JP7024169B2 - 感光性絶縁フィルム及びこれを含む部品 - Google Patents

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Description

本発明は、感光性絶縁フィルム及びこれを含む部品に関する。
PCBの微細回路パターンに対する要求やPCBにおけるビア数の増加等により、加工費用や加工時間の側面から、レーザーを用いる加工方法よりも感光性絶縁フィルムを用いる加工方法の開発が加速化されている。
感光性絶縁フィルムは、光に露出された部分と露出されていない部分が現像液に対して溶解性の差を有する絶縁フィルムであって、PCBの回路パターンまたはビアの製造工程に用いることができる。
PCBにビアを加工するために感光性絶縁フィルムに光を照射する時、感光性絶縁フルムの下部に到達する光の量が十分ではない場合は、アンダーカット(undercut)によりビアの解像度が低くなることがある。
韓国公開特許第2015-0127489号公報
本発明の一側面によれば、絶縁樹脂と、上記絶縁樹脂内に含有される第1無機フィラーとを含み、上記第1無機フィラーは、無機粒子と、上記無機粒子の表面に形成される金属粒子とを含む感光性絶縁フィルムが提供される。
上記第1無機フィラーは、上記無機粒子と上記金属粒子とをカバーする保護層をさらに含むことができる。上記保護層は、上記無機粒子と同一の物質から形成することができる。
上記絶縁樹脂内に含有される第2無機フィラーをさらに含み、上記第2無機フィラーは、上記金属粒子を含まなくてもよい。上記第1無機フィラーは、上記第2無機フィラーよりも下側に位置することができる。
上記絶縁樹脂内には、光重合単量体及び光重合開始剤が含有されており、上記第1無機フィラーは、光重合作用基を含むことができる。
上記感光性絶縁フィルムは、上記絶縁樹脂上に積層される保護フィルムをさらに含むことができる。
本発明の他の側面によれば、導体パターンと、上記導体パターン上に形成される感光性絶縁フィルムとを含み、上記感光性絶縁フィルムは、絶縁樹脂と上記絶縁樹脂内に含有される第1無機フィラーとを含み、上記第1無機フィラーは、無機粒子と上記無機粒子の表面に形成される金属粒子とを含む部品が提供される。
上記部品は、上記感光性絶縁フィルムを貫通して形成され、上記導体パターンに電気的に接続されるビアをさらに含むことができる。
本発明の第1実施例に係る感光性絶縁フィルムの断面図である。 本発明の第1実施例に係る感光性絶縁フィルムの部分拡大図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムにおいての第1無機フィラーの形成過程を説明するための図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムにおいての第1無機フィラーの形成過程を説明するための図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムにおいての第1無機フィラーの形成過程を説明するための図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムにおいての第1無機フィラーの形成過程を説明するための図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムにおいての第1無機フィラーの形成過程を説明するための図である。 銀ナノ粒子が形成されたシリカ粒子のTEMイメージである。 銀ナノ粒子が形成されたシリカ粒子に、シリカ保護層がさらに形成されたTEMイメージである。 金属粒子の周辺で発生する電界向上効果を説明するための図である。 金属粒子の周辺で発生する電界向上効果を説明するための図である。 金属粒子の周辺で発生する電界向上効果を説明するためのグラフである。 本発明の第2実施例に係る感光性絶縁フィルムの断面図である。 本発明の第3実施例に係る感光性絶縁フィルムの断面図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムを含むプリント回路基板の断面図である。 本発明に係る感光性絶縁フィルムを含むインダクタの断面図である。
