JP7024884B2 - ガスクロマトグラフ装置およびガスクロマトグラフ装置の較正方法 - Google Patents

ガスクロマトグラフ装置およびガスクロマトグラフ装置の較正方法 Download PDF

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Description

本発明はガスクロマトグラフ装置およびガスクロマトグラフ装置の較正方法に関する。
多種類の成分が含まれる分析対象試料から各成分を分離して定性および定量分析するための装置として、ガスクロマトグラフ装置が広く使用されている。また、通常のガスクロマトグラフ装置では分離できない成分について高分解能な分離を行うために、分離特性の相違する第1カラムと第2カラムとを直列に組み合わせたマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置も使用されている(特許文献1参照)。
日本国特開2006-64646号公報
従来のマルチディメンジョナルガスクロマトグラフ装置では、複数のカラムを組み合わせて分析を行うため、特に第2カラムにおける各種試料の保持時間の較正を容易に行うことができないという課題があった。これにより、分析結果に基づいて検出された成分の同定を十分な精度で行うことができないという課題があった。
本発明の第1の態様によると、ガスクロマトグラフ装置は、第1カラムに接続され、第1カラムから導出される試料を、第2カラムまたは分岐管のいずれかに切替えて出力する流路切替部と、前記流路切替部に接続され、前記流路切替部にメイクアップガスを供給するメイクアップガス供給部と、前記メイクアップガス供給部、または前記メイクアップガス供給部と前記流路切替部との間に配置され、前記メイクアップガスに基準試料を導入する基準試料導入部と、を備える。
本発明の第2の態様によると、第1の態様のガスクロマトグラフ装置において、前記流路切替部による前記第1カラムから導出される試料の出力先の前記分岐管から前記第2カラムへの切替えと同期して、前記基準試料導入部による前記メイクアップガスへの前記基準試料の導入を行わせる同期制御部をさらに有する。
本発明の第3の態様によると、第1または第2の態様のガスクロマトグラフ装置において、前記メイクアップガス供給部は、流路切替部における前記切替えの前後において、前記第2カラムに流れるガスの流量を一定値に保つ流量調整部を有する。
本発明の第4の態様によると、ガスクロマトグラフ装置の較正方法は、第1カラム、第1カラムから導出される試料を第2カラムまたは分岐管のいずれかに切替えて出力する流路切替部、前記流路切替部にメイクアップガスを供給するメイクアップガス供給部、および前記メイクアップガス供給部または前記メイクアップガス供給部と前記流路切替部との間に配置され前記メイクアップガスに基準試料を導入する基準試料導入部と、を備えるガスクロマトグラフ装置を用い、前記基準試料導入部により前記メイクアップガスに前記基準試料を導入し、前記流路切替部が前記基準試料を前記第2カラムに出力し、前記基準試料を前記第2カラムを用いて分析し、前記分析の結果に基づいて前記第2カラムの較正を行う。
本発明の第5の態様によると、第4の態様のガスクロマトグラフ装置の較正方法において、前記基準試料の前記導入を、前記流路切替部による前記第1カラムから導出される試料の出力先の前記分岐管から前記第2カラムへの切替えと同期して行う。
本発明の第6の態様によると、第5の態様のガスクロマトグラフ装置の較正方法において、流路切替部における前記切替えの前後において、前記メイクアップガスの流量を調整して前記第2カラムに流れるガスの流量を一定値に保つ。
本発明によれば、第2カラムにおける各種試料の保持時間の較正を容易に行うことができる。これにより、検出された成分の同定を十分な精度で行うことができる。
図1は、一実施の形態のガスクロマトグラフ装置を表す図。 図2は、クロマトグラムの一例を表す図であり、図2(a)は第1カラム2及び第1検出器11の組み合わせにより得られるクロマトグラムの一例を示す図、図2(b)は第1カラム2、第2カラム5及び第2検出器12の組み合わせにより得られるクロマトグラムの一例を示す図。 図3は、較正動作時のクロマトグラムの一例を表す図。
(ガスクロマトグラフ装置の一実施の形態)
