JP7024385B2 - シート空調装置及び車両システム - Google Patents

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Description

本開示は、車両のシートごとに設置されるシート空調装置及びそのシート空調装置を含む車両システムに関するものである。
従来、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して空調を行う車両用の空調装置が知られている。例えば、特許文献1では、空調装置のエンジンルーム内の冷媒配管と一端が車外に開放された配管とを連通させることが可能な電磁弁を、加速度センサによって所定値以上の加速度を検出したときに作動させることで、冷媒配管内の冷媒を車外に放出する技術が開示されている。
特開平10-175426号公報
しかしながら、特許文献1に開示の技術は、蒸気圧縮冷凍サイクルを利用した空調装置を、乗用車,バスといった車両のシートごとに設置する場合には、一端が車外に開放された配管に冷媒配管を連通することが難しい。よって、シートごとに設置した空調装置が破損して、車室内に冷媒漏れが生じる場合に、乗員に高圧の冷媒が直接当たるおそれがある。
この開示のひとつの目的は、車両のシートごとに設置されるシート空調装置の冷媒が車室内に漏れる場合にも、冷媒漏れによる乗員への影響をより小さく抑えることを可能にするシート空調装置及び車両システムを提供することにある。
上記目的は独立請求項に記載の特徴の組み合わせにより達成され、また、下位請求項は、開示の更なる有利な具体例を規定する。特許請求の範囲に記載した括弧内の符号は、ひとつの態様として後述する実施形態に記載の具体的手段との対応関係を示すものであって、本開示の技術的範囲を限定するものではない。
上記目的を達成するために、本開示のシート空調装置は、車両のシート(Se)ごとに設けられ、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して冷却される風を吹き出させることによって、自装置が設けられるシートに着座する乗員に対する個別の空調である個別空調を行わせるシート空調部(152)と、冷媒の急激な漏れを推定する漏れ推定部(151)と、シートに設けられる車両の車室内の、排出用配管(DP)の車両の床面若しくはシートの後方に向いて設けられる、車両の車室内に位置する排出口(Ou)から冷媒を排出させる排出制御部(153)と、シート空調部によって吹き出させる風の送風経路を、個別空調を行わせるための送風経路(RC)から、排出用配管の排出口から排出される冷媒を撹拌するための送風経路(DC)に切り替えさせることが可能な送風経路切替部(154)とを備え、排出制御部は、漏れ推定部で冷媒の急激な漏れを推定した場合に、排出用配管から冷媒を排出させ、送風経路切替部は、漏れ推定部で冷媒の急激な漏れを推定した場合に、シート空調部によって吹き出させる風の送風経路を、個別空調を行わせるための送風経路から、排出用配管の排出口から排出される冷媒を撹拌するための送風経路に切り替えさせる。
これによれば、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して個別空調を行うシート空調装置の冷媒が車室内に急激に漏れる場合にも、排出用配管から冷媒を排出させることで漏れの箇所から高圧の冷媒が吹き出すことを抑え、高圧の冷媒が乗員に直接当たることを防ぐことが可能になる。また、排出用配管の排出口はシートに着座する乗員に向かない方向に向けられるので、排出用配管から排出される冷媒も乗員には直接当たらずに済む。その結果、車両のシートごとに設置されるシート空調装置の冷媒が車室内に漏れる場合にも、冷媒漏れによる乗員への影響をより小さく抑えることが可能になる。
上記目的を達成するために、本開示の車両システムは、車両のシートごとに設けられる、前述のシート空調装置(1)と、車両の窓の開閉を制御する開閉制御装置(3)とを含み、開閉制御装置は、シート空調装置の漏れ推定部で冷媒の急激な漏れを推定した場合に、車両の窓を自動で開けさせる。
これによれば、前述のシート空調装置を含むので、車両のシートごとに設置されるシート空調装置の冷媒が車室内に漏れる場合にも、冷媒漏れによる乗員への影響をより小さく抑えることが可能になる。また、シート空調装置の漏れ検出部で冷媒の急激な漏れを検出した場合に、車両の窓を自動で開けさせるので、冷媒を車室外に拡散させて冷媒漏れによる乗員への影響をより小さく抑えることも可能になる。
車両システム4の概略的な構成の一例を示す図である。 シート空調装置1の設け方と、通常時の送風経路RC、排出時の送風経路DC、及び排出用配管DPとの一例を示す図である。 シート空調装置1の概略的な構成の一例を示す図である。 シート空調ECU15の概略的な構成の一例を示す図である。 主空調装置2の概略的な構成の一例を示す図である。 車両システム4での冷媒漏れ対応関連処理の流れの一例を示すフローチャートである。
図面を参照しながら、開示のための複数の実施形態を説明する。なお、説明の便宜上、複数の実施形態の間において、それまでの説明に用いた図に示した部分と同一の機能を有する部分については、同一の符号を付し、その説明を省略する場合がある。同一の符号を付した部分については、他の実施形態における説明を参照することができる。
