JP7026034B2 - 原子炉出力制御装置、原子力プラント及び原子炉出力制御方法 - Google Patents

原子炉出力制御装置、原子力プラント及び原子炉出力制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、原子炉の炉心に挿入される複数の制御棒を制御する原子炉出力制御装置、原子力プラント及び原子炉出力制御方法に関するものである。
従来、炉心に挿入される制御棒の操作を制御して、原子炉出力を制御する原子炉出力制御装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。原子炉出力制御装置は、原子炉出力が目標出力となるように制御棒を抜き挿し方向に操作している。
特開平6-27278号公報
ところで、原子炉出力を制御する機能として、原子炉出力を現在の原子炉出力から急減させる出力急減機能がある。出力急減機能は、炉心が過熱される外乱の発生時において実行される機能であり、外乱としては、例えば、原子炉を含む一次冷却系と熱交換する二次冷却系の除熱性能が減少する事象等がある。一般的に、出力急減機能では、外乱発生時において、原子炉トリップを回避させるために、任意の本数の制御棒を炉心に自重落下させることで、原子炉出力をプラント整定出力より少し高い出力(準整定出力)まで、原子炉出力を急減させている。このとき、目標出力は、予め規定された固定の出力となっていることから、目標出力に到達するまで、制御棒を自重落下させている。
しかしながら、外乱発生時の原子炉出力と目標出力との出力差が大きい場合、出力急減機能を実行すると、出力差が大きいほど原子炉出力が不安定となり易いものとなる。これは、原子炉出力が大幅に低下すると、原子炉出力が上昇しようとする物理現象(フィードバック効果)が発生するためである。原子炉出力が不安定となると、例えば、タービンバイパス制御系等の出力急減機能以外の制御系の挙動が振動的となる場合があり、場合によっては原子炉トリップに至る可能性がある。また、出力急減機能を実行すると、炉心に挿入される制御棒の引き抜きがロックされることから、原子炉出力が過剰に低下してしまった場合、原子炉出力を復帰させる手段がなく、電力の発電に必要な原子炉出力を確保することが困難となり、発電の継続が困難となる場合がある。
そこで、本発明は、出力急減機能の実行時において、目標到達出力まで原子炉出力を安定的に低減させることができる原子炉出力制御装置、原子力プラント及び原子炉出力制御方法を提供することを課題とする。
本発明の原子炉出力制御装置は、原子炉の炉心に挿入される複数の制御棒を制御する原子炉出力制御装置において、前記制御棒の落下前の前記原子炉の原子炉出力から、前記原子炉出力を減少させる出力急減機能を実行可能な制御部と、前記出力急減機能の実行の要否を判定するための判定情報を検出する検出部と、を備え、前記制御部は、前記検出部で検出された前記判定情報に基づいて、前記出力急減機能の実行の要否を判定する判定処理と、前記出力急減機能の実行が必要であると判定した場合、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力を取得する出力取得処理と、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力に基づいて、前記出力急減機能の実行により到達させる目標の前記原子炉出力である目標到達出力を導出する目標到達出力導出処理と、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力と前記目標到達出力との出力差分に基づいて、前記出力差分と前記制御棒の本数とを関連付けた関連情報から、前記炉心に自重落下させる前記制御棒の本数を設定する制御棒本数設定処理と、設定された本数の前記制御棒を前記炉心に自重落下させる出力急減処理と、を実行することを特徴とする。
また、本発明の原子炉出力制御方法は、原子炉の炉心に挿入される複数の制御棒を制御する原子炉出力制御装置により実行される原子炉出力制御方法において、前記制御棒の落下前の前記原子炉の原子炉出力から、前記原子炉出力を減少させる出力急減機能を実行する場合、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力を取得する出力取得ステップと、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力に基づいて、前記出力急減機能の実行により到達させる目標の前記原子炉出力である目標到達出力を導出する目標到達出力導出ステップと、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力と前記目標到達出力との出力差分に基づいて、前記出力差分と前記制御棒の本数とを関連付けた関連情報から、前記炉心に自重落下させる前記制御棒の本数を設定する制御棒本数設定ステップと、設定された本数の前記制御棒を前記炉心に自重落下させる出力急減ステップと、を備えることを特徴とする。
