JP7023670B2 - 加工装置、加工機械、加工装置システム、加工装置の設計方法 - Google Patents

加工装置、加工機械、加工装置システム、加工装置の設計方法 Download PDF

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Description

本発明は、加工対象に対して各種加工をなす加工装置、加工機械、加工装置システムおよび加工装置の設計方法に関する。
台盤に関節を介して枢着されるアームの先端にハンドを設け、組立、溶接等の各種加工を自動的になす装置が知られている。特許文献1には、台盤を中心とした前後荷重モーメントを平衡させる自動バランス装置を具備する多関節ロボット装置が開示されている。
特開昭61-152389号公報
本発明者はアームに支持される加工装置について以下の認識を得た。
生産性を向上させるため加工装置はより高速で動作することが望ましい。しかし、アームの剛性が低い場合に、加工装置を高速で動作させると、可動部の移動反力により加工精度が低下することが判明した。剛性の高いアームを使用することも考えられるが、剛性の高いアームはサイズが大きく重いという問題がある。これらから、本発明者は、加工装置には高速動作時の加工精度の低下を抑制する観点で改善する余地があることを認識した。
このような課題は、アームに支持される加工装置に限らず他の構成の加工装置についても生じうる。
本発明は、このような課題に鑑みてなされたもので、その目的は、加工精度の低下を抑制することができる加工装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明のある態様の加工装置は、加工対象を加工するための加工モジュールと、回転運動を直線運動に変換して加工モジュールを第1方向に移動させる第1駆動機構と、加工モジュールの第1方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すために、回転運動を直線運動に変換して質量体を移動させる第2駆動機構と、を備える。第2駆動機構が直線運動させる部分の質量は、第1駆動機構が直線運動させる部分の質量と実質的に等しく設定され、第2駆動機構が回転運動させる部分のイナーシャは、第1駆動機構が回転運動させる部分のイナーシャと実質的に等しく設定される。
本発明の別の態様は加工機械である。この加工機械は、上記した加工装置を備える。
本発明のさらに別の態様は加工装置システムである。この加工装置システムは、上記した加工装置と、この加工装置を支持する多関節型ロボットまたは直交座標型ロボットと、を備える。
本発明のさらに別の態様は設計方法である。この設計方法は、上記した加工装置を設計する方法であって、前記第2駆動機構が直線運動させる部分の質量を、前記第1駆動機構が直線運動させる部分の質量と実質的に等しく設定することと、前記第2駆動機構が回転運動させる部分のイナーシャを、前記第1駆動機構が回転運動させる部分のイナーシャと実質的に等しく設定することと、を含む。
本発明によれば、加工精度の低下を抑制することができる加工装置を提供することができる。
本発明の第1実施形態に係る加工装置を含む加工装置システムの一例を示す平面図である。 図1の加工装置システムを示す側面図である。 図1の加工装置を示す平面図である。 図1の加工装置を示す側面図である。 図1の加工装置を示す正面図である。 本発明の第2実施形態に係る加工装置を含む加工装置システムの一例を示す平面図である。 図6の加工装置を示す平面図である。 図6の加工装置を示す側面図である。 図6の加工装置を示す背面図である。 比較例に係る加工装置を示す平面図である。
以下、本発明を好適な実施の形態をもとに各図面を参照しながら説明する。実施の形態および変形例では、同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付するものとし、適宜重複した説明は省略する。また、各図面における部材の寸法は、理解を容易にするために適宜拡大、縮小して示される。また、各図面において実施の形態を説明する上で重要ではない部材の一部は省略して表示する。
また、第1、第2などの序数を含む用語は多様な構成要素を説明するために用いられるが、この用語は一つの構成要素を他の構成要素から区別する目的でのみ用いられ、この用語によって構成要素が限定されるものではない。
[第1実施形態]
本発明の第1実施形態に係る加工装置について説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る加工装置1を含む加工装置システム100の一例を示す平面図である。図2は、加工装置システム100を示す側面図である。以下、XYZ直交座標系をもとに説明する。X軸方向は水平な左右方向に対応し、Y軸方向は水平な前後方向に対応し、Z軸方向は鉛直な上下方向に対応する。Y軸方向およびZ軸方向はそれぞれX軸方向に直交する。X軸方向は左方向、右方向あるいは横方向と、Y軸方向は前方向あるいは後方向と、Z軸方向は上方向、下方向あるいは縦方向と表記することがある。
(加工装置システム)
図1および図2に示すように、加工装置システム100は、アーム機構102と、アーム機構102によって支持される加工装置1を備える。アーム機構102は、いわゆる産業用の多関節型ロボットの可動アームである。アーム機構102は、関節102f、関節102c、関節102e、関節102g、関節102hおよび関節102jの6個の関節によって、アーム102d、アーム102kおよびアーム102aを支持する。特に、関節102f、関節102gおよび関節102jは入力側に対して出力側を回転駆動する。関節102c、関節102eおよび関節102hは入力側に対して出力側を曲げ駆動する。アーム102dは関節102fおよび関節102cを介して基台102bに支持される。アーム102kは関節102eを介してアーム102dに支持される。アーム102aは関節102g、関節102hおよび関節102jを介してアーム102kに支持される。加工装置1はアーム102aの先端に固定される。加工装置システム100は、加工装置1の駆動機構によって後述する加工モジュールを駆動してワーク108上の所望の軌跡を移動させながら予め定めた加工をなす。