(実施形態1)
<車両システム4の概略構成>
以下、本実施形態について図面を用いて説明する。図1に示す車両システム4は、乗用車,バス等の自動車(以下、単に車両)で用いられるものであり、シート空調装置1、主空調装置2、及びボデーECU3を含んでいる。シート空調装置1、主空調装置2、及びボデーECU3は、例えば車内LANに接続されているものとする。
シート空調装置1は、車両の座席(つまり、シート)に設けられ、シートに着座する乗員に対する個別の空調(以下、個別空調)を行う。車両システム4は、複数のシートを備える車両で用いられ、シート空調装置1はこの複数のシートごとに設けられる。よって、シート空調装置1は、設けられるシートごとに個別空調を行う。シート空調装置1の詳細については後述する。
主空調装置2は、車両の車室内に向いた吹出口から空調風を吹き出させて車室内全体に対する包括的な空調(以下、包括空調)を行う。包括空調は、複数のシートにわたる空調と言い換えることもできる。主空調装置2の吹き出し口は、例えば車室内前方に設けられる構成とすればよいが、これに限るものではない。主空調装置2の詳細については後述する。
ボデーECU3は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成され、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで車体制御に関する各種の処理を実行する。ボデーECU3で実行する車体制御としては、電動作動する窓といった車両設備の制御等がある。このボデーECU3が開閉制御装置に相当する。
<シート空調装置1の概略構成>
続いて、図2及び図3を用いてシート空調装置1の概略構成について説明を行う。シート空調装置1は、前述したように、車両のシートごとに設けられて、そのシートに着座する乗員に対する個別空調を行う。シート空調装置1は、例えば図2に示すようにシート(図2のSe参照)の座面の下部に設けられる構成とすればよい。
また、シート空調装置1は、図3に示すように、冷凍サイクル装置10、加熱装置11、第1送風機12、第2送風機13、切替ダンパ14、及びシート空調ECU15を備える。
冷凍サイクル装置10は、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して空気を冷却するものであり、バイパス管路100、圧縮機101、凝縮器102、減圧部103、圧力センサ104、蒸発器105、及び電磁弁106を備える。バイパス管路100は、冷媒が流れる閉回路であって、圧縮機101、凝縮器102、減圧部103、圧力センサ104、蒸発器105、及び電磁弁106が設けられる。冷媒としては、R134a,R152a等の地球温暖化係数の小さいフロンガス又はプロパン等のHCガスを用いる構成とすればよい。
圧縮機101は、車載バッテリから供給された直流電圧で駆動される電動圧縮機であり、バイパス管路100を流れる冷媒を圧縮して冷媒温度を上昇させる。圧縮機101は、低圧冷媒を吸引し、この低圧冷媒を加圧して高圧冷媒を吐出する。なお、圧縮機101は、車両に搭載されるエンジンによって駆動されるエンジン駆動圧縮機であってもよい。圧縮機101は、圧縮した高圧冷媒を凝縮器102に供給する。
凝縮器102は、第1送風機12により送風される空気と冷媒との間の熱交換を提供することによって、冷媒の熱を放熱させる。凝縮器102は放熱器とも呼ばれる。凝縮器102で放熱された冷媒は、減圧部103に供給される。減圧部103は、凝縮器102から供給される冷媒を減圧することにより低温低圧の冷媒を生成し、蒸発器105に供給する。
圧力センサ104は、バイパス管路100のうちの凝縮器102と減圧部103との間に設けられ、バイパス管路100を流れる冷媒の圧力を検出し、検出結果をシート空調ECU15に出力する。例えば、圧力センサ104は、バイパス管路100のうちの凝縮器102と減圧部103との間に設けられて冷媒から水分を除去するフィルターとして機能するレシーバドライヤに設けられる構成とすればよい。
蒸発器105は、第2送風機13により送風される空気と低温冷媒との間の熱交換を提供することによって、第2送風機13により送風される空気を冷却する。これにより、第2送風機13により送風される空気が冷風となって吹出用のダクトに供給される。吹出用のダクトとしては、後述する通常時の送風経路RCと排出時の送風経路DCとがシートSeに設けられている(図2参照)。また、蒸発器105で冷却された冷媒は、圧縮機101に供給される。なお、蒸発器105は、吸熱器とも呼ばれる。
このように冷媒が冷凍サイクル装置10を循環しつつ、第2送風機13により送風された空気が冷却されて冷風が吹出用のダクトに供給される。第2送風機13は、例えばシートの台座の前面に吸込口が設けられる吸込用のダクト通じてシート前方の空気を吸い込み、この空気を蒸発器105及び後述の加熱装置11に向けて送風し、蒸発器105及び加熱装置11を通過した空気を吹出用のダクトに供給するものとする。蒸発器105を通過した空気が冷風となり、加熱装置11を通過した空気が温風となる。そして、吹出用のダクトの吹出口から吹き出されるこれら冷風,温風が個別空調の空調風となる。