これらの構成によれば、制御棒の落下前の原子炉出力に基づいて目標到達出力を導出することができる。このため、目標到達出力を、従来技術における目標到達出力である準整定出力よりも高い出力とすることができ、且つ可変設定とすることができる。そして、自重落下させる制御棒の本数を、出力差分に応じて設定することで、制御棒の本数を必要最小数とすることができる。このため、原子炉出力のフィードバック効果を抑制し、安定的となるような出力差分に適した本数となる制御棒を自重落下させて出力急減機能を実行させることにより、原子炉出力が安定した状態で、目標到達出力まで原子炉出力を低減することができる。なお、関連情報において出力差分に関連付けられる制御棒の本数は、少なくとも原子炉トリップを回避可能な本数以上となっており、0本以上であればよい。また、関連情報は、出力差分と制御棒の本数とを対応付けたテーブル情報であってもよいし、出力差分に基づいて制御棒の本数を算出する算出式であってもよく、特に限定されない。なお、複数の制御棒の中から、部分的に制御棒を自重落下させることは、グループ化された制御棒の群に対して、落下信号を発信することで実現することが可能である。
また、前記原子炉は、一次冷却系に含まれる加圧水型原子炉であり、前記一次冷却系は、タービンを含む二次冷却系との間で熱交換を行っており、前記検出部は、前記二次冷却系のタービン出力が減少する外乱を検出し、前記判定情報として、第1の外乱検出信号を出力する第1の外乱検出部と、前記二次冷却系の除熱性能が減少する外乱を検出し、前記判定情報として、第2の外乱検出信号を出力する第2の外乱検出部と、のうち少なくとも一方を有することが、好ましい。
この構成によれば、出力急減機能の判定を、第1及び第2の外乱検出信号のうち少なくとも一方に基づいて実行することができる。なお、第1の外乱検出部は、例えば、大幅な負荷急減であり、第2の外乱検出部は、例えば、二次冷却系を循環する冷却材を供給する複数の供給ポンプの中の1つの供給ポンプの停止である。
また、前記目標到達出力は、原子炉トリップを回避可能な前記原子炉出力であることが、好ましい。
この構成によれば、出力急減機能を実行する場合であっても、フィードバック効果を抑制し、原子炉トリップを回避することができる。
また、前記制御部は、前記出力急減実行処理に加え、前記制御棒本数設定処理により未設定となった前記制御棒を駆動制御により前記炉心に挿入する出力制御処理を実行することが、好ましい。
この構成によれば、自重落下させる制御棒の他、自重落下させない残りの制御棒を炉心に挿入して、原子炉出力を低減させることができる。
また、前記出力制御処理は、前記目標到達出力から整定出力までの範囲において、実行されることが、好ましい。
この構成によれば、出力制御処理を実行することで、プラントを安定的に維持可能な原子炉出力域(整定出力)となるように、原子炉出力を制御することができる。
また、前記関連情報は、前記出力差分が大きいほど、自重落下させる前記制御棒の本数が多くなるように関連付けていることが、好ましい。
この構成によれば、原子炉出力が安定した状態で、目標到達出力まで原子炉出力を迅速に低減することができる。
また、前記判定情報は、前記炉心が過熱される外乱の規模に関する外乱情報を含み、前記制御部は、前記目標到達出力導出処理において、前記判定情報に含まれる前記外乱情報と前記制御棒の落下前の前記原子炉出力とに基づいて、前記目標到達出力を導出することが、好ましい。
この構成によれば、制御棒の落下前の原子炉出力及び外乱の規模に応じて、目標到達出力を設定することができる。つまり、制御棒の落下前の原子炉出力の大きさ、及び外乱の規模の大きさにより目標到達出力を変えることができる。このため、制御棒の落下前の原子炉出力及び外乱の規模に適した目標到達出力を設定できるため、原子炉出力が過剰に低下することを回避することができる。
また、前記制御部は、前記出力急減処理の実行後、前記原子炉出力が前記目標到達出力に到達しない場合、前記出力取得処理、前記目標到達出力導出処理、前記制御棒本数設定処理及び前記出力急減処理を、再び実行することが、好ましい。
この構成によれば、原子炉出力が目標到達出力に到達しない場合であっても、出力急減処理を繰り返し実行することで、目標到達出力まで原子炉出力を安定的に低減することができる。
本発明の原子力プラントは、炉心に複数の制御棒が挿入される原子炉と、前記原子炉を制御する、上記の原子炉出力制御装置と、を備えることを特徴とする。
