、異常が発生したと判断し、第2通信部232から外部サーバ300へ異常の発生を示す検知信号を出力する。
不在状態警戒モードでは、監視部22は、人感センサ7及び開閉センサ8の出力信号に応じて、異常が発生したか否かを判断する。すなわち、監視部22は、不在状態警戒モードに設定されている状態で第1通信部231が人感センサ7及び開閉センサ8のうちの少なくとも1つから出力信号を受信すると、異常が発生したと判断し、第2通信部232から外部サーバ300へ検知信号を出力する。
(2.2)リモコン装置
リモコン装置6は、図1に示すように、制御部61と、操作部62と、通信部63と、を備える。
操作部62は、例えば、監視部22による監視動作を在宅モード、在状態警戒モード、不在状態警戒モードの何れかに設定するための操作ボタン等を備える。操作部62が操作されると、操作部62は操作に応じた操作情報を制御部61に出力する。
通信部63は、監視装置2の第1通信部231と無線通信する通信機能を有する。通信部63は、例えばBLEの規格に準拠した近距離無線通信を行うように構成されている。
制御部61は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、制御部61は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。プロセッサが、例えばメモリ等に記録されたプログラムを実行することにより、コンピュータシステムによって制御部61の各種の機能が実現される。プログラムは、マイクロコンピュータのメモリ等に予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
施設100のユーザ9が、監視装置2の監視部22による監視動作を手動で設定するために、リモコン装置6の操作部62を操作すると、操作部62がユーザ9の操作に応じた操作情報を制御部61に出力する。制御部61は、操作部62から入力された操作情報に基づいて、監視部22による監視動作を在宅モード、在状態警戒モード、不在状態警戒モードの何れかに設定する設定情報を生成し、生成した設定情報を通信部63から監視装置2の第1通信部231に送信する。
尚、リモコン装置6は、監視部22による監視動作の現在の設定を表示するための表示部を備えてもよい。表示部は、例えば、在宅モード、在状態警戒モード、不在状態警戒モードの各モードに対応した発光ダイオード等の表示ランプを備え、現在のモードに対応する表示ランプを点灯させることで、現在の設定を表示してもよい。また、表示部は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ(Organic Electro-Luminescence Display)等のディスプレイ装置を備え、監視動作の現在の設定を文字や絵文字等で表示してもよい。
(2.3)電気錠制御システム
電気錠制御システム3は、図2に示すように、施設100に設けられた開閉部材111を施錠又は解錠する電気錠4を制御する。
電気錠制御システム3は、図1に示すように、錠側制御部31と、錠側通信部32(通信部、出力部)と、第1アンテナ331及び第2アンテナ332と、錠側操作部34と、錠側記憶部35と、を備える。電気錠制御システム3は、錠側制御部31、錠側通信部32、第1アンテナ331、第2アンテナ332、錠側操作部34、錠側記憶部35等を収納する本体39(図2参照)を備えており、本体39は開閉部材111に設けられている。
錠側通信部32は、第1アンテナ331又は第2アンテナ332を介して、鍵装置5との間で電波を媒体とする無線通信を行う。本実施形態では、錠側通信部32は、第1アンテナ331を介した無線通信用の第1通信回路と、第2アンテナ332を介した無線通信用の第2通信回路と、を有している。錠側通信部32は、例えばBLEの規格に準拠した近距離無線通信を行うように構成されている。ここで、第1アンテナ331及び第2アンテナ332は本体39に収納されており、第1アンテナ331は第2アンテナ332に比べて施設100の外側寄りに配置されている。したがって、錠側通信部32は、第1アンテナ331を介して施設100の外側の通信範囲201(図2参照)に存在する鍵装置5と通信可能であり、第2アンテナ332を介して施設100の内側の通信範囲202に存在する鍵装置5と通信可能である。よって、錠側通信部32の通信範囲200は、通信範囲201と通信範囲202とを合わせた範囲となる。
また、錠側通信部32は、第1アンテナ331を介して受信した無線信号(電波信号)の受信信号強度(RSSI:Received Signal Strength Indicator)と、第2アンテナ332を介して受信した無線信号の受信信号強度を測定する機能を有している。鍵装置5が施設100の外側に存在する場合、第1アンテナ331を介して受信した受信信号の受信信号強度は、第2アンテナ332を介して受信した受信信号の受信信号強度よりも強くなる。また、鍵装置5が施設100の内側に存在する場合、第1アンテナ331を介して受信した受信信号の受信信号強度は、第2アンテナ332を介して受信した受信信号の受信信号強度よりも弱くなる。
錠側操作部34は、施設100の外側(屋外)からの操作入力と、施設100の内側(屋内)からの操作入力とをそれぞれ受け付ける機能を有している。錠側操作部34は、例えば、施設100の外側に露出するように本体39に設けられた屋外側押釦スイッチと、施設100の内側に露出するように本体39に設けられた屋内側押釦スイッチとを含む。尚、錠側操作部34は、例えば玄関扉のような開閉部材111に備わっているドアハンドル(取っ手)に設けられてもよいし、ユーザ9がドアハンドルに触れる操作を検知するタッチセンサ等であってもよい。錠側操作部34は、ユーザ9による操作入力を受け付けると、操作入力に応じた操作信号を錠側制御部31に出力する。
錠側記憶部35は、例えばEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read-Only Memory)のような電気的に書き換え可能な不揮発性メモリを備える。錠側記憶部35は、電気錠4の制御を許可された1以上の鍵装置5の鍵情報を認証情報として記憶する。鍵装置5が複数ある場合、複数の鍵装置5には互いに異なる鍵情報が付与されているので、錠側記憶部35は、鍵装置5の識別情報と、鍵装置5に付与された鍵情報とを対応付けて記憶する。また、錠側記憶部35には、電気錠制御システム3のコンピュータシステムが実行するプログラムが記憶されている。