本出願で用いた用語は、ただ特定の実施例を説明するために用いたものであって、本発明を限定するものではない。単数の表現は、文の中で明白に表現しない限り、複数の表現を含む。
本出願において、ある部分がある構成要素を「含む」とするとき、これは特別に反対となる記載がない限り、他の構成要素を除外するという意味ではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。また、明細書の全般にわたって、「上に」とは、対象部分の上または下に位置することを意味し、必ずしも重力方向を基準にして上側に位置することを意味するものではない。
また、「結合」とは、各構成要素の間の接触関係において、各構成要素の間に物理的に直接接触する場合のみを意味するものではなく、他の構成が各構成要素の間に介在され、その他の構成に構成要素がそれぞれ接触している場合まで包括する概念として使用する。
第1、第2等の用語は、多様な構成要素を説明するために使用されるが、上記構成要素が上記用語により限定されることはない。上記用語は、一つの構成要素を他の構成要素から区別するための目的のみに使用される。
図面に示された各構成の大きさ及び厚さは、説明の便宜上任意に示したものであり、本発明が必ずしもそれらに限定されるものではない。
本発明に係る感光性絶縁フィルム及びこれを含む部品の実施例を添付図面を参照して詳細に説明し、添付図面を参照して説明するに当たって、同一または対応する構成要素には同一の図面符号を付し、これに対する重複説明を省略する。
また後述する本発明のそれぞれの実施例は、必ずしも一つの実施例のみを示す概念ではなく、それぞれの実施例について従属された実施例を包括する概念として理解しなくてはならない。
<感光性絶縁フィルム>
[第1実施例]
図1は、本発明の第1実施例に係る感光性絶縁フィルム100の断面図であり、図2は、図1におけるA領域を拡大した図である。
図1及び図2を参照すると、本発明の第1実施例に係る感光性絶縁フィルム100は、絶縁樹脂Sと第1無機フィラーF1とを含み、第1無機フィラーF1は、無機粒子10と金属粒子20とを含むことができる。
第1無機フィラーF1は、保護層30をさらに含むことができる。
また、感光性絶縁フィルム100は、第2無機フィラーF2をさらに含むことができる。
絶縁樹脂Sは、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂のうちの少なくとも1種を含むことができる。エポキシ系樹脂としては、ビスフェノールA樹脂、ビスフェノールF樹脂、ノボラック樹脂等を用いることができる。これらの樹脂は、単独で、または2つ以上を組み合わせて用いることができる。
絶縁樹脂Sには、光重合単量体(モノマー、monomer)(図示せず)、光重合開始剤(photo initiator)50、51、光吸収剤(photo absorber)等が含有されており、光を照射すると、光重合反応(photo polymerization reaction)が起こることができる。光重合反応は、光重合開始剤50、51に光が照射されると、光重合開始剤50、51が光を吸収し、活性化して、光重合単量体と相互連鎖的に結合することになり、大きな単位体を形成する反応である。ここで、光としては、UV、可視光線、IR等を様々に用いることができる。
一方、絶縁樹脂Sは、バインダー(binder)、レベラー(leveler)等を含有することができる。
また、絶縁樹脂Sは、絶縁特性、機械的物性、熱膨脹係数等を考慮して一つ以上のフィラーを含有することができる。フィラーの含量は、絶縁樹脂Sをなす構成成分に対して30~70重量%(w%)範囲に選択することができる。
上述したように、絶縁樹脂Sには、第1無機フィラーF1が含まれることができ、第1無機フィラーF1は、無機粒子10及び金属粒子20を含むことができる。
無機粒子10は、無機物からなるナノ粒子である。無機粒子10としては、シリカ(SiO)、硫酸バリウム(BaSO)、アルミナ(Al)のうちのいずれか1種を選択してもよく、2種以上を組み合わせてもよい。好ましくは、無機粒子10は、シリカ(SiO)であってもよい。
無機粒子10は、絶縁樹脂Sに比べて相対的に熱膨脹係数(CTE)が低いため、感光性絶縁フィルム100の熱膨脹係数を低めるとともに、モジュラス、剛性(stiffness)等の特性を向上させることができる。