吹出用のダクトとしては、図2に示すように、シートSeに着座する乗員に対する個別空調を行わせるための通常時の送風経路RCと、後述する排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を助けるための排出時の送風経路DCとがシートSeに設けられる。通常時の送風経路RCの吹出口RADは、シートバックとヘッドレストとの間に設けられており、吹出口RADから吹き出される空調風が、シートSeに着座する乗員の首筋に当たるようになっている。排出時の送風経路DCの吹出口DADの詳細については後述する。
なお、通常時の送風経路RCの吹出口は、シートに着座する乗員の他の部位に当たるように設けられている構成としてもよいし、乗員に空調風を直接当てずに乗員を空調風で包み込むように設けられている構成としてもよい。例えば、通常時の送風経路RCの吹出口は、シートの座面,シートバック等に設けられ、それぞれの吹出口から吹き出される空調風が、シートに着座する乗員の臀部,背中等に当たるようになっていてもよい。
また、図2に示すように、吹き出し用のダクト以外に、シートSeには、緊急時の冷凍サイクル装置10の冷媒排出用に、排出用配管DPが設けられている。排出用配管DPの排出口Ouは、排出される冷媒がシートSeに着座する乗員に直接当たらないように、例えば図2に示すように車両の床面に向いて設けられる。これに対して、排出時の送風経路DCの吹出口DADは、例えば図2に示すようにシートSeの台座後面にシートSe後方に向いて設けられることで、排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を、この吹出口DADから吹き出される風によって助けるようになっている。
なお、排出用配管DPの排出口Ouは、排出される冷媒がシートSeに着座する乗員に直接当たらない方向を向いて設けられる構成であればよく、シートSe後方に乗員が着座する他のシートSeが存在しない場合には、シートSe後方に向いて設けられる構成としてもよい。
電磁弁106は、シート空調ECU15の制御によって開閉状態が切り替わるものであり、冷凍サイクル装置10のバイパス管路100と排出用配管DPとの間に設けられる。電磁弁106は、閉状態ではバイパス管路100から排出用配管DPへの冷媒の流通を遮断する一方、開状態ではバイパス管路100から排出用配管DPへの冷媒の流通を許容する。電磁弁106は、デフォルトでは閉状態となっているものとする。
加熱装置11は、PTCヒータ、熱線式ヒータ等からなる電気ヒータであり、第2送風機13により送風された空気を加熱する。これにより、第2送風機13により送風された空気が温風となって吹出用のダクトに供給される。
切替ダンパ14は、吹出用のダクトのうちの、通常時の送風経路RC及び排出時の送風経路DCの上流に設けられる。切替ダンパ14は、サーボモータ等のアクチュエータの作動によって、空調風の送風経路として、通常時の送風経路RC又は排出時の送風経路DCの一方を選択するようになっている。切替ダンパ14は、デフォルトでは空調風の送風経路として、通常時の送風経路RCを選択しているものとする。
シート空調ECU15は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成され、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで個別空調に関する各種の処理を実行する。プロセッサがこの制御プログラムを実行することは、制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。なお、シート空調ECU15での処理の詳細については以下で説明する。
<シート空調ECU15の概略構成>
ここで、図4を用いて、シート空調ECU15の概略構成について説明を行う。シート空調ECU15は、漏れ推定部151、シート空調部152、排出制御部153、送風経路切替部154、及び通知部155を機能ブロックとして備えている。なお、シート空調ECU15が実行する機能の一部又は全部を、1つ或いは複数のIC等によりハードウェア的に構成してもよい。また、シート空調ECU15が備える機能ブロックの一部又は全部は、プロセッサによるソフトウェアの実行とハードウェア部材の組み合わせによって実現されてもよい。
漏れ推定部151は、冷凍サイクル装置10の冷媒の急激な漏れを推定する。一例として、漏れ推定部151は、圧力センサ104から逐次出力される冷媒の圧力の変化が閾値以上の圧力低下である場合に、冷媒の急激な漏れを推定する。ここで言うところの閾値とは、急激な冷媒漏れが推定される圧力低下の値とすればよい。
シート空調部152は、冷凍サイクル装置10、加熱装置11、第1送風機12、及び第2送風機13の動作を開始させることで、吹出用のダクトに空調風を供給し、個別空調を行わせる。また、シート空調部152は、加熱装置11での加熱量を調整することで個別空調の空調風の温度を調整したり、第2送風機13の送風量を調整することで個別空調の空調風の風量を調整したりする。なお、個別空調のオンオフ,温度調整,風量調整は、例えばシートごとに設けられた操作入力部を介して受け付ける構成とすればよい。操作入力部の一例としては、メカニカルなスイッチであってもよいし、ディスプレイと一体となったタッチスイッチであってもよい。また、個別空調のオンオフ,温度調整,風量調整は、例えばシートごとに設けられた通信モジュールを介して、乗員の携帯する携帯端末から受け付ける構成としてもよい。