錠側制御部31は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、錠側制御部31は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。プロセッサが、錠側記憶部35に記録されたプログラムを実行することにより、コンピュータシステムによって錠側制御部31の各種の機能(認証部311、設定部312等の機能)が実現される。尚、プロセッサが実行するプログラムは、マイクロコンピュータのメモリに記憶されていてもよい。また、プログラムは、錠側記憶部35又はマイクロコンピュータのメモリ等に予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
認証部311は、錠側制御部31が鍵装置5から受信した鍵情報と、錠側記憶部35に記憶された認証情報とを照合することで、鍵情報を送信してきた鍵装置5が電気錠4の制御を許可された鍵装置5であるか否かを認証する。
設定部312は、錠側通信部32から通信状態情報を取得し、通信状態情報に基づいて監視部22による監視動作に関する設定を行う。通信状態情報は、錠側通信部32と1以上の鍵装置5との通信状態に関する情報であり、例えば、錠側通信部32が通信可能な鍵装置5の台数等の情報を含む。本実施形態では、通信状態情報は、錠側通信部32が第1アンテナ331を介して受信した受信信号の受信信号強度と、第2アンテナ332を介して受信した受信信号の受信信号強度の情報を含むが、この情報は必須ではない。設定部312は、通信状態情報に基づいて、監視部22による監視動作を不在状態警戒モード、在状態警戒モード、在宅モードのいずれかに設定するための設定情報を生成する。設定部312が生成した設定情報は、出力部である錠側通信部32から監視装置2へ送信される。
(2.4)鍵装置
鍵装置5は、例えばスマートフォンのような携帯端末である。鍵装置5は、図1に示すように、鍵側制御部51と、鍵側操作部52と、鍵側通信部53と、鍵側表示部54と、鍵側記憶部55とを備える。
鍵側制御部51は、例えば、プロセッサ及びメモリを有するマイクロコンピュータで構成されている。つまり、鍵側制御部51は、プロセッサ及びメモリを有するコンピュータシステムで実現されている。そして、プロセッサが適宜のプログラムを実行することにより、コンピュータシステムが鍵側制御部51として機能する。プログラムは、鍵側記憶部55又はマイクロコンピュータのメモリに予め記録されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。
鍵側操作部52は、ユーザ9による操作入力を受け付ける機能を有している。鍵側操作部52は、例えば鍵装置5のケースに設けられた押釦スイッチで構成されていてもよいし、鍵装置5のケースに設けられたレバーで構成されていてもよい。本実施形態では、鍵側操作部52は、鍵側表示部54を構成するディスプレイ装置に設けられたタッチパネルを有している。タッチパネルは、静電容量方式、感圧式などのタッチセンサを有する。ユーザ9がディスプレイ装置に触れる操作(タップ操作、スワイプ操作等)を行うと、鍵側操作部52は、操作に応じた信号を鍵側制御部51に出力する。
鍵側通信部53は、例えば、アンテナと、通信回路と、を有している。鍵側通信部53は、錠側通信部32との間で、例えばBLEの規格に準拠した近距離無線通信を行うように構成されている。
鍵側表示部54は、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ等の薄型ディスプレイ装置である。鍵側表示部54は、鍵側制御部51によって表示内容が制御される。
鍵側記憶部55は、例えばEEPROMのような電気的に書き換え可能な不揮発性メモリを備える。鍵側記憶部55は、鍵装置5に割り当てられた個別の識別情報、及び電気錠制御システム3から付与された鍵情報等を記憶する。また、鍵側記憶部55には、鍵装置5のコンピュータシステムが実行するプログラムが記憶されている。このプログラムは、予めメモリに記憶されていてもよいし、インターネット等の電気通信回線を通じて、又はメモリカード等の非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。本実施形態のように、鍵装置5がスマートフォンのような携帯端末であれば、鍵側記憶部55には、ユーザ9が任意にインストールしたアプリケーションが記憶されていてもよい。
本実施形態では、鍵装置5が、例えばスマートフォンのような携帯端末である場合について説明するが、鍵装置5は他の構成であってもよい。例えば、鍵装置5は、コンピュータを電気錠制御システム3の鍵として動作させるためのプログラム(アプリケーション)を実行可能な携帯端末であれば、タブレット型のコンピュータ等であってもよい。また、鍵装置5は、電気錠制御システム3に用いられる専用のリモコン装置でもよく、例えばユーザ9が所持する鞄などに収納又は取付可能な電子タグ等であってもよい。鍵装置5が電子タグ等の専用のリモコン装置である場合、鍵側操作部52は押釦スイッチ等で構成されていればよく、鍵側表示部54はLED等で構成されていればよい。
(2.5)動作
(2.5.1)電気錠制御システムによる電気錠の制御動作
警戒システム1に含まれる電気錠制御システム3が電気錠4を制御する動作について説明する。
ここでは、鍵装置5を携帯するユーザ9が帰宅時に開閉部材111を解錠する場合の動作について説明する。
錠側制御部31は、錠側通信部32に第1アンテナ331及び第2アンテナ332を介して定期的にアドバタイズ信号を送信させる。例えば帰宅時等に鍵装置5を携帯するユーザ9が通信範囲201に入ると、鍵装置5がアドバタイズ信号を受信し、アドバタイズ信号に対する応答信号を無線送信する。
錠側通信部32が第1アンテナ331を介して鍵装置5からの応答信号を受信すると、錠側制御部31の認証部311は、応答信号を送信してきた鍵装置5の認証を行う。認証部311は、錠側通信部32から応答信号の送信元の鍵装置5に鍵情報を要求する要求信号を送信する。要求信号を受信した鍵装置5が錠側通信部32に鍵情報を送信すると、認証部311は、錠側通信部32が鍵装置5から受信した鍵情報を認証情報と照合することで、送信元の鍵装置5が電気錠4の制御を許可された鍵装置5であるか否かを認証する。