図1は、一実施の形態のガスクロマトグラフ装置100の構成を示す概略図である。ガスクロマトグラフ装置100は、いわゆるマルチディメンジョン型のガスクロマトグラフ装置であり、分離特性がそれぞれ異なる第1カラム2と第2カラム5とを備えている。
第1カラム2の入口側には試料注入部1が接続されており、試料注入部1から注入される試料は、外部から供給されるヘリウム等のキャリアガスとともに第1カラム2に導入される。導入された試料は第1カラム2にて成分毎に時間的に分離され、各成分に応じた経過時間(保持時間)の後に、第1カラム2から導出される。
第1カラム2の出口側には流路切替部4が接続されており、流路切替部4には、さらに分岐管10および第2カラム5のそれぞれの一端が接続されている。分岐管10および第2カラム5のそれぞれの他端には、FID,TCD,ECD等の第1検出器11および第2検出器12が接続されている。第1検出器11および第2検出器12が検出した信号は、それぞれ検出信号S1および検出信号S2として、制御部13に送られる。
第1カラム2および第2カラム5は、それぞれ独立しての温度制御が可能な第1カラムオーブン3および第2カラムオーブン6内に設置されている。制御部13は、制御信号S9およびS4を送ることにより、第1カラムオーブン3および第2カラムオーブン6の温度をそれぞれ制御する。
流路切替部4は、公知のディーンズ方式またはその各種改良型の流路切替部であり、第1カラム2から導出される試料を、第2カラム5または分岐管10のいずれか一方に、切替えて出力する。ディーンズ方式またはその各種改良型の流路切替部4の構成は、特許文献1等により公知であるので、説明を省略する。流路切替部4には、メイクアップガス供給部9から基準試料導入部7を経由してヘリウム等のメイクアップガスが供給されている。
制御部13は、制御信号S5により、流路切替部4内に設けられている不図示の三方バルブを制御して、メイクアップガスの流路を切替えることにより、流路切替部4の流路を切替える。
試料が、流路切替部4から分岐管10に出力される場合には、試料は分岐管10内を移動して第1検出器11により検出される。
試料が、流路切替部4から第2カラム5に出力される場合には、試料は第2カラム5により成分毎に再度分離され、各成分に応じた保持時間の後に第2検出器12により検出される。
試料が、第2カラム5または分岐管10のいずれに出力される場合であっても、試料はメイクアップガスとともに第2カラム5または分岐管10内を流れ、また、第2カラム5または分岐管10のうちの試料が出力されなかった側にはメイクアップガスが流される。
メイクアップガスは、装置外部のガスボンベ等の不図示のメイクアップガス源から、メイクアップガス供給部9に供給される。メイクアップガス供給部9は、制御弁等の流量調整部9aを備えている。メイクアップガス供給部9から供給されるメイクアップガスは、圧力センサ8および基準試料導入部7を経由して、流路切替部4に供給される。
圧力センサ8は、メイクアップガス供給部9から供給されるメイクアップガスの圧力を計測するセンサであり、計測された圧力は圧力信号S7として制御部13に送られる。制御部13は、圧力信号S7および流路切替部4の制御状態(試料の出力先)に基づいて流量調整部9aに制御信号S8を送り、流量調整部9aの制御弁の開閉度合等を制御して流量を制御する。
基準試料導入部7は、メイクアップガス供給部9から供給されたメイクアップガスに所定の基準試料を導入するための試料導入部であり、その構成は、例えば一般的なオートインジェクターと試料気化室と同様で良い。基準試料導入部7は、制御部13から制御信号S6に基づいたタイミングで、メイクアップガス中に基準試料を導入する。
基準試料導入部7は、メイクアップガス供給部9の内部に設けられていても良い。
制御部13は、流路切替部4に対して、流路を分岐管10から第2カラム5に切替える指令(制御信号S5)を出すタイミングと同期して、基準試料導入部7に制御信号S6を送り、メイクアップガス中に基準試料を導入させることもできる。従って、制御部13は、流路切替部4の流路の分岐管10から第2カラム5への切替えと同期して、基準試料導入部7によるメイクアップガスへの基準試料の導入を行わせる、同期制御部と解釈することもできる。
基準試料の詳細については、後述する。