この構成によれば、出力急減機能の実行時において、目標到達出力まで原子炉出力を安定的に低減させることができる。このため、例えば、原子炉出力により発電する場合であっても、発電に必要な原子炉出力を確保することが容易となり、発電の継続性を高めることができる。
図1は、本実施形態に係る原子力施設の概略構成図である。 図2は、本実施形態に係る制御系の構成図である。 図3は、本実施形態と従来技術との目標到達出力の一例を示す説明図である。 図4は、原子炉出力の時間変化の一例を示すグラフである。 図5は、本実施形態と従来技術との原子炉出力の時間変化の一例を示すグラフである。 図6は、出力急減機能を実行する制御動作に関するフローチャートである。
以下に、本発明に係る実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施形態によりこの発明が限定されるものではない。また、下記実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。さらに、以下に記載した構成要素は適宜組み合わせることが可能であり、また、実施形態が複数ある場合には、各実施形態を組み合わせることも可能である。
[本実施形態]
図1は、本実施形態に係る原子力施設の概略構成図である。原子力施設(原子力プラント)1は、原子炉2を有する。原子炉2は、例えば、加圧水型原子炉(PWR:Pressurized Water Reactor)が用いられる。この加圧水型の原子炉2を用いた原子力施設1は、原子炉2を含む原子炉冷却系(一次冷却系)100と、原子炉冷却系100と熱交換するタービン系(二次冷却系)200とで構成される。原子炉冷却系100は、一次冷却材が流通し、タービン系200は、二次冷却材が流通する。
原子炉冷却系100は、コールドレグ3aおよびホットレグ3bを介して原子炉2に接続された蒸気発生器4を有する。ホットレグ3bには、加圧器5が設けられ、コールドレグ3aは、一次冷却材ポンプ6が設けられている。そして、原子炉2、コールドレグ3a、ホットレグ3b、蒸気発生器4、加圧器5および一次冷却材ポンプ6は、原子炉格納容器7に収容されている。
原子炉2は、上記したように加圧水型原子炉であり、その内部は一次冷却材で満たされる。一次冷却材は、中性子減速材として用いられるホウ素が溶解した軽水である。また、原子炉2は、原子炉容器10の内部に、炉心を構成する多数の燃料集合体8が収容され、この各燃料集合体8に対し、燃料集合体8の核分裂を制御する多数の制御棒9が抜差し可能に設けられている。この制御棒9は、燃料集合体8に対し、制御棒駆動装置20により抜差し方向に駆動される。制御棒駆動装置20により制御棒9が燃料集合体8へ差し込まれると、燃料集合体8における核反応が低下して、原子炉の出力が低下する。一方で、制御棒駆動装置20により制御棒9が引き抜かれると、燃料集合体8における核反応が増大して、原子炉の出力が増加する。また、この制御棒駆動装置20は、電力の供給が遮断され、電力喪失状態となると、制御棒9を燃料集合体8に差し込むように構成されている。
原子力施設1の原子炉冷却系100における一連の動作について説明する。原子炉2内において、制御棒9により核分裂反応を制御して、核分裂により熱エネルギーを発生させる。この熱エネルギーにより、原子炉2内の一次冷却材が加熱されると、加熱された一次冷却材は、一次冷却材ポンプ6によりホットレグ3bを介して蒸気発生器4に送られる。ホットレグ3bを通過する高温の一次冷却材は、加圧器5により加圧されることで沸騰が抑制され、高温高圧となった状態で、蒸気発生器4に流入する。蒸気発生器4に流入した高温高圧の一次冷却材は、二次冷却材と熱交換を行うことにより冷却され、冷却された一次冷却材は、一次冷却材ポンプ6によりコールドレグ3aを介して原子炉2に送られる。そして、冷却された一次冷却材が原子炉2に流入することで、原子炉2が冷却される。このように、一次冷却材は、原子炉2と蒸気発生器4とを循環している。
タービン系200は、蒸気管11を介して蒸気発生器4に接続されたタービン12、タービン12に接続された復水器13、および復水器13と蒸気発生器4とを接続する給水管14に介設された給水ポンプ15、を有している。そして、タービン12は、発電機16が接続されている。
原子力施設1のタービン系200における一連の動作について説明する。蒸気管11を介して蒸気発生器4から蒸気がタービン12に流入すると、タービン12は回転を行う。タービン12が回転すると、タービン12に接続された発電機16は、発電を行う。タービン12から流出した蒸気は復水器13に流入する。復水器13は、その内部に冷却管17が配設されており、冷却管17の一方には冷却水(例えば、海水)を供給するための取水管18が接続され、冷却管17の他方には冷却水を排水するための排水管19が接続されている。この復水器13は、タービン12から流入した蒸気を冷却管17により冷却することで、蒸気を液体に戻す。液体となった二次冷却材は、給水ポンプ15により給水管14を介して蒸気発生器4に送られる。蒸気発生器4に送られた二次冷却材は、蒸気発生器4において一次冷却材と熱交換を行うことにより再び蒸気となる。