その後、鍵装置5を携帯するユーザ9が開閉部材111に近づき錠側操作部34の屋外側押釦スイッチを操作すると、錠側操作部34から錠側制御部31へ操作に応じた操作信号が入力される。錠側制御部31は、鍵装置5から受信した鍵情報の認証に成功した状態で、錠側操作部34から屋外側押釦スイッチの操作に応じた操作信号が入力されると、鍵装置5からの受信信号強度と所定のしきい値との高低を比較する。ここで、受信信号強度がしきい値以上であれば、錠側制御部31は、電気錠4に解錠信号を出力し、電気錠4に開閉部材111を解錠させる。尚、開口部101の周囲には鍵装置5による施錠又は解錠が可能な認証エリア211,212が設定されている。そして、受信信号強度のしきい値は、認証エリア211,212に鍵装置5が存在する場合の受信信号強度の最小値よりも若干小さい値に設定されている。したがって、認証エリア211,212に鍵装置5が存在すれば、鍵装置5からの受信信号強度はしきい値よりも高くなるので、認証エリア211に鍵装置5が入った状態で屋外側押釦スイッチが操作されると、開閉部材111が解錠される。
また、錠側制御部31は、電気錠4に開閉部材111を解錠させてから所定の開放時間が経過すると、施錠信号を電気錠4に出力し、電気錠4に開閉部材111を施錠させる。これにより、電気錠4が開閉部材111を解錠してから開放時間が経過すると、電気錠制御システム3は電気錠4を制御して開閉部材111を自動的に施錠するので、セキュリティ性能を向上できる。尚、開放時間は、数分程度の時間であり、任意に変更可能である。
(2.5.2)監視部の監視動作に関する設定動作
次に、本実施形態の警戒システム1において、監視部22による監視動作に関する設定を行う場合の動作について図3を参照して説明する。
錠側制御部31は、錠側通信部32と鍵装置5との間の通信状態に関する通信状態情報を錠側通信部32から取得する(S1)。ここで、錠側制御部31は、錠側通信部32から第1アンテナ331又は第2アンテナ332を介してアドバタイズ信号を任意のタイミングで送信する。通信範囲200に鍵装置5が存在する場合、鍵装置5の鍵側通信部53がアドバタイズ信号を受信すると、鍵側制御部51は、アドバタイズ信号に対する応答信号を鍵側通信部53から送信させる。したがって、通信範囲200に鍵装置5が存在する場合、錠側通信部32は、通信範囲200に存在する鍵装置5との間で定期又は不定期に通信を行っており、錠側通信部32は、鍵装置5との間の通信状態に関する通信状態情報を錠側制御部31に出力する。尚、通信状態情報には、錠側通信部32が通信している鍵装置5の台数、第1アンテナ331を介して受信する信号の受信信号強度、第2アンテナ332を介して受信する信号の受信信号強度等の情報が含まれている。
錠側制御部31が通信状態情報を取得すると、錠側制御部31の設定部312は、通信状態情報に基づいて、監視装置2の監視部22による監視動作に関する設定を行う。監視動作に関する設定処理について以下に説明する。
錠側制御部31は、通信状態情報に基づいて、通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を判断する(S2)。
ステップS2において錠側制御部31が通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を0台と判断した場合、設定部312は監視部22の監視動作を不在状態警戒モードに設定する設定情報を生成する(S3)。換言すると、錠側通信部32が複数ある鍵装置5の全てと通信不能である場合、設定部312は監視部22の監視動作を警戒モードに設定する設定情報を生成する。錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信する(S4)。監視装置2の第1通信部231が電気錠制御システム3から設定情報を受信すると、制御部21は、監視部22の監視動作を不在状態警戒モードに設定し、監視部22は不在状態警戒モードで監視動作を行う。このように、通信状態情報が、錠側通信部32が1以上の鍵装置5の全てと通信不能であるという情報である場合、つまり鍵装置5を携帯するユーザ9が通信範囲200に存在しない場合、監視装置2の監視部22が不在状態警戒モードで動作する。不在状態警戒モードでは、監視部22は、人感センサ7及び開閉センサ8の少なくとも1つから出力信号が入力されると、異常の発生を示す検知信号を第2通信部232から外部サーバ300に送信する。
ステップS2において錠側制御部31が通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を2台以上と判断した場合、設定部312は監視部22の監視動作を在状態警戒モードに設定する設定情報を生成する(S5)。錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信する(S4)。監視装置2の第1通信部231が電気錠制御システム3から設定情報を受信すると、制御部21は、監視部22の監視動作を在状態警戒モードに設定する。このように、通信状態情報が、錠側通信部32が2台以上の鍵装置5と通信しているという情報である場合、監視装置2の監視部22が在状態警戒モードで動作するので、監視部22は開閉センサ8のみの出力信号に基づいて異常の有無を検知する。これにより、施設100の内部にいるユーザ9を人感センサ7が検出しても、監視部22は異常が発生したと検知しないから、誤検知が発生する可能性を低減できる。尚、通信状態情報が、錠側通信部32が2台以上の鍵装置5と通信しているという情報である場合、設定部312は監視部22の監視動作を在状モードに設定するような設定情報を生成してもよく、警戒モードを解除してもよい。
また、ステップS2において錠側制御部31が通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を1台と判断した場合、設定部312は、電気錠4に対する所定の制御が行われたか否かを判断する(S6)。「所定の制御」とは、電気錠4に開閉部材111を解錠させる解錠制御である。解錠制御には、外出時等に施設100の内側からの解錠要求に応じて行われる解錠制御と、帰宅時等に施設100の外側からの解錠要求に応じて行われる解錠制御とがあるが、「所定の制御」は、施設100の内側からの解錠要求に応じて行われる解錠制御である。外出時等に電気錠4に開閉部材111を解錠させる場合、電気錠制御システム3は、ユーザ9が携帯する鍵装置5の鍵情報の認証が成功している状態で、例えばユーザ9によって屋内側押釦スイッチが押されると、電気錠4に開閉部材111を解錠させる。すなわち、「施設100の内側からの解錠要求」は、開閉部材111の施錠又は解錠を許可された鍵装置5を携帯したユーザ9が屋内側押釦スイッチを押す操作、等である。