特に、シリカの熱膨脹係数は、約0.5ppm/Kであって、無機物の中でも低い方に属するので、感光性絶縁フィルム100の熱膨脹係数を著しく低減させることができる。
無機粒子10としては、その他にも、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、フライアッシュ、天然シリカ、合成シリカ、カオリン、クレー、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化チタン、酸化亜鉛、水酸化カルシウム、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、タルク、マイカ、ハイドロタルサイト、ケイ酸アルミニウム、ケイ酸マグネシウム、ケイ酸カルシウム、焼成タルク、ウォラストナイト、チタン酸カリウム、硫酸マグネシウム、硫酸カルシウム、リン酸マグネシウムを用いることができ、その物質の種類に制限はない。
無機粒子10は、概して球状を有し、無機粒子10の径は、1~1000nm範囲で形成でき、好ましくは100~500nmであることができる。複数の無機粒子10においての無機粒子10の径は互いに異なってもよい。
第1無機フィラーF1に含まれる金属粒子20は、無機粒子10の表面に形成される金属ナノ粒子である。金属粒子20は、無機粒子10の表面の一部または全部に形成されることができる。
絶縁樹脂Sに含有されるフィラーは、感光性絶縁フィルム100の熱膨脹係数の低減、機械的物性の向上という効果をもたらすが、フィラーの含量が高い場合、絶縁樹脂S内の光散乱度が高くなり、感光性絶縁フィルム100の吸光力が低くなることがある。この場合、感光性絶縁フィルム100に未硬化する部分が発生し、導体パターンやビアの解像度が低くなることがある。
第1無機フィラーF1に含まれている金属粒子20は、感光性絶縁フィルム100の吸光力を向上させることができる。具体的な説明は、次の通りである。
ナノスケールの金属粒子20の表面に光が入射されると、局所表面プラズモン共鳴現象(localized surface plasmon resonance、LSPR)が起こる。局所表面プラズモン共鳴現象は、光が有する特定エネルギーの電磁気場と金属粒子20の電子雲(electron cloud)の振動(oscillation)が共鳴を成し、金属粒子20の自由電子が集団的に振動する現象である。
局所表面プラズモン共鳴現象が起こると、金属粒子20の周辺に強い電界(local electric field)が形成され得る。このとき発生する強い電界は、感光性絶縁フィルム100内の第1無機フィラーF1の周辺の光重合開始剤50、51の活性を増加させて、光重合反応をより活発に行わせる。すなわち、第1無機フィラーF1の周辺の吸光力が増加することになる。
図2に示すように、絶縁樹脂Sには光重合開始剤50、51が含有されており、第1無機フィラーF1に隣接した領域B内に位置する光重合開始剤51は、金属粒子20の周辺に形成される強い電界により光重合反応を活発に行わせる。光重合反応が活発に行われることにより、絶縁樹脂Sの硬化反応も活発に行われることができる。
結果的に、第1無機フィラーF1の無機粒子10が有する短所を金属粒子20が補い、感光性絶縁フィルム100の吸光力を向上させることができる。
金属粒子20は、その大きさ、種類、及び形状に応じて、反応する光の波長帯が異なるため、露光条件、導体パターンのピッチ等を考慮して、大きさ、種類、または形状を異なって選択することができる。
金属粒子20は、Au、Ag、Cu、Al、Pd、Ptのうちのいずれか一つにより形成されるか、または2つ以上の組み合わせにより形成されることができる。好ましくは、金属粒子20としては、Au、Ag、Cu、Alを用いることができる。
金属粒子20の径は、0.5~50nm範囲内で形成することができる。
第1無機フィラーF1は、絶縁樹脂S内の特定領域に限って配置することができ、具体的には、光重合反応が活性化される必要のある箇所に集中的に配置することができる。 例えば、第1無機フィラーF1は、絶縁樹脂S内の下側に位置することができる。