図2は、本実施形態に係る制御系の構成図である。図2に示すように、原子力施設1は、原子炉冷却系100及びタービン系200を制御する制御系300を備えている。制御系300は、中央制御設備25と、安全保護系設備30を含んで構成されている。
中央制御設備25は、原子力施設1の通常運転時において、原子炉冷却系100及びタービン系200を制御するものである。安全保護系設備30は、原子力施設1に異常が発生した場合、原子力施設1が安全に停止するように、原子力施設1に設けられた各機器を制御するものである。
原子力施設1の制御系300は、原子炉2に異常が発生した場合を想定して、原子炉2内の核反応を非常停止させる原子炉停止装置35を有している。原子炉停止装置35は、上記の安全保護系設備30と、原子炉トリップ遮断器37と、上記の制御棒駆動装置20と、制御棒9とを備えている。
安全保護系設備30は、原子力施設1から取得した一次冷却材温度等のプラントデータに基づいて、原子力施設1に異常が発生したと判断した場合、原子炉2を停止させるための原子炉トリップ信号を原子炉トリップ遮断器37へ向けて出力する。原子炉トリップ遮断器37は、安全保護系設備30から出力された原子炉トリップ信号に基づいて、制御棒駆動装置20へ供給される電力を遮断する。制御棒駆動装置20は、電力が遮断されると、制御棒9の支持状態を解除することで、制御棒9は、自重によって燃料集合体8に落下する。そして、燃料集合体8に制御棒9が挿し込まれることで、燃料(不図示)の核反応が低下し、原子炉2が停止する。
中央制御設備25は、CPU等の演算装置やHDD等の記憶装置を搭載した制御装置であり、原子炉の出力を制御する原子炉出力制御装置として機能している。中央制御設備25は、記憶部40と、制御部41と、検出部42とを有している。
制御部41は、外乱発生時において、原子炉出力を急減させる出力急減機能を実行する。出力急減機能は、原子炉2内に制御棒9を自重落下させることで、原子炉出力を急減させる。また、本実施形態において、制御部41は、制御棒9を多段階に分けて自重落下させることで、出力急減機能を複数回実行することが可能となっている。出力急減機能の実行対象となる外乱としては、大幅負荷急減事象と給水ポンプ1台トリップ事象とがある。大幅負荷急減事象は、例えば、原子力施設1において発電される電力の送電網への送電停止を起因として、原子力施設1における負荷運転を大幅に急減させる事象である。また、給水ポンプ1台トリップ事象は、タービン系200の1つの給水ポンプ15が停止することで、タービン系200の除熱性能が減少する事象である。
記憶部40は、制御部41の出力急減機能の実行時において使用される関連情報45が記憶されている。図3は、本実施形態と従来技術との目標到達出力の一例を示す説明図であり、本実施形態の目標到達出力は、制御棒9の落下前の原子炉出力に応じたものとなっている。図3は、その横軸が、制御棒9の落下前の原子炉出力となっており、その縦軸が、目標到達出力となっている。本実施形態において、関連情報45は、制御棒9の落下前の原子炉出力と目標到達出力と制御棒9の本数とを関連付けたテーブル情報46を含んでいる。具体的に説明すると、制御棒9の落下前の原子炉出力は、出力急減機能を実行すると判定した時点の原子炉出力であり、出力急減機能により制御棒9が落下する前の原子炉出力である。目標到達出力は、出力急減機能の実行により到達させる目標の原子炉出力であり、原子炉トリップを回避可能な原子炉出力となっている。図3のL1は、制御棒9の落下前の原子炉出力に応じて変化する目標到達出力の出力可変ラインL1である。そして、制御棒9の落下前の原子炉出力と、この出力可変ラインL1により導出される目標到達出力との出力差分に応じて、制御棒9の本数が関連付けられている。出力差分に対応付けられる制御棒9は、出力急減機能の実行時において自重落下させる制御棒であり、制御棒9の本数は、出力差分が大きいほど、対応付けられる本数が多くなっている。また、図3では、1つの出力可変ラインL1を記載しているが、出力急減機能の実行対象となる外乱(事象)に応じて複数設けられている。つまり、テーブル情報46には、複数の出力可変ラインL1が含まれており、複数の出力可変ラインL1は、外乱の事象の種類、及び外乱の規模にそれぞれ対応付けられている。言い換えれば、外乱の規模の大きさにより目標到達出力を変えるべく、出力可変ラインL1を複数用意している。なお、本実施形態では、制御棒9の落下前の原子炉出力と目標到達出力との出力差分に制御棒9の本数を関連付けたテーブル情報46が、関連情報45に含まれるが、制御棒9の落下前の原子炉出力及び目標到達出力、または出力差分に基づいて制御棒9の本数を算出する算出式が、関連情報45に含まれていてもよい。