ステップS6で電気錠4に対する所定の制御が行われたと設定部312が判断すると(S6:Yes)、設定部312は監視部22の監視動作を不在状態警戒モードに設定する設定情報を生成する(S7)。錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信させ(S4)、監視装置2の監視部22による監視動作が不在状態警戒モードに設定される。
一方、ステップS6において所定の制御が行われていないと設定部312が判断すると(S6:No)、設定部312は監視部22による監視動作を在状態警戒モードに設定する設定情報を生成する(S5)。錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信させ(S4)、監視装置2の監視部22による監視動作が在状態警戒モードに設定される。
このように、通信範囲200に鍵装置5が1台しか存在しない状態で、施設100の内側からの解錠要求に応じて解錠制御が行われた場合、施設100の内部にユーザ9がいなくなると予想できる。したがって、設定部312が、監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定することで、施設100での異常の有無をより確実に検知できる。また、通信範囲200に鍵装置5が1台しか存在しない状態で、施設100の内側からの解錠要求に応じて解錠制御が行われなかった場合、監視動作が在状態警戒モードに設定されるので、異常の誤検知が発生する可能性を低減できる。
尚、「所定の制御」は、電気錠4に開閉部材111を解錠させる解錠制御と、解錠制御の後に電気錠4に開閉部材111を施錠させる施錠制御との組み合わせでもよい。ここで、帰宅時に解錠制御を行った後に施錠制御を行う場合と、外出時に解錠制御を行った後に施錠制御を行う場合とがあるが、「所定の制御」は、外出時に行われる解錠制御と、解錠制御の後に行われる施錠制御である。つまり「所定の制御」は、施設100の内側からの解錠要求に応じて行われる解錠制御と、解錠制御の後に行われる施錠制御である。また、「施設100の内側からの解錠要求」は、開閉部材111の施錠又は解錠を許可された鍵装置5を携帯したユーザ9が屋内側押釦スイッチを押す操作、等である。
また、設定部312は、ステップS2において通信範囲200に存在する鍵装置5の台数が0台と判断されると、不在状態警戒モードに設定しているが、施設100の内側の通信範囲202に鍵装置5が存在しない場合、不在状態警戒モードに設定してもよい。
設定部312は、通信状態情報に基づき、第1アンテナ331及び第2アンテナ332を介してそれぞれ受信された信号の受信信号強度を比較することで、鍵装置5が施設100の内側及び外側のいずれに存在するかを判断できる。第1アンテナ331を介して受信された信号の受信信号強度に比べて、第2アンテナ332を介して受信された信号の受信信号強度の方が大きければ、設定部312は、鍵装置5が施設100の内側(つまり、通信範囲202)に存在すると判断できる。一方、第1アンテナ331を介して受信された信号の受信信号強度に比べて、第2アンテナ332を介して受信された信号の受信信号強度の方が小さければ、設定部312は、鍵装置5が施設100の外側(つまり、通信範囲201)に存在すると判断できる。そして、設定部312は、通信範囲200に鍵装置5が存在する場合に、施設100の内側の通信範囲202に鍵装置5が存在しなければ、監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定する設定情報を生成する。換言すると、施設100の外側の通信範囲201に鍵装置5が存在する場合、設定部312は、監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定する設定情報を生成する。このとき、錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信させ、監視装置2の監視部22による監視動作が不在状態警戒モードに設定される。これにより、施設100の内側に鍵装置5が存在しない場合には、設定部312が監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定するので、施設100での異常の有無をより確実に検知できる。
次に、本実施形態の警戒システム1において、設定部312が、監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定している状態で不在状態警戒モードを解除する場合の動作について図4を参照して説明する。
施設100にユーザ9が存在しない状態では、監視部22による監視動作が不在状態警戒モードに設定されている。
電気錠制御システム3の錠側制御部31は、錠側通信部32から第1アンテナ331又は第2アンテナ332を介してアドバタイズ信号を任意のタイミングで送信し、アドバタイズ信号に対する応答信号の受信待ちを行う。
錠側制御部31は、適宜のタイミングで錠側通信部32から通信状態情報を取得する(S11)。
錠側制御部31は、通信状態情報に基づいて、通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を判断する(S12)。
ステップS12において、錠側制御部31が通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を0台と判断した場合、設定部312は監視部22の監視動作を変更せず、不在状態警戒モードを継続する(S13)。
一方、ステップS12において、錠側制御部31が通信範囲200に存在する鍵装置5の台数を1台以上と判断した場合、設定部312は監視部22の監視動作を在宅モードに設定する設定情報を生成する(S14)。換言すると、不在状態警戒モードに設定されている状態で、錠側通信部32が少なくとも1つの鍵装置5と通信可能になると、設定部312は監視部22の監視動作を在宅モードに設定する設定情報を生成する。錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信する(S15)。このとき、監視装置2の第1通信部231が電気錠制御システム3から設定情報を受信すると、制御部21は、監視部22の監視動作を在宅モードに設定する。
このように、不在状態警戒モードに設定されている状態で、鍵装置5を携帯するユーザ9が施設100に近付いて通信範囲200に入ると、不在状態警戒モードが自動的に解除されて在宅モードに切り替わる。これにより、不在状態警戒モードを解除する操作をし忘れたまま、ユーザ9が開閉部材111を開けることによって、誤報が発生するのを防止できる。