(加工装置)
次に、加工装置1について説明する。図3は第1実施形態に係る加工装置1を示す平面図である。図4は、加工装置1を示す側面図である。図5は、加工装置1を示す正面図である。加工装置1は、加工モジュール12と、第1駆動機構14と、第2駆動機構16と、質量体18と、支持フレーム20とを主に含む。支持フレーム20は、加工モジュール12と、第1駆動機構14と、第2駆動機構16とが搭載されるベース部材として機能し、アーム102aの先端に固定される。
(加工モジュール)
図2も参照しながら、加工モジュール12について説明する。加工モジュール12はワーク108に対して例えば加工や計測などの各種の加工をなす装置として機能する。加工装置1では、加工モジュール12はレーザ光12rを出力可能に構成され、レーザ光12rによってワーク108に対して切断や溶接などの加工をなす。加工モジュール12は、上下方向(Z軸方向)に延在する略円筒形状を有し、その下端からワーク108に向けてレーザ光12rを出力する。レーザ光12rは図示しない光ケーブルを用いて外部から導入されてもよい。加工モジュール12は接続部材26fにより後述する変換機構26の可動部26cに固定されている。
ここで第1実施形態に係る加工装置1を説明する前に、加工装置1から第2駆動機構16および質量体18を取外した比較例301について説明する。図10は、比較例301を示す平面図である。
比較例301では、第1駆動機構14によって加工モジュール12を移動させると、その移動反力が第1駆動機構14に入力される。その移動反力によって第1駆動機構14が振動することで加工モジュール12の軌跡が乱れ、加工精度が低下することがある。加工モジュール12の移動を高速化すると加工精度は一層低下する。加工精度を維持するために、加工モジュール12を移動させた後、振動が収まるまで待って加工を開始することも考えられるが、この場合にはトータルの加工時間が永くなり高速化に逆行する。つまり、高速化と加工精度の維持とは二律背反の関係にある。
また、加工モジュール12の移動反力の影響はアーム機構102にも及び、関節やアームに撓みを生じさせ、加工精度を一層低下させることがある。特に、加工モジュール12を目標位置まで移動させながら加工する場合に、その移動途中の加工精度が低下する傾向がある。
アーム機構102の各部の撓みを抑制するために、アーム機構102の剛性を高くすることが考えられる。剛性の高いアーム機構はサイズが大きく重いという問題がある。例えば、加工精度を維持しながら所望の高速化を実現するために、質量が20kgの比較例301を可搬推力が150kgの大型のアーム機構102によって支持するべきとの知見を得ている。比較例301では、加工を高速化するとアーム機構102が大型化して空間効率が低下し投資負担が増大する可能性が高いといえる。
上述した比較例301の説明を踏まえて、第1実施形態に係る加工装置1の説明に戻る。
第1駆動機構14は、モータ24と、変換機構26と、を含む。第2駆動機構16は、モータ28と、変換機構30と、を含む。モータ24、28としては、ステッピングモータやDCモータなど公知の原理に基づいて回転駆動力を発生するモータであれば特に限定されない。この例では、モータ24、28には、ACサーボモータが採用されている。
変換機構26、30としては、ベルトドライブやラックアンドピニオンなど公知の原理に基づいて回転運動を直線運動に変換可能な機構であれば特に限定されない。この例では、変換機構26、30には、ボールねじ機構が採用されている。
(第1駆動機構)
第1駆動機構14は、加工モジュール12を第1方向に移動させる動力源として機能する。モータ24は回転駆動力を発生する。変換機構26は回転運動を直線運動に変換する機構として機能する。特に、変換機構26は、回転運動を直線運動に変換して加工モジュール12を第1方向に移動させる。これらの図において第1方向はX軸方向に一致している。この例では、加工モジュール12は変換機構26の可動部26cに固定されている。モータ24が回転するとき、可動部26cは、回転駆動力から変換された直線駆動力によって加工モジュール12と一体的に移動する。モータ24と、変換機構26とは支持フレーム20に支持される。
変換機構26は、スピンドル26bと、可動部26cと、カップリング26dと、軸受26eと、接続部材26fと、スラスト軸受26gと、を含む。スピンドル26bは、外周にらせん状のリード溝(不図示)を有し第1方向に延伸する。可動部26cは、ボール(不図示)がリード溝に案内されることによりスピンドル26bに沿って移動可能に設けられる。接続部材26fは、加工モジュール12を可動部26cに固定するための部材である。軸受26eは、スピンドル26bのモータ24から遠い側の端部を回転自在に支持する。スラスト軸受26gは、スピンドル26bの軸方向の荷重を受け止める軸受として機能する。カップリング26dは、モータ24の出力軸(不図示)とスピンドル26bとを連結する。加工モジュール12は、接続部材26fを介して可動部26cに支持される。モータ24に回転駆動されることによりスピンドル26bは回転運動する。この回転運動により、可動部26cは直線駆動されスピンドル26bに沿って第1方向に直線運動をする。このとき、加工モジュール12は可動部26cと一体的に第1方向に移動する。