排出制御部153は、漏れ推定部151で冷媒の急激な漏れを推定した場合に、電磁弁106を閉状態から開状態に切り替え、排出用配管DPから冷凍サイクル装置10の冷媒を排出させる。
送風経路切替部154は、切替ダンパ14を制御することにより、シート空調部152によって吹き出させる風の送風経路を、通常時の送風経路RC又は排出時の送風経路DCに切り替えさせる。送風経路切替部154は、漏れ推定部151で冷媒の急激な漏れを推定した場合に、切替ダンパ14を制御することにより、シート空調部152によって吹き出させる風の送風経路を、通常時の送風経路RCから排出時の送風経路DCに切り替えさせる。
通知部155は、漏れ推定部151で冷媒の急激な漏れを推定した場合に、冷媒漏れの発生を示す信号(以下、漏れ発生信号)を車内LANに出力することで、他の制御装置に冷媒漏れの発生を通知する。車内LANに出力された漏れ発生信号は、ボデーECU3及び主空調装置2が取得するものとする。
ボデーECU3では、漏れ発生信号を取得すると、車両の電動作動する窓(以下、単に窓)を自動で開けさせる制御を行う。これにより、シート空調装置1から車両の車室内に冷媒が漏れ出した場合でも、車室外に冷媒を拡散させ、密閉空間に冷媒が溜まるのを防ぐことが可能になる。また、ボデーECU3は、自動で開けさせる窓を、車両の電動作動する窓全部とする構成としてもよいし、冷媒漏れを検出したシート空調装置1が設けられているシート(以下、冷媒漏れシート)に対応する窓に絞る構成としてもよい。冷媒漏れシートに対応する窓とは、冷媒漏れシートと同じ列に設けられた窓としてもよいし、車両の左右のうちの冷媒漏れシートが設けられている側の側面に設けられた窓としてもよいし、これらの組み合わせであってもよい。
一例として、シートごとのシート空調装置1を識別するIDといった識別情報を漏れ発生信号に付与する等により、この識別情報をもとに複数のシートのうちから個別のシートをボデーECU3で区別可能にすればよい。なお、漏れ発生信号を取得した場合の主空調装置2での処理については後述する。
<主空調装置2の概略構成>
続いて、図5を用いて主空調装置2の概略構成について説明を行う。主空調装置2は、前述したように、車両の車室内に向いた吹出口から空調風を吹き出させて車室内全体に対する包括空調を行う。主空調装置2は、図5に示すように、空調ダクト21、内外気切替装置22、アクチュエータ23、送風機24、ブロワ駆動回路25、蒸発器26、加熱装置27、エアミックス装置28、吹出口装置29、DEF吹出口30、FACE吹出口31、FOOT吹出口32、DEFドア33、FACEドア34、FOOTドア35、及び主空調ECU36を備える。
空調ダクト21は、例えば車両のインスツルメントパネルの裏面側下方に配置されて、車室内に空調空気を導く通路を形成する。内外気切替装置22は、空調ダクト21の上流端に設けられ、車室外の新鮮空気FRS及び車室内の循環空気RCLを、選択的に、または混合して、空調ダクト21内に導入する。内外気切替装置22は、新鮮空気FRSの吸入口と循環空気RCLの吸入口との内側に回動自在に取り付けられるドア機構であり、サーボモータ等のアクチュエータ23によって駆動することにより、内気循環と外気導入との切り替え可能となっている。
内気循環が、新鮮空気FRSの吸入口が閉じている一方、循環空気RCLの吸入口が空いている吸込モードを指しており、外気導入が、新鮮空気FRSの吸入口が空いている一方、循環空気RCLの吸入口が閉じている吸込モードを指している。なお、必要に応じて、内気循環と外気導入との他に、ドア機構のドアを新鮮空気FRSの吸入口と循環空気RCLの吸入口との中間位置に固定し、外気導入しながら内気循環させる半内気循環(半外気導入)も可能な構成としてもよい。
送風機24は、空調ダクト21内に、車室内に向かう空気流を生成させる。送風機24は、内外気切替装置22の下流側に設けられる。送風機24は、例えば遠心式ファンとこの遠心式ファンを回転駆動するブロワモータとを有しているものとする。この遠心式ファンの回転速度の制御は、ブロワ駆動回路25を介してブロワモータに印加される電圧を制御することによって行われる。
蒸発器26は、主空調装置2の蒸気圧縮冷凍サイクルの一部を構成するものであり、空調ダクト21内において送風機24の下流側に設けられる。蒸発器26は、空調ダクト21内を流れる空気のすべてと熱交換するように、空調ダクト21を横切るように設けられている。蒸発器26は吸熱器とも呼ばれる。蒸発器26は、空調ダクト21内の空気と低温冷媒との間の熱交換を提供することによって空気を冷却する。
加熱装置27は、空調ダクト21内において蒸発器26の下流側に設けられる。加熱装置27は、空調ダクト21内を流れる空気の一部と熱交換できるように、空調ダクト21の一部を占めるように設けられている。加熱装置27としては、エンジンの冷却水を熱源とするヒータコア、ヒートポンプサイクルを熱源とする熱交換器、若しくは電力によって加熱される熱交換器を用いることができる。