尚、設定部312は、監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定している状態で、鍵装置5を用いた解錠操作により、電気錠4に対して開閉部材111を解錠させる制御が行われた場合に、不在状態警戒モードを解除してもよい。
監視部22による監視動作が不在状態警戒モードに設定された状態で、鍵装置5を携帯するユーザ9が施設100の外側の通信範囲201に入ると、電気錠制御システム3の認証部311が鍵装置5から取得した鍵情報の認証を行う。鍵情報の認証が成功した状態で、ユーザ9が屋外側押釦スイッチを押す操作を行うと、錠側制御部31は電気錠4を制御して開閉部材111を解錠させる。このとき、錠側制御部31の設定部312は、監視部22による監視動作を不在状態警戒モードに設定している状態で、電気錠4に対して開閉部材111を解錠させる制御が行われたことから、不在状態警戒モードを解除する。設定部312は、監視部22による監視動作を在宅モードに設定する設定情報を生成する。錠側制御部31は、設定部312が生成した設定情報を錠側通信部32から監視装置2に送信する。このとき、監視装置2の第1通信部231が電気錠制御システム3から設定情報を受信すると、制御部21は、監視部22の監視動作を在宅モードに設定する。これにより、不在状態警戒モードを解除する操作をし忘れたまま、ユーザ9が開閉部材111を開けることによって、誤報が発生するのを防止できる。
尚、本実施形態の監視部22は、在状態警戒モードにおいて、電気錠4の制御を許可された鍵装置5を用いて、電気錠4に開閉部材111を解錠させる解錠制御が行われた場合は、開閉センサ81が開閉部材111の開状態を検知しても異常と判断しない。これにより、在状態警戒モードにおいて、鍵装置5を携帯するユーザ9が正しい方法で電気錠4に開閉部材111を解錠させた後に開閉部材111を開けて施設100に入るか又は出るかした場合に、異常と誤検知されるのを防止できる。
(3)変形例
上記実施形態は、本開示の様々な実施形態の一つに過ぎない。上記実施形態は、本開示の目的を達成できれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
以下、上記実施形態の変形例を列挙する。以下に説明する変形例は、適宜組み合わせて適用可能である。
上記の実施形態では、警戒システム1は、電気錠制御システム3と、監視装置2と、を備えているが、電気錠制御システム3及び監視装置2は警戒システム1に必須の構成ではない。すなわち、警戒システム1は、監視部22と、通信部(錠側通信部32)と、設定部312と、を備えていればよく、電気錠制御システム3及び監視装置2の少なくとも一方については、警戒システム1の構成要素に含まれてなくてもよい。この場合、監視部22は監視装置2とは別体であり、通信部も電気錠制御システム1とは別体である。
また、警戒システム1は、電気錠制御システム3と、監視装置2とで実現されているが、この構成に限らず、例えば、監視部22と、通信部(錠側通信部32)と、設定部312の機能が、電気錠制御システム3又は監視装置2に集約されていてもよく、警戒システム1は、1つの筐体に収まる1つの装置にて実現されてもよい。
また、監視部22と、通信部(錠側通信部32)と、設定部312の各々の機能が、複数の装置に分散して設けられていてもよい。例えば、設定部312の機能が複数のシステムに分散して設けられてもよい。警戒システム1の少なくとも一部の機能は、例えば、クラウド(クラウドコンピューティング)によって実現されてもよい。
上記の実施形態では、設定部312は、通信状態情報と、電気錠4が開閉部材111を施錠又は解錠した情報とに基づいて監視部2の監視動作に関する設定情報を生成しているが、通信状態情報のみに基づいて監視部2の監視動作に関する設定情報を生成してもよい。例えば、通信状態情報が全ての鍵装置5と通信不能であるという情報であれば、設定部312は、監視動作を不在状態警戒モードに設定する設定情報を生成してもよい。また、通信状態情報が少なくとも1つの鍵装置5と通信可能であるという情報であれば、設定部312は、監視動作を在状態警戒モード又は在宅モードに設定する設定情報を生成してもよい。
(3.1)変形例1
上記実施形態では、電気錠制御システム3が設定部312の機能を備えていたが、リモコン装置6の制御部61が設定部の機能を備えていてもよい。
リモコン装置6の通信部63は、携帯通信端末である鍵装置5と通信する通信機能を有しており、施設100を含む通信範囲に存在する鍵装置5と通信する。すなわち、リモコン装置6の通信部63が、携帯通信端末である鍵装置5と通信する通信部となる。
設定部である制御部61は、通信部63から、通信部63と鍵装置5との間の通信状態に関する通信状態情報を取得する。制御部61は、通信状態情報に基づいて、監視部22による監視動作を設定する設定情報を生成すると、生成した設定情報を通信部63から監視装置2の第1通信部231に送信する。監視装置2の第1通信部231が設定情報を受信すると、制御部21は設定情報に基づいて監視部22による監視動作を不在状態警戒モード、在状態警戒モード、在宅モードのいずれかに設定する。
尚、通信部63が電気錠制御システム3の錠側通信部32と通信することによって、制御部61は、電気錠制御システム3の動作状態に関する情報(電気錠4の制御内容に関する情報)を取得できる。したがって、制御部61は、通信状態情報と電気錠制御システム3の動作状態とに基づいて監視部22による監視動作の設定情報を生成してもよい。
電気錠制御システム3は施設100の出入口付近に設けられるのに対して、リモコン装置6は設置場所が限定されないから、施設100の中央に配置できる。リモコン装置6が施設100の中央に配置されていれば、施設100の内側においてリモコン装置6からの電波が届きにくい場所ができにくく、リモコン装置6と鍵装置5との間の通信環境を改善できる。