ここで、出力可変ラインL1は、図4に示す解析結果に基づいて設定される。図4は、原子炉出力の時間変化の一例を示すグラフである。図4は、図3に示す出力可変ラインL1を導出するために用いられる解析結果となっている。原子炉出力を、制御棒9の落下前の原子炉出力から目標到達出力へ急減させる急減幅は、制御棒9の落下前の原子炉出力と目標到達出力との出力差分である。この急減幅は、原子炉トリップを回避可能な急減幅としている。図4に示すように、制御棒9の落下前の原子炉出力が100%である場合、原子炉出力の目標到達出力を約60%とすることで、原子炉トリップを回避可能な急減幅にできると導出された。また、制御棒9の落下前の原子炉出力が80%である場合、原子炉出力の目標到達出力を約70%とすることで、原子炉トリップを回避可能な急減幅にできると導出された。このため、図4では、制御棒9の落下前の原子炉出力が小さいほど、出力差分(急減幅)を狭くできることが導出された。つまり、出力可変ラインL1は、最大となる原子炉出力に対して、原子炉の制御棒9の落下前の原子炉出力が小さいほど、出力差分が小さいラインとなっている。なお、出力可変ラインL1に対応付けられる制御棒9の本数は、少なくとも原子炉トリップを回避可能な本数以上とすればよく、出力差分が0となる場合もあることから、0本以上であればよい。
なお、図3のL2は、出力差分の変化に係わらず、固定の目標到達出力となる出力固定ラインL2である。出力固定ラインL2は、本実施形態の出力可変ラインL1と比較するためのラインであり、本実施形態の出力可変ラインL1とは異なるラインとなっている。
検出部42は、出力急減機能を実行するか否かを判定するための判定情報を検出している。判定情報は、出力急減機能の実行の要否を判断するための情報として、外乱の有無に関する外乱有無情報と、外乱の規模に関する外乱規模情報とを含んでいる。具体的に、検出部42は、第1外乱検出部42aと、第2外乱検出部42bと、を含んで構成されている。
第1外乱検出部(第1の外乱検出部)42aは、大幅負荷急減事象の有無を判定しており、大幅負荷急減事象が有ると判定すると、大幅負荷急減事象を検出した旨の信号である第1外乱検出信号を、制御部41へ向けて出力する。また、第1外乱検出部42aは、大幅負荷急減事象の規模の大きさ、例えば、原子力施設1における負荷運転の急減幅を検出しており、検出した大幅負荷急減事象の規模に関する情報を外乱規模情報として、第1外乱検出信号と共に出力する。
第2外乱検出部(第2の外乱検出部)42bは、給水ポンプ1台トリップ事象の有無を判定しており、給水ポンプ1台トリップ事象が有ると判定すると、給水ポンプ1台トリップ事象を検出した旨の信号である第2外乱検出信号を、制御部41へ向けて出力する。
そして、制御部41は、検出部42から入力される第1外乱検出信号及び第2外乱検出信号のうち少なくとも一方の信号の有無によって、出力急減機能の実行の要否を判断し、また、第1外乱検出信号共に外乱規模情報が入力された場合、外乱規模情報に基づく目標到達出力設定を行う。このため、制御部41は、外乱の規模の大きさに応じた目標到達出力を設定できる。
次に、図6を参照して、制御部41により出力急減機能を実行する制御動作について説明する。図6は、出力急減機能を実行する制御動作に関するフローチャートである。先ず、制御部41は、検出部42から入力される判定情報に基づいて、出力急減機能の実行の要否を判定する判定処理を実行する(ステップS10:実行要否判定ステップ)。具体的に、実行要否判定ステップS10では、第1外乱検出部42aからの第1外乱検出信号の入力の有無を判定すると共に、第2外乱検出部42bからの第2外乱検出信号の入力の有無を判定する。制御部41は、第1外乱検出信号及び第2外乱検出信号の少なくとも一方の入力が有る場合(ステップS10:Yes)、出力急減機能の実行が必要であると判定する(ステップS11)。一方で、制御部41は、いずれの外乱検出信号の入力が無い場合(ステップS10:No)、出力急減機能の実行が不要であるとして、実行要否判定ステップS10を繰り返し実行する。