上記の例では、第1カラム2および第2カラム5は、それぞれ別の第1カラムオーブン3および第2カラムオーブン6内に設置されているものとしたが、第1カラム2および第2カラム5は、共通する1つのカラムオーブンに設置されていても良い。
また、第1カラム2および第2カラム5は、市販されている各種のカラムから分析対象試料に合わせて最適なカラムを選択して使用すればよい。従って、一実施の形態のガスクロマトグラフ装置が製造および販売される際には、第1カラム2および第2カラム5が取り外された状態であってもよい。
(ガスクロマトグラフ装置を用いた分析)
図2を参照して、上述の一実施の形態のガスクロマトグラフ装置100を用いた分析の一例について説明する。図2(a)は第1カラム2及び第1検出器11の組み合わせにより得られる第1のクロマトグラムC1の一例を示す図であり、図2(b)は第1カラム2、第2カラム5及び第2検出器12の組み合わせにより得られる第2のクロマトグラムC2の一例を示す図である。
始めに、分析対象試料について、第1カラム2及び第1検出器11の組み合わせにより第1のクロマトグラムC1を取得する。すなわち、制御部13の制御の下に、流路切替部4は第1カラム2から導出される試料を分岐管10に出力する。この場合、メイクアップガスは流路切替部4に供給された後、大部分は第2カラム5側に流れ、一部が分岐管10側に流れる。
分析対象試料を試料注入部1へ注入すると、気化した試料はキャリアガスに乗って第1カラム2に導入され、第1カラム2を通過する間にその成分に応じて時間的に分離され、時間的な差が付いた状態で第1検出器11に到達する。制御部13は第1検出器11による検出信号S1に基づいて、図2(a)に示すような第1のクロマトグラムC1を作成し、表示部14に表示する。横軸の経過時間Tの原点(T=0)は、分析対象試料を試料注入部1へ注入した時刻である。
ユーザーが、第1のクロマトグラムC1を見ると、経過時間Taから経過時間Tbの間に出現しているピークP1は、2つのピークが重なったものであると推測できる。
そして、ユーザーが、ピークP1のより詳細な分析を行うと決定した場合には、ユーザーは、第2のクロマトグラムC2の取得の指示と、第2カラム5を用いてクロマトグラフ分析をさせる期間(経過時間Taおよび経過時間Tb)を、入力部15に入力する。
第2のクロマトグラムC2の取得においても、経過時間0から経過時間Taまでの間のガスクロマトグラフ装置100の動作は、上述の第1のクロマトグラムC1の取得の際と変わりはない。
しかし、経過時間がTaとなった段階で、制御部13の制御の下に、第1カラム2から導出される試料を第2カラム5に出力するように、流路切替部4を切替える。流路切替部4による流路の切替後、メイクアップガスは流路切替部4に供給された後、大部分は分岐管10側に流れ、一部が第2カラム5側に流れる。
そして、分析対象であるピークP1に対応する試料成分が流路切替部4を通過した後の経過時間Tbにおいて、制御部13の制御の下に、第1カラム2から導出される試料を分岐管10に出力するように、流路切替部4を再び切替える。
切替後、メイクアップガスは流路切替部4に供給された後、大部分は第2カラム5側に流れ、一部が分岐管10側に流れる。従って、経過時間TaからTbの間に第2カラム5に流入した試料は、経過時間Tbにおいて第1カラム2からの試料およびキャリアガスの供給が遮断された後も、流路切替部4から供給されるメイクアップガスに流されて、第2カラム5の内部を移動する。そして移動の過程で成分毎に時間的に分離されて第2検出器12に到達する。
制御部13は第2検出器12による検出信号S2に基づいて、図2(b)に示すような第2のクロマトグラムC2を作成し、表示部14に表示する。第2のクロマトグラムC2では、図2(a)の第1のクロマトグラムC1で分離されていなかったピークP1が、2つのピークP11、P12として分離されており、各ピークP11、P12に対応する成分の正確な定性分析や定量分析が可能となる。
このとき、ピークP11およびピークP12に対応する成分の同定は、各ピークP11,P12がそれぞれ最大値となる経過時間T11およびT12に基づいて行う。ただし、この経過時間の基準時刻としては、第1カラム2から第2カラム5に試料が導入された時刻である図2(a)および図2(b)の経過時間T1を採用する。経過時間T1は、一例として、第1のクロマトグラムC1におけるピークP1の重心位置となる経過時間を採用する。従って、ピークP11に対応する成分は第2カラム5に対する保持時間がT11-T1である成分であり、ピークP12に対応する成分は第2カラム5に対する保持時間がT12-T1である成分として、同定される。