エアミックス装置28は、空調ダクト21内に設けられる。エアミックス装置28は、加熱装置27のための通風路を流れる空気量を調節する。エアミックス装置28は、例えば加熱装置27の上流側若しくは下流側に設けられる空気制御ドアとすればよい。エアミックス装置28は、空調ダクト21内を流れる空気のうち、加熱装置27を通過する空気の割合を調節することによって、空調ダクト21内を流れる空気の温度を調節する。なお、空調ダクト21内を流れる空気の温度の調整は、加熱装置27の加熱量の調整によって行う構成としてもよい。
吹出口装置29は、空調ダクト21の下流端、すなわち車室内側の端部に設けられている。吹出口装置29は、選択的に利用可能な複数の吹出口を有する。例えば吹出口装置29は、DEF吹出口30、FACE吹出口31、及びFOOT吹出口32を有する。DEF吹出口30は、空調ダクト21内の空気を車両のフロントウィンドウに向けて吹き出す。FACE吹出口31は、空調ダクト21内の空気を車室内の上部に向けて吹き出す。FOOT吹出口32は、空調ダクト21内の空気を車室内の下部に向けて吹き出す。吹出口装置29は、複数の吹出口の選択的な利用を可能とするためのドア機構を有しており、主空調装置2から車室内への空調風の吹出モードを切り替える。このドア機構としては、DEF吹出口30を開閉するDEFドア33、FACE吹出口31を開閉するFACEドア34、FOOT吹出口32を開閉するFOOTドア35がある。
主空調ECU36は、プロセッサ、メモリ、I/O、これらを接続するバスを備えるマイクロコンピュータを主体として構成され、メモリに記憶された制御プログラムを実行することで包括空調に関する各種の処理を実行する。プロセッサがこの制御プログラムを実行することは、制御プログラムに対応する方法が実行されることに相当する。ここで言うところのメモリは、コンピュータによって読み取り可能なプログラム及びデータを非一時的に格納する非遷移的実体的記憶媒体(non- transitory tangible storage medium)である。また、非遷移的実体的記憶媒体は、半導体メモリ又は磁気ディスクなどによって実現される。
主空調ECU36は、ブロワ駆動回路25を介してブロワモータに印加される電圧を制御することで遠心式ファンの回転速度を制御し、送風機24が生成する空気流の風量を調整する。つまり、主空調ECU36は、包括空調の風量を調整する。また、主空調ECU36は、ブロワ駆動回路25からブロワモータへの電圧の印加の有無を切り替えることで、包括空調のオンオフを切り替える。また、主空調ECU36は、アクチュエータ23によって内外気切替装置22を駆動することで内気循環と外気導入とを切り替える。他にも、主空調ECU36は、エアミックス装置28を制御することで空調風の温度を調整したり、吹出口装置29を制御することで空調風の吹出口を切り替えたりする。
主空調ECU36は、シート空調ECU15から出力される漏れ発生信号を取得した場合に、包括空調がオンであれば、包括空調の風量を増加させる。また、主空調ECU36は、包括空調がオフであればオンに切り替える。車室内に漏れ出した冷媒を拡散させるためには、主空調ECU36は、例えば包括空調の風量を最大とすることが好ましい。
さらに、主空調ECU36は、シート空調ECU15から出力される漏れ発生信号を取得した場合に、車室内へ吹き出させる空気を外気導入にさせる。より詳しくは、車室内へ吹き出させる空気が内気循環であった場合には外気導入に切り替え、外気循環であった場合には外気循環を維持する。なお、本実施形態では外気導入に半外気導入も含むものとする。半外気導入も含む場合について詳細に説明すると、車室内へ吹き出させる空気が内気循環であった場合には半外気導入若しくは外気導入に切り替え、半外気導入であった場合には半外気導入を維持若しくは外気導入に切り替え、外気循環であった場合には外気循環を維持する構成とすればよい。冷媒の拡散のためには、半外気導入よりも外気導入を選択することが好ましい。
<車両システム4での冷媒漏れ対応関連処理>
続いて、図6のフローチャートを用いて、車両システム4でのシート空調装置1の冷媒漏れへの対応に関連する処理(以下、冷媒漏れ対応関連処理)の流れの一例について説明を行う。図6のフローチャートは、例えば車両のイグニッション電源がオンになったときに開始する構成とすればよい。
まず、ステップS1では、シート空調装置1の漏れ推定部151で冷媒の急激な漏れを推定した場合(S1でYES)には、ステップS2に移る。一方、シート空調装置1の漏れ推定部151で冷媒の急激な漏れを推定していない場合(S1でNO)には、ステップS9に移る。
ステップS2では、S1で冷媒の急激な漏れを推定したシート空調装置1の排出制御部153が、電磁弁106を閉状態から開状態に切り替え、排出用配管DPから冷凍サイクル装置10の冷媒を排出させる。
ステップS3では、S1で冷媒の急激な漏れを推定したシート空調装置1の送風経路切替部154が、切替ダンパ14を制御することにより、シート空調部152によって吹き出させる風の送風経路を、通常時の送風経路RCから排出時の送風経路DCに切り替えさせる。排出時の送風経路DCの吹出口DADは、この吹出口DADから吹き出される風によって排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を助けるように設けられているので、排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を、排出時の送風経路DCの吹出口DADから吹き出させる風によって助ける。