加工モジュール12が第1方向に移動するとき、加工モジュール12は移動反力を生じる。加工精度の低下を抑制するためには、移動反力は小さいことが望ましい。そこで、加工装置1は、移動反力を打ち消すために第2駆動機構16および質量体18を含んでいる。
(第2駆動機構)
第2駆動機構16は、質量体18を第1方向に移動させる動力源として機能する。第2駆動機構16は、加工モジュール12の第1方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すように質量体18を移動させる。例えば、図3において加工モジュール12が第1方向で右方(図中で下方)に移動するとき、質量体18を第1方向で左方(図中で上方)に移動させることにより、質量体18に加工モジュール12と反対向きの移動反力を生じさせることができる。つまり、質量体18を加工モジュール12と反対向きに移動させることにより、質量体18の移動反力が加工モジュール12の移動反力を打ち消すように作用する。
モータ28は回転駆動力を発生する。変換機構30は回転運動を直線運動に変換する機構として機能する。特に、変換機構30は、回転運動を直線運動に変換し、質量体18を第1方向に移動させる。質量体18は変換機構30の可動部30cに固定されている。モータ28が回転するとき、可動部30cは、回転駆動力から変換された直線駆動力によって質量体18と一体的に移動する。モータ28と、変換機構30とは支持フレーム20に支持される。
変換機構30は、スピンドル30bと、可動部30cと、カップリング30dと、軸受30eと、スラスト軸受30gと、を含む。スピンドル30bは、外周にらせん状のリード溝(不図示)を有し第1方向に延伸する。可動部30cは、ボール(不図示)がリード溝に案内されることによりスピンドル30bに沿って移動可能に設けられる。軸受30eは、スピンドル30bのモータ28から遠い側の端部を回転自在に支持する。スラスト軸受30gは、スピンドル30bの軸方向の荷重を受け止める軸受として機能する。カップリング30dは、モータ28の出力軸(不図示)とスピンドル30bとを連結する。モータ28に回転駆動されることによりスピンドル30bは回転運動する。この回転運動により、可動部30cは直線駆動されスピンドル30bに沿って第1方向に直線運動をする。このとき、質量体18は可動部30cと一体的に第1方向に移動する。
(質量体)
質量体18は、加工モジュール12が移動する際の反動を相殺するためのカウンタマスとして機能する。質量体18の形状としては特に限定されない。この例では、質量体18は、接続部18bと、一対のオーバーハング部18cと、延在部18dと、を含んでいる。接続部18bのX軸方向の中間部は可動部30cに固定されている。接続部18bのX軸方向の両端部は、一対のオーバーハング部18cに連結されている。一対のオーバーハング部18cは、接続部18bの両端部から加工モジュール12を越えてY軸方向に伸びている。一対のオーバーハング部18cは、Y軸方向およびZ軸方向に延在してX軸方向に薄い偏平な部材である。一対のオーバーハング部18cは、加工モジュール12をX軸方向の両側から挟むように配置されている。
延在部18dは、X軸方向およびZ軸方向に延在してY軸方向に薄い偏平な部材である。この例では、延在部18dは正面視で略矩形である。延在部18dは、加工モジュール12の一部を覆うようにZ軸方向に伸びる。延在部18dのX軸方向の両端部は、一対のオーバーハング部18cの接続部18bから遠い方の端部に連結されている。接続部18bと、一対のオーバーハング部18cと、延在部18dと、は別々に形成されて連結されてもよいが、この例では、一体に形成されている。質量体18は、鉄鋼やアルミニウムなど金属材料、樹脂材料あるいはこれらの複合材料で形成されてもよい。質量体18の質量や重心の位置は、例えば延在部18dの形状を調整することにより任意に設定することができる。加工モジュール12は、接続部18bと、一対のオーバーハング部18cと、延在部18dと、により囲まれている。
第2駆動機構16の回転体のイナーシャは、第1駆動機構14の回転体のイナーシャと等しいことが望ましい。これらのイナーシャに大きな差があると、その差に起因するモーメントにより加工精度が低下する懸念があるからである。そこで、第1実施形態の加工装置1では、第2駆動機構16が回転運動させる部分(以下、第2回転体K2という)のイナーシャJ2は、第1駆動機構14が回転運動させる部分(以下、第1回転体K1という)のイナーシャJ1と実質的に等しく設定されている。特に、第2回転体K2は第2駆動機構16に回転駆動され、第1回転体K1は第1駆動機構14に回転駆動される。なお、本明細書において、一方のイナーシャが他方のイナーシャの±30%の範囲内にあるとき、これらのイナーシャは実質的に等しいという。イナーシャJ2は、イナーシャJ1の±20%の範囲内に設定することが好ましく、イナーシャJ1の±10%の範囲内に設定することがより好ましい。第2駆動機構16の減速比は、第1駆動機構14の減速比と等しく設定されている。これらの減速比に大きな差があると、その差により加工精度が低下する懸念があるからである。変換機構30のボールねじ機構のリードは、変換機構26のボールねじ機構のリードと実質的に等しく設定されている。これらのリードに大きな差があると、その差により加工精度が低下する懸念があるからである。なお、本明細書において、一方のリードが他方のリードの±30%の範囲内にあるとき、これらのリードは実質的に等しいという。