なお、第1カラム2から試料の出力先が流路切替部4により、第2カラム5または分岐管10に相互に切替わると、切替の前後において、流路切替部4以降の流路(第2カラム5および分岐管10等)のコンダクタンスに変化が生じる。その結果、第2カラム5内を流れる試料、キャリアガスおよびメイクアップガスの流速が変化する恐れがある。
上述の一実施の形態のガスクロマトグラフ装置では、上述のとおり、メイクアップガス供給部9と流路切替部4との間に、メイクアップガスの圧力を計測する圧力センサ8が設けられているともに、メイクアップガス供給部9には流量調整部9aが設けられている。制御部13は、圧力センサ8からの圧力信号S7を受信しているとともに、制御信号S5により流路切替部4による流路の切替えを制御し、制御状態(試料の出力先)を把握している。従って、制御部13は、流路切替部4の制御状態と圧力信号S7とに基づいて、流量調整部9aの制御弁の開閉度合等を制御することで、第2カラム5内のガスの流速を一定の値に保つことができる。圧力センサ8、流量調整部9aおよび制御部13は、第2カラム5に流れるガスの流量を一定値に保つ流量調整部を構成すると解釈することもできる。
なお、流路切替部4の構造、あるいは使用する第2カラム5の特性によっては、流量調整部9aによる流量の調節を行わなくても、流路切替部4による流路の切替えの前後で、第2カラム5内のガスの流速が一定の値に保たれる場合もある。その場合には、上述の圧力センサ8および流量調整部9aを省略してもよい。
(ガスクロマトグラフ装置の較正)
以下、図1および図3を参照して、上述のガスクロマトグラフ装置に対して行う較正動作について説明する。図3は、較正動作時のクロマトグラムの一例を表す図である。
較正動作に際しては、試料注入部1には試料を注入せず、第1カラム2にはキャリアガスのみを流しておく。そして、制御部13は、流路切替部4に対して、第1カラム2から供給されるキャリアガスを第2カラム5に流すように流路を設定しておく。
所定の経過時間Tcにおいて、制御部13は、基準試料導入部7に制御信号S5を送り、メイクアップガスへの基準試料の導入を行わせる。
基準試料は、第2カラム5の較正を行うのに適した試料であればどのような試料であっても良い。ただし、各種の分析対象試料の保持時間とその基準試料の保持時間の関係(保持指標)が広く知られているn-アルカン(直鎖アルカン)を基準試料として使用することが好ましい。また、基準試料は、炭素数が3から40程度の範囲の中の複数種のn-アルカンを含むことが、広範囲の分析対象物に対して較正を行える点で好ましい。
経過時間Tcにおいて、基準試料導入部7がメイクアップガスに基準試料を導入すると、基準試料はメイクアップガスとともに第2カラム5内を移動し、所定時間後に第2検出器12により検出される。第2検出器12からの検出信号S2に基づいて、制御部13は図3に示す第3のクロマトグラムC3を作成する。ここでは、基準試料には炭素数が相互に異なる3種類のn-アルカンが含まれており、第3のクロマトグラムC3にもそれぞれのn-アルカンに対応する3つのピークP21,P22,P23が現れている。そして、それぞれのピークが最大値となる経過時間は、それぞれT21,T22,T23となっている。
基準試料に含まれている炭素数が異なる3種類のn-アルカンの保持時間の大小関係は良く知られているので、3つのピークP21,P22,P23が、それぞれどのn-アルカンに対応するピークであるかは容易に同定できる。従って、基準試料に含まれる各n-アルカンの第2カラム5に対する保持時間が実測できる。各保持時間は、ピークP21に対応するn-アルカンについてはT21-Tcであり、ピークP22に対応するn-アルカンについてはT22-Tcであり、ピークP23に対応するn-アルカンについてはT23-Tcである。
以上により、基準試料(n-アルカン)の第2カラム5に対する保持時間を容易に測定することができ、これにより、第2カラム5およびガスクロマトグラフ装置100を較正することができる。