続いて、制御部41は、出力急減機能の実行が必要であると判定した場合、制御棒9の落下前の原子炉出力を取得する出力取得処理を実行する(ステップS12:出力取得ステップ)。出力取得ステップS12では、出力急減機能を実行する前の原子炉出力を、制御棒9を落下させる前の1段目の出力として取得している。そして、制御部41は、テーブル情報46の出力可変ラインL1に基づいて、取得した制御棒9の落下前の原子炉出力から、目標到達出力を導出する目標到達出力導出処理を実行する(ステップS13:目標到達出力導出ステップ)。ここで、目標到達出力導出ステップS13では、ステップS10において取得した判定情報に基づいて、つまり、制御部41に入力される外乱検出信号の種類及び外乱規模情報に基づいて、テーブル情報46に含まれる複数の出力可変ラインL1の中から、対応付けられた適切な出力可変ラインL1が選定される。そして、目標到達出力導出ステップS13では、選定された出力可変ラインL1を用いて、制御棒9の落下前の原子炉出力から目標到達出力を導出している。
この後、制御部41は、制御棒9の落下前の原子炉出力と目標到達出力との出力差分を算出し、算出した出力差分に基づいて、テーブル情報46から制御棒9の本数を設定する制御棒本数設定処理を実行する(ステップS14:制御棒本数設定ステップ)。そして、制御部41は、設定された本数の制御棒9を炉心に自重落下させる出力急減処理を実行する(ステップS15:出力急減ステップ)。出力急減ステップS15では、自重落下させる制御棒9の本数が、例えば、偶数本となっており、偶数本の制御棒9が炉心の中心を挟んで対称となる位置に配置される。また、出力急減ステップS15における制御棒9の自重落下について、複数の制御棒9の中から、部分的に制御棒9を自重落下させることは、グループ化された制御棒9の群に対して、落下信号を発信することで実現することが可能である。
制御部41は、出力急減ステップS15を実行し、原子炉出力が安定した後、原子炉出力が目標到達出力に到達したか否かを判定する(ステップS16)。制御部41は、原子炉出力が目標到達出力に到達したと判定する(ステップS16:Yes)と、出力急減機能の実行に関する制御動作を終了する。一方で、制御部41は、原子炉出力が目標到達出力に到達しないと判定する(ステップS16:No)と、出力取得ステップS12から出力急減ステップS15までのステップとほぼ同様となる、出力取得ステップS17から出力急減ステップS20までのステップを実行する。
つまり、制御部41は、原子炉出力が目標到達出力に到達しないと判定すると、制御棒9の落下前の原子炉出力を取得する出力取得処理を実行する(ステップS17:出力取得ステップ)。出力取得ステップS17では、N回目(N≧2)の出力急減機能を実行する前の原子炉出力を、制御棒9を落下させる前のN段目の出力として取得している。そして、制御部41は、テーブル情報46の出力可変ラインL1に基づいて、取得したN段目の出力から、目標到達出力を導出する目標到達出力導出処理を実行する(ステップS18:目標到達出力導出ステップ)。なお、目標到達出力導出ステップS18は、目標到達出力導出ステップS13と同様であり、また、目標到達出力導出ステップS18から出力急減ステップS20までのステップも、目標到達出力導出ステップS13から出力急減ステップS15までのステップと同様であるため、説明を省略する。
制御部41は、出力急減ステップS20を実行し、原子炉出力が安定した後、原子炉出力が目標到達出力に到達したか否かを判定する(ステップS21)。制御部41は、原子炉出力が目標到達出力に到達したと判定する(ステップS21:Yes)と、出力急減機能の実行に関する制御動作を終了する。一方で、制御部41は、原子炉出力が目標到達出力に到達しないと判定する(ステップS21:No)と、再び、出力取得ステップS17に進み、目標到達出力に到達するまで、出力取得ステップS17からステップS21までの制御動作を繰り返し実行する。
ここで、制御部41は、図6に示す出力急減機能の実行後において、制御棒駆動装置20を制御して、制御棒本数設定処理により未設定となった制御棒9を炉心に対して挿入している。つまり、制御部41は、出力急減機能で使用されない制御棒9を操作して、制御棒9を自重落下させずに、原子炉出力が、プラントを安定的に維持可能な出力域となるように出力制御処理を実行している。
次に、図5を参照して、出力可変ラインL1を用いて出力急減機能を実行したときの原子炉出力の時間変化と、出力固定ラインL2を用いて出力急減機能を実行したときの原子炉出力の時間変化とについて説明する。図5は、本実施形態と従来技術との原子炉出力の時間変化の一例を示すグラフである。図5は、その縦軸が原子炉出力(%)となっており、その横軸が時間となっている。図5のL3は、出力可変ラインL1を用いて出力急減機能を実行したときの原子炉出力の時間変化である。図5のL4は、出力固定ラインL2を用いて出力急減機能を実行したときの原子炉出力の時間変化である。なお、図5に示す原子炉出力の時間変化は、一例である。