ステップS4では、S1で冷媒の急激な漏れを推定したシート空調装置1のシート空調部152が、個別空調の空調風の風量を増加させる。なお、個別空調がオフの場合には個別空調をオンに切り替えればよく、個別空調の風量は最大とすることが好ましい。これによれば、シート空調部152によって吹き出させる風の送風経路がS3で排出時の送風経路DCに切り替えられているので、排出時の送風経路DCから吹き出させる風の風量を増加させることになる。その結果、排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を、排出時の送風経路DCの吹出口DADから吹き出させる風の風量を増加させることで、さらに助ける。
ステップS5では、S1で冷媒の急激な漏れを推定したシート空調装置1の通知部155が車内LANに漏れ発生信号を出力する。ステップS6では、S5で出力された漏れ発生信号を取得したボデーECU3が、車両の窓を自動で開けさせる。ステップS7では、S5で出力された漏れ発生信号を取得した主空調装置2の主空調ECU36が、車室内へ吹き出させる空気を外気導入にさせる。ステップS8では、S5で出力された漏れ発生信号を取得した主空調装置2の主空調ECU36が、包括空調の風量を増加させる。
ステップS9では、冷媒漏れ対応関連処理の終了タイミングであった場合(S9でYES)には、冷媒漏れ対応関連処理を終了する。一方、冷媒漏れ対応関連処理の終了タイミングでなかった場合(S9でNO)には、S1に戻って処理を繰り返す。冷媒漏れ対応関連処理の終了タイミングの一例としては、自車のイグニッション電源がオフになったこと等がある。
S3~S4の処理は、S2の処理よりも前に行われる構成としてもよいし、S3~S4の処理と並行して行われる構成であってもよい。S5の処理は、S2~S4の処理よりも前に行われる構成としてもよいし、S2~S4の処理と並行して行われる構成であってもよい。また、S6~S8の処理についても、S2~S4の処理よりも前に行われる構成としてもよいし、S2~S4の処理と並行して行われる構成であってもよい。
また、車室内に漏れ出した冷媒が車両の乗員に影響を与える前に速やかに車室外に拡散させるためには、S8の包括空調の風量を増加させる処理に先がけて、S6の窓を開けさせる処理が行われることがより好ましい。なお、S8の処理に先がけてS6の処理を行わせる構成は、一例として複数のECUを統合制御するECUでタイミングを制御することで実現すればよい。他の例として、ボデーECU3でS6の処理を実行した場合にS6の処理を実行したことを示す信号を車内LANに出力するとともに、この信号を取得することをS8の処理を開始する条件とすることで実現してもよい。
他にも、車室内に漏れ出した冷媒が車両の乗員に影響を与える前に速やかに車室内での冷媒の濃度を下げるためには、S8の包括空調の風量を増加させる処理に先がけて、S7の外気導入させる処理が行われることがより好ましい。
<実施形態1のまとめ>
実施形態1の構成によれば、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して個別空調を行うシート空調装置1の冷媒が車室内に急激に漏れる場合にも、排出用配管DPから冷媒を排出させることで漏れの箇所から高圧の冷媒が吹き出すことを抑え、高圧の冷媒が乗員に直接当たることを防ぐことが可能になる。また、排出用配管DPの排出口Ouはシートに着座する乗員に向かない方向に向けられるので、排出用配管DPから排出される冷媒も乗員には直接当たらずに済む。その結果、車両のシートごとに設置されるシート空調装置1の冷媒が車室内に漏れる場合にも、冷媒漏れによる乗員への影響をより小さく抑えることが可能になる。
また、実施形態1の構成によれば、シート空調装置1の冷媒の急激な漏れを漏れ推定部151で推定した場合に、排出用配管DPから冷媒を排出させるだけでなく、シート空調部152によって吹き出させる風の送風経路を、通常時の送風経路RCから排出時の送風経路DCに切り替えさせる。よって、排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を、排出時の送風経路DCの吹出口DADから吹き出させる風によって助け、冷媒漏れによる乗員への影響をさらに小さく抑えることが可能になる。
さらに、実施形態1の構成によれば、シート空調装置1の冷媒の急激な漏れを漏れ推定部151で推定した場合に、シート空調部152によって吹き出させる風の送風経路を、通常時の送風経路RCから排出時の送風経路DCに切り替えさせるだけでなく、個別空調の空調風の風量を増加させる。よって、排出用配管DPから排出される冷媒の撹拌を、排出時の送風経路DCの吹出口DADから吹き出させる風の風量を増加させることによってさらに助け、冷媒漏れによる乗員への影響をさらに小さく抑えることが可能になる。
また、実施形態1の構成によれば、シート空調装置1の冷媒の急激な漏れを漏れ推定部151で推定した場合に、ボデーECU3が車両の窓を自動で開けさせるので、シート空調装置1の冷媒が車室内に漏れる場合にも、この冷媒を車室外に拡散することが可能になる。よって、乗員が冷媒を吸い込む量を減らすことが可能になり、冷媒漏れによる乗員への影響をさらに小さく抑えることが可能になる。