ガスクロマトグラフ装置100を用いた分析対象試料の分析に際しては、分析対象の各成分の保持時間(上述の図2(b)中の、T11-T1等)を、各種のデータベースに登録されている各成分の保持指標と、上述の基準試料(n-アルカン)に対する保持時間とに基づいて補正すればよい。
従来のマルチディメンジョン型のガスクロマトグラフ装置では、第2カラム5の保持時間を単独で測定することは難しかった。そこで、試料注入部1から第1カラム2に基準試料を注入し、第1カラム2と第2カラム5との総合的な保持時間を測定して較正を行っていた。しかし、従来においては、第1カラム2と第2カラム5の分離特性によっては、基準試料中の複数の成分が、混合して(時間差なく)第2検出器に検出されてしまうこともあり、較正を簡便かつ正確に行うことは困難であった。
本例においては、基準試料を、第1カラム2を介さずに、第2カラム5に供給されるメイクアップガスに導入することで、基準試料の第2カラム5に対する保持時間を正確に測定することができる。この結果、第2カラム5を十分な精度で較正することができるとともに、この較正の結果を用いることで、分析対象試料の分析時に検出された成分の同定を十分な精度で、かつ容易に行うことができる。
なお、上述の較正においても、始めに制御部13は、流路切替部4に対して、第1カラム2から供給されるキャリアガスを分岐管10に流すように流路を設定しておいても良い。そして、所定の経過時間Tcにおいて、制御部13は、流路切替部4に対して制御信号S5を送り、流路を第2カラム5に切替えさえ、これと同期して、基準試料導入部7に制御信号S5を送り、メイクアップガスへの基準試料の導入を行わせても良い。
この場合には、較正動作において第2カラム5を流れるキャリアガスおよびメイクアップガスの条件を、分析対象試料を分析する際のガスの条件にほぼ完全に一致させることができるので、較正の精度をさらに向上させることができる。
さらに、所定の時間の経過後に、制御部13は、流路切替部4に対して制御信号S5を送り、流路を分岐管10に切替えさえても良い。
上述の、制御部13による、圧力信号S7および流路切替部4の制御状態(試料の出力先)に基づく流量調整部9aの制御は、較正動作に際しても行われることが望ましい。これにより、第2カラム5内のガスの流量を一定の値に制御することができる。
上述の較正は、特に、第2カラム5を交換した場合や、ガスクロマトグラフ装置100をメンテナンスした後に行うことが望ましい。
上述の各実施形態によれば、次の作用効果が得られる。
(1)一実施の形態のガスクロマトグラフ装置100は、第1カラム2に接続され第1カラム2から導出される試料を第2カラム5または分岐管10のいずれかに切替えて出力する流路切替部4と、流路切替部4に接続され流路切替部4にメイクアップガスを供給するメイクアップガス供給部9と、メイクアップガス供給部9またはメイクアップガス供給部9と流路切替部4との間に配置され、メイクアップガスに基準試料を導入する基準試料導入部7とを備えている。
この構成により、第2カラム5における各種試料の保持時間の較正を容易に行うことができ、検出された成分の同定(定性分析)を十分な精度で行うことができる。
(2)流路切替部4による第1カラム2から導出される試料の出力先の分岐管10から第2カラム5への切替えと同期して、基準試料導入部7によるメイクアップガスへの基準試料の導入を行わせる同期制御部(制御部13)をさらに有する構成とすることで、較正動作において第2カラム5を流れるキャリアガスおよびメイクアップガスの条件を、分析対象試料を分析する際のガスの条件にほぼ完全に一致させることができ、較正の精度をさらに向上させることができる。
(3)メイクアップガス供給部9は、流路切替部4における切替えの前後において、第2カラム5に流れるガスの流量を一定値に保つ流量調整部9aを有する構成とすることで、第2カラム5を流れるガスの流量を一定に保つことができる。これにより、分析および較正の精度をさらに向上させることができる。