尚、本実施形態(変形例1を含む)に係る通信装置(電気錠制御システム3又はリモコン装置6)と同様の機能は、通信装置の制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る通信装置の制御方法は、取得処理と、出力処理とを含む。取得処理では、施設100の少なくとも一部を含む通信範囲200において1以上の携帯通信端末(本実施形態では鍵装置5)と通信する通信部(錠側通信部32、通信部63)から、1以上の携帯通信端末(鍵装置5)との通信状態に関する通信状態情報を取得する。出力処理では、施設100に設けられたセンサ(人感センサ7、開閉センサ8)の出力を監視する監視装置2に対して、通信状態情報に基づいて、監視装置2による監視動作を設定するための設定情報を出力する。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムを通信装置(電気錠制御システム3又はリモコン装置6)として機能させるためのプログラムであって、コンピュータシステムに、取得処理と、出力処理とを実行させるためのプログラムである。
また、本開示における通信装置(電気錠制御システム3又はリモコン装置6)又は通信装置の制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における通信装置又は通信装置の制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。非一時的な記録媒体は、例えば、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等である。
(3.2)変形例2
変形例2に係る警戒システム1について図5を参照して説明する。
上記実施形態では、電気錠制御システム3に設定部312が備えられていたが、図5に示すように、変形例2に係る警戒システム1では、監視装置2の制御部21が設定部24の機能を備えている。
変形例2では、錠側制御部31が、錠側通信部32(通信部)と鍵装置5(携帯通信端末)との通信状態に関する通信状態情報を錠側通信部32から収集し、この通信状態情報を錠側通信部32から監視装置2に適宜のタイミングで送信する。これにより、監視装置2の制御部21は、電気錠制御システム3から通信状態情報を適宜のタイミングで取得でき、設定部24は、通信状態情報に基づいて監視部22による監視動作の設定情報を生成することができる。
尚、第1通信部231が電気錠制御システム3の錠側通信部32と通信することによって、制御部21は、電気錠制御システム3の動作状態に関する情報(電気錠4の制御内容に関する情報)を取得できる。したがって、設定部24は、通信状態情報と電気錠制御システム3の動作状態とに基づいて監視部22による監視動作の設定情報を生成してもよい。
また、変形例1のようにリモコン装置6が鍵装置5と通信する場合、監視装置2は、リモコン装置6から通信状態情報を取得すればよい。
尚、変形例2に係る監視装置2と同様の機能は、監視装置2の制御方法、コンピュータプログラム、又はプログラムを記録した非一時的な記録媒体等で具現化されてもよい。一態様に係る監視装置2の制御方法は、監視処理と、取得処理と、設定処理とを含む。監視処理では、施設100に設けられたセンサ7,8の出力を監視する。取得処理では、通信装置(電気錠制御システム3又はリモコン装置6)から1以上の携帯通信端末5との通信状態に関する通信状態情報を取得する。設定処理では、通信状態情報に基づいて監視部22による監視動作に関する設定を行う。通信装置(電気錠制御システム3又はリモコン装置6)は、施設100の少なくとも一部を含む通信範囲200において1以上の携帯通信端末5と通信する通信機能を有する。一態様に係る(コンピュータ)プログラムは、コンピュータシステムを監視装置2として機能させるためのプログラムであって、コンピュータシステムに、監視処理と、取得処理と、設定処理とを実行させるためのプログラムである。
また、本開示における監視装置2又は監視装置2の制御方法の実行主体は、コンピュータシステムを含んでいる。コンピュータシステムは、ハードウェアとしてのプロセッサ及びメモリを主構成とする。コンピュータシステムのメモリに記録されたプログラムをプロセッサが実行することによって、本開示における監視装置2又は監視装置2の制御方法の実行主体としての機能が実現される。プログラムは、コンピュータシステムのメモリに予め記録されていてもよいが、電気通信回線を通じて提供されてもよいし、非一時的な記録媒体に記録されて提供されてもよい。コンピュータシステムのプロセッサは、半導体集積回路(IC)又は大規模集積回路(LSI)を含む1乃至複数の電子回路で構成される。複数の電子回路は、1つのチップに集約されていてもよいし、複数のチップに分散して設けられていてもよい。複数のチップは、1つの装置に集約されていてもよいし、複数の装置に分散して設けられていてもよい。非一時的な記録媒体は、例えば、コンピュータシステムで読み取り可能なメモリカード、光学ディスク、ハードディスクドライブ等である。
(まとめ)
以上説明したように、第1の態様の警戒システム(1)は、監視部(22)と、通信部(32,63)と、設定部(312,61,24)と、を備える。監視部(22)は、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する。通信部(32,63)は、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信機能を有する。設定部(312,61,24)は、通信部(32)から取得した1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報に基づいて、監視部(22)による監視動作に関する設定を行う。
この態様によれば、通信部(32,63)と携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報に基づいて、つまり携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が通信範囲(200)に存在するか否かに応じて、監視動作に関する設定を行うことができる。したがって、監視動作に関する設定を手動で行う必要がなく、携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が通信範囲(200)に存在するか否かに応じて監視動作に関する設定を行うことができるので、設定忘れを防止できる。よって、警戒システム(1)の使い勝手が向上する。
第2の態様の警戒システム(1)では、第1の態様において、通信状態情報が所定の第1情報であれば、設定部(312,61,24)は、監視部(22)による監視動作を警戒モードに設定する。所定の第1情報は、通信部(32,63)が1以上の携帯通信端末(5)の全てと通信不能であるという情報である。警戒モードは、センサ(7,8)の出力に基づいて異常の有無を監視するモードである。