さらに、実施形態1の構成によれば、シート空調装置1の冷媒の急激な漏れを漏れ推定部151で推定した場合に、ボデーECU3が車両の窓を自動で開けさせるだけでなく、包括空調を行う主空調装置2が包括空調の風量を増加させるので、車室内に漏れ出した冷媒をより速やかに車室外に拡散させることが可能になる。よって、冷媒漏れによる乗員への影響をさらに小さく抑えることが可能になる。
また、実施形態1の構成によれば、シート空調装置1の冷媒の急激な漏れを漏れ推定部151で推定した場合に、ボデーECU3が車両の窓を自動で開けさせるだけでなく、包括空調を行う主空調装置2が車室内へ吹き出させる空気を外気導入にさせるので、車室内に漏れ出した冷媒の車室内での濃度をより速やかに下げさせることが可能になる。よって、冷媒漏れによる乗員への影響をさらに小さく抑えることが可能になる。
他にも、実施形態1の構成によれば、冷凍サイクル装置10で用いられる圧力センサ104で検出する冷媒の圧力の変化から漏れ推定部151が冷媒の急激な漏れを推定するので、冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して空調を行う空調装置で用いる圧力センサ以外のセンサを新たに追加することなく、冷媒の急激な漏れを推定することが可能になる。
(実施形態2)
実施形態1では、漏れ推定部151が、圧力センサ104での検出結果から冷凍サイクル装置10の冷媒の急激な漏れを推定する構成を示したが、必ずしもこれに限らず、他の方法によって冷媒の急激な漏れを推定する構成としてもよい。
例えば、漏れ推定部151は、例えば車両前端部の車体フレームなどに配置されている加速度センサで規定値以上の加速度を検出した場合に、冷媒の急激な漏れを推定する構成としてもよい。なお、漏れ推定部151は、この加速度センサで規定値以上の加速度を検出した場合に出力される衝突検出信号をこの加速度センサから取得した場合に、冷媒の急激な漏れを推定する構成としてもよい。漏れ推定部151は、衝突検出信号を、エアバッグECU等のシート空調ECU15以外のECUから取得する構成としてもよい。また、加速度センサの代わりに、例えばフロントバンパに配されたチューブ若しくはチャンバ内の圧力を感知するための圧力センサ,車両のボデーに沿って配された光ファイバから出力される光量の変化に基づいて衝突を検知するセンサ等を用いる構成としてもよい。
他にも、漏れ推定部151は、車両の挙動をセンシングするセンサの検出結果と、車両の周辺を監視するセンサの検出結果とから、車両と障害物との衝突が回避困難であることを判定した場合に、冷媒の急激な漏れを推定する構成としてもよい。一例として、車両の前方カメラを用いて検出する車両前方の障害物までの距離と、車両の速度とからTTC(Time To Collision)を算出し、このTTCの値が衝突の回避困難な値である場合に、冷媒の急激な漏れを推定する構成とすればよい。
(実施形態3)
前述の実施形態では、漏れ推定部151が、冷凍サイクル装置10の冷媒の急激な漏れを推定する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、漏れ推定部151が、冷媒の急激な漏れと冷媒の急激でない漏れとを区別して推定する構成としてもよい。一例として、以下のようにすればよい。まず、圧力センサ104で検出される圧力が、冷媒漏れが推定される低さの冷媒の圧力値以下か否かによって、冷媒漏れの有無を推定する。続いて、冷媒漏れと推定した場合に、圧力センサ104で逐次出力される冷媒の圧力低下が、実施形態1で述べた閾値以上であれば冷媒の急激な漏れと推定し、閾値未満であれば冷媒の急激でない漏れと推定すればよい。
また、車両システム4は、漏れ推定部151で冷媒の急激な漏れを推定した場合には、実施形態1と同様にS2~S8の処理を実行する一方、漏れ推定部151で冷媒の急激でない漏れを推定した場合には、S2~S4の処理を実行せずにS5~S8の処理を実行する構成とすればよい。
これによれば、シートに着座する乗員に高圧の冷媒が直接当たるおそれがある、冷媒の急激な漏れが推定される場合には、排出用配管DPから冷媒を排出させることで、高圧の冷媒が乗員に直接当たることを防ぐ一方、シートに着座する乗員に高圧の冷媒が直接当たる可能性の低い、冷媒の急激でない漏れが推定される場合には、排出用配管DPから冷媒を排出させず、冷媒を拡散することで、冷媒漏れによる乗員への影響を小さく抑えることが可能になる。
(実施形態4)
前述の実施形態では、シート空調装置1の漏れ推定部151が冷媒の急激な漏れを推定した場合に、ボデーECU3が窓を開けさせる構成を示したが、必ずしもこれに限らず、窓を開けさせない構成としてもよい。
(実施形態5)
前述の実施形態では、シート空調装置1の漏れ推定部151が冷媒の急激な漏れを推定した場合に、主空調装置2の主空調ECU36が包括空調の風量を増加させる構成を示したが、必ずしもこれに限らず、この包括空調の風量の増加を行わせない構成としてもよい。
(実施形態6)