第1実施形態の加工装置1では、第1回転体K1は、モータ24のロータと出力軸(共に不図示)、スピンドル26bおよびカップリング26dを含む。イナーシャJ1は、モータ24のロータと出力軸、スピンドル26bおよびカップリング26dのイナーシャを含む。第1回転体K1には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合のイナーシャJ1は、当該他の部材のイナーシャを含む。加工装置1では、第2回転体K2は、モータ28のロータと出力軸(共に不図示)、スピンドル30bおよびカップリング30dを含む。イナーシャJ2は、モータ28のロータと出力軸、スピンドル30bおよびカップリング30dのイナーシャを含む。第2回転体K2には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合のイナーシャJ2は、当該他の部材のイナーシャを含む。イナーシャJ2は、これらの部材のイナーシャを調整することによって任意に設定することができる。
第2駆動機構16が第1方向に直線運動させる部分の質量は、第1駆動機構14が第1方向に直線運動させる部分の質量と等しいことが望ましい。これらの質量に大きな差があると、その差に起因するモーメントにより加工精度が低下する懸念があるからである。そこで、第1実施形態の加工装置1では、第2駆動機構16が直線運動させる部分(以下、第2部分P2という)の質量M2は、第1駆動機構14が直線運動させる部分(以下、第1部分P1という)の質量M1と実質的に等しく設定されている。特に、第2部分P2は、第2駆動機構16に直線駆動され、第1部分P1は、第1駆動機構14に直線駆動される。なお、本明細書において、一方の質量他方の質量の±30%の範囲内にあるとき、これらの質量は実質的に等しいという。質量M2は、質量M1の±20%の範囲内に設定することが好ましく、質量M1の±10%の範囲内に設定することがより好ましい。
第1実施形態の加工装置1では、第1部分P1は、可動部26c、接続部材26fおよび加工モジュール12を含む。質量M1は、可動部26c、接続部材26fおよび加工モジュール12の質量を含む。第1部分P1には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合の質量M1は、当該他の部材の質量を含む。第1実施形態の加工装置1では、第2部分P2は、可動部30cおよび質量体18を含む。質量M2は、可動部30cおよび質量体18の質量を含む。第2部分P2には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合の質量M2は、当該他の部材の質量を含む。質量M2は、例えば質量体18の質量を調整することによって任意に設定することができる。
第2駆動機構16が直線運動させる部分の重心位置は、第1駆動機構14が直線運動させる部分の重心位置の近くにあることが望ましい。これらの重心位置が離れていると、余計なモーメントが働いて加工精度が低下する懸念があるからである。そこで、第1実施形態の加工装置1では、第1方向に直交する平面(YZ平面)に投影したとき、第2部分P2の重心G2は第1部分P1の重心G1の近傍に配置されている。図4において、G2、G1で示すマークはYZ平面に投影したときの重心G2と重心G1の位置を示している。なお、本明細書では、平面上に投影した2つの重心の間の距離が50mm以内であれば、その平面上において一方の重心が他方の重心の近傍に配置されているという。重心G2と重心G1との間の距離は40mm以内が好ましく、30mm以内がより好ましい。第2部分P2の重心G2は、YZ平面において、重心G1と重なる位置に配置されてもよい。
このように構成された第1実施形態の加工装置1は、以下の作用効果を奏する。
第1実施形態の加工装置1は、加工対象を加工するための加工モジュール12と、回転運動を直線運動に変換して加工モジュール12を第1方向に移動させる第1駆動機構14と、加工モジュール12の第1方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すために、回転運動を直線運動に変換して質量体18を移動させる第2駆動機構16と、を備えている。第2駆動機構16が直線運動させる部分である第2部分P2の質量M2は、第1駆動機構14が直線運動させる部分である第1部分P1の質量M1と実質的に等しく設定され、第2駆動機構16が回転運動させる部分である第2回転体K2のイナーシャJ2は、第1駆動機構14が回転運動させる部分である第1回転体K1のイナーシャJ1と実質的に等しく設定されている。この構成によれば、第2駆動機構16を備えない場合に比べて、加工モジュール12の移動反力による加工精度の低下を抑制することができる。この構成によれば、質量M1と質量M2との差が大きい場合に比べて、その差に起因する加工精度の低下を抑制することができる。この構成によれば、イナーシャJ1とイナーシャJ2との差が大きい場合に比べて、そのイナーシャの差に起因する加工精度の低下を抑制することができる。
第1実施形態の加工装置1では、第1方向に直交する平面に投影したとき、第2駆動機構16が直線運動させる部分である第2部分P2の重心G2は、第1駆動機構14が直線運動させる部分である第1部分P1の重心G1の近傍に配置されている。この構成によれば、重心G1と重心G2の間の距離が大きい場合に比べて、この距離が大きいことに起因する加工精度の低下を抑制することができる。