一方、第1無機フィラーF1は、保護層30をさらに含むことができる。
保護層30は、無機粒子10と金属粒子20とをカバーする層である。保護層30は、金属粒子20の触媒反応を防止し、金属粒子20の酸化を防止することができる。
保護層30は、無機粒子10と金属粒子20の外郭の表面に沿ってコーティングされて、無機粒子10と金属粒子20が露出されないようにする。
具体的には、金属粒子20が無機粒子10の表面の全体に結合され、無機粒子10の表面全体が金属粒子20により覆われる場合であると、保護層30は、金属粒子20の表面にのみ形成されることができる。また、金属粒子20が無機粒子10の表面の一部に結合され、無機粒子10の表面の少なくとも一部が露出する場合であれば、保護層30は、無機粒子10の表面及び金属粒子20の表面に形成されることができる。すなわち、保護層30は、'金属粒子20の表面'または'金属粒子20及び無機粒子10の表面'に形成されることができる。
保護層30は、無機粒子10と同一の物質から形成することができる。例えば、第1無機フィラーF1は、金属粒子20が形成されているシリカ無機粒子10にシリカ保護層30がコーティングされたものであってもよい。
保護層30の厚さは、0.5~10nmであってもよく、好ましくは、保護層30の厚さは、1~10nmであってもよい。
第1無機フィラーF1は、光重合作用基40を含むことができる。すなわち、光重合開始剤50、51が光重合反応を誘導すると、第1無機フィラーF1の光重合作用基40は、絶縁樹脂S内の光重合単量体と共に光重合反応に参加することになり、第1無機フィラーF1と絶縁樹脂Sとの間の化学的結合により相互間の密着力を向上することができる。その結果、感光性絶縁フィルム100の機械的物性が向上し、さらに放熱効果も増加できる。
第1無機フィラーF1の光重合作用基40は、絶縁樹脂S内の光重合単量体と光重合反応可能な作用基であって、エポキシ基またはアクリル基であってもよいが、種類に制限はない。
一方、第1無機フィラーF1が保護層30を含む場合、光重合作用基40は、保護層30に形成されることができる。
図3から図7は、第1無機フィラーF1の形成過程を示す図である。ここで、無機粒子10及び保護層30は、シリカである。
図3に示すように、第1無機フィラーF1のコアである無機粒子10を準備する。無機粒子10の表面は、表面処理されてもよい。
図4及び図5を参照すると、金属粒子20が無機粒子10に結合される。
図4を参照すると、シリカの無機粒子10が還元され、チオール機能化(thiol functionalized)される。これは、シリカの結合構造の一部がチオール基(-SH)に置換されることである。
図5を参照すると、チオール基により、金属粒子20がシリカ無機粒子10の表面に結合される。すなわち、チオール基のHが金属に置換される。これにより、金属粒子20がシリカ無機粒子10に化学結合により固定されることができる。
図6を参照すると、保護層30が無機粒子10及び金属粒子20に形成され、保護層30は、無機粒子10及び金属粒子20の外郭に沿ってコーティングされる。
図7を参照すると、保護層30が表面処理され、光重合作用基40が保護層30に形成される。このような光重合作用基40は、以後光重合反応に参加する。
図8は、本発明に係る第1無機フィラーF1において、銀ナノ粒子が形成されたシリカ粒子のTEMイメージであり、図9は、本発明に係る銀ナノ粒子が形成されたシリカ粒子に、シリカ保護層30がさらに形成されたTEMイメージである。
図8を参照すると、200nm径の球状シリカ粒子に、20nm径の球状銀ナノ粒子が結合されている。
図9を参照すると、5nm厚さのシリカ保護層30が形成され、銀ナノ粒子がコーティングされている。
図10及び図11は、金属粒子20の周辺で発生する電界向上効果を説明するための図であり、図12は、金属粒子20の周辺で発生する電界向上効果を説明するためのグラフである。図11は、図10のC領域を拡大したものである。
図10から図12に使用されたシミュレーションの条件は、次の通りである。
入射光の方向:-z軸
偏光:y軸
シリカ無機粒子10の径:160nm
銀ナノ粒子の径:20nm
シリカ保護層30の厚さ:5nm
(図面において、無機粒子10は、'core'、保護層30は、'shell' と記載する。)