前述の実施形態では、シート空調装置1の漏れ推定部151が冷媒の急激な漏れを推定した場合に、主空調装置2の主空調ECU36が車室内へ吹き出させる空気を外気導入にさせる構成を示したが、必ずしもこれに限らず、内気循環の場合も外気導入に切り替えさせない構成としてもよい。
(実施形態7)
前述の実施形態では、シート空調装置1ごとの各種制御をシート空調装置1ごとに設けられるシート空調ECU15が実行する構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、車両に設けられた1つのECUが、例えば車内LANを介してシート空調装置1ごとの各種制御を実行する構成としてもよい。また、この1つのECUが、ボデーECU3の機能,主空調ECU36の機能等も担う構成としてもよい。
(実施形態8)
前述の実施形態では、車両システム4を用いる車両として乗用車,バスを例に挙げたが、車両システム4は窓が閉じた状態で密閉空間となる車両であれば、鉄道車両等の他の車両にも用いる構成としてもよい。
(実施形態9)
前述の実施形態では、シートごとのシート空調装置1が車内LANに接続されている構成を示したが、必ずしもこれに限らない。例えば、シートごとのシート空調装置1が車内LANに接続されておらず、他のECUと通信を行わない構成としてもよい。この場合、シート空調ECU15は通知部155を備えず、冷媒漏れ対応関連処理からS5~S8の処理を省略する構成とすればよい。
なお、本開示は、上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本開示の技術的範囲に含まれる。
1 シート空調装置、2 主空調装置、3 ボデーECU(開閉制御装置)、4 車両システム、10 冷凍サイクル装置、13 第2送風機、14 切替ダンパ、15 シート空調ECU、22 内外気切替装置、23 アクチュエータ、24 送風機、25 ブロワ駆動回路、36 主空調ECU、100 バイパス管路、101 圧縮機、102 圧縮機、103 減圧部、104 圧力センサ、105 蒸発器、106 電磁弁、151 漏れ推定部、152 シート空調部、153 排出制御部、154 送風経路切替部、155 通知部、Se シート、RC 通常時の送風経路、DC 排出時の送風経路、DP 排出用配管、Ou 排出口

Claims (5)

  1. 車両のシート(Se)ごとに設けられ、
    冷媒の蒸気圧縮冷凍サイクルを利用して冷却される風を吹き出させることによって、自装置が設けられる前記シートに着座する乗員に対する個別の空調である個別空調を行わせるシート空調部(152)と、
    前記冷媒の急激な漏れを推定する漏れ推定部(151)と、
    前記シートに設けられる前記車両の車室内の排出用配管(DP)の、前記車両の床面若しくは前記シートの後方に向いて設けられる、前記車両の車室内に位置する排出口(Ou)から前記冷媒を排出させる排出制御部(153)と
    前記シート空調部によって吹き出させる風の送風経路を、前記個別空調を行わせるための送風経路(RC)から、前記排出用配管の前記排出口から排出される前記冷媒を撹拌するための送風経路(DC)に切り替えさせることが可能な送風経路切替部(154)とを備え、
    前記排出制御部は、前記漏れ推定部で前記冷媒の急激な漏れを推定した場合に、前記排出用配管から前記冷媒を排出させ、
    前記送風経路切替部は、前記漏れ推定部で前記冷媒の急激な漏れを推定した場合に、前記シート空調部によって吹き出させる風の送風経路を、前記個別空調を行わせるための送風経路から、前記排出用配管の前記排出口から排出される前記冷媒を撹拌するための送風経路に切り替えさせるシート空調装置。
  2. 前記シート空調部は、前記漏れ推定部で前記冷媒の急激な漏れを推定した場合に、吹き出させる風の風量を増加させる請求項に記載のシート空調装置。
  3. 車両のシートごとに設けられる、請求項1又は2に記載のシート空調装置(1)と、
    前記車両の窓の開閉を制御する開閉制御装置(3)とを含み、
    前記開閉制御装置は、前記シート空調装置の前記漏れ推定部で前記冷媒の急激な漏れを推定した場合に、前記車両の窓を自動で開けさせる車両システム。
  4. 前記車両の車室内に向いた吹出口から空調風を吹き出させて前記車両の車室内全体に対する包括的な空調である包括空調を行う主空調装置(2)をさらに含み、
    前記シート空調装置の前記漏れ推定部で前記冷媒の急激な漏れを推定した場合に、前記開閉制御装置が前記車両の窓を自動で開けさせるのに加え、前記主空調装置は、前記包括空調での空調風の風量を増加させる請求項に記載の車両システム。
  5. 前記車両の車室内に向いた吹出口から空調風を吹き出させて前記車両の車室内全体に対する包括的な空調である包括空調を行う主空調装置(2)を含むものであって、
    前記主空調装置は、前記車室内へ吹き出させる空気を前記車両の車室内の内気循環又は前記車両の車室外からの外気導入に切り替え可能であり、
    前記シート空調装置の前記漏れ推定部で前記冷媒の急激な漏れを推定した場合に、前記開閉制御装置が前記車両の窓を自動で開けさせるとともに、前記主空調装置は、前記車室内へ吹き出させる空気を前記外気導入にさせる請求項又はに記載の車両システム。
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