(4)上述の実施形態のガスクロマトグラフ装置の較正方法は、第1カラム2、第1カラム2から導出される試料を第2カラム5または分岐管10のいずれかに切替えて出力する流路切替部4、流路切替部4にメイクアップガスを供給するメイクアップガス供給部9、およびメイクアップガス供給部9またはメイクアップガス供給部9と流路切替部4との間に配置されメイクアップガスに基準試料を導入する基準試料導入部7と、を備えるガスクロマトグラフ装置を用い、基準試料導入部7によりメイクアップガスに基準試料を導入し、流路切替部4が基準試料を第2カラム5に出力し、基準試料を第2カラム5を用いて分析し、分析の結果に基づいて第2カラム5の較正を行う。
この構成により、第2カラム5における各種試料の保持時間の較正を高精度かつ容易に行うことができる。
(5)基準試料の導入を、流路切替部4による第1カラムから導出される試料の出力先の分岐管10から第2カラム5への切替えと同期して行うことにより、較正動作において第2カラム5を流れるキャリアガスおよびメイクアップガスの条件を、分析対象試料を分析する際のガスの条件にほぼ完全に一致させることができる。これにより、較正の精度をさらに向上させることができる。
(6)流路切替部4における切替えの前後において、メイクアップガスの流量を調整して第2カラム5に流れるガスの流量を一定値に保つことで、較正の精度をさらに向上させることができる。
本発明は上記実施形態の内容に限定されるものではない。本発明の技術的思想の範囲内で考えられるその他の態様も本発明の範囲内に含まれる。
100…ガスクロマトグラフ装置、1…試料注入部、2…第1カラム、3…第1カラムオーブン、4…流路切替部、5…第2カラム、6…第2カラムオーブン、7…基準試料導入部、8…圧力センサ、9…メイクアップガス供給部、9a…流量調整部、10…分岐管、11…第1検出器、12…第2検出器、13…制御部、14…表示部、15…入力部、S1…検出信号、S2…検出信号

Claims (6)

  1. 第1カラムに接続され、第1カラムから導出される試料を、第2カラムまたは分岐管のいずれかに切替えて出力する流路切替部と、
    前記流路切替部に接続され、前記流路切替部にメイクアップガスを供給するメイクアップガス供給部と、
    前記メイクアップガス供給部、または前記メイクアップガス供給部と前記流路切替部との間に配置され、前記メイクアップガスに基準試料を導入する基準試料導入部と、
    を備える、ガスクロマトグラフ装置。
  2. 請求項1に記載のガスクロマトグラフ装置において、
    前記流路切替部による前記第1カラムから導出される試料の出力先の前記分岐管から前記第2カラムへの切替えと同期して、前記基準試料導入部による前記メイクアップガスへの前記基準試料の導入を行わせる同期制御部をさらに有する、ガスクロマトグラフ装置。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスクロマトグラフ装置において、
    前記メイクアップガス供給部は、流路切替部における前記切替えの前後において、前記第2カラムに流れるガスの流量を一定値に保つ流量調整部を有する、ガスクロマトグラフ装置。
  4. 第1カラム、第1カラムから導出される試料を第2カラムまたは分岐管のいずれかに切替えて出力する流路切替部、前記流路切替部にメイクアップガスを供給するメイクアップガス供給部、および前記メイクアップガス供給部または前記メイクアップガス供給部と前記流路切替部との間に配置され前記メイクアップガスに基準試料を導入する基準試料導入部と、を備えるガスクロマトグラフ装置を用い、
    前記基準試料導入部により前記メイクアップガスに前記基準試料を導入し、前記流路切替部が前記基準試料を前記第2カラムに出力し、前記基準試料を前記第2カラムを用いて分析し、
    前記分析の結果に基づいて前記第2カラムの較正を行う、ガスクロマトグラフ装置の較正方法。
  5. 請求項4に記載のガスクロマトグラフ装置の較正方法において、
    前記基準試料の前記導入を、前記流路切替部による前記第1カラムから導出される試料の出力先の前記分岐管から前記第2カラムへの切替えと同期して行う、ガスクロマトグラフ装置の較正方法。
  6. 請求項5に記載のガスクロマトグラフ装置の較正方法において、
    流路切替部における前記切替えの前後において、前記メイクアップガスの流量を調整して前記第2カラムに流れるガスの流量を一定値に保つ、ガスクロマトグラフ装置の較正方法。
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