図10及び図11において、陰影を参照すると、金属粒子20の周辺での電界が最も大きい。また図12は、銀ナノ粒子からの距離に応ずる電界の大きさを示すグラフであって、銀ナノ粒子の周辺で電界が最も高く、保護層30から外れると著しく低減することが分かる。
再び図1を参照すると、感光性絶縁フィルム100は、絶縁樹脂S内に含有される第2無機フィラーF2をさらに含むことができる。
第2無機フィラーF2は、上述の金属粒子を含まない。すなわち、第2無機フィラーF2は、無機粒子のみからなる。第2無機フィラーF2の無機粒子としては、第1無機フィラーF1の無機粒子と同一のものを用いてもよく、好ましくは、シリカを用いることができる。
第1無機フィラーF1は、絶縁樹脂S内で第2無機フィラーF2とは異なる領域に配置されることができる。例えば、第1無機フィラーF1は、絶縁樹脂S内での上側に、第2無機フィラーF2は、絶縁樹脂S内での下側に配置されることができる。この場合、第1無機フィラーF1は、第2無機フィラーF2よりも下側に位置する。
金属粒子を含まない第2無機フィラーF2と比べると、金属粒子20を含む第1無機フィラーF1の周辺では光重合反応が活発に起こるので、光重合反応が活発に起こる必要がある部分、例えば厚い感光性絶縁フィルム100においては、光が照射される面の反対側に第1無機フィラーF1を集中的に配置されることができる。光は、感光性絶縁フィルム100を通過する時に、通過する深みが深くなるほど光エネルギーが弱くなるため、感光性絶縁フィルム100の下側(上側から光が照射される場合)においての光量が不足になり、吸光率が低下する。よって、感光性絶縁フィルム100の下側に第1無機フィラーF1を配置して吸光率を補うことができる。
[第2実施例]
図13は、本発明の第2実施例に係る感光性絶縁フィルム200の断面図である。
図13を参照すると、第2実施例に係る感光性絶縁フィルム200は、絶縁樹脂Sと第1無機フィラーF1とを含み、第1無機フィラーF1は、無機粒子10と金属粒子20とを含むことができる。第1無機フィラーF1は、保護層30をさらに含むことができる。
また、感光性絶縁フィルム200は、第2無機フィラーF2をさらに含むことができる。
また、第1実施例とは異なって、感光性絶縁フィルム200は、保護フィルム210をさらに含むことができる。
以下では、保護フィルム210について説明する。その他の説明は、第1実施例での説明と同様であるので、省略する。
保護フィルム210は、絶縁樹脂S上に付着されるフィルムであって、絶縁樹脂Sを保護し、絶縁樹脂Sが汚染または損傷することを防止する。保護フィルム210は、その厚さが絶縁樹脂Sの厚さよりも小さく、光が通過するように透明であることができる。保護フィルム210は、PETから形成することができる。
一方、感光性絶縁フィルム200を導体パターン上に積層する時には、保護フィルム210を付着していない面が導体パターンに向くことになる。
[第3実施例]
図14は、本発明の第3実施例に係る感光性絶縁フィルム300の断面図である。
図14を参照すると、第3実施例に係る感光性絶縁フィルム300は、絶縁樹脂Sと第1無機フィラーF1とを含み、第1無機フィラーF1は、無機粒子310と金属粒子320とを含むことができる。
第1無機フィラーF1は、保護層30をさらに含むことができる。
また、感光性絶縁フィルム300は、第2無機フィラーF2をさらに含むことができる。これらに関連した第1実施例での説明と同様である。
図14を参照すると、第3実施例に係る感光性絶縁フィルム300の第1無機フィラーF1において、無機粒子310の半径rは、第1実施例に係る無機粒子10の半径rよりも小さく、無機粒子310の表面に結合した金属粒子320の半径nも第1実施例に係る金属粒子20の半径nよりも小さい。また、第2無機フィラーF2においても無機粒子の半径dは、第1実施例での無機粒子の半径dに比べて小くなった。
したがって、第3実施例に係る感光性絶縁フィルム300の内部には、同一面積当たり、より多数の第1無機フィラーF1と第2無機フィラーF2とを含むことができる。
絶縁樹脂Sに含まれる第1無機フィラーF1及び第2無機フィラーF2の大きさ及び含量を調整することにより、感光性絶縁フィルム300の機械的剛性、熱膨脹係数等を異ならせて実現することができる。