通信範囲(200)に携帯通信端末(5)が存在しない場合、つまり通信範囲(200)に携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が存在しない場合には、設定部(312,61,24)は監視動作を警戒モードに設定する。したがって、施設(100)のセキュリティ性能を向上できる。
第3の態様の警戒システム(1)では、第1の態様において、通信状態情報が、所定の第2情報である場合に、電気錠(4)に対して所定の制御が行われると、設定部(312,61,24)は監視部(22)による監視動作を警戒モードに設定する。所定の第2情報は、1以上の携帯通信端末(5)のうち1つの携帯通信端末(5)と通信可能であるという情報である。電気錠(4)は、施設(100)の開口部(101)に設けられた開閉部材(111)を施錠又は解錠する。警戒モードは、センサ(7,8)の出力に基づいて異常の有無を監視するモードである。
このように、通信範囲(200)に1つの携帯通信端末(5)が存在する場合に、電気錠(4)に対して所定の制御が行われると、設定部(312,61,24)は監視動作を警戒モードに設定している。すなわち、ユーザ(9)が施設(100)の外側に出たり内側に入ったりする場合に電気錠(4)に対して所定の制御が行われると、設定部(312,61,24)は監視動作を警戒モードに設定する。よって、ユーザ(9)の出入りをトリガとして警戒モードに設定できるので、ユーザ(9)が出入りする際に速やかに警戒モードに設定でき、施設(100)のセキュリティ性能を向上できる。
第4の態様の警戒システム(1)では、第3の態様において、所定の制御は、開閉部材(111)を解錠する解錠制御である。
ここで、通信範囲(200)に1つの携帯通信端末(5)が存在する状態で、電気錠(4)に対して解錠制御が行われた場合、施設(100)の内側に存在するユーザ(9)が外出すると想定される。この場合に、設定部(312,61,24)は監視部(22)による監視動作を警戒モードに設定するので、施設(100)のセキュリティ性能を向上できる。
第5の態様の警戒システム(1)では、第3の態様において、所定の制御は、開閉部材(111)を解錠する解錠制御と、解錠制御の後に開閉部材(111)を施錠する施錠制御とを含む。
ここで、通信範囲(200)に1つの携帯通信端末(5)が存在する状態で、電気錠(4)に対して解錠制御後に施錠制御が行われた場合、施設(100)の内側に存在するユーザ(9)が外出したと想定される。この場合に、設定部(312,61,24)はは監視部(22)による監視動作を警戒モードに設定するので、施設(100)のセキュリティ性能を向上できる。
第6の態様の警戒システム(1)では、第1の態様において、通信状態情報は、1以上の携帯通信端末(5)のうち通信部(32,63)と通信中の携帯通信端末(5)が、施設(100)の内側及び外側のいずれに存在するかの情報を含む。通信状態情報が、通信部(32,63)と通信中の携帯通信端末(5)が施設(100)の外側に存在するとの情報を含んでいれば、設定部(312,61,24)は、監視部(22)による監視動作をセンサ(7,8)の出力に基づいて異常の有無を監視する警戒モードに設定する。
施設(100)の内側に携帯通信端末(5)が存在しない場合、携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が外出していると想定される。よって、設定部(312,61,24)が監視部(22)による監視動作を警戒モードに設定することで、施設(100)のセキュリティ性能を向上できる。
第7の態様の警戒システム(1)では、第1~第6のいずれかの態様において、監視部(22)による監視動作が警戒モードに設定されている状態で、通信状態情報が所定の第3情報であれば、設定部(312,61,24)が警戒モードを解除する。警戒モードは、センサ(7,8)の出力に基づいて異常の有無を監視するモードである。所定の第3情報は、1以上の携帯通信端末(5)のうち少なくとも1つの携帯通信端末(5)と通信可能であるという情報である。
警戒モードに設定されている状態で、通信範囲(200)に少なくとも1つの携帯通信端末(5)が存在する場合、携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が施設(100)の内側に入ろうとしていると想定される。この場合に、設定部(312,61,24)が警戒モードを解除することで、誤検知が発生する可能性を低減できる。
第8の態様の警戒システム(1)では、第1~第7のいずれかの態様において、所定の第1状態で、電気錠(4)に対して開閉部材(111)を解錠させる制御が行われると、設定部(312,61,24)が警戒モードを解除する。所定の第1状態は、監視部(22)による監視動作が警戒モードに設定されている状態である。警戒モードは、センサ(7,8)の出力に基づいて異常の有無を監視するモードである。電気錠(4)は、施設(100)の開口部(101)に設けられた開閉部材(111)を施錠又は解錠する。
警戒モードに設定されている状態で、電気錠(4)に対して開閉部材(111)を解錠させる制御が行われると、携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が施設(100)の内側に入ろうとしていると想定される。この場合に、設定部(312,61,24)が警戒モードを解除することで、誤検知が発生する可能性を低減できる。
第9の態様の警戒システム(1)では、第1~第8のいずれかの態様において、所定の第2状態で、電気錠(4)に対して開閉部材(111)を解錠する制御が行われた場合、監視部(22)はセンサ(7,8)の出力に基づく異常の検知を行わない。所定の第2状態は、監視部(22)による監視動作が在状態警戒モードに設定されている状態である。在状態警戒モードは、施設(100)の開口部(101)の状態のみに基づいて異常の有無を監視するモードである。電気錠(4)は、開口部(101)に設けられた開閉部材(111)を施錠又は解錠する。
この態様によれば、在状態警戒モードにおいて、電気錠(4)に対して開閉部材(111)を解錠する制御が行われた場合、解錠制御後に開閉部材(111)が開けられるものと想定される。この場合に、監視部(22)はセンサ(7,8)の出力に基づく異常の検知を行わないので、鍵装置(5)を携帯するユーザ(9)が開閉部材(111)を開けたことを、異常と誤検知される可能性を低減できる。