次に、このように構成された第1実施形態の加工装置1を設計する方法について説明する。この方法は、第2駆動機構16が直線運動させる部分である第2部分P2の質量M2を、第1駆動機構14が直線運動させる部分である第1部分P1の質量M1と実質的に等しく設定することと、第2駆動機構16が回転運動させる部分である第2回転体K2のイナーシャJ2を、第1駆動機構14が回転運動させる部分である第1回転体K1のイナーシャJ1と実質的に等しく設定することと、を含んでいる。この方法によれば、第2部分P2の質量M2を、第1部分P1の質量M1と実質的に等しく設定することを含まない場合に比べて、加工精度の低下を抑制可能な加工装置を設計することができる。この方法によれば、第2回転体K2のイナーシャJ2を、第1回転体K1のイナーシャJ1と実質的に等しく設定することを含まない場合に比べて、加工精度の低下を抑制可能な加工装置を設計することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態に係る加工装置10について説明する。第2実施形態の説明では、第1実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。第1実施形態と重複する説明を適宜省略し、第1実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
図6は、本発明の第2実施形態に係る加工装置10を含む加工装置システム200の一例を示す平面図である。図6は図1に対応する。図7は、加工装置10を示す平面図である。図8は、加工装置10を示す側面図である。図9は、加工装置10を示す背面図である。加工装置システム200は、第1実施形態に係る加工装置1に代えて第2実施形態に係る加工装置10を備える。この場合の加工装置システム200は、加工装置システム100に対して加工装置の構成が異なり他の構成は同様であり重複する説明を省く。
第2実施形態に係る加工装置10は、加工モジュール12と、第1駆動機構14と、第2駆動機構16と、質量体18と、第3駆動機構34と、第4駆動機構36と、質量部材38と、支持フレーム20と、支持部材40と、を主に含む。加工モジュール12と、第1駆動機構14と、第2駆動機構16と、質量体18とについては第1実施形態の加工装置1と同様であり説明を省き、主に第3駆動機構34と第4駆動機構36について説明する。
加工装置10は、第3駆動機構34によって加工モジュール12を第2方向に駆動してワーク108上の所望の軌跡を移動させながら予め定めた加工をなす。支持部材40は、支持フレーム20と、第3駆動機構34と、第4駆動機構36と、を搭載するベース部材として機能し、アーム102aの先端に固定される。
第3駆動機構34は、モータ44と、変換機構46と、を含む。第4駆動機構36は、モータ48と、変換機構50と、を含む。
モータ44、48としては、ステッピングモータやDCモータなど公知の原理に基づいて回転駆動力を発生するモータであれば特に限定されない。この例では、モータ44、48には、ACサーボモータが採用されている。
変換機構46、50としては、ベルトドライブやラックアンドピニオンなど公知の原理に基づいて回転運動を直線運度に変換可能な機構であれば特に限定されない。この例では、変換機構46、50には、ボールねじ機構が採用されている。
(第3駆動機構)
第3駆動機構34は、加工モジュール12を第2方向に移動させる動力源として機能する。モータ44は回転駆動力を発生する。変換機構46は回転運動を直線運動に変換する機構として機能する。特に、変換機構46は、回転運動を直線運動に変換し、加工モジュール12を第2方向に移動させる。これらの図において第2方向はY軸方向に一致している。モータ44が回転するとき、回転駆動力から変換された直線駆動力によって可動部46cは第2方向に移動する。可動部46cが第2方向に移動することにより、支持フレーム20と、支持フレーム20に支持される加工モジュール12と、第1駆動機構14と、第2駆動機構16と、は第2方向に移動する。つまり、モータ44が回転することにより加工モジュール12は第2方向に移動する。モータ44と、変換機構46とは支持部材40に支持される。
変換機構46は、スピンドル46bと、可動部46cと、カップリング46dと、軸受46eと、接続部材46fと、スラスト軸受46gと、を含む。スピンドル46bは、外周にらせん状のリード溝(不図示)を有し第2方向に延伸する。可動部46cは、ボール(不図示)がリード溝に案内されることによりスピンドル46bに沿って移動可能に設けられる。接続部材46fは、支持フレーム20を可動部46cに固定するための部材である。軸受46eは、スピンドル46bのモータ44から遠い側の端部を回転自在に支持する。スラスト軸受46gは、スピンドル46bの軸方向の荷重を受け止める軸受として機能する。カップリング46dは、モータ44の出力軸(不図示)とスピンドル46bとを連結する。支持フレーム20は、接続部材46fを介して可動部46cに支持される。モータ44に回転駆動されることによりスピンドル46bは回転運動する。この回転運動により、可動部46cは直線駆動されスピンドル46bに沿って第2方向に直線運動する。このとき、支持フレーム20は、加工モジュール12と、第1駆動機構14と、第2駆動機構16と、を搭載した状態で、可動部46cと一体的に第2方向に移動する。
加工モジュール12が第2方向に移動するとき、加工モジュール12は移動反力を生じる。加工精度の低下を抑制するためには、移動反力は小さいことが望ましい。そこで、加工装置10は、移動反力を打ち消すために第4駆動機構36および質量部材38を含んでいる。
(第4駆動機構)
第4駆動機構36は、質量部材38を移動させる動力源として機能する。第4駆動機構36は、加工モジュール12の第2方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すように質量部材38を移動させる。例えば、図7において加工モジュール12が第2方向で前方(図7で上方)に移動するとき、質量部材38を第2方向で後方(図7で下方)に移動させることにより、質量部材38は加工モジュール12と反対向きの移動反力を生じさせることができる。つまり、質量部材38を加工モジュール12と反対向きに移動させることにより、質量部材38の移動反力が加工モジュール12の移動反力を打ち消すように作用する。