<感光性絶縁フィルムを含む部品>
[プリント回路基板]
図15は、本発明に係る感光性絶縁フィルム400を含むプリント回路基板1000の断面図である。
本発明の実施例に係るプリント回路基板1000は、導体パターン、感光性絶縁フィルム400を含み、ビア440をさらに含むことができる。
感光性絶縁フィルム400に関する説明は、上述の内容と同様である。
導体パターンは、信号を伝達する回路パターンであって、内層回路パターン420、外層回路パターン430等がある。
導体パターンは、銅等からなることができる。
感光性絶縁フィルム400は、導体パターン上に積層され、導体パターンを絶縁する。
ビア440は、感光性絶縁フィルム400を貫通して形成され、導体パターンと電気的に接続される。
ビア440は、感光性絶縁フィルム400を用いたフォトリソグラフィ工程により形成できる。この場合、ビア440を円筒状に形成することができ、アンダーカット(undercut)の問題を解決できて、ビア440の解像度を高めることができる。
一方、ビア440は、導体パターンと同じく銅等からなることができる。
図15に示すように、プリント回路基板1000は、コア層410を含むことができる。 コア層410の両面に内層回路パターン420が形成され、感光性絶縁フィルム400は、内層回路パターン420をカバーするように、コア層410の両面に積層することができる。
感光性絶縁フィルム400上には、外層回路パターン430が形成され、感光性絶縁フィルム400の内部にビア440が形成され、内層回路パターン420と外層回路パターン430とを電気的に接続することができる。
一方、コア層410を貫通するスルーホールビア450を形成することができ、スルーホールビア450は、コア層410の両面に形成された内層回路パターン420の間を電気的に接続することができる。
感光性絶縁フィルム400の第1無機フィラーF1は、第2無機フィラーF2に比べて相対的に内層回路パターン420側に密集することができる。これは、コア層410に内層回路パターン420が形成された後に内層回路パターン420上に感光性絶縁フィルム400が積層されるが、光は、内層回路パターン420と反対の面から入光するため、内層回路パターン420側の吸光率が低下するので、これを補うためである。
プリント回路基板1000の最外層には、ソルダーレジスト460が形成され、外層回路パターン430を保護することができる。ソルダーレジスト460には、一つ以上の開口部470が形成され、外層回路パターン430の一部を露出することができる。露出された外層回路パターン430の領域は、パッド480として用いることができる。
上述した感光性絶縁フィルム400を含むプリント回路基板1000において、回路パターンとビア440の解像度が高くなり、機械的物性が向上し、放熱特性が向上できる。さらに、プリント回路基板1000の反り(warpage)の問題も改善することができる。
[インダクタ]
図16は、本発明に係る感光性絶縁フィルム500を含むインダクタ2000の断面図である。
図16を参照すると、本発明の実施例に係るインダクタ2000は、導体パターン、感光性絶縁フィルム500を含み、ビア520をさらに含むことができる。
感光性絶縁フィルム500に関する説明は、上述の内容と同様である。
導体パターンは、信号を伝達するコイルパターン510である。導体パターンは、銅等からなることができる。
感光性絶縁フィルム500は、導体パターン上に積層され、導体パターンを絶縁する。
図16に示すように、インダクタ2000は、積層型インダクタ2000であって、多層の感光性絶縁フィルム500を含み、感光性絶縁フィルム500ごとに導体パターンが形成される。
ビア520は、感光性絶縁フィルム500を貫通して形成され、導体パターンに電気的に接続される。ビア520は、感光性絶縁フィルム500を用いたフォト工程により形成可能である。ビア520は、導体パターンと同じく銅等からなることができる。
感光性絶縁フィルム500内の第1無機フィラーF1は、第2無機フィラーF2とは異なる領域に密集することができる。これは、感光性絶縁フィルム500を用いてコイルパターン510及びビア520を形成する時に、感光性絶縁フィルム500において光が照射される面とは反対面に第1無機フィラーF1が集中して配置された結果である。