原子炉出力L3が100%の状態において、外乱P1が発生すると、制御部41は、出力可変ラインL1を用いて所定の期間T1において出力急減機能を実行する。すると、原子炉出力L3は、急減幅W1分だけ低下する。ここで、出力急減機能により達成される急減幅W1は、外乱発生時において、原子炉トリップを回避可能な急減幅となっている。つまり、出力急減機能を実行することにより低減する原子炉出力の急減幅W1は、制御棒9の落下前の原子炉出力と、出力可変ラインL1により導出される目標到達出力との出力差分以上の急減幅となる。
制御部41は、所定の期間T1における出力急減機能の実行後、出力急減機能で使用されなかった制御棒9を炉心に挿入して、所定の期間T2において原子炉出力を低減させる。すると、原子炉出力L3は、整定出力まで低下する。なお、急減幅W1+W2は、外乱発生時において、原子炉トリップの回避に必要な急減幅W1に加えて、早期にプラントを準整定出力域に低減可能な急減幅となっている。つまり、本実施形態による出力急減機能では、外乱発生時において、原子炉トリップを回避可能な急減幅W1のみを達成することを目的としているため、出力可変ラインL1は、出力急減機能の実行時における原子炉出力の急減幅が、W1+W2以下となるよう設定されている。以上から、自重落下させる制御棒9の本数は、出力可変ラインL1以下に出力を低減するのに必要な最少本数に設定されている。
これに対して、原子炉出力L3が100%の状態において、外乱P1が発生し、制御部41が、出力固定ラインL2を用いて所定の期間T1において出力急減機能を実行する。すると、原子炉出力L4は、現在の原子炉出力と目標出力との出力差が大きいことから、急減幅W2を超えて低下し、目標到達出力以下となる。原子炉出力が大幅に低下すると、原子炉出力が上昇しようとする物理現象(フィードバック効果)が発生することで、原子炉出力L4が不安定となる。制御部41は、所定の期間T1における出力急減機能の実行後、出力急減機能で使用されなかった制御棒9を炉心に挿入して、所定の期間T2において原子炉出力を低減させる。
このように、原子炉出力L3と原子炉出力L4とを比較すると、制御部41は、出力可変ラインL1を用いることで、原子炉出力L3を、原子炉トリップを回避させつつ、原子炉出力を安定させた状態で、目標到達出力まで原子炉出力を低減できる。
以上のように、本実施形態によれば、自重落下させる制御棒9の本数を、出力差分に応じて、適宜可変させることができる。このため、設定された制御棒9を自重落下させて出力急減機能を実行させることにより、原子炉トリップを回避しつつ、原子炉出力が安定した状態で、従来の目標到達出力よりも高い出力に可変設定できる目標到達出力まで原子炉出力を低減することができる。このとき、原子炉出力を安定的に低減できることから、原子力施設1での発電に必要な原子炉出力を確保することが容易となり、発電の継続性を高めることができる。
また、本実施形態によれば、制御部41は、出力急減機能の判定を、第1外乱検出信号及び第2外乱検出信号のうち少なくとも一方の信号に基づいて実行することができるため、出力急減機能を実行させたい外乱事象に対して、適切に出力急減機能を実行することができる。
また、本実施形態によれば、自重落下させる制御棒9の他、自重落下させない残りの制御棒9を炉心に挿入することで、原子炉出力を、整定出力まで低減させることができる。
また、本実施形態によれば、出力可変ラインL1において、出力差分が大きいほど自重落下させる制御棒9の本数を多くすることで、原子炉出力を目標到達出力まで迅速に低減することができる。
また、本実施形態によれば、外乱規模情報に基づいて、出力可変ラインL1を選定することで、外乱の規模に応じた目標到達出力を設定することができる。つまり、制御棒9の落下前の原子炉出力の大きさ、及び外乱の規模の大きさにより目標到達出力を変えることができる。このため、制御棒9の落下前の原子炉出力及び外乱の規模に適した目標到達出力を設定できるため、原子炉出力を外乱の規模に適した目標到達出力まで低減させることができる。
また、本実施形態によれば原子炉出力が目標到達出力に到達しない場合であっても、出力急減処理を繰り返し実行することで、目標到達出力まで原子炉出力を安定的に低減することができる。
1 原子力施設
2 原子炉
3a コールドレグ
3b ホットレグ
4 蒸気発生器
5 加圧器
6 一次冷却材ポンプ
7 原子炉格納容器
8 燃料集合体
9 制御棒
10 原子炉容器
11 蒸気管
12 タービン
13 復水器
14 給水管
15 給水ポンプ
16 発電機
20 制御棒駆動装置
25 中央制御設備
30 安全保護系設備
35 原子炉停止装置
37 原子炉トリップ遮断器
40 記憶部
41 制御部
42 検出部
42a 第1外乱検出部
42b 第2外乱検出部
45 関連情報
46 テーブル情報

Claims (10)

  1. 原子炉の炉心に挿入される複数の制御棒を制御する原子炉出力制御装置において、