モータ48は回転駆動力を発生する。変換機構50は回転運動を直線運動に変換する機構として機能する。特に、変換機構50は、回転運動を直線運動に変換し、質量部材38を第2方向に移動させる。質量部材38は変換機構50の可動部50cに固定されている。モータ48が回転するとき、可動部50cは、直線駆動力によって質量部材38と一体的に移動する。モータ48と、変換機構50とは支持部材40に支持される。
変換機構50は、スピンドル50bと、可動部50cと、カップリング50dと、軸受50eと、スラスト軸受50gと、を含む。スピンドル50bは、外周にらせん状のリード溝(不図示)を有し第2方向に延伸する。可動部50cは、ボール(不図示)がリード溝に案内されることによりスピンドル50bに沿って移動可能に設けられる。軸受50eは、スピンドル50bのモータ48から遠い側の端部を回転自在に支持する。スラスト軸受50gは、スピンドル50bの軸方向の荷重を受け止める軸受として機能する。カップリング50dは、モータ48の出力軸(不図示)とスピンドル50bとを連結する。モータ48に回転駆動されることによりスピンドル50bは回転運動する。この回転運動により、可動部50cは直線駆動されスピンドル50bに沿って第2方向に直線運動をする。このとき、質量部材38は可動部50cと一体的に第2方向に移動する。
(質量部材)
質量部材38は、加工モジュール12が移動する際の反動を相殺するためのカウンタマスとして機能する。質量部材38の形状としては特に限定されない。図9に示すように、質量部材38は、支持部38bと、接続部38cと、一対の延在部38dと、を含んでいる。支持部38bは、質量部材38を可動部50cに支持する部材である。支持部38bは、一端が可動部50cに固定され、他端が変換機構50から遠ざかるようにZ軸方向に延伸する。支持部38bは、例えば角筒状であってもよい。接続部38cは、支持部38bと、一対の延在部38dと、を接続する部材である。接続部38cは、X軸方向およびY軸方向に延在してZ軸方向に薄い偏平な部材である。支持部38bの他端が、接続部38cのX軸方向およびY軸方向の中間領域に固定されている。
一対の延在部38dそれぞれは、Y軸方向およびZ軸方向に延在してX軸方向に薄い偏平な部材である。一対の延在部38dは、第3駆動機構34および第4駆動機構36をX軸方向に挟む位置に設けられる。一対の延在部38dは、接続部38cのX軸方向の両端に固定される。特に、一対の延在部38dは、接続部38cのX軸方向の両端からZ軸方向に延伸している。支持部38bと、接続部38cと、一対の延在部38dと、は別々に形成されて連結されてもよいが、この例では一体に形成されている。
質量部材38は、鉄鋼やアルミニウムなどの金属材料、樹脂材料あるいはこれらの複合材料で形成されてもよい。質量部材38の質量や重心の位置は、接続部38cと一対の延在部38dの形状を調整することにより任意に設定することができる。
第4駆動機構36の回転体のイナーシャは、第3駆動機構34の回転体のイナーシャと等しいことが望ましい。これらのイナーシャに大きな差があると、その差に起因するモーメントにより加工精度が低下する懸念があるからである。そこで、第2実施形態の加工装置10では、第4駆動機構36が回転運動させる部分(以下、第4回転体K4という)のイナーシャJ4は、第3駆動機構34が回転運動させる部分(以下、第3回転体K3という)のイナーシャJ3と実質的に等しく設定されている。特に、第4回転体K4は第4駆動機構36に回転駆動され、第3回転体K3は第3駆動機構34に回転駆動される。イナーシャJ4は、イナーシャJ3の±20%の範囲内に設定することが好ましく、イナーシャJ3の±10%の範囲内に設定することがより好ましい。第4駆動機構36の減速比は、第3駆動機構34の減速比と等しく設定されている。これらの減速比に大きな差があると、その差により加工精度が低下する懸念があるからである。変換機構50のボールねじ機構のリードは、変換機構46のボールねじ機構のリードと実質的に等しく設定されている。これらのリードに大きな差があると、その差により加工精度が低下する懸念があるからである。
第2実施形態の加工装置10では、第3回転体K3は、モータ44のロータと出力軸(共に不図示)、スピンドル46bおよびカップリング46dを含む。イナーシャJ3は、モータ44のロータと出力軸、スピンドル46bおよびカップリング46dのイナーシャを含む。第3回転体K3には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合のイナーシャJ3は、当該他の部材のイナーシャを含む。加工装置10では、第4回転体K4は、モータ48のロータと出力軸(共に不図示)、スピンドル50bおよびカップリング50dを含む。イナーシャJ4は、モータ48のロータと出力軸、スピンドル50bおよびカップリング50dのイナーシャを含む。第4回転体K4には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合のイナーシャJ4は、当該他の部材のイナーシャを含む。イナーシャJ4は、これらの部材のイナーシャを調整することによって任意に設定することができる。