インダクタ2000は、電極530をさらに含むことができる。電極530は、導体パターンに電気的に接続される。
上述した感光性絶縁フィルム500を含むインダクタ2000において、コイルパターン510とビア520の解像度が高くなり、機械的物性が向上し、放熱特性が向上することができる。
以上では本発明の実施例について説明したが、当該技術分野で通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載した本発明の思想から逸脱しない範囲内で、構成要素の付加、変更、削除または追加等により本発明を多様に修正及び変更することができ、これも本発明の権利範囲内に含まれるといえよう。
S 絶縁樹脂
F1 第1無機フィラー
F2 第2無機フィラー
10 無機粒子
20 金属粒子
30 保護層
40 光重合作用基
50、51 光重合開始剤
100、200、300、400、500 感光性絶縁フィルム
210 保護フィルム
1000 プリント回路基板
410 コア層
420 内層回路パターン
430 外層回路パターン
440 ビア
450 スルーホールビア
460 ソルダーレジスト
470 開口部
480 パッド
2000 インダクタ
510 コイルパターン
520 ビア
530 電極

Claims (13)

  1. 絶縁樹脂と、
    前記絶縁樹脂内の下側に位置する第1無機フィラーと、
    前記絶縁樹脂内の前記第1無機フィラーよりも上側に位置する第2無機フィラーと
    を含み、
    前記第1無機フィラーは、
    無機粒子と、
    前記無機粒子の表面に形成される金属粒子と、を含み、
    前記第2無機フィラーは、前記金属粒子を含まない、感光性絶縁フィルム。
  2. 前記第1無機フィラーは、前記無機粒子と前記金属粒子とをカバーする保護層をさらに含む請求項1に記載の感光性絶縁フィルム。
  3. 前記絶縁樹脂内には、光重合単量体及び光重合開始剤が含有されており、
    前記第1無機フィラーは、光重合作用基を含む請求項1または2に記載の感光性絶縁フィルム。
  4. 前記無機粒子は、SiO、BaSO、Alのうちのいずれか1種であるか、2種以上を組み合わせたものである請求項1からの何れか一項に記載の感光性絶縁フィルム。
  5. 前記金属粒子は、Au、Ag、Cu、Al、Pd、Ptのうちのいずれか1種以上を含む請求項1からの何れか一項に記載の感光性絶縁フィルム。
  6. 前記絶縁樹脂は、エポキシ系樹脂、アクリル系樹脂のうちの少なくとも1種を含む請求項1からの何れか一項に記載の感光性絶縁フィルム。
  7. 前記無機粒子の径は、100~500nmであり、
    前記金属粒子の径は、0.5~50nmである請求項1からの何れか一項に記載の感光性絶縁フィルム。
  8. 前記保護層の厚さは、1~10nmである請求項2に記載の感光性絶縁フィルム。
  9. 前記保護層は、前記無機粒子と同一の物質から形成される請求項2に記載の感光性絶縁フィルム。
  10. 前記絶縁樹脂上に積層される保護フィルムをさらに含む請求項1からの何れか一項に記載の感光性絶縁フィルム。
  11. 導体パターンと、
    前記導体パターン上に形成される感光性絶縁フィルムとを含み、
    前記感光性絶縁フィルムは、
    絶縁樹脂と、
    前記絶縁樹脂内の下側に位置する第1無機フィラーと、
    前記絶縁樹脂内の前記第1無機フィラーよりも上側に位置する第2無機フィラーと
    を含み、
    前記第1無機フィラーは、
    無機粒子と、
    前記無機粒子の表面に形成される金属粒子と、を含み、
    前記第2無機フィラーは、前記金属粒子を含まない、部品。
  12. 前記第1無機フィラーは、前記無機粒子及び前記金属粒子をカバーする保護層をさらに含む請求項11に記載の部品。
  13. 前記感光性絶縁フィルムを貫通して形成され、前記導体パターンに電気的に接続するビアさらに含む請求項12に記載の部品。
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