    前記制御棒の落下前の前記原子炉の原子炉出力から、前記原子炉出力を減少させる出力急減機能を実行可能な制御部と、
    前記出力急減機能の実行の要否を判定するための判定情報を検出する検出部と、を備え、
    前記制御部は、
    前記検出部で検出された前記判定情報に基づいて、前記出力急減機能の実行の要否を判定する判定処理と、
    前記出力急減機能の実行が必要であると判定した場合、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力を取得する出力取得処理と、
    前記制御棒の落下前の前記原子炉出力に基づいて、前記出力急減機能の実行により到達させる目標の前記原子炉出力である目標到達出力を導出する目標到達出力導出処理と、
    前記制御棒の落下前の前記原子炉出力と前記目標到達出力との出力差分に基づいて、前記出力差分と前記制御棒の本数とを関連付けた関連情報から、前記炉心に自重落下させる前記制御棒の本数を設定する制御棒本数設定処理と、
    設定された本数の前記制御棒を前記炉心に自重落下させる出力急減処理と、を実行することを特徴とする原子炉出力制御装置。
  2. 前記原子炉は、一次冷却系に含まれる加圧水型原子炉であり、
    前記一次冷却系は、タービンを含む二次冷却系との間で熱交換を行っており、
    前記検出部は、
    前記二次冷却系のタービン出力が減少する外乱を検出し、前記判定情報として、第1の外乱検出信号を出力する第1の外乱検出部と、
    前記二次冷却系の除熱性能が減少する外乱を検出し、前記判定情報として、第2の外乱検出信号を出力する第2の外乱検出部と、のうち少なくとも一方を有することを特徴とする請求項1に記載の原子炉出力制御装置。
  3. 前記目標到達出力は、原子炉トリップを回避可能な前記原子炉出力であることを特徴とする請求項1または2に記載の原子炉出力制御装置。
  4. 前記制御部は、
    前記出力急減処理に加え、前記制御棒本数設定処理により未設定となった前記制御棒を駆動制御により前記炉心に挿入する出力制御処理を実行することを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の原子炉出力制御装置。
  5. 前記出力制御処理は、前記目標到達出力から整定出力までの範囲において、実行されることを特徴とする請求項4に記載の原子炉出力制御装置。
  6. 前記関連情報は、前記出力差分が大きいほど、自重落下させる前記制御棒の本数が多くなるように関連付けていることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の原子炉出力制御装置。
  7. 前記判定情報は、前記炉心が過熱される外乱の規模に関する外乱情報を含み、
    前記制御部は、
    前記目標到達出力導出処理において、前記判定情報に含まれる前記外乱情報と、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力とに基づいて、前記目標到達出力を導出することを特徴とする請求項1から6のいずれか1項に記載の原子炉出力制御装置。
  8. 前記制御部は、
    前記出力急減処理の実行後、前記原子炉出力が前記目標到達出力に到達しない場合、前記出力取得処理、前記目標到達出力導出処理、前記制御棒本数設定処理及び前記出力急減処理を、再び実行することを特徴とする請求項1から7のいずれか1項に記載の原子炉出力制御装置。
  9. 炉心に複数の制御棒が挿入される原子炉と、
    前記原子炉を制御する、請求項1から8のいずれか1項に記載の原子炉出力制御装置と、を備えることを特徴とする原子力プラント。
  10. 原子炉の炉心に挿入される複数の制御棒を制御する原子炉出力制御装置により実行される原子炉出力制御方法において、
    前記制御棒の落下前の前記原子炉の原子炉出力から、前記原子炉出力を減少させる出力急減機能を実行する場合、前記制御棒の落下前の前記原子炉出力を取得する出力取得ステップと、
    前記制御棒の落下前の前記原子炉出力に基づいて、前記出力急減機能の実行により到達させる目標の前記原子炉出力である目標到達出力を導出する目標到達出力導出ステップと、
    前記制御棒の落下前の前記原子炉出力と前記目標到達出力との出力差分に基づいて、前記出力差分と前記制御棒の本数とを関連付けた関連情報から、前記炉心に自重落下させる前記制御棒の本数を設定する制御棒本数設定ステップと、
    設定された本数の前記制御棒を前記炉心に自重落下させる出力急減ステップと、を備えることを特徴とする原子炉出力制御方法。
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