第4駆動機構36が第2方向に直線運動させる部分の質量は、第3駆動機構34が第2方向に直線運動させる部分の質量と等しいことが望ましい。これらの質量に大きな差があると、その差に起因するモーメントにより加工精度が低下する懸念があるからである。そこで、第2実施形態の加工装置10では、第4駆動機構36が直線運動させる部分(以下、第4部分P4という)の質量M4は、第3駆動機構34が直線運動させる部分(以下、第3部分P3という)の質量M3と実質的に等しく設定されている。特に、第4部分P4は、第4駆動機構36に直線駆動され、第3部分P3は、第3駆動機構34に直線駆動される。質量M4は、質量M3の±20%の範囲内に設定することが好ましく、質量M3の±10%の範囲内に設定することがより好ましい。
第2実施形態の加工装置10では、第3部分P3は、可動部46c、接続部材46f、加工モジュール12、第1駆動機構14、第2駆動機構16、質量体18および支持フレーム20を含む。質量M3は、可動部46c、接続部材46f、加工モジュール12、第1駆動機構14、第2駆動機構16、質量体18および支持フレーム20の質量を含む。第3部分P3には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合の質量M3は、当該他の部材の質量を含む。第2実施形態の加工装置10では、第4部分P4は、可動部50cおよび質量部材38を含む。質量M4は、可動部50cおよび質量部材38の質量を含む。第4部分P4には、この明細書に記載されていない他の部材が含まれてもよく、その場合の質量M4は、当該他の部材の質量を含む。質量M4は、質量部材38の質量を調整することによって任意に設定することができる。
次に、重心の位置について説明する。第2方向に直線運動する部分の重心位置は、第2方向に直線運動する部分の重心位置の近くにあることが望ましい。これらの重心位置が離れていると、余計なモーメントが働いて加工精度が低下する懸念があるからである。そこで、第2実施形態の加工装置10では、第2方向に直交する平面(XZ平面)に投影したとき、第4部分P4の重心G4は第3部分P3の重心G3の近傍に配置されている。図9において、G4、G3で示すマークはXZ平面に投影したときの重心G4と重心G3の位置を示している。重心G4と重心G3との間の距離は40mm以内が好ましく、30mm以内がより好ましい。第4部分P4の重心G4は、XZ平面において、重心G3と重なる位置に配置されてもよい。
このように構成された第2実施形態の加工装置10は、以下の作用効果を奏する。
第2実施形態の加工装置10は、回転運動を直線運動に変換して加工モジュール12を第1方向と直交する第2方向に移動させる第3駆動機構34と、加工モジュール12の第2方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すために、回転運動を直線運動に変換して質量部材38を移動させる第4駆動機構36と、をさらに備え、第4駆動機構36が直線運動させる部分である第4部分P4の質量M4は、第3駆動機構34が直線運動させる部分である第3部分P3の質量M3と実質的に等しく設定され、第4駆動機構36が回転運動させる部分である第4回転体K4のイナーシャは、第3駆動機構34が回転運動させる部分である第3回転体K3のイナーシャJ3と実質的に等しく設定されている。この構成によれば、第4駆動機構36を備えない場合に比べて、加工モジュール12の移動反力による加工精度の低下を抑制することができる。この構成によれば、質量M3と質量M4との差が大きい場合に比べて、その差に起因する加工精度の低下を抑制することができる。この構成によれば、イナーシャJ3とイナーシャJ4との差が大きい場合に比べて、その差に起因する加工精度の低下を抑制することができる。
第2実施形態の加工装置10では、第2方向に直交するXZ平面に投影したとき、第4駆動機構36が直線運動させる部分である第4部分P4の重心G4は、第3駆動機構34が直線運動させる部分である第3部分P3の重心G3の近傍に配置されている。この構成によれば、重心G3と重心G4の間の距離が大きい場合に比べて、この距離が大きいことに起因する加工精度の低下を抑制することができる。
第2実施形態の加工装置10では、第1駆動機構14、第2駆動機構16、第3駆動機構34および第4駆動機構36それぞれは、ボールねじ機構を含んでいる。この構成によれば、駆動剛性が高く、バックラッシュが少ない駆動機構を構成可能であり、剛性やバックラッシュに起因する加工精度の低下を抑制することができる。
次に、このように構成された第2実施形態の加工装置10を設計する方法について説明する。この方法は、第2駆動機構16が直線運動させる部分である第2部分P2の質量M2を、第1駆動機構14が直線運動させる部分である第1部分P1の質量M1と実質的に等しく設定することと、第2駆動機構16が回転運動させる部分である第2回転体K2のイナーシャJ2を、第1駆動機構14が回転運動させる部分である第1回転体K1のイナーシャJ1と実質的に等しく設定することと、第4駆動機構36が直線運動させる部分である第4部分P4の質量M4を、第3駆動機構34が直線運動させる部分である第3部分P3の質量M3と実質的に等しく設定することと、第4駆動機構36が回転運動させる部分である第4回転体K4のイナーシャJ4を、第3駆動機構34が回転運動させる部分である第3回転体K3のイナーシャJ3と実質的に等しく設定することと、を含んでいる。
この方法によれば、第2部分P2の質量M2を、第1部分P1の質量M1と実質的に等しく設定することを含まない場合に比べて、加工精度の低下を抑制可能な加工装置を設計することができる。この方法によれば、第2回転体K2のイナーシャJ2を、第1回転体K1のイナーシャJ1と実質的に等しく設定することを含まない場合に比べて、加工精度の低下を抑制可能な加工装置を設計することができる。この方法によれば、第4部分P4の質量M4を、第3部分P3の質量M3と実質的に等しく設定することを含まない場合に比べて、加工精度の低下を抑制可能な加工装置を設計することができる。第4回転体K4のイナーシャJ4を、第3回転体K3のイナーシャJ3と実質的に等しく設定することを含まない場合に比べて、加工精度の低下を抑制可能な加工装置を設計することができる。