第10の態様の警戒システム(1)では、第1~第9のいずれかの態様において、携帯通信端末(5)は、鍵情報を保持する鍵装置(5)である。通信部(32)は、鍵装置(5)と通信する通信機能を有し、鍵装置(5)から取得した鍵情報に基づいて、施設(100)の開口部(101)に設けられた開閉部材(111)を解錠又は施錠する電気錠(4)を制御する電気錠制御システム(3)である。
この態様によれば、鍵装置(5)を携帯通信端末、鍵装置(5)と通信する通信機能を有する電気錠制御システム(3)を通信部として兼用できる。
第11の態様の通信装置(3,6)は、通信部(32,63)と、設定部(312,61)と、出力部(32,63)と、を備える。通信部(32,63)は、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信機能を有する。設定部(312,61)は、通信部(32,63)と1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報に基づいて、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する監視装置(2)による監視動作を設定するための設定情報を生成する。出力部(32,63)は、設定情報を監視装置(2)に出力する。
この態様によれば、通信部(32,63)と携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報に基づいて、つまり携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が通信範囲(200)に存在するか否かに応じて、監視動作に関する設定を行うことができる。したがって、監視動作に関する設定を手動で行う必要がなく、携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が通信範囲(200)に存在するか否かに応じて監視動作に関する設定を行うことができるので、設定忘れを防止できる。よって、警戒システム(1)の使い勝手が向上する。
第12の態様の監視装置(2)は、監視部(22)と、取得部(231)と、設定部(24)と、を備える。監視部(22)は、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する。取得部(231)は、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信機能を有する通信装置(3,6)から1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報を取得する。設定部(24)は、通信状態情報に基づいて監視部(22)による監視動作に関する設定を行う。
この態様によれば、通信装置(3,6)と携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報に基づいて、つまり携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が通信範囲(200)に存在するか否かに応じて、監視動作に関する設定を行うことができる。したがって、監視動作に関する設定を手動で行う必要がなく、携帯通信端末(5)を携帯するユーザ(9)が通信範囲(200)に存在するか否かに応じて監視動作に関する設定を行うことができるので、設定忘れを防止できる。よって、警戒システム(1)の使い勝手が向上する。
第2~第10の態様に係る構成については、警戒システム(1)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。第11の態様の通信装置(3)は、第1~第10の態様の警戒システム(1)に適宜組み合わせて用いられてもよい。第12の態様の監視装置(2)は、第1~第10の態様の警戒システム(1)に適宜組み合わせて用いられてもよい。
第13の態様の通信装置(3)の制御方法は、取得処理と、出力処理とを含む。取得処理では、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信部(32)から、1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報を取得する。出力処理では、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する監視装置(2)に対して、通信状態情報に基づいて、監視装置(2)による監視動作を設定するための設定情報を出力する。
第14の態様のプログラムは、コンピュータシステムを通信装置(3)として機能させるためのプログラムであって、コンピュータシステムに、取得処理と、出力処理とを実行させるためのプログラムである。取得処理では、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信部(32)から、1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報を取得する。出力処理では、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する監視装置(2)に対して、通信状態情報に基づいて、監視装置(2)による監視動作を設定するための設定情報を出力する。
第15の態様の監視装置(2)の制御方法は、監視処理と、取得処理と、設定処理とを含む。監視処理では、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する。取得処理では、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信機能を有する通信装置(3)から1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報を取得する。設定処理では、通信状態情報に基づいて監視部(22)による監視動作に関する設定を行う。
第16の態様のプログラムは、コンピュータシステムを監視装置(2)として動作させるためのプログラムであって、コンピュータシステムに、監視処理と、取得処理と、設定処理とを実行させる。監視処理では、施設(100)に設けられたセンサ(7,8)の出力を監視する。取得処理では、施設(100)の少なくとも一部を含む通信範囲(200)において1以上の携帯通信端末(5)と通信する通信機能を有する通信装置(3)から1以上の携帯通信端末(5)との通信状態に関する通信状態情報を取得する。設定処理では、通信状態情報に基づいて監視部(22)による監視動作に関する設定を行う。