以上、本発明を幾つかの実施形態をもとに説明した。これらの実施形態は例示であり、いろいろな変形および変更が本発明の特許請求の範囲内で可能なこと、またそうした変形例および変更も本発明の特許請求の範囲にあることは当業者に理解されるところである。従って、本明細書での記述および図面は限定的ではなく例証的に扱われるべきものである。
以下、変形例について説明する。変形例の図面および説明では、各実施形態と同一または同等の構成要素、部材には、同一の符号を付する。各実施形態と重複する説明を適宜省略し、各実施形態と相違する構成について重点的に説明する。
(第1変形例)
各実施形態の説明では、加工装置1、10が加工モジュール12を第1、第2方向に駆動する例について説明したがこれに限られない。加工装置1、10は、加工モジュール12を第1、第2方向に加えて、第3方向(Z軸方向)に駆動する駆動機構を備えてもよい。
(第2変形例)
各実施形態の説明では、加工装置1、10がアーム機構102によって支持されて使用される例について説明したがこれに限られない。例えば、加工装置1、10は所定の載置台に設置されて加工機械として使用されてもよい。例えば、樹脂を吐出する機能を有する加工モジュールを備えることにより、2Dまたは3Dの造形をなす加工機械を構成することができる。
(第3変形例)
各実施形態の説明では、加工装置システム100、200が加工装置1、10と多関節ロボットを備える例について説明したがこれに限られない。加工装置システムは、多関節ロボットに代えてガントリー型やカンチレバー型などの直交座標型ロボットを備えてもよい。
1、10・・加工装置、 12・・加工モジュール、 14・・第1駆動機構、 16・・第2駆動機構、 18・・質量体、 20・・支持フレーム、 34・・第3駆動機構、 36・・第4駆動機構、 38・・質量部材、 40・・支持部材、 100・・加工装置システム、 102・・アーム機構、 108・・ワーク。

Claims (8)

  1. 加工対象を加工するための加工モジュールと、
    第1モータによって生じる回転運動を直線運動に変換して前記加工モジュールを第1方向に移動させる第1駆動機構と、
    前記加工モジュールの第1方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すために、前記第1モータとは別の第2モータによって生じる回転運動を直線運動に変換して質量体を移動させる第2駆動機構と、
    を備え、
    前記第2駆動機構が直線運動させる部分の質量は、前記第1駆動機構が直線運動させる部分の質量と実質的に等しく設定され、
    前記第2駆動機構が回転運動させる部分の第2イナーシャは、前記第1駆動機構が回転運動させる部分の第1イナーシャと実質的に等しく設定され、
    前記第1イナーシャは、前記第1モータのロータと出力軸のイナーシャを含み、
    前記第2イナーシャは、前記第2モータのロータと出力軸のイナーシャを含み、
    前記第2駆動機構が、前記加工モジュールの第1方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すために質量体を移動させる際の前記第2駆動機構が回転運動させる部分の回転方向は、前記第1駆動機構が回転運動させる部分の回転方向と異なることを特徴とする加工装置。
  2. 前記第1方向に直交する平面に投影したとき、前記第2駆動機構が直線運動させる部分の重心は、前記第1駆動機構が直線運動させる部分の重心の近傍に配置されることを特徴とする請求項1に記載の加工装置。
  3. 回転運動を直線運動に変換して前記加工モジュールを第1方向と直交する第2方向に移動させる第3駆動機構と、
    前記加工モジュールの第2方向における移動反力の少なくとも一部を打ち消すために、
    回転運動を直線運動に変換して質量部材を移動させる第4駆動機構と、
    をさらに備え、
    前記第4駆動機構が直線運動させる部分の質量は、前記第3駆動機構が直線運動させる部分の質量と実質的に等しく設定され、
    前記第4駆動機構が回転運動させる部分のイナーシャは、前記第3駆動機構が回転運動させる部分のイナーシャと実質的に等しく設定されることを特徴とする請求項1または2に記載の加工装置。
  4. 第2方向に直交する平面に投影したとき、前記第4駆動機構が直線運動させる部分の重心は、前記第3駆動機構が直線運動させる部分の重心の近傍に配置されることを特徴とする請求項3に記載の加工装置。
  5. 前記第1駆動機構、前記第2駆動機構、前記第3駆動機構および前記第4駆動機構それぞれは、ボールねじ機構を含むことを特徴とする請求項3または4に記載の加工装置。
  6. 請求項1から5のいずれかに記載の加工装置を備えることを特徴とする加工機械。
  7. 請求項1から5のいずれかに記載の加工装置と、
    前記加工装置を支持する多関節型ロボットまたは直交座標型ロボットと、
    を備えることを特徴とする加工装置システム。
  8. 請求項1に記載の加工装置を設計する方法であって、
    前記第2駆動機構が直線運動させる部分の質量を、前記第1駆動機構が直線運動させる部分の質量と実質的に等しく設定することと、
    前記第2イナーシャを、前記第1イナーシャと実質的に等しく設定することと、
    を含むことを特徴とする加工装置の設計